JPH1138136A - 距離測定装置 - Google Patents

距離測定装置

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JPH1138136A
JPH1138136A JP18989197A JP18989197A JPH1138136A JP H1138136 A JPH1138136 A JP H1138136A JP 18989197 A JP18989197 A JP 18989197A JP 18989197 A JP18989197 A JP 18989197A JP H1138136 A JPH1138136 A JP H1138136A
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JP
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threshold value
light
distance
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JP18989197A
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English (en)
Inventor
Shigeki Nakase
重樹 仲瀬
Shigeyuki Nakamura
重幸 中村
Hiromi Shimano
弘己 嶋野
Takeshi Ota
剛 太田
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Publication date
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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 距離測定に要する処理時間の短縮化や小型
化、測定精度の向上等を実現することができる距離測定
装置を提供する。 【解決手段】 所定の計測周期Tに同期して発光素子L
Dから被測定物体OBへパルス光Pνを投射し、その反
射光Rνを受光素子PDで受光する。受光素子PDで検
出され増幅された検出信号SPDの実効値Vrmsに比例し
た閾値THDを閾値設定器14で設定し、比較器16が
検出信号SPDを閾値THDに基づいて2値信号SCOM
変換する。相関器18が2値信号SCOMについての相関
値ROUTを演算して演算制御回路2へ出力する。相関用
比較器20は、相関器18で求められる最新の相関値R
crと信号対雑音特性に基づく相関用閾値Sd(n)とを比較
し、Sd(n)≦Rcrに到達する時点を表す検知データDE
Tを出力する。演算制御回路2は、パルス光Pνが出射
された時点から検知データDETの検出時点までの時間
に基づいて被測定物体OBまでの距離を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物体に投射
したパルス光が反射パルス光となって戻ってくるまでの
時間を相関演算処理によって求め、その時間に基づいて
被測定物体までの距離を求める距離測定装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の距離測定装置として、特
開平4−172285号公報に開示されたものが知られ
ている。この距離測定装置は、所定周期に同期してパル
ス光を被測定物体に向けて出射するパルス発生手段と、
被測定物体からの反射パルス光を検出する検出手段と、
この検出手段で検出された検出信号をデジタルデータに
変換するA/D変換手段と、A/D変換手段から出力さ
れるデジタルデータを逐次記憶する記憶手段と、記憶手
段に記憶されたデジタルデータの平均値を求めてこの平
均値に基づいて被測定物体までの距離を算出する処理手
段を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の距離測定装置にあっては、装置規模の小型化
や、距離測定に要する処理時間の短縮化、測定精度の向
上などを図る上で困難な問題があった。
【0004】例えば、被測定物体が遠距離になるほど反
射パルス光の強度が微弱になることから、この微弱な反
射パルス光を高感度で検出するために、大規模の光学系
を備える必要があり、装置の小型化が困難であった。ま
た、一般的に、微弱な反射パルス光を受光して得られる
光電変換信号を可変利得増幅器で増幅して信号処理する
こととなるが、この可変利得増幅器の利得を大きくする
ほど群遅延時間が大きくなるので測定誤差も増大すると
いう問題や、単に利得を大きくしただけでは、反射パル
ス光中に混入するノイズ成分も増幅されるため、増幅さ
れたノイズ成分によって本来の反射パルス光の光電変換
信号成分が埋もれてしまい、測定誤差が大きくなるとい
う問題があった。
【0005】また、外部環境に影響されてノイズ成分の
多い反射パルス光を受光する場合には、長時間にわたっ
て測定し、この長時間の測定により得られる光電変換信
号についての平均値を求めることによってノイズ成分の
影響を抑制する必要があるため、測定時間の短縮化が困
難になるという問題があった。特に、高速に移動する移
動物体までの距離を測定するためには、短時間で測定す
ることが可能な優れた応答性を必要とするが、この短時
