JPWO2017170828A1 - 硬化膜形成組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
近年、電極や機能性薄膜等のパターニング層として疎水性側鎖を含有するポリイミド前駆体または該ポリイミド前駆体から得られるポリイミドを採用し、ポリイミド膜の親疎水性を変化させることにより、水接触角を変化する事が可能であることを利用して、塗布型機能材料を塗り分ける技術が広く研究されている。
また同文献の実施例において、脂肪族環を有する酸二無水物と炭化水素基を側鎖に有するジアミンを用いて得られるポリアミド酸を濡れ性変化層として用いた場合に、紫外線照射により親疎水性が大きく変化したとする結果が示されており、また該濡れ性変化層上にPEDOT/PSSからなる電極層を形成して、電子素子を作製したことが示されている。
しかし、上記文献に例示される疎水性の側鎖では、側鎖の含有量を十分に多くした場合においても、未露光部の疎水性(すなわち撥水性)は十分に高いとは言えず、例えば未露光部に画像形成液がはみ出した場合、そのまま画像形成液が乾燥してしまい、目的の画像が得られないという問題があった。また、濡れ性変化層が架橋構造を形成していないため画像形成液に使用される溶媒の種類によっては濡れ性変化層が溶解してしまうという問題があった。
[1] (A)成分として、下記式(1)の構造を有する第1モノマー由来の構造単位を含む重合体と、
(B)成分として、成分(A)以外の重合体であって、重合体の全重量基準に基づくフッ素含有率が(A)成分より少ない重合体と、
(C)成分として光酸発生剤と、
溶剤と
を含有することを特徴とする、硬化膜形成用樹脂組成物。
(式中、R1は水素またはメチル基を表し、
R2はそれが結合する酸素原子を伴って脱離可能なフッ素含有基を表す。)
[2] R2が、分岐および/または環化していてもよく、芳香族環、−O−、−S−、−CO−、−CS−、−NH−、又はこれらの組合せにより中断されていてもよい、フッ素で置換された炭化水素基を表す、[1]に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
[3] R2の炭素原子数が2以上である、[1]又は[2]に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
[4] (A)成分の重合体が、熱により(A)成分の重合体同士の間、又は(A)成分の重合体と(B)成分の重合体との間に共有結合を形成し得る基(基(x))を有する第2モノマー由来の構造単位をさらに含有することを特徴とする、[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
[5] (B)成分の重合体が、熱により(B)成分の重合体同士の間、又は(A)成分の重合体と(B)成分の重合体との間に共有結合を形成し得る基(基(x))を有するモノマー由来の構造単位を含有することを特徴とする、[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
[6] 基(x)がヒドロキシ基、カルボキシル基、アミド基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基、及び下記式(2)で表される基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基である[4]又は[5]に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
(式中、R3はアルキル基、アルコキシ基、またはフェニル基を表す。)
[7] (D)成分として基(x)と熱反応し得る基を一分子あたり2つ以上有する化合物をさらに含有する、[4]乃至[6]のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
[8] (A)成分の重合体中のフッ素含有率が、重合体の全重量に基づいて5重量%以上である、[1]乃至[7]のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
[9] (B)成分の重合体中のフッ素含有率が、重合体の全重量に基づいて5重量%未満である、[1]乃至[8]のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
[10] [1]乃至[9]のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物を用いて得られ、紫外線露光部が未露光部より親液化することを特徴とする硬化膜。
[11] 紫外線露光部と未露光部のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに対する接触角の差が5°以上である、[10]に記載の硬化膜。
[12] [10]又は[11]の硬化膜からなる配線形成補助層。
[13] 硬化膜形成用樹脂組成物の製造のための、下記式(1)の構造を有する第1モノマー由来の構造単位を含む重合体の使用。
(式中、R1は水素またはメチル基を表し、
R2はそれが結合する酸素原子を伴って脱離可能なフッ素含有基を表す。)
