JPWO2017208651A1 - 光センサ、および電子機器 - Google Patents

光センサ、および電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2017208651A1
JPWO2017208651A1 JP2018520704A JP2018520704A JPWO2017208651A1 JP WO2017208651 A1 JPWO2017208651 A1 JP WO2017208651A1 JP 2018520704 A JP2018520704 A JP 2018520704A JP 2018520704 A JP2018520704 A JP 2018520704A JP WO2017208651 A1 JPWO2017208651 A1 JP WO2017208651A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
emission period
light emission
pulse
period
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018520704A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6641006B2 (ja
Inventor
佐藤 秀樹
秀樹 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Publication of JPWO2017208651A1 publication Critical patent/JPWO2017208651A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6641006B2 publication Critical patent/JP6641006B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/48Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S17/00
    • G01S7/483Details of pulse systems
    • G01S7/486Receivers
    • G01S7/487Extracting wanted echo signals, e.g. pulse detection
    • G01S7/4876Extracting wanted echo signals, e.g. pulse detection by removing unwanted signals
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S17/00Systems using the reflection or reradiation of electromagnetic waves other than radio waves, e.g. lidar systems
    • G01S17/02Systems using the reflection of electromagnetic waves other than radio waves
    • G01S17/06Systems determining position data of a target
    • G01S17/08Systems determining position data of a target for measuring distance only
    • G01S17/10Systems determining position data of a target for measuring distance only using transmission of interrupted, pulse-modulated waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/48Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S17/00
    • G01S7/481Constructional features, e.g. arrangements of optical elements
    • G01S7/4816Constructional features, e.g. arrangements of optical elements of receivers alone
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/48Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S17/00
    • G01S7/483Details of pulse systems
    • G01S7/486Receivers
    • G01S7/4861Circuits for detection, sampling, integration or read-out
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/48Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S17/00
    • G01S7/483Details of pulse systems
    • G01S7/486Receivers
    • G01S7/487Extracting wanted echo signals, e.g. pulse detection

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)

Abstract

TOFセンサ(100)は、基準パルスに応じて光を出射する発光素子(6)と、光入射によりパルスを出力する第1受光部(1)と、反射光(L2)の入射による第1受光部(1)の第3出力パルス数を算出する第1デジタル演算部(14)と、第3出力パルス数が第1基準値よりも大きい場合、自装置から前記対象物までの距離を算出する距離演算部(33)と、を備えている。

