JPWO2017104313A1 - 光学フィルム - Google Patents
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Abstract
本発明の課題は、温度環境に応じて近赤外光遮蔽率を調節できる二酸化バナジウム含有粒子を含有する光学フィルムであって、使用環境による影響を受けにくい光学フィルムを提供することである。
本発明の光学フィルム(1)は、透明基材(2)上に、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層(3)を有し、光学機能層(3)の透明基材(2)とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層(5)を有することを特徴とする。
本発明の光学フィルム(1)は、透明基材(2)上に、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層(3)を有し、光学機能層(3)の透明基材(2)とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層(5)を有することを特徴とする。
Description
本発明は、光学フィルムに関し、より詳しくは、温度環境に応じて近赤外光遮蔽率を調節できる二酸化バナジウム含有粒子を含有する光学フィルムであって、使用環境による影響を受けにくい光学フィルムに関する。
近年、車窓から入り込む太陽光の影響によって人肌で感じる熱線を遮り、高い断熱性又は遮熱性を備えた合わせガラスが市場に流通している。最近では、電気自動車等の普及に伴い、車内の冷房効率を高める観点から、合わせガラスに適用する近赤外光(熱線)遮蔽フィルムの開発が盛んに行われている。
近赤外光遮蔽フィルムを車体や建物の窓ガラスに適用することにより、車内のエア・コンディショナー等の冷房設備への負荷を低減することができ、省エネルギー対策として有効な手段である。
近赤外光遮蔽フィルムを車体や建物の窓ガラスに適用することにより、車内のエア・コンディショナー等の冷房設備への負荷を低減することができ、省エネルギー対策として有効な手段である。
近赤外光遮蔽フィルムは、太陽光の照度が高い赤道近傍の低緯度地帯では、その高い近赤外光遮蔽能により好ましく利用されている。しかしながら、中緯度〜高緯度地帯の冬場においては、逆に、太陽光をできるだけ車内や室内に取り込みたい場合にも遮蔽してしまうという問題がある。
上記問題に対し、近赤外光遮蔽フィルムに、近赤外光の遮蔽や透過の光学的性質を温度により制御するサーモクロミック材料を適用する方法の検討がなされている。その代表例として、二酸化バナジウム(以下、VO2ともいう。)が挙げられる。VO2は、67℃前後の温度領域で相転移を起こし、サーモクロミック性を示すことが知られている。すなわち、このVO2の特性を利用した光学フィルムにより、高温になると熱の原因となる近赤外光を遮蔽し、低い温度では近赤外光を透過するといった特性を発現することが可能となる。その結果、夏場の暑いときは、近赤外光を遮蔽して室内の温度上昇を抑制し、冬場の寒いときは、光エネルギーを取り込むことができるようになる。
このような特性を備えたVO2の製造方法としては、バナジウム化合物とヒドラジン又はその水和物とを水熱合成することにより、VO2粒子を得る方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、透明基材上に、上記水熱合成により作製したVO2粒子を透明樹脂中に分散させたVO2分散樹脂層を形成し、積層体とすることにより、サーモクロミックフィルムを提供できることが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、透明基材上に、上記水熱合成により作製したVO2粒子を透明樹脂中に分散させたVO2分散樹脂層を形成し、積層体とすることにより、サーモクロミックフィルムを提供できることが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
こうしたサーモクロミックフィルムを窓に貼り付けて、エア・コンディショナーの風(冷風)が直接当たる場所で使用した場合、本来は近赤外光を遮蔽したい状況でも温度上昇が抑えられて近赤外光を遮蔽しないことがあるなど、使用環境による影響を受けて、本来期待される性能が機能しないことがあった。
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、温度環境に応じて近赤外光遮蔽率を調節できる二酸化バナジウム含有粒子を含有する光学フィルムであって、使用環境による影響を受けにくい光学フィルムを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、光学機能層の透明基材とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層を有することにより、使用環境による影響を受けにくい光学フィルムを提供できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.透明基材上に、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を有する光学フィルムであって、
前記光学機能層の前記透明基材とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層を有することを特徴とする光学フィルム。
前記光学機能層の前記透明基材とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層を有することを特徴とする光学フィルム。
2.前記透明断熱層の熱抵抗が、1.0×10−4〜2.5×10−3m2・K/Wの範囲内であることを特徴とする第1項に記載の光学フィルム。
3.前記透明基材若しくは前記透明断熱層、又は前記透明基材と前記透明断熱層との間の層に、光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する染料又は顔料が含有されていることを特徴とする第1項又は第2項に記載の光学フィルム。
4.光波長400〜700nmの範囲内における前記光学フィルムの平均光吸収率が、23℃において、20〜80%の範囲内であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の光学フィルム。
本発明の上記手段により、温度環境に応じて近赤外光遮蔽率を調節できる二酸化バナジウム含有粒子を含有する光学フィルムであって、使用環境による影響を受けにくい光学フィルムを提供することができる。
本発明の効果の発現機構・作用機構については明確になっていないが、以下のように推察している。
本発明の光学フィルムは、透明基材上に、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を有し、更に、光学機能層の透明基材とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層を有することを特徴とする。これにより、使用環境による影響を受けにくい光学フィルムを提供可能とするものである。
本発明の光学フィルムにおいては、光学機能層を挟むようにして、透明基材、光学機能層、透明断熱層の順に積層されることで、透明基材及び透明断熱層がバッファーとなり、光学機能層に対する使用環境の影響を抑え、太陽光による光学機能層の加熱度合に応じてクロミック性の切り替えが可能となったものと考えている。
本発明の光学フィルムにおいては、光学機能層を挟むようにして、透明基材、光学機能層、透明断熱層の順に積層されることで、透明基材及び透明断熱層がバッファーとなり、光学機能層に対する使用環境の影響を抑え、太陽光による光学機能層の加熱度合に応じてクロミック性の切り替えが可能となったものと考えている。
本発明の光学フィルムは、透明基材上に、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を有し、光学機能層の透明基材とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層を有することを特徴とする。この特徴は、各請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、使用環境による影響を受けにくいことから、透明断熱層の熱抵抗が1.0×10−4〜2.5×10−3m2・K/Wの範囲内であることが好ましい。
また、透明基材若しくは透明断熱層、又は透明基材と透明断熱層との間の層に、光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する染料又は顔料が含有されていることが好ましい。光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する染料又は顔料が、太陽光を吸収して加熱され、二酸化バナジウム含有粒子が含有されている光学機能層に熱を伝えることで、使用環境の影響を受けずに、より効果的に太陽光の加熱度合に応じたクロミック性の切り替えが可能となる。
また、二酸化バナジウム含有粒子の相転移前後の近赤外光の遮蔽効果及び透過効果を有効に利用できることから、光波長400〜700nmの範囲内における光学フィルムの平均光吸収率が、23℃において、20〜85%の範囲内であることが好ましい。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、数値範囲を表す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用している。
《光学フィルムの概要》
本発明の光学フィルムは、透明基材上に、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を有し、当該光学機能層の透明基材とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層を有することを特徴とする。
なお、本発明でいう「透明」とは、可視光領域における平均光線透過率が30%以上であることをいい、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上である。
本発明の光学フィルムは、透明基材上に、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を有し、当該光学機能層の透明基材とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層を有することを特徴とする。
なお、本発明でいう「透明」とは、可視光領域における平均光線透過率が30%以上であることをいい、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上である。
また、本発明の光学フィルムにおいては、透明基材若しくは透明断熱層、又は透明基材と透明断熱層との間の層に、光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する染料又は顔料が含有されていることが好ましい態様である。
本発明における光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する染料又は顔料としては、400〜700nmの範囲内の光を吸収する材料であれば特に制限されないが、350〜750nmの範囲内に極大吸収波長を持つ染料又は顔料であることが、効率的に400〜700nmの範囲内の光を吸収できることからより好ましい。
ここで、本発明において、「染料」とは、着色する色材として利用され、水や有機溶媒などのいずれかの溶媒に溶解するものをいう。「顔料」とは、着色する色材として利用され、水や有機溶媒などに溶解しない色素が微粉末状になったものをいう。
ここで、本発明において、「染料」とは、着色する色材として利用され、水や有機溶媒などのいずれかの溶媒に溶解するものをいう。「顔料」とは、着色する色材として利用され、水や有機溶媒などに溶解しない色素が微粉末状になったものをいう。
本発明において、光波長350〜750nmの範囲内に極大吸収波長を持つ染料としては、具体的には、アントラキノン系色素、フタロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、トリアリールメタン系色素、インジゴ系色素などが挙げられる。
また、顔料として、カラーインデックス(C.I.;TheSocietyofDyersandColourists社発行)においてピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
C.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド4、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド8、C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド10、C.I.ピグメントレッド11、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド14、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド17、C.I.ピグメントレッド18、C.I.ピグメントレッド19、C.I.ピグメントレッド21、C.I.ピグメントレッド22、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド30、C.I.ピグメントレッド31、C.I.ピグメントレッド32、C.I.ピグメントレッド37、C.I.ピグメントレッド38、C.I.ピグメントレッド40、C.I.ピグメントレッド41、C.I.ピグメントレッド42、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド49:1、C.I.ピグメントレッド49:2、C.I.ピグメントレッド50:1、C.I.ピグメントレッド52:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド57:2、C.I.ピグメントレッド58:2、C.I.ピグメントレッド58:4、C.I.ピグメントレッド60:1、C.I.ピグメントレッド63:1、C.I.ピグメントレッド63:2、C.I.ピグメントレッド64:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド83、C.I.ピグメントレッド88、C.I.ピグメントレッド90:1、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド101、C.I.ピグメントレッド102、C.I.ピグメントレッド104、C.I.ピグメントレッド105、C.I.ピグメントレッド106、C.I.ピグメントレッド108、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド113、C.I.ピグメントレッド114、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド151、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメントレッド171、C.I.ピグメントレッド172、C.I.ピグメントレッド174、C.I.ピグメントレッド175、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド187、C.I.ピグメントレッド188、C.I.ピグメントレッド190、C.I.ピグメントレッド193、C.I.ピグメントレッド194、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド226、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド243、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド265