間の測定ではノイズ成分の影響を除去できないため、高
速移動する移動物体の距離を測定することが実質的に不
可能であった。
【0006】一方、この測定時間を短縮化するために、
前記処理手段の演算処理速度を高速化しようとすれば、
桁数の大きな平均値を求める必要上、ビット幅の大きな
演算回路やA/D変換器を用いることになるため、これ
らの回路やA/D変換器が高価になったり、消費電力の
増加を招くという問題があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の課題に鑑
みてなされたものであり、小型化や、距離測定に要する
処理時間の短縮化、測定精度の向上等を実現することが
できる距離測定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る距離測定装
置は、被測定物体に所定の計測周期でパルス光を投射す
る投光手段と、前記パルス光に対応して前記被測定物体
より反射して来る反射パルス光を受光する受光手段と、
前記受光手段より出力される検出信号の実効値を求め、
前記実効値に比例した閾値を発生する閾値設定手段と、
前記受光手段より出力される検出信号を前記閾値と比較
し、前記閾値を越える部分の前記検出信号を出力する比
較手段と、前記比較手段より出力される前記閾値を越え
る部分の検出信号について相関演算をする相関手段と、
前記相関手段で求められる相関値の最大値発生時点に基
づいて前記被測定物体までの距離を求める演算手段とを
備える構成とした。
【0009】また、被測定物体に所定の計測周期でパル
ス光を投射する投光手段と、前記パルス光に対応して前
記被測定物体より反射して来る反射パルス光を受光する
受光手段と、前記受光手段より出力される検出信号につ
いて相関演算をする相関手段と、前記相関手段より出力
される相関値の信号対雑音特性に基づいて設定される相
関用閾値と前記相関手段より出力される相関値とを比較
し、前記相関値が前記相関用閾値を越える時点を検知す
る相関用比較手段と、前記相関用比較手段で検知される
前記時点に基づいて前記被測定物体までの距離を求める
演算手段とを備える構成とした。
【0010】また、被測定物体に所定の計測周期でパル
ス光を投射する投光手段と、前記パルス光に対応して前
記被測定物体より反射して来る反射パルス光を受光する
受光手段と、前記受光手段より出力される検出信号の実
効値を求め、前記実効値に比例した閾値を発生する閾値
設定手段と、前記受光手段より出力される検出信号を前
記閾値と比較し、前記閾値を越える部分の前記検出信号
を出力する比較手段と、前記比較手段より出力される前
記閾値を越える部分の検出信号について相関演算をする
相関手段と、前記相関手段より出力される相関値の信号
対雑音特性に基づいて設定される相関用閾値と前記相関
手段より出力される相関値とを比較し、前記相関値が前
記相関用閾値を越える時点を検知する相関用比較手段
と、前記相関用比較手段で検知される前記時点に基づい
て前記被測定物体までの距離を求める演算手段とを備え
る構成とした。
【0011】
【作用】被測定物体からの反射パルス光に相当する検出
信号が受光手段より出力され、閾値設定手段においてそ
の検出信号の実効値に比例した閾値を求めることによ
り、反射パルス光に混入しているノイズ成分量に相当す
る閾値が比較手段に設定される。比較手段においてこの
閾値と検出信号を比較することにより、ノイズ成分が抑
制された検出信号が発生し、相関手段において信号対雑
音特性の良い相関値が求められる。演算手段において、
信号対雑音特性の良い相関値に基づいて、被測定物体ま
での距離を求めることにより、短時間の距離測定が行わ
れる。
【0012】相関用比較手段において、相関手段より出
力される相関値の信号対雑音特性に基づいて設定される
相関用閾値と、相関手段より出力される相関値とを比較
し、相関用閾値を相関値が越える時点を、被測定物体ま
での距離に相当する情報として検知することにより、短
時間での距離測定が行われる。
【0013】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面と共に
説明する。図1は実施の形態における距離測定装置の構
成を示す説明図、図2は測定原理を説明するための説明
図、図3は距離測定時の動作を説明するためのタイミン
グチャート、図4ないし図6は更に測定原理を説明する
ための説明図、図7ないし図14は図1中の構成要素の
具体例を示す説明図である。
【0014】図1において、本距離測定装置は、被測定
物体OBに対してパルス光を投射するための投光系と、
そのパルス光が被測定物体OBで反射されて来る反射パ
ルス光を検出する受光系、及び受光系で検出された検出
信号に基づいて被測定物体OBまでの距離を求める信号
処理系が備えられている。
【0015】前記投光系には、演算制御回路2から供給
される制御データDTRGにて指定される所定周期(以
下、計測周期と呼ぶ)Tのトリガ信号TRGを連続発生
するトリガ発振器4と、トリガ信号TRGを電力増幅し
て半導体レーザ等の発光素子LDに供給することにより
各計測周期Tに同期したパルス光を出射させる駆動回路
6と、前記発光素子LDと、発光素子LDの前方の所定
位置に設けられパルス光の一部を反射して受光素子PD
の受光面に入射させるハーフミラーHMと、ハーフミラ
ーHMを透過するパルス光Pνを被測定物体OBに照射
