JPWO2017119092A1 - 電流検出装置及び補正係数算出方法 - Google Patents

電流検出装置及び補正係数算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁性体シールドで覆われたバスバを流れる電流を高精度に検出することができる電流検出装置及び補正係数算出方法を提供する。
【解決手段】電流検出装置1は、複数のバスバ2と、複数のバスバ2のそれぞれに対応して配置され、バスバ2に流れる電流により発生する磁界の強度に応じた電圧を出力する複数の磁気検出素子3と、各バスバ2の一部及び各磁気検出素子3を囲むように配置された磁性体シールド5と、複数のバスバ2のうち任意の2つ以上のバスバ2に逆位相の電流を通電したときに複数の磁気検出素子3が出力する電圧に基づいて複数の磁気検出素子3の相互干渉を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部62と、補正係数算出部62が算出した補正係数を記憶する補正係数記憶部7と、補正係数記憶部7に記憶された補正係数を用い、複数の磁気検出素子3の出力電圧に基づいて複数のバスバ2を流れる電流を算出する電流算出部61とを備える。

Description

本発明は、電流検出装置及び補正係数算出方法に関する。
従来、導電体アレイのそれぞれの導電体が互いに隣接して配置されていても、それらの導電体のうちの一つの導電体を流れる電流を正確に検知できるようにした電流測定装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された電流測定装置は、互いに平行に配置された3つの導電体からなる導電体アレイのそれぞれの導電体を挟むように配置された4つの磁界センサの出力信号を読み取る読取ユニットと、読取ユニットによって読み取られた出力信号ならびに所定の磁界が各磁界センサの出力信号に与える影響を表す補正係数に基づいて、それぞれの導電体を流れる電流を演算する演算ユニットとを備える。演算ユニットの演算に用いられる補正係数は、1つの導電体にのみ通電して他の導電体には通電しない状態で予め算出され、記録されている。
特表2004−507747号公報
しかし、特許文献1に記載の電流測定装置では、導電体の近傍に磁性体シールドが存在すると、磁界センサの出力信号が磁性体シールドによる磁界の影響を受けるため、正確に補正係数を算出することができないという問題があった。
そこで、本発明は、磁性体シールドで覆われたバスバに流れる電流を高精度に検出することができる電流検出装置及び補正係数算出方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、複数のバスバと、前記複数のバスバのそれぞれに対応して配置され、前記バスバに流れる電流により発生する磁界の強度を検出し、前記磁界の強度に応じた電圧を出力する複数の磁気検出素子と、前記複数のバスバの一部及び前記複数の磁気検出素子を囲むように配置された磁性体シールドと、前記複数のバスバのうち任意の2つ以上のバスバに位相が逆位相となる電流を通電したときに前記複数の磁気検出素子が出力する電圧に基づいて、前記複数の磁気検出素子の相互干渉を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、前記補正係数算出部が算出した前記補正係数が記録された記録媒体と、前記記録媒体に記録された前記補正係数を用い、前記複数の磁気検出素子が出力した電圧に基づいて、前記複数のバスバを流れる電流を算出する電流算出部と、を備えた電流検出装置を提供する。
本発明によれば、バスバが磁性体シールドで覆われた構成において、バスバに流れる電流を高精度に検出することができる。
本発明の実施の形態に係る電流検出装置を示す要部の平面図である。 図1のA−A線断面図である。 U相にのみ通電したときの磁気検出素子の電圧出力の測定結果を示すグラフである。 U相とV相に通電したときの磁気検出素子の電圧出力の測定結果を示すグラフである。 U相とV相に大きさがほぼ同じ電流を互いに逆方向に通電したときの磁気検出素子の電圧出力の測定結果を示すグラフである。 V相とW相に大きさがほぼ同じ電流を互いに逆方向に通電したときの磁気検出素子の電圧出力の測定結果を示すグラフである。 W相とU相に大きさがほぼ同じ電流を互いに逆方向に通電したときの磁気検出素子の電圧出力の測定結果を示すグラフである。 補正係数を適用する前の3相に通電した場合の磁気検出素子の電圧出力の測定結果である。 補正係数を適用した後の3相に通電した場合の磁気検出素子の電圧出力の測定結果である。