Description

本発明は、光センサに関し、特に、アバランシェ効果を利用した光センサに関する。
従来、光通信や飛行時間計測(TOF)において、微弱光を高速に検出する受光素子として、フォトダイオードの雪崩増幅(アバランシェ)効果を利用したアバランシェフォトダイオードが用いられている。
アバランシェフォトダイオードは、降伏電圧(ブレークダウン電圧)未満の逆バイアス電圧を印加すると、リニアモードとして動作し、受光量に対して正の相関を有するように出力電流が変動する。一方、アバランシェフォトダイオードは、降伏電圧以上の逆バイアス電圧を印加すると、ガイガーモードとして動作する。ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードは、単一フォトンの入射であってもアバランシェ現象を起こすので、大きな出力電流が得られる。このため、ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードは、シングルフォトンアバランシェダイオード(SPAD:Single Photon Avalanche Diode)と呼ばれる。
ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードに対し、クエンチング抵抗を直列に加えることで、2値のパルス出力を得ることができる。ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードを用いた受光部111について、図12に基づき説明する。図12は、ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードを用いた受光部111の構成例を示す回路図である。受光部111は、図12に示すように、フォトダイオードPD111、アクティブクエンチング抵抗R111(MOSトランジスタの抵抗成分)、およびバッファーBUF111で構成されている。フォトダイオードPD111には降伏電圧以上のバイアス電圧Vが印加されており、抵抗R111には基準電圧Vが印加されている。
フォトダイオードPD111は、ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードであり、降伏電圧以上のバイアス電圧V印加において、単一フォトンの入射に対してアバランシェ現象を起こし電流が流れる。フォトダイオードPD111に直列で接続されているアクティブクエンチング抵抗R111にその電流が流れることで、アクティブクエンチング抵抗R111の端子間電圧が増加する。端子間電圧の増加に伴いフォトダイオードPD111のバイアス電圧が降下し、アバランシェ現象は停止する。アバランシェ現象による電流が無くなるとアクティブクエンチング抵抗R111の端子間電圧低下し、フォトダイオードPD111には再び降伏電圧以上のバイアス電圧が印加される状態に戻る。このようにして、バッファーBUF111により、フォトダイオードPD111とアクティブクエンチング抵抗R111間の電圧変化が2値のパルス出力として取り出される。
受光部111は微弱光を検出できるものの、受光部111から対象物の反射光成分により出力されたパルス(有効データ)と、対象物の反射光以外の成分、例えば信号光、外乱光または熱等、により出力されたパルス(無効データ)とを判別することはできない。
そこで、無効データを除去する手段が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されている光検出器は、複数のシングルフォトンアバランシェダイオード(SPAD)をアレイ状に配列し、所定数のSPADが同時に反応したときを有効データとみなす。
日本国特許公報「特許第5644294号(2014年11月14日登録)」
しかしながら、上述のような従来技術は以下のような問題がある。すなわち、クエンチング抵抗付加によるパルス出力をTOFセンサに使用する場合、TOFセンサの精度は、有効データが多いほど高くなるため、高精度の測定を維持するためには有効データを一定数取得する必要がある。しかし、特許文献1に記載されている手法は、反射光成分のパルス検出確率が大きく減少するため、精度測定に必要な一定数の有効データを取得するのに時間がかかり過ぎてしまうという問題がある。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高精度な距離測定を短時間で実施できる光センサを実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る光センサは、基準パルスに応じて光を出射する発光部と、光入射によりパルスを出力する第1受光部と、前記発光部の出射光の対象物による反射光および外乱光を含む光の入射による前記第1受光部の第1出力パルス数、外乱光の入射による前記第1受光部の第2出力パルス数、および前記発光部の発光期間と否発光期間との比に基づき、前記反射光の入射による前記第1受光部の第3出力パルス数を算出する第1算出部と、前記第3出力パルス数が第1基準値よりも大きい場合、前記発光期間における前記基準パルスと前記第1受光部の出力パルスとの比較結果に基づき、自装置から前記対象物までの距離を算出する距離算出部と、を備えていることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、高精度な距離測定を短時間で実施できる効果を奏する。
本発明の実施形態1に係るTOFセンサの概略構成を示すブロック図である。 上記TOFセンサの受光部の構成例を示すブロック図である。 (a)〜(c)は上記TOFセンサのパルス取得期間における動作を説明するための図である。 上記TOFセンサのデジタル演算部の構成例を示す回路図である。 上記デジタル演算部の動作を説明するための図である。 (a)〜(c)は上記デジタル演算部の各期間における動作を説明するための回路図である。 上記TOFセンサのデジタル演算部の構成の変形例を示すブロック図である。 本発明の実施形態2に係るTOFセンサのパルス取得期間における動作を説明するための図である。 本発明の実施形態3に係るTOFセンサのパルス取得期間における発光期間と否発光期間とのタイミングのパターンを説明するための図である。 タイミングのパターンが1つの場合の外乱光の影響を説明する図である。 タイミングのパターンが複数ある場合の外乱光の影響を説明する図である。 ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードを用いた受光部の構成例を示す回路図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、適宜その説明を省略する。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1について、図1〜図7を参照して説明する。
(TOFセンサの概略構成)
TOFセンサ100(光センサ)は、対象物に光を出射した時間と、当該出射された光が対象物により反射された反射光を受信した時間との時間差に基づいて距離を算出することで、TOFセンサ100と対象物50との距離を測定するものである。TOFセンサ100は、例えば、スマートフォン、またはカメラ等の電子機器に用いられる。
まず、TOFセンサ100の概略構成についてまとめると以下の通りである。
TOFセンサ100は、基準パルスに応じて光を出射する発光素子6(発光部)と、光入射により第1受光パルスを出力する第1受光部1と、発光素子6の出射光の対象物による反射光L2および外乱光L4を含む光の入射による第1受光部1の第1受光パルスの数(第1出力パルス数)、外乱光L4の入射による第1受光部1の第1受光パルスの数(第2出力パルス数)、および発光素子6の発光期間T1と否発光期間T2との比に基づき、反射光L2の入射による第1受光部1の第1受光パルスの数である第1有効パルス数(第3出力パルス数)を算出する第1デジタル演算部14(第1算出部)と、第1有効パルス数(第3出力パルス数)が第1基準値よりも大きい場合、発光期間T1における基準パルスと第1受光部1の第1受光パルスとの比較結果に基づき、自装置から前記対象物までの距離を算出する距離演算部33(距離算出部)と、を備えている。
また、TOFセンサ100は、光入射により第2受光パルスを出力する第2受光部2と、発光素子6の出射光の自装置内部にて反射された内部反射光L3および外乱光L4の入射による第2受光部2の第2受光パルスの数(第1内部出力パルス数)、外乱光L4の入射による第2受光部2の第2受光パルスの数(第2内部出力パルス数)、および発光素子6の発光期間T1と否発光期間T2との比に基づき、内部反射光L3の入射による第2受光部2の第2受光パルスの数である第2有効パルス数(第3内部出力パルス数)を算出する第2デジタル演算部24(第2算出部)と、を備え、距離演算部33(距離算出部)は、第1有効パルス数(第3出力パルス数)が第1基準値よりも大きく第2有効パルス数(第3内部出力パルス数)が第2基準値よりも大きい場合、発光期間T1における基準パルスと第1受光部1の第1受光パルスとの比較結果と、発光期間T1における基準パルスと第2受光部2の第2受光パルスとの比較結果に基づき、自装置から対象物50までの距離を算出する。
以下にTOFセンサ100の概略構成について詳しく説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係るTOFセンサ100の概略構成を示すブロック図である。図2は、TOFセンサ100の第1受光部1の構成例を示すブロック図である。
TOFセンサ100は、図1に示すように、第1受光部1、第2受光部2、距離測定部3、基準パルス生成回路4、ドライバ回路5、発光素子6、第1デジタル演算部14、第1判定回路15、第2デジタル演算部24、および第2判定回路25を備えている。
基準パルス生成回路4は、基準パルスを生成する。基準パルス生成回路4は、ドライバ回路5に基準パルスを与え、また、後述する第1時間差抽出部31および第2時間差抽出部32に、基準クロックとして基準パルスを与える。
ドライバ回路5は、基準パルス生成回路4からの基準パルス、およびTOFセンサ100の各構成を制御する制御部(図示せず)で決定された発光期間および否発光期間に基づき、発光素子6をパルス駆動させる。
発光素子6(発光部)は、発光期間T1に基準パルスに応じて対象物50に出射光L1を出射する。発光素子6は、否発光期間T2には光を出射しない。
具体的には、発光素子6は、パルス取得期間において、パルス発光(対象物50への光の出射)を繰り返している状態αと、発光していない(光を出射していない)状態βの2つの状態を持つ。言い換えると、発光素子6が状態αである期間が発光期間T1、発光素子6が状態βである期間が否発光期間T2である。
第1受光部1は、発光期間T1において発光素子6から出射され対象物50により反射された反射光L2および外乱光L4を含む第1入射光L10を受光し、否発光期間T2において外乱光L4を受光し、第1受光パルスを出力する。また、第1受光部1は、第1受光パルスを第1デジタル演算部14および第1時間差抽出部31に出力する。
第1受光部1は、対象物50からの反射光L2および外乱光を含む光によるフォトン入射に対して2値のパルスを出力するフォトンカウント型である。ここで、反射光L2および外乱光を含む光とは、反射光L2、パッケージ内部の反射光(内部反射光L3)および、外乱光、等(外乱光L4)であり、図1に示す第1入射光L10である。また、第1受光部1において熱的に発生したキャリアにより出力されたパルスも、第1受光パルスに含めるものとする。
