JPWO2017170945A1 - 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子 - Google Patents

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Abstract

塗布面内の膜厚の均一性や、塗布周辺部の直線性及び寸法安定性に優れる塗布膜を形成できる、インクジェット法に適するポリイミド系の液晶配向剤、及びそれを用いた液晶配向膜を提供する。
重合体と、下記式(a)で表される化合物を含む溶媒と、を含有することを特徴とする液晶配向剤。
[化1]
Figure 2017170945

1、はそれぞれ独立して、直鎖又は分岐の、炭素数1〜8のアルキル基である。但し、RとRの合計炭素数はRは4以上である。

Description

本発明は、インクジェット成膜法に適し、かつ、塗布した際の寸法安定性の高い液晶配向剤、該液晶配向剤から得られる液晶配向膜、及び該液晶配向膜を具備する液晶表示素子に関する。
液晶配向膜としては、ポリアミック酸(ポリアミド酸とも言われる。)などのポリイミド前駆体や可溶性ポリイミドの溶液を主成分とする液晶配向剤を塗布し焼成した、いわゆるポリイミド系の液晶配向膜が広く使用されている。
かかる液晶配向膜の成膜法としては、一般に、スピンコート、ディップコート、フレキソ印刷などが知られている。なかでも、これまで、フレキソ印刷による塗布法が多く使用されている。しかし、フレキソ印刷では液晶パネルの品種違いにより様々な樹脂版が必要となること、製造工程ではその版交換が煩雑であるということ、成膜工程を安定させるためにダミー基板への成膜をしなければならないこと、版の製作が液晶表示パネルの製造コスト上昇の一因になるなどの問題がある。
そのため、印刷版を用いない液晶配向膜の成膜法として、インクジェット法が注目されている。インクジェット法は、基板に微細な液滴を滴下し、液の濡れ広がりにより成膜する方法である。印刷版を用いないだけでなく、自由に印刷のパターンを設定できるため、液晶表示素子の製造工程が簡素化できる。また、フレキソ印刷で必要であったダミー基板への成膜が不要となることで塗布液の無駄が少ないという利点がある。インクジェット法により、液晶パネルのコストダウン、生産効率の向上が期待される。
インクジェット法により形成される液晶配向膜は、塗布面内部の膜厚ムラが小さく、かつ塗布周辺部の成膜精度が高いことが要求される。一般的にインクジェット法により成膜した液晶配向膜は、塗布面内での膜厚の均一性と、塗布周辺部の成膜精度がトレードオフの関係にある。すなわち、面内均一性の高い材料は、塗布周辺部の寸法安定性が低く、設定した寸法から、膜がはみ出してしまう。一方、塗布周辺部が直線となる材料は、塗布面内均一性が低くなってしまう。
上記塗布周辺部の成膜精度を高めるため、特殊の構造物によって配向膜を所定の範囲に閉じ込める方法が提案されている(特許文献1〜3参照)。しかし、これらの方法は追加の特殊な構造物の使用が必要になるという難点を有する。
日本特開2004−361623号公報 日本特開2008−145461号公報 日本特開2010−281925号公報
近年、液晶表示素子の高精細化に伴い、多層配線のTFT設計が主流になりつつある。本設計では、下層の配線と上層の配線とを接続するため、基板上にコンタクトホール(C/Hとも称する)が形成される。これに伴い、配線構造やC/Hの影響で、液晶配向剤塗布時において、液の広がり性が阻害されやすくなる。その結果、C/H周辺やその他の部分にドット状のムラや筋状のムラのような、配向膜の厚みの不均一が生じ、液晶表示素子の表示が不均一となることがある。
本発明は、上記課題に鑑み、配線構造やC/Hの影響で生じる配向膜の塗布不良を抑制することができ、かつ液晶表示素子の表示が不均一となる不良を抑制することができる液晶配向剤、それを用いた液晶配向膜、及び該液晶配向膜を具備する液晶表示素子を提供することにある。
本発明者は上記課題の解決の為鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至ったものである。
本発明の要旨は、載するとおりである。
1.液晶を配向させる能力を有する重合体と、下記式(a)で表される化合物を含む溶媒と、を含有することを特徴とする液晶配向剤。
Figure 2017170945
式(a)中、R1、は、それぞれ独立して、直鎖又は分岐状の炭素数1〜8のアルキル基である。但し、RとRの炭素数の合計は4以上である。
本発明によれば、配線構造やC/Hの影響で生じる液晶配向膜の塗布不良を抑制することができ、かつ、液晶表示素子の表示が不均一となる不良を抑制することができるポリイミド系の液晶配向剤が得られる。
それを用いた液晶配向膜、及び該液晶配向膜を具備する液晶表示素子を提供することにある。
<重合体>
本発明の液晶配向剤に含有される重合体は、液晶を配向させる能力を有するものであれば特に限定されない。液晶を配向させる能力は、重合体から得られる被膜をラビング処理や紫外線照射などの配向処理により高められる。
かかる重合体としては、例えば、ポリイミド前駆体、このポリイミド前駆体をイミド化して得られるポリイミド、アクリルポリマー、メタクリルポリマー、アクリルアミドポリマー、メタクリルアミドポリマー、ポリスチレン、ポリビニル、ポリシロキサンやポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーネート、ポリウレア、ポリフェノール(ノボラック樹脂)、マレイミドポリマー、イソシアヌル酸骨格やトリアジン骨格を有した化合物を導入した重合体が挙げられる。
重合体は、例えば、デンドリマーやハイパーブランチポリマー、スターライクポリマーなどの分岐状ポリマー、ポリカテナンやポリロタキサンなどの非共有結合性ポリマーのような形態であっても良い。
これらの重合体を製造するためのモノマーとしては、下記のものが挙げられる。
重合体が、ポリアミック酸やポリアミック酸エステルなどのポリイミド前駆体やポリイミドの場合はテトラカルボン酸若しくはその誘導体から選択される少なくとも一種のテトラカルボン酸成分とジアミン成分;重合体がアクリルポリマーの場合はアクリル酸若しくはその誘導体、アクリル酸エステル若しくはその誘導体;重合体がメタクリルポリマーの場合は、メタクリル酸若しくはその誘導体、メタクリル酸エステル若しくはその誘導体;重合体アクリルアミドポリマーの場合は、アクリルアミド若しくはその誘導体;重合体がメタクリルアミドポリマーの場合は、メタクリルアミド若しくはその誘導体;重合体がポリスチレンの場合は、スチレン若しくはその誘導体;重合体がポリビニルの場合は、ビニル基を有する誘導体;重合体がポリシロキサンの場合は、メトキシ基やエトキシ基を有するシラン化合物;重合体がポリアミドの場合、ジカルボン酸及びその誘導体から選択される少なくとも一種のジカルボン酸成分とジアミン成分;重合体がポリエステルの場合、ジカルボン酸及びその誘導体から選択される少なくとも一種のジカルボン酸成分とジオール成分;重合体がポリウレタンの場合、イソシアネートと化合物と水酸基を有する化合物;重合体がポリカーネートの場合、ビスフェノール誘導体とホスゲン、または、ホスゲン等価体(例えば、トリクロロホスゲン)若しくはジフェニルカーボネート;重合体がポリウレアの場合、ビスイソシアネート誘導体とジアミン成分;重合体がマレイミドポリマーの場合、マレイミド誘導体単独若しくはスチレンとの共重合;重合体がイソシアヌル酸骨格やトリアジン骨格を有した化合物を導入したポリマーの場合、イソシアヌル酸骨格やトリアジン骨格を有した化合物が挙げられる。
上記重合体または重合体を製造するためのモノマーは、1種類でもよく、また、2種類以上を併用してもよい。なお、ポリイミド前駆体とは、
