JPWO2017138245A1 - 画像処理装置、物体認識装置、機器制御システム、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、物体認識装置、機器制御システム、画像処理方法およびプログラム

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Abstract

前のフレームにおける物体の位置から、現在のフレームにおける物体の位置を予測して予測領域を特定する予測手段と、前のフレームにおける物体の距離に基づいて、物体が第1距離域に存在するか、第1距離域よりも遠い第2距離域に存在するかを判定する判定手段と、物体が第1距離域に存在すると判定された場合、予測領域において、前のフレームの物体についての第1テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、物体を検出する第1マッチング処理手段と、物体が第2距離域に存在すると判定された場合、予測領域において、前のフレームの物体についての、第1テンプレートとは異なる第2テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、物体を検出する第2マッチング処理手段と、を備える。

Description

本発明は、画像処理装置、物体認識装置、機器制御システム、画像処理方法およびプログラムに関する。
従来、自動車の安全性において、歩行者と自動車とが衝突したときに、いかに歩行者を守れるか、および、乗員を保護できるかの観点から、自動車のボディー構造等の開発が行われてきた。しかしながら、近年、情報処理技術および画像処理技術の発達により、高速に人および自動車を検出する技術が開発されてきている。これらの技術を応用して、自動車が物体に衝突する前に自動的にブレーキをかけ、衝突を未然に防ぐという自動車もすでに開発されている。自動車の自動制御には、人または他車等の物体までの距離を正確に測定する必要があり、そのためには、ミリ波レーダおよびレーザーレーダによる測距、ならびに、ステレオカメラによる測距等が実用化されている。
ステレオカメラによる物体認識処理では、大きくクラスタリング処理と、トラッキング処理とに分けることができる。クラスタリング処理は、特にリアルタイムに撮像された輝度画像、およびステレオカメラから導出された視差画像を用いて物体を新規に検出する処理である。また、トラッキング処理は、複数のフレームの情報を用いてクラスタリング処理で検出された物体を追従する処理である。トラッキング処理では、基本的に、二次元画像上の視差値または輝度値のパターンに基づいて、前フレームで検出された物体と類似している領域を、テンプレートマッチングにより現在のフレーム内から検出する。
このようなトラッキング処理の技術として、歩行者をテンプレートマッチングにより認識する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2012−164275号公報
しかしながら、物体の認識においては、物体の距離に応じて変化量が異なるため、同一のアルゴリズムでは精度よく検出できない場合がある。特許文献1に記載された技術は、認識する物体として変化量が大きい物体(近距離の物体)、および、変化量が小さい物体(遠距離の物体)それぞれについて最適または好適なアルゴリズムを適用していないため、物体の距離によっては精度よく検出できない可能性があるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、物体の検出の精度を向上させる画像処理装置、物体認識装置、機器制御システム、画像処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、現在のフレームに対する前のフレームにおける物体の位置から、現在のフレームにおける物体の位置を予測して予測領域を特定する予測手段と、前のフレームにおける物体の距離に基づいて、物体が第1距離域に存在するか、第1距離域よりも遠い第2距離域に存在するかを判定する判定手段と、判定手段により物体が第1距離域に存在すると判定された場合、現在のフレームの予測領域において、前のフレームの物体についての第1テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、物体を検出する第1マッチング処理手段と、判定手段により物体が第2距離域に存在すると判定された場合、現在のフレームの予測領域において、前のフレームの物体についての、第1テンプレートとは異なる第2テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、物体を検出する第2マッチング処理手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、物体の検出の精度を向上させることができる。
図1は、実施の形態に係る機器制御システムを車両に搭載した例を示す図である。 図2は、実施の形態に係る物体認識装置の外観の一例を示す図である。 図3は、実施の形態に係る物体認識装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図4は、実施の形態に係る物体認識装置の機能ブロック構成の一例を示す図である。 図5は、実施の形態に係る物体認識装置の視差値演算処理部の機能ブロック構成の一例を示す図である。 図6は、撮像部から物体までの距離を導き出す原理を説明する図である。 図7は、基準画像における基準画素に対応する比較画像における対応画素を求める場合の説明図である。 図8は、ブロックマッチング処理の結果のグラフの一例を示す図である。 図9は、実施の形態に係る物体認識装置の認識処理部の機能ブロック構成の一例を示す図である。 図10は、視差画像から生成されるVマップの例を示す図である。 図11は、視差画像から生成されるUマップの例を示す図である。 図12は、Uマップから生成されるリアルUマップの例を示す図である。 図13は、検出枠を作成する処理を説明する図である。 図14は、実施の形態に係る物体認識装置の認識処理部のトラッキング処理部の機能ブロック構成の一例を示す図である。 図15は、実施の形態に係る視差値導出部のブロックマッチング処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図16は、実施の形態に係る認識処理部のトラッキング処理部のトラッキング処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図17は、移動予測の動作を説明する図である。 図18は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理のうちのマッチング処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図19は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理のうちラフマッチングを行う場合の特徴更新処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図20は、実施の形態のトラッキング処理部のラフマッチングを行う場合の特徴更新処理における検出領域の画像に対する間引き処理を説明する図である。 図21は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理におけるラフマッチング処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図22は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理におけるラフマッチング処理での予測領域の画像に対する間引き処理を説明する図である。 図23は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理におけるラフマッチング処理での枠補正処理を説明する図である。 図24は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理のうちパーツマッチングを行う場合の特徴更新処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図25は、実施の形態のトラッキング処理部のパーツマッチングを行う場合の特徴更新処理におけるパーツテンプレートの選択処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図26は、パーツテンプレートの選択処理を説明する図である。 図27は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理におけるパーツマッチング処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図28は、パーツマッチング処理を説明する図である。
以下に、図1〜28を参照しながら、本発明に係る画像処理装置、物体認識装置、機器制御システム、画像処理方法およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。また、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施の形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
[物体認識装置を備えた車両の概略構成]
図1は、実施の形態に係る機器制御システムを車両に搭載した例を示す図である。図1を参照しながら、本実施の形態の機器制御システム60が車両70に搭載される場合を例に説明する。
図1のうち、図1(a)は、機器制御システム60を搭載した車両70の側面図であり、図1(b)は、車両70の正面図である。
図1に示すように、自動車である車両70は、機器制御システム60を搭載している。機器制御システム60は、車両70の居室空間である車室に設置された物体認識装置1と、車両制御装置6(制御装置)と、ステアリングホイール7と、ブレーキペダル8と、を備えている。
物体認識装置1は、車両70の進行方向を撮像する撮像機能を有し、例えば、車両70のフロントウィンドウ内側のバックミラー近傍に設置される。物体認識装置1は、構成および動作の詳細は後述するが、本体部2と、本体部2に固定された撮像部10aと、撮像部10bとを備えている。撮像部10a、10bは、車両70の進行方向の被写体を撮像できるように本体部2に固定されている。
車両制御装置6は、物体認識装置1から受信した認識情報に基づいて、各種車両制御を実行するECU(Electronic Control Unit)である。車両制御装置6は、車両制御の例として、物体認識装置1から受信した認識情報に基づいて、ステアリングホイール7を含むステアリング系統(制御対象)を制御して障害物を回避するステアリング制御、または、ブレーキペダル8(制御対象)を制御して車両70を減速および停止させるブレーキ制御等を実行する。
このような物体認識装置1および車両制御装置6を含む機器制御システム60のように、ステアリング制御またはブレーキ制御等の車両制御が実行されることによって、車両70の運転の安全性を向上することができる。
なお、上述のように、物体認識装置1は、車両70の前方を撮像するものとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、物体認識装置1は、車両70の後方または側方を撮像するように設置されるものとしてもよい。この場合、物体認識装置1は、車両70の後方の後続車および人、または側方の他の車両および人等の位置を検出することができる。そして、車両制御装置6は、車両70の車線変更時または車線合流時等における危険を検知して、上述の車両制御を実行することができる。また、車両制御装置6は、車両70の駐車時等におけるバック動作において、物体認識装置1によって出力された車両70の後方の障害物についての認識情報に基づいて、衝突の危険があると判断した場合に、上述の車両制御を実行することができる。
[物体認識装置の構成]
図2は、実施の形態に係る物体認識装置の外観の一例を示す図である。図2に示すように、物体認識装置1は、上述のように、本体部2と、本体部2に固定された撮像部10aと、撮像部10bとを備えている。撮像部10a、10bは、本体部2に対して平行等位に配置された一対の円筒形状のカメラで構成されている。また、説明の便宜上、図2に示す撮像部10aを右のカメラと称し、撮像部10bを左のカメラと称する場合がある。
