JPWO2017209090A1 - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

水溶性有効成分の口腔内滞留及び吸収性が優れると共に高い滞留・吸収実感を与える口腔用組成物を提供する。(A)少なくとも1種の水溶性有効成分、(B)炭素数が8〜22である直鎖及び分岐鎖状構造を有する脂肪酸並びにエステルから選ばれる1種又は2種以上、及び(C)バニリルブチルエーテルを含有してなり、(C)成分の含有量が0.002〜0.05質量%であることを特徴とする口腔用組成物。更に、(D)スピラントールを0.005〜0.03質量%含有する上記口腔用組成物。

Description

本発明は、水溶性有効成分の口腔内滞留・吸収性が優れると共に高い滞留・吸収実感を与える口腔用組成物に関する。
一般的に、有効成分である薬効成分の適用部位への滞留・吸収技術として、乳化技術を活用する方法や浸透促進剤を活用する方法等がある。特に乳化技術は、化粧品や食品を始め多くの分野で活用されており、口腔分野では、油溶性成分の滞留・吸収促進技術が報告されている。例えば、特許文献1(国際公開第2011/077847号)には、ビタミンEやイソプロピルメチルフェノール等の油溶性有効成分を乳化させることで、口腔内滞留・吸収効果を向上させた乳化型液体口腔用組成物が開示されており、特許文献2(特開2012−144490号公報)には、グリチルレチン酸等の油溶性有効成分をオレイン酸ポリエチレングリコール等のノニオン性界面活性剤で可溶化させることにより、炎症抑制効果の向上を図っている。
一方、歯ぐきに作用する有効成分の大部分は水溶性成分であることから、水溶性有効成分の滞留・吸収を促進するため、皮膚・粘膜との親和性が高い分岐鎖構造を有する脂肪酸、直鎖又は分岐鎖構造を有する脂肪酸エステルを口腔用組成物に配合すると、臭いや味に悪影響を及ぼさずに水溶性有効成分の滞留性及び吸収促進効果が得られることが、特許文献3(特開2015−205826号公報)に提案されている。
国際公開第2011/077847号 特開2012−144490号公報 特開2015−205826号公報
しかしながら、水溶性有効成分含有の口腔用組成物においては、分岐鎖構造を有する脂肪酸又は脂肪酸エステルを配合しても、口腔内で製剤使用中における水溶性有効成分の滞留及び吸収実感が十分とは言い難い。口腔内での有効性に加えて効果実感が得られると、使用者の満足感もより高くなる。このため、水溶性有効成分の滞留・吸収実感を向上する技術の開発が望まれた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、水溶性有効成分の口腔内滞留及び吸収性が優れると共に高い滞留・吸収実感を与える口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)水溶性有効成分、(B)炭素数が8〜22である直鎖及び分岐鎖状構造を有する脂肪酸並びにエステルから選ばれる1種又は2種以上を配合した口腔用組成物に、(C)バニリルブチルエーテルを特定量以上で配合することによって、水溶性有効成分の口腔内滞留・吸収性が優れると共に滞留・吸収実感が向上して高い滞留・吸収実感を与え、また、異味及び刺激が適度に抑制され、良好な使用感を付与できることを知見し、本発明をなすに至った。
バニリルブチルエーテルは、温感実感を与える香料として、口腔用香料としても公知の化合物であるが、(C)成分が(B)成分と組み合わせることで、(A)成分の滞留・吸収実感効果を付与する技術は、本発明者らが初めて発見したものである。更に、かかる本発明の効果は、(C)成分に代えて他の温感香料を用いた場合には認められず、(C)成分に特有の効果である。
本発明では、(A)成分に(B)成分の脂肪酸及び/又はエステル、好ましくは炭素数が8〜22である直鎖脂肪酸、前記炭素数の分岐鎖状構造を有する脂肪酸、並びに前記炭素数の分岐鎖状構造を酸残基及び/又はアルコール残基に有する脂肪酸エステル及びアシルアミノ酸エステルから選ばれる1種又は2種以上を併用し、(C)バニリルブチルエーテルを0.002質量%以上という比較的多い量で配合することによって、(A)、(B)成分の併用系において、(B)成分によって(A)成分の口腔内での滞留・吸収性が十分に促進されると同時に、(C)成分によって(A)成分の滞留・吸収実感付与効果が向上し、適度な刺激が歯ぐきに貼り付きひきしめられた感覚が付与されることによって、滞留し吸収された効果感を与えることが難しい水溶性の有効成分が、十分に滞留し吸収されていると感じる効果実感を与え、また、(B)成分由来の特有な異味及び(C)成分由来の刺激が適度に抑制され、使用感も良好となるものであり、単なる一般的な口腔用香料成分の添加では達成し得ない、予想外の特異的かつ格別な作用効果を付与できる。
更に、本発明では、(C)成分に加えて(D)スピラントールを配合することによって、滞留・吸収実感の持続性が向上し、より優れた滞留・吸収実感を付与できる。