これらのなかでも、液晶配向剤としての実用性、塗布膜の機械的及び電気的特性の観点から、ポリイミド前駆体、このポリイミド前駆体をイミド化して得られるポリイミドから選ばれる少なくとも1つの重合体(以下、特定重合体ともいう。)が好ましい。
本発明の液晶配向剤が含有する重合体は、通常行なわれている方法で製造できる。例えば、特定重合体であるポリイミド前駆体は、上述したようにテトラカルボン酸若しくはその誘導体からなるテトラカルボン酸誘導体成分とジアミン成分とを重合反応させることにより得られ、このポリイミド前駆体をイミド化することによりポリイミドが得られる。
<特定溶媒>
本発明の液晶配向剤には、下記式(a)で表される化合物からなる溶媒(以下、特定溶媒ともいう。)を含む溶媒が含有される。
Figure 2017170945
式(a)中、R1、は,それぞれ独立して、直鎖又は分岐状の炭素数1〜8、好ましくは3〜8、より好ましくは3〜6のアルキル基である。但し、R及びRの炭素数の合計は4以上であり、好ましくは5〜12である。
特定溶媒の具体例としては、以下のa−1〜a−48が例示されるが、これらに限定されない。
Figure 2017170945
Figure 2017170945
Figure 2017170945
なかでも、入手性と実用性の観点から、a−22、a−13〜a−21、a−24、a−26、a−27、a−31、a−34、a−37、又はa−38が好ましく、a−22、又はa−37がより好ましい。
本発明の液晶配向剤において、特定溶媒の含有量は、全溶媒の重量に対して、1〜50質量%以下が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、1〜20質量%が更に好ましい。
<特定重合体>
本発明の液晶配向剤に含有される特定重合体であるポリイミド前駆体は、以下の式(1)で表わされる構造を有することが好ましい。
Figure 2017170945
上記式(1)中、Xは、テトラカルボン酸誘導体由来の4価の有機基であり、Yはジアミン由来の2価の有機基であり、Rは、水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキレンを表す。加熱時のイミド化反応の進行のしやすさの観点から、Rは水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。
及びAは、それぞれ独立して、水素原子又は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数2〜5のアルキニル基である。液晶配向性の観点から、A及びAは水素原子、又はメチル基が好ましい。
以下に、上記ポリイミド前駆体を製造する原料となる各成分について説明する。
<ジアミン>
ポリイミド前駆体の製造に用いられるジアミン成分は特に限定されないが、上記式(1)で表されるポリイミド前駆体の原料であるジアミンは、下記の式(2)で表される。
Figure 2017170945
上記式(2)中、A及びAは好ましい例も含めて、上記式(1)中のA及びAと同様の定義である。Yを例示すると、以下の(Y−1)〜(Y−170)が挙げられる。以下の通りである。
Figure 2017170945
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Figure 2017170945
Figure 2017170945
式中、nは、1〜6の整数であり、Meはメチル基である。
なかでも、Yとしては、(Y−7)、(Y−8)、(Y−16)、(Y−17)、(Y−18)、(Y−20),(Y−21)、(Y−22)、(Y−28)、(Y−35)、(Y−38)、(Y−43)、(Y−48)、(Y−64),(Y−66)、(Y−71)、(Y−72)、(Y−76),(Y−77)、(Y−80)、(Y−81)、(Y−82)、(Y−83)、(Y156)、(Y−159)、(Y−160)、(Y−161)、(Y−162)(Y−168)、(Y−169)、又は(Y−170)が好ましい。特には、(Y−7)、(Y−8)、(Y−16)、(Y−17)、(Y−18)、(Y−21)、(Y−22)、(Y−28)、(Y−38)、(Y−64),(Y−66)、(Y−72)、(Y−76),(Y−81)、(Y156)、(Y−159)、(Y−160)、(Y−161)、(Y−162)(Y−168)、(Y−169)、又は(Y−170)が好ましい。
<テトラカルボン酸誘導体>
ポリイミド前駆体の製造に用いられるテトラカルボン酸誘導体は特に限定されないが、上記式(1)で表されるポリイミド前駆体の原料であるテトラカルボン酸誘導体成分としては、テトラカルボン酸二無水物だけでなく、その誘導体であるテトラカルボン酸、テトラカルボン酸ジハライド、テトラカルボン酸ジアルキルエステル又はテトラカルボン酸ジアルキルエステルジハライドが挙げられる。
テトラカルボン酸二無水物又はその誘導体としては、下記式(3)で示されるテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体を用いることがより好ましい。
Figure 2017170945
式(3)中、Xは、脂環式構造を有する4価の有機基であり、その構造は特に限定されない。具体例としては、下記式(X1−1)〜(X1−44)が挙げられる。
Figure 2017170945
上記式(X1−1)〜(X1−4)中、R〜R23は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1〜6の1価の有機基、又はフェニル基である。液晶配向性の観点から、R〜R23は、水素原子、ハロゲン原子、メチル基、又はエチル基が好ましく、水素原子、又はメチル基がより好ましい。
なお、式(X1−1)の具体例は、下記式(X1−1−1)〜(X1−1−6)が挙げられる。液晶配向性及び光反応の感度の点から、(X1−1−1)が特に好ましい。
Figure 2017170945
Figure 2017170945
Figure 2017170945
Figure 2017170945
Figure 2017170945
Figure 2017170945
本発明のポリイミド前駆体及びポリイミドの原料であるテトラカルボン酸二無水物若しくはその誘導体としては、全テトラカルボン酸二無水物若しくはその誘導体1モルに対して、上記式(3)で表されるテトラカルボン酸二無水物若しくはその誘導体を60〜100モル%含むことが好ましい。良好な液晶配向性を有する液晶配向膜が得られるため、80〜100モル%がより好ましく、90〜100モル%がさらに好ましい。
<ポリイミド前駆体>
<ポリアミック酸エステルの製造方法>
本発明に用いられるポリイミド前駆体の一つであるポリアミック酸エステルは、以下に示す(1)、(2)又は(3)の方法で製造できる。
(1)ポリアミック酸から製造する場合
ポリアミック酸エステルは、テトラカルボン酸二無水物とジアミンから得られるポリアミック酸をエステル化することによって合成することができる。
具体的には、ポリアミック酸とエステル化剤を有機溶剤の存在下で−20℃〜150℃、好ましくは0℃〜50℃において、30分〜24時間、好ましくは1〜4時間反応させることによって製造できる。
エステル化剤としては、精製によって容易に除去できるものが好ましく、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジプロピルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジネオペンチルブチルアセタール、N,N−ジメチルホルムアミドジ−t−ブチルアセタール、1−メチル−3−p−トリルトリアゼン、1−エチル−3−p−トリルトリアゼン、1−プロピル−3−p−トリルトリアゼン、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジンー2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリドなどが挙げられる。エステル化剤使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して、2〜6モル当量が好ましい。