する光学レンズ8が備えられている。
【0016】受光系には、フォトダイオード等からなる
前記受光素子PDと、被測定物体OBからの反射パルス
光Rνを受光素子PDに入射させる受光レンズ10と、
受光素子PDで光電変換された検出信号SPD’を増幅し
て出力する増幅器12が備えられている。
【0017】したがって、投光系と受光系は、発光素子
LDが計測周期Tでパルス光を出射すると、受光素子P
Dの受光面に、まずハーフミラーHMで反射される反射
光(以下、基準パルス光と呼ぶ)Hνが入射し、次に、
ハーフミラーHMより遠方に存在する被測定物体OBか
らの反射パルス光Rνが入射する構成となっている。
【0018】信号処理系には、閾値設定器14と、比較
器16、相関器18、相関用比較器20、及び通信用イ
ンタフェース22を有する前記演算制御回路2が備えら
れている。
【0019】閾値設定器14は、増幅器12より出力さ
れる検出信号(信号SPD’を増幅した信号)SPDを積算
することにより実効値Vrmsを求め、この実効値Vrmsを
演算制御回路2で指定される係数値KTHDに基づいて増
幅することにより、電圧KTHD×Vrmsの閾値THDを発
生する。比較器16は、検出信号SPDと閾値THDを比
較し、検出信号SPDが閾値THDより小振幅のときは論
値“L”、検出信号SPDが閾値THDより大振幅のとき
は論値“H”となる、2値信号SCOMに変換して出力す
る。
【0020】相関器18は、計測周期Tに同期し且つこ
の周期Tよりも極めて短い標本化周期τ(τ<<T)毎
に2値信号SCOMを標本化し、現在計測中の計測周期T
内において標本化される標本化信号SCOM’と1計測周
期T前に求められた相関値との相関演算を繰り返すこと
によって、複数周期nTにわたる相関値ROUTを求め
る。
【0021】即ち、相関器18は、トリガ発振器4のト
リガ信号TRGに基づいて各計測周期Tを検知する。そ
して、計測開始直後の第1番目の計測周期T1(0≦T1
<T)において得られる標本化信号SCOM’を最初の相
関値ROUTとして格納し、第2番目の計測周期T2(T≦
2<2T)では、この周期T2内に得られる標本化信号
COM’と前記計測周期T1の旧い相関値ROUTとの相関
演算を行って、新たに求められた相関値ROUTを旧い相
関値に置き換えて格納し、第3番目の計測周期T3(2
T≦T3<3T)でも同様に新たな標本化信号SCOM’と
1計測周期T前に求められた旧い相関値ROUTとの相関
演算を行って、新たな相関値ROUTを格納し、それ以降
の周期においても同様の相関演算を繰り返すことによ
り、複数周期nTにわたる相関値ROUTを求める。
【0022】尚、各計測周期Tの終了時点において一括
して前記の相関演算を行うのではなく、標本化周期τ毎
に標本化信号SCOM’が得られる度に、その標本化信号
COM’と1計測周期T前に得られた旧い相関値ROUT
の相関演算を行うことにより、各計測周期Tの終了時点
では、計測周期T内に得られる全て標本化信号SCOM
と旧い相関値ROUTとの相関演算が完了するようになっ
ており、相関演算の高速処理を実現している。
【0023】この相関演算が繰り返されることにより、
相関値ROUT中には、被測定物体OBまでの距離に対応
する位置(時点)xに相関値のピークが発生し、このピ
ークが次第に顕著に現れるようになる。つまり、図2に
示すように、各計測周期Tは測定可能な最長距離(即
ち、最大スパン)に相当し、標本化周期τは測定可能な
最短距離(即ち、分解能)に相当し、相関値ROUT中の
前記ピーク発生位置xは、パルス光Pνが出射された時
点から反射パルス光Rνを検出する時点までの光の飛翔
時間tdに相当すると共に、標本化周期τの整数倍の時
点となることから、この相関値ROUTのピーク発生位置
xが被測定物体OBまでの距離Lを示すこととなる。そ
して、相関値ROUTのピーク以外の部分は、反射パルス
光Rνに混入するノイズ成分についての相関値を示し、
複数の計測周期nTにわたって相関演算が繰り返される
ことにより、ピーク発生位置xの相関値に較べて相対的
に減少していく。
【0024】相関用比較器20は、相関器18において
標本化周期τ毎に求められる最新の相関値Rcrと、演算
制御回路2から計測周期nT毎に供給される相関用閾値
Sd(n)のデータとを入力し、相関値Rcrと相関用閾値S
d(n)を比較する。そして、Sd(n)≦Rcrに達すると、前
記相関値ROUTのピーク位置xを検知して、その検知デ
ータDETを演算制御回路2へ転送する。即ち、検知デ
ータDETは、図2に示したピーク発生位置xで発生す
る。
【0025】演算制御回路2は、マイクロコンピュータ
システム等の演算及び制御機能を有する回路から成り、
前記トリガ発振器4の計測周期Tの指定、閾値設定回路
14への係数値KTHDのデータ転送、相関用比較器20
への相関用閾値Sd(n)のデータ転送をする。また、検知
データDETを受信すると、検知データDETに基づい
て相関値ROUT中の前記ピーク発生位置(時点)xを特
定して、基準パルス光Hνの受光時点からその発生位置
xまでの光の飛翔時間tdを求め、更に飛翔時間tdに基
づいて被測定物体OBまでの距離Lを換算する。更に、
演算制御回路2は、通信用インタフェース22を介して
外部機器が接続されることにより、距離Lの測定データ
を外部機器へ転送したり、外部機器からの指令に従って