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60
C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36
C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25
C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7
中でも、同フタロシアニン系のC.I.ピグメントブルー15:3(極大吸収波長630nm、720nm)、C.I.ピグメントブルー15:4(極大吸収波長640nm、740nm)、C.I.ピグメントブルー16(極大吸収波長620nm、690nm)などを好ましく用いることができる。
また、本発明の光学フィルムは、光波長400〜700nmの範囲内における平均光吸収率が、23℃において、20〜80%の範囲内であることが好ましい。
光波長400〜700nmの範囲内における平均光吸収率(%)は、以下のようにして求めることができる。
光波長400〜700nmの範囲内における平均光吸収率(%)は、以下のようにして求めることができる。
光波長400〜700nmの範囲内における平均光吸収率(%)
=100−{(光波長400〜700nmの範囲内における平均分光透過率)−(光波長400〜700nmの範囲内における平均分光反射率)}
=100−{(光波長400〜700nmの範囲内における平均分光透過率)−(光波長400〜700nmの範囲内における平均分光反射率)}
平均分光透過率及び平均分光反射率は、分光光度計を用いて測定することができる。本発明においては、日本分光社製紫外可視近赤外分光光度計V−670を用いて測定する。
具体的には、測定対象物である光学フィルムの温度が23℃となるように、恒温室内を23℃、55%RHとなるように設定し、恒温室内に光学フィルムを3時間放置して平衡状態にした後に、上記の測定を行う。
具体的には、測定対象物である光学フィルムの温度が23℃となるように、恒温室内を23℃、55%RHとなるように設定し、恒温室内に光学フィルムを3時間放置して平衡状態にした後に、上記の測定を行う。
また、光波長1300nmにおける分光透過率が、23℃において、50%以上であることが、二酸化バナジウム含有粒子の相転移前後の遮蔽効果及び透過効果を有効に利用できることから好ましい。
さらに、光波長550nmにおける分光透過率が、23℃において、20〜60%の範囲内であることが、光学フィルムの着色の点で好ましい。
なお、これら分光透過率の測定も、上記と同様の分光光度計を用いることができる。
さらに、光波長550nmにおける分光透過率が、23℃において、20〜60%の範囲内であることが、光学フィルムの着色の点で好ましい。
なお、これら分光透過率の測定も、上記と同様の分光光度計を用いることができる。
光波長400〜700nmの範囲内における平均光吸収率を、20〜80%の範囲内とするための手段としては、例えば、上記した染料又は顔料を含有する塗布液の塗布量を調整することによって制御することができる。塗布量は、染料又は顔料の吸収係数によって異なるが、おおよそ染料又は顔料の1m2あたりの塗布量として0.01〜1gの範囲内である。
《光学フィルムの層構成》
本発明の光学フィルムは、透明基材と少なくとも1層の透明断熱層とで、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を挟持するように構成されていることを特徴とする。
本発明の光学フィルムは、透明基材と少なくとも1層の透明断熱層とで、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を挟持するように構成されていることを特徴とする。
また、光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する染料又は顔料が含有されている層が、透明基材と透明断熱層との間に着色剤層として設けられていてもよいし、染料又は顔料が二酸化バナジウム含有粒子とともに光学機能層に含有されていてもよい。また、染料又は顔料が、透明基材又は透明断熱層に含有されていてもよい。
染料又は顔料が吸収した太陽熱を効率的に二酸化バナジウム含有粒子に移行させる観点から、染料又は顔料は、二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層又は当該光学機能層に直接接触する隣接層に含有されていることが好ましい(後述の図1D〜H参照。)。
染料又は顔料が吸収した太陽熱を効率的に二酸化バナジウム含有粒子に移行させる観点から、染料又は顔料は、二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層又は当該光学機能層に直接接触する隣接層に含有されていることが好ましい(後述の図1D〜H参照。)。
本発明の光学フィルムの代表的な構成としては、以下の(1)〜(9)の構成を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
(1)透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/透明基材/粘着層(図1A参照。)
(2)クリアハードコート層/透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/透明基材/粘着層(図1B参照。)
(3)染料又は顔料が含有された着色剤層兼クリアハードコート層/透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/透明基材/粘着層(図1C参照。)
(4)クリアハードコート層/染料又は顔料が含有された着色剤層兼透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/透明基材/粘着層(図1D参照。)
(5)クリアハードコート層/透明断熱層/染料又は顔料が含有された着色剤層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/透明基材/粘着層(図1E参照。)
(6)クリアハードコート層/透明断熱層/染料又は顔料と、二酸化バナジウム含有粒子とが含有された着色剤層兼光学機能層/透明基材/粘着層(図1F参照。)
(7)クリアハードコート層/透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/染料又は顔料が含有された着色剤層/透明基材/粘着層(図1G参照。)
(8)クリアハードコート層/透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/染料又は顔料が含有された着色剤層兼透明基材/粘着層(図1H参照。)
(9)クリアハードコート層/透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/透明基材/染料又は顔料が含有された着色剤層兼粘着層(図1I参照。)
(2)クリアハードコート層/透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/透明基材/粘着層(図1B参照。)
(3)染料又は顔料が含有された着色剤層兼クリアハードコート層/透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/透明基材/粘着層(図1C参照。)
(4)クリアハードコート層/染料又は顔料が含有された着色剤層兼透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/透明基材/粘着層(図1D参照。)
(5)クリアハードコート層/透明断熱層/染料又は顔料が含有された着色剤層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/透明基材/粘着層(図1E参照。)
(6)クリアハードコート層/透明断熱層/染料又は顔料と、二酸化バナジウム含有粒子とが含有された着色剤層兼光学機能層/透明基材/粘着層(図1F参照。)
(7)クリアハードコート層/透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/染料又は顔料が含有された着色剤層/透明基材/粘着層(図1G参照。)
(8)クリアハードコート層/透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/染料又は顔料が含有された着色剤層兼透明基材/粘着層(図1H参照。)
(9)クリアハードコート層/透明断熱層/二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層/透明基材/染料又は顔料が含有された着色剤層兼粘着層(図1I参照。)
上記粘着層は、ガラス等に貼り付け可能となっている。
以下、(5)の構成を例にとって説明する。
以下、(5)の構成を例にとって説明する。
図1Eに示す光学フィルム1は、透明基材2の一方の面に、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層3、光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する染料又は顔料が含有された着色剤層4、透明断熱層5及びクリアハードコート層6がこの順に積層され、透明基材2の他方の面に、粘着層7が積層されている。
光学機能層3においては、二酸化バナジウム含有粒子は、バインダー樹脂中に分散された状態で存在している。
着色剤層4においては、染料又は顔料が分散された状態で存在している。
着色剤層4においては、染料又は顔料が分散された状態で存在している。
光学機能層3中における二酸化バナジウム含有粒子の1次粒子による数平均粒径は、顔料を構成する顔料粒子の1次粒子による数平均粒径よりも大きいことが好ましい。
光学機能層3中における二酸化バナジウム含有粒子の数平均粒径は、下記の方法に従って求めることができる。
光学機能層3中における二酸化バナジウム含有粒子の数平均粒径は、下記の方法に従って求めることができる。
はじめに、光学フィルム1を構成する光学機能層3の側面をミクロトームによりトリミングして、図1Eに示すような断面の超薄切片を作製する。次いで、その超薄切片について、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、1万〜10万倍で撮影する。撮影した断面の一定領域内の単一粒子で存在している二酸化バナジウム含有粒子の1次粒子について、その粒径を測定する。このとき、測定する二酸化バナジウム含有粒子は、50〜100個の範囲内であることが好ましい。もし、二酸化バナジウム含有粒子が球形でない場合には、粒子の投影面積を円換算し、その直径をもって粒径とする。1次粒子の各直径について、数平均直径を求める。切り出した断面部には粒子分布のバラつきがあるため、このような測定を異なる断面領域10か所について行い、全体の数平均直径を求め、これを本発明でいう数平均粒径(nm)とする。
本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子の詳細については後述するが、1次粒子の数平均粒径としては、5〜100nmの範囲内であることが好ましい。
また、顔料を構成する顔料粒子の1次粒子の数平均粒径は、1〜100nmの範囲内であることが好ましい。なお、顔料粒子の数平均粒径は、例えば、二酸化バナジウム含有粒子の1次粒子径と同様に超薄切片の透過電子顕微鏡観察(TEM)によって求めることができる。
また、顔料を構成する顔料粒子の1次粒子の数平均粒径は、1〜100nmの範囲内であることが好ましい。なお、顔料粒子の数平均粒径は、例えば、二酸化バナジウム含有粒子の1次粒子径と同様に超薄切片の透過電子顕微鏡観察(TEM)によって求めることができる。
〈光学機能層〉
本発明に係る光学機能層には、二酸化バナジウム含有粒子とバインダー樹脂とが含有されている。
本発明に係る光学機能層には、二酸化バナジウム含有粒子とバインダー樹脂とが含有されている。
(二酸化バナジウム含有粒子)
本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子の結晶形は、特に制限はないが、サーモクロミック性(自動調光性)を効率よく発現させる観点から、ルチル型の二酸化バナジウム含有粒子(VO2含有粒子)を用いることが、特に好ましい。
本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子の結晶形は、特に制限はないが、サーモクロミック性(自動調光性)を効率よく発現させる観点から、ルチル型の二酸化バナジウム含有粒子(VO2含有粒子)を用いることが、特に好ましい。
ルチル型の二酸化バナジウム含有粒子は、相転移温度以下では、単斜晶系(monoclinic)の構造を有するため、M型とも呼ばれる。本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子においては、目的を損なわない範囲で、A型又はB型などの他の結晶型の二酸化バナジウム含有粒子を含んでもよい。
本発明においては、二酸化バナジウム含有粒子の金属成分の95原子%以上がバナジウムであることが好ましく、これにより良好なサーモクロミック性を発揮することができる。すなわち、バナジウム以外の金属がドープされている場合には、5原子%未満でドープされていれば十分である。例えば、バナジウムの他に、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、ゲルマニウム(Ge)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)、フッ素(F)及びリン(P)からなる群から選択される少なくとも一つの元素を含んでいてもよい。
また、二酸化バナジウム含有粒子のアスペクト比としては、1.0〜3.0の範囲内であることが好ましい。
このような特徴をもつ二酸化バナジウム含有粒子では、アスペクト比が十分に小さく、形状が等方的であるので、溶液に添加した場合の分散性が良好である。加えて、単結晶の粒径が十分に小さいので、従来の粒子に比べて、良好なサーモクロミック性を発揮することができる。
このような特徴をもつ二酸化バナジウム含有粒子では、アスペクト比が十分に小さく、形状が等方的であるので、溶液に添加した場合の分散性が良好である。加えて、単結晶の粒径が十分に小さいので、従来の粒子に比べて、良好なサーモクロミック性を発揮することができる。
