JPWO2017026295A1 - コンデンサ - Google Patents

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洋昌 佐伯
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Abstract

素子本体2が、微小な細孔が形成され大きな比表面積を有する金属製の高比表面積基体と、細孔の内表面を含む前記高比表面積基体の表面所定域に形成された誘電体層と、誘電体層上に形成された導電部5とを有している。第1の端子電極1aは高比表面積基体と電気的に接続されている。第2の端子電極1bは導電部5と電気的に接続されている。素子本体2は、高比表面積基体の空隙率に応じ、静電容量の取得に寄与する第1の領域3と、該第1の領域よりも空隙率の小さい第2の領域4a、4bとを含んでいる。第2の領域4a、4bは、高比表面積基体の空隙率が25%以下に形成されている。これにより絶縁性を損なうことなく機械的強度が良好で高信頼性を有する小型・大容量化が可能な新型タイプのコンデンサを実現する。

Description

本発明は、コンデンサに関する。
今日、パーソナルコンピュータや携帯情報端末等の電子機器には、多くの各種コンデンサが搭載されている。この種のコンデンサのうち、固体電解コンデンサは、陽極酸化された酸化皮膜を誘電体層としていることから、誘電体層を薄層化することができ、小型・大容量化が可能なコンデンサとして広く使用されている。
例えば、特許文献1には、弁作用金属またはその合金を含む陽極と、前記陽極の表面上に設けられた誘電体層と、前記誘電体層の表面上に設けられた陰極と、前記陽極、前記誘電体層、及び前記陰極を覆う外装体樹脂とを備え、前記外装体樹脂のガラス転移温度が、最大ガラス転移温度の0.50〜0.90倍の範囲の温度である固体電解コンデンサが提案されている。
この特許文献1では、Nb等の弁金属を主体とした多孔質焼結体で陽極を形成し、この多孔質焼結体に陽極酸化を施して酸化皮膜からなる誘電体層を形成し、さらに、ポリピロール等の導電性高分子で形成された電解質層を誘電体層上に配し、該電解質層で陰極を形成している。そして、特許文献1では外装体樹脂のガラス転移温度を上述の範囲とすることにより、漏れ電流が小さく、かつ高温保存時における静電容量の低下を抑制した固体電解コンデンサを得ようとしている。
特開2009−54906号公報(請求項1、段落[0020]、[0029]〜[0038])
しかしながら、特許文献1のような固体電解コンデンサでは、陽極が、弁金属を主成分とする多孔質焼結体で形成されていることから、空隙率が大きく大容量の静電容量を取得することができるものの、機械的強度に劣り、製造工程で不良品が発生しやすく、歩留まりの低下を招くおそれがある。また、特許文献1にも記載されているように、基板実装時の機械的強度を確保するためには、コンデンサを樹脂で外装する必要があり、コスト高を招くおそれがある。
本発明このような事情に鑑みなされたものであって、絶縁性を損なうことなく機械的強度が良好で高信頼性を有する小型・大容量化が可能な新型タイプのコンデンサを提供することを目的とする。
本発明者らは、微小な細孔が形成され大きな比表面積を有する金属製の高比表面基体を使用し、高比表面積基体上に誘電体層及び導電部を形成してコンデンサ構造体を作製し、鋭意研究を行ったところ、小型・大容量のコンデンサを得ることが可能であることを見出した。
しかしながら、このコンデンサも高比表面積基体には多くの微小な細孔が形成されていることから、固体電解コンデンサと同様、十分な機械的強度を得るのが困難である。
そこで、本発明者らは更に鋭意研究を進めたところ、素子本体を構成する高比表面積基体の空隙率を異ならせ、空隙率の低い領域、具体的には空隙率が25%以下の領域を素子本体中に設けることにより、機械的強度が格段に向上し、製造過程においても不良品の発生率を抑制することができ、これにより製品歩留まりが向上して高信頼性を得ることができるという知見を得た。
本発明はこのような知見に基づきなされたものであって、本発明に係るコンデンサは、互いに電気的に絶縁された少なくとも2つの端子電極が素子本体の表面に形成されたコンデンサであって、前記素子本体が、微小な細孔が形成され大きな比表面積を有する導電材料からなる高比表面積基体と、前記細孔の内表面を含む前記高比表面積基体の表面所定域に形成された誘電体層と、前記誘電体層上に形成された導電部とを有し、前記2つの端子電極のうち、一方の端子電極は前記高比表面積基体と電気的に接続されると共に、他方の端子電極は前記導電部と電気的に接続され、かつ、前記素子本体は、前記高比表面積基体の空隙率に応じ、主として静電容量の取得に寄与する第1の領域と、該第1の領域よりも空隙率の小さい第2の領域とを含む複数の領域を有し、前記第2の領域は、前記高比表面積基体の空隙率が25%以下に形成されていることを特徴としている。
本発明は、空隙率が25%以下である第2の領域が、素子本体中に存在すればよく、斯かる第2の領域の形成箇所については、用途や求められる性能・品質等に応じ、種々の形態が可能である。
すなわち、本発明のコンデンサは、前記第2の領域が、前記第1の領域の両端部に連接されているのが好ましい。
また、本発明のコンデンサは、前記第2の領域が、前記素子本体の端面と平行に前記第1の領域中に介在されているのも好ましい。
また、本発明のコンデンサは、前記第2の領域が、前記第1の領域の両端部に連接された第1及び第2の部位と、前記第1の領域中に介在された第3の部位とを有し、前記第1の部位と前記第2の部位とは前記第3の部位を介して連結されているのも好ましい。
さらに、本発明のコンデンサは、前記第2の領域が、前記第1の領域の両端部に連接された第1及び第2の部位と、前記第1の領域の少なくとも一方の主面に沿うように形成された第3の部位とを有し、前記第1の部位と前記第2の部位とは前記第3の部位を介して連結されているのも好ましい。
また、本発明のコンデンサは、前記第1の領域が、前記第2の領域に囲繞されているのも好ましい。
そして、本発明のコンデンサは、前記導電部と前記高比表面積基体との間に前記誘電体層が介在され、前記高比表面積基体と前記他方の端子電極とが、電気的に絶縁されているのが好ましい。
これにより低抵抗で絶縁性が良好であり、良好な信頼性を有する新型タイプのコンデンサを得ることができる。
また、本発明のコンデンサは、前記誘電体層が、原子層単位で堆積されてなるのが好ましい。
これにより緻密な誘電体層を得ることができ、固体電解コンデンサにおける陽極酸化のように欠陥が生じて絶縁性の低下を招くのを抑制することができ、絶縁性の良好なコンデンサを得ることができる。