[14] 硬化膜形成用樹脂組成物の製造のための、下記式(1)の構造を有する第1モノマー由来の構造単位、及び熱により(A)成分の重合体同士の間、又は(A)成分の重合体と(B)成分の重合体との間に共有結合を形成し得る基(基(x))を有する第2モノマー由来の構造単位を含む共重合体の使用。
(式中、R1は水素またはメチル基を表し、
R2はそれが結合する酸素原子を伴って脱離可能なフッ素含有基を表す。)
[15] 紫外線露光部が未露光部より親液化する硬化膜の製造のための、[1]乃至[9]のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物の使用。
[16] 紫外線露光部と未露光部のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに対する接触角の差が5°以上である、[15]に記載の使用。
さらに、本発明の組成物から形成される硬化膜は、画像形成液をインクジェットのみならずスピンコートやディップ法など様々な方法で塗布することが可能であるため、生産性の点で有効な材料となる。
(式中、R1は水素またはメチル基を表し、
R2はそれが結合する酸素原子を伴って脱離可能なフッ素含有基を表す。)
1.(A)成分
2.(B)成分
3.(C)成分
4.(D)成分
5.その他の添加剤
6.溶剤
7.硬化膜形成組成物の調製
8.塗膜及び硬化膜の製造方法
9.画像形成用下層膜としての使用:画像形成用電極の製造方法
本発明の硬化膜形成組成物に含有される(A)成分は、上記式(1)の構造を有する第1モノマー由来の構造単位を含む重合体である。(A)成分は、フッ素含有率が(B)成分に比較して高い富フッ素重合体であり、本樹脂組成物が基板上に塗布されたとき、塗布層の表層表面側に相対的に高濃度で存在するものである。好ましくは、(A)成分の重合体中のフッ素含有率は、重合体の全重量に基づいて5重量%以上である。
本発明の硬化膜形成組成物に含有される(A)成分は、少なくとも上記式(1)の構造を有するモノマー由来の構造単位を含む重合体である(式中、R1、およびR2は上に定義したとおりである。)。
(a) 上記式(1)の構造を有するモノマー一種の単独重合体、
(b) 上記式(1)の構造を有するモノマー二種以上の共重合体、
(c) 上記式(1)の構造を有するモノマー(一種又は二種以上)とアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、又はそれらの誘導体等の不飽和二重結合を有するモノマーの共重合体
が包含される。
(A)成分の重合体(以下、特定共重合体ともいう)は、斯かる構造を有する重合体であればよく、重合体を構成する高分子の主鎖の骨格及び側鎖の種類などについて特に限定されない。
好ましくは、R2はフッ素で置換された炭化水素基を表す。
当該炭化水素基は分岐および/または環化していてもよい。また、当該炭化水素基は、芳香族環、−O−、−S−、−CO−、−CS−、−NH−、又はこれらの組合せにより中断されていてもよい。かかる中断基を例示すると、フェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、エーテル、チオエーテル、カルボニル、カルボキシル、アミド、ウレア等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
R2の炭素原子数は好ましくは2以上、より好ましくは2〜18、最も好ましくは2〜10である。
上記フルオロアルキル基の炭素原子数は、2以上、2乃至50、2乃至30、2乃至18、2乃至10、4乃至10、4乃至8の順で好ましい。これらは分岐および/または環化していてもよい。
このようなフルオロアルキル基としては、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2−(パーフルオロブチル)エチル基、3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピル基、2−(パーフルオロヘキシル)エチル基、3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピル基、2−(パーフルオロオクチル)エチル基、3−パーフルオロオクチル−2−ヒドロキシプロピル基、2−(パーフルオロデシル)エチル基、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)エチル基、3−(パーフルオロ−3−メチルブチル)−2−ヒドロキシプロピル基、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチル基、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)−2−ヒドロキシプロピル基、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチル基、及び2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)−2−ヒドロキシプロピル基、等が挙げられる。
例えば、下記式1で表されるポリフルオロエーテル構造からなるRf基(a)が挙げられる。
−(X−O)n−Y ・・・式1