また、本発明に係る光学機能層における二酸化バナジウム含有粒子の濃度としては、特に制限はないが、おおむね光学機能層全質量に対し、5〜80質量%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは5〜60質量%の範囲内であり、更に好ましくは5〜40質量%の範囲内である。
(1)二酸化バナジウム含有粒子の製造方法
一般に、二酸化バナジウム含有粒子の製造方法としては、固相法により合成された二酸化バナジウム焼結体を粉砕する方法や、五酸化二バナジウム(V2O5)やバナジン酸アンモニウム(NH4VO3)などの5価のバナジウム化合物を原料にヒドラジンやシュウ酸等の還元剤を併用し、あるいは、硫酸バナジル等の4価のバナジウム化合物を原料として、液相で二酸化バナジウムを合成しながら粒子成長させる水系合成法が挙げられる。
本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子の製造方法としては、平均1次粒子径が小さく、粒径のばらつきを抑制することができる点で、液相で二酸化バナジウム含有粒子を合成しながら粒子成長させる水系合成法が好ましい。
一般に、二酸化バナジウム含有粒子の製造方法としては、固相法により合成された二酸化バナジウム焼結体を粉砕する方法や、五酸化二バナジウム(V2O5)やバナジン酸アンモニウム(NH4VO3)などの5価のバナジウム化合物を原料にヒドラジンやシュウ酸等の還元剤を併用し、あるいは、硫酸バナジル等の4価のバナジウム化合物を原料として、液相で二酸化バナジウムを合成しながら粒子成長させる水系合成法が挙げられる。
本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子の製造方法としては、平均1次粒子径が小さく、粒径のばらつきを抑制することができる点で、液相で二酸化バナジウム含有粒子を合成しながら粒子成長させる水系合成法が好ましい。
さらに、水系合成法としては、水熱合成法と、超臨界状態を用いた水系合成法(超臨界水熱合成法ともいう。)が挙げられる。水熱合成法の詳細については後述する。また、超臨界状態を用いた水系合成法の詳細については、例えば、特開2010−58984号公報の段落0011、0015〜0018に記載されている製造方法を参照することができる。
上記水系合成法の中でも、水熱合成法を適用することが好ましい。
上記水系合成法の中でも、水熱合成法を適用することが好ましい。
また、二酸化バナジウム含有粒子の製造方法として、必要に応じて、粒子成長の核となる微小なTiO2等の粒子を核粒子として添加し、その核粒子を成長させることにより二酸化バナジウム含有粒子を製造することもできる。
次いで、本発明に好適な水熱合成法による二酸化バナジウム含有粒子の製造方法について、その詳細を更に説明する。
以下に、代表的な水熱合成法による二酸化バナジウム含有粒子の製造工程を示す。
以下に、代表的な水熱合成法による二酸化バナジウム含有粒子の製造工程を示す。
(工程1)
バナジウム(V)を含む物質(I)と、ヒドラジン(N2H4)又はその水和物(N2H4・nH2O)と、水とを混ぜて溶液(A)を調製する。この溶液は、物質(I)が水中に溶解した水溶液であってもよいし、物質(I)が水中に分散した懸濁液であってもよい。
バナジウム(V)を含む物質(I)と、ヒドラジン(N2H4)又はその水和物(N2H4・nH2O)と、水とを混ぜて溶液(A)を調製する。この溶液は、物質(I)が水中に溶解した水溶液であってもよいし、物質(I)が水中に分散した懸濁液であってもよい。
物質(I)としては、例えば、五酸化二バナジウム(V2O5)、バナジン酸アンモニウム(NH4VO3)、三塩化酸化バナジウム(VOCl3)、メタバナジン酸ナトリウム(NaVO3)等が挙げられる。なお、物質(I)としては、五価のバナジウム(V)を含む化合物であれば、特に限定されない。ヒドラジン(N2H4)及びその水和物(N2H4・nH2O)は、物質(I)の還元剤として機能するものであって、水に容易に溶解する性質を有する。
溶液(A)は、最終的に得られる二酸化バナジウム(VO2)の単結晶微粒子に元素を添加するため、添加する元素を含む物質(II)を更に含有していてもよい。添加する元素としては、例えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、ゲルマニウム(Ge)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)、フッ素(F)又はリン(P)が挙げられる。
また、この溶液(A)は、酸化性又は還元性を有する物質(III)を更に含有していてもよい。物質(III)としては、例えば、過酸化水素(H2O2)が挙げられる。酸化性又は還元性を有する物質(III)を添加することにより、溶液のpHを調整したり、物質(I)であるバナジウム(V)を含む物質を均一に溶解させたりすることができる。
(工程2)
次に、調製した溶液(A)を用いて、水熱反応処理を行う。ここで、「水熱反応」とは、温度と圧力とが、水の臨界点(374℃、22MPa)よりも低い熱水(亜臨界水)中において生じる化学反応を意味する。水熱反応処理は、例えば、オートクレーブ装置内で行われる。水熱反応処理により、二酸化バナジウム(VO2)含有の単結晶微粒子が得られる。
次に、調製した溶液(A)を用いて、水熱反応処理を行う。ここで、「水熱反応」とは、温度と圧力とが、水の臨界点(374℃、22MPa)よりも低い熱水(亜臨界水)中において生じる化学反応を意味する。水熱反応処理は、例えば、オートクレーブ装置内で行われる。水熱反応処理により、二酸化バナジウム(VO2)含有の単結晶微粒子が得られる。
水熱反応処理の条件(例えば、反応物の量、処理温度、処理圧力、処理時間等。)は、適宜設定されるが、水熱反応処理の温度は、例えば、250〜350℃の範囲内であり、好ましくは250〜300℃の範囲内であり、より好ましくは250〜280℃の範囲内である。温度を低くすることにより、得られる単結晶微粒子の粒径を小さくすることができるが、過度に粒径が小さいと、結晶性が低くなる。
また、水熱反応処理の時間は、例えば、1時間〜5日の範囲内であることが好ましい。時間を長くすることにより、得られる単結晶微粒子の粒径等を制御することができるが、過度に長い処理時間では、エネルギー消費量が多くなる。
また、水熱反応処理の時間は、例えば、1時間〜5日の範囲内であることが好ましい。時間を長くすることにより、得られる単結晶微粒子の粒径等を制御することができるが、過度に長い処理時間では、エネルギー消費量が多くなる。
(工程3)
必要に応じて、得られた二酸化バナジウム含有粒子の表面に、樹脂によるコーティング処理又は表面改質処理を行ってもよい。これにより、二酸化バナジウム含有粒子の表面が保護され、表面改質された単結晶微粒子を得ることができる。本発明では、その中でも、二酸化バナジウム含有粒子の表面を後述する水系バインダー樹脂と同じ又は同種の樹脂により被覆されていることが好ましい態様である。
なお、本発明でいう「被覆」とは、二酸化バナジウム含有粒子に対し、当該樹脂により粒子全面が完全に覆われている状態であっても、あるいは、粒子表面の一部が樹脂により覆われている状態であってもよい。
必要に応じて、得られた二酸化バナジウム含有粒子の表面に、樹脂によるコーティング処理又は表面改質処理を行ってもよい。これにより、二酸化バナジウム含有粒子の表面が保護され、表面改質された単結晶微粒子を得ることができる。本発明では、その中でも、二酸化バナジウム含有粒子の表面を後述する水系バインダー樹脂と同じ又は同種の樹脂により被覆されていることが好ましい態様である。
なお、本発明でいう「被覆」とは、二酸化バナジウム含有粒子に対し、当該樹脂により粒子全面が完全に覆われている状態であっても、あるいは、粒子表面の一部が樹脂により覆われている状態であってもよい。
以上の工程1〜工程3を経て、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム(VO2)含有の単結晶微粒子を含む分散液が得られる。
(2)二酸化バナジウム含有粒子分散液の不純物の除去処理
上記水系合成法により調製された二酸化バナジウム含有粒子の分散液中には、合成過程で生じた残渣などの不純物が含まれており、光学機能層を形成する際に2次凝集粒子発生のきっかけとなって、光学機能層の長期保存での劣化要因となることがあることから、あらかじめ分散液の段階で不純物を除去することが好ましい。
上記水系合成法により調製された二酸化バナジウム含有粒子の分散液中には、合成過程で生じた残渣などの不純物が含まれており、光学機能層を形成する際に2次凝集粒子発生のきっかけとなって、光学機能層の長期保存での劣化要因となることがあることから、あらかじめ分散液の段階で不純物を除去することが好ましい。
二酸化バナジウム含有粒子分散液中の不純物を除去する方法としては、従来公知の異物や不純物を分離する手段を適用することができ、例えば、二酸化バナジウム含有粒子分散液に遠心分離を施し、二酸化バナジウム含有粒子を沈殿させ、上澄み中の不純物を除去し、再び分散媒を添加、分散する方法でもよいし、限外ろ過膜などの交換膜を用いて不純物を系外へ除去する方法でもよいが、二酸化バナジウム含有粒子の凝集を防止する観点からは、限外ろ過膜を用いる方法が最も好ましい。
限外ろ過膜の材質としては、セルロース系、ポリエーテルスルホン系、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などを挙げることができ、その中でも、ポリエーテルスルホン系、PTFEを用いることが好ましい。
(3)二酸化バナジウム含有粒子を含む溶媒分散液の調製方法:溶媒置換処理
本発明においては、疎水系バインダー樹脂を使用する場合は、上記水系合成法により二酸化バナジウム含有粒子を含む水系分散液を調製した後、水系分散液として、二酸化バナジウム含有粒子が乾燥過程を経ることなく、溶媒置換工程により二酸化バナジウム含有粒子を含む溶媒分散液を調製することが好ましい。
本発明においては、疎水系バインダー樹脂を使用する場合は、上記水系合成法により二酸化バナジウム含有粒子を含む水系分散液を調製した後、水系分散液として、二酸化バナジウム含有粒子が乾燥過程を経ることなく、溶媒置換工程により二酸化バナジウム含有粒子を含む溶媒分散液を調製することが好ましい。
上記溶媒置換工程としては、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液を濃縮する濃縮工程と、濃縮液に溶媒を添加して希釈する溶媒希釈工程より構成され、濃縮工程とそれに続く溶媒希釈工程とで構成される処理操作を2回以上繰り返して、二酸化バナジウム含有粒子を含む非水系の溶媒分散液を調製する工程であることが好ましい。
具体的な二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液の濃縮工程で用いる濃縮手段としては、限外ろ過方法であることが好ましい。
以下、溶媒置換処理の詳細な方法について説明する。
本発明に係る溶媒置換処理で適用可能な溶媒は、有機溶媒であり、好ましくは、非水系の有機溶媒である。最終的には、二酸化バナジウム含有粒子を含む水系分散液を構成している媒体である水を有機溶媒に置換して、二酸化バナジウム含有粒子を含む溶媒分散液を調製する工程である。溶媒分散液とすることにより、光学機能層を形成する疎水性バインダー樹脂との相溶性が向上し、均一性の高い光学機能層を形成することができる。
溶媒としては、特に制限はなく適宜選択することができるが、例えば、アセトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶媒,酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒,エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶媒、ジオキサン、ヘキサン、オクタン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド等、同時に適用する疎水性バインダー樹脂を溶解させるものであれば使用可能である。
具体的な溶媒置換処理について、図を交えて説明する。
図2は、本発明に適用可能な溶媒置換処理装置の一例を示す概略フロー図である。
図2に示す溶媒置換処理装置10は、上記調製した二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液12を貯留するための調製釜11、希釈用の溶媒18を貯留している溶媒ストック釜17、溶媒18を調整釜11に添加する溶媒供給ライン19、調製釜11内に貯留されている分散液12を循環ポンプ14により循環させる循環ライン13、循環ライン13の経路内に濃縮手段として、限外ろ過部15、分散液中の媒体を系外に排出する排出口16で構成されている。
(工程A)
調製釜11に、分散液12として、上記方法で調製した二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液を貯留して、循環ポンプ14により循環させながら、限外ろ過部15で、分散液12中の水分を排出口16より排出して、所定の濃度まで濃縮する。濃縮の目安としては、初期体積に対し20体積%まで濃縮する。これ以上に過度の濃縮を行うと、粒子密度の上昇に伴う粒子凝集が生じるため、避けることが好ましい。また、この濃縮操作においては、分散液12を乾燥させないことが重要である。
調製釜11に、分散液12として、上記方法で調製した二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液を貯留して、循環ポンプ14により循環させながら、限外ろ過部15で、分散液12中の水分を排出口16より排出して、所定の濃度まで濃縮する。濃縮の目安としては、初期体積に対し20体積%まで濃縮する。これ以上に過度の濃縮を行うと、粒子密度の上昇に伴う粒子凝集が生じるため、避けることが好ましい。また、この濃縮操作においては、分散液12を乾燥させないことが重要である。
(工程B)
次いで、20体積%まで濃縮した分散液12に対し、溶媒ストック釜17より溶媒供給ライン19を経由して、溶媒18を初期体積の80体積%相当添加し、十分に撹拌混合して、第1次の溶媒置換した分散液12を調製する。
次いで、20体積%まで濃縮した分散液12に対し、溶媒ストック釜17より溶媒供給ライン19を経由して、溶媒18を初期体積の80体積%相当添加し、十分に撹拌混合して、第1次の溶媒置換した分散液12を調製する。
(工程C)
次いで、上記工程Aと同様にして、循環ポンプ14により循環させながら、限外ろ過部15で、分散液12中の媒体(水+溶媒)を排出口16から系外に排出して、再び20体積%の濃度まで濃縮する。
次いで、上記工程Aと同様にして、循環ポンプ14により循環させながら、限外ろ過部15で、分散液12中の媒体(水+溶媒)を排出口16から系外に排出して、再び20体積%の濃度まで濃縮する。
(工程D)
次いで、上記工程Bと同様にして、濃縮した分散液12に対し、溶媒ストック釜17より溶媒供給ライン19を経由して、溶媒18を80質量%相当添加し、十分に撹拌混合して、第2次の溶媒置換した分散液12を調製する。
次いで、上記工程Bと同様にして、濃縮した分散液12に対し、溶媒ストック釜17より溶媒供給ライン19を経由して、溶媒18を80質量%相当添加し、十分に撹拌混合して、第2次の溶媒置換した分散液12を調製する。
(工程E)
最終的には、工程A及び工程Bによる濃縮及び溶媒希釈操作を、少なくとも2回以上繰り返して、水分含有量を0.1〜5.0質量%の範囲内に調整した二酸化バナジウム含有粒子を含有する溶媒分散液を調製する。なお、水分含有量は、例えば、カールフィッシャー法等により測定して求めることができる。
