JPWO2017150552A1 - スピーカー振動板、スピーカーユニット、及びスピーカー振動板用樹脂フィルム - Google Patents

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Abstract

山部及び谷部とこれらの間の側面部とが一定の方向Xに沿って繰り返して形成されるようにジグザグに折り返された蛇腹状のフィルム部材を有する、スピーカー振動板1が開示される。隣り合う山部の間で対向する一対の側面部同士の間隔が、谷部側から山部側に向かって連続的に拡がっている。フィルム部材は、有機樹脂マトリックスと、有機樹脂マトリックス中に分散した無機粒子と、を含有していてもよい。

Description

本発明は、スピーカー振動板、スピーカーユニット、及びスピーカー振動板用樹脂フィルムに関する。
近年、音源の広帯域化により、コンパクトディスクの20kHzを超え、48kHz又はそれ以上の信号が記録された、ハイレゾリューション対応の音源が増えている。それに伴い、20kHzを超える高音域、具体的には40kHz以上を出力可能な、ハイレゾナンス対応スピーカーの高性能化が望まれている。ハイレゾナンス対応スピーカーに関して、高音域を担当するツイーター又はスーパーツイーターとして、その再生帯域の広さ、位相特性の良さ、トランジェント特性の良さから、フィルムスピーカー(リボンスピーカー)が採用される傾向がある。特にハイエンドモデルのスピーカーは、周波数帯域の広帯域化と周波数特性を向上させる目的で、蛇行するようにジグザグに折り返されたスピーカー振動板を有するハイル型スピーカーが採用されることが多い(特許文献1)。これまで、これらのスピーカーの特性を向上させるためにその構造の改良が提案されている(特許文献2)。
フィルムスピーカーの振動板は、一般に、有機樹脂フィルムとその表面上に金属箔で形成された回路とを有する(特許文献3)。ドライブ電流が大きいモデル、及び高温の使用環境が想定される用途のフィルムスピーカーの場合、高温に耐えるため銅張りポリイミドフィルムが振動板として用いられている。
特公昭55−42555号公報 特開2007−274394号公報 特開2004−320601号公報
スピーカーユニットには、音源に記録された信号そのままの音を出力すること、すなわち原音再生性能が必要とされる。原音再生のためには、スピーカーユニットの音圧が周波数に依存して変動しないこと、言い換えると周波数特性がフラットであることが望ましい。特にハイレゾナンス対応スピーカーに関して、高音域までフラットな周波数特性有するスピーカーが望まれる。
しかし、通常のスピーカーの音圧は、高音域になるほど低下する傾向がある。フィルムスピーカー、特にハイル型スピーカーは、高音域の出力の点で比較的優れているものの、必ずしも十分に満足できるものではなかった。
本発明の目的は、高音域での音圧低下が少ないスピーカーユニットを提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、フィルムスピーカーの蛇腹状の振動板の形状を工夫すること、及び/又は、有機樹脂と無機粒子との組み合わせを含む振動板を用いることにより、高音域での音圧低下が少ないスピーカーユニットが得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の一側面は、山部及び谷部とこれらの間の側面部とが一定の方向に沿って繰り返して形成されるようにジグザグに折り返された蛇腹状のフィルム部材を有する、スピーカー振動板を提供する。このスピーカー振動板において、隣り合う山部の間で対向する一対の側面部同士の間隔が、谷部側から山部側に向かって拡がっている。
本発明の別の側面は、有機樹脂マトリックスと、有機樹脂マトリックス中に分散した無機粒子と、を含有する樹脂フィルムを有する、スピーカー振動板用樹脂フィルムを提供する。このスピーカー振動板用樹脂フィルムを用いて、上記の蛇腹状のフィルム部材を形成することができる。
本発明によれば、高音域での音圧低下が少ないスピーカーユニットを提供することができる。本発明に係るスピーカー振動板は、トランジェント特性、能率、及び人の評価による聴感の点でも優れる。さらに、本発明のいくつかの形態に係るスピーカー振動板は、着色することで優れた意匠性を有することができる。
スピーカー振動板の一実施形態を示す端面図である。 スピーカー振動板の一実施形態を示す端面図である。 フィルム部材の一実施形態を示す平面図である。 スピーカー振動板の一実施形態を示す斜視図である。 スピーカーユニットの一実施形態を示す分解斜視図である。 スピーカーユニットを評価するための装置を示す模式図である。 一般的なスピーカーユニットの周波数特性の例を示すグラフである。 作製したスピーカーユニットの周波数特性を示すグラフである。 作製したスピーカーユニットの周波数特性を示すグラフである。 作製したスピーカーユニットの周波数特性を示すグラフである。 作製したスピーカーユニットの周波数特性を示すグラフである。 作製したスピーカーユニットの周波数特性を示すグラフである。 トランジェント特性を評価するための音源データの波形図である。 作製したスピーカーユニットのトランジェント特性を示すグラフである。 作製したスピーカーユニットのトランジェント特性を示すグラフである。 作製したスピーカーユニットのトランジェント特性を示すグラフである。 作製したスピーカーユニットのトランジェント特性を示すグラフである。 作製したスピーカーユニットのトランジェント特性を示すグラフである。 従来のスピーカー振動板の一例を示す端面図である。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(スピーカー振動板)
