JPWO2017188423A1 - ユーザ端末及び無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

動的にUL/DLが制御される場合であっても、干渉を好適に抑制すると共に周波数利用効率が大きく低下すること。無線基地局と通信を行うユーザ端末であって、下り制御情報を受信する受信部と、前記下り制御情報に基づいて、サブフレーム毎及び/又はサブフレーム内でUL伝送とDL伝送を切り替えて通信を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記DL伝送に利用する周波数帯域幅より狭い周波数帯域を利用して前記UL伝送を行う。

Description

本発明は、次世代移動通信システムにおけるユーザ端末及び無線通信方法に関する。
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいて、更なる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が仕様化された(非特許文献1)。また、LTEからの更なる広帯域化及び高速化を目的として、LTEの後継システム(例えば、LTE−A(LTE-Advanced)、FRA(Future Radio Access)、5G(5th generation mobile communication system)、New−RAT(Radio Access Technology)などと呼ばれる)も検討されている。
既存のLTEシステムは、TDD(Time Division Duplex)やFDD(Frequency Division Duplex)に基づく制御を利用している。例えば、TDDでは、各サブフレームを上りリンク(UL:Uplink)に用いるか下りリンク(DL:Downlink)に用いるかが、UL/DL構成(UL/DL configuration)に基づいて厳密に定められる。
一般に、UL及びDLのトラヒック比は常に一定ではなく、時間的に、あるいは、場所的に変動する。このため、TDDを用いた無線通信システムでは、あるセル(送信ポイント、無線基地局)におけるUL/DLのリソース構成をトラヒック変動に応じて動的に変更することにより、無線リソースを有効利用することが望まれる。
LTE Rel.13以降の無線通信システム(例えば、5G)では、将来的な拡張性が高く、省消費電力性に優れた無線フレーム(リーン無線フレーム:Lean radio frameともいう)が検討されている。このような無線フレームでは、一部のサブフレームを除いて、既存のLTEシステムのように予め定められたUL/DL構成を用いるのではなく、UL又はDLなどの伝送方向を動的に変更可能とする構成(Highly flexible dynamic TDDともいう)が検討されている。
しかしながら、周波数帯域が隣接する送信ポイント(例えば、異なるオペレータ)間でダイナミックTDDをそれぞれ独立して運用する場合、あるタイミング(例えば、TTI)では送信ポイント間で伝送方向が異なる場合が生じる。この場合、UL/DL間で大きな干渉が発生し、通信品質が劣化するおそれがある。一方で、UL/DL間の干渉を抑制するために、各送信ポイントのシステム帯域となる周波数帯域間のガードバンドを大きく設定することが考えられる。しかし、かかる場合、UL及びDL伝送に利用するシステム帯域幅が狭くなり、周波数利用効率が大きく低下するおそれがある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、動的にUL/DLが制御される場合であっても、干渉を好適に抑制すると共に周波数利用効率が大きく低下することを抑制できるユーザ端末及び無線通信方法を提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様に係るユーザ端末は、下り制御情報を受信する受信部と、前記下り制御情報に基づいて、サブフレーム毎及び/又はサブフレーム内でUL伝送とDL伝送を切り替えて通信を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記DL伝送に利用する周波数帯域幅より狭い周波数帯域を利用して前記UL伝送を行うことを特徴とする。
本発明によれば、動的にUL/DLが制御される場合であっても、干渉を好適に抑制すると共に周波数利用効率が大きく低下することを抑制できる。
リーン無線フレームの構成の一例を示す図である。 動的サブフレームにおける下り制御チャネルの役割を説明する図である。 異なるオペレータ間でダイナミックTDDを同期運用する場合の一例を示す図である。 異なるオペレータ間でダイナミックTDDを非同期運用する場合の一例を示す図である。 UL伝送を行う周波数帯域幅をDL伝送の周波数帯域幅より狭く設定する場合の一例を示す図である。 ULとDLに対する非対称帯域幅の設定方法の一例を示す図である。 ULとDLに対する非対称帯域幅の設定方法の他の例を示す図である。 ULとDLに対する非対称帯域幅の設定方法の他の例を示す図である。 ULとDLに対する非対称帯域幅の設定方法の他の例を示す図である。 図10A及び図10Bは、自己完結型TTIの一例を示す図である。 自己完結型TTIを利用する場合におけるUL送信電力制御を説明する図である。 自己完結型TTIを利用する場合におけるUL送信電力制御を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図1を参照し、LTE Rel.13以降(例えば、5G)の将来の無線通信システムにおける無線フレーム構成(例えば、リーン無線フレーム)を用いた通信方法の一例を説明する。図1は、リーン無線フレームの構成の一例を示す図である。図1に示すように、リーン無線フレームは、所定の時間長(例えば、5−40ms)を有する。リーン無線フレームは、複数のサブフレームで構成され、各サブフレームは、所定の時間長(例えば、0.125ms、0.25ms、1msなど)を有する。