第1受光部1は、フォトダイオードPD1、アクティブクエンチング抵抗R1(MOSトランジスタの抵抗成分)、およびバッファーBUF1を備えている。フォトダイオードPD1と抵抗R1とは直列に接続されている。フォトダイオードPD1には降伏電圧以上のバイアス電圧Vが印加されており、抵抗R1には基準電圧Vが印加されている。
フォトダイオードPD1は、ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードであり、降伏電圧以上のバイアス電圧V印加において、単一フォトンの入射に対してアバランシェ現象を起こし電流が流れる。フォトダイオードPD1に直列で接続されている抵抗R1にその電流が流れることで、抵抗R1の端子間電圧が増加する。端子間電圧の増加に伴いフォトダイオードPD1のバイアス電圧が降下し、アバランシェ現象は停止する。アバランシェ現象による電流が無くなると抵抗R1の端子間電圧低下し、フォトダイオードPD1には再び降伏電圧以上のバイアス電圧Vが印加される状態に戻る。バッファーBUF1により、フォトダイオードPD1および抵抗R1の間の電圧変化が2値のパルス出力として取り出される。これにより、第1受光部1は、第1入射光L10を受光して第1受光パルスを出力する。
第2受光部2は、TOFセンサ100内部に設置され、発光期間T1において内部反射光L3および外乱光L4を含む光を受光し、否発光期間T2において外乱光L4を受光し、第2受光パルスを出力する。また、第2受光部2は、第2受光パルスを第2デジタル演算部24および第2時間差抽出部32に出力する。
具体的には、第2受光部2は、発光素子6の近傍に配置され、TOFセンサ100の内部反射光L3および外乱光L4を含む光によるフォトン入射に対して2値のパルスを出力するフォトンカウント型である。ここで、内部反射光L3および外乱光L4を含む光とは、図1に示す第2入射光L20である。
第2受光部2は、フォトダイオードPD2、アクティブクエンチング抵抗R2、およびバッファーBUF2を備えている。フォトダイオードPD2、アクティブクエンチング抵抗R2、およびバッファーBUF2は、第1受光部1のフォトダイオードPD1、アクティブクエンチング抵抗R1、およびバッファーBUF1と同様の機能を有する。これにより、第2受光部2は、第2入射光L20を受光して第2受光パルスを出力する。
なお、第1入射光L10を受光する第1受光部1、または第2入射光L20を受光する第2受光部2が複数ある場合は、図2に示すように、各受光部からの出力(BUF1a(2a)、BUF1b(2b)、BUF1c(2c)の出力)に対しOR論理でまとめた後に、第1デジタル演算部14および第1時間差抽出部31、または第2デジタル演算部24および第2時間差抽出部32に、第1受光パルスまたは第2受光パルスを出力する。
距離測定部3は、TOFセンサ100と対象物50との距離を測定する。距離測定部3は、第1時間差抽出部31、第2時間差抽出部32、および距離演算部33を備えている。距離測定部3の各構成について、詳しくは後述する。
(有効パルスを基準値以上取得することで、有効データを必要数取得する)
TOFセンサ100の距離測定精度を高精度に維持するためには、距離測定の演算に用いる有効データを一定数取得した後に、距離の演算を行う必要がある。
第1受光パルスにおける有効データとは、反射光L2および内部反射光L3を受光したときに出力される第1受光パルスである。以降、第1受光パルスにおける有効データを第1有効パルスと称する。第2受光パルスにおける有効データとは、内部反射光L3を受光したときに出力される第2受光パルスである。以降、第2受光パルスにおける有効データを第2有効パルスと称する。
第1有効パルス、および第2有効パルスの数を基準値以上取得することで、必要数の有効データを確保する。
(第1有効パルスを必要数取得する)
第1有効パルスを必要数取得する処理について、図1、および図3に基づき以下に説明する。
第1有効パルスを基準値以上の取得することは、第1デジタル演算部14、および第1判定回路15により行われる。第1デジタル演算部14および第1判定回路15はbit数に応じた配線数で接続されている。
TOFセンサ100の各構成を制御する制御部(図示せず)が、所定期間において所定時間比(所定比)で発光素子6の発光期間T1と否発光期間T2とを設定し、第1デジタル演算部14が、発光期間T1における第1受光パルスの数である第1出力パルス数、および否発光期間T2に第1受光部から出力した第1受光パルスの数である第2出力パルス数を取得(カウント)し、第1出力パルス数、第2出力パルス数、および所定時間比に基づき、反射光L2および内部反射光L3を受光したときの第1受光パルスの数である第1有効パルス数を演算する。第1デジタル演算部14は、演算した第1有効パルス数のデジタル値を第1判定回路15に出力する。
(第1デジタル演算部による発光期間T1および否発光期間T2の設定)
図3に基づき、TOFセンサ100の各構成を制御する制御部(図示せず)による発光期間T1および否発光期間T2の設定について説明する。図3の(a)〜図3の(c)は、TOFセンサ100のパルス取得期間における動作を説明するための図である。図3の(b)は、1周期分の第1受光部1からの出力パルスを示し、図3の(a)は図3の(b)の部分拡大図である。図3の(c)はパルス取得期間を示した図である。なお、第2受光部2においても、パルス取得期間において、第1受光部1と同様に動作する。
発光素子6の発光期間T1と否発光期間T2とは、TOFセンサ100の各構成を制御する制御部(図示せず)により決定される。具体的には、図3の(b)に示すように、発光期間T1(発光素子6が状態αである時間)と否発光期間T2(発光素子6が状態βである期間)とが、発光期間T1>否発光期間T2となるように設定される。また、TOFセンサ100は、図3の(c)に示すようにパルス取得期間において、一定の時間比率(発光期間T1:否発光期間T2=t:t)で実施される期間を1周期として、動作が繰り返される。1周期は、状態αと状態βの環境が変化しない程度にできるだけ短く設定することが望ましい。また、否発光期間T2の長さが短すぎると有効データ数を算出する際の誤差が大きくなるため、否発光期間T2の長さは発光期間T1:否発光期間T2が10:1程度までにおさまるように設定することが望ましい。
(第1デジタル演算部による第1有効パルス数の演算)
第1受光部1から出力される第1受光パルスには、上述したように反射光L2および内部反射光L3により発生する第1有効パルスだけでなく、外乱光L4により発生するノイズパルスも含まれる。
具体的には、図3の(a)に示すように、発光期間T1では、反射光L2および内部反射光L3による第1有効パルスと、外乱光L4によるノイズパルスとが混ざったパルスが、第1受光パルスとして第1受光部1から出力される。また、否発光期間T2においては、ノイズパルスのみが第1受光パルスとして第1受光部1から出力される。
そこで、第1デジタル演算部14では以下のように1周期の第1有効パルス数を演算する。すなわち、第1デジタル演算部14では、発光期間T1において取得した第1出力パルス数C1から、否発光期間T2において取得した第2出力パルス数C2に所定時間比(発光期間T1/否発光期間T2=t/t)の係数を掛けた値を減算する。つまり、第1デジタル演算部14において、1周期終了時の第1有効パルス数は、C1−C2×(t/t)・・・(式1)で求められる。
外乱光等の外的環境の変化に対して、1周期の短い時間に発光期間T1と否発光期間T2とが連続的に行なわれる。式1の第2項は、ノイズパルスが発光期間T1においていくつ発生していたかを導出している。第1出力パルス数C1から第2出力パルス数C2に所定時間比の係数を掛けた値を減算することで、発光期間T1における反射光L2および内部反射光L3による第1有効パルス数のみを求めることができる。
また、t(発光期間T1)>t(否発光期間T2)と設定することが望ましい。これにより、1周期における発光素子6がパルス発光を繰り返している発光期間T1の比率を上げることができるので、第1有効パルスの取得を早め、ノイズパルスのみが発生する否発光期間T2による時間のロスを低減できる。
また、n周期終了時(n期間終了時)における第1有効パルスは下記の式2で演算される。
ここで、C1_kはk周期目の発光期間T1において取得した第1出力パルス数を示し、C2_kはk周期目の否発光期間T2において取得した第2出力パルス数を示す。すなわち、第1デジタル演算部14により第1有効パルス数のみが加算されていくことで、n周期終了時における第1有効パルスが演算される。
第1デジタル演算部14は、n周期(n≧1)が終了する毎に演算から取得した第1有効パルス数をデジタル値にして第1判定回路15に出力する。
(第1有効パルス数の判定)
第1判定回路15(第3出力パルス数判定部)は、第1デジタル演算部14から出力された第1有効パルス数が第1基準値よりも大きいか否かを判定する。第1基準値は、対象物までの距離を求めるのに十分な測定精度を確保するために必要な第1有効データの数に規定することが望ましい。
第1判定回路15は、n周期(n≧1)終了する毎に、第1デジタル演算部14から出力されるデジタル値が、第1基準値より大きいか否かを判定する。nは任意に設定でき、図3の(c)では、n=3の場合を示している。この場合、第1判定回路15は、点P毎(3周期毎)に第1デジタル演算部14から出力された第1有効パルス数が第1基準値より大きいかを判定する。
第1デジタル演算部14から出力された第1有効パルス数が第1基準値以下の場合は、第1判定回路15は、パルス取得期間を継続し、第1デジタル演算部14はさらに第1受光パルスの取得を続ける。第1デジタル演算部14から出力された第1有効パルス数が第1基準値より大きい場合は、第1判定回路15は、パルス取得期間を終了し、当該判定結果を第1時間差抽出部31および距離演算部33に出力する。
(第2有効パルスを必要数取得する)
第2有効パルスを必要数取得する処理について、図1、および図3に基づき以下に説明する。
第2有効パルスを基準値以上の取得することは、第2デジタル演算部24、および第2判定回路25により行われる。第2デジタル演算部24および第2判定回路25はbit数に応じた配線数で接続されている。
第2デジタル演算部24は、発光期間T1における第2受光パルスの数である第1内部出力パルス数、および否発光期間T2における第2受光パルスの数である第2内部出力パルス数を取得し、第1内部出力パルス数、第2内部出力パルス数、および所定時間比に基づき、内部反射光L3を受光したときの第2受光パルスの数である第2有効パルス数を演算する。第2デジタル演算部24は、演算した第2有効パルス数のデジタル値を第2判定回路25に出力する。
(第2デジタル演算部による第2有効パルス数の演算)
第2受光部2からの第2受光パルスは、上述したように内部反射光L3により発生する第2有効パルスだけでなく、外乱光L4により発生するノイズパルスも含まれる。
具体的には発光期間T1では、内部反射光L3による第2有効パルスと、外乱光L4によるノイズパルスとが混ざったパルスが第2受光パルスとして第2受光部2から出力される。また、否発光期間T2においては、ノイズパルスのみが第2受光パルスとして第2受光部2から出力される。
