JP2003189391A - 電気音響変換装置 - Google Patents

電気音響変換装置

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JP2003189391A
JP2003189391A JP2001386037A JP2001386037A JP2003189391A JP 2003189391 A JP2003189391 A JP 2003189391A JP 2001386037 A JP2001386037 A JP 2001386037A JP 2001386037 A JP2001386037 A JP 2001386037A JP 2003189391 A JP2003189391 A JP 2003189391A
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conductive path
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diaphragm
magnet
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JP2001386037A
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Koji Maekawa
孝治 前川
Toshihiro Hikichi
俊博 引地
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Tohoku Pioneer Corp
Pioneer Corp
Original Assignee
Tohoku Pioneer Corp
Pioneer Electronic Corp
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  • Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動板の動きから音響への変換を効率的に実
施しえる電気音響変換装置を提供する。 【解決手段】 対向する二つの平面に挟持された空間内
に磁場(B1)を生成する磁石(10及び20)と、前
記空間内に配置され、前記平面に交わる断面内で波状形
状を有する振動板(30)と、該振動板上で前記波状形
状の波頭(30P)又は谷底(30V)が延在する方向
に沿って、かつ、磁場(B1)の方向と交わる方向に延
在する主導電路(31)と、前記振動板上に設けられる
副導電路(32)と、該副導電路が設けられた領域に磁
場(B2)を印加する磁石(20)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピーカ等の電気
音響変換装置の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】従来、ハイル型と呼ばれる駆動方式(いわ
ゆる「ハイル・ドライバ」)となる電気音響変換装置
(以下、単に「ハイル型スピーカ」という。)が知られ
ている。ハイル型スピーカとは、例えば特公昭55−4
2555号公報に示されているように、所定の空間内に
磁場を発生させるための磁石、前記空間内に配置される
振動板、及び該振動板上に設けられた導電路等から大き
く構成されている。このうち振動板は、それを断面視す
ると所定のピッチを有する波状形状を有するものとさ
れ、また、導電路は、前記振動板の波状断面における、
その波頭が延在する方向に沿って(つまり、「波長の方
向に直交」するように)、該振動板上に形成されるのが
一般的である。なお、この導電路の延在方向は、前記磁
場の方向とほぼ直交するようになされるのも一般的であ
る。
【0003】このような構成により、前記導電路に電流
を流すと、該導電路及び振動板には、フレミングの左手
の法則に則って、電磁力が働くことになる。より具体的
には、例えば、前記磁石を平板形状を有するものと仮定
し、前記振動板を、極性の異なる二枚の当該磁石によ
り、いわばサンドイッチ様に上下(ここでは上がN極、
下がS極とする)で挟持するような構成を考えると、図
11に示すように、磁場Bは振動板130を上から下へ
貫く方向で作用することとなる一方、当該振動板130
を、その波状断面から臨む方向から見れば、上述したよ
うな導電路131の配置により、電流はこちら側から向
こう側(又は向こう側からこちら側)に流れることにな
るから、電磁力Fは、左側(又は右側)に作用すること
になる。
【0004】そして、導電路が波状断面における波頭又
は谷底の直上又は直下に延在するのでなければ(図11
における波頭130P及び谷底130V、並びに導電路
131の配置関係参照)、今述べたような電磁力の発生
によって、振動板は、効率的に、波状断面における波長
が短く又は長くなるような変化をすることになる。換言
すると、図11に示すように、振動板130の断面にお
ける、半波長領域分に該当する部分(以下、便宜上「波
の部分」と呼ぶ。)Wが、いわば押しつぶされる(狭め
られる)又は広げられるような変化が生じることにな
る。その結果、振動板の周囲に存在する空気に対して
は、圧縮力又は吸引力が与えられることになる。
【0005】この場合において更に、導電路に流す電流
を何らかの法則に従って経時的に変化させる場合には、
振動板に作用する前記電磁力の大きさも、その法則に応
じて変化することになり、したがって該振動板には前記
法則に従った変形、すなわち振動等が生じることにな
る。これにより、前記電気信号は音声、音楽等その他の
音響に変換されることになる。
【0006】このような電気音響変換装置では、振動板
の断面が波状にされていることから、装置全体を大型化
することなく振動板の面積を大きくすることができるの
で、広範なレンジの音(とりわけ、低音域)を再現する
ことができる利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなハイル型ス
ピーカにおいては、上述したように、音響を発生するメ
カニズムが「波状断面における波長が短く又は長くなる
ような変化」にもっぱら依存している。そして、このよ
うなメカニズムを有効に発現させるためには、振動板
は、その大部分において何ら支持を受けないような形
で、支持する必要がある。これは、例えば振動板をその
中央部で支持する構造をとると、該中央部における振動
板の動きが規制を受けることになるため、該中央部及び
その近傍では、上述の音響発生メカニズムが十分に発現
されなくなるからである。実際、従来のハイル型スピー
カないしこれに類似するスピーカ等では、振動板の周辺
部や辺縁部において、該振動板を支持する場合が一般的
である(例えば、特許第3192372号公報や特開平
8−237791号公報等参照)。
【0008】しかしながら、このような構造上の制約
と、上述の音響発生メカニズムとの関係から、従来のハ
イル型スピーカにおいては、振動板の動きから音響への
変換が十分な効率でもってなされえないという問題が生
じていたのである。これは以下の事情による。
【0009】すなわち、上述のメカニズム、「波状断面
における波長が短く又は長くなるような変化」における
