JP2014118498A - 発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法、及び、精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤、並びに化粧料、医薬品、医薬部外品 - Google Patents

発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法、及び、精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤、並びに化粧料、医薬品、医薬部外品 Download PDF

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Makoto Shimizu
誠 清水
Yumi Imai
裕美 今井
Takanao Suzuki
挙直 鈴木
Daisuke Tsukioka
大輔 月岡
Daisaku Ito
大作 井藤
Toshiro Omoto
俊郎 大本
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Chiba Flour Milling Co Ltd
San Ei Gen FFI Inc
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Chiba Flour Milling Co Ltd
San Ei Gen FFI Inc
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Abstract

【課題】化粧料として用いることが可能な程度まで良好に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を脱臭及び脱色することができる発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法、及び、化粧料として用いることが可能な程度まで良好に脱臭及び脱色された精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を提供する。
【解決手段】発酵セルロース又は発酵セルロース製剤と、有機溶媒と、漂白剤とを含む発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の漂白剤混合液を得る工程Xと、前記工程Xで得られた漂白剤混合液をろ過して漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Cと、前記工程Cで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤から精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Dと、を含み、前記工程Xにおいて得られる漂白剤混合液の、有機溶媒と水との体積比が、有機溶媒/水=35/65〜100/0である発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法、及び、精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤、並びに化粧料、医薬品、医薬部外品に関する。
発酵セルロースは、セルロース生産菌が産生するセルロースで、ゼリーやココア、ドレッシング等の食品用途において、分散安定や増粘の目的で近年注目されている。発酵セルロースは、セルロース生産菌と培地を用いた発酵法で産生され、その後、酸とアルカリ処理により精製され、生産されている(特許文献1)。
微生物が生産するセルロースはバイオセルロースとも呼ばれ、マスクの支持体として化粧料に配合されている(特許文献2)。
また、発酵セルロース製剤を、クリームやジェル等の化粧料に配合することで、肌に塗布した際のべたつきを抑え、使用感の良い化粧料を提供することができる(特許文献3)。
特開平11−178516号公報 特開2007−169242号公報 特開2009−96769号公報
しかしながら、上述の製造方法で生産される発酵セルロース、及び、当該発酵セルロースに添加物が1種以上配合された発酵セルロース製剤は、褐色がかった着色と特異臭が問題で、化粧料用途としては広く利用されていない。
そこで、本発明は、化粧料として用いることが可能な程度まで良好に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を脱臭及び脱色することができる発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法、及び、化粧料として用いることが可能な程度まで良好に脱臭及び脱色された精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討したところ、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を所定の漂白工程を有する精製方法によって処理することで、化粧料として用いることが可能な程度まで良好に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を脱臭及び脱色できることを見出した。
以上の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤と、有機溶媒と、漂白剤とを含む発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の漂白剤混合液を得る工程Xと、前記工程Xで得られた漂白剤混合液をろ過して漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Cと、前記工程Cで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤から精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Dとを含み、前記工程Xにおいて得られる漂白剤混合液の、有機溶媒と水との体積比が、有機溶媒/水=35/65〜100/0である発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法である。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は一実施形態において、前記工程Xが、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を有機溶媒に分散させて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の分散液を得る工程Aと、前記工程Aで得られた発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の分散液に漂白剤を添加して攪拌することで漂白剤混合液を得る工程Bとを含む。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は別の一実施形態において、前記工程Xが、有機溶媒に漂白剤を添加して漂白剤溶液を得る工程A’と、前記工程A’で得られた漂白剤溶液に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を分散させて漂白剤混合液を得る工程B’とを含む。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記工程Dは、前記工程Cで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を洗浄して洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Eと、前記工程Eで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を乾燥して精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Fとを含む。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記工程Dは、前記工程Cで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を洗浄して洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Eと、前記工程Eで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤に添加物を添加した後、乾燥して精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Gとを含む。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記工程Xにおいて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の質量が、有機溶媒の体積と漂白剤の体積との合計に対して1〜70%となるように有機溶媒に分散させる。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記工程Xで用いる漂白剤が塩素系漂白剤であり、前記漂白剤混合液における有効塩素濃度が1000ppm以上である。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記漂白剤が次亜塩素酸ナトリウムである。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、工程Eにおいて、漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を、(A)水のみ、(B)有機溶媒のみ、又は、(C)水及び有機溶媒、のいずれかを用いて洗浄する。
本発明は別の一側面において、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤と、水と、漂白剤とを含む発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の漂白剤混合液を得る工程Yと、前記工程Yで得られた漂白剤混合液をろ過して、漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Jと、前記工程Jで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤から精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Kとを含む発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法である。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記工程Yが、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を水に分散させて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の分散液を得る工程Hと、前記工程Hで得られた発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の分散液に漂白剤を添加して攪拌することで漂白剤混合液を得る工程Iとを含む。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記工程Yが、水に漂白剤を添加して漂白剤溶液を得る工程H’と、前記工程H’で得られた漂白剤溶液に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を分散させて漂白剤混合液を得る工程I’とを含む。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記工程Kが、前記工程Jで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を乾燥する工程Lを含む。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記工程Kは、前記工程Jで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を洗浄して洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Mと、前記工程Mで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を乾燥して精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Nとを含む。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記工程Kは、前記工程Jで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を洗浄して洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Mと、前記工程Mで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤に添加物を添加した後、乾燥して精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Oとを含む。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記乾燥を、通風乾燥、凍結乾燥、加熱乾燥及び噴霧乾燥のいずれかを用いて行う。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記工程Yにおいて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の質量が、漂白剤の体積と水の体積との合計に対して0.1〜10%となるように水に分散させる。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記工程Yで用いる漂白剤が塩素系漂白剤であり、前記漂白剤混合液における有効塩素濃度が100ppm以上である。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、前記漂白剤が次亜塩素酸ナトリウムである。
本発明の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は更に別の一実施形態において、工程Mにおいて、漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を、(A)水のみ、(B)有機溶媒のみ、又は、(C)水及び有機溶媒、のいずれかを用いて洗浄する。
本発明は別の一側面において、色味の基準値として白さを表すハンター白度が50以上である精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤である。
本発明は更に別の一側面において、本発明の精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を含有する化粧料である。
本発明は更に別の一側面において、本発明の精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を含有する医薬品である。