そこで、第2デジタル演算部24では以下のように1周期の第2有効パルス数を演算する。すなわち、第2デジタル演算部24では、発光期間T1において取得した第1内部出力パルス数D1から、否発光期間T2において取得した第2内部出力パルス数D2に発光期間T1/否発光期間T2(t/t)の係数を掛けた値を減算する。つまり、第2デジタル演算部24より、1周期終了時の第2有効パルス数は、D1−D2×(t/t)・・・(式3)で求められる。
式3の第2項は、ノイズパルスが発光期間T1においていくつ発生していたかを導出している。第1内部出力パルス数D1から第2内部出力パルス数D2に所定時間比の係数を掛けた値を減算することで、発光期間T1における内部反射光L3による第2有効パルス数のみを求めることができる。
また、n周期終了時における第1有効パルスは下記の式4で演算される。
ここで、D1_kはk周期目の発光期間において取得した第1内部出力パルス数を示し、D2_kはk周期目の否発光期間において取得した第2内部出力パルス数を示す。すなわち、第2デジタル演算部24により第2有効パルス数のみが加算されていくことで、n周期終了時における第2有効パルスが演算される。
第2デジタル演算部24は、n周期(n≧1)が終了する毎に演算から取得した第2有効パルス数をデジタル値にして第2判定回路25に出力する。
(第2有効パルス数の判定)
第2判定回路25は、第2デジタル演算部24から出力された第2有効パルス数が第2基準値よりも大きいか否かを判定する。第2基準値は、第1基準値と同じであってもよい。
第2判定回路25は、n周期(n≧1)終了する毎に、第2デジタル演算部24により出力されるデジタル値が、第2基準値より大きいか否かを判定する。第2デジタル演算部24から出力された第2有効パルス数が第2基準値以下の場合は、第2判定回路25は、パルス取得期間を継続し、第2デジタル演算部24はさらに第2受光パルスの取得を続ける。第2デジタル演算部24から出力された第2有効パルス数が第2基準値より大きい場合は、パルス取得期間を終了し、第2判定回路25は、当該判定結果を第2時間差抽出部32および距離演算部33に出力する。
(距離測定までの流れ)
第1時間差抽出部31は、発光期間T1における第1受光パルスと基準パルスとの平均時間差である第1平均時間差を抽出する。
具体的には、第1時間差抽出部31は、第1判定回路15により第1有効パルス数が第1基準値よりも大きいと判定するまで、発光期間T1における第1受光パルスを取得し、取得した第1受光パルスの第1平均時間差を求める。第1平均時間差とは、発光素子6が光を出射してから(基準パルスから)第1受光部1が光を受光して第1受光パルスを出力するまでの時間の平均値である。第1時間差抽出部31では、第1有効パルス数が第1基準値より大きくなるまで、発光期間T1における第1受光パルスの全てのデータが平均化処理される。第1時間差抽出部31は、第1判定回路15により第1有効パルス数が第1基準値よりも大きいと判定した場合に、第1平均時間差を距離演算部33に出力する。
第2時間差抽出部32は、発光期間における第2受光パルスと基準パルスとの平均時間差である第2平均時間差を抽出する。
具体的には、第2時間差抽出部32は、第2判定回路25により第2有効パルス数が第2基準値よりも大きいと判定するまで、発光期間T1の第2受光パルスを取得し、取得した第2受光パルスの第2平均時間差を求める。第2平均時間差とは、発光素子6が光を出射してか(基準パルスから)ら第2受光部2が光を受光して第2受光パルスを出力するまでの時間の平均値である。第2時間差抽出部32では、第2有効パルス数が第2基準値より大きくなるまで、発光期間T1における第2受光パルスの全てのデータが平均化処理される。第2時間差抽出部32は、第2判定回路25により第2有効パルス数が第2基準値よりも大きいと判定した場合に、第2平均時間差を距離演算部33に出力する。
距離演算部33は、第1判定回路15により第1有効パルス数が第1基準値よりも大きいと判定され、第2判定回路25により第2有効パルス数が第2基準値よりも大きいと判定された場合に、第1平均時間差、および第2平均時間差に基づき対象物50までの距離を演算する。
第1判定回路15により第1有効パルス数が第1基準値よりも大きいと判定される方が、第2判定回路25により第2有効パルス数が第2基準値よりも大きいと判定されるよりも確実に遅くなる場合は、例えば、内部反射光L3が、反射光L2に対して十分に大きい場合等である。このような場合においては、距離演算部33は、第1有効パルス数が第1基準値よりも大きい場合に、第1平均時間差、および第2平均時間差に基づき対象物50までの距離を演算してもよい。
第2受光部2は発光素子6の近傍に設置されているため、第2受光部2から出力される第2受光パルスは空間航路上の距離がほぼ0とみなすことができる。そのため、第1平均時間差と第2平均時間差との差は、空間航路上の距離(TOFセンサ100から対象物50までの往復距離)による光の到達時間の時間差とみなすことができる。距離演算部33は、この第1平均時間差、および第2平均時間差を用いて空間航路上の距離に相当する時間差を抽出し、反射物までの距離を演算する。
従来のTOFセンサにおいては、必要な有効データが取得できるように、十分余裕を持って有効データを取得する時間を設定していた。
それに対して、本実施形態に係るTOFセンサ100では、有効データとなる第1有効パルス数、および第2有効パルス数をカウントし、いつ有効データを必要数取得できたかを判定する。これにより、測定精度を高精度に維持するために必要な有効データの数を取得でき次第、対象物50までの距離を演算できる。その結果、距離測定時間が最小化できるので、高精度な距離測定を短時間で実施できる。
また、TOFセンサ100は、TOFセンサ100の各構成を制御する制御部(図示せず)を備え、制御部が第1判定回路15および第2判定回路25の判定結果を受け、距離測定部3に距離測定を指示するものであってもよい。
(第1デジタル演算部の具体的な回路構成)
第1デジタル演算部14の具体的な回路構成例を図4〜図6に基づき、以下に説明する。図4は、TOFセンサ100の第1デジタル演算部14の構成例を示す回路図である。図5は、第1デジタル演算部14の動作を説明するための図である。図6の(a)〜図6の(c)は第1デジタル演算部14の各期間における動作を説明するための回路図であり、図6の(a)は発光期間T1の第1デジタル演算部14の動作を説明するための回路図である。図6の(b)はカウント反転期間T3の第1デジタル演算部14の動作を説明するための回路図である。図6の(c)は否発光期間T2の第1デジタル演算部14の動作を説明するための回路図である。なお、第2デジタル演算部24も以下に説明する第1デジタル演算部14の動作と同様に動作する。
また、以下では、発光期間T1と否発光期間T2との比が4:1、第1判定回路15につながるbit数は5bitである場合について説明する。なお、Enable、Signal1、Signal2、UP/DOWNへのhigh(以下Hと称する)、またはLow(以降Lと称する)の信号の入力は、例えば、TOFセンサ100の各構成を制御する制御部(図示せず)で行われる。
第1デジタル演算部14は、図4および図5に示すように、Enable端子にHの期間におけるPulse_input端子から入力されたパルス数をカウントする回路である。なお、図4の破線で囲われた回路部をさらに接続することでbit数を増やすことができる。
パルス取得前にReset_signal端子にH→L→Hの信号が入力されることで、デジタル演算出力5bit(OUT_0、OUT_1、OUT_2、OUT_3、OUT_4)を0(=L)にリセットし、パルス取得を開始する。
発光期間T1では、図5および図6の(a)に示すように、Enable=H、Signal1=H、Signal2=L、UPスラッシュDOWN=HとなりPulse_input端子から入力されたパルス数を加算する回路構成となる。
発光期間T1と否発光期間T2との間には、短いカウント反転期間T3を有する。カウント反転期間T3内では、Signal1、Signal2、UP/DOWNを変化させる。カウント反転期間T3は、発光期間T1、および否発光期間T2に対して十分短く、例えば、発光期間T1、または否発光期間T2の1/1000程度である。
カウント反転期間T3中はEnable=Lが入力され、Pulse_input端子から入力されるパルス(図5の丸囲い部)はカウントされない。また、カウント反転期間T3中、発光素子6は非発光である。図6の(b)に示すように、カウント反転期間T3は各bit間のDフリップフロップD_FFは分離され、Signal2=LがHに変更される際にすべてのbitが反転する。
否発光期間T2では、図5に示すように、Enable=H、Signal1=H、Signal2=L、UP/DOWN=Lとなり、第1デジタル演算部14は、Pulse_input端子から入力されたパルスの数を減算する。回路構成は、図6の(c)に示すように、入力を3bit目(OUT_2)から行い、1bit目と2bit目(OUT_0、OUT_1)は変化させないことを除くと、図6の(a)と同様の構成であり、動作自体はパルス数を3bit目から加算している。
具体的な演算手順について説明する。図5に示すように、発光期間T1に第1受光パルスが28個、否発光期間T2第1受光パルスが5個入力された場合を例にとると、以下のようになる。なお、以下の説明は、OUT_4、OUT_3、OUT_2、OUT_1、OUT_0の順で示し、H電圧を1、L電圧を0として説明する。
発光期間T1における第1受光パルスの数が28(10進数)なので、2進数では11100となる。また、カウント反転期間T3では、各bitが反転されるので、00011となる。
否発光期間T2における第1受光パルスの数が5(10進数)なので、00011を2bit上位bit方向にずらし、5を加算する。すなわち、上位3bit部分の000(0)が101(5)に変化するので、10111となる。また、カウント反転期間T3では各bitが反転されるので01000(2進数)となり、10進数で示す8となる。
以上のように、第1デジタル演算部14では、(第1出力パルス数C1)―(第2出力パルス数C2)×(発光期間T1(t)/否発光期間T2(t))=28−5×4=8の演算を行う。
否発光期間T2におけるbit反転時の加算は、bitを元に戻すと減算していることと等価である。またibit(iは変数)上位bit方向にずらして、パルス入力し加算することは、加算値が2のi乗倍されていることと等価である。
本実施形態ではt/tが4倍のため、否発光期間T2において2bitずらして加算を行った。このことから、加算値を2のべき乗倍にすることは、言い換えると、発光期間T1が否発光期間T2の2のべき乗倍であることは、第1デジタル演算部14の回路構成上、容易であり、デジタル演算回路の構成を簡易化し、回路規模を低減させることができる。
否発光期間T2の後は、再びカウント反転期間T3を間に挟み、判定期間T4となる。
〔変形例1〕
第1デジタル演算部14の概略構成の変形例である第1デジタル演算部141を、図7に基づき以下に説明する。図7はTOFセンサ100の第1デジタル演算部14の構成の変形例を示すブロック図である。なお、第2デジタル演算部24の回路も第1デジタル演算部14と同様の変形例を構成することができる。
第1デジタル演算部141は、図7に示すように、第1出力パルス数をカウントする発光期間カウンタ60、第2出力パルス数をカウントする否発光期間カウンタ61、乗算処理を行う乗算回路62、および減算処理を行う減算回路63が別々に備えられていてもよい。発光期間カウンタ60と減算回路63、否発光期間カウンタ61と乗算回路62、および乗算回路62と減算回路63とは、bit数に応じた配線数で接続されている。