図1は、スピーカー振動板の一実施形態を示す端面図である。図1に示すスピーカー振動板1は、山部10及び谷部11とこれらの間の側面部20とが、一定の方向Xに沿って繰り返して形成されるようにジグザグに折り返された蛇腹状のフィルム部材である。山部10及び谷部11は、通常、曲面状であり、それぞれ方向Xに垂直な方向Yに沿って延在している。一定の方向Xは、スピーカー振動板1の長手方向と一致していてもよい。
隣り合う山部10の間で対向する一対の側面部20は、谷部11を介して互いに繋がっている。対向する一対の側面部20は、谷部11側から山部10側に向かって間隔が連続的に拡がるように互いに傾斜している。言い換えると、一方の側面部の任意の位置Pにおける側面部20同士の間隔がWで、位置Pよりも山部10側の任意の位置Pにおける側面部20同士の間隔がWであるとき、常にWがWよりも大きい。ここで、一方の側面部の任意の位置における側面部同士の間隔とは、一方の側面部の任意の位置と、他方の側面部との方向Xにおける距離を意味する。
図19は、従来のスピーカー振動板の一例を示す端面図である。図19に示すスピーカー振動板1では、隣り合う山部10の間で対向する一対の平面状の側面部20が、互いに平行である。このような形状の振動板の場合、側面部20の振動によって発生した音を伝える空気が、図中の矢印の方向(隣の側面部に向かう方向)に進む傾向があるために、山部10側の方向へ押出される空気の割合が小さいと考えられる。これに対して、図1に示すスピーカー振動板1では、側面部20の振動によって発生した音を伝える空気が山部10側に向かって進み易い。そのために、山部10側における十分な音圧が高音域でも得られ易いと考えられる。また、能率及びトランジェント特性も向上し得る。
図1のスピーカー振動板1において、側面部20は平面状の部分を含んでいるが、側面部20は曲面状の部分を含んでいてもよい。側面部20が曲面状であるとき、側面部20と曲面状の山部10又は谷部11との境界は明瞭でないことがあり得る。
周波数特性及びトランジェント特性等の観点から、隣り合う山部10の間で対向する一対の側面部20が、谷部11側から山部10側に向かって間隔が1.2倍以上に拡がるように傾斜している平面状の部分を含んでいてもよい。言い換えると、一対の側面部20が、W/Wが1.2以上になるように互いに傾斜している平面状の部分を含んでいてもよい。同様の観点から、一対の側面部20の平面状の部分が、W/Wが1.5以上、又は2.0以上になるように互いに傾斜していてもよい。また、一対の側面部20の平面状の部分が、W/Wが4.0以下、3.0以下、又は2.5以下になるように互いに傾斜していてもよい。ここで、W/Wの値は、位置P及び位置Pの選び方に依存して変動するが、W/Wが最大となるように側面部20内の位置P及び位置Pを選んだときのW/W、すなわちW/Wの最大値が、上記範囲内であってもよい。あるいは、山部10の先端10aと谷部11の先端11aとの方向Z(山部10の高さ方向)における間隔がHで、位置Pが谷部11の先端11aから方向ZにおいてH×1/7の位置で、位置Pが山部10の先端10aから方向ZにおいてH×1/7の位置であるときに、W/Wが上記範囲内であってもよい。側面部20が平面状の部分を含んでいる場合、位置P及び位置Pとして、側面部20と曲面状の山部10又は谷部11との境界の位置を選択し、そのときにW/Wが上記範囲内であってもよい。
側面部20が平面状であるとき、一対の側面部20は、長さWの上底及び長さWの下底と、これらの間で対向する一対の対辺とを有する台形の、一対の対辺に相当する部分を含んでいてもよい。このときの台形に関して、W/Wが1.2以上、1.3以上、1.4以上、又は1.5以上であってもよく、4.0以下、3.0以下、又は2.5以下であってもよい。W/Wが最大となるように側面部20内の位置P及び位置Pを選んだときのW/W、すなわちW/Wの最大値が、上記範囲内であってもよい。あるいは、山部10の先端10aと谷部11の先端11aとの方向Z(山部10の高さ方向)における間隔がHで、位置Pが谷部11の先端11aから方向ZにおいてH×1/7の位置で、位置Pが山部10の先端10aから方向ZにおいてH×1/7の位置であるときに、上記台形におけるW/Wが上記範囲内であってもよい。側面部20が平面状の部分を含んでいる場合、位置P及び位置Pとして、側面部20と曲面状の山部10又は谷部11との境界の位置を選択し、そのときに上記台形におけるW/Wが上記範囲内であってもよい。