また、本発明のコンデンサは、前記導電部が、前記細孔の内部に充填されてなるのが好ましい。
さらに、本発明のコンデンサは、前記導電部が、前記細孔の内部を前記誘電体層に沿うように形成されているのも好ましい。
導電部が、細孔の内部に充填されて形成されている場合、前記細孔の内部を誘電体層に沿うように形成されている場合のいずれにおいても、多数の細孔を利用して静電容量を取得しているので、小型・大容量の従来にない新型タイプのコンデンサを得ることが可能となる。
また、本発明のコンデンサは、前記導電材料が、金属材料であるのが好ましい。
また、本発明のコンデンサは、前記導電部が、金属材料及び導電性化合物のうちのいずれかで形成されているのが好ましく、前記導電性化合物は、金属窒化物及び金属酸窒化物を含むのが好ましい。
導電部を低抵抗の金属材料で形成した場合は、より一層の等価直列抵抗(以下、「ESR」という。)の低減が可能であり、また、導電部を金属窒化物や金属酸窒化物等の導電性化合物で形成した場合は、細孔内部にまで良好な均一性を有する導電部を形成することが可能となる。
また、本発明のコンデンサは、前記素子本体が、少なくとも側面部が絶縁性材料からなる保護層で被覆されているのが好ましい。
これにより実使用時においても機械的強度を確保することが可能となる。
また、本発明のコンデンサは、前記素子本体が、少なくとも側面部が絶縁性材料からなる保護層で被覆されると共に、前記保護層と前記導電部との間には金属皮膜が介在されているのも好ましい。
このように必要に応じて金属皮膜を介在させることにより、より一層の低抵抗化が可能となり、ESRのより一層低減化が可能となる。
本発明のコンデンサによれば、素子本体が、微小な細孔が形成され大きな比表面積を有する導電材料からなる高比表面積基体と、前記細孔の内表面を含む前記高比表面積基体の表面所定域に形成された誘電体層と、前記誘電体層と接して形成された導電部とを有し、前記2つの端子電極のうち、一方の端子電極は前記高比表面積基体と電気的に接続されると共に、他方の端子電極は前記導電部と電気的に接続され、かつ、前記素子本体は、前記高比表面積基体の空隙率に応じ、主として静電容量の取得に寄与する第1の領域と、該第1の領域よりも空隙率の小さい第2の領域とを含む複数の領域を有し、前記第2の領域は、前記高比表面積基体の空隙率が25%以下に形成されているので、絶縁性等を損なうことなく、製造過程で変形等が生じるのを抑制でき、機械的強度が良好で製品歩留まりが向上し、高信頼性を有する小型で大容量のコンデンサを得ることができる。
本発明に係るコンデンサの一実施の形態を模式的に示す断面図である。 図1のX−X矢視断面図である。 図1のA部を拡大した詳細断面図である。 図1のB部を拡大した詳細断面図である。 図1のC部を拡大した詳細断面図である。 本発明に係るコンデンサの製造方法を模式的に示す製造工程図(1/6)である。 本発明に係るコンデンサの製造方法を模式的に示す製造工程図(2/6)である。 本発明に係るコンデンサの製造方法を模式的に示す製造工程図(3/6)である。 本発明に係るコンデンサの製造方法を模式的に示す製造工程図(4/6)である。 本発明に係るコンデンサの製造方法を模式的に示す製造工程図(5/6)である。 本発明に係るコンデンサの製造方法を模式的に示す製造工程図(6/6)である。 本発明に係るコンデンサの第2の実施の形態を模式的に示す断面図である。 本発明に係るコンデンサの第3の実施の形態を模式的に示す断面図である。 本発明に係るコンデンサの第4の実施の形態を模式的に示す断面図である。 本発明に係るコンデンサの第5の実施の形態を模式的に示す断面図である。 本発明に係るコンデンサの第6の実施の形態を要部拡大断面図である。 本発明に係るコンデンサの第7の実施の形態を模式的に示す断面図である。 本発明に係るコンデンサの第8の実施の形態を模式的に示す断面図である。 本発明に係るコンデンサの第9の実施の形態を模式的に示す断面図である。 本発明に係るコンデンサの第10の実施の形態を模式的に示す断面図である。
次に、本発明の実施の形態を詳説する。
図1は、本発明に係るコンデンサの一実施の形態(第1の実施の形態)を模式的に示す断面図であり、図2は、図1のX−X矢視断面図である。
このコンデンサは、互いに電気的に絶縁された2つの端子電極(第1の端子電極1a及び第2の端子電極1b)が素子本体2の両端部に形成されている。
素子本体2は、主として静電容量の取得に寄与する第1の領域3と、該第1の領域3の両端部に形成された第2の領域4a、4bとに区画化されている。すなわち、第2の領域4a、4bは、第1の領域3の両端部に連接されている。そして、第1の領域3及び第2の領域4b上には導電部5が形成され、さらに、素子本体1の両主面には絶縁性材料からなる保護層6a、6bが形成されている。
図3は、図1のA部詳細を示す拡大断面図である。
すなわち、第1の領域3は、微小な細孔7aが形成され大きな比表面積を有する導電材料からなる高比表面積基体7と、高比表面積基体7の表面に形成された誘電体層8と、上記導電部5を有している。
誘電体層8は、細孔7aの内表面を含む表面所定域に形成されており、原子層単位で堆積されている。これにより誘電体層8は、緻密に成膜されることから、固体電解コンデンサのように陽極酸化で誘電体層を形成した場合とは異なり、欠陥が少なく絶縁性が良好となる。また、極性が付与されないことから、使い勝手の良好なコンデンサを得ることが可能となる。
上記導電部5は、前記細孔7aを閉塞するように前記誘電体層8上に形成され、細孔7aは導電部5を形成する材料で充填されている。そして、高比表面積基体7の上下両主面に沿うように形成されている。
図4は、図1のB部詳細を示す拡大断面図である。
第2の領域4aは、誘電体層8が高比表面積基体7の端面を除く表面に形成されると共に、端面は高比表面積基体7が表面露出されており、第1の端子電極1aと高比表面積基体7とが電気的に接続されている。
尚、この図4では、第2の領域4aにおいて、上述したように、誘電体層8は高比表面積基体7の端面を除く表面、すなわち側面全域に形成されているが、必ずしも第2の領域4aの側面全域に形成されていなくてもよく、高比表面積基体7は、側面の一部が誘電体層8で被覆されていなくてもよい。
図5は、図1のC部詳細を示す拡大断面図である。
第2の領域4bは、高比表面積基体7の表面に誘電体層8が形成されると共に、前記誘電体層8の表面には導電部5が形成されている。そして、導電部5が第2の端子電極1bと電気的に接続され、かつ、第2の端子電極1bと高比表面積基体7とは誘電体層8を介して電気的に絶縁されている。