本発明は更に別の一側面において、本発明の精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を含有する医薬部外品である。
本発明によれば、化粧料として用いることが可能な程度まで良好に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を脱臭及び脱色することができる発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法、及び、化粧料として用いることが可能な程度まで良好に脱臭及び脱色された精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を提供することができる。また、本発明によれば、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の膨潤を良好に抑制することが可能な発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法を提供することができる。
本発明の実施形態1〜2に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法のフローチャートである。 本発明の実施形態3〜4に対して、漂白剤を有機溶媒に分散させた後に、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を添加して漂白剤混合液を作製した場合の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法のフローチャートである。 本発明の実施形態5〜7に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法のフローチャートである。 本発明の実施形態8〜10に対して、漂白剤を水に分散させた後に、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を添加して漂白剤混合液を作製した場合の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法のフローチャートである。 実施例の膨潤試験におけるメタノール/水混合液の外観写真である。 実施例の膨潤試験におけるエタノール/水混合液の外観写真である。 実施例の膨潤試験におけるイソプロパノール/水混合液の外観写真である。 実施例の膨潤試験におけるアセトン/水混合液の外観写真である。 精製前の発酵セルロース製剤(上)、実施形態1に係る精製発酵セルロース製剤(左下)、実施形態6に係る精製発酵セルロース製剤(右下)の外観写真である。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法のフローチャートを図1に示す。本発明の実施形態1に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は、まず、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤と、有機溶媒と、漂白剤とを含む発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の漂白剤混合液を得る(工程X)。この工程Xは、後述の工程A及び工程Bからなる。
工程Aでは、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を有機溶媒に分散させて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の分散液を得る。
本発明の精製対象である発酵セルロースは、微生物(セルロース生産菌)が発酵することで得られるセルロースである。発酵セルロースは、水や有機溶媒に不溶なセルロース繊維で構成されており、植物由来のセルロースと同様の化学構造を有する。セルロースは、D-グルコースがβ-1,4結合した直鎖状の多糖類(β-1,4グルカン)である。発酵セルロース繊維は、植物セルロースの繊維に比べて細かく、緻密な三次元網目構造をもつため、網目に水又は不溶性粒子が捕捉され、水溶液に構造粘性を付与させる機能を持っている。発酵セルロースは、食品分野において、カルシウム強化食品、ココア飲料、コーヒー飲料、抹茶入り飲料、野菜又は果汁入り飲料、豆乳飲料、ゼリー入り飲料、おしるこ、スープ、味噌汁及び、液体調味料等に配合されており、広く利用されている。
セルロース生産菌としては、アセトバクター属、シュードモナス属、アグロバクテリウム属等の細菌が挙げられ、アセトバクター属の細菌が好ましい。アセトバクター属の細菌としては、アセトバクター・パスツリアヌス株(例:ATCC10245等)、アセトバクター・エスピーDA株(例:FERM P−12924等)、アセトバクター・キシリナム株(例:ATCC23768、ATCC23769、ATCC10821、ATCC1306−21等)が挙げられ、アセトバクター・キシリナム株がより好ましい。
本発明の精製対象である発酵セルロース製剤は、発酵セルロースと、添加物を1種以上含んだ混合物である。発酵セルロース製剤中の発酵セルロースの含有率は、1質量%以上、100質量%未満で、好ましくは40質量%以上、70質量%以下である。本発明では、発酵セルロース100質量%純品のものは「発酵セルロース」として扱うため、発酵セルロース製剤には含まない。
本発明で主に用いる発酵セルロース製剤は、例えば三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製のサンアーティスト(登録商標)H−PNが挙げられ、発酵セルロースを50質量%、キサンタンガムを33質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウムを17質量%含んでいる。また、他には三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製のサンアーティストCG−PXが挙げられ、発酵セルロースを60質量%、キサンタンガムを30質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウムを10質量%含んでいる。
添加物としては、以下のものが挙げられる:
アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グァーガム、カラヤガム、カラギーナン、タマリンド種子ガム、ジェランガム、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ、緑豆、小豆、そら豆、甘藷、タピオカ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子、
キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、
コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、
カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、
メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース等のセルロース系高分子、
アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、
ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、
ポリオキシエチレン系高分子、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、
ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、
ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系増粘剤、
ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の被膜形成剤等が挙げられる。
また、エタノール、エチレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジグリセリン、ポリグリセリン、プロパンジオール等のアルコール類を添加してもよい。発酵セルロースに添加物を加えることで、粘性を向上させる効果や、発酵セルロース製剤に水を加えて膨潤物を作製する際に、発酵セルロース製剤が水に分散しやすくなる効果や、水への溶解性(ぬれ性)を向上させる効果がある。
本発明の漂白工程や洗浄工程で使用できる有機溶媒は、水と混和するものに限る。有機溶媒としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジグリセリン、ポリグリセリン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジメチルスルフォキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、又は、ジオキサン等が挙げられ、特にメタノールやエタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低炭素数のアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等の低炭素数のケトン類の、水と混和しやすく揮発させて除去しやすい有機溶媒が好ましい。また、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を分散させる有機溶媒に、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤が膨潤しない範囲で水を混ぜても良い。その体積比は、有機溶媒/水=35/65〜100/0である。発酵セルロース又は発酵セルロース製剤が膨潤してしまうと、大量生産に向かないため好ましくない。最終形態は繊維状であってもよいが、粉末状であることが好ましい。
発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の有機溶媒への分散は、有機溶媒の体積と漂白剤の体積との合計に対して発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の質量が、1〜70%となるように有機溶媒に分散させるのが好ましい。発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の質量が1%未満であると、1回の生産量が減り、製造コストの点で問題が生じるおそれがあり、70%超であると、溶媒に対して発酵セルロース又は発酵セルロース製剤が過剰になってしまい、均一な撹拌が困難となり、漂白効果にムラができてしまうという問題が生じるおそれがある。発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の質量は、有機溶媒の体積と漂白剤の体積との合計に対して5〜50%となるように有機溶媒に分散させるのがより好ましい(工程A)。例えば、有機溶媒の体積80mL:漂白剤の体積20mL(合計100mL)である場合、70gの発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を添加することで、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の質量が有機溶媒の体積と漂白剤の体積との合計に対して70%となるように80mLの有機溶媒に分散した後に、漂白剤を添加する。
次に、工程Aで得られた発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の分散液に漂白剤を添加して攪拌することで漂白剤混合液を得る(工程B)。
漂白剤としては、塩素系漂白剤、酸素系漂白剤、還元系漂白剤等が挙げられ、好ましくは塩素系漂白剤である。塩素系漂白剤としては、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム、塩素酸リチウム、塩素酸アンモニウム、塩素酸カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸二ナトリウム、トリクロロシアヌル酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ルビジウム、過塩素酸セシウム、テトラアルキルアンモニウム、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸カルシウム、過塩素酸銀、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸マグネシウム等が挙げられ、特に次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。酸素系漂白剤としては、過ホウ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、過酸化水素、オゾン、モノ過硫酸、過マンガン酸カリウム等が挙げられる。還元系漂白剤としては、二酸化チオ尿素、二酸化チオ尿酸、重亜硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム(ハイドロサルファイト)等が挙げられる。
漂白剤混合液における有効塩素濃度は、1000ppm以上に調整するのが好ましい。有効塩素とは、殺菌・漂白・脱臭等の効果を有する反応性のある塩素である。一方、後述の残留塩素とは、殺菌・漂白・脱臭後もしくは分解してもなお残り反応性を有する有効塩素である。本発明では、漂白剤混合液における有効塩素濃度を1000ppm以上と高濃度に調整しているため、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を良好に漂白することができる。また、漂白剤として水溶液である塩素系漂白剤を用いる場合、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤が水に膨潤しないように水分量を低く抑えなければならない。例えば、有機溶媒50体積%以上に対して、水溶液である塩素系漂白剤を50体積%未満に抑える(例:12質量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液)。このとき、漂白剤混合液における有効塩素濃度を1000ppm以上と高濃度に調整しているため、水溶液である塩素系漂白剤の割合が低くても、十分な漂白作用を有している。漂白剤混合液における有効塩素濃度は、1000〜75000ppmに調整するのがより好ましい。
工程Bにおいて、得られる漂白剤混合液の有機溶媒と水との体積比を、有機溶媒/水=35/65〜100/0に調整するのが好ましい。漂白剤混合液の有機溶媒と水との体積比が有機溶媒/水=35/65〜100/0であれば、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の水への膨潤が抑制され、漂白処理が容易となる。
次に、工程Bで得られた漂白剤混合液をろ過して、有機溶媒、水、漂白剤等を除去し、漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る(工程C)。ろ過は、加圧ろ過、圧搾ろ過、減圧ろ過、又はデカンテーション等の方法を用いることができる。