本距離測定装置全体の動作を制御する等、所謂遠隔操作
やシステム拡張を図ることができる通信機能を備えてい
る。
【0026】次に、かかる構成を有する距離測定装置の
一連の距離測定動作を図3に基づいて説明する。トリガ
発振器4で設定される計測周期Tのトリガ信号TRGに
同期して発光素子LDから被測定物体OBへパルス光P
νを出射し、各計測周期T内において、受光素子PDに
より基準パルス光Hνと反射パルス光Rνを順次に受光
する。また、外部環境に応じたノイズ光も受光すること
となる。受光素子PDで検出される検出信号SPD’が増
幅器12で増幅されて、閾値設定器14及び比較器16
に入力され、閾値設定器14では検出信号SPDの実効値
Vrmsを演算制御回路2からの係数値KTHDに基づいて増
幅することによって閾値THDを発生し、比較器16が
この閾値THDに基づいて検出信号SPDを2値信号S
COMに変換する。そして、相関器18により所定の標本
化周期τに同期して2値信号SCOMについての相関演算
を行い、相関値ROUTを演算制御回路2へ転送すると共
に、最新の相関値Rcrを相関用比較器20へ転送する。
相関用比較器20では、最新の相関値Rcrを演算制御回
路2からの相関用閾値Sd(n)と比較し、相関値Rcrが相
関用閾値Sd(n)を越えると、検知データDETを演算制
御回路2へ転送する。演算制御回路2は、この検知デー
タDETを受信すると、基準パルス光Hνの受光時点か
らこの検知データDETの発生時点までの時間tdを求
め、更にこの時間tdに基づいて被測定物体OBまでの
距離Lを演算して、距離測定処理を完了する。
【0027】ここで、以上の構成を有する本距離測定装
置の測定原理を図4ないし図6を参照しつつ詳述する。
図4は、相関値ROUTのS/Nを向上させるために比較
器16に設定される閾値THDの最適化原理を説明する
ための説明図であり、縦軸を対数で表している。ノイズ
成分の混入した反射パルス光Rνを測定して得られる検
出信号SPDの振幅は、図4中の点線で示すように、本来
の反射パルス光Rνの光信号レベルにおいてピークを有
するガウス分布になる。また、かかる性質を有する検出
信号SPDを比較器16が閾値THDに基づいて2値信号
COMに変換し、この2値信号SC OMについて相関器18
で相関処理を行うと、相関値ROUTのS/N(即ち、光
信号成分の相関値Sに対するノイズ成分のみの実効値N
の比)は、図4中の実線で示すように、変曲点(ピー
ク)を有する特性となる。
【0028】尚、説明の都合上、図4中のこれらの特性
は、相関器18で処理可能な最大相関値を16(即ち、
相関器18に備えられる演算用ビット幅をバイナリー4
ビット)とし、計測期間Tの繰り返し回数n(即ち、距
離測定のためにパスル光Pνを出射する回数)の最大回
数を256回とし、検出信号SPDに含まれるノイズ成分
のみの実効値をσ(ここでは、σ=1にしている)、ノ
イズ成分を除いた光信号を0.7σとした場合を示して
いる。したがって、点線で示す特性(ノイズ成分を含ん
だ検出信号SPDの頻度分布)は、光信号のレベル0.7
σでピークを有している。一方、実線で示す特性は、4
ビット幅の相関器18で求められる相関値ROUTが最大
値16に達するか、若しくは繰り返し回数nが最大回数
256に達するかした際の、相関値ROUTのS/N特性
を表している。
【0029】このS/N特性によれば、S/Nは、比較
器16に設定される閾値THDに依存して変化し、閾値
THDが約2.2のときに最大になる変曲点を生じ、そ
れ以外の閾値THDでは、S/Nが低下する。つまり、
閾値THDを約2.2よりも大きな値に設定した場合に
は、検出信号SPD中の光信号が閾値THDを越える割合
が低くなるために、2値信号SCOM中の光信号の発生頻
度が低下することとなり、たとえ最大256回の処理を
繰り返したとしても、相関値ROUTのピークが小さくな
って、相関値ROUTのS/Nが悪化することを表してい
る。一方、閾値THDを約2.2よりも小さな値に設定
した場合には、繰り返し回数nが最大回数256に達す
る以前に相関値ROUTのピークが最大値16に達した時
点で、距離測定の処理が完了するため、閾値THDが小
さいほど繰り返し回数nが減ることとなって、S/Nの
悪化を招くことを表している。
【0030】そこで、このS/N特性の前記変曲点(ピ
ーク)に着目して、閾値設定器14の閾値THDを2σ
(即ち、KTHD=2、Vrms=σ)程度に設定することに
より、S/Nの向上を図ることとしている。因みに、閾
値THD(=2σ)に最適化すると、閾値THDを設定
しない場合(即ち、THD=0のとき)の相関値ROU T
のS/Nに較べて、約3倍のS/Nの向上を図り得るこ
とが実験的に確認された。更に、僅か4ビット幅の相関
器18の使用と、最大計測回数(n=256)以内の少
ない相関演算処理によって、かかるS/Nの向上が図れ
ることから、被測定物体OBまでの距離測定に要する時
間の短縮化と測定精度の向上及び装置規模の小型化とを
同時に実現することができる。
【0031】図1中の閾値設定器14は、以上に述べた
閾値THDの最適化原理に基づいて設計されており、検
出信号SPDの実効値Vrmsを求め、この実効値Vrmsに演
算制御回路2から供給される係数値KTHDを乗算するこ
とによって最適な閾値THDを発生させ、更に、比較器