このように素子本体2は、第1の領域3と第2の領域4a、4bとが一体的に形成されると共に、上述した高比表面積基体7を基材とし、誘電体層8及び導電部5とを有している。そして、第1の領域3は、主として静電容量の取得に寄与する領域であり、したがって第1の領域3では、高比表面積基体7は空隙率が大きくなるように形成される。すなわち、第1の領域3における高比表面積基体7の空隙率は、特に限定されるものではないが、第1の領域3は、上述したように主として静電容量の取得に寄与する領域であることから、機械的強度をも考慮し、空隙率が好ましくは30〜80%、より好ましくは35〜65%となるように形成される。
一方、第2の領域4a、4bは、機械的強度の確保に寄与する領域であり、したがって第2の領域4a、4bでは、高比表面積基体7は第1の領域3よりも空隙率が小さくなるように形成される。すなわち、第2の領域4a、4bは、機械的強度の確保に寄与する領域であることから、高比表面積基体7の空隙率は、25%以下に形成され、好ましくは10%以下であり、空隙が存在しない0%であってもよい。
尚、上記高比表面積基体7の作製方法は特に限定されるものではなく、例えば、後述するようにエッチング法、焼結法、脱合金化法等により製造することができ、これらの製法により作製された金属エッチング箔、焼結体、多孔金属体等を高比表面積基体7として使用することができる。
また、第2の領域4a、4bは、後述するように高比表面積基体7にプレス加工やレーザー照射等を施し、細孔7aを潰滅させることにより形成することができる。高比表面積基体7中の第1の領域3と第2の領域4a、4bの領域比率は、取得すべき静電容量に応じて設定される。例えば、大容量のコンデンサを得る場合は、第1の領域3の領域比率が大きくなり、一方、静電容量は小さくなるが機械的強度を確保したい場合は、第2の領域4a、4bの領域比率が大きくなる。
高比表面積基体7の厚みは、特に限定されるものではないが、機械的強度を確保しつつ、所望の小型化を図る観点からは、10〜1000μmが好ましく、より好ましくは30〜300μmである。
尚、本実施の形態では、機械的強度を向上させることにより、素子本体2の高さHに対する長さLの比を3以上、好ましくは4以上とすることができ、低背で小型かつ大容量のコンデンサを得ることが可能となる、
このような高比表面積基体7の素材としては、導電性を有していれば特に限定されるものではなく、例えば、Al、Ta、Ni、Cu、Ti、Nb、Fe等の金属材料やステンレス、ジュラルミン等の合金材料を使用することができる。
ただし、高比表面積基体7は、ESRをより効果的に低減する観点からは、良導電性材料、特に比抵抗が10μΩ・cm以下の金属材料で形成するのが好ましく、Siのような半導体材料は好ましくない。
また、上記誘電体層8を形成する材料としては、絶縁性を有する材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、Al等のAlO、SiO等のSiO、AlTiO、SiTiO、HfO、TaO、ZrO、HfSiO、ZrSiO、TiZrO、TiZrWO、TiO、SrTiO、PbTiO、BaTiO、BaSrTiO、BaCaTiO、SiAlO等の金属酸化物、AlN、SiN、AlScNx等の金属窒化物、或いはAlO、SiO、HfSiO、SiC等の金属酸窒化物を使用することができる。また、緻密な膜形成を行う観点からは、誘電体層8が結晶性を有する必要はなく、非晶質膜を使用するのが好ましい。
誘電体層8の厚みも特に限定されるものではないが、絶縁性を高めて漏れ電流を抑制し、かつ大きな静電容量を確保する観点からは、3〜100nmが好ましく、より好ましくは10〜50nmである。
誘電体層8の膜厚のバラツキは特に限定されるものではないが、安定した所望の静電容量を取得する観点からは、膜厚が均一性を有するのが好ましい。本実施の形態では、後述する原子層堆積法を使用することにより、膜厚のバラツキは、平均膜厚を基準に絶対値換算で10%以下に抑制することが可能である。
また、導電部5を形成する材料についても、導電性を有していれば特に限定されるものではなく、Ni、Cu、AI、W、Ti、Ag、Au、Pt、Zn、Sn、Pb、Fe、Cr、Mo、Ru、Pd、Ta、及びこれらの合金類(例えばCuNi、AuNi、AuSn)、さらにはTiN、TiAlN、TaN等の金属窒化物、TiON、TiAlON等の金属酸窒化物、PEDOT/PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸)、ポリアニリン、ポリピロール等の導電性高分子等を使用することができるが、細孔7aへの充填性や成膜性を考慮すると、金属窒化物や金属酸窒化物が好ましい。尚、このような金属窒化物や金属酸窒化物、或いは導電性高分子を使用する場合は、電気抵抗をより一層低抵抗化すべく、めっき法等により導電部5の表面にCu皮膜、Ni皮膜等の金属皮膜を形成するのが好ましい。
導電部5の厚みも特に限定されるものではないが、より低抵抗の導電部5を得るためには、3nm以上が好ましく、より好ましくは10nm以上である。
保護層6a、6bの形成材料についても、絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではなく、上記誘電体層8と同様の材料、例えばSiN、SiO、AlTiO、AlO等を使用することができるが、好ましくはSiOであり、またエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などの樹脂材料やガラス材料等を使用することもできる。
保護層6a、6bの厚みも、耐湿性や絶縁性等を確保できれば特に限定されるものではなく、例えば、0.3μm〜50μm、好ましくは1μm〜20μm程度に形成される。
第1及び第2の端子電極1a、1bの形成材料や厚みについても、所望の導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、Cu、Ni、Sn、Au、Ag、Pb等の金属材料やこれらの合金等を使用することができ。厚みは0.5〜50μm、好ましくは1〜20μmに形成される。
このように本実施の形態では、互いに電気的に絶縁された第1及び第2の端子電極1a、1bが素子本体2の表面に形成されると共に、素子本体2が、微小な細孔7aが形成され大きな比表面積を有する導電材料からなる高比表面積基体7と、細孔7aの内表面を含む高比表面積基体7の表面所定域に形成された誘電体層8と、誘電体層8上に形成された導電部5とを有し、第1の端子電極1aは高比表面積基体7と電気的に接続されると共に、第2の端子電極1bは導電部5と電気的に接続され、かつ、素子本体2は、高比表面積基体7の空隙率に応じ、静電容量の取得に寄与する第1の領域3と、該第1の領域3よりも空隙率の小さい第2の領域4a、4bとを含み、第2の領域4a、4bは、高比表面積基体7の空隙率が25%以下に形成されているので、絶縁性等を損なうことなく、製造過程で変形等が生じるのを抑制でき、機械的強度が良好で製品歩留まりが向上し、高信頼性を有する小型で大容量のコンデンサを得ることができる。
