JPWO2017109811A1 - 電気トリー試験方法、電極構造体、電極設定用組立体 - Google Patents

電気トリー試験方法、電極構造体、電極設定用組立体 Download PDF

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Abstract

電気トリー試験方法は、電気的な導体に施されたマイカ絶縁体を含む絶縁部材における電気トリーに関する試験方法であって、マイカ絶縁体の外側に電極設定用組立体を取付ける組立体取付けステップ(S03)と、次にマイカ絶縁体に合成樹脂を含浸させる含浸ステップ(S04)と、含浸ステップ(S04)の後に電極設定用組立体から電極構造体以外を取り外す取り外しステップ(S05)と、取り外しステップ(S05)の後に導体と電極構造体間に電圧を印加するために導体および電極構造体を電源に接続する電源接続ステップ(S06)と、その後に導体と電極構造体間に電圧を印加する電圧印加ステップ(S07)とを有する。

Description

本発明は、電気的な導体に施されたマイカ絶縁体を含む絶縁部材における電気トリーに関する電気トリー試験方法、電気トリー試験に用いる電極構造体および電極設定用組立体に関する。
絶縁体に電界が加わり、不平等電界部分が生じ、その部分の電界が絶縁強度限界電圧を超えると、その部分に局部破壊が生ずる。この局部破壊が樹枝状に進展すると電気トリーとなる。
電気トリーは、電極と絶縁体との間のエア・ギャップや、異物、絶縁体中の異物・突起物・ボイドなど、高電界集中部が起点となると考えられている。
近年、インバータの利用が進んでいるが、インバータ駆動電動機では、繰り返し、インバータサージを含むインパルス電圧が作用する状態で使用することにより、コイル導線の絶縁材料の寿命が大きく低下する可能性がある。
回転電機に使用される導電体の絶縁システムの例として、たとえばコイルの導線は、通常、絶縁材料を有する絶縁体で覆われている。ここで、比較的高温に達する導体については、比較的高温に耐える絶縁種別の高い絶縁材料としてケイ酸塩鉱物の一種であるマイカ(雲母)が用いられたマイカ絶縁システムの場合が多い。
電気トリーが進展すれば、マイカ絶縁システムに破壊がもたらされる。マイカ絶縁システムの中において、電気トリーがどのように発生し、進展していくのかを把握することは、電気トリーの発生・進展を防止し、健全な回転電機を維持する上で、きわめて重要な事項である。
このような絶縁材料の健全性については、たとえば、国際電気標準会議(IEC:International Electrotechinical Commision)による、事故防止のための新たな絶縁試験手法を規定した国際規格制定のための動きがある。
特開平11−38077号公報
前記IECによる絶縁試験手法として知られている手法の場合、試験対象物を平板電極で挟んだ体系での試験となっている。この結果、絶縁破壊した試験体においては、電気トリーの形跡も破壊されている場合が多い。また、平板上の電極であるため、起点の位置はあらかじめ不明である。
このように、破壊したマイカ絶縁システムの調査による電気トリーのメカニズムの解明には限界がある。したがって、試験的に電気トリーを再現させて、その詳細を確認することが重要となってくる。
そこで、本発明は、マイカ絶縁体を含むマイカ絶縁システムにおける電気トリーの挙動を再現し確認することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、電気的な導体に施されたマイカ絶縁体を含む絶縁部材における電気トリーに関する電気トリー試験方法であって、前記マイカ絶縁体の外側に電極設定用組立体を取付ける組立体取付けステップと、前記組立体取付けステップの後に、前記マイカ絶縁体に合成樹脂を含浸させる含浸ステップと、前記含浸ステップの後に、前記電極設定用組立体から電極構造体以外を取り外す取り外しステップと、前記取り外しステップの後に、前記導体と前記電極構造体間に電圧を印加するために前記導体および前記電極構造体を電源に接続する電源接続ステップと、前記電源接続ステップの後に前記導体と前記電極構造体間に電圧を印加する電圧印加ステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明は、電気的な導体に施されたマイカ絶縁体を含む絶縁部材における電気トリーに関する電気トリー試験の電極構造体であって、その第1の面とその裏側の第2の面が平面状でかつ前記第1の面と前記第2の面とが互いに平行に形成され電気的導体である板状の基板と、前記基板の前記第1の面上に取り付けられて前記第1の面の垂直方向に延びて互いに間隔をあけて設けられ電気的導体である複数の針電極と