JPWO2017104728A1 - 食物アレルギー治療薬 - Google Patents
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Abstract
新たな食物アレルギー治療薬の提供。CRTH2拮抗剤を有効成分とする、食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
Description
本発明は、食物アレルギーの治療に有用な食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤に関する。
食物アレルギーは食品中に含まれるアレルゲンを体内に取り込むことで起こる様々なアレルギー反応である。その症状には下痢や嘔吐、皮膚炎などが挙げられる他、重篤になるとアナフィラキシーショックを起こして死に至る。日本国内における成人の罹患率は2.6%と高いが、新生児では5.3%とさらに高く重症例が多いため大きな問題となっている。重篤な症状を引き起こす卵、牛乳、小麦以外にもアレルゲンとなり得る食品は多く、これらはごく少量の摂食でも強い症状を引き起こすため危険である。食物アレルギーの予防にはアレルゲンの特定と摂食回避しか方法は無いが、加工食品が世界的に流通する現在の食料事情の下でそれは難しく、安心して食物を口にできない患者のQOLは著しく損なわれる。現代人の生活環境の変化は、体における免疫反応バランスを変化させ、アレルギー疾患の罹患率を、さらに増加させ、症状を悪化させる結果を招いており、その治療薬の開発が急務となっている。
食物アレルギー反応の成立には複数種の免疫細胞のダイナミックな連携が必須である。i)体内に侵入した抗原を樹状細胞が取り込み、脾臓などの二次リンパ組織へ遊走して抗原情報をT細胞へと伝達する、ii)T細胞はB細胞へ抗原情報を伝達してその増殖とIgE産生を促す、iii)抗原が再度体内に入ると、肥満細胞がIgEを介してそれを認識し、炎症誘発物質を放出して強い炎症を引き起こす。食物アレルギーの克服を目指して、T細胞やB細胞の活性抑制に焦点を当てた研究が盛んに行なわれているが、現在も根本的な治療方法は開発されていない。
プロスタグランジンD2(PGD2)は肥満細胞が最も大量に産生する生理活性物質である。PGD2の受容体であるCRTH2は好酸球等に存在し、当該CRTH2拮抗薬がアレルギー性鼻炎等に有効であることが知られている(特許文献1〜4)。
The Journal of Clinical Investigation, December 2003, Vol.112, No.11, p1666-1677
しかしながら、花粉症に代表されるアレルギー性鼻炎の予防治療薬である抗ヒスタミン剤等の抗アレルギー薬は、食物アレルギーの治療には有効ではない(非特許文献1)。現在、食物アレルギーの治療は、原因となるアレルゲンを摂取しない食品除去が基本であり、原因となるアレルゲンを少量ずつ摂取させる減感作療法(経口免疫療法)も一部行なわれているが危険が伴う。これらの療法以外は、気管支拡張薬(β2刺激薬)、アドレナリン等の対症療法があるにすぎない。
従って、本発明の課題は、食物アレルギーを治療できる薬剤を提供することにある。
従って、本発明の課題は、食物アレルギーを治療できる薬剤を提供することにある。
そこで本発明者は、食物アレルギーのアレルゲンの代表であるオボアルブミン(OVA:卵白アルブミン)を用いて食物アレルギーを発生させた後、CRTH2拮抗剤を投与すると血中のOVA特異的IgE産生量が顕著に抑制され、食物アレルギーの症状である下痢等の症状を顕著に改善することを見出した。また、CRTH2拮抗剤によるアレルゲン特異的IgE産生抑制は、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものであることも見出した。また、アレルギー性鼻炎は、肥満細胞欠損マウスでも症状が生じ、肥満細胞依存性が低い。一方、食物アレルギーは、肥満細胞欠損マウスではほとんど症状が出ず、肥満細胞数の増加が発症と進行に重要であり、脂肪細胞依存性が高いことから、CRTH2拮抗剤が肥満細胞を減らす作用を有し、肥満細胞数に依存的な食物アレルギーの治療に有効であることも判明した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔20〕を提供するものである。
〔1〕CRTH2拮抗剤を有効成分とする、食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
〔2〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである〔1〕記載の食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
〔3〕CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である〔1〕又は〔2〕記載の食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
〔4〕〔1〕〜〔3〕のいずれか1項記載の食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤を含有する食物アレルギー治療薬。
〔5〕CRTH2拮抗剤を有効成分とする、食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性の抑制剤。
〔6〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤製造のための、CRTH2拮抗剤の使用。
〔7〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである〔6〕記載の使用。
〔8〕CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である〔6〕又は〔7〕記載の使用。
〔9〕CRTH2拮抗剤を含有する食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤の、食物アレルギー治療薬製造のための使用。
〔10〕食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性の抑制剤製造のための、CRTH2拮抗剤の使用。
〔11〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgEの産生を抑制するために用いる、CRTH2拮抗剤。
〔12〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである〔11〕記載のCRTH2拮抗剤。
〔13〕CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である〔11〕又は〔12〕記載のCRTH2拮抗剤。
〔14〕食物アレルギーを治療するために用いる、CRTH2拮抗剤を含有する食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
〔15〕食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性を抑制するために用いる、CRTH2拮抗剤。
〔16〕CRTH2拮抗剤の有効量を投与することを特徴とする、食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制方法。
〔17〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである〔16〕記載の方法。
〔18〕CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である〔16〕又は〔17〕記載の方法。
〔19〕CRTH2拮抗剤を含有する食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤の有効量を投与することを特徴とする、食物アレルギーの治療方法。
〔20〕CRTH2拮抗剤の有効量を投与することを特徴とする、食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性の抑制方法。
〔2〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである〔1〕記載の食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