最終的には、工程A及び工程Bによる濃縮及び溶媒希釈操作を、少なくとも2回以上繰り返して、水分含有量を0.1〜5.0質量%の範囲内に調整した二酸化バナジウム含有粒子を含有する溶媒分散液を調製する。なお、水分含有量は、例えば、カールフィッシャー法等により測定して求めることができる。
すなわち、本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子を含む溶媒分散液においては、水分をある程度含有することができ、30質量%以下であり、好ましくは10質量%以下であり、特に好ましくは5.0質量%以下である。また、下限は、0.01質量%以上であり、好ましくは0.05質量%以上であり、特に好ましくは0.1質量%である。したがって、水分含有量としては、0.01〜30質量%が好ましい範囲であり、0.1〜5.0質量%の範囲内であることが、特に好ましい態様である。当該溶媒分散液中の水分が30質量%以下であれば、光学機能層形成時に、共存する疎水性バインダーの造膜性を阻害することがなく、低ヘイズとすることができ、0.01質量%以上であれば温度変化時の近赤外光透過率と近赤外光遮蔽率との変化幅をある程度大きくすることができる。特に、含水率が5.0質量%以下であれば、二酸化バナジウム含有粒子の酸化防止と、共存する疎水性バインダーの造膜性に対する影響を更に抑制することができ、ヘイズもより低いレベルに維持することができる。また、0.1質量%以上とすることにより、温度変化時の近赤外光透過率と近赤外光遮蔽率との変化幅を更に拡大することができ、好ましい条件である。
上記溶媒置換処理で用いる限外ろ過方法としては、例えば、リサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)No.10208(1972)、No.13122(1975)及びNo.16351(1977)などを参照することができる。操作条件として重要な圧力差や流量は、大矢春彦著「膜利用技術ハンドブック」幸書房出版(1978)、p275に記載の特性曲線を参考に選定することができる。
限外ろ過膜は、膜材質として、有機膜では、すでにモジュールとして組み込まれた平板型、スパイラル型、円筒型、中空糸型、ホローファイバー型などが旭化成(株)、ダイセル化学(株)、(株)東レ、(株)日東電工などから市販されているが、耐溶媒性のある膜としては、日本ガイシ(株)、(株)ノリタケなどのセラミック膜が好ましい。
具体的には、例えば、ろ過膜としてSartorius stedim社製ビバフロー50(有効ろ過面積50cm2、分画分子量5000)を用い、流速300ml/min、液圧100kPa、室温(25℃)で限外ろ過を行う方法や、ポリエーテルスルホン製で分画分子量が30万のろ過膜を有する限外ろ過装置(日本ミリポア株式会社製 ペリコン2カセット)等を挙げることができる。
(バインダー樹脂)
次いで、本発明に係る光学機能層の形成に用いるバインダー樹脂について説明する。
本発明に適用可能なバインダー樹脂としては、特に制限はないが、水系バインダー樹脂又は疎水系バインダー樹脂であることが好ましい。
上述したとおり、水系合成法により二酸化バナジウム含有粒子を含む水系分散液を調製した後、上記溶媒置換工程により、二酸化バナジウム含有粒子を含む溶媒分散液を調製する場合には、疎水系バインダー樹脂を使用することが好ましく、溶媒置換工程を行わない場合には水系バインダー樹脂を使用することが好ましい。
次いで、本発明に係る光学機能層の形成に用いるバインダー樹脂について説明する。
本発明に適用可能なバインダー樹脂としては、特に制限はないが、水系バインダー樹脂又は疎水系バインダー樹脂であることが好ましい。
上述したとおり、水系合成法により二酸化バナジウム含有粒子を含む水系分散液を調製した後、上記溶媒置換工程により、二酸化バナジウム含有粒子を含む溶媒分散液を調製する場合には、疎水系バインダー樹脂を使用することが好ましく、溶媒置換工程を行わない場合には水系バインダー樹脂を使用することが好ましい。
(1)水系バインダー樹脂
本発明でいう水系バインダー樹脂とは、20℃における水100gに対し、0.5g以上溶解する樹脂材料を表し、より好ましくは1.0g以上溶解する樹脂である。また、熱水に溶解させた後、20℃で同様に溶解している樹脂も、本発明でいう水系バインダー樹脂として定義する。
本発明でいう水系バインダー樹脂とは、20℃における水100gに対し、0.5g以上溶解する樹脂材料を表し、より好ましくは1.0g以上溶解する樹脂である。また、熱水に溶解させた後、20℃で同様に溶解している樹脂も、本発明でいう水系バインダー樹脂として定義する。
本発明に係る光学機能層の形成に有用な水系バインダー樹脂としては、例えば、ゼラチン類、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等のタンパク質、セルロース類、アルギン酸ソーダ、セルロース硫酸エステル、デキストリン、デキストラン、デキストラン硫酸塩等の糖誘導体、増粘多糖類等の天然由来素材や、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂、スチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート−スチレンスルホン酸カリウム共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。
中でも、二酸化バナジウム含有粒子との親和性が高く、膜形成の乾燥時にも粒子の凝集を防ぐ効果の高い、ヒドロキシ基を有する繰り返し単位成分を50mol%以上含有するポリマーであることが好ましく、こうしたポリマーとしては、セルロース類、ポリビニルアルコール類、ヒドロキシ基を有するアクリル系樹脂などを挙げることができ、その中でも、ポリビニルアルコール類、セルロース類が最も好ましく利用できる。
以下、本発明に係る光学機能層の形成に有用な代表的な水系バインダー樹脂について説明する。
(1.1)ポリビニルアルコール類
本発明で好ましく用いられるポリビニルアルコール類としては、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールを用いることができる。
通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
本発明で好ましく用いられるポリビニルアルコール類としては、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールを用いることができる。
通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開昭61−10483号公報に記載されているような、第一級〜第三級アミノ基や第四級アンモニウム基を上記ポリビニルアルコールの主鎖又は側鎖中に有するポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化することにより得られる。
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、トリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10mol%、好ましくは0.2〜5mol%である。
アニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平1−206088号公報に記載されているようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号公報及び同63−307979号公報に記載されているような、ビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体及び特開平7−285265号公報に記載されているような水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
また、ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平7−9758号公報に記載されているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号公報に記載されている疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等が挙げられる。ポリビニルアルコールは、重合度や変性の種類などが異なる2種類以上を併用することもできる。
本発明で用いられるポリビニルアルコール類は、合成品を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。ポリビニルアルコールとして用いられる市販品の例としては、例えば、PVA−102、PVA−103、PVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−120、PVA−124、PVA−203、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−235(以上、株式会社クラレ製)、JC−25、JC−33、JF−03、JF−04、JF−05、JP−03、JP−04、JP−05、JP−45(以上、日本酢ビ・ポバール株式会社製)等が挙げられる。
(1.2)セルロース類
本発明に係る光学機能層の形成に用いることのできるセルロース類としては、水溶性のセルロース誘導体が好ましく、例えば、カルボキシメチルセルロース(セルロースカルボキシメチルエーテル)、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体や、カルボン酸基含有セルロース類であるカルボキシメチルセルロース(セルロースカルボキシメチルエーテル)、カルボキシエチルセルロース等を挙げることができる。その他には、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロース、セルロース硫酸エステル等のセルロース誘導体を挙げることができる。
本発明に係る光学機能層の形成に用いることのできるセルロース類としては、水溶性のセルロース誘導体が好ましく、例えば、カルボキシメチルセルロース(セルロースカルボキシメチルエーテル)、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体や、カルボン酸基含有セルロース類であるカルボキシメチルセルロース(セルロースカルボキシメチルエーテル)、カルボキシエチルセルロース等を挙げることができる。その他には、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロース、セルロース硫酸エステル等のセルロース誘導体を挙げることができる。
本発明においては、水系バインダー樹脂が、ヒドロキシ基を有する繰り返し単位を50mol%以上含有するポリマーであることが好ましい態様の一つであるが、セルロース類の場合では、繰り返し単位成分はもともと三つのヒドロキシ基を有し、この三つのヒドロキシ基の一部が置換されている。ヒドロキシ基を有する繰り返し単位成分を50mol%以上含有するとは、この置換基にヒドロキシ基を有する繰り返し単位成分、又は、置換されていないヒドロキシ基が一つ以上残った繰り返し単位成分が50mol%以上含有することを表す。
(1.3)ゼラチン類
本発明に適用可能なゼラチンとしては、従来、ハロゲン化銀写真感光材料分野で広く用いられてきた各種ゼラチンを適用することができ、例えば、酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチンの他に、ゼラチンの製造過程で酵素処理をする酵素処理ゼラチン及びゼラチン誘導体、すなわち分子中に官能基としてのアミノ基、イミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基を有し、それと反応して得る基を持った試薬で処理し改質したものでもよい。ゼラチンの一般的製造法に関してはよく知られており、例えば、T.H.James:The Theory of Photographic Process 4th.ed.1977(Macmillan)55頁、科学写真便覧(上)72〜75頁(丸善)、写真工学の基礎−銀塩写真編119〜124頁(コロナ社)等の記載を参考にすることができる。また、リサーチ・ディスクロージャー誌第176巻、No.17643(1978年12月)のIX頁に記載されているゼラチンを挙げることができる。
本発明に適用可能なゼラチンとしては、従来、ハロゲン化銀写真感光材料分野で広く用いられてきた各種ゼラチンを適用することができ、例えば、酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチンの他に、ゼラチンの製造過程で酵素処理をする酵素処理ゼラチン及びゼラチン誘導体、すなわち分子中に官能基としてのアミノ基、イミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基を有し、それと反応して得る基を持った試薬で処理し改質したものでもよい。ゼラチンの一般的製造法に関してはよく知られており、例えば、T.H.James:The Theory of Photographic Process 4th.ed.1977(Macmillan)55頁、科学写真便覧(上)72〜75頁(丸善)、写真工学の基礎−銀塩写真編119〜124頁(コロナ社)等の記載を参考にすることができる。また、リサーチ・ディスクロージャー誌第176巻、No.17643(1978年12月)のIX頁に記載されているゼラチンを挙げることができる。
また、水系バインダー樹脂として、ゼラチンを用いる場合、必要に応じてゼラチンの硬膜剤を添加することもできる。使用できる硬膜剤としては、通常の写真乳剤層の硬膜剤として使用されている公知の化合物を使用でき、例えば、ビニルスルホン化合物、尿素−ホルマリン縮合物、メラニン−ホルマリン縮合物、エポキシ系化合物、アジリジン系化合物、活性オレフィン類、イソシアネート系化合物などの有機硬膜剤、クロム、アルミニウム、ジルコニウムなどの無機多価金属塩類などを挙げることができる。
(1.4)増粘多糖類
本発明で用いることのできる増粘多糖類としては、特に制限はなく、例えば、一般に知られている天然単純多糖類、天然複合多糖類、合成単純多糖類及び合成複合多糖類を挙げることができ、これら多糖類の詳細については、「生化学事典(第2版),東京化学同人出版」、「食品工業」第31巻(1988)21頁等を参照することができる。
本発明で用いることのできる増粘多糖類としては、特に制限はなく、例えば、一般に知られている天然単純多糖類、天然複合多糖類、合成単純多糖類及び合成複合多糖類を挙げることができ、これら多糖類の詳細については、「生化学事典(第2版),東京化学同人出版」、「食品工業」第31巻(1988)21頁等を参照することができる。
本発明でいう増粘多糖類とは、糖類の重合体であり分子内に水素結合基を多数有するもので、温度による分子間の水素結合力の違いにより、低温時の粘度と高温時の粘度差が大きな特性を備えた多糖類であり、更に金属酸化物微粒子を添加すると、低温時にその金属酸化物微粒子との水素結合によると思われる粘度上昇を起こすものであり、その粘度上昇幅は、添加することにより15℃における粘度が1.0mPa・s以上の上昇を生じる多糖類であり、好ましくは5.0mPa・s以上であり、更に好ましくは10.0mPa・s以上の粘度上昇能を備えた多糖類である。