第1デジタル演算部141は、第1デジタル演算部14の構成に比べてDフリップフロップD_FFの数が増えるため、回路規模が大きくなる。
第1デジタル演算部141においても、1周期内での否発光期間T2に対する発光期間T1が、2のi乗倍であることにより回路規模を低減させることができる。第1デジタル演算部141において減算処理を行う際に、第2出力パルス数C2の2進数出力をibit(iは変数)上位bit方向にずらして減算することで、C1―C2×(t/t)の演算を行うことができ、t/tの係数を掛ける乗算回路62を設ける必要がなくなるためである。
また、本実施形態では、第2受光部2を含まず、第1受光部1だけとしても対象物50までの距離測定が可能である。その場合、距離演算部33は、発光期間T1の第1受光パルスおよび基準パルスに基づき対象物までの距離を演算する。
また、TOFセンサ100に第1受光部1と同じ回路の第2受光部2を備えることで、下記の(1)および(2)の理由により、純粋な光路の距離差だけで対象物50までの距離を算出できるので、距離算出精度を高めることができる。(1)回路内の遅延を考慮することができる、(2)発光素子の発光遅延およびフォトダイオードの応答遅延を考慮することができる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、図1および図8を参照して説明する。図8は、本発明の実施形態2に係るTOFセンサ100Aのパルス取得期間における動作を説明するための図である。TOFセンサ100Aは、TOFセンサ100に比べて、1周期内で発光期間T1および否発光期間T2を分割して実施する点が異なり、その他の構成は同様である。
(1周期内で発光期間および否発光期間を分割して実施する)
本実施形態では、図8に示すように、1周期において発光期間T1および否発光期間T2が分割して交互に実施される。具体的には、発光期間T1は、1周期中に、発光期間T11、発光期間T12、および発光期間T13に分割され、否発光期間T2は、1周期中に、否発光期間T21、否発光期間T22、および否発光期間T23に分割され、発光期間と否発光期間とは交互に実施される。
発光期間の合計(発光期間T1)と否発光期間の合計(否発光期間T2)とは以下の関係を示す。すなわち、発光期間の合計(=発光期間T11+発光期間T12+発光期間T13)>否発光期間の合計(=否発光期間T21+否発光期間T22+否発光期間T23)。言い換えると、t(=t11+t12+t13)>t(=t21+t22+t23)を満たす。また、1周期中のtとtとの比は所定時間比で決定される。TOFセンサ100Aは、このように設定された発光期間および否発光期間で構成される期間を1周期として、パルス取得期間中、動作を繰り返す。
(有効パルス数の演算)
実施形態1の場合と同様に、第1デジタル演算部14では、発光期間T1において取得した第1出力パルス数C1を加算し、否発光期間T2において取得した第2出力パルス数C2に1周期内での(発光期間の合計時間(t)/否発光期間の合計時間(t))の係数を掛けた値を減算する。1周期終了時のデジタル演算部より出力されるデジタル値は、C1−C2×(t/t)・・・(式5)で求められる。
外乱光等の外的環境の変化に対して、発光期間T11・T12・T13と否発光期間T21・T22・T23とが1周期の短い時間に連続的に行なわれる。式5の第2項は、ノイズパルスが発光期間T1においていくつ発生していたかを導出している。第1出力パルス数C1から第2出力パルス数C2に所定時間比の係数を掛けた値を減算することで、発光期間T1における反射光L2および内部反射光L3による第1有効パルス数のみを求めることができる。
また、t(発光期間の合計)>t(否発光期間の合計)と設定することで、1周期における発光素子6がパルス発光を繰り返している発光期間の比率を上げ、第1有効パルスの取得を早め、ノイズパルスのみが発生する否発光期間による時間のロスを低減できる。
n周期終了時における第1有効パルスは上述した式6で演算される。
ここで、C1_kはk周期目の発光期間において取得した第1出力パルス数を示し、C2_kはk周期目における否発光期間において取得した第2出力パルス数を示す。すなわち、第1デジタル演算部14により第1有効パルス数のみが加算されていくことで、n周期終了時における第1有効パルスが演算される。
第1判定回路15は、n周期(n≧1)が終了する毎に、第1デジタル演算部14より出力される第1有効パルス数が、第1基準値を超えているか判定する。第1判定回路15は、第1デジタル演算部14から出力された第1有効パルス数が第1基準値以下場合は、パルス取得期間を継続し、第1デジタル演算部14はさらに第1受光パルスの取得を続ける。第1デジタル演算部14から出力された第1有効パルス数が第1基準値より大きい場合は、第1判定回路15は、パルス取得期間を終了し、当該判定結果を第1時間差抽出部31および距離演算部33に出力する。
実施形態1と同様に、n周期(n≧1)が終了する毎に、TOFセンサ100Aの第1有効パルス数を知ることができ、必要十分なデータ数を取得次第、対象物50までの距離を演算できる。その結果、距離測定時間が最小化できるので、高精度な距離測定を短時間で実施できる。
また、本実施形態では、第2デジタル演算部24および第2判定回路25も同様に、本実施形態で規定される発光期間T1および否発光期間T2を用いて、実施形態1と同様に処理を行う。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、図1、および図9〜図11を参照して説明する。図9は本発明の実施形態3に係るTOFセンサ100Bのパルス取得期間における発光期間と否発光期間とのタイミングのパターンを説明するための図である。図10は発光期間および否発光期間のタイミングのパターンが1つの場合の外乱光の影響を説明する図である。図11は発光期間および否発光期間のタイミングのパターンが複数ある場合の外乱光の影響を説明する図である。TOFセンサ100Bは、TOFセンサ100比べて、1周期内での発光期間と否発光期間を実施するタイミングを変化させたm通り(m≧2)のパターンを持つ点が異なり、その他の構成は同様である。言い換えると、本実施形態では、実施形態2の1周期内で発光期間および否発光期間を分割して実施する場合において、上記分割方法は少なくとも2以上のパターンを持ち、各パターンを持つ所定期間は順に実施される。
(1周期内での発光期間と否発光期間とを実施するタイミングを変化させる)
図9には、1周期内で発光期間T1と否発光期間T2とを様々に分割させて交互に実行するように設定したパターンA〜パターンEが示されている。パターンA〜パターンEの各パターンはいずれも、発光期間の合計時間(t)>否発光期間の合計時間(t)であり、1周期中の発光期間の合計と否発光期間の合計との比(t:t)は一定の所定時間比で決定される。
パターンAからパターンEはそれぞれが1周期となっており、パルス取得期間中、実施パターンAからパターンEまで順に動作が繰り返えされる。
本実施形態では、パターンAからパターンEをひとまとまりとして、パターンAからパターンEまで実施終了毎(5周期毎)に第1デジタル演算部14より出力される第1有効パルス数が第1基準値より大きいか否かを、第1判定回路15が判定する。
実施形態3は実施形態1に比べて、パルス取得期間内での外乱光強度の変化の影響を受けにくい。以下に詳しく説明する。
図10には、実施形態1と同様に、発光期間および否発光期間のタイミングのパターンが1つの場合において、発光期間、否発光期間での外乱光の強度状態が示されている。外乱光強度状態aおよび外乱光強度状態cでは、1周期に同期する外乱光が第1受光部1に入射した場合が示されている。外乱光強度状態cおよび外乱光強度状態dでは、短調増加または短調減少の外乱光が第1受光部1に入射した場合が示されている。図10に示すように、外乱光強度状態aおよび外乱光強度状態cの場合、常に発光期間よりも否発光期間において外乱光が強い状態になることが分かる。さらに、外乱光強度状態cおよび外乱光強度状態dの場合、常に発光期間よりも否発光期間において外乱光が弱い状態になることが分かる。
このように、所定時間比のパターンが1つでは、外乱光によるノイズパルス発生頻度が発光期間と否発光期間とで大きく変化してしまい、有効パルス数計算時の誤差要因となる。
それに対し、本実施形態のようにパルス取得期間中、パターンA〜パターンEの5周期を順に繰り返す場合、図11に示すように、外乱光強度状態a〜外乱光強度状態dのいずれの場合においても、発光期間での外乱光が強い状態と、否発光期間での外乱光が強い状態が混在する。これにより、発光期間、否発光期間における外乱光の強度は5周期内で平均化され、外乱光によるノイズパルスの平均発生頻度の発光期間と否発光期間で差が少なくなるので、有効パルス数計算時の誤差を低減できる。その結果、本実施形態では、外乱光の短調増加、短調減少、および、インバータ蛍光灯などのAC的に強度変化する外乱光に対しても、有効パルス計算時の誤差を低減でき、外乱光下においても高精度の測定を維持できる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
TOFセンサ100の制御ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、TOFセンサ100は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る光センサ(TOFセンサ100・100A・100B)は、基準パルスに応じて光を出射する発光部(発光素子6)と、光入射によりパルスを出力する第1受光部(1)と、前記発光部の出射光の対象物による反射光(L2)および外乱光(L4)を含む光の入射による前記第1受光部の第1出力パルス数、外乱光の入射による前記第1受光部の第2出力パルス数、および前記発光部の発光期間(T1)と否発光期間(T2)との比に基づき、前記反射光の入射による前記第1受光部の第3出力パルス数(第1有効パルス数)を算出する第1算出部(第1デジタル演算部14)と、前記第3出力パルス数が第1基準値よりも大きい場合、前記発光期間における前記基準パルスと前記第1受光部の出力パルスとの比較結果に基づき、自装置から前記対象物までの距離を算出する距離算出部(距離演算部33)と、を備えている。
上記構成によれば、第1算出部により、発光期間と否発光期間との比、発光期間において発光部から出射され対象物により反射された反射光および外乱光を含む光の入射により第1受光部から出力された第1出力パルス数、否発光期間において外乱光の入射により第1受光部により出力された第2出力パルス数に基づき、上記反射光を受信したときに第1受光部により出力された第3出力パルス数を演算することができる。
また、第3出力パルス数が第1基準値よりも大きい場合、出力パルスおよび基準パルスに基づき、対象部までの距離が距離算出部により演算される。これにより、第1基準値を正確な対象物までの距離を求めるのに必要な有効データ数に規定することで、必要な有効データの数を取得でき次第、対象部までの距離を演算できる。その結果、距離測定時間が最小化できるので、高精度な距離測定を短時間で実施できる。
