JPWO2017038837A1 - 回転電機 - Google Patents
回転電機 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2017038837A1 JPWO2017038837A1 JP2016561872A JP2016561872A JPWO2017038837A1 JP WO2017038837 A1 JPWO2017038837 A1 JP WO2017038837A1 JP 2016561872 A JP2016561872 A JP 2016561872A JP 2016561872 A JP2016561872 A JP 2016561872A JP WO2017038837 A1 JPWO2017038837 A1 JP WO2017038837A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stator core
- magnetic pole
- radial direction
- field winding
- outer end
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K1/00—Details of the magnetic circuit
- H02K1/06—Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
- H02K1/22—Rotating parts of the magnetic circuit
- H02K1/24—Rotor cores with salient poles ; Variable reluctance rotors
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K3/00—Details of windings
- H02K3/46—Fastening of windings on the stator or rotor structure
- H02K3/52—Fastening salient pole windings or connections thereto
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K3/00—Details of windings
- H02K3/46—Fastening of windings on the stator or rotor structure
- H02K3/52—Fastening salient pole windings or connections thereto
- H02K3/521—Fastening salient pole windings or connections thereto applicable to stators only
- H02K3/524—Fastening salient pole windings or connections thereto applicable to stators only for U-shaped, E-shaped or similarly shaped cores
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K2203/00—Specific aspects not provided for in the other groups of this subclass relating to the windings
- H02K2203/12—Machines characterised by the bobbins for supporting the windings
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
- Synchronous Machinery (AREA)
Abstract
漏れ磁束を減少させて、有効磁束を増加させることにより、電気的特性を向上させることができる回転電機を提供する。そのため、界磁巻線(24)を押さえるための磁極頭部(23)に、その界磁巻線(24)のコイルエンド(24b)のみを押さえる押さえ部(31)を設け、この押さえ部(31)を、固定子鉄心(11)の軸方向両端面(11a)よりも軸方向外側または軸方向内側に配置すると共に、当該押さえ部(31)に、磁極頭部(23)における固定子鉄心(11)の内周面(11b)と径方向において対向する径方向外側端面(23a)よりも径方向内側に配置される傾斜面(31a)と、径方向外側端面(23a)と傾斜面(31a)とを径方向において繋ぐ段差(31b)とを、形成する。
Description
本発明は、界磁巻線のコイルエンドを磁極頭部によって押さえるようにした回転電機に関する。