以下、本発明の実施の形態について図1〜図9を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る電流検出装置を示す要部の平面図である。図2は、図1のA−A線断面図である。なお、図1では、後述する演算部及び補正係数記憶部の図示を省略している。
電流検出装置1は、図1、図2に示すように、並列配置された複数(本実施の形態では3相用の3つ)のバスバ2u,2v,2w(以下、これらを総称するときは「バスバ2」ともいう)と、3つのバスバ2u,2v,2wのそれぞれに対応して配置され、バスバ2u,2v,2wを流れる電流により発生する磁界の強度を検出し、検出した磁界の強度に応じた電圧を出力する複数(本実施の形態では3つ)の磁気検出素子3u,3v,3w(以下、これらを総称するときは「磁気検出素子3」ともいう)と、3つのバスバ2u,2v,2wの一部、及び3つの磁気検出素子3u,3v,3wを覆うモールド樹脂部4と、モールド樹脂部4の周囲を覆う磁性体シールド5と、3つの磁気検出素子3u,3v,3wが出力した電圧に基づいて、各バスバ2u,2v,2wに流れる電流を算出する演算部6と、補正係数を記憶する補正係数記憶部7とを備える。補正係数記憶部7は、本発明の「記録媒体」の一態様である。
バスバ2は、板状の導体から形成され、例えば自動車の走行用の駆動源であるモータとインバータとの間で、三相交流のモータ電流を流す電流路となるものである。バスバ2を流れる電流は、例えば定常時で最大200A程度、異常時等の突入電流で最大800A程度であり、周波数は、例えば最大100kHz程度である。3本のバスバ2は、同一平面上に配置され、その長手方向が平行となるように、幅方向に等間隔に並列配置されている。バスバに電流が流れると、その電流の向きと直交する方向に磁界が生じ、その強度はバスバからの距離が離れるにつれ減少する。
磁気検出素子3は、検出軸に沿った方向の磁界の強度(磁束密度)に応じた電圧を出力するように構成されている。磁気検出素子3としては、例えばGMR(Giant Magneto Resistive effect)センサなどのMR(Magneto Resistance)センサを用いることができる。本実施の形態では、比較的感度が高いGMRセンサを用いる。磁気検出素子3は、バスバ2に対する位置等によって検出する磁界が異なるため、対応するバスバに同じ大きさの電流が流れた場合でも出力が異なる。
磁気検出素子3は、例えばバスバ2に接触又は近接して配置されている。磁気検出素子3の向きは、検出軸がバスバ2の長手方向に直交する方向が望ましいが、直交する方向から傾いていてもよい。また、バスバ2に貫通穴を形成し、その貫通穴に磁気検出素子3を配置してもよい。
モールド樹脂部4としては、例えば高い電気絶縁性を有するエポキシ樹脂等が用いられる。
磁性体シールド5は、外部からの磁界による外乱の影響を除くために3つのバスバ2全体を一括してシールドしている。磁性体シールド5は、例えば、パーマロイ、電磁鋼板、フェライト等の軟磁性体材料を用いて形成される。磁性体シールド5の比透磁率は1より十分大きい(一般に1000以上)ので、外乱磁界の磁束が磁性体シールド5に引き寄せられるため、磁気検出素子3の設置場所における磁界強度を低減させることができる(外乱シールド効果)。
また、バスバ2に電流を通電した際に生じる磁界の磁束も磁性体シールド5に引き寄せられる。磁性体シールド5の比透磁率は、その内部の磁界の影響によって変化するが、例えば磁性体シールド5の内部の磁界が大きくなると、磁界の変化に対して磁束密度の変化が小さくなり(いわゆる飽和)、比透磁率が小さくなる。磁性体シールド5の比透磁率が変化すると、磁性体シールド5への磁束の引き寄せられる程度が変化するため、磁気検出素子3の位置での磁界強度が変化することとなる。また、バスバ2の複数のバスバに電流を通電した場合、磁性体シールド5の内部の磁束は、複数のバスバそれぞれの影響を重ね合わせたものとなる。
