JPWO2017047406A1 - 複合偏光板及びそれを用いた液晶パネル - Google Patents

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Abstract

高温や高温高湿度環境での偏光度低下の小さい複合偏光板を提供し、耐熱性及び耐湿熱性の高い液晶パネルを提供する。透湿度が200g/m2・24hr以下である低透湿層、厚みが15μm以下の第1の偏光フィルム、厚みが15μm以下の第2の偏光フィルムがこの順に積層され、第1の偏光フィルムの吸収軸と第2の偏光フィルムの吸収軸とが略平行である複合偏光板。

Description

本発明は、耐久性に優れた複合偏光板、並びにそれを用いた液晶パネルに関するものである。
近年、消費電力が少なく、低電圧で動作し、軽量でかつ薄型という特長を生かして、携帯電話、携帯情報端末、コンピュータ用のモニター、テレビなど、情報用表示デバイスとして、液晶表示装置が急速に普及してきている。液晶技術の発展に伴い、さまざまなモードの液晶表示装置が提案され、応答速度やコントラスト、狭視野角といった液晶表示の問題点が解消されつつある。このような中、車載用途などの高耐久性が要求される分野にも液晶表示装置が展開されてきている。しかしながら、温度95℃や温度65℃・湿度95%(以下65℃/95%RHと記載する。)というような過酷な耐久試験に対しては、従来のヨウ素でポリビニルアルコール系樹脂を染色した偏光板では偏光度の低下が大きいことが問題となっている。
特開2002−072162号公報(特許文献1)には、投写型表示装置の光出射側に2枚の偏光板を使用した構成が開示されているが、偏光板を冷却するために2枚の偏光板を空間的に離して配置している。冷却用の気体を2枚の偏光板の間に通したり、熱伝導度の高いサファイアや水晶を2枚の偏光板の間に挟んだりする構成を採用した場合、空気層や水晶などの界面において屈折率差による反射が大きく、光の利用効率が低下してしまう問題がある。
また特開平10−133196号公報(特許文献2)には、液晶プロジェクタ用に耐熱性を向上させた偏光板を直接積層した複合偏光板が開示されている。しかしながら、厚さが20〜30μmである偏光フィルムの両面に保護層として、トリアセチルセルロースフィルムを配置した偏光板では、熱が加わった際の偏光フィルムの収縮力が大きく、液晶パネルの反りや偏光板が剥がれるなどの問題が生じることがある。また、偏光フィルムの保護層として熱伝導度が0.8W/m・K以上となるガラス等の材料を用いた場合には、裁断などの加工が容易ではなく生産効率が低いという問題がある。こうしたことから、複合偏光板表面への表面処理層を設けることにより機能性が付与しづらいという問題もある。
上記特許文献においては高温環境下での対策は考慮されているものの、改良の余地はあり、依然として従来のヨウ素でポリビニルアルコール系樹脂を染色した偏光板では、65℃/95%RHのような高温高湿度環境下での耐久性が不十分である。
特開2002−072162号公報 特開平10−133196号公報
本発明の目的は、高温及び高温高湿度環境での偏光度低下の小さい複合偏光板を提供することにある。本発明のもう一つの目的は、耐熱性及び耐湿熱性の高い液晶パネルを提供することにある。
すなわち本発明によれば、透湿度が200g/m・24hr以下である低透湿層、厚みが15μm以下の第1の偏光フィルム、厚みが15μm以下の第2の偏光フィルムがこの順に積層され、第1の偏光フィルムの吸収軸と第2の偏光フィルムの吸収軸とが略平行である複合偏光板が提供される。
低透湿層は透明樹脂フィルムを用いることが好ましく、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂及びポリエチレンテレフタレート系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。
また本発明によれば、第2の偏光フィルムにおける第1の偏光フィルムが積層された面とは反対側の面に、第1の保護フィルムを積層した複合偏光板も提供される。
本発明の複合偏光板では、第1の偏光フィルム及び低透湿層を有する第1の偏光板の単体透過率が第2の偏光フィルム及び第1の保護フィルムを有する第2の偏光板の単体透過率より小さいことが好ましく、第1の偏光フィルム厚みと第2の偏光フィルムの厚みの差を5μm以下とすることが好ましい。また、液晶パネルへ貼合するために第1の保護フィルムの第2の偏光フィルムが積層された面とは反対側の面に、粘着剤層を備える複合偏光板も提供される。
第1の保護フィルムは、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましく、厚み方向の位相差値が−10〜10nmであることが好ましい。
また本発明によれば、第1の偏光フィルムと第2の偏光フィルムとの間に、第2の保護フィルムを有する複合偏光板も提供される。
第2の保護フィルムは、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、波長590nmにおける面内の位相差値Re(590)が10nm以下であり、波長590nmにおける厚み方向の位相差値Rth(590)の絶対値が10nm以下であることが好ましい。
また、本発明によれば上記の複合偏光板が粘着剤層を介して液晶セルの少なくとも一方に積層された液晶パネルも提供される。
本発明によれば、耐熱耐久性及び耐湿熱耐久性に優れた複合偏光板及び液晶パネルが得られる。
本発明に係る複合偏光板の層構成を示す断面模式図の一例である。 本発明に係る複合偏光板の層構成を示す断面模式図の一例である。 本発明に係る複合偏光板の層構成を示す断面模式図の一例である。
図1を参照して、本発明にかかる複合偏光板10の層構成を説明する。本発明に係る複合偏光板10は、透湿度が200g/m・24hr以下の低透湿層12A、第1の偏光フィルム11A、第2の偏光フィルム11Bをこの順に積層して構成される。第2の偏光フィルム11Bにおける第1の偏光フィルム11Aが積層された面とは反対側の面には、第1の保護フィルム12Bが積層されることが好ましい。低透湿層12Aにおける第1の偏光フィルム11Aとの貼合面とは反対側の面には表面処理層20を形成することも有用である。
また、図2を参照して、本発明に係る複合偏光板10は、透湿度が200g/m・24hr以下の低透湿層12A、第1の偏光フィルム11A、第2の保護フィルム15、第2の偏光フィルム11Bをこの順に積層して構成される。第2の偏光フィルム11Bにおける第2の保護フィルム15が積層された面とは反対側の面には、第1の保護フィルム12Bが積層されることが好ましい。低透湿層12Aにおける第1の偏光フィルム11Aとの貼合面とは反対側の面には表面処理層20を形成することも有用である。
本発明の複合偏光板において、第1の偏光フィルム11Aと第2の偏光フィルム11Bとは、その吸収軸が略平行となるように配置される。本明細書において略平行とは、両者のなす角が厳密に0°であることに限定されず、例えば0±5°の範囲内、好ましくは0±3°の範囲内であることをいう。
以下、低透湿層12Aと第1の偏光フィルム11Aとを含む積層体を第1の偏光板といい、第2の偏光フィルム11Bと第1の保護フィルム12Bを含む積層体を第2の偏光板ということがある。第2の保護フィルム15は、第1の偏光板もしくは第2の偏光板のいずれかに含まれる。すなわち、好適には本発明の複合偏光板10は、第1の偏光板と第2の偏光板とが積層された層構成を有する。
透湿度が200g/m2・24hr以下である低透湿層12Aは、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂及びポリエチレンテレフタレート系樹脂からなることが好ましい。
高温環境下及び高温高湿環境下での偏光板の収縮力を抑えるために、第1の偏光フィルム、第2の偏光フィルムともに厚みを15μm以下にする。また、第1の偏光板の単体透過率が第2の偏光板の単体透過率より小さいことにより、複合偏光板の透過率をより高めることができる。
さらには、第1の偏光フィルム厚みと第2の偏光フィルムの厚みとの差が5μm以下であることが好ましい。第1の保護フィルムは、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。また第1の保護フィルムの厚み方向の位相差値が−10〜10nmであることが好ましい。
第2の保護フィルム15は、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。第2の保護フィルム15は、波長590nmにおける面内の位相差値Re(590)が10nm以下であり、波長590nmにおける厚み方向の位相差値Rth(590)の絶対値が10nm以下であるものを用いることが好ましい。
複合偏光板10には、第2の偏光フィルム上又は第1の保護フィルム上に粘着剤層14を積層させてもよい。粘着剤層14を介して複合偏光板を液晶セルに貼合し液晶パネルを得ることができる。通常、偏光板は液晶セルの両面に貼合されるが、本発明の複合偏光板は、液晶表示装置の視認側及び背面側もしくはその両方に好適に用いられる。
本発明の複合偏光板において、高温環境下や高温高湿環境下に置かれた後では、個々の偏光板の偏光度は低下するおそれがあるものの、2枚の偏光板がパラニコルに積層されているため、複合偏光板としては偏光度の低下を抑えることができる。
以下、本発明に係る複合偏光板、液晶パネルを構成するそれぞれの部材について、図1及び図2に付した符号を参照しながら順を追って詳細に説明する。
[偏光フィルム]
複合偏光板10を構成する第1の偏光フィルム11A,第2の偏光フィルム11Bは、通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理して架橋させる工程、及びホウ酸水溶液による架橋処理後に水洗する工程を経て、製造することができる。
ポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより製造できる。ポリ酢酸ビニル系樹脂は、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとそれに共重合可能な他の単量体との共重合体であることもできる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%程度であり、好ましくは98モル%以上である。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用可能である。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1,000〜10,000程度であり、好ましくは1,500〜5,000程度である。
このようなポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、偏光フィルムの原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものでなく、公知の方法で製膜することができる。ポリビニルアルコール系樹脂原反フィルムの膜厚は、例えば10〜100μm程度、好ましくは10〜50μm程度である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素による染色の前、染色と同時、又は染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前に行ってもよいし、ホウ酸処理中に行ってもよい。もちろん、ここに示した複数の段階で一軸延伸を行うこともできる。一軸延伸には、周速の異なるロール間で一軸に延伸する方法や、熱ロールを用いて一軸に延伸する方法などが採用できる。また一軸延伸は、大気中で延伸を行う乾式延伸により行ってもよいし、水等の溶剤を用い、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸により行ってもよい。延伸倍率は、通常3〜8倍程度である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの二色性色素による染色は、例えば、二色性色素を含有する水溶液にポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する方法により行うことができる。二色性色素として、具体的にはヨウ素や二色性有機染料が用いられる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水に浸漬して膨潤させる処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素としてヨウ素を用いる場合は、通常、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液におけるヨウ素の含有量は、水100重量部あたり、通常0.01〜1重量部程度であり、ヨウ化カリウムの含有量は、水100重量部あたり、通常0.5〜20重量部程度である。染色に用いる水溶液の温度は、通常20〜40℃程度である。また、この水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常20〜1,800秒程度である。
一方、二色性色素として二色性の有機染料を用いる場合は、通常、水溶性の二色性有機染料を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液における二色性有機染料の含有量は、水100重量部あたり、通常1×10-4〜10重量部程度であり、好ましくは1×10-3〜1重量部である。この染料水溶液は、硫酸ナトリウムのような無機塩を染色助剤として含有していてもよい。染色に用いる二色性有機染料水溶液の温度は、通常20〜80℃程度である。また、この水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常10〜1,800秒程度である。