「波長が短くなるような」場合とは、既に説明したよう
に、図12において、当該の波の部分Wが、狭められて
いわば押しつぶされるような変形をする場合であって、
この場合音響は、該波の部分Wによる空気の圧縮を原因
として発生することになる(図12中、上方に向く矢印
S1参照)。しかし、ここで振動板130は、当該波の
部分Wにおいて何らの支持も受けていないことから、そ
の谷底130Vは、図12に示すように、上述の矢印S
1とは反対の方向S2へと変形することになる(図12
中、破線参照)。つまり、波の部分Wが押しつぶされる
場合、たしかに圧縮による音圧が発生されることにはな
るが、該波の部分Wの谷底130Vの、空気を押し出す
反作用の動きによって同時に、当該音圧を打ち消す作用
も生じさせているのである。このことにより、振動板1
30の動きが、音響へと変換される効率は低下すること
になる。
【0010】このようなことは、「波長間隔が長くなる
ような」場合、すなわち、図13に示すように、当該の
波の部分Wが、いわば広げられるような変形をする場合
にも同様にあてはまる。この場合、空気の吸引力(図1
3中、矢印S3参照)を打ち消すように、谷底130V
は空気の吸引の反作用で動く(図13中、矢印S4参
照)ことになる。なお、この図13に示される動きは、
上述した図12に示す動きと、ちょうど表裏の関係(図
11参照)にある。すなわち、吸引力を与える波の部分
の動きは、その両隣に存在する、圧縮力を与える波の部
分の動きによって実現されている、とみることができ
る。
【0011】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、振動板の動きから音響への変換を効率的に実
施しえる電気音響変換装置を提供することを課題とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電気音響変換装
置は、上記課題を解決するため、対向する二つの平面に
挟持された空間内に第1の磁場を生成する第1の磁場印
加手段と、前記空間内に配置され、前記平面に交わる断
面内で波状形状を有するとともに、その厚さ方向に関し
ては自由な変形が許された振動板と、該振動板上で前記
波状形状の波頭又は谷底が延在する方向に沿って、か
つ、前記第1の磁場の方向と交わる方向に延在する主導
電路と、前記振動板上に設けられる副導電路と、該副導
電路が設けられた領域に第2の磁場を印加する第2の磁
場印加手段とを備えている。
【0013】本発明の電気音響変換装置によれば、振動
板上に設けられた主導電路に電流を流すことで、該主導
電路には、その延在方向と交わる方向に作用する第1の
磁場の影響を受けて、フレミングの左手の法則に則った
電磁力(以下、「主電磁力」という。)が作用すること
になる。
【0014】なお、この主電磁力の作用方向について、
本発明は特に限定する意図を有しないが、以下では説明
の便宜上、上述した図11等に係る例示を援用して説明
することとする。すなわち、本発明にいう「第1の磁場
印加手段」としては、「二枚の平面」の一方に一致する
表面を有する平板形状のN極の磁石、その他方に一致す
る表面を有する平板形状のS極の磁石を想定し、本発明
にいう「第1の磁場」の方向を「上下」に一致するもの
とする。そして、振動板は、これら二枚の磁石によりサ
ンドイッチ様に挟持されてなり、その波状断面の波長方
向が、上記で「上下」という場合に対する「左右」方向
に一致するように配置されているものと仮定する。
【0015】このような場合においては、第1の磁場が
上下方向に作用するとともに、振動板の波状断面におけ
る波頭又は谷底が延在する方向に沿って延在する主導電
路を流れる電流が、こちら側から向こう側、又は向こう
側からこちら側になるから、前記主電磁力の作用方向
は、左側又は右側ということになる。
【0016】ここで、主導電路が、前述した「波の部
分」において、例えば、その波頭及び谷底を除く部分に
形成されていれば、前記主電磁力により、当該波の部分
がいわば押しつぶされるような、又は広げられるような
変形を、該波の部分に対して効率的に生じさせることが
可能となる。
【0017】そして、このような変形により、当該波の
部分の内部においては、圧縮力又は吸引力が作用するこ
とになり、音圧が発生することとなる。なお、この音圧
の伝播は、波の部分における開口部、すなわち上述の例
示に沿って言えば、「上」又は「下」に位置することと
なる開口部、に向かって生じることになる(すなわち、
音圧の伝播方向は、「上」又は「下」方向となる。)。
【0018】要するに、本発明においては、第1の磁場
印加手段、振動板及び主導電路により、音響の発生が実
現されることになる。
【0019】なお、上述では、主導電路が波頭又は谷底
を除く部分に形成されるとしたが、隣接する二つの波の
部分の波頭又は谷底同士で逆向きの主電磁力を働かせる
ような場合にあっては、当該主導電路が波頭又は谷底の
直上又は直下に形成されている場合であっても、上述の
ような音響発生に係る変形がなされているとみることが
できる。要するに、本発明は、このような形態であって
も、その範囲内に収めるものである。ただ、主導電路を
波の部分の波頭又は谷底の直上又は直下に形成しない形
態とすれば、上述したような変形を効率的に生じさせう
るということは言えよう(図11乃至図13参照)。
【0020】次に、本発明では特に、振動板上に副導電
路が設けられるとともに、該副導電路が設けられた領域
に第2の磁場を印加する第2の磁場印加手段が設けられ
る。
【0021】このことにより、本発明によれば、第2の
磁場印加手段及び副導電路を流れる電流の相互作用によ
り、上述した音圧発生に関わる主電磁力のほかに、別の
電磁力(以下、「副電磁力」という。)が発生すること
になる。本発明では、この副電磁力の作用する方向を適
当に定めることにより、以下のような作用効果が発揮さ
れることになる。
【0022】すなわち、上述の例示において、前記波の
部分には、前記主電磁力の発生により、押しつぶされる
ような、又は広げられるような変形が生じていたが、該
波の部分の波頭又は谷底は、この変形に応じた力を受け
ている。いま、波の部分の開口部が「上」にあると仮定
するとともに、該波の部分に対してこれを「押しつぶ
す」ような主電磁力が働いている場合を仮定すると、該
波の部分の谷底が受ける力は「下」向きに作用するもの
となる。これは、当該波の部分が、何らの支持も受けて
ないことによる。ここで、このような仮定の下における
音圧の伝播方向は「上」方向であることを考えると、こ
の谷底の動きは、該伝播方向とはちょうど逆になること
がわかる。
【0023】しかしながら、このように波の部分の谷底
の動きが、音圧の伝播方向と相反するような状況が生ま
れると、せっかく発生した音圧を結果的に減殺してしま
う結果となる。つまり、振動板の動きが効率的に音圧の
発生に寄与することなく、無駄なエネルギを消費してし
まうこととなるのである。
【0024】ここで、本発明においては、上述したよう
に、副導電路及び第2の磁場印加手段によって副電磁力
が発生することとなるから、この副電磁力の作用方向
を、前記音圧を強める方向に設定しさえすれば、あるい
は、そのような条件を満たすように、副導電路及びこれ