従来から、回転電機の1つとして、突極形回転子構造を備えた回転電機が提供されている。このような突極形回転子構造においては、回転子の中心部を構成する磁極鉄心の外周部に、径方向外側に向けて突出する複数の突部を、周方向に沿って配置し、それらの突部に界磁巻線を巻き付けるようにしている。
このとき、突部の頂面には、磁極頭部が設けられており、突部に巻き付けられた界磁巻線を、その磁極頭部によって押さえるようにしている。これにより、界磁巻線が、回転子の回転による遠心力によって、突部から逸脱することを、防止するようにしている。
そして、上述したような、従来の回転電機としては、例えば、特許文献1,2に開示されている。
ここで、上記従来の回転電機のように、巻き付けた界磁巻線を、そのコイルエンドまで、磁極頭部によって押さえるようにすると、磁極頭部の軸方向長さが比較的長くなり、場合によっては、磁極頭部の軸方向長さが、その磁極頭部と径方向において対向する固定子鉄心の軸方向長さよりも、長くなってしまう。即ち、磁極頭部の軸方向両端部は、固定子鉄心の軸方向両端面よりも、軸方向外側に位置することになる。
また、界磁巻線に励磁電流を流すと、界磁巻線の内側には磁束が発生し、この磁束は、突部内及び磁極頭部内を通過して、固定子鉄心の内周面に向かうことになる。このとき、上述したように、磁極頭部の軸方向両端部が固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向外側に位置していると、その磁極頭部の軸方向両端部が、固定子鉄心の内周面と径方向において対向していないため、当該軸方向両端部を通過した磁束は、固定子鉄心の内周面以外の部位に向ってしまう。
このような、固定子鉄心の内周面以外の箇所に向った磁束は、漏れ磁束と称されており、例えば、固定子鉄心の軸方向両端面や、固定子鉄心の周囲構造物に向って流れてしまう。そして、漏れ磁束が多くなると、渦電流損が増加することになるため、回転電機の電気的特性を低下させるおそれがある。
従って、本発明は上記課題を解決するものであって、漏れ磁束を減少させて、有効磁束を増加させることにより、電気的特性を向上させることができる回転電機を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る回転電機は、
円筒状をなす固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の径方向内側において回転可能に支持され、径方向外側に向けて突出した複数の突部が、周方向に沿って配置される磁極鉄心と、
前記突部の側周面に巻き付けられる界磁巻線と、
前記突部の頂面に設けられ、前記界磁巻線の巻軸方向外側端面に接触して当該界磁巻線を押さえる磁極頭部とを備え、
前記磁極頭部の軸方向両端部に形成され、前記界磁巻線のコイルエンドにおける前記巻軸方向外側端面に接触して、前記コイルエンドを押さえる押さえ部を設け、
前記押さえ部は、
前記固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向外側に配置され、
前記磁極頭部における前記固定子鉄心の内周面と径方向において対向する径方向外側端面よりも径方向内側に配置され、軸方向外側に向かうに従って径方向内側に向けて漸次傾斜する傾斜面と、
前記径方向外側端面の軸方向外側端部と前記傾斜面の軸方向内側端部とを、径方向において繋ぐ段差とを有する
ことを特徴とする。
円筒状をなす固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の径方向内側において回転可能に支持され、径方向外側に向けて突出した複数の突部が、周方向に沿って配置される磁極鉄心と、
前記突部の側周面に巻き付けられる界磁巻線と、
前記突部の頂面に設けられ、前記界磁巻線の巻軸方向外側端面に接触して当該界磁巻線を押さえる磁極頭部とを備え、
前記磁極頭部の軸方向両端部に形成され、前記界磁巻線のコイルエンドにおける前記巻軸方向外側端面に接触して、前記コイルエンドを押さえる押さえ部を設け、
前記押さえ部は、
前記固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向外側に配置され、
前記磁極頭部における前記固定子鉄心の内周面と径方向において対向する径方向外側端面よりも径方向内側に配置され、軸方向外側に向かうに従って径方向内側に向けて漸次傾斜する傾斜面と、
前記径方向外側端面の軸方向外側端部と前記傾斜面の軸方向内側端部とを、径方向において繋ぐ段差とを有する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る回転電機は、
円筒状をなす固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の径方向内側において回転可能に支持され、径方向外側に向けて突出した複数の突部が、周方向に沿って配置される磁極鉄心と、