上記の反応に用いる溶媒は、ポリマーの溶解性からN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチロラクトンが好ましく、これらは1種又は2種以上を混合して用いてもよい。反応液中のポリマーの濃度は、ポリマーの析出が起こりにくく、かつ高分子量体が得やすいという観点から、1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
(2)テトラカルボン酸ジエステルジクロリドとジアミンとの反応により製造する場合
ポリアミック酸エステルは、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドとジアミンから製造できる。
具体的には、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドとジアミンとを塩基と有機溶剤の存在下で−20℃〜150℃、好ましくは0℃〜50℃において、30分〜24時間、好ましくは1〜4時間反応させることによって合成することができる。
前記塩基には、ピリジン、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジンなどが使用できるが、反応が穏和に進行するためにピリジンが好ましい。塩基の使用量は、除去が容易な量で、かつ高分子量体が得やすいという観点から、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドに対して、2〜4倍モルであることが好ましい。
上記の反応に用いる溶媒は、モノマーおよびポリマーの溶解性からN−メチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチロラクトンが好ましく、これらは1種又は2種以上を混合して用いてもよい。反応液中のポリマー濃度は、ポリマーの析出が起こりにくく、かつ高分子量体が得やすいという観点から、1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。また、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドの加水分解を防ぐため、ポリアミック酸エステルの合成に用いる溶媒はできるだけ脱水されていることが好ましく、窒素雰囲気中で、外気の混入を防ぐのが好ましい。
(3)テトラカルボン酸ジエステルとジアミンからポリアミック酸エステルを製造する場合
ポリアミック酸エステルは、テトラカルボン酸ジエステルとジアミンを重縮合することにより合製造できる。
具体的には、テトラカルボン酸ジエステルとジアミンを縮合剤、塩基、及び有機溶剤の存在下で0℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃において、30分〜24時間、好ましくは3〜15時間反応させることによって製造できる。
前記縮合剤には、トリフェニルホスファイト、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール、ジメトキシ−1,3,5−トリアジニルメチルモルホリニウム、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム テトラフルオロボラート、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサゾリル)ホスホン酸ジフェニルなどが使用できる。縮合剤の添加量は、テトラカルボン酸ジエステルに対して2〜3倍モルが好ましい。
前記塩基には、ピリジン、トリエチルアミンなどの3級アミンが使用できる。塩基の使用量は、除去が容易な量で、かつ高分子量体が得やすいという観点から、ジアミン成分に対して2〜4倍モルが好ましい。
また、上記反応において、ルイス酸を添加剤として加えることで反応が効率的に進行する。ルイス酸としては、塩化リチウム、臭化リチウムなどのハロゲン化リチウムが好ましい。ルイス酸の添加量はジアミン成分に対して0〜1.0倍モルが好ましい。
上記3つのポリアミック酸エステルの合成方法の中でも、高分子量のポリアミック酸エステルが得られるため、上記(1)又は上記(2)の合成法が特に好ましい。
上記のようにして得られるポリアミック酸エステルの溶液は、よく撹拌させながら貧溶媒に注入することで、ポリマーを析出させることができる。析出を数回行い、貧溶媒で洗浄後、常温あるいは加熱乾燥して精製されたポリアミック酸エステルの粉末を得ることができる。貧溶媒は、特に限定されないが、水、メタノール、エタノール、ヘキサン、ブチルセロソルブ、アセトン、トルエン等が挙げられる。
<ポリアミック酸の製造方法>
本発明に用いられるポリイミド前駆体であるポリアミック酸は、以下に示す方法により製造できる。
具体的には、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを有機溶媒の存在下で−20℃〜150℃、好ましくは0℃〜50℃において、30分〜24時間、好ましくは1〜12時間反応させることによって合成できる。
上記の反応に用いる有機溶媒は、モノマーおよびポリマーの溶解性からN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチロラクトンが好ましく、これらは1種又は2種以上を混合して用いてもよい。ポリマーの濃度は、ポリマーの析出が起こりにくく、かつ高分子量体が得やすいという観点から、1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
上記のようにして得られたポリアミック酸は、反応溶液をよく撹拌させながら貧溶媒に注入することで、ポリマーを析出させて回収することができる。また、析出を数回行い、貧溶媒で洗浄後、常温あるいは加熱乾燥することで精製されたポリアミック酸の粉末を得ることができる。貧溶媒は、特に限定されないが、水、メタノール、エタノール、ヘキサン、ブチルセロソルブ、アセトン、トルエン等が挙げられる。
<ポリイミドの製造方法>
本発明に用いられるポリイミドは、前記ポリアミック酸エステル又はポリアミック酸をイミド化することにより製造できる。ポリアミック酸エステルからポリイミドを製造する場合、前記ポリアミック酸エステル溶液、又はポリアミック酸エステル樹脂粉末を有機溶媒に溶解させて得られるポリアミック酸溶液に塩基性触媒を添加する化学的イミド化が簡便である。化学的イミド化は、比較的低温でイミド化反応が進行し、イミド化の課程で重合体の分子量低下が起こりにくいので好ましい。
化学的イミド化は、イミド化させたいポリアミック酸エステルを、有機溶媒中において塩基性触媒存在下で撹拌することにより行うことができる。有機溶媒としては前述した重合反応時に用いる溶媒を使用できる。塩基性触媒としてはピリジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン等を挙げられる。中でもトリエチルアミンは反応を進行させるのに充分な塩基性を持つので好ましい。
イミド化反応を行うときの温度は、−20℃〜140℃、好ましくは0℃〜100℃であり、反応時間は1〜100時間で行うことができる。塩基性触媒の量はアミック酸エステル基の0.5〜30モル倍、好ましくは2〜20モル倍である。得られる重合体のイミド化率は、触媒量、温度、反応時間を調節することで制御することができる。イミド化反応後の溶液には、添加した触媒等が残存しているので、得られたイミド化重合体を回収し、有機溶媒で再溶解して、本発明の液晶配向剤とすることが好ましい。
