JPWO2017022563A1 - 植物の栽培方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、マイクロ波を照射することによって植物の生育を促す植物の栽培方法に関する。栽培対象の種子又は球根が発芽して新芽を形成した後の所定の時期に、当該新芽又は苗にマイクロ波を所定の時間照射する。発芽した新芽又は苗にマイクロ波を照射するにあたっては、照射対象がマイクロ波によって加温されない程度に、その出力や照射時間を適宜調整するのが好ましい。例えば、マイクロ波の出力を好ましくは50W以下、より好ましくは30W以下とし、照射時間を好ましくは120分以下、より好ましくは90分以下として、マイクロ波を照射するのが好ましい。当該処理により、栄養成長期から生殖成長期に切り替わる時期を早めることができ、また植物の生育に不利な環境において栄養成長期における生育状況が良くなる。

Description

本発明は、マイクロ波を照射することによって植物の生育を促進することができる植物の栽培方法に関する。
近年、マイクロ波が生態系に与える影響についての調査、研究がなされている。例えば、非特許文献1では、ホウレンソウの種子にマイクロ波を照射しながら発芽させ、発芽後もマイクロ波の照射を継続すると、根の著しい発達が確認されたと報告されている。
齋藤英也外,"2.45GHzマイクロ波が植物の生長へ与える影響について",電子情報通信学会,電子情報通信学会技術研究報告,SPS2006−16(2007−2)pp.7−14
しかしながら、非特許文献1にあっては、網状の発芽床を蒸留水で満たした水槽に設置し、その上に播種した種子にマイクロ波を照射して、発芽率や根の伸長の程度を観察しており、実際の植物の生育環境とはかけ離れた環境で実験が行われている。さらに、その実験は、発芽時の根の伸長の程度を観察することで終わっており、マイクロ波を照射することが、植物の一生にどのように影響を及ぼしているかについては何の検討もなされていない。
そこで、本発明者らは、マイクロ波を照射することが、植物の一生にどのように影響を及ぼしているのかを検討しつつ、現実の植物の生育環境に即して、マイクロ波照射により植物の生育を促進することができる方法を見出すべく鋭意検討を重ねたところ、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、現実の植物の生育環境に即した上で、その生育をマイクロ波照射により効率よく促進することができる植物の栽培方法の提供を目的とする。
本発明に係る植物の栽培方法は、マイクロ波を照射することによって植物の生育を促す植物の栽培方法であり、栽培対象の種子又は球根が発芽して新芽を形成した後の所定の時期に、当該新芽又は苗にマイクロ波を所定の時間照射する方法としてある。
本発明によれば、栽培対象の種子又は球根が発芽して新芽を形成した後の所定の時期に、当該新芽又は苗にマイクロ波を所定の時間照射することにより、植物の生育を促進することができる。
実施例1において、播種から三週間後に、栽培対象のロゼット状に広がった葉の直径を測定した結果を示すグラフである。 実施例1において、播種から四週間後に、栽培対象のロゼット状に広がった葉の直径を測定した結果を示すグラフである。 実施例1において、播種から五週間後に、栽培対象の茎(花序茎)の長さを測定した結果を示すグラフである。 実施例1において、播種から六週間後に、栽培対象の茎(花序茎)の長さを測定した結果を示すグラフである。 実施例2において、播種から30日目と38日目に、栽培対象の茎(花序茎)の長さを測定した結果を示すグラフである。 実施例4において、栽培対象のつぼみの形成数を測定した結果を示すグラフである。 実施例6において、播種から10日目以降の茎の高さの変化を示すグラフである。 実施例6において、播種から10日目以降の茎の直径の変化を示すグラフである。
以下、本発明に係る植物の栽培方法の好ましい実施形態について説明する。