本発明に適用可能な増粘多糖類としては、例えば、ガラクタン(例えば、アガロース、アガロペクチン等)、ガラクトマンノグリカン(例えば、ローカストビーンガム、グアラン等)、キシログルカン(例えば、タマリンドガム等)、グルコマンノグリカン(例えば、蒟蒻マンナン、木材由来グルコマンナン、キサンタンガム等)、ガラクトグルコマンノグリカン(例えば、針葉樹材由来グリカン)、アラビノガラクトグリカン(例えば、大豆由来グリカン、微生物由来グリカン等)、グルコラムノグリカン(例えば、ジェランガム等)、グリコサミノグリカン(例えば、ヒアルロン酸、ケラタン硫酸等)、アルギン酸及びアルギン酸塩、寒天、κ−カラギーナン、λ−カラギーナン、ι−カラギーナン、ファーセレラン等の紅藻類に由来する天然高分子多糖類等が挙げられ、塗布液中に共存する二酸化バナジウム含有粒子の分散安定性を低下させない観点から、好ましくは、その構成単位がカルボン酸基やスルホン酸基を有しないものが好ましい。そのような多糖類としては、例えば、L−アラビトース、D−リボース、2−デオキシリボース、D−キシロースなどのペントース、D−グルコース、D−フルクトース、D−マンノース、D−ガラクトースなどのヘキソースのみからなる多糖類であることが好ましい。具体的には、主鎖がグルコースであり、側鎖もグルコースであるキシログルカンとして知られるタマリンドシードガムや、主鎖がマンノースで側鎖がグルコースであるガラクトマンナンとして知られるグアーガム、カチオン化グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、ローカストビーンガム、タラガムや、主鎖がガラクトースで側鎖がアラビノースであるアラビノガラクタンを好ましく使用することができる。本発明においては、特には、タマリンド、グアーガム、カチオン化グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガムが好ましい。
(1.5)反応性官能基を有するポリマー類
本発明に適用可能な水系バインダー樹脂としては、反応性官能基を有するポリマー類が挙げられ、例えば、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂、スチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート−スチレンスルホン酸カリウム共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。これらの中で、特に好ましい例としては、ポリビニルピロリドン類及びこれを含有する共重合体が挙げられる。
本発明に適用可能な水系バインダー樹脂としては、反応性官能基を有するポリマー類が挙げられ、例えば、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂、スチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート−スチレンスルホン酸カリウム共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。これらの中で、特に好ましい例としては、ポリビニルピロリドン類及びこれを含有する共重合体が挙げられる。
また、ヒドロキシ基を有するアクリル系ポリマーの詳細については、国際公開第2011/148931号の段落0049〜0052に記載されている内容を参照することができる。
(2)疎水性バインダー樹脂
本発明でいう疎水性バインダー樹脂とは、100gの水に対し、液温25℃での溶解量が1.0g未満である樹脂をいい、更に好ましくは、溶解量が0.5g未満の樹脂であり、特に好ましくは、溶解量が0.25g未満の樹脂である。
本発明でいう疎水性バインダー樹脂とは、100gの水に対し、液温25℃での溶解量が1.0g未満である樹脂をいい、更に好ましくは、溶解量が0.5g未満の樹脂であり、特に好ましくは、溶解量が0.25g未満の樹脂である。
疎水性バインダー樹脂としては、疎水性ポリマー、又は疎水性バインダー樹脂の単量体を用い、硬化処理工程でポリマー化した樹脂であることが好ましい。
本発明に適用可能な疎水性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)等のオレフィン系ポリマー、アクリル酸エステル系共重合体、塩化ビニル、塩素化ビニル樹脂等の含ハロゲン系ポリマー、ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等のスチレン系ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等のポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルスルホン、ポリオキシベンジレン、ポリアミドイミド、ポリブタジエン系ゴム、アクリル系ゴムを配合したABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)やASA樹脂(アクリロニトリル−スチレン−アクリレート樹脂)、セルロース系樹脂、ブチラール系樹脂等が挙げられる。
また、本発明に適用可能な疎水性バインダー樹脂として、疎水性バインダー樹脂の単量体を用い、硬化処理工程でポリマー化する樹脂を挙げることができ、その代表的な疎水性バインダー樹脂材料としては、活性エネルギー線の照射により硬化する化合物であり、具体的にはラジカル活性種による重合反応により硬化するラジカル重合性化合物、及びカチオン活性種によるカチオン重合反応により硬化するカチオン重合性化合物を挙げることができる。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物が挙げられ、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリル、スチレン、更に種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられる。
カチオン重合性化合物としては、各種公知のカチオン重合性のモノマーが使用できる。例えば、特開平6−9714号公報、特開2001−31892号公報、特開2001−40068号公報、特開2001−55507号公報、特開2001−310938号公報、特開2001−310937号公報、特開2001−220526号公報に例示されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
上記化合物とともに光重合開始剤を含有することが好ましい。光重合開始剤としては、「UV・EB硬化技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラドテック研究会編集)などに掲載されている、あらゆる公知の光重合開始剤を用いることができる。
本発明においては、各構成材料と、二酸化バナジウム含有粒子を含む溶媒分散液とを含む光学機能層形成用塗布液を、例えば、透明基材上に塗布した後、その後、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射する。これにより形成した光学機能層薄膜を構成する組成物は速やかに硬化する。
活性エネルギー線の光源としては、紫外線を照射する場合には、例えば紫外線LED、紫外線レーザー、水銀アークランプ、キセノンアークランプ、低圧水銀灯、蛍光ランプ、炭素アークランプ、タングステン−ハロゲン複写ランプ及び太陽光を使用することができる。電子線により硬化させる場合には、通常300eVの以下のエネルギーの電子線で硬化させるが、1〜5Mradの照射量で瞬時に硬化させることも可能である。
(光学機能層のその他の添加剤)
本発明に係る光学機能層に、本発明の目的とする効果を損なわない範囲で適用可能な各種の添加剤を、以下に列挙する。例えば、特開昭57−74193号公報、特開昭57−87988号公報、特開昭62−261476号公報等に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号公報、特開昭57−87989号公報、特開昭60−72785号公報、特開昭61−146591号公報、特開平1−95091号公報、特開平3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオン又はノニオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、特開昭59−52689号公報、特開昭62−280069号公報、特開昭61−242871号公報、特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、防黴剤、帯電防止剤、マット剤、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、滑剤、赤外線吸収剤、色素、顔料等の公知の各種添加剤などが挙げられる。
本発明に係る光学機能層に、本発明の目的とする効果を損なわない範囲で適用可能な各種の添加剤を、以下に列挙する。例えば、特開昭57−74193号公報、特開昭57−87988号公報、特開昭62−261476号公報等に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号公報、特開昭57−87989号公報、特開昭60−72785号公報、特開昭61−146591号公報、特開平1−95091号公報、特開平3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオン又はノニオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、特開昭59−52689号公報、特開昭62−280069号公報、特開昭61−242871号公報、特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、防黴剤、帯電防止剤、マット剤、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、滑剤、赤外線吸収剤、色素、顔料等の公知の各種添加剤などが挙げられる。
(光学機能層の形成方法)
本発明に係る光学機能層の形成方法としては、特に制限はないが、水系バインダー樹脂を使用する場合と、疎水系バインダー樹脂を使用する場合とで異なる。
本発明に係る光学機能層の形成方法としては、特に制限はないが、水系バインダー樹脂を使用する場合と、疎水系バインダー樹脂を使用する場合とで異なる。
水系バインダー樹脂を使用する場合には、水系合成法により二酸化バナジム含有粒子を調製した後、乾燥させる工程を経ることがなく、二酸化バナジウム含有粒子が会合せずに離間して存在する分散液の状態で、水系バインダー樹脂を水系溶媒に溶解して調製した水系バインダー樹脂溶液を混合させることにより、水系の光学機能層形成用塗布液を調製し、この光学機能層形成用塗布液を湿式塗布方式により、透明基材上に塗布、乾燥して光学機能層を形成する方法が好ましい。
疎水系バインダー樹脂を使用する場合には、水系バインダー樹脂を使用した場合と同様に、二酸化バナジウム含有粒子を調製する。その後は、乾燥させる工程を経ることがなく、溶媒置換工程により二酸化バナジム含有粒子を含む溶媒分散液を調製した後、疎水系バインダー樹脂等と混合、溶解して、非水系の光学機能層形成用塗布液を調製し、この非水系の光学機能層形成用塗布液を湿式塗布方式により、透明基材上に、塗布、乾燥して光学機能層を形成する方法が好ましい。
上記光学機能層の形成に用いる湿式塗布方式としては、特に制限されず、例えば、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、スライド型カーテン塗布法、又は米国特許第2761419号明細書、米国特許第2761791号明細書などに記載のスライドホッパー塗布法、エクストルージョンコート法などが挙げられる。
〈透明断熱層〉
本発明に係る透明断熱層としては、透明で熱の伝達を抑える効果があれば特に制限はないが、例えば、透明ポリマー層、透明多孔質層、中空粒子や多孔質粒子を含有する層などを挙げることができる。
本発明に係る透明断熱層としては、透明で熱の伝達を抑える効果があれば特に制限はないが、例えば、透明ポリマー層、透明多孔質層、中空粒子や多孔質粒子を含有する層などを挙げることができる。
熱の伝達を抑えるため、透明断熱層の熱抵抗(R)は、1.0×10−4〜2.5×10−3m2・K/Wの範囲内であることが好ましく、1.5×10−4〜1.5×10−3の範囲内であることがより好ましい。透明断熱層の熱抵抗(R)が1.0×10−4m2・K/W以上であれば、エア・コンディショナー等の外部の環境の影響を防ぐ効果が大きく、2.5×10−3m2・K/W以下であれば、昇温した光学フィルムに当たる太陽光が弱くなった際、光学フィルムの降温が早く、近赤外光の遮蔽を継続することを抑制することができる。
なお、熱抵抗(R)(m2・K/W)は、厚さ(d)(m)÷材料の熱伝導率(λ)(W/(m・K))で求めることができる。
なお、熱抵抗(R)(m2・K/W)は、厚さ(d)(m)÷材料の熱伝導率(λ)(W/(m・K))で求めることができる。
透明断熱層の厚さは、透明断熱層の構成材料(熱伝導率(λ))に応じて、適宜設定すればよい。
(透明ポリマー層)
透明ポリマー層としては、例えば、透明樹脂フィルムを挙げることができる。透明樹脂フィルムとしては、例えば、ポリオレフィンフィルム(例えば、シクロオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アクリルフィルム(ポリメチルメタクリレート等)等を用いることができ、好ましくはポリエチレンテレフタレートフィルムである。
透明ポリマー層としては、例えば、透明樹脂フィルムを挙げることができる。透明樹脂フィルムとしては、例えば、ポリオレフィンフィルム(例えば、シクロオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アクリルフィルム(ポリメチルメタクリレート等)等を用いることができ、好ましくはポリエチレンテレフタレートフィルムである。
(透明多孔質層)
透明多孔質層を形成する方法としては、例えば、ゾル−ゲル法を用いる多孔質層の形成方法を利用することができる。例えば、シリカ多孔質体の製造方法は、一般に、アルコキシシランを加水分解し、生成したシリカゾルを重縮合して湿潤ゲルとし、これを乾燥してシリカ多孔質体とすることができる。
透明多孔質層を形成する方法としては、例えば、ゾル−ゲル法を用いる多孔質層の形成方法を利用することができる。例えば、シリカ多孔質体の製造方法は、一般に、アルコキシシランを加水分解し、生成したシリカゾルを重縮合して湿潤ゲルとし、これを乾燥してシリカ多孔質体とすることができる。
(中空粒子含有層)
中空粒子含有層としては、例えば、特表2000−500113号公報、特開2005−263550号公報、特開2012−144394号公報等に記載の中空粒子を透明樹脂に含有させた層を利用することができる。中空粒子を透明樹脂に含有させて層を形成する方法としては、前述の光学機能層において、二酸化バナジウム含有粒子の代わりに中空粒子を用いることで同様に作製することができる。
