JPWO2017164191A1 - 光電極、水分解用光電気化学システム及び光電極の製造方法 - Google Patents

光電極、水分解用光電気化学システム及び光電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

ステンレス系材料からなる金属基板と、前記金属基板の少なくともいずれか一方の面上に積層されたスズ酸化物からなる中間層と、前記中間層の前記金属基板と反対の面上に積層されたバナジン酸ビスマスからなる光触媒層と、を備える光電極。

Description

本発明は、光電極、前記光電極を備える水分解用光電気化学システム及び前記光電極の製造方法に関する。
人工光合成技術は、太陽光などの光エネルギーを利用して、光触媒の存在下、水から水素及び酸素を、二酸化炭素及び水から炭素化合物(CO、有機化合物等)及び酸素を、それぞれ合成することが可能な技術である。このような人工光合成により合成される水素は、深刻化する環境問題やエネルギー問題を解決するためのクリーンエネルギーとして特に注目を集めている。前記光触媒は光エネルギーを受けて電荷分離を起こす(すなわち、価電子帯にある電子が伝導帯に光励起されると共に価電子帯に正孔(ホール、h)が形成される)半導体であり、前記水素の合成においては、次式:2HO→O+4H+4e、4H+4e→2H(2HO→O+2H)で表わされる酸化還元反応を触媒する。このような光触媒としては、Ga、Zr、Ta、Si、Cd、Ti、Nb、Zn、Mo、Fe、Bi、W、V、Sn、As、S等の元素を含む化合物が挙げられ、例えば、酸化チタン(TiO)を中心とする固体の半導体が知られている。
前記人工光合成技術としては、例えば、導電性基板と前記光触媒からなる光触媒層とを備える光電極をアノード(陽極)として用い、前記光触媒において形成された正孔によってアノードで水を酸化して酸素を生成させると共に、前記光触媒において光励起された電子を外部回路を通じて対極であるカソード(陰極)に移動させ、同電子によってカソードで水を還元して水素を生成させる水分解方法;アノードで水を酸化して酸素を生成させると共に、カソードで二酸化炭素を還元して炭素化合物(CO、有機化合物等)を生成させる方法;アノードで、硫酸イオン、塩化物イオン、炭酸及び炭酸水素イオン、ヨウ素酸イオン等を含む水溶液を酸化して有用化学品(過硫酸、次亜塩素酸、過酸化水素、過ヨウ素酸塩等)を製造すると共に、カソードで、水を還元して水素を生成させる方法などが知られている。
例えば、特開2006−297300号公報(特許文献1)には、表面に凹凸を構成した金属基板と、前記金属基板表面に形成された光触媒作用を有する材料からなる半導体層と、を備える半導体光電極を用いて水を分解し、水素を製造することが記載されており、前記金属基板としてはチタン(Ti)を、前記光触媒作用を有する材料としては酸化チタン及び酸化タングステンを、それぞれ用いたことが記載されている。
さらに、例えば、Yongqi Liangら、J.Phys.Chem.C、2011年、115、p.17594−17598(非特許文献1)には、光電極において、透明導電性ガラス(FTOガラス)基板と、バナジン酸ビスマス(BiVO)フィルムとを酸化スズ(SnO)の中間層を介して積層させることが記載されている。
しかしながら、特許文献1で金属基板の材料として用いられているチタンのような金属は、微細加工性に劣り、高価であるため、これを光電極の導電性基板として用いると経済性が低下するという問題を有していた。また、非特許文献1で用いられているFTOガラス基板は柔軟性に欠けるため、強度や成形性に劣るといった問題を有していた。安価で強度及び成形性に優れた材料の一つとしてはステンレス系材料が挙げられるが、導電性基板の材料としてステンレス系材料を用いた光電極はこれまで開示されていない。
また、例えば、国際公開第2012/137240号(特許文献2)には、第1の半導体層、第2の半導体層及び電極層が順に積層されており、第1の半導体層の伝導帯の下端電位が水素生成電位よりも高く、第2の半導体層の価電子帯の上端電位が酸素生成電位よりも低く、第1の半導体層のバンドギャップが第2の半導体層のバンドギャップよりも大きい半導体素子が記載されており、前記電極層としては白金等の金属が、第1の半導体及び第2の半導体の組み合わせとしてはSiC及びWO、TiO及びSi等が、それぞれ記載されている。しかしながら、このような組み合わせの半導体素子においては、水分解活性能が未だ不十分な場合があった。
特開2006−297300号公報 国際公開第2012/137240号
Yongqi Liangら、J.Phys.Chem.C、2011年、115、p.17594−17598
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、比較的安価で強度及び成形性に優れたステンレス系材料を導電性基板として備え、かつ、水分解活性能に優れた光電極、前記光電極を備える水分解用光電気化学システム、及び前記光電極の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、導電性基板及び光触媒層を備える光電極において、前記導電性基板をステンレス系材料からなる金属基板とし、前記光触媒層をバナジン酸ビスマスからなる層とし、前記金属基板と前記光触媒層とを、スズ酸化物からなる中間層を介して積層させることにより、ステンレス系材料を導電性基板として備えつつ、水分解活性能に優れた光電極が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の光電極は、ステンレス系材料からなる金属基板と、前記金属基板の少なくともいずれか一方の面上に積層されたスズ酸化物からなる中間層と、前記中間層の前記金属基板と反対の面上に積層されたバナジン酸ビスマスからなる光触媒層と、を備えるものである。