本発明の態様2に係る光センサ(TOFセンサ100・100A・100B)は、上記態様1において、光入射によりパルスを出力する第2受光部(2)と、前記発光部の出射光の自装置内部にて反射された内部反射光(L3)および外乱光(L4)の入射による前記第2受光部の第1内部出力パルス数、外乱光の入射による前記第2受光部の第2内部出力パルス数、および前記比に基づき、前記内部反射光の入射による前記第2受光部の第3内部出力パルス数(第2有効パルス数)を算出する第2算出部(第2デジタル演算部24)と、を備え前記距離算出部(距離演算部33)は、前記第3内部出力パルス数が第2基準値よりも大きい場合、前記比較結果と、前記発光期間における前記基準パルスと前記第2受光部の出力パルスとの比較結果とに基づき、自装置から前記対象物までの距離を算出することが好ましい。
上記構成によれば、第2算出部により、発光期間と否発光期間との比、発光期間において前記発光部の出射光の自装置のパッケージにより反射された内部反射光および外乱光の入射により第2受光部から出力された第1内部出力パルス数、否発光期間において外乱光の入射により第2受光部により出力された第2内部出力パルス数に基づき、上記内部反射光を受信したときに第2受光部により出力された第3内部出力パルス数を演算することができる。
また、第3出力パルス数が第1基準値よりも大きく、第3内部出力パルス数が第2基準値よりも大きい場合、第1受光部の出力パルス、第2受光部の出力パルスおよび基準パルスに基づき、対象部までの距離が距離算出部により演算される。これにより、第1基準値および第2基準値を正確な対象物までの距離を求めるのに必要な有効データ数に規定することで、必要な有効データの数を取得でき次第、センサから対象物までの距離測定をすることができる。
本発明の態様3に係る光センサ(TOFセンサ100・100A・100B)は、上記態様1または2において、前記発光期間(T1)は、前記否発光期間(T2)よりも長いことが好ましい。
上記構成によれば、発光期間を否発光期間よりも長くすることで、より早く有効データを必要数取得することができるため、距離測定時間をさらに短縮できる。
本発明の態様4に係る光センサ(TOFセンサ100A)は、上記態様1から3のいずれかにおいて、前記発光期間(T1)および前記否発光期間(T2)は、所定比となるように、所定期間において分割して交互に実施されることが好ましい。
上記構成によれば、外乱光の短調増加、短調減少に対しても、インバータ蛍光灯などのAC(交流電流)により強度変化する外乱光に対しても、有効パルス数を演算する時の誤差を低減でき、外乱光下においても高精度の測定を維持できる。
本発明の態様5に係る光センサ(TOFセンサ100B)は、上記態様4において、前記分割方法は少なくとも2以上のパターンを持ち、各パターンを持つ所定期間は順に実施されることが好ましい。
上記構成によれば、外乱光の短調増加、短調減少に対しても、インバータ蛍光灯などのAC(交流電流)により強度変化する外乱光に対しても、有効パルス数を演算する時の誤差を低減でき、外乱光下においても高精度の測定を維持できる。
本発明の態様6に係る光センサ(TOFセンサ100・100A・100B)は、上記態様1から5のいずれかにおいて、前記発光期間(T1)が前記否発光期間(T2)の2のべき乗倍であることが好ましい。
上記構成によれば、第1パルス数判定部の構成を簡易化し、回路規模を低減させることができる。
本発明の態様7に係る光センサ(TOFセンサ100・100A・100B)は、上記態様1から6のいずれかにおいて、前記距離算出部(距離演算部33)は、前記発光期間(T1)における出力パルスと前記基準パルスとの平均時間差に基づき、前記対象物(50)までの距離を演算することが好ましい。
上記構成によれば、前記発光期間における出力パルスと基準パルスとの平均時間差に基づき、対象部までの距離を距離算出部により演算することができる。
本発明の態様8に係る光センサ(TOFセンサ100・100A・100B)は、上記態様2において、前記第1受光部(1)または前記第2受光部(2)の少なくとも一つは、ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードを含むことが好ましい。
上記構成によれば、微弱光を高速に検出することができる。
本発明の態様9に係る光センサ(TOFセンサ100・100A・100B)は、上記態様4において、前記第3出力パルス数(第1有効パルス数)が第1基準値よりも大きいか否かを判定する第3出力パルス数判定部(第1判定回路15)を備え、前記第3出力パルス数判定部の判定は、前記所定期間がn期間(n≧1)終了する毎に行われることが好ましい。
上記構成によれば、有効データの数を所定期間ごとに判定することができる。
本発明の態様10に係る電子機器は、上記態様1から9のいずれかの光センサ(TOFセンサ100・100A・100B)を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、態様1と同様の効果を奏する。
本発明の各態様に係るTOFセンサは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記TOFセンサが備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記TOFセンサをコンピュータにて実現させるTOFセンサの制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 第1受光部
2 第2受光部
6 発光素子(発光部)
14 第1デジタル演算部(第1算出部)
15 第1判定回路(第3出力パルス数判定部)
24 第2デジタル演算部(第2算出部)
25 第2判定回路
31 第1時間差抽出部
32 第2時間差抽出部
33 距離演算部(距離算出部)
L2 反射光
L3 内部反射光
L4 外乱光
L10 第1入射光
T1 発光期間
T2 否発光期間
100・100A・100B 光センサ
しかしながら、上述のような従来技術は以下のような問題がある。すなわち、クエンチング抵抗付加によるパルス出力をTOFセンサに使用する場合、TOFセンサの精度は、有効データが多いほど高くなるため、高精度の測定を維持するためには有効データを一定数取得する必要がある。しかし、特許文献1に記載されている手法は、反射光成分のパルス検出確率が大きく減少するため、精度測定に必要な一定数の有効データを取得するのに時間がかかり過ぎてしまうという問題がある。
第1受光部1は、対象物50からの反射光L2および外乱光を含む光によるフォトン入射に対して2値のパルスを出力するフォトンカウント型である。ここで、反射光L2および外乱光を含む光とは、反射光L2、パッケージ内部の反射光(内部反射光L3)および、外乱光(外乱光L4)であり、図1に示す第1入射光L10である。また、第1受光部1において熱的に発生したキャリアにより出力されたパルスも、第1受光パルスに含めるものとする。
TOFセンサ100の各構成を制御する制御部(図示せず)が、所定期間において所定時間比(所定比)で発光素子6の発光期間T1と否発光期間T2とを設定し、第1デジタル演算部14が、発光期間T1における第1受光パルスの数である第1出力パルス数、および否発光期間T2に第1受光部から出力した第1受光パルスの数である第2出力パルス数を取得(カウント)し、第1出力パルス数、第2出力パルス数、および所定時間比に基づき、反射光L2および内部反射光L3を受光したときの第1受光パルスの数である第1有効パルス数を演算する。第1デジタル演算部14は、演算した第1有効パルス数のデジタル値を第1判定回路15に出力する。
発光素子6の発光期間T1と否発光期間T2とは、TOFセンサ100の各構成を制御する制御部(図示せず)により決定される。具体的には、図3の(b)に示すように、発光期間T1(発光素子6が状態αである間)と否発光期間T2(発光素子6が状態βである期間)とが、発光期間T1>否発光期間T2となるように設定される。また、TOFセンサ100は、図3の(c)に示すようにパルス取得期間において、一定の時間比率(発光期間T1:否発光期間T2=t1:t2)で実施される期間を1周期として、動作が繰り返される。1周期は、状態αと状態βの環境が変化しない程度にできるだけ短く設定することが望ましい。また、否発光期間T2の長さが短すぎると有効データ数を算出する際の誤差が大きくなるため、否発光期間T2の長さは発光期間T1:否発光期間T2が10:1程度までにおさまるように設定することが望ましい。
第2時間差抽出部32は、発光期間T1における第2受光パルスと基準パルスとの平均時間差である第2平均時間差を抽出する。
また、以下では、発光期間T1と否発光期間T2との比が4:1、第1判定回路15につながるbit数は5bitである場合について説明する。なお、Enable、Signal1、Signal2、UP/DOWNへのigh(以下Hと称する)、またはLow(以降Lと称する)の信号の入力は、例えば、TOFセンサ100の各構成を制御する制御部(図示せず)で行われる。
第1デジタル演算部14は、図4および図5に示すように、Enable端子である期間におけるPulse_input端子から入力されたパルス数をカウントする回路である。なお、図4の破線で囲われた回路部をさらに接続することでbit数を増やすことができる。
発光期間T1では、図5および図6の(a)に示すように、Enable=H、Signal1=H、Signal2=L、UPDOWN=HとなりPulse_input端子から入力されたパルス数を加算する回路構成となる。
n周期終了時における第1有効パルスは下記の式6で演算される。
図10には、実施形態1と同様に、発光期間および否発光期間のタイミングのパターンが1つの場合において、発光期間、否発光期間での外乱光の強度状態が示されている。外乱光強度状態aおよび外乱光強度状態では、1周期に同期する外乱光が第1受光部1に入射した場合が示されている。外乱光強度状態cおよび外乱光強度状態dでは、調増加または調減少の外乱光が第1受光部1に入射した場合が示されている。図10に示すように、外乱光強度状態aおよび外乱光強度状態cの場合、常に発光期間よりも否発光期間において外乱光が強い状態になることが分かる。さらに、外乱光強度状態および外乱光強度状態dの場合、常に発光期間よりも否発光期間において外乱光が弱い状態になることが分かる。
また、第3出力パルス数が第1基準値よりも大きい場合、出力パルスおよび基準パルスに基づき、対象までの距離が距離算出部により演算される。これにより、第1基準値を正確な対象物までの距離を求めるのに必要な有効データ数に規定することで、必要な有効データの数を取得でき次第、対象までの距離を演算できる。その結果、距離測定時間が最小化できるので、高精度な距離測定を短時間で実施できる。
また、第3出力パルス数が第1基準値よりも大きく、第3内部出力パルス数が第2基準値よりも大きい場合、第1受光部の出力パルス、第2受光部の出力パルスおよび基準パルスに基づき、対象までの距離が距離算出部により演算される。これにより、第1基準値および第2基準値を正確な対象物までの距離を求めるのに必要な有効データ数に規定することで、必要な有効データの数を取得でき次第、センサから対象物までの距離測定をすることができる。
上記構成によれば、外乱光の調増加、調減少に対しても、インバータ蛍光灯などのAC(交流電流)により強度変化する外乱光に対しても、有効パルス数を演算する時の誤差を低減でき、外乱光下においても高精度の測定を維持できる。
上記構成によれば、外乱光の調増加、調減少に対しても、インバータ蛍光灯などのAC(交流電流)により強度変化する外乱光に対しても、有効パルス数を演算する時の誤差を低減でき、外乱光下においても高精度の測定を維持できる。
上記構成によれば、第1判定回路の構成を簡易化し、回路規模を低減させることができる。