中空粒子含有層としては、例えば、特表2000−500113号公報、特開2005−263550号公報、特開2012−144394号公報等に記載の中空粒子を透明樹脂に含有させた層を利用することができる。中空粒子を透明樹脂に含有させて層を形成する方法としては、前述の光学機能層において、二酸化バナジウム含有粒子の代わりに中空粒子を用いることで同様に作製することができる。
(多孔質粒子含有層)
多孔質粒子含有層としては、例えば、メチルシリケートモノマーを常圧乾燥又は臨界乾燥でエアロゲル化したものを微粒子化した粒子を透明樹脂に含有させた層を利用することができる。例えば、特開2013−100406号公報等を参考にすることができる。
多孔質粒子含有層としては、例えば、メチルシリケートモノマーを常圧乾燥又は臨界乾燥でエアロゲル化したものを微粒子化した粒子を透明樹脂に含有させた層を利用することができる。例えば、特開2013−100406号公報等を参考にすることができる。
〈透明基材〉
本発明に適用可能な透明基材としては、透明であれば特に制限はなく、ガラス、石英、透明樹脂フィルム等を挙げることができるが、可撓性の付与及び生産適性(製造工程適性)の観点からは、透明樹脂フィルムであることが好ましい。
本発明に適用可能な透明基材としては、透明であれば特に制限はなく、ガラス、石英、透明樹脂フィルム等を挙げることができるが、可撓性の付与及び生産適性(製造工程適性)の観点からは、透明樹脂フィルムであることが好ましい。
透明基材の熱抵抗(R)は、1.0×10−4〜2.5×10−3m2・K/Wの範囲内であることが好ましい。透明基材の熱抵抗(R)が1.0×10−4m2・K/W以上であれば、エア・コンディショナー等の外部の環境の影響を防ぐ効果が大きい。また、光学フィルムに対してガラスの熱容量が大きいために、外気の温度が下がって、近赤外光の遮蔽の必要がなくなっても太陽で温められたガラスの余熱の影響で近赤外光遮蔽状態を継続することがあった。透明基材の熱抵抗(R)が2.5×10−3m2・K/W以下であることでガラスの熱の影響を抑えることができ、より外部環境の影響を受けない光学フィルムとすることができる。
本発明に係る透明基材の厚さは、30〜200μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは30〜100μmの範囲内であり、更に好ましくは35〜70μmでの範囲内である。透明基材の厚さが30μm以上であれば、取扱い中にシワ等が発生しにくくなり、厚さが200μm以下であれば、ガラス基材と貼り合わせる際のガラス曲面への追従性がよくなる。
本発明に係る透明基材は、二軸配向ポリエステルフィルムであることが好ましいが、未延伸又は少なくとも一方に延伸されたポリエステルフィルムを用いることもできる。強度向上、熱膨張抑制の点から延伸フィルムが好ましい。特に、本発明の光学フィルムを具備した合わせガラスを、自動車用のガラスとして用いられる際に、延伸フィルムがより好ましい。
本発明に係る透明基材は、光学フィルムのシワの生成や光学機能層の割れを防止する観点から、温度150℃において、熱収縮率が0.1〜3.0%の範囲内であることが好ましく、1.5〜3.0%の範囲内であることがより好ましく、1.9〜2.7%であることが更に好ましい。
本発明の光学フィルムに適用可能な透明基材としては、透明であれば特に制限されることはいが、種々の樹脂フィルムを用いることが好ましく、例えば、ポリオレフィンフィルム(例えば、シクロオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、トリアセチルセルロースフィルム等を用いることができ、好ましくは、シクロオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム、トリアセチルセルロースフィルムである。
透明樹脂フィルムは、成膜過程で片面又は両面にインラインで下引層塗布液を塗布することが好ましい。本発明においては、成膜工程中での下引塗布をインライン下引という。
〈着色剤層〉
本発明においては、光学フィルムの層構成のうち、上記(5)又は(7)の層構成のように(図1E又は図1G参照。)、本発明に係る染料又は顔料を、二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層に直接接触する隣接層として着色剤層に含有させてもよい。着色剤層のバインダーとしては、例えば、前述の疎水性バインダー樹脂を用いることができる。
本発明においては、光学フィルムの層構成のうち、上記(5)又は(7)の層構成のように(図1E又は図1G参照。)、本発明に係る染料又は顔料を、二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層に直接接触する隣接層として着色剤層に含有させてもよい。着色剤層のバインダーとしては、例えば、前述の疎水性バインダー樹脂を用いることができる。
〈クリアハードコート層〉
本発明に係るクリアハードコート層(CHC層)は、透明断熱層の光学機能層とは反対側に設けられる層である。
本発明においては、上記(3)の層構成のように(図1C参照。)、染料又は顔料をクリアハードコート層に含有させてもよい。
本発明に係るクリアハードコート層(CHC層)は、透明断熱層の光学機能層とは反対側に設けられる層である。
本発明においては、上記(3)の層構成のように(図1C参照。)、染料又は顔料をクリアハードコート層に含有させてもよい。
クリアハードコート層のクリアハードコート材としては、ポリシロキサンに代表される無機系材料、活性エネルギー線硬化樹脂等を使用することができる。
無機系材料は、湿気硬化(常温〜加温)が必要であり、硬化温度、硬化時間、コストの観点から、本発明では活性エネルギー線硬化樹脂を使用することが好ましい。
無機系材料は、湿気硬化(常温〜加温)が必要であり、硬化温度、硬化時間、コストの観点から、本発明では活性エネルギー線硬化樹脂を使用することが好ましい。
活性エネルギー線樹脂とは、紫外線や電子線のような活性線照射により架橋反応等を経て硬化する樹脂をいう。活性エネルギー線硬化樹脂としては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーを含む成分が好ましく用いられ、紫外線や電子線のような活性線を照射することによって硬化させて活性エネルギー線硬化樹脂層が形成される。活性エネルギー線硬化樹脂としては紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等が代表的なものとして挙げられるが、紫外線照射によって硬化する樹脂が好ましい。
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂、又は紫外線硬化型エポキシ樹脂等が好ましく用いられる。中でも、紫外線硬化型アクリレート系樹脂が好ましい。紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂は、一般にポリエステルポリオールにイソシアネートモノマー又はプレポリマーを反応させて得られた生成物に、更に2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下、アクリレートにはメタクリレートを包含するものとしてアクリレートのみを表示する。)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等のヒドロキシ基を有するアクリレート系のモノマーを反応させることによって容易に得ることができる。
例えば、特開昭59−151110号公報に記載の、ユニディック17−806(DIC(株)製)100質量部とコロネートL(東ソー(株)製)1質量部との混合物等が好ましく用いられる。
紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂は、一般にポリエステル末端のヒドロキシ基やカルボキシ基に2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、アクリル酸のようなモノマーを反応させることによって容易に得ることができる(例えば、特開昭59−151112号公報参照。)。
紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂は、エポキシ樹脂の末端のヒドロキシ基にアクリル酸、アクリル酸クロライド、グリシジルアクリレートのようなモノマーを反応させて得られる。
紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂としては、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等を挙げることができる。
紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂は、一般にポリエステル末端のヒドロキシ基やカルボキシ基に2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、アクリル酸のようなモノマーを反応させることによって容易に得ることができる(例えば、特開昭59−151112号公報参照。)。
紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂は、エポキシ樹脂の末端のヒドロキシ基にアクリル酸、アクリル酸クロライド、グリシジルアクリレートのようなモノマーを反応させて得られる。
紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂としては、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等を挙げることができる。
〈粘着層〉
粘着層は、本発明の光学フィルムを他の基材等に粘着させるための層である。本発明の光学フィルムをウインドウフィルムとして用いる場合には、窓ガラスに粘着させるための層である。
本発明においては、光学フィルムの層構成のうち、上記(9)の層構成のように(図1I参照。)、染料又は顔料を粘着層に含有させてもよい。
粘着層は、本発明の光学フィルムを他の基材等に粘着させるための層である。本発明の光学フィルムをウインドウフィルムとして用いる場合には、窓ガラスに粘着させるための層である。
本発明においては、光学フィルムの層構成のうち、上記(9)の層構成のように(図1I参照。)、染料又は顔料を粘着層に含有させてもよい。
粘着層に用いる粘着剤は、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ウレタン系等の粘着剤から選ばれる。経時での黄変がないことからアクリル系、シリコーン系が好ましく、汎用離型シートが使用できる点でアクリル系が最も好ましい。
また、粘着層の厚さは、5〜30μmの範囲内が好ましい。5μm以上あれば粘着性が安定し、30μm以下であれば粘着剤がフィルムのわきからはみ出すことがなく取扱いやすい。
粘着層に貼り合わせるセパレーター(剥離シート)の種類については、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、紙等の基材にシリコーンコート、ポリアルキレンコート、フッ素樹脂コートしたものが使用できるが、寸法安定性、平滑性、剥離安定性の点からポリエステルフィルムにシリコーンコートしたものが特に好ましい。
セパレーターの厚さは、10〜100μmの範囲内が好ましく、更に好ましくは20〜60μmの範囲内である。10μm以上であれば塗布、乾燥時の熱により、フィルムに搬送ジワが生じることがないため好ましい、また、100μm以下であれば経済性の観点から好ましい。
セパレーターの厚さは、10〜100μmの範囲内が好ましく、更に好ましくは20〜60μmの範囲内である。10μm以上であれば塗布、乾燥時の熱により、フィルムに搬送ジワが生じることがないため好ましい、また、100μm以下であれば経済性の観点から好ましい。
《光学フィルムの用途》
本発明の光学フィルムの用途としては、ガラスに後貼りする構成とすることができ、このフィルムを貼合したガラスは、自動車、鉄道車両、航空機、船舶、建築物等に使用できる。フィルムを貼合したガラスは、これらの用途以外にも使用できる。上記フィルムを貼合したガラスは、建築用又は車両に用いることが好ましい。上記フィルムを貼合したガラスは、自動車のフロントガラス、サイドガラス、リアガラス又はルーフガラス等に使用できる。
本発明の光学フィルムの用途としては、ガラスに後貼りする構成とすることができ、このフィルムを貼合したガラスは、自動車、鉄道車両、航空機、船舶、建築物等に使用できる。フィルムを貼合したガラスは、これらの用途以外にも使用できる。上記フィルムを貼合したガラスは、建築用又は車両に用いることが好ましい。上記フィルムを貼合したガラスは、自動車のフロントガラス、サイドガラス、リアガラス又はルーフガラス等に使用できる。
ガラス部材としては、無機ガラス及び有機ガラス(樹脂グレージング)が挙げられる。
無機ガラスとしては、フロート板ガラス、熱線吸収板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス、線入り板ガラス、グリーンガラス等の着色ガラス等が挙げられる。
有機ガラスは、無機ガラスに代用される合成樹脂ガラスである。有機ガラス(樹脂グレージング)としては、ポリカーボネート板、ポリ(メタ)アクリル樹脂板等が挙げられる。ポリ(メタ)アクリル樹脂板としては、ポリメチル(メタ)アクリレート板等が挙げられる。
無機ガラスとしては、フロート板ガラス、熱線吸収板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス、線入り板ガラス、グリーンガラス等の着色ガラス等が挙げられる。
有機ガラスは、無機ガラスに代用される合成樹脂ガラスである。有機ガラス(樹脂グレージング)としては、ポリカーボネート板、ポリ(メタ)アクリル樹脂板等が挙げられる。ポリ(メタ)アクリル樹脂板としては、ポリメチル(メタ)アクリレート板等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
《二酸化バナジウム含有粒子の分散液の調製》
〈二酸化バナジウム含有粒子の分散液1の調製〉
純水25gにバナジン酸アンモニウム(V)(NH4VO3、和光純薬製、特級)を1g混合し、ヒドラジン一水和物(N2H4・H2O、和光純薬社製、特級)の5質量%水溶液0.1gをゆっくり滴下した。
調製した反応液を、高圧用反応分解容器 静置型HU 50mlセット(耐圧ステンレス製外筒、PTFE製試料容器 HUTc−50:三愛科学社製)に入れて、100℃で2時間、続いて275℃で24時間の水熱反応を行った。
反応後、得られた生成物について限外ろ過を用いて洗浄を行い、仕上がりの二酸化バナジウム含有粒子の濃度を3.0質量%に調整し、更に二酸化バナジウム含有粒子100質量部に対して15質量部の割合でポリビニルピロリドン(PVP、日本触媒社製、K−30)を加え、粒径30μmのジルコニアビーズを用いて寿社製スーパーアペックスミルにより1時間分散し、二酸化バナジウム含有粒子の分散液1を調製した。
〈二酸化バナジウム含有粒子の分散液1の調製〉
純水25gにバナジン酸アンモニウム(V)(NH4VO3、和光純薬製、特級)を1g混合し、ヒドラジン一水和物(N2H4・H2O、和光純薬社製、特級)の5質量%水溶液0.1gをゆっくり滴下した。
調製した反応液を、高圧用反応分解容器 静置型HU 50mlセット(耐圧ステンレス製外筒、PTFE製試料容器 HUTc−50:三愛科学社製)に入れて、100℃で2時間、続いて275℃で24時間の水熱反応を行った。
