JPWO2018012064A1 - 角度計測装置 - Google Patents

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Abstract

運動中の運動体の傾斜角度をより正確に計測する角度計測装置を得ること。
本発明の角度計測装置は、運動中の運動体の傾斜角度を計測するものであり
、運動体10の加速度と角速度を計測する慣性センサ100と、運動体が慣性力が働かない状態であるか否かを判定する運動状態判定手段と、慣性力が働かない状態である場合に、加速度に基づいて運動体の傾斜角度を演算し、傾斜角度を基準傾斜角度として設定する基準傾斜角度設定手段とを有する。

Description

本発明は、運動体の傾斜角度を計測する角度計測装置に関する。
自律運転や先進運転支援システム(ADAS)など、車両の状態(姿勢)検知に対する要求が高まっているが、この計測手段としての慣性センサの適用が拡大している。運動体の傾斜角度を計測する方法として、例えば加速度センサを用いた計測方法(1)と、角速度センサを用いた計測方法(2)の2つがあるが、それぞれ計測原理上、計測誤差を含む要因がある。
上記加速度センサを用いた計測方法(1)の場合、Arc tanθにより傾斜角度“θ”を算出する。しかし、重力加速度と慣性力が重畳し、慣性力が生じる運動中は分離ができず、計測精度が悪化するおそれがある。上記角速度センサを用いた計測方法(2)の場合、角速度出力(deg/s)を時間積分して傾斜角度“θ”を算出する。しかし、センサ出力を時間積分するため、零点のドリフトやノイズ他の誤差要因が累積し、角度誤差が増大するおそれがある。
特許文献1は、車両を含む移動体に設けられた角速度センサの零点較正を、移動体の静止を判断して行うことを提案している。また、特許文献2は、ロボット等の運動体に設けられる角速度センサの零点補正は、加速度センサと角速度センサの値から運動体の静止を判断して行うことを提案している。
特開2008−151746号公報 特表2008−542782号公報
上記従来技術においては、静止状態において角速度センサまたは、加速度センサを用いて零点を較正するため、継続的な運動(たとえば、車両の高速道路運転)では、零点の較正が長時間できず、角速度センサを積分して傾斜角を算出する場合は、時間積分の誤差が増大する問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、運動中の運動体の傾斜角度をより正確に計測する角度計測装置を提供することである。
上記課題を解決する本発明の角度計測装置は、運動中の運動体の傾斜角度を計測する角度計測装置であって、前記運動体の加速度と角速度を計測するセンサ手段と、前記運動体が慣性力が働かない状態であるか否かを判定する運動状態判定手段と、該慣性力が働かない状態である場合に、前記加速度に基づいて前記運動体の傾斜角度を演算し、該傾斜角度を基準傾斜角度として設定する基準傾斜角度設定手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、運動中の運動体の傾斜角度をより正確に計測することができる。本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
運動体と運動体に搭載された慣性センサの一例を示す図。 運動体に搭載された慣性センサの計測軸方向と軸回り方向を説明する図。 慣性センサの構成を説明する図。 慣性センサの入出力と信号処理のブロック図。 角度計測方法を説明するフローチャート。 運動体に慣性センサを搭載した際の角度(傾斜角)を示す図。 加速度センサと角速度センサの各軸の出力と加速度センサの演算結果例を示すタイミングチャート。
次に、本発明の実施の形態について説明する。
本実施例の角度計測装置は、運動体の加速度と角速度を計測するセンサ手段と、運動体が慣性力が働かない状態であるか否かを判定する運動状態判定手段と、慣性力が働かない状態である場合に、加速度に基づいて運動体の傾斜角度を演算し、傾斜角度を基準傾斜角度として設定する基準傾斜角度設定手段と、慣性力が働かない状態以外の運動状態の場合に、角速度に基づいて運動体の角度変化量を演算し、角度変化量と基準傾斜角度に基づいて運動体の傾斜角度を演算する傾斜角度演算手段を有する。