なお、出願人は、(A)水溶性有効成分に、(B)炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を有する脂肪酸及びエステルから選ばれる1種又は2種以上を配合し、更に、(C)成分として(C−1)メントール、並びに(C−2)イソボルニルアセテート、フェンコン、カモミール油、cis−3−ヘキセノール、メチルサリシレート、フェニルエチルアセテート、リナロールオキサイドから選ばれる1種又は2種以上及び/又は(C−3)オリガナム油、パチョリアブソリュートから選ばれる1種又は2種を配合した口腔用組成物が、水溶性有効成分の口腔内での滞留・吸収性が優れ、サッパリとした使用感を与えることを特願2015−109875号に提案した。これに対して、本発明では、(C)バニリルブチルエーテルによる(A)水溶性有効成分の滞留・吸収実感の向上であり、(C−1)成分と(C−2)及び/又は(C−3)成分とによってサッパリ感を付与した特願2015−109875号に記載の発明とは効果が異なり、技術的に相違する。
従って、本発明は、
(A)少なくとも1種の水溶性有効成分、
(B)炭素数が8〜22である直鎖脂肪酸、炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を有する脂肪酸、炭素数が8〜22である直鎖構造を有するエステル及び炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を有するエステルから選ばれる1種又は2種以上、
(C)バニリルブチルエーテル
を含有してなり、(C)成分の含有量が0.002〜0.05質量%であることを特徴とする口腔用組成物、及び、更に(D)スピラントールを好ましくは0.005〜0.03質量%含有する前記口腔用組成物を提供する。
本発明によれば、水溶性有効成分の口腔内滞留・吸収性が優れると共に高い滞留・吸収実感を与え、また、異味及び刺激が適度に抑制され、良好な使用感を付与できる口腔用組成物を提供できる。更に、滞留・吸収実感の持続性を向上し、より優れた滞留・吸収実感を付与することも可能である。本発明の口腔用組成物は、歯槽膿漏等の歯周疾患の予防又は抑制用として有効である。
以下、本発明につき更に詳述する。本発明の口腔用組成物は、(A)水溶性有効成分、(B)炭素数が8〜22である直鎖及び分岐鎖状構造を有する脂肪酸並びにエステルから選ばれる1種又は2種以上、及び(C)バニリルブチルエーテルを含有する。
(A)水溶性有効成分としては、例えばトラネキサム酸、アラントイン及びその誘導体(アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム等)、ε−アミノカプロン酸、アズレン及びその誘導体(アズレンスルホン酸ナトリウム等)、グリチルリチン酸塩等の抗炎症剤、アスコルビン酸塩及びその誘導体(リン酸L−アスコルビルマグネシウム等)、塩酸ピリドキシン等が挙げられる。これらの中でも、(B)成分との相互作用の観点から、構造中にアミノ基を有しているものが好ましく、特にトラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、アラントイン及びその誘導体、アスコルビン酸誘導体またはその塩、とりわけトラネキサム酸がより好ましい。
水溶性有効成分は、1種を単独で用いてもよいし、所望の作用に応じて2種以上の複数を組み合わせて使用してもよい
(A)水溶性有効成分の配合量は、組成物全体の0.001〜0.5%(質量%、以下同様。)が好ましく、より好ましくは0.01〜0.5%である。さらに好ましくは0.01〜0.1%である。配合量が多いほど薬効は高まるが、0.5%以下であることが、滞留・吸収性及びその実感を高め、また、味の低下を防止するには好適である。
(B)成分は(A)成分の滞留・吸収促進成分である。
(B)成分としては、炭素数が8〜22である直鎖脂肪酸、炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を有する脂肪酸、炭素数が8〜22である直鎖構造を有するエステル及び炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を有するエステルから選ばれる1種又は2種以上を使用し得る。(B)成分は、効果発現の点で、上記の脂肪酸とエステルとを併用してもよい。
炭素数が8〜22、好ましくは12〜20である直鎖又は分岐鎖状構造を有する脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソデカン酸、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。特に、口腔組織親和性の観点から、炭素数12〜20の高級脂肪酸が好ましく、イソステアリン酸がより好ましい。