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、再現試験の試験状態を設定するために用いられる電極設定用組立体であって、上記した電極構造体と、その第1の面とその裏側の第2の面が平面状でかつ第1の面と第2の面とが互いに平行に形成され第1の面と第2の面間の厚みが基板と同一に形成された板状の第1の電極スペーサと、その第1の面とその裏側の第2の面が平面状でかつ第1の面と第2の面とが互いに平行に形成され第1の面と第2の面間の厚みが前記基板と同一に形成された板状の第2の電極スペーサと、その第1の面が平面上に形成された板状の押さえ板と、を具備し、前記電極構造体の基板の第2の面と、前記第1の電極スペーサの第2の面と、前記第2の電極スペーサの第2の面とは、前記押さえ板の第1の面に密着し、前記第1の電極スペーサと前記第2の電極スペーサとは前記電極構造体の基板を挟んで平面方向の互いに反対側に入れている、ことを特徴とする。
本発明によれば、マイカ絶縁体を含むマイカ絶縁システムにおける電気トリーの挙動を再現し確認することができる。
実施形態に係る電気トリー試験方法の手順を示すフロー図である。 回転電機において使用されるマイカ絶縁テープの構成例を示す縦断面図である。 回転電機におけるコイル導体の構成を示す斜視図である。 回転電機においてコイル導体へのマイカ絶縁テープの巻き方の例を示す縦断面図である。 実施形態に係る電極設定用組立体の構成を示す正面図である。 実施形態に係る電極設定用組立体の構成を示す下面図である。 実施形態に係る電極構造体の針電極の構成を示す縦断面図である。 実施形態に係る電気トリー試験方法において電極設定用組立体を取付ける前に絶縁体スペーサを取付けた状態を示す縦断面図である。 実施形態に係る電気トリー試験方法において電極設定用組立体を取付けた状態を示す縦断面図である。 実施形態に係る電気トリー試験方法において電極設定用組立体を解体した後の状態を示す縦断面図である。 実施形態に係る電気トリー試験方法において電極設定用組立体を解体した後、電源に接続した状態を示す縦断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る電気トリー試験方法、電極構造体および電極設定用組立体について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
図1は、実施形態に係る電気トリー試験方法の手順を示すフロー図である。
まず、回転電機において想定対象とするコイルの導体を模擬した特定の長さのコイル導体1(図8)の周囲にマイカ絶縁システムの装着、すなわちマイカ絶縁体を含む絶縁部材を巻き付けて絶縁処理を行う(ステップS01)。
図2は、回転電機において使用されるマイカ絶縁テープの構成例を示す縦断面図である。マイカ絶縁システム10を構成するマイカ絶縁テープ11は、ガラスクロス部12、マイカ部14、およびマイカ部14とガラスクロス部12間に設けられるエポキシ部13を有する。マイカ部14の厚みは、たとえば0.1mm程度である。また、ガラスクロス部12の厚みは、これより薄くたとえば0.03mm程度である。なお、図2において、マイカ絶縁テープ11の構成部分としてガラスクロス部12、エポキシ部13およびマイカ部14をわかりやすく図示したが、エポキシ部13についてはマイカ部14とガラスクロス部12に浸み込むため、エポキシ部13の厚みは実質なくなり、マイカ部14とガラスクロス部12は通常は接している。
図3は、回転電機におけるコイル導体の構成を示す斜視図である。図3では、8本のコイル導体1が、一体となっている場合を示している。それぞれのコイル導体1の周囲にはターン絶縁がなされる。また、8本全体の周囲には、主絶縁として、マイカ絶縁テープ11が巻回され、マイカ絶縁システム10が構成されている。
マイカ絶縁システム10においては、マイカ絶縁テープ11は、コイル導体1の長手方向に見て、らせん状に巻回される。この際、らせんのピッチは、たとえば、マイカ絶縁テープの幅の半分である。すなわち、前回のターンで巻かれたマイカ絶縁テープ11と半分重なるようにして巻かれる。一通りコイル導体1の長手方向に巻回されると、さらのその上から巻回され、マイカ絶縁テープ11は、層状をなす。
なお、コイル導体1のそれぞれには、個別の絶縁処理が施され、その上から、マイカ絶縁処理を行う場合もある。この場合は、個別の絶縁処理の施されたコイル導体を、以降、単にコイル導体1と呼ぶ場合がある。
図4は、回転電機においてコイル導体へのマイカ絶縁テープの巻き方の例を示す縦断面図である。図4は、マイカ絶縁テープの巻かれたコイル導体1の表面の断面を示している。それぞれの曲線が、1本のマイカ絶縁テープ11の断面を示している。前述のように、マイカ絶縁テープ11は、マイカ絶縁テープ11の幅の約半分ずつ、コイル導体1の長手方向にずれている。