(物体認識装置のハードウェア構成)
図3は、実施の形態に係る物体認識装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図3を参照しながら、物体認識装置1のハードウェア構成について説明する。
図3に示すように、物体認識装置1は、本体部2内に視差値導出部3および認識処理部5を備えている。
視差値導出部3は、物体を撮像して得られた複数の画像から、物体に対する視差を示す視差値dpを導出し、各画素における視差値dpを示す視差画像(視差情報の一例)を出力する装置である。認識処理部5は、視差値導出部3から出力された視差画像に基づいて、撮像画像に写り込んでいる人および車等の物体に対する物体認識処理等を行い、物体認識処理の結果を示す情報である認識情報を、車両制御装置6に出力する装置である。
図3に示すように、視差値導出部3は、撮像部10aと、撮像部10bと、信号変換部20aと、信号変換部20bと、画像処理部30と、を備えている。
撮像部10aは、前方の被写体を撮像してアナログの画像信号を生成する処理部である。撮像部10aは、撮像レンズ11aと、絞り12aと、画像センサ13aと、を備えている。
撮像レンズ11aは、入射する光を屈折させて物体の像を画像センサ13aに結像させるための光学素子である。絞り12aは、撮像レンズ11aを通過した光の一部を遮ることによって、画像センサ13aに入力する光の量を調整する部材である。画像センサ13aは、撮像レンズ11aに入射し、絞り12aを通過した光を電気的なアナログの画像信号に変換する半導体素子である。画像センサ13aは、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子によって実現される。
撮像部10bは、前方の被写体を撮像してアナログの画像信号を生成する処理部である。撮像部10bは、撮像レンズ11bと、絞り12bと、画像センサ13bと、備えている。なお、撮像レンズ11b、絞り12bおよび画像センサ13bの機能は、それぞれ上述した撮像レンズ11a、絞り12aおよび画像センサ13aの機能と同様である。また、撮像レンズ11aおよび撮像レンズ11bは、左右のカメラが同一の条件で撮像されるように、それぞれのレンズ面が互いに同一平面上にあるように設置されている。
信号変換部20aは、撮像部10aにより生成されたアナログの画像信号を、デジタル形式の画像データに変換する処理部である。信号変換部20aは、CDS(Correlated Double Sampling)21aと、AGC(Auto Gain Control)22aと、ADC(Analog Digital Converter)23aと、フレームメモリ24aと、を備えている。
CDS21aは、画像センサ13aにより生成されたアナログの画像信号に対して、相関二重サンプリング、横方向の微分フィルタ、または縦方向の平滑フィルタ等によりノイズを除去する。AGC22aは、CDS21aによってノイズが除去されたアナログの画像信号の強度を制御する利得制御を行う。ADC23aは、AGC22aによって利得制御されたアナログの画像信号をデジタル形式の画像データに変換する。フレームメモリ24aは、ADC23aによって変換された画像データを記憶する。
信号変換部20bは、撮像部10bにより生成されたアナログの画像信号を、デジタル形式の画像データに変換する処理部である。信号変換部20bは、CDS21bと、AGC22bと、ADC23bと、フレームメモリ24bと、を備えている。なお、CDS21b、AGC22b、ADC23bおよびフレームメモリ24bの機能は、それぞれ上述したCDS21a、AGC22a、ADC23aおよびフレームメモリ24aの機能と同様である。
画像処理部30は、信号変換部20aおよび信号変換部20bによって変換された画像データに対して画像処理をする装置である。画像処理部30は、FPGA(Field Programmable Gate Array)31と、CPU(Central Processing Unit)32と、ROM(Read Only Memory)33と、RAM(Random Access Memory)34と、I/F(Interface)35と、バスライン39と、を備えている。
FPGA31は、集積回路であり、ここでは、画像データに基づく画像における視差値dpを導出する処理を行う。CPU32は、視差値導出部3の各機能を制御する。ROM33は、CPU32が視差値導出部3の各機能を制御するために実行する画像処理用プログラムを記憶している。RAM34は、CPU32のワークエリアとして使用される。I/F35は、認識処理部5におけるI/F55と、通信線4とを介して通信するためのインターフェースである。バスライン39は、図3に示すように、FPGA31、CPU32、ROM33、RAM34およびI/F35が互いに通信可能となるように接続するアドレスバスおよびデータバス等である。
なお、画像処理部30は、視差値dpを導出する集積回路としてFPGA31を備えるものとしているが、これに限定されるものではなく、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の集積回路であってもよい。
図3に示すように、認識処理部5は、FPGA51と、CPU52と、ROM53と、RAM54と、I/F55と、CAN(Controller Area Network)I/F58と、バスライン59と、を備えている。
FPGA51は、集積回路であり、ここでは、画像処理部30から受信した視差画像に基づいて、物体に対する物体認識処理を行う。CPU52は、認識処理部5の各機能を制御する。ROM53は、CPU52が認識処理部5の物体認識処理を実行する物体認識処理用プログラムを記憶している。RAM54は、CPU52のワークエリアとして使用される。I/F55は、画像処理部30のI/F35と、通信線4とを介してデータ通信するためのインターフェースである。CANI/F58は、外部コントローラ(例えば、図6に示す車両制御装置6)と通信するためのインターフェースであり、例えば、自動車のCAN等に接続されるバスライン59は、図3に示すように、FPGA51、CPU52、ROM53、RAM54、I/F55およびCANI/F58が互いに通信可能となるように接続するアドレスバスおよびデータバス等である。
このような構成により、画像処理部30のI/F35から通信線4を介して認識処理部5に視差画像が送信されると、認識処理部5におけるCPU52の命令によって、FPGA51が、視差画像に基づいて、撮像画像に写り込んでいる人および車等の物体の物体認識処理等を実行する。
なお、上述の各プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させてもよい。この記録媒体は、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)またはSD(Secure Digital)メモリカード等である。
また、図3に示すように、視差値導出部3の画像処理部30と、認識処理部5とは別体の装置としているが、これに限定されるものではなく、例えば、画像処理部30と認識処理部5とを同一の装置として、視差画像の生成、および物体認識処理を行うものとしてもよい。
(物体認識装置の機能ブロックの構成および動作)
図4は、実施の形態に係る物体認識装置の機能ブロック構成の一例を示す図である。まず、図4を参照しながら、物体認識装置1の要部の機能ブロックの構成および動作について説明する。
図3でも上述したが、図4に示すように、物体認識装置1は、視差値導出部3と、認識処理部5と、を備えている。このうち、視差値導出部3は、画像取得部100a(第1撮像手段)と、画像取得部100b(第2撮像手段)と、変換部200a、200bと、視差値演算処理部300(生成手段)と、を有する。
画像取得部100aは、右のカメラにより前方の被写体を撮像して、アナログの画像信号を生成し、画像信号に基づく画像である輝度画像を得る機能部である。画像取得部100aは、図3に示す撮像部10aによって実現される。
画像取得部100bは、左のカメラにより前方の被写体を撮像して、アナログの画像信号を生成し、画像信号に基づく画像である輝度画像を得る機能部である。画像取得部100bは、図3に示す撮像部10bによって実現される。
変換部200aは、画像取得部100aにより得られた輝度画像の画像データに対して、ノイズを除去し、デジタル形式の画像データに変換して出力する機能部である。変換部200aは、図3に示す信号変換部20aによって実現される。
変換部200bは、画像取得部100bにより得られた輝度画像の画像データに対して、ノイズを除去し、デジタル形式の画像データに変換して出力する機能部である。変換部200bは、図3に示す信号変換部20bによって実現される。
ここで、変換部200a、200bが出力する2つの輝度画像の画像データ(以下、単に、輝度画像と称する)のうち、右のカメラ(撮像部10a)である画像取得部100aにより撮像された輝度画像を基準画像Iaの画像データ(以下、単に、基準画像Iaと称する)(第1撮像画像)とし、左のカメラ(撮像部10b)である画像取得部100bにより撮像された輝度画像を比較画像Ibの画像データ(以下、単に、比較画像Ibと称する)(第2撮像画像)とする。すなわち、変換部200a、200bは、画像取得部100a、100bそれぞれから出力された2つの輝度画像に基づいて、それぞれ基準画像Iaおよび比較画像Ibを出力する。
視差値演算処理部300は、変換部200a、200bそれぞれから受信した基準画像Iaおよび比較画像Ibに基づいて、基準画像Iaの各画素についての視差値を導出し、基準画像Iaの各画素に視差値を対応させた視差画像を生成する機能部である。視差値演算処理部300は、生成した視差画像を、認識処理部5に出力する。
認識処理部5は、視差値導出部3から受信した基準画像Iaおよび視差画像に基づいて、物体を認識(検出)し、かつ、認識した物体を追跡(トラッキング)する機能部である。
<視差値演算処理部の機能ブロックの構成および動作>
図5は、実施の形態に係る物体認識装置の視差値演算処理部の機能ブロック構成の一例を示す図である。図6は、撮像部から物体までの距離を導き出す原理を説明する図である。図7は、基準画像における基準画素に対応する比較画像における対応画素を求める場合の説明図である。図8は、ブロックマッチング処理の結果のグラフの一例を示す図である。
まず、図6〜8を用いて、ブロックマッチング処理による測距方法の概略について説明する。
<<測距の原理>>
図6を参照しながら、ステレオマッチング処理により、ステレオカメラから物体に対する視差を導出し、この視差を示す視差値によって、ステレオカメラから物体までの距離を測定する原理について説明する。
図6に示す撮像システムは、平行等位に配置された撮像部10aと撮像部10bとを有するものとする。撮像部10a、10bは、それぞれ、入射する光を屈折させて物体の像を固体撮像素子である画像センサに結像させる撮像レンズ11a、11bを有する。撮像部10aおよび撮像部10bによって撮像された各画像を、それぞれ基準画像Iaおよび比較画像Ibとする。図6において、3次元空間内の物体E上の点Sは、基準画像Iaおよび比較画像Ibそれぞれにおいて、撮像レンズ11aと撮像レンズ11bとを結ぶ直線と平行な直線上の位置に写像される。ここで、各画像に写像された点Sを、基準画像Iaにおいて点Sa(x,y)とし、比較画像Ibにおいて点Sb(X,y)とする。このとき、視差値dpは、基準画像Ia上の座標における点Sa(x,y)と比較画像Ib上の座標における点Sb(X,y)とを用いて、以下の(式1)のように表される。
dp=X−x (式1)
また、図6において、基準画像Iaにおける点Sa(x,y)と撮像レンズ11aから撮像面上におろした垂線の交点との距離をΔaとし、比較画像Ibにおける点Sb(X,y)と撮像レンズ11bから撮像面上におろした垂線の交点との距離をΔbにすると、視差値dpは、dp=Δa+Δbと表すこともできる。