エステルとしては、炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を有するエステルが好ましい。炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を有するエステルとしては、分岐鎖の炭素数が8〜22であり、好ましくは12〜20である。炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を酸残基及びアルコール残基から選ばれる1又は2以上の残基に有する脂肪酸エステル、及び炭素数が8〜22であるN−アシルアミノ酸と分岐鎖状構造を有するアルコールのエステルであるアシルアミノ酸エステルが好ましい。酸残基及びアルコール残基のいずれに、又はいずれも分岐鎖構造を有してもよいが、脂肪酸残基が分岐鎖構造を有するものがより好ましい。特に好ましい脂肪酸エステルは、イソステアリン酸エステルである。
エステルの種類としては、ステロール骨格を有するステロールエステルが好ましく、中でもフィトステロールエステル、コレステロールエステルが好ましく、フィトステロールエステルが更に好ましい。
分岐鎖構造を有するエステルとして具体的には、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のN−アシルアミノ酸ステロールエステル、酪酸コレステリル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル等の脂肪酸ステロールエステルが挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できるが、イソステアリン酸フィトステリルがより好ましい。
(B)成分の配合量は、組成物全体の0.01〜1%が好ましく、0.05〜0.5%がより好ましい。配合量が多いほど滞留・吸収促進効果が高まり、滞留・吸収実感が向上し、0.01%以上であると、滞留・吸収性が優れると共に十分な滞留・吸収実感が得られ、また、(C)成分由来の刺激を適度に抑制できる。1%以下であることが、十分な滞留・吸収促進効果を維持し、異味を与えず十分に効果を維持するのに好適である。
更に、特に上記の脂肪酸とエステルとを併用する場合、(B)成分の上記配合量の範囲内において、脂肪酸の配合量は0.01〜1%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.5%であり、エステルの配合量は0.01〜1%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.5%である。また、脂肪酸とエステルとの配合比率は、脂肪酸/エステルが質量比として1:5〜5:1が好ましい。この範囲内であることが、効果発現の点でより好適である。
なお、特に好ましくは脂肪酸と脂肪酸エステルとの併用であり、とりわけ好ましくはイソステアリン酸とイソステアリン酸フィトステリルとの併用である。
(C)バニリルブチルエーテルは香料成分であるが、本発明においては(A)成分の口腔内滞留・吸収実感の向上剤として作用する。
(C)成分としては、バニリルブチルエーテルを含有する精油又は抽出物を使用し配合してもよい。ここでいう精油とは、植物の全草もしくは花、果実、葉、茎、根、種子等の植物体を水蒸気蒸留によって得られた油をさし、蒸留物全量もしくは前溜部及び/又は後溜部を除去した油を用いてもよい。また、抽出物とは、植物体を水、エタノール等の有機溶剤で抽出したものをさし、一般にエキストラクト、オレオレジン、レジノイド、コンクリート、アブソリュートと称されるものが抽出物に相当し、これらを用いることができる。
バニリルブチルエーテルは、例えば高砂香料工業社製の市販品を使用することもできる。
(C)バニリルブチルエーテルの配合量は、組成物全体の0.002〜0.05%であり、好ましくは0.005〜0.03%であり、より好ましくは0.008〜0.02%である。0.002%未満であると、十分な滞留・吸収実感が得られない。0.05%を超えると、刺激が強くなり、刺激を適度に抑制することができない。
本発明において、(B)成分と(C)成分との配合(含有)割合を示す(B)/(C)は、質量比として好ましくは1〜100、より好ましくは5〜50、更に好ましくは10〜30である。この範囲内であると、滞留・吸収実感がより向上し、異味及び刺激がより適度に抑制され、味のバランスも向上する。(B)/(C)が1未満であると、(B)成分特有の異味よりも(C)成分のバニリルブチルエーテル特有の刺激を優位に感じることで、味のバランスが悪くなり、滞留・吸収実感を不快に感じる場合がある。また、100を超えると、(C)成分のバニリルブチルエーテル特有の刺激よりも(B)成分特有の異味を優位に感じることで、味のバランスが悪くなり、滞留・吸収実感を不快に感じる場合がある。
本発明では、更に(D)スピラントールを配合することが好ましい。(D)スピラントールを配合すると、(A)成分の口腔内での滞留・吸収実感の持続性が向上し、より優れた口腔内滞留・吸収実感を付与できる。