〔3〕CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である〔1〕又は〔2〕記載の食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
〔4〕〔1〕〜〔3〕のいずれか1項記載の食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤を含有する食物アレルギー治療薬。
〔5〕CRTH2拮抗剤を有効成分とする、食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性の抑制剤。
〔6〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤製造のための、CRTH2拮抗剤の使用。
〔7〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである〔6〕記載の使用。
〔8〕CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である〔6〕又は〔7〕記載の使用。
〔9〕CRTH2拮抗剤を含有する食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤の、食物アレルギー治療薬製造のための使用。
〔10〕食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性の抑制剤製造のための、CRTH2拮抗剤の使用。
〔11〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgEの産生を抑制するために用いる、CRTH2拮抗剤。
〔12〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである〔11〕記載のCRTH2拮抗剤。
〔13〕CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である〔11〕又は〔12〕記載のCRTH2拮抗剤。
〔14〕食物アレルギーを治療するために用いる、CRTH2拮抗剤を含有する食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
〔15〕食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性を抑制するために用いる、CRTH2拮抗剤。
〔16〕CRTH2拮抗剤の有効量を投与することを特徴とする、食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制方法。
〔17〕食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである〔16〕記載の方法。
〔18〕CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である〔16〕又は〔17〕記載の方法。
〔19〕CRTH2拮抗剤を含有する食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤の有効量を投与することを特徴とする、食物アレルギーの治療方法。
〔20〕CRTH2拮抗剤の有効量を投与することを特徴とする、食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性の抑制方法。
CRTH2拮抗剤を用いれば、食物アレルギーアレルゲン特異的IgEの産生を抑制し、さらに肥満細胞の増加及び/又は肥満細胞の活性を抑制することで、その結果食物アレルギーを治療できる。
本発明の食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤、肥満細胞増加及び/又は肥満細胞活性の抑制剤及び食物アレルギー治療薬の有効成分は、CRTH2拮抗剤である。CRTH2拮抗剤は、特許文献1〜3に記載のようにアレルギー性鼻炎や気管支喘息の治療に有効とされているが、食物アレルギーの治療に有効か否かを試験した例はなく、食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制に有効か否かを試験した例もない。また、アレルギー性鼻炎は、肥満細胞欠損マウスでも症状が生じ、肥満細胞依存性が低い。一方、食物アレルギーは、肥満細胞欠損マウスではほとんど症状が出ず、肥満細胞数の増加が発症と進行に重要であり、脂肪細胞依存性が高いことから、CRTH2拮抗剤がアレルギー性鼻炎に有効であることが知られていたとしても、食物アレルギーの治療に有効か否かは不明である。
CRTH2拮抗剤としては、ラマトロバン、CAY10471の他、例えば特許第4313819号公報、特許第5629403号公報、特表2009−511591号公報、特表2009−533473号公報、特許第5278318号公報、特表2009−544721号公報、特表2014−507449号公報に記載の化合物が挙げられる。より具体的には、ラマトロバン、4−(3−[3−〔3−(ジフェニルメチル)−6−オキソピリダジン−1(6H)−イル〕プロピル]フェノキシ)ブタン酸、
1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メチル−ピリミジン−4−イル}−ピロリジン−3−カルボン酸、
2−(1−{2−メトキシ−6−[2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−イル)−2−メチル−プロピオン酸、
2−[3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−5−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−フェニル]−プロパン−2−オール、
[6−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル]−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン、
[6−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル]−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン、
N−(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−4−イル)−アセトアミド、
5−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−1−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸、
2−メチル−プロパン−2−スルホン酸[2−(3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−フェニル)−2−メチル−プロピオニル]−アミド、
N,N−ジメチルアミド−2−スルホン酸[2−(3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−フェニル)−2−メチル−プロピオニル]−アミド、
2−(3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−フェニル)−2−メチル−1−チオモルホリン−4−イル−プロパン−1−オン、
2−(3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−フェニル)−イソブチルアミド、
2−(3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−フェニル)−N,N−ジメチル−イソブチルアミド、
(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−イル)−酢酸、
1−{2−メトキシ−6−[2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボン酸、
N−(1−{2−メトキシ−6−[2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボニル)−メタンスルホンアミド、
5−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−1−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル、