二色性色素による染色後のホウ酸処理は、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬する方法により、行うことができる。ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸の含有量は、水100重量部あたり、通常2〜15重量部程度であり、好ましくは5〜12重量部である。二色性色素としてヨウ素を用いる場合、このホウ酸含有水溶液はヨウ化カリウムを含有することが好ましい。ホウ酸含有水溶液におけるヨウ化カリウムの含有量は、水100重量部あたり、通常0.1〜15重量部程度であり、好ましくは5〜12重量部である。ホウ酸含有水溶液への浸漬時間は、通常60〜1,200秒程度であり、好ましくは150〜600秒、さらに好ましくは200〜400秒である。ホウ酸含有水溶液の温度は、通常50℃以上であり、好ましくは50〜85℃、さらに好ましくは60〜80℃である。
ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、通常、水洗処理される。水洗処理は、例えば、ホウ酸処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水に浸漬する方法により、行うことができる。水洗にはヨウ化カリウムを含有する溶液を使用してもよい。水洗処理における水の温度は、通常5〜40℃程度である。また浸漬時間は、通常1〜120秒程度である。
水洗後は乾燥処理が施されて、偏光フィルムが得られる。乾燥処理は、熱風乾燥機や遠赤外線ヒーターを用いて行うことができる。乾燥処理の温度は、通常30〜100℃程度であり、好ましくは50〜80℃である。乾燥処理の時間は、通常60〜600秒程度であり、好ましくは120〜600秒である。乾燥処理により、偏光フィルム中の水分率は実用程度にまで低減される。その水分率は、通常5〜20重量%程度であり、好ましくは8〜15重量%である。水分率が5重量%を下回ると、偏光フィルムの可撓性が失われ、乾燥後に損傷したり、破断したりすることがある。また水分率が20重量%を超えると、熱安定性が不足する傾向にある。
以上のようにして、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向した偏光フィルムを製造することができる。
また、偏光フィルムの製造工程におけるポリビニルアルコール系樹脂フィルムの延伸、染色、ホウ酸処理、水洗工程、乾燥工程は、例えば、特開2012−159778号に記載されている方法に準じて行ってもよい。この文献記載の方法では、基材フィルムへのポリビニルアルコール系樹脂のコーティングにより、偏光フィルムとなるポリビニルアルコール系樹脂層を形成する方法を用いることも有用である。
偏光フィルム自体の収縮力を低くすることも、高温環境下における偏光度低下を抑制する観点から、また良好な外観を保持できる観点から好ましい。高温環境下における偏光フィルムの収縮力を低く抑えるためには、偏光フィルムの厚さを12μm以下とすることが好ましい。良好な光学特性を付与できるという点で、偏光フィルムの厚みは通常3μm以上である。
第1の偏光フィルム11Aの厚みと、第2の偏光フィルム11Bとの厚みの差の大きさは、5μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは3μm以下である。このように厚みの差の小さい偏光フィルムを用いることで高温環境下における寸法変化の挙動を、第1の偏光フィルム11Aと第2の偏光フィルム11Bとで合わせることができる。そのため2枚の偏光フィルムの熱収縮差による応力の差に起因して発生するような偏光フィルムのクラックが抑制されるものと考えられる。
偏光フィルムは、80℃の温度で240分間保持したときの、その吸収軸方向の幅2mmあたりの収縮力が、2N以下であることが好ましい。この収縮力が、2Nより大きいと高温環境下での寸法変化量が大きくなり、且つ、偏光フィルムの収縮力が大きくなるために、偏光フィルムに割れや剥がれが発生しやすくなるという傾向にある。偏光フィルムの収縮力は、延伸倍率を下げると、また偏光フィルムの厚さを薄くすると2N以下となる傾向にある。
また2枚の偏光フィルムの吸収軸方向の幅2mmあたりの収縮力の差は、1N以下であることが好ましく、0.5N以下であることがより好ましい。後述のとおり、本発明の複合偏光板においては、第1の偏光板の単体透過率よりも、第2の偏光板の単体透過率のほうが大きいことが好ましいことから、2枚の偏光フィルムは、収縮力の大きさが異なっていてもよく、例えば収縮力の差は0.1N以上であってもよい。
[透湿度が200g/m・24hr以下の低透湿層12A]
複合偏光板10に用いる低透湿層12Aとしては、透湿度が200g/m・24hr以下の層であればよく、特に透明樹脂フィルムを用いることが好ましい。特に、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性などに優れる材料で構成することが好ましい。本明細書において、透明な樹脂フィルムとは可視光域において単体透過率が80%以上である樹脂フィルムのことをいう。
特に、入手も容易であることから、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂およびポリエチレンテレフタレート系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を含むフィルムを用いることが好ましい。ここでいうオレフィン系樹脂は、鎖状ポリオレフィン系樹脂及び環状ポリオレフィン系樹脂を包含する。これらの樹脂フィルムは、原料樹脂の溶融押出によって製膜されるフィルムや、製膜後に横延伸して得られる一軸延伸フィルム、製膜後に縦延伸し、次いで横延伸して得られる二軸延伸フィルムなどであることができる。
透湿度が200g/m・24hr以下の低透湿層を複合偏光板の表面に設けることで、第1の偏光フィルム11A及び第2の偏光フィルム11Bの湿熱劣化を抑制することができるため、高温高湿度の環境でも偏光度低下の小さい複合偏光板とすることができる。より好ましい透湿度は、150g/m・24hr以下であり、さらに好ましくは、100g/m・24hr以下である。
環状ポリオレフィン系樹脂は、例えば、ノルボルネン及び他のシクロペンタジエン誘導体のような環状オレフィンモノマーを、触媒の存在下に重合して得られるものである。このような環状ポリオレフィン系樹脂を用いることは、後述する所定の位相差値を有する保護フィルムが得られやすいので好ましい。
環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、シクロペンタジエンとオレフィン類又は(メタ)アクリル酸若しくはそのエステル類とから、ディールス・アルダー反応によって得られるノルボルネン又はその誘導体をモノマーとして開環メタセシス重合を行い、それに続く水添によって得られる樹脂;ジシクロペンタジエンとオレフィン類又は(メタ)アクリル酸若しくはそのエステル類とからディールス・アルダー反応によって得られるテトラシクロドデセン又はその誘導体をモノマーとして開環メタセシス重合を行い、それに続く水添によって得られる樹脂;ノルボルネン、テトラシクロドデセン、それらの誘導体、及びその他の環状オレフィンモノマーから選ばれる少なくとも2種のモノマーを同様に開環メタセシス共重合し、それに続く水添によって得られる樹脂;ノルボルネン、テトラシクロドデセン、又はそれらの誘導体のような環状オレフィンに、鎖状オレフィン及び/又はビニル基を有する芳香族化合物を付加共重合させて得られる樹脂などが挙げられる。
環状ポリオレフィン系樹脂は、市販品を容易に入手することが可能である。市販品の例を挙げると、それぞれ商品名で、TOPAS ADVANCED POLYMERS GmbHにて生産され、日本ではポリプラスチックス株式会社から販売されている“TOPAS”、JSR株式会社から販売されている“アートン(登録商標)”、日本ゼオン株式会社から販売されている“ゼオノア(登録商標)”及び“ゼオネックス(登録商標)”、三井化学株式会社から販売されている“アペル(登録商標)”などがある。
鎖状ポリオレフィン系樹脂の典型的な例は、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂である。なかでも、プロピレンの単独重合体、又はプロピレンを主体とし、それに共重合可能なコモノマー、例えばエチレンを、1〜20重量%、好ましくは3〜10重量%の割合で共重合させた共重合体が好適に用いられる。
ポリプロピレン系樹脂は、脂環族飽和炭化水素樹脂を含有してもよい。脂環族飽和炭化水素樹脂を含有させることにより、位相差値が制御しやすくなる。脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量は、ポリプロピレン系樹脂に対して0.1〜30重量%とするのが有利であり、より好ましい含有量は、3〜20重量%である。脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量が0.1重量%未満であると、位相差値を制御する効果が十分に得られず、一方でその含有量が30重量%を超えると、低透湿層12Aから経時的に脂環族飽和炭化水素樹脂のブリードアウトを生じる懸念がある。
アクリル系樹脂は、典型的には、メタクリル酸メチル単位を50重量%以上含む重合体である。メタクリル酸メチル単位の含有量は、好ましくは70重量%以上であり、100重量%であってもよい。
メタクリル酸メチルを主成分とするアクリル系樹脂は、市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、それぞれ商品名で、住友化学株式会社から販売されている“スミペックス(登録商標)”、三菱レイヨン株式会社から販売されている“アクリペット(登録商標)”、旭化成株式会社から販売されている“デルペット(登録商標)”、株式会社クラレから販売されている“パラペット(登録商標)”、株式会社日本触媒から販売されている“アクリビュア(登録商標)”などがある。
ポリエチレンテレフタレート系樹脂とは、繰り返し単位の80モル%以上がエチレンテレフタレートで構成される樹脂を意味し、他のジカルボン酸成分やジオール成分が共重合されていてもよい。他のジカルボン酸成分としては、例えば、イソフタル酸、4,4’−ジカルボキシジフェニール、4,4’−ジカルボキシベンゾフェノン、ビス(4−カルボキシフェニル)エタン、アジピン酸、セバシン酸、1,4−ジカルボキシシクロヘキサンなどが挙げられる。他のジオール成分としては、例えば、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。
これら他のジカルボン酸成分やジオール成分は、必要により2種類以上を組み合わせて使用することもできる。また、p−ヒドロキシ安息香酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸のようなオキシカルボン酸を併用することもできる。さらには他の共重合成分として、少量のアミド結合、ウレタン結合、エーテル結合、カーボネート結合などを含有するジカルボン酸成分又はジオール成分が用いられてもよい。
ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムは、市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、それぞれ商品名で、三菱樹脂株式会社から販売されている“ダイアホイル(登録商標)”、“ホスタファン(登録商標)”及び“フュージョン(登録商標)”、帝人デュポンフィルム株式会社から販売されている“テイジンテトロンフィルム(登録商標)”、“メリネックス(登録商標)”、“マイラー(登録商標)”及び“テフレックス(登録商標)”、東洋紡績株式会社から販売されている“東洋紡エステルフィルム(登録商標)”、“東洋紡エスペットフィルム(登録商標)”、“コスモシャイン(登録商標)”及び“クリスパー(登録商標)”、東レフィルム加工株式会社から販売されている“ルミラー(登録商標)”、ユニチカ株式会社から販売されている“エンブロン(登録商標)”及び“エンブレット(登録商標)”、エス・ケー・シー社から販売されている“スカイロール(登録商標)”、株式会社高合から販売されている“コーフィル(登録商標)”、株式会社瑞通から販売されている“瑞通ポリエステルフィルム(登録商標)”、フタムラ化学株式会社から販売されている“太閤ポリエステルフィルム(登録商標)”などがある。ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムの中では特に、二軸延伸品が好ましく用いられる。
低透湿層12Aは、必要に応じて添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、滑剤、ブロッキング防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、耐光剤、耐衝撃性改良剤、帯電防止剤などが挙げられる。その添加量は、光学物性に悪影響を与えない範囲にとどめることが好ましい。
[低透湿層12Aの表面処理層20]
低透湿層12Aは、第1の偏光フィルム11Aに貼合される面とは反対側の面に、表面処理層20を有してもよい。この表面処理層20は、例えば、低透湿層12Aの表面に、微細な表面凹凸形状を有するハードコート層を形成する方法によって設けることができる。ハードコート機能を付与するため、この表面処理層20は、鉛筆硬度がHより硬い値となるようにすることが好ましい。その鉛筆硬度がH又はそれより小さいと、表面に傷が付きやすくなり、傷が付くと液晶表示装置の視認性が悪くなる。鉛筆硬度は、JIS K 5600−5−4:1999「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度(鉛筆法)」に準じて求められ、各硬度の鉛筆を用いて引っかいたときに傷が生じない最も硬い鉛筆の硬度で表される。