リーン無線フレーム内のサブフレームは、既存のLTEシステム(LTE Rel.8−12)のサブフレームよりも短い時間長を有する構成とすることができる。これにより、既存のLTEシステムと比べて短時間での送受信が可能となる。なお、サブフレームは、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)とも呼ばれる。リーン無線フレーム内のサブフレームは、既存のLTEシステム(LTE Rel.8−12)のサブフレーム(1ms)よりも短くすることができる。このような場合、リーム無線フレーム内のサブフレームは、短縮TTI(short TTI)、短縮サブフレーム等と呼ばれてもよい。一方、リーン無線フレーム内のサブフレームは、既存のLTEシステム(LTE Rel.8−12)のサブフレームと同じ長さ(1ms)とすることができる。このような場合、リーン無線フレーム内のサブフレームは、LTEサブフレーム、通常TTI(normal TTI)、ロングTTI(long TTI)等とも呼ばれてもよい。
図1に示すように、リーン無線フレームでは、一部のサブフレームがDL伝送用のサブフレーム(DLサブフレーム)として予め定めた構成とすることができる。当該DLサブフレームは、伝送方向が予め定められるサブフレームであるため、固定(Fixed)サブフレーム、固定DLサブフレームとも呼ばれる。当該固定DLサブフレームは、所定周期(例えば、5ms以上の周期)で設定することができる。
図1では、固定DLサブフレームがリーン無線フレームの先頭に設けられる場合を示している。なお、リーン無線フレームの構成、リーン無線フレーム内の固定DLサブフレームの数及び位置は、図1に示すものに限られない。リーン無線フレームに複数の固定DLサブフレームを設定してもよい。
複数の固定DLサブフレームを設定する場合、固定DLサブフレームをリーン無線フレーム内の特定の時間(例えば10ms周期中の特定の2ms区間など)に集中してマッピングすることで、固定DLサブフレームの周期を長くし、例えば固定DLサブフレームで送受信を行う基地局やユーザ端末のエネルギー消費を抑圧することができる。一方、固定DLサブフレームをリーン無線フレーム内に分散してマッピングすることで、固定DLサブフレームの周期を短くし、例えば高速で移動するユーザ端末の接続品質を担保しやすくすることができる。
固定DLサブフレームの時間リソース位置や周期は、あらかじめ規定された複数の組み合わせの中から無線基地局が選択し、ユーザ端末が可能性のある組み合わせをブラインドで推定するものとしてもよいし、無線基地局からユーザ端末に対して報知信号やRRCシグナリング等により、通知されるものとしてもよい。
一方、リーン無線フレームでは、固定DLサブフレーム以外のサブフレームの伝送方向は動的に変更可能な構成とすることができる。当該サブフレームは、伝送方向が動的に変更されるため、フレキシブル(Flexible)サブフレーム、動的利用サブフレーム(Dynamically utilized subframe)、動的(dynamic)サブフレーム等とも呼ばれる。また、動的サブフレームは、UL又はDLなどの伝送方向を動的に変更可能とすること(Highly flexible dynamic TDDともいう)が考えられている。
動的サブフレームの伝送方向(又は、UL/DL構成)は、固定DLサブフレームで指定されてもよいし(Semi-dynamic assignment)、各動的サブフレームの下り制御情報(DL制御チャネル、L1/L2制御信号、L1/L2制御チャネル等ともいう)で指定されてもよい(Dynamic assignment)。すなわち、動的サブフレームの伝送方向は、複数のサブフレームからなる無線フレーム単位で変更されてもよいし、サブフレーム単位で変更されてもよい。
このように、リーン無線フレーム内でサブフレームの伝送方向を動的に変更するとは、サブフレーム単位での動的(Dynamic)な変更に限られず、複数のサブフレームからなる無線フレーム単位での準動的(Semi-dynamic)な変更を含んでもよい。
図2は、固定DLサブフレーム及び動的サブフレームの一例を示す図である。ここでは、固定DLサブフレームが所定周期毎に設定され、固定DLサブフレーム間に複数の動的サブフレームが設定される場合を示している。なお、図2に示す固定DLサブフレーム及び動的サブフレームの構成は、一例にすぎず、図2に示すものに限られない。
動的サブフレームでは、例えば、DLデータ、ULデータ、DLサウンディング参照信号(CSI測定参照信号、CSI−RSとも呼ばれる)、ULサウンディング参照信号(SRSとも呼ばれる)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)、ランダムアクセスプリアンブルの少なくとも一つの送信及び/又は受信を行う。一方、固定DLサブフレームでは、例えば、セルの発見(検出)、同期、メジャメント(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)測定などを含むRRM(Radio Resource Management)測定)、モビリティ制御、初期アクセス制御の少なくとも一つを行う構成とする。
この場合、動的サブフレームと固定DLサブフレームにおける信号の送信及び/又は受信処理(スケジューリング)は、それぞれ各サブフレームの下り制御チャネルを用いて行うことが考えられる。例えば、動的サブフレームでは、各サブフレームで送信される下り制御情報(又は、下り制御チャネル)により、DL送信の割当て(DL assignment)又は上り送信の割当て(UL assignment)をユーザ端末に指定する。
また、短時間の通信を可能とするために、動的サブフレーム内で送受信の制御(スケジューリング)が完結する割り当てを行ってもよい。当該割り当てを、自己完結型割り当て(self-contained assignment)ともいう。自己完結型割り当てが行われるサブフレームは、自己完結型(self-contained)サブフレームと呼ばれてもよい。自己完結型サブフレームは、例えば、自己完結型TTI、自己完結型シンボルセットなどと呼ばれてもよいし、他の呼称が用いられてもよい。
