JPWO2017138411A1 - 形状測定方法、形状測定装置、検出方法および検出装置 - Google Patents

形状測定方法、形状測定装置、検出方法および検出装置 Download PDF

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Abstract

形状測定方法では、一定の幅の複数の溝が一定のピッチで互いに平行となるように配置されている回折格子に光を照射したときに、回折格子で生じる回折光に含まれるm次回折光を検出する。m次回折光の回折角に基づいて、溝のピッチを決定する。m次回折光の光量に基づいて、溝の深さを決定する。

Description

本発明は、回折格子の溝の形状を測定するための形状測定方法および形状測定装置に関する。また、本発明は、回折格子が含まれる検出チップを用いて、被検出物質の存在または量を検出するための検出方法および検出装置であって、測定された回折格子の溝の形状に基づいて、被検出物質の存在または量を示すシグナル値を補正することができる検出方法および検出装置に関する。
回折格子は、例えば、分光器に使用される光学素子であり、入射した光を波長毎の光に分けることができる。回折格子の光学的特性は、回折格子を構成する溝の形状(ピッチ、幅および深さ)に影響を受けるため、回折格子の使用前に溝の形状を確認しておく必要がある。そこで、回折格子の溝の形状を測定するための形状測定方法(または形状測定装置)がいくつか知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1〜3に記載の形状測定方法(または形状測定装置)では、いずれも、複数の溝が形成されている回折格子にコヒーレント性の高いレーザー光を照射したときに回折格子で生じる回折光を利用して、溝の形状を測定している。
まず、溝のピッチdは、下記式(1)に、測定された1次回折光の回折角θおよびレーザー光の波長λを代入することで算出されうる。
Figure 2017138411
また、溝の幅Wは、下記式(2)に、上記式(1)から算出されたピッチdと、測定された1次回折光の光量Iおよび2次回折光の光量Iとを代入することで算出されうる。
Figure 2017138411
さらに、溝の深さHは、下記式(3)に、レーザー光の波長λと、上記式(1)から算出されたピッチdと、測定された0次回折光の光量Iおよび1次回折光の光量Iとを代入することで算出されうる。なお、Φは、反射位相差であり、下記式(4)で表される。
Figure 2017138411
Figure 2017138411
特開昭57−187604号公報 特開平9−5049号公報 特開2005−49284号公報
特許文献1〜3に記載の形状測定方法では、溝のピッチd、幅Wおよび深さHを算出するために、複数の回折次数の回折光(0次回折光、1次回折光および2次回折光)を検出している。このため、複数の回折光の信号を処理する必要があり、手間がかかるとともに時間もかかる。結果として、特許文献1〜3に記載の形状測定方法では、回折格子の溝の形状測定時間が長くなってしまうという問題がある。また、特許文献1〜3に記載の形状測定方法では、1つの回折光(1次回折光)のみで溝のピッチdを算出できるものの、1つの回折光のみで溝のピッチdおよび深さHの両方を算出することはできない。
本発明の目的は、複数の回折光を検出することなく、回折格子の溝の形状を測定することができる形状測定方法および形状測定装置を提供することである。また、本発明の他の目的は、回折格子が形成されている検出チップを用いて、被検出物質の存在または量を検出するための検出方法および検出装置であって、回折格子の溝の形状に基づいて、被検出物質の存在または量を示すシグナル値を補正することができる検出方法および検出装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る形状測定方法は、回折格子の溝の形状を測定するための形状測定方法であって、一定の幅の複数の溝が一定のピッチで互いに平行となるように配置されている回折格子に光を照射したときに、前記回折格子で生じる回折光に含まれるm次回折光を検出する工程と、前記m次回折光の回折角に基づいて、前記溝のピッチを決定する工程と、前記m次回折光の光量に基づいて、前記溝の深さを決定する工程と、を含む。
上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る形状測定装置は、回折格子の溝の形状を測定するための形状測定装置であって、一定の幅の複数の溝が一定のピッチで互いに平行となるように配置されている回折格子を保持するためのホルダーと、前記ホルダーに保持されている前記回折格子に光を照射するための光照射部と、前記光照射部が前記回折格子に光を照射したときに、前記回折格子で生じる回折光に含まれるm次回折光を検出するための光検出部と、前記光検出部により検出された前記m次回折光の回折角に基づいて前記溝のピッチを決定するとともに、前記光検出部により検出された前記m次回折光の光量に基づいて前記溝の深さを決定するための処理部と、を有する。
上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る検出方法は、表面プラズモン共鳴を利用して被検出物質を検出するための検出方法であって、一定の幅の複数の溝が一定のピッチで互いに平行となるように配置されている回折格子を含む金属膜を有する検出チップの、前記回折格子に光を照射したときに、前記回折格子で生じる回折光に含まれるm次回折光を検出する工程と、前記m次回折光の回折角に基づいて、前記溝のピッチを決定する工程と、前記m次回折光の光量に基づいて、前記溝の深さを決定する工程と、蛍光物質で標識されている被検出物質が前記金属膜上に存在する状態で、前記回折格子に表面プラズモン共鳴が発生するように励起光を照射したときに、前記蛍光物質から放出される蛍光を検出する工程と、前記蛍光の検出結果に基づいて、前記被検出物質の存在または量を示すシグナル値を算出する工程と、前記溝のピッチ、前記溝の深さ、またはこれら両方に基づいて前記シグナル値を補正する工程と、を含む。
上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る検出装置は、表面プラズモン共鳴を利用して被検出物質を検出するための検出装置であって、一定の幅の複数の溝が一定のピッチで互いに平行となるように配置されている回折格子を含む金属膜を有する検出チップを保持するためのホルダーと、前記ホルダーに保持されている前記検出チップの前記回折格子に光を照射するための光照射部と、前記ホルダーに保持された前記検出チップの前記回折格子に、表面プラズモン共鳴が発生するように励起光を照射する励起光照射部と、前記光照射部が前記回折格子に光を照射したときに、前記回折格子で生じる回折光に含まれるm次回折光を検出するとともに、蛍光物質で標識されている被検出物質が前記金属膜上に存在する状態で、前記励起光照射部が前記回折格子に励起光を照射したときに、前記蛍光物質から放出される蛍光を検出するための光検出部と、前記光検出部の前記蛍光の検出結果に基づいて、前記被検出物質の存在または量を示すシグナル値を算出し、かつ前記光検出部により検出された前記m次回折光の回折角に基づいて前記溝のピッチを決定するとともに、前記光検出部により検出された前記m次回折光の光量に基づいて前記溝の深さを決定するための処理部と、を有し、前記処理部は、前記溝のピッチおよび前記溝の深さに基づいて前記シグナル値を補正する。
本発明によれば、1つの回折次数の回折光を検出することで、回折格子の溝の形状を安価、迅速かつ高精度に測定することができる。また、本発明によれば、回折格子の溝の形状に基づいて、被検出物質の存在または量を示すシグナル値を補正できるため、被検出物質の存在または量を高精度に検出することができる。
図1は、実施の形態1、2に係る形状測定装置の構成を示す図である。 図2は、回折格子の斜視図である。 図3は、回折格子における回折現象を説明するための模式図である。 図4は、実施の形態1に係る形状測定装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。 図5は、図4に示されるm次回折光を検出する工程内の工程を示すフローチャートである。 図6A、Bは、実施の形態1に係る形状測定方法における溝のピッチを決定する方法について説明するための図である。 図7は、実施の形態2に係る形状測定装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。 図8は、実施の形態3に係るSPFS装置の構成を示す図である。 図9A、Bは、実施の形態3に係る検出チップの構成を示す図である。 図10は、実施の形態3に係るSPFS装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。 図11は、実施の形態1の変形例に係る形状測定装置の構成を説明するための図である。 図12は、実施例2の結果を示すグラフである。 図13は、実施例3の結果を示すグラフである。 図14は、実施例4の結果を示すグラフである。 図15は、実施例5の結果を示すグラフである。 図16A、Bは、それぞれ実施例6、7の結果を示すグラフである。 図17は、実施例8の結果を示すグラフである。 図18は、実施例9の結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[実施の形態1]
実施の形態1では、回折格子10の溝の形状を測定するための形状測定方法および形状測定装置100について説明する。実施の形態1に係る形状測定方法および形状測定装置100では、回折格子10の溝のピッチは、m次回折光のフォーカス位置およびデフォーカス位置におけるm次回折光の検出位置のずれにより特定されるm次回折光の回折角に基づいて決定される。また、回折格子10の溝の深さは、m次回折光の光量と、m次回折光の光量および溝の深さについての検量線とに基づいて決定される。なお、回折格子10の溝の幅は一定である。
(形状測定装置の構成)
図1は、実施の形態1に係る形状測定装置100の構成を示す図である。図1に示されるように、形状測定装置100は、ホルダー110、光照射部120、回折光検出部(光検出部)130および制御処理部(処理部)140を有する。
ホルダー110は、回折格子10を着脱可能に保持する。実施の形態1では、ホルダー110の形状は、回折格子10を保持することができ、かつ光照射部120からの光δや回折光などの光の光路を妨げない形状である。たとえば、ホルダー110には、光照射部120からの光δや回折光など光が通過するための開口が設けられていてもよい。
図2は、回折格子10の斜視図である。図2に示されるように、回折格子10の高さ方向をz方向とし、回折格子10の周期的構造(溝)の配列方向をx方向とし、z方向とx方向に垂直な方向をy方向とする。図2に示されるように、回折格子10は、y軸方向に延在している一定の幅の複数の溝を有する。複数の溝は、回折格子10の一面上の全部に形成されていてもよいし、一面上の一部に形成されていてもよい。詳細については後述するが、回折格子10の溝の幅が一定である場合には、1つの回折光のみを検出することで、溝のピッチおよび深さが決定されうる。当該複数の溝は、x軸方向において一定のピッチで互いに平行となるように形成されている。回折格子10の溝のピッチ、幅および深さは、用途に応じて、適宜設計されうる。また、溝の断面形状は特に限定されない。溝の断面形状の例には、矩形波形状、正弦波形状、および鋸歯形状が含まれる。実施の形態1では、溝の断面形状は、矩形波形状である。
回折格子10の外観形状および材料は、特に限定されない。回折格子10の外観形状の例には、平板形状、角柱形状、円板形状および円柱形状が含まれる。実施の形態1に係る回折格子10の外観形状は、平板形状である。回折格子10の材料の例には、ガラスや石英、シリコンなどの無機材料;アクリル樹脂やエポキシ樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィンなどの樹脂が含まれる。
光照射部120は、ホルダー110に保持されている回折格子10に光δを照射する。このとき、回折格子10で生じる回折光の光量を増やし、高精度に回折格子10の溝の形状を測定する観点からは、光照射部120は、回折格子10の全面に光δを照射することが好ましい。
光照射部120は、少なくとも光源121を有する。光源121は、回折格子10に向けて光δを出射する。光源121の種類は、出射光δに要求されるコヒーレント性、半値幅および平行度に応じて、適宜選択されうる。光源121の例には、スーパールミネッセントダイオード、発光ダイオードおよびランプ光源が含まれる。
回折格子10に光δを照射したときに凹凸形状に起因するノイズの影響を除去する観点からは、光照射部120からの光δのコヒーレント性は、低いこと好ましい。たとえば、光照射部120からの光δのコヒーレント性は、レーザー光線のコヒーレント性よりも低いことが好ましい。光照射部120からの光δのコヒーレント性は、光δの半値幅や光源121の種類などに応じて調整することができる。たとえば、コヒーレント性を低くする観点からは、光δの半値幅を大きくすればよい。
また、回折格子10の溝の形状を高精度に測定する観点からは、光照射部120からの光δは、平行光であることが好ましい。
また、光照射部120からの光δの波長は、特に限定されない。たとえば、光出射部120からの光δは、紫外光から赤外光までの任意の波長成分から適宜選択されうる。
さらに、回折格子10の表面の欠陥を高精度に観察する観点からは、光照射部120からの光δの半値幅は、小さいことが好ましい。回折格子10で生じる回折光の回折角は波長毎に異なるため、光照射部120からの光δの半値幅が大きすぎると(例えば、白色光)、回折格子10の表面の像を撮像したときにピントの合った回折格子10の表面の像を形成することが困難になってしまう。この結果として、回折格子10の表面の像を撮像して、回折格子10の表面の欠陥を高精度に観察できなくなるからである。たとえば、光照射部120からの光δの半値幅は、50nm以下であることが好ましく、5nm以下であることがより好ましい。
光照射部120は、所望のコヒーレント性、半値幅および平行度を有する光δを回折格子10に照射する観点から、必要に応じて、コリメートレンズやアパーチャー、マスク、光学フィルターなどの他の光学部品を有していてもよい。本実施の形態では、光照射部120は、さらに、第1レンズ122、アパーチャー123、第2レンズ124、マスク125および光学フィルター126を有する。第1レンズ122、アパーチャー123、第2レンズ124、マスク125および光学フィルター126は、光源121からの出射光の光路上において、光源121側からこの順番で配置されている。第1レンズ122、アパーチャー123および第2レンズ124は、ともにコリメートレンズ系を構成している。
第1レンズ122は、例えば、集光レンズであり、光源121からの光δを集光する。第2レンズ124は、例えば、コリメートレンズであり、第1レンズ122で集光された光δを平行光にする。第1レンズ122および第2レンズ124間の光路上には、アパーチャー123が配置されており、通過する光束の断面形状および光量を規定する。アパーチャー123は、例えば、直径が0.2mmの開口部を有する遮光板(絞り板)である。
マスク125は、光照射部120内における迷光の進行を遮光する。
光学フィルター126は、透過する光δの波長を選択して、光の半値幅を調整する。光学フィルター126の種類の例には、短波長カットフィルター、バンドパスフィルターおよび長波長カットフィルターが含まれる。光源121として、白色光源を使用する場合には、光学フィルター126を使用することが好ましい。たとえば、光学フィルター126は、中心波長が542.4nmであり、半値幅が9.6nmのバンドパスフィルターである。
回折光検出部130は、光照射部120が回折格子10に光δを照射したときに、回折格子10で生じる回折光に含まれるm次回折光εを検出し、m次回折光εの回折角θおよび光量を示す信号を制御処理部140に出力する。回折光検出部130は、少なくとも受光センサー131を有する。詳細については後述するが、実施の形態1では、回折光検出部130の受光センサー131の受光面は、m次回折光εのフォーカス位置およびデフォーカス位置に配置されている状態で、それぞれm次回折光εを受光する。受光センサー131の種類は、m次回折光εを検出することができればよく、1次元撮像素子(ラインセンサー)または2次元撮像素子(イメージセンサー)である。受光センサー131の例には、電荷結合素子(CCD)および相補型金属酸化膜半導体素子(CMOS)が含まれる。
また、検出されるm次回折光εの回折次数は、特に限定されない。しかし、検出されるm次回折光は、高精度に回折格子10の溝の形状を測定する観点からは、光量の大きい1次回折光であることが好ましい。
図3は、回折格子10における回折現象を説明するための模式図である。回折格子10における回折現象については、下記式(5)で表される格子方程式が成り立つ。光照射部120から回折格子10に入射した光は、回折格子10で反射され、回折光となる。回折光検出部130は、光照射部120からの光δの波長λと、光δの回折格子10への入射角θと、推定される回折格子10の溝のピッチdとを考慮して、回折角θの方向に向かうm次回折光εを受光できる位置に配置されている。
Figure 2017138411
[上記式(5)において、dは溝のピッチであり、θは光δの入射角であり、θはm次回折光εの回折角であり、mは回折次数を表す整数であり、λは光δの波長である。]
また、実施の形態1に係る回折光検出部130の受光センサー131は、あらかじめ溝のピッチがわかっているリファレンス用の回折格子に光δを照射したときに、当該回折格子で生じる回折光に含まれるm次回折光ε’が略垂直に入射するように配置されている。
回折光検出部130は、必要に応じて、コリメートレンズやアパーチャー、スリットなどの他の光学部品および当該光学部品の位置切替え機構を有していてもよい。本実施の形態では、回折光検出部130は、さらに、第3レンズ132、スリット133、第4レンズ134、第1位置切替え機構135および第2位置切替え機構(検出位置調整部)136を有する。第3レンズ132、スリット133および第4レンズ134は、回折光の光路上において、互いに光軸が合致するように回折格子10側からこの順番で配置されている。また、本実施の形態では、第3レンズ132および第4レンズ134は、両レンズの光軸と、上記m次回折光ε’の光軸とが互いに合致するように配置されている。第3レンズ132、スリット133および第4レンズ134は、ともにm次回折光εを結像するための結像光学部を構成している
第3レンズ132は、例えば、集光レンズであり、回折格子10で生じたm次回折光εを集光する。第4レンズ134は、例えば、コリメートレンズであり、第3レンズ132で集光されたm次回折光εを平行光にする。
スリット133は、第3レンズ132および第4レンズ134間の焦点位置に配置されている。第1位置切替え機構135は、第3レンズ132の光軸に垂直な方向においてスリット133の位置を移動させる。これにより、目的の次数の回折光を選択して通過させることができる。
第2位置切替え機構136は、受光センサー131の位置(より具体的には、受光センサー131の受光面の位置)をm次回折光εのフォーカス位置およびデフォーカス位置の間で切替える。すなわち、第2位置切替え機構(検出位置調整部)136は、m次回折光εの検出位置をm次回折光εのフォーカス位置およびデフォーカス位置の間で調整する。実施の形態1では、第2位置切替え機構136は、上記m次回折光ε’の光軸上において、受光センサー131をフォーカス位置およびデフォーカス位置の間を移動させる。受光センサー131の移動距離ΔLは、特に限定されないが、例えば、10〜20mmである。
制御処理部140は、回折光検出部130により検出されたm次回折光εの回折角に基づいて溝のピッチを決定するとともに、回折光検出部130により検出されたm次回折光εの光量に基づいて溝の深さを決定する。制御処理部140には、m次回折光εの回折角θおよび光量から溝のピッチおよび深さを決定するための情報が記録されていてもよい。当該情報の例には、m次回折光εの光量および溝の深さについての検量線に関する情報が含まれる。
また、制御処理部140は、特に図示しないが、後述の光源制御部および受光センサー制御部を含む。制御処理部140は、第1位置切替え機構135および第2位置切替え機構136を制御する。さらに、制御処理部140は、回折光検出部130の受光センサー131の検出結果を処理する処理部としても機能する。
制御処理部140は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成されている。
光源制御部は、光照射部120に含まれる各種機器を制御して、光源121からの光δのパワーや照射時間、出射角などを制御する。光源制御部は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
受光センサー制御部は、受光センサー131の出力値の検出や、検出した出力値による受光センサー131の感度の管理や適切な出力値を得るための受光センサー131の感度の変更などを制御する。受光センサー制御部は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
(形状測定方法)
次に、実施の形態1に係る形状測定装置100の動作手順(実施の形態1に係る形状測定方法)について説明する。図4は、形状測定装置100の動作手順の一例を示すフローチャートである。図5は、図4に示されるm次回折光εを検出する工程(工程S120)内の工程を示すフローチャートである。
実施の形態1に係る形状測定方法は、測定の準備をする工程(工程S110)と、m次回折光εを検出する工程(工程S120)と、溝のピッチを決定する工程(工程S130)と、溝の深さを決定する工程(工程S140)と、回折格子10の欠陥を検出する工程(工程S150)とを含む。なお、工程S150の回折格子10の欠陥を検出する工程は、必須の工程ではなく、必要に応じて行えばよい。
まず、測定の準備をする(工程S110)。具体的には、形状測定装置100のホルダー110に、回折格子10を設置する。
次いで、回折格子10に光を照射したときに、回折格子10で生じる回折光に含まれるm次回折光εを検出する(工程S120)。
この工程では、まず、回折格子10に光を照射したときに、回折格子10で生じる回折光に含まれるm次回折光εをフォーカス位置で検出する(工程S121)具体的には、制御処理部140は、第2位置切替え機構136を操作して、回折光検出部130の受光センサー131をm次回折光εのフォーカス位置に移動させる。そして、制御処理部140は、光源制御部を制御して、光照射部120の光源121から回折格子10に光δを照射させる。これとともに、制御処理部140は、受光センサー制御部を制御して、フォーカス位置に配置された受光センサー131でm次回折光εを検出し、検出結果を示す信号を取得する。このとき、制御処理部140は、回折格子10の表面の像を撮像し、回折格子10の表面の像を示す信号も取得する。制御処理部140が取得したこれらの信号は、制御処理部140で記録される。このとき、制御処理部140は、第1位置切替え機構135を操作して、スリット133を回折光に含まれるm次回折光εを通過させることができる位置に配置しておく。
次いで、受光センサー131をm次回折光εのフォーカス位置からデフォーカス位置に移動させる(工程S122)。具体的には、制御処理部140は、第2位置切替え機構136を操作して、回折光検出部130の受光センサー131を、第3レンズ132および第4レンズ134の光軸上をΔLだけ移動させて、フォーカス位置からデフォーカス位置に移動させる。
次いで、回折格子10に光を照射したときに、回折格子10で生じる回折光に含まれるm次回折光εをデフォーカス位置で検出する(工程S123)。具体的には、制御処理部140は、光源制御部を制御して、光照射部120の光源121から回折格子10に光を照射する。これとともに、制御処理部140は、受光センサー制御部を制御して、デフォーカス位置に配置された受光センサー131でm次回折光εを検出し、検出結果を示す信号を取得する。制御処理部140が取得した当該信号は、制御処理部140で記録される。
工程S121および工程S123において、光量の高いm次回折光εを検出して高精度に回折格子10の形状を測定する観点からは、1次回折光を検出することが好ましい。また、回折格子10の表面の欠陥を高精度に観察する観点からは、半値幅が50nm以下の光δを回折格子10に照射することが好ましく、半値幅が5nm以下の光δを回折格子10に照射することがより好ましい。さらに、光量の高いm次回折光εを検出して高精度に回折格子10の形状を測定する観点からは、回折格子10の全面に光δを照射したときのm次回折光εを検出することが好ましい。このとき、回折格子10の溝が形成されている領域以外の領域で反射した光は、スリット133で遮光されるため測定精度に影響はない。
全体のフローチャート(図4)の説明に戻る。次いで、m次回折光εの回折角に基づいて、溝のピッチを決定する(工程S130)。具体的には、制御処理部140は、フォーカス位置およびデフォーカス位置におけるm次回折光εの検出位置のずれ(図1中のΔp)により特定されるm次回折光εの回折角θに基づいて、溝のピッチを決定する。
図6A、Bは、実施の形態1に係る形状測定方法における溝のピッチを決定する方法について説明するための図である。図6A、Bにおいて、横軸は、受光センサー131の受光面のピクセル番号(画素番号)を示している。たとえば、図6Aでは、受光センサー131のピクセル番号AからBの間に回折格子10の表面の像が結像されている様子を示している。図6Aは、リファレンス用の回折格子に光δを照射したときに、フォーカス位置およびデフォーカス位置でリファレンス用の回折格子の表面の像を撮像したときの当該像の模式図であり、図6Bは、実施の形態1に係る回折格子10に光δを照射したときに、フォーカス位置およびデフォーカス位置で回折格子10の表面の像を撮像したときの当該像の模式図である。
前述のとおり、実施の形態1に係る形状測定装置100では、受光センサー131は、リファレンス用の回折格子からのm次回折光ε’が略垂直に入射するように配置されている。したがって、図6Aに示されるように、フォーカス位置におけるm次回折光ε’の受光位置(A,B)と、デフォーカス位置におけるm次回折光ε’の受光位置(Adef,Bdef)とは、同じである。
一方、上記式(5)で表される格子方程式からも明らかなように、回折格子10の溝のピッチdが変化すると、m次回折光εの回折角θも変化する。実施の形態1に係る回折格子10の溝のピッチと、リファレンス用の回折格子の溝のピッチとが異なる場合には、m次回折光εの回折角θにもずれが生じる。このため、リファレンス用の回折格子からのm次回折光ε’と、実施の形態1に係る回折格子10からのm次回折光εとは、異なる光軸上を進行する(図1参照)。この結果として、図6Bに示されるように、フォーカス位置におけるm次回折光εの受光位置(A,B)と、デフォーカス位置におけるm次回折光εの受光位置(Adef,Bdef)とは同じにならず、回折角θのずれに起因した受光位置のずれΔpが生じる。当該受光位置のずれΔpと、あらかじめ作成された、受光位置のずれΔpおよび溝のピッチについての検量線とに基づいて、回折格子10のピッチを決定することができる(詳細については、後述の実施例参照)。
次いで、m次回折光εの光量に基づいて、溝の深さを決定する(工程S140)。具体的には、制御処理部140は、フォーカス位置またはデフォーカス位置で検出したm次回折光εの光量と、m次回折光εの光量および溝の深さについての検量線とに基づいて、溝の深さを決定する。このとき、m次回折光εの光量および溝の深さについての検量線は、溝のピッチによって異なるため、あらかじめピッチ別の検量線を準備しておく必要がある。制御処理部140は、m次回折光εの光量と、工程S130で決定された溝のピッチに対応する検量線とに基づいて、溝の深さを決定することができる。
最後に、回折格子10の表面の欠陥を検出する(工程S150)。具体的には、制御処理部140は、工程S121において撮像した回折格子10の表面の像に基づいて、回折格子10のキズや異物の付着、汚れなどの欠陥を検出する。
(効果)
以上のように、実施の形態1に係る形状測定方法および形状測定装置100では、1つの回折次数の回折光を検出することで、溝の幅が一定である回折格子10の形状(ピッチおよび深さ)を測定することができる。このため、制御処理部140における信号処理が簡単になり、短時間に回折格子10の溝の形状を測定することができる。
さらに、実施の形態1に係る形状測定方法および形状測定装置100では、m次回折光の検出時に回折格子10の表面の像を撮像することができる。このため、回折格子10の形状を測定すると同時に、回折格子10の表面の欠陥の有無についても観察することができる。
一方、従来の形状測定装置では、コヒーレント性の高いレーザー光を出射できる光源を使用する必要があった。また、従来の形状測定装置では、複数の回折次数の回折光を検出するため、複数の受光センサーや複数の信号を処理するための処理部などが必要もあった。これらの結果として、従来の形状測定装置は高価であった。これに対し、実施の形態1に係る形状測定装置100では、回折格子10の溝の形状を測定するために高価なレーザー光源を使用する必要がなく、かつ複数の回折光を処理するための処理部が必要ないため、装置の低コスト化を実現することができる。
また、従来の形状測定装置では、複数の回折次数の回折光を受光するための複数の受光センサーがそれぞれ固定されているため、溝のピッチのずれに起因して回折角が変わってしまった場合、検出される回折光の光量が低下し、測定精度が低下するおそれがあった。これに対し、実施の形態1に係る形状測定装置100では、溝のピッチのずれに起因する回折角の変化を利用して、溝のピッチを測定するため、従来の形状測定装置と比較して測定精度が低下するおそれがない。
また、実施の形態1に係る形状測定方法および形状測定装置100では、光の回折反射光を利用して回折格子10の溝の形状を測定しているため、回折格子10の溝を非破壊で測定することができ、かつ一度に回折格子領域の全面について測定することができる。
[実施の形態2]
実施の形態2では、回折格子10の溝の形状を測定するための形状測定方法および形状測定装置200について説明する。実施の形態2に係る形状測定方法および形状測定装置200では、回折格子10の溝のピッチは、格子方程式に基づいて算出される。回折格子10の溝の深さは、実施の形態1と同様にm次回折光εの光量と検量線とに基づいて決定される。なお、回折格子10の溝の幅は一定である。
実施の形態2に係る形状測定方法は、溝のピッチを、リファレンス用の回折格子を利用する代わりに格子方程式に基づいて算出する点が実施の形態1に係る形状測定方法と異なる。実施の形態2に係る形状測定装置200は、制御処理部240による溝のピッチを算出する方法について実施の形態1に係る形状測定装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係る形状測定方法と同一の工程と、形状測定装置100の構成と同一の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
(形状測定装置の構成)
図1に示されるように、形状測定装置200は、ホルダー110、光照射部120、回折光検出部130および制御処理部240を有する。
制御処理部240は、回折光検出部230により検出されたm次回折光εの回折角θに基づいて溝のピッチを決定するとともに、回折光検出部230により検出されたm次回折光εの光量に基づいて溝の深さを決定する。制御処理部240には、m次回折光εの回折角θおよび光量から溝のピッチおよび深さを決定するための情報が記録されていてもよい。当該情報の例には、m次回折光εの回折角θおよび溝のピッチについての検量線と、m次回折光εの光量および溝の深さについての検量線とに関する情報が含まれる。
また、制御処理部240は、特に図示しないが、前述の光源制御部および受光センサー制御部を含む。制御処理部240は、第1位置切替え機構135および第2位置切替え機構136を制御する。さらに、制御処理部240は、回折光検出部130の受光センサー131の検出結果を処理する処理部としても機能する。
制御処理部240は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成されている。
(形状測定方法)
次に、実施の形態2に係る形状測定装置200の動作手順(実施の形態2に係る形状測定方法)について説明する。図7は、形状測定装置200の動作手順の一例を示すフローチャートである。
実施の形態2に係る形状測定方法は、測定の準備をする工程(工程S110)と、m次回折光を検出する工程(工程S120)と、溝のピッチを決定する工程(工程S230)と、溝の深さを決定する工程(工程S140)と、回折格子の欠陥を検出する工程(工程S150)とを含む。
まず、実施の形態1と同様に測定の準備をする(工程S110)。
次いで、実施の形態1と同様にm次回折光εを検出する(工程S120)。
次いで、m次回折光εの回折角に基づいて、溝のピッチを決定する(工程S230)。
具体的には、制御処理部240は、m次回折光εの回折角θと、下記式(5)で表される格子方程式とに基づいて、溝のピッチdを決定する。このとき、回折角θは、工程S120における受光センサー131の移動距離ΔLと、受光位置のずれΔpと、下記式(6)とに基づいて算出することができる。
Figure 2017138411
[上記式(5)において、dは溝のピッチであり、θは光δの入射角であり、θはm次回折光εの回折角であり、mは回折次数を表す整数であり、λは光δの波長である。]
Figure 2017138411
次いで、実施の形態1と同様にm次回折光εの回折角θに基づいて、溝の深さを決定する(工程S140)。
最後に、実施の形態1と同様に回折格子10の表面の欠陥を検出する(工程S150)。
(効果)
以上のように、実施の形態2に係る形状測定方法および形状測定装置200は、実施の形態1に係る形状測定方法および形状測定装置100と同様の効果を有する。
[実施の形態3]
実施の形態3では、被検出物質を検出するための検出方法および検出装置について説明する。実施の形態3に係る検出方法および検出装置では、回折格子の形状に基づいて、被検出物質の存在または量を示すシグナル値を補正する。以下の説明では、表面プラズモン共鳴(SPR)を利用して被検出物質を検出する、表面プラズモン増強蛍光検出装置(以下、「SPFS装置」ともいう)について説明する。
図8は、実施の形態3に係るSPFS装置300の構成を示す図である。図8に示されるように、SPFS装置300は、光照射部120、回折光検出部130、励起光照射部350、蛍光検出部360、送液部370、搬送部380および制御処理部340を有する。SPFS装置300は、搬送部380のチップホルダー382に検出チップ30を装着した状態で使用される。そこで、検出チップ30について先に説明し、その後にSPFS装置300の各構成要素について説明する。検出チップ30としては、公知のSPFS装置で使用され、かつ下記の構成要素を有する公知の検出チップを使用することができる。
(検出チップの構成)
図9A、Bは、実施の形態3に係る検出チップ30の構成を示す図である。図9Aは、検出チップ30の平面図であり、図9Bは、図9AにおけるB−B線の断面図である。
図9A、Bに示されるように、検出チップ30は、基板31と、基板31の一面上に配置された、回折格子33を含む金属膜32と、基板31上に配置された枠体34とを有する。基板31上に枠体34が配置されることで液体を収容するための収容部が形成される。
実施の形態3では、基板31は、金属膜32の支持部材である。基板31の外観形状および材料は、特に限定されない。基板31の外観形状の例には、平板形状、角柱形状、円板形状および円柱形状が含まれる。実施の形態3に係る基板31の外観形状は、平板形状である。基板31の材料の例には、ガラスや石英、シリコンなどの無機材料;アクリル樹脂やエポキシ樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィンなどの樹脂が含まれる。
金属膜32は、一方の面を収容部内に向けて、基板31上に配置されている。金属膜32は、一定の幅の複数の溝が一定のピッチで互いに平行となるように配置されている回折格子33(図2参照)を含んでおり、金属膜32(回折格子33)には被検出物質が直接的または間接的に固定されうる。回折格子33を含む金属膜32に所定の入射角で光を照射すると、金属膜32中に生じる表面プラズモンと、回折格子33により生じるエバネッセント波とが結合して、表面プラズモン共鳴(SPR)が生じる。また、金属膜32の厚みは、特に限定されず、例えば、30〜500nmであり、好ましくは100〜300nmである。金属膜32の材料は、表面プラズモンを生じさせうる金属であれば特に限定されない。金属膜32の材料の例には、金、銀、アルミニウム、プラチナ、銅、およびこれらの合金が含まれる。
回折格子33を含む金属膜32は、例えば、上記の複数の溝が形成された基板31上に、均一な厚みを有する金属膜32を形成することにより形成されうる。
回折格子33は、金属膜32(回折格子33)に励起光αを照射されたときに、エバネッセント波を生じさせる。溝の幅、溝のピッチおよび溝の深さは、溝の幅が一定であり、かつエバネッセント波を生じさせることができれば特に限定されず、用途に応じて適宜設定されうる。また、溝の断面形状も特に限定されない。溝の断面形状の例には、矩形波形状、正弦波形状、および鋸歯形状が含まれる。実施の形態3では、溝の断面形状は、矩形波形状である。なお、後述する励起光αの光軸は、xz平面に平行である。
回折格子33には、被検出物質を捕捉するための捕捉体35が固定化されている。回折格子33(金属膜32)上において、捕捉体35が固定化されている領域を、特に「反応場」という。実施の形態3では、捕捉体35は、回折格子33の全面に亘って略均一に固定化されており、反応場は、回折格子33の全面に亘って形成されている。また、捕捉体35は、被検出物質に特異的に結合することができる。このため、被検出物質は、捕捉体35を介して金属膜32(回折格子33)上に結合されうる。なお、回折格子33上に捕捉体35が固定化されていても、m次回折光εの回折角θおよび光量に与える影響はほとんどない。
捕捉体35の種類は、被検出物質を捕捉することができれば特に限定されない。たとえば、捕捉体35は、被検出物質に特異的に結合可能な抗体(1次抗体)またはその断片、被検出物質に特異的に結合可能な酵素などである。
検出チップ30の使用時には、回折格子33は、反応や洗浄などの操作のために緩衝液などの液体に接触する。したがって、通常、回折格子33は、液体を収容可能な空間に配置される。実施の形態3では、回折格子33は、収容部の底部に配置されている。
枠体34は、図9A、Bに示されるように、収容部を規定するための貫通孔を有する部材であり、基板31上に配置されている。貫通孔の内面は、収容部の側面となり、基板31の上面は、収容部の底面となる。枠体34の高さは、特に限定されず、収容部に収容する液体の量に応じて適宜設計されうる。
収容部は、検体などの液体を収容する。収容部の形状や大きさなどは、所望の量の液体を収容することができれば、特に限定されず、用途に応じて適宜設計されうる。前述のとおり、収容部は、枠体34を基板31上に配置することで形成されているが、収容部を形成する方法は、これに限定されない。収容部を形成する方法の他の例には、その下面に凹部を形成された蓋を基板31上に配置することが含まれる。
収容部に収容される液体の種類は、特に限定されない。液体の種類の例には、被検出物質を含む検体や、蛍光物質を含む蛍光標識液、緩衝液などが含まれる。通常、液体の屈折率および誘電率は、水の屈折率および誘電率と同程度である。検体および被検出物質の種類は、特に限定されない。検体の例には、血液や血清、血漿、尿、鼻孔液、唾液、精液などの体液およびその希釈液が含まれる。被検出物質の例には、核酸(DNAやRNAなど)、タンパク質(ポリペプチドやオリゴペプチドなど)、アミノ酸、糖質、脂質およびこれらの修飾分子が含まれる。
(SPFS装置の構成)
次に、SPFS装置300の各構成要素について説明する。前述のとおり、SPFS装置300は、光照射部120(図1参照)、回折光検出部130(図1参照)、励起光照射部350、蛍光検出部360、送液部370、搬送部380および制御処理部340を有する。実施の形態1に係る形状測定装置100と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
励起光照射部350は、所定の入射角θで搬送部380のチップホルダー382に保持された検出チップ30の金属膜32(回折格子33)に、表面プラズモン共鳴が発生するように励起光αを照射する。励起光照射部350は、金属膜32中の表面プラズモンと結合できる回折光が回折格子33で生じるように、金属膜32の表面に対するp偏光の光を金属膜32(回折格子33)に照射する。たとえば、励起光αの入射角がθのとき、蛍光βの出射角θは、2θで近似される。なお、SPRが生じる条件では、励起光αの反射光γは、ほとんど生じない。
また、励起光αの光軸は、回折格子33における周期的構造(溝)の配列方向(x方向)に沿う。したがって、励起光αの光軸はxz平面に平行である(図8参照)。励起光αは、金属膜32の表面に対するp偏光の光であることから、励起光αの電界の振動方向は、励起光αの光軸および金属膜32の表面に対する法線を含むxz平面に平行である。
励起光照射部350は、励起光αを出射する光源ユニット351を有する。光源ユニット351は、励起光αを出射する。たとえば、光源ユニット351は、励起光αの光源、ビーム整形光学系、APC機構および温度調整機構(いずれも図示省略)を有する。
励起光αの光源の種類は、特に限定されない。励起光αの光源の種類の例には、レーザーダイオード(LD)、発光ダイオード、水銀灯、その他のレーザー光源が含まれる。たとえば、光源から出射される励起光αの波長は、400nm〜1000nmの範囲内である。
また、励起光αの光源から出射される励起光αがビームでない場合は、光源から出射される励起光αは、レンズや鏡、スリットなどによりビームに変換される。また、光源から出射される励起光αが単色光でない場合は、光源から出射される励起光αは、回折格子などにより単色光に変換される。さらに、光源から出射される励起光αが直線偏光でない場合は、光源から出射される励起光αは、偏光子などにより直線偏光の光に変換される。
ビーム整形光学系は、例えば、コリメーターやバンドパスフィルター、直線偏光フィルター、半波長板、スリット、ズーム手段などを含む。ビーム整形光学系は、これらのすべてを含んでいてもよいし、一部を含んでいてもよい。
コリメーターは、励起光αの光源から出射された励起光αをコリメートする。
バンドパスフィルターは、励起光αの光源から出射された励起光αを中心波長のみの狭帯域光にする。光源からの励起光αは、若干の波長分布幅を有しているためである。
直線偏光フィルターは、光源から出射された励起光αを完全な直線偏光の光にする。半波長板は、金属膜32にp偏光成分の光が入射するように励起光αの偏光方向を調整する。スリットおよびズーム手段は、金属膜32における照射スポットの形状および面積が所定の形状および面積となるように、励起光αの輪郭形状やビーム径(例えば、φ1mm)などを調整する。
APC機構は、励起光αの光源の出力が一定となるように光源を制御する。より具体的には、APC機構は、励起光αから分岐させた光の光量を不図示のフォトダイオードなどで検出する。そして、APC機構は、回帰回路で投入エネルギーを制御することで、光源の出力を一定に制御する。
温度調整機構は、例えば、ヒーターやペルチェ素子などである。光源の出射光の波長およびエネルギーは、温度によって変動することがある。このため、温度調整機構で光源の温度を一定に保つことにより、光源の出射光の波長およびエネルギーを一定に制御する。
蛍光検出部360は、被検出物質が金属膜32上に存在する状態で、励起光照射部350が金属膜32上でSPRが発生するように金属膜32(回折格子33)に励起光αを照射したときに、蛍光物質から放出される蛍光βを検出する。図8に示されるように、蛍光検出部360は、励起光照射部350に対して、励起光αの光軸と金属膜33との交点を通り、かつ金属膜33の表面に対する法線を挟むように配置されている。
蛍光検出部360は、第2受光センサー361を有する。蛍光検出部360は、さらに集光レンズ群や開口絞り、光学フィルターなどを有していてもよい。
第2受光センサー361は、金属膜32(回折格子33)上に存在する蛍光物質から放出される蛍光βを検出して、金属膜32上の蛍光を検出する。第2受光センサー361の種類は、特に限定されず、例えば、感度およびSN比が高い光電子増倍管であり、アバランシェ・フォトダイオード(APD)やフォトダイオード(PD)、CCDイメージセンサーなどであってもよい。
送液部370は、チップホルダー382に保持された検出チップ30の収容部内に、検体や蛍光標識液、洗浄液などの液体を供給し、収容部内からこれらの液体を除去する。送液部370は、液体チップ371、ピペット372および送液ポンプ駆動機構(不図示)を含む。
液体チップ371は、検体や蛍光標識液、洗浄液などの液体を収容する容器である。液体チップ371としては、通常、複数の容器が液体の種類に応じて配置されるか、または複数の容器が一体化したチップが配置される。
ピペット372は、シリンジポンプ373およびピペットチップ374を有する。
シリンジポンプ373は、シリンジと、シリンジ内を往復動作可能なプランジャーとを有する。プランジャーの往復運動によって、液体の吸引および吐出が定量的に行われる。
ピペットチップ374は、シリンジポンプ373に着脱可能に取り付けられている。ピペットチップ374が交換可能であると、ピペットチップ374の洗浄が不要となる。このため、不純物の混入などを防止する観点から好ましい。ピペットチップ374が交換可能に構成されていない場合は、ピペットチップ374内を洗浄する構成をさらに付加することにより、ピペットチップ374を交換せずに使用することが可能となる。
送液ポンプ駆動機構は、プランジャーの駆動装置、およびシリンジポンプ373の移動装置を含む。プランジャーの駆動装置は、プランジャーを往復運動させるための装置であり、例えば、ステッピングモーターを含む。ステッピングモーターを含む駆動装置は、ピペット372の送液量や送液速度を管理できるため、検出チップ30の残液量を管理する観点から好ましい。シリンジポンプ373の移動装置は、例えば、シリンジポンプ373を、ピペット372の軸方向(例えば垂直方向)と、軸方向を横断する方向(例えば水平方向)との二方向に自在に動かす。シリンジポンプ373の移動装置は、例えば、ロボットアーム、2軸ステージまたは上下動自在なターンテーブルによって構成される。
送液部370は、液体チップ371より各種液体を吸引し、検出チップ30の収容部内に供給する。収容部が流路である場合、プランジャーを動かすことで、流路内を液体が往復し、流路内の液体が撹拌される。これにより、液体の濃度分布の均一化や、流路内における反応(例えば、後述する1次反応および2次反応)を促進することができる。収容部内の液体は、再びシリンジポンプ373で吸引され、液体チップ371などに排出される。これらの動作の繰り返しにより、各種液体による反応、洗浄などを実施し、収容部内に、蛍光物質で標識された被検出物質などを配置することができる。
搬送部380は、検出チップ30を設置位置、検出位置または送液位置に搬送し、固定する。ここで「設置位置」とは、検出チップ30をSPFS装置300に設置するための位置である。また、「検出位置」とは、励起光照射部350が検出チップ30に励起光αを照射し、それに伴い発生する蛍光βを蛍光検出部360が検出する位置である。実施の形態3に係るSPFS装置300では、回折格子33の形状測定も検出位置で行われる。さらに、「送液位置」とは、送液部370が検出チップ30の収容部内に液体を供給するか、または検出チップ30の収容部内の液体を除去する位置である。
搬送部380は、搬送ステージ381およびチップホルダー382を含む。
チップホルダー382は、搬送ステージ381上に固定されており、検出チップ30を着脱可能に保持する。チップホルダー382の形状は、検出チップ30を保持することができ、かつ励起光αや蛍光β、反射光γ、光照射部120からの光δ、m次回折光εなどの光の光路を妨げない形状である。
搬送ステージ381は、チップホルダー382を一方向およびその逆方向に移動させる。搬送ステージ381も、励起光αや蛍光β、反射光γ、光照射部120からの光δ、m次回折光εなどの光の光路を妨げない形状である。搬送ステージ381は、例えば、ステッピングモーターなどで駆動される。
制御処理部340は、特に図示しないが、前述の(第1)光源制御部および受光センサー制御部と、後述の第2光源制御部および第2受光センサー制御部とを含む。制御処理部340は、受光センサー制御部、第2受光センサー制御部、送液ポンプ駆動機構および搬送ステージ381を制御する。制御処理部340は、蛍光検出部360の第2受光センサー361の検出結果に基づいて被検出物質の存在または量を示すシグナル値を決定する。また、制御処理部340は、回折光検出部130により検出されたm次回折光εの回折角θに基づいて回折格子33の溝のピッチを決定するとともに、回折光検出部130により検出されたm次回折光εの光量に基づいて回折格子33の溝の深さを決定する。さらに、制御処理部340は、溝のピッチおよび溝の深さに基づいてシグナル値を補正する。
制御処理部340には、m次回折光εの回折角θおよび光量から溝のピッチおよび深さを決定するための情報が記録されていてもよい。当該情報の例には、m次回折光εの光量および溝の深さについての検量線に関する情報が含まれる。
制御処理部340は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含み、ソフトウェアを実行するコンピュータである。
第2光源制御部は、光源ユニット351に含まれる各種機器を制御して、光源ユニット351からの励起光αのパワーや照射時間、出射角などを調整する。第2光源制御部は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
(SPFS装置の検出動作)
次に、SPFS装置300の検出動作(実施の形態3に係る検出方法)について説明する。図10は、SPFS装置300の動作手順の一例を示すフローチャートである。
まず、検出の準備をする(工程S310)。具体的には、検出チップ30を準備して、SPFS装置300の設置位置に配置されているチップホルダー382に検出チップ30を設置する。また、検出チップ30の金属膜32上に保湿剤が存在する場合は、捕捉体35が適切に被検出物質を捕捉できるように、金属膜32上を洗浄して保湿剤を除去する。
次いで、回折格子33の溝の形状を測定する(工程S320)。具体的には、制御処理部340は、搬送ステージ381を制御して、検出チップ30を設置位置から検出位置に移動させる。その後、実施の形態1に係る形状測定方法または実施の形態2に係る形状測定方法における工程S120と同様に、回折格子33の溝のピッチおよび溝の深さを測定する。測定した溝のピッチおよび溝の深さは、制御処理部340に記憶される。なお、このとき、回折格子33の表面の欠陥を検出するために回折格子33の表面の像を撮像してもよい。
次いで、金属膜32上に蛍光物質が存在しない状態で蛍光βと同じ波長の光を含む光の検出を行い、光学ブランク値を測定する(工程S330)。ここで、「光学ブランク値」とは、検出チップ30の上方に放出される背景光の光量を意味する。具体的には、制御処理部340は、第2光源制御部を制御して、励起光照射部350の光源ユニット351から励起光αを金属膜32(回折格子33)の所定の位置に照射するとともに、制御処理部340は、第2受光センサー制御部を制御して、第2受光センサー361で光を検出し、光学ブランク値を得る。測定された光学ブランク値は、制御処理部340に送信され、記憶される。
次いで、検体中の被検出物質と捕捉体35とを結合させる(1次反応;工程S340)。具体的には、制御処理部340は、搬送ステージ381を制御して、検出チップ30を検出位置から送液位置に移動させる。この後、制御処理部340は、送液ポンプ駆動機構を制御して、液体チップ371中の検体を収容部内に提供する。これにより、検体中に被検出物質が存在する場合は、被検出物質の少なくとも一部は捕捉体35により捕捉され、金属膜32上に固定される。この後、収容部内を緩衝液などで洗浄して、捕捉体35に捕捉されなかった物質を除去する。
次いで、捕捉体35に結合した被検出物質を蛍光物質で標識する(2次反応;工程S350)。具体的には、制御処理部340は、送液ポンプ駆動機構を制御して、液体チップ371中の蛍光標識液を収容部内に提供する。これにより、被検出物質を蛍光物質で標識することができる。蛍光標識液は、例えば、蛍光物質で標識された抗体(2次抗体)を含む緩衝液である。この後、収容部内を緩衝液などで洗浄し、遊離の蛍光物質などを除去する。
次いで、金属膜32(回折格子33)上に蛍光物質で標識された被検出物質が直接的または間接的に結合されている状態で、金属膜32で表面プラズモン共鳴が発生するように励起光αを金属膜32(回折格子33)に照射して、金属膜32上の被検出物質を標識する蛍光物質から放出される蛍光βを検出し、蛍光値を測定する(工程S360)。具体的には、制御処理部340は、搬送ステージ381を制御して、検出チップ30を送液位置から検出位置に移動させる。この後、制御処理部340は、第2光源制御部を制御して、金属膜32(回折格子33)に向けて励起光照射部350の光源ユニット351から励起光αを出射させる。これと同時に、制御処理部340は、第2受光センサー制御部を制御して、第2受光センサー361で蛍光βを受光する。これにより、第2受光センサー361が蛍光を検出し、蛍光値が測定される。測定された蛍光値は、制御処理部340に送信され、記録される。
次いで、被検出物質の存在またはその量を示すシグナル値を算出する(工程S370)。蛍光値は、主として、被検出物質を標識する蛍光物質に由来する蛍光成分(シグナル値)と、背景光などのノイズに由来するノイズ成分(光学ブランク値)とを含む。したがって、制御処理部340は、工程S360で得られた蛍光値から工程S330で得られた光学ブランク値を引くことで、被検出物質の量に相関するシグナル値を算出することができる。
最後に、回折格子33の溝のピッチ、溝の深さまたはこれら両方に基づいて、シグナル値を補正する(工程S380)。実施の形態3では、回折格子の溝のピッチおよび溝の深さの両方に基づいて、シグナル値を補正する。回折格子33のピッチおよび深さは、設計値から検出チップ30毎にばらつきがある。また、回折格子33を含む金属膜32に、金属膜32で表面プラズモン共鳴が発生するように励起光αを照射されたときの増強度は、回折格子33の溝のピッチおよび溝の深さに応じて変化する(後述の実施例8、9参照)。そこで、被検出物質の存在または量を高精度に検出する観点から、工程S320で測定された溝のピッチおよび溝の深さに基づいて工程S370で算出されたシグナル値を補正する。具体的には、制御処理部340は、あらかじめ作成しておいた、回折格子33の溝のピッチおよび溝の深さに対応する検量線に基づいて、シグナル値を補正する。そして、補正されたシグナル値は、あらかじめ作成しておいた検量線により、被検出物質の量や濃度などに換算される。
以上の手順により、検体中の被検出物質の存在または被検出物質の量を検出することができる。
(効果)
実施の形態3に係るSPFS装置300は、回折格子33の溝の形状(ピッチおよび深さ)に基づいて、被検出物質の存在または量を示すシグナル値を補正できる。溝の幅が一定である場合には、回折格子33の溝の形状は、1つの回折次数の回折光を検出することで測定されうる。したがって、制御処理部340における信号処理が簡単になり、短時間に回折格子33の溝の形状を測定でき、かつ測定被検出物質の存在または量を短時間かつ高精度に検出することができる。
また、回折格子33の溝の形状は、非破壊で測定されうるため、測定後の回折格子33は、被検出物質の検出にそのまま使用されうる。
さらに、実施の形態3に係る検出方法およびSPFS装置300でも、m次回折光の検出時に回折格子33の表面の像を撮像することができる。このため、回折格子33の形状を測定すると同時に、回折格子33の表面の欠陥の有無についても観察することができる。さらに、一度に回折格子33の全面について回折格子33の形状を測定することができる。
なお、本発明に係る形状測定装置および検出装置の実施の形態は、上記実施の形態1〜3に限定されない。たとえば、本発明に係る形状測定装置および検出装置は、回折格子の傾き角度を測定するための他の構成要素をさらに有していてもよい。当該他の構成要素の例には、光照射部および光検出部が含まれる。図11は、実施の形態1の変形例に係る形状測定装置100’の構成を説明するための図である。実施の形態1の変形例に係る形状測定装置100’は、第2光照射部120’および反射光検出部130’を有する。
第2光照射部120’は、ホルダー110に保持されている回折格子10に光ζを照射する。第2光照射部120は、少なくとも光源121’を有する。光源121’は、回折格子10に向けて光ζを出射する。光源121’の種類の例には、レーザーダイオード(LD)、発光ダイオード、水銀灯、その他のレーザー光源が含まれる。第2光照射部120’は、必要に応じて、例えば、実施の形態3のビーム整形光学系の例に含まれる光学部品をさらに有していてもよい。
反射光検出部130’は、第2光照射部120’が回折格子10に光ζを照射したときの回折格子10からの反射光ζ’を検出する。反射光検出部130’は、少なくとも第3受光センサー131’を有する。実施の形態1の変形例に係る反射光検出部130’は、ビームスプリッター132’をさらに有する。
ビームスプリッター132’は、第2光照射部120’が回折格子10に光ζを照射したときに回折格子10で反射した反射光ζ’の光路上に配置されており、第3受光センサー131’は、ビームスプリッター132’で反射された反射光ζ’の光路上に配置されている。たとえば、ビームスプリッター132’は、反射光ζ’の光路上において回折格子10の表面から165mm離れた位置に配置されており、第3受光センサー131’は、反射光ζ’の光路上においてビームスプリッター132’から315mm離れた位置に配置されている。反射光検出部130’は、必要に応じて、集光レンズ群や開口絞り、光学フィルターなどの他の光学部品を有していてもよい。
第3受光センサー131’は、第2光照射部120’が回折格子10に光ζを照射したときに、回折格子10で反射した反射光ζ’を検出する。第3受光センサー131’の種類は、特に限定されず、例えば、CCDイメージセンサーである。
実施の形態1の変形例に係る制御処理部140’の光源制御部は第2光照射部120’に含まれる各種機器もさらに制御し、受光センサー制御部は、第3受光センサー131’もさらに制御する。
実施の形態1の変形例に係る形状測定装置100’では、第2光照射部120’から照射された光ζは、ビームスプリッター132’を透過し、回折格子10で反射する。回折格子10で反射した光ζ’は、ビームスプリッター132’でさらに反射して第3受光センサー131’に到達する。制御処理部140は、第3受光センサー131’の検出結果に基づいて回折格子10の反射光検出部130’の第3受光センサー131’の検出結果に基づいて、回折格子10の傾きを測定し、回折格子10の傾きを所望の傾きになるように調整すればよい。これにより、例えば、回折格子10の傾きの精度を±0.05°以内に高めることができる。
本発明を、以下の実施例を参照してさらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されない。
[実施例1]
実施例1では、上記実施の形態1に係る形状測定装置により、回折格子の溝のピッチおよび溝の深さを決定した。
1.基準角度θの決定
まず、回折格子の溝のピッチを決定する際に基準となる基準角度を決定した。ここで、基準角度とは、図1に示されるように、CCDに対するm次回折光の入射角を意味し、フォーカス位置とデフォーカス位置との間のCCDの移動距離ΔLに対するm次回折光の受光位置のずれΔpの比(Δp/ΔL)で算出することができる。たとえば、m次回折光のCCDに対する入射角が0°であれば、m次回折光をフォーカス位置とデフォーカス位置とでm次回折光の受光位置のずれΔpは0となるため、基準角度θは0となる。
実施例1では、溝のピッチが390[nm]であり、溝の幅が195[nm]であり、かつ溝の深さが20[nm]であるリファレンス用のエポキシ系樹脂製の回折格子を準備し、ホルダーに設置した。次いで、ホルダーに保持されているリファレンス用の回折格子に向けてLEDから波長が540[nm]の光を入射角が30°になるように照射して、フォーカス位置およびデフォーカス位置において1次回折光をCCDで検出した。実施例1では、1280画素が5.6[mm]に相当するCCDを使用した。すなわち、当該CCDの受光面に対するm次回折光の受光位置の1画素分のずれは、4.4[μm]のずれに相当する。
次いで、フォーカス位置およびデフォーカス位置において1次回折光をCCDで受光し、受光位置のずれΔpを算出するとともに、CCDの移動距離ΔLおよび受光位置のずれΔpに基づいて、基準角度θを算出した。このとき、フォーカス位置における1次回折光の受光位置は、(A+B)/2で表され、デフォーカス位置における1次回折光の受光位置は、(Adef+Bdef)/2で表される(図6A、B参照)。受光位置のずれΔp[画素]は、下記式(7)により算出し、受光位置のずれΔpは、下記式(8)により算出した。算出した受光位置のずれΔp[画素]は、4.4×10−3[mm/画素]を掛け合わせることで単位換算を行った。
Figure 2017138411
Figure 2017138411
リファレンス用の回折格子について、フォーカス位置における1次回折光の受光位置(A、B、(A+B)/2)、デフォーカス位置における1次回折光の受光位置(Adef、Bdef、(Adef+Bdef)/2)、受光位置のずれΔp、CCDの移動距離ΔLおよび1次回折光の基準角度θを表1に示す。
Figure 2017138411
2.1次回折光の検出
次いで、測定対象の回折格子をホルダーに設置した。実施例1では、溝のピッチの設計値が400[nm]、溝の幅が200[nm]であり、溝の深さが20[nm]であるシリコン製の回折格子を準備した。基準角度θの決定方法と同様に、ホルダーに保持されている回折格子に向けてLEDから光を照射して、フォーカス位置およびデフォーカス位置において1次回折光をCCDカメラで検出した。デフォーカス位置では、1次回折光の光量についても検出した。このとき、LEDの最大照射光量は490[nW]であり、CCDカメラの露光時間は4000[ms]であり、ゲインは50倍である。
測定対象の回折格子について、フォーカス位置における1次回折光の受光位置(A、B、(A+B)/2)、デフォーカス位置における1次回折光の受光位置(Adef、Bdef、(Adef+Bdef)/2)、受光位置のずれΔp、CCDの移動距離ΔL、1次回折光の入射角θおよび光量を表2に示す。
Figure 2017138411
3.溝のピッチの決定
また、測定対象の回折格子について1次回折光の検出結果と、リファレンス用の回折格子についての1次回折光の検出結果とに基づいて測定対象の回折格子の溝のピッチを決定した。具体的には、1次回折光のCCDに対する入射角θと、基準角度θとの差分をとる。これにより、溝のピッチのずれに起因した1次回折光の回折角の変化分に相当する入射角θの変化を算出することができる。詳細については後述するが(実施例2参照)、波長が540[nm]の光を回折格子に照射したときの溝のピッチに対する、m次回折光の回折角の比例係数は、2.3[nm/°]であることがわかっている。したがって、入射角θおよび基準角度θの差分値と、上記係数2.3[nm/°]との積をとることで、リファレンス用の回折格子における溝のピッチ(390[nm])に対する、測定対象の回折格子における溝のピッチ(設計値400[nm])のずれ(9.98[nm])を算出することができた。
4.溝の深さの決定
最後に、デフォーカス位置における1次回折光の光量と、あらかじめ作成しておいた溝のピッチが400[nm]である回折格子についての検量線とに基づいて、溝の深さ(20[nm])を決定した。
以上より、実施の形態1に係る形状測定装置によれば、回折格子の溝のピッチおよび溝の深さを高精度に測定できることがわかる。
[実施例2]
実施例2では、溝のピッチとm次回折光の回折角との関係について調べるために実験を行った。
実施例2では、溝の深さが20[nm]であり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、かつ溝のピッチが395〜409[nm]の範囲内にある12種類のシリコン製の回折格子を使用した。また、実施例2では、ホルダーに保持されているそれぞれの回折格子に向けてLEDから波長が544[nm]の光を入射角が30°になるように照射して、デフォーカス位置において1次回折光をCCDで検出した。
図12は、実施例2の結果を示す。なお、図12において、横軸は、1次回折光の回折角を示しており、縦軸は、溝のピッチを示している。
図12に示されるように、溝のピッチが小さくなるにつれて、1次回折光の回折角は大きくなっていた。近似式から、溝のピッチが約2.3[nm]大きくなると回折角は1[°]小さくなることがわかる。
[実施例3]
実施例3では、金属膜の有無が溝のピッチの測定結果に及ぼす影響について調べるために実験を行った。
実施例3では、溝の深さが25[nm]であり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、溝のピッチが390[nm]または400[nm]であるシリコン製の回折格子(以下、単に「回折格子A」ともいう)と、溝の深さが25[nm]であり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、溝のピッチが390[nm]または400[nm]であるシリコン製の回折格子(以下、単に「回折格子B」ともいう)と、溝の深さが30[nm]であり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、溝のピッチが390[nm]または400[nm]であるシリコン製の回折格子(以下、単に「回折格子C」ともいう)と、を使用した。このとき、金属膜に含まれている回折格子A〜C(以下、単に「金属膜ありの回折格子A〜C」ともいう)と、金属膜に含まれていない回折格子A〜C(以下、単に「金属膜なしの回折格子A〜C」ともいう)とについて実験を行った。実施例3では、実施例1と同様にして、回折格子A〜Cの溝のピッチを測定した。
図13は、実施例3の結果を示す。なお、図13において、横軸は、回折格子No.を示しており、縦軸は、回折格子の溝のピッチの測定値を示している。このとき、回折格子No.1〜4は、回折格子Aについての測定結果を示し、回折格子No.5〜8は、回折格子Bについての測定結果を示し、回折格子No.9〜12は、回折格子Cについての測定結果を示している。また、黒丸(●)は、金属膜ありの回折格子A〜Cについての測定結果を示し、白丸(○)は、金属膜なしの回折格子A〜Cについての測定結果を示している。
図13の回折格子No.1〜12から明らかなように、金属膜ありの回折格子A〜Cについての測定結果と、金属膜なしの回折格子A〜Cについての測定結果とは、非常によく一致していた。この結果から、金属膜の有無は、回折格子の溝のピッチの測定にほとんど影響を及ばさないことがわかる。
[実施例4]
実施例4では、溝の深さの違いが溝のピッチの測定結果に及ぼす影響について調べるために実験を行った。
実施例4では、溝の深さが20[nm]であり、かつ溝の幅が200[nm]である回折格子が形成されているシリコン製の回折格子(以下、単に「回折格子D」ともいう)と、前述した回折格子A(溝の深さ25[nm])および回折格子C(溝の深さ30[nm])と、溝の深さが40[nm]であり、溝の幅が200[nm]であるシリコン製の回折格子(以下、単に「回折格子E」ともいう)とを使用した。このとき、回折格子A、C〜Eは、いずれも、回折格子のピッチが400[nm]であり、金属膜なしの回折格子である。実施例4では、実施例1と同様にして回折格子A、C〜Eの溝のピッチを測定した。
図14は、実施例4の結果を示す。なお、図14において、横軸は、回折格子No.を示しており、縦軸は、回折格子の溝のピッチの測定値を示している。このとき、回折格子No.1〜2は、回折格子Dについての測定結果を示し、回折格子No.3〜4は、回折格子Aについての測定結果を示し、回折格子No.5〜6は、回折格子Cについての測定結果を示し、回折格子No.7〜8は、回折格子Eについての測定結果を示している。
図14の回折格子No.1〜8から明らかなように、溝の深さが20[nm]の回折格子Dについての測定結果と、溝の深さが25[nm]の回折格子Aについての測定結果と、溝の深さが30[nm]の回折格子Cについての測定結果と、溝の深さが40[nm]の回折格子Eについての測定結果とは、非常によく一致していた。この結果から、実施の形態1に係る形状測定装置では、溝の深さが20〜40[nm]の範囲内において、溝の深さの違いは、回折格子の溝のピッチの測定にほとんど影響を及ばさないことがわかる。
[実施例5]
実施例5では、上記実施の形態1に係る形状測定装置による測定の正確さおよび精度について調べるために実験を行った。
実施例5では、溝の深さが25[nm]であり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、溝のピッチが390[nm]または400[nm]である回折格子(上記の回折格子B)と、溝の深さが30[nm]であり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、溝のピッチが400[nm]である回折格子(上記の回折格子C)とをそれぞれ2つずつ使用した。実施例5では、実施例1と同様にして、回折格子B、Cに形成されている溝のピッチを測定するとともに、原子間力顕微鏡(AFM、株式会社日立ハイテクサイエンス製:SPA400(本体)/NanоNaviII(コントローラ))により、回折格子B、Cに形成されている溝のピッチを測定した。
図15は、実施例5の結果を示す。図15において、横軸は、AFMによる回折格子の溝のピッチの測定値を示しており、縦軸は、実施の形態1に係る形状測定装置による、回折格子の溝のピッチの測定値を示している。
図15に示されるように、実施の形態1に係る形状測定装置による回折格子の溝のピッチの測定値と、AFMによる回折格子の溝のピッチの測定値とは、よく一致していた。また、実施の形態1に係る形状測定装置による回折格子の溝のピッチの測定値のばらつきは、小さかった。この結果から、実施の形態1に係る形状測定装置によれば、正確に、かつ高精度に回折格子の溝のピッチを測定できることがわかる。
[実施例6]
実施例6では、溝の深さとm次回折光の光量との関係について調べるために実験を行った。
実施例6では、溝の深さが20〜40[nm]の範囲内にあり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、かつ溝のピッチが400[nm]である回折格子を使用した。また、実施例6では、ホルダーに保持されているそれぞれの回折格子に向けてLEDから波長が544[nm]の光を入射角が30°になるように照射して、デフォーカス位置において1次回折光をCCDで検出した。このとき、LEDからの光の波長は約540[nm]であり、LEDの最大照射光量は490[nW]であり、CCDの露光時間は200[ms]であり、ゲインは50倍であり、検出するm次回折光は1次回折光である。
図16Aは、実施例6の結果を示す。なお、図16Aにおいて、横軸は、溝の深さを示しており、縦軸は、1次回折光の光量を示している。
図16Aに示されるように、溝の深さが少なくとも20〜40[nm]の範囲内においては、溝の深さが大きくなるにつれて、1次回折光の光量は大きくなっていた。たとえば、溝の深さが20[nm]のときの1次回折光の光量に対して、溝の深さが40[nm]のときの1次回折光の光量は、20倍以上大きくなっていた。この結果から、溝の深さとm次回折光の光量とは相関があり、m次回折光の光量の測定結果に基づいて、回折格子の溝の深さを決定できることがわかる。
また、スカラー回折理論(例えば、特開昭57−187604号公報)によると、m次回折光の光量は、下記式(9)で表される。下記式(9)より、溝の深さHがλ/4以下のとき、m次回折光の光量Iは、溝の深さHに対して単調増加の関係にあることがわかる。たとえば、実施例6では、波長λは約540[nm]であるため、溝の深さが135[nm](=λ/4)程度までは、m次回折光の光量Iは、溝の深さHに対して単調に増加すると考えられる。これは、上記実施例6の結果と一致している。
Figure 2017138411
[上記式(9)において、2N+1は、光の被照射領域に含まれる回折格子の溝の数であり、Wは、回折格子の溝の幅であり、Pは、回折格子の溝のピッチであり、Hは、回折格子の溝の深さであり、λは、光の波長である。]
[実施例7]
実施例6の結果から、溝の深さとm次回折光の光量とは相関があることがわかった。そこで、実施例7では、溝のピッチの違いと金属膜の有無とが、溝の深さとm次回折光の光量との関係に及ぼす影響について調べるために実験を行った。
実施例7では、溝の深さが25[nm]であり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、かつ溝のピッチが390[nm]または400[nm]の回折格子(上記の回折格子A)と、溝の深さが25nmであり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、溝のピッチが390[nm]または400[nm]である回折格子(上記の回折格子B)と、溝の深さが30[nm]であり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、溝のピッチが390[nm]または400[nm]である回折格子(上記の回折格子C)とを使用した。このとき、金属膜ありの回折格子A〜Cについて測定した。実施例7では、ホルダーに保持されているそれぞれの回折格子に向けてLEDから波長が約540[nm]の光を入射角が30°になるように照射して、デフォーカス位置において1次回折光をCCDで検出した。このとき、LEDの光の照射光量は490[nW]であり、CCDの露光時間は300[ms]であり、ゲインは50倍である。
図16Bは、実施例7の結果を示す。図16Bにおいて、横軸は、溝の深さを示しており、縦軸は、1次回折光の光量を示している。なお、黒丸(●)は、溝のピッチが400[nm]である回折格子についての測定結果を示し、白丸(○)は、溝のピッチが390[nm]である回折格子についての測定結果を示している。
図16Bに示されるように、溝の深さが少なくとも20〜35[nm]の範囲内においては、溝の深さが大きくなるにつれて、1次回折光の光量は大きくなっていた。また、溝のピッチが400[nm]のときの溝の深さに対する1次回折光の光量の増加率と比較して、溝のピッチが390[nm]のときの溝の深さに対する1次回折光の光量の増加率は、より大きかった。また、金属膜なしの回折格子Aの溝の深さに対する1次回折光の光量の増加率(図16Aにおける黒丸(●)参照)と比較して、金属膜ありの回折格子Aの溝の深さに対する1次回折光の光量の増加率(図16Bにおける黒丸(●)参照)は、より大きかった。これらの結果から、溝の深さとm次回折光の光量とは相関があるが、当該相関関係は、金属膜の有無および溝のピッチの違いに応じて、相関係数が異なることがわかる。すなわち、m次回折光の光量に基づいて溝の深さを決定する場合には、金属膜の有無および溝のピッチの違いに応じた検量線を準備しておく必要があることがわかる。
[実施例8]
実施例8では、検出チップにおける溝のピッチと、光の反射率との関係について調べるためにシミュレーションを行った。
実施例8では、溝の深さが30[nm]であり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、かつ溝のピッチが350[nm]、400[nm]または450[nm]のいずれかである回折格子を含む金属膜が形成されている3種類の検出チップを使用した。実施例8では、入射角0〜35°の範囲内において検出チップの回折格子に光を照射したときの光の反射率をシミュレーションにより調べた。表面プラズモン共鳴が生じる条件では、反射光は、ほとんど生じないため、反射率が低下する。すなわち、また、反射率が小さくなるほど、表面プラズモン共鳴に起因する、より大きい増強電場が生じることを意味し、SPFS装置において、被検出物質を標識する蛍光物質から放出され、検出される蛍光値が大きくなることを意味する。
図17は、実施例8の結果を示す。なお、図17において、横軸は、回折格子に対する光の入射角を示しており、縦軸は、光の反射率を示している。なお、黒丸(●)は、溝のピッチが350[nm]である回折格子を含む検出チップについてのシミュレーション結果を示し、白丸(○)は、溝のピッチが400[nm]である回折格子を含む検出チップについてのシミュレーション結果を示し、黒菱形(◆)は、溝のピッチが450[nm]である回折格子を含む検出チップについてのシミュレーション結果を示している。
図17に示されるように、溝のピッチが変化するにつれて、反射率も変化していた。この結果から、溝の深さおよび光の反射率には相関があることがわかる。すなわち、SPFS装置において、検出チップにおける回折格子の溝のピッチを測定することができれば、その測定結果に基づいて、増強度の変化を推定し、被検出物質の存在または量を示すシグナル値を補正して、より高精度に被検出物質の存在または量を検出することができることがわかる。
[実施例9]
実施例9では、検出チップにおける溝の深さと、光の反射率との関係について調べるためにシミュレーションを行った。
実施例9では、溝の深さが20[nm]、30[nm]または40[nm]のいずれかであり、溝の幅と溝のピッチとの比が1:2であり、溝のピッチが400[nm]である回折格子を含む金属膜が形成されている3種類の検出チップを使用した。入射角0〜35°の範囲内において検出チップの回折格子に光を照射したときの光の反射率をシミュレーションにより調べた。
図18は、実施例9の結果を示す。なお、図18において、横軸は、回折格子に対する光の入射角を示しており、縦軸は、光の反射率を示している。なお、黒三角(▲)は、溝の深さが20[nm]である回折格子を含む検出チップについてのシミュレーション結果を示し、白丸(○)は、溝の深さが30[nm]である回折格子を含む検出チップについてのシミュレーション結果を示し、黒四角(■)は、溝の深さが40[nm]である回折格子を含む検出チップについてのシミュレーション結果を示している。
図18に示されるように、溝の深さが変化するにつれて、光の反射率も変化していた。この結果から、溝の深さおよび光の反射率には相関があることがわかる。すなわち、SPFS装置において、検出チップにおける回折格子の溝の深さを測定することができれば、その測定結果に基づいて、増強度の変化を推定し、被検出物質の存在または量を示すシグナル値を補正して、より高精度に被検出物質の存在または量を検出することができることがわかる。
下記式(10)で表される格子方程式から明らかなように、m次回折光εの回折角θは、溝のピッチdと相関はあるが、溝の深さとは、相関がない。
Figure 2017138411
[上記式(10)において、nは媒体の屈折率であり、dは溝のピッチであり、θは光δの入射角であり、θはm次回折光εの回折角であり、mは回折次数を表す整数であり、λは光δの波長である。]
一方、下記式(11)で表される表面プラズモン共鳴の共鳴条件式から明らかなように、SPRに起因する放射光の放射角θ’は、回折格子の誘電率ε(d,H)、すなわち回折格子における溝のピッチdおよび溝の深さHと相関がある。したがって、上記実施の形態3に係る検出装置においては、検出チップにおける回折格子の溝のピッチdだけでなく、溝の深さHも考慮して、被検出物質の存在または量を示すシグナル値を補正する必要がある。これは、上記実施例8、9の結果と一致している。
Figure 2017138411
[上記式(11)において、nは媒体の屈折率であり、kは放射光の波数ベクトルであり、θ’は放射光の放射角であり、mは回折次数を表す整数であり、dは溝のピッチであり、kspは表面プラズモンの波数ベクトルであり、ωは入射光の振動エネルギーであり、Cは光速であり、εは媒体の誘電率であり、εは回折格子の誘電率である。]
本出願は、2016年2月8日出願の特願2016−022131に基づく優先権を主張する。当該出願明細書および図面に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明に係る形状測定方法および形状測定装置によれば、回折格子の形状を高い信頼性で測定することができるため、例えば光ディスクなどの半導体製品の検査などに有用である。また、本発明に係る検出方法および検出装置によれば、被検出物質を高い信頼性で検出することができるため、例えば臨床検査などに有用である。
10 回折格子
100、200 形状測定装置
110 ホルダー
120 光照射部
121 光源
122 第1レンズ
123 アパーチャー
124 第2レンズ
125 マスク
126 光学フィルター
130 回折光検出部(光検出部)
131 受光センサー
132 第3レンズ
133 スリット
134 第4レンズ
135 第1位置切替え機構
136 第2位置切替え機構
140、240、340 制御処理部(処理部)
30 検出チップ
31 基板
32 金属膜
33 回折格子
34 枠体
35 捕捉体
300 SPFS装置
350 励起光照射部
351 光源ユニット
360 蛍光検出部
361 第2受光センサー
370 送液部
371 液体チップ
372 ピペット
373 シリンジポンプ
374 ピペットチップ
380 搬送部
381 搬送ステージ
382 チップホルダー
100’ 形状測定装置
120’ 第2光照射部
121’ 光源
130’ 反射光検出部
131’ 第3受光センサー
132’ ビームスプリッター
140’ 制御処理部
α 励起光
β 蛍光
γ 反射光
δ 光
ε、ε’ m次回折光

Claims (24)

  1. 回折格子の溝の形状を測定するための形状測定方法であって、
    一定の幅の複数の溝が一定のピッチで互いに平行となるように配置されている回折格子に光を照射したときに、前記回折格子で生じる回折光に含まれるm次回折光を検出する工程と、
    前記m次回折光の回折角に基づいて、前記溝のピッチを決定する工程と、
    前記m次回折光の光量に基づいて、前記溝の深さを決定する工程と、
    を含む、形状測定方法。
  2. 前記m次回折光を検出する工程は、
    前記m次回折光をフォーカス位置で検出する工程と、
    前記m次回折光をデフォーカス位置で検出する工程と、
    を含み、
    前記溝のピッチを決定する工程では、前記フォーカス位置および前記デフォーカス位置における前記m次回折光の検出位置のずれにより特定される前記m次回折光の回折角に基づいて、前記溝のピッチを決定する、
    請求項1に記載の形状測定方法。
  3. 前記溝のピッチを決定する工程では、前記m次回折光の回折角と、下記式(1)で表される格子方程式とに基づいて、前記溝のピッチを算出する、請求項1に記載の形状測定方法。
    Figure 2017138411
    [上記式(1)において、dは前記溝のピッチであり、θは前記光の入射角であり、θは前記m次回折光の回折角であり、mは回折次数を表す整数であり、λは前記光の波長である。]
  4. 前記溝の深さを決定する工程では、前記m次回折光の光量と、前記m次回折光の光量および前記溝の深さについての検量線とに基づいて、前記溝の深さを決定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の形状測定方法。
  5. 前記回折格子の表面の欠陥を検出する工程をさらに有し、
    前記m次回折光を検出する工程では、前記回折格子の表面の像を撮像し、
    前記欠陥を検出する工程では、撮像した前記回折格子の表面の像に基づいて欠陥を検出する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の形状測定方法。
  6. 前記m次回折光は、1次回折光である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の形状測定方法。
  7. 前記m次回折光を検出する工程では、半値幅が50nm以下である光を前記回折格子に照射する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の形状測定方法。
  8. 前記m次回折光を検出する工程では、半値幅が5nm以下である光を前記回折格子に照射する、請求項7に記載の形状測定方法。
  9. 前記m次回折光を検出する工程では、前記回折格子の全面に光を照射する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の形状測定方法。
  10. 前記m次回折光を検出する工程では、スーパールミネッセントダイオード、発光ダイオード、および波長選択フィルターを有するランプからなる群から選択される光源からの光を前記回折格子に照射する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の形状測定方法。
  11. 回折格子の溝の形状を測定するための形状測定装置であって、
    一定の幅の複数の溝が一定のピッチで互いに平行となるように配置されている回折格子を保持するためのホルダーと、
    前記ホルダーに保持されている前記回折格子に光を照射するための光照射部と、
    前記光照射部が前記回折格子に光を照射したときに、前記回折格子で生じる回折光に含まれるm次回折光を検出するための光検出部と、
    前記光検出部により検出された前記m次回折光の回折角に基づいて前記溝のピッチを決定するとともに、前記光検出部により検出された前記m次回折光の光量に基づいて前記溝の深さを決定するための処理部と、
    を有する、形状測定装置。
  12. 前記光検出部は、
    前記m次回折光を結像するための結像光学部と、
    前記m次回折光の検出位置を前記m次回折光のフォーカス位置およびデフォーカス位置の間で調整するための検出位置調整部と、
    を有し、
    前記光検出部は、前記検出位置調整部により、前記フォーカス位置または前記デフォーカス位置に検出位置が調整されている状態で前記m次回折光を検出し、
    前記処理部は、前記フォーカス位置および前記デフォーカス位置における前記m次回折光の検出位置のずれにより特定される前記m次回折光の回折角に基づいて、前記溝のピッチを決定する、
    請求項11に記載の形状測定装置。
  13. 前記処理部は、前記m次回折光の回折角と、下記式(1)で表される格子方程式とに基づいて、前記溝のピッチを算出する、請求項11に記載の形状測定装置。
    Figure 2017138411
    [上記式(1)において、dは前記溝のピッチであり、θは前記光の入射角であり、θは前記m次回折光の回折角であり、mは回折次数を表す整数であり、λは前記光の波長である。]
  14. 前記処理部は、前記m次回折光の光量と、前記m次回折光の光量および前記溝の深さについての検量線とに基づいて、前記溝の深さを決定する、請求項11〜13のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  15. 前記光検出部は、前記m次回折光を検出するための1次元撮像素子または2次元撮像素子を有する、請求項11〜14のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  16. 前記m次回折光は、1次回折光である、請求項11〜15のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  17. 前記光照射部は、半値幅が50nm以下である光を前記回折格子に照射する、請求項11〜16のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  18. 前記光照射部は、半値幅が5nm以下である光を前記回折格子に照射する、請求項17に記載の形状測定装置。
  19. 前記光照射部は、前記回折格子の全面に光を照射する、請求項11〜18のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  20. 前記光照射部は、スーパールミネッセントダイオード、発光ダイオード、および波長選択フィルターを有するランプからなる群から選択されるいずれかの光源を有する、請求項11〜19のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  21. 前記結像光学部は、スリットまたはアパーチャーをさらに有する、請求項13に記載の形状測定装置。
  22. 前記回折格子に光を照射するための第2光照射部と、
    前記第2光照射部が前記回折格子に光を照射したときの前記回折格子で反射した光を検出するための反射光検出部と、
    をさらに有し、
    前記処理部は、前記反射光検出部の検出結果に基づいて、前記回折格子の傾きを測定する、
    請求項11〜21のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  23. 表面プラズモン共鳴を利用して被検出物質を検出するための検出方法であって、
    一定の幅の複数の溝が一定のピッチで互いに平行となるように配置されている回折格子を含む金属膜を有する検出チップの、前記回折格子に光を照射したときに、前記回折格子で生じる回折光に含まれるm次回折光を検出する工程と、
    前記m次回折光の回折角に基づいて、前記溝のピッチを決定する工程と、
    前記m次回折光の光量に基づいて、前記溝の深さを決定する工程と、
    蛍光物質で標識されている被検出物質が前記金属膜上に存在する状態で、前記回折格子に表面プラズモン共鳴が発生するように励起光を照射したときに、前記蛍光物質から放出される蛍光を検出する工程と、
    前記蛍光の検出結果に基づいて、前記被検出物質の存在または量を示すシグナル値を算出する工程と、
    前記溝のピッチ、前記溝の深さ、またはこれら両方に基づいて前記シグナル値を補正する工程と、
    を含む、検出方法。
  24. 表面プラズモン共鳴を利用して被検出物質を検出するための検出装置であって、
    一定の幅の複数の溝が一定のピッチで互いに平行となるように配置されている回折格子を含む金属膜を有する検出チップを保持するためのホルダーと、
    前記ホルダーに保持されている前記検出チップの前記回折格子に光を照射するための光照射部と、
    前記ホルダーに保持された前記検出チップの前記回折格子に、表面プラズモン共鳴が発生するように励起光を照射する励起光照射部と、
    前記光照射部が前記回折格子に光を照射したときに、前記回折格子で生じる回折光に含まれるm次回折光を検出するとともに、蛍光物質で標識されている被検出物質が前記金属膜上に存在する状態で、前記励起光照射部が前記回折格子に励起光を照射したときに、前記蛍光物質から放出される蛍光を検出するための光検出部と、
    前記光検出部の前記蛍光の検出結果に基づいて、前記被検出物質の存在または量を示すシグナル値を算出し、かつ前記光検出部により検出された前記m次回折光の回折角に基づいて前記溝のピッチを決定するとともに、前記光検出部により検出された前記m次回折光の光量に基づいて前記溝の深さを決定するための処理部と、
    を有し、
    前記処理部は、前記溝のピッチおよび前記溝の深さに基づいて前記シグナル値を補正する、
    検出装置。
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