(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−イル)−酢酸エチルエステル、
N−(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボニル)−メタンスルホンアミド、
エタンスルホン酸(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボニル)−アミド、
2−メチル−プロパン−2−スルホン酸(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボニル)−アミド、
N−(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボニル)−C,C,C−トリフルオロ−メタンスルホンアミド、
1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボン酸(1H−テトラゾール−5−イル)−アミド、
1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボン酸アミド、
1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボン酸ジメチルアミド、
N,N−ジメチルアミド−2−スルホン酸 1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボキシアミド、
5−{2−メトキシ−6−[2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−チオフェン−2−カルボン酸、
5−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−2−カルボン酸、
1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メチル−ピリミジン−4−イル}−ピロリジン−3−カルボン酸、
2−(1−{2−メトキシ−6−[2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−イル)−2−メチル−プロピオン酸、
2−[3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−5−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−フェニル]−プロパン−2−オール、
[6−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル]−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン、
[6−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル]−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン、
N−(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−4−イル)−アセトアミド、
5−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−1−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸、
2−メチル−プロパン−2−スルホン酸[2−(3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−フェニル)−2−メチル−プロピオニル]−アミド、
N,N−ジメチルアミド−2−スルホン酸[2−(3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−フェニル)−2−メチル−プロピオニル]−アミド、
2−(3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−フェニル)−2−メチル−1−チオモルホリン−4−イル−プロパン−1−オン、
2−(3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−フェニル)−イソブチルアミド、
2−(3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−フェニル)−N,N−ジメチル−イソブチルアミド、
(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−イル)−酢酸、
1−{2−メトキシ−6−[2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボン酸、
N−(1−{2−メトキシ−6−[2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボニル)−メタンスルホンアミド、
5−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−1−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル、
(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−イル)−酢酸エチルエステル、
N−(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボニル)−メタンスルホンアミド、
エタンスルホン酸(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボニル)−アミド、
2−メチル−プロパン−2−スルホン酸(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボニル)−アミド、
N−(1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボニル)−C,C,C−トリフルオロ−メタンスルホンアミド、
1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボン酸(1H−テトラゾール−5−イル)−アミド、
1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボン酸アミド、
1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボン酸ジメチルアミド、
N,N−ジメチルアミド−2−スルホン酸 1−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−ピペリジン−3−カルボキシアミド、
5−{2−メトキシ−6−[2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−チオフェン−2−カルボン酸、
5−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−2−カルボン酸、
2−(3−{6−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−2−メトキシ−ピリミジン−4−イル}−フェニル)−2−メチル−プロピオン酸、
4−{シクロプロピル[cis,cis−4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]カルボニル}−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル]アミノ}−4−オキソブタン酸、
4−[シクロプロピル[cis,cis−7−フルオロ−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル]アミノ]−4−オキソブタン酸、
4−[[cis,cis−6−クロロ−7−フルオロ−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル]シクロプロピルアミノ]−4−オキソブタン酸、
4−[シクロプロピル[cis,cis−5−フルオロ−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロ−3−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]シクロブタ[b]キノリン−8−イル]アミノ]−4−オキソブタン酸、