16がこの最適閾値THDに基づいて検出信号SPDを2
値信号SCOMに変換することによって、相関器18で求
まる相関値ROUTのS/Nの向上を実現している。
【0032】尚、説明の都合上、閾値THDの最適化原
理を上記特定の場合に限って説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではない。要は、例えば測定可能最長
距離の異なる(仕様の異なる)装置を実現するために、
相関器18を4ビット以外のビット幅に適宜に設計変更
をする場合であっても、そのビット幅で演算される相関
値のS/N特性を調べて、そのS/Nが最大となる最適
条件に従って最適閾値THDを設定することにより、限
られた資源内で最適のS/N特性を得ることができる。
つまり、被測定物体OBまでの距離測定に要する時間の
短縮化と測定精度の向上及び装置規模の小型化とを達成
し得る最適の距離測定装置を実現できる。
【0033】次に、相関器18で求められる相関値R
OUTと相関用閾値Sd(n)に基づいて被測定物体OBまで
の距離を判定するための原理を、図5及び図6を参照し
つつ説明する。ここで、図5は、相関用比較器20に設
定される相関用閾値Sd(n)の最適化原理を説明するため
の説明図であって、縦軸及び横軸を共に対数で表してい
る。図6は、相関用閾値Sd(n)と相関値ROUTとに基づ
いて被測定物体OBまでの距離を判定するための動作原
理を示す説明図である。
【0034】相関器18から出力される相関値ROUT
のノイズ成分のみに関する相関値は、前記計測期間Tの
繰り返し回数nに応じて、中心値がn/2で分散がn
0.5/2の分布となる。そこで、相関値ROUT中のノイズ
成分の性質に着目し、このノイズ成分に関する相関値と
被測定物体OBまでの距離を表す相関値とを分離するた
めの相関用閾値Sd(n)を、下記数1に基づいて設定して
いる。
【0035】
【数1】
【0036】より具体的には、演算制御回路2が、計測
周期Tの各順番1,2,3…に対応して上記数1の変数
nを1,2,3…と変化させることにより、図6中の実
線に示すような各計測周期Tにおける相関用閾値Sd(n)
を演算し、各計測周期Tにおいて求められる相関値R
OUTがこれらの相関用閾値Sd(n)を越えた時点xを相関
用比較器20によって検知することで、被測定物体OB
までの距離に相当する光の飛翔時間tdを求める。ま
た、4ビット幅の相関器18を用いる場合には、係数値
SDを分散の4〜6倍程度の範囲内の値(例えば、5)
に設定している。
【0037】また、図5中、前記数1によって求められ
る相関用閾値Sd(n)の変化特性を実線にて示し、同図中
の一点鎖線は、相関値ROUTのS/Nが1.0の場合に
おける、相関値ROUT中のピーク相関値(即ち、被測定
物体OBより反射されて来た反射パルス光に基づく相関
値)の変化特性を示し、点線は、相関値ROUTのS/N
が0.3の場合における、相関値ROUT中のピーク相関
値の変化特性を示している。これらの変化特性を見る
と、相関値ROUTのS/Nが1.0の場合には、繰り返
し回数nが50回程度で、ピーク相関値が相関用閾値S
d(n)を越えることから、高確度で反射パルス光に含まれ
るノイズ成分を分離することができ、短時間で被測定物
体OBまでの距離を測定することができることが分か
る。また、相関値ROUTのS/Nが0.3の場合には、
繰り返し回数nが500回程度で、ピーク相関値が相関
用閾値Sd(n)を越えることが分かる。
【0038】したがって、本距離測定装置は、上記原理
に基づく相関用比較器20を備えたことにより、外部環
境が良好で反射パルス光Rνに混入するノイズ成分が少
ないほど(即ち、相関値ROUTのS/Nが高いほど)、
短時間で距離測定を完了させることができ、一方、外部
環境が悪くノイズ成分の混入が多くなるとき(即ち、相
関値のS/Nが低いとき)は、自動的に測定時間が長く
なることによって測定精度の悪化を抑止するという優れ
た効果を発揮する。尚、通常、被測定物体OBが遠距離
に存在する程、S/Nが悪くなるが、このような場合に
長時間の測定を要しても実用上は問題にならない。
【0039】因みに、実用上では、相関値ROUTのS/
Nを3以上にするように閾値設定器14の閾値THDを
設定すると、繰り返し回数nが10〜20回程度で、相
関値ROUTのピーク相関値が相関用閾値Sd(n)を越える
ことになり、極めて優れた応答性が得られている。更
に、相関値ROUTが相関用閾値Sd(n)を越えた時点で検
知データDETを発生させ、この検知データDETをト
リガにして距離演算用プログラムを実行することによっ
て被測定物体OBまでの測距演算を行うことができるの
で、演算制御回路2のプログラム制御の負担を大幅に低
減すると共に、設計の自由度を向上させることもでき
る。特に、標本化周波数1/τを数100MHz以上若
しくは数GHz以上の高周波にして、測定距離の分解能
を向上させるような場合であっても、相関値ROUTが相
関用閾値Sd(n)を越える時点を検出することができるた
め、プログラム処理の負担を大幅に低減することができ
るという効果が得られる。
【0040】また、従来の距離測定装置では、反射パル
ス光Rνに混入するノイズ成分の量の多少に係わらず、
常に予め決められた最悪環境下を想定した最大回数の計
測を行っていたために、たとえ良好な外部環境下での測