自己完結型サブフレームでは、ユーザ端末は、下り制御情報に基づいてDL信号を受信するとともに、当該DL信号のフィードバック信号(例えば、HARQ−ACKなど)を送信してもよい。また、ユーザ端末は、下り制御情報に基づいて、UL信号を送信するとともに、当該UL信号のフィードバック信号を受信してもよい。自己完結型サブフレームを用いることにより、例えば1ms以下の超低遅延のフィードバックが実現できるため、遅延時間(latency)を削減できる。この場合、無線基地局及びユーザ端末は、サブフレーム(又は、TTI)内で上下リンクを切り替えて通信を制御することができる。
ところで、既存のLTEシステムでは、複数オペレータが隣接バンドを用いてTDDを運用する場合、上下リンク間の干渉の影響を避けるためにオペレータ間で同期をとり、且つ同じ上下リンクの割当て比を用いて運用する必要があった(図3参照)。図3は、3つのオペレータA−Cが隣接するバンドを用いてTDDを適用する場合の一例を示している。
この場合、TDDを適用するオペレータA−C間で、UL/DL構成を同期して適用することにより、各サブフレームにおける伝送方向をそろえることができる。これにより、オペレータ間(オペレータAとオペレータB間、オペレータBとオペレータC間)の上下リンク間の干渉を抑制することができる。
一方で、各オペレータで自由にダイナミックTDDの運用(非同期運用)を行う場合、オペレータ間で異なる伝送方向を適用するサブフレームにおいて、上下リンク間の干渉が発生する。この場合、オペレータ間における上下リンク間の干渉を低減するために、各オペレータが利用するシステム帯域(周波数帯域)の間に、より大きなガードバンド(GP)を設けて運用することが考えられる(図4参照)。
しかし、オペレータ間に設定されるガードバンドを大きくした場合、通信に利用するシステム帯域幅が狭くなり(無駄になり)、周波数利用効率が大きく低下するおそれがある。その結果、UL伝送及びDL伝送のデータレートが低下する問題が生じる。
そのため、オペレータ毎にUL伝送とDL伝送の切り替えをそれぞれ独立して制御する場合(例えば、ダイナミックTDD)、上下リンク間の干渉を抑制すると共に、周波数利用効率の大幅な低下(例えば、図4に示す場合)をどのように抑制するかが問題となる。
本発明者等は、周波数帯域が隣接するオペレータ(又は、セル)で上りリンクと下りリンクが重複する場合に上下リンク間干渉が発生することに着目し、かかる場合にUL伝送とDL伝送が行われるオペレータ(又は、セル)間で選択的にガードバンド(GP)が大きく設定される構成とすることを着想した。これにより、上下リンク間の干渉を低減すると共に、UL伝送及びDL伝送に利用するシステム帯域幅を狭くする場合(例えば、図4参照)と比較して、周波数利用効率の低下を抑制することができる。
例えば、本実施の形態の一態様では、各オペレータ(又は、各セル)が、TTI毎又はTTI内で上下リンクを柔軟に切り替えて運用するTDD方式を利用するシステムにおいて、一方(例えば、上りリンク)の周波数帯域幅を他方(例えば、下りリンク)に比較して狭く設定する。
以下に本実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態は、利用する周波数帯域が異なるオペレータ間に限られず、周波数帯域が異なるセル間に適用することができる。また、あるタイミングにおいて、UL伝送とDL伝送が重複する可能性のある通信方式を利用するシステムに適用することができる。
また、以下の説明では、上りリンクの周波数帯域幅を下りリンクに比較して狭く設定する場合について示すが、下りリンクの周波数帯域幅を上りリンクに比較して狭く設定する場合にも同様に適用することができる。また、所定のサブフレーム(又は、TTI)のUL伝送に対してのみ適用する構成としてもよい。
また、以下の実施形態において、サブフレーム(TTI)は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボルのいずれか)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
(第1の態様)
図5は、隣接するオペレータ(又は、セル)毎に上下リンクを柔軟に切り替えて運用するTDD方式のシステムにおいて、上りリンクの周波数帯域幅を下りリンクに比較して狭く設定する場合の一例を示している。また、図5では、周波数帯域が隣接するオペレータA−Cがそれぞれ独立してダイナミックTDDを適用して非同期運用を行う場合を示している。
図5では、あるTTI(又は、TTI内)において、異なるオペレータ(例えば、オペレータA−C)がそれぞれDL伝送を行う場合、無線基地局とユーザ端末は、広く設定される周波数帯域幅(帯域幅が狭いガードバンド)を利用して通信を行うことができる。この場合、UL/DL構成を同期して運用するシステムと同様に、広い周波数帯域幅を利用してDL伝送を行うことができる。各オペレータ(又は、セル)でDL伝送を行う場合には、ガードバンドが狭い場合であっても上下リンク間の干渉も発生しない。
あるTTI(又は、TTI内)において異なるオペレータ間でDL伝送とUL伝送が行われる場合、DL伝送を行うオペレータ(又は、セル)では広く設定される周波数帯域幅で通信を行い、UL伝送を行うオペレータではDLより狭く設定される周波数帯域で通信を行う。
このように、本実施の形態では、DL伝送のガードバンドは既存システムの同期運用を想定して設計し、UL伝送を行う場合に限って周波数帯域幅を狭くすることにより、オペレータ(又はセル)間のガードバンドを広く設定する。これにより、オペレータ(又は、セル)間でダイナミックTDDを非同期で運用する場合であっても、上下リンク間の干渉を抑制することができる。また、一方の伝送方向(例えば、UL伝送)に限って周波数帯域幅を狭く設定することにより、周波数利用効率の大幅な低下を低減することができる。