ポリアミック酸からポリイミドを製造する場合、ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物との反応で得られた前記ポリアミック酸の溶液に触媒を添加する化学的イミド化が簡便である。化学的イミド化は、比較的低温でイミド化反応が進行し、イミド化の過程で重合体の分子量低下が起こりにくいので好ましい。
化学的イミド化は、イミド化させたい重合体を、有機溶媒中において塩基性触媒と酸無水物の存在下で攪拌することにより行うことができる。有機溶媒としては前述した重合反応時に用いる溶媒を使用することができる。塩基性触媒としてはピリジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン等を挙げることができる。中でもピリジンは反応を進行させるのに適度な塩基性を持つので好ましい。また、酸無水物としては無水酢酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等を挙げることができ、中でも無水酢酸を用いると反応終了後の精製が容易となるので好ましい。
イミド化反応を行うときの温度は、−20℃〜140℃、好ましくは0℃〜100℃であり、反応時間は1〜100時間で行うことができる。塩基性触媒の量はアミック酸基の0.5〜30モル倍、好ましくは2〜20モル倍であり、酸無水物の量はアミック酸基の1〜50モル倍、好ましくは3〜30モル倍である。得られる重合体のイミド化率は、触媒量、温度、反応時間を調節することで制御することができる。
ポリアミック酸エステル又はポリアミック酸のイミド化反応後の溶液には、添加した触媒等が残存しているので、以下に述べる手段により、得られたイミド化重合体を回収し、有機溶媒で再溶解して、本発明の液晶配向剤とすることが好ましい。
上記のようにして得られるポリイミドの溶液は、よく撹拌させながら貧溶媒に注入することで、重合体を析出させることができる。析出を数回行い、貧溶媒で洗浄後、常温あるいは加熱乾燥して精製されたポリアミック酸エステルの粉末を得ることができる。
前記貧溶媒は、特に限定されないが、メタノール、アセトン、ヘキサン、ブチルセルソルブ、ヘプタン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。
<液晶配向剤>
本発明の液晶配向剤は、特定重合体を含む重合体が特定溶媒を含む溶媒中に溶解された溶液の形態を有する。特定重合体を含む重合体の分子量は、重量平均分子量で2,000〜500,000が好ましく、より好ましくは5,000〜300,000であり、さらに好ましくは、10,000〜100,000である。また、数平均分子量は、好ましくは、1,000〜250,000であり、より好ましくは、2,500〜150,000であり、さらに好ましくは、5,000〜50,000である。
本発明に用いられる特定重合体を含む重合体の濃度は、形成させようとする塗膜の厚みの設定によって適宜変更できるが、均一で欠陥のない塗膜を形成させるという点から1重量%以上が好ましく、溶液の保存安定性の点からは10重量%以下が好ましい。
<他の溶媒>
本発明の液晶配向剤に用いる溶媒は、上記した特定溶媒以外の溶媒(以下、その他の溶媒ともいう。)を含有できる。その他の溶媒が好ましい。本発明に記載の重合体を溶解させる溶媒(良溶媒ともいう)であれば特に限定されない。下記に、良溶媒の具体例を挙げるが、これらの例に限定されるものではない。
例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、3−メトキシーN,N−ジメチルプロパンアミド又は4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどを挙げることができる。
なかでも、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、3−メトキシーN,N−ジメチルプロパンアミド、又は1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが好ましい。
かかる良溶媒は、全溶媒量の好ましくは20〜99重量%、より好ましくは30〜80重量%含有される。
更に、本発明に記載のポリイミド前駆体及びポリイミドの溶媒への溶解性が高い場合は、下記式[D−1]〜式[D−3]で示される溶媒を用いることが好ましい。
Figure 2017170945
(式[D−1]中、Dは炭素数1〜3のアルキル基を示し、式[D−2]中、Dは炭素数1〜3のアルキル基を示し、式[D−3]中、Dは炭素数1〜4のアルキル基を示す)。
その他の溶媒としては、液晶配向剤を塗布した際の液晶配向膜の塗膜性や表面平滑性を向上させる溶媒(貧溶媒ともいう)を含有することができる。これら貧溶媒は、液晶配向剤に含まれる溶媒全体の1〜80質量%が好ましい。なかでも、10〜80質量%が好ましい。より好ましいのは20〜70質量%である。
下記に、貧溶媒の具体例を挙げるが、これらの例に限定されるものではない。例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、1,2−ブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、3−エトキシブチルアセタート、1−メチルペンチルアセタート、2−エチルブチルアセタート、2−エチルヘキシルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、2−(メトキシメトキシ)エタノール、ブチルセロソルブ、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、フルフリルアルコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1−ブトキシ‐2−プロパノール、1−(ブトキシエトキシ)プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ブチルセロソルブアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ダイアセトンアルコール、プロピレングリコールジアセタート、ジイソペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセタート、ジエチレングリコールアセタート、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチルエチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸n−プロピルエステル、乳酸n−ブチルエステル、乳酸イソアミルエステル、ジイソブチルケトン、エチルカルビトール又は前記式[D−1]〜式[D−3]で示される溶媒などを挙げることができる。
なかでも、ブチルセロソルブ、1−ブトキシ‐2−プロパノール、ブチルセロソルブアセタート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、プロピレングリコールジアセタート、ジイソブチルケトン、エチルカルビトール又はジプロピレングリコールジメチルエーテルを用いることが好ましい。
本発明の液晶配向剤には、エポキシ基、イソシアネート基、オキセタン基又はシクロカーボネート基を有する架橋性化合物、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基及び低級アルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物、又は重合性不飽和結合を有する架橋性化合物を含んでいても良い。これら置換基や重合性不飽和結合は、架橋性化合物中に2個以上有する必要がある。