図4は、マイカ絶縁テープ11が、4層に巻回された場合を示している。コイル導体1の電圧にもよるが、マイカ絶縁テープ11は、数層あるいは数十層まで巻回される場合も多い。このようにしてコイル導体1の周囲に形成されたものを、以下、マイカ絶縁集合体110と呼び、含浸処理を行った後のものをマイカ絶縁システム10と呼ぶこととする。
図5は、実施形態に係る電極設定用組立体の構成を示す正面図である。また、図6は下面図である。電極設定用組立体20は、電極構造体21、第1の電極スペーサ25、第2の電極スペーサ26、および押さえ板28を有する。電極構造体21は、基板23および基板23に設けられた複数の針電極22を有する。
基板23、第1の電極スペーサ25、第2の電極スペーサ26、および押さえ板28は、それぞれ平板状であり、矩形状である。コイル導体1の長手方向に、基板23を挟んで前後に、第1の電極スペーサ25と第2の電極スペーサ26が並んでいる。
基板23の第1の面23aと、その裏側の第2の面23bは、それぞれ平面状に形成され、互いに並行に形成されている。第1の電極スペーサ25の第1の面25aと、その裏側の第2の面25bは、それぞれ平面状に形成され、互いに並行に形成されている。同様に、第2の電極スペーサ26の第1の面26aと、その裏側の第2の面26bは、それぞれ平面状に形成され、互いに並行に形成されている。
第1の電極スペーサ25の第1の面25aと第2の面25bとの間の距離、すなわち、第1の電極スペーサ25の厚みは、基板23の厚みと同じ厚みとなるように形成されている。同様に、第2の電極スペーサ26の厚みも、基板23の厚みと同じ厚みとなるように形成されている。
押さえ板28の第1の面28aは、平面状に形成されている。
基板23の第2の面23bは、押さえ板28の第1の面28aに接するように配されている。第1の電極スペーサ25の第2の面25b、および第2の電極スペーサ26の第2の面26bも、押さえ板28の第1の面28aに接するように配されている。
電極設定用組立体20を構成する基板23、第1の電極スペーサ25、第2の電極スペーサ、押さえ板28が互いに接する面には、離型剤が塗布されている。また、電極設定用組立体20が、外部と接する面のうち、基板23の第1の面23aを除いた面にも、離型剤が塗布されている。ここで、離型剤は、塗布されていることによって、相互に取り外すことが容易となるものである。
複数の針電極22のうちの1本は、基板23の第1の面のほぼ中央に設けられている。また、残りの針電極22は、中央の針電極22を中心に等距離に、周方向に互いに等しい間隔を置いて配されている。なお、図6では、針電極22の本数は5本であるが、これに限定されず、複数であればよい。
図7は、実施形態に係る電極構造体の針電極の構成を示す縦断面図である。針電極22は、柱状部22aおよび錐状部22bを有する。
柱状部22aは、円柱形状であり、基板23の第1の面23a上に、第1の面23aに垂直の方向に延びている。柱状部22aは、一端を基板23内に埋没している。針電極22は、その先端部22cが基板23の表面からLだけ突出している。
錐状部22bは、円錐形状であり、一端が柱状部22aに接続され、多端は、錐状に柱状部22aと同軸に延びている。錐状部分の先端部22cは、たとえば、曲率半径にして0.02mm程度である。
なお、柱状部22aおよび錐状部22bの軸方向に垂直な方向の断面が円形の場合を示したが、これに限定されない。たとえば、多角形の場合でもよいし、その他の形状でもよい。
ステップS01の後に、図1に示すように、電極設定用組立体20の取り付け準備として、絶縁体スペーサ18(図8)のコイル導体1の表面への取り付けをおこなう(ステップS02)。
図8は、実施形態に係る電気トリー試験方法において電極設定用組立体を取付ける前に絶縁体スペーサを取付けた状態を示す縦断面図である。ここで、絶縁体スペーサ18の厚みTは、設定間隔D(図10)と、基板23から突出する針電極22の長さLを加えたものとする。ここで、設定間隔Dは、後述する試験体系(図10)において、針電極22の先端部22cとコイル導体1の表面間の距離である。
ステップS02の後に、図1に示すように、電極設定用組立体20のマイカ絶縁集合体110の外表面110aへの取り付けを行う(ステップS03)。
図9は、実施形態に係る電気トリー試験方法において電極設定用組立体を取付けた状態を示す縦断面図である。ステップS03において取り付けた絶縁スペーサ18の高さとマイカ絶縁集合体110の高さが等しく、また、電極設定用組立体20のマイカ絶縁集合体110に対向する表面も平面状であることから、針電極21の挿入以外に、マイカ絶縁集合体110に外力を加える要因はない。