前記突部の側周面に巻き付けられる界磁巻線と、
前記突部の頂面に設けられ、前記界磁巻線の巻軸方向外側端面に接触して当該界磁巻線を押さえる磁極頭部とを備え、
前記磁極頭部の軸方向両端部に形成され、前記界磁巻線のコイルエンドにおける前記巻軸方向外側端面に接触して、前記コイルエンドを押さえる押さえ部を設け、
前記押さえ部は、
前記固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向内側に配置され、
前記磁極頭部における前記固定子鉄心の内周面と径方向において対向する径方向外側端面よりも径方向内側に配置され、軸方向外側に向かうに従って径方向内側に向けて漸次傾斜する傾斜面と、
前記径方向外側端面の軸方向外側端部と前記傾斜面の軸方向内側端部とを、径方向において繋ぐ段差とを有する
ことを特徴とする。
円筒状をなす固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の径方向内側において回転可能に支持され、径方向外側に向けて突出した複数の突部が、周方向に沿って配置される磁極鉄心と、
前記突部の側周面に巻き付けられる界磁巻線と、
前記突部の頂面に設けられ、前記界磁巻線の巻軸方向外側端面に接触して当該界磁巻線を押さえる磁極頭部とを備え、
前記磁極頭部の軸方向両端部に形成され、前記界磁巻線のコイルエンドにおける前記巻軸方向外側端面に接触して、前記コイルエンドを押さえる押さえ部を設け、
前記押さえ部は、
前記固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向内側に配置され、
前記磁極頭部における前記固定子鉄心の内周面と径方向において対向する径方向外側端面よりも径方向内側に配置され、軸方向外側に向かうに従って径方向内側に向けて漸次傾斜する傾斜面と、
前記径方向外側端面の軸方向外側端部と前記傾斜面の軸方向内側端部とを、径方向において繋ぐ段差とを有する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る回転電機は、
前記突部と前記磁極頭部とは、別部材である
ことを特徴とする。
前記突部と前記磁極頭部とは、別部材である
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る回転電機は、
前記段差は、前記押さえ部の幅方向全域に形成される
ことを特徴とする。
前記段差は、前記押さえ部の幅方向全域に形成される
ことを特徴とする。
従って、本発明に係る回転電機によれば、磁極頭部の軸方向両端部に設けた押さえ部を、固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向外側または軸方向内側に配置し、この押さえ部に、傾斜面及び段差を形成することにより、押さえ部の傾斜面と固定子鉄心の内周面との間の径方向距離を、長くすることができるので、それらの間の磁気抵抗を大きくすることができる。これにより、押さえ部の傾斜面を通過する漏れ磁束を、減少させる一方、磁極頭部の径方向外側端面を通過して固定子鉄心の内周面に向かう有効磁束を、増加させることができるので、電気的特性を向上させることができる。
以下、本発明に係る回転電機について、図面を用いて詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、突極形の回転電機1には、突極形回転子12が、円筒状をなす固定子鉄心11の径方向内側において、回転可能に支持されている。このとき、固定子鉄心11は、磁性体鋼板(例えば、電磁鋼板)を打ち抜いたものを、軸方向に積層して、一体化させたものとなっている。一方、突極形回転子12は、回転軸21、磁極鉄心22、磁極頭部23、及び、界磁巻線(コイル)24等から構成されている。
つまり、突極形回転子12は、回転軸21を回転中心として、回転するものとなっており、その回転軸21は、磁極鉄心22の中心孔に嵌め込まれている。
また、磁極鉄心22は、積層されていない塊状の磁性材料から、横断面が略十字状となるように加工されたものとなっている。これにより、磁極鉄心22の外周部には、複数の(4つ)の突部22aが、径方向外側に向けて突出すると共に、周方向において等角度間隔で配置されている。そして、それらの突部22aは、磁極鉄心22の軸方向全域に亘って軸方向に延在しており、当該突部22aの軸方向長さは、固定子鉄心11の軸方向長さと同じ長さとなっている。
更に、突部22aの側周面には、界磁巻線24が巻き付けられている。即ち、突部22aに巻き付けられた界磁巻線24のコイルエンド24bは、固定子鉄心11の軸方向両端面11aよりも、軸方向外側に配置されている。