なお、図5では、全てのUL伝送の帯域幅を狭く設定する場合を示したが、本実施の形態はこれに限られない。一部の周波数帯域に対してのみUL帯域幅を狭く設定する構成としてもよい。あるいは、同じ周波数帯域において、所定のTTIに対してのみUL帯域幅を狭く設定する構成としてもよい。例えば、各オペレータ(又は、各セル)において、所定のTTIがUL専用のTTIとして設定される場合、当該TTIのUL伝送は他のTTIのUL伝送より広い帯域幅(例えば、DL伝送と同じ帯域幅)で通信を行う構成としてもよい。
DL伝送とUL伝送に設定する周波数帯域幅は、あらかじめ仕様で定義してもよいし、オペレータ(又は、セル)毎及び/又はユーザ端末毎に適宜変更して設定してもよい。DL伝送とUL伝送に設定する周波数帯域幅を適宜変更して設定する場合、DL伝送とUL伝送に異なる周波数帯域幅(非対称帯域幅)の設定方法の一例を以下に示す。なお、DL伝送とUL伝送に異なる周波数帯域幅を設定する方法は、以下に示す例に限られない。
<非対称帯域幅の設定方法1>
非対称帯域幅の設定方法の一例として、TDDを適用する複数のコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)が設定されるキャリアアグリゲーション(CA)において、キャリア数(CC数)を上下リンクで異なる数に設定することができる。
図6は、各オペレータ(又は、セル)において、UL伝送に利用するCC数をDL伝送に利用するCCと比較して少なく設定する場合を示している。ここでは、オペレータA(又は、セルA)において、DL伝送に利用するCC数を5個に設定し、UL伝送に利用するCC数を5個未満(ここでは、3個)に設定する場合を示している。この場合、無線基地局及びユーザ端末は、TTI毎又はTTI内で動的にDL伝送とUL伝送を切り替えて通信を行う場合に、上下リンクで非対称のCC数を用いて通信を制御する。
図6に示すように、CAにおけるキャリア数(CC数)を上下リンクで異なる数に設定することにより、CC数の設定により容易に上りリンクの帯域幅を下りリンクより狭く設定することができる。
<非対称帯域幅の設定方法2>
非対称帯域幅の設定方法の他の例として、TDDを適用する複数のコンポーネントキャリア(CC)を設定するキャリアアグリゲーション(CA)において、各キャリア(CC)の帯域幅を上下リンクで異なる幅に設定してもよい。
図7は、各オペレータ(又は、セル)において、UL伝送に利用するCCの帯域幅をDL伝送に利用するCCの帯域幅と比較して狭く設定する場合を示している。ここでは、オペレータA(又は、セルA)において、DL伝送とUL伝送に利用するCC数を5個に設定し、UL伝送に利用するCC(少なくとも1CC)の帯域幅をDL伝送に利用するCCの帯域幅より狭く設定する場合を示している。この場合、無線基地局及びユーザ端末は、TTI毎又はTTI内で動的にDL伝送とUL伝送を切り替えて通信を行う場合に、上下リンクで同じCC数を用いて通信を制御することができる。
図7に示すように、CAにおけるキャリア(CC)の帯域幅を上下リンクで異なる幅に設定することにより、上下リンクで同じCC数を設定する場合であっても上りリンクの帯域幅を下りリンクより狭く設定することができる。
<非対称帯域幅の設定方法3>
非対称帯域幅の設定方法の他の例として、下りリンクのキャリアの一部を拡張する構成としてもよい。図8は、各オペレータ(又は、セル)において、DL伝送に利用するキャリア(例えば、CC)の一部を拡張する場合を示している。ここでは、オペレータA(又は、セルA)において、DL伝送とUL伝送に利用するCC数を3個に設定し、DL伝送に利用するCC(少なくとも1CC)の帯域幅を拡張する場合を示している。この場合、無線基地局及びユーザ端末は、TTI毎又はTTI内で動的にDL伝送とUL伝送を切り替えて通信を行う場合に、下りリンクのキャリアにおいて拡張部分を利用してDL伝送を制御する。
あるいは、上りリンクのキャリアの一部を縮小してもよい。図9は、各オペレータ(又は、セル)において、UL伝送に利用するキャリア(例えば、CC)の一部を縮小する場合を示している。ここでは、オペレータA(又は、セルA)において、DL伝送とUL伝送に利用するCC数を5個に設定し、UL伝送に利用するCC(少なくとも1CC)の帯域幅を縮小する場合を示している。この場合、無線基地局及びユーザ端末は、TTI毎又はTTI内で動的にDL伝送とUL伝送を切り替えて通信を行う場合に、上りリンクのキャリアにおいて縮小後のULキャリア部分を利用してUL伝送を制御する。
<シグナリング方法>
上述したように、ULとDLのシステム帯域幅を変えて設定する場合、無線基地局はユーザ端末に対して、UL伝送及び/又はDL伝送に利用する帯域幅に関する情報を通知することができる。例えば、無線基地局は、ULとDLのシステム帯域幅及び/又は中心周波数に関する情報を、セル固有(Cell-specific)な情報(例えば、報知情報やシステム情報)に含めてユーザ端末に通知することができる。UL伝送及び/又はDL伝送に利用する帯域幅に関する情報は、帯域幅を指定する情報としてもよいし、設定するCC数に関する情報としてもよい。
あるいは、無線基地局は、ULとDLのシステム帯域幅及び/又は中心周波数に関する情報を、ユーザ固有(UE-specific)な情報として、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)に含めてユーザ端末に通知してもよい。無線基地局は、ULのシステム帯域幅及び/又は中心周波数に関する情報と、DLのシステム帯域幅及び/又は中心周波数に関する情報との一方のみユーザ端末に通知してもよいし、両方を通知してもよい。
また、無線基地局は、上位レイヤシグナリング等を用いて、UL伝送及び/又はDL伝送に利用する複数の帯域幅に関する情報(候補帯域幅)をユーザ端末にあらかじめ通知し、下り制御情報を利用して所定の帯域幅を指定してもよい。
TDDにおいて、DLの帯域幅とULの帯域幅を非対称に設定する場合、既存システムのTDDと異なり、DL伝送とUL伝送において中心周波数が異なる場合が生じる。この場合、無線基地局は、ULのシステム帯域幅及び/又は中心周波数に関する情報とDLのシステム帯域幅及び/又は中心周波数に関する情報とを、ユーザ端末にそれぞれ別々に通知してもよい。