表面処理層20を有する低透湿層12Aは、そのヘイズ値が0.1〜45%の範囲、さらには5〜40%の範囲となるようにすることが好ましい。ヘイズ値が45%より大きな領域になると、外光の映り込みは低減できるものの、黒表示の画面のしまりが低下してしまう。また、ヘイズ値が0.1%を下回ると、十分な防眩性能が得られず、外光が画面に映り込むので、好ましくない。ここで、ヘイズ値は、JIS K 7136:2000「プラスチック−透明材料のヘイズの求め方」に従って求められる。
微細な表面凹凸形状を有するハードコート層の形成は、低透湿層12Aの表面に、有機微粒子又は無機微粒子を含有する塗膜を形成する方法や、有機微粒子又は無機微粒子を含有するか又は含有しない塗膜を形成した後、凹凸形状を付与したロールに押し当てる方法、例えばエンボス法などによって、行うことができる。このような塗膜は、例えば、低透湿層12Aの表面に、硬化性樹脂からなるバインダー成分と有機微粒子又は無機微粒子とを含有する塗布液(硬化性樹脂組成物)を塗布する方法などによって、形成できる。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、アルミノシリケート、アルミナ−シリカ複合酸化物、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなどを用いることができる。また、有機微粒子としては、架橋ポリアクリル酸粒子、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体樹脂粒子、架橋ポリスチレン粒子、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子、シリコーン樹脂粒子、又はポリイミド粒子のような樹脂粒子を用いることができる。
無機微粒子又は有機微粒子を分散させるためのバインダー成分は、高硬度(ハードコート)となる材料から選定すればよい。バインダー成分として、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などを用いることができるが、生産性や、得られる表面処理層20の硬度などの観点から、光硬化性樹脂が好ましい。光硬化性樹脂としては、市販されているものを適宜用いることができる。例えば、トリメチロールプロパントリアクリレートやペンタエリスリトールテトラアクリレートのような多官能アクリレートを単独で、又は2種以上組み合わせて用い、これに、“イルガキュア(登録商標) 907”、“イルガキュア(登録商標) 184”又は“ルシリン(登録商標) TPO”(いずれもBASF社から販売されている商品名)のような光重合開始剤を混合し、光硬化性樹脂とすることができる。光硬化性樹脂を用いる場合は、そこに無機微粒子又は有機微粒子を分散させて得られる樹脂組成物を樹脂フィルム上に塗布し、光を照射することにより、バインダー樹脂中に無機微粒子又は有機微粒子が分散されたハードコート層を形成することができる。
光硬化性樹脂を構成する多官能アクリレートとして、上記したトリメチロールプロパントリアクリレートやペンタエリスリトールテトラアクリレートのようなモノマータイプのもののほか、ウレタンアクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、又は水酸基を2個以上含むアルキル基を有する(メタ)アクリルオリゴマーのような、オリゴマータイプのものを用いることもできる。
ここでいうウレタンアクリレートは、例えば、(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸エステル、ポリオール、並びにジイソシアネートを用いて調製される。具体的には、(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸エステルとポリオールとから、水酸基が少なくとも1個残ったヒドロキシ(メタ)アクリレートを調製し、これをジイソシアネートと反応させる方法によって、ウレタンアクリレートを製造することができる。これら(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸エステル、ポリオール、並びにジイソシアネートは、それぞれ1種でもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、目的に応じて各種添加剤を加えてもよい。
ウレタンアクリレートの製造に用いられる(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、及び(メタ)アクリル酸ブチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシルのような(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルが挙げられる。
同じくウレタンアクリレートの製造に用いられるポリオールは、分子内に水酸基を少なくとも2個有する化合物である。具体例を挙げると、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヒドロキシピバリン酸のネオペンチルグリコールエステル、シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジオール、スピログリコール、トリシクロデカンジメチロール、水添ビスフェノールA、エチレンオキサイド付加ビスフェノールA、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールA、トリメチロールエタン、トリジメチロールプロパン、グリセリン、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グルコース類などがある。
同じくウレタンアクリレートの製造に用いられるジイソシアネートは、芳香族、脂肪族又は脂環式の各種ジイソシアネート類であることができる。具体例を挙げると、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、及びこれらのうち芳香環を有する化合物の水添物などがある。
多官能アクリレートとなりうるポリオール(メタ)アクリレートの具体例を挙げると、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどがある。これらはそれぞれ単独で用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。さらに、必要に応じて各種添加剤を加えてもよい。ポリオール(メタ)アクリレートは、好ましくはペンタエリスリトールトリアクリレート及びペンタエリスリトールテトラアクリレートを含む。これらは共重合体であってもよく、混合物であってもよい。
さらに、別の多官能アクリレートとなりうる水酸基を2個以上含むアルキル基を有する(メタ)アクリルオリゴマーとしては、例えば、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する(メタ)アクリルオリゴマーや、2−ヒドロキシエチル基及び2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する(メタ)アクリルオリゴマーが挙げられる。
光硬化性樹脂を構成する光重合開始剤の具体例を挙げると、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントン、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、その他チオキサントン系化合物などがある。
光硬化性樹脂は、必要に応じて溶媒に溶解した状態で用いることもできる。溶媒としては、酢酸エチルや酢酸ブチルをはじめとする各種の有機溶媒を用いることができる。
また光硬化性樹脂は、レベリング剤を含有してもよく、例えば、フッ素系又はシリコーン系のレベリング剤を挙げることができる。シリコーン系のレベリング剤としては、反応性シリコーン、ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリメチルアルキルシロキサンが挙げられる。好ましくは、反応性シリコーン及びシロキサン系のレベリング剤である。反応性シリコーンのレベリング剤を用いることにより、ハードコート層表面に滑り性が付与され、優れた耐擦傷性を長期間持続させることができる。一方、シロキサン系のレベリング剤を用いると、膜形成能を向上させることができる。
反応性シリコーンのレベリング剤としては、シロキサン結合と、アクリロイル基又は水酸基とを有するものが挙げられる。具体例として、次のような共重合体を挙げることができる。
(a)ジメチルシロキサン/3−アクリロイル−2−ヒドロキシプロポキシプロピルシロキサン/2−アクリロイル−3−ヒドロキシプロポキシプロピルシロキサンの共重合体、
(b)ジメチルシロキサン/ヒドロキシプロピルシロキサン/トリ(ω−イソシアナトアルキル)イソシアヌル酸/脂肪族ポリエステルの共重合体、
(c)ジメチルシロキサン/末端がアクリレートのポリアルキレングリコールアルキルシロキサン/末端が水酸基のポリアルキレングリコールアルキルシロキサンの共重合体。
市販の反応性シリコーンの具体例を挙げると、いずれも商品名で、DIC株式会社から販売されている“GRANDIC(登録商標) PC−4100”、 ビックケミー・ジャパン株式会社から販売されている“BYK−UV3500”、“BYK−UV3750”、“BYK−370”、“BYK−371”、“BYK−375”、及び“BYK−377”などがある。
以上例示したようなアクリル系のバインダー成分(バインダー樹脂)を用いることにより、低透湿層12Aとの密着性が向上するとともに、機械的強度が向上し、表面の傷付きを有効に防止できる表面処理層20を形成することができる。
エンボス法により微細表面凹凸形状を有するハードコート層を設ける場合は、樹脂フィルム上に未硬化のハードコート層を形成し、そこに微細凹凸形状が形成された金型を押し当てながら、当該ハードコート層を硬化させ、金型の形状をそのハードコート層に転写すればよい。金型形状のハードコート層への転写は、エンボスにより行うことが好ましく、エンボスとしては、光硬化性樹脂の一種である紫外線硬化性樹脂を用いるUVエンボス法が好ましい。エンボス法により微細表面凹凸形状を形成する場合、ハードコート層は、無機又は有機微粒子を含有していてもよく、含有していなくてもよい。
UVエンボス法では、低透湿層12Aの表面に紫外線硬化性樹脂層を形成し、その紫外線硬化性樹脂層を金型の凹凸面に押し当てながら硬化させることで、金型の凹凸面が紫外線硬化性樹脂層に転写される。具体的には、樹脂フィルム上に紫外線硬化性樹脂を塗工し、塗工された紫外線硬化性樹脂を金型の凹凸面に密着させた状態で、樹脂フィルム側から紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させ、次に、硬化後の紫外線硬化性樹脂層が形成された樹脂フィルムを金型から剥離することにより、金型の形状を紫外線硬化性樹脂に転写する。紫外線硬化性樹脂の種類は特に制限されず、例えば前記したものを用いることができる。また、紫外線硬化性樹脂の代わりに、光重合開始剤を適宜選定することにより、紫外線より波長の長い可視光で硬化が可能な可視光硬化性樹脂を用いてもよい。
表面処理層20の厚みは、特に限定されないが、2〜30μm、さらには3〜30μmの範囲にあることが好ましい。表面処理層20の厚みが2μmを下回ると、十分な硬度が得られにくくなり、表面が傷付きやすくなる傾向にある。また、その厚みが30μmより大きくなると、割れやすくなったり、表面処理層の硬化収縮により低透湿層12Aがカールして生産性を低下させたりする傾向にある。
低透湿層12Aには、前記のように、ハードコート層によりヘイズが付与されることが好ましいが、ハードコート層の形成とともに、保護フィルム中に無機又は有機微粒子を分散させることによりヘイズが付与されていてもよい。このために用いる無機又は有機微粒子の具体例は、先に掲げたものと同様である。
低透湿層12Aには、ハードコート層を兼ねる前記の防眩処理(ヘイズ付与処理)のほか、帯電防止処理や、防汚処理、又は抗菌処理のような、各種の追加の表面処理が施されていてもよく、液晶性化合物やその高分子量化合物などからなるコート層が形成されていてもよい。なお、帯電防止機能は、表面処理以外でも、例えば粘着剤層など、偏光板の他の部分に付与してもよい。
[第1の保護フィルム12Bおよび第2の保護フィルム15]
第1の保護フィルム12Bおよび第2の保護フィルム15としては、セルロース系樹脂、鎖状ポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂など、当分野において従来保護フィルムの形成材料として広く用いられている材料から形成されたフィルムを使用することができる。第1の保護フィルム12Bおよび第2の保護フィルム15は、低透湿層12Aと同じフィルムであってもよいし、異なるフィルムであってもよい。第1の保護フィルム12Bおよび第2の保護フィルム15としては、位相差値の制御が容易で、入手も容易であることから、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂又はアクリル系樹脂が好ましく用いられる。ここでいうポリオレフィン系樹脂は、鎖状ポリオレフィン系樹脂及び環状ポリオレフィン系樹脂を包含する。
また第1の保護フィルム12Bと第2の保護フィルム15とは、互いに同一のフィルムであってもよいし、異なるフィルムであってもよい。
オレフィン系樹脂又はアクリル系樹脂フィルムとしては、低透湿層12Aと同様のものを用いることができる。
セルロース系樹脂は、セルロースの水酸基における水素原子の一部又は全部が、アセチル基、プロピオニル基及び/又はブチリル基で置換された、セルロースの有機酸エステル又は混合有機酸エステルでありうる。例えば、セルロースの酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、それらの混合エステルなどからなるものが挙げられる。なかでも、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどが好ましい。