なお、磁性体シールド5は、バスバ2を取り囲むように設置されるが、必ずしも閉じた形状をする必要はなく、ある大きさのギャップが空いていてもよい。さらに、平行平板をバスバ2を挟むように配置する構成でもよい。
演算部6は、磁気検出素子3が出力する電圧から磁束密度を両者を結び付ける関係式を用いて求め、求めた磁束密度から各バスバ2に流れる電流を算出する電流算出部61と、磁気検出素子3間の干渉を補正する補正係数を算出する補正係数算出部62とを備える。演算部6は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路(IC)で実現することができる。
電流算出部61は、例えば、下記式(1)を用いて各バスバ2に流れる電流を算出する。
Figure 2017119092
ここで、Vu,Vv,Vwは、磁気検出素子3u,3v,3wがそれぞれ出力する電圧であり、Bu,Bv,Bwは、各相の電圧を関数fu,fv,fwで換算した磁束密度であり、a11〜a33は、補正係数であり、Iu,Iv,Iwは、バスバ2u,2v,2wにそれぞれ流れる電流である。ただし、Iu,Iv,Iwはバスバ2u,2v,2wにそれぞれ流れる電流に比例した電圧としてもよい。
補正係数記憶部7は、例えば不揮発性メモリのEEPROMであり、磁気検出素子3間の干渉を補正するための補正係数a11〜a33が記憶されている。
補正係数算出部62は、最適な補正係数を求めてそれを補正係数記憶部7に記憶する。そして電流算出部61は、補正係数記憶部7に記憶されている補正係数を式(1)に代入して各バスバ2を流れる電流を算出する。
図3は、U相にのみ通電したときの出力の測定結果を示すグラフである。図4は、U相とV相に通電したときの出力の測定結果を示すグラフである。
各磁気検出素子3は、互いに接近しているため、対象とする相とは異なる他の相の影響を受けてしまう(相互干渉)。このため、各磁気検出素子3は、各バスバ2を流れる電流によりそれぞれ発生した磁界を合成した磁界を検出することになる。このため、バスバ2の個々に流れる電流を正確に算出するためには、補正係数を用いて干渉を補正する必要がある。
しかし、バスバ2及び磁気検出素子3を磁性体シールド5で覆った場合、バスバ2に通電する電流によって生じる磁界が磁性体シールド5の中に入り込み、その大きさによっては磁性体シールド5の透磁率が変化してしまう。その磁界の変動範囲が大きい場合には、磁性体シールド5の比透磁率が磁界の変動に合わせて変化するため、磁気検出素子3の電圧出力が非線形に変化する。
1つのバスバ2に通電した場合、その通電したバスバ2の周囲に生じる磁界は通電したバスバ2の電流によって大きく変動する。磁性体シールド5の内部の磁界もそれに合わせて大きく変動するので、電流の変化に合わせて磁性体シールド5の比透磁率が変化するため、通電されたバスバ2以外のバスバ2に対応する磁気検出素子3の出力電圧は非線形となる。なお、通電されたバスバ2に対応する磁気検出素子3の出力電圧は、磁気検出素子3の位置がバスバ2に近接して配置されているため、磁性体シールド5の比透磁率の変化の影響は受けにくく、出力は線形となる。例えば図3に示すように、U相にのみ通電したとき、U相の磁気検出素子3uの出力電圧は線形となる一方、V相の磁気検出素子3vの出力電圧は非線形となる。このような条件で干渉補正のための係数を取得しようとしても、正確な補正係数を算出できない。
一方、バスバ2の内の任意の2つのバスバに、振幅がほぼ同じで逆位相となる電流を通電した場合、バスバ2の周囲の磁界はこれら2つのバスバ2の通電によって生じる磁界の重ね合わせとなる。磁性体シールド5の内部に生じる磁界も重ね合わせとなり、特に振幅がほぼ同じで逆位相の場合は、それぞれの影響が相殺し合い、磁界の変動を小さくできる。そのために磁性体シールド5の比透磁率の変化がほとんど生じず、磁気検出素子3の出力電圧も線形になる。例えば、U相とV相に振幅がほぼ同じで逆位相となる電流を通電すると、図4に示すように、3相のそれぞれの磁気検出素子3の出力電圧の関係が線形となる。このような条件で干渉補正のための係数を取得すると正確な補正係数を算出することができる。