(D)成分としては、スピラントールを含有する、オランダセンニチ、キバナオランダセンニチ等の精油又はこれら植物の抽出物、あるいは合成品を使用し配合してもよい。ここでいう精油、抽出物とは、前記(C)成分について示した通りであり、同様のものを用いることができる。
スピラントールは、例えば高砂香料工業社製のパラクレスオイル精製品を使用することもできる。
(D)スピラントールの配合量は、組成物全体の0.005〜0.03%が好ましく、より好ましくは0.01〜0.02%である。上記範囲内であると、十分な滞留・吸収実感の持続性が得られる。多く配合し過ぎると刺激が強くなる場合があり、0.03%以下であることが、刺激抑制の点では好適である。
本発明において、(C)成分と(D)成分との配合(含有)割合を示す(D)/(C)は、質量比として好ましくは0.5〜3、より好ましくは1〜2である。この範囲内であると、滞留・吸収実感が十分に優れると共にその持続性が向上する。
(D)/(C)が0.5未満であると、滞留・吸収実感の持続性が十分に改善しない場合がある。3を超えると、(D)成分のスピラントール特有の刺激を強く感じることで、味のバランスが悪くなり、滞留・吸収実感を不快に感じる場合がある。
なお、本発明において、口腔用組成物中の各成分の含有量は、特に断らない限り、組成物を製造する際の各成分の仕込み量を基準とするものである。
本発明の口腔用組成物は、剤型、形状が特に限定されず、例えば、液体(溶液、乳液、懸濁液等)、半固体(ゲル、クリーム、ペースト等)、固体(錠剤、粒子状剤、カプセル剤、フィルム剤、混練物、溶融固体、ロウ状固体、弾性固体等)等の任意の剤型に調製できる。
例えば、歯磨剤(練歯磨、液体歯磨、液状歯磨、粉歯磨等)、洗口剤、塗布剤、貼付剤、口中清涼剤、食品(例えば、チューインガム、錠菓、キャンディ、グミ、フィルム、トローチ等)等の各種製品として利用することができ、口腔用途の範囲で、前記に限定されるものではないが、特に歯磨剤、とりわけ練歯磨剤として好適である。
本発明の口腔用組成物には、上記成分に加えて、剤型等に応じた公知の添加成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合できる。例えば、歯磨剤では、研磨剤、粘結剤、粘稠剤、界面活性剤、甘味剤、防腐剤、香料、着色剤、pH調整剤、溶剤、薬用成分等が挙げられる。以下に添加成分の具体例を示すが、これらに制限されるものではない。
研磨剤としては、例えば、無水ケイ酸、結晶性シリカ、非晶性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート等のシリカ系研磨剤、ゼオライト、リン酸水素カルシウム無水和物、リン酸水素カルシウム2水和物、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、第3リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、第4リン酸カルシウム、合成樹脂系研磨剤等が挙げられる。
研磨剤の配合量は、歯磨剤では組成物全体の2〜50%、特に5〜40%、とりわけ5〜20%が好ましく、洗口剤では組成物全体の0〜10%、特に0〜5%が好ましい。
粘結剤としては、例えば、プルラン、ゼラチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等の有機系粘結剤、増粘性無水ケイ酸、ベントナイト等の無機系粘結剤が挙げられる。
粘結剤の配合量は、通常、組成物全体の0.1〜10%である。更に、有機系粘結剤の配合量は組成物全体の0.1〜3%が好ましく、無機系粘結剤の配合量は組成物全体の1〜10%が好ましい。無機系粘結剤として増粘性無水ケイ酸を配合する場合、その配合量は組成物全体の1〜7%、特に2〜6%が好ましい。
粘稠剤(湿潤剤)としては、例えば、ソルビトール等の糖アルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の多価アルコールが挙げられる。粘稠剤の配合量は、通常、組成物全体の1〜60%である。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤を配合し得る。