これらの樹脂は、透明性を損なわない範囲で、適宜の添加物が配合されていてもよい。添加物として例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、位相差低減剤、安定剤、加工助剤、可塑剤、耐衝撃助剤、艶消し剤、抗菌剤、防かび剤などを挙げることができる。酸化防止剤には、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤などがあり、また1分子中に例えば、フェノール系の酸化防止機構とリン系の酸化防止機構とを併せ持つユニットを有する複合型の酸化防止剤も用いることができる。紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン系の紫外線吸収剤や、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤、ベンゾエート系の紫外線遮断剤などが挙げられる。帯電防止剤は、ポリマー型、オリゴマー型、モノマー型のいずれであってもよい。滑剤としては、エルカ酸アミドやオレイン酸アミドのような高級脂肪酸アミド、ステアリン酸のような高級脂肪酸及びその塩などが挙げられる。造核剤としては、例えば、ソルビトール系造核剤、有機リン酸塩系造核剤、ポリビニルシクロアルカンのような高分子系造核剤などが挙げられる。アンチブロッキング剤としては、球状又はそれに近い形状の微粒子が、無機系、有機系を問わず使用できる。位相差低減剤としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂に添加する脂環族飽和炭化水素樹脂がある。これらの添加物は、複数種が併用されてもよい。
以上のような樹脂からフィルムに製膜する方法は、それぞれの樹脂に応じた方法を適宜選択すればよく、例えば、先に述べた溶剤キャスト法、溶融押出法などが採用できる。なかでもポリオレフィン系樹脂やアクリル系樹脂に対しては、生産性の観点から溶融押出法が好ましく採用される。一方、セルロース系樹脂は溶剤キャスト法によって製膜されるのが一般的である。
これら樹脂のフィルムは、市販品を容易に入手することが可能である。市販されているフィルムの例を挙げると、セルロース系樹脂フィルムとして、それぞれ商品名で、富士フイルム株式会社から販売されている“フジタック(登録商標) TD”、コニカミノルタ株式会社から販売されている“コニカミノルタ TAC フィルム KC”などがある。
第1の保護フィルム12Bおよび第2の保護フィルム15においては、偏光解消による偏光度低下を抑制するために、厚み方向の位相差値Rthは10nm以下であることが好ましい。厚み方向の位相差値Rthは、面内の平均屈折率から厚み方向の屈折率を差し引いた値にフィルムの厚みを乗じて得られる値であって、下記式(a)で定義される。また、面内の位相差値Reは、10nm以下であることが好ましい。面内の位相差値Reは、面内の屈折率差にフィルムの厚みを乗じて得られる値であって、下記式(b)で定義される。
Rth=〔(nx+ny)/2−nz〕×d (a)
Re=(nx−ny)×d (b)
式中、nxはフィルム面内のx軸方向(面内遅相軸方向)の屈折率であり、nyはフィルム面内のy軸方向(面内進相軸方向であって、面内でx軸に直交する方向)の屈折率であり、nz はフィルム面に垂直なz軸方向(厚み方向)の屈折率であり、そしてdはフィルムの厚さである。
ここで、位相差値は、可視光の中心付近である500〜650nm程度の範囲で任意の波長における値でありうるが、本明細書では波長590nmにおける位相差値を標準とする。厚み方向の位相差値Rth及び面内の位相差値Reは、市販の各種位相差計を用いて測定することができる。
液晶セルが横電解(IPS:In−Plane Switching)モードである場合、そのIPSモード液晶セルが本来有する広視野角特性を損なわないために、第1の保護フィルム12Bは、厚み方向の位相差値Rthが−10〜10nmの範囲にあることが好ましい。
樹脂フィルムの厚み方向の位相差値Rthを−10〜10nmの範囲内に制御する方法としては、フィルムを作製するときに、厚み方向に残留するゆがみを極力小さくする方法が挙げられる。例えば、上記溶剤キャスト法においては、その流延樹脂溶液を乾燥するときに生じる厚み方向の残留収縮歪みを、熱処理によって緩和させる方法などが採用できる。一方、上記溶融押出法においては、樹脂フィルムをダイから押し出し、冷却するまでの間に延伸されることを防ぐため、ダイから冷却ドラムまでの距離を極力縮めるとともに、押出し量と冷却ドラムの回転速度をフィルムが延伸されないよう制御する方法などが採用できる。また、溶剤キャスト法と同様に、得られたフィルムに残留する歪みを熱処理によって緩和させる方法も採用できる。
[偏光フィルムと低透湿層との貼合、偏光フィルムと保護フィルムとの貼合]
第1の偏光フィルム11Aと低透湿層12Aとの貼合、第2の偏光フィルム11Bと第1の護フィルム12Bとの貼合、及び第1の偏光フィルム11Aと第2の保護フィルム15との貼合は、接着剤又は粘着剤により行うことができる。
本明細書において、第1の偏光フィルム11Aと第2の偏光フィルム11Bとを総称して単に偏光フィルムといい、低透湿層12Aと第1の保護フィルム12Bと第2の保護フィルム15とを総称して単に保護フィルムということがある。
偏光フィルムと保護フィルムとを貼合する接着剤層は、その厚さを0.01〜30μm程度とすることができ、好ましくは0.01〜10μm、さらに好ましくは0.05〜5μmである。接着剤層の厚さがこの範囲にあれば、積層される保護フィルムと偏光フィルムとの間に浮きや剥がれを生じず、実用上問題のない接着力が得られる。偏光フィルムと保護フィルムとを貼合する粘着剤層は、その厚さを5〜50μm程度とすることができ、好ましくは5〜30μm、さらに好ましくは10〜25μmである。
接着剤層の形成には、被着体の種類や目的に応じて、適宜、適切な接着剤を用いることができ、また必要に応じてアンカーコート剤を用いることもできる。接着剤として、例えば、溶剤型接着剤、エマルジョン型接着剤、感圧性接着剤、再湿性接着剤、重縮合型接着剤、無溶剤型接着剤、フィルム状接着剤、ホットメルト型接着剤などが挙げられる。
好ましい接着剤の一つとして、水系接着剤、すなわち、接着剤成分が水に溶解又は分散しているものを挙げることができる。水に溶解可能な接着剤成分の例を挙げると、ポリビニルアルコール系樹脂がある。また、水に分散可能な接着剤成分の例を挙げると、親水基を有するウレタン系樹脂がある。水系接着剤は、このような接着剤成分を、必要に応じて配合される追加の添加剤とともに、水に混合して調製することができる。水系接着剤となりうる市販のポリビニルアルコール系樹脂の例を挙げると、株式会社クラレから販売されているカルボキシル基変性ポリビニルアルコールである“KL−318”などがある。
水系接着剤は、必要に応じて架橋剤を含有することができる。架橋剤の例を挙げると、アミン化合物、アルデヒド化合物、メチロール化合物、水溶性エポキシ樹脂、イソシアネート化合物、多価金属塩などがある。ポリビニルアルコール系樹脂を接着剤成分とする場合は、グリオキザールをはじめとするアルデヒド化合物、メチロールメラミンをはじめとするメチロール化合物、水溶性エポキシ樹脂などが、架橋剤として好ましく用いられる。ここで水溶性エポキシ樹脂は、例えば、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミンのようなポリアルキレンポリアミンとアジピン酸のようなジカルボン酸との反応物であるポリアミドポリアミンに、エピクロロヒドリンを反応させて得られるポリアミドエポキシ樹脂であることができる。水溶性エポキシ樹脂の市販品の例を挙げると、田岡化学工業株式会社から販売されている“スミレーズレジン(登録商標) 650(30)”などがある。
偏光フィルム及び/又はそこに貼合される保護フィルムの接着面に、水系接着剤を塗布し、両者を貼り合わせた後、乾燥処理を施すことにより、偏光板を得ることができる。接着に先立って、保護フィルムには、ケン化処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、又はプライマー処理のような易接着処理を施し、濡れ性を高めておくことも有効である。乾燥温度は、例えば50〜100℃程度とすることができる。乾燥処理後、室温よりもやや高い温度、例えば30〜50℃程度の温度で1〜10日間程度養生することは、接着力を一層高めるうえで好ましい。
もう一つの好ましい接着剤として、活性エネルギー線の照射又は加熱により硬化するエポキシ化合物を含有する硬化性接着剤組成物が挙げられる。ここで硬化性のエポキシ化合物は、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有するものである。この場合、偏光フィルムと保護フィルムとの接着は、当該接着剤組成物の塗布層に対して、活性エネルギー線を照射するか、又は熱を付与し、接着剤に含有される硬化性のエポキシ化合物を硬化させる方法により行うことができる。エポキシ化合物の硬化は、一般に、エポキシ化合物のカチオン重合により行われる。また生産性の観点から、この硬化は活性エネルギー線の照射により行うことが好ましい。
耐候性、屈折率、カチオン重合性などの観点から、硬化性接着剤組成物に含有されるエポキシ化合物は、分子内に芳香環を含まないものであることが好ましい。分子内に芳香環を含まないエポキシ化合物として、水素化エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物などが例示できる。このような硬化性接着剤組成物に好適に用いられるエポキシ化合物は、例えば、特開2004−245925号公報で詳細に説明されているが、ここでも概略を説明することとする。
水素化エポキシ化合物は、芳香族エポキシ化合物の原料である芳香族ポリヒドロキシ化合物に触媒の存在下及び加圧下で選択的に核水素化反応を行うことにより得られる核水添ポリヒドロキシ化合物を、グリシジルエーテル化したものであることができる。芳香族エポキシ化合物の原料である芳香族ポリヒドロキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェールF、及びビスフェノールSのようなビスフェノール類;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、及びヒドロキシベンズアルデヒドフェノールノボラック樹脂のようなノボラック型の樹脂;テトラヒドロキシジフェニルメタン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、及びポリビニルフェノールのような多官能型の化合物などが挙げられる。このような芳香族ポリヒドロキシ化合物に核水素化反応を行い、得られる核水添ポリヒドロキシ化合物にエピクロロヒドリンを反応させることにより、グリシジルエーテル化することができる。好適な水素化エポキシ化合物として、水素化されたビスフェノールAのグリシジルエーテルが挙げられる。
脂環式エポキシ化合物は、脂環式環に結合したエポキシ基を分子内に少なくとも1個有する化合物である。「脂環式環に結合したエポキシ基」とは、次式に示される構造における橋かけの酸素原子−O−を意味し、この式中、mは2〜5の整数である。
Figure 2017047406
この式における(CH2)m中の水素原子を1個又は複数個取り除いた形の基が他の化学構造に結合している化合物が、脂環式エポキシ化合物となりうる。また、脂環式環を形成する(CH2)m中の1個又は複数個の水素原子は、メチル基やエチル基のような直鎖状アルキル基で適宜置換されていてもよい。脂環式エポキシ化合物のなかでも、オキサビシクロヘキサン環(上式においてm=3のもの)や、オキサビシクロヘプタン環(上式においてm=4のもの)を有するエポキシ化合物は、優れた接着性を示すことから好ましく用いられる。以下に、脂環式エポキシ化合物の具体的な例を掲げる。ここでは、まず化合物名を挙げ、その後、それぞれに対応する化学式を示すこととし、化合物名とそれに対応する化学式には同じ符号を付す。
A:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
B:3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、
C:エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、
D:ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル) アジペート、
E:ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル) アジペート、
F:ジエチレングリコールビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルエーテル)、
G:エチレングリコールビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルエーテル)、
H:2,3,14,15−ジエポキシ−7,11,18,21−テトラオキサトリスピロ[5.2.2.5.2.2]ヘンイコサン、
I:3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−8,9−エポキシ−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
J:4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、
K:リモネンジオキサイド、
L:ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、
M:ジシクロペンタジエンジオキサイドなど。