Claims (10)

  1. 基準パルスに応じて光を出射する発光部と、
    光入射によりパルスを出力する第1受光部と、
    前記発光部の出射光の対象物による反射光および外乱光を含む光の入射による前記第1受光部の第1出力パルス数、外乱光の入射による前記第1受光部の第2出力パルス数、および前記発光部の発光期間と否発光期間との比に基づき、前記反射光の入射による前記第1受光部の第3出力パルス数を算出する第1算出部と、
    前記第3出力パルス数が第1基準値よりも大きい場合、前記発光期間における前記基準パルスと前記第1受光部の出力パルスとの比較結果に基づき、自装置から前記対象物までの距離を算出する距離算出部と、を備えていることを特徴とする光センサ。
  2. 光入射によりパルスを出力する第2受光部と、
    前記発光部の出射光の自装置内部にて反射された内部反射光および外乱光の入射による前記第2受光部の第1内部出力パルス数、外乱光の入射による前記第2受光部の第2内部出力パルス数、および前記比に基づき、前記内部反射光の入射による前記第2受光部の第3内部出力パルス数を算出する第2算出部と、を備え
    前記距離算出部は、前記第3内部出力パルス数が第2基準値よりも大きい場合、前記比較結果と、前記発光期間における前記基準パルスと前記第2受光部の出力パルスとの比較結果とに基づき、自装置から前記対象物までの距離を算出することを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
  3. 前記発光期間は、前記否発光期間よりも長いことを特徴とする請求項1または2に記載の光センサ。
  4. 前記発光期間および前記否発光期間は、所定比となるように、所定期間において分割して交互に実施されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光センサ。
  5. 前記分割方法は少なくとも2以上のパターンを持ち、各パターンを持つ所定期間は順に実施されることを特徴とする請求項4に記載の光センサ。
  6. 前記発光期間が前記否発光期間の2のべき乗倍であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光センサ。
  7. 前記距離算出部は、前記発光期間における出力パルスと前記基準パルスとの平均時間差に基づき、前記対象物までの距離を演算することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の光センサ。
  8. 前記第1受光部または前記第2受光部の少なくとも一つは、ガイガーモードのアバランシェフォトダイオードを含むことを特徴とする請求項2に記載の光センサ。
  9. 前記第3出力パルス数が第1基準値よりも大きいか否かを判定する第3出力パルス数判定部を備え、
    前記第3出力パルス数判定部の判定は、前記所定期間がn期間(n≧1)終了する毎に行われることを特徴とする請求項4に記載の光センサ。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の光センサを備えていることを特徴とする電子機器。
JP2018520704A 2016-06-02 2017-04-18 光センサ、および電子機器 Active JP6641006B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016111290 2016-06-02
JP2016111290 2016-06-02
PCT/JP2017/015535 WO2017208651A1 (ja) 2016-06-02 2017-04-18 光センサ、および電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017208651A1 true JPWO2017208651A1 (ja) 2019-03-14
JP6641006B2 JP6641006B2 (ja) 2020-02-05