定であっても実質的に長時間の測定処理を必要とし、応
答性の向上が図れていなかったが、本距離測定装置では
かかる問題を解決している。
【0041】また、ハーフミラーHMによりパルス光P
νの一部を反射させることにより、パルス光Pνの出射
時点を表す基準パルス光Hνを発生させ、この基準パル
ス光Hνと被測定物体OBからの反射パルス光Rνを単
一の受光素子PDで受光すると共に、これらの基準パル
ス光Hνと反射パルス光Rνを同一の信号処理系で信号
処理することにより、被測定物体OBまでの距離Lを求
めるようにしたので、高精度の距離測定が可能となる。
更に、被測定物体OBにパルス光Pνを出射するための
投光系と、そのパルス光の出射時点を特定するための出
射タイミングを得るための光学系や回路系を個別に備え
る必要が無く、投光系にハーフミラーHMを設けるとい
う簡素な構成で前記パルス光Pνの出射タイミングを得
ることができることから、小型且つ低価格の距離測定装
置を実現することができる。
【0042】次に、図1に示した相関器18の具体例を
図7〜図12を参照しながら説明する。図7に示す相関
器18は、前記標本化周期τのクロック信号CKを発生
するクロック発生器24と、クロック信号CKに同期し
てデータを先入れ先出し処理するファーストイン・ファ
ーストアウトメモリ(FIFOメモリ)26と、クロッ
ク信号CKに同期して加算演算を行う加算器28を備え
ている。そして、加算器28が、比較器16から出力さ
れる2値信号SCOMとFIFOメモリ26から出力され
る相関値ROUTを加算することによって最新の相関値Rc
rを求め、この加算値RcrをFIFOメモリ26と相関
用比較器20に供給する処理を繰り返す。これにより、
FIFOメモリ26が、計測周期T毎の相関値ROUT
発生して演算制御回路2へ転送し、相関用比較器20
が、前記相関用閾値Sd(n)と最新の相関値Rcrとを比較
して被測定物体OBまでの距離Lに相当する相関値R
OUTのピーク発生位置xを検知して、その検知データD
ETを演算制御回路2へ転送し、更に、演算制御回路2
が、検知データDETと相関値データROUTに基づいて
被測定物体OBまでの距離Lを求める。
【0043】図8に示す相関器18は、前記標本化周期
τのクロック信号CKを発生するクロック発生器24
と、クロック信号CKに同期してデータ転送を行う複数
のレジスタ301〜30mから成るシフトレジスタ回路3
0と、加算器28を備えている。そして、加算器28
が、比較器16から出力される2値信号SCOMと最終段
のレジスタ30mから出力される相関値ROUTを加算する
ことによって最新の相関値Rcrを求め、この加算値Rcr
を初段のレジスタ301と相関用比較器20に供給する
処理を繰り返す。これにより、シフトレジスタ回路30
が、計測周期T毎の相関値ROUTを発生して演算制御回
路2へ転送し、相関用比較器20が、前記相関用閾値S
d(n)と最新の相関値Rcrとを比較して被測定物体OBま
での距離Lに相当する相関値ROUTのピーク発生位置x
を検知して、その検知データDETを演算制御回路2へ
転送し、更に、演算制御回路2が、検知データDETと
相関値データROUTに基づいて被測定物体OBまでの距
離Lを求める。
【0044】図9に示す相関器18は、比較器16の出
力接点に並列接続されたスイッチ素子SW1〜SWmを有
する所謂マルチプレクサと、各スイッチ素子SW1〜S
mに接続された複数個のカウンタ回路321〜32
mと、これらのスイッチ素子SW1〜SWmを標本化周期
τに同期して順番にオンオフ動作させることにより、比
較器16からの2値信号SCOMを各カウンタ回路321
32mへ転送させる切換クロック発生器34を備えてい
る。かかる回路構成により、各カウンタ321〜32m
は、2値信号SCOMが標本化周期τに同期して加算され
ることにより計測周期T毎の相関値ROUTが発生し、こ
の相関値ROUTのデータが演算制御回路2に転送され
る。また、標本化周期τ毎に求められる最新の相関値R
crが相関用比較器20に転送される。そして、相関用比
較器20が、前記相関用閾値Sd(n)と最新の相関値Rcr
とを比較して被測定物体OBまでの距離Lに相当する相
関値ROUTのピーク発生位置xを検知して、その検知デ
ータDETを演算制御回路2へ転送し、更に、演算制御
回路2が、検知データDETと相関値データROUTに基
づいて被測定物体OBまでの距離Lを求める。
【0045】図10に示す相関器18は、2個のアドレ
ス端子ADin,ADoutにて別々に設定される2個のデ
ータ入出力端子Din,Doutを備えたデュアルポートメ
モリ36と、前記標本化周期τのクロック信号CKを発
生するクロック発生器24と、クロック信号CKに同期
してアドレス端子ADin,ADoutへのアドレスデータ
を設定するアドレス発生器38と、比較器16より出力
される2値信号SCOMとデュアルポートメモリ36のデ
ータ出力端子Doutから出力される相関値ROUTとを加算
することによって最新の相関値Rcrを求め、この相関値
Rcrをデュアルポートメモリ36のデータ入力端子Din
に供給して記憶させる処理を繰り返す加算器28を備え
ている。尚、アドレス発生器38は、クロック信号CK
に同期して、アドレス端子ADinとADoutへのアドレ
スデータを順次にカウントアップ若しくはカウントダウ
ンすることによって、加算器28より出力される新たな