Figure 2017047406
脂肪族エポキシ化合物は、脂肪族多価アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテルであることができる。より具体的には、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル;1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル;1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル;グリセリンのトリグリシジルエーテル;トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル;エチレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセリンのような脂肪族多価アルコールにアルキレンオキサイド(エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド)を付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル(例えばポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル)などが挙げられる。
硬化性接着剤組成物において、エポキシ化合物は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでもこのエポキシ化合物は、脂環式環に結合したエポキシ基を分子内に少なくとも1個有する脂環式エポキシ化合物を含むことが好ましい。
硬化性接着剤組成物に用いられるエポキシ化合物は、通常30〜3,000g/当量の範囲内のエポキシ当量を有し、このエポキシ当量は好ましくは50〜1,500g/当量の範囲である。エポキシ当量が30g/当量を下回るエポキシ化合物を用いた場合には、硬化後の偏光板の可撓性が低下したり、接着強度が低下したりする可能性がある。一方、3,000g/当量を超えるエポキシ当量を有する化合物では、接着剤組成物に含有される他の成分との相溶性が低下する可能性がある。
反応性の観点から、エポキシ化合物の硬化反応としてカチオン重合が好ましく用いられる。そのためには、エポキシ化合物を含む硬化性接着剤組成物には、カチオン重合開始剤を配合するのが好ましい。カチオン重合開始剤は、可視光線、紫外線、X線、及び電子線のような活性エネルギー線の照射又は加熱によって、カチオン種又はルイス酸を発生し、エポキシ基の重合反応を開始させる。作業性の観点から、カチオン重合開始剤には潜在性が付与されていることが好ましい。以下、活性エネルギー線の照射によってカチオン種又はルイス酸を発生し、エポキシ基の重合反応を開始させるカチオン重合開始剤を「光カチオン重合開始剤」といい、熱によってカチオン種又はルイス酸を発生し、エポキシ基の重合反応を開始させるカチオン重合開始剤を「熱カチオン重合開始剤」という。
光カチオン重合開始剤を用い、活性エネルギー線の照射により接着剤組成物の硬化を行う方法は、常温常湿での硬化が可能となり、偏光フィルムの耐熱性又は膨張による歪を考慮する必要が減少し、保護フィルムと偏光フィルムとを良好に接着できる点において有利である。また、光カチオン重合開始剤は、光で触媒的に作用するため、エポキシ化合物に混合しても保存安定性や作業性に優れる。
光カチオン重合開始剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩;芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩のようなオニウム塩、鉄−アレン錯体などを挙げることができる。光カチオン重合開始剤の配合量は、エポキシ化合物100重量部に対し、通常 0.5〜20重量部であり、好ましくは1重量部以上、また好ましくは15重量部以下である。光カチオン重合開始剤の配合量が、エポキシ化合物100重量部に対して 0.5重量部を下回ると、硬化が不十分になり、硬化物の機械的強度や接着強度が低下する傾向にある。一方、光カチオン重合開始剤の配合量が、エポキシ化合物100重量部に対して20重量部を超えると、硬化物中のイオン性物質が増加することで硬化物の吸湿性が高くなり、耐久性能が低下する可能性がある。
光カチオン重合開始剤を用いる場合、硬化性接着剤組成物は、必要に応じてさらに光増感剤を含有することができる。光増感剤を用いることで、カチオン重合の反応性を向上させ、硬化物の機械的強度や接着強度を向上させることができる。光増感剤としては、例えば、カルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素などが挙げられる。光増感剤を配合する場合、その量は、硬化性接着剤組成物100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲内とすることが好ましい。また、硬化速度向上のために、ナフトキノン誘導体のような増感助剤を用いてもよい。
一方、熱カチオン重合開始剤としては、ベンジルスルホニウム塩、チオフェニウム塩、チオラニウム塩、ベンジルアンモニウム、ピリジニウム塩、ヒドラジニウム塩、カルボン酸エステル、スルホン酸エステル、アミンイミドなどを挙げることができる。
エポキシ化合物を含有する硬化性接着剤組成物は、先述のとおり光カチオン重合によって硬化させることが好ましいが、上記の熱カチオン重合開始剤を存在させ、熱カチオン重合によって硬化させることもできるし、光カチオン重合と熱カチオン重合を併用することもできる。光カチオン重合と熱カチオン重合を併用する場合、硬化性接着剤組成物には、光カチオン重合開始剤と熱カチオン重合開始剤の両方を含有させることが好ましい。
また、硬化性接着剤組成物は、オキセタン化合物やポリオール化合物など、カチオン重合を促進させる化合物をさらに含有してもよい。オキセタン化合物は、分子内に4員環エーテルを有する化合物である。オキセタン化合物を配合する場合、その量は、硬化性接着剤組成物中に、通常5〜95重量%、好ましくは5〜50重量%である。またポリオール化合物は、エチレングリコールやヘキサメチレングリコール、ポリエチレングリコールなどを包含するアルキレングリコール又はそのオリゴマー、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオールなどでありうる。ポリオール化合物を配合する場合、その量は、硬化性接着剤組成物中に、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。
さらに、硬化性接着剤組成物は、その接着性を損なわない限り、他の添加剤、例えば、イオントラップ剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、増感剤、粘着付与剤、熱可塑性樹脂、充填剤、流動調整剤、可塑剤、消泡剤などを含有することができる。イオントラップ剤としては、例えば、粉末状のビスマス系、アンチモン系、マグネシウム系、アルミニウム系、カルシウム系、チタン系、これらの混合系などを包含する無機化合物が挙げられ、酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤などが挙げられる。
エポキシ化合物を含有する硬化性接着剤組成物を、偏光フィルム又は保護フィルムの接着面、あるいはこれら双方の接着面に塗工した後、接着剤の塗工された面で貼合し、活性エネルギー線を照射するか又は加熱することにより未硬化の接着剤層を硬化させて、偏光フィルムと保護フィルムとを接着させることができる。接着剤の塗工方法としては、例えば、ドクターブレード、ワイヤーバー、ダイコーター、カンマコーター、グラビアコーターなど、種々の塗工方式が採用できる。
この硬化性接着剤組成物は、基本的には、溶剤を実質的に含まない無溶剤型接着剤として用いることができるが、各塗工方式には各々最適な粘度範囲があるため、粘度調整のために溶剤を含有させてもよい。溶剤は、偏光フィルムの光学性能を低下させることなく、エポキシ化合物をはじめとする各成分を良好に溶解する有機溶剤であることが好ましく、例えば、トルエンに代表される炭化水素類、酢酸エチルに代表されるエステル類などを用いることができる。
活性エネルギー線の照射により接着剤組成物の硬化を行う場合、活性エネルギー線としては先述した各種のものを用いることができるが、取扱いが容易で、照射光量などの制御もしやすいことから、紫外線が好ましく用いられる。活性エネルギー線、例えば紫外線の照射強度や照射量は、偏光フィルムの偏光度をはじめとする各種光学性能、及び保護フィルムの透明性や位相差特性をはじめとする各種光学性能に影響を及ぼさない範囲で、適度の生産性が保たれるように適宜決定される。
熱により接着剤組成物の硬化を行う場合は、一般的に知られた方法で加熱することができる。通常は、硬化性接着剤組成物に配合された熱カチオン重合開始剤がカチオン種やルイス酸を発生する温度以上で加熱が行われ、具体的な加熱温度は、例えば50〜200℃程度である。
[第1の偏光板と第2の偏光板との積層]
第1の偏光板と第2の偏光板との積層には、偏光フィルムと保護フィルムとの貼合に用いた接着剤と同じものが使用できる。もう一つの形態としては、第1の偏光板と第2の偏光板との積層に粘着剤を用いることも好ましい。
[粘着剤層13]
第1の偏光板と第2の偏光板との積層に用いる粘着剤層13は、光学的な透明性に優れ、適度な濡れ性、凝集性、接着性などを包含する粘着特性に優れるものであればよいが、さらに耐久性などに優れるものが好ましい。具体的には、粘着剤層13を形成する粘着剤として、アクリル系樹脂を含有する粘着剤(アクリル系粘着剤)が好ましい。
アクリル系粘着剤に含有されるアクリル系樹脂は、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソオクチル、及びアクリル酸2−エチルヘキシルのようなアクリル酸アルキルエステルを主要なモノマーとする樹脂である。このアクリル系樹脂には通常、極性モノマーが共重合されている。極性モノマーとは、重合性不飽和結合及び極性官能基を有する化合物であり、ここで重合性不飽和結合は、(メタ)アクリロイル基に由来するものとするのが一般的であり、また極性官能基は、カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基などでありうる。極性モノマーの具体例を挙げると、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、2−N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどがある。
またアクリル系粘着剤には、通常、アクリル系樹脂とともに架橋剤が配合されている。架橋剤の代表例として、分子内に少なくとも2個のイソシアナト基(−NCO)を有するイソシアネート化合物を挙げることができる。
粘着剤には、さらに各種の添加剤が配合されていてもよい。好適な添加剤として、シランカップリング剤や帯電防止剤などが挙げられる。シランカップリング剤は、ガラスとの接着力を高めるうえで有効である。帯電防止剤は、静電気の発生を低減又は防止するうえで有効である。
粘着剤層13は、以上のような粘着剤成分が有機溶剤に溶解してなる粘着剤組成物を調製し、これを接着する2枚の偏光板の貼合面(偏光フィルムもしくは保護フィルム)のいずれかに直接塗布し、溶剤を乾燥除去する方法によって、あるいは、離型処理が施された樹脂フィルムからなる基材フィルムの離型処理面に上記の粘着剤組成物を塗布し、溶剤を乾燥除去して粘着剤層とし、これを2枚の偏光板の貼合面(偏光フィルムもしくは保護フィルム)のいずれかに貼着し、粘着剤を転写する方法によって、形成できる。前者の直接塗工法によって粘着剤層13を形成した場合は、その表面に離型処理が施された樹脂フィルム(セパレータとも呼ばれる)を貼合し、使用時まで粘着剤層表面を仮着保護するのが通例である。有機溶剤溶液である粘着剤組成物の取扱い性の観点などから、後者の転写法が多く採用されており、この場合は、最初に粘着剤層の形成に用いる離型処理された基材フィルムが、偏光板に貼着した後そのままセパレータとなりうる点からも好都合である。
2枚の偏光板を接着剤や粘着剤で積層する前には、貼合される偏光フィルム面及び保護フィルム面や粘着剤面にあらかじめコロナ処理やプラズマ処理などを行うことも有用である。
[粘着剤層14]
第1の保護フィルム12Bに形成される粘着剤層14は、光学的な透明性に優れ、適度な濡れ性、凝集性、接着性などを包含する粘着特性に優れるものであればよいが、さらに耐久性などに優れるものが好ましく用いられる。具体的には、粘着剤層を形成する粘着剤として、アクリル系樹脂を含有する粘着剤(アクリル系粘着剤)が好ましく用いられる。具体的には、前記粘着剤層13で述べた粘着剤と同様のものを用いることができる。
粘着剤層14は、粘着剤層13と同様に各種添加剤を含有していてもよい。中でも粘着剤層14は帯電防止剤を含有することが好ましい。一般に、粘着剤層を介して偏光板を液晶セルに貼る際には、それまで粘着剤層を覆って仮着保護していた表面保護フィルム(セパレータ)を剥がしてから液晶セルに貼り合わされるが、その表面保護フィルムを剥がすときに発生する静電気によって、液晶セル内の液晶の配向不良を生じ、この現象が液晶表示装置の表示不良をもたらすことがある。このような静電気の発生を低減又は防止する手段として、粘着剤への帯電防止剤の配合は有効である。
第1の保護フィルム12Bと粘着剤14を貼合する際には、第1の保護フィルム12Bと粘着剤14を貼りあわせる面に予めコロナ処理、プラズマ処理などを行うことも有用である。
[複合偏光板の製造方法]