エポキシ基又はイソシアネート基を有する架橋性化合物としては、例えば、ビスフェノールアセトングリシジルエーテル、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルアミノジフェニレン、テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビス(アミノエチル)シクロヘキサン、テトラフェニルグリシジルエーテルエタン、トリフェニルグリシジルエーテルエタン、ビスフェノールヘキサフルオロアセトジグリシジルエーテル、1,3−ビス(1−(2,3−エポキシプロポキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロメチル)ベンゼン、4,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、2−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−2−(4−(1,1−ビス(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)エチル)フェニル)プロパン又は1,3−ビス(4−(1−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−1−(4−(1−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチル)フェノキシ)−2−プロパノールなどが挙げられる。
オキセタン基を有する架橋性化合物は、下記式[4A]で示されるオキセタン基を少なくとも2個有する化合物である。
Figure 2017170945
具体的には、国際公開公報WO2011/132751号(2011.10.27公開)の58〜59頁に掲載される式[4a]〜式[4k]で示される架橋性化合物が挙げられる。
シクロカーボネート基を有する架橋性化合物としては、下記式[5A]で示されるシクロカーボネート基を少なくとも2個有する架橋性化合物である。
Figure 2017170945
具体的には、国際公開公報WO2012/014898号(2012.2.2公開)の76〜82頁に掲載される式[5−1]〜式[5−42]で示される架橋性化合物が挙げられる。
ヒドロキシル基及びアルコキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物としては、例えば、ヒドロキシル基又はアルコキシル基を有するアミノ樹脂、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、グリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂、スクシニルアミド−ホルムアルデヒド樹脂又はエチレン尿素−ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。具体的には、アミノ基の水素原子がメチロール基又はアルコキシメチル基又はその両方で置換されたメラミン誘導体、ベンゾグアナミン誘導体、又はグリコールウリルを用いることができる。このメラミン誘導体又はベンゾグアナミン誘導体は、2量体又は3量体として存在することも可能である。これらはトリアジン環1個当たり、メチロール基又はアルコキシメチル基を平均3〜6個を有するものが好ましい。
上記のメラミン誘導体又はベンゾグアナミン誘導体の例としては、市販品のトリアジン環1個当たりメトキシメチル基が平均3.7個置換されているMX−750、トリアジン環1個当たりメトキシメチル基が平均5.8個置換されているMW−30(以上、三和ケミカル社製)やサイメル300、301、303、350、370、771、325、327、703、712などのメトキシメチル化メラミン、サイメル235、236、238、212、253、254などのメトキシメチル化ブトキシメチル化メラミン、サイメル506、508などのブトキシメチル化メラミン、サイメル1141などのカルボキシル基含有メトキシメチル化イソブトキシメチル化メラミン、サイメル1123などのメトキシメチル化エトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1123−10などのメトキシメチル化ブトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1128などのブトキシメチル化ベンゾグアナミン、サイメル1125−80などのカルボキシル基含有メトキシメチル化エトキシメチル化ベンゾグアナミン(以上、三井サイアナミド社製)が挙げられる。また、グリコールウリルの例として、サイメル1170などのブトキシメチル化グリコールウリル、サイメル1172などのメチロール化グリコールウリルなど、パウダーリンク1174などのメトキシメチロール化グリコールウリル等が挙げられる。
ヒドロキシル基又はアルコキシル基を有するベンゼン又はフェノール性化合物としては、例えば、1,3,5−トリス(メトキシメチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(イソプロポキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(sec−ブトキシメチル)ベンゼン又は2,6−ジヒドロキシメチル−p−tert−ブチルフェノールが挙げられる。
より具体的には、国際公開公報WO2011/132751号(2011.10.27公開)の62〜66頁に掲載される、式[6−1]〜式[6−48]の架橋性化合物が挙げられる。
重合性不飽和結合を有する架橋性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン又はグリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を分子内に3個有する架橋性化合物、更に、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイドビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイドビスフェノール型ジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート又はヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を分子内に2個有する架橋性化合物、加えて、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルリン酸エステル又はN−メチロール(メタ)アクリルアミド等の重合性不飽和基を分子内に1個有する架橋性化合物等が挙げられる。
更に、下記式[7A]で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2017170945
(式[7A]中、Eはシクロヘキサン環、ビシクロヘキサン環、ベンゼン環、ビフェニル環、ターフェニル環、ナフタレン環、フルオレン環、アントラセン環又はフェナントレン環からからなる群から選ばれる基を示し、Eは下記式[7a]又は式[7b]から選ばれる基を示し、nは1〜4の整数を示す)。
Figure 2017170945
また、本発明の液晶配向剤に用いる架橋性化合物は、1種類でも、2種類以上組み合わせてもよい。
本発明の液晶配向剤における、架橋性化合物の含有量は、全ての重合体成分100質量部に対して、0.1〜150質量部が好ましい。なかでも、架橋反応が進行し目的の効果を発現させるためには、0.1〜100質量部が好ましい。より好ましいのは、1〜50質量部である。