例えば、ラウリル硫酸塩等のアルキル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシン塩、ラウロイルメチルタウリン、ラウロイルグルタミン酸塩等のアシルアミノ酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩、アルキルリン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤(なお、塩としては例えばナトリウム塩が挙げられる。)、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン型両性界面活性剤、N−脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩等のイミダゾリン型両性界面活性剤、N−脂肪酸アシル−L−アルギネート塩等のアミノ酸型界面活性剤、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー型ノニオン性界面活性剤、脂肪酸モノグリセライド等のノニオン性界面活性剤が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、上記エステルは、(B)成分のエステルとは相違する。
界面活性剤の配合量は通常、0〜5%である。アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、アミノ酸型界面活性剤であれば合計で0.01〜0.5%、ノニオン性界面活性剤であれば0.1〜3%配合することが好適である。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤が好ましく、中でも、刺激の低減の観点から、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、とりわけエチレンオキサイドの平均付加モル数(E.O.)が10〜100モル、20〜40モルのものがより好ましく、20モルのものがさらに好ましい。ノニオン性界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.01〜2%、特に0.05〜1.0%が好ましい。0.01%未満であると油溶性成分の乳化・可溶化力が低下し、刺激や苦味を感じる場合があり、2%を超えると味、臭い、香味等へ悪影響を及ぼす場合がある。
更に、ノニオン性界面活性剤と(B)、(C)成分との配合割合を示す((B)+(C))/ノニオン性界面活性剤は、質量比として好ましくは0.03〜20、より好ましくは0.08〜1.3、更に好ましくは0.08〜0.7、特に好ましくは0.08〜0.4である。この範囲内であると滞留・吸収性及び滞留・吸収実感がより優れる。0.03未満であると、油溶性成分の可溶化力が低下し、基剤由来の刺激及び異味を感じ、滞留・吸収実感を不快に感じる場合がある。20を超えると、可溶化したミセルがリジットになりすぎて、ミセル中に取り込まれた成分が口腔内に放出されず、滞留・吸収促進効果、滞留・吸収実感が満足に得られなくなる場合がある。
甘味剤としては、例えば、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、p−メトキシシンナミックアルデヒド、ソーマチン、パラチノース、マルチトール、キシリトール、アラビトール等が挙げられる。防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル、塩化ベンザルコニウム等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。
甘味剤、防腐剤の配合量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜定めることができる。
香料としては、(C)バニリルブチルエーテル、更には(D)スピラントールに加えて、これら以外の口腔用香料を添加してもよい。具体的には、ペパーミント油、スペアミント油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、クローブ油、タイム油、セージ油、カルダモン油、ローズマリー油、マジョラム油、レモン油、ナツメグ油、ラベンダー油等の天然精油、l−メントール、l−カルボン、シンナミックアルデヒド、オレンジオイル、アネトール、1,8−シネオール、メチルサリシレート、エチルサリシレート、オイゲノール、チモール、リナロール、リモネン、メントン、メンチルアセテート、シトラール、カンファー、ボルネオール、ピネン等の上記天然精油中に含まれる香料成分や、エチルアセテート、エチルブチレート、イソアミルアセテート、ヘキサナール、ヘキセナール、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、ベンズアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、フラネオール、マルトール、エチルマルトール、ガンマ/デルタデカラクトン、ガンマ/デルタウンデカラクトン、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド、メンチルラクテート、エチレングリコール−l−メンチルカーボネート等の香料成分、更には、いくつかの香料成分や天然精油を組み合わせてなる、アップル、バナナ、ストロベリー、ブルーベリー、メロン、ピーチ、パイナップル、グレープ、マスカット、ワイン、チェリー、スカッシュ、コーヒー、ブランデー、ヨーグルト等の調合フレーバーが挙げられる。これらの1種又は2種以上を使用し得る。これら香料の配合量は、通常、組成物全体の0.00001〜3%である。
なお、バニリルブチルエーテルを含有する香料は、(C)成分の配合量が上記範囲内で使用でき、スピラントールを含有する香料は、(D)成分の配合量が上記範囲内で使用し得る。
着色剤としては、例えば、ベニバナ赤色素、クチナシ黄色素、クチナシ青色素、シソ色素、紅麹色素、赤キャベツ色素、ニンジン色素、ハイビスカス色素、カカオ色素、スピルリナ青色素、クマリンド色素等の天然色素や、赤色3号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等の法定色素、リボフラビン、銅クロロフィンナトリウム、二酸化チタン等が挙げられる。着色剤の配合量は、通常、組成物全体の0.00001〜3%である。
本発明の口腔用組成物のpH(25℃)は、好ましくは5〜9、より好ましくは5〜8、さらに好ましくは5〜7であり、pH調整剤を添加して調整してもよい。pH調整剤としては、例えば、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、グルコン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタミン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等の酸やアルカリ、緩衝剤が挙げられる。pH調整剤の添加量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜定めることができる。
溶剤としては、通常、水が用いられる。溶剤は、液体系の口腔用組成物には通常配合される。水の配合量は、通常、組成物全体の20〜95%である。
なお、エタノール、プロパノール等の炭素原子数3以下の低級一価アルコールは、組成物全体の20%以下、特に10%以下、更には3%以下で添加してもよいが、刺激のなさの点では添加しない(0%)ほうが好ましい。
剤型が固体の場合、更に、賦形剤、結合剤、崩壊剤、コーティング剤、光沢剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
薬用成分としては、水溶性有効成分以外の有効成分、例えば、非水溶性の抗炎症剤、組織賦活剤、ビタミン、殺菌剤、収斂剤、フッ素含有化合物等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例、処方例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らない限りいずれも質量%を示す。
[実施例、比較例]
表1〜4に示す組成の口腔用組成物(歯磨剤組成物)を以下の方法で調製し、容器(アルミニウムラミネートチューブ)に充填し、下記方法で評価した。結果を表に併記した。
<調製方法>
歯磨剤組成物の製造法:
(1)精製水中に水溶性成分(粘結剤、プロピレングリコールを除く。)を常温で混合溶解させたA相を調製した。
(2)プロピレングリコール中に粘結剤を常温で分散させたB相を調製した。
(3)撹拌中のA相中にB相を添加混合してC相を調製した。
(4)C相中に香料、研磨剤及びアニオン性界面活性剤等の残りの成分を、1.5Lニーダー(石山工作所製)を用いて常温で混合し、減圧(5.3kPa)による脱泡を行い、歯磨剤組成物1.2kgを得た。
なお、アルカリ剤としての水酸化ナトリウムは、50%水溶液を調製し、歯磨剤組成物に配合した。得られた歯磨剤組成物の25℃におけるpHは6〜9の範囲であった。
(1)水溶性有効成分の滞留・吸収促進効果(滞留・吸収性)の試験方法
<実験方法>
・1.5cm四方にカットした7週齢雄性ヘアレスマウスの皮膚(日本エスエルシー(株);ラボスキン)を6wellプレートに置き人工唾液を5mL加え、2時間静置した。
・透過面積(約0.8cm2)が一定になるようにガラス枠を皮膚の上に載せ、歯磨剤組成物の3倍希釈液を300μL注入し、5分間静置した。
・その後、前記の歯磨剤組成物の希釈液を捨て、5mLの水を加え、振とう機を用いて160rpmで1分間洗浄することを2回繰り返し行った。
・洗浄液を捨て皮膚をチューブに回収し、エタノール(90%)1mLを加えてボルテックスミキサーで5分間抽出した。
・皮膚を取り出し、抽出液を精製水で等倍希釈後、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)にて水溶性有効成分を定量した。
下記の試験条件に従い、HPLCを用いて定量した。ブランク製剤(比較例1)の水溶性有効成分の滞留率を100%とした際の滞留率を算出し、下記の判定基準に従い、水溶性有効成分の滞留・吸収促進効果を判定した。
試験条件;
水溶性有効成分を定量するためのHPLC条件は、以下の通りである。
・分離管:CAPCELL PAK C18 MG−II S−3