本発明の複合偏光板を製造する方法としては、特に制限されないが、例えば、低透湿層12Aと第1の偏光フィルム11Aとを積層した第1の偏光板A、及び第1の保護フィルム12Bと第2の偏光フィルム11Bとを積層した第2の偏光板Bを製造する。次に、第1の偏光板Aもしくは第2の偏光板Bの偏光フィルム上に粘着剤層13を形成する。こうして作製した第1の偏光板A及び第2の偏光板Bを粘着剤層13を介してロールツーロールで貼りあわせると複合偏光板10を作製することができる。なお本発明の複合偏光板において、第1の偏光フィルム11Aと第2の偏光フィルム11Bとは、粘着剤層又は接着剤層を介して、直接貼合される。さらに粘着剤層14を、第1の保護フィルム12B上に形成することで粘着剤付き複合偏光板が得られる。粘着剤付き複合偏光板は、粘着剤14を介して液晶セルに貼合することができる。
また、本発明の複合偏光板を製造する方法としては、たとえば、低透湿層12A、第1の偏光フィルム11A及び第2の保護フィルム15を積層した第1の偏光板A’と第1の保護フィルム12Bと第2の偏光フィルム11Bを積層した第2の偏光板B’を製造する。次に、第1の偏光板A’の第2の保護フィルム15上もしくは第2の偏光板B’の第2の偏光フィルム11上に粘着剤層13を形成する。こうして作製した第1の偏光板A’及び第2の偏光板B’を粘着剤13を介してロールツーロールで貼りあわせると複合偏光板10を作製することができる。さらに粘着剤層14を第1の保護フィルム12B上に形成することで粘着剤付き複合偏光板が得られる。粘着剤付き複合偏光板は、粘着剤層14を介して液晶セルに貼合することができる。
また、前記の第1の偏光板A(またはA’)および第2の偏光板B(またはB’)を無溶剤型の接着剤によりロールツーロールで貼りあわせ複合偏光板10を作製する方法も好ましく用いられる。
上記のように2つの偏光板を積層させて複合偏光板を製造する場合、第1の偏光板の単体透過率は38.0〜43.0%であることが好ましく、40.0〜42.5%であることがより好ましい。第2の偏光板の単体透過率は40.0〜45.0%であることが好ましく、41.0〜43.0%であることがより好ましい。また第1の偏光板の偏光度及び第2の偏光板の偏光度は、いずれも99.90%以上であることが好ましく、99.95%以上であることがより好ましい。
このように本発明の複合偏光板においては、第1の偏光板の単体透過率よりも、第2の偏光板の単体透過率のほうが大きいことが好ましい。第1の偏光板の単体透過率と第2の偏光板の単体透過率との差は、0.1%以上であることが好ましく、0.2%超であることがより好ましく、0.4%以上であってもよい。差の上限は、特に制限されないが通常5%以下であり、2%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。
また、複合偏光板10を構成するすべてのフィルムを水系接着剤もしくは無溶剤型の接着剤で1回で積層することも生産効率がよく好ましく用いられる。
上記製造方法により得られる複合偏光板の偏光度は99.95%以上であることが好ましく、99.99%以上であることがより好ましく、99.995%以上であることがさらに好ましい。また本発明の複合偏光板は、95℃のオーブンに1000時間投入する耐熱試験後であっても、偏光度の低下が抑制される。例えば、前記耐熱試験後の複合偏光板の偏光度としては、99.95%以上とすることができ、99.99%以上とすることもできる。別の観点から、前記耐熱試験前後の偏光度低下の大きさは、本発明の複合偏光板において、0.010%以下とすることができ、好ましくは0.005%以下とすることができ、より好ましくは0.003%以下とすることもできる。
また本発明の複合偏光板は、65℃、95%RHのオーブンに1000時間投入する耐湿熱試験後であっても、偏光度の低下が抑制される。例えば、前記耐熱試験後の複合偏光板の偏光度としては、99.95%以上とすることができ、99.99%以上とすることもできる。別の観点から、前記耐熱試験前後の偏光度低下の大きさは、本発明の複合偏光板において、0.010%以下とすることができ、好ましくは0.005%以下とすることができ、より好ましくは0.003%以下とすることもできる。
[液晶セル]
液晶セルは、2枚のセル基板と、それら基板間に挟持された液晶層とを有する。セル基板は、一般にガラスで構成されることが多いが、プラスチック基板であってもよい。その他、本発明の液晶パネルに用いる液晶セル自体は、この分野で採用されている各種のもので構成することができる。
[液晶パネル]
粘着剤層14を介して複合偏光板10を液晶セルに貼合することで、液晶パネルを作製することができる。通常、偏光板は液晶セルの両面に貼合されるが、本発明の複合偏光板は、液晶表示装置の視認側及び背面側もしくはその両方に好適に用いられる。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す部及び%は、特記ないかぎり重量基準である。なお、以下の例における各物性の測定は、次の方法で行った。
(1)厚さの測定:
株式会社ニコン製のデジタルマイクロメーター“MH−15M”を用いて測定した。
(2)面内位相差値及び厚み方向の位相差値の測定:
王子計測機器株式会社製の平行ニコル回転法を原理とする位相差計“KOBRA(登録商標)−WPR”を用い、23℃の温度において、波長590nmでの面内位相差値及び厚み方向の位相差値を測定した。
(3)偏光フィルムの収縮力の測定:
偏光フィルムの吸収軸方向が長軸となるように幅2mm×長さ50mmの断片に株式会社荻野精機製作所製のスーパーカッターでカットした。得られた短冊状の偏光フィルムを収縮力測定サンプルとした。収縮力測定サンプルを熱機械分析装置〔株式会社日立ハイテクサイエンス製の“TMA/6100”〕にチャック間距離を10mmとしてセットし、試験片を20℃の室内に十分な時間放置した後、サンプルの室内の温度を20℃から80℃まで1分間で昇温させ、昇温後サンプル室内の温度を80℃で維持するように設定した。昇温後4時間放置した後、80℃の環境下で測定サンプルの長辺方向の収縮力を測定した。この測定において、静荷重は0mNとし、治具にはSUS製のプローブを使用した。
(4)偏光板の偏光度及び単体透過率の測定:
積分球付き分光光度計〔日本分光株式会社製の「V7100」、2度視野;C光源〕を用いて測定した。
(5)透湿度の測定:
JIS Z 0208に基づき透湿度を測定した。温湿度条件は、40度90%RHとした。
[製造例1]偏光フィルム1の作製
厚み20μmのポリビニルアルコールフィルム(平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上)を、乾式延伸により約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に40秒間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.052/5.7/100の水溶液に28℃で30秒間浸漬して染色処理を行った。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が11.0/6.2/100の水溶液に70℃で120秒間浸漬した。引き続き、8℃の純水で15秒間洗浄した後、300Nの張力で保持した状態で、60℃で50秒間、次いで75℃で20秒間乾燥して、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している厚み7μmの吸収型偏光フィルムを得た。得られた偏光フィルムの収縮力を測定したところ、1.7Nであった。
[製造例2]偏光フィルム2の作製
厚み30μmのポリビニルアルコールフィルム(平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上)を、乾式延伸により約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に40秒間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.052/5.7/100の水溶液に28℃で30秒間浸漬して染色処理を行った。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が11.0/6.2/100の水溶液に70℃で120秒間浸漬した。引き続き、8℃の純水で15秒間洗浄した後、300Nの張力で保持した状態で、60℃で50秒間、次いで75℃で20秒間乾燥して、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している厚み12μmの吸収型偏光フィルムを得た。得られた偏光フィルムの収縮力を測定したところ、2.0Nであった。
[製造例3]偏光フィルム3の作製
厚み20μmのポリビニルアルコールフィルム(平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上)を、乾式延伸により約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に40秒間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.052/5.7/100の水溶液に28℃で30秒間浸漬して染色処理を行った。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が11.0/6.2/100の水溶液に70℃で120秒間浸漬した。引き続き、8℃の純水で15秒間洗浄した後、300Nの張力で保持した状態で、60℃で50秒間、次いで75℃で25秒間乾燥して、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している厚み7μmの吸収型偏光フィルムを得た。得られた偏光フィルムの収縮力を測定したところ、1.6Nであった。
[製造例4]偏光フィルム4の作製
厚み30μmのポリビニルアルコールフィルム(平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上)を、乾式延伸により約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に40秒間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.052/5.7/100の水溶液に28℃で30秒間浸漬して染色処理を行った。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が11.0/6.2/100の水溶液に70℃で120秒間浸漬した。引き続き、8℃の純水で15秒間洗浄した後、300Nの張力で保持した状態で、60℃で50秒間、次いで75℃で25秒間乾燥して、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している厚み12μmの吸収型偏光フィルムを得た。得られた偏光フィルムの収縮力を測定したところ、1.8Nであった。
[製造例5]偏光フィルム5の作製
平均重合度1100でケン化度99.5モル%のアセトアセチル基変性ポリビニルアルコール粉末〔日本合成化学工業株式会社製の商品名「ゴーセファイマー(登録商標) Z−200」〕を95℃の熱水に溶解して、3%濃度の水溶液を調製した。この水溶液に架橋剤として、水溶性ポリアミドエポキシ樹脂〔田岡化学工業株式会社製の商品名「スミレーズレジン(登録商標) 650」、固形分濃度30%の水溶液〕を、ポリビニルアルコールの固形分6部あたり5部の割合で混合して、プライマー用塗工液とした。そして、基材フィルム(厚み110μm、融点163℃のポリプロピレンフィルム)にコロナ処理を施した後、そのコロナ処理面に、プライマー用塗工液をマイクログラビアコーターを用いて塗工した。その後、80℃で10分乾燥して、厚さ0.2μmのプライマー層を形成した。
次に、平均重合度2400でケン化度98.0〜99.0モル%のポリビニルアルコール粉末〔株式会社クラレから入手した商品名「PVA124」〕を95℃の熱水に溶解して、8%濃度のポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液を、上記基材フィルムのプライマー層上にリップコーターを用いて室温で塗工し、80℃で20分間乾燥して、基材フィルム/プライマー層/ポリビニルアルコール層からなる積層フィルムを作製した。
次いで、得られた積層フィルムを、温度160℃で5.8倍に自由端縦一軸延伸した。こうして得られた積層延伸フィルムの全体厚みは28.5μmであり、ポリビニルアルコール層の厚みは5.0μmであった。
得られた積層延伸フィルムを、水/ヨウ素/ヨウ化カリウムの重量比が100/0.35/10の水溶液に26℃で90秒間浸漬して染色した後、10℃の純水で洗浄した。次に、この積層延伸フィルムを、水/ホウ酸/ヨウ化カリウムの重量比が100/9.5/5の水溶液に76℃で300秒間浸漬して、ポリビニルアルコールを架橋させた。引き続き、10℃の純水で10秒間洗浄し、最後に80℃で200秒間の乾燥処理を行った。以上の操作により、ポリプロピレン基材フィルム上に、ヨウ素が吸着配向しているポリビニルアルコール層からなる厚み5μmの偏光フィルム5が形成されている偏光性積層フィルムを作製した。得られた偏光フィルムを基材から剥離し収縮力を測定したところ、1.45Nであった。
[製造例6]偏光フィルム6の作製
厚み60μmのポリビニルアルコールフィルム(平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上)を、乾式延伸により約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に40秒間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.052/5.7/100の水溶液に28℃で30秒間浸漬して染色処理を行った。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が11.0/6.2/100の水溶液に70℃で120秒間浸漬した。引き続き、8℃の純水で15秒間洗浄した後、300Nの張力で保持した状態で、60℃で50秒間、次いで75℃で20秒間乾燥して、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している厚み23μmの吸収型偏光子を得た。得られた偏光フィルムの収縮力を測定したところ、3.1Nであった。