を流れる電流の方向、並びに第2の磁場印加手段及び第
2の磁場の方向を配置・設定しさえすれば、上述の谷底
の変形は抑制されることになり、その結果、振動板の動
きを効率的に音圧に変換することが可能となるのであ
る。
【0025】なお、このような本発明に係る電気音響変
換装置は、例えば平板スピーカ、フォン等に適用して好
適である。
【0026】また、本発明にいう「平面」とは、あくま
で観念的な概念に過ぎない。換言すれば、本発明にいう
「平面」というのは、現実に何らかの物体の表面等とし
て具現化されている必要はないということである。例え
ば、第1及び第2の磁場印加手段が、上述の例示のよう
に、平板形状を有するものである場合には、「平面」と
は、当該平板形状となる磁石の表面ないし裏面等がそれ
に合致する、と考えることができる(すなわち、具体的
に考えることができる)としても、本発明にいう「空間
内」に印加される磁場は、何も平板形状を有する磁石に
より生成されなければならないわけではなく、このよう
な場合一般的に、「平面」というのは、振動板の配置関
係を確定するための観念的な存在に過ぎなくなる。
【0027】本発明の電気音響変換装置の一態様では、
前記副導電路は、前記第2の磁場及び前記副導電路を流
れる電流の相互作用によって発生する副電磁力の方向
が、前記第1の磁場及び前記主導電路に流れる電流の相
互作用によって発生する主電磁力により前記振動板が変
形することで引き起こされた音圧を強めるように配置さ
れている。
【0028】この態様によれば、副電磁力は、主電磁
力、これによる振動板の変形により引き起こされた音圧
を強めるように働くことになる。これを上述の例示(図
11参照)に沿って言い換えれば、副電磁力は、上述し
たような音圧を減殺させる波頭又は谷底の変形を抑制す
るような方向で働くことになるから、当該副電磁力が存
在しない場合と比較すると、振動板の動きを効率的に音
圧に変換することが可能となる。
【0029】ちなみに、本態様は、副導電路が「振動板
上に設けられ」ている限り、該副導電路の形状や設置態
様等について、特に限定する意図を有さないし、前記第
2の磁場印加手段も、「副導電路が設けられた領域に第
2の磁場」を印加しうるのであれば、具体的にどのよう
に設置するか等を限定する意図を有さない。要するに、
副導電路を流れる電流と第2の磁場印加手段による第2
の磁場との相互作用により発生する副電磁力の作用方向
が、上述した趣旨に沿うのであれば、その具体的な設置
箇所・方法等について、本発明は特に限定されないとい
うことである。
【0030】ただ、上述の例示に沿って言えば、副導電
路については、前記波の部分の波頭又は谷底の近傍に、
かつ、前記主導電路と平行にこれを設けることが好適と
考えられる。また、本発明に係る振動板は、その断面と
して波状形状を有することから、例えば、副導電路を波
の部分の側壁で蛇行するように配設することで、該副導
電路のうちの大部分を波長方向に沿うような導電路とし
て設ける場合も考えられよう。
【0031】この態様では特に、前記副電磁力の方向
は、前記音圧の伝播方向と同じであるように構成すると
よい。
【0032】このような構成によれば、上述の態様より
も、より具体的に、前記副電磁力は、上述した音圧の伝
播方向と同じ方向に作用することとなる。このことを例
えば、上述の例示、及び、波の部分の開口部が「上」で
あって該波の部分が主電磁力によって「押しつぶされる
ような」変形を受ける、という仮定に沿って言えば、音
圧の伝播方向は、「上」方向となるから、副電磁力の作
用方向は、やはり「上」方向ということになる。ここ
で、波の部分の谷底が受ける力は「下」方向であったか
ら、副電磁力は、これと逆向きの力として、該波の部分
に作用することとなるのがわかる。
【0033】したがって、波の部分の谷底の空気の押し
出し、吸引の反作用による動きは抑制されることにな
り、その結果、振動板の動きは効率的に音圧に変換され
ることとなる。
【0034】本発明の電気音響変換装置の他の態様で
は、前記副導電路は、前記波頭又は谷底が延在する方向
に沿って、かつ、該波頭又は谷底の直上若しくは直下又
はその近傍に設けられている。
【0035】この態様によればまず、副導電路が、波頭
又は谷底が延在する方向に沿って設けられている。換言
すれば、該副導電路は、前記主導電路に平行して設けら
れているということである。そして、副導電路はまた、
前記波頭又は谷底の直上若しくは直下又はその近傍に設
けられている。これによれば、該副導電路に対して作用
する副電磁力は、同時に、振動板の波状断面における波
頭又は谷底、あるいはその近傍を基点として発生すると
みることができることを意味する。つまり、本態様によ
れば、波頭又は谷底の動きを、よりよく抑制することが
可能となるのである。
【0036】この態様では特に、前記副導電路は、前記
波頭又は谷底を挟むように配置された導電路の対を含む
ように構成するとよい。
【0037】このような構成によれば、ある一つの波の
部分における波頭又は谷底に着目すると、該波頭又は谷
底には、これを挟むようにして都合2本の副導電路が設
けられていることになる。したがって、この場合におけ
る副電磁力は、上述にも増して、より効果的に波頭又は
谷底に作用することとなり、その変形をよりよく抑制す
ることが可能となる。
【0038】なお、本態様においては、上述したような
都合2本の副導電路を、振動板の波状断面における波の
部分の波頭又は谷底のすべてについて、複数配列するこ
とが当然に可能である。この場合では、上述したような
作用効果を、すべての波の部分において、享受すること
が可能である。
【0039】また、副導電路が波頭又は谷底に沿って、
かつ、該波頭又は谷底の直上若しくは直下又はその近傍
に設けられている態様、あるいは副導電路が波頭又は谷
底を挟むように配置された導電路の対を含む態様では更
に、前記第2の磁場印加手段は、前記波頭又は谷底を挟
むように配列された極性の異なる少なくとも二つの棒磁
石を含むように構成するとよい。
【0040】このような構成によれば、波頭又は谷底に
沿って、かつ、該波頭又は谷底の直上若しくは直下又は
その近傍に設けられている副導電路に対して、より確実
に、前記第2の磁場を印加することが可能となり、しが
って、上述したような副電磁力に係る作用効果をより確
実に享受しうることとなる。
【0041】なお、この場合においては、ある波頭又は
谷底について、例えば、左から順にN極及びS極の棒磁
石が配列されていると考えると、次の波頭又は谷底につ
いては、S極及びN極の棒磁石を配列していく、という
ように、周期的な配列が可能となる。このようにすれ
ば、副導電路に流す電流の向きを好適に決定しえる他、
第2の磁場印加手段の効率的な配置が可能となる等の利
点がある。また、前述の例で、左から順にN極、波頭又
は谷底及びS極、次にS極、波頭又は谷底及びN極、…
というように、配列していく際には、場合により、前の
S極と後のS極を同一の棒磁石で兼ねることが可能であ
る。こうすると、装置全体の小型化という利点も得るこ
とが可能である。
【0042】本発明の電気音響変換装置の他の態様で
は、前記第1の磁場印加手段は、前記波頭又は谷底の形
状に合致するような湾曲した磁石を含む。