また、本コンデンサは、高比表面積基体7が、空隙率が25%以下と低く機械的強度が良好な第2の領域4a、4bを有するので、例えば、ガラスエポキシ基板、セラミック基板、樹脂基板等の基板への実装の際に加えられる応力、特にたわみ応力に対する耐久性向上を図ることが可能となる。
次に、上記コンデンサの製造方法を図6〜図11に基づき詳述する。
まず、図6(a)に示すように、微小な細孔9aが形成され大きな比表面積を有する導電材料からなる集合基体9を準備する。
この集合基体9としては、上述したように金属エッチング箔や金属焼結体、多孔金属体等を使用することができる。
金属エッチング箔は、Al等の金属箔に任意の方向に所定電流を通電し、金属箔をエッチング加工することにより作製することができる。金属焼結体は、TaやNi等の金属粉末をシート状に成形加工した後、金属の融点よりも低い温度で加熱して焼成することにより作製することができる。また、多孔金属体は、脱合金化法を使用することにより作製することができる。すなわち、電気化学的に貴な金属と卑な金属の二次元合金から卑な金属のみを酸などの電解液中で溶解除去する。そして、卑な金属を溶解除去する際に、溶解せずに残った貴な金属がナノメートルオーダの開気孔を形成し、これにより多孔金属体を作製することができる。このようにして作製された集合基体9を準備する。
次に、図6(b)に示すように、集合基体9に区画化処理を施し、上述した第1の領域3となる第1の領域部位10と、第2の領域4a、4bとなる第2の領域部位11に区画化する。
この区画化処理の方法は、特に限定されるものではなく、プレス加工、レーザー照射等を使用し、集合基体9の細孔9aを潰滅させることにより形成することができる。
例えば、プレス加工を使用して区画化処理を行う場合は、所定の幅寸法を有する金型を使用し、上下両面から集合基体9を挟むようにして加圧し、或いは一方の主面を台座等に固定し、他方の主面を金型等で加圧し、これにより第2の領域部位11を形成することができる。この場合、金型等の幅寸法を調整することにより、第1の領域部位10と第2の領域部位11の領域比率を調整することができ、上述したようにコンデンサの静電容量を制御することができる。
また、レーザー照射を使用して区画化処理を行う場合は、YVOレーザー、COレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、ファイバーレーザー、更にはフェムト秒レーザー、ピコ秒レーザー、ナノ秒レーザー等の全固体パルスレーザーを集合基体9の所定位置に照射して細孔9aを潰滅させ、これにより空隙率が25%以下の第2の領域部位11を形成することができる。尚、このようなレーザー照射で第2の領域部位11を形成する場合は、形状や空隙率をより高精度に制御するためには上述した全固体パルスレーザーを使用するのが好ましい。
また、上記区画化処理は、プレス加工やレーザー照射以外の方法で行うこともできる。例えば、集合基体9の細孔9aを適宜の方法で埋めて細孔9aを潰滅させ、これにより第2の領域部位11を得てもよい。また、集合基体9を金属エッチング箔で形成する場合は、第2の領域部位11の形成予定箇所をマスク材で覆ってエッチング処理を施し、エッチング箇所を第1の領域部位10とし、非エッチング箇所を第2の領域部位11とし、これにより区画化処理を行うことができる。
次に、図6(c)に示すように、破線Dに沿って、集合基体9を切断する。すなわち、第2の領域部位11を挟んで2個の第1の領域部位10が一組となるように、第2の領域部位11の中央部乃至略中央部を切断する。
ここで、集合基体9の切断方法は、特に限定されるものでなく、例えば、レーザー照射による切断、金型による抜き加工、ダイサー、超硬刃、スリッター、ピナクル刃等の切断具を使用することにより容易に切断することができる。
尚、このように集合基体9を空隙率の小さい第2の領域部位11で切断することにより、バリやダレが発生するのを抑制することができる。すなわち、微小な細孔9aが形成され大きな比表面積を有する集合基体9を切断する場合、バリが生じたり、切断面の切断方向への延伸・変形等に起因してダレが発生するおそれがある。しかしながら、本実施の形態のように集合基体9を空隙率の小さい第2の領域部位11で切断することにより、バリやダレが生じるのを抑制することができる。
次に、図7(d)に示すように、集合基体9の表面に誘電体層8を形成する。図7(d)は、図7(d)の要部拡大断面図である。誘電体層8は、具体的には、この図7(d)に示すように、細孔9aの内表面を含む集合基体9の表面所定域に形成される。
誘電体層8の形成方法は特に限定されるものではなく、化学的気相成長(Chemical Vapor Deposition;以下、「CVD」)という。)法、物理的気相成長法(Physical Vapor Deposition;以下「PVD」という。)法等でも製造することができるが、薄膜かつ緻密で漏れ電流が小さく良好な絶縁性を得る観点からは、原子層堆積(Atomic Layer Deposition;以下「ALD」という。)法で形成するのが好ましい。
すなわち、CVD法では、前駆体である有機金属化合物や水等の反応ガスを同時に反応室に供給して反応させ、成膜するため、ナノオーダーの微小な細孔9aの内表面の奥深くまで均一な膜厚の誘電層8を形成するのが困難である。また、固体原料を使用したPVD法の場合も同様である。
これに対しALD法では、有機金属前駆体を反応室に供給して化学吸着させた後、気相中に過剰に存在する有機金属前駆体をパージして除去し、その後、反応室で水蒸気等の反応ガスと反応させ、これにより細孔9aの内表面を含む集合基体9の表面所定域に原子層単位の薄膜を堆積させることができる。したがって、上述の過程を繰り返すことにより、原子層単位で薄膜が積層され、その結果細孔9aの内表面の奥深くまで均一で所定膜厚を有する緻密で高品質の誘電体層8を形成することができる。
このように誘電体層8をALD法で作製することにより、薄膜かつ緻密で漏れ電流が小さく良好な絶縁性を有する誘電体層8を得ることができ、安定した容量を有し、良好な信頼性を有する大容量のコンデンサを得ることが可能となる。
次に、図8(e)に示すように、端子電極が形成されるべき第2の領域部位11に対し、該第2の領域部位11を覆うように鍔状のマスク部12を集合基体9に形成する。