反応後、得られた生成物について限外ろ過を用いて洗浄を行い、仕上がりの二酸化バナジウム含有粒子の濃度を3.0質量%に調整し、更に二酸化バナジウム含有粒子100質量部に対して15質量部の割合でポリビニルピロリドン(PVP、日本触媒社製、K−30)を加え、粒径30μmのジルコニアビーズを用いて寿社製スーパーアペックスミルにより1時間分散し、二酸化バナジウム含有粒子の分散液1を調製した。
〈二酸化バナジウム含有粒子の分散液2の調製〉
3.5質量%の過酸化水素水(和光純薬社製)1gと純水30gとを混合した水溶液に、五酸化二バナジウム(V)(V2O5、特級、和光純薬)1gを加え、30℃で4時間撹拌後、ヒドラジン一水和物(N2H4・H2O、和光純薬社製、特級)の5質量%水溶液0.15gをゆっくり滴下し、1時間撹拌を行った。
この後、アンモニア水(和光純薬、30質量%水溶液)を4質量%に希釈したものを加えて、pH(25℃換算)を5.0に調整した。加えたアンモニア水は、0.2gだった。
調製した反応液を、高圧用反応分解容器 静置型HU 50mlセット(耐圧ステンレス製外筒、PTFE製試料容器 HUTc−50:三愛科学社製)に入れて、275℃・48時間の水熱反応を行った。反応液の水熱反応後のpH(25℃換算)は、8.7であった。
反応後、得られた生成物について限外ろ過を用いて洗浄を行い、仕上がりの二酸化バナジウム含有粒子の濃度を3.0質量%に調整し、更に二酸化バナジウム含有粒子100質量部に対して15質量部の割合でポリビニルピロリドン(PVP、日本触媒社製、K−30)を加え、30μmのジルコニアビーズを用いて寿社製スーパーアペックスミルにより1時間分散し、二酸化バナジウム含有粒子の分散液2を調製した。
3.5質量%の過酸化水素水(和光純薬社製)1gと純水30gとを混合した水溶液に、五酸化二バナジウム(V)(V2O5、特級、和光純薬)1gを加え、30℃で4時間撹拌後、ヒドラジン一水和物(N2H4・H2O、和光純薬社製、特級)の5質量%水溶液0.15gをゆっくり滴下し、1時間撹拌を行った。
この後、アンモニア水(和光純薬、30質量%水溶液)を4質量%に希釈したものを加えて、pH(25℃換算)を5.0に調整した。加えたアンモニア水は、0.2gだった。
調製した反応液を、高圧用反応分解容器 静置型HU 50mlセット(耐圧ステンレス製外筒、PTFE製試料容器 HUTc−50:三愛科学社製)に入れて、275℃・48時間の水熱反応を行った。反応液の水熱反応後のpH(25℃換算)は、8.7であった。
反応後、得られた生成物について限外ろ過を用いて洗浄を行い、仕上がりの二酸化バナジウム含有粒子の濃度を3.0質量%に調整し、更に二酸化バナジウム含有粒子100質量部に対して15質量部の割合でポリビニルピロリドン(PVP、日本触媒社製、K−30)を加え、30μmのジルコニアビーズを用いて寿社製スーパーアペックスミルにより1時間分散し、二酸化バナジウム含有粒子の分散液2を調製した。
〈二酸化バナジウム含有粒子の分散液3の調製〉
純水25gにバナジン酸アンモニウム(V)(NH4VO3、和光純薬製、特級)を1g混合し、ヒドラジン一水和物(N2H4・H2O、和光純薬社製、特級)の5質量%水溶液0.1gをゆっくり滴下した。
調製した反応液を、高圧用反応分解容器 静置型HU 50mlセット(耐圧ステンレス製外筒、PTFE製試料容器 HUTc−50:三愛科学社製)に入れて、100℃で2時間、続いて275℃で24時間の水熱反応を行った。
反応後、反応液を20℃に保った状態で、系内循環させる形で接続したポリエーテルスルホン製で分画分子量が30万のろ過膜を有する限外ろ過装置(日本ミリポア株式会社製ペリコン2カセット)を具備した図2に示す溶媒置換処理装置を用いて濃縮操作を行い、初期の体積を100体積%としたとき、20体積%まで濃縮した後、エチルアルコールを添加して、100体積%とした。次いで、この分散液を再度20体積%まで濃縮した後、溶媒としてメチルエチルケトンを添加して100体積%として、2回の溶媒置換処理を施し、粒子濃度が3質量%の溶媒系の二酸化バナジウム含有粒子の分散液3を調製した。
純水25gにバナジン酸アンモニウム(V)(NH4VO3、和光純薬製、特級)を1g混合し、ヒドラジン一水和物(N2H4・H2O、和光純薬社製、特級)の5質量%水溶液0.1gをゆっくり滴下した。
調製した反応液を、高圧用反応分解容器 静置型HU 50mlセット(耐圧ステンレス製外筒、PTFE製試料容器 HUTc−50:三愛科学社製)に入れて、100℃で2時間、続いて275℃で24時間の水熱反応を行った。
反応後、反応液を20℃に保った状態で、系内循環させる形で接続したポリエーテルスルホン製で分画分子量が30万のろ過膜を有する限外ろ過装置(日本ミリポア株式会社製ペリコン2カセット)を具備した図2に示す溶媒置換処理装置を用いて濃縮操作を行い、初期の体積を100体積%としたとき、20体積%まで濃縮した後、エチルアルコールを添加して、100体積%とした。次いで、この分散液を再度20体積%まで濃縮した後、溶媒としてメチルエチルケトンを添加して100体積%として、2回の溶媒置換処理を施し、粒子濃度が3質量%の溶媒系の二酸化バナジウム含有粒子の分散液3を調製した。
《光学フィルムの作製》
〈光学フィルム101の作製〉
(光学機能層の形成)
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡製A4300、両面易接着層)の透明基材上に、押出コーターを用いて、下記組成の光学機能層形成用塗布液1を、乾燥後の厚さが1.5μmとなる条件で湿式塗布を行い、次いで、50℃の温風を2分間吹きつけて乾燥させて、二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を形成し、光学フィルム101を作製した。
〈光学フィルム101の作製〉
(光学機能層の形成)
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡製A4300、両面易接着層)の透明基材上に、押出コーターを用いて、下記組成の光学機能層形成用塗布液1を、乾燥後の厚さが1.5μmとなる条件で湿式塗布を行い、次いで、50℃の温風を2分間吹きつけて乾燥させて、二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を形成し、光学フィルム101を作製した。
〔光学機能層形成用塗布液1〕
二酸化バナジウム含有粒子の分散液1 10質量部
4質量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトロース60SH−50、信越化学工業社製)水溶液 75質量部
5質量%の界面活性剤水溶液(Triton X−100、シグマアルドリッチ社製) 2質量部
純水 13質量部
二酸化バナジウム含有粒子の分散液1 10質量部
4質量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトロース60SH−50、信越化学工業社製)水溶液 75質量部
5質量%の界面活性剤水溶液(Triton X−100、シグマアルドリッチ社製) 2質量部
純水 13質量部
(クリアハードコート層の形成)
光学機能層上に直接隣接して、下記組成のクリアハードコート層形成用塗布液1を押出コーターを用いて、乾燥膜厚が2μmになるように塗布量を調整して湿式塗布を行い、90℃で1分間乾燥させた。次に、紫外線ランプを用いて、照度100mW/cm2、照射量0.2J/cm2、酸素濃度200ppmの条件で紫外線を照射することにより塗膜を硬化させて、クリアハードコート層を形成した。
光学機能層上に直接隣接して、下記組成のクリアハードコート層形成用塗布液1を押出コーターを用いて、乾燥膜厚が2μmになるように塗布量を調整して湿式塗布を行い、90℃で1分間乾燥させた。次に、紫外線ランプを用いて、照度100mW/cm2、照射量0.2J/cm2、酸素濃度200ppmの条件で紫外線を照射することにより塗膜を硬化させて、クリアハードコート層を形成した。
〔クリアハードコート層形成用塗布液1〕
アロニックス(登録商標)M−305(3、4官能アクリレート、3官能成分60質量%、東亞合成株式会社製) 196質量部
EBECRYL(登録商標)350(2官能シリコンアクリレート、ダイセル・オルネクス株式会社製) MIBK(メチルイソブチルケトン)希釈液(1質量%) 18質量部
ヘキソエートコバルト8%(金属石鹸、東栄化工株式会社製) 3質量部
Irgacure(登録商標)184(光重合開始剤、BASF株式会社製) 13質量部
メガファック(登録商標)F−552(界面活性剤、DIC株式会社製)MIBK(メチルイソブチルケトン)希釈液(1質量%) 9質量部
MIBK(メチルイソブチルケトン) 446質量部
アロニックス(登録商標)M−305(3、4官能アクリレート、3官能成分60質量%、東亞合成株式会社製) 196質量部
EBECRYL(登録商標)350(2官能シリコンアクリレート、ダイセル・オルネクス株式会社製) MIBK(メチルイソブチルケトン)希釈液(1質量%) 18質量部
ヘキソエートコバルト8%(金属石鹸、東栄化工株式会社製) 3質量部
Irgacure(登録商標)184(光重合開始剤、BASF株式会社製) 13質量部
メガファック(登録商標)F−552(界面活性剤、DIC株式会社製)MIBK(メチルイソブチルケトン)希釈液(1質量%) 9質量部
MIBK(メチルイソブチルケトン) 446質量部
(粘着層の形成)
PETフィルムを挟んで光学機能層とは反対側の面に、下記組成の粘着層形成用塗布液1を乾燥膜厚が10μmとなるように塗布を行い、90℃で1分間乾燥させて粘着層を形成することにより、光学フィルム101を作製した。
なお、粘着層側の最表面には、離型フィルム(MRF#25、三菱樹脂株式会社製)を貼り合わせて表面を保護した。
PETフィルムを挟んで光学機能層とは反対側の面に、下記組成の粘着層形成用塗布液1を乾燥膜厚が10μmとなるように塗布を行い、90℃で1分間乾燥させて粘着層を形成することにより、光学フィルム101を作製した。
なお、粘着層側の最表面には、離型フィルム(MRF#25、三菱樹脂株式会社製)を貼り合わせて表面を保護した。
〔粘着層形成用塗布液1〕
N−2147(アクリル系粘着剤、日本合成化学工業株式会社製)
100質量部
Tinuvin(登録商標)477(紫外線吸収剤、BASFジャパン株式会社製) 2.1質量部
コロネート(登録商標)HL(硬化剤、東ソー株式会社製) 5質量部
MIBK(メチルイソブチルケトン) 300質量部
N−2147(アクリル系粘着剤、日本合成化学工業株式会社製)
100質量部
Tinuvin(登録商標)477(紫外線吸収剤、BASFジャパン株式会社製) 2.1質量部
コロネート(登録商標)HL(硬化剤、東ソー株式会社製) 5質量部
MIBK(メチルイソブチルケトン) 300質量部
〈光学フィルム102の作製〉
PETフィルム上に光学機能層を形成するまでは、光学フィルム101と同様に作製した。
PETフィルム上に光学機能層を形成するまでは、光学フィルム101と同様に作製した。
(透明断熱層用PET1の準備)
市販のポリエチレンテレフタレート(PET、固有粘度0.65)を150℃で8時間真空乾燥した後、押出機を用いて280℃でTダイで溶融押出し、冷却ドラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化させて未延伸シートを得た。この未延伸シートを、ロール式縦延伸機を用いて90℃で縦方向に3.5倍延伸した。得られた1軸延伸フィルムをテンター式横延伸機を用いて、第1延伸ゾーン100℃で総横延伸倍率の50%延伸し、更に第2延伸ゾーン120℃で総横延伸倍率3.6倍となるように延伸した。次いで、100℃で2秒間熱処理し、更に第1熱固定ゾーン170℃で5秒間熱固定し、第2熱固定ゾーン210℃で15秒間熱固定した。次いで、横方向に5%弛緩処理しながら室温(25℃)まで30秒かけて徐冷して、厚さ12μmの透明断熱層用PET1を得た。透明断熱層用PET1の熱抵抗は、0.86×10−4m2・K/Wであった。
市販のポリエチレンテレフタレート(PET、固有粘度0.65)を150℃で8時間真空乾燥した後、押出機を用いて280℃でTダイで溶融押出し、冷却ドラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化させて未延伸シートを得た。この未延伸シートを、ロール式縦延伸機を用いて90℃で縦方向に3.5倍延伸した。得られた1軸延伸フィルムをテンター式横延伸機を用いて、第1延伸ゾーン100℃で総横延伸倍率の50%延伸し、更に第2延伸ゾーン120℃で総横延伸倍率3.6倍となるように延伸した。次いで、100℃で2秒間熱処理し、更に第1熱固定ゾーン170℃で5秒間熱固定し、第2熱固定ゾーン210℃で15秒間熱固定した。次いで、横方向に5%弛緩処理しながら室温(25℃)まで30秒かけて徐冷して、厚さ12μmの透明断熱層用PET1を得た。透明断熱層用PET1の熱抵抗は、0.86×10−4m2・K/Wであった。
透明断熱層用PET1のそれぞれの表面に12W・min/m2のコロナ放電処理を施し、下記組成の易接着層形成用塗布液1を乾燥膜厚0.4μmになるように塗布し、その上に12W・min/m2のコロナ放電処理を施し、下記組成の易接着層形成用塗布液2を乾燥膜厚0.06μmになるように塗布し、易接着層塗布済み透明断熱層用PET1とした。
〔易接着層形成用塗布液1〕
ブチルアクリレート30重量%、t−ブチルアクリレート20重量%、スチレン25重量%、2−ヒドロキシエチルアクリレート25重量%の共重合体ラテックス液(固形分30%) 50g
化合物(UL−1) 0.2g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 0.05g
純水 1000ml
ブチルアクリレート30重量%、t−ブチルアクリレート20重量%、スチレン25重量%、2−ヒドロキシエチルアクリレート25重量%の共重合体ラテックス液(固形分30%) 50g
化合物(UL−1) 0.2g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 0.05g
純水 1000ml
〔易接着層形成用塗布液2〕
ゼラチン 10g
化合物(UL−1) 0.2g
化合物(UL−2) 0.2g
硬膜剤(UL−3) 1g
純水 1000ml
ゼラチン 10g
化合物(UL−1) 0.2g
化合物(UL−2) 0.2g
硬膜剤(UL−3) 1g
純水 1000ml
(クリアハードコート層の形成)
易接着層塗布済み透明断熱層用PET1の一方の面にクリアハードコート層形成用塗布液1を光学フィルム101と同様の方法で塗布した。
易接着層塗布済み透明断熱層用PET1の一方の面にクリアハードコート層形成用塗布液1を光学フィルム101と同様の方法で塗布した。
クリアハードコート層形成用塗布液1を塗布した面とは反対側の面に下記組成の接着層形成用塗布液1を乾燥膜厚が10μmの厚さとなるように塗布を行い、90℃で1分間乾燥させて、あらかじめ準備したPETフィルムの光学機能層と貼り合わせた。
〔接着層形成用塗布液1〕
N−2147(アクリル系粘着剤、日本合成化学工業株式会社製)
100質量部
コロネート(登録商標)HL(硬化剤、東ソー株式会社製) 5質量部
MIBK(メチルイソブチルケトン) 300質量部
N−2147(アクリル系粘着剤、日本合成化学工業株式会社製)
100質量部