次に、視差値dpを用いることにより、撮像部10a、10bと物体Eとの間の距離Zを導出する。ここで、距離Zは、撮像レンズ11aの焦点位置と撮像レンズ11bの焦点位置とを結ぶ直線から物体E上の点Sまでの距離である。図6に示すように、撮像レンズ11aおよび撮像レンズ11bの焦点距離f、撮像レンズ11aと撮像レンズ11bとの間の長さである基線長B、および視差値dpを用いて、下記の(式2)により、距離Zを算出することができる。
Z=(B×f)/dp (式2)
この(式2)により、視差値dpが大きいほど距離Zは小さく、視差値dpが小さいほど距離Zは大きくなることがわかる。
<<ブロックマッチング処理>>
次に、図7および8を用いて、ブロックマッチング処理による測距方法について説明する。
図7および8を参照しながら、コスト値C(p,d)の算出方法について説明する。なお、以降、C(p,d)は、C(x,y,d)を表すものとして説明する。
図7のうち、図7(a)は、基準画像Iaにおける基準画素pおよび基準領域pbを示す概念図を示し、図7(b)は、図7(a)に示す基準画素pに対応する比較画像Ibにおける対応画素の候補を順次シフトしながら(ずらしながら)、コスト値Cを算出する際の概念図である。ここで、対応画素とは、基準画像Iaにおける基準画素pに最も類似する比較画像Ibにおける画素を示す。また、コスト値Cとは、基準画像Iaにおける基準画素pに対する、比較画像Ibにおける各画素の類似度または非類似度を表す評価値(一致度)である。以下に示すコスト値Cは、値が小さいほど、比較画像Ibにおける画素が基準画素pと類似していることを示す非類似度を表す評価値であるものとして説明する。
図7(a)に示すように、基準画像Iaにおける基準画素p(x,y)、および、基準画素p(x,y)に対する比較画像Ibにおけるエピポーラ線EL上の対応画素の候補である候補画素q(x+d,y)の各輝度値(画素値)に基づいて、基準画素p(x,y)に対する対応画素の候補である候補画素q(x+d,y)のコスト値C(p,d)が算出される。dは、基準画素pと候補画素qとのシフト量(ずれ量)であり、シフト量dは、画素単位でシフトされる。すなわち、候補画素q(x+d,y)を予め指定された範囲(例えば、0<d<25)において順次一画素分シフトしながら、候補画素q(x+d,y)と基準画素p(x,y)との輝度値の非類似度であるコスト値C(p,d)が算出される。また、基準画素pの対応画素を求めるためステレオマッチング処理として、本実施の形態ではブロックマッチング処理を行う。ブロックマッチング処理では、基準画像Iaの基準画素pを中心とする所定領域である基準領域pbと、比較画像Ibの候補画素qを中心とする候補領域qb(大きさは基準領域pbと同一)との非類似度を求める。基準領域pbと候補領域qbとの非類似度を示すコスト値Cとしては、SAD(Sum of Absolute Difference)、SSD(Sum of Squared Difference)、または、SSDの値から各ブロックの平均値を減算したZSSD(Zero−mean−Sum of Squared Difference)等が用いられる。これらの評価値は、相関が高い(類似の度合いが高い)ほど、値が小さくなるので非類似度を示す。
なお、上述のように、撮像部10a、10bは、それぞれ平行等位に配置されるため、基準画像Iaおよび比較画像Ibも、それぞれ平行等位の関係にある。したがって、基準画像Iaにおける基準画素pに対応する比較画像Ibにおける対応画素は、図7に紙面視横方向の線として示されるエピポーラ線EL上に存在することになり、比較画像Ibにおける対応画素を求めるためには、比較画像Ibのエピポーラ線EL上の画素を探索すればよい。
このようなブロックマッチング処理で算出されたコスト値C(p,d)は、シフト量dとの関係で、例えば、図8に示すグラフにより表される。図8の例では、コスト値Cは、シフト量d=7の場合が最小値となるため、視差値dp=7として導出される。
<<視差値演算処理部の機能ブロックの具体的な構成および動作>>
図5を参照しながら、視差値演算処理部300の機能ブロックの具体的な構成および動作について説明する。
図5に示すように、視差値演算処理部300は、コスト算出部301と、決定部302と、第1生成部303と、を有する。
コスト算出部301は、基準画像Iaにおける基準画素p(x,y)の輝度値、および、基準画素p(x,y)に基づく比較画像Ibにおけるエピポーラ線EL上で、基準画素p(x,y)の位置に相当する画素からシフト量dでシフトすることにより特定される、対応画素の候補である候補画素q(x+d,y)の各輝度値に基づいて、各候補画素q(x+d,y)のコスト値C(p,d)を算出する機能部である。具体的には、コスト算出部301は、ブロックマッチング処理により、基準画像Iaの基準画素pを中心とする所定領域である基準領域pbと、比較画像Ibの候補画素qを中心とする候補領域qb(大きさは基準領域pbと同一)との非類似度をコスト値Cとして算出する。
決定部302は、コスト算出部301により算出されたコスト値Cの最小値に対応するシフト量dを、コスト値Cの算出の対象となった基準画像Iaの画素についての視差値dpとして決定する機能部である。
第1生成部303は、決定部302により決定された視差値dpに基づいて、基準画像Iaの各画素の画素値を、その画素に対応する視差値dpで置き換えた画像である視差画像を生成する機能部である。
図5に示すコスト算出部301、決定部302および第1生成部303は、それぞれ図3に示すFPGA31によって実現される。なお、コスト算出部301、決定部302および第1生成部303の一部または全部は、ハードウェア回路であるFPGA31ではなく、ROM33に記憶されているプログラムがCPU32によって実行されることによって実現されるものとしてもよい。
なお、図5に示す視差値演算処理部300のコスト算出部301、決定部302および第1生成部303は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図5に示す視差値演算処理部300で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図5に示す視差値演算処理部300で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
<認識処理部の機能ブロックの構成および動作>
図9は、実施の形態に係る物体認識装置の認識処理部の機能ブロック構成の一例を示す図である。図10は、視差画像から生成されるVマップの例を示す図である。図11は、視差画像から生成されるUマップの例を示す図である。図12は、Uマップから生成されるリアルUマップの例を示す図である。図13は、検出枠を作成する処理を説明する図である。図9〜13を参照しながら、認識処理部5の機能ブロックの構成および動作について説明する。
図9に示すように、認識処理部5は、第2生成部500と、クラスタリング処理部510(検出手段)と、トラッキング処理部520と、を有する。
第2生成部500は、視差値演算処理部300から視差画像を入力し、かつ、視差値導出部3から基準画像Iaを入力し、V−Disparityマップ、U−Disparityマップ、およびReal U−Disparityマップ等を生成する機能部である。具体的には、第2生成部500は、視差値演算処理部300から入力した視差画像から路面を検出するために、図10(b)に示すV−DisparityマップであるVマップVMを生成する。ここで、V−Disparityマップとは、縦軸を基準画像Iaのy軸とし、横軸を視差画像の視差値dp(または距離)とした、視差値dpの頻度分布を示す二次元ヒストグラムである。図10(a)に示す基準画像Iaには、例えば、路面700と、電柱701と、車702とが写り込んでいる。この基準画像Iaの路面700は、VマップVMにおいては路面部700aに対応し、電柱701は、電柱部701aに対応し、車702は、車部702aに対応する。
また、第2生成部500は、生成したVマップVMから、路面と推定される位置を直線近似する。路面が平坦な場合は、1本の直線で近似可能であるが、勾配が変わる路面の場合は、VマップVMの区間を分割して精度よく直線近似する必要がある。直線近似としては、公知技術であるハフ変換または最小二乗法等が利用できる。VマップVMにおいて、検出された路面部700aより上方に位置する塊である電柱部701aおよび車部702aは、それぞれ路面上の物体である電柱701および車702に相当する。後述する第2生成部500によりU−Disparityマップが生成される際に、ノイズ除去のため路面より上方の情報のみが用いられる。
また、第2生成部500は、VマップVMで検出された路面より上方に位置する情報のみを利用、すなわち、図11(a)に示す基準画像Iaでは左ガードレール711、右ガードレール712、車713および車714に対応する視差画像上の情報を利用して、物体を認識するために、図11(b)に示すU−DisparityマップであるUマップUMを生成する。ここで、UマップUMは、横軸を基準画像Iaのx軸とし、縦軸を視差画像の視差値dp(または距離)とした、視差値dpの頻度分布を示す二次元ヒストグラムである。図11(a)に示す基準画像Iaの左ガードレール711は、UマップUMにおいては左ガードレール部711aに対応し、右ガードレール712は、右ガードレール部712aに対応し、車713は、車部713aに対応し、車714は、車部714aに対応する。
また、第2生成部500は、生成した図12(a)に示すUマップUMから、横軸を実際の距離に変換した図12(b)に示すReal U−DisparityマップであるリアルUマップRMを生成する。ここで、リアルUマップRMは、横軸を、撮像部10b(左のカメラ)から撮像部10a(右のカメラ)向かう方向の実距離とし、縦軸を、視差画像の視差値dp(またはその視差値dpから変換した奥行き方向の距離)とした二次元ヒストグラムである。図12(a)に示すUマップUMの左ガードレール部711aは、リアルUマップRMにおいては左ガードレール部711bに対応し、右ガードレール部712aは、右ガードレール部712bに対応し、車部713aは、車部713bに対応し、車部714aは、車部714bに対応する。具体的には、第2生成部500は、UマップUMでは、遠方(視差値dpが小さい)では物体が小さいため、視差情報が少なく、距離の分解能も小さいので間引きせず、近距離の場合は物体が大きく写るため、視差情報が多く、距離の分解能も大きいので画素を大きく間引くことによって、リアルUマップRMを生成する。後述するように、クラスタリング処理部510により、リアルUマップRMから画素値の塊(物体)を抽出して物体を検出することができる。この場合、塊を囲む矩形の幅は、抽出した物体の幅に相当し、高さは、抽出した物体の奥行きに相当する。なお、第2生成部500は、UマップUMからリアルUマップRMを生成することに限定されるものではなく、視差画像から、直接、リアルUマップRMを生成することも可能である。
なお、視差値導出部3から第2生成部500に入力される画像は基準画像Iaに限定されるものではなく、比較画像Ibを対象とするものとしてもよい。また、本実施形態においては、視差値が距離値と等価に扱えることから距離画像の一例として視差画像を用いる例を説明するが、これに限定されるものではない。例えば、レーザーレーダまたはミリ波レーダの距離情報と上述の視差値とを統合して、画像座標と対応付けて距離画像とし、この距離画像を用いてクラスタリング処理を行ってもよい。
クラスタリング処理部510は、第2生成部500から入力された各マップに基づいて、視差画像に写っている物体を検出する機能部である。クラスタリング処理部510は、生成したUマップUMまたはリアルUマップRMから、物体の視差画像および基準画像Iaにおけるx軸方向の位置および幅(xmin,xmax)を特定できる。また、クラスタリング処理部510は、生成したUマップUMまたはリアルUマップRMでの物体の高さの情報(dmin,dmax)から物体の実際の奥行きを特定できる。また、クラスタリング処理部510は、生成したVマップVMから、物体の視差画像および基準画像Iaにおけるy軸方向の位置および高さ(ymin=「最大視差値の路面からの最大高さに相当するy座標」,ymax=「最大視差値から得られる路面の高さを示すy座標」)を特定できる。また、クラスタリング処理部510は、視差画像において特定した物体のx軸方向の幅(xmin,xmax)、y軸方向の高さ(ymin,ymax)およびそれぞれに対応する視差値dpから、物体の実際のx軸方向およびy軸方向のサイズが特定できる。以上のように、クラスタリング処理部510は、VマップVM、UマップUMおよびリアルUマップRMを利用して、基準画像Iaでの物体の位置、ならびに実際の幅、高さおよび奥行きを特定することができる。また、クラスタリング処理部510は、基準画像Iaでの物体の位置が特定されるので、視差画像における位置も定まり、物体までの距離も特定できる。
そして、クラスタリング処理部510は、最終的に、図13(a)に示すように、リアルUマップRM上で特定(検出)した物体の検出領域721〜724にそれぞれ対応するように、図13(b)に示す基準画像Iaまたは視差画像Ip上で検出枠721a〜724aを作成する。
また、クラスタリング処理部510は、物体について特定した実際のサイズ(幅、高さ、奥行き)から、下記の(表1)を用いて、物体が何であるかを特定することができる。例えば、物体の幅が1300[mm]、高さが1800[mm]、奥行きが2000[mm]である場合、物体は「普通車」であると特定できる。なお、(表1)のような幅、高さおよび奥行きと、物体の種類(物体タイプ)とを関連付ける情報をテーブルとして、RAM54等に記憶させておくものとすればよい。
Figure 2017138245
図9に示す認識処理部5の第2生成部500およびクラスタリング処理部510は、それぞれ図3に示すFPGA51によって実現される。なお、第2生成部500およびクラスタリング処理部510の一部または全部は、ハードウェア回路であるFPGA51ではなく、ROM53に記憶されているプログラムがCPU52により実行されることによって実現されるものとしてもよい。
トラッキング処理部520は、クラスタリング処理部510により検出(認識)された物体に関する情報である認識領域情報に基づいて、その物体を棄却したり、追跡処理をしたりするトラッキング処理を実行する機能部である。トラッキング処理部520の具体的な構成は、後述する図14で説明する。ここで、棄却とは、その物体を後段の処理(追跡処理等)の対象外とする処理を示す。また、認識領域情報とは、クラスタリング処理部510により検出された物体に関する情報を示し、例えば、検出した物体の基準画像Ia、視差画像Ip、V−Disparityマップ、U−Disparityマップ、およびReal U−Disparityマップ等における位置および大きさ、検出した物体の種類ならびに、x上述の棄却フラグ等の情報を含む。
なお、本発明に係る「画像処理装置」は、トラッキング処理部520であってもよく、トラッキング処理部520を含む認識処理部5であってもよい。
<<トラッキング処理部の機能ブロックの構成および動作>>
図14は、実施の形態に係る物体認識装置の認識処理部のトラッキング処理部の機能ブロック構成の一例を示す図である。図14を参照しながら、認識処理部5のトラッキング処理部520の機能ブロックの構成および動作について説明する。
図14に示すように、トラッキング処理部520は、移動予測部600(予測手段)と、マッチング部610と、チェック部620と、特徴更新部630と、状態遷移部640と、を有する。
移動予測部600は、クラスタリング処理部510により新規検出された物体のこれまでの移動および動作状態の履歴、ならびに車両情報を用いて、これまで追従(トラッキング)してきた物体ごとに、現在の輝度画像(以下、単に「フレーム」という場合がある)上で物体が存在する確率が高い予測領域を予測する機能部である。移動予測部600は、前回のフレーム(以下、単に「前フレーム」という場合がある)までの移動情報(例えば、重心の相対位置履歴および相対速度履歴等)、および車両情報を用いて、xz平面(x:フレーム横位置、z:距離)で物体の動きを予測する。なお、移動予測部600は、予測以上の動きを持つ物体に対応するために、前回予測した予測領域よりも拡大する処理を行ってもよい。また、上述の移動情報は、各検出された物体ごとの認識領域情報に含まれるものとしてもよい。以下の説明では、認識領域情報は上述の移動情報を含むものとして説明する。
マッチング部610は、移動予測部600により予測された予測領域内における前フレームで求めた特徴量(テンプレート)との類似度に基づくテンプレートマッチングを行い、現在のフレーム(以下、単に「現在フレーム」という)における物体の位置を求める機能部である。マッチング部610は、判定部611(判定手段)と、第1間引き処理部612と、第1テンプレートマッチング部613と、補正処理部614と、第3間引き処理部615と、第2テンプレートマッチング部616と、第3テンプレートマッチング部617と、を有する。
判定部611は、前フレームまでの認識領域情報に基づいて、その認識領域情報に対応する物体の距離を推測し、推測した距離が所定距離以上であるか否かを判定する機能部である。ここで、以下の説明で、上述の所定距離以上の距離を「遠距離」(第2距離域)と、所定距離未満の距離を「近距離」(第1距離域)という場合があるものとする。
第1間引き処理部612は、移動予測部600により予測された現在フレームでの予測領域の画像を所定の間引き量(第1間引き量)に基づいて間引き処理を行う機能部である。
第1テンプレートマッチング部613は、現在フレームにおいて、第1間引き処理部612により間引き処理が行われた予測領域内で、前フレームで求めたテンプレートに基づくテンプレートマッチングを行う機能部である。
補正処理部614は、第1テンプレートマッチング部613によるテンプレートマッチングにより検出された検出領域(第2検出領域)の枠(検出枠)について補正処理を行う機能部である。補正処理部614により特定の物体の検出枠について補正処理が行われた検出枠の画像が、現在フレームでのその物体の検出領域となる。
なお、第1間引き処理部612、第1テンプレートマッチング部613および補正処理部614は、本発明の「第1マッチング処理手段」に相当する。
第3間引き処理部615は、移動予測部600により予測された現在フレームでの予測領域の画像を所定の間引き量(例えば、第1間引き処理部612の間引き量よりも小さい量とする)(第2間引き量)に基づいて間引き処理を行う機能部である。
第2テンプレートマッチング部616は、現在フレームにおいて、第3間引き処理部615により間引き処理が行われた予測領域内で、前フレームで求めたテンプレートに基づくテンプレートマッチングを行う機能部である。
第3テンプレートマッチング部617は、現在フレームで第2テンプレートマッチング部616によるテンプレートマッチングで検出された物体の検出領域(第4検出領域)内で、後述するパーツテンプレートに基づくテンプレートマッチングを行う機能である。第3テンプレートマッチング部617により検出されたパーツマッチングに類似する領域の位置に基づいて、現在フレームの物体の検出枠が補正される。
なお、第3間引き処理部615、第2テンプレートマッチング部616および第3テンプレートマッチング部617は、本発明の「第2マッチング処理手段」に相当する。
チェック部620は、マッチング部610により検出された物体の検出領域の大きさに基づいて、トラッキングの目的とする物体(例えば、車両)の大きさに対応するか否かをチェックする機能である。
特徴更新部630は、現在フレームで検出された物体の検出領域の画像から、次のフレームにおいて第1テンプレートマッチング部613または第2テンプレートマッチング部616のテンプレートマッチングで用いる特徴量(テンプレート)を作成して更新する機能部である。特徴更新部630は、第2間引き処理部631(第1間引き手段)と、第1更新部632と、第4間引き処理部633(第2間引き手段)と、第2更新部634と、パーツテンプレート選択部635(選択手段)と、第3更新部636と、を有する。
第2間引き処理部631は、現在フレームにおいて、補正処理部614により最終的に定まった物体の検出領域(第1検出領域)の画像を所定の間引き量(第1間引き量)に基づいて間引き処理を行って、次のフレームで用いるテンプレート(間引きテンプレート)(第1テンプレート)を作成する機能部である。
第1更新部632は、第2間引き処理部631により作成された間引きテンプレートを、前回使用された間引きテンプレートに代えて更新(例えば、RAM54に記憶)する機能部である。
第4間引き処理部633は、現在フレームにおいて、第3テンプレートマッチング部617により最終的に定まった物体の検出領域(第3検出領域)の画像を所定の間引き量に基づいて間引き処理を行って、次のフレームで用いるテンプレート(間引きテンプレート)(第2テンプレート)を作成する機能部である。
第2更新部634は、第4間引き処理部633により作成された間引きテンプレートを、前回使用された間引きテンプレートに代えて更新(例えば、RAM54に記憶)する機能部である。
パーツテンプレート選択部635は、現在フレームにおいて、第3テンプレートマッチング部617により最終的に定まった物体の検出領域の画像から、所定の条件を満たす部分画像(パーツテンプレート)を選択する機能部である。
第3更新部636は、パーツテンプレート選択部635により選択されたパーツテンプレートを、前回使用されたパーツテンプレートに代えて更新(例えば、RAM54に記憶)する機能部である。
状態遷移部640は、補正処理部614または第3テンプレートマッチング部617により最終的に定まった物体の検出領域の状態に応じて、物体の状態を遷移させる機能部である。状態遷移部640は、遷移させた物体の状態を反映させた認識領域情報を、車両制御装置6に出力する。例えば、状態遷移部640は、チェック部620によるチェックの結果、検出領域の大きさがトラッキングの目的とする物体の大きさに対応しないと判断した場合、追跡対象から外す(棄却する)旨のフラグを認識領域情報に含めて、トラッキングの対象外の状態に遷移させるものとしてもよい。
図14に示す移動予測部600、マッチング部610の判定部611、第1間引き処理部612、第1テンプレートマッチング部613、補正処理部614、第3間引き処理部615、第2テンプレートマッチング部616および第3テンプレートマッチング部617、チェック部620、特徴更新部630の第2間引き処理部631、第1更新部632、第4間引き処理部633、第2更新部634、パーツテンプレート選択部635および第3更新部636、ならびに、状態遷移部640は、それぞれ図3に示すFPGA51によって実現される。なお、これらの機能部の一部または全部は、ハードウェア回路であるFPGA51ではなく、ROM53に記憶されているプログラムがCPU52によって実行されることによって実現されるものとしてもよい。
なお、図14に示すトラッキング処理部520の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図14に示すトラッキング処理部520で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図14に示すトラッキング処理部520で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
[物体認識装置の動作]
次に、図15〜28を参照しながら、物体認識装置1の具体的な動作について説明する。
(視差値導出部のブロックマッチング処理)
図15は、実施の形態に係る視差値導出部のブロックマッチング処理の動作の一例を示すフローチャートである。図15を参照しながら、物体認識装置1の視差値導出部3のブロックマッチング処理の動作の流れについて説明する。
<ステップS1−1>
視差値導出部3の画像取得部100bは、左のカメラ(撮像部10b)により前方の被写体を撮像して、それぞれアナログの画像信号を生成し、その画像信号に基づく画像である輝度画像を得る。これによって、後段の画像処理の対象となる画像信号が得られることになる。そして、ステップS2−1へ移行する。
<ステップS1−2>
視差値導出部3の画像取得部100aは、右のカメラ(撮像部10a)により前方の被写体を撮像して、それぞれアナログの画像信号を生成し、その画像信号に基づく画像である輝度画像を得る。これによって、後段の画像処理の対象となる画像信号が得られることになる。そして、ステップS2−2へ移行する。
<ステップS2−1>
視差値導出部3の変換部200bは、撮像部10bにより撮像されて得られたアナログの画像信号に対して、ノイズを除去し、デジタル形式の画像データに変換する。このように、デジタル形式の画像データに変換することによって、その画像データに基づく画像に対して画素ごとの画像処理が可能となる。そして、ステップS3−1へ移行する。