これに対して、突部22aの径方向外側端面(頂面)には、磁極頭部23が複数のボルト(図示省略)によって固定されている。この磁極頭部23は、横断面及び縦断面が共に略台形をなすと共に、径方向外側端面(頂面)23aが、固定子鉄心11の内周面11bと径方向において対向している。このとき、磁極頭部23の軸方向長さは、固定子鉄心11の軸方向長さよりも長くなっている。
そして、磁極頭部23の側周部は、突部22aの側周面よりも外側に向けて張り出しており、その張り出した部分は、界磁巻線24の巻軸方向外側端面24aを径方向外側から覆うように、これと接触している。
つまり、磁極頭部23は、突部22aに巻き付けられた界磁巻線24を、径方向外側から径方向内側に向けて押さえ付けるものとなっている。これにより、界磁巻線24が、突極形回転子12の回転による遠心力によって、突部22aから径方向外側に向けて逸脱することを、防止することができる。
ここで、磁極頭部23の軸方向両端部となる張り出し部分は、突部22aに巻き付けられた界磁巻線24のコイルエンド24bにおける巻軸方向外側端面24a全域のみを押さえるための押さえ部31を形成している。この押さえ部31は、固定子鉄心11の軸方向両端面11aよりも、軸方向外側に配置されると共に、磁極頭部23の幅方向全域に形成されている。
また、押さえ部31の径方向外側端面は、傾斜面31aをなしている。この傾斜面31aは、軸方向内側から軸方向外側に向かうに従って、径方向内側に向けて漸次傾斜しており、固定子鉄心11の内周面11bとは径方向において対向していない。
更に、押さえ部31は、径方向外側端面23aよりも径方向内側に形成されている。つまり、傾斜面31aの軸方向内側端部と径方向外側端面23aの軸方向外側端部とは、段差31bによって繋がっており、この段差31bの段差方向は、径方向と同じ方向となっている。
そして、傾斜面31a及び段差31bは、押さえ部31の径方向外側部分を削ることによって、形成されたものであって、当該押さえ部31(磁極頭部23)の幅方向全域に形成されている。このように、押さえ部31に傾斜面31a及び段差31bを形成することにより、詳細は後述するが、漏れ磁束の減少及び有効磁束の増加を図ることができるだけでなく、押さえ部31の軽量化についても、図ることができる。これにより、磁極頭部23に対して、突極形回転子12の回転による遠心力が作用しても、押さえ部31の軽量化を図った分、その磁極頭部23を固定するためのボルトに対する応力負担を軽減させることができる。
更に、段差31bを設けることにより、傾斜面31aの傾斜角度を小さくすることができるので、当該傾斜面31aを固定子鉄心11の内周面11bから径方向内側に向けて遠ざけることができる。即ち、傾斜面31aと内周面11bとの間の径方向距離Dを、長くすることができる。なお、傾斜面31aの傾斜角度とは、軸方向に対する傾斜角度であって、詳細には、界磁巻線24(コイルエンド24b)の巻軸方向外側端面24a、及び、突部22aの径方向外側端面(頂面)に対する傾斜角度のことである。
以上より、図1に示すように、磁極鉄心22の突部22a、磁極頭部23、及び、界磁巻線24によって、磁極25が形成されることになり、筒状に巻かれた界磁巻線24に励磁電流を流すことにより、当該界磁巻線24の内側に、磁界を発生させることができる。そして、固定子(固定子鉄心11)側において発生した磁界(回転磁界)と、突極形回転子12側において発生した上記磁界との間における、反発力及び吸引力を利用することにより、突極形回転子12を固定子鉄心11に対して回転させることができる。
このとき、図2に示すように、界磁巻線24によって発生された磁界における磁束Φは、突部22a内から磁極頭部23内を介して固定子鉄心11の内周面11bに向かう方向に流れている。即ち、磁界を形成する磁束Φは、界磁巻線24の内側を径方向外側に向けて通過している。
ここで、図4に示すように、例えば、押さえ部31が段差31bを備えていないときの磁束Φの流れについて説明する。つまり、押さえ部31の径方向外側端面は、傾斜面31cをなしている。この傾斜面31cは、軸方向内側から軸方向外側に向かうに従って、径方向内側に向けて漸次傾斜しており、固定子鉄心11の内周面11bとは径方向において対向していないものの、径方向外側端面23aと段差31bを介することなく直接的に繋がっている。
よって、傾斜面31cと内周面11bとの間の径方向距離Doは、径方向外側端面23aと内周面11bとの間の径方向距離と同じ距離となるため、傾斜面31cと内周面11bとの間の磁気抵抗は、径方向外側端面23aと内周面11bとの間の磁気抵抗と、ほぼ同じになる。これにより、界磁巻線24によって発生された磁束Φの中でも、特に、最も軸方向外側(最も押さえ部31側)を通る磁束Φは、漏れ磁束Φとして、径方向外側端面23aを通過することなく、傾斜面31cを通過する場合がある。