4−[シクロプロピル[cis,cis−6−フルオロ−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロ−3−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]シクロブタ[b]キノリン−8−イル]アミノ]−4−オキソブタン酸、
(cis,cis)−8−[(3−カルボキシ−1−オキソプロピル)シクロプロピルアミノ]−5−クロロ−2,2a,8,8a−テトラヒドロシクロブタ[b]キノリン−3(1H)−カルボン酸3−(フェニルメチル)、
(cis,cis)−8−[(3−カルボキシ−1−オキソプロピル)シクロプロピルアミノ]−2,2a,8,8a−テトラヒドロシクロブタ[b]キノリン−3(1H)−カルボン酸3−(フェニルメチル)、
4−[シクロプロピル[cis,cis−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロ−3−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]シクロブタ[b]キノリン−8−イル]アミノ]−4−オキソブタン酸、
[[[シクロプロピル[cis,cis−3−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロシクロブタ[b]キノリン−8−イル]アミノ]カルボニル]オキシ]酢酸、
cis,cis−8−[(3−カルボキシプロピル)シクロプロピルアミノ]−5−フルオロ−2,2a,8,8a−テトラヒドロシクロブタ[b]キノリン−3(1H)−カルボン酸3−(フェニルメチル)、
4−[シクロプロピル[cis,cis−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル]アミノ]ブタン酸、
4−[シクロプロピル[cis,cis−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−4−[4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンゾイル]−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル]アミノ]−4−オキソブタン酸、
(R)−1−((cis,cis−3−(ベンジルオキシカルボニル)−5,6−ジフルオロ−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロシクロブタ[b]キノリン−8−イル)(シクロプロピル)カルバモイル)アゼチジン−2−カルボン酸、
4−(シクロプロピル(cis,cis−3−(4−((トリフルオロメチル)チオ)ベンゾイル)−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロシクロブタ[b]キノリン−8−イル)アミノ)−4−オキソブタン酸、
4−(エチル(cis,cis−6−フルオロ−3−(4−((トリフルオロメチル)チオ)ベンゾイル)−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロシクロブタ[b]キノリン−8−イル)アミノ)−4−オキソブタン酸、
4−(エチル(cis,cis−7−フルオロ−4−(4−((トリフルオロメチル)チオ)ベンゾイル)−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル)アミノ)−4−オキソブタン酸、
4−(シクロプロピル(cis,cis−7−フルオロ−4−(4−((トリフルオロメチル)チオ)ベンゾイル)−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル)アミノ)−4−オキソブタン酸、
4−(シクロプロピル(cis,cis−7−フルオロ−4−(4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル)−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル)アミノ)ブタン酸、
4−[シクロプロピル[cis,cis−7−フルオロ−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル]アミノ]−4−オキソブタン酸、
4−[[cis,cis−6−クロロ−7−フルオロ−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル]シクロプロピルアミノ]−4−オキソブタン酸、
4−[シクロプロピル[cis,cis−5−フルオロ−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロ−3−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]シクロブタ[b]キノリン−8−イル]アミノ]−4−オキソブタン酸、
4−[シクロプロピル[cis,cis−6−フルオロ−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロ−3−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]シクロブタ[b]キノリン−8−イル]アミノ]−4−オキソブタン酸、
(cis,cis)−8−[(3−カルボキシ−1−オキソプロピル)シクロプロピルアミノ]−5−クロロ−2,2a,8,8a−テトラヒドロシクロブタ[b]キノリン−3(1H)−カルボン酸3−(フェニルメチル)、
(cis,cis)−8−[(3−カルボキシ−1−オキソプロピル)シクロプロピルアミノ]−2,2a,8,8a−テトラヒドロシクロブタ[b]キノリン−3(1H)−カルボン酸3−(フェニルメチル)、
4−[シクロプロピル[cis,cis−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロ−3−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]シクロブタ[b]キノリン−8−イル]アミノ]−4−オキソブタン酸、
[[[シクロプロピル[cis,cis−3−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロシクロブタ[b]キノリン−8−イル]アミノ]カルボニル]オキシ]酢酸、
cis,cis−8−[(3−カルボキシプロピル)シクロプロピルアミノ]−5−フルオロ−2,2a,8,8a−テトラヒドロシクロブタ[b]キノリン−3(1H)−カルボン酸3−(フェニルメチル)、
4−[シクロプロピル[cis,cis−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル]−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル]アミノ]ブタン酸、
4−[シクロプロピル[cis,cis−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−4−[4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンゾイル]−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル]アミノ]−4−オキソブタン酸、
(R)−1−((cis,cis−3−(ベンジルオキシカルボニル)−5,6−ジフルオロ−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロシクロブタ[b]キノリン−8−イル)(シクロプロピル)カルバモイル)アゼチジン−2−カルボン酸、
4−(シクロプロピル(cis,cis−3−(4−((トリフルオロメチル)チオ)ベンゾイル)−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロシクロブタ[b]キノリン−8−イル)アミノ)−4−オキソブタン酸、
4−(エチル(cis,cis−6−フルオロ−3−(4−((トリフルオロメチル)チオ)ベンゾイル)−1,2,2a,3,8,8a−ヘキサヒドロシクロブタ[b]キノリン−8−イル)アミノ)−4−オキソブタン酸、