<ステップS2−2>
視差値導出部3の変換部200aは、撮像部10aにより撮像されて得られたアナログの画像信号に対して、ノイズを除去し、デジタル形式の画像データに変換する。このように、デジタル形式の画像データに変換することによって、その画像データに基づく画像に対して画素ごとの画像処理が可能となる。そして、ステップS3−2へ移行する。
<ステップS3−1>
変換部200bは、ステップS2−1において変換したデジタル形式の画像データに基づく画像をブロックマッチング処理における比較画像Ibとして出力する。これによって、ブロックマッチング処理において視差値を求めるための比較対象となる画像を得る。そして、ステップS4へ移行する。
<ステップS3−2>
変換部200aは、ステップS2−2において変換したデジタル形式の画像データに基づく画像をブロックマッチング処理における基準画像Iaとして出力する。これによって、ブロックマッチング処理において視差値を求めるための基準となる画像を得る。そして、ステップS4へ移行する。
<ステップS4>
視差値導出部3の視差値演算処理部300のコスト算出部301は、基準画像Iaにおける基準画素p(x,y)の輝度値、および、基準画素p(x,y)に基づく比較画像Ibにおけるエピポーラ線EL上で、基準画素p(x,y)の位置に相当する画素からシフト量dでシフトすることにより特定される、対応画素の候補画素q(x+d,y)の各輝度値に基づいて、各候補画素q(x+d,y)のコスト値C(p,d)を算出することにより取得する。具体的には、コスト算出部301は、ブロックマッチング処理により、基準画像Iaの基準画素pを中心とする所定領域である基準領域pbと、比較画像Ibの候補画素qを中心とする候補領域qb(大きさは基準領域pbと同一)との非類似度をコスト値Cとして算出する。そして、ステップS5へ進む。
<ステップS5>
視差値導出部3の視差値演算処理部300の決定部302は、コスト算出部301により算出されたコスト値Cの最小値に対応するシフト量dを、コスト値Cの算出の対象となった基準画像Iaの画素についての視差値dpとして決定する。そして、視差値導出部3の視差値演算処理部300の第1生成部303は、決定部302により決定された視差値dpに基づいて、基準画像Iaの各画素の輝度値を、その画素に対応する視差値dpで表した画像である視差画像を生成する。生成部303は、生成した視差画像を、認識処理部5に出力する。
なお、上述のステレオマッチング処理は、ブロックマッチング処理を例として説明したが、これに限定されるものではなく、SGM(Semi−Global Matching)法を用いた処理であってもよい。
(認識処理部のトラッキング処理部のトラッキング処理)
図16は、実施の形態に係る認識処理部のトラッキング処理部のトラッキング処理の動作の一例を示すフローチャートである。図17は、移動予測の動作を説明する図である。図16および17を参照しながら、認識処理部5のトラッキング処理部520のトラッキング処理の動作の流れについて説明する。
<ステップS11>
トラッキング処理部520の移動予測部600は、前段のクラスタリング処理部510により新規検出された物体のこれまでの移動および動作状態の履歴、ならびに車両情報を含む認識領域情報を用いて、これまで追従(トラッキング)してきた物体ごとに、図17に示すように、現在フレーム(基準画像Ia)上で物体が存在する確率が高い予測領域800を特定する。そして、ステップS12へ移行する。
<ステップS12>
トラッキング処理部520のマッチング部610は、予測領域800内における前フレームで求めた特徴量(テンプレート)との類似度に基づくテンプレートマッチングを行い、現在フレーム上で物体を検出する。マッチング部610によるマッチング処理の詳細は、図18、21および27で後述する。そして、ステップS13へ移行する。
<ステップS13>
トラッキング処理部520のチェック部620は、マッチング部610により検出された物体の検出領域の大きさに基づいて、トラッキングの目的とする物体(例えば、車両)の大きさに対応するか否かをチェックする。そして、ステップS14へ移行する。
<ステップS14>
トラッキング処理部520の特徴更新部630は、現在フレームで検出された物体の検出領域の画像から、次のフレームにおいて第1テンプレートマッチング部613、または第2テンプレートマッチング部616および第3テンプレートマッチング部617のテンプレートマッチングで用いる特徴量(テンプレート)を作成して更新する。特徴更新部630による特徴更新処理の詳細は、図19および24で後述する。そして、ステップS15へ移行する。
<ステップS15>
トラッキング処理部520の状態遷移部640は、補正処理部614または第3テンプレートマッチング部617により最終的に定まった物体の検出領域の状態に応じて、物体の状態を遷移させる機能部である。状態遷移部640は、遷移させた物体の状態を反映させた認識領域情報を、車両制御装置6に出力する。
以上のステップS11〜S15の処理により、トラッキング処理部520によるトラッキング処理が行われる。なお、ステップS11〜S15の処理は、クラスタリング処理部510により検出された物体の検出領域ごとに実行される。
(トラッキング処理におけるマッチング処理)
図18は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理のうちのマッチング処理の動作の一例を示すフローチャートである。図18を参照しながら、トラッキング処理部520のマッチング部610のマッチング処理の動作の流れについて説明する。
<ステップS121>
マッチング部610の判定部611は、前フレームまでの認識領域情報に基づいて、その認識領域情報に対応する物体の距離を推測し、推測した距離が所定距離以上であるか否かを判定する。推測した距離が所定距離未満の近距離である場合(ステップS121:近距離)、ステップS122へ移行し、所定距離以上の遠距離である場合(ステップS121:遠距離)、ステップS123へ移行する。
<ステップS122>
マッチング部610の第1間引き処理部612、第1テンプレートマッチング部613、および補正処理部614は、前フレームで検出された検出領域に基づくテンプレートを用いたラフマッチング処理を行う。ラフマッチング処理の詳細は、図21〜23で後述する。そして、マッチング処理を終了する。
<ステップS123>
マッチング部610の第3間引き処理部615、第2テンプレートマッチング部616、および第3テンプレートマッチング部617は、前フレームで検出された検出領域に基づくテンプレートを用いたパーツマッチング処理を行う。パーツマッチング処理の詳細は、図27および28で後述する。そして、マッチング処理を終了する。
以上のステップS121〜S123の処理により、トラッキング処理部520のマッチング部610によるマッチング処理(トラッキング処理のうちのマッチング処理)が行われる。また、上述のマッチング処理を含むトラッキング処理は繰り返し実行されるので、ラフマッチング処理およびパーツマッチング処理のうち、いずれかのマッチング処理で検出されていた物体は、次に推測される距離に応じて、マッチング処理の方法が切り替えられる場合もあり得る。例えば、推測された距離が近距離でラフマッチング処理が実行されていた物体が、時間経過により、推測された距離が遠距離となった場合、パーツマッチング処理に切り替えられる。
(トラッキング処理のうちラフマッチング処理を行う場合の特徴更新処理)
図19は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理のうちラフマッチングを行う場合の特徴更新処理の動作の一例を示すフローチャートである。図20は、実施の形態のトラッキング処理部のラフマッチングを行う場合の特徴更新処理における検出領域の画像に対する間引き処理を説明する図である。図19および20を参照しながら、マッチング部610においてラフマッチング処理を行う場合の特徴更新部630の特徴更新処理の動作の流れについて説明する。図19に示す特徴更新処理は、図16におけるステップS12でラフマッチング処理を行う場合に、ステップS14で実行される特徴更新処理である。
<ステップS141>
特徴更新部630の第2間引き処理部631は、現在フレームにおいて、マッチング部610によるラフマッチング処理で検出された物体の検出領域から間引きテンプレートを作成するための間引き量を決定する。例えば、図20(a)に示す検出領域810が、ラフマッチング処理で検出された物体(車両)の検出領域であるものとし、かつ、横方向に幅Wd[ピクセル]、縦方向に高さHd[ピクセル]の大きさの領域であるものとする。そして、図20(b)に示す間引きテンプレート811が、第2間引き処理部631による間引き処理後の画像であり、かつ、横方向に幅Wd_s[ピクセル]、縦方向に高さHd_s[ピクセル]の大きさのテンプレートであるものとする。この場合、第2間引き処理部631は、間引きテンプレート811の高さHd_sが固定値c[ピクセル](<Hd)となるように、かつ、間引きテンプレート811の幅と高さとの割合が、検出領域810の幅と高さとの割合と一致するように、検出領域810に対して間引き処理を行う。すなわち、第2間引き処理部631による間引き処理の間引き量、すなわち、間引きテンプレート811の高さHd_sおよび幅Wd_sは、以下の(式3)で算出される。
Hd_s=c
Wd_s=(Wd/Hd)×Hd_s
FH=Hd_s/Hd
FW=Wd_s/Wd (式3)
また、(式3)中のFHは、高さHdに対する高さHd_sの割合であり、FWは、幅Wdに対する幅Wd_sの割合である。
このように、間引き処理後の間引きテンプレート811の高さHd_sを固定値となるように間引き量を決定することによって、現在フレームで検出された検出領域810の大きさに対して、次のフレームでのマッチング処理の処理速度が依存することを軽減することができる。なお、上述では間引きテンプレート811の高さHd_sが固定値となるように間引き量を決定するものとしているが、これに限定されるものではなく、幅Wd_sが固定値となるように間引き量を決定するものとしてもよい。ただし、物体が車両である場合、幅よりも高さの方が車両によって変動しやすいので、変動が大きい高さ方向の幅を固定する方が、物体による処理速度の変動を抑制できる効果がある。そして、ステップS142へ移行する。
<ステップS142>
第2間引き処理部631は、上述の(式3)で決定(算出)した間引き量に基づいて、検出領域810に対して間引き処理を行い、間引きテンプレート811を作成する。そして、ステップS143へ移行する。
<ステップS143>
特徴更新部630の第1更新部632は、第2間引き処理部631により作成された間引きテンプレート811を、前回ラフマッチング処理に使用された間引きテンプレートに代えて更新(例えば、RAM54に記憶)する。作成された間引きテンプレート811は、次のフレームでのラフマッチング処理で使用される。また、第1更新部632は、ステップS141で算出された上述の(式3)の割合FHおよびFWを、RAM54等に記憶させる。この割合FHおよびFWは、次のフレームでの予測領域の画像の間引き処理(後述)で使用される。そして、特徴更新処理を終了する。
以上のステップS141〜S143の処理により、マッチング部610においてラフマッチング処理を行う場合の特徴更新部630の特徴更新処理が行われる。
(トラッキング処理において近距離の場合のラフマッチング処理)
図21は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理におけるラフマッチング処理の動作の一例を示すフローチャートである。図22は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理におけるラフマッチング処理での予測領域の画像に対する間引き処理を説明する図である。図23は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理におけるラフマッチング処理での枠補正処理を説明する図である。図21〜23を参照しながら、トラッキング処理のうち、マッチング部610のラフマッチング処理の動作の流れについて説明する。図21に示すラフマッチング処理は、図18においてステップS122で実行されるラフマッチング処理である。
<ステップS1221>