本発明の液晶配向剤は、液晶配向剤を塗布した際の液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物を含有することができる。
液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ノ二オン系界面活性剤などが挙げられる。
より具体的には、例えば、エフトップEF301、EF303、EF352(以上、トーケムプロダクツ社製)、メガファックF171、F173、R−30(以上、大日本インキ社製)、フロラードFC430、FC431(以上、住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(以上、旭硝子社製)などが挙げられる。
界面活性剤の使用量は、液晶配向剤に含有される全ての重合体成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜2質量部、より好ましくは0.01〜1質量部である。
更に、液晶配向剤には、液晶配向膜中の電荷移動を促進して素子の電荷抜けを促進させる化合物として、国際公開公報WO2011/132751号(2011.10.27公開)の69〜73頁に掲載される、式[M1]〜式[M156]で示される窒素含有複素環アミンを添加することもできる。このアミンは、液晶配向剤に直接添加しても構わないが、濃度0.1〜10質量%、好ましくは1〜7質量%の溶液にしてから添加することが好ましい。この溶媒は、特定重合体を溶解させるならば特に限定されない。
本発明の液晶配向剤には、上記の貧溶媒、架橋性化合物、樹脂被膜又は液晶配向膜の膜厚の均一性や表面平滑性を向上させる化合物及び電荷抜けを促進させる化合物の他に、液晶配向膜と基板との密着性を向上させる目的のシランカップリング剤、さらには塗膜を焼成する際にポリイミド前駆体の加熱によるイミド化を効率よく進行させる目的のイミド化促進剤等を添加しても良い。
<液晶配向膜・液晶表示素子>
本発明の液晶配向膜は、上記の液晶配向剤を基板に塗布し、乾燥、焼成して得られる膜である。本発明の液晶配向剤を塗布する基板としては透明性の高い基板であれば特に限定されず、ガラス基板、窒化珪素基板、アクリル基板やポリカーボネート基板などのプラスチック基板等を用いることもできる。その際、液晶を駆動させるためのITO電極などが形成された基板を用いると、プロセスの簡素化の点から好ましい。また、反射型の液晶表示素子では、片側の基板のみにならばシリコンウエハーなどの不透明な物でも使用でき、この場合の電極にはアルミニウムなどの光を反射する材料も使用できる。
液晶配向剤の成膜方法は、工業的には、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷又はインクジェット法などで行う方法が一般的である。その他の成膜塗布方法としては、ディップ法、ロールコータ法、スリットコータ法、スピンナー法又はスプレー法などが知られている。
なかでも、本発明の液晶配向剤は、上記したように、重合体の含有成分比率や重合体の分子量を高く維持しながら液晶配向剤の低粘度にできるため、インクジェット法による塗布、成膜法が好適に使用できる。
液晶配向剤を基板上に塗布した後は、ホットプレート、熱循環型オーブン又はIR(赤外線)型オーブンなどの加熱手段により、溶媒を蒸発させて液晶配向膜とすることができる。液晶配向剤を塗布した後の乾燥、焼成工程は、任意の温度と時間を選択することができる。通常は、含有される溶媒を十分に除去するために50〜120℃で1〜10分焼成し、その後、150〜300℃で5〜120分焼成する条件が挙げられる。焼成後の液晶配向膜の厚みは、薄すぎると液晶表示素子の信頼性が低下する場合があるので、5〜300nmが好ましく、10〜200nmがより好ましい。
本発明の液晶配向剤は、基板上に塗布、焼成した後、ラビング処理や光配向処理などで配向処理をし、また、垂直配向用途などでは配向処理無しで、液晶配向膜として用いることができる。ラビング処理や光配向処理などで配向処理では、既知の方法や装置を使用できる。
液晶セルの作製方法の一例として、パッシブマトリクス構造の液晶表示素子を例にとり説明する。なお、画像表示を構成する各画素部分にTFT(Thin Film Transistor)などのスイッチング素子が設けられたアクティブマトリクス構造の液晶表示素子であってもよい。
具体的には、透明なガラス製の基板を準備し、一方の基板の上にコモン電極を、他方の基板の上にセグメント電極を設ける。これらの電極は、例えばITO電極とすることができ、所望の画像表示ができるようパターニングされている。次いで、各基板の上に、コモン電極とセグメント電極を被覆するようにして絶縁膜を設ける。絶縁膜は、例えば、ゾル−ゲル法によって形成されたSiO−TiOの膜とすることができる。
次に、各基板の上に液晶配向膜を形成し、一方の基板に他方の基板を互いの液晶配向膜面が対向するようにして重ね合わせ、周辺をシール剤で接着する。シール剤には、基板間隙を制御するために、通常、スペーサーを混入しておき、また、シール剤を設けない面内部分にも、基板間隙制御用のスペーサーを散布しておくことが好ましい。シール剤の一部には、外部から液晶を充填可能な開口部を設けておく。次いで、シール剤に設けた開口部を通じて、2枚の基板とシール剤で包囲された空間内に液晶材料を注入し、その後、この開口部を接着剤で封止する。注入には、真空注入法を用いてもよいし、大気中で毛細管現象を利用した方法を用いてもよい。液晶材料は、ポジ型液晶材料やネガ型液晶材料のいずれを用いてもよいが、好ましいのは、ネガ型液晶材料である。次に、偏光板の設置を行う。具体的には、2枚の基板の液晶層とは反対側の面に一対の偏光板を貼り付ける。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。下記で用いる略語は、以下のとおりである。
DA−1:1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン
DA−2:4,4’−ジアミノジフェニルメタン
DA−3:4,4’−ジアミノジフェニルアミン
CA−1:ピロメリット酸二無水物
CA−2:1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
CA−3:3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物
NMP:N−メチル−2−ピロリドン、 GBL:γブチロラクトン
BCS:ブチルセロソルブ、 PB :1−ブトキシ‐2−プロパノール
DME:ジプロピレングリコールジメチルエーテル
DPM:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
DAA:ダイアセトンアルコール、DEDG:ジエチレングリコールジエチルエーテル
DIBC:2,6−ジメチル‐4−ヘプタノール
<粘度の測定>
ポリアミック酸や液晶配向剤などの粘度は、E型粘度計(東機産業社製)で温度25℃において測定した。
<固形分濃度の測定法>
溶液1.0gをアルミニウム製カップに測りとり、200℃、2時間の条件で加熱処理した後、カップの上に残存している固体量を計測し、溶液の固形分濃度を測定した。
[ポリアミック酸A1の製造]
撹拌装置付きおよび窒素導入管付きの2000mlフラスコにDA−1を171.8g入れ、NMP1676gを加え、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を水冷下で撹拌しながらCA−1を113.8g加え、さらに固形分濃度が12重量%になるようにNMPを加え、窒素雰囲気下、50度で加熱しながら20時間撹拌し、固形分濃度が11.2重量%であポリアミック酸(A1)の溶液(粘度:90mPa・s)を得た。
[ポリアミック酸A2の製造]