コロネート(登録商標)HL(硬化剤、東ソー株式会社製) 5質量部
MIBK(メチルイソブチルケトン) 300質量部
(粘着層の形成)
さらに、PETフィルムを挟んで光学機能層とは反対側の面に、粘着層形成用塗布液1を乾燥膜厚が10μmとなるように塗布を行い、90℃で1分間乾燥させて粘着層を形成することにより、光学フィルム102を作製した。
なお、粘着層側の最表面には、離型フィルム(MRF#25、三菱樹脂株式会社製)を貼り合わせて表面を保護した。
さらに、PETフィルムを挟んで光学機能層とは反対側の面に、粘着層形成用塗布液1を乾燥膜厚が10μmとなるように塗布を行い、90℃で1分間乾燥させて粘着層を形成することにより、光学フィルム102を作製した。
なお、粘着層側の最表面には、離型フィルム(MRF#25、三菱樹脂株式会社製)を貼り合わせて表面を保護した。
〈光学フィルム103〜111の作製〉
光学フィルム102の作製において、透明断熱層用PET1を以下の各透明断熱層用PETに置き換えた以外は同様にして、光学フィルム103〜111を作製した。
光学フィルム102の作製において、透明断熱層用PET1を以下の各透明断熱層用PETに置き換えた以外は同様にして、光学フィルム103〜111を作製した。
光学フィルム103:透明断熱層用PET2(厚さ15μm、熱抵抗1.07×10−4m2・K/W)
光学フィルム104:透明断熱層用PET3(厚さ25μm、熱抵抗1.79×10−4m2・K/W)
光学フィルム105:透明断熱層用PET4(厚さ50μm、熱抵抗3.57×10−4m2・K/W)
光学フィルム106:透明断熱層用PET5(厚さ100μm、熱抵抗7.14×10−4m2・K/W)
光学フィルム107:透明断熱層用PET6(厚さ150μm、熱抵抗1.07×10−3m2・K/W)
光学フィルム108:透明断熱層用PET7(厚さ200μm、熱抵抗1.43×10−3m2・K/W)
光学フィルム109:透明断熱層用PET8(厚さ250μm、熱抵抗1.79×10−3m2・K/W)
光学フィルム110:透明断熱層用PET9(厚さ350μm、熱抵抗2.50×10−3m2・K/W)
光学フィルム111:透明断熱層用PET10(厚さ400μm、熱抵抗2.86×10−3m2・K/W)
光学フィルム104:透明断熱層用PET3(厚さ25μm、熱抵抗1.79×10−4m2・K/W)
光学フィルム105:透明断熱層用PET4(厚さ50μm、熱抵抗3.57×10−4m2・K/W)
光学フィルム106:透明断熱層用PET5(厚さ100μm、熱抵抗7.14×10−4m2・K/W)
光学フィルム107:透明断熱層用PET6(厚さ150μm、熱抵抗1.07×10−3m2・K/W)
光学フィルム108:透明断熱層用PET7(厚さ200μm、熱抵抗1.43×10−3m2・K/W)
光学フィルム109:透明断熱層用PET8(厚さ250μm、熱抵抗1.79×10−3m2・K/W)
光学フィルム110:透明断熱層用PET9(厚さ350μm、熱抵抗2.50×10−3m2・K/W)
光学フィルム111:透明断熱層用PET10(厚さ400μm、熱抵抗2.86×10−3m2・K/W)
〈光学フィルム112〜121の作製〉
光学フィルム102〜111の作製において、接着層に光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する顔料として、御国色素社製HTPブルー#B012Mを15質量部、御国色素社製HTPマゼンタ#B002Mを25質量部の比率で混合した液を、光波長400〜700nmの範囲内における光学フィルムの平均光吸収率が55%となるように添加量を調整して添加した以外は同様にして、光学フィルム112〜121をそれぞれ作製した。
光学フィルム102〜111の作製において、接着層に光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する顔料として、御国色素社製HTPブルー#B012Mを15質量部、御国色素社製HTPマゼンタ#B002Mを25質量部の比率で混合した液を、光波長400〜700nmの範囲内における光学フィルムの平均光吸収率が55%となるように添加量を調整して添加した以外は同様にして、光学フィルム112〜121をそれぞれ作製した。
〈光学フィルム122〜124の作製〉
光学フィルム115の作製において、光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する顔料の添加量を、光波長400〜700nmの範囲内における光学フィルムの平均光吸収率が表1に記載のとおりとなるように調整した以外は同様にして、光学フィルム122〜124を作製した。
光学フィルム115の作製において、光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する顔料の添加量を、光波長400〜700nmの範囲内における光学フィルムの平均光吸収率が表1に記載のとおりとなるように調整した以外は同様にして、光学フィルム122〜124を作製した。
〈光学フィルム125の作製〉
光学フィルム115の作製において、二酸化バナジウム含有粒子の分散液1に代えて二酸化バナジウム含有粒子の分散液2を用いた以外は同様にして、光学フィルム125を作製した。
光学フィルム115の作製において、二酸化バナジウム含有粒子の分散液1に代えて二酸化バナジウム含有粒子の分散液2を用いた以外は同様にして、光学フィルム125を作製した。
〈光学フィルム126の作製〉
光学フィルム115の作製において、光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する顔料を染料であるC.I.ソルベントブルー63(1−メチルアミノ−4−[(3−メチルフェニル)アミノ]−9,10−アントラキノン、極大吸収波長645nm)に変更した以外は同様にして、光学フィルム126を作製した。
光学フィルム115の作製において、光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する顔料を染料であるC.I.ソルベントブルー63(1−メチルアミノ−4−[(3−メチルフェニル)アミノ]−9,10−アントラキノン、極大吸収波長645nm)に変更した以外は同様にして、光学フィルム126を作製した。
〈光学フィルム127の作製〉
光学フィルム115の作製において、光学機能層形成用塗布液1を用いて光学機能層を設ける代わりに、接着層塗布液1に、更に二酸化バナジウム含有粒子の分散液3を光波長400〜700nmの範囲内における光学フィルムの平均光吸収率が55%となるように添加量を調整して加えた以外は同様にして、光学フィルム127を作製した。
光学フィルム115の作製において、光学機能層形成用塗布液1を用いて光学機能層を設ける代わりに、接着層塗布液1に、更に二酸化バナジウム含有粒子の分散液3を光波長400〜700nmの範囲内における光学フィルムの平均光吸収率が55%となるように添加量を調整して加えた以外は同様にして、光学フィルム127を作製した。
〈光学フィルム128の作製〉
光学フィルム101の作製において、光学機能層とクリアハードコート層との間に、下記組成の透明断熱層形成用塗布液1を用いてエアロゲル微粒子を含有する透明断熱層(厚さ8μm、熱抵抗1.00×10−4m2・K/W)を設けた以外は同様にして、光学フィルム128を作製した。
光学フィルム101の作製において、光学機能層とクリアハードコート層との間に、下記組成の透明断熱層形成用塗布液1を用いてエアロゲル微粒子を含有する透明断熱層(厚さ8μm、熱抵抗1.00×10−4m2・K/W)を設けた以外は同様にして、光学フィルム128を作製した。
〔透明断熱層形成用塗布液1〕
5質量%のポリビニルアルコール(5質量%水溶液、PVA−124:クラレ株式会社製) 52質量部
エアロゲル微粒子(キャボット社製IC3100) 2.3質量部
界面活性剤(アデカプロニックP−84:ADEKA社製)1.5質量部
5質量%のポリビニルアルコール(5質量%水溶液、PVA−124:クラレ株式会社製) 52質量部
エアロゲル微粒子(キャボット社製IC3100) 2.3質量部
界面活性剤(アデカプロニックP−84:ADEKA社製)1.5質量部
〈光学フィルム129及び130の作製〉
光学フィルム128において、透明断熱層の厚さをそれぞれ13μm(熱抵抗1.63×10−4m2・K/W)、20μm(熱抵抗2.50×10−4m2・K/W)に変更した以外は同様にして、光学フィルム129及び130を作製した。
光学フィルム128において、透明断熱層の厚さをそれぞれ13μm(熱抵抗1.63×10−4m2・K/W)、20μm(熱抵抗2.50×10−4m2・K/W)に変更した以外は同様にして、光学フィルム129及び130を作製した。
《評価》
〈評価1〉
エア・コンディショナーで20℃に調整した部屋の南面のガラス窓に各光学フィルムを貼合し、エア・コンディショナーの風が直接当たるモデルとして、窓から2m離れた位置から扇風機(東芝社製F−ALT55W)で、風をメモリの強、中、弱の3段階で各光学フィルムに吹き付け、その際の各光学フィルムの近赤外光透過率を紫外可視近赤外分光光度計V−670(日本分光社製)を用いて測定して、相転移を起こしているか(近赤外光の遮蔽効果の発現)を確認し、下記評価基準に従って評価した。
評価結果を表1に示す。
〈評価1〉
エア・コンディショナーで20℃に調整した部屋の南面のガラス窓に各光学フィルムを貼合し、エア・コンディショナーの風が直接当たるモデルとして、窓から2m離れた位置から扇風機(東芝社製F−ALT55W)で、風をメモリの強、中、弱の3段階で各光学フィルムに吹き付け、その際の各光学フィルムの近赤外光透過率を紫外可視近赤外分光光度計V−670(日本分光社製)を用いて測定して、相転移を起こしているか(近赤外光の遮蔽効果の発現)を確認し、下記評価基準に従って評価した。
評価結果を表1に示す。
◎:扇風機を1mに近づけて、強風としても相転移を起こした。
○:強風でも相転移を起こした。
○△:中風なら相転移を起こすが、強風では相転移を起こさない。
△:弱風なら相転移を起こすが、中風では相転移を起こさない。
×:弱風でも相転移を起こさない。
○:強風でも相転移を起こした。
○△:中風なら相転移を起こすが、強風では相転移を起こさない。
△:弱風なら相転移を起こすが、中風では相転移を起こさない。
×:弱風でも相転移を起こさない。
〈評価2〉
上記評価1と同じ場所で扇風機を駆動させず、エア・コンディショナーを28℃に設定し、各光学フィルムを30分以上太陽光が当たる状態にした。このとき、いずれの光学フィルムも相転移を起こしていた。
この状態で、ブラインドを下げて太陽光をカットし、相転移が戻る(近赤外光の透過効果の発現)までの時間を測定し、下記評価基準に従って評価した。
評価結果を表1に示す。
上記評価1と同じ場所で扇風機を駆動させず、エア・コンディショナーを28℃に設定し、各光学フィルムを30分以上太陽光が当たる状態にした。このとき、いずれの光学フィルムも相転移を起こしていた。
この状態で、ブラインドを下げて太陽光をカットし、相転移が戻る(近赤外光の透過効果の発現)までの時間を測定し、下記評価基準に従って評価した。
評価結果を表1に示す。
○:15分未満
○△:15分以上30分未満
△:30分以上1時間未満
×:1時間以上
○△:15分以上30分未満
△:30分以上1時間未満
×:1時間以上
〈まとめ〉
表1から明らかなように、本発明の光学フィルムは、比較例の光学フィルムと比較して、エア・コンディショナーの風が直接当たる場所で使用した場合であっても、温度上昇が抑えられることなく、効果的に近赤外光を遮蔽できることがわかる。
以上から、透明基材上に、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を有し、光学機能層の透明基材とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層を有することが、使用環境による影響を受けにくい光学フィルムを提供することに有用であることが確認できた。
表1から明らかなように、本発明の光学フィルムは、比較例の光学フィルムと比較して、エア・コンディショナーの風が直接当たる場所で使用した場合であっても、温度上昇が抑えられることなく、効果的に近赤外光を遮蔽できることがわかる。
以上から、透明基材上に、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を有し、光学機能層の透明基材とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層を有することが、使用環境による影響を受けにくい光学フィルムを提供することに有用であることが確認できた。
また、本発明の光学フィルムは、二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層が、透明断熱層とともに、透明基材で挟持された構造となっているため、太陽光で温められたガラス窓の余熱による影響が小さく、近赤外光の遮蔽が必要とされない環境下での近赤外光遮蔽効果の継続時間を短縮できることが確認された。
本発明は、温度環境に応じて近赤外光遮蔽率を調節できる二酸化バナジウム含有粒子を含有する光学フィルムであって、使用環境による影響を受けにくい光学フィルムを提供することに、特に好適に利用することができる。
1 光学フィルム
2 透明基材
3 光学機能層
4 着色剤層
5 透明断熱層
6 クリアハードコート層
7 粘着層
10 溶媒置換処理装置
11 調製釜
12 分散液
13 循環ライン
14 循環ポンプ
15 限外ろ過部
16 排出口
17 溶媒ストック釜
18 溶媒
19 溶媒供給ライン
2 透明基材
3 光学機能層
4 着色剤層
5 透明断熱層
6 クリアハードコート層
7 粘着層
10 溶媒置換処理装置
11 調製釜
12 分散液
13 循環ライン
14 循環ポンプ
15 限外ろ過部
16 排出口
17 溶媒ストック釜
18 溶媒
19 溶媒供給ライン
Claims (4)
- 透明基材上に、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子が含有された光学機能層を有する光学フィルムであって、
前記光学機能層の前記透明基材とは反対側に、少なくとも1層の透明断熱層を有することを特徴とする光学フィルム。 - 前記透明断熱層の熱抵抗が、1.0×10−4〜2.5×10−3m2・K/Wの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
- 前記透明基材若しくは前記透明断熱層、又は前記透明基材と前記透明断熱層との間の層に、光波長400〜700nmの範囲内の光を吸収する染料又は顔料が含有されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学フィルム。
- 光波長400〜700nmの範囲内における前記光学フィルムの平均光吸収率が、23℃において、20〜80%の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の光学フィルム。
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- 2016-11-10 JP JP2017556417A patent/JPWO2017104313A1/ja active Pending
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