Family

ID=60478206

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018520704A Active JP6641006B2 (ja) 2016-06-02 2017-04-18 光センサ、および電子機器

Country Status (4)

Country Link
US (1) US11327160B2 (ja)
JP (1) JP6641006B2 (ja)
CN (1) CN109196377B (ja)
WO (1) WO2017208651A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11221410B2 (en) * 2017-05-15 2022-01-11 Sharp Kabushiki Kaisha Light sensor, electronic device, computation apparatus, and method for measuring distance between light sensor and sensing object
US11353563B2 (en) * 2018-09-13 2022-06-07 Pixart Imaging Inc. Avalanche diode based object detection device
US11381806B2 (en) 2018-09-13 2022-07-05 Pixart Imaging Inc. Detection device and detection method using avalanche diode array and calibration matrix generating method thereof
US20210396847A1 (en) * 2018-11-08 2021-12-23 Sony Group Corporation Distance sensor apparatus, control method, and electronic equipment
CN111580122B (zh) * 2020-05-28 2022-12-06 睿镞科技(北京)有限责任公司 空间测量装置、方法、设备以及计算机可读存储介质
US11700361B2 (en) * 2021-05-03 2023-07-11 Microsoft Technology Licensing, Llc Systems and methods for ground truth generation using single photon avalanche diodes

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007327840A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Denso Corp レーダ装置
JP2010091377A (ja) * 2008-10-07 2010-04-22 Toyota Motor Corp 光学式測距装置及び方法
JP2010091378A (ja) * 2008-10-07 2010-04-22 Toyota Motor Corp 画像取得装置及び方法
JP2012530917A (ja) * 2009-06-22 2012-12-06 トヨタ モーター ヨーロッパ ナームロゼ フェンノートシャップ/ソシエテ アノニム パルス光による光学式距離計
US20140091206A1 (en) * 2010-11-30 2014-04-03 Stmicroelectronics (Research & Development) Limited Proximity sensor and associated method, computer readable medium and firmware
US20150192676A1 (en) * 2014-01-03 2015-07-09 Princeton Lightwave, Inc. LiDAR System Comprising A Single-Photon Detector
WO2017208673A1 (ja) * 2016-06-02 2017-12-07 シャープ株式会社 光センサ、電子機器

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007004606A1 (ja) * 2005-07-04 2007-01-11 Nikon Vision Co., Ltd. 測距装置
JP4694304B2 (ja) * 2005-08-15 2011-06-08 株式会社トプコン 測量装置
WO2009079789A1 (en) * 2007-12-21 2009-07-02 Leddartech Inc. Detection and ranging methods and systems
JP5644294B2 (ja) 2010-09-10 2014-12-24 株式会社豊田中央研究所 光検出器
JP5739753B2 (ja) * 2011-07-08 2015-06-24 株式会社 ニコンビジョン 距離測定装置
JP6017916B2 (ja) * 2012-10-16 2016-11-02 株式会社豊田中央研究所 光検出器
EP2790093B1 (en) * 2013-04-09 2020-06-03 ams AG Method for gesture detection, optical sensor circuit, in particular an optical sensor circuit for gesture detection, and optical sensor arrangement for gesture detection
JP2019002760A (ja) * 2017-06-14 2019-01-10 オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 距離計測装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007327840A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Denso Corp レーダ装置
JP2010091377A (ja) * 2008-10-07 2010-04-22 Toyota Motor Corp 光学式測距装置及び方法
JP2010091378A (ja) * 2008-10-07 2010-04-22 Toyota Motor Corp 画像取得装置及び方法
JP2012530917A (ja) * 2009-06-22 2012-12-06 トヨタ モーター ヨーロッパ ナームロゼ フェンノートシャップ/ソシエテ アノニム パルス光による光学式距離計
US20140091206A1 (en) * 2010-11-30 2014-04-03 Stmicroelectronics (Research & Development) Limited Proximity sensor and associated method, computer readable medium and firmware
US20150192676A1 (en) * 2014-01-03 2015-07-09 Princeton Lightwave, Inc. LiDAR System Comprising A Single-Photon Detector
WO2017208673A1 (ja) * 2016-06-02 2017-12-07 シャープ株式会社 光センサ、電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
US20190293771A1 (en) 2019-09-26
WO2017208651A1 (ja) 2017-12-07
CN109196377B (zh) 2023-01-10
US11327160B2 (en) 2022-05-10
CN109196377A (zh) 2019-01-11
JP6641006B2 (ja) 2020-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017208651A1 (ja) 光センサ、および電子機器
CN110622038B (zh) 光传感器、电子设备、运算装置及对光传感器与检测对象物之间的距离进行测量的方法
JP5206297B2 (ja) 光学式測距装置及び方法
CN109709531B (zh) 光传感器、距离测量装置及电子设备
US11415696B2 (en) Optical sensor and electronic device
US11287518B2 (en) Optical sensor and electronic device
JPWO2016189808A1 (ja) 測距撮像装置及び固体撮像素子
US20200064186A1 (en) Electronic apparatus and measuring method
CN109115334B (zh) 光检测装置
CN107272010B (zh) 距离传感器及其距离测量方法、3d图像传感器
CN110895336B (zh) 基于雪崩二极管的物体检测装置
US10705212B2 (en) Optical sensor and electronic device
WO2018047424A1 (ja) 光センサおよび電子機器
US20220003864A1 (en) Distance measuring method, distance measuring device, and recording medium
US20220011437A1 (en) Distance measuring device, distance measuring system, distance measuring method, and non-transitory storage medium
WO2018047429A1 (ja) 光センサ及び電子機器
JP4199589B2 (ja) 距離測定装置
JPH1138136A (ja) 距離測定装置
JP2019007950A (ja) 光測距装置
CN114114303A (zh) 使用两种光调变频率的距离量测装置及其运行方法
JP2007212157A (ja) 光学式測距装置
WO2023094308A1 (en) Time-of-flight circuitry and time-of-flight method

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181109

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6641006

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150