【0043】この態様によれば、前記第1の磁場を、波
頭又は谷底に集中して作用させること、すなわち該波頭
又は谷底に沿って延在する主導電路に集中して作用させ
ることが可能となる。したがって、本態様によれば、主
電磁力による音圧発生の作用効果を、より確実に享受す
ることが可能となる。
【0044】なお、本態様にいう「合致するような湾曲
した磁石」とは、波頭又は谷底の形状に完全合致しうる
ように湾曲した磁石を含むほか、波頭又は谷底の形状に
「略」合致しうるような湾曲形状の磁石をも含む。いず
れにしても、相応の作用効果を期待することができるか
らである。
【0045】本発明の電気音響変換装置の他の態様で
は、前記振動板は、前記波頭又は谷底が延在する方向に
沿った両縁が固定されており、前記振動板は、前記両縁
の間で、その厚さ方向に関して自由な変形が許容されて
いる。
【0046】この態様によれば、振動板は、その面内の
殆どの箇所において、厚さ方向に関し自由に変形しうる
ことになるから、主電磁力に基づく音圧の発生効果をよ
り確実なものとすることができる。
【0047】しかしながら、このことは逆に、上述した
波の部分の波頭又は谷底においては、より強い変形が生
じる、すなわち音圧の減殺がより生じやすい状況にある
といえる。
【0048】しかるに、本態様においても、副電磁力が
既に述べたように働くことに変わりないから、波の部分
の波頭又は谷底での変形は、該副電磁力により抑制され
え、音圧の減殺を生じさせるようなことがない。むし
ろ、振動板が自由に変形しうるように形成されていれ
ば、上述したように、音圧の発生をより確実にすること
ができることからすると、本態様は、本発明の作用効果
をより効果的に享受しうるものであるともいえる。
【0049】本発明の電気音響変換装置の他の態様で
は、前記第1の磁場は一の方向に印加され、前記第2の
磁場は、前記一の方向と直交する他の方向に印加され
る。
【0050】この態様によれば、前記第1の磁場印加手
段及び前記第2の磁場印加手段の配置関係を容易に決定
することが可能である。これは、前記主導電路及び前記
副導電路が、いずれにしても振動板上に設けられるこ
と、それに加えて、副電磁力の方向を、上で各種述べた
ような適当な方向に決定する必要があること、という事
情を鑑みるに、有益であることがわかる。
【0051】より具体的には、例えば、前記第1の磁場
印加手段を、異なる極性が交互に平行配列された磁石を
二つ用意して、これらを、対面する部分では異なる極性
が位置するように対向配置させたもの(例えば、上述の
例示に沿えば、「上」の磁石がN極、S極、N極、…で
あれば、「下」の磁石がS極、N極、S極、…とな
る。)として用意し、前記第2の磁場印加手段を、前記
した二つの磁石のうちの一方がそれに該当するものとし
て用意する、等というような簡易な構成を採ることが可
能である。この場合において、前記第1の磁場は、対向
配置された二つの磁石間で働く磁場(上述の例示に沿え
ば、「上下」にかかる磁場)が、前記第2の磁場は、前
記二つの磁石の一方の中で、交互に平行配列された、異
なる極性間で働く磁場(上述の例示に沿えば、「左右」
にかかる磁場)が、それぞれ該当することとなる。
【0052】なお、本態様にいう「直交」とは、厳密に
一の方向及び他の方向が90°である場合を当然に含む
ほか、そこから若干ずれた範囲をも含むものである。な
ぜなら、上述した趣旨からもわかる通り、第1及び第2
の磁場が完全に「直交」していなければ、本発明の作用
効果が達成されないというわけでないことは明らかであ
るし、若干ずれた範囲であっても、本態様に係る、配置
容易性という作用効果は十分に享受されるからである。
【0053】本発明の電気音響変換装置の他の態様で
は、前記主導電路に流れる電流の向きは、前記副導電路
に流れる電流の向きと、常に逆とされている。
【0054】この態様によれば、上述した、第1及び第
2の磁場を直交させるという前提を置くことで、第1及
び第2の磁場印加手段の配置関係を容易に決定すること
ができるという理由とほぼ同じ理由で、やはり第1及び
第2の磁場印加手段の配置関係を容易に決定することが
できる。
【0055】本発明のこのような作用及び他の利得は次
に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態に
ついて図1乃至図3を参照しつつ説明する。ここに、図
1は、本発明の実施形態に係る電気音響変換装置の構成
の一部を概略的に示す斜視図、図2は図1に示す振動板
の平面図、図3は図1に示す振動板の断面を拡大して示
す断面図である。なお、図2は、図1に示す振動板30
を上方から臨んだ場合における、主導電路31及び副導
電路32の配置・接続関係を示しているが、便宜上、こ
れらの構成要素を区別することなくすべて実線にて示し
ている(すなわち、主導電路31及び副導電路32は、
図2の視点からすると、実際は振動板30の背面に位置
する。)。
【0057】図1において、本実施形態に係る電気音響
変換装置は、磁石10及び20、振動板30、該振動板
30上に形成された主導電路31及び副導電路32等か
ら構成されている。以下、これらを順に説明する。
【0058】本実施形態における磁石10は、図1に示
すように、略平板形状に形成されており、該平板形状を
短冊状に区分けしたN極10n及び20nが形成されて
いる。このような構造となる磁石10は、例えば、着磁
ヨークに形成された複数本の平行な細溝に電線を埋め込
んだ構造となる着磁板と、磁石となるべき平板とを密着
させて重ね合わせ、前記電線にパルス電流を供給するこ
とで、磁界を発生させ、これにより前記平板を着磁す
る、等の手法によって形成することが可能である。
【0059】また、磁石10においては、図1に示すよ
うに、その開口形状が略長方形状とされ、平板の表面か
ら裏面へと貫通する空気通過孔10aが複数形成されて
いる。この空気通過孔10aは、後述するように、振動
板30の変形によって生じた、磁石10及び20に挟持
された空間内における音圧の変化を、外部に伝達するた
めに用いられる。一方、磁石20は、図1に示すよう
に、N極棒磁石20n及びS極棒磁石20sからなり、
前者のN極棒磁石20nについては、前記磁石10のS
極10sの領域に対応するように、2本配列されるよう
な形態とされ、後者のS極棒磁石20sについては、同
じくN極10nの領域に対応するように、2本配列され
るような形態とされている。このように配列されたN極
棒磁石20n及びS極棒磁石20sの全体により、磁石
20は構成されている。なお、この磁石20(すなわ
ち、N極棒磁石20n及びS極棒磁石20s)は、図1
に示すように、適当な基板50上に貼付するような形で
形成してよい。
【0060】これらの磁石10及び20を構成する材料
としては、例えば、ネオジウム/鉄/ボロン系等を利用
するとよい。ただし、本発明は、これら磁石10及び2
0について、その他種々の材料を利用しうることはいう
までもない。
【0061】そして、このような磁石10及び20によ
れば、該磁石10及び20により挟持された空間内にお
いて、図1に示すような磁場B1及びB2が生成される
ことになる。すなわちまず、磁石10によれば、該磁石