慣性力が働かない状態とは、例えば、運動体が等速度運動をしている状態や、停止している状態である。ここで、車両に重力や摩擦力が印加されるのは当然のことであるので、慣性力が働かない状態に、重力や摩擦力が印加されない状態が含まれないことを付言しておく。言い換えると、車体が、重力、若しくは、摩擦力の影響を受けていることをもってして、本願における慣性力が働いている状態であると、必ず該当するものではない。
角度計測装置は、運動中の運動体の傾斜角度を計測するものであり、本実施例では、走行中の車両の傾斜角度を計測する。角度計測装置は、水平な仮想平面上に配置された車両の姿勢状態を基準として、かかる基準姿勢状態からの傾斜角度を計測する。角度計測装置は、左右方向をX軸、前後方向をY軸、上下方向をZ軸とし、車両の走行中において、これらX軸、Y軸、Z軸に対する傾斜角度θx、θy、θzを計測する。
図1は、運動体と運動体に搭載された慣性センサの一例を示す図である。
角度計測装置は、慣性センサ100内に構成される。慣性センサ100は、運動体(車両)10の重心に近い位置に設置され、慣性力(加速度、角速度)が印加された場合に、運動体10の挙動を計測できるよう、運動体の角度(姿勢)と車両のX軸、Y軸、Z軸との関係がわかるように設置される。
図2は、運動体に搭載された慣性センサの計測軸方向と軸回り方向を示す図である。
運動体10は、その左右方向(車幅方向)をX軸、前後方向をY軸、上下方向をZ軸とし、それぞれ、X軸周りをピッチ(Pitch)、Y軸周りをロール(Roll)、Z軸周りをヨー(Yaw)とする。なお、X軸、Y軸、Z軸は夫々90度の角度をなした直交座標である。ここで、X、Y、Z軸は運動体の左右、前後、上下方向としているが、必ずしもX軸が左右方向である必要はなく、前後方向をしても良く、互いに90度の角度をなした軸に割り当てても良い。
ここで、慣性センサ100の運動体10への設置は、必ずしも重力加速度が印加される軸に対して、慣性センサ100のX軸、Y軸、Z軸が水平または、垂直である必要はなく、角度をもった状態での設置でも構わない。この場合、慣性力の働かない状態においてのセンサの角度を、運動体10の設置角度に設定する。但し、角度を持って設置された運動体10では、X軸、Y軸、Z軸は夫々、センサ素子のミスアライメントなどの誤差要因を除いては、直交することしている。
図3は、慣性センサの構成を示す図である。
慣性センサ100は、外装ケース101にセンサエレメント103と、センサ出力の信号処理を行う回路素子102とを収容している。そして、外装ケース101には、運動体10に取り付けるための取付け孔104が設けられている。センサエレメント103は、運動体10の加速度と角速度を計測するセンサ手段として、加速度センサ(Gセンサ)132と角速度センサ(ジャイロセンサ)131を有している。
加速度センサ132と角速度センサ131は、3軸の加速度、3軸の角速度を計測する、すなわち、X軸方向の加速度及びY方向の加速度及びZ軸方向の加速度と、ピッチ方向の角速度及びロール方向の角速度及びヨー方向の角速度を計測する。なお、X軸、Y軸、Z軸は夫々90度の角度をなした直交座標である。
ここで、センサエレメント103は、1個のパッケージに内包されていなくても良く、1軸以上の加速度センサと1軸以上の角速度センサをそれぞれ組み合せたものでもよく、また、1軸以上の加速度センサと1軸以上の角速度センサが複合化されたコンバインドセンサを組み合せたものでも良い。1軸以上の角速度センサと1軸以上の加速度センサは、統合化し1パッケージ化されたセンサでも、複数の単体センサでも良い。当然のことながら、角速度センサと加速度センサが統合化され1パッケージ化されていても良い。
図4は、慣性センサの入出力と信号処理のブロック図であり、慣性センサ100の信号伝達構成、回路ブロック、角度算出(演算)の回路構成を示す。
センサエレメント103には、3軸の角速度センサ131と3軸の加速度センサ132が内包されており、各センサ131、132からのセンサ出力を処理するA/Dコンバータ134を経て、DSP(デジタルシグナルプロセッサー)又はマイコンなどの信号処理演算回路135に接続される。
3軸の加速度センサ132は、X軸方向の加速度Gxを検出するX軸Gセンサ、及び、Y軸方向の加速度Gyを検出するY軸Gセンサ、及び、Z軸方向の加速度Gzを検出するZ軸Gセンサを備える。3軸の角速度センサエレメントは、ヨー方向の角速度を計測するヨーセンサ、及び、ロール方向の角速度を計測するロールセンサ、及び、ピッチ方向の角速度を計測するピッチセンサを備えている。
DSP、マイコンなどの信号処理演算回路135では、角速度センサ131及び加速度センサ132からの出力を所定の出力に演算、補正するとともに、温度センサ133の出力を用いてセンサ出力の補正、自己診断などの不具合検出などを行う。そして、これらのデータを通信インターフェース136を介して、マイコンなどの回路素子102に送り、回路素子102で角度算出の演算処理を行う。回路素子102からは、センサ出力、演算結果、診断結果他センサに関する出力を制御用コントローラー110に送る。
回路素子102は、センサエレメント103から3軸の角速度センサ131の出力と3軸の加速度センサ132の出力を得て、これらの各出力から、ある時点において運動体10に働く各方向の慣性力と、傾斜角度を計算する。なお、慣性力、角度を算出する計算、又は演算する処理部は、センサエレメント103内、または、回路素子102内、または、制御用コントローラー110内のいずれかのDSP、マイコンなどの演算素子で処理することができ、角度算出が可能となる。
図5は、角度計測方法を説明するフローチャートである。
センサエレメント103から加速度センサ132及び角速度センサ131の検出結果であるセンサ出力が出力され (S101)、運動体10が慣性力が働かない状態であるか否かを判定する処理(運動状態判定手段)が行われる(S102)。
S102では、慣性センサ100の各軸の加速度、角速度出力から、下記条件(1)と下記条件(2)の少なくとも一方が成立する場合に運動体10が慣性力が働かない状態であると判定する。
条件(1):角速度センサ131により計測したヨー方向の角速度及びロール方向の角速度及びピッチ方向の角速度がそれぞれ0を含む所定範囲の値であること。
条件(2):加速度センサ132により計測した前後方向の加速度G及び左右方向の加速度G及び上下方向の加速度Gが√(G +G +G )=A(Aは、1を含む所定範囲の値)の関係を満たすこと。
条件(1)は、角速度センサの各軸(ヨー,ロール,ピッチ)のそれぞれの出力が“0”である場合に成立し、条件(2)は、加速度センサの各軸(X軸,Y軸,Z軸)の値が√(G +G +G )=“1” (g)(=9.8m/s2)である場合に成立する。そして、上記条件(1)と条件(2)の少なくとも一方が成立した場合に、運動体10に作用する慣性力が“0”の状態、すなわち、運動体10は慣性力が働かない状態であると判定する。
条件(1)における角速度センサの各出力“0”、または、条件(2)における 計算式の“1”は、センサのノイズ他誤差要因を含むため、ある一定範囲内でセットすることが可能である。例えば、角速度センサのノイズやドリフト含めた誤差は一般的に1deg/s以内と考えられるため、角速度センサのセット可能な出力範囲は、±1deg/sとすることが可能である。すなわち、角速度センサの各軸(ヨー,ロール,ピッチ)のそれぞれの出力が0±1deg/sの範囲内である場合に、条件(1)が成立していると判断する。
好ましくは、角速度センサ検出感度を2倍上げることで信号対雑音比(SNR)を1/2に低減することが可能となる。これらを含めて、センサ全体の精度を±0.5deg/s以下に抑えることで、角速度センサのセット可能な出力範囲を±0.5deg/sとし、運動体10の姿勢をより高精度化することができる。
同様に、加速度センサにおいても、ノイズやドリフト含めた誤差は一般的に20mg(19.6×10-2m/s2)以内と考えられるため、加速度センサのセット可能な範囲は、±20mgとすることが可能である。すなわち、加速度センサの各軸の値を用いた計算式√(X+Y+Z)の解Aが1g±20mgの範囲にあった場合に、条件(2)が成立していると判断する。なお好ましくは、加速度センサ検出感度を2倍上げることで信号対雑音比(SNR)を1/2に低減することが可能となる。これらを含めて、センサ全体の精度を±10mg以下に抑えることで、セット範囲を±10mgとし、運動体10の姿勢をより高精度化することができる。
そして、条件(1)または条件(2)の少なくとも一方が成立していると判断された場合(S102でYES)、条件(1)または条件(2)においてセンサ出力から演算により求めた傾斜角度を、運動体10の基準傾斜角度として設定する処理(基準傾斜角度設定手段)が行われる(S103)。慣性力が働かない状態において加速度センサにより検出した加速度は、慣性力が重畳していないので、かかる加速度に基づいて演算した運動体10の傾斜角度(θx、θy、θz)は、運動体10の正確な傾斜角度であると判断できる。したがって、慣性力が働かない状態において加速度から演算した運動体10の傾斜角度(θx、θy、θz)を運動体10の基準傾斜角度として設定する。
一方、条件(1)と条件(2)のいずれも成立していないと判断された場合は(S102でNO)、運動体10が慣性力が働かない状態以外の運動状態であると判断して、角速度センサ131により検出した角速度に基づいて運動体10の傾斜角度を演算する処理が行われる。運動体10の傾斜角度は、角度変化量と基準傾斜角度に基づいて演算され(傾斜角度演算手段)、具体的には、慣性力が働かない状態のときに設定した基準傾斜角度からの角度変化量により演算される。運動体10の角度変化量は、例えば角速度を時間積分することによって求めることができる。
本実施例の角度計測装置によれば、運動体10が慣性力印加が働かない状態になることによって基準傾斜角度が設定され、次に慣性力が働かない状態になるまでの間は、その設定された基準傾斜角度を基準として運動体10の傾斜角度が演算される。したがって、継続的な運動中においても、運動体10に慣性力が働かない状態(例えば等速運動状態)になる毎に、基準傾斜角度が設定される。したがって、継続的な運動状態においても、運動体10の正確な傾斜角度である基準傾斜角度を設定することができ、時間積分の誤差が増大するのを防ぐことができる。
S103における運動体10の基準傾斜角度の設定は、条件(1)または条件(2)の少なくとも一方が成立している時間が一定時間以上であった場合とすることも可能である。これは、ノイズ等によって瞬間的に条件(1)または条件(2)を満たすおそれがあり、信頼性が確保できない可能性があるためである。なお、データのサンプリング周期はCAN通信の更新周期10ms以下が望ましい。
運動体10の傾斜角度は、加速度センサ132により検出した加速度と角速度センサ131により検出した角速度の両方を用いて演算してもよい。例えば、慣性センサ100が、3軸の角速度と、3軸の加速度を計測できない、または計測素子がない場合でも、角速度センサの出力が“0”、X軸、Y軸の加速度センサの出力が“0”または、Z軸加速度センサの出力が“1”の場合を組合せて、慣性力“0”であるか否か(慣性力が働かない状態であるか否か)を判断する構成としても良い。例えば、慣性センサ100は、1軸以上の軸方向の加速度を計測する加速度センサと、1軸以上の軸周りの角速度を計測する角速度センサの少なくとも一方を有し、加速度センサと角度センサの少なくとも一方で計測した計測値に基づいて運動体10が慣性力が働かない状態であるか否かを判定することができる。
例えば自動車用では、横滑り防止装置やロールオーバー検知の制御システムが標準装備化されている場合がある。横滑り防止装置用の慣性センサは、1軸(Yaw)の角速度と、2軸の加速度(前後方向、左右方向加速度計測)または3軸の加速度(前後、左右、上下方向加速度)を計測している。そして、ロールオーバー検知用の慣性センサは、1軸(ロール)の角速度と、1軸の加速度(上下方向加速度計測)または2軸の加速度(上下、左右方向加速度)を計測している。
これらの横滑り防止装置用の慣性センサとロールオーバー検知用の慣性センサの出力信号を用いることで、5軸方向の慣性力(Yaw、ロール、前後、左右、上下方向加速度)が計測可能である。したがって、回路素子102で、角速度センサの出力が“0”、X軸、Y軸の加速度センサの出力が“0”または、Z軸加速度センサの出力が“1”の場合を組合せて、運動体10の慣性力“0”として(慣性力が働かない状態であるとして)、運動体10の傾斜角度(姿勢)を基準傾斜角度として設定しても良い。
なお、上記横滑り防止装置用の慣性センサやロールオーバー検知用の慣性センサを用いた角度、姿勢演算は、回路素子102内でなくても、制御用コントローラーやその他演算処理可能なマイコン、DSPで行っても良い。
図6に、図5で示す、運動体10が傾いた場合の角度(姿勢)の設定について示す。図5で示したように、運動体10に慣性力が働いていない状態の場合に(S102でYES)、3軸の加速度センサで求めた基準傾斜角度(θx、θy、θz)を有する座標(X軸、Y軸、Z軸)に、運動体10の傾斜角度を設定するものである。ここで、基準傾斜角度(θx、θy、θz)は、加速度センサ132から求めたものではなく、角速度センサ131から求めた角度でも良い。例えば、角速度センサ131により計測した角速度を積分して演算した傾斜角度を基準傾斜角度とすることができる。
図7は、加速度、角速度センサの各軸の出力と加速度センサの演算結果例(タイミング)を示すタイミングチャートである。角速度センサ出力(1)と、加速度センサ出力(2)と、加速度センサ出力の演算結果(3)が、所定の範囲内に入った場合に、運動体10の傾斜角度を、加速度センサのセンサ出力から求めた基準傾斜角度に設定することが可能となる。ここで、角速度センサ、加速度センサの演算結果が所定の範囲内に複数回連続して入った場合に、加速度センサ出力から求めた基準傾斜角度を、運動体10の傾斜角度として設定することが望ましい。これは、複数回連続して入ったことを条件とすることで、慣性力があるにも拘らず、偶然、所定の範囲に入ってしまい、加速度センサ出力から求めた傾斜角度が運動体10の傾斜角度として設定されてしまうのを避けるためである。
なお、運動体10の傾斜角度を基準傾斜角度に設定するタイミングの例として、慣性センサ100の出力を演算して設定する場合について示したが、かかる構成に限定されるものではない。基準傾斜角度を設定するタイミングは、例えば運動体10の周囲環境をカメラで撮像した撮像画像を基にして運動体10が運動中で且つ等速運動状態であることを確認し、その状態で基準傾斜角度を設定しても良い。また、車両の場合、車輪速センサが等速運動している場合やステアリングセンサが一定している場合などでも良い。当然のことながら、本方法は、静止した運動体でも基準傾斜角度の設定の適用は可能である。
本発明によれば、運動体10が慣性力が働かない状態である場合に、慣性センサ100により検出した加速度に基づいて運動体10の傾斜角度を演算し、その演算した傾斜角度を基準傾斜角度として設定する。そして、運動体10が慣性力が働かない状態以外の場合に、慣性センサ100により検出した角度変化量を演算し、基準傾斜角度から角度変化量によって運動体10の傾斜角度を演算する。したがって、運動中に運動体10の傾斜角度をより正確に計測することができる。したがって、慣性センサの出力を演算することで、運動体の姿勢、角度を、運動中でも正確に計測できる効果がある。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
10:運動体、100:慣性センサ、101:外装ケース、102:回路素子、103:センサエレメント、104:取付け孔、110:制御用コントローラー

Claims (12)

  1. 運動中の運動体の傾斜角度を計測する角度計測装置であって、
    前記運動体の加速度と角速度を計測するセンサ手段と、
    前記運動体が慣性力が働かない状態であるか否かを判定する運動状態判定手段と、
    該運動状態判定手段により前記慣性力が働かない状態であると判定された場合に、前記加速度に基づいて前記運動体の傾斜角度を演算し、該傾斜角度を基準傾斜角度として設定する基準傾斜角度設定手段と、
    を有することを特徴とする角度計測装置。
  2. 前記運動状態判定手段により慣性力が働かない状態以外の運動状態であると判定された場合に、前記角速度に基づいて前記運動体の角度変化量を演算し、該角度変化量と前記基準傾斜角度に基づいて前記運動体の傾斜角度を演算する傾斜角度演算手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の角度計測装置。
  3. 前記センサ手段は、1軸以上の軸方向の加速度を計測する加速度センサと、1軸以上の軸周りの角速度を計測する角速度センサの少なくとも一方を有し、
    前記運動状態判定手段は、前記加速度センサと前記角速度センサの少なくとも一方で計測した計測値に基づいて前記運動体が慣性力が働かない状態であるか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の角度計測装置。
  4. 前記センサ手段は、ヨー方向の角速度及びロール方向の角速度及びピッチ方向の角速度を計測する角速度センサと、前後方向の加速度及び左右方向の加速度及び上下方向の加速度を計測する加速度センサの少なくとも一方を有し、
    前記運動状態判定手段は、下記条件(1)と下記条件(2)の少なくとも一方が成立する場合に前記運動体が慣性力が働かない状態であると判定することを特徴とする請求項3に記載の角度計測装置。
    条件(1):前記角速度センサにより計測したヨー方向の角速度及びロール方向の角速度及びピッチ方向の角速度がそれぞれ0を含む所定範囲の値であること。
    条件(2):前記加速度センサにより計測した前後方向の加速度G及び左右方向の加速度G及び上下方向の加速度Gが√(G +G +G )=A(Aは、1を含む所定範囲の値)の関係を満たすこと。
  5. 前記基準傾斜角度設定手段は、前記加速度センサにより計測した加速度に基づいて演算した傾斜角度を基準傾斜角度とすることを特徴とする請求項4に記載の角度計測装置。
  6. 前記運動状態判定手段は、前記運動体の周囲環境を撮像した撮像画像、若しくは、GPS位置情報、若しくは、ナビゲーションシステム位置情報に基づいて、前記運動体が慣性力が働かない状態であるか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の角度計測装置。
  7. 前記基準傾斜角度設定手段は、前記角速度センサにより計測した角速度を積分して演算した傾斜角度を基準傾斜角度とすることを特徴とする請求項4に記載の角度計測装置。
  8. 前記加速度センサと前記角速度センサを有するセンサエレメントと、
    該センサエレメントのセンサ出力を処理する回路素子と、を有しており、
    前記基準傾斜角度設定手段と前記傾斜角度演算手段は、前記センサエレメントと前記回路素子のいずれか一方に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の角度計測装置。
  9. 前記運動体が車両である場合に、
    前記運動状態判定手段は、前記車両の車輪速センサの出力に基づいて前記運動体が慣性力が働かない状態であるか否かを判断することを特徴とする請求項4に記載の角度計測装置。
  10. 前記条件(1)の所定範囲の値は、0±1deg/sであることを特徴とする請求項4に記載の角度計測装置。
  11. 前記条件(2)の所定範囲の値は、1g±20mgであることを特徴とする請求項4に記載の角度計測装置。
  12. 前記運動状態判定手段は、前記条件(1)または前記条件(2)が複数回連続して成立した場合に、前記運動体が慣性力が働かない状態であると判定することを特徴とする請求項4に記載の角度計測装置。
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