図2も、スピーカー振動板の一実施形態を示す端面図である。図2に示すスピーカー振動板1においても、隣り合う山部10の間で対向する一対の平面状の側面部20が、谷部11側から山部10側に向かって間隔が連続的に拡がるように互いに傾斜している。図2のスピーカー振動板1においては、谷部11近傍における一対の側面部20同士の間隔が比較的大きい。これにより、周波数特性、トランジェント特性等の点でより一層優れた性能が達成され得る。具体的には、一対の側面部20の一方の側面部の任意の位置Pにおける側面部20同士の間隔がWで、該任意の位置よりも山側の位置Pにおける側面部20同士の間隔がWで、山部10の先端10aと谷部11の先端11aとの方向Z(山部10の高さ方向)における間隔がHであるとき、W/Wが1.2以上、且つ、W/Hが0.4以上、0.5以上又は0.6以上となり得るような平面状の部分を、一対の側面部20が含んでいてもよい。言い換えると、一対の側面部20は、長さWの上底及び長さWの下底と、これらの間で対向する一対の対辺とを有する台形の、一対の対辺に相当する部分を含んでいてもよく、この台形においてW/Wが1.2以上、且つ、W/Hが0.3以上、0.4以上、0.5以上又は0.6以上であってもよい。W/Hの上限は、例えば1.0以下であってもよい。更に言い換えると、W/W及びW/Hが上記のような数値範囲内の値になる位置P及び位置Pが、側面部20内に存在していてもよい。あるいは、位置Pが谷部11の先端11aから方向ZにおいてH×1/7の位置で、位置Pが山部10の先端10aから方向ZにおいてH×1/7の位置であるときに、W/W及びW/Hが上記範囲内であってもよい。側面部20が平面状の部分を含んでいる場合、位置P及び位置Pとして、側面部20と曲面状の山部10又は谷部11との境界の位置を選択し、そのときにW/W及びW/Hが上記範囲内であってもよい。
図1、図2又はこれら以外の形態に係るスピーカー振動板において、山部10の先端10aと、これと隣り合う谷部11の先端11aとの方向Xにおける間隔Wは、スピーカー振動板1全体にわたって略一定であってもよい。これにより、対向する側面部20が略等脚台形の辺に沿うように形成され、スピーカー振動板の良好な動作バランスが維持され易い傾向がある。具体的には、Wの変動幅が、平均値±5%以下であってもよい。
間隔H(山部の高さ)は、例えば、1〜10mmであってもよい。間隔Wは、例えば、0.5〜5mmであってもよい。フィルム振動板の幅又は長さは、例えば10〜150mmであってもよい。
スピーカー振動板は、樹脂フィルム(例えば、後述のスピーカー振動板用樹脂フィルム)と、樹脂フィルムの片面上又は両面上に形成された回路とを有するフィルム部材であってもよい。回路は、金属箔のような導電体膜であってもよい。金属箔は、例えば銅箔である。
(スピーカー振動板用樹脂フィルム)
スピーカー振動板用樹脂フィルムの厚みは、5μm以上であってもよい。厚みが5μm以上であると、高い機械的強度、及び良好な取り扱い性が得られる。同様の観点から、スピーカー振動板用樹脂フィルムの厚みは10μm以上であってもよい。スピーカー振動板用樹脂フィルムの厚みは、30μm以下であってもよい。厚みが30μm以下であると、特に良好なトランジェント特性が得られ易い。
スピーカー振動板用樹脂フィルムをJIS−K5600−5−1(1999)に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験で評価したときに、割れの起こるマンドレル直径が10mm以下であってもよい。割れの起こるマンドレル直径が10mm以下であるような樹脂フィルムは、良好な柔軟性を有するため、蛇腹状のスピーカー振動板を製造し易い。同様の観点から、樹脂フィルムの割れの起こるマンドレル直径は、8mm以下、5mm以下、又は4mm以下であってもよい。
スピーカー振動板用樹脂フィルムは、有機樹脂マトリックスと、有機樹脂マトリックス中に分散した無機粒子と、を含有していてもよい。
無機粒子は、水不溶性の粒子であってもよい。本明細書において、「水不溶性」とは、20℃の水100mLへの溶解度が1.0g未満であることを意味する。
前記無機粒子は、例えば、ケイ酸塩、酸化ケイ素、スピネル、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、窒化物、及び層状複水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機化合物を含んでいてもよい。
前記ケイ酸塩は、層状ケイ酸塩であってもよい。層状ケイ酸塩としては、例えば、天然の膨潤性雲母又は合成の膨潤性雲母、天然の非膨潤性雲母又は合成の非膨潤性雲母、タルク、カオリン、パイロフィライト、セリサイト、バーミキュライト、スメクタイト、ベントナイト、スチーブンサイト、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、及びノントロナイト等の粘土鉱物が挙げられる。低コストで均一な振動板用樹脂フィルムを作製し易いことから、前記粘土鉱物は、非膨潤性粘土鉱物を含んでいてもよい。非膨潤性粘土鉱物は、例えば、タルク、カオリン、パイロフィライト、天然物又は合成の非膨潤性雲母、及びセリサイトからなる群より選ばれる少なくとも1種であってもよく、タルク、カオリン、パイロフィライト、及び天然の非膨潤性雲母又は合成の非膨潤性雲母からなる群から選ばれる少なくとも1種であってもよい。
前記ケイ酸塩は、アルミノケイ酸塩(シリカアルミナ化合物)であってもよい。アルミノケイ酸塩としては、例えば、ゼオライト、及びムライトが挙げられる。ケイ酸塩はワテラスナイト(ケイ酸カルシウム)であってもよい。
前記酸化ケイ素は、酸化ケイ素を主成分として含むシリカ粒子であってもよいし、ガラスビーズであってもよい。
前記したスピネル、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、及びホウ酸アルミニウムのようなアルミニウム化合物は、層状ケイ酸塩と併用することができる。特に、タルクと酸化アルミニウム化合物とを組み合わせてもよい。
前記窒化物としては、例えば、窒化ケイ素、及び窒化ホウ素が挙げられる。
前記層状複水酸化物としては、例えばハイドロタルサイトが挙げられる。