式1中、Xは、炭素原子数1〜10の2価飽和炭化水素基又は炭素原子数1〜10のフルオロ化された2価飽和炭化水素基であって、nで括られた単位毎に同一の基又は異なる基を示し、Yは、水素原子(Yに隣接する酸素原子に隣接する炭素原子にフッ素原子が結合していない場合に限る)、炭素原子数1〜20の1価飽和炭化水素基又は炭素原子数1〜20のフルオロ化された1価飽和炭化水素基を示し、nは2〜50の整数を示す。ただし、式1におけるフッ素原子の総数は2以上である。
式2中、pは2又は3の整数を示し、nで括られた単位毎に同一の基であり、qは1〜20の整数、nは2〜50の整数を示す。
−CF2O(CF2CF2O)n−1CF3 (nは2〜9)、
−CF(CF3)O(CF2CF(CF3)O)n−1C6F13 (nは2〜6)、
−CF(CF3)O(CF2CF(CF3)O)n−1C3F7 (nは2〜6)
が合成の容易さの点から好ましく挙げられる。
式(1)の構造以外にも、(A)成分の重合体は、熱により(A)成分の重合体同士の間、又は(A)成分の重合体と(B)成分の重合体との間に共有結合を形成し得る基(基(x))を有する第2モノマー由来の構造単位をさらに含有することができる(なお、別に添加してもよい架橋剤については(D)成分の項で説明する)。
(式中、R3はアルキル基、アルコキシ基、またはフェニル基を表す。)
これらのうち、ヒドロキシ基、カルボキシル基またはアミド基が好ましい。
そのようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びシクロヘプチル基等が挙げられる。
その中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基及びイソブチル基等が好ましい。
そのようなアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、1−メチル−n−ブトキシ基、2−メチル−n−ブトキシ基、3−メチル−n−ブトキシ基、1,1−ジメチル−n−プロポキシ基、1,2−ジメチル−n−プロポキシ基、2,2−ジメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−n−プロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチル−n−ペンチルオキシ基、2−メチル−n−ペンチルオキシ基、3−メチル−n−ペンチルオキシ基、4−メチル−n−ペンチルオキシ基、1,1−ジメチル−n−ブトキシ基、1,2−ジメチル−n−ブトキシ基、1,3−ジメチル−n−ブトキシ基、2,2−ジメチル−n−ブトキシ基、2,3−ジメチル−n−ブトキシ基、3,3−ジメチル−n−ブトキシ基、1−エチル−n−ブトキシ基、2−エチル−n−ブトキシ基、1,1,2−トリメチル−n−プロポキシ基、1,2,2,−トリメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−1−メチル−n−プロポキシ基、1−エチル−2−メチル−n−プロポキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、n−エイコサデシルオキシ基、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基及びシクロヘプチルオキシ基等が挙げられる。
その中でも、メトキシ基、エトキシ基及びn−プロポキシ基等が好ましい。
そのようなモノマーの具体例としては、アクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、マレイミド化合物、アクリロニトリル、マレイン酸無水物、スチレン化合物及びビニル化合物等が挙げられる。
以下、第3モノマーの具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
また、特定共重合体を得る際に第3モノマーを併用する場合、その使用量は、全モノマーの合計量に基づいて、90モル%以下であることが好ましい。
前記方法により得られる特定共重合体は、通常、溶剤に溶解した溶液の状態である。
本発明の硬化膜形成組成物に含有される(B)成分は、成分(A)以外の重合体であって、重合体の全重量基準に基づくフッ素含有率が(A)成分より少ない重合体である。(B)成分は、フッ素原子を含まないか、含んでいても微量である貧フッ素重合体であり、本樹脂組成物が基板上に塗布されたとき、塗布層の基板側に相対的に高濃度で存在するものである。好ましくは(B)成分の重合体中のフッ素含有率は、重合体の全重量に基づいて5重量%未満である。
このポリマーブレンドにおいて、含有する重合体((A)成分、(B)成分、及びその他の重合体)の構造等を適宜調整することにより、硬化膜を形成した際に膜内の厚さ方向で各重合体の濃度勾配を生じさせることが可能となるため、有用な手段として利用できる。
各成分の配合割合については「硬化膜形成組成物の調製」の項で述べる。
このとき、低撥液性の材料と親撥液性変換層の材料(すなわち本発明の(A)成分の重合体)とを混合し、その際、上層の材料の極性又は分子量を、下層のものと比較して小さいものとすれば、混合液を基板に塗布・乾燥して溶媒が蒸発する間、上層の材料が表面に移行し層を形成する挙動を示すため、上述の濃度勾配(ここでいう層分離)を容易に制御することができる。
下層材として用いられ得るその他の材料としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリイソブチレン、ポリエステル、ポリイミドなどの一般的な有機ポリマーが挙げられる。
例えば、本発明の硬化膜形成組成物に含有される(B)成分としては、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミド基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基、及び上記式(2)で表される基からなる群から選ばれる基(x)(以下、特定官能基2ともいう。)を少なくとも2つ有する化合物を含有させることができる。
また、アクリル重合体を得る際に特定官能基2を有さないモノマーを併用する場合、その使用量は、全モノマーの合計量に基づいて、98重量%以下であることが好ましい。
本実施の形態の硬化膜形成用樹脂組成物は、(A)成分、(B)成分及び溶剤に加えて、(C)成分として光酸発生剤をさらに含有する。
本発明に係る硬化膜形成用樹脂組成物は、(D)成分として基(x)と熱反応し得る基を一分子あたり2つ以上有する化合物をさらに含有することができる。(D)成分は架橋剤であり、任意選択的に組成物中に導入されるものである。例えば、(A)、(B)成分が有するヒドロキシ基等と熱反応により橋架け構造を形成しうる構造を有する化合物である。
エポキシ系化合物としては、例えば式(d2)で表される架橋性化合物を含有することができる。
(式中、kは2〜10の整数、mは0〜4の整数を示し、R21はk価の有機基を表す)
市販品としては、B−830、B−815N、B−842N、B−870N、B−874N、B−882N、B−7005、B−7030、B−7075、B−5010(以上、三井化学(株)製)、デュラネート(登録商標)17B−60PX、同TPA−B80E、同MF−B60X、同MF−K60X、同E402−B80T(以上、旭化成ケミカルズ(株)製)等が挙げられる。
また、カレンズ(登録商標)AOI、カレンズMOI、カレンズMOI−BM、カレンズMOI−BP、カレンズMOI−DEM(以上、昭和電工(株)製)等のブロック化イソシアネート基を有するモノマー等を原料として得られる重合体を用いることができる。
(式中、W1はk1価の有機基を表す。V1は、−H、−OH、−SR、−ORまたは−NHRを表し、Rは、ベンゼン環、シクロヘキサン環、ヘテロ環、フッ素、エーテル結合、エステル結合、アミド結合を任意の場所に含んでいてもよい炭素原子数が1〜35の一価の有機基を表す。k1は、1〜8の整数を表す。)
その具体例としては、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、アジピン酸、アジポアミド、1−(4−(2−(4−(3−オキソーブチル)−フェノキシ)−エトキシ)−フェニル)−ブタン―1,3−ジオン、1,4−ブタンジオールジアセトアセテート等が挙げられる。
また、基(x)を1分子鎖あたり2個以上有する高分子化合物として(B)成分として規定された重合体のうち、基(x)を1分子鎖あたり2個以上有する重合体を用いることもできる。
本発明の実施形態の硬化膜形成用樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、その他の添加剤を含有することができる。
その他の添加剤としては、例えば、増感剤を含有することができる。増感剤は、本実施形態の硬化膜形成組成物から本発明の実施形態の硬化膜を形成するに際し、その光反応を促進することにおいて有効となる。
これらの増感剤は特に上述のものに限定されるものではない。これらは、単独または2種以上の化合物を併用することが可能である。
本発明の実施形態の硬化膜形成用樹脂組成物は、溶剤に溶解した溶液状態で用いられることが多い。その際に用いられる溶剤は、(A)成分、(B)成分および(C)成分、必要に応じて(D)成分、および/または、その他の添加剤を溶解するものであり、そのような溶解能を有する溶剤であれば、その種類および構造などは特に限定されるものでない。
本発明に係る硬化膜形成用樹脂組成物は、(A)成分として、上記式(1)の構造を有する第1モノマー由来の構造単位を含む重合体と、(B)成分として、成分(A)以外の重合体であって、重合体の全重量基準に基づくフッ素含有率が(A)成分より少ない重合体と、(C)成分として光酸発生剤と、溶剤とを含有する。また、(D)成分として架橋剤を含有することができる。そして、本発明の効果を損なわない限りにおいて、その他の添加剤を含有することができる。
(A)成分の重合体と(B)成分の重合体との合計量の100質量部に対して
0.1質量部乃至20質量部の(C)成分の光酸発生剤、及び
溶剤
を含有する硬化膜形成用樹脂組成物。
(A)成分の重合体と(B)成分の重合体との合計量の100質量部に対して
0.1質量部乃至20質量部の(C)成分の光酸発生剤、
3質量部乃至40質量部の(D)成分、及び
溶剤を含有する硬化膜形成用樹脂組成物。
本実施形態の硬化膜形成組成物における固形分の割合は、各成分が均一に溶剤に溶解している限り、特に限定されるものではないが、1質量%乃至80質量%であり、好ましくは3質量%乃至60質量%であり、より好ましくは5質量%乃至40質量%である。ここで、固形分とは、硬化膜形成組成物の全成分から溶剤を除いたものをいう。
本発明の硬化膜形成用樹脂組成物をポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンナフタレート、ポリイミドなどの汎用のプラスチック基板やガラス基板などの上に、ディップ法、スピンコート法、転写印刷法、ロールコート法、インクジェット法、スプレー法、刷毛塗り等によって塗布し、その後、ホットプレートまたはオーブン等でこの塗膜を乾燥・加熱処理することにより、画像形成用下層膜や絶縁膜として使用できるパターニング用硬化膜が形成される。
焼成温度は、(A)成分の式(1)の構造および(C)成分の光酸発生剤の分解を抑制するために200℃以下であることが好ましい。
焼成は2段階以上の温度変化をつけてもよい。段階的に焼成することで得られる膜の均一性をより高めることができる。
本発明の画像形成用下層膜に紫外線をパターン状に照射し、続いて、後述する画像形成液を塗布することにより、画像形成用電極を製造することができる。
上記マスクとしては、材質や形状は特に限定されることはなく、電極を必要とする領域が紫外線を透過し、それ以外の領域が紫外線に不透過であればよい。
同様の理由で、画像形成液の接触角が、紫外線未照射部では30°以上であり、紫外線照射部では20°以下であることが好ましい。
また、電荷輸送物質の電荷輸送能を向上させる目的でハロゲン、ルイス酸、プロトン酸、遷移金属化合物(具体例としてはBr2、I2、Cl2、FeCl3、MoCl5、BF4、AsF6、SO4、HNO4、H2SO4、ポリスチレンスルホン酸等)などの電荷受容性物質、あるいはアルカリ金属、アルキルアンモニウムイオン(具体例としてはLi、Na、K、Cs、テトラエチレンアンモニウム、テトアブチルアンモニウム等)などの電荷供与性物質をドーパントとして更に画像形成液に加えても良い。
また、水など特に表面張力の大きな溶媒も用いる事が可能であるが、界面活性剤などを添加し表面張力を調整した方が好ましい。
以下に本発明の画像形成用下層膜を有機FET素子に用いた例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下の実施例および比較例で用いられる各組成成分は、次のとおりである。なお、FMAAおよびCL1の合成方法は後に記す。
HPMA:4−ヒドロキシフェニルメタクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
PEGMA:ポリ(エチレングリコール)メタクリレート Average Mn 360(SIGMA−ALDRICH製)
GLM:グリセリンモノメタクリレート
BMAA:N−ブトキシメチルアクリルアミド
MOI−BP:2−[(3,5―ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート
AIBN:α、α’−アゾビスイソブチロニトリル
HPC−SSL:ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製)
カレンズMOI−DEM(昭和電工社製):下記式(D1)で示される化合物
光酸発生剤は式(C1)で表されるIrgacure PAG103(BASF社製)および式(C2)で表されるIrgacure PAG121(BASF社製)を使用した。
実施例および比較例の各硬化膜形成組成物は溶剤を含有し、その溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PM−P)およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA−P)を用いた。
重合体の分子量の測定は、装置として日本分光社製GPCシステムを用い、カラムとしてShodex(登録商標)KF−804L及び803Lを用い、下記の条件にて実施した。
カラムオーブン:40℃
流量:1ml/分
溶離液:テトラヒドロフラン
式(A1)で表される化合物F9MAAの合成
式(A2)で表される化合物F7MAAの合成
式(A3)で表される化合物F13MAAの合成
式(D2)で表される化合物CL1の合成
窒素雰囲気中、脱水塩化メチレン393ml、メルドラム酸33.4g(23.2mmоl)、及びN,N−ジメチル−4−アミノピリジン36.7g(30.0mоl)を0℃にて仕込み、セバコイルクロリド27.7g(11.6mоl)を60mlの脱水塩化メチレンに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、徐々に温度を上げ室温で20時間攪拌を行った。その後2規定塩酸70mlと水20mlの混合溶液で水洗を1回行った。得られた有機層を2規定塩酸25mlと水200mlの混合溶液で水洗を1回行い、有機層を硫酸マグネシウム10gで乾燥した。その後、ろ過により硫酸マグネシウムを除去し、得られたろ液を濃縮して得た粗物をアセトン112gで加熱溶解させ、その後冷却して析出した結晶を乾燥させて薄黄色固体のCL1を得た(21.9g(4.81mоl)、収率41.5%)。この化合物の構造は1H−NMR分析により以下のスペクトルデータを得て確認した。1H−NMR(CDCl3):δ3.06(t,4H),1.74−1.66(m,16H),1.43−1.34(m,8H).
P1:F9MAA/HEMA 56/44
F9MAA 2.56g、HEMA 2.0g、重合触媒としてAIBN 0.3gをPMA−P 41.2gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度10質量%)(P1)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは5,872、Mwは8,555であった。
P2:BMAA/HEMA 80/20
BMAA 8.0g、HEMA 2.0g、重合触媒としてAIBN 0.3gをPM−P 41.2gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度20質量%)(P2)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは3,789、Mwは7,514であった。
P3:F9MAA/HPMA/HEMA 18/55/27
F9MAA 1.28g、HPMA 4.0g、HEMA 2.0g、重合触媒としてAIBN 0.3gをPMA−P 41.2gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度15質量%)(P3)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは7,020、Mwは7,971であった。
P4:BMAA/HPMA/HEMA 40/40/20
BMAA 4.0g、HPMA 4.0g、HEMA 2.0g、重合触媒としてAIBN 0.3gをPM 41.2gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度20質量%)(P4)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは10,103、Mwは25,498であった。
P5:MOI−DEM 100
カレンズMOI−DEM(昭和電工社製) 10.0g、重合触媒としてAIBN 0.3gをPM 41.2gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度20質量%)(P5)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは17,279、Mwは54,273であった。
P6:F9MAA/PEGMA 56/44
F9MAA 2.56g、PEGMA 2.0g、重合触媒としてAIBN 0.3gをPM−P 12.2g、PMA−P 12.2gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度20質量%)(P6)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは22,262、Mwは50,083であった。
P7:F9MAA/GLM 56/44
F9MAA 2.56g、GLM 2.0g、重合触媒としてAIBN 0.3gをPM−P 12.2g、PMA−P 12.2gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度20質量%)(P7)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは23,029、Mwは51,421であった。
P8:F7MAA/HEMA 56/44
F7MAA 2.56g、HEMA 2.0g、重合触媒としてAIBN 0.3gをPM−P 12.2g、PMA−P 12.2gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度20質量%)(P8)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは14,352、Mwは28,460であった。
P9:F13MAA/HEMA 56/44
F13MAA 2.56g、HEMA 2.0g、重合触媒としてAIBN 0.3gをPM−P 12.2g、PMA−P 12.2gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度20質量%)(P9)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは12,074、Mwは19,702であった。
P10:F9MAA/MOI−BP/HEMA 40/40/20
F9MAA 4.0g、MOI−BP 4.0g、HEMA 2.0g、重合触媒としてAIBN 0.5gをPM−P 20.6g、PMA−P 20.6gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度20質量%)(P10)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは14,475、Mwは43,907であった。
P11:BMAA/MOI−BP/HEMA 40/40/20
BMAA 4.0g、MOI−BP 4.0g、HEMA 4.0g、重合触媒としてAIBN 0.7gをPM−P 41.2gに溶解し、80℃にて20時間反応させることによりアクリル共重合体溶液(固形分濃度20質量%)(P11)を得た。得られたアクリル共重合体のMnは20,277、Mwは133,030であった。
表1に示す組成にて実施例および比較例の各硬化膜形成組成物を調製した。ただし、各組成物の固形分濃度はいずれも5重量%とした。次に、各硬化膜形成組成物を用い、硬化膜を形成し、得られた硬化膜のそれぞれについて、接触角測定およびn−nоnane、PMA−Pに対する耐溶剤性の評価を行った。なお、表1中の組成比は固形分での比を表すものとする。
実施例および比較例の各硬化膜形成組成物をシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて850rpmで30秒間回転塗布した後、温度140℃で120秒間、ホットプレート上で加熱乾燥を行い、膜厚200nmの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS製 F20を用いて測定した。この塗膜を二つの領域に分け、一方の領域にキヤノン(株)製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が100mJ/cm2の紫外線を一定時間、塗膜面に対し垂直に照射した(以下、この領域を「露光部」、それ以外の領域を「未露光部」と称する)。次いで、120℃で120秒間ホットプレート上においてポストベークを行った。得られた硬化膜の未露光部と露光部をn−nоnane、別にPMA−Pに1分間浸漬前後膜厚を測定し、残膜率を算出することで耐溶剤性評価とした。
以上の評価を行った結果を、上述したように、表2に示す。
また、実施例1乃至15は(撥液基)の架橋効果により露光部において特に優れた耐溶剤性を示した。一方、比較例2では露光部と未露光部との間に耐溶剤性の差は見られず、PMA−Pに対する露光部の耐溶剤性は実施例1乃至15に劣る結果となった。
実施例および比較例の各硬化膜形成組成物をシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、温度140℃で120秒間、ホットプレート上で加熱乾燥を行い、膜厚200nmの塗膜を形成した。膜厚はFILMETRICS製 F20を用いて測定した。この塗膜を二つの領域に分け、一方の領域にキヤノン(株)製紫外線照射装置PLA−600FAにより365nmにおける光強度が100mJ/cm2の紫外線を一定時間、塗膜面に対し垂直に照射した。次いで、120℃で120秒間ホットプレート上においてポストベークを行い、得られた塗布膜の未露光部と露光部の接触角測定を行った(以下、この領域を「露光部」、それ以外の領域を「未露光部」と称する)。接触角の測定は、恒温恒湿環境(25℃±2℃、50%RH±5%)において、全自動接触角計 CA−W(協和界面科学(株)製)を使用し測定した。なお、PMA−Pおよびn−nоnaneの接触角は着液後5秒間静止してから測定した。
以上の評価を行った結果を、上述したように、表3に示す。
一方、比較例1乃至比較例2では露光部と未露光部との間に接触角の違いが見られなかった。
Claims (16)
- R2が、分岐および/または環化していてもよく、芳香族環、−O−、−S−、−CO−、−CS−、−NH−、又はこれらの組合せにより中断されていてもよい、フッ素で置換された炭化水素基を表す、請求項1に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
- R2の炭素原子数が2以上である、請求項1又は2に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
- (A)成分の重合体が、熱により(A)成分の重合体同士の間、又は(A)成分の重合体と(B)成分の重合体との間に共有結合を形成し得る基(基(x))を有する第2モノマー由来の構造単位をさらに含有することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
- (B)成分の重合体が、熱により(B)成分の重合体同士の間、又は(A)成分の重合体と(B)成分の重合体との間に共有結合を形成し得る基(基(x))を有するモノマー由来の構造単位を含有することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
- (D)成分として基(x)と熱反応し得る基を一分子あたり2つ以上有する化合物をさらに含有する、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
- (A)成分の重合体中のフッ素含有率が、重合体の全重量に基づいて5重量%以上である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
- (B)成分の重合体中のフッ素含有率が、重合体の全重量に基づいて5重量%未満である、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物。
- 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物を用いて得られ、紫外線露光部が未露光部より親液化することを特徴とする硬化膜。
- 紫外線露光部と未露光部のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに対する接触角の差が5°以上である、請求項10に記載の硬化膜。
- 請求項10又は11の硬化膜からなる配線形成補助層。
- 紫外線露光部が未露光部より親液化する硬化膜の製造のための、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の硬化膜形成用樹脂組成物の使用。
- 紫外線露光部と未露光部のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに対する接触角の差が5°以上である、請求項15に記載の使用。
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