このように、固定子鉄心11の内周面11bと径方向において対向していない押さえ部31(傾斜面31c)を通過した漏れ磁束Φは、例えば、漏れ磁束ΔΦ1〜ΔΦ3に分岐して、固定子鉄心11の軸方向端面11aに向けて流れたり、固定子鉄心11以外のその他の部材に向けて流れたりする。これにより、漏れ磁束ΔΦ1〜ΔΦ3を中心とした渦電流が発生することになり、特に、固定子鉄心11においては、軸方向端面11aにおける渦電流損が増加することになるため、回転電機1の電気的特性を低下させるおそれがある。
これに対して、図2に示すように、押さえ部31に、段差31bを用いて傾斜面31aを形成すると、傾斜面31aの傾斜角度を小さくすることができるので、当該傾斜面31aを固定子鉄心11の内周面11bから径方向内側に向けて遠ざけることができる。即ち、傾斜面31aと内周面11bとの間の径方向距離Dを、径方向外側端面23aと内周面11bとの間の径方向距離よりも長くすることができるので、傾斜面31aと内周面11bとの間の磁気抵抗を、径方向外側端面23aと内周面11bとの間の磁気抵抗よりも大きくすることができる。
これにより、固定子鉄心11の内周面11bと径方向において対向していない押さえ部31(傾斜面31a)を通過した漏れ磁束Φは、例えば、漏れ磁束ΔΦ2,ΔΦ3だけとなり、漏れ磁束ΔΦ1の軸方向端面11aへの流れを抑えることができる。
従って、固定子鉄心11の軸方向端面11aにおける渦電流損を低減させることができる。即ち、磁極頭部23の径方向外側端面23aを通過して固定子鉄心11の内周面11bに到達する有効磁束Φ(ΔΦ1)を、増加させることができるので、回転電機1の電気的特性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態においては、押さえ部31の傾斜面31aを、固定子鉄心11の軸方向端面11aよりも軸方向外側に配置しているが、その傾斜面31aを、軸方向端面11aよりも軸方向内側に配置して、内周面11bと径方向において対向させるようにしても構わない。
具体的には、図3に示すように、磁極鉄心22を、突部22aの軸方向長さが固定子鉄心11の軸方向長さよりも短くなるように加工する。そして、それらの突部22aの側周面に界磁巻線24を巻き付け、その界磁巻線24のコイルエンド24bを押さえ部31によって押さえる。これにより、傾斜面31a及び段差31bは、固定子鉄心11の軸方向端面11aよりも軸方向内側に配置されると共に、固定子鉄心11の内周面11bと径方向において対向する。
このような構成を採用することにより、傾斜面31aを通過した漏れ磁束ΔΦ2,ΔΦ3の一部分となる漏れ磁束ΔΦ4を、有効磁束Φとして、固定子鉄心11の内周面11bに到達させることができる。従って、有効磁束Φ(ΔΦ1,ΔΦ4)を増加させることができるので、回転電機1の電気的特性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態においては、押さえ部31に傾斜面31a及び段差31bを形成しているが、このうち、内周面11bとの間における径方向距離の延長化を図るための段差31bを、少なくとも備えていれば良く、その段差31bの軸方向外側に隣接する面が、傾斜面31aとは異なる形態の面であっても構わない。
例えば、図5(a),(b)に示すように、押さえ部31における段差31bに隣接して、水平面31dを形成しても構わない。この水平面31dは、径方向と直交する面となっており、押さえ部31の幅方向に延在している。
また、図6(a),(b)に示すように、押さえ部31における段差31bに隣接して、水平面31d及び凸面31eを形成しても構わない。この凸面31eは、径方向と直交する面となっており、水平面31dよりも径方向外側で、且つ、水平面31dの幅方向中央部に配置されている。
更に、図7(a),(b)に示すように、押さえ部31における段差31bに隣接して、2つの傾斜面31fを形成しても構わない。これらの傾斜面31fは、幅方向内側から幅方向外側に向かうに従って、径方向内側に向けて漸次傾斜しており、幅方向において隣接している。これにより、2つの傾斜面31fは、全体として、三角形状をなしている。
1 回転電機、11 固定子鉄心、11a 軸方向端面、11b 内周面、12 突極形回転子、21 回転軸、22 磁極鉄心、22a 突部、23 磁極頭部、23a 径方向外側端面、24 界磁巻線、24a 巻軸方向外側端面、24b コイルエンド、25 磁極、31 押さえ部、31a 傾斜面、31b 段差、31c 傾斜面、31d 水平面、32e 凸面、32f 傾斜面
上記課題を解決する第1の発明に係る回転電機は、
円筒状をなす固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の径方向内側において回転可能に支持され、径方向外側に向けて突出した複数の突部が、周方向に沿って配置される磁極鉄心と、
前記突部の側周面に巻き付けられる界磁巻線と、
前記突部の頂面に設けられ、前記界磁巻線の巻軸方向外側端面に接触して当該界磁巻線を押さえる磁極頭部とを備え、