[製造例7]水系接着剤の作製
水100重量部に対し、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール〔株式会社クラレから入手した商品名「KL−318」〕を3重量部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤〔田岡化学工業株式会社から入手した商品名「スミレーズレジン(登録商標) 650(30)」、固形分濃度30重量%の水溶液〕を1.5重量部添加して、水系接着剤を調製した。
[製造例8]硬化性エポキシ系樹脂組成物からなる接着剤の作製
脂環式エポキシ系樹脂である上記式Dに相当するジカルボン酸のエポキシシクロヘキシルメチルエステル類としてビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート100部、水素化エポキシ系樹脂として水添ビスフェノールAのジグリシジルエーテル25部、および、光カチオン重合開始剤として4,4’−ビス(ジフェニルスルホニオ)ジフェニルスルフィド ビス(ヘキサフルオロホスフェート)2.2部を混合した後、脱泡して、硬化性エポキシ系樹脂組成物からなる接着剤Aを得た。なお、光カチオン重合開始剤は、50質量%プロピレンカーボネート溶液として配合した。
[粘着剤A,B]
以下の2種類の粘着剤を用意した。
粘着剤A:厚み25μmのシート状粘着剤〔リンテック株式会社製の「P−3132」〕
粘着剤B:厚み15μmのシート状粘着剤〔リンテック株式会社製の「P−0082」〕
[保護フィルムA、B、C、D]
以下の4種類の保護フィルムを用意した。
保護フィルムA:コニカミノルタ株式会社製のハードコート付きトリアセチルセルロースフィルム;25KCHCN−TC(厚み32μm、透湿度=430g/m・24hr)
保護フィルムB:日本ゼオン株式会社製の環状ポリオレフィン系樹脂フィルム;ZF14−013(厚み13μm、波長590nmでの面内位相差値=0.8nm、波長590nmでの厚み方向位相差=3.4nm、透湿度=30g/m・24hr)
保護フィルムC:コニカミノルタ株式会社製のトリアセチルセルロースフィルム;KC2CT(厚み20μm、波長590nmでの面内位相差値=1.2nm、波長590nmでの厚み方向位相差=1.3nm、透湿度=1660g/m・24hr)
保護フィルムD:コニカミノルタ株式会社製のトリアセチルセルロースフィルム;KC2UAW(厚み25μm、透湿度=1207g/m・24hr)
[製造例9]
(偏光板A−1の作製)
保護フィルムBの一方の面にコロナ処理をした。保護フィルムBのコロナ処理をした面が偏光フィルム1との貼合面となるように、保護フィルムBと偏光フィルム1とを水系接着剤で接着し偏光板A−1を得た。偏光板A−1の単体透過率は、42.0%であった。
[製造例10]
(偏光板B−1の作製)
保護フィルムBの一方の面にコロナ処理をした。保護フィルムBのコロナ処理をした面が偏光フィルム3との貼合面となるように、保護フィルムBと偏光フィルム3とを水系接着剤で接着し偏光板B−1を得た。偏光板B−1の単体透過率は、42.3%であった。
[製造例11]
(偏光板C−1の作製)
保護フィルムCにケン化処理を行った。保護フィルムCのトリアセチルセルロース面が偏光フィルム1との貼合面となるように、保護フィルムCと偏光フィルム1を水系接着剤で接着し偏光板C−1を得た。偏光板C−1の単体透過率は、42.5%であった。
[製造例12]
(偏光板D−1の作製)
保護フィルムBの一方の面にコロナ処理をした。保護フィルムBのコロナ処理をした面が偏光フィルム2との貼合面となるように、保護フィルムBと偏光フィルム2とを水系接着剤で接着し偏光板D−1を得た。偏光板D−1の単体透過率は、42.0%であった。
[製造例13]
(偏光板E−1の作製)
保護フィルムBの一方の面にコロナ処理をした。保護フィルムBのコロナ処理をした面が偏光フィルム4との貼合面となるように、保護フィルムBと偏光フィルム4とを水系接着剤で接着し偏光板E−1を得た。偏光板E−1の単体透過率は、42.3%であった。
[製造例14]
(偏光板F−1の作製)
保護フィルムCにケン化処理を行った。保護フィルムCのトリアセチルセルロース面が偏光フィルム2との貼合面となるように、保護フィルムCと偏光フィルム2とを水系接着剤で接着し偏光板F−1を得た。偏光板F−1の単体透過率は、42.5%であった。
[製造例15]
(偏光板G−1の作製)
保護フィルムDにケン化処理を行い,保護フィルムBの一方の面にコロナ処理をした。保護フィルムDのトリアセチルセルロース面及び保護フィルムBのコロナ処理をした面が偏光フィルム2との貼合面になるように、保護フィルムDと偏光フィルム2と保護フィルムBとを水系接着剤で接着し偏光板G−1を得た。偏光板G−1の単体透過率は、42.3%であった。
[製造例16]
(偏光板H−1の作製)
保護フィルムBの偏光フィルム5との貼合面にコロナ処理をした。製造例5で作製した偏光フィルム5が形成されている偏光性積層フィルムの基材フィルムとは反対面(偏光フィルム面)に、保護フィルムBのコロナ処理をした面が貼合面となるように保護フィルムBを水系接着剤で貼合し、基材フィルムのみを剥離することによって偏光板H−1を得た。偏光板H−1の単体透過率は、40.8%であった。
[製造例17〜24]
製造例9〜16で用いた水系接着剤を上記硬化性エポキシ系樹脂組成物からなる接着剤に変更した以外は同様にして偏光板I−1〜偏光板P−1を作製した。貼合に際しては、ベルトコンベア付き紫外線照射装置(ランプ:Fusion Dランプ、積算光量1500mJ/cm2)にて紫外線の照射を行ない、室温で1時間放置することで行った。

製造した偏光板の単体透過率は、それぞれ下記であった。
なお、()内は、同構成の水系接着剤で作製した偏光板を示す。

製造例17 偏光板I−1(偏光板A−1):単体透過率は、42.0%
製造例18 偏光板J−1(偏光板B−1):単体透過率は、42.3%
製造例19 偏光板K−1(偏光板C−1):単体透過率は、42.5%
製造例20 偏光板L−1(偏光板D−1):単体透過率は、42.0%
製造例21 偏光板M−1(偏光板E−1):単体透過率は、42.3%
製造例22 偏光板N−1(偏光板F−1):単体透過率は、42.5%
製造例23 偏光板O−1(偏光板G−1):単体透過率は、42.3%
製造例24 偏光板P−1(偏光板H−1):単体透過率は、40.8%
[製造例25]
(偏光板Q−1の作製)
偏光板A−1における偏光フィルム1を偏光フィルム6に変更した以外は同様にして偏光板Q−1を作製した。偏光板Q−1の単体透過率は、42.0%であった。
[製造例26]
(偏光板R−1の作製)
偏光板B−1における偏光フィルム3を偏光フィルム6に変更した以外は同様に偏光板R−1を作製した。次いで、加熱処理を行い偏光板R−1の透過率を調整した。偏光板R−1の単体透過率は、42.3%であった。
[製造例27]
(偏光板A−2の作製)
保護フィルムCにケン化処理を行い、保護フィルムBの偏光フィルム1との貼合面にコロナ処理をした。保護フィルムCのトリアセチルセルロース面及び保護フィルムBのコロナ処理をした面が偏光フィルム1との貼合面となるように、保護フィルムBと偏光フィルム1と及び保護フィルムCとを水系接着剤で接着し偏光板A−2を得た。偏光板A−2の単体透過率は、42.0%であった。
[製造例28]
(偏光板B−2の作製)
保護フィルムBにコロナ処理をした。保護フィルムBのコロナ処理をした面が偏光フィルム1との貼合面となるように、保護フィルムBと偏光フィルム1とを水系接着剤で接着し偏光板B−2を得た。偏光板B−2の単体透過率は、42.3%であった。
[製造例29]
(偏光板C−2の作製)
保護フィルムCにケン化処理を行った。保護フィルムCのトリアセチルセルロース面が偏光フィルム1との貼合面となるように、保護フィルムCと偏光フィルム1とを水系接着剤で接着し偏光板C−2を得た。偏光板C−2の単体透過率は、42.5%であった。
[製造例30]
(偏光板D−2の作製)
保護フィルムCにケン化処理を行い、保護フィルムBにコロナ処理をした。保護フィルムCのトリアセチルセルロース面及び保護フィルムBのコロナ処理をした面が偏光フィルム2との貼合面となるように、保護フィルムBと偏光フィルム2と保護フィルムCとを水系接着剤で接着し偏光板D−2を得た。偏光板D−2の単体透過率は、42.0%であった。
[製造例31]
(偏光板E−2の作製)
保護フィルムBにコロナ処理をした。保護フィルムBのコロナ処理をした面が偏光フィルム2との貼合面となるように、保護フィルムBと偏光フィルム2とを水系接着剤で接着し偏光板E−2を得た。偏光板E−2の単体透過率は、42.3%であった。
[製造例32]
(偏光板F−2の作製)
保護フィルムCにケン化処理を行った。保護フィルムCのトリアセチルセルロース面が偏光フィルム2との貼合面となるように、保護フィルムCと偏光フィルム2とを水系接着剤で接着し偏光板F−2を得た。偏光板F−2の単体透過率は、42.5%であった。
[製造例33]
(偏光板G−2の作製)
保護フィルムDにケン化処理を行い,保護フィルムBにコロナ処理をした。保護フィルムDのトリアセチルセルロース面及び保護フィルムBのコロナ処理をした面が偏光フィルム2との貼合面となるように、保護フィルムDと偏光フィルム2と保護フィルムBとを水系接着剤で接着し偏光板G−2を得た。偏光板G−2の単体透過率は、42.3%であった。
[製造例34]
(偏光板H−2の作製)
保護フィルムBの偏光フィルム5との貼合面にコロナ処理を、保護フィルムCにケン化処理を行った。製造例5で作製した偏光性積層フィルムから基材フィルムのみを剥離し偏光フィルム5を得た。保護フィルムBのコロナ処理をした面が貼合面となるように、保護フィルムBと偏光フィルム5と保護フィルムCとを水系接着剤で接着し偏光板H−2を得た。偏光板H−2の単体透過率は、40.8%であった。
[製造例35〜42]
製造例27〜34で用いた水系接着剤を上記硬化性エポキシ系樹脂組成物からなる接着剤に変更した以外は同様にして偏光板I−2〜偏光板P−2を作製した。貼合に際しては、ベルトコンベア付き紫外線照射装置(ランプ:Fusion Dランプ、積算光量1500mJ/cm2)にて紫外線の照射を行ない、室温で1時間放置することで行った。

製造した偏光板の単体透過率は、それぞれ下記であった。
なお、()内は、同構成の水系接着剤で作製した偏光板を示す。

製造例35 偏光板I−2(偏光板A−2):単体透過率は、42.0%
製造例36 偏光板J−2(偏光板B−2):単体透過率は、42.3%
製造例37 偏光板K−2(偏光板C−2):単体透過率は、42.5%
製造例38 偏光板L−2(偏光板D−2):単体透過率は、42.0%
製造例39 偏光板M−2(偏光板E−2):単体透過率は、42.3%
製造例40 偏光板N−2(偏光板F−2):単体透過率は、42.5%
製造例41 偏光板O−2(偏光板G−2):単体透過率は、42.3%
製造例42 偏光板P−2(偏光板H−2):単体透過率は、40.8%
[製造例43]
(偏光板Q−2の作製)
偏光板A−2における偏光フィルム1を偏光フィルム6に変更した以外は同様にして偏光板Q−2を作製した。偏光板Q−2の単体透過率は、42.0%であった。
[製造例44]
(偏光板R−2の作製)
偏光板B−2における偏光フィルム1を偏光フィルム6に変更した以外は乾燥時間を調整して偏光板R−2を作製した。偏光板R−2の単体透過率は、42.3%であった。
[実施例1]
偏光板A−1における偏光フィルム1と偏光板B−1における偏光フィルム3を偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の偏光板B−1における保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例2]
偏光板A−1における偏光フィルム1と偏光板C−1における偏光フィルム1とを偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の保護フィルムC側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例3]
偏光板D−1における偏光フィルム2と偏光板E−1における偏光フィルム4とを偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の偏光板E−1の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例4]
偏光板D−1における偏光フィルム2と偏光板F−1における偏光フィルム2とを偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の保護フィルムC側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例5]
偏光板A−1における偏光フィルム1と偏光板E−1における偏光フィルム4とを偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の偏光板E−1の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例6]
偏光板D−1における偏光フィルム2と偏光板B−1における偏光フィルム3を偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の偏光板B−1の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例7]
偏光板H−1における偏光フィルム5と偏光板B−1における偏光フィルム3を偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の偏光板B−1における保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率37.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例8]
実施例1の偏光板A−1を偏光板I−1に、偏光板B−1を偏光板J−1に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例9]
実施例2の偏光板A−1を偏光板I−1に、偏光板C−1を偏光板K−1に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例10]
実施例3の偏光板D−1を偏光板L−1に、偏光板E−1を偏光板M−1に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例11]
実施例4の偏光板D−1を偏光板L−1に、偏光板F−1を偏光板N−1に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例12]
実施例5の偏光板A−1を偏光板I−1に、偏光板E−1を偏光板M−1に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例13]
実施例6の偏光板D−1を偏光板L−1に、偏光板B−1を偏光板J−1に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例14]
実施例7の偏光板H−1を偏光板P−1に、偏光板B−1を偏光板J−1に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率37.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例15]
偏光板A−2における保護フィルムCと偏光板B−2における偏光フィルム1とを偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる保護フィルム表面、偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の偏光板B−2の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例16]
偏光板A−2における保護フィルムCと偏光板C−2における偏光フィルム1とを偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる保護フィルム表面、偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の最外層となる保護フィルムC側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例17]
偏光板D−2における保護フィルムCと偏光板E−2における偏光フィルム2とを偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる保護フィルム表面、偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の偏光板E−2の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例18]
偏光板D−2における保護フィルムCと偏光板F−2における偏光フィルム2とを偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる保護フィルム表面、偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の最外層となる保護フィルムC側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例19]
偏光板A−2における保護フィルムCと偏光板E−2における偏光フィルム2とを偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる保護フィルム表面、偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の偏光板E−2の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例20]
偏光板D−2における保護フィルムCと偏光板B−2における偏光フィルム1とを偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる保護フィルム表面、偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の偏光板B−2の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例21]
偏光板H−2における保護フィルムCと偏光板B−2における偏光フィルム1とを偏光板の吸収軸が互いに平行となるように粘着剤Bを用いて貼りあわせた。この際、貼りあわせる保護フィルム表面、偏光フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。こうして得られた複合偏光板の偏光板B−2の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率37.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例22]
実施例15の偏光板A−2を偏光板I−2に、偏光板B−2を偏光板J−2に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例23]
実施例16の偏光板A−2を偏光板I−2に、偏光板C−2を偏光板K−2に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例24]
実施例17の偏光板D−2を偏光板L−2に、偏光板E−2を偏光板M−2に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例25]
実施例18の偏光板D−2を偏光板L−2に、偏光板F−2を偏光板N−2に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例26]
実施例19の偏光板A−2を偏光板I−2に、偏光板E−2を偏光板M−2に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例27]
実施例20の偏光板D−2を偏光板L−2に、偏光板B−2を偏光板J−2に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[実施例28]
実施例21の偏光板H−2を偏光板P−2に、偏光板B−2を偏光板J−2に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率37.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[比較例1]
偏光板G−1の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。偏光板G−1の偏光度は、99.993%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.94%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに500時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、63.2%であった。
[比較例2]
偏光板O−1の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。偏光板O−1の偏光度は、99.993%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.94%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに500時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、63.2%であった。
[比較例3]
実施例1の偏光板A−1を偏光板Q−1に、偏光板B−1を偏光板R−1に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であったが、偏光板端部から1mm以内の領域に剥離が発生した。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
[比較例4]
偏光板G−2の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。偏光板G−2の偏光度は、99.993%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.94%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに500時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、63.2%であった。
[比較例5]
偏光板O−2の保護フィルムB側に粘着剤Aを貼合した。粘着剤Aを貼合する際にも保護フィルム表面及び粘着剤表面に予めコロナ処理を行った。偏光板O−2の偏光度は、99.993%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.94%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに500時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、63.2%であった。
[比較例6]
実施例15の偏光板A−2を偏光板Q−2に、偏光板B−2を偏光板R−2に変更した以外は同様に複合偏光板を作製した。複合偏光板の偏光度は99.998%、単体透過率38.8%であった。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを95℃のオーブンに1000時間投入した。耐熱試験後の偏光度は、99.996%であったが、偏光板端部から1mm以内の領域に剥離が発生した。
作製した複合偏光板を40mm四方に切り出し、コーニング社製のイーグルXGに貼合し耐湿熱評価用サンプルを作製した。こうして作製したサンプルを65℃95%RHのオーブンに1000時間投入した。耐湿熱試験後の偏光度は、99.997%であった。
各実施例で作製した複合偏光板の層構成を表1〜4に示す。また実施例及び比較例の結果を表5に示す。
Figure 2017047406
Figure 2017047406
Figure 2017047406
Figure 2017047406
Figure 2017047406
本発明によれば、耐熱及び耐湿熱耐久性に優れた複合偏光板及び液晶パネルが得られる。
10 複合偏光板
11A 第1の偏光フィルム
11B 第2の偏光フィルム
12A 低透湿層
12B 第1の保護フィルム
15 第2の保護フィルム
13,14 粘着剤層
20 表面処理層

Claims (13)

  1. 透湿度が200g/m・24hr以下である低透湿層、厚みが15μm以下の第1の偏光フィルム、厚みが15μm以下の第2の偏光フィルムがこの順に積層され、第1の偏光フィルムの吸収軸と第2の偏光フィルムの吸収軸とが略平行である複合偏光板。
  2. 低透湿層が透明樹脂フィルムからなる請求項1に記載の複合偏光板。
  3. 前記透明樹脂フィルムが、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂及びポリエチレンテレフタレート系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む請求項1又は2に記載の複合偏光板。
  4. 第1の偏光フィルムの厚みと第2の偏光フィルムの厚みとの差が5μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の複合偏光板。
  5. 第2の偏光フィルムにおける第1の偏光フィルムが積層された面とは反対側の面に、第1の保護フィルムが積層された請求項1〜4のいずれかに記載の複合偏光板。
  6. 第1の偏光フィルム及び低透湿層を有する第1の偏光板の単体透過率が、第2の偏光フィルム及び第1の保護フィルムを有する第2の偏光板の単体透過率より小さい請求項5に記載の複合偏光板。
  7. 第1の保護フィルムがセルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む請求項5又は6に記載の複合偏光板。
  8. 第1の保護フィルムの厚み方向の位相差値が−10〜10nmである請求項5〜7のいずれかに記載の複合偏光板。
  9. 第1の保護フィルムにおける第2の偏光フィルムが積層された面とは反対側の面に、粘着剤が積層されている請求項5〜8のいずれかに記載の複合偏光板。
  10. 第1の偏光フィルムと第2の偏光フィルムとの間に、第2の保護フィルムを有する請求項1〜9のいずれかに記載の複合偏光板。
  11. 第2の保護フィルムがセルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む請求項10に記載の複合偏光板。
  12. 第2の保護フィルムが波長590nmにおける面内の位相差値Re(590)が10nm以下であり、波長590nmにおける厚み方向の位相差値Rth(590)の絶対値が10nm以下である請求項10又は11に記載の複合偏光板。
  13. 液晶セルの少なくとも一方の面に、請求項1〜12のいずれかに記載の複合偏光板が配置された液晶パネル。
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