マッチング部610の第1間引き処理部612は、移動予測部600により予測された現在フレームでの予測領域800(図22(a)参照)の画像を所定の間引き量に基づいて間引き処理を行い、図22(b)に示す間引き予測領域801を得る。具体的には、第1間引き処理部612は、前フレームについて、第1更新部632によりRAM54等に記憶された上述の(式3)に示す割合FHおよびFWを用いて、高さHpおよび幅Wpの予測領域800に対し、下記の(式4)により算出した高さHp_sおよび幅Wp_sの大きさの間引き予測領域801となるように間引き処理を行う。
Hp_s=FH×Hp
Wp_s=FW×Hp_s (式4)
このように、現在フレームにおける第1間引き処理部612による予測領域800に対する間引きの割合は、上述した前フレームにおける第2間引き処理部631による検出領域810に対する間引きの割合と、同一にしている。異なる間引きの割合で予測領域800を間引いた場合、本来の物体のサイズが同じ物体に対してテンプレートマッチングしても、間引き予測領域では物体のサイズが異なるサイズとなり、精度よく物体を検出できなくなるところ、同一の間引きの割合で予測領域800を間引いて間引き予測領域801を作成しているので、精度よく物体を検出できる。そして、ステップS1222へ移行する。
<ステップS1222>
マッチング部610の第1テンプレートマッチング部613は、現在フレームにおいて、第1間引き処理部612により間引き処理が行われた間引き予測領域801内で、前フレームについて第1更新部632により更新された間引きテンプレート811に基づくテンプレートマッチングを行う。すなわち、第1テンプレートマッチング部613は、間引き予測領域801内で、間引きテンプレート811と一致する、または、一致するとみなせる画像を検出する。ここで、間引き予測領域801内で、間引きテンプレート811との類似度を示す評価値としては、SAD等を用いることができる。第1テンプレートマッチング部613は、間引き予測領域801内をラスタスキャンしながら、間引きテンプレート811に基づくSADを算出し、SADが最も小さい画像の位置を求める。間引き予測領域801内で最もSADが小さい画像の位置としては、例えば、間引き予測領域801におけるその画像の左上端の位置(px_thin,py_thin)を求める。
また、第1テンプレートマッチング部613は、間引き予測領域801内で検出した画像の位置(px_thin,py_thin)から、下記の(式5)を用いて、検出した画像の枠を、間引く前の大きさに戻した画像の枠について、予測領域800内における位置(px,py)を算出する。
px=px_thin×FW
py=py_thin×FH (式5)
これによって、第1テンプレートマッチング部613は、現在フレームにおいて、予測領域800で検出された物体の画像(検出領域)の枠(図23に示す検出枠820)の位置を求めることができ、さらには、現在フレームにおける検出領域の位置を求めることができる。このように、第1テンプレートマッチング部613は、間引き処理が行われた間引き予測領域801に対して、同じ間引き量により間引き処理が行われた間引きテンプレート811についてのテンプレートマッチングを行うので、元々のフレームよりも画素数が少ない画像についての画像処理とすることができ、処理速度を向上させることができる。
ただし、ここで求められた予測領域800における検出領域の位置は、予測領域800を間引き処理した間引き予測領域801におけるテンプレートマッチングにより検出した画像に対して、間引く前の大きさに戻したときの位置なので、量子化誤差を含んでいることになる。そして、ステップS1223へ移行する。
<ステップS1223>
マッチング部610の補正処理部614は、現在フレームにおいて、第1テンプレートマッチング部613によるテンプレートマッチングにより検出された物体の画像(検出領域)の枠(図23に示す検出枠820)について補正処理を行う。具体的には、補正処理部614は、まず、図23に示すように、第1テンプレートマッチング部613により検出された検出枠820に対応する視差画像(現在フレームに対応る視差画像)上の画像について、X方向で視差値を含む画素の頻度を示すヒストグラム900、および、Y方向で視差値を含む画素の頻度を示すヒストグラム901を作成する。そして、補正処理部614は、図23に示すように、ヒストグラム900において閾値Thを超えるX方向の位置を、それぞれ、補正後の検出枠821の左端および右端の位置とし、ヒストグラム901において閾値Thを超えるY方向の位置を、それぞれ、補正後の検出枠821の上端および下端の位置とする。閾値Thは、例えば、ヒストグラムの最大値に対して10〜20[%]の値とすればよい。この場合、図23ではX方向およびY方向の閾値を、閾値Thとしているが、同一の閾値である必要はない。このようにして、補正処理部614により補正処理が行われた検出枠821の画像が、マッチング部610によるラフマッチング処理によって最終的に検出された検出領域となる。そして、補正処理部614は、検出した物体の検出領域の情報(フレームに対する位置、および大きさ等)を、その物体の認識領域情報に含める。
このように、補正処理部614によって検出領域の枠である検出枠820に対して補正処理が行われることによって、上述の量子化誤差を緩和することが可能になる。また、第1テンプレートマッチング部613によるテンプレートマッチングは、フレーム全体ではなく、予測領域800に対して行っているので、処理速度を向上させることができる。そして、ラフマッチング処理を終了する。
以上のステップS1221〜S1223の処理により、マッチング部610のラフマッチング処理が行われる。
(トラッキング処理のうちパーツマッチング処理を行う場合の特徴更新処理)
図24は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理のうちパーツマッチングを行う場合の特徴更新処理の動作の一例を示すフローチャートである。図25は、実施の形態のトラッキング処理部のパーツマッチングを行う場合の特徴更新処理におけるパーツテンプレートの選択処理の動作の一例を示すフローチャートである。図26は、パーツテンプレートの選択処理を説明する図である。図24〜26を参照しながら、マッチング部610においてパーツマッチング処理を行う場合の特徴更新部630の特徴更新処理の動作の流れについて説明する。図24に示す特徴更新処理は、図16においてステップS12でパーツマッチング処理を行う場合に、ステップS14で実行される特徴更新処理である。
<ステップS145>
特徴更新部630の第4間引き処理部633は、現在フレームにおいて、マッチング部610によるパーツマッチング処理で検出された物体の検出領域から間引きテンプレートを作成するための間引き量を決定する。第4間引き処理部633による間引き量の決定方法は、上述の図19のステップS141の第2間引き処理部631による間引き量の決定方法と同様である。ただし、図24に示す特徴更新処理は、判定部611により物体が遠距離にある場合に実行されるものであり、フレームに写っている物体は近距離に比べて小さいので、第2間引き処理部631による間引き量よりも小さい間引き量とする。例えば、間引きテンプレートの高さHd_sを、固定値cよりも値が小さい固定値とする。そして、ステップS146へ移行する。
<ステップS146>
第4間引き処理部633は、ステップS145で決定(算出)した間引き量に基づいて、現在フレームで検出された検出領域に対して間引き処理を行い、間引きテンプレートを作成する。そして、ステップS147へ移行する。
<ステップS147>
特徴更新部630の第2更新部634は、第4間引き処理部633により作成された間引きテンプレートを、前回パーツマッチング処理に使用された間引きテンプレートに代えて更新(例えば、RAM54に記憶)する。作成された間引きテンプレートは、次のフレームでのパーツマッチング処理で使用される。また、第2更新部634は、ステップS145で算出された、上述の図19のステップS141の(式3)の割合FHおよびFWにそれぞれ対応する割合を、RAM54等に記憶させる。この割合は、次のフレームでの予測領域の画像の間引き処理(後述)で使用される。そして、ステップS148へ移行する。
<ステップS148>
特徴更新部630のパーツテンプレート選択部635は、現在フレームにおいて、第3テンプレートマッチング部617により最終的に定まった物体の検出領域の画像から、所定の条件を満たす部分画像(パーツテンプレート)を選択する。このパーツテンプレート選択部635による選択処理を、図25のステップS1481〜S1488の処理、および図26を参照しながら、詳述する。
<<ステップS1481>>
パーツテンプレート選択部635は、現在フレームにおいて、パーツマッチング処理により検出された図26(a)に示す検出領域830内の左上端および右下端に、それぞれ仮枠840、841を作成する。そして、ステップS1482へ移行する。
<<ステップS1482>>
パーツテンプレート選択部635は、検出領域830の左上端の仮枠840内に対応する視差画像(現在フレームに対応する視差画像)上の画像において、有効な視差値を有する画素の数(以下、「視差点数」という場合がある)をカウントする。ここで、有効な視差値を有する画素とは、例えば、視差値を有さない画素、または、非常に遠方の距離を視差値、すなわち非常に値が小さい視差値を有する画素ではない画像を示す。そして、ステップS1483へ移行する。
<<ステップS1483>>
パーツテンプレート選択部635は、仮枠840内の面積に対する、カウントした視差点数の画素が占める面積の割合が所定の閾値以上であるか否かを判定する。割合が所定の閾値以上(ステップS1483:Yes)である場合、ステップS1485へ移行し、割合が所定の閾値未満(ステップS1483:No)である場合、ステップS1484へ移行する。例えば、図26(a)に示した状態の仮枠840内の画像である仮枠内画像850には、有効な視差値が少ない、すなわち、仮枠内画像850に含まれる物体(車両)の部分が少ないため、後述するパーツマッチング処理での効果的なテンプレートマッチングができない。そのため、後述のステップS1484の処理を行う必要がある。
<<ステップS1484>>
パーツテンプレート選択部635は、検出領域830上で、仮枠840の位置を現在の位置から検出領域830の内側に向かって所定量ずらす。例えば、パーツテンプレート選択部635は、仮枠840の位置を現在の位置から、N画素分(Nは所定値)右にずらし、かつN画素分下にずらすものとしてもよく、または検出領域830の中心に向かって所定量だけずらすものとしてもよい。そして、ステップS1482へ戻る。
<<ステップS1485>>
パーツテンプレート選択部635は、検出領域830の右下端の仮枠841内に対応する視差画像(現在フレームに対応する視差画像)上の画像において、有効な視差値を有する画素の数(視差点数)をカウントする。そして、ステップS1486へ移行する。
<<ステップS1486>>
パーツテンプレート選択部635は、仮枠841内の面積に対する、カウントした視差点数の画素が占める面積の割合が所定の閾値以上であるか否かを判定する。割合が所定の閾値以上(ステップS1486:Yes)である場合、ステップS1488へ移行し、割合が所定の閾値未満(ステップS1486:No)である場合、ステップS1487へ移行する。例えば、図26(a)に示した状態の仮枠841内の画像である仮枠内画像851には、有効な視差値が多く、すなわち、仮枠内画像851に含まれる物体(車両)の部分が多いため、後述するパーツマッチング処理での効果的なテンプレートマッチングができる。
<<ステップS1487>>
パーツテンプレート選択部635は、検出領域830上で、仮枠841の位置を現在の位置から検出領域830の内側に向かって所定量ずらす。例えば、パーツテンプレート選択部635は、仮枠841の位置を現在の位置から、N画素分(Nは所定値)左にずらし、かつN画素分上にずらすものとしてもよく、または検出領域830の中心に向かって所定量だけずらすものとしてもよい。そして、ステップS1485へ戻る。
<<ステップS1488>>