本実施形態では、栽培対象の種子、又は鱗茎、球茎、塊茎、根茎、若しくは塊根などの球根が発芽して新芽を形成した後の所定の時期に、発芽した新芽又は苗にマイクロ波を所定の時間照射する。
一般に、種子から発芽したばかりの植物のことを実生といい、子葉や第一本葉のある時期を指すが、栽培対象を種子から栽培する場合には、定法通りに栽培対象の種子を播種し、播種した種子が発芽して子葉を展開した後の実生の時期にマイクロ波を照射するのが好ましい。
例えば、栽培対象が双子葉植物の場合には、子葉の根元にある茎頂分裂組織から最初の本葉(第一本葉)が形成されはじめた後にマイクロ波を照射すればよく、第二本葉が形成された時期にマイクロ波を照射してもよい。
一方、栽培対象が単子葉植物の場合には、第一本葉が子葉鞘から伸びはじめてきた後にマイクロ波を照射すればよい。ただし、多くの場合、単子葉植物にあっては、地中に播種された種子が発芽してから最初に地表に出てくるのは第一本葉であり、このような場合には、第一本葉が地表に出てきてからマイクロ波を照射すればよい。
また、栽培対象を球根から栽培する場合には、定法通りに土壌に植え付けした球根が発芽して、新芽が地表に出てきてからマイクロ波を照射すればよい。球根が発芽してから土壌に植え付けしてもよく、この場合には、発芽した新芽が、所定の植え付け深さよりも長くなってしまう前にマイクロ波を照射してから、定法通りに土壌に植え付けるようにするのが好ましい。
例えば、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモなどのイモ類は、いわゆる「種イモ」を植え付けて栽培するが、種イモを植え付ける際には、多くの場合、芽出し(催芽)をして新芽が形成されてから植え付けが行われる。種イモを植え付けて栽培する場合には、定法通りに芽出しをしてからマイクロ波を照射して植え付けを行えばよい。
なお、ジャガイモは塊茎を種イモとして栽培され、サツマイモは塊根を種イモとして栽培され、サトイモは球茎を種イモとして栽培される。
発芽した新芽又は苗にマイクロ波を照射するには、例えば、育苗ポットを用いて栽培する場合には、マイクロ波が照射される処理室を備える装置に、育苗ポットごと投入してマイクロ波を照射するようにしてもよく、種イモを植え付けてイモ類を栽培する場合には、芽出しをした種イモを当該装置に投入してマイクロ波を照射するようにしてもよい。
また、地植えで栽培する場合には、マイクロ波発振器に取り付けられたホーンアンテナから照射対象に向けてマイクロ波を照射するようにしてもよい。このとき、マイクロ波を照射する作業は人手に依ってもよいが、広い耕作地で栽培する場合には、無線操縦のヘリコプター(マルチコプターを含む)などを利用すれば、人手に依らずに効率良く作業を行うことも可能である。
発芽した新芽又は苗にマイクロ波を照射するにあたっては、照射対象がマイクロ波によって加温されない程度(巨視的なレベルで照射対象の温度上昇が認められない程度)に、その出力や照射時間を適宜調整するのが好ましい。
例えば、マイクロ波の出力を好ましくは50W以下、より好ましくは30W以下とし、照射時間を好ましくは120分以下、より好ましくは90分以下として、マイクロ波を照射するのが好ましい。
栽培対象に照射するマイクロ波の出力が上記範囲を超えると、個体によっては後々の生育過程で開花する前に枯れてしまうものがあった。
また、上記範囲を超えてマイクロ波を長時間照射し続けても、顕著な効果は認められない傾向があった。
なお、マイクロ波は、一般には、周波数300MHz〜30GHz(波長1m〜1cm)の電磁波をいうが、国際的に使用が認められている2.45GHz帯のマイクロ波を使用するのが好ましい。
植物の生長は、通常、発芽後に、葉や茎などの栄養器官だけを分化、形成する栄養成長期を経て、生殖器官を分化、形成して茎頂に花芽を形成し、開花、結実に向かう生殖成長期へと移行する。このことは、栄養成長期では、より多くの葉を展開して光合成を行い、これによって、種子を形成するのに十分な養分が蓄えられるようにするために、遺伝子の働きによって花芽が形成されるのが抑制されており、成長とともに、その抑制が弱まって、生殖成長期に切り替わるためであり、また、花芽の形成を促進する遺伝子の活性化も生殖成長期への切り替えに寄与するとされている。