相関値Rcrをデュアルポートメモリ36の所定の記憶域
に格納させて、各計測周期Tの相関値ROUTを発生させ
る。そして、相関用比較器20が、前記相関用閾値Sd
(n)と最新の相関値Rcrとを比較して被測定物体OBま
での距離Lに相当する相関値ROUTのピーク発生位置x
を検知して、その検知データDETを演算制御回路2へ
転送し、更に、演算制御回路2が、検知データDETと
相関値データROUTに基づいて被測定物体OBまでの距
離Lを求める。
【0046】図11に示す相関器18は、標本化周期τ
のクロック信号CKを出力するクロック発生器24と、
ランダムアクセスメモリ(RAM)40と、クロック信
号CKに同期してランダムアクセスメモリ40へのデー
タの書込み及び読出し制御を行うアドレス発生器42
と、相関演算を行うための加算器28と、加算器28で
求められた最新の相関値Rcrをランダムアクセスメモリ
40へ転送するスイッチ素子SWfと、ランダムアクセ
スメモリ40より出力される相関値ROUTを演算制御回
路2へ転送するスイッチ素子SWrを備えている。尚、
アドレス発生器42により、スイッチ素子SWfとSWr
の導通/非導通の切換動作が排他的に行われる。かかる
構成によれば、比較器16よりの2値信号SCOMとラン
ダムアクセスメモリ40から読み出される相関値ROUT
とが加算されることにより新たな相関値Rcrが求めら
れ、この相関値Rcrが順次にランダムアクセスメモリ4
0の所定記憶領域に格納されていくことによって相関値
OUTが得られる。更に、相関用比較器20に最新の相
関値Rcrと前記相関用閾値Sd(n)が供給されることによ
り、被測定物体OBまでの距離Lに相当するピーク相関
値の位置xが検出される。
【0047】図12に示す回路は、標本化周期τのクロ
ック信号CKを発生するクロック発生器24と、比較器
16より出力される2値信号SCOMを標本化周期τに同
期して入力し且つシルアル転送する複数段のシフトレジ
スタ44を備えている。更に、シストレジスタ44は、
蓄積した複数個の2値信号SCOMを各計測周期T毎に一
括して演算制御回路2へ転送し、再び比較器16からの
2値信号SCOMを入力し且つシリアル転送するという処
理を繰り返すことによって、高速の2値信号SCOMとそ
れに較べて低速な演算制御回路2との間での信号の受渡
しを可能にしている。尚、この回路構成の場合には、前
記相関器18及び相関用比較器20と同等な機能を有す
る演算プログラムが演算制御回路2に予め格納されてお
り、この演算プログラムを実行することによって、シフ
トレジスタ44から計測周期T毎に転送されてくる2値
信号のデータについて相関演算することにより相関値R
OU Tを求め、更に、この相関値ROUTを相関用閾値Sd(n)
と比較することによって、被測定物体OBまでの距離L
を求める。
【0048】次に、図1中の閾値設定器14の具体例を
図13と共に説明する。この閾値設定器14は、増幅器
12より出力される検出信号SPDを積算することによっ
て実効値Vrmsを求める実効値変換回路46と、演算制
御回路2から供給される係数値KTHDのデータに基づい
て利得を変化させることにより、電圧KTHD×Vrmsの閾
値THDを発生する可変利得増幅回路48を備えてい
る。そして、比較器16が、増幅器12からの検出信号
PDを閾値THDと比較することにより、2値信号S
COMに変換して出力する。
【0049】次に、図1中の相関用比較器20の具体例
を図14と共に説明する。この相関用比較器20は、デ
ジタル比較器50と、演算制御回路2より計測周期T毎
に供給される相関用閾値Sd(n)を格納してデジタル比較
器50へ出力する閾値レジスタ52を備えている。そし
て、デジタル比較器50は、相関器18より供給される
最新の相関値Rcrと相関用閾値Sd(n)を比較し、Sd(n)
≦Rcrになると、計測途中で有意の相関値を検出したこ
とを示す検知データDETを演算制御回路2へ出力す
る。
【0050】尚、図7〜図14に示した閾値設定器14
と相関器18及び相関用比較器20の具体例はあくまで
も一例であり、同等の機能を有する他の回路を適用する
ことができる。
【0051】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、閾値設定
手段が受光手段にて得られる反射パルス光に相当する検
出信号の実効値を求めることにより、反射パルス光に混
入するノイズ成分の実効値を求め、更に比較手段がこの
実効値に比例した閾値に基づいてこの閾値を越える検出
信号の部分を発生することによって、反射パルス光に混
入するノイズ成分を有効に除去することができるので、
距離測定のために演算される相関値の信号対雑音比の向
上を図ることができる。
【0052】この結果、高精度の距離測定を可能にする
と共に、特に外部環境の影響を受けてノイズ成分が混入
し易い遠距離の距離測定において、優れた測定精度の得
られる距離測定装置を実現することができる。また、前
記相関値の信号対雑音比の向上を図ることができること
から、少ない相関演算で被測定物体までの距離を検知す
るための相関値を求めることができる。よって、応答性
に優れた距離測定が可能になると共に、相関手段の小型
化が可能となるのに伴って小型の距離測定装置を実現す
ることができる。
【0053】請求項2に係る発明によれば、相関手段よ