したがって、針電極22は、マイカ絶縁集合体110内に針電極22の高さ分だけ、挿入される。この結果、複数の針電極22のそれぞれの先端から、マイカ絶縁集合体110のコイル導体1表面側の面までの距離は、いずれも、マイカ絶縁集合体110の高さから、針電極22の高さを減じた長さとなる。
ステップS03の後に、図1に示すように、マイカ絶縁体への合成樹脂の含浸処理を行う(ステップS04)。含浸処理は、たとえば、マイカ絶縁体を真空状態にして合成樹脂を注入する真空含浸(VPI)により行う。合成樹脂が硬化後の状態を、マイカ絶縁システム10と呼ぶこととする。
ステップS04の後に、図1に示すように、電極設定用組立体20から、電極構造体21以外の部分を取り外す(ステップS05)。すなわち、第1の電極スペーサ25、第2の電極スペーサ、押さえ板28を取り外す。この際、離型剤が塗布されているため、電極構造体21の位置や姿勢に外乱を与えることなく、容易に取り外すことができる。
図10は、実施形態に係る電気トリー試験方法において電極設定用組立体を解体した後の状態を示す縦断面図である。なお、絶縁体スペーサ18も取り外す。針電極22の基板23の表面からの突出長さLが決まっているため、絶縁体スペーサ18の厚さを調整することで、針電極22の先端部22cとコイル導体1間の距離、すなわち設定間隔Dを任意かつ厳密に制御できる。
この状態において、電極構造体21の基板23のコイル導体1の長手方向の長さは、マイカ絶縁システム10のコイル導体1の長手方向の長さよりも短くする必要がある。また、その長さの差は、基板23の長手方向のそれぞれの端部からマイカ絶縁システム10の端部までの沿面距離d1、d2が、針電極の先端からコイル導体1までの直線距離に比べて十分に長い必要がある。すなわち、電気トリーがマイカ絶縁システム10内を進展し貫通するより前に、沿面を経由してコイル導体1に達する場合を避ける必要がある。
このため、沿面距離d1、d2をマイカ絶縁システム10の高さHのたとえば2倍以上などとして沿面距離を確保する必要がある。
ステップS05の後に、図1に示すように、電源への接続を行う(ステップS06)。
図11は、実施形態に係る電気トリー試験方法において電極設定用組立体を解体した後、電源に接続した状態を示す縦断面図である。図11では、交流電源30に接続している例を示している。なお、直流電源に接続してもよい。あるいは、直流電源に接続し、回路中にスイッチを設けて入り切りすることでもよい。
ステップS06の後に、電圧を印加した状態とする(ステップS07)。この状態で、絶縁破壊が発生したか否かを監視する(ステップS08)。このために、回路31上に、電流計32および電圧計33を設ける。絶縁破壊が発生すれば、電流計32の出力が急上昇し、電圧計33の出力が急減するので、これらの出力により、監視することができる。
絶縁破壊が発生していない場合(ステップS08 NO)は、ステップS07に戻り、監視を継続する。発生した場合(ステップS08 YES)は、マイカ絶縁システム10を取り外し、各電極からの電気トリーの進展状況の調査を行う(ステップS09)。
以上のように、本実施形態によれば、針状の電極を用いることにより、電気トリーの起点を明確に絞ることができる。また、複数の針電極を用いることにより、絶縁破壊しなかった部分の電気トリーの進展状況を確認することができる。
また、複数の針電極について、それぞれの針電極の先端からコイル導体1への距離を等しく設定することを可能としたことにより、距離の要因以外の要因の究明が可能となる。
以上のように、マイカ絶縁体を含むマイカ絶縁システムにおける電気トリーの挙動を再現し確認することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態では、回転電機のコイル導体のマイカ絶縁システムの場合を例にとって説明したが、これに限定されず、一般の導体のマイカ絶縁部分の試験にも適用できる。
さらに、実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…コイル導体(導体)、10…マイカ絶縁システム、11…マイカ絶縁テープ、12…ガラスクロス部、13…エポキシ部、14…マイカ部、18…絶縁体スペーサ、20…電極設定用組立体、21…電極構造体、22…針電極、22a…柱状部、22b…錐状部、22c…先端部、23…基板、23a…第1の面、23b…第2の面、25…第1の電極スペーサ、25a…第1の面、25b…第2の面、26…第2の電極スペーサ、26a…第1の面、26b…第2の面、28…押さえ板、28a…第1の面、28b…第2の面、30…交流電源、31…回路、32…電流計、33…電圧計、110…マイカ絶縁集合体

Claims (11)

  1. 電気的な導体に施されたマイカ絶縁体を含む絶縁部材における電気トリーに関する電気トリー試験方法であって、