すなわち、本実施の形態は、バスバ2に流れる電流を高精度に計測するために、磁性体シールド5を組み込んだ状態で、任意の2相に振幅がほぼ同じで逆位相となる電流を通電することで、磁性体シールド5での磁界の変動を小さく抑えられ、磁気検出素子3の出力電圧が線形となり、正確な補正係数の算出が可能となる。重要なのは、磁性体シールド5の内部に設置してあるバスバ2に通電する電流の総和の振幅を小さくして補正係数を取得することであるため、例えばバスバ2の3相同時に通電しても、その電流の総和の振幅が小さければ、本発明の効果が得られる。この結果、本実施の形態では、磁気検出素子3間の高精度な干渉補正が可能になる。
(補正係数の算出方法)
次に、補正係数の算出方法を説明する。3相の電流を測定する場合の補正係数は、3×3行列であり、すべての要素を一意に定めるには、3つの独立した測定が必要である。例えば、U相とV相の組合せで振幅がほぼ同じで互いに逆位相となる電流を通電して磁気検出素子3の出力線圧を測定し、次にU相とV相とW相の組合せで、V相を基準としU相とW相にはそれと逆位相で振幅の和がV相とほぼ同じになるような電流を通電して磁気検出素子3の出力電圧を測定し、さらにW相とU相の組合せで振幅がほぼ同じで互いに逆位相になる電流を通電して磁気検出素子3の出力電圧を測定することで、高精度の補正係数が算出できる。任意の2つ以上の相に対応する2つのバスバ2に通電する位相が逆位相となる2つの電流を通電する場合、同位相同士で電流を合計した上で、それらの振幅差は、振幅が大きい方の1/10以下とすることが、高精度に補正係数を算出する上で好ましい。
まず、条件(i)として、U相のバスバ2uに基準電流Iuを通電するとともに、V相のバスバ2vにU相とほぼ同じ振幅で逆位相の電流Iv(=−Iu)を通電し、磁気検出素子3u,3v,3wから出力された電圧の振幅Vuo_i,Vvo_i,Vwo_iを取得する。また、U相のバスバ2uに基準電流Iuを通電したとき、バスバ2u,2v,2wを流れる電流(基準電流)の振幅Iuo_i,Ivo_i,Iwo_iを測定する(Iwo_iはゼロである)。
次に、条件(ii)として、V相のバスバ2vに基準電流Ivを通電するとともに、U相のバスバ2uにV相と振幅がk(0<k<0.5)倍で逆位相の電流Iu(=−kIv)を通電し、W相のバスバ2wにV相と振幅がk(0<k<0.5)倍で逆位相の電流Iw(=−kIv)を通電し、磁気検出素子3u,3v,3wから出力された電圧Vuo_ii,Vvo_ii,Vwo_iiを取得する。また、V相のバスバ2vに基準電流Ivを通電したとき、バスバ2u,2v,2wを流れる電流(基準電流)の振幅Iuo_ii,Ivo_ii,Iwo_iiを測定する。
次に、条件(iii)として、W相のバスバ2wに基準電流Iwを通電するとともに、V相のバスバ2vにW相とほぼ同じ振幅で逆位相の電流Iv(=−Iw)を通電し、磁気検出素子3u,3v,3wから出力された電圧Vuo_iii,Vvo_iii,Vwo_iiiを取得する。また、W相のバスバ2wに基準電流Iwを通電したとき、バスバ2u,2v,2wを流れる電流(基準電流)の振幅Iuo_iii,Ivo_iii,Iwo_iiiを測定する(Iuo_iiiはゼロである)。
得られた電圧Vuo_i,Vvo_i,Vwo_i,Vuo_ii,Vvo_ii,Vwo_ii,Vuo_iii,Vvo_iii,Vwo_iii、電流Iuo_i,Ivo_i,Iwo_i,Iuo_ii,Ivo_ii,Iwo_ii,Iuo_iii,Ivo_iii,Iwo_iiiを次の式(2)に代入する。
Figure 2017119092
式(2)の左辺の電流振幅行列をI、右辺の第1因子である電圧値を電流値に変換する係数(スカラー値)をG、第2因子である干渉補正係数行列をA、第3因子である出力勾配行列をVとすると、式(2)は、
=GAV ・・・(3)
と表せる。電流振幅行列Iは、測定した電流の振幅を基準電流で規格化した電流振幅である。出力勾配行列Vは、出力電圧振幅を基準電流で規格化した電圧振幅である。
式(3)を変形すると、次の式(4)となる。
A=(1/G)ING -1 ・・・(4)
そして、式(4)より、Vが逆行列を持つならば(3条件が独立ならば)干渉補正係数auu,auv,auw,avu,avv,avw,awu,awv,awwを求めることができる。