尚、このマスク部12の形成材料や形成方法は、特に限定されるものではなく、例えば、形成材料としてはエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を使用することができ、また、形成方法としては印刷法、ディスペンサ法、ディップ法、インクジェット法、スプレー法、フォトリソグラフィー法等の任意の方法を使用することができる。
次に、図9(f)に示すように、誘電体層8の表面に導電部5を形成する。図9(f)は、図9(f)の要部拡大断面図である。導電部5は、具体的にはこの図9(f)に示すように、誘電体層8上に細孔9aの内部に充填され、かつ集合基体9の表面所定域に形成される。
導電部5の形成方法も特に限定されるものではなく、例えば、CVD法、めっき法、バイアススパッタ法、ゾルーゲル法、導電性高分子充填法等を使用することができるが、緻密で高精度の導電部5を得るためには、誘電体層8と同様、成膜性に優れたALD法を使用するのが好ましい。また、例えば、細孔9a内部に形成された誘電体層8表面にALD法で導電体層を作製し、該導電層上にCVD法やめっき法等の方法で導電性材料を充填し、これにより導電部5を形成してもよい。
次に、上述した図6と同様の切断方法を使用し、図10(g)に示すように、集合基体9を破線Eに沿って切断し、集合基体9を素子本体単位に個片化し、これにより高比表面積基体7を含む素子本体2を得る。すなわち、この素子本体2は、主として静電容量の取得に寄与する空隙率の大きな第1の領域3を中央部に有し、第2の領域4a、4bが前記第1の領域3を挟むようにして形成されている。そして、第1の領域4aの端面には高比表面積基体7が表面露出され、第2の領域4bの端面には導電部5が表面露出している。
次に、洗浄処理や熱処理を施し、図10(h)に示すように、マスク部12を除去する。
次に、図11(i)に示すように、CVD法、めっき法、スパッタ法、スプレー法、印刷法等の適宜の方法を使用し、素子本体2を絶縁性材料14で被覆する。
次に、図11(j)に示すように、絶縁性材料14のうち、両端面の絶縁性材料14をエッチング除去し、図11(k)に示すように、保護層6a、6bを形成し、これにより一方の第2の領域4aからは高比表面積基体7を表面露出させ、他方の第2の領域4bからは導電部5を表面露出させる。
最後に、めっき処理や導電性ペーストの塗布・焼き付け処理を行い、素子本体2の両端部に第1の端子電極1a及び第2の端子電極1bを形成する。
尚、本実施の形態では、素子本体2を絶縁性材料14で被覆した後、第1及び第2の端子電極1a、1bの形成部位にエッチング処理を施しているが、ディスペンサ法等により、第1及び第2の端子電極1a、1bの形成部位が露出するように、絶縁性材料14でパターンニングして保護層6a、6bを形成し、その後、第1及び第2の端子電極1a、1bを形成してもよい。
このように上記製造方法によれば、いわゆる多数個取り方式で大判の集合基体9から、良好な絶縁性を有し、製造工程時に変形等が生じるのを抑制された高品質で高信頼性を有する小型で大容量のコンデンサを高効率で得ることができる。すなわち、第2の領域部位11が良好な機械的強度を有することから、製造過程で集合基体9が変形したり、或いは個片化して得られる素子本体2が変形するのを抑制することができる。
また、本コンデンサでは、空隙率が25%以下と低い第2の領域部位11により機械的強度を確保しているので、素子本体2の変形に起因した層間剥離(デラミネーション)やクラックの発生や短絡を抑制することができる。
図12は、本発明に係るコンデンサの第2の実施の形態を模式的に示す断面図である。
上記第1の実施の形態では、2つの第2の領域4a、4bが第1の領域3の両端部に連接されていたが、本第2の実施の形態では、第2の領域32は、第1の部位32a及び第2の部位32bに加え、素子本体31の端面と平行に第1の領域3中に介在された第3の部位32cを有している。すなわち、本第2の実施の形態は、第2の領域32が、第1〜第3の部位32a〜32cで形成されており、これにより、より一層の機械的強度の向上を図っている。
尚、この第2の実施の形態は、第1の実施の形態と同様の方法・手順で、集合基体に必要個数の第2の領域部位が得られるように適宜プレス加工し、或いはレーザー照射することにより、容易に作製することができる。
図13は、本発明に係るコンデンサの第3の実施の形態を模式的に示す断面図である。
この第3の実施の形態では、第2の領域34は、第1の領域3の両端部に連接された第1及び第2の部位34a、34bと、第1の領域3中に介在された第3の部位34cとを有し、第1の部位34aと第2の部位34bとは第3の部位34cを介して連結されている。
このように第2の領域34が、第1及び第2の部位34a、34bに加え、第1の部位34aと第2の部位34bとを連結する第3の部位34cを有することにより、機械的強度をより一層向上させることができ、製造過程での素子本体の変形等、不良品が生じるのを効果的に抑制することができる。
尚、本第3の実施の形態は、以下のようにして容易に作製することができる。すなわち、例えば、集合基体9に対し、上面側及び下面側からエッチング処理を施し、中央部近傍域までエッチング処理が進行した段階でエッチング処理を終了し、金属部分を残存させることにより第3の部位34cを作製することができる。そして、第1及び第2の部位34a、34bは、上述した第1の実施の形態と同様の方法・手順で作製できることから、第2の領域34は容易に作製することができる。
図14は、本発明に係るコンデンサの第4の実施の形態を模式的に示す断面図である。
この第4の実施の形態では、第2の領域36は、第1の領域3の両端部に連接された第1及び第2の部位36a、36bと、前記第1の領域3の下面に沿うように形成された第3の部位36cとを有し、第1の部位36aと第2の部位36bとは第3の部位36cを介して連結されている。
このように第2の領域36が、第1の部位36aと第2の部位36bとを連結する第3の部位36cを有することにより、第3の実施の形態と略同様、機械的強度を向上させることができ、製造過程での素子本体の変形等、不良品が生じるのを効果的に抑制することができる。
尚、本第4の実施の形態も、以下のようにして容易に作製することができる。
すなわち、例えば、集合基体9に対し、上面側からエッチング処理を施し、下面近傍域までエッチング処理が進行した段階でエッチング処理を終了し、金属部分を残存させることにより第3の部位36cを作製することができる。そして、第1及び第2の部位36a、36bは、上述した第1の実施の形態と同様の方法・手順で作製できることから、第2の領域36は容易に作製することができる。
図15は、本発明に係るコンデンサの第5の実施の形態を模式的に示す断面図であって、図1のX−X矢視断面図の別の実施の形態を示している。
すなわち、第1の実施の形態では、空隙率の高い第1の領域3の両端部に空隙率が25%以下と低い第2の領域4a、4bを連接しているが、本第5の実施の形態のように、第2の領域4は、第1の領域3を囲繞するように形成されていてもよい。
この第5の実施の形態では、第1の領域3が狭くなることから、静電容量は若干低下傾向になるものの、機械的強度の確保を重視する観点からは、この第5の実施の形態のように、第1の領域3が第2の領域4で囲繞されるように形成するのが好ましい。
このように本発明では、用途や求められる性能・品質に応じて第1及び第2の領域の領域比率や形状等を適宜変更するのも好ましく、これにより絶縁性等を損なうことなく、機械的強度が良好で高信頼性を有する小型・大容量のコンデンサを得ることが可能となる。
図16は、本発明に係るコンデンサの第6の実施の形態を模式的に示す要部拡大断面図であり、第1の領域15の詳細を示している。
本第6の実施の形態も、第1の実施の形態と同様、第1の領域15は、多数の微小な細孔7aが形成された導電材料からなる高比表面積基体7と、前記細孔7aの内表面を含む表面所定域に形成された誘電体層8と、導電部16とを有している。
そして、第1の実施の形態では、導電部5は細孔7a内に充填されていたが、本第6の実施の形態では、導電部16が、細孔7aの内表面に空洞部17が形成されるように誘電体層8と接して表面所定域に形成された主導体部16aと、該主導体部16aと電気的に接続される側面方向に延伸された副導体部16bとを有している。
このように細孔7aの内部に空洞部17が形成されるように主導体部16aを形成してもよい。この場合、主導体部16aは、第1の実施の形態と同様、細孔7a内での薄層の成膜に適したALD法で形成するのが好ましく、また、副導体部16bはめっき法、スパッタ法等で形成することができる。そして、この場合、導電部16の形成材料としては、主導体部16aはALD法に好適なTiN等の金属窒化物や金属酸窒化物、またはRu、Ni、Cu、Pt等の金属が好ましく、副導体部16bはより低抵抗化を実現できESRの低減が可能なCu、Ni等の金属材料を使用するのが好ましい。
尚、前記空洞部17は、主導体部16aを形成した後、その一部又は全部を樹脂やガラス材等で埋めてもよい。
この第6の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の方法・手順で作製することができ、例えば、主導体部16aを作製した後、続く工程で副導体部16bを作製することができる。また、副導体部16b上には必要に応じてCu等の金属皮膜を形成し、より一層の低抵抗化を図ることが可能である。
図17は、本発明に係るコンデンサの第7の実施の形態を模式的に示す断面図であって、本第7の実施の形態では、第1及び第2の端子電極18a〜18dが素子本体2の4つの角部に形成されている。
すなわち、素子本体2は、第1の領域3の側面に保護層19a、19bが形成されると共に、第2の領域4a、4bの端面にも保護層19c、19dが形成されている。また、一方の第2の領域4aには誘電体層が形成されず、静電容量の取得に寄与する第1の領域3及び他方の第2の領域4bにのみ形成されている。そして、第1の端子電極18a、18bは、素子本体2の第2の領域4a及び保護層19cの上面及び下面に形成され、これら第1の端子電極18a、18bは高比表面積基体と電気的に接続されている。また、第2の端子電極18c、18dは、素子本体2の第2の領域4b及び保護層19dの上面及び下面に形成され、これら第2の端子電極18c、18dは導電部5と電気的に接続され、高比表面積基体とは誘電層を介して電気的に絶縁されている。
このように第1及び第2の端子電極18a〜18dは、それぞれ複数有していてもよく、また素子本体2の端面ではなく角部表面に形成してもよい。
この第7の実施の形態では、第1及び第2の端子電極18a〜18dと導電部5との距離を短くすることができ、これにより、より一層の低抵抗化が可能となり、ESRの更なる低減化が可能となる。
この第7の実施の形態のコンデンサは以下のようにして容易に製造することができる。
すなわち、上述した第1の実施の形態と略同様の方法・手順で大判の集合基体から多数の素子本体2を取得する。ただし、この場合、誘電体層は高比表面積基体の第1の領域3及び第2の領域4bにのみ形成し、第2の領域4aには形成しない。そして、このようにして形成された素子本体2に対し、保護層19a〜19dを形成する。
ここで、保護層19a〜19dは、素子本体2の全体を保護層となるべき絶縁性材料で被覆した後、角部をエッチング除去し、或いは角部をマスク材でマスキングし、表面露出している箇所を絶縁性材料で被覆し、その後マスク材を除去することにより作製することができる。
そして、この後、めっき法や塗布・焼き付け法等を使用して第1及び第2の端子電極18a〜18dを作製し、これにより本第7の実施の形態のコンデンサを得ることができる。
尚、この第7の実施の形態では、第1の領域3と第1の端子電極18a、18bとが接しているが、第1の端子電極18a、18bは第2の領域4aと接していればよく、第1の領域3と接しないように形成してもよい。
図18は、本発明に係るコンデンサの第8の実施の形態を模式的に示す断面図であって、本第8の実施の形態では、第1及び第2の端子電極20a、20bが素子本体2の2つの角部に形成されている。
すなわち、素子本体2は、第1及び第2の端子電極20a、20bの形成箇所を除き、保護層21a、21bで被覆されている。また、誘電体層は、第3の実施の形態と同様、一方の第2の領域4aには形成されず、静電容量の取得に寄与する第1の領域3及び他方の第2の領域4bにのみ形成されている。そして、第1の端子電極20aは、素子本体2の第2の領域4a及び保護層21bの一方の上面に形成され、該第1の端子電極20aは高比表面積基体と電気的に接続されている。また、第2の端子電極20bは、素子本体2の第2の領域4b及び保護層21bの他方の上面に形成され、該第2の端子電極20bは導電部5と電気的に接続され、高比表面積基体とは誘電層を介して電気的に絶縁されている。
この第8の実施の形態では、第7の実施の形態と同様、第1及び第2の端子電極20a、20bと導電部5との距離を短くすることができ、これにより、より一層の低抵抗化が可能となり、ESRの更なる低減化が可能となる。
また、本第8の実施の形態では、第1及び第2の端子電極20a、20bを第2の領域4a、4b上に形成しているので、応力が集中しやすい第1及び第2の端子電極20a、20bの周囲の機械的強度が向上することから、コンデンサ全体の機械的強度を高めることができる。
この第8の実施の形態のコンデンサは、第7の実施の形態と略同様の方法により容易に製造することができる。