10におけるN極10nから、該磁石10に対向するS
極棒磁石20sに至る方向の磁場B1が、あるいはN極
棒磁石20nから、これに対向する磁石10におけるS
極10sに至る方向の磁場B1が、それぞれ生成される
ことになる。そして、この磁場B1が印加される領域内
には、後述する主導電路31が存在するようになされて
おり、該磁場B1は、以下で詳しく説明するように、主
導電路31(及び振動板30)に対して主電磁力を作用
させるための主要な磁場となる。なお、ここにいう「磁
場B1」とは、本発明にいう「第1の磁場」に該当す
る。
【0062】また、磁石20のみについてみれば、該磁
石20におけるN極棒磁石20nからS極棒磁石20s
に至る方向の磁場B2(本発明にいう「第2の磁場」に
該当する。)が生成されることになる。この磁場B2の
方向は、上述の磁場B1の方向とは略直交する関係にあ
り、以下で説明する副導電路32が形成されている領域
に対して印加される磁場となる。そして、この磁場B2
は、以下で詳しく説明するように、該副導電路32(及
び振動板30)に対して副電磁力を作用させることとな
る。
【0063】なお、以上述べたことからわかるように、
本発明にいう「第1の磁場印加手段」とは、上述の磁石
10及び20の双方が該当し、「第2の磁場印加手段」
とは、磁石20のみが該当することとなる。
【0064】次に、振動板30は、上述の平板形状とな
る磁石10及び20の間に挟持されるように配置されて
いる。なお、本発明にいう「二枚の平面」は、本実施形
態においては、磁石10の図1中下面及び磁石20が形
成された基板50の図1中上面が、それぞれ該当すると
考えることができる。
【0065】この振動板30は、図1に示すように、前
記平面に交わる断面内において波状形状を有する。言い
換えれば、振動板30の断面は、所定のピッチを有する
波状形状となっている。
【0066】また、振動板30は、その図示しない辺縁
と磁石10及び基板50の辺縁とにおいて、適当な固定
手段により相対的に固定されている。ここに、固定手段
とは、基本的にどのようなものであってもよいが、例え
ば磁石10及び基板50並びに振動板30の四隅に固定
用貫通孔を設けた上、該固定用貫通孔に対し、その全長
にわたってねじ切り加工された棒を貫通させ、この棒の
所定の位置に複数のナットをねじ込む等の方法により、
磁石10及び基板50並びに振動板30の固定を図りう
る手段等であればよい。
【0067】このように、振動板30は、その辺縁部に
おいてのみ固定されることから、残余の部分について
は、図1に示すように、何らの支持も受けておらず、図
中上下方向に関しては、自由な変形をなしうるように構
成されている。
【0068】なお、この振動板30を構成する材料とし
ては、例えば、合成樹脂等の可撓性のある材料等を使用
するとよい。ただし、本発明は、この振動板30につい
て、その他種々の材料を利用しうることはいうまでもな
い。
【0069】そして、本実施形態では特に、この振動板
30上に、主導電路31及び副導電路32が設けられて
いる。
【0070】まず、主導電路31は、図1及び図3に示
すように、波の部分Wにおける波頭30P及び谷底30
Vを除く振動板30の表面上に、該波頭30P及び谷底
30Vが延在する方向に沿って延在するように複数形成
されている。
【0071】また、副導電路32は、図1及び図3に示
すように、波の部分Wにおける谷底30Vを挟むよう
に、該谷底30Vの近傍に形成されている。なお、この
副導電路32もまた、谷底30Vが延在する方向に沿っ
て延在することは、主導電路31と変わりはない。
【0072】そして、これら主導電路30及び副導電路
32のそれぞれは、図2の平面図に示すように配線され
ている。すなわち、本実施形態においては、図3に示す
ように、一つの波の部分Wに着目した際にみられる2本
の主導電路31及び2本の副導電路32の都合4本の導
電路群を一組(図2では、導電路群a、a、…、a
として示されている。)とした配線がなされている。
【0073】より具体的には、導電路群aについて
は、谷底30V(図2中、一点鎖線)を挟む一対の副導
電路32と、図2中その左右両隣に配設される一対の主
導電路31とにおいては、常に逆向きの電流が流れるよ
うな配線がなされている。すなわち、導電路群aにお
ける最左端に位置する主導電路31の図中上端には、配
線33aが接続されており、その図中下端には、2本
の副導電路32の図中下端と接続された配線34a
接続されている。また、2本の副導電路32の図中上端
には、最右端に位置する主導電路31の図中上端と接続
された配線35a が接続されている。以下、番号が一
つ増加するごとに上下が反転した関係となるものの、導
電路群a、…、aについても、基本的に同様な配線
33a、34a、35a、…、33a、34a
、35aが設けられている。
【0074】このうち配線33aは、振動板30の図
2中左上隅部において、該振動板30の外部へと引き出
され、図示しない電源と接続されている。また、振動板
30の図2中、右下隅部においては、導電路群aと前
記電源との接続を図る配線36が設けられている。これ
らの配線33a及び36により、本実施形態における
主導電路31及び副導電路32については、図2のa
群に対して電流が流入しa群から流出する流れ、又は
その逆の方向の流れ、のいずれかが実現される。この場
合、配線33a及び36が図示しない交流電源に接続
されれば、前者の流れ及び後者の流れが交互に実現され
ることとなるのは言うまでもない。いずれにしても、あ
る一つの導電路群に着目すると、一対の主導電路31と
一対の副導電路32とには、常に逆向きの電流が流れる
ことに変わりはない。
【0075】なお、上述にいう電源とは、何らかの法則
に従った電気信号を送出する回路等と想定することがで
き、より具体的には、音声情報、音楽情報等が重畳され
た電気信号を送出する回路等と想定することができる。
【0076】このような主導電路31、あるいは副導電
路32を構成する材料としては、例えばアルミニウム、
銅等を利用すればよい。また、これら主導電路31及び
副導電路32の形成方法としては、例えば、振動板30
の表面に対して、公知のプリント配線の技術、あるいは
フォトリソグラフィ及びエッチングを応用することによ
り形成することができる。このような場合においては、
該主導電路31及び該副導電路32の形成の際に、前記
導電路群a、a、…、a間を連絡等する配線33
、34a、35a、…33a、34a、3
5a及び36(図2参照)をも同時に形成することが
できる。また、これに代えて、アルミニウムや銅等から
なる金属細線を別途用意し、これを振動板30上に貼付
する等の手法によって形成してもよい。
【0077】以下では、上述したような構成となる電気
音響変換装置の作用効果について説明する。
【0078】まず、図示しない電源を投入して、振動板
30上の配線33aに対して、電流を供給する。この
電流は、図2に示すところからもわかるように、図2中
最左端の主導電路31を図中上から下へと流れることに
なる。そして、この電流は更に、配線34aを介して
2本の副導電路32に対して、前述とは逆向きの電流と
して供給されることになり、続いて、配線35aを介