前記磁極頭部の軸方向両端部に当該磁極頭部と共に一体的に形成され、前記界磁巻線のコイルエンドにおける前記巻軸方向外側端面に接触して、前記コイルエンドを押さえる押さえ部を設け、
前記押さえ部は、
前記固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向外側に配置され、
前記磁極頭部における前記固定子鉄心の内周面と径方向において対向する径方向外側端面よりも径方向内側に配置され、軸方向外側に向かうに従って径方向内側に向けて漸次傾斜する傾斜面と、
前記径方向外側端面の軸方向外側端部と前記傾斜面の軸方向内側端部とを、径方向において繋ぐ段差とを有する
ことを特徴とする。
円筒状をなす固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の径方向内側において回転可能に支持され、径方向外側に向けて突出した複数の突部が、周方向に沿って配置される磁極鉄心と、
前記突部の側周面に巻き付けられる界磁巻線と、
前記突部の頂面に設けられ、前記界磁巻線の巻軸方向外側端面に接触して当該界磁巻線を押さえる磁極頭部とを備え、
前記磁極頭部の軸方向両端部に当該磁極頭部と共に一体的に形成され、前記界磁巻線のコイルエンドにおける前記巻軸方向外側端面に接触して、前記コイルエンドを押さえる押さえ部を設け、
前記押さえ部は、
前記固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向外側に配置され、
前記磁極頭部における前記固定子鉄心の内周面と径方向において対向する径方向外側端面よりも径方向内側に配置され、軸方向外側に向かうに従って径方向内側に向けて漸次傾斜する傾斜面と、
前記径方向外側端面の軸方向外側端部と前記傾斜面の軸方向内側端部とを、径方向において繋ぐ段差とを有する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る回転電機は、
円筒状をなす固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の径方向内側において回転可能に支持され、径方向外側に向けて突出した複数の突部が、周方向に沿って配置される磁極鉄心と、
前記突部の側周面に巻き付けられる界磁巻線と、
前記突部の頂面に設けられ、前記界磁巻線の巻軸方向外側端面に接触して当該界磁巻線を押さえる磁極頭部とを備え、
前記磁極頭部の軸方向両端部に当該磁極頭部と共に一体的に形成され、前記界磁巻線のコイルエンドにおける前記巻軸方向外側端面に接触して、前記コイルエンドを押さえる押さえ部を設け、
前記押さえ部は、
前記固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向内側に配置され、
前記磁極頭部における前記固定子鉄心の内周面と径方向において対向する径方向外側端面よりも径方向内側に配置され、軸方向外側に向かうに従って径方向内側に向けて漸次傾斜する傾斜面と、
前記径方向外側端面の軸方向外側端部と前記傾斜面の軸方向内側端部とを、径方向において繋ぐ段差とを有する
ことを特徴とする。
円筒状をなす固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の径方向内側において回転可能に支持され、径方向外側に向けて突出した複数の突部が、周方向に沿って配置される磁極鉄心と、
前記突部の側周面に巻き付けられる界磁巻線と、
前記突部の頂面に設けられ、前記界磁巻線の巻軸方向外側端面に接触して当該界磁巻線を押さえる磁極頭部とを備え、
前記磁極頭部の軸方向両端部に当該磁極頭部と共に一体的に形成され、前記界磁巻線のコイルエンドにおける前記巻軸方向外側端面に接触して、前記コイルエンドを押さえる押さえ部を設け、
前記押さえ部は、
前記固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向内側に配置され、
前記磁極頭部における前記固定子鉄心の内周面と径方向において対向する径方向外側端面よりも径方向内側に配置され、軸方向外側に向かうに従って径方向内側に向けて漸次傾斜する傾斜面と、
前記径方向外側端面の軸方向外側端部と前記傾斜面の軸方向内側端部とを、径方向において繋ぐ段差とを有する
ことを特徴とする。
Claims (4)
- 円筒状をなす固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の径方向内側において回転可能に支持され、径方向外側に向けて突出した複数の突部が、周方向に沿って配置される磁極鉄心と、
前記突部の側周面に巻き付けられる界磁巻線と、
前記突部の頂面に設けられ、前記界磁巻線の巻軸方向外側端面に接触して当該界磁巻線を押さえる磁極頭部とを備え、
前記磁極頭部の軸方向両端部に形成され、前記界磁巻線のコイルエンドにおける前記巻軸方向外側端面に接触して、前記コイルエンドを押さえる押さえ部を設け、
前記押さえ部は、