撹拌装置付きおよび窒素導入管付きの2000mlフラスコにDA−1を100.8g及びDA−5を34.9g入れ、NMP1337gを加え、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を水冷下で撹拌しながらCA−1を92.2g加え、さらに固形分濃度が12重量%になるようにNMPを加え、窒素雰囲気下、50度で加熱しながら20時間撹拌し、ポリアミック酸(A2)の溶液(粘度:520mPa・s)を得た。
[ポリアミック酸溶液a1の製造]
ポリアミック酸(A1)溶液535.7gにNMPを264.3g、およびBCS200.0g加え、A1の濃度が6.0重量%のポリアミック酸溶液(a1)を得た。
[ポリアミック酸溶液a2の製造]
ポリアミック酸(A1)溶液535.7gにNMPを264.3g、およびPB200.0g加え、A1の濃度が6.0重量%のポリアミック酸溶液(a2)を得た。
[ポリアミック酸溶液a3の製造]
ポリアミック酸(A1)溶液535.7gにNMPを264.3g、およびDIBC200.0g加え、A1の濃度が6.0重量%のポリアミック酸溶液(a3)を得た。
[ポリアミック酸B1の製造]
撹拌装置付きおよび窒素導入管付きの2000ml四つ口フラスコにDA−3を87.7g入れ、NMPとGBLが各50重量%の比率でブレンドされた溶媒(以下溶媒1)1052.5gを加え、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を水冷下で撹拌しながらCA−2を70.1gと溶媒1を382.7g加えて、窒素雰囲気下、水冷下で3時間攪拌した。その後、DA−2を21.8gと溶媒1を191.3g加えて攪拌した。DA−2が溶解した後、CA−3を33.0gと溶媒1を287.0g加えて、再び窒素雰囲気下、水冷下で3時間攪拌することで、固形分濃度が9.8重量%のポリアミック酸(B1)の溶液(粘度:65mPa・s)を得た。このポリアミック酸(B1)溶液1.0gをアルミニウムカップに測りとり、200℃2時間の条件で処理した際の固形分濃度は9.8重量%であった。
[ポリアミック酸B2の製造]
撹拌装置付きおよび窒素導入管付きの2000ml四つ口フラスコにDA−3を95.6g入れ、DA−4を18.2g入れ、NMPを967g加え、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を水冷下で撹拌しながらCA−2を54.8gとNMPを276g加えて、窒素雰囲気下、水冷下で3時間攪拌した。その後、CA−4を75.0gと、固形分濃度が15重量%となるようにNMPを加えて、窒素雰囲気下、50度で加熱しながら、12時間攪拌した。このポリアミック酸(B2)溶液(粘度:302mPa・s)を得た。
[実施例1]
ポリアミック酸(B1)溶液153.4gを測りとり、その溶液に、NMPを1.3g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.3重量%入ったGBL溶液を38.5g、GBLを70.9g、PB78.5g及びDIBC50.0gを加え、室温で1時間撹拌した。その後、a2を107.5g加えて、さらに1時間撹拌することで、固形分:NMP:GBL:PB:DIBC=4.3:30:35.7:20:10(重量%)の溶液(C1)を500.0g得た。
[実施例2]
ポリアミック酸(B1)溶液153.4gを測りとり、その溶液に、NMPを1.3g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.3重量%入ったGBL溶液を38.5g、GBLを145.9g及びDIBC53.5gを加え、室温で1時間撹拌した。その後、a3を107.5g加えて、さらに1時間撹拌することで、固形分:NMP:GBL:DIBC=4.3:30:50.7:15(重量%)の溶液(C2)を500.0g得た。
[実施例3]
ポリアミック酸(B1)溶液153.4gを測りとり、その溶液に、NMPを1.3g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.3重量%入ったGBL溶液を38.5g、GBLを70.9g、BCS78.5g及びDIBC50.0gを加え、室温で1時間撹拌した。その後、a1を107.5g加えて、さらに1時間撹拌することで、固形分:NMP:GBL:BCS:DIBC=4.3:30:35.7:20:10(重量%)の溶液(C3)を500.0g得た。
[実施例4]
ポリアミック酸(B1)溶液153.4gを測りとり、その溶液に、NMPを1.3g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.3重量%入ったGBL溶液を38.5g、GBLを95.9g、DIBC53.5g及びDAA50.0gを加え、室温で1時間撹拌した。その後、a3を107.5g加えて、さらに1時間撹拌することで、固形分:NMP:GBL:DIBC:DAA=4.3:30:40.7:15:10(重量%)の溶液(C4)を500.0g得た。
[実施例5]
ポリアミック酸(B1)溶液153.4gを測りとり、その溶液に、NMPを1.3g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.3重量%入ったGBL溶液を38.5g、GBLを120.9g、DIBC53.5g及びDEDG25.0gを加え、室温で1時間撹拌した。その後、a3を107.5g加えて、さらに1時間撹拌することで、固形分:NMP:GBL:DIBC:DEDG=4.3:30:40.7:15:5(重量%)の溶液(C5)を500.0g得た。
[実施例6]
12重量%のポリアミック酸(A2)溶液33.3gと、15重量%のポリアミック酸(B2)溶液106.6gとの混合液を30分撹拌した後、これに対し、NMPを11.1g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.0重量%入ったNMP溶液20.0g、GBLを179.0g、DIBCを75.0g及びBCSを75.0g加え、室温で3時間撹拌することで、A2とB2のポリマー固形分比が2:8であり、固形分:NMP:GBL:DIBC:BCS=4.2:30:40.8:15:15(重量%)の溶液(C11)を500.0g得た。
[実施例7]
12重量%のポリアミック酸(A2)溶液33.3gと、15重量%のポリアミック酸(B2)溶液106.6gとの混合液を30分撹拌した後、これに対し、NMPを5.1g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.0重量%入ったNMP溶液20.0g、AD−1が10重量%入ったNMP溶液を6.0g、GBLを179.0g、DIBCを75.0g及びBCSを75.0g加え、室温で3時間撹拌することで、A2とB2のポリマー固形分比が2:8であり、ポリマー固形分に対してAD−1が3.0重量%含まれた、総固形分:NMP:GBL:DIBC:BCS=4.2:30:40.8:15:15(重量%)の溶液(C12)を500.0g得た。
[実施例8]
12重量%のポリアミック酸(A2)溶液33.3gと、15重量%のポリアミック酸(B2)溶液106.6gとの混合液を30分撹拌した後、これに対し、NMPを11.1g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.0重量%入ったNMP溶液20.0g、GBLを179.0g、DIBCを75.0g及びPBを75.0g加え、室温で3時間撹拌することで、A2とB2のポリマー固形分比が2:8であり、固形分:NMP:GBL:DIBC:PB=4.2:30:40.8:15:15(重量%)の溶液(C13)を500.0g得た。
[比較例1]
ポリアミック酸(B1)溶液153.4gを測りとり、その溶液に、NMPを1.3g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.3重量%入ったGBL溶液を38.5g、GBLを145.9g及びBCS53.5gを加え、室温で1時間撹拌した。その後、a1を107.5g加えて、さらに1時間撹拌することで、固形分:NMP:GBL:BCS=4.3:30:50.7:15(重量%)の溶液(C6)を500.0g得た。
[比較例2]
ポリアミック酸(B1)溶液153.4gを測りとり、その溶液に、NMPを1.3g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.3重量%入ったGBL溶液を38.5g、GBLを95.9g、BCS53.5g及びDPM50.0gを加え、室温で1時間撹拌した。その後、a1を107.5g加えて、さらに1時間撹拌することで、固形分:NMP:GBL:BCS:DPM=4.3:30:40.7:15:10(重量%)の溶液(C7)を500.0g得た。
[比較例3]
ポリアミック酸(B1)溶液153.4gを測りとり、その溶液に、NMPを1.3g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.3重量%入ったGBL溶液を38.5g、GBLを70.9g及びBCS128.5gを加え、室温で1時間撹拌した。その後、a1を107.5g加えて、さらに1時間撹拌することで、固形分:NMP:GBL:BCS=4.3:30:35.7:30(重量%)の溶液(C8)を500.0g得た。
[比較例4]
ポリアミック酸(B1)溶液153.4gを測りとり、その溶液に、NMPを1.3g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.3重量%入ったGBL溶液を38.5g、GBLを95.9g、BCS53.5g及びDAA50.0gを加え、室温で1時間撹拌した。その後、a1を107.5g加えて、さらに1時間撹拌することで、固形分:NMP:GBL:BCS:DAA=4.3:30:40.7:15:10(重量%)の溶液(C9)を500.0g得た。
[比較例5]
ポリアミック酸(B1)溶液153.4gを測りとり、その溶液に、NMPを1.3g、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランが1.3重量%入ったGBL溶液を38.5g、GBLを120.9g、PB78.5gを加え、室温で1時間撹拌した。その後、a2を107.5g加えて、さらに1時間撹拌することで、固形分:NMP:GBL:PB=4.3:30:45.7:20(重量%)の溶液(C10)を500.0g得た。
実施例1〜8及び比較例1〜5については、孔径1μmのフィルターで濾過した後、25℃における粘度をE型粘度計(東機産業社製)で確認した。その後、以下の塗布評価も実施した。
[インクジェット塗布性評価]
上記実施例1〜8及び比較例1〜5について、インクジェット塗布装置(石井表記社製)を用いて、TFT基板上に塗布した。塗布条件は、ノズル間ピッチ127μm、塗布速度250mm/sec、ディスペンス量70pL、塗布面積36×36mmで行った。塗膜の膜厚は、110℃のホットプレート上で1分仮乾燥を行った後、230℃、15分の条件で、IRオーブンで焼成した際に、120nmとなる条件で塗布した。
[塗膜の評価方法]
塗布された基板を110℃で仮乾燥した塗膜について、コンタクトホールや配線の影響で発生するドットやスジ状のムラ程度を比較して、4段階で評価した。目視で全面に顕著なムラが確認できるものをLv4、目視で部分的にムラが確認できるものをLv3、ムラが目視では見えないものをLv2、光学顕微鏡でもムラが全くないものをLv1とした。
また、クロムが表面に蒸着されたガラス基板上にも塗布を行い、塗膜端部の色調変化(膜厚ムラ)がある部分の幅を、ノギスで測長し、Haloサイズとして評価した。なお、Haloサイズは値が小さいほど、良好な塗膜であるとされる。
さらに、塗膜幅を実測し、設定塗布領域に対して、実測値と設定値の差を寸法安定性として評価した。なお、この評価では、値が小さいものほど良好な塗膜であるとされる。
これらの結果を表1、2に示す。
Figure 2017170945
Figure 2017170945
なお、2016年3月31日に出願された日本特許出願2016−072568号の明細書、特許請求の範囲、図面、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (12)

  1. 液晶を配向させる能力を有する重合体と、下記式(a)で表される化合物を含む溶媒と、を含有することを特徴とする液晶配向剤。
    Figure 2017170945
    式(a)中、R1、は、それぞれ独立して、直鎖又は分岐状の炭素数1〜8のアルキル基である。但し、RとRの炭素数の合計は4以上である。
  2. 前記重合体が、テトラカルボン酸誘導体成分と、ジアミン成分との反応により得られるポリイミド前駆体及びそのイミド化物であるポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体である請求項1に記載の液晶配向剤。
  3. 前記溶媒が全溶媒量の1〜50重量%含有される請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
  4. 前記溶媒が、下記のa−1〜a-48からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
    Figure 2017170945
    Figure 2017170945
    Figure 2017170945
  5. 前記溶媒が、前記a−22、a−13〜a−21、a−24、a−26、a−27、a−31、a−34、a−37、又はa−38である請求項4に記載の液晶配向剤。
  6. 前記溶媒が、前記a−22、又はa−38である請求項4に記載の液晶配向剤。
  7. 前記溶媒が、更に、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、γ‐ブチロラクトン、3−メトキシーN,N−ジメチルプロパンアミドおよび1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンからなる群から選ばれる少なくとも1種の良溶媒を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  8. 前記良溶媒が、上記の特定溶媒の100重量部に対して、5〜30重量部含有される請求項7に記載の液晶配向剤。
  9. 溶媒として、更に、ブチルセロソルブ、1−ブトキシ‐2−プロパノール、ブチルセロソルブアセタート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、プロピレングリコールジアセタート、ジイソブチルケトン、エチルカルビトールおよびジプロピレングリコールジメチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の貧溶媒を含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の液液晶配向剤。
  10. 前記貧溶媒が、上記の特定溶媒の100重量部に対して、5〜40重量部含有される請求項9に記載の液晶配向剤。
  11. 請求項1〜10に記載の液晶配向剤から得られる液晶配向膜。
  12. 請求項11に記載の液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
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