・分離管温度:40℃
・溶離液:0.2%リン酸溶液 5%メタノール
・注入量:5μL
・検出器:210nm
水溶性有効成分の滞留・吸収促進効果の判定基準
◎:150%以上
○:120%以上150%未満
△:110%以上120%未満
×:110%未満
(2)水溶性有効成分の滞留・吸収実感の評価方法
10名の被験者モニターが、歯磨剤組成物1gを歯ブラシにのせて歯みがきを行った際における、水溶性有効成分の滞留・吸収実感を下記の評価基準によって評価した。10人の評価点の平均を算出し、下記の判定基準によって判定した。
なお、使用直後の滞留・吸収実感を評価し、表中に「直後」として示した。また、表4に示す例については、更に、使用後5分間経過後の滞留・吸収実感を評価し、表中に「5分間経過後」として示した。
ここで、滞留・吸収実感とは、適度な刺激感が歯ぐきに貼り付くような使用感により、歯ぐきがひきしめられた感覚が付与される実効感で、薬効成分が滞留し吸収されていると感じる効果実感である。
滞留・吸収実感の評価基準;
4点:口腔内で滞留・吸収実感がある
3点:口腔内で滞留・吸収実感がややある
2点:口腔内で滞留・吸収実感がわずかにある
1点:口腔内で滞留・吸収実感がない
滞留・吸収実感の判定基準;
◎◎:平均点4.0点
◎:平均点3.5点以上4.0点未満
○:平均点3.0点以上3.5点未満
△:平均点2.0点以上3.0点未満
×:平均点2.0点未満
(3)使用感(異味のなさ、刺激のなさ)の評価方法
10名の被験者モニターが、歯磨剤組成物1gを歯ブラシにのせ、歯みがきをした際の異味の有無、不快な刺激の有無を下記評価基準によって評価した。10人の評価点の平均を算出し、下記判定基準によって判定した。
異味の評価基準;
4点:口腔内で異味を感じない
3点:口腔内でほとんど異味を感じない
2点:口腔内でやや異味を感じる
1点:口腔内で異味を感じる
異味の判定基準;
◎:平均点3.5点以上4.0点以下
○:平均点3.0点以上3.5点未満
△:平均点2.0点以上3.0点未満
×:平均点2.0点未満
不快な刺激の評価基準;
4点:不快な刺激感がなかった
3点:不快な刺激感がほとんどなかった
2点:不快な刺激感がややあった
1点:不快な刺激感があった
不快な刺激の判定基準;
◎:平均点3.5点以上4.0点以下
○:平均点3.0点以上3.5点未満
△:平均点2.5点以上3.0点未満
×〜△:平均点2.0点以上2.5点未満
×:平均点2.0点未満
Figure 2017209090
*;香料の組成は、後述の表5に示す通りであり、バニリルブチルエーテルは含まれない(以下、同様。)。
Figure 2017209090
Figure 2017209090
注;トウガラシ抽出物、ジンジャー抽出物、ブラックペッパーには、バニリルブチルエーテルは含まれない。
Figure 2017209090
Figure 2017209090
[処方例1]練歯磨
(A)トラネキサム酸 0.05%
(B)ステアリン酸 0.2
(C)バニリルブチルエーテル 0.01
ソルビトール 30
プロピレングリコール 4
無水ケイ酸(研磨性) 10
キサンタンガム 0.5
アルギン酸ナトリウム 1
無水ケイ酸(増粘性) 1.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(E.O.20) 0.8
ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
サッカリンナトリウム 0.07
酸化チタン 0.5
クエン酸ナトリウム 0.2
水酸化ナトリウム 0.5
香料* 1.0
精製水 バランス
合計 100%
[処方例2]練歯磨
(A)トラネキサム酸 0.05%
(A)グリチルリチン酸ジカリウム 0.2
(B)パルミチン酸 0.2
(C)バニリルブチルエーテル 0.01
ソルビトール 30
プロピレングリコール 4
無水ケイ酸(研磨性) 10
キサンタンガム 0.5
カルボキシルメチルセルロース 0.4
アルギン酸ナトリウム 1
無水ケイ酸(増粘性) 1.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(E.O.20) 0.8
ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
サッカリンナトリウム 0.07
酸化チタン 0.5
クエン酸ナトリウム 0.2
水酸化ナトリウム 0.5
香料* 1.0
精製水 バランス
合計 100%
[処方例3]練歯磨
(A)グリチルリチン酸ジカリウム 0.2%
(A)リン酸L−アスコルビルマグネシウム 0.3
(B)イソステアリン酸 0.2
(C)バニリルブチルエーテル 0.01
ソルビトール 30
プロピレングリコール 4
無水ケイ酸(研磨性) 10
キサンタンガム 0.5
カルボキシルメチルセルロース 0.4
アルギン酸ナトリウム 1