前記固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向外側に配置され、
前記磁極頭部における前記固定子鉄心の内周面と径方向において対向する径方向外側端面よりも径方向内側に配置され、軸方向外側に向かうに従って径方向内側に向けて漸次傾斜する傾斜面と、
前記径方向外側端面の軸方向外側端部と前記傾斜面の軸方向内側端部とを、径方向において繋ぐ段差とを有する
ことを特徴とする回転電機。 - 円筒状をなす固定子鉄心と、
前記固定子鉄心の径方向内側において回転可能に支持され、径方向外側に向けて突出した複数の突部が、周方向に沿って配置される磁極鉄心と、
前記突部の側周面に巻き付けられる界磁巻線と、
前記突部の頂面に設けられ、前記界磁巻線の巻軸方向外側端面に接触して当該界磁巻線を押さえる磁極頭部とを備え、
前記磁極頭部の軸方向両端部に形成され、前記界磁巻線のコイルエンドにおける前記巻軸方向外側端面に接触して、前記コイルエンドを押さえる押さえ部を設け、
前記押さえ部は、
前記固定子鉄心の軸方向両端面よりも軸方向内側に配置され、
前記磁極頭部における前記固定子鉄心の内周面と径方向において対向する径方向外側端面よりも径方向内側に配置され、軸方向外側に向かうに従って径方向内側に向けて漸次傾斜する傾斜面と、
前記径方向外側端面の軸方向外側端部と前記傾斜面の軸方向内側端部とを、径方向において繋ぐ段差とを有する
ことを特徴とする回転電機。 - 請求項1または2に記載の回転電機において、
前記突部と前記磁極頭部とは、別部材である
ことを特徴とする回転電機。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の回転電機において、
前記段差は、前記押さえ部の幅方向全域に形成される
ことを特徴とする回転電機。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015170842 | 2015-08-31 | ||
JP2015170842 | 2015-08-31 | ||
PCT/JP2016/075378 WO2017038837A1 (ja) | 2015-08-31 | 2016-08-31 | 回転電機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6187708B2 JP6187708B2 (ja) | 2017-08-30 |
JPWO2017038837A1 true JPWO2017038837A1 (ja) | 2017-09-07 |
Family
ID=58188848
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016561872A Active JP6187708B2 (ja) | 2015-08-31 | 2016-08-31 | 回転電機 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10333361B2 (ja) |
EP (1) | EP3327901A4 (ja) |
JP (1) | JP6187708B2 (ja) |
CN (1) | CN108028562B (ja) |
WO (1) | WO2017038837A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA3054272C (en) | 2017-02-27 | 2023-01-24 | I Peace, Inc. | Cell processing system and cell processing apparatus |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5428003U (ja) * | 1977-07-29 | 1979-02-23 | ||
JP2014220963A (ja) * | 2013-05-10 | 2014-11-20 | 株式会社日立製作所 | 回転電機 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US894015A (en) * | 1907-01-04 | 1908-07-21 | Keijiro Kishi | Generator. |
US4990810A (en) * | 1989-07-18 | 1991-02-05 | Westinghouse Electric Corp. | Coil carrier fixture and field coil carrier assembly |
JPH06351203A (ja) | 1993-06-10 | 1994-12-22 | Toshiba Corp | 塊状突極形同期電動機 |