パーツテンプレート選択部635は、上述のステップS1481〜S1487の処理の結果、検出領域830における現在の位置の2つの仮枠の画像をパーツテンプレートとして選択する。図26の例では、検出領域830上で最初に作成した左上端の仮枠840内の画像において視差点数の画素が占める面積の割合が所定の閾値未満であるので、ステップS1484の処理により、図26(b)に示すように検出領域830の内側にずらして所定の閾値以上となるようにした仮枠840aの画像である仮枠内画像850aをパーツテンプレートとして選択している。また、検出領域830上で最初に作成した右下端の仮枠841内の画像において視差点数の画素が占める面積の割合が所定の閾値以上であるので、仮枠841の画像である仮枠内画像851をパーツテンプレートとして選択している。
以上のステップS1481〜S1488によって、パーツテンプレート選択部635による選択処理が実行される。そして、図24のフローへ戻り、ステップS149へ移行する。
<ステップS149>
特徴更新部630の第3更新部636は、パーツテンプレート選択部635により選択された2つのパーツテンプレートを、前回パーツマッチング処理に使用された2つのパーツテンプレートに代えて更新(例えば、RAM54に記憶)する。選択されたパーツテンプレートは、次のフレームでのパーツマッチング処理で使用される。そして、特徴更新処理を終了する。
以上のステップS145〜S149の処理により、マッチング部610においてパーツマッチング処理を行う場合の特徴更新部630の特徴更新処理が行われる。
(トラッキング処理において遠距離の場合のパーツマッチング処理)
図27は、実施の形態のトラッキング処理部のトラッキング処理におけるパーツマッチング処理の動作の一例を示すフローチャートである。図28は、パーツマッチング処理を説明する図である。図27および28を参照しながら、トラッキング処理のうち、マッチング部610のパーツマッチング処理の動作の流れについて説明する。図27に示すパーツマッチング処理は、図18においてステップS123で実行されるパーツマッチング処理である。
<ステップS1231>
マッチング部610の第3間引き処理部615は、移動予測部600により予測された現在フレーム(図28(a)に示す基準画像Ia)での予測領域800(図28(b)参照)の画像を所定の間引き量(例えば、第1間引き処理部612の間引き量よりも小さい量とする)に基づいて間引き処理を行い、間引き予測領域を得る。具体的には、第3間引き処理部615は、前フレームについて、第2更新部634によりRAM54等に記憶された割合(図24のステップS147参照)を用いて、予測領域に対し、上述の図21のステップS1221と同様の間引き処理を行う。
このように、現在フレームにおける第3間引き処理部615による予測領域800に対する間引きの割合は、上述した前フレームにおける第4間引き処理部633による検出領域に対する間引きの割合と、同一にしている。異なる間引きの割合で予測領域800を間引いた場合、本来の物体のサイズが同じ物体に対してテンプレートマッチングしても、間引き予測領域では物体のサイズが異なるサイズとなり、精度よく物体を検出できなくなるところ、同一の間引きの割合で予測領域800を間引いて間引き予測領域を作成しているので、精度よく物体を検出できる。そして、ステップS1232へ移行する。
<ステップS1232>
マッチング部610の第2テンプレートマッチング部616は、現在フレームにおいて、第3間引き処理部615により間引き処理が行われた間引き予測領域内で、前フレームについて第2更新部634により更新された間引きテンプレートに基づくテンプレートマッチングを行う。すなわち、第2テンプレートマッチング部616は、間引き予測領域内で、間引きテンプレートと一致する、または、一致するとみなせる画像を検出する。ここで、間引き予測領域内で、間引きテンプレートとの類似度を示す評価値としては、SAD等を用いることができる。第2テンプレートマッチング部616は、間引き予測領域内をラスタスキャンしながら、間引きテンプレートに基づくSADを算出し、SADが最も小さい画像の位置を求める。間引き予測領域内で最もSADが小さい画像の位置としては、例えば、間引き予測領域におけるその画像の左上端の位置を求める。
また、第2テンプレートマッチング部616は、間引き予測領域内で検出した画像の位置から、上述の(式5)を用いて、検出した画像の枠を、間引く前の大きさに戻した画像の枠について、予測領域800内における位置を算出する。
これによって、第2テンプレートマッチング部616は、現在フレームにおいて、予測領域800で検出された物体の画像(図28(c)に示す検出領域860)の枠の位置を求めることができる。このように、第2テンプレートマッチング部616は、間引き処理が行われた間引き予測領域に対して、同じ間引き量により間引き処理が行われた間引きテンプレートについてのテンプレートマッチングを行うので、元々のフレームよりも画素数が少ない画像についての画像処理とすることができ、処理速度を向上させることができる。
ただし、ここで求められた予測領域800における検出領域の位置は、予測領域800を間引き処理した間引き予測領域におけるテンプレートマッチングにより検出した画像に対して、間引く前の大きさ戻したときの位置なので、量子化誤差を含んでいることになる。そして、ステップS1233へ移行する。
<ステップS1233>
マッチング部610の第3テンプレートマッチング部617は、現在フレームにおいて、第2テンプレートマッチング部616によるテンプレートマッチングにより検出された検出領域860内で、前フレームについて第3更新部636により更新された2つのパーツテンプレート(図28(d)に示すパーツテンプレート870、871)に基づくテンプレートマッチングを行う。すなわち、第3テンプレートマッチング部617は、検出領域860内で、パーツテンプレート870、871とそれぞれ一致する、または、一致するとみなせる(以下、単に「一致する」という)画像を検出する。ここで、パーツテンプレート870、871は、上述の図26(b)に示す仮枠内画像850a、851にそれぞれ対応する。検出領域860内で、パーツテンプレート870、871との類似度を示す評価値としては、SAD等を用いることができる。第3テンプレートマッチング部617は、検出領域860内をラスタスキャンしながら、パーツテンプレート870、871に基づくSADをそれぞれ算出し、SADが最も小さい画像の位置をそれぞれ求める。
そして、第3テンプレートマッチング部617は、図28(e)に示すように、検出領域860上でパーツテンプレート870、871とそれぞれ一致する画像の位置(図28(e)では、一致した位置をパーツテンプレート870、871の位置で示している)に基づいて、検出領域860を補正する。具体的には、第3テンプレートマッチング部617は、図28(e)に示すように、検出領域860において、パーツテンプレート870と一致した画像の左上端の位置のX方向座標を補正後の検出領域の左端の位置とし、Y方向座標を補正後の検出領域の上端とする。同様に、第3テンプレートマッチング部617は、図28(e)に示すように、検出領域860において、パーツテンプレート871と一致した画像の右下端の位置のX方向座標を補正後の検出領域の右端の位置とし、Y方向座標を補正後の検出領域の下端とする。このように、第3テンプレートマッチング部617は、検出領域860に対し、パーツテンプレート870、871に基づいて求めた左端、上端、右端および下端によって定まる領域を、補正後の検出領域とする。このようにして、第3テンプレートマッチング部617によって検出領域860に対する補正後の検出領域が、マッチング部610によるパーツマッチング処理によって最終的に検出された検出領域となる。そして、第3テンプレートマッチング部617は、検出した物体の検出領域の情報(フレームに対する位置、および大きさ等)を、その物体の認識領域情報に含める。
このように、第3テンプレートマッチング部617による検出領域860に対する補正処理により、最終的な検出領域の四隅を精度よく決定することができるので、上述の量子化誤差を緩和することが可能になる。これによって、遠距離の物体に対しても、安定してトラッキング(追従)することができる。また、第2テンプレートマッチング部616によるテンプレートマッチングは、フレーム全体ではなく、予測領域800に対して行っているので、処理速度を向上させることができる。そして、パーツマッチング処理を終了する。
以上のステップS1231〜S1233の処理により、マッチング部610のパーツマッチング処理が行われる。
以上のように、本実施の形態に係る物体認識装置1のトラッキング処理では、物体の距離に応じて、マッチング処理の方式を切り替えるものとしている。すなわち、物体の距離が近距離の場合、検出領域の画素数が多いので大幅に画素を間引いた間引き予測領域および間引きテンプレートでテンプレートマッチングを行うラフマッチング処理を行う。また、物体の距離が遠距離の場合、ラフマッチング処理と同様に間引き予測領域および間引きテンプレートでテンプレートマッチングを行って物体の大まかな位置を特定し、パーツテンプレートによるテンプレートマッチングを行うパーツマッチング処理を行う。これは、近距離の場合は、遠距離の場合と比べて、物体の姿勢変化が大きいため、パーツマッチング処理を適用した場合、作成したパーツテンプレートが本来追従すべき物体の部分でないところに作成されてしまう可能性がある。そのため、近距離の場合は、パーツマッチング処理ではなく、枠の補正処理により検出領域の検出精度を高めるラフマッチング処理を採用するものとしている。一方、遠距離の場合は、近距離の場合と比べて、検出領域の視差値が不安定であることが多く、そのため検出領域の境界も不安定になる可能性がある。そのため、遠距離の場合は、ラフマッチング処理ではなく、パーツテンプレートを利用したテンプレートマッチングによる補正処理により検出領域の検出精度を高めるパーツマッチング処理を採用するものとしている。このように、物体の距離に応じて好適または最適なマッチング方式を選択した結果、物体の検出の精度を向上させることができる。特に、近距離の場合、検出領域の画素数が多いので大幅に画素を間引いた後にテンプレートマッチングを行うのでマッチング処理の処理速度を向上させることができ、中距離の場合、パーツテンプレートによるテンプレートマッチングを行うので検出領域を精度よく求めることができる。
また、マッチング処理におけるラフマッチング処理およびパーツマッチング処理のいずれにおいても、間引き処理を用いたテンプレートマッチングを行っているので処理速度を向上させることができる。また、間引き処理後のテンプレートマッチングによる検出領域の検出後、その検出領域に対して、補正処理部614による枠の補正処理、および、第3テンプレートマッチング部617のパーツテンプレートを用いたテンプレートマッチングによる補正処理によって精度よく検出領域を求めることができるので、トラッキングの精度を向上させることができる。
なお、上述の実施の形態では、トラッキング処理の対象となる物体として車両を例にして説明したが、これに限定されるものではなく、車両と同様に形状変化が小さい物体に対するトラッキング処理についても有効である。
また、上述の実施の形態では、コスト値Cは非類似度を表す評価値としているが、類似度を表す評価値であってもよい。この場合、類似度であるコスト値Cが最大(極値)となるシフト量dが視差値dpとなる。
また、上述の実施の形態では、車両70としての自動車に搭載される物体認識装置1について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、他の車両の一例としてバイク、自転車、車椅子または農業用の耕運機等の車両に搭載されるものとしてもよい。また、移動体の一例としての車両だけでなく、ロボット等の移動体であってもよい。
また、上述の実施の形態において、物体認識装置1の視差値導出部3および認識処理部5の各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の実施の形態に係る物体認識装置1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R(Compact Disk Recordable)、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の実施の形態の物体認識装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施の形態の物体認識装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の実施の形態の物体認識装置1で実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU52(CPU32)が上述のROM53(ROM33)からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置(RAM54(RAM34)等)上にロードされて生成されるようになっている。