無機粒子の平均粒子径は、0.01μm以上であってもよい。無機粒子の平均粒子径が0.01μm以上であると、振動板用樹脂フィルムが適度な機械的強度を有し易い。無機粒子の平均粒子径は、20μm以下であってもよい。無機粒子の平均粒子径が20μm以下であると、平坦性の高い振動板用樹脂フィルムが得られ易い。同様の観点から、無機粒子の平均粒子径は0.02μm以上であってもよく、15μm以下、又は10μm以下であってもよい。ここで、無機粒子の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布計等を用いて粒度分布を測定することにより求めることができる。
振動板用樹脂フィルムにおける無機粒子の含有量は、振動板用樹脂フィルムの全質量に対して、5質量%以上であってもよい。無機粒子の含有量が5質量%以上であると、振動板が特に良好な周波数特性を有し易い。同様の観点から、無機粒子の含有量は10質量%以上、又は20質量%以上であってもよい。無機粒子の含有量は、振動板用樹脂フィルムの全質量に対して90質量%以下であってもよい。無機粒子の含有量が90質量%以下であると、より良好な周波数特性を有する振動板用樹脂フィルムが得られ易い。同様の観点から、無機粒子の含有量は、60質量%以下、又は40質量%以下であってもよい。
振動板用樹脂フィルムを構成する有機樹脂マトリックスは、少なくとも1種の有機樹脂を含む連続相である。有機樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
前記有機樹脂は、スーパーエンジニアリングプラスチックであってもよい。スーパーエンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、及びポリベンゾイミダゾール樹脂が挙げられる。耐熱性、及び、機械的強度に優れることから、有機樹脂マトリックスは、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、及び、ポリベンゾオキサゾール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の有機樹脂を含んでいてもよい。耐熱性等の観点から、有機樹脂としてポリイミド樹脂を用いてもよい。
前記ポリイミド樹脂は、例えば、下記式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体である。
Figure 2017150552
式(1)中、Rは1個又は2個のベンゼン環を含む4価の有機基を示し、Rは1個又は2個のベンゼン環を含む2価の有機基を示す。Rは下記式(11)、(12)、(13)、(14)、(15)又は(16)で表される4価の基であってもよい。Rは下記式(21)、(22)、(23)、(24)、(25)、(26)、(27)又は(28)で表される2価の基であってもよい。ポリイミド樹脂は、R及びRがそれぞれ同一の1種の繰り返し単位から構成されていてもよいし、R及び/又はRが異なる2種以上の繰り返し単位を含んでいてもよい。
Figure 2017150552
Figure 2017150552
ポリアミドイミド樹脂は、例えば、下記式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体である。
Figure 2017150552
式(2)中、Rは1個又は2個のベンゼン環を含む3価の有機基を示し、Rは1個又は2個のベンゼン環を含む2価の有機基を示す。Rは下記式(31)、(32)、(33)、(34)、(35)又は(36)で表される3価の基であってもよい。Rは上記式(21)、(22)、(23)、(24)、(25)、(26)、(27)又は(28)で表される2価の基であってもよい。ポリアミドイミド樹脂は、R及びRがそれぞれ同一の1種の繰り返し単位から構成されていてもよいし、R及び/又はRが異なる2種以上の繰り返し単位を含んでいてもよい。
Figure 2017150552
ポリベンゾオキサゾール樹脂は、例えば、下記式(3)で表される繰り返し単位を有する重合体である。
Figure 2017150552
式(3)中、Rは1個又は2個のベンゼン環を含む4価の有機基を示し、Rは1個又は2個のベンゼン環を含む2価の有機基を示す。Rは上記式(11)、(12)、(13)、(14)、(15)又は(16)で表される4価の基であってもよい。Rは上記式(21)、(22)、(23)、(24)、(25)、(26)、(27)又は(28)で表される2価の基であってもよい。ポリベンゾオキサゾール樹脂は、R及びRがそれぞれ同一の1種の繰り返し単位から構成されていてもよいし、R及び/又はRが異なる2種以上の繰り返し単位を含んでいてもよい。
式(1)において、Rが上記式(11)又は(12)で表される4価の基で、Rが上記式(21)、(22)又は(23)で表される2価の基であってもよい。式(2)において、Rが上記式(31)又は(32)で表される3価の基で、Rが上記式(21)、(22)又は(23)で表される2価の基であってもよい。式(3)において、Rが上記式(11)又は(12)で表される4価の基で、Rが上記式(21)、(22)又は(23)で表される2価の基であってもよい。これらの組み合わせを含む繰返し単位を含むポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、又はポリベンゾオキサゾール樹脂を用いることで、安価で優れた振動板用樹脂フィルムが特に得られ易い。
振動板用樹脂フィルムは、着色するために顔料を更に含有していてもよい。前記樹脂フィルムが顔料を含有することで、意匠性に優れたスピーカーユニットを得ることができる。顔料を用いることで、振動板を例えば緑、赤、青、黄色、黒、クリーム色等の任意の色に着色することができる。
顔料としては、上記無機粒子とは異なる粒子が用いられる。顔料は、特に限定されないが、無機顔料であってもよい。顔料は、白系に着色する酸化チタン粒子、又は、黒以外の色に着色する複合酸化物顔料であってもよい。顔料の含有量は、例えば、振動板用樹脂フィルムの全質量に対して、20質量%以下、又は10質量%以下であってもよく、1質量%以上であってもよい。
振動板用樹脂フィルムは、機械的強度の観点から、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等のカップリング剤を更に含有していてもよい。
シランカップリング剤としては、例えば、アミノ系シランカップリング剤、ウレイド系シランカップリング剤、ビニル系シランカップリング剤、メタクリル系シランカップリング剤、エポキシ系シランカップリング剤、メルカプト系シランカップリング剤、及びイソシアネート系シランカップリング剤が挙げられる。
チタネートカップリング剤としては、例えば、炭素数1〜60のアルキレート基を有するチタネートカップリング剤、アルキルホスファイト基を有するチタネートカップリング剤、アルキルホスフェート基を有するチタネートカップリング剤、及びアルキルパイロホスフェート基を有するチタネートカップリング剤が挙げられる。
カップリング剤の含有量は、無機粒子の質量に対して、0.1質量%以上、3.0質量%以下であってもよい。カップリング剤の含有量が0.1質量%以上であると、カップリング剤を使用する効果が充分に発揮され易い。カップリング剤の含有量が3.0質量%を超えても、含有量に見合った効果が得られないことがある。同様の観点から、カップリング剤の含有量は、0.5質量%以上、2.0質量%以下であってもよい。
当該スピーカー振動板用樹脂フィルムは、前記したスピーカー振動板の当該樹脂フィルムを形成するために用いられてもよい。前記したスピーカー振動板に当該スピーカー振動板用樹脂フィルムを用いることによって、トランジェント特性、能率、及び人の評価による聴感の点でもより優れたスピーカー振動板になり得る。
(スピーカー振動板を製造する方法)
スピーカー振動板は、例えば、樹脂フィルムと該樹脂フィルムの片面上又は両面上に形成された回路とを有するフィルム部材を、所望の山部及び谷部が形成されるようにジグザグに折り返す工程を含む方法によって、製造することができる。
回路を有するフィルム部材は、例えば、樹脂フィルムと樹脂フィルムの片面上又は両面上に積層された導体膜とを有する積層体を形成する工程と、該積層体の導体膜の一部を除去して前記導体膜からなる回路を形成する工程とを含む方法により、得ることができる。
樹脂フィルム及び導体膜を有する積層体は、例えば、有機樹脂又はその前駆体と、無機粒子と、これらを溶解又は分散する溶媒と、必要により顔料、カップリング剤等の他の成分とを含有する分散液を導体膜(金属箔等)に塗布することと、塗布された分散液から溶媒を除去することと、必要により前駆体から該有機樹脂を生成させることとを含む方法により、得ることができる。有機樹脂がポリイミド樹脂である場合、その前駆体は例えばポリアミド酸である。分散液を調製する前に無機粒子をカップリング剤で表面処理しておいてもよいし、分散液にカップリング剤を加えてもよい。分散液に顔料を含ませることで、顔料を含有する樹脂フィルムを容易に形成させることができる。
分散液を塗布する方法によって樹脂フィルム及び導体膜を有する積層体を得た後、樹脂フィルムの導体膜とは反対側の面上に、スパッタリングめっき法等の方法で導体膜を形成させて、樹脂フィルムの両面上に導体膜が設けられた積層体を得てもよい。この積層体から回路を形成することで、両面に回路が形成されたフィルム部材を得ることができる。スパッタリングめっき法は、例えば特開2005−019513号公報を参照して行うことができる。
回路は、樹脂フィルム上の導体膜の一部をエッチング等の手法で除去する方法によって形成させることができる。例えば、導体膜の必要な部分をレジストインクで覆い、その状態で導体膜をエッチング液に浸すことで導体膜の不要な部分を除去することを含む方法により、回路が形成される。あるいは、プリンテッドエレクトロニクスデバイスの手法で、印刷及び焼成によって樹脂フィルム上に回路を形成してもよい。
(スピーカーユニット)
一実施形態に係るスピーカーユニットは、上述の実施形態に係るスピーカー振動板を備える。このスピーカーユニットは、ハイル型スピーカーのようなフィルムスピーカーであってもよい。スピーカーユニットは、スピーカー振動板の周囲に設けられる磁石、外部機器と接続するための端子等、スピーカーにおいて通常採用される他の部材を更に有することができる。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
1.スピーカー振動板用樹脂フィルムを有する積層体
(作製例1)
ポリアミド酸の製造
撹拌機と温度計を備えた1Lの4つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェ二ルエーテル73.2gとN−メチル−2−ピロリドン832gを入れ、これらを撹拌しながら内温を50℃に昇温して、4,4’−ジアミノジフェ二ルエーテルを溶解させた。次に、無水ピロメリット酸40gとビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物51gを徐々に添加した。添加終了後、反応液を1時間撹拌し、N−メチル−2−ピロリドンに下記式(I)で表される芳香族ポリアミド酸が16.5質量%の濃度で含有するポリアミド酸溶液を得た。
Figure 2017150552
樹脂フィルム形成用分散液の調製
得られたポリアミド酸溶液22.5g、及びタルク(日本タルク社製、「D600」平均粒径0.6μm)2.5gをプラスチック製密閉容器に入れ、自転公転ミキサー(シンキー社製、「ARE−310」)を用いて攪拌した。攪拌のための条件を、混合モード(2000rpm)を10分間、脱泡モード(2200rpm)を10分間の順で攪拌する条件に設定した。これにより、全不揮発成分(溶媒以外の成分、又はポリアミド酸とタルクの合計量)に対するタルクの割合が40.2質量%で、分散液の全体量に対する不揮発成分(溶媒以外の成分、ポリアミド酸とタルクの合計量)の割合が24.9質量%である均一な樹脂フィルム形成用分散液を得た。
スピーカー振動板用樹脂フィルムの作製
得られた樹脂フィルム形成用分散液を、厚みが9μmの銅箔に、ドクターブレードを用いて厚みが80μmとなるように塗布した。銅箔を水平に保った状態で強制送風式オーブン中で50℃に加熱しながら塗膜を10時間乾燥して、銅箔上にフィルムを形成した。このフィルムを、120℃で30分、150℃で5分、200℃で5分、及び350℃で30分の順で加熱して、タルク及びポリイミド樹脂を含み、全質量に対するタルクの割合が40.2質量%である、茶色の樹脂フィルム(厚さ20μm)を銅箔上に形成して、スピーカー振動板用樹脂フィルム及び銅箔からなる積層体を得た。
(作製例2)
樹脂フィルム形成用分散液
タルク2.5g(日本タルク社製、「D600」平均粒径0.6μm)に換えて、タルク(松村産業株式会社製、「5000PJ」平均粒径1.8μm)1.9gとアサヒ化成化学工業株式会社製複合酸化物顔料グリーン2024番0.6gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、全不揮発成分に対する無機粒子の割合が40.2質量%で、分散液の全体質量に対する全不揮発成分の割合が24.9質量%である、均一な樹脂フィルム形成用分散液を得た。
スピーカー振動板用樹脂フィルムの作製
得られた分散液を用いた以外は作製例1と同様にして、厚さ20μmの緑色のスピーカー振動板用樹脂フィルムと厚さ9μmの銅箔からなる積層体を作製した。樹脂フィルムはタルク、緑色顔料及びポリイミド樹脂からなり、樹脂フィルムの全質量に対する無機粒子の割合が40.2質量%であった。
(作製例3)
スピーカー振動板用樹脂フィルムの作製
樹脂フィルムの厚さを15μmに変更した以外は作製例1と同様にして、スピーカー振動板用樹脂フィルムと厚さ9μmの銅箔からなる積層体を作製した。ついで作製した積層体の樹脂フィルム側の面上に、スパッタリングめっき法により厚さ9μmの銅箔を形成し、樹脂フィルムの両面上に厚さ9μmの銅箔が設けられた構造の積層体を作成した。
(比較用積層体)
無機粒子を含まないポリイミドフィルム(厚み12.5μm)及びその両面上の銅箔(厚み9μm)からなる両面銅張りポリイミドフィルムを、比較用積層体として準備した。
2.スピーカー振動板及びスピーカーユニット
(1)スピーカー振動板の作製
準備した各積層体の銅箔に、レジストインクをシルク印刷工法で塗布した。次に、40℃に保温したエッチング液に3分間浸すことで不要な銅箔を除去し、樹脂フィルムを必要とする大きさに切断して、図3に示すような、スピーカー振動板用樹脂フィルム3と、銅箔によって形成された回路5とを有する平面状のフィルム部材1Aを得た。
得られたフィルム部材を、治具を使用してジグザクに折り返すことで、略等間隔で並んだ山部及び谷部を形成させた。このとき、対向する側面部を、谷部側から山部側に向かって対向する側面部同士の間隔が拡がるように傾斜させながら、フィルム部材を折り返した。その後折り返した形状が保てるようにフィルム部材を一液弾性接着剤で固定した。これにより、図4に示すような蛇腹状のフィルム部材からなるスピーカー振動板を得た。さらに、比較用積層体を用いて、対向する側面部が平行となるようにジグザグに折り返されたスピーカー振動板を作製した。
(2)スピーカーユニット
作製した各スピーカー振動板を用いて、図5に示すスピーカーユニット100の構成を有するスピーカーユニット1〜5を組み立てた。表1に、各スピーカーユニットに用いた振動板の構成を示す。
まず、スピーカー振動板1をホルダー31に取り付け一液弾性接着剤で固定した。リアパネル39にネオジム磁石37を取り付けてから、リアパネル39にスピーカーケース41、スペーサー33,35、スピーカー振動板1を取り付けたホルダー31、フロントパネル43を取り付けた。さらに、アンプなどの外部機器と接続するための端子とスピーカー振動板からの導線を接続して、評価用のスピーカーユニット1〜5を得た。
Figure 2017150552
3.周波数特性の評価
図6は、スピーカーユニットの周波数特性を測定する装置の概略図である。図6において、評価用のスピーカーユニットが装着されたスピーカー200がパワーアンプ53(DC−100kHz)に接続され、パワーアンプ53はD/A変換器52を介してコンピュータ51に接続されている。スピーカー200(スピーカーユニット)から距離Dの位置に、マイクロフォン54が設置され、マイクロフォン54にマイクアンプ内蔵A/D変換器55を介してコンピュータ57が接続されている。距離Dは1mである。D/A変換器52及びマイクアンプ内蔵A/D変換器55としてRoland製、UA−1010を用いた。マイクロフォン54として、Sanken製、CO−100Kを用いた。
図6の装置を用いて、以下の手順で各スピーカーユニットの周波数特性を無響室で測定した。
(1)コンピュータ51より測定する周波数のデータを送出する。
(2)送出されたデータをD/A変換器でアナログ信号に変換し、パワーアンプ53を通して、送出されたデータの周波数に応じた音をスピーカー200から出力する(出力:1W)。
(3)出力された音をマイクロフォン54で集音する。
(4)集音された音をA/D変換器55でデジタルデータに変換してからコンピュータ57へ送出する。
(5)コンピュータ57に入力されたデータを計測ソフトウェアにより処理し、出力と周波数との関係を示すグラフを得る。
図7は、一般的なスピーカーユニットの周波数特性(出力と周波数との関係)を示すグラフである。出力の音圧が高いほどスピーカーとしての能率が高い。音圧が、周波数に依存して落ち込むことがなく、全周波数領域で一定であることが理想的である。
図8はスピーカーユニット1、図9はスピーカーユニット2、図10はスピーカーユニット3、図11はスピーカーユニット4、図12はスピーカーユニット5の周波数特性を示すグラフである。図8〜12は周波数0kHz〜48kHzの範囲を示す。
周波数0kHz〜48kHzの範囲におけるスピーカーユニット1〜4(図8〜11)とスピーカーユニット5(図12)との比較から、対向する側面部が傾斜している振動板を用いることで、対向する側面部が平行な振動板を用いるよりも、高音域まで高い音圧が維持され、フラットな周波数特性が得られることを確認できる。さらに、スピーカーユニット1〜3(図8〜10)とスピーカーユニット4(図11)との比較から、無機粒子を含む樹脂フィルムを用いて形成され、対向する側面部が傾斜している振動板を用いることで、フラットな周波数特性の点でより一層顕著な効果が得られることを確認できる。
4.トランジェント特性の評価
図6の装置を用いて、以下の手順で各スピーカーユニットのトランジェント特性を評価した。
(1)コンピュータ51より特定の周波数で特定の時間だけの音源データを1回送出する。
(2)送出されたデータをD/A変換器52でアナログ信号に変換し、パワーアンプ53を通して、データに応じた周波数及び時間の音をスピーカー200から出力する。スピーカーに加える電圧は1Wに設定した。
(3)出力された音をマイクロフォン54で集音する。
(4)集音された音をA/D変換器55でデジタルデータに変換してからコンピュータ57へ送出する。
(5)コンピュータ57に入力されたデータを計測ソフトウェアにより処理し、出力と時間との関係を示すグラフを得る。
図13は、コンピュータ51から送り出す音源データの波形を示す。音源データは短時間の矩形波データであり、本データを1回だけ送出する。時間軸の“0”は、音源データを送出する起点の時間である。図14はスピーカーユニット1、図15はスピーカーユニット2、図16はスピーカーユニット3、図17はスピーカーユニット4、図18はスピーカーユニット5のトランジェント特性の測定結果を示すグラフである。各図において、横軸は時間で、縦軸は入力レベルであり、マイクロフォンで集音した音が波形化されている。スピーカーユニットとマイクロフォンの距離Dが1mであるため、観測される波形の起点は、音源データの起点から約2.88ms遅れて観測される。
音源データの波形と同一の波形の音が出力されることが理想的であるが、電気信号を物理現象に変換するため、出力が音源データの波形と同一となることはない。出力の立ち上がり部の波形は、若干の時間遅れとレベルロスのため、音源データの矩形ではなく、楕円状となる。出力の立ち下がり部においては、振動板の収縮が瞬時に元の位置に戻らず、数回の収縮・膨張を繰り返しながら元の位置に戻るため、複数の余波が生じる。トランジェント特性に優れたスピーカーから出力される音は、音源データの波形に近い立ち上がり部分と、余波の数が少なく短時間で収束する立ち下がり部分を示す。
スピーカーユニット1、2、3(図14、15、16)とスピーカーユニット4、5(図17、18)との比較から、無機粒子を含む樹脂フィルムを用いて形成され、対向する側面部が傾斜している振動板を用いることで、対向する側面部が平行な振動板を用いるよりも、音源データの波形に近い立ち上がり部分と、余波の数が少なく短時間で収束する立ち下がり部分を示す出力が得られることを確認できる。
4.聴感評価
図6の装置のうち、コンピュータ51、D/A変換器52、パワーアンプ53及びスピーカー200の部分を用いて、人のモニターによって聴感を評価した。なお、スピーカー200として、評価用のスピーカーユニットがツイーターとして装着されたものを用い、ウーハー、及びスコーカーは同一のものに固定した。以下の手順で聴感評価を行った。
(1)コンピュータ51よりハイレゾリューション対応の音源データを送出し、D/A変換器52でアナログ信号に復元しパワーアンプ53で増幅した音楽を、スピーカー200より再生する。
(2)音源データとしてボーカル曲、交響曲、ピアノ曲、バイオリン曲、ジャズ、及び映画音楽を用いた。20代から60代の男女20名のモニターが再生音を試聴し、スピーカーユニット5の場合を標準として、スピーカーユニット1、3、4、及び市販のコーン型ツイーターを装着したスピーカーの聴感を相対的に評価した。モニターは、表2に示す各項目に関して、標準に比べて、劣るものをC、同程度のものをB、優れているものをAと判定した。
Figure 2017150552
スピーカーユニット1、3、4とスピーカーユニット5との比較から、対向する側面部が傾斜している振動板を用いることで、対向する側面部が平行な振動板を用いるよりも、優れた聴感が得られることが確認できる。さらに、スピーカーユニット1、3とスピーカーユニット4との比較から、無機粒子を含む樹脂フィルムを用いることで、より一層優れた聴感が得られることも確認できる。
1…スピーカー振動板(蛇腹状のフィルム部材)、1A…平面状のフィルム部材、3…スピーカー振動板用樹脂フィルム、5…回路、10…山部、10a…山部の先端、11…谷部、11a…谷部の先端、20…側面部、31…ホルダー、33,35…スペーサー、37…ネオジム磁石、39…リアパネル、41…スピーカーケース、43…フロントパネル、W…山部の先端と谷部の先端との間隔、W…位置Pにおける側面部同士の間隔、W…位置Pにおける側面部同士の間隔、H…山部の先端と谷部の先端との間隔、100…スピーカーユニット。
前記ケイ酸塩は、アルミノケイ酸塩(シリカアルミナ化合物)であってもよい。アルミノケイ酸塩としては、例えば、ゼオライト、及びムライトが挙げられる。ケイ酸塩はワラストナイト(ケイ酸カルシウム)であってもよい。
振動板用樹脂フィルムを構成する有機樹脂マトリックスは、少なくとも1種の有機樹脂を含む連続相である。有機樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、又はこれらの組み合わせが挙げられる。

Claims (15)

  1. 山部及び谷部とこれらの間の側面部とが一定の方向に沿って繰り返して形成されるようにジグザグに折り返された蛇腹状のフィルム部材を有し、
    隣り合う前記山部の間で対向する一対の前記側面部同士の間隔が、前記谷部側から前記山部側に向かって連続的に拡がっている、
    スピーカー振動板。
  2. 隣り合う前記山部及び前記谷部の先端同士の間隔が略一定である、請求項1に記載のスピーカー振動板。
  3. 隣り合う前記山部の間で対向する一対の前記側面部が、前記谷部側から前記山部側に向かって前記一定の方向における間隔が1.2倍以上に拡がるように互いに傾斜している平面状の部分を含んでいる、請求項1又は2に記載のスピーカー振動板。
  4. 前記フィルム部材が、有機樹脂マトリックスと、前記有機樹脂マトリックス中に分散した無機粒子と、を含有する樹脂フィルムを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスピーカー振動板。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のスピーカー振動板を備える、スピーカーユニット。
  6. 有機樹脂マトリックスと、前記有機樹脂マトリックス中に分散した無機粒子と、を含有する、スピーカー振動板用樹脂フィルム。
  7. 前記無機粒子が、ケイ酸塩、酸化ケイ素、スピネル、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、窒化物、及び層状複水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機化合物を含む、請求項6に記載のスピーカー振動板用樹脂フィルム。
  8. 前記無機粒子が、層状ケイ酸塩を含む、請求項6又は7に記載のスピーカー振動板用樹脂フィルム。
  9. 前記有機樹脂マトリックスが、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、及び、ポリベンゾオキサゾール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂を含む、請求項6〜8のいずれか一項に記載のスピーカー振動板用樹脂フィルム。
  10. 当該樹脂フィルムが着色されている、請求項6〜9のいずれか一項に記載のスピーカー振動板用樹脂フィルム。
  11. 当該スピーカー振動板用樹脂フィルムが、山部及び谷部とこれらの間の側面部とが一定の方向に沿って繰り返して形成されるようにジグザグに折り返された蛇腹状のフィルム部材を有するスピーカー振動板の、当該フィルム部材として用いられるものであり、
    隣り合う前記山部の間で対向する一対の前記側面部同士の間隔が、前記谷部側から前記山部側に向かって連続的に拡がっている、
    請求項6〜10のいずれか一項に記載のスピーカー振動板用樹脂フィルム。
  12. 隣り合う前記山部及び前記谷部の先端同士の間隔が略一定である、請求項11に記載のスピーカー振動板用樹脂フィルム。
  13. 隣り合う前記山部の間で対向する一対の前記側面部が、前記谷部側から前記山部側に向かって前記一定の方向における間隔が1.2倍以上に拡がるように互いに傾斜している平面状の部分を含んでいる、請求項11又は12に記載のスピーカー振動板用樹脂フィルム。
  14. 請求項6〜13のいずれか一項に記載のスピーカー振動板用樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムの片面上又は両面上に設けられた導体膜と、を備える、スピーカー振動板用積層体。
  15. 請求項6〜10のいずれか一項に記載のスピーカー振動板用樹脂フィルムを含むフィルム部材を有する、スピーカー振動板。
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