(実施の形態の作用及び効果)
本実施の形態によれば、以下の作用及び効果を奏する。
(1)バスバ2及び磁気検出素子3は、磁性体シールド5でシールドされているため、外乱磁界の影響を受け難くなる。
(2)バスバ2及び磁気検出素子3を磁性体シールド5でシールドした状態で、3相のうち任意の2つ以上の相に、振幅(同位相同士の振幅を合計したもの)がほぼ同じで逆位相となる電流を通電して、補正係数を算出するので、各相に通電した電流による磁界が相殺され、磁性体シールド5の比透磁率の変化を小さく抑えられ、磁気検出素子3の出力が線形になるので、正確な補正係数の算出が可能となる。この結果、高精度の干渉補正が可能となり、バスバ2が磁性体シールド5で覆われた構成において、バスバ2を流れる電流を高精度に検出することが可能となる。
(実施例)
図5、図6、図7は、干渉補正係数行列を算出するための手順を説明するためのグラフである。図5は、U相とV相のバスバに振幅がほぼ同じで互いに逆位相の電流を通電したときの磁気検出素子3の出力電圧の測定結果を示すグラフである。図6は、V相とW相のバスバに振幅がほぼ同じで互いに逆位相の電流を通電したときの磁気検出素子3の出力電圧の測定結果を示すグラフである。図7は、W相とU相のバスバに振幅がほぼ同じで互いに逆位相の電流を通電したときの磁気検出素子3の電圧出力の測定結果を示すグラフである。
図5に示すように、U相とV相のバスバに通電した場合には、磁気検出素子3u,3vの出力電圧が大きな正弦波となっているが、電流を通電していないW相の磁気検出素子3wの出力電圧は、小さな正弦波となっている。図6に示すように、V相とW相のバスバに通電した場合には、磁気検出素子3v,3wの出力電圧が大きな正弦波となっているが、電流を通電していないU相の磁気検出素子3uの出力電圧は、小さな正弦波となっている。図7に示すように、W相とU相のバスバに通電した場合には、磁気検出素子3w,3uの出力電圧は、大きな正弦波となっているが、電流を通電していない磁気検出素子3vの出力電圧は、小さな正弦波となっている。いずれも正弦波となっていることから、磁気検出素子3の出力は線形となっているので、式(4)を用いて正確に干渉補正係数を求めることができる。
次の[数3]に補正係数の一例を示す。
Figure 2017119092
図8は、[数3]に示す補正係数を用いた干渉補正を適用する前の、3相のバスバに同一の振幅の電流を通電した場合の磁気検出素子の出力電圧の測定結果である。図9は、[数3]に示す補正係数を用いた干渉補正を適用した後の、3相のバスバに同一の振幅の電流を通電した場合の磁気検出素子の出力電圧の測定結果である。3相に同一の振幅の電流を通電しても、補正を適用する前は、図8に示すように、各相の出力電圧の振幅に0.3V以上の差が生じているが、補正を適用した後は、図9に示すように、各相の出力電圧の振幅にはほとんど差が生じていないことが分かる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]複数のバスバ(2)と、前記複数のバスバ(2)のそれぞれに対応して配置され、前記バスバ(2)に流れる電流により発生する磁界の強度を検出し、前記磁界の強度に応じた電圧を出力する複数の磁気検出素子(3)と、前記複数のバスバ(2)の一部及び前記複数の磁気検出素子(3)を囲むように配置された磁性体シールド(5)と、前記複数のバスバ(2)のうち任意の2つ以上のバスバ(2)に位相が逆位相となる電流を通電したときに前記複数の磁気検出素子(3)が出力する電圧に基づいて、前記複数の磁気検出素子(3)の相互干渉を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部(62)と、前記補正係数算出部(62)が算出した前記補正係数が記録された記録媒体と、前記記録媒体に記録された前記補正係数を用い、前記複数の磁気検出素子(3)が出力した電圧に基づいて、前記複数のバスバ(2)を流れる電流を算出する電流算出部(61)と、を備えた電流検出装置。
[2]前記補正係数算出部(62)が前記補正係数を算出するときの、前記2つ以上のバスバ(2)に通電する位相が逆位相となる電流を同位相同士合計した2つの電流振幅の振幅差は、振幅が大きい方の1/10以下である、前記[1]に記載の電流検出装置。