して残る1本の主導電路31に対して、前述の主導電路
31に流れる電流の向きと同じ向きとなる電流が供給さ
れることになる。
【0079】図3においては、このような各種の導電路
における電流の方向が、紙面に垂直なものとして表され
ており、図3中一対の主導電路31については、電流が
紙面に向かって向こう側からこちら側へ、一対の副導電
路32については、紙面に向かってこちら側から向こう
側へ流れていることが表されている。
【0080】このような電流の流れに注意して、まず、
主導電路31に流れる電流に着目すると、該電流と、磁
石10及び20により生成された紙面の上方から下方
へ、又は下方から上方へ向く磁場B1(図1参照)との
相互作用により、図3に示す波の部分Wの左半側面につ
いては、右側に作用する主電磁力F1が、同右半側面に
ついては、左側に作用する主電磁力F1が、それぞれ発
生することになる。そして、この結果、波の部分Wは、
いわば押しつぶされるような変形(図3中破線参照)を
することになり、該波の部分Wの内部の空気は圧縮力を
受け、音圧が発生することになる。この音圧は、唯一の
逃げ場である、図3中の上方向Sに存在する波の部分W
の開口部へ伝播するが、これが最終的に、磁石10の空
気通過孔10aを通過することで、音響が発生すること
になる。なお、この波の部分Wについては、当該部分W
を支持すべき部材は何ら存在しないから、その変形は自
由であり、前記音響の発生が妨げられるようなことはな
い。
【0081】このように、本実施形態では、磁場B1が
作用している領域に、主導電路31を配置するととも
に、そこに流れる電流の方向を好適に設定することが重
要となってくる。このとき、波の部分Wを押しつぶすよ
うな主電磁力を発生させたい場合には、既に説明したよ
うに、図1及び図3のような配置、そして電流の向きを
設定すればよいが、波の部分Wを広がらせるような主電
磁力を発生させたい場合、すなわち該波の部分W内部の
空気に吸引力を与えるような動作をさせたい場合には、
電流の向きを、先に述べたのとちょうど逆になるように
するとよい。
【0082】そして、この際、本実施形態では特に、上
述の作用効果と同時に、以下のような作用効果が働いて
いることに特徴がある。すなわち、一対の副導電路32
については、図3に示すように、紙面に向かってこちら
側から向こう側へ電流が流れていたが、これに加え、該
副導電路32が設けられている領域に対しては、既に述
べた磁石20による副次的な磁場B2が作用しているこ
とから、これにより、該副導電路32においては、図3
中上方向へ作用する副電磁力F2が発生するのである。
【0083】ここで、主導電路31及び磁場B1に基づ
く波の部分Wの変形は、既に述べたように該波の部分W
を押しつぶすような変形であること、また、この部分に
おいては何ら支持すべき部材等が存在しないことによ
り、該波の部分Wの谷底30Vは、既に述べたように、
図3において、その下方向へと変形しようとしている。
しかるに、本実施形態では、前記副電磁力F2が、これ
に対抗する方向の力として作用していることになる。す
なわち、図3においては、波の部分Wの谷底30Vが、
図3中下方に移動するような変形が抑制されることにな
るのである(図3及び図12を対比参照)。
【0084】そして、このような事象は、上述した各導
電路群a、…、aにおいても同様に発生している。
ただし、偶数番号をもつ導電路群a、…、a2N、例
えば、導電路群aについては、上述の導電路群a
と、図中左右の関係において、磁場B1の方向がちょ
うど逆となるから、主導電路31及び副導電路32に流
れる電流の向きを、導電路群aとは逆にしなければな
らない。この点、いま述べたような電流の流れ方は、図
2で説明したように実現されることから、結局、導電路
群a及びその余の導電路群a、…、a2Nついて
も、導電路群aと同様な事象が生起されることにな
る。つまり、主電磁力F1は、常に、波の部分Wを押し
つぶすような方向に働き、副電磁力F2は、常に、谷底
30Vを持ち上げるような方向に働くことになる。
【0085】以上述べたように、本実施形態に係る電気
音響変換装置によれば、副電磁力F2の発生により、波
の部分Wの谷底30Vが余分な変形をすることによるロ
スを低減することが可能となることから、振動板30の
動きは効率的に音響へと変換されることになり、その結
果、電気信号から音響への変換を効率的に実施すること
ができる。
【0086】ちなみに、このような作用効果は、波の部
分Wが広げられるような変形をする場合においても同様
に実現されることになる。このような場合は例えば、図
3において、主導電路31及び副導電路32に流れる電
流の向きが、それぞれ逆になる場合を想定するとわかり
やすい。これによると、主電磁力F1は、図3に示すの
とは逆向きに作用することになり、谷底30Vは図中上
方向に移動する変形力を受けることになるが、副電磁力
F2もまた、図3に示すのとは逆向きに作用することと
なるから、結局、これら変形力及び副電磁力F2が相殺
されることによって、波の部分Wに与えられる吸引力が
減殺されるようなことがないのである。
【0087】また、上述までに述べたことは、谷底30
Vに着目するのではなく、波頭30Pに着目する場合に
も、全く同様に当てはまることは言うまでもない。簡単
には、図1及び図3において、天地逆転した図を想定さ
れたい(「谷底」だったものが、「波頭」となる。)。
要するに、「谷底又は波頭」というのは、振動板の波状
断面における波の部分の頂点を意味するのであって、両
用語の間に本質的な相違があるわけではない。ただし、
場合によっては、図3に示したような、谷底30Vの動
きを抑制する構成ないし作用に加えて、波頭30Pにつ
いてもまた、その近傍に他の副導電路を設けるととも
に、該他の副導電路用に新たな磁場印加手段を設けるこ
とで、該波頭30Pの動きを抑制するような構成ないし
作用を採ることは当然に可能である。
【0088】なお、上記では、副導電路32が、一組の
導電路群a(m=1,…,n)につき、谷底30Vを挟
んで2本ずつ設けられるような形態となっていたが、本
発明は、このような形態に限定されるものではない。例
えば、図4及び図5に示すように、副導電路32´を、
谷底30Vの直上に設けるような形態としてもよい。こ
こに、図4及び図5は、図2及び図3と同趣旨の図であ
って、これらの図とは副導電路32´の態様が上述のよ
うに異なるものを示す図である。
【0089】このような形態であっても、上述したと略
同様な作用効果が得られることは明白である。すなわ
ち、図4に示すように、この場合においては、一組の導
電路群aは、2本の主導電路31及び1本の副導電路
32´の都合3本から構成されることになるが、該主導
電路31と該副導電路32´との間では、電流の流れ方
が常に逆向きとなるようにされている。そして、このよ
うな電流の流れ方が実現される主導電路31及び副導電
路32´によれば、図5に示すように、図中上方向に向
く副電磁力F2が作用することとなるから、波の部分W
が押しつぶされるような主電磁力F1が作用する場合に
は、やはり、谷底30Vが図中下方へ変形しようとする
動きを抑制することが可能となる。
【0090】また、このような形態によれば特に、副導
電路32´の設置本数が、上記した実施形態よりも少な
くなるから、その相応分製造コストの低減を図ることが
可能となる。ただし、この形態をとる場合には、上述し
た実施形態に比べて、谷底30Vが受ける副電磁力F2
の大きさが相対的に小さくなるといえるから、より大き
い副電磁力F2が要求されるような場合には、上述の実
施形態を選択する方が好ましいとはいえよう。
【0091】また、上述した第1実施形態では、磁石1
0が平板形状を有するものとされていたが、本発明は、
このような形態にも限定されない。すなわち、例えば図
6に示すように、振動板30における各波の部分Wに対
応するように、湾曲した湾曲N磁石10´n及び湾曲S
磁石10´sを設けるような形態としてもよい。このよ
うな場合であっても、上述したのと略同様な作用効果が
奏されるのは明白である。
【0092】そして、このような形態では特に、湾曲に
応じた磁場B1の集中を実現すること、とりわけ主導電
路31が形成されている領域に、より確実に磁場B1を
印加することが可能となるから、主電磁力F1を効率よ
く発生させることが可能となる点、特筆される。
【0093】なお、この図6に示すような場合において
は、上述した実施形態とは異なり、本発明にいう「平
面」を何らかの物体の表面等として具体的に想定するこ
と(すなわち、上記実施形態では、磁石10の表面が該
「平面」に該当すると考えること)ができなくなるが、
当該「平面」とはもとより、現実に何らかの物体の表面
等として具現化されている必要はないから、本発明の解
釈につき何らの疑義をも生じさるものではない。すなわ
ち、図6に併せて示すように、観念的に想定される平面
Pを想定することで、振動板30は、該平面Pと基板5
0の表面(すなわち、「二枚の平面」)で挟持される、
と考えることが可能である。
【0094】さらに、本発明においては、上記の湾曲し
た磁石10を採用可能な他、磁石10、あるいは磁石2
0としては、基本的に種々の形態をとることが可能であ
る。例えば、上記では、磁石となるべき平板に対して着
磁処理を実施することによって、磁石10を構成する形
態となっていたが、これに代えて、該磁石10を、上記
実施形態の磁石20と同様に、N極棒磁石及びS極棒磁
石を何らかの基板に貼付するような形態とすること等も
当然に可能である。
【0095】またこの逆に、例えば図7に示すように、
磁石20´を、上述の図1及び図3に示される磁石20
とは異なり、磁石10と同様な構成、すなわち略平板形
状を有するとともに、N極20´n及びS極20´sが
短冊状に配列されるような着磁処理が施された構成とし
てもよい。
【0096】この場合において、磁石20´は、そのS
極20´sが磁石10におけるN極10nに対向するよ
うに、かつ、そのN極20´nが磁石10におけるS極
10sに対向するように配置されている。これにより、
まず、磁石10のN極10nから磁石20´のS極20
´sに至る方向に印加される磁場B1´、及び、磁石2
0´のN極20´nから磁石10のS極10sに至る方
向に印加される磁場B1´が生成されることになる。ま
た一方で、磁石20内におけるN極20´nからS極2
0´sに至る方向には、磁場B2´が生成されることが
わかる。また、本形態に係る振動板30の形態、及びそ
の上に設けられる主導電路31及び副導電路32の態様
は、上述の実施形態と同様であるが、振動板30の配置
は、その谷底30Vの位置が、前記磁石20´における
N極20´n及びS極20´sの境界線上(換言すれ
ば、磁石10におけるN極10n及びS極10sの境界
線上)になるようになされている。このような配置はつ
まり、谷底30Vの近傍に設けられている副導電路32
を、当該境界線上に位置させることを意味し、その結
果、磁場B2´は、図7に示すように、副導電路32が
形成されている領域に印加される形となる。
【0097】以上のような構成を採る結果、本形態によ
れば結局、図1とほぼ同様な作用効果が達成されること
が明白である。そして、このような形態によれば、磁石
10及び磁石20を同一の製造工程によって生産するこ
とが可能となるから、その相応分製造コストを低減する
ことが可能となる。
【0098】なお、本発明においては、磁石10及び2
0が上述のように種々の形態をとりうることの他、上述
の実施形態において磁石10に設けられていた空気通過
孔10aの具体的形状についても、自由に設定しうるこ
とは言うまでもない。例えば、該空気通過孔10aは、
上述では略長方形状となるものが平行に形成される形態
となっていたが、図8及び図9に示すように、比較的小
径の円形状となる空気通過孔10a´を、いわば千鳥格
子状に形成するのであってもよいし(図8参照)、六角
形状となる空気通過孔10a´´を、いわば蜂の巣状に
形成するのであってもよい(図9参照)。なお、図8及
び図9は、上記実施形態で述べた磁石10の平面図の一
部である。
【0099】また、上述の実施形態においては、空気通
過孔10aが磁石10についてのみ形成される形態(図
1参照)となっていたが、磁石20の方についても、同
様の構成を採ることは可能である。例えば、図1におい
ては、磁石20が形成されている基板50に対して、空
気通過孔10aと略同形状となる通過孔を形成すること
が可能である。このような形態とすれば、図中上下方向
のそれぞれについて、音響を発生させることが可能とな
る。
【0100】加えて、本発明においては、主導電路31
及び副導電路32の配線の態様についても、図2に示し
たものに限定されるわけではない。例えば図10に示す
ように、複数の系統を有する配線をなすことも可能であ
る。すなわち、図10においては、導電路群aにおけ
る主導電路31及び導電路群aにおける副導電路32
の図中上端には、図示しない第1電源に接続された配線
371が接続され、その図中下端には、前記第1電源に
接続された配線372が接続されている一方、導電路群
における副導電路32及び導電路群aにおける主
導電路31の図中下端には、図示しない第2電源に接続
された配線373が接続され、その図中上端には、前記
第2電源に接続された配線374が接続されている。以
下、導電路群a及びa以降についても同様である。
なお、上記で、第1電源及び第2電源というのは、上述
した「電源」と同様に、何らかの法則に従った電気信号
を送出する回路等と想定されうるものである。ただし、
第1電源及び第2電源は、同一のタイミングで同一の電
気信号を送出するようになっていることとする。
【0101】このような構成によれば、第1電源から送
出される電気信号が、導電路群aにおける主導電路3
1を図10中上方から下方に至るように流れる場合に
は、該導電路群aにおける副導電路32を流れる電流
を、図10中下方から上方に至るようにすることが可能
である(むろんその逆の場合もある。)。したがって、
このような構成によっても、上述の実施形態と略同様な
作用効果が奏されることとなるのは明白である。
【0102】本発明は、上述した実施形態に限られるも
のではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる
発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可
能であり、そのような変更を伴う電気音響変換装置もま
た、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電気
音響変換装置によれば、主導電路及び第1の磁場印加手
段により発生した主電磁力を起因として引き起こされた
音圧の減殺を、副導電路及び第2の磁場印加手段により
発生した副電磁力により防止することが可能となるか
ら、振動板の動きから音圧への変換を効率的に実施する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る電気音響変換装置の
構成の一部を概略的に示す斜視図である。
【図2】 図1に示す振動板の平面図であって、該振動
板上に設けられる主導電路及び副導電路の配置・接続関
係を示す図である。
【図3】 図1に示す振動板の断面を拡大して示す断面
図である。
【図4】 図2と同趣旨の図であって、当該図とは副導
電路の態様が異なるものを示す図である。
【図5】 図3と同趣旨の図であって、当該図とは副導
電路の態様が異なるものを示す図である。
【図6】 図3と同趣旨の図であって、当該図とはその
図中上方に示された磁石の構成が異なるものを示す図で
ある。
【図7】 図1と同趣旨の図であって、当該図とはその
図中下方に示された磁石の構成が異なるものを示す図で
ある。
【図8】 図1に示す磁石とは異なる態様となる磁石の
平面図であって、該磁石に形成された空気通過孔の形状
・態様を示す図である。
【図9】 図1及び図8に示す磁石とは異なる態様とな
る磁石の平面図であって、該磁石に形成された空気通過
孔の形状・態様を示す図である。
【図10】 図2と同趣旨の図であって、当該図とは主
導電路及び副導電路のハイチ・接続関係が異なる態様と
なるものを示す図である。
【図11】 従来の電気音響変換装置を構成する振動板
の断面を拡大して示す断面図である。
【図12】 図11に示す振動板の断面における波の部
分の内部に、圧縮力が与えられる際の様子を説明する説
明図である。
【図13】 図11に示す振動板の断面における波の部
分の内部に、吸引力が与えられる際の様子を説明する説
明図である。
【符号の説明】
10…磁石(本発明の「第1の磁場印加手段」に該当す
る。) 10n…N極 10s…S極 10´n…湾曲N磁石 10´s…湾曲S磁石 10a、10a´、10a´´…空気通過孔 20、20´…磁石(本発明の「第1の磁場印加手段」
及び「第2の磁場印加手段」の双方に該当する。) 20n…N極棒磁石 20s…S極棒磁石 20´n…N極 20´s…S極 30…振動板 30P…波頭 30V…谷底 31…主導電路 32…副導電路 33a、34a、35a、…、33a、34a
、35a…配線 371、372、373、374…配線 50…基板 a、a、…、a…導電路群 B1…磁場(本発明の「第1の磁場」に該当する。) B2…磁場(本発明の「第2の磁場」に該当する。) F1…主電磁力 F2…副電磁力 W…波の部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 引地 俊博 山形県天童市大字久野本字日光1105番地 東北パイオニア株式会社内 Fターム(参考) 5D012 AA04 5D016 BA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する二つの平面に挟持された空間内
    に第1の磁場を生成する第1の磁場印加手段と、 前記空間内に配置され、前記平面に交わる断面内で波状
    形状を有する振動板と、 該振動板上で前記波状形状の波頭又は谷底が延在する方
    向に沿って、かつ、前記第1の磁場の方向と交わる方向
    に延在する主導電路と、 前記振動板上に設けられる副導電路と、 該副導電路が設けられた領域に第2の磁場を印加する第
    2の磁場印加手段と、 を備えたことを特徴とする電気音響変換装置。
  2. 【請求項2】 前記副導電路は、 前記第2の磁場及び前記副導電路を流れる電流の相互作
    用によって発生する副電磁力の方向が、前記第1の磁場
    及び前記主導電路に流れる電流の相互作用によって発生
    する主電磁力により前記振動板が変形することで引き起
    こされた音圧を強めるように配置されていることを特徴
    とする請求項1に記載の電気音響変換装置。
  3. 【請求項3】 前記副電磁力の方向は、前記音圧の伝播
    方向と同じであることを特徴とする請求項2に記載の電
    気音響変換装置。
  4. 【請求項4】 前記副導電路は、前記波頭又は谷底が延
    在する方向に沿って、かつ、該波頭又は谷底の直上若し
    くは直下又はその近傍に設けられていることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気音響変換
    装置。
  5. 【請求項5】 前記副導電路は、前記波頭又は谷底を挟
    むように配置された導電路の対を含むことを特徴とする
    請求項4に記載の電気音響変換装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の磁場印加手段は、前記波頭又
    は谷底を挟むように配列された極性の異なる少なくとも
    二つの棒磁石を含むことを特徴とする請求項4又は5に
    記載の電気音響変換装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の磁場印加手段は、前記波頭又
    は谷底の形状に合致するような湾曲した磁石を含むこと
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電
    気音響変換装置。
  8. 【請求項8】 前記振動板は、前記波頭又は谷底が延在
    する方向に沿った両縁が固定されており、前記振動板
    は、前記両縁の間で、その厚さ方向に関して自由な変形
    が許容されていることを特徴とする請求項1乃至7のい
    ずれか一項に記載の電気音響変換装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の磁場は一の方向に印加され、
    前記第2の磁場は、前記一の方向と直交する他の方向に
    印加されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか
    一項に記載の電気音響変換装置。
  10. 【請求項10】 前記主導電路に流れる電流の向きは、
    前記副導電路に流れる電流の向きと、常に逆とされてい
    ることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記
    載の電気音響変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017150552A1 (ja) * 2016-03-01 2017-09-08 住友精化株式会社 スピーカー振動板、スピーカーユニット、及びスピーカー振動板用樹脂フィルム
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