無水ケイ酸(増粘性) 1.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(E.O.20) 0.8
ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
サッカリンナトリウム 0.07
酸化チタン 0.5
クエン酸ナトリウム 0.2
水酸化ナトリウム 0.5
香料* 1.0
精製水 バランス
合計 100%
[処方例4]練歯磨
(A)ピリドキシン塩酸塩 0.2%
(B)イソステアリン酸 0.2
(C)バニリルブチルエーテル 0.01
ソルビトール 30
プロピレングリコール 4
無水ケイ酸(研磨性) 10
キサンタンガム 0.5
アルギン酸ナトリウム 1
無水ケイ酸(増粘性) 1.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(E.O.20) 0.8
ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
サッカリンナトリウム 0.07
酸化チタン 0.5
クエン酸ナトリウム 0.2
水酸化ナトリウム 0.5
香料* 1.0
精製水 バランス
合計 100%
[処方例5]練歯磨
(A)ε−アミノカプロン酸 0.05%
(B)イソステアリン酸 0.2
(C)バニリルブチルエーテル 0.01
ソルビトール 30
プロピレングリコール 4
無水ケイ酸(研磨性) 10
キサンタンガム 0.5
アルギン酸ナトリウム 1
無水ケイ酸(増粘性) 1.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(E.O.20) 0.8
ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
サッカリンナトリウム 0.07
酸化チタン 0.5
クエン酸ナトリウム 0.2
水酸化ナトリウム 0.5
香料* 1.0
精製水 バランス
合計 100%
香料*:表5の香料

Claims (9)

  1. (A)少なくとも1種の水溶性有効成分、
    (B)炭素数が8〜22である直鎖脂肪酸、炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を有する脂肪酸、炭素数が8〜22である直鎖構造を有するエステル及び炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を有するエステルから選ばれる1種又は2種以上、
    (C)バニリルブチルエーテル
    を含有してなり、(C)成分の含有量が0.002〜0.05質量%であることを特徴とする口腔用組成物。
  2. (A)水溶性有効成分が、トラネキサム酸、アラントイン及びその誘導体、ε−アミノカプロン酸、アズレン及びその誘導体、グリチルリチン酸塩、アスコルビン酸塩及びその誘導体、並びに塩酸ピリドキシンから選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の口腔用組成物。
  3. (B)成分が、炭素数が8〜22である直鎖脂肪酸、炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を有する脂肪酸、炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を酸残基及びアルコール残基から選ばれる1又は2以上の残基に有する脂肪酸エステル、及び炭素数が8〜22である分岐鎖状構造を酸残基及びアルコール残基から選ばれる1又は2以上の残基に有するアシルアミノ酸エステルから選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2記載の口腔用組成物。
  4. (B)成分が、イソステアリン酸及びイソステアリン酸エステルから選ばれる請求項1、2又は3記載の口腔用組成物。
  5. (B)/(C)で表される(B)成分と(C)成分との含有質量比が、1〜100である請求項1〜4のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  6. (A)成分を0.001〜0.5質量%、(B)成分を0.01〜1質量%含有する請求項1〜5のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  7. 更に、(D)スピラントールを含有する請求項1〜6のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  8. (D)成分の配合量が、組成物全体の0.005〜0.03質量%である請求項7記載の口腔用組成物。
  9. (D)/(C)で表される(C)成分と(D)成分との含有質量比が、0.5〜3である請求項7又は8記載の口腔用組成物。
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