[3]複数のバスバ(2)と、前記複数のバスバ(2)のそれぞれに対応して配置され、前記バスバ(2)に流れる電流により発生する磁界の強度を検出し、前記磁界の強度に応じた電圧値を出力する複数の磁気検出素子(3)と、前記複数のバスバ(2)の一部及び前記複数の磁気検出素子(3)を囲むように配置された磁性体シールド(5)と、を備える電流検出装置における補正係数算出方法であって、前記複数のバスバ(2)のうち任意の2つ以上のバスバ(2)に位相が逆位相となる電流を通電したときに前記複数の磁気検出素子(3)が出力する電圧に基づいて、前記複数の磁気検出素子(3)の相互干渉を補正するための補正係数を算出する工程を含む補正係数算出方法。
[4]前記補正係数を算出する工程における、前記2つ以上のバスバ(2)に通電する位相が逆位相となる電流を同位相同士合計した2つの電流振幅の振幅差は、振幅が大きい方の1/10以下である、前記[3]に記載の補正係数算出方法。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、補正係数算出部62が算出した補正係数を補正係数記憶部7に記憶したが、補正係数を用紙等の記録媒体に印刷等により記録して電流検出装置1の添付書類としてユーザに出荷し、ユーザの方で補正係数記憶部7に記憶させてもよい。また、上記実施の形態では、磁性体シールド5に長手方向の一部が囲まれるバスバ2の数が3である場合について説明したが、このバスバ2の数は3より多くてもよい。すなわち、本発明は、磁性体シールド5に長手方向の一部が囲まれるバスバ2の数が3以上である導電路の電流を検出する場合に適用できる。
1…電流検出装置
2,2u,2v,2w…バスバ
3,3u,3v,3w…磁気検出素子
4…モールド樹脂部
5…磁性体シールド
6…演算部
7…補正係数記憶部
61…電流算出部
62…補正係数算出部

Claims (4)

  1. 複数のバスバと、
    前記複数のバスバのそれぞれに対応して配置され、前記バスバに流れる電流により発生する磁界の強度を検出し、前記磁界の強度に応じた電圧を出力する複数の磁気検出素子と、
    前記複数のバスバの一部及び前記複数の磁気検出素子を囲むように配置された磁性体シールドと、
    前記複数のバスバのうち任意の2つ以上のバスバに位相が逆位相となる電流を通電したときに前記複数の磁気検出素子が出力する電圧に基づいて、前記複数の磁気検出素子の相互干渉を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、
    前記補正係数算出部が算出した前記補正係数が記録された記録媒体と、
    前記記録媒体に記録された前記補正係数を用い、前記複数の磁気検出素子が出力した電圧に基づいて、前記複数のバスバを流れる電流を算出する電流算出部と、
    を備えた電流検出装置。
  2. 前記補正係数算出部が前記補正係数を算出するときの、前記2つ以上のバスバに通電する位相が逆位相となる電流を同位相同士合計した2つの電流振幅の振幅差は、振幅が大きい方の1/10以下である、
    請求項1に記載の電流検出装置。
  3. 複数のバスバと、
    前記複数のバスバのそれぞれに対応して配置され、前記バスバに流れる電流により発生する磁界の強度を検出し、前記磁界の強度に応じた電圧値を出力する複数の磁気検出素子と、
    前記複数のバスバの一部及び前記複数の磁気検出素子を囲むように配置された磁性体シールドと、
    を備える電流検出装置における補正係数算出方法であって、
    前記複数のバスバのうち任意の2つ以上のバスバに位相が逆位相となる電流を通電したときに前記複数の磁気検出素子が出力する電圧に基づいて、前記複数の磁気検出素子の相互干渉を補正するための補正係数を算出する工程を含む補正係数算出方法。
  4. 前記補正係数を算出する工程における、前記2つ以上のバスバに通電する位相が逆位相となる電流を同位相同士合計した2つの電流振幅の振幅差は、振幅が大きい方の1/10以下である、
    請求項3に記載の補正係数算出方法。
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