4−(エチル(cis,cis−7−フルオロ−4−(4−((トリフルオロメチル)チオ)ベンゾイル)−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル)アミノ)−4−オキソブタン酸、
4−(シクロプロピル(cis,cis−7−フルオロ−4−(4−((トリフルオロメチル)チオ)ベンゾイル)−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル)アミノ)−4−オキソブタン酸、
4−(シクロプロピル(cis,cis−7−フルオロ−4−(4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル)−2,3,3a,4,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル)アミノ)ブタン酸、
{3−[1−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸、
{5−フルオロ−2−メチル−3−[1−(4−トリフロロメチル−フェニル)−エチル]−インドール−1−イル}−酢酸、
{3−[1−(4−tert−ブチル−フェニル)−エチル]−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸、
{5−フルオロ−3−[1−(4−メタンスルフォニル−フェニル)−エチル]−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸、
[5−フルオロ−2−メチル−3−(1−ナフタレン−2−イル−エチル)−インドール−1−イル]−酢酸、
(5−フルオロ−2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸、
(5−フルオロ−2−メチル−3−ナフタレン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸、
[5−フルオロ−3−(8−ヒドロキシ−キノリン−2−イルメチル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸、
(5−フルオロ−2−メチル−3−キノキサリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸、
[5−フルオロ−3−(4−メトキシ−ベンジル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸、
(5−フルオロ−2−メチル−3−チアゾール−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸エチルエステル、
[3−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸、
[5−フルオロ−2−メチル−3−(4−トリフロロメチル−ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸、
[5−フルオロ−2−メチル−3−(4−tert−ブチル−ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸、
(3−ビフェニル−4−イルメチル−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸、
[5−フルオロ−3−(4−メタンスルフォニル−ベンジル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸、
[5−フルオロ−3−(6−フルオロ−キノリン−2−イルメチル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸、
(2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸、
(5−クロロ−2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸、
{5−フルオロ−2−メチル−3−[1−(4−トリフロロメチル−フェニル)−エチル]−インドール−1−イル}−酢酸、
{3−[1−(4−tert−ブチル−フェニル)−エチル]−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸、
{5−フルオロ−3−[1−(4−メタンスルフォニル−フェニル)−エチル]−2−メチル−インドール−1−イル}−酢酸、
[5−フルオロ−2−メチル−3−(1−ナフタレン−2−イル−エチル)−インドール−1−イル]−酢酸、
(5−フルオロ−2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸、
(5−フルオロ−2−メチル−3−ナフタレン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸、
[5−フルオロ−3−(8−ヒドロキシ−キノリン−2−イルメチル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸、
(5−フルオロ−2−メチル−3−キノキサリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸、
[5−フルオロ−3−(4−メトキシ−ベンジル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸、
(5−フルオロ−2−メチル−3−チアゾール−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸エチルエステル、
[3−(4−クロロ−ベンジル)−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸、
[5−フルオロ−2−メチル−3−(4−トリフロロメチル−ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸、
[5−フルオロ−2−メチル−3−(4−tert−ブチル−ベンジル)−インドール−1−イル]−酢酸、
(3−ビフェニル−4−イルメチル−5−フルオロ−2−メチル−インドール−1−イル)−酢酸、
[5−フルオロ−3−(4−メタンスルフォニル−ベンジル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸、
[5−フルオロ−3−(6−フルオロ−キノリン−2−イルメチル)−2−メチル−インドール−1−イル]−酢酸、
(2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸、
(5−クロロ−2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸、
{2−[4−クロロ−3−(2,6−ジクロロ−ベンジルスルファモイル)−フェニル]−1H−インドール−3−イル}−酢酸、
{2−[4−クロロ−3−(3,5−ジクロロ−ベンジルスルファモイル)−フェニル]−1H−インドール−3−イル}−酢酸、
(2−{4−クロロ−3−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルスルファモイル]−フェニル}−1H−インドール−3−イル)−酢酸、
(2−{4−クロロ−3−[2−(2−メトキシ−フェニル)−エチルスルファモイル]−フェニル}−1H−インドール−3−イル)−酢酸、
(2−{4−クロロ−3−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチルスルファモイル]−フェニル}−1H−インドール−3−イル)−酢酸、
(2−{4−クロロ−3−[2−(4−メトキシ−フェニル)−エチルスルファモイル]−フェニル}−1H−インドール−3−イル)−酢酸、
(2−{4−クロロ−3−[2−(2−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチルスルファモイル]−フェニル}−1H−インドール−3−イル)−酢酸、
[2−(4−クロロ−3−フェネチルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
{2−[4−クロロ−3−(3−フェニル−プロピルスルファモイル)−フェニル]−1H−インドール−3−イル}−酢酸、
2−[2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−N−メチル−アセトアミド、
[4−クロロ−2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
[4−クロロ−2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−酢酸カリウム、
[2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−4−フルオロ−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
[2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−4−メチル−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
[7−クロロ−2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
2−クロロ−N−シクロヘキシル−5−[3−(2−メタンスルホニルアミノ−2−オキソ−エチル)−1H−インドール−2−イル]−ベンゼンスルホンアミド、
2−クロロ−N−シクロヘキシル−5−[3−(2−エタンスルホニルアミノ−2−オキソ−エチル)−1H−インドール−2−イル]−ベンゼンスルホンアミド、
2−クロロ−N−シクロヘキシル−5−[3−(2−オキソ−2−トリフルオロメタンスルホニルアミノ−エチル)−1H−インドール−2−イル]−ベンゼンスルホンアミド、
2−[2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−N−(1H−テトラゾール−5−イル)−アセトアミド、
[2−(3−シクロヘキシルスルファモイル−4−エチル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
2−[2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−プロピオン酸、
{2−[4−クロロ−3−(3−クロロ−フェニルメタンスルホニル)−フェニル]−1H−インドール−3−イル}−酢酸、
{2−[4−クロロ−3−(3−クロロ−フェニルメタンスルホニルアミノ)−フェニル]−1H−インドール−3−イル}−酢酸、及び(5−フルオロ−2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸から選ばれる化合物又はその薬学的に許容される塩が挙げられる。
{2−[4−クロロ−3−(3,5−ジクロロ−ベンジルスルファモイル)−フェニル]−1H−インドール−3−イル}−酢酸、
(2−{4−クロロ−3−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルスルファモイル]−フェニル}−1H−インドール−3−イル)−酢酸、
(2−{4−クロロ−3−[2−(2−メトキシ−フェニル)−エチルスルファモイル]−フェニル}−1H−インドール−3−イル)−酢酸、
(2−{4−クロロ−3−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチルスルファモイル]−フェニル}−1H−インドール−3−イル)−酢酸、
(2−{4−クロロ−3−[2−(4−メトキシ−フェニル)−エチルスルファモイル]−フェニル}−1H−インドール−3−イル)−酢酸、
(2−{4−クロロ−3−[2−(2−トリフルオロメトキシ−フェニル)−エチルスルファモイル]−フェニル}−1H−インドール−3−イル)−酢酸、
[2−(4−クロロ−3−フェネチルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
{2−[4−クロロ−3−(3−フェニル−プロピルスルファモイル)−フェニル]−1H−インドール−3−イル}−酢酸、
2−[2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−N−メチル−アセトアミド、
[4−クロロ−2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
[4−クロロ−2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−酢酸カリウム、
[2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−4−フルオロ−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
[2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−4−メチル−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
[7−クロロ−2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
2−クロロ−N−シクロヘキシル−5−[3−(2−メタンスルホニルアミノ−2−オキソ−エチル)−1H−インドール−2−イル]−ベンゼンスルホンアミド、
2−クロロ−N−シクロヘキシル−5−[3−(2−エタンスルホニルアミノ−2−オキソ−エチル)−1H−インドール−2−イル]−ベンゼンスルホンアミド、
2−クロロ−N−シクロヘキシル−5−[3−(2−オキソ−2−トリフルオロメタンスルホニルアミノ−エチル)−1H−インドール−2−イル]−ベンゼンスルホンアミド、
2−[2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−N−(1H−テトラゾール−5−イル)−アセトアミド、
[2−(3−シクロヘキシルスルファモイル−4−エチル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−酢酸、
2−[2−(4−クロロ−3−シクロヘキシルスルファモイル−フェニル)−1H−インドール−3−イル]−プロピオン酸、
{2−[4−クロロ−3−(3−クロロ−フェニルメタンスルホニル)−フェニル]−1H−インドール−3−イル}−酢酸、
{2−[4−クロロ−3−(3−クロロ−フェニルメタンスルホニルアミノ)−フェニル]−1H−インドール−3−イル}−酢酸、及び(5−フルオロ−2−メチル−3−キノリン−2−イルメチル−インドール−1−イル)−酢酸から選ばれる化合物又はその薬学的に許容される塩が挙げられる。
さらに、以下に示す化合物もCRTH2拮抗剤の例として好ましい。
CRTH2拮抗剤は、食物アレルギーアレルゲン特異的なIgE産生を顕著に抑制し、食物アレルギーの症状を改善する作用を有する。また、当該IgE産生抑制作用は、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである。また、CRTH2拮抗剤は、食物アレルギーにおける肥満細胞数の増加及び/又は肥満細胞活性を抑制する。
食物アレルギーアレルゲンを含む食品としては、鶏卵、乳製品、小麦、甲殻類、果物類、ソバ、魚類、ピーナッツ、魚卵、大豆等が挙げられる。本発明の医薬により産生が抑制されるIgEは、これらのアレルゲン特異的であるから、食物アレルギーの症状を有効に改善できる。
本発明の医薬により改善される食物アレルギーの症状としては、じんましん、かゆみ、赤みなどの皮膚症状;せき、呼吸困難などの呼吸器症状;口腔粘膜、のどの粘膜等の粘膜症状;下痢、腹痛、吐き気、嘔吐などの消化器症状;アナフィラキシー症状等が挙げられる。
本発明のIgE産生抑制剤及び食物アレルギー治療薬は、CRTH2を有効成分として含有する医薬組成物とすることができる。当該医薬組成物には、薬学的に許容される担体を含有することができる。この医薬組成物は、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、液剤、注射剤、坐剤、軟膏剤または湿布剤のいずれかの形態で経口投与しても非経口投与してもよい。
経口投与を目的とした固形組成物として、錠剤、散剤、顆粒剤などが用いられる。それらの種類の固形組成物は、乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどの少なくとも1つの不活性賦形剤と混合された1つまたはそれ以上の有効物質を含む。通常の方法では、組成物は上記の不活性賦形剤以外の、例えばステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、グリコール酸セルロースカルシウムなどの崩壊剤、乳糖などの安定化剤、およびグルタミン酸またはアスパラギン酸などの可溶化剤または溶解促進剤などの他の何らかの添加剤を含んでもよい。所望であれば、錠剤および丸剤はショ糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの糖または胃溶または腸溶物質のフィルムで被覆してもよい。
経口投与を目的とした液状組成物は、例えば、純水またはエチルアルコールなどの通常の不活性希釈剤を含有する医薬品として許容できる乳剤、溶液、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤などを含む。それらの組成物は、不活性希釈剤に加えてさらに可溶化剤、溶解補助剤、湿潤促進剤、懸濁促進剤、またさらに甘味料、矯味矯臭剤、芳香剤、および保存料などの医薬品用補助剤を含有してもよい。
非経口投与を目的とした注射剤は、例えば無菌、水性または非水性溶液、懸濁剤および乳剤を含む。水性溶液および懸濁剤用の希釈剤は、例えば注射用蒸留水および生理食塩水を含む。非水性溶液および懸濁液用の希釈剤は、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油などの植物油、エチルアルコールなどのアルコール、ポリソルベート80(登録商標))を含む。
非経口投与を目的とした注射剤は、例えば無菌、水性または非水性溶液、懸濁剤および乳剤を含む。水性溶液および懸濁剤用の希釈剤は、例えば注射用蒸留水および生理食塩水を含む。非水性溶液および懸濁液用の希釈剤は、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油などの植物油、エチルアルコールなどのアルコール、ポリソルベート80(登録商標))を含む。
それらの組成物はさらに等張性調整剤、保存料、湿潤促進剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例:乳糖)、可溶化剤、溶解促進剤などの添加剤をさらに含んでもよい。これらは細菌捕捉フィルターで濾過することによって、またはこれらに殺菌剤を加えることによって、または放射線を照射することによって滅菌される。無菌固形組成物をあらかじめ調製してもよく、さらにそれらを使用する前に注射用の無菌水または無菌溶媒に溶解してもよい。
本発明の医薬の投与量は、投与する患者の病状、体重、年齢および性別に応じて適切に決定してもよいが、一般的には経口投与については有効成分量として0.1から500mg/成人/日、非経口投与については0.01から100mg/成人/日が好ましい。これは患者に対して一度に全量を投与しても、または数回投与するために数回分に分割してもよい。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
(方法)
C57BL/6系マウス(野生;CRTH2+/+)及び同種のCRTH2-/-(CRTH2ノックアウトマウス)を用いて、アレルギー症状、二次リンパ節の脂質動態、二次リンパ組織中の樹状細胞、T細胞、B細胞:OVA特異的IgEの検討を行った。
抗原としてオボアルブミン(OVA)を用いた。OVA50μgをDay0からDay14まで2回腹腔内投与し、感作を行った。Day28からDay46まで2日に1回OVA10mgを経口投与した。
(方法)
C57BL/6系マウス(野生;CRTH2+/+)及び同種のCRTH2-/-(CRTH2ノックアウトマウス)を用いて、アレルギー症状、二次リンパ節の脂質動態、二次リンパ組織中の樹状細胞、T細胞、B細胞:OVA特異的IgEの検討を行った。
抗原としてオボアルブミン(OVA)を用いた。OVA50μgをDay0からDay14まで2回腹腔内投与し、感作を行った。Day28からDay46まで2日に1回OVA10mgを経口投与した。
(結果)
(1)Day46に、脾臓中の脂質動態を測定した。各脂質は、液体クロマトグラフィー質量分析装置により測定した。
結果を図1に示す。図1より、食物アレルギーにおいては、脾臓中のアラキドン酸(AA)、PGE2及びPGD2等が有意に上昇していることがわかる。
(1)Day46に、脾臓中の脂質動態を測定した。各脂質は、液体クロマトグラフィー質量分析装置により測定した。
結果を図1に示す。図1より、食物アレルギーにおいては、脾臓中のアラキドン酸(AA)、PGE2及びPGD2等が有意に上昇していることがわかる。
(2)Day46に、血清中のOVA特異的IgE、IgA、IgM、IgG1及びIgG2a濃度を測定した。
その結果、IgM、IgG1及びIgG2には変化がなかったが、図2に示すように、野生種ではOVA特異的IgE及びIgAの産生が増加するのに対し、CRTH2ノックアウトマウスでOVA特異的IgE及びIgAの産生抑制が観察された。
その結果、IgM、IgG1及びIgG2には変化がなかったが、図2に示すように、野生種ではOVA特異的IgE及びIgAの産生が増加するのに対し、CRTH2ノックアウトマウスでOVA特異的IgE及びIgAの産生抑制が観察された。
(3)OVAによるアレルギー症状(痒み、不動化、目の腫脹/立毛/努加呼吸をスコア化したもの)及び下痢(発生率)を検討した。その結果を図3に示す。
図3より、野生種がアレルギー症状及び下痢を発症するのに対し、CRTH2ノックアウトマウスは、これらの症状が明らかに抑制された。
図3より、野生種がアレルギー症状及び下痢を発症するのに対し、CRTH2ノックアウトマウスは、これらの症状が明らかに抑制された。
(4)C57BL/6系マウス(野生型)及び同系統種のプロスタグランジンD合成酵素欠損マウス(L−PGDS-/-及びH−PGDS-/-)、プロスタグランジンD合成酵素トランスジェニックマウス(H−PGDSTG/+)を用いて、感作後(Day28)のOVA特異的IgEの検討を行った。
その結果を図4に示す。図4より、プロスタグランジンD合成酵素遺伝子を有するマウスではOVA特異的IgEの産生が強いのに対し、プロスタグランジンD合成酵素遺伝子欠損マウスではOVA特異的IgEの産生が抑制されることが判明した。プロスタグランジンD合成酵素トランスジェニックマウスではOVA特異的IgEの産生が野生種よりも増強した。
その結果を図4に示す。図4より、プロスタグランジンD合成酵素遺伝子を有するマウスではOVA特異的IgEの産生が強いのに対し、プロスタグランジンD合成酵素遺伝子欠損マウスではOVA特異的IgEの産生が抑制されることが判明した。プロスタグランジンD合成酵素トランスジェニックマウスではOVA特異的IgEの産生が野生種よりも増強した。
(5)Day28に脾臓中の樹状細胞、T細胞、B細胞等の局在を検討した。
その結果、図5に示すように、食物アレルギー反応により、樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合が生じているのに対し、CRTH2ノックアウトマウスではそれらの細胞の会合が抑制されていた。
その結果、図5に示すように、食物アレルギー反応により、樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合が生じているのに対し、CRTH2ノックアウトマウスではそれらの細胞の会合が抑制されていた。
(6)野生種マウスの脾臓からT細胞、B細胞、樹状細胞を分離し、CRTH2ノックアウトマウスに各細胞を移入した。その後OVAで感作し、Day28のOVA特異的IgEを測定した。
図6に示すように、野生種と比べてCRTH2ノックアウトマウスではOVA特異的IgEの産生が抑制されたが、野生種の樹状細胞を移入したCRTH2ノックアウトマウスではOVA特異的IgEの産生が増加した。野生種のT細胞やB細胞を移入してもOVA特異的IgEの産生は変わらなかった。
図6に示すように、野生種と比べてCRTH2ノックアウトマウスではOVA特異的IgEの産生が抑制されたが、野生種の樹状細胞を移入したCRTH2ノックアウトマウスではOVA特異的IgEの産生が増加した。野生種のT細胞やB細胞を移入してもOVA特異的IgEの産生は変わらなかった。
(7)OVAで感作した(Day15)野生種マウスの脾臓中のプロスタグランジンD合成酵素(H−PGDS)発現の局在を検討した。
図7に示すように、プロスタグランジンD合成酵素は脾臓中心動脈の内皮細胞で発現していた。プロスタグランジンD合成酵素を発現している中心動脈の周囲には樹状細胞が局在していた。
図7に示すように、プロスタグランジンD合成酵素は脾臓中心動脈の内皮細胞で発現していた。プロスタグランジンD合成酵素を発現している中心動脈の周囲には樹状細胞が局在していた。
実施例2
実施例1で用いたOVA投与による食物アレルギーモデルマウス(野生種)において、Day28〜Day46に1日に1回ラマトロバン30mg/kgを経口投与した。アレルギー症状、下痢及び血清中OVA特異的IgE濃度を測定した。
その結果、図8に示すように、CRTH2拮抗剤であるラマトロバン投与により、アレルギー症状及び下痢症状が改善し、かつ血清中OVA特異的IgEの産生が有意に抑制された。
実施例1で用いたOVA投与による食物アレルギーモデルマウス(野生種)において、Day28〜Day46に1日に1回ラマトロバン30mg/kgを経口投与した。アレルギー症状、下痢及び血清中OVA特異的IgE濃度を測定した。
その結果、図8に示すように、CRTH2拮抗剤であるラマトロバン投与により、アレルギー症状及び下痢症状が改善し、かつ血清中OVA特異的IgEの産生が有意に抑制された。
実施例3
食物アレルギーにおける肥満細胞数の変化及びラマトロバン投与による肥満細胞数に及ぼす作用を検討した。
CRTH2欠損マウスに実施例1と同様にOVA投与を行い、食物アレルギーにおける肥満細胞数を測定した。また、ラマトロバン投与(実施例2と同じ)による肥満細胞数の変化も検討した。
その結果、図9に示すように、食物アレルギーにより結腸及び回腸の肥満細胞数は増加するが、CRTH2ノックアウトマウスでは結腸(colon)と回腸(ileum)の肥満細胞数は抑制された。また、皮膚(ear)の肥満細胞数は増加しない。これらの結果、アレルギー性鼻炎は肥満細胞依存性ではないが、食物アレルギーは肥満細胞依存性であることがわかる。
また、ラマトロバン投与により、結腸の肥満細胞数は顕著に抑制された(図10)。
食物アレルギーにおける肥満細胞数の変化及びラマトロバン投与による肥満細胞数に及ぼす作用を検討した。
CRTH2欠損マウスに実施例1と同様にOVA投与を行い、食物アレルギーにおける肥満細胞数を測定した。また、ラマトロバン投与(実施例2と同じ)による肥満細胞数の変化も検討した。
その結果、図9に示すように、食物アレルギーにより結腸及び回腸の肥満細胞数は増加するが、CRTH2ノックアウトマウスでは結腸(colon)と回腸(ileum)の肥満細胞数は抑制された。また、皮膚(ear)の肥満細胞数は増加しない。これらの結果、アレルギー性鼻炎は肥満細胞依存性ではないが、食物アレルギーは肥満細胞依存性であることがわかる。
また、ラマトロバン投与により、結腸の肥満細胞数は顕著に抑制された(図10)。
実施例4
OVA誘発性の食物アレルギーに対して、アレルギー性鼻炎治療薬として用いられている抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン)を投与し、結腸、回腸の肥満細胞数の変化、尿中PGDMの変化を検討した。
その結果、図11に示すように、抗ヒスタミン剤(H1-blocker)では、食物アレルギー症状を抑制せず(図11A)、肥満細胞数も減少せず(図11B)、肥満細胞数の指標となる尿中PGDMにも影響せず(図11C)、炎症の指標となるPGDMに大きな変化を与えない(図11D)。
OVA誘発性の食物アレルギーに対して、アレルギー性鼻炎治療薬として用いられている抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン)を投与し、結腸、回腸の肥満細胞数の変化、尿中PGDMの変化を検討した。
その結果、図11に示すように、抗ヒスタミン剤(H1-blocker)では、食物アレルギー症状を抑制せず(図11A)、肥満細胞数も減少せず(図11B)、肥満細胞数の指標となる尿中PGDMにも影響せず(図11C)、炎症の指標となるPGDMに大きな変化を与えない(図11D)。
実施例5
(方法)
Balb/c系マウス(野生;CRTH2+/+)及び同種のCRTH2-/-(CRTH2ノックアウトマウス)を用いて、OVA特異的IgEの検討を行った。
抗原としてオボアルブミン(OVA)を用いた。OVA300μgを1週間おきに2回皮下投与し、感作を行った。
(方法)
Balb/c系マウス(野生;CRTH2+/+)及び同種のCRTH2-/-(CRTH2ノックアウトマウス)を用いて、OVA特異的IgEの検討を行った。
抗原としてオボアルブミン(OVA)を用いた。OVA300μgを1週間おきに2回皮下投与し、感作を行った。
OVA最終皮下投与後の1週間後に、血清中のOVA特異的IgE濃度を測定した。
その結果、図12に示すように、野生種ではOVA特異的IgEが増加するのに対し、CRTH2ノックアウトマウスでOVA特異的IgEの産生抑制が観察された。
その結果、図12に示すように、野生種ではOVA特異的IgEが増加するのに対し、CRTH2ノックアウトマウスでOVA特異的IgEの産生抑制が観察された。
Claims (20)
- CRTH2拮抗剤を有効成分とする、食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
- 食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである請求項1記載の食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
- CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である請求項1又は2記載の食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載の食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤を含有する食物アレルギー治療薬。
- CRTH2拮抗剤を有効成分とする、食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性の抑制剤。
- 食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤製造のための、CRTH2拮抗剤の使用。
- 食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである請求項6記載の使用。
- CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である請求項6又は7記載の使用。
- CRTH2拮抗剤を含有する食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤の、食物アレルギー治療薬製造のための使用。
- 食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性の抑制剤製造のための、CRTH2拮抗剤の使用。
- 食物アレルギーアレルゲン特異的IgEの産生を抑制するために用いる、CRTH2拮抗剤。
- 食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである請求項11記載のCRTH2拮抗剤。
- CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である請求項11又は12記載のCRTH2拮抗剤。
- 食物アレルギーを治療するために用いる、CRTH2拮抗剤を含有する食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤。
- 食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性を抑制するために用いる、CRTH2拮抗剤。
- CRTH2拮抗剤の有効量を投与することを特徴とする、食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制方法。
- 食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制が、CRTH2拮抗剤による二次リンパ組織における樹状細胞、T細胞及びB細胞の会合抑制によるものである請求項16記載の方法。
- CRTH2拮抗剤が、ラマトロバン及びCAY10471から選ばれる成分である請求項16又は17記載の方法。
- CRTH2拮抗剤を含有する食物アレルギーアレルゲン特異的IgE産生抑制剤の有効量を投与することを特徴とする、食物アレルギーの治療方法。
- CRTH2拮抗剤の有効量を投与することを特徴とする、食物アレルギーにおける肥満細胞数増加及び/又は肥満細胞活性の抑制方法。
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