    前記マイカ絶縁体の外側に電極設定用組立体を取付ける組立体取付けステップと、
    前記組立体取付けステップの後に、前記マイカ絶縁体に合成樹脂を含浸させる含浸ステップと、
    前記含浸ステップの後に、前記電極設定用組立体から電極構造体以外を取り外す取り外しステップと、
    前記取り外しステップの後に、前記導体と前記電極構造体間に電圧を印加するために前記導体および前記電極構造体を電源に接続する電源接続ステップと、
    前記電源接続ステップの後に前記導体と前記電極構造体間に電圧を印加する電圧印加ステップと、
    を有することを特徴とする電気トリー試験方法。
  2. 前記電圧印加ステップの後に、電圧印加状態で、絶縁破壊の発生の有無を確認する確認ステップと、
    前記確認ステップで絶縁破壊が確認された場合に、電気トリーの調査を行う調査ステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の電気トリー試験方法。
  3. 前記調査ステップは、絶縁破壊の発端となった電極以外の電極についての電気トリーの進展状態を調査する進展状態ステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の電気トリー試験方法。
  4. 電気的な導体に施されたマイカ絶縁体を含む絶縁部材における電気トリーに関する電気トリー試験の電極構造体であって、
    その第1の面とその裏側の第2の面が平面状でかつ前記第1の面と前記第2の面とが互いに平行に形成され電気的導体である板状の基板と、
    前記基板の前記第1の面上に取り付けられて前記第1の面の垂直方向に延びて互いに間隔をあけて設けられ電気的導体である複数の針電極と、
    を備える電極構造体。
  5. 前記複数の針電極のそれぞれは、
    断面が多角形あるいは円形の柱状部と、
    前記柱状部に接続して前記柱状部の軸方向と同一方向の軸を有し前記基板から離れる方向に次第に細くなる錐状部と、
    を有することを特徴とする請求項4に記載の電極構造体。
  6. 前記基板の長手方向の長さは、前記絶縁部材の長さに対して、十分な沿面距離の2倍以上短いことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の電極構造体。
  7. 前記基板の複数の針電極は、
    前記基板の前記第1の面のほぼ中央に配された1つの針電極と、
    前記1つの針電極から等しい距離でかつ互いに周方向に間隔をあけて配された他の針電極と、
    を有することを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の電極構造体。
  8. 前記基板の前記第1の面および第2の面は、矩形状であることを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか一項に記載の電極構造体。
  9. 再現試験の試験状態を設定するために用いられる電極設定用組立体であって、
    請求項4ないし請求項8のいずれか一項に記載の電極構造体と、
    その第1の面とその裏側の第2の面が平面状でかつ第1の面と第2の面とが互いに平行に形成され第1の面と第2の面間の厚みが基板と同一に形成された板状の第1の電極スペーサと、
    その第1の面とその裏側の第2の面が平面状でかつ第1の面と第2の面とが互いに平行に形成され第1の面と第2の面間の厚みが前記基板と同一に形成された板状の第2の電極スペーサと、
    その第1の面が平面上に形成された板状の押さえ板と、
    を具備し、
    前記電極構造体の基板の第2の面と、前記第1の電極スペーサの第2の面と、前記第2の電極スペーサの第2の面とは、前記押さえ板の第1の面に密着し、
    前記第1の電極スペーサと前記第2の電極スペーサとは前記電極構造体の基板を挟んで平面方向の互いに反対側に入れている、
    ことを特徴とする電極設定用組立体。
  10. 前記電極構造体と前記第1の電極スペーサと前記第2の電極スペーサと前記押さえ板の互いの接触面、および前記第1の電極スペーサの前記第1の面、前記第2の電極スペーサの前記第1の面には、接触状態からの取り外しを容易にするための離型剤が塗布されていることを特徴とする請求項9に記載の電極設定用組立体。
  11. 前記第1の電極スペーサと前記第2の電極スペーサの平面は矩形状であることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の電極設定用組立体。
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