加圧ろ過は、加圧ろ過器にろ紙等をしき、有機溶媒、水、漂白剤等を含んだ発酵セルロースまたは発酵セルロース製剤を入れて密封した後、窒素等の不活化ガスで1kPa程度の圧力を系内にかけて、有機溶媒、水、漂白剤等を除去する。デカンテーションは、漂白剤混合液中の発酵セルロースまたは発酵セルロース製剤を静置し、沈殿させた後、上澄みを除去することで有機溶媒、水、漂白剤等を除去する。圧搾ろ過は、ナイロンのような水が浸透しやすい布に、有機溶媒、水、漂白剤等を含んだ発酵セルロースまたは発酵セルロース製剤を入れて、手または、プレス機で圧力をかけて、発酵セルロースまたは発酵セルロース製剤が布から漏れないようにして、有機溶媒、水、漂白剤等を除去する。減圧ろ過は、漏斗にろ紙を引き、漏斗を減圧状態にさせる。減圧度は限定しないが、好ましくは760mmHg〜1mmHgである。そこに、有機溶媒、水、漂白剤等を含んだ発酵セルロースまたは発酵セルロース製剤を投入する。減圧をして、有機溶媒、水、漂白剤等を除去する。
次に、工程Cで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤から精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する(工程D)。
工程Dは、工程Cで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を洗浄して洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Eと、工程Eで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を乾燥して精製発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を回収する工程Fとを含んでいる。
工程Eでは、漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を、(A)水のみ、(B)有機溶媒のみ、又は、(C)水及び有機溶媒、のいずれかを用いて洗浄するのが好ましい。有機溶媒としては、上述の有機溶媒を用いることができる。水は、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤が膨潤しない量を用いるのが好ましい。ここで、洗浄に敢えて水を用いるのは、漂白剤中のNaClを除去しやすい、コスト面で有利、安全且つ環境に良いという利点があるためである。具体的な洗浄処理の例としては、漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を、水のみ、メタノールのみ、メタノール:水=2:1の混合液、メタノール:イソプロパノール=1:1の混合液等に加えて攪拌した後、ろ過することで洗浄後、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る方法が挙げられる。洗浄時間や温度としては、例えば5〜60℃で5分〜1時間行うことができる。また、洗浄回数も特に限定されない。洗浄は、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤中の残留塩素が100ppm以下となるまで行うのが好ましい。
工程Fの乾燥条件としては、有機溶媒・水等の洗浄液が蒸発すればよく、例えば、通風乾燥を20〜100℃で1時間〜2日程行う他、噴霧乾燥や凍結乾燥の方法でも良い。
上述の実施形態1に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法によれば、化粧料として用いることが可能な程度まで良好に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を脱臭及び脱色することができる。また、精製対象となる発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を有機溶媒に分散させた状態で処理するため、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤が膨潤しない。従って、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製を大量に且つ効率良く行うことができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法のフローチャートを図1に示す。実施形態2に係る精製方法は、実施形態1に係る精製方法に対し、工程Dにおいて、工程Fの代わりに、工程Eで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤に添加物を添加した後、乾燥して精製物を回収する工程Gを行うことが異なるのみである。なお、実施形態2では、特に限定しない限り、各工程の実施条件や用語の定義は実施形態1と同様である。
本発明の工程Gにおける、精製発酵セルロース製剤に含まれる添加物としては、上述の実施形態1で列記した発酵セルロース製剤に含まれる添加物が使用できる。
実施形態2に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法によれば、化粧料として用いることが可能な程度まで良好に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を脱臭及び脱色することができる。また、精製対象となる発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を有機溶媒に分散させた状態で処理するため、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤が膨潤しない。従って、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製を大量に且つ効率良く行うことができる。
実施形態1及び2では、工程Xにおいて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を有機溶媒に分散した後に、漂白剤を添加しているが、この順は限定されない。すなわち、図2の実施形態3及び4で示すように、工程Xが、有機溶媒に漂白剤を添加して漂白剤溶液を得る工程A’、及び、工程A’で得られた漂白剤溶液に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を分散させて漂白剤混合液を得る工程B’の順で構成されていてもよい。
(実施形態5)
本発明の実施形態5に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法のフローチャートを図3に示す。
本発明の実施形態5に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法は、まず、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤と、水と、漂白剤とを含む発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の漂白剤混合液を得る(工程Y)。この工程Yは、後述の工程H及び工程Iからなる。
工程Hでは、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を水に加えて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の水膨潤液を得る。なお、特に限定しない限り、各工程の実施条件や用語の定義は実施形態1と同様である。
実施形態5では、上述のように工程Hで用いる溶媒が水であり、得られる分散液が発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の水膨潤液である。実施形態5では溶媒が水であるため、このように発酵セルロース又は発酵セルロース製剤が膨潤してしまい、実施形態1及び2と比較すると、大量生産に向かない。しかしながら、本発明に従えば、十分な漂白作用を発揮する。
発酵セルロース及び発酵セルロース製剤を水に分散させる際の攪拌条件は特に限定しない。攪拌は、例えば、ホモミキサーを用い、100rpmから50000rpmのせん断力で10秒〜1時間程度行う。漂白処理の時間としては、特に限定しないが、5分〜1時間程度で行うことができる。漂白処理の温度としては特に限定しないが、例えば5〜60℃で行う。
工程Hでは、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の質量が、水の体積に対して0.1〜10%となるように水に分散させるのが好ましい。発酵セルロース又は発酵セルロース製剤が0.1%未満であると、1回の生産量が減り、製造コストの点で問題が生じるおそれがあり、10%超であると、水に対して発酵セルロース又は発酵セルロース製剤が過剰になり、うまく撹拌(分散)できなくなり、漂白度合にムラができてしまうという問題が生じるおそれがある。発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の質量が、水の体積に対して1〜4%となるように水に分散させるのがより好ましい。
次に、工程Hで得られた発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の分散液に漂白剤を添加して攪拌することで漂白剤混合液を得る(工程I)。
漂白剤混合液における有効塩素濃度は、100ppm以上に調整するのが好ましく、100〜10000ppmに調整するのがより好ましい。漂白剤混合液における有効塩素濃度が100ppm未満であると、漂白効果が不足するおそれがある。また、漂白剤混合液における有効塩素濃度が10000ppm超であると、漂白効果が飽和してしまうため、コストの点では10000ppm以下に調整するのが好ましい。
次に、工程Iで得られた漂白剤混合液をろ過して、有機溶媒、水、漂白剤等を除去し、漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る(工程J)。次に、工程Jで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤から精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する(工程K)。実施形態5では、この工程Kが、工程Jで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を乾燥する工程Lを含んでいる。
上述の実施形態5に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法によれば、化粧料として用いることが可能な程度まで良好に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を脱臭及び脱色することができる。
(実施形態6)
本発明の実施形態6に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法のフローチャートを図3に示す。実施形態6に係る精製方法は、実施形態5に係る精製方法に対し、工程Kにおいて、工程Lの代わりに、工程Jで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を洗浄して洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Mと、工程Mで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を乾燥して精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Nとを行うことが異なるのみである。なお、実施形態6では、特に限定しない限り、各工程の実施条件や用語の定義は実施形態5と同様である。
工程Mでは、漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を、(A)水のみ、(B)有機溶媒のみ、又は、(C)水及び有機溶媒、のいずれかを用いて洗浄する。このとき、洗浄液は、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤と等倍以上の質量を用いることが好ましい。また、洗浄は、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤中の残留塩素が100ppm以下となるまで行うのが好ましい。
上述の実施形態6に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法によれば、化粧料として用いることが可能な程度まで良好に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を脱臭及び脱色することができる。
(実施形態7)
本発明の実施形態7に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法のフローチャートを図3に示す。実施形態7に係る精製方法は、実施形態6に係る精製方法に対し、工程Kにおいて、工程Nの代わりに、工程Mで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤に添加物を添加した後、乾燥して精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Oを行うことが異なるのみである。なお、実施形態7では、特に限定しない限り、各工程の実施条件や用語の定義は実施形態6と同様である。
上述の実施形態7に係る発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法によれば、化粧料として用いることが可能な程度まで良好に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を脱臭及び脱色することができる。
上述の実施形態5〜7では、工程Yにおいて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を水に分散した後に、漂白剤を添加しているが、この順は限定されない。すなわち、図4の実施形態8〜10に示すように、工程Yが、水に漂白剤を添加して漂白剤溶液を得る工程H’、及び、工程H’で得られた漂白剤溶液に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を分散させて漂白剤混合液を得る工程I’の順で構成されていてもよい。
上述の工程L、工程N及び工程Oにおいて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を乾燥したが、この乾燥で良好な繊維状物を得たい場合は、通風乾燥、凍結乾燥(例えば−50℃〜0℃で冷却し、必要に応じて減圧)、及び、加熱乾燥(例えば30℃〜120℃で加熱)のいずれかを用いて行うのが好ましい。また、この乾燥で良好な粉状物を得たい場合は、噴霧乾燥(スプレードライ)を用いて行うのが好ましい。当該噴霧乾燥を用いる場合、乾燥前には、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を再度水に膨潤させた混合液を作製(例えば、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤が固形分として0.1〜10質量%となるように水を加えて、ホモミキサーで7000rpmの速度で10分間撹拌して分散液を作製する)し、この分散液を噴霧乾燥させるのが好ましい。また、通風乾燥、凍結乾燥及び加熱乾燥を行う場合、各乾燥の前には、圧搾濾過を行うのが好ましい。噴霧乾燥を行う場合は、上述のように発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を再度水に膨潤させた混合液を作製する前に、圧搾濾過を行うのが好ましい。
本発明によって処理された精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤は、化粧料として用いることが可能な程度まで脱臭及び脱色されている。具体的には、本発明によって処理された精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤は、ハンター白度が50以上、好ましくは55以上である。このような精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を化粧料として用いることで、化粧品にさっぱりとした感触及び良好な水切れ特性を付与することができる。これらの特性は、発酵セルロースの持つ構造粘性によるところが大きい。構造粘性とは、ずれ応力に対して見かけの粘性が低下する性質を示す。ずれ応力は、物体のある面を境にずれが起こるとき、それに対応して物体内部に生じる力を示す。粘性は、液体や気体の流れでは、流速の分布が一様でない場合、速度差をならして一様にしようとして現れる性質を示す。
本発明の精製発酵セルロース、及び、精製発酵セルロース製剤は、いずれも、化粧料、医薬品、医薬部外品等の基材として使用できる。本発明の精製発酵セルロース、及び、精製発酵セルロース製剤を化粧料、医薬品、医薬部外品等の組成物に配合する場合、その配合量は、特に限定されないが、好ましくは、0.001〜50質量%、さらに好ましくは、0.01〜10質量%である。本発明の精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を用いることのできる化粧料としては、例えば、美白化粧料、ラメ剤入りボディローション、ピーリングパック、洗顔フォーム、美容液、美容クリーム、ハンドクリーム、マッサージクリーム、サンスクリーンクリーム、コンシーラー、化粧下地、ファンデーション、クリームアイシャドウ、クリームチーク、マスカラ、シャンプー、ヘアトリートメント、毛髪用化粧料、ヘアジェル、入浴剤、オイルクレンジング、透明タイプオイルクレンジング、クリームタイプクレンジング、化粧水等が挙げられる。
また、本発明の精製発酵セルロース及び精製発酵セルロース製剤の効果を妨げない範囲で上記化粧料等に配合することができる成分としては、例えば、油剤、界面活性剤、アルコール類、水、保湿剤、ゲル化剤及び増粘剤、粉体、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、酸化防止剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン等が例示できる。
油剤としては、特に限定されず、固形油、半固形油、液状油等が挙げられ、天然動植物油及び半合成油、炭化水素油、エステル油、グリセライド油、シリコーン油、高級アルコール、高級脂肪酸、有機溶剤等が例示される。
固形油としては、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、セラックロウ、硬化油等の天然ロウ類、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の鉱物系ワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エチレン・プロピレンコポリマー等の合成ワックス、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロールなどの高級アルコール、ステアリン酸、ベヘン酸などの高級脂肪酸等を例示することができる。
液状油で、天然動植物油及び半合成油としては、具体的にアボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カヤ油、肝油、キョウニン油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サザンカ油、サフラワー油、シナギリ油、シナモン油、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、綿実油、ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ポリオキシエチレンラノリンアルコールエーテル、ポリオキシエチレンラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等が挙げられる。
炭化水素油としては、スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン等が挙げられる。
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル、イソステアリン酸デキストリンエステル、2カプリル酸フラクトオリゴ糖エステル、カプリン酸フラクトオリゴ糖エステル、カプロン酸フラクトオリゴ糖エステル、ラウリン酸フラクトオリゴ糖エステル、ミリスチン酸フラクトオリゴ糖エステル等が挙げられる。
グリセライド油としては、アセトグリセライド、トリイソオクタン酸グリセライド、トリイソステアリン酸グリセライド、トリイソパルミチン酸グリセライド、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセライド、モノステアリン酸グリセライド、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、トリミリスチン酸グリセライド等が挙げられる。
シリコーン油としては、カプリリルメチコン、フェニルトリメチコン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。
高級アルコールとしてはオレイルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール等が挙げられる。
高級脂肪酸としてはオレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等が挙げられる。
界面活性剤としては通常化粧料に使用されるものであれば特に制限はなく、何れのものも使用することができる。界面活性剤はアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が例示されるが、これらを必要に応じて1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アニオン性界面活性剤として、具体的にはステアリン酸ナトリウムやパルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケン、アルキルエーテルカルボン酸及びその塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合等のカルボン酸塩、アルキルスルホン酸、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドのスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩とそのホルマリン縮合物のスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステル硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩、長鎖アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ジポリオキシエチレンアルキルメチルアンモニウム塩、ジポリオキシエチレンアルキルエーテルジメチルアンモニウム塩、ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウム塩等のアルキル4級アンモニウム塩や芳香族4級アンモニウム塩をはじめ、アルキルピリジニウム塩等のピリジニウム塩、アルキルジヒドロキシエチルイミダゾリン塩等のイミダゾリン塩、N−アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩、そしてアルキルアミン塩、ポリアミン、アミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としてはソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド、アルキルグリコシド、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステル、イヌリン脂肪酸エステル、デキストリン脂肪酸エステル類等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン等のカルボベタイン型両性界面活性剤、アルキルスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤、N−脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩、N−脂肪酸アシル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルエチレンジアミン二塩等のアミドアミン型(イミダゾリン型)両性界面活性剤、N−[3−アルキルオキシ−2−ヒドロキシプロピル]アルギニン塩等のアミノ酸型両性界面活性剤、アルキルイミノジカルボン酸塩型両性界面活性剤等が挙げられる。
アルコール類として、具体的にはエタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール等の多価アルコール、ソルビトール、マルトース、キシリトール、マルチトール等の糖アルコール等が挙げられる。
保湿剤としては尿素、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられる。
水系増粘剤、ゲル化剤としてはアラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、キャロブガム、グァーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系増粘剤、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等がある。また、この中には、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の皮膜形成剤も含まれる。
油ゲル化剤としては、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、パルミチン酸デキストリンエステル、ステアリン酸デキストリンエステル、パルミチン酸オクタン酸デキストリンエステル等の脂肪酸デキストリンエステル、ステアリン酸イヌリン等の脂肪酸イヌリンエステル、ステアリン酸フルクトオリゴ糖エステル等の脂肪酸フルクトオリゴ糖エステル、パルミチン酸ショ糖エステル、ステアリン酸ショ糖エステル等の脂肪酸ショ糖エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイトクレー等の有機変性粘土鉱物が挙げられる。
粉体としては、無機粉体、有機粉体、金属石鹸粉末、有色顔料、パール顔料、金属粉末、タール色素、天然色素等が挙げられ、その粒子形状(球状、針状、板状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、何れのものも使用することができる。
無機粉体として、具体的には酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等が挙げられる。
有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタン、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、ナイロンパウダー(12ナイロン、6ナイロン)、スチレン・アクリル酸共重合体パウダー、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体パウダー、ビニル樹脂パウダー、尿素樹脂パウダー、フェノール樹脂パウダー、フッ素樹脂パウダー、ケイ素樹脂パウダー、アクリル樹脂パウダー、メラミン樹脂パウダー、エポキシ樹脂パウダー、ポリカーボネイト樹脂パウダー、微結晶繊維粉体パウダー、コメデンプン、ラウロイルリジン、疎水化処理デンプン、表面処理デンプン等が挙げられる。
金属石鹸粉末(界面活性剤金属塩粉末)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等の各粉末が挙げられる。
有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの及びこれらの粉体を複合化した複合粉体等が挙げられる。
パール顔料としては酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等が挙げられ、また、金属粉末としてはアルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等が挙げられる。
タール色素としては赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等が挙げられ、天然色素としてはカルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等が挙げられる。
上記の粉体はそのまま使用しても良くもしくは、上記粉体を複合化し、油剤やシリコーン、フッ素化合物等で表面処理を行って使用しても良い。上記粉体は必要に応じて1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
紫外線吸収剤としてはパラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸メチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸収剤等が挙げられる。
防腐剤、抗菌剤としてはパラオキシ安息香酸エステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、サリチル酸、石炭酸、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。
酸化防止剤としてはトコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン等、pH調整剤としては乳酸、乳酸塩、クエン酸、クエン酸塩、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等、キレート剤としてはアラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸塩、ヒドロキシエタンジホスホン等、清涼剤としてはL−メントール、カンファ、薄荷油、ペパーミント油、ユーカリ油等、抗炎症剤としてはアラントイン、グリチルレチン酸塩、グリチルレチン誘導体、トラネキサム酸、アズレン等が夫々挙げられる。
美肌用成分としてはアルブチン、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤、ロイヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体、幼牛血液抽出液等の細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の皮膚収斂剤、イオウ、チアントロール等の抗脂漏剤等が挙げられる。
ビタミン類としてはビタミンA油、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート等のビタミンB6類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、dl−α−トコフェロール−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンP、ビオチン等が挙げられる。
アミノ酸類としてはアルギニン、アスパラギン酸、シスチン、システイン、メチオニン、セリン、ロイシン、イソロイシン、トリプトファン、アラニン、グリシン、プロリン等、核酸としてはデオキシリボ核酸等、ホルモンとしてはエストラジオール、エチニルエストラジオール等が挙げられる。
本発明の精製発酵セルロース、及び、精製発酵セルロース製剤を化粧料、医薬品、或いは、医薬部外品として使用する場合は、必要に応じて他の成分を併用して常法により調整し、種々の化粧料、医薬品、或いは、医薬部外品にて実施することができる。
ここで、本発明において、化粧料とは、薬事法における化粧品の意であり、医薬品及び医薬部外品も薬事法に定義されている言葉と同等のものである。
以下に本発明の実施例を示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をより良く理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
(発酵セルロース製剤の水膨潤試験)
発酵セルロース製剤(サンアーティスト(登録商標)H−PN 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)について、種々の体積比を有する有機溶媒と水との混合液へ分散させたときの、水による膨潤度合いを検討する試験を行った。ここで使用している水は、本発明の次亜塩素酸ナトリウム水溶液に置き換えても同様の結果が得られることを確認した。
まず、メタノール、エタノール、イソプロパノール(IPA)、アセトンの各有機溶媒を準備し、所定の体積比となるように各有機溶媒を容器に入れておき、発酵セルロース製剤を2g加えて分散させて、その後、所定の体積比となるように水を加え溶液の総量を50mLとした。その時の発酵セルロース製剤の膨潤度合いを調べた。
(1)メタノール/水:100/0、80/20、70/30、60/40、50/50
(2)エタノール/水:100/0、70/30、60/40、50/50、40/60
(3)IPA/水:100/0、60/40、50/50、40/60、30/70
(4)アセトン/水:100/0、60/40、50/50、40/60、30/70
各混合液の外観写真を図5〜8に示す。
膨潤度合いの評価は、上記の割合の発酵セルロース製剤を含む各混合液をそれぞれ、ADVANTEC社製の円形定性ろ紙No.2を用いて、減圧濾過を行い、イソプロパノール50mLでろ紙上に残った発酵セルロース製剤をリンスした後、80℃の通風乾燥機で12時間乾燥を行った後、観察した時に粉状又は繊維状であれば○、粉状又は繊維状でなく塊状物となっていれば×とした。
(精製発酵セルロース及び精製発酵セルロース製剤のハンター白度及び臭い評価)
以下、各条件によって精製発酵セルロース及び精製発酵セルロース製剤を作製し、ハンター白度及び臭い評価を行った。ここで、WB値(ハンター白度)は、三刺激値X、Y、Z(Xは主に色の三原色(赤、緑、青)の赤を感じる値、Yは緑を感じる値、Zは青を感じる値)にもとづいて次式によって算出される。WB値(ハンター白度)の数値が高いほど白いことを示し、低いほど暗い色であることを示している。
WB値は下記の色で表される。
WB=Z/(Zn/100)
Z:試料のXYZ表色系における三刺激値Zの値
Zn:完全拡散反射面におけるZの値
ハンター白度の測定には、日本電色工業株式会社製の測色色差計ZE6000を用いて、WB値をハンター白度とした。
また、「臭い」は、精製発酵セルロース及び精製発酵セルロース製剤を20g用意し、5か所から2gずつサンプルを取り各々袋へ入れて封を閉じて1分待った後、開封直後の臭いを嗅いだ。5つのサンプルがいずれも臭いを感じない又はほぼ感じなければ臭いは除去されていたまたは臭いはほぼ除去されていたとし、1〜4つのサンプルが臭いを感じたものは部分的に臭い有りとし、5つ全てのサンプルがいずれも臭いを感じたものは、特異臭有りとした。
(実施例1)
発酵セルロース製剤(商品名:サンアーティストH−PN、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)(製剤中の発酵セルロース含有率50質量%)(ハンター白度:WB値=35、図9の発酵セルロース製剤に該当)40gを、分散溶媒であるイソプロパノール(IPA)50mLに入れて、マグネチックスターラーを用いて撹拌し、発酵セルロース製剤を溶媒に均一に分散させた。次いで、有効塩素濃度が60000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(商品名:アサヒラック、高杉製薬株式会社製)を50mL添加し、室温で撹拌を30分行った。漏斗と、ADVANTEC社製の円形定性ろ紙No.2を用いて、減圧濾過を行い、イソプロパノール及び次亜塩素酸ナトリウムを除去した。さらに、発酵セルロース製剤をイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLに入れて撹拌を10分行った後、同様に濾過を行った。イソプロパノール/水=7/3の溶液200mLによる洗浄と濾過をさらに2回繰り返し行った。最後にイソプロパノール100mLで発酵セルロース製剤をリンスし、洗浄を終えた。その後、精製した発酵セルロース製剤を50℃のダクト付(溶媒を吸い取る装置付)の通風乾燥機に6時間入れて、溶媒を除去し、精製発酵セルロース製剤の粉末を38.5g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度(WB値)を測定したところ、63(50以上で合格)で、臭いも除去されていた。
(実施例2)
実施例1の分散溶媒のイソプロパノールをアセトンとし、アセトンを90mL、有効塩素濃度が12000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を10mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を38.1g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は56で、臭いも除去されていた。
(実施例3)
実施例1の分散溶媒のイソプロパノールをエタノールとし、エタノールを60mL、有効塩素濃度が48000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を40mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を39.2g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は60で、臭いも除去されていた。
(実施例4)
実施例1の分散溶媒のイソプロパノールをメタノールとし、メタノールを70mL、有効塩素濃度が36000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を30mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を38.7g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は58で、臭いも除去されていた。
(実施例5)
実施例1の分散溶媒のイソプロパノールを40mL、有効塩素濃度が72000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を60mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を37.9g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は66で、臭いも除去されていた。
(実施例6)
実施例1の分散溶媒のイソプロパノールをアセトンとし、アセトンを40mL、有効塩素濃度が72000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を60mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を39.2g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は64で、臭いも除去されていた。
(実施例7)
実施例1の分散溶媒のイソプロパノールをエタノールとし、エタノールを50mL、有効塩素濃度が60000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を50mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を38.0g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は62で、臭いも除去されていた。
(実施例8)
実施例1の分散溶媒のイソプロパノールをメタノールとし、メタノールを60mL、有効塩素濃度が48000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を40mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤をの粉末37.7g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は59で、臭いも除去されていた。
(実施例9)
実施例1の分散溶媒のイソプロパノールを99mL、有効塩素濃度が1212ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を1mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を39.5g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は53で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例10)
実施例1の分散溶媒のイソプロパノールをアセトンとし、アセトンを99mL、有効塩素濃度が1212ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を1mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を39.4g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は53で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例11)
実施例1の分散溶媒のイソプロパノールをエタノールとし、エタノールを99mL、有効塩素濃度が1212ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を1mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を38.9g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は52で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例12)
実施例1の分散溶媒のイソプロパノールをメタノールとし、メタノールを99mL、有効塩素濃度が1212ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を1mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を39.0g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は50で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例13)
実施例1の発酵セルロース製剤40gを1gにした以外は同様の操作とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を0.9g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は65で、臭いは除去されていた。
(実施例14)
実施例1の発酵セルロース製剤40gを70gにした以外は同様の操作とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を68.2g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は60で、臭いは除去されていた。
(実施例15)
実施例1の洗浄溶媒をイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLから、イソプロパノール/水=10/0の溶液200mLとし、乾燥時間を6時間から24時間にした以外は同様の操作とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を39.0g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は64で、臭いは除去されていた。
(実施例16)
実施例1の洗浄溶媒をイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLから、イソプロパノール/水=5/5の溶液200mLとし、乾燥時間を6時間から48時間にした以外は同様の操作とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を39.1g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は64で、臭いは除去されていた。
(実施例17)
実施例1の洗浄溶媒をイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLから、メタノール/水=8/2の溶液200mLとし、ろ過方法を減圧濾過から、ろ布を用いた圧搾濾過に変えた以外は同様の操作とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を38.8g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は63で、臭いは除去されていた。
(実施例18)
実施例1の洗浄溶媒をイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLから、エタノール/水=8/2の溶液200mLとし、ろ過方法を減圧濾過から、静置して上澄みを取り除くデカンテーション法に変えた以外は同様の操作とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を36.9g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は61で、臭いは除去されていた。
(実施例19)
実施例1の洗浄溶媒をイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLから、アセトン/水=8/2の溶液200mLとし、ろ過方法を減圧濾過から、加圧濾過機で窒素ガスを用いて1kPa程度の圧力をかけ、ADVANTEC社製の円形定性ろ紙No.2を用いて精製発酵セルロース製剤を濾すことで洗浄溶媒を除去する加圧濾過法に変えた以外は同様の操作とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を37.2g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は62で、臭いは除去されていた。
(実施例20)
実施例1の分散溶媒であるイソプロパノールを50mLから80mLとし、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(商品名:アサヒラック、高杉製薬株式会社製)50mLを、25%亜塩素酸ナトリウム水溶液(商品名:シルブライト25FD、日本カーリット株式会社製)20mLとした以外は同様の操作とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を38.5g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は63で、臭いは除去されていた。
(実施例21)
実施例1の洗浄を終えた精製発酵セルロース製剤にカルボキシメチルセルロースナトリウムを2g添加し、分散させ乾燥を同様に行った。乾燥終了後、ミキサーで20秒撹拌し、さらに均一に分散させて精製発酵セルロース製剤の粉末を40.8g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は61で、臭いは除去されていた。
(実施例22)
実施例1の洗浄を終えた精製発酵セルロース製剤にキサンタンガム0.4gとグァーガム0.4gを添加し、分散させ乾燥を同様に行った。乾燥終了後、ミキサーで20秒撹拌し、さらに均一に分散させて精製発酵セルロース製剤の粉末を40.1g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は61で、臭いは除去されていた。
(実施例23)
実施例1の洗浄を終えた精製発酵セルロース製剤をエタノール50gに溶解したグリセリン1.2gに加えて、マグネチックスターラーを用いて撹拌し、均一にした。乾燥は70℃で24時間通風乾燥を行い、精製発酵セルロース製剤を39.3g得た。この精製品は、グリセリンによる湿潤物であった。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は61で、臭いは除去されていた。ここでは、グリセリンが精製発酵セルロース製剤全体に分散しやすくするために、事前にエタノールにグリセリンを溶解させた上で精製発酵セルロース製剤に分散した。
(実施例24)
実施例1のイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLを用いた洗浄1回終了後、チオ硫酸ナトリウム五水和物(通称ハイポ)1.67gが溶けた水を用いてイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLを作成し、残留塩素を中和した。その後、1規定の塩酸、もしくは1規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて適宜pHを中性(pH6〜7)とした。さらに、イソプロパノール/水=7/3の溶液200mLを用いた洗浄と濾過を3回繰り返し行った。これ以外の操作は実施例1と同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を36.4g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度(WB値)は、60で、臭いも除去されていた。
(実施例25)
分散溶媒のイソプロパノール(IPA)50mLと、有効塩素濃度が60000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を50mL混合し、マグネチックスターラーを用いて均一にした。そこへ発酵セルロース製剤40gを添加し、室温で撹拌を30分行った。次いで、漏斗と、ADVANTEC社製の円形定性ろ紙No.2を用いて、減圧濾過を行い、イソプロパノール及び次亜塩素酸ナトリウムを除去した。さらに、発酵セルロース製剤をイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLに入れて撹拌を10分行った後、同様に濾過を行った。イソプロパノール/水=7/3の溶液200mLによる洗浄と濾過をさらに2回繰り返し行った。最後にイソプロパノール100mLで発酵セルロース製剤をリンスし、洗浄を終えた。その後、精製した発酵セルロース製剤を50℃のダクト付(溶媒を吸い取る装置付)の通風乾燥機に6時間入れて、溶媒を除去し、精製発酵セルロース製剤の粉末を38.1g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度(WB値)を測定したところ、59で、臭いは除去されていた。
(実施例26)
実施例25の分散溶媒のイソプロパノール50mLをアセトン60mLとし、有効塩素濃度が60000ppmから48000ppmとなるように、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を50mLから40mLとした以外の操作は実施例25と同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を37.8g得た。ハンター白度は58で、臭いは除去されていた。
(実施例27)
実施例25の分散溶媒のイソプロパノール50mLをエタノール70mLとし、有効塩素濃度が60000ppmから36000ppmとなるように、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を50mLから30mLとした以外の操作は実施例25と同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を38.1g得た。ハンター白度は56で、臭いは除去されていた。
(実施例28)
実施例25の分散溶媒のイソプロパノール50mLをメタノール70mLとし、有効塩素濃度が60000ppmから36000ppmとなるように、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を50mLから30mLとした以外の操作は実施例25と同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉末を36.8g得た。ハンター白度は55で、臭いは除去されていた。
(実施例29)
実施例25の洗浄を終えた精製発酵セルロース製剤にキサンタンガム1.0gを添加し、分散させ乾燥を同様に行った。乾燥終了後、ミキサーで20秒撹拌し、さらに均一に分散させて精製発酵セルロース製剤の粉末を40.2g得た。精製発酵セルロース製剤のハンター白度は58で、臭いは除去されていた。
(実施例30)
発酵セルロース製剤2gを水100mLに加えて、ホモミキサーで7000rpmの速度で撹拌し発酵セルロース製剤を分散及び膨潤させた。そこへ有効塩素濃度が5000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を4.17mL加えて撹拌を30分続け発酵セルロース製剤を脱色した。発酵セルロース製剤を含む漂白剤混合液を、布製の袋へ入れて、プレス機で圧搾し、溶液を絞った。次いで袋の中の発酵セルロース製剤の膨潤物を取り出し、イソプロパノール/水=7/3の溶液100mL混合液へ入れて同条件で撹拌を10分行った。その後、発酵セルロース製剤を含む水溶液を同様に布製の袋へ入れて、プレス機で圧搾し、溶液を絞った。さらに、イソプロパノール/水=7/3の溶液100mLによる洗浄と圧搾濾過を2回繰り返し行い、発酵セルロース製剤の膨潤物から漂白剤を除去した。最後に80℃、12時間通風乾燥を行い、洗浄溶媒を除去し精製発酵セルロース製剤の繊維状物を1.88g得た。ハンター白度は55で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例31)
実施例30の有効塩素濃度が5000ppmから10000ppmとなるように、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を4.17mLから8.33mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を1.87g得た。ハンター白度は57で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例32)
実施例30の有効塩素濃度が5000ppmから100ppmとなるように、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を4.17mLから0.083mLとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を1.66g得た。ハンター白度は51で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例33)
実施例30の発酵セルロース製剤の仕込み量を2gから0.1gとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を0.089g得た。ハンター白度は59で、臭いは除去されていた。
(実施例34)
実施例30の発酵セルロース製剤の仕込み量を2gから10gとした以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を9.61g得た。ハンター白度は53で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例35)
実施例30のイソプロパノール70mLと水30mLの混合液による洗浄を省いた以外は同様の操作とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を1.72g得た。ハンター白度は50で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例36)
実施例30の洗浄液として用いたイソプロパノール/水=7/3の溶液100mLを水100mLとし、95℃で48時間加熱乾燥を行った以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を1.83g得た。ハンター白度は56で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例37)
実施例30の洗浄液として用いたイソプロパノール/水=7/3の溶液100mLをメタノール100mLとし、50℃で8時間加熱乾燥を行った以外の操作は同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を1.86g得た。ハンター白度は55で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例38)
実施例30の通風乾燥の前の段階で、発酵セルロース製剤の膨潤物にキサンタンガム1%水溶液を4g加えてスパチュラで均一になるように混ぜ、80℃、12時間通風乾燥を行い、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を1.90g得た。ハンター白度は56で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例39)
水100mLに有効塩素濃度が5000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を4.17mL加えて均一な溶液とした。そこへ発酵セルロース製剤2gを加えて、ホモミキサーで7000rpmの速度で30分撹拌し発酵セルロース製剤を分散及び漂白した。発酵セルロース製剤を含む漂白剤混合液を、布製の袋へ入れて、プレス機で圧搾し、溶液を絞った。次いで袋の中の発酵セルロース製剤の膨潤物を取り出し、イソプロパノール/水=7/3の溶液100mL混合液へ入れて同条件で撹拌を10分行った。その後、発酵セルロース製剤を含む水溶液を同様に布製の袋へ入れて、プレス機で圧搾し、溶液を絞った。さらに、イソプロパノール/水=7/3の溶液100mLによる洗浄と圧搾濾過を2回繰り返し行い、発酵セルロース製剤の膨潤物から漂白剤を除去した。最後に80℃、12時間通風乾燥を行い、洗浄溶媒を除去し精製発酵セルロース製剤の繊維状物を1.80g得た。ハンター白度は54で、臭いは除去されていた。
(実施例40)
実施例39の漂白を終えた発酵セルロース製剤を含む漂白剤混合液を、布製の袋へ入れて、プレス機で圧搾し、溶液を絞り、80℃、12時間通風乾燥を行い、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を1.84g得た。ハンター白度は50で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例41)
実施例39の乾燥前の発酵セルロース製剤の膨潤物にカルボキシメチルセルロースナトリウム0.05gとキサンタンガム0.05gを加え、スパチュラで均一に混合した後、80℃で加熱乾燥を行い、ミキサーに入れて20秒撹拌して均一にし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を1.97g得た。ハンター白度は53で、臭いは除去されていた。
(実施例42)
実施例1の洗浄溶媒をイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLをイソプロパノール/水=3/7の溶液50mLとした以外の操作は実施例1と同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を34.1g得た。ハンター白度は57で臭いはなかった。
(実施例43)
実施例1の洗浄溶媒をイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLを水50mLとした以外の操作は実施例1と同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を32.7g得た。ハンター白度は55で臭いはなかった。
(実施例44)
実施例36の洗浄後の、溶媒と水を含む発酵セルロース又は発酵セルロース製剤4.2g(固形分として2g)に(固形分換算で2質量%となるように)水を95.8g加えて、ホモミキサーで7000rpmの速度で10分撹拌し発酵セルロース製剤を分散させ、分散液を噴霧乾燥(スプレードライ)した以外の操作は、実施例36と同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉状物を1.76g得た。ハンター白度は58で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例45)
実施例36の洗浄後の溶媒と水を含む発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を圧搾し、溶媒と水をできるだけ除去した後、−40℃で12時間凍結させた。その後、減圧乾燥機にいれて、5mmHgで減圧し24時間乾燥を行った以外の操作は実施例36と同様とし、精製発酵セルロース製剤の粉状物を1.79g得た。ハンター白度は56で、臭いはほぼ除去されていた。
(実施例46)
実施例1の発酵セルロース製剤(商品名:サンアーティストH−PN、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)(製剤中の発酵セルロース含有率50質量%)を、発酵セルロース含有率が40質量%、キサンタンガムが35質量%、グァーガムが15質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウムが10質量%の発酵セルロース製剤とした以外の操作は実施例1と同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を36.3g得た。ハンター白度は56で、臭いは除去されていた。なお「水への溶解性」については、本実施例の精製発酵セルロース製剤は実施例1の精製発酵セルロース製剤に比べ、水へ溶解しやすく、10分以内で溶解できた。
(実施例47)
実施例1の発酵セルロース製剤(商品名:サンアーティストH−PN、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)(製剤中の発酵セルロース含有率50質量%)を、発酵セルロース含有率が70質量%、キサンタンガムが20質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウムが10質量%の発酵セルロース製剤とした以外の操作は実施例1と同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を37.6g得た。ハンター白度は54で、臭いは除去されていた。なお「水への溶解性」については、本実施例の精製発酵セルロース製剤は実施例1の精製発酵セルロース製剤に比べ、水へ溶解するのに時間を要したが、20分未満で溶解できた。
(比較例1)
発酵セルロース製剤(商品名:サンアーティストH−PN、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)(製剤中の発酵セルロース含有率50質量%)(ハンター白度:WB値=35、図9の発酵セルロース製剤に該当)40gを、分散溶媒であるイソプロパノール99.25mLに入れて、マグネチックスターラーを用いて撹拌し、発酵セルロース製剤を溶媒に均一に分散させた。次いで、有効塩素濃度が900ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を0.75mL添加し、室温で撹拌を30分行った。漏斗と、ADVANTEC社製の円形定性ろ紙No.2を用いて、減圧濾過を行い、イソプロパノール及び次亜塩素酸ナトリウムを除去した。さらに、発酵セルロース製剤をイソプロパノール/水=7/3の溶液200mLに入れて撹拌を10分行った後、同様に濾過を行った。イソプロパノール/水=7/3溶液200mLによる洗浄と濾過をさらに2回繰り返し行った。最後にイソプロパノール100mLで発酵セルロース製剤をリンスし、洗浄を終えた。その後、精製した発酵セルロース製剤を50℃のダクト付(溶媒を吸い取る装置付)の通風乾燥機に6時間入れて、溶媒を除去し、発酵セルロース製剤の粉末を38.1g得た。発酵セルロース製剤のハンター白度(WB値)は49で、特異臭が残っていた。
(比較例2)
比較例1の分散溶媒であるイソプロパノールをアセトンに変えた以外の操作は、比較例1と同様とし、発酵セルロース製剤の粉末を36.7g得た。発酵セルロース製剤のハンター白度は47で、特異臭が残っていた。
(比較例3)
比較例1の分散溶媒であるイソプロパノールをエタノールに変えた以外の操作は、比較例1と同様とし、発酵セルロース製剤の粉末を36.4g得た。発酵セルロース製剤のハンター白度は48で、特異臭が残っていた。
(比較例4)
比較例1の分散溶媒であるイソプロパノールをメタノールに変えた以外の操作は、比較例1と同様とし、発酵セルロース製剤の粉末を37.2g得た。発酵セルロース製剤のハンター白度は46で、特異臭が残っていた。
(比較例5)
比較例1の分散溶媒であるイソプロパノールを30mLとし、有効塩素濃度を84000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を70mLとした以外の操作は比較例1と同様としたが、発酵セルロース製剤が膨潤したことで操作性が著しく悪くなり均一に漂白されないなどの問題が発生し、実用向けではなかった。この方法では作業性が悪いことからロスが多くなり、発酵セルロース製剤の塊状物を30.2g得た。発酵セルロース製剤のハンター白度は54で、部分的に特異臭が残っていた。
(比較例6)
比較例5の分散溶媒であるイソプロパノール30mLをアセトン30mLとし、有効塩素濃度を84000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を70mLとした以外の操作は比較例1と同様としたが、発酵セルロース製剤が膨潤したことで操作性が著しく悪くなり均一に漂白されないなどの問題が発生し、実用向けではなかった。この方法では作業性が悪いことからロスが多くなり、発酵セルロース製剤の塊状物を33.5g得た。発酵セルロース製剤のハンター白度は55で、部分的に特異臭が残っていた。
(比較例7)
比較例5の分散溶媒であるイソプロパノール30mLをエタノール30mLとし、有効塩素濃度を84000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を70mLとした以外の操作は比較例1と同様としたが、発酵セルロース製剤が膨潤したことで操作性が著しく悪くなり均一に漂白されないなどの問題が発生し、実用向けではなかった。この方法では作業性が悪いことからロスが多くなり、発酵セルロース製剤の塊状物を32.5g得た。発酵セルロース製剤のハンター白度は53で、部分的に特異臭が残っていた。
(比較例8)
比較例5の分散溶媒であるイソプロパノール30mLをメタノール30mLとし、有効塩素濃度を84000ppmとなるように12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を70mLとした以外の操作は比較例1と同様としたが、発酵セルロース製剤が膨潤したことで操作性が著しく悪くなり均一に漂白されないなどの問題が発生し、実用向けではなかった。この方法では作業性が悪いことからロスが多くなり、発酵セルロース製剤の塊状物を31.1g得た。発酵セルロース製剤のハンター白度は51で、部分的に特異臭が残っていた。
(比較例9)
実施例1の発酵セルロース製剤の添加量を40gから0.90gにした以外の操作は同様とし、発酵セルロース製剤の粉末を0.80g得た。発酵セルロース製剤のハンター白度は66で臭いもなかったが、一回あたりの添加量が少なすぎるので、コストに見合わず現実的ではない。
(比較例10)
実施例1の発酵セルロース製剤の添加量を40gから75gにした以外の操作は同様とし、発酵セルロース製剤の粉末を73.6g得た。発酵セルロース製剤のハンター白度は58で臭いもなかったが、一回あたりの添加量が多すぎて、溶液よりも発酵セルロース製剤が過多となり、漂白の際も均一に行えず、作業効率が非常に悪いため現実的ではない。
(比較例11)
実施例1のイソプロパノールをヘキサンに変えた以外の操作は同様とし、発酵セルロースの塊状物を30.3g得た。ハンター白度は56で一部特異臭がした。ヘキサンと12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液は任意に混和しないため、漂白の際前述の2つの溶媒を混和しようとしても、上層がヘキサン、下層が水槽の二層に分かれてしまい、発酵セルロース製剤が沈殿して水層にいくためかなり膨潤してしまい、漂白は均一に行えず最終形態も塊状物として得られるため、現実的ではない。
(比較例12)
比較例11のヘキサンをベンゼンに変えた以外の操作は同様とし、発酵セルロース製剤の塊状物を32.4g得た。ハンター白度は57で一部特異臭がした。ベンゼンも12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液には任意に混和しないため、比較例11と同じ状態となり、現実的ではない。
(比較例13)
実施例25の分散溶媒であるイソプロパノール50mLを30mLとし、有効塩素濃度が84000ppmとなるように次亜塩素酸ナトリウム水溶液を50mLから70mLとした以外の操作は実施例25と同様とし、発酵セルロース製剤の塊状物を36.8g得た。ハンター白度は57で、一部特異臭がした。漂白の際に発酵セルロース製剤が膨潤してしまい、漂白脱臭効率や濾過性が悪くなってしまったために現実的ではない。
(比較例14)
実施例26の分散溶媒であるアセトン60mLを30mLとし、有効塩素濃度が84000ppmとなるように次亜塩素酸ナトリウム水溶液を40mLから70mLとした以外の操作は、実施例26と同様とし、発酵セルロースの塊状物を37.8g得た。ハンター白度は56で、一部特異臭がした。漂白の際に発酵セルロース製剤が膨潤してしまい、漂白脱臭効率や濾過性が悪くなってしまったために現実的ではない。
(比較例15)
実施例27の分散溶媒であるエタノールを70mLから40mLとし、有効塩素濃度が72000ppmとなるように次亜塩素酸ナトリウム水溶液を30mLから60mLとした以外の操作は、実施例27と同様とし、発酵セルロース製剤の塊状物を35.9g得た。ハンター白度は55で、一部特異臭がした。漂白の際に発酵セルロース製剤が膨潤してしまい、漂白脱臭効率や濾過性が悪くなってしまったために現実的ではない。
(比較例16)
実施例28の分散溶媒であるメタノール70mLを50mLとし、有効塩素濃度が60000ppmとなるように次亜塩素酸ナトリウム水溶液を30mLから50mLとした以外の操作は、実施例25と同様とし、発酵セルロース製剤の塊状物を36.8g得た。ハンター白度は57で、一部特異臭がした。漂白の際に発酵セルロース製剤が膨潤してしまい、漂白脱臭効率や濾過性が悪くなってしまったために現実的ではない。
(参考例17)
実施例30の有効塩素濃度を5000ppmから90ppmとなるように、添加する12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を4.17mLから0.075mLにした以外の操作は、実施例29と同様とし、発酵セルロース製剤の繊維状物を1.69g得た。ハンター白度は47で、臭いは残っていたが、許容範囲のものであった。
(参考例18)
実施例30の処理する発酵セルロース製剤を2gから0.09gとした以外の操作は同様とし、発酵セルロース製剤の繊維状物を0.04g得た。ハンター白度は55で臭いはなかった。
(参考例19)
実施例30の処理する発酵セルロース製剤を2gから11gとした以外の操作は同様とし、発酵セルロース製剤の繊維状物を10.2g得た。ハンター白度は54で一部臭いがしたが、許容範囲のものであった。
(参考例20)
実施例1の発酵セルロース製剤(商品名:サンアーティストH−PN、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)(製剤中の発酵セルロース含有率50質量%)を、発酵セルロース含有率が0.9質量%、キサンタンガムが50質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウムが49.1質量%の発酵セルロース製剤とした以外の操作は実施例1と同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を28.5g得た。ハンター白度は66で、臭いは除去されていた。
(参考例21)
実施例1の発酵セルロース製剤(商品名:サンアーティストH−PN、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)(製剤中の発酵セルロース含有率50質量%)を、発酵セルロース含有率が1質量%、キサンタンガムが50質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウムが49質量%の発酵セルロース製剤とした以外の操作は実施例1と同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を30.2g得た。ハンター白度は68で、臭いは除去されていた。
(参考例22)
実施例1の発酵セルロース製剤(商品名:サンアーティストH−PN、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)(製剤中の発酵セルロース含有率50質量%)を、発酵セルロース含有率が39質量%、キサンタンガムが41質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウムが20質量%の発酵セルロース製剤とした以外の操作は実施例1と同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を32.8g得た。ハンター白度は55で、臭いは除去されていた。
(参考例23)
実施例1の発酵セルロース製剤(商品名:サンアーティストH−PN、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)(製剤中の発酵セルロース含有率50質量%)を、発酵セルロース含有率が71質量%、キサンタンガムが20質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウムが9%の発酵セルロース製剤とした以外の操作は実施例1と同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を37.6g得た。ハンター白度は54で、臭いは除去されていた。なお「水への溶解性」については、本参考例の精製発酵セルロース製剤は、実施例47の精製発酵セルロース製剤に比べ、水へ溶解するのに時間を要し、30分で溶解できた。
(参考例24)
実施例1の発酵セルロース製剤(商品名:サンアーティストH−PN、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)(製剤中の発酵セルロース含有率50質量%)を、発酵セルロース含有率が99質量%、キサンタンガムが1質量%の発酵セルロース製剤とした以外の操作は実施例1と同様とし、精製発酵セルロース製剤の繊維状物を38.1g得た。ハンター白度は51で、臭いはほぼ除去されていた。なお「水への溶解性」については、本参考例の精製発酵セルロース製剤は、参考例23の精製発酵セルロース製剤に比べ、水へ溶解するのにさらに時間を要し、溶解するのに55分かかった。
実施例及び比較例に係る乾燥後の精製発酵セルロース製剤の最終形態(性状)について、表2〜9にまとめる。
ここで、「ハンター白度」は、50以上で合格、50未満で不合格とした。
また、「臭い」は、精製発酵セルロース製剤を20g用意し、5か所から2gずつサンプルを取り各々袋へ入れて封を閉じて1分待った後、開封直後の臭いを嗅いで、評価基準は以下の通りとした。
○(合格):5つのサンプルがいずれも臭いを感じない又はほぼ感じない。
△(不合格):1〜4つのサンプルが臭いを感じた。
×(不合格):5つ全てのサンプルがいずれも臭いを感じた。
「最終形態」は、目視による評価を行った。評価基準は以下の通りとした:
○(合格):粉末状(○)、繊維状物(○繊)、湿潤物(○湿)
×(不合格):塊状物
「水への溶解性」は、精製発酵セルロース製剤1gを水100gに入れて、ホモミキサーで10000rpmの速度で撹拌し、精製発酵セルロース製剤が水へ溶解したか否かを評価した。精製発酵セルロース製剤の粒状物が残っていなければ「溶解」とみなした。評価基準は以下の通りとした:
○(合格):20分未満で溶解する。
△(合格):20分以上、60分未満で溶解する。
×(不合格):60分以上撹拌しても水へ溶解せず、粒状物又は塊状物が確認できる。
(用途例1)
本発明の精製発酵セルロース及び、精製発酵セルロース製剤を化粧料として使用する場合は、必要に応じて他の成分を併用して常法により調整し、種々の化粧料製品にて実施することができる。用途例1として、種々の構成材料を含むパール剤含有化粧料(No.1〜13)を下記の方法により調整した。
すなわち、成分1〜4、成分5〜21をそれぞれ加熱溶解もしくは加熱膨潤し、ホモミキサー等にて攪拌しながら水相を油相に添加し、室温まで冷却した。
次に、調整した化粧料について、官能試験を下記の通り行い、特性を評価した。
(使用感触の評価基準)
被験者20名を用いて、洗顔後、実施例及び比較例を塗布し、使用感触(しっとり感、べたつき感の無さ、ぬるつき感の無さ、色、臭い)について、下記に示す評価基準により評価した。
20名中16名以上が良好と感じた:◎
20名中12名以上が良好と感じた:○
20名中8名以上が良好と感じた:△
20名中7名以下が良好と感じた:×
(保存安定性及びパール剤の沈降防止効果の評価基準)
得られた試料を25℃並びに40℃、50℃に設定した恒温槽にそれぞれ4週間保存し、保存前後におけるそれぞれの試料の外観比較を目視により観察し、下記の基準で評価した。
外観でまったく顔料沈降せず:◎
外観で顔料が半分以上は沈降しない:○
外観で顔料が半分以上沈降した:△
外観で全ての顔料が沈降した:×
各組成及び特性の評価結果について表10〜13に示す。表10〜13における各組成の数値の単位は重量%である。
表10〜13より、実施例4、5の精製発酵セルロース製剤を使用した化粧料で比較すると、精製発酵セルロース製剤が0.01重量%の配合では、パール剤の沈降が抑制できなかった。また、0.8重量%の配合では、パール剤がやや沈降する傾向が見られた。さらに、5重量%以上では、保存安定性やパール剤の沈降が抑制できても使用感触が0.8重量%配合のものと比べて少し劣った。実施例5の精製発酵セルロース製剤を1.0重量%添加した処方例のように、精製発酵セルロース製剤を適量配合することにより、パール剤の沈降を抑制することができ、さらに、しっとり感を与え、べたつき感やぬるつき感を軽減することが可能な経時安定性に優れた組成物が得られることが確認された。また、参考例20の精製発酵セルロース製剤中の発酵セルロース含有率が0.9質量%の精製発酵セルロース製剤を1.0重量%使用した化粧料では、パール剤の沈降が見られ、感触ではべたつき感とぬるつき感が感じられた。さらに、参考例22の精製発酵セルロース製剤中の発酵セルロース含有率が39質量%の精製発酵セルロース製剤を1.0重量%使用した化粧料では、パール剤が一部沈降したにとどまり、参考例20の精製発酵セルロース製剤を使用した化粧料よりも改善され、感触ではべたつき感とぬるつき感がわずかに感じられたものの、参考例20の精製発酵セルロース製剤を使用した化粧料よりも改善された。
(用途例2)
種々の構成材料を含む美白化粧料を作製し、各特性について評価した。
具体的には、表14に記載の成分(a)1〜4、成分(b)5〜11をそれぞれ加温し、成分(b)を高速攪拌して良く膨潤させた。その後、成分(a)に成分(b)を添加し、ホモミキサーにて攪拌分散を行った。室温まで冷却して美白化粧料組成物を得た。
得られた美白化粧料組成物は、無色で特異な臭いがなく、きしみやべたつきがなく、滑らかな使用感を有し、経時安定性に優れた美白化粧料であった。
(用途例3)
種々の構成材料を含むクリームを作製し、各特性について評価した。
具体的には、以下のA〜Cの手順で行った:
A:表15に記載の成分1〜5を加熱混合した。
B:表15に記載の成分6〜11を混合し、それに表15に記載の成分13を加えて膨潤させ、加熱した。
C:攪拌下、AにBを加えて乳化し表15に記載の成分12を加えてクリームを得た。
得られたクリームは、白色で特異な臭いのなく、きしみやべたつきのない、滑らかな使用感を有し、経時安定性に優れていた。
(用途例4)
種々の構成材料を含むクリームアイシャドウを作製し、各特性について評価した。
具体的には、表16に記載の成分(a)6〜10を加熱し、ホモミキサー等で膨潤させた。次に、表16に記載の成分(b)1〜5を加熱溶解し、均一にした。続いて、加温した表16に記載の成分(a)を表16に記載の成分(b)に、ホモミキサーで攪拌しながら添加し、乳化する。室温まで冷却し、クリームアイシャドウを得た。
得られたクリームアイシャドウは、特異な臭いのなく、きしみやべたつきのない、のびの良い滑らかな使用感を有し、経時安定性に優れていた。

Claims (24)

  1. 発酵セルロース又は発酵セルロース製剤と、有機溶媒と、漂白剤とを含む発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の漂白剤混合液を得る工程Xと、
    前記工程Xで得られた漂白剤混合液をろ過して漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Cと、
    前記工程Cで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤から精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Dと、
    を含み、
    前記工程Xにおいて得られる漂白剤混合液の、有機溶媒と水との体積比が、有機溶媒/水=35/65〜100/0である発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  2. 前記工程Xが、
    発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を有機溶媒に分散させて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の分散液を得る工程Aと、
    前記工程Aで得られた発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の分散液に漂白剤を添加して攪拌することで漂白剤混合液を得る工程Bと、
    を含む請求項1に記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  3. 前記工程Xが、
    有機溶媒に漂白剤を添加して漂白剤溶液を得る工程A’と、
    前記工程A’で得られた漂白剤溶液に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を分散させて漂白剤混合液を得る工程B’と、
    を含む請求項1に記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  4. 前記工程Dは、
    前記工程Cで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を洗浄して洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Eと、
    前記工程Eで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を乾燥して精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Fと、
    を含む請求項1に記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  5. 前記工程Dは、
    前記工程Cで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を洗浄して洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Eと、
    前記工程Eで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤に添加物を添加した後、乾燥して精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Gと、
    を含む請求項1に記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  6. 前記工程Xにおいて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の質量を、有機溶媒の体積と漂白剤の体積との合計に対して1〜70%となるように有機溶媒に分散させる請求項1〜3のいずれかに記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  7. 前記工程Xで用いる漂白剤が塩素系漂白剤であり、前記漂白剤混合液における有効塩素濃度が1000ppm以上である請求項1〜3及び6のいずれかに記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  8. 前記漂白剤が次亜塩素酸ナトリウムである請求項7に記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  9. 工程Eにおいて、漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を、(A)水のみ、(B)有機溶媒のみ、又は、(C)水及び有機溶媒、のいずれかを用いて洗浄する請求項4又は5に記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  10. 発酵セルロース又は発酵セルロース製剤と、水と、漂白剤とを含む発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の漂白剤混合液を得る工程Yと、
    前記工程Yで得られた漂白剤混合液をろ過して漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Jと、
    前記工程Jで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤から精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Kと、
    を含む発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  11. 前記工程Yが、
    発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を水に分散させて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の分散液を得る工程Hと、
    前記工程Hで得られた発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の分散液に漂白剤を添加して攪拌することで漂白剤混合液を得る工程Iと、
    を含む請求項10に記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  12. 前記工程Yが、
    水に漂白剤を添加して漂白剤溶液を得る工程H’と、
    前記工程H’で得られた漂白剤溶液に発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を分散させて漂白剤混合液を得る工程I’と、
    を含む請求項10に記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  13. 前記工程Kは、
    前記工程Jで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を乾燥する工程Lを含む請求項10〜12のいずれかに記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  14. 前記工程Kは、
    前記工程Jで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を洗浄して洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Mと、
    前記工程Mで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を乾燥して精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Nと、
    を含む請求項10〜12のいずれかに記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  15. 前記工程Kは、
    前記工程Jで得られた漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を洗浄して洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を得る工程Mと、
    前記工程Mで得られた洗浄後発酵セルロース又は発酵セルロース製剤に添加物を添加した後、乾燥して精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を回収する工程Oと、
    を含む請求項10〜12のいずれかに記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  16. 前記乾燥を、通風乾燥、凍結乾燥、加熱乾燥及び噴霧乾燥のいずれかを用いて行う請求項13〜15のいずれかに記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  17. 前記工程Yにおいて、発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の質量が、漂白剤の体積と水の体積との合計に対して0.1〜10%となるように水に分散させる請求項10〜15のいずれかに記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  18. 前記工程Yで用いる漂白剤が塩素系漂白剤であり、前記漂白剤混合液における有効塩素濃度が100ppm以上である請求項10〜16のいずれかに記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  19. 前記漂白剤が次亜塩素酸ナトリウムである請求項18に記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  20. 工程Mにおいて、漂白された発酵セルロース又は発酵セルロース製剤を、(A)水のみ、(B)有機溶媒のみ、又は、(C)水及び有機溶媒、のいずれかを用いて洗浄する請求項14〜19のいずれかに記載の発酵セルロース又は発酵セルロース製剤の精製方法。
  21. 色味の基準値として白さを表すハンター白度が50以上である精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤。
  22. 請求項21に記載の精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を含有する化粧料。
  23. 請求項21に記載の精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を含有する医薬品。
  24. 請求項21に記載の精製発酵セルロース又は精製発酵セルロース製剤を含有する医薬部外品。
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