すなわち、上述した第7の実施の形態と略同様の方法・手順で大判の集合基体から多数の素子本体2を取得し、斯かる素子本体2に対し、保護層21a、21bを形成する。
ここで、保護層21a、21bは、第7の実施の形態と略同様の方法で作製することができる。すなわち、素子本体2の全体を保護層となるべき絶縁性材料で被覆した後、上面角部をエッチング除去し、或いは上面角部をマスク材でマスキングし、表面露出している箇所を絶縁性材料で被覆し、その後マスク材を除去することにより作製することができる。
そして、この後、めっき法や塗布・焼き付け法等を使用して第1及び第2の端子電極20a、20bを作製し、これにより本第8の実施の形態のコンデンサを得ることができる。
尚、この第8の実施の形態では、第1の領域3と第1の端子電極20aとが接しているが、第7の実施の形態と同様、第1の端子電極20aは第2の領域4aと接していればよく、第1の領域3と接しないように形成してもよい。
図19は、本発明に係るコンデンサの第9の実施の形態を模式的に示す断面図であり、図20は、第10の実施の形態を模式的に示す断面図である。
第9の実施の形態では、図19に示すように、保護層22a、22bが薄膜に形成されている。このように保護膜22a、22bが第1及び第2の端子電極1a、1bの全高よりも低くなるように薄膜化することにより、保護膜22a、22bの凸凹によって発生し得る静置時の部品の傾きを抑制することができる。
また、第10の実施の形態では、図20に示すように、保護膜23a、23bが厚膜に形成されている。このように保護膜23a、23bが第1及び第2の端子電極1a、1bの全高よりも高くなるように厚膜化することにより、第1及び第2の端子電極1a、1bを形成する金属材料に起因したマイグレーションを抑制することが可能である。
このように本発明は、用途や求められる性能・品質に応じて形状等を適宜変更するのも好ましく、これにより応用範囲の広い小型・大容量のコンデンサを得ることが可能となる。
尚、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、更なる種々の変形が可能である。
例えば、誘電体層8は、高比表面積基体7の細孔7aを含む表面所定域に形成されていればよく、密着性向上を図るべく誘電体層8と高比表面積基体7との間に中間層を介在させてもよい。
また、上述した製造手順は一例であって、本発明のコンデンサが得られるのであれば、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更等が可能である。例えば、上記実施の形態では、第1の領域部位10と第2の領域部位11を区画化する区画化処理を誘電体層8の形成前に行ったが、この区画化処理を誘電体層8の形成後に行ってもよい。また、例えば、上記実施の形態では、誘電体層8の形成前にマスク部12を形成したが、マスク部12の形成後に誘電体層8を形成してもよい。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
(試料の作製)
集合基体として縦:50mm、横:50mm、厚み:110μmのエッチング処理されたAl箔を準備した。
次に、幅寸法が200μmの金型を用意し、縦:1.0mm、横:0.5mmの間隔で、Al箔にプレス加工を施して細孔を潰滅させ、第1の領域部位と第2の領域部位とに区画化した。尚、この区画化処理では、素子本体の所定横幅寸法毎にAl箔を切断した。
次に、第2の領域部位を挟んで2個の第1の領域部位が一組となるように、Al箔をレーザー照射により切断した(図6参照)。
次に、このAl箔に対し、ALD法を使用して細孔の内表面を含む表面所定域にAlからなる誘電体層を形成した。具体的には、有機金属前駆体としてトリメチルアルミニウム(Al(CH)(以下、「TMA」という。)ガスを使用し、Al箔が静置された反応室にTMAを供給してTMAをAl箔に吸着させ、気相中に過剰に存在するTMAガスをパージした後、オゾン(O)を反応室に供給し、TMAとOとを反応させてAlからなる薄膜を形成した。そして、膜厚が20nmとなるようにこの処理を複数回繰り返し、Al箔の細孔の内表面を含む表面所定域にAlからなる誘電体層を形成した(図7参照)。
次に、ポリイミド樹脂を使用してスクリーン印刷を行い、第1の端子電極の形成予定箇所にマスク部を形成した(図8参照)。
次に、誘電体層上にTiNからなる導電部を作製した。具体的には、有機金属前駆体として四塩化チタン(TiCl)ガスを使用し、誘電体層が形成されたAl箔上に四塩化チタンを供給して四塩化チタンを誘電体層に吸着させ、気相中に過剰に存在するTiClガスをパージした後、アンモニア(NH)ガスを反応室に供給し、TiClガスとNHガスとを反応させてTiNからなる薄膜を形成した。そして、膜厚が10nmとなるようにこの処理を複数回繰り返し、誘電体層上にTiNからなる導電部を形成した(図9参照)。
その後、これを無電解Cuめっき浴に浸漬し、導電部上に膜厚10μmのCu皮膜を形成した。
次に、マスク部の略中央部をレーザー照射で切断し、その後400〜500℃の温度で熱処理してマスク部を除去し、これにより素子本体を得た(図10参照)。尚、この素子本体は、上述した区画化処理により第1の領域と第2の領域とに区画化されている。
次に、CVD法を使用し、厚みが1μm程度となるように、SiOからなる絶縁性材料で素子本体を被覆した。次いで、フッ素ガスを使用して両端面をエッチングして素子本体の両端面の絶縁性材料を除去し、これにより保護層を形成した。
次いで、めっき法を使用し、素子本端の両端部に膜厚5μmのNi層及び膜厚3μmのSn層を順次形成し、これにより第1及び第2の端子電極を作製し、1枚のAl箔から試料番号1〜6の試料を得た(図11参照)。
(試料の評価)
<空隙率>
試料番号1〜6の各試料から任意に2個を抽出し、これら各試料について第1及び第2の領域の空隙率を以下の方法で測定した。
まず、FIB(Focused Ion Beam;集束イオンビーム)装置(セイコーインスツル社製、SMI 3050SE)を使用し、FIBピックアップ法で各試料の第1及び第2の領域の略中央部を加工し、厚みが約50nmとなるように薄片化し、これにより測定試料を作製した。尚、薄片化する際に生成されるFIBダメージ層は、Arイオンミリング装置(GATAN社製、PIPS model691)を使用して除去した。
次いで、走査透過電子顕微鏡(日本電子社製 JEM-2200FS)を使用し、縦:3μm、横:3μmを撮像域とし、各試料の任意の5箇所について撮像した。そして、この撮像された画像を解析し、Alの存在領域の面積(以下、「存在面積」という。)a1を求め、この存在面積a1と測定面積a2(=3μm×3μm)とから数式(1)に基づき、第1及び第2の領域の個別空隙率xを算出した。
x={(a2−a1)/a2}×100 …(1)
そして、5箇所の個別空隙率xの平均値を求めた。そして、各試料について算出された個別空隙率xの平均値、すなわち平均空隙率を各試料の空隙率とした。
<不良率>
試料番号1〜6の任意に抽出された各試料200個について、光学顕微鏡で観察し、変形などの異常の有無を確認し、異常発生品を不良品として不良率を求めた。
<静電容量>
試料番号1〜6の各試料200個から不良品を除く20個の良品を任意に抽出した。そして、これら試料番号1〜6の各試料20個について、インピーダンスアナライザー(アジレントテクノロジー社製、E4990A)を使用し、温度25±2℃、電圧1Vrms、測定周波数1kHzで、各試料の静電容量を測定した。
<絶縁破壊電圧>
試料番号1〜6の上記各20個について、コンデンサの端子間に印加される直流電圧を徐々に昇圧させ、試料に流れる電流が1mAを超えたときの電圧、すなわち絶縁破壊電圧を測定した。
表1は、試料番号1〜6の各試料の空隙率、不良率、静電容量(平均値)、及び絶縁破壊電圧(平均値)を示している。
Figure 2017026295
試料番号6は、第2の領域の空隙率が第1の領域の空隙率と同一であり、空隙率の小さい領域が実質的に設けられておらず、不良率が100%となり、全品不良となった。
試料番号5は、第2の領域の空隙率が42%であり、第1の空隙率よりも小さいものの、機械的強度を確保できる程度に十分に小さくはなっておらず、このため不良率も28%と大きく、製品歩留まりが低く十分な信頼性を得ることができないことが分かった。
これに対し試料番号1〜4は、第2の領域の空隙率が3〜25%であり、本発明範囲内であるので、不良率は8%以下であり、製品歩留まりを格段に改善することができ、高信頼性を得ることができることが分かった。また、試料番号1〜4は、静電容量が0.42〜0.44μF、絶縁破壊電圧も14.2〜14.6Vであり、絶縁性が良好で大容量のコンデンサが得られることが分かった。
絶縁性を損なうことなく機械的強度が良好で小型・大容量の高信頼性を有する新型タイプのコンデンサを実現する。
1a、18a、18b、20a 第1の端子電極(一方の端子電極)
1b、18c、18d、20b 第2の端子電極(他方の端子電極)
2 素子本体
3 第1の領域
4、4a、4b、32、34、36 第2の領域
5 導電部
6a、6b、19a〜19d、21a、21b、22a、23b 保護層
7a 細孔
7 高比表面積基体
8 誘電体層
9 集合基体
9a 細孔
10 第1の領域部位(第1の領域)
11 第2の領域部位(第2の領域)

Claims (15)

  1. 互いに電気的に絶縁された少なくとも2つの端子電極が素子本体の表面に形成されたコンデンサであって、
    前記素子本体が、微小な細孔が形成され大きな比表面積を有する導電材料からなる高比表面積基体と、前記細孔の内表面を含む前記高比表面積基体の表面所定域に形成された誘電体層と、前記誘電体層上に形成された導電部とを有し、
    前記2つの端子電極のうち、一方の端子電極は前記高比表面積基体と電気的に接続されると共に、他方の端子電極は前記導電部と電気的に接続され、
    かつ、前記素子本体は、前記高比表面積基体の空隙率に応じ、主として静電容量の取得に寄与する第1の領域と、該第1の領域よりも空隙率の小さい第2の領域とを含む複数の領域を有し、
    前記第2の領域は、前記高比表面積基体の空隙率が25%以下に形成されていることを特徴とするコンデンサ。
  2. 前記第2の領域は、前記第1の領域の両端部に連接されていることを特徴とする請求項1記載のコンデンサ。
  3. 前記第2の領域が、前記素子本体の端面と平行に前記第1の領域中に介在されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコンデンサ。
  4. 前記第2の領域は、前記第1の領域の両端部に連接された第1及び第2の部位と、前記第1の領域中に介在された第3の部位とを有し、前記第1の部位と前記第2の部位とは前記第3の部位を介して連結されていることを特徴とする請求項1記載のコンデンサ。
  5. 前記第2の領域は、前記第1の領域の両端部に連接された第1及び第2の部位と、前記第1の領域の少なくとも一方の主面に沿うように形成された第3の部位とを有し、前記第1の部位と前記第2の部位とは前記第3の部位を介して連結されていることを特徴とする請求項1記載のコンデンサ。
  6. 前記第1の領域は、前記第2の領域に囲繞されていることを特徴とする請求項1記載のコンデンサ。
  7. 前記導電部と前記高比表面基体との間に前記誘電体層が介在され、前記高比表面積基体と前記他方の端子電極とが、電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のコンデンサ。
  8. 前記誘電体層は、原子層単位で堆積されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコンデンサ。
  9. 前記導電部は、前記細孔の内部に充填されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のコンデンサ。
  10. 前記導電部は、前記細孔の内部を前記誘電体層に沿うように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のコンデンサ。
  11. 前記導電材料は、金属材料であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のコンデンサ。
  12. 前記導電部は、金属材料及び導電性化合物のうちのいずれかで形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のコンデンサ。
  13. 前記導電性化合物は、金属窒化物及び金属酸窒化物を含むことを特徴とする請求項12記載のコンデンサ。
  14. 前記素子本体は、少なくとも側面部が絶縁性材料からなる保護層で被覆されていることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載のコンデンサ。
  15. 前記素子本体は、少なくとも側面部が絶縁性材料からなる保護層で被覆されると共に、前記保護層と前記導電部との間には金属皮膜が介在されていることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載のコンデンサ。
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