ユーザ端末は、設定可能なULとDLの最大システム帯域幅に関する情報を、ユーザ能力情報(UE-capability)として、ネットワーク(無線基地局)にあらかじめ報告してもよい。ULとDLの最大システム帯域幅に関する情報としては、ユーザ端末がサポート可能なCC数としてもよい。これにより、無線基地局は、各ユーザ端末から通知されたユーザ能力情報に基づいて、UL伝送及び/又はDL伝送に利用する帯域幅を決定し、上下リンク(例えば、UL)の帯域幅を狭く設定して通信を制御することができる。
(第2の態様)
第2の態様では、TTI内で送受信の制御(スケジューリング)が完結する割り当てを行う自己完結型割り当て(self-contained assignment)を適用する場合について説明する。
将来の無線通信システムでは、TTI内で送受信の制御(スケジューリング、再送制御など)が完結する信号割り当て(self-contained assignment、self-contained operationともいう)が検討されている。当該信号割り当てが行われるTTIは、自己完結型TTI(self-contained TTI)、自己完結型サブフレーム、自己完結型シンボルセット等とも呼ばれる。
図10は、自己完結型TTIの一例を示す図である。図10Aに示すように、下りリンクの自己完結型TTI内には、参照信号及び/又は下り制御信号がマッピングされる参照信号(RS)/下り制御(DL control)領域と、下りデータ信号がマッピングされる下りデータ(DL data)領域と、当該下りデータ信号に対する送達確認情報がマッピングされるフィードバック領域とが設けられる。データ領域とフィードバック領域との間には、下り/上りの切り替え時間としてガード期間が設けられてもよい。
図10Bに示すように、上りリンクの自己完結型TTI内には、参照信号及び/又は下り制御信号がマッピングされる参照信号/下り制御領域と、上りデータ信号がマッピングされる上りデータ領域と、当該上りデータ信号に対する送達確認情報がマッピングされるフィードバック領域とが設けられる。参照信号/下り制御領域とデータ領域との間、データ領域とフィードバック領域との間には、それぞれ、下り/上りの切り替え時間としてガード期間が設けられてもよい。
既存のLTEシステムでは、下り/上りデータに対するフィードバック情報(例えば、ACK/NACK)は、下り/上りデータを受信したTTIから4TTI後となるため、図10A、10Bに示す自己完結型TTIを用いることで、フィードバック遅延による遅延時間を短縮できる。また、既存のLTEシステムでは、下り制御信号を受信したTTIから4TTI後に上りデータを送信するため、図10Bに示す自己完結型TTIを用いることで、割り当て遅延による遅延時間を短縮できる。
self-contained operationにおいて、上記図5に示した構成を適用する場合、同じTTI(又は、サブフレーム)に含まれるDLとULでシステム帯域幅及び/又は中心周波数が異なる構成となる。この場合、無線基地局からユーザ端末に対して、self-containedされるUL帯域幅に関する情報を動的に通知してもよい。
例えば、無線基地局は、同じTTIで送信するDL制御チャネルにUL送信(例えば、ULデータ及び/又はUL制御情報(例えば、HARQ−ACK)に利用するシステム帯域幅及び/又は中心周波数に関する情報を含めて送信する。ユーザ端末は、DL制御チャネルに含まれる情報に基づいて、UL送信のパラメータを判断することができる。なお、無線基地局は、UL送信を行うTTIより所定数だけ前に送信されるTTIの下り制御情報を用いて、UL送信に利用するシステム帯域幅及び/又は中心周波数に関する情報をユーザ端末に通知してもよい。
また、ユーザ端末は、self-containedされるUL送信において、当該UL送信の帯域幅に基づいて送信電力を制御してもよい。例えば、ユーザ端末は、UL送信の帯域幅に応じて、所定の送信電力オフセットを適用する(図11参照)。図11は、3つの帯域(Narrowバンド、Widerバンド、Very wideバンド)において、それぞれ自己完結型割り当て(ここでは、DLデータとUL制御情報の割当て)を行う場合を示している。
ユーザ端末は、UL送信の帯域幅が狭く設定されず広い帯域の場合(例えば、DLの帯域幅と同じ場合)、UL送信電力が高くなるように送信電力オフセットを適用することができる。例えば、ユーザ端末は、図11のNarrowバンド、Widerバンドにおいて、UL送信電力が高くなるように送信電力オフセットを適用する。これにより、UL伝送に対する干渉の影響が大きい場合であっても、UL送信を適切に行うことができる。
あるいは、ULの送信帯域幅が狭く設定される場合(例えば、DLの帯域幅より狭い場合)、狭く設定される周波数領域(広く設定されるガードバンド)により上下リンク間の干渉の影響を小さくすることができる。この場合、ユーザ端末は、送信電力オフセットを加えない、UL送信帯域幅が広い場合より小さい送信電力オフセットを適用する、あるいは、マイナスの送信電力オフセットを適用することができる。例えば、図11において、ユーザ端末は、上り制御情報の送信帯域幅が狭く設定されるVery wideバンドにおいて、送信電力オフセットは加えない、UL送信帯域幅が広い場合より小さい送信電力オフセットを適用する、あるいは、マイナスの送信電力オフセットを適用してUL送信電力を制御する。
なお、送信電力オフセットは、ULの送信帯域幅に対応づけてあらかじめ規定することができる。あるいは、送信電力オフセットに関する情報を同じTTI(又は、所定数だけ前に送信されるTTI)に含まれる下り制御情報に含めてユーザ端末に通知してもよい。
このように、ULの送信帯域幅に基づいてUL送信電力を制御することにより、オペレータ(又は、セル間)で上下リンク伝送が重複する場合であっても、上下リンク間の干渉を考慮してUL送信電力を設定することができる。
なお、図11では、各バンドでDLデータを送信する場合を示したが、本実施の形態はこれに限られない。図12に示すように、DLと比較して送信帯域幅が狭く設定されるULデータを送信する場合にもUL送信電力制御を同様に適用することができる。
(無線通信システム)
以下、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、本発明の上記各態様に係る無線通信方法のいずれか又は組み合わせを用いて通信が行われる。
図13は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。
なお、無線通信システム1は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)などと呼ばれてもよいし、これらを実現するシステムと呼ばれてもよい。
図13に示す無線通信システム1は、比較的カバレッジの広いマクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12(12a−12c)と、を備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、マクロセルC1及びスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、5個以下のCC、6個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用してもよい。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末(移動局)だけでなく固定通信端末(固定局)を含んでもよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクに直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が適用され、上りリンクにシングルキャリア−周波数分割多元接続(SC−FDMA:Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が適用される。
OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限らず、他の無線アクセス方式が用いられてもよい。
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
下りL1/L2制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送達確認情報(例えば、再送制御情報、HARQ−ACK、ACK/NACKなどともいう)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報が伝送される。また、PUCCHにより、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、送達確認情報などが伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
無線通信システム1では、下り参照信号として、セル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI−RS:Channel State Information-Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS:DeModulation Reference Signal)、位置決定参照信号(PRS:Positioning Reference Signal)などが伝送される。また、無線通信システム1では、上り参照信号として、測定用参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)、復調用参照信号(DMRS)などが伝送される。なお、DMRSはユーザ端末固有参照信号(UE-specific Reference Signal)と呼ばれてもよい。また、伝送される参照信号は、これらに限られない。
(無線基地局)
図14は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQの送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
なお、送受信部103は、ユーザ端末に送信するDL信号(例えば、下り制御情報、下りデータ等)を送信する。送受信部103は、下り制御情報にUL伝送(例えば、ULデータ割当て)、又はDL伝送(例えば、DLデータ割当て)のいずれかを指定する情報を含めてユーザ端末に送信することができる。
図15は、本発明の一実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図15では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図15に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。
制御部(スケジューラ)301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部301は、例えば、送信信号生成部302による信号の生成や、マッピング部303による信号の割り当てを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304による信号の受信処理や、測定部305による信号の測定を制御する。
制御部301は、システム情報、PDSCHで送信される下りデータ信号、PDCCH及び/又はEPDCCHで伝送される下り制御信号のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。また、制御部301は、上りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、下り制御信号(例えば、送達確認情報など)や下りデータ信号の生成を制御する。また、制御部301は、同期信号(例えば、PSS(Primary Synchronization Signal)/SSS(Secondary Synchronization Signal))や、CRS、CSI−RS、DMRSなどの下り参照信号のスケジューリングの制御を行う。