JPH0775267A (ja) * | 1993-09-01 | 1995-03-17 | Toshiba Corp | 塊状突極形同期電動機及びその製造方法 |
US20140028141A1 (en) * | 2012-07-27 | 2014-01-30 | Illinois Tool Works Inc. | Rotor and generator for reducing harmonics |
-
2016
- 2016-08-31 WO PCT/JP2016/075378 patent/WO2017038837A1/ja active Application Filing
- 2016-08-31 JP JP2016561872A patent/JP6187708B2/ja active Active
- 2016-08-31 EP EP16841867.1A patent/EP3327901A4/en not_active Withdrawn
- 2016-08-31 US US15/755,788 patent/US10333361B2/en active Active
- 2016-08-31 CN CN201680050033.4A patent/CN108028562B/zh active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5428003U (ja) * | 1977-07-29 | 1979-02-23 | ||
JP2014220963A (ja) * | 2013-05-10 | 2014-11-20 | 株式会社日立製作所 | 回転電機 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP3327901A4 (en) | 2018-12-05 |
WO2017038837A1 (ja) | 2017-03-09 |
CN108028562A (zh) | 2018-05-11 |
US20190036396A1 (en) | 2019-01-31 |
JP6187708B2 (ja) | 2017-08-30 |
CN108028562B (zh) | 2019-06-18 |
US10333361B2 (en) | 2019-06-25 |
EP3327901A1 (en) | 2018-05-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6279763B2 (ja) | 誘導電動機 | |
JP2012165481A (ja) | 回転電機用回転子 | |
JP2012165482A (ja) | 回転電機用回転子 | |
JP6251816B2 (ja) | 回転電機の回転子、およびこれを備えた回転電機 | |
EP2787607A2 (en) | Electric machine rotor | |
TWI682612B (zh) | 感應電動機之轉子 | |
JP2012019623A (ja) | ロータコア | |
JP6187708B2 (ja) | 回転電機 | |
JP6658492B2 (ja) | 回転電機 | |
JP6005591B2 (ja) | 回転電機 | |
JP7189816B2 (ja) | Ipmモータのロータ | |
JP6165622B2 (ja) | 回転電機の回転子、及びこれを備えた回転電機 | |
JP6929603B2 (ja) | 回転機 | |
JP6210160B2 (ja) | 同期リラクタンス回転電機 | |
JP2017050926A (ja) | 回転電機 | |
JP6436065B2 (ja) | 回転電機 | |
JP2015220950A (ja) | 回転電機 | |
JP2019106795A (ja) | 回転電機のロータ | |
JP6380691B1 (ja) | 回転子及び回転電機 | |
JP2017077046A (ja) | 回転電機 | |
JP2008245363A (ja) | アキシャルギャップモータ | |
JP2017188997A (ja) | 回転子および回転電機 | |
JP2016063666A (ja) | アキシャルギャップ型回転電機 | |
JP2017099045A (ja) | 回転電機 | |
JP2015186274A (ja) | 回転電機の回転子及びそれを備えた回転電機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170704 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170717 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6187708 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |