JPWO2017056215A1 - 空気調和システムおよび室内機 - Google Patents

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潤 染谷
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Abstract

空気調和システムは、室内の空調を行う複数台の室内機を有し、複数台の室内機のうちの、少なくとも1台の室内機は、圧縮機と熱源側熱交換器と絞り装置と利用側熱交換器とを収容しており、複数台の室内機のうちの、他の少なくとも1台の室内機は、少なくとも1台の室内機の利用側熱交換器とは異なる他の利用側熱交換器を少なくとも収容しており、少なくとも1台の室内機の圧縮機とは異なる他の圧縮機と接続されているものである。上記構成により、少なくとも1台の室内機の利用側熱交換器に流れる冷媒の温度と、他の少なくとも1台の室内機の利用側熱交換器に流れる冷媒の温度と、を異ならせて空調を行うことができる。

Description

この発明は、室内の空調を行う空気調和システムおよび室内機に関する。
従来から、複数の室内側熱交換器が並列に配設されたマルチ冷暖房装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平2−275264号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような従来の空気調和システムでは、複数の利用側熱交換器の全てに流れる冷媒の温度が同一となる構成であるため、複数の利用側熱交換器に流れる冷媒の温度を異ならせて空調を行うことができない。また、特許文献1に記載されているような従来の室内機では、室内の除湿を行うときに、利用側熱交換器の蒸発温度を低下させるため、室内が冷えすぎてしまうことがあるという課題もある。
この発明は、上記のような課題を背景としてなされたものであり、複数の室内機のうちの少なくとも1台の室内機の利用側熱交換器に流れる冷媒の温度と、他の少なくとも1台の室内機の利用側熱交換器に流れる冷媒の温度と、を異ならせて空調を行うことができる空気調和システムを得ることを目的としている。また、この発明は、室内の除湿を行うときに、空調空気の冷えすぎを抑制することで、室内の快適性を向上することができる室内機を得ることを目的としている。
この発明に係る空気調和システムは、室内の空調を行う複数台の室内機を有し、複数台の室内機のうちの、少なくとも1台の室内機は、圧縮機と熱源側熱交換器と絞り装置と利用側熱交換器とを収容しており、複数台の室内機のうちの、他の少なくとも1台の室内機は、少なくとも1台の室内機の利用側熱交換器とは異なる他の利用側熱交換器を少なくとも収容しており、少なくとも1台の室内機の圧縮機とは異なる他の圧縮機と接続されているものである。
また、この発明に係る室内機は、圧縮機と、熱源側熱交換器と、絞り装置と、利用側熱交換器と、室内の除湿を行う除湿運転時に利用側熱交換器で熱交換された空気を加熱する加熱部と、を収容しており、熱源側熱交換器は、冷媒が流れる冷媒流路と、冷媒と熱交換する熱媒体が流れる熱媒体流路と、を含む冷媒熱媒体熱交換器であり、加熱部は、利用側熱交換器で熱交換された空気と、熱媒体と、を熱交換させる熱媒体熱交換器であるものである。
この発明の空気調和システムによれば、複数の室内機のうちの少なくとも1台の室内機の利用側熱交換器と、他の少なくとも1台の室内機の利用側熱交換器と、が異なる圧縮機と接続されているため、少なくとも1台の室内機の利用側熱交換器に流れる冷媒の温度と、他の少なくとも1台の室内機の利用側熱交換器に流れる冷媒の温度と、を異ならせて空調を行うことができる。また、この発明の室内機によれば、室内の除湿を行うときに、利用側熱交換器で熱交換された空気が加熱部で加熱されることによって、室内に吹き出される空調空気の冷えすぎが抑制されるため、室内の快適性が向上される。
この発明の実施の形態1に係る空気調和システムの構成を模式的に記載した図である。 図1に記載の室内機の構成を模式的に記載した図である。 図2に記載の室内機の縦断面を模式的に記載した図である。 図3に記載の室内機を下方から見た図である。 乾球温度、絶対湿度、および相対湿度と、利用側熱交換器の蒸発温度と、の関係の一例を説明する図である。 図2に記載の室内機の変形例であり、変形例1を説明する図である。 図2に記載の室内機の変形例であり、変形例2を説明する図である。 図1に記載の空気調和システムの第2室内機および第3室内機の変形例であり、変形例3を説明する図である。 この発明の実施の形態2に係る室内機の構成を模式的に記載した図である。 乾球温度、絶対湿度、および相対湿度と、図9に記載の室内機の動作と、の関係の一例を説明する図である。 図9に記載の室内機の変形例であり、変形例4を説明する図である。 この発明の実施の形態3に係る室内機の構成を模式的に記載した図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略または簡略化する。また、各図に記載の構成について、その形状、大きさおよび配置等は、この発明の範囲内で適宜変更することができる。
実施の形態1.
[空気調和システム]
図1は、この発明の実施の形態1に係る空気調和システムの構成を模式的に記載した図である。この実施の形態の例の空気調和システム1は、室内10の空調を行うものであり、複数の室内機100を備えている。複数の室内機100のそれぞれは、例えば室内10の上方の天井裏20に収容され、室内10に空調空気を供給するものである。複数の室内機100のそれぞれは、例えば、実質的に同一の形状を有しており、保守等が容易になっている。例えば、室内機100が異常となったときに、異常になった室内機100を取り外し、新たな室内機100を配設することができる。なお、図1に記載の空気調和システム1は、第1室内機100aと第2室内機100bと第3室内機100cとを備えているが、この実施の形態の空気調和システム1は、2台以上の室内機100を備えるものであればよい。
[室内機]
図2は、図1に記載の室内機の構成を模式的に記載した図である。図2に示すように、室内機100のそれぞれは、圧縮機102と熱源側熱交換器104と絞り装置106と利用側熱交換器108とを収容している。圧縮機102と熱源側熱交換器104と絞り装置106と利用側熱交換器108とが冷媒配管で接続されることによって、冷媒が循環する冷媒回路101が形成される。なお、この実施の形態の冷媒回路101に封入される冷媒は、例えばR32であるが、他の種類の冷媒であってもよい。
圧縮機102は、冷媒を吸入し圧縮して高温・高圧の状態で吐出するものである。圧縮機102は、例えば、インバータで制御が行われるインバータ圧縮機であり、運転周波数を任意に変化させて、容量(単位時間あたりに冷媒を送り出す量)を変化させることができる。絞り装置106は、冷媒を減圧するものであり、例えば開度を調整できる電子膨張弁である。利用側熱交換器108は、冷媒を空気と熱交換させるものである。利用側熱交換器108の近傍には、利用側熱交換器108への送風を行う送風機109が設置されている。送風機109は例えばファンで構成されている。送風機109が動作することによって、室内10の空気が利用側熱交換器108に送風され、利用側熱交換器108と熱交換した空調空気が室内10に供給される。
熱源側熱交換器104は、空調の熱を廃熱または供給するものである。熱源側熱交換器104は、冷媒を空気と熱交換させるものであってもよいが、この実施の形態の例の熱源側熱交換器104は、冷媒を熱媒体と熱交換させる冷媒熱媒体熱交換器104Cで構成されている。冷媒熱媒体熱交換器104Cは、冷媒が流れる冷媒流路104Aと、冷媒と熱交換する熱媒体が流れる熱媒体流路104Bと、を含んでいる。冷媒熱媒体熱交換器104Cは、例えば、二重管式熱交換器またはプレート式熱交換器等で構成されている。冷媒流路104Aは、冷媒が循環する冷媒回路101と接続されており、熱媒体流路104Bは、熱媒体が循環する熱媒体回路121と接続されている。熱媒体回路121には、熱媒体を循環させるポンプ122と、例えば部屋の外部の屋外に空調の熱を放熱する放熱部(図示を省略)と、が配設されている。ポンプ122および図示を省略してある放熱部は、例えば、複数の室内機100のそれぞれの熱媒体回路121に配設されているが、複数の室内機100の熱媒体回路121で共通化されていてもよい。なお、この実施の形態の熱媒体回路121に使用される熱媒体は、例えば水であるが、他の種類の熱媒体であってもよい。
また、室内機100は、制御装置130および入力装置132を備えている。制御装置130は、室内機100の全体を制御するものであり、例えば、アナログ回路、デジタル回路、CPU、またはこれらのうちの2つ以上の組み合わせを含んで構成されている。制御装置130は、例えば、圧縮機102の運転周波数、送風機109の回転数、絞り装置106の開度等を制御するものである。また、複数の室内機100のうちの少なくとも1台の制御装置130は、他の室内機100と通信を行って、空気調和システム1の全体の制御を行うことができるように構成されている。入力装置132は、室内機100または空気調和システム1への指示を入力するものであり、例えばリモートコントローラである。入力装置132は、有線又は無線で制御装置130に接続されている。ユーザは、入力装置132を使用して、室内機100または空気調和システム1に、空調運転の開始および停止の指示、運転モードの切り替えの指示、設定温度の変更の指示、風量の調整の指示等を行うことができる。
[冷媒回路の動作]
次に、室内機100の冷媒回路101の動作について説明する。圧縮機102で圧縮された冷媒は、冷媒熱媒体熱交換器104Cの冷媒流路104Aに流入する。冷媒流路104Aを流れる冷媒は、熱媒体流路104Bを流れる熱媒体と熱交換して凝縮する。冷媒熱媒体熱交換器104Cで凝縮された冷媒は、絞り装置106で減圧される。絞り装置106で減圧された冷媒は、利用側熱交換器108で空気と熱交換して蒸発する。利用側熱交換器108で蒸発された冷媒は、圧縮機102に吸入され、再び圧縮される。なお、この実施の形態の例の室内機100は、上記のように、利用側熱交換器108が蒸発器として機能することで室内10を冷却するものであるが、室内機100は、室内10を加熱するものであってもよい。室内10を加熱する室内機100は、利用側熱交換器108が冷媒を凝縮させる凝縮器として機能するように、圧縮機102を接続して構成されればよい。
上記のように、この実施の形態の例の空気調和システム1では、複数の室内機100のそれぞれが、独立した冷媒回路101を有しているため、例えば圧縮機102の回転数または絞り装置106の開度等を調整することで、複数の室内機100のそれぞれの利用側熱交換器108に流れる冷媒の温度を異ならせることができる。したがって、この実施の形態の例の空気調和システム1によれば、例えば、複数の室内機100のそれぞれが室内10に供給する空調空気の温度を異ならせて、快適な空調空間を提供することができる。さらに、複数の室内機100のそれぞれの利用側熱交換器108に流れる冷媒の温度を異ならせて室内10の空調を行うことによって、空気調和システム1の低消費電力化を実現することもできる。
[カセット型室内機の構成]
図3は、図2に記載の室内機の縦断面を模式的に記載した図であり、図4は、図3に記載の室内機を下方から見た図である。図3に示すように、この実施の形態の例の室内機100は、その少なくとも部分が天井面200の上方に収容されたカセット型室内機である。なお、室内機100は、その全てが天井面200の上方に収容されたものであってもよい。図3および図4に示すように、室内機100は、その下面に吸込吹出パネル140を有している。例えば、室内機100は、室内10から見たときに、吸込吹出パネル140のみが見えるように構成されており、吸込吹出パネル140の外観を共通化するのみで、空気調和システム1の全体の意匠性が向上される。吸込吹出パネル140には、例えば、第1吸込口142−1と第2吸込口142−2と第1吹出口144−1と第2吹出口144−2とが形成されている。なお、図3に示す例では、室内機100の内部に、圧縮機102と冷媒熱媒体熱交換器104Cと利用側熱交換器108と送風機109と風路形成部材152とが収容されているが、実際には、図3では図示を省略してある絞り装置106等も室内機100の内部に収容されている。
利用側熱交換器108は、第1利用側熱交換器108−1と第2利用側熱交換器108−2とを含んでいる。第1利用側熱交換器108−1と第2利用側熱交換器108−2とは、例えば、別体で形成されており、互いに並列に接続されている。なお、2回曲げ形状の熱交換器とすることによって、第1利用側熱交換器108−1と第2利用側熱交換器108−2とを一体的に形成することもできる。第1利用側熱交換器108−1、第2利用側熱交換器108−2の近傍には、第1利用側熱交換器108−1、第2利用側熱交換器108−2への送風を行う第1送風機109−1、第2送風機109−2が設置されている。
風路形成部材152は、第1風路形成部材152−1と第2風路形成部材152−2とを含んでいる。第1風路形成部材152−1は、第1吸込口142−1から吸い込んだ空気を、第1吹出口144−1から吹き出すように風路を形成するものである。第1送風機109−1が動作すると、室内10の空気が第1吸込口142−1から吸い込まれ、吸い込まれた空気が第1利用側熱交換器108−1で熱交換される。第1利用側熱交換器108−1で熱交換された空調空気は、第1吹出口144−1から吹き出される。第2風路形成部材152−2は、第2吸込口142−2から吸い込んだ空気を、第2吹出口144−2から吹き出すように風路を形成するものである。第2送風機109−2が動作すると、室内10の空気が第2吸込口142−2から吸い込まれ、吸い込まれた空気が第2利用側熱交換器108−2で熱交換される。第2利用側熱交換器108−2で熱交換された空調空気は、第2吹出口144−2から吹き出される。
上記のように、この実施の形態の例の室内機100は、その少なくとも部分が天井面200の上方に収容されたカセット型室内機であり、圧縮機102と熱源側熱交換器104と絞り装置106と利用側熱交換器108とが室内機100の内部に収容されている。したがって、この実施の形態の例の室内機100は、圧縮機102と熱源側熱交換器104と絞り装置106と利用側熱交換器108とを接続する冷媒配管の長さを短くすることができるため、冷媒回路101に封入する冷媒の量を低減することができる。さらに、この実施の形態の例の室内機100によれば、冷媒配管の長さを短くすることができるため、圧力損失を低減することができる。さらにまた、この実施の形態の例の室内機100によれば、冷媒配管の長さを短くすることができるため、冷凍機油の戻り不具合による圧縮機102の損傷等のおそれが抑制されている。
また、この実施の形態の例の室内機100は、カセット型室内機であるため、図2に示すように、熱源側熱交換器104が冷媒熱媒体熱交換器104Cで構成されることによって、空調の熱を外部に放熱する構成がシンプルとなる。また、この実施の形態の例の室内機100は、熱媒体回路121を利用して空調の熱を放熱する構成であるため、大気に直接的に放熱する構成の空調装置と比較して、大気への放熱の影響を抑制することができる。
また、この実施の形態の例の室内機100は、カセット型室内機であり、天井裏のスペースを有効に活用することができる。特に、室外機の設置スペースに制約があるような場合にその効果が顕著となる。
[除湿運転]
次に、図1に記載された空気調和システム1によって行われる除湿運転の一例について説明する。この実施の形態の例の空気調和システム1では、複数の室内機100のうちの少なくとも1台の室内機100の利用側熱交換器108の蒸発温度を、他の室内機100の利用側熱交換器108の蒸発温度よりも低くして、除湿運転を実行する。
図5は、乾球温度、絶対湿度、および相対湿度と、利用側熱交換器の蒸発温度と、の関係の一例を説明する図である。図5を用いて、図1に記載の空気調和システム1が実施する除湿運転の一例について具体的に説明する。空気調和システム1において、例えば、室内10の乾球温度と絶対湿度と相対湿度とがE点にある。乾球温度と絶対湿度と相対湿度とがE点にあるときに、空気調和システム1は、例えば、室内10の温度が快適となるF点の乾球温度を目標の設定温度として、室内10の除湿を行う。このときに、空気調和システム1の第1室内機100aと第2室内機100bと第3室内機100cとは、例えば、以下のように動作する。すなわち、第1室内機100aは、空調空気が空気調和システム1の設定温度であるF点の乾球温度よりも低いG点の乾球温度となるように、利用側熱交換器108の蒸発温度を調整して動作する。そして、第2室内機100bおよび第3室内機100cは、空調空気が空気調和システム1の設定温度となるF点の乾球温度またはF点の乾球温度よりも少し高い温度の乾球温度となるように、利用側熱交換器108の蒸発温度を調整して動作する。上記のように、第1室内機100aと第2室内機100bと第3室内機100cとが動作することによって、第2室内機100bおよび第3室内機100cが、E点の絶対湿度とF点の絶対湿度との差Hに対応する除湿を行っているときに、第1室内機100aは、E点の絶対湿度とG点の絶対湿度との差Pに対応する除湿を行うことができる。
上記のように、この実施の形態の例の空気調和システム1では、例えば、第1室内機100aが、室内10の除湿を積極的に行う潜熱的な運転を担当している。そして、例えば、第2室内機100bおよび第3室内機100cが、主に室内10の温度を調整する顕熱的な運転を担当している。つまり、この実施の形態の例の空気調和システム1は、室内10の除湿を行うときに、潜熱的な運転を担当する室内機100と、顕熱的な運転を担当する室内機100と、を有している。したがって、この実施の形態の例の空気調和システム1によれば、室内10の温度が冷えすぎることが抑制され、且つ室内10の湿度が低下された、快適な空調空間を得ることができる。
例えば、従来の空気調和システムでは、冷却負荷が小さいときに、利用側熱交換器の蒸発温度を高める制御が行われるため、除湿不足となることがある。また、近年においては、低消費電力化への要請によって、室内の冷却を行うときの設定温度を高く設定する傾向にある。そのような室内の設定温度を高く設定した環境において、室内の湿度を低下させることによって、室内の快適性が向上することが知られている。この実施の形態の例の空気調和システム1では、少なくとも1台の室内機100が、室内10の除湿を積極的に行う潜熱的な運転を担当し、他の少なくとも1台の室内機100が、室内10の温度を調整する顕熱的な運転を担当しているため、冷却負荷が小さいとき又は設定温度が高いときであっても、室内10の湿度が低下された、快適な空調空間を得ることができる。
また、この実施の形態の例の空気調和システム1では、潜熱的な運転を担当する室内機100と、顕熱的な運転を担当する室内機100と、によって、室内10の除湿が行われているため、空気調和システム1の全体の低消費電力化を達成することができる。なぜなら、室内機100が、室内10の除湿を積極的に行う潜熱的な運転を行うときは、顕熱的な運転を行うときと比較して、利用側熱交換器108の蒸発温度を低くする。例えば、室内の温度が27℃であり且つ相対湿度が80%であるときに、利用側熱交換器の蒸発温度を1度低下させると、室内機のCOP(成績係数)が約3%低下することが知られている。この実施の形態のように、潜熱的な運転を担当する室内機100と顕熱的な運転を担当する室内機100とで室内10の除湿を行うことによって、消費電力が大きくなる潜熱的な運転を担当する室内機100の台数を低減することができるため、空気調和システム1の全体の低消費電力化が達成される。
なお、この実施の形態は、上記で説明したものに限定されず、例えば以下で説明するような変形例を有している。
[変形例1]
図6は、図2に記載の室内機の変形例であり、変形例1を説明する図である。図2に記載の室内機100と比較して、図6に記載の変形例1の室内機100−1は、ポンプ122をさらに収容している。変形例1では、室内機100−1がポンプ122を有しているため、例えば、複数の室内機100−1の熱媒体回路121が共通化されたセントラル方式の装置に室内機100−1が接続されているときに、複数の熱媒体回路121の全体に熱媒体を循環させるポンプ(図示を省略)が異常状態となった場合であっても、室内機100−1が有するポンプ122を駆動させることで室内機100−1を動作させることができる。
[変形例2]
図7は、図2に記載の室内機の変形例であり、変形例2を説明する図である。図2に記載の室内機100と比較して、図7に記載の変形例2の室内機100−2は、冷媒回路101−1に配設された流路切替装置103をさらに収容しており、冷却運転または加熱運転を切り替えて実行することができる。流路切替装置103は、例えば、四方弁等からなっており、制御装置130によって制御される。室内機100−2の冷却運転時には、流路切替装置103の流路が実線の状態に切り替えられており、熱源側熱交換器104が凝縮器として機能し、利用側熱交換器108が蒸発器として機能する。つまり、室内機100−2の冷却運転時には、冷媒が、圧縮機102、熱源側熱交換器104、絞り装置106、利用側熱交換器108の順に流れながら、冷媒回路101−1を循環する。また、室内機100−2の加熱運転時には、流路切替装置103の流路が点線の状態に切り替えられており、利用側熱交換器108が凝縮器として機能し、熱源側熱交換器104が蒸発器として機能する。つまり、室内機100−2の加熱運転時には、冷媒が、圧縮機102、利用側熱交換器108、絞り装置106、熱源側熱交換器104の順に流れながら、冷媒回路101−1を循環する。
[変形例3]
図8は、図1に記載の空気調和システムの第2室内機および第3室内機の変形例であり、変形例3を説明する図である。図1および図2を用いて説明した実施の形態1の空気調和システム1と比較して、変形例3では、図1に記載の第2室内機100bおよび第3室内機100cが、図8に示すように、室外機50に接続されたもので構成されている。なお、変形例3の第1室内機100aは、図2を用いて説明した実施の形態1の室内機100である。図8に記載の例では、室外機50に第2室内機100bおよび第3室内機100cが接続されているが、室外機50に接続される室内機の台数は、2台に限定されず、1台または3台以上であってもよい。
図8に記載された第2室内機100bおよび第3室内機100cは、例えば室内10の上方の天井裏20に収容されており、室内10に空調空気を供給するものである。第2室内機100bおよび第3室内機100cは、例えば、絞り装置106Dと利用側熱交換器108Dとを収容している。室外機50は、例えば、部屋の外部の屋外に設置され、空調の熱を廃熱または供給する熱源機である。室外機50は、例えば、圧縮機102Dおよび熱源側熱交換器104Dを収容している。第2室内機100bおよび第3室内機100cが室外機50と接続されることで、冷媒回路101−2が形成される。
圧縮機102Dで圧縮された冷媒は、熱源側熱交換器104Dで熱交換され凝縮して、室外機50から流出する。室外機50から流出した冷媒は、第2室内機100bおよび第3室内機100cに流入する、第2室内機100bおよび第3室内機100cに流入した冷媒は、絞り装置106Dで減圧される。絞り装置106Dで減圧された冷媒は、利用側熱交換器108Dで熱交換され蒸発し、第2室内機100bおよび第3室内機100cから流出する。第2室内機100bおよび第3室内機100cから流出した冷媒は、室外機50に流入して、圧縮機102Dで再び圧縮される。
上記のように、図2に記載の室内機100で構成された第1室内機100aと、図8に記載の室外機50に接続された第2室内機100bおよび第3室内機100cのうちの少なくとも一方と、を含んで空気調和システム1を構成することもできる。例えば、図2に記載の室内機100と、図8に記載の室外機50に接続された第2室内機100bおよび第3室内機100cと、は相互に置き換えできる形状を有しており、保守等が容易になっている。また、例えば、図3および図4に記載の吸込吹出パネル140が、図2に記載の室内機100と、図8に記載の室外機50に接続された第2室内機100bおよび第3室内機100cと、で共通化されることで、室内機を置き換えたときの、空気調和システム1の意匠性の低下が抑制される。また、例えば、変形例3の空気調和システム1において、それぞれの室内機100が備える入力装置132を同一の仕様とすることによって、ユーザの操作性が向上される。
上記のように、この実施の形態の例に係る空気調和システム1は、室内10の空調を行う複数台の室内機100を有し、複数台の室内機100のうちの少なくとも1台の室内機100は、圧縮機102と熱源側熱交換器104と絞り装置106と利用側熱交換器108とを収容しており、複数台の室内機100のうちの、他の少なくとも1台の室内機100は、少なくとも1台の室内機100の利用側熱交換器108とは異なる他の利用側熱交換器を収容しており、少なくとも1台の室内機100の圧縮機102とは異なる他の圧縮機と接続されているものである。したがって、この実施の形態の例の空気調和システム1によれば、少なくとも1台の室内機100の利用側熱交換器108に流れる冷媒の温度と、他の少なくとも1台の室内機100の利用側熱交換器108に流れる冷媒の温度と、を異ならせて空調を行うことができる。
例えば、この実施の形態の例に係る空気調和システム1では、室内10の除湿を行う除湿運転時に、少なくとも1台の室内機100の利用側熱交換器108の蒸発温度が、他の少なくとも1台の室内機100の利用側熱交換器108の蒸発温度と比較して低くなる。例えば、少なくとも1台の室内機100は、利用側熱交換器108の蒸発温度を低くして室内10の除湿を積極的に行う潜熱的な運転を担当し、他の少なくとも1台の室内機100は、利用側熱交換器108の蒸発温度を低くしないで室内10の温度を調整する顕熱的な運転を担当する。この実施の形態の例の空気調和システム1では、潜熱的な運転を担当する室内機100と、顕熱的な運転を担当する室内機100と、で除湿運転を行うため、室内10の温度の冷えすぎが抑制され、且つ室内10の湿度が低下された、快適な空調空間を得ることができる。また、潜熱的な運転を担当する室内機100と、顕熱的な運転を担当する室内機100と、で除湿運転を実行することによって、空気調和システム1の全体の低消費電力化が達成されている。
また、この実施の形態の例の空気調和システム1に適用される室内機100は、その少なくとも部分が天井面200の上方に収容されたカセット型室内機であり、圧縮機102と熱源側熱交換器104と絞り装置106と利用側熱交換器108とが室内機100の内部に収容されている。したがって、この実施の形態の例の室内機100では、冷媒配管の長さを短くすることができるため、冷媒回路101に封入する冷媒の量を低減することができる。さらに、この実施の形態の例の室内機100によれば、冷媒配管の長さを短くすることができるため、圧力損失を低減することができる。さらにまた、この実施の形態の例の室内機100によれば、冷媒配管の長さを短くすることができるため、冷凍機油の戻り不具合による圧縮機102の損傷等のおそれが抑制されている。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2に係る室内機の構成を模式的に記載した図である。図9に記載の室内機100−3は、図1に記載の空気調和システム1の室内機100に適用されることもできるが、単独で使用されることもできる。なお、図9の室内機100−3において、図2の室内機100と同じ構成については、同一の符号を付して、その説明を省略または簡略化する。
図9に示すように、室内機100−3は、開閉装置124と流量調整装置126と熱媒体熱交換器128とをさらに収容している。開閉装置124は、第1熱媒体路121−1に配設されており、流量調整装置126および熱媒体熱交換器128は、第2熱媒体路121−2に配設されている。第1熱媒体路121−1と第2熱媒体路121−2とは、互いに並列に接続されており、熱媒体流路104Bの上流側と連通している。開閉装置124は、開閉を切り替えて、熱媒体の熱媒体流路104Bへの流入を制御するものである。開閉装置124は、例えば制御装置130によって制御される。なお、開閉装置124は、開度を調整できる電動弁等で構成されていてもよい。流量調整装置126は、例えば、開度を調整できる電動弁等で構成されている。流量調整装置126は、例えば制御装置130によって制御される。熱媒体熱交換器128は、熱媒体熱交換器128を流れる熱媒体と、利用側熱交換器108で熱交換された空気と、を熱交換させる加熱部を構成するものである。なお、加熱部は、熱媒体熱交換器128と送風機とを含んだファンコイルのようなもので構成されてもよい。例えば、熱媒体熱交換器128は、流量調整装置126を通過した熱媒体が流れるように、流量調整装置126の下流側に配設されている。
また、室内機100−3は、利用側熱交換器108を通過する前の空気の温度を検出する第1温度センサ134と、利用側熱交換器108および熱媒体熱交換器128を通過した後の空気の温度を検出する第2温度センサ136とを有している。第1温度センサ134および第2温度センサ136は、例えばサーミスタ等の温度センサで構成されている。制御装置130は、第1温度センサ134および第2温度センサ136の検出結果を取得するように、第1温度センサ134および第2温度センサ136と接続されている。
次に、室内機100−3の動作の一例について説明する。例えば、室内機100−3が、除湿運転を行う旨の指示を受けると、利用側熱交換器108の蒸発温度が、室内10を設定温度にするための温度と比較して低くなる。また、開閉装置124が閉止され、流量調整装置126が開状態となる。開閉装置124が閉止され、流量調整装置126が開状態となると、熱媒体が、第2熱媒体路121−2を流れる。なお、除湿運転時に、開閉装置124を閉止せずに、第1熱媒体路121−1および第2熱媒体路121−2に熱媒体を流すこともできる。
利用側熱交換器108で熱交換された空気は、熱媒体熱交換器128を流れる温かい熱媒体と熱交換することで加熱される。なぜなら、通常、室内10の除湿または冷房を行うような環境下では、部屋の外部の温度が室内10の温度よりも高いため、熱媒体の温度は、利用側熱交換器108で熱交換された空気の温度と比較して高い。この実施の形態の例の室内機100−3では、除湿のために利用側熱交換器108で冷却された冷たい空気が、熱媒体熱交換器128で温められることによって、空調空気の冷えすぎが抑制されるため、室内10の冷えすぎが抑制される。
熱媒体熱交換器128で空気と熱交換して冷却された熱媒体は、冷媒熱媒体熱交換器104Cの熱媒体流路104Bを流れながら、冷媒流路104Aを流れる冷媒を凝縮させる。したがって、この実施の形態の例の室内機100−3では、冷却された熱媒体を利用して、冷媒を凝縮させているため、冷媒熱媒体熱交換器104Cでの冷媒の凝縮が効率良く行われている。
例えば、流量調整装置126の開度は、第1温度センサ134が取得した空気の温度と、第2温度センサ136が取得した空気の温度と、を用いて調整される。例えば、第1温度センサ134が取得した空気の温度と、第2温度センサ136が取得した空気の温度と、が実質的に同じ温度となるように、流量調整装置126の開度を調整することで、室内10の温度を維持しつつ、除湿を行うことができる。
図10は、乾球温度、絶対湿度、および相対湿度と、図9に記載の室内機の動作と、の関係の一例を説明する図である。図10を用いて、図9に記載の室内機100−3の除湿運転の一例について具体的に説明する。例えば、室内10の乾球温度と絶対湿度と相対湿度とがL点にある。このときに、室内機100−3は、室内10の乾球温度を下げずに、室内10の湿度を下げる旨の除湿運転を行うように指示を受けている。除湿運転の指示を受けた室内機100−3は、利用側熱交換器108で熱交換された空気が、M点の乾球温度と絶対湿度と相対湿度とになるように、利用側熱交換器108の蒸発温度を制御する。また、室内機100−3は、利用側熱交換器108で熱交換された後のM点の空気が、熱媒体熱交換器128で熱交換されることで、N点の乾球温度と絶対湿度と相対湿度とになるように、第2熱媒体路121−2に流れる熱媒体の流量等を調整する。室内機100−3が、上記の動作を実施することで、例えば、室内10の相対湿度80%の空気が、実質的に同じ温度を維持しつつ、相対湿度50%の空調空気となって、室内10に供給される。
[変形例4]
図11は、図9に記載の室内機の変形例であり、変形例4を説明する図である。図9に記載の室内機100−3と比較して、図11に記載の変形例4の室内機100−4では、第1熱媒体路121−1と第2熱媒体路121−2とが、熱媒体流路104Bの下流側と連通している。なお、熱媒体回路121に流れる熱媒体の向きを切り替える構成を追加することで、図9に記載の変形例3の室内機100−3の動作と、図11に記載の変形例4の室内機100−4の動作と、を切り替えて実行することができる室内機を得ることもできる。
変形例4では、冷媒熱媒体熱交換器104Cで熱交換された熱媒体が、熱媒体熱交換器128に流れる構成となっている。つまり、変形例4では、冷媒と熱交換されて加熱された熱媒体が、利用側熱交換器108で熱交換された冷たい空気を温めている。したがって、変形例4の室内機100−4では、空調空気の冷えすぎの抑制が確実化されている。例えば、変形例4の室内機100−4によれば、利用側熱交換器108の蒸発温度を下げて除湿の強度を強めた場合であっても、空調空気の冷えすぎを抑制することができる。
上記のように、この実施の形態の例に係る室内機100は、圧縮機102と、熱源側熱交換器104と、絞り装置106と、利用側熱交換器108と、室内10の除湿を行う除湿運転時に利用側熱交換器108で熱交換された空気を加熱する加熱部と、を収容しており、熱源側熱交換器104は、冷媒が流れる冷媒流路104Aと、冷媒と熱交換する熱媒体が流れる熱媒体流路104Bと、を含む冷媒熱媒体熱交換器104Cであり、加熱部は、利用側熱交換器108で熱交換された空気と、熱媒体と、を熱交換させる熱媒体熱交換器128であるものである。この実施の形態の例に係る室内機100では、室内10の除湿を行うときに、利用側熱交換器108で熱交換された空気が加熱部で加熱されるため、室内10に供給される空調空気の冷えすぎが抑制され、室内10の冷えすぎが抑制される。
例えば、熱媒体熱交換器128を流れる熱媒体は、冷媒熱媒体熱交換器104Cで熱交換される前の熱媒体である。室内10の除湿または冷房を行うような環境下においては、通常は、部屋の外部の温度が室内10の温度よりも高いため、熱媒体の温度は、利用側熱交換器108で熱交換された空気の温度と比較して高い。利用側熱交換器108で熱交換された冷たい空気が、該空気よりも高い温度の熱媒体で加熱されることによって、空調空気の冷えすぎが抑制され、室内10の冷えすぎが抑制される。また、熱媒体熱交換器128で冷却された熱媒体が、冷媒熱媒体熱交換器104Cの熱媒体流路104Bを流れながら、冷媒流路104Aを流れる冷媒を凝縮させるため、冷媒熱媒体熱交換器104Cでの冷媒の凝縮が効率良く行われる。
また例えば、熱媒体熱交換器128を流れる熱媒体は、冷媒熱媒体熱交換器104Cで熱交換された後の熱媒体である。冷媒熱媒体熱交換器104Cで冷媒を凝縮させて加熱された熱媒体が、利用側熱交換器108で熱交換された空気を加熱することによって、空気の温めが確実化されるため、空調空気の冷えすぎの抑制が確実化される。
また例えば、熱媒体流路104Bと連通し、互いに並列に接続された、第1熱媒体路121−1と、第2熱媒体路121−2と、を有しており、熱媒体熱交換器128が第2熱媒体路121−2に配設されている。第1熱媒体路121−1に流れる熱媒体の流量と第2熱媒体路121−2に流れる熱媒体の流量とが調整されることで、空調空気の冷えすぎを抑制しつつ、冷媒熱媒体熱交換器104Cでの冷媒の凝縮を効率良く行うことができる。例えば、第1熱媒体路121−1または第2熱媒体路121−2に流量調整装置を配設することで、室内機100の運転状態等に合わせて、第1熱媒体路121−1に流れる熱媒体の流量と第2熱媒体路121−2に流れる熱媒体の流量とを調整することもできる。
実施の形態3.
図12は、この発明の実施の形態3に係る室内機の構成を模式的に記載した図である。なお、図12の室内機100−5において、図2の室内機100と同じ構成については、同一の符号を付して、その説明を省略または簡略化する。図2に記載の室内機100と比較して、図12に記載の室内機100−5は、利用側熱交換器108で熱交換された空気と、冷媒と、を熱交換させる冷媒熱交換器119をさらに収容している。
冷媒熱交換器119は、圧縮機102の吐出側と熱源側熱交換器104とを接続する配管と、熱源側熱交換器104と絞り装置106とを接続する配管と、の間を接続する分岐配管101Aに配設されている。分岐配管101Aには、分岐配管101Aへの冷媒の流入を制御する流量調整装置118が配設されている。流量調整装置118は、例えば、開度を調整できる電動弁等で構成されており、例えば制御装置130によって制御される。
次に、室内機100−5の動作の一例について説明する。例えば、室内機100−5が、除湿運転を行う旨の指示を受けると、利用側熱交換器108の蒸発温度が、室内10を設定温度にするための温度と比較して低くなる。また、流量調整装置118が開状態となり、圧縮機102で圧縮された高温の冷媒の一部が分岐配管101Aに流れる。つまり、室内機100−5では、圧縮機102で圧縮された高温の冷媒の一部が、利用側熱交換器108で熱交換された冷たい空気を温めている。したがって、この実施の形態の室内機100−5によれば、空調空気の冷えすぎが抑制される。なお、除湿運転を行うときに、熱媒体回路121に流れる熱媒体の流量を低減させることもある。
この発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々に改変することができる。すなわち、上記の実施の形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成に代替させてもよい。さらに、その配置について特に限定のない構成要件は、実施の形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
1 空気調和システム、10 室内、20 天井裏、50 室外機、100 室内機、100−1 室内機、100−2 室内機、100−3 室内機、100−4 室内機、100−5 室内機、100a 第1室内機、100b 第2室内機、100c 第3室内機、101 冷媒回路、101−1 冷媒回路、101−2 冷媒回路、101A 分岐配管、102 圧縮機、102D 圧縮機、103 流路切替装置、104 熱源側熱交換器、104A 冷媒流路、104B 熱媒体流路、104C 冷媒熱媒体熱交換器、104D 熱源側熱交換器、106 絞り装置、106D 絞り装置、108 利用側熱交換器、108−1 第1利用側熱交換器、108−2 第2利用側熱交換器、108D
利用側熱交換器、109 送風機、109−1 第1送風機、109−2 第2送風機、118 流量調整装置、119 冷媒熱交換器、121 熱媒体回路、121−1 第1熱媒体路、121−2 第2熱媒体路、122 ポンプ、124 開閉装置、126 流量調整装置、128 熱媒体熱交換器、130 制御装置、132 入力装置、134
第1温度センサ、136 第2温度センサ、140 吸込吹出パネル、142−1 第1吸込口、142−2 第2吸込口、144−1 第1吹出口、144−2 第2吹出口、152 風路形成部材、152−1 第1風路形成部材、152−2 第2風路形成部材、200 天井面。
この発明に係る空気調和システムは、室内の空調を行う複数台の室内機を有し、複数台の室内機のうちの、少なくとも1台の室内機は、圧縮機と熱源側熱交換器と絞り装置と利用側熱交換器とを収容しており、複数台の室内機のうちの、他の少なくとも1台の室内機は、少なくとも1台の室内機の利用側熱交換器とは異なる他の利用側熱交換器を少なくとも収容しており、少なくとも1台の室内機の圧縮機とは異なる他の圧縮機と接続されており、室内の冷却を行うときに、利用側熱交換器の蒸発温度が、他の利用側熱交換器の蒸発温度と比較して低いものである。
また、この発明に係る室内機は、圧縮機と、熱源側熱交換器と、絞り装置と、利用側熱交換器と、室内の除湿を行う除湿運転時に利用側熱交換器で熱交換された空気を加熱する加熱部と、を収容しており、熱源側熱交換器は、冷媒が流れる冷媒流路と、冷媒と熱交換する熱媒体が流れる熱媒体流路と、を含む冷媒熱媒体熱交換器であり、加熱部は、利用側熱交換器で熱交換された空気と、熱媒体と、を熱交換させる熱媒体熱交換器であり、熱源側熱交換器の熱媒体流路と連通し、互いに並列に接続された、第1熱媒体路と、第2熱媒体路と、を有し、熱媒体熱交換器が第2熱媒体路に配設されているものである。

Claims (19)

  1. 室内の空調を行う複数台の室内機を有し、
    複数台の前記室内機のうちの、少なくとも1台の室内機は、圧縮機と熱源側熱交換器と絞り装置と利用側熱交換器とを収容しており、
    複数台の前記室内機のうちの、他の少なくとも1台の室内機は、前記少なくとも1台の室内機の前記利用側熱交換器とは異なる他の利用側熱交換器を少なくとも収容しており、前記少なくとも1台の室内機の前記圧縮機とは異なる他の圧縮機と接続されている、
    空気調和システム。
  2. 室内の除湿を行う除湿運転時に、前記利用側熱交換器の蒸発温度が、前記他の利用側熱交換器の蒸発温度と比較して低い、
    請求項1に記載の空気調和システム。
  3. 前記熱源側熱交換器は、冷媒が流れる冷媒流路と、前記冷媒と熱交換する熱媒体が流れる熱媒体流路と、を含む冷媒熱媒体熱交換器である、
    請求項1または請求項2に記載の空気調和システム。
  4. 前記少なくとも1台の室内機は、室内の除湿を行う除湿運転時に、前記利用側熱交換器で熱交換された空気を加熱する加熱部をさらに収容している、
    請求項3に記載の空気調和システム。
  5. 前記加熱部は、前記利用側熱交換器で熱交換された空気と、前記熱媒体と、を熱交換させる熱媒体熱交換器である、
    請求項4に記載の空気調和システム。
  6. 前記熱源側熱交換器の前記熱媒体流路と連通し、互いに並列に接続された、第1熱媒体路と、第2熱媒体路と、を有し、
    前記熱媒体熱交換器が前記第2熱媒体路に配設されている、
    請求項5に記載の空気調和システム。
  7. 前記第1熱媒体路または前記第2熱媒体路に配設され、前記第1熱媒体路に流れる前記熱媒体の流量と前記第2熱媒体路に流れる前記熱媒体の流量とを調整する流量調整装置を有する、
    請求項6に記載の空気調和システム。
  8. 前記熱媒体熱交換器を流れる前記熱媒体は、前記冷媒熱媒体熱交換器で熱交換される前の熱媒体である、
    請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の空気調和システム。
  9. 前記熱媒体熱交換器を流れる前記熱媒体は、前記冷媒熱媒体熱交換器で熱交換された後の熱媒体である、
    請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の空気調和システム。
  10. 前記加熱部は、前記利用側熱交換器で熱交換された空気と、前記冷媒と、を熱交換させる冷媒熱交換器であり、
    前記冷媒熱交換器は、前記圧縮機の吐出側と前記熱源側熱交換器とを接続する配管と、前記熱源側熱交換器と前記絞り装置とを接続する配管と、を接続する分岐配管に配設されている、
    請求項4に記載の空気調和システム。
  11. 前記少なくとも1台の室内機は、前記熱媒体を搬送するポンプをさらに収容している、
    請求項3〜請求項10のいずれか一項に記載の空気調和システム。
  12. 前記少なくとも1台の室内機は、流路切替装置をさらに収容している、
    請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の空気調和システム。
  13. 前記少なくとも1台の室内機は、その少なくとも部分が天井の上方に収容されたカセット型室内機である、
    請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の空気調和システム。
  14. 複数台の前記室内機のそれぞれは、実質的に同一の形状を有する、
    請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の空気調和システム。
  15. 圧縮機と、熱源側熱交換器と、絞り装置と、利用側熱交換器と、室内の除湿を行う除湿運転時に前記利用側熱交換器で熱交換された空気を加熱する加熱部と、を収容しており、
    前記熱源側熱交換器は、冷媒が流れる冷媒流路と、前記冷媒と熱交換する熱媒体が流れる熱媒体流路と、を含む冷媒熱媒体熱交換器であり、
    前記加熱部は、前記利用側熱交換器で熱交換された空気と、前記熱媒体と、を熱交換させる熱媒体熱交換器である、
    室内機。
  16. 前記熱源側熱交換器の前記熱媒体流路と連通し、互いに並列に接続された、第1熱媒体路と、第2熱媒体路と、を有し、
    前記熱媒体熱交換器が前記第2熱媒体路に配設されている、
    請求項15に記載の室内機。
  17. 前記第1熱媒体路または前記第2熱媒体路に配設され、前記第1熱媒体路に流れる前記熱媒体の流量と前記第2熱媒体路に流れる前記熱媒体の流量とを調整する流量調整装置を有する、
    請求項16に記載の室内機。
  18. 前記熱媒体熱交換器を流れる前記熱媒体は、前記冷媒熱媒体熱交換器で熱交換される前の熱媒体である、
    請求項15〜請求項17のいずれか一項に記載の室内機。
  19. 前記熱媒体熱交換器を流れる前記熱媒体は、前記冷媒熱媒体熱交換器で熱交換された後の熱媒体である、
    請求項15〜請求項17のいずれか一項に記載の室内機。
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