本発明の光電極としては、前記中間層の前記光触媒層と接する側の面が凹凸形状を有することが好ましい。
また、本発明の光電極においては、前記中間層の厚さが5〜1000nmであることが好ましい。さらに、本発明の光電極においては、前記ステンレス系材料が、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレス及びマルテンサイト系ステンレスからなる群から選択されるいずれか1種であることが好ましく、また、前記スズ酸化物が酸化第二スズであることが好ましい。さらに、本発明の光電極としては、前記金属基板の前記中間層に覆われていない面上に酸化被膜をさらに備えていることが好ましい。
本発明の水分解用光電気化学システムは、本発明の光電極を作用電極として備えるものである。
本発明の光電極の製造方法は、
ステンレス系材料からなる金属基板の少なくともいずれか一方の面上にスズ酸化物からなる中間層を形成して、前記金属基板と前記中間層とを備える積層体を得る第1の工程と、
前記中間層の前記金属基板と反対の面上に、V及びBiを含有するバナジン酸ビスマス前駆体溶液を用いてバナジン酸ビスマスからなる光触媒層を形成して、前記金属基板と、前記金属基板の少なくともいずれか一方の面上に積層された前記中間層と、前記中間層の前記金属基板と反対の面上に積層された前記光触媒層と、を備える光電極を得る第2の工程と、
を含むものである。
本発明の光電極の製造方法では、第1の工程において、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、メッキ法、電解紡糸法及び熱負荷スプレー法からなる群から選択される少なくとも一つの成膜法により不活性ガス雰囲気下で前記中間層を形成することが好ましい。また、本発明の光電極の製造方法においては、第1の工程の後、かつ、第2の工程の前に、前記積層体を焼成する工程をさらに含むことが好ましい。
なお、本発明において、水分解活性能とは、光電極を作用電極として水溶液中で光を照射した場合に水を分解して水素を発生させる機能のことを指し、例えば、光電極を後述する水素製造装置のアノード(作用電極)として用いた際に、測定される電流密度が大きい程、水分解活性能に優れると判断でき、また、光電変換効率に優れると判断できる。
本発明の構成によって前記目的が達成される理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、金属基板表面に光触媒層が直接積層されてなる光電極においては、光触媒層で光エネルギーを受けて励起された電子がその固体中の既存電子と衝突しやすくなるため、内部抵抗が増大してしまう。また、例えば、特許文献2に記載されている構成の光電極では、半導体層(光触媒層)及び電極層(金属基板)の材料の組み合わせによっては、電荷分離した電子と正孔との再結合(電荷再結合)が起こりやすくなるため、対極に移動する電子が減少して十分な光電変換効率が達成されない。これに対して、本発明においては、ステンレス系材料からなる金属基板、スズ酸化物からなる中間層、及びバナジン酸ビスマスからなる光触媒層が順に積層された特定の組み合わせの構成とすることにより、前記金属基板と前記光触媒層との間に、伝導帯が空である前記中間層が配置される。そのため、伝導帯の下端の電位が+0.05V付近(pH0)であるバナジン酸ビスマスにおいて励起された電子が、例えば酸化第二スズでは伝導帯の下端の電位が+0.1V付近(pH0)であるスズ酸化物に捕捉され、その後ステンレス系材料に比較的スムーズに受け渡されることが可能となる。したがって、このような電子の整流作用により、本発明の光電極においては電荷再結合が十分に抑制されて優れた光電変換効率が達成される、すなわち、優れた水分解活性能が発揮されるものと本発明者らは推察する。
さらに、ステンレス系材料は表面に酸化被膜を形成するために光電極の導電性基板の材料として単に用いることは困難であったと本発明者らは考えるが、本発明においては、ステンレス系材料からなる金属基板を用いるに際して、前記金属基板と光触媒層との間に中間層を配置し、前記光触媒層がバナジン酸ビスマスからなる層であり、かつ、前記中間層がスズ酸化物からなる層である特定の組み合わせとする。これにより、前記金属基板、前記中間層及び前記光触媒層の間の密着性に優れ、安価で強度及び成形性に優れたステンレス系材料を導電性基板として備える光電極を提供することが可能になると本発明者らは推察する。また、本発明においては、上記特定の組み合わせにおいて、不活性ガス雰囲気下で前記中間層を形成することにより、ステンレス系材料からなる金属基板の表面に形成される酸化被膜の影響を受けず、得られた前記金属基板と前記中間層との間でスムーズに電子が受け渡され、上記の電子の整流作用がより向上するため、ステンレス系材料からなる金属基板を導電性基板として備えているにもかかわらず、水分解活性能に優れた光電極を提供することが可能となったものと本発明者らは推察する。
本発明によれば、比較的安価で強度及び成形性に優れたステンレス系材料を導電性基板として備え、かつ、水分解活性能に優れた光電極、前記光電極を備える水分解用光電気化学システム、及び前記光電極の製造方法を提供することが可能となる。
本発明の光電極の好適な一実施形態を示す概略縦断面図である。 本発明の光電極の他の好適な一実施形態を示す概略縦断面図である。 本発明の光電極の他の好適な一実施形態を示す概略縦断面図である。 本発明の水分解用光電気化学システムの好適な一実施形態を示す概略縦断面図である。 実施例1及び比較例1の光電極を用いて得られた電流−電圧特性曲線である。 実施例2及び比較例1の光電極を用いて得られた電流−電圧特性曲線である。 実施例3で用いた金属基板表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 実施例3の第1の中間層形成後における該第1の中間層表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 実施例3の凹凸形状を有する中間層形成後における該中間層表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 実施例3で得られた中間層表面の原子間力顕微鏡(AFM)写真である。 実施例1の光電極に対する実施例3の光電極の性能比を示すグラフである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。先ず、本発明の光電極について、図面を参照しながら本発明の好ましい形態を例に挙げて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下の説明及び図面中、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本発明の光電極の好適な実施形態の概略縦断面図を図1に示す。図1に示すように、本発明の光電極(光電極10)は、ステンレス系材料からなる金属基板(金属基板1)と、前記金属基板の少なくともいずれか一方の面上に積層されたスズ酸化物からなる中間層(中間層2)と、前記中間層の前記金属基板と反対の面上に積層されたバナジン酸ビスマス(BiVO)からなる光触媒層(光触媒層3)と、を備える。光電極10としては、その両面に中間層2及び光触媒層3が積層された構造であってもよい。
本発明において、金属基板1は、光電極10の導電性基板として機能するものである。金属基板1の厚みとしては、特に制限されないが、例えば、0.1〜1mmであることが好ましい。また、金属基板1の形態としては、中間層2と接する面に凹凸形状を有していてもよい。
前記ステンレス系材料としては、鉄及びクロムを含み、鉄の含有量が50質量%以上、かつ、クロムの含有量が10.5質量%以上である合金が挙げられ、2005年JIS(Japan Industry Standard)規格で定められるオーステナイト系ステンレス、オーステナイト・フェライト系ステンレス、フェライト系ステンレス、マルテンサイト系ステンレス、析出硬化系ステンレスのいずれであってもよく、目的とする光電極の形状や大きさ、或いは経済性によって適宜選択することができる。これらの中でも、前記ステンレス系材料としては、耐腐食性、強度、加工性に優れる傾向にある観点、水分解活性能がより向上する傾向にある観点から、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレス及びマルテンサイト系ステンレスからなる群から選択されるいずれか1種であることが好ましく、2005年JIS規格で定められるSUS304、SUS316、SUS420、SUS430のうちのいずれか1種であることがより好ましく、比較的安価であるという観点からは、SUS304であることが特に好ましい。
本発明において、中間層2は、前述の金属基板1と後述の光触媒層3との間に、金属基板1と光触媒層3とに接して配置される。
中間層2としては、さらに優れた水分解活性能を発揮できる傾向にあるという観点から、金属基板1と反対の面、すなわち光触媒層3と接する側の面(以下、場合により「中間層触媒面」という)が、凹凸形状を有することが好ましい。本発明において、凹凸形状を有するとは、前記中間層触媒面に、凹部及び/又は凸部が2次元にランダム又は規則的に配置された3次元形状を有することをいう。前記凹部としては、穿孔及び/又は溝が上げられる。前記凸部としては、柱(円柱、角柱;より好ましくは中間層触媒面に対して垂直方向に設けられた垂直柱)、粒、ドーム、錐(円錐、角錐;より好ましくは中間層触媒面に対して垂直方向に設けられた垂直錐)、及び多面体等の立体形状が挙げられ、これらのうちの1種のみであっても2種以上を組み合わせたものであってもよい。中間層2としては、前記中間層触媒面に複数の凸部が2次元に配置された形状を有することが好ましく、前記凸部の立体形状が柱又はドームであることがさらに好ましい。
本発明の光電極の他の好適な一実施形態として、図2に、光電極10の中間層2が光触媒層3と接する側の面(中間層触媒面)に複数の凸部が配置された形状を有する場合の概略縦断面図を示す。なお、図2の概略縦断面図においては、凸部が略等間隔に位置するように示されており、また、各凸部の縦断面形状が立方体として示されているが、これらは模式的図示にすぎず、実際には必ずしも等間隔に凸部が位置するわけではなく、凸部の縦断面形状が立方体となるわけでもない。
前記中間層触媒面が凹凸形状を有する場合、前記凹凸形状は、原子間力顕微鏡(AFM)により確認することができる。このような凹凸形状としては、原子間力顕微鏡により観測される前記中間層触媒面の2μm×2μm領域についての表面の平均粗さが、2〜800nmであることが好ましく、20〜500nmであることがより好ましい。
また、前記中間層触媒面が凹凸形状を有する場合、該中間層触媒面においては、原子間力顕微鏡により観測される2μm×2μm領域についての凸部の平均間隔が20〜1500nmであることが好ましく、50〜1000nmであることがより好ましい。なお、本発明において、凸部の間隔とは、前記中間層触媒面において、上に凸の箇所の略頂点位置(頂部)間の間隔のことをいう。
中間層2の厚みとしては、5〜1000nmであることが好ましく、5〜500nmであることが好ましく、10〜300nmであることがより好ましく、中間層2が酸化スズからなる層である場合には5〜210nmであることがさらに好ましく、10〜200nmであることが特に好ましい。前記中間層の厚みが前記下限未満であると、成膜が困難となる傾向にある他、金属基板1及び光触媒層3との界面抵抗が増大するため、水分解活性能が低下したり外部電圧を印加する場合にその大きさを大きくする必要が生じる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、導電粒子間の抵抗が増大して水分解活性能が低下する傾向にある。
本発明において、中間層2の厚みとは、中間層2の平均厚みのことをいい、2μm×2μm領域において任意の10点について測定される中間層2の厚み、すなわち金属基板1との界面から前記中間層触媒面の表面までの距離、の平均のことをいう。なお、本発明において、前記中間層触媒面が凹凸形状を有する場合、前記中間層2の厚みには、金属基板1との界面から前記中間層触媒面の下に凹の箇所の略底点位置(底部)までの距離、並びに、金属基板1との界面から前記中間層触媒面の上に凸の箇所の略頂点位置(頂部)までの距離のいずれも含む。
前記中間層触媒面が凹凸形状を有しない場合、中間層2の厚みとしては、5〜500nmであることが好ましく、10〜300nmであることがより好ましく、中間層2が酸化スズからなる層である場合には5〜210nmであることがさらに好ましく、10〜200nmであることが特に好ましい。
前記中間層触媒面が凹凸形状を有する場合、中間層2の厚みとしては、5〜1000nmであることが好ましく、20〜800nmであることがより好ましい。
前記スズ酸化物としては、酸化スズ及び酸化スズと酸化インジウムとの複合酸化物が挙げられ、前記酸化スズとしては、酸化第一スズ(SnO)、酸化第二スズ(SnO)、及びこれらの混合物が挙げられ、前記複合酸化物としては、酸化インジウムスズ(ITO:InとSnOとの複合酸化物)が挙げられる。これらの中でも、前記スズ酸化物としては、ステンレス系材料及びバナジン酸ビスマスと組み合わせた際に特に優れた水分解活性能を発揮できる傾向にあるという観点、及びコストの観点から、酸化第二スズであることが特に好ましい。
また、中間層2としては、ステンレス系材料及びバナジン酸ビスマスと組み合わせた際に特に優れた水分解活性能を発揮できる傾向にあるという観点から、前記スズ酸化物からなる均一な層であることが好ましい。このような中間層2の単位面積当たりの質量としては、前記中間層触媒面が凹凸形状を有しない場合、0.01〜1.2mg/cmであることが好ましく、前記スズ酸化物の密度がより密になって水分解活性能がさらに向上する観点からは0.1〜1.2mg/cmであることがより好ましい。
本発明において、光触媒層3は、光エネルギーを受けて電荷分離を起こす層として機能する層である。光触媒層3としては、図1又は図2に示すように、中間層2の金属基板1と反対の面(中間層触媒面)上を覆うように積層されていることが好ましい。
光触媒層3の厚みとしては、80〜1000nmであることが好ましく、100〜600nmであることがより好ましい。光触媒層3の厚みが前記下限未満であると、光の吸収率が低下して水分解活性能が低下する。他方、前記上限を超えると、電子の移動距離が長くなって電荷再結合が起こりやすくなり、水分解活性能が低下する傾向にある。本発明において、光触媒層3の厚みとは、光触媒層3の平均厚みのことをいい、2μm×2μm領域において任意の10点について測定される光触媒層3の厚み、すなわち中間層2との界面からその反対側の光触媒層3の表面までの距離、の平均のことをいう。なお、本発明において、前記中間層触媒面が凹凸形状を有する場合、前記光触媒層3の厚みには、前記中間層触媒面の下に凹の箇所の略底点位置(底部)から光触媒層3の表面までの距離、並びに、前記中間層触媒面の上に凸の箇所の略頂点位置(頂部)から光触媒層3の表面までの距離のいずれも含む。
光電極10としては、図3に示すように、金属基板1の中間層2に覆われていない面上に酸化被膜4をさらに備えていることが好ましく、金属基板1の中間層2に覆われていない面が全て酸化被膜4によって覆われていることがより好ましい。このような酸化被膜4を備えることにより、ステンレス系材料からなる金属基板1の水による腐食を十分に抑制することが可能となり、光電極10の耐食性を向上させることができる。このような酸化被膜4の厚みとしては、特に制限されないが、例えば、1000nm以下であることが好ましく、5〜200nmであることがより好ましい。
また、光電極10としては、光触媒層3の表面上に助触媒が担持されているものであってもよい。前記助触媒としては、光電極の助触媒として従来公知のものを適宜用いることができる。本発明において、前記助触媒としては、NiOOH/FeOOH、FeOOH、NiOOH、Co‐P、Co‐B、Ni‐B、Co、CoO、IrO、MnO、RuO、RhO、PtOであることが好ましく、NiOOH/FeOOH、FeOOH、NiOOH、Co‐P、Co‐Bであることがより好ましい。
本発明の光電極は人工光合成技術の電極として用いることができ、例えば、下記の水分解用光電気化学システムを用いた水分解方法;アノードで水を酸化して酸素を生成させると共に、カソードで二酸化炭素を還元して炭素化合物(CO、有機化合物等)を生成させる方法;アノードで、硫酸イオン、塩化物イオン、炭酸及び炭酸水素イオン、ヨウ素酸イオン等を含む水溶液を酸化して有用化学品(過硫酸、次亜塩素酸、過酸化水素、過ヨウ素酸塩等)を製造すると共に、カソードで、水を還元して水素を生成させる方法などの電極として用いることができる。中でも、本発明の光電極は、上記のように水分解活性能に優れるため、下記の水分解用光電気化学システムの電極(水分解用光電極)として好適に用いることができる。
次いで、本発明の水分解用光電気化学システムについて、図面を参照しながら本発明の好ましい形態を例に挙げて詳細に説明する。本発明の水分解用光電気化学システムは、本発明の光電極を作用電極として備える。本発明の水分解用光電気化学システム(光電気化学システム100)の好ましい形態としては、図4に示すように、光電極10(作用電極)と、光電極10と外部回路12によって電気的に接続されている対極11とを備える。光電極10の光触媒層3面及び対極11の少なくとも一部は、容器15に収容された溶媒14に接するように配置される。
対極11の材料としては、特に限定されず、例えば、白金、金、パラジウム、鉄、銅、カーボン、前記ステンレス系材料等の金属や、光電極10以外の光電極が挙げられ、これらの中でも、水素製造装置において本発明の光電極と組み合わせた際に水素の発生効率が向上する観点からは白金が好ましく、比較的安価で経済性に優れるという観点からは前記ステンレス系材料が好ましい。また、外部回路12の材料としては、特に限定されず、導線の材料として公知のものを適宜利用することができ、例えば、白金、金、パラジウム、鉄、銅等の金属が挙げられる。
溶媒14としては、電解質水溶液が挙げられ、前記電解質水溶液としては、緩衝作用を有する支持電解質含有水溶液であることが好ましく、例えば、アルカリ金属の塩化物、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ金属のホウ酸塩、アルカリ金属のリン酸塩、又はこれらのうちの2種以上を電解質として含有する緩衝溶液が挙げられる。また、容器15としては、光を透過させることができるものであることが好ましく、例えば、ガラス製やプラスチック製の容器が挙げられる。
さらに、光電気化学システム100としては、図4に示すように、外部回路12を通じて光電極10と対極11との間に電圧を印加するための補助電源13をさらに備えていてもよい。補助電源13としては、例えば、ポテンショスタット、化学電池、キャパシタ、再生可能エネルギー源(太陽電池等)等が挙げられる。本発明の水分解用光電気化学システムにおいては、このような外部電圧を印加することで酸化還元反応速度を飛躍的に増大させることができる。また、本発明の水分解用光電気化学システムは、本発明の水分解活性能に優れた光電極10を用いているため、例えば、光電極10をアノードとし、対極11(カソード)として金属電極を用いた場合には、外部電圧の大きさを水の理論電解電圧(1.23V)よりも十分に小さくする(例えば0.80V以下)ことができる。
なお、光電極10をアノードとし、対極11(カソード)として光電極10以外の光電極を用いた場合において、これらの電極に用いられている光触媒のバンド準位と水分解標準電極電位を比較した時に、アノードの光触媒のバンドギャップ内に水分解半反応の標準電極電位:2HO→4H+4e+O(1.23V vs.SHE(標準水素電極))が存在し、カソードの光触媒のバンドギャップ内に水分解半反応の標準電極電位:4H+4e→2H(0V vs.SHE)が存在し、かつ、電子伝達体として機能するレドックス種の標準電極電位が両光触媒のバンドギャップ内にある溶液を溶媒14とした構成のとき、或いは、アノード及びカソードの光触媒のバンドギャップ内に水分解の標準電極電位(0V、1.23V)が存在する構成のときには、外部電圧を印加する必要はない。しかしながら、上記の光電極10と金属電極との組み合わせによれば、両電極に光電極を用いた場合よりも水分解効率に優れ、上記のように印加する外部電圧を十分に小さくすることができ、さらに、比較的安価な金属電極を用いることができるため、経済合理性のある水素製造コストを実現することが可能となる。
光電気化学システム100は、水素製造装置として用いることができ、例えば、光電極10をアノード、対極11をカソードとして、光触媒層3の表面に太陽光などの光を照射すると、光触媒層3に光が吸収され、光触媒層3において形成された正孔によってアノードで水を酸化して酸素を生成させると共に、光触媒層3において光励起された電子が外部回路12を通じて対極11に移動し、対極11で水を還元して水素を生成させることができる。
なお、本発明の水分解用光電気化学システムは図4に示した形態に限定されるものではなく、例えば、光電極10及び対極11はそれぞれ複数あってもよいし、光電極10の数、形状、大きさや、光電極10と他の光電極及び/又は半導体素子との組み合わせ、並びにこれらの配置は、適宜調整されてもよいし、容器15は内部がアノード側及びカソード側のように複数に分割されていてもよいし、生成した水素及び酸素等のガスを取り出すための排気管や溶媒14を供給するための供給管、これらの排気量や供給量をコントロールするための制御手段等をさらに備えていてもよい。
次いで、本発明の光電極の製造方法について説明する。本発明の光電極の製造方法は、
ステンレス系材料からなる金属基板の少なくともいずれか一方の面上にスズ酸化物からなる中間層を形成して、前記金属基板と前記中間層とを備える積層体を得る第1の工程と、
前記中間層の前記金属基板と反対の面上に、V及びBiを含有するバナジン酸ビスマス前駆体溶液を用いてバナジン酸ビスマスからなる光触媒層を形成して、前記金属基板と、前記金属基板の少なくともいずれか一方の面上に積層された前記中間層と、前記中間層の前記金属基板と反対の面上に積層された前記光触媒層と、を備える光電極を得る第2の工程と、
を含む。ステンレス系材料からなる金属基板、スズ酸化物からなる中間層、バナジン酸ビスマスからなる光触媒層、及びこれらを備える光電極としては、前述の本発明の光電極で述べたとおりである。
第1の工程は、ステンレス系材料からなる金属基板の少なくともいずれか一方の面上にスズ酸化物からなる中間層を形成して、前記金属基板と前記中間層とを備える積層体を得る工程である。ステンレス系材料からなる金属基板を導電性基板として備えつつ水分解活性能に優れた光電極を得られる観点から、第1の工程は、不活性ガス雰囲気下(好ましくは酸素濃度10容量%以下)において行うことが特に好ましい。前記不活性ガスとしては、窒素ガス(N)やアルゴンガス(Ar)が挙げられる。
また、第1の工程において前記スズ酸化物からなる中間層を形成する成膜法としては、前記中間層触媒面が凹凸形状を有しない場合には、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、メッキ法、電解紡糸法及び熱負荷スプレー法からなる群から選択される少なくとも一つの成膜法であることが好ましく、スパッタ法及び/又は熱負荷スプレー法であることがより好ましく、運動エネルギーが大きく、金属基板と得られる中間層との間の密着性がより向上したり前記スズ酸化物の密度がより密になって水分解活性能がさらに向上する観点からは、スパッタ法であることが特に好ましい。これらの成膜法を用いることで、前記スズ酸化物からなる均一な中間層を形成することができ、水分解活性能に特に優れた光電極を得られる傾向にある。前記スパッタ法を用いる場合には、例えば、ターゲットとして前記スズ酸化物を用い、圧力3.5Pa以下(より好ましくは0.5〜2.0Pa)の不活性ガス雰囲気下、温度400℃以上(より好ましくは350〜550℃、さらに好ましくは500℃)の条件下で実施することが好ましい。また、前記熱負荷スプレー法を用いる場合には、例えば、有機スズ錯体が溶媒(2−エチルヘキサン酸、キシレン、酢酸ブチル等)中に溶解されたスプレー液を、不活性ガス雰囲気下において、温度350℃以上(より好ましくは500〜550℃)に加熱した金属基板の表面にスプレーすることが好ましい。
前記中間層触媒面が凹凸形状を有する場合、第1の工程において前記スズ酸化物からなる中間層を形成する成膜法としては、先ず、前記中間層触媒面が凹凸形状を有しない場合と同様にして前記スズ酸化物からなる層(第1の中間層)を形成した後、その表面に前記スズ酸化物からなる凹凸形状を形成する方法が好ましい。前記凹凸形状を形成する方法としては、従来公知の方法又は従来公知の方法に適宜改変を加えた方法を適宜採用することができる。このような方法としては、結晶成長による方法;Hideki Masudaら、J.Electrochem.Soc.、1997年5月、144(5)、p.L127‐L130や、益田秀樹ら、応用物理、2003年、72(10)、p.1280−1285等に記載されているポーラスアルミナ鋳型を用いる方法;Liangliang Zhuら、SCIENTIFIC REPORTS、2015年、5:11609や、Jun Seop Leeら、Journal of Material Chem.、2012年、22、p.14565−14572に記載されているエレクトロスピニングによる方法;プラズマエピタキシャル気層法;ナノインプリント鋳型を用いる方法等が挙げられる。
例えば、結晶成長による方法では、室温〜200℃で1〜24時間かけて、1〜100mMのフッ化スズ(SnF)水溶液を前記第1の中間層に含浸させた後に洗浄し、これを200〜550℃において10分間〜1時間焼成させることにより前記第1の中間層表面に複数のスズ酸化物からなる凸部が2次元に配置された形状を形成することが好ましい。
また、例えば、ポーラスアルミナ鋳型を用いる方法では、先ず、前記第1の中間層の表面にスパッタ法や蒸着法により数μmの厚さのAl膜を成膜し、これに酸性溶液中でナノホール貫通孔を形成し、次いで、スズ有機化合物溶液やスズ酸化物ゾルを前記第1の中間層に含浸させるか、又はSnメッキを施した後に焼成し、次いで、リン酸等の溶液でアルミナ膜を除去し、前記第1の中間層表面に複数のスズ酸化物からなる凸部が2次元に配置された形状を有する中間層を得ることが好ましい。
さらに、例えば、ナノインプリント鋳型を用いる方法では、先ず、前記第1の中間層の表面に硬化性樹脂を塗布し、これにナノインプリントによりパターンを形成した後、Snメッキを施すか、又はスズ有機化合物やスズ酸化物ゾルを前記第1の中間層に含浸させた後に焼成する、或いは、スズ酸化物を真空蒸着法やスパッタ法によって前記パターンに充填する。次いで、前記樹脂を除去することにより、前記第1の中間層表面に複数のスズ酸化物からなる凸部が2次元に配置された形状を有する中間層を得ることが好ましい。
また、第1の工程においては、前記中間層を形成する前に前記金属基板が大気に暴露されてその表面に酸化被膜が形成されることを抑制することを目的として、例えば、前記中間層又は前記第1の中間層を形成するまで前記金属基板をアセトン中に保管しておくことが好ましい。
第2の工程は、前記中間層の前記金属基板と反対の面上に、V及びBiを含有するバナジン酸ビスマス前駆体溶液を用いてバナジン酸ビスマスからなる光触媒層を形成して、本発明の光電極を得る工程である。
前記バナジン酸ビスマス前駆体溶液は、V(バナジウム)及びBi(ビスマス)を含有する溶液であり、Vを含む化合物と、Biを含む化合物と、溶媒とを含有することが好ましい。前記Vを含む化合物としては、バナジウムのカルボン酸塩、バナジウムのアンモニウム酸塩、五酸化バナジウム等が挙げられ、これらのうちの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、前記Biを含む化合物としては、ビスマスのカルボン酸塩、ビスマスの硝酸塩、酸化ビスマス等が挙げられ、これらのうちの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、前記溶媒としては、酢酸ブチル、酢酸エステル、キシレン、ジメチルスルホキシド、硝酸水溶液等が挙げられ、これらのうちの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記バナジン酸ビスマス前駆体溶液において、前記Vを含む化合物と前記Biを含む化合物との含有比としては、金属換算(バナジン酸ビスマス前駆体溶液中のVのモル数:バナジン酸ビスマス前駆体溶液中のBiのモル数)で、1:1となる含有比であることが好ましい。
第2の工程において、前記バナジン酸ビスマス前駆体溶液を用いてバナジン酸ビスマスからなる光触媒層を形成する方法としては、前記バナジン酸ビスマス前駆体溶液を、前記中間層の前記金属基板と反対の面上に塗布した後、空気中で焼成せしめる方法を用いることが好ましい。前記塗布の方法としては、スピンコート法、キャスティング法、スプレーコート法、ディップ法(電析を含む)などが挙げられ、中でも、スピンコート法、スプレーコート法が好ましい。前記スピンコート法を用いる場合には、例えば、温度15〜25℃において、500〜6000rpm(より好ましくは1000〜5000rpm)の条件下で実施することが好ましい。また、前記焼成温度としては、450〜550℃であることが好ましく、500〜550℃であることがより好ましい。また、焼成時間としては、0.5〜6時間であることが好ましく、0.5〜1時間であることがより好ましい。
また、本発明の光電極の製造方法においては、第1の工程の後、かつ、第2の工程の前に、前記積層体を焼成する工程をさらに含むことが好ましい。このような工程を含むことにより、前記金属基板の前記中間層に覆われていない面上に酸化被膜を形成せしめることができ、耐食性に優れた光電極を得ることができる。前記積層体を焼成する条件としては、空気中において、焼成温度300〜550℃(より好ましくは500℃)、焼成時間0.5〜6時間(より好ましくは0.5〜1時間)であることが好ましい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
先ず、SUS304からなる厚さ1.0mmの金属基板の一方の面(3.1cm)をアセトン洗浄した後、その面に、スパッタリング装置(株式会社パスカル製)を用いて、アルゴンガス雰囲気下(酸素濃度約0容量%)、ターゲット酸化第二スズ(SnO)、圧力2.0Pa、温度500℃の条件で、酸化第二スズからなる中間層を形成し、前記金属基板と前記中間層とを備える積層体を得た。前記中間層の厚さは100nmとなるようにした。また、中間層の単位面積あたりの質量は0.2mg/cmであった。次いで、前記積層体を、空気中において、500℃で1.0時間焼成し、前記金属基板の前記中間層に覆われていない面上全てに酸化被膜を形成させた。
次いで、EMODコート剤バナジウム(株式会社高純度化学研究所製)0.2質量部及びEMODコート剤ビスマス(株式会社高純度化学研究所製)0.2質量部を酢酸ブチルで希釈し、VとBiとのモル比(V:Bi)が1:1であるバナジン酸ビスマス前駆体溶液を調製した。調製したバナジン酸ビスマス前駆体溶液を、前記中間層の前記金属基板と反対の面上に、温度25℃において、1000rpmでスピンコートした。その後、空気中において、500℃で0.5時間焼成してバナジン酸ビスマスからなる光触媒層を形成し、金属基板/中間層/光触媒層が順に積層された光電極を得た。前記光触媒層の厚さは100nmとなるようにした。
(実施例2)
先ず、SUS304からなる厚さ1.0mmの金属基板の一方の面(3.1cm)をアセトン洗浄した後、その面にITOをスパッタ法で成膜して中間層を形成し、前記金属基板と前記中間層とを備える積層体を得た。前記中間層の厚さは300nmとなるようにした。実施例1の積層体に代えてこの積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして金属基板/中間層/光触媒層が順に積層された光電極を得た。
(比較例1)
中間層を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして、金属基板/光触媒層が順に積層された光電極を得た。
<光電極(光アノード)電流測定>
実施例1〜2及び比較例1で得られた各光電極の金属基板に導線を介してポテンショスタットを接続し、ポテンショスタットには導線を介して参照電極(銀−塩化銀電極)及び前記光電極の対極(白金電極)を接続した。前記光電極、前記参照電極及び前記対極がホールスカベンジャー(亜硫酸ナトリウム)含有アルカリ金属ホウ酸塩水溶液(ホウ酸ナトリウム緩衝溶液、pH8.5)に浸るように設置し、前記光電極の光触媒層面にソーラーシュミレータで光(擬似太陽光、強さ:100mW/cm)を照射し、電流密度−対銀−塩化銀電極電圧曲線を得た。また、対銀−塩化銀電極電圧を対RHE(可逆水素電極)電圧に換算して、電流密度−対RHE電圧曲線(電流−電圧特性曲線)を得た。実施例1及び比較例1の光電極を用いて得られた電流−電圧特性曲線を図5に、実施例2及び比較例1の光電極を用いて得られた電流−電圧特性曲線を図6に、それぞれ示す。
図5〜6に示した結果から明らかなように、本発明の光電極においては、ステンレス系材料を導電性基板として備えているにもかかわらず、水を分解させた際に測定される電流密度が大きく、すなわち、優れた水分解活性能を発揮し、光電極として良好な性能を示すことが確認された。
(実施例3)
先ず、SUS304からなる厚さ1.0mmの金属基板の一方の面(3.1cm)をアセトン洗浄した後、その面に、スパッタリング装置(株式会社パスカル製)を用いて、アルゴンガス雰囲気下(酸素濃度約0容量%)、ターゲット酸化第二スズ(SnO)、圧力2.0Pa、温度500℃の条件で、酸化第二スズからなる第1の中間層を形成し、前記金属基板と前記第1の中間層とを備える積層体を得た。前記第1の中間層の厚さは65nmとなるようにした。
次いで、25mMのフッ化スズ(SnF)水溶液を調製し、200℃で2時間、前記第1の中間層に含浸させ、前記第1の中間層の表面に酸化第二スズの結晶を成長させた。次いで、これを超音波洗浄機で5分間水洗した後、550℃において30分焼成させ、表面に凹凸形状を有する中間層を形成し、前記金属基板と前記中間層とを備える積層体を得た。前記金属基板表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を図7に、第1の中間層形成後における該第1の中間層表面の走査型電子顕微鏡写真を図8に、凹凸形状を有する中間層形成後における該中間層表面の走査型電子顕微鏡写真を図9に、それぞれ示す。また、得られた中間層表面の原子間力顕微鏡(AFM)写真を図10に示す。得られた中間層表面において、原子間力顕微鏡により観測される2μm×2μm領域についての表面の平均粗さは約80nmであった。
次いで、前記積層体を、空気中において、500℃で1.0時間焼成し、前記金属基板の前記中間層に覆われていない面上全てに酸化被膜を形成させた。次いで、EMODコート剤バナジウム(株式会社高純度化学研究所製)0.2質量部及びEMODコート剤ビスマス(株式会社高純度化学研究所製)0.2質量部を酢酸ブチルで希釈し、VとBiとのモル比(V:Bi)が1:1であるバナジン酸ビスマス前駆体溶液を調製した。調製したバナジン酸ビスマス前駆体溶液を、前記中間層の前記金属基板と反対の面上に、温度25℃において、5000rpmでスピンコートした。その後、空気中において、550℃で0.5時間焼成してバナジン酸ビスマスからなる光触媒層を形成し、金属基板/中間層触媒面が凹凸形状を有する中間層/光触媒層が順に積層された光電極を得た。前記光触媒層の厚さは100nmとなるようにした。
<光電極(光アノード)電流測定>
実施例3で得られた光電極について、実施例1と同様にして電流測定を実施し、電流−電圧特性曲線を得た。実施例1において得られた電流−電圧特性曲線(光照射有り)と、実施例3において得られた電流−電圧特性曲線(光照射有り)とから、それぞれ、対RHE電圧が0.55Vのときの電流密度(A/cm)を求め、次式:
性能比=(実施例3で求められた電流密度)/(実施例1で求められた電流密度)
より、実施例1で得られた光電極に対する実施例3で得られた光電極の性能比を求めた。得られた結果を図11に示す。
図11に示した結果から明らかなように、実施例1で得られた光電極でも水を分解させた際に測定される電流密度が大きく、水分解活性能は十分であったが、3次元形状を有する実施例3の光電極では電流密度がより大きく、さらに優れた水分解活性能が発揮されることが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、比較的安価で強度及び成形性に優れたステンレス系材料を導電性基板として備え、かつ、水分解活性能に優れた光電極、前記光電極を備える水分解用光電気化学システム及び前記光電極の製造方法を提供することが可能となる。
1…金属基板、2…中間層、3…光触媒層、10…光電極、4…酸化被膜、11…対極、12…外部回路、13…補助電源、14…溶媒、15…容器、100…光電気化学システム

Claims (10)

  1. ステンレス系材料からなる金属基板と、前記金属基板の少なくともいずれか一方の面上に積層されたスズ酸化物からなる中間層と、前記中間層の前記金属基板と反対の面上に積層されたバナジン酸ビスマスからなる光触媒層と、を備える光電極。
  2. 前記中間層の前記光触媒層と接する側の面が凹凸形状を有する請求項1に記載の光電極。
  3. 前記中間層の厚さが5〜1000nmである請求項1又は2に記載の光電極。
  4. 前記ステンレス系材料が、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレス及びマルテンサイト系ステンレスからなる群から選択されるいずれか1種である請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の光電極。
  5. 前記スズ酸化物が酸化第二スズである請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の光電極。
  6. 前記金属基板の前記中間層に覆われていない面上に酸化被膜をさらに備える請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の光電極。
  7. 請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の光電極を作用電極として備える水分解用光電気化学システム。
  8. ステンレス系材料からなる金属基板の少なくともいずれか一方の面上にスズ酸化物からなる中間層を形成して、前記金属基板と前記中間層とを備える積層体を得る第1の工程と、
    前記中間層の前記金属基板と反対の面上に、V及びBiを含有するバナジン酸ビスマス前駆体溶液を用いてバナジン酸ビスマスからなる光触媒層を形成して、前記金属基板と、前記金属基板の少なくともいずれか一方の面上に積層された前記中間層と、前記中間層の前記金属基板と反対の面上に積層された前記光触媒層と、を備える光電極を得る第2の工程と、
    を含むことを特徴とする光電極の製造方法。
  9. 第1の工程において、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、メッキ法、電解紡糸法及び熱負荷スプレー法からなる群から選択される少なくとも一つの成膜法により不活性ガス雰囲気下で前記中間層を形成することを特徴とする請求項8に記載の光電極の製造方法。
  10. 第1の工程の後、かつ、第2の工程の前に、前記積層体を焼成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項8又は9に記載の光電極の製造方法。
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YONGQI LIANG, ET AL.: ""Highly Improved Quantun Efficiencies for Thin Film BiVO4 Photoanodes"", THE JOURNAL OF PHYSIAL CHEMISTRY C[ONLINE], vol. 115, no. 35, JPN6017019500, 3 August 2011 (2011-08-03), pages 17594 - 17598, ISSN: 0004558065 *

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