1 物体認識装置
2 本体部
3 視差値導出部
4 通信線
5 認識処理部
6 車両制御装置
7 ステアリングホイール
8 ブレーキペダル
10a、10b 撮像部
11a、11b 撮像レンズ
12a、12b 絞り
13a、13b 画像センサ
20a、20b 信号変換部
21a、21b CDS
22a、22b AGC
23a、23b ADC
24a、24b フレームメモリ
30 画像処理部
31 FPGA
32 CPU
33 ROM
34 RAM
35 I/F
39 バスライン
51 FPGA
52 CPU
53 ROM
54 RAM
55 I/F
58 CANI/F
59 バスライン
60 機器制御システム
70 車両
100a、100b 画像取得部
200a、200b 変換部
300 視差値演算処理部
301 コスト算出部
302 決定部
303 第1生成部
500 第2生成部
510 クラスタリング処理部
520 トラッキング処理部
600 移動予測部
610 マッチング部
611 判定部
612 第1間引き処理部
613 第1テンプレートマッチング部
614 補正処理部
615 第3間引き処理部
616 第2テンプレートマッチング部
617 第3テンプレートマッチング部
620 チェック部
630 特徴更新部
631 第2間引き処理部
632 第1更新部
633 第4間引き処理部
634 第2更新部
635 パーツテンプレート選択部
636 第3更新部
640 状態遷移部
700 路面
700a 路面部
701 電柱
701a 電柱部
702 車
702a 車部
711 左ガードレール
711a、711b 左ガードレール部
712 右ガードレール
712a、712b 右ガードレール部
713 車
713a、713b 車部
714 車
714a、714b 車部
721〜724 検出領域
721a〜724a 検出枠
800 予測領域
801 間引き予測領域
810 検出領域
811 間引きテンプレート
820、821 検出枠
830 検出領域
840、840a、841 仮枠
850、850a、851 仮枠内画像
860 検出領域
870、871 パーツテンプレート
900、901 ヒストグラム
B 基線長
C コスト値
d シフト量
dp 視差値
E 物体
EL エピポーラ線
f 焦点距離
Ia 基準画像
Ib 比較画像
Ip 視差画像
p 基準画素
pb 基準領域
q 候補画素
qb 候補領域
RM リアルUマップ
S、Sa、Sb 点
Th 閾値
UM Uマップ
VM Vマップ
Z 距離

Claims (17)

  1. 現在のフレームに対する前のフレームにおける物体の位置から、前記現在のフレームにおける前記物体の位置を予測して予測領域を特定する予測手段と、
    前記前のフレームにおける前記物体の距離に基づいて、該物体が第1距離域に存在するか、前記第1距離域よりも遠い第2距離域に存在するかを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記物体が前記第1距離域に存在すると判定された場合、前記現在のフレームの前記予測領域において、前記前のフレームの該物体についての第1テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、該物体を検出する第1マッチング処理手段と、
    前記判定手段により前記物体が前記第2距離域に存在すると判定された場合、前記現在のフレームの前記予測領域において、前記前のフレームの該物体についての、前記第1テンプレートとは異なる第2テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、該物体を検出する第2マッチング処理手段と、
    を備えた画像処理装置。
  2. 前記第1マッチング処理手段は、前記予測領域内における画素を間引いた間引き予測領域に対してテンプレートマッチングを行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1マッチング処理手段は、前記予測領域内における画素を間引いた間引き予測領域に対してテンプレートマッチングを行った後、前記画素の間引きによる検出誤差を補正することにより前記物体を検出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第2マッチング処理手段は、前記物体の部分的なテンプレートを用いて該物体を検出する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記第2マッチング処理手段は、前記予測領域内における画素を間引いた間引き予測領域に対してテンプレートマッチングを行い、前記画素の間引きによる検出誤差を前記物体の部分的なテンプレートを用いて補正することにより前記物体を検出する
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記判定手段は、距離情報に基づく物体の距離に基づいて、前記物体が前記第1距離域に存在するか、前記第2距離域に存在するかを判定し、
    前記第1マッチング処理手段は、前記判定手段により前記物体が前記第1距離域に存在すると判定された場合、前記現在のフレームに対する、前記前のフレームでの該物体の第1検出領域についての前記第1テンプレートを用いたテンプレートマッチングにより該物体を検出し、検出した該物体の第2検出領域の距離情報に基づいて前記第2検出領域を補正し、
    前記第2マッチング処理手段は、前記判定手段により前記物体が前記第2距離域に存在すると判定された場合、前記現在のフレームに対する、前記前のフレームでの該物体の第3検出領域についての前記第2テンプレートを用いたテンプレートマッチングにより該物体を検出し、検出した該物体の第4検出領域の大きさを前記第3検出領域の部分画像に基づいて補正する請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 前記第1マッチング処理手段は、前記第2検出領域に対応する距離情報の頻度に基づいて該第2検出領域の大きさを補正する請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記第2マッチング処理手段は、前記第4検出領域内の前記部分画像に一致する部分の位置に基づいて、該第4検出領域の大きさを補正する請求項6または7に記載の画像処理装置。
  9. 前記第1マッチング処理手段は、前記予測領域内で前記第1テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、
    前記第2マッチング処理手段は、前記予測領域内で前記第2テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行う請求項6〜8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記第1マッチング処理手段は、前記予測領域を第1間引き量で間引き、間引いた前記予測領域内で、前記第1検出領域が前記第1間引き量で間引かれた前記第1テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、
    前記第2マッチング処理手段は、前記予測領域を第2間引き量で間引き、間引いた前記予測領域内で、前記第3検出領域が前記第2間引き量で間引かれた前記第2テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行う請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記第1マッチング処理手段は、前記第2間引き量よりも大きい前記第1間引き量で前記予測領域を間引く請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 矩形状の前記第1検出領域を、高さ方向の長さまたは幅方向の長さのいずれかが固定長となるように前記第1間引き量で間引いて前記第1テンプレートを作成する第1間引き手段と、
    矩形状の前記第3検出領域を、高さ方向の長さまたは幅方向の長さのいずれかが固定長となるように前記第2間引き量で間引いて前記第2テンプレートを作成する第2間引き手段と、
    をさらに備えた請求項10または11に記載の画像処理装置。
  13. 前のフレームでの前記物体の前記第3検出領域において、該第3検出領域の端に仮枠を配置し、前記仮枠を該第3検出領域の内側にずらしながら、該仮枠に含まれる視差値が所定割合以上となった場合に、該仮枠を前記部分画像として選択する選択手段を、さらに備えた請求項6〜12のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  14. 被写体を撮像することにより第1撮像画像を得る第1撮像手段と、
    前記第1撮像手段の位置とは異なる位置に配置され、前記被写体を撮像することにより第2撮像画像を得る第2撮像手段と、
    前記第1撮像画像および前記第2撮像画像から前記被写体に対して求めた視差値に基づいて、前記距離情報を生成する生成手段と、
    前記第1撮像画像または前記第2撮像画像、および前記距離情報に基づいて、新規に物体を検出する検出手段と、
    請求項1〜13のいずれか一項に記載の画像処理装置と、
    を備えた物体認識装置。
  15. 請求項14に記載の物体認識装置と、
    前記物体認識装置により検出された前記物体の情報に基づいて、制御対象を制御する制御装置と、
    を備えた機器制御システム。
  16. 現在のフレームに対する前のフレームにおける物体の位置から、前記現在のフレームにおける前記物体の位置を予測して予測領域を特定する予測ステップと、
    前記前のフレームにおける前記物体の距離に基づいて、該物体が第1距離域に存在するか、前記第1距離域よりも遠い第2距離域に存在するかを判定する判定ステップと、
    前記物体が前記第1距離域に存在すると判定した場合、前記現在のフレームの前記予測領域において、前記前のフレームの該物体についての第1テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、該物体を検出する第1マッチング処理ステップと、
    前記物体が前記第2距離域に存在すると判定した場合、前記現在のフレームの前記予測領域において、前記前のフレームの該物体についての、前記第1テンプレートとは異なる第2テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、該物体を検出する第2マッチング処理ステップと、
    を有する画像処理方法。
  17. コンピュータを、
    現在のフレームに対する前のフレームにおける物体の位置から、前記現在のフレームにおける前記物体の位置を予測して予測領域を特定する予測手段と、
    前記前のフレームにおける前記物体の距離に基づいて、該物体が第1距離域に存在するか、前記第1距離域よりも遠い第2距離域に存在するかを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記物体が前記第1距離域に存在すると判定された場合、前記現在のフレームの前記予測領域において、前記前のフレームの該物体についての第1テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、該物体を検出する第1マッチング処理手段と、
    前記判定手段により前記物体が前記第2距離域に存在すると判定された場合、前記現在のフレームの前記予測領域において、前記前のフレームの該物体についての、前記第1テンプレートとは異なる第2テンプレートを用いたテンプレートマッチングを行い、該物体を検出する第2マッチング処理手段と、
    して機能させるためのプログラム。
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