また、制御部301は、PUSCHで送信される上りデータ信号、PUCCH及び/又はPUSCHで送信される上り制御信号(例えば、送達確認情報)、PRACHで送信されるランダムアクセスプリアンブルや、上り参照信号などのスケジューリングを制御する。
制御部301は、サブフレーム毎及び/又はサブフレーム内でUL伝送とDL伝送を動的に切り替えて通信を制御し、上下リンクの一方(例えば、UL伝送)に利用する周波数帯域幅を、他方(例えば、DL伝送)の周波数帯域幅より狭く設定して通信を制御することができる。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部302は、例えば、制御部301からの指示に基づいて、下り信号の割り当て情報を通知するDLアサインメント及び上り信号の割り当て情報を通知するULグラントを生成する。また、下りデータ信号には、各ユーザ端末20からのチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)などに基づいて決定された符号化率、変調方式などに従って符号化処理、変調処理が行われる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成された下り信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信される上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)である。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
受信信号処理部304は、受信処理により復号された情報を制御部301に出力する。例えば、HARQ−ACKを含むPUCCHを受信した場合、HARQ−ACKを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
測定部305は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
(ユーザ端末)
図16は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報もアプリケーション部205に転送される。
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
なお、送受信部203は、DL信号の受信とUL信号の送信を行う。例えば、送受信部203は、無線基地局から送信される下り制御情報を受信する。また、送受信部203は、下り制御情報に基づいて、サブフレーム毎及び/又はサブフレーム内でUL伝送とDL伝送を動的に切り替えて送受信を行い、上下リンクの一方(例えば、DL受信)に利用する周波数帯域幅より狭い周波数帯域を利用して他方(例えば、UL送信)を行う。
図17は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図17においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図17に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、判定部405と、を少なくとも備えている。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
制御部401は、例えば、送信信号生成部402による信号の生成や、マッピング部403による信号の割り当てを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404による信号の受信処理や、判定部405による信号の測定を制御する。
制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号(PDCCH/EPDCCHで送信された信号)及び下りデータ信号(PDSCHで送信された信号)を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号や、下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号(例えば、送達確認情報など)や上りデータ信号の生成を制御する。
制御部401は、下り制御情報に基づいて、サブフレーム毎及び/又はサブフレーム内でUL伝送とDL伝送を動的に切り替えて通信を制御する。例えば、制御部401は、上下リンクの一方(例えば、DL伝送)に利用する周波数帯域幅より狭い周波数帯域を利用して他方(例えば、UL伝送)を行うように制御する(図5参照)。
また、制御部401は、DL伝送に利用するコンポーネントキャリア(CC)数より少ないCC数を利用してUL伝送を行うことができる(図6参照)。又は、制御部401は、DL伝送に利用するCCの帯域幅より狭い帯域幅が設定されるCCを利用してUL伝送を行うことができる(図7参照)。又は、制御部401は、帯域幅を拡張したCCを利用してDL伝送、及び/又は帯域幅を縮小したCCを利用してUL伝送を行うことができる(図8、図9参照)。
また、制御部401は、サブフレーム内でUL伝送とDL伝送を切り替えて行う場合、UL伝送とDL伝送の帯域幅が異なるCCに対して、所定の電力オフセットを適用してUL送信電力を制御することができる(図11、図12参照)。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、上り信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、例えば、制御部401からの指示に基づいて、送達確認情報やチャネル状態情報(CSI)に関する上り制御信号を生成する。また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、制御部401から上りデータ信号の生成を指示される。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
受信信号処理部404は、DL信号(例えば、無線基地局から送信された下り制御信号、PDSCHで送信された下りデータ信号等)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。受信信号処理部404は、無線基地局10から受信した情報を、制御部401、判定部405に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。
受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
判定部405は、受信信号処理部404の復号結果に基づいて、再送制御判定(ACK/NACK)を行うと共に、判定結果を制御部401に出力する。複数CC(例えば、6個以上のCC)から下り信号(PDSCH)が送信される場合には、各CCについてそれぞれ再送制御判定(ACK/NACK)を行い制御部401に出力することができる。判定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される判定回路又は判定装置から構成することができる。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図18は、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、1以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD−ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)で構成されてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレームやTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅や送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)の送信時間単位であってもよいし、スケジューリングやリンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8−12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、短縮サブフレーム、又はショートサブフレームなどと呼ばれてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本明細書で明示的に開示したものと異なってもよい。
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
本明細書では、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本明細書では、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」や「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書において、基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)から成るネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書又は特許請求の範囲で「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本出願は、2016年4月28日出願の特願2016−091306に基づく。この内容は、全てここに含めておく。

Claims (6)

  1. 下り制御情報を受信する受信部と、
    前記下り制御情報に基づいて、サブフレーム毎及び/又はサブフレーム内でUL伝送とDL伝送を切り替えて通信を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記DL伝送に利用する周波数帯域幅より狭い周波数帯域を利用して前記UL伝送を行うことを特徴とするユーザ端末。
  2. 前記制御部は、前記DL伝送に利用するコンポーネントキャリア(CC)数より少ないCC数を利用して前記UL伝送を行うことを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末。
  3. 前記制御部は、前記DL伝送に利用するCCの帯域幅より狭い帯域幅が設定されるCCを利用して前記UL伝送を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のユーザ端末。
  4. 前記制御部は、帯域幅を拡張したCCを利用して前記DL伝送、及び/又は帯域幅を縮小したCCを利用して前記UL伝送を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のユーザ端末。
  5. 前記制御部は、サブフレーム内でUL伝送とDL伝送を切り替えて行う場合、UL伝送とDL伝送の帯域幅が異なるCCに対して、所定の電力オフセットを適用してUL送信電力を制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のユーザ端末。
  6. UL伝送及び/又はDL伝送に用いられるサブフレームを利用して通信を行うユーザ端末の無線通信方法であって、
    下り制御情報を受信する工程と、
    前記下り制御情報に基づいて、サブフレーム毎及び/又はサブフレーム内でUL伝送とDL伝送を切り替えて通信を制御する工程と、を有し、
    前記DL伝送に利用する周波数帯域幅より狭い周波数帯域を利用して前記UL伝送を行うことを特徴とする無線通信方法。
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