り出力される相関値の信号対雑音特性に基づいて設定さ
れる相関用閾値と前記相関手段より出力される相関値と
を比較することによって、前記相関値の前記相関用閾値
を越える時点(被測定物体までの距離に相当する時点)
を検知する相関用比較手段を備えたので、前記時点の検
知精度を確率的に向上させ、ひいては被測定物体までの
距離を高精度で求めることができる。この結果、極めて
確度の高い距離測定が可能となる。また、相関値の信号
対雑音特性が良いほど短時間で前記時点を検知すること
ができ、一方、測定時の外部環境に応じて信号対雑音特
性の良くない相関値が求められる場合には、距離計測を
継続することによって測定精度の悪化が抑止されること
となることから、実質的に短時間での距離測定が可能な
距離測定装置を実現することができる。
【0054】請求項3に係る発明によれば、前記請求項
1及び2に係る有機的な効果が得られるので、小型化や
距離測定に要する処理時間の短縮化、測定精度の向上等
が可能な距離測定装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における距離測定装置の構成を示す
説明図である。
【図2】本発明の距離測定原理を説明するための説明図
である。
【図3】実施の形態における距離測定装置の動作を説明
するための説明図である。
【図4】本発明の距離測定原理を更に説明するための説
明図である。
【図5】本発明の距離測定原理を更に説明するための説
明図である。
【図6】本発明の距離測定原理を更に説明するための説
明図である。
【図7】相関器の具体例の構成を示す説明図である。
【図8】相関器の他の具体例の構成を示す説明図であ
る。
【図9】相関器の更に他の具体例の構成を示す説明図で
ある。
【図10】相関器の更に他の具体例の構成を示す説明図
である。
【図11】相関器の更に他の具体例の構成を示す説明図
である。
【図12】相関器の更に他の具体例の構成を示す説明図
である。
【図13】閾値設定器の具体例の構成を示す説明図であ
る。
【図14】相関器用比較器の具体例の示す説明図であ
る。
【符号の説明】
2…演算制御回路、4…トリガ発振器、6…駆動回路、
8…投射レンズ、10…受光レンズ、12…増幅器、1
4…閾値設定器、16…比較器、18…相関器、20…
相関用比較器、LD…発光素子、PD…受光素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 剛 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物体に所定の計測周期でパルス光
    を投射する投光手段と、 前記パルス光に対応して前記被測定物体より反射して来
    る反射パルス光を受光する受光手段と、 前記受光手段より出力される検出信号の実効値を求め、
    前記実効値に比例した閾値を発生する閾値設定手段と、 前記受光手段より出力される検出信号を前記閾値と比較
    し、前記閾値を越える部分の前記検出信号を出力する比
    較手段と、 前記比較手段より出力される前記閾値を越える部分の検
    出信号について相関演算をする相関手段と、 前記相関手段で求められる相関値の最大値発生時点に基
    づいて前記被測定物体までの距離を求める演算手段と、 を備えたことを特徴とする距離測定装置。
  2. 【請求項2】 被測定物体に所定の計測周期でパルス光
    を投射する投光手段と、 前記パルス光に対応して前記被測定物体より反射して来
    る反射パルス光を受光する受光手段と、 前記受光手段より出力される検出信号について相関演算
    をする相関手段と、 前記相関手段より出力される相関値の信号対雑音特性に
    基づいて設定される相関用閾値と前記相関手段より出力
    される相関値とを比較し、前記相関値が前記相関用閾値
    を越える時点を検知する相関用比較手段と、 前記相関用比較手段で検知される前記時点に基づいて前
    記被測定物体までの距離を求める演算手段と、を備えた
    ことを特徴とする距離測定装置。
  3. 【請求項3】 被測定物体に所定の計測周期でパルス光
    を投射する投光手段と、 前記パルス光に対応して前記被測定物体より反射して来
    る反射パルス光を受光する受光手段と、 前記受光手段より出力される検出信号の実効値を求め、
    前記実効値に比例した閾値を発生する閾値設定手段と、 前記受光手段より出力される検出信号を前記閾値と比較
    し、前記閾値を越える部分の前記検出信号を出力する比
    較手段と、 前記比較手段より出力される前記閾値を越える部分の検
    出信号について相関演算をする相関手段と、 前記相関手段より出力される相関値の信号対雑音特性に
    基づいて設定される相関用閾値と前記相関手段より出力
    される相関値とを比較し、前記相関値が前記相関用閾値
    を越える時点を検知する相関用比較手段と、 前記相関用比較手段で検知される前記時点に基づいて前
    記被測定物体までの距離を求める演算手段と、を備えた
    ことを特徴とする距離測定装置。
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Cited By (6)

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