本実施形態によれば、栽培対象の種子又は球根が発芽して新芽を形成した後の所定の時期に、発芽した新芽又は苗にマイクロ波を所定の時間照射することで、栄養成長期から生殖成長期に切り替わる時期を早めることができる。これは、発芽した新芽又は苗にマイクロ波を照射することで、栄養成長期において、花芽が形成されるのを抑制しようとする遺伝子の働きが弱められた結果であり、若しくは、花芽が形成されるのを促進しようとする遺伝子の働きが活性化された結果であり、又は、その両方の結果であると考えられる。
したがって、栄養成長期から生殖成長期に切り替わる時期を早めて、早期に開花、結実させ、これによって収穫時期を早めることが望まれる植物、例えば、生花・切り花用の鑑賞植物や、球根又は果実を食用とする植物などの栽培に、特に好適である。
また、植物の生育に好適となるように整えられた環境では、発芽した新芽又は苗にマイクロ波を照射したものと、そうでないものとの間に、栄養成長期における生育状況に著しい差異は認められないが、植物の生育に不利な環境では、発芽した新芽又は苗にマイクロ波を照射したものの方が、栄養成長期における生育状況が良くなることが観察されている。
例えば、近年、気象の変化に影響されないように内部環境が人工的に制御され、病原菌や害虫が侵入しないように外部から閉鎖された施設内で植物を栽培する植物工場が着目されている。かかる植物工場にあっては、多くの場合、レタスなどの葉物野菜類が水耕栽培によって生産されている。水耕栽培によって栽培する際に、発芽した新芽又は苗にマイクロ波を照射したものと、そうでないものとを、適量よりも少ない水で栽培して比べてみると、発芽した新芽又は苗にマイクロ波を照射したものの方が、栄養成長期における生育状況が相対的に良くなり、マイクロ波を照射しなかったものに比べて葉の成長が促進されるという観察結果が、本発明者らの実験によって得られている。
このようなことから、レタスなどの葉物野菜類を水耕栽培によって栽培する際に、本実施形態を適用することで、水の管理に要する手間を低減できることも期待できる。
また、マイクロ波照射後に水やりを中止しても、マイクロ波を照射しない以外は同じ条件で栽培したものに比べて、生育状況は相対的に良好に保たれ、葉の大きさを比較しても、マイクロ波を照射したものの方が大きく成長しているという観察結果も得られている。さらに、水不足の状態で高温環境(例えば、40℃程度)に曝しても、その後に水やりを再開することで、マイクロ波を照射しなかったものに比べて高い生存率で枯れることなく、開花、結実したという観察結果も得られている。
このようなことから、例えば、露地栽培など自然環境で栽培する際に、本実施形態を適用することで、乾燥や熱に対して高い耐性を以て栽培できることも期待できる。
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
栽培対象としてシロイヌナズナ(双子葉植物綱;アブラナ科)を選定し、その種子を定法通りに土壌に播種した。
なお、シロイヌナズナは、その生長、生殖などに関する遺伝子が、他の植物と多くが共通しており、シロイヌナズナの遺伝子に関する研究の成果は、他の植物にも幅広く応用されていることから、本実施例では、栽培対象としてシロイヌナズナを選定した。
播種した種子を五つのグループに分けて、その生育状況を観察したところ、一週間後に、双葉が地表に出てきた。そして、その一週間後(播種から二週間後)に、第二本葉が形成されたのが確認できた。
この時点で、第二〜第五グループに、2.45GHz帯のマイクロ波を23Wの出力で、それぞれ、10分、20分、30分、60分照射した。第一グループは、マイクロ波を照射せずにコントロールグループとした。
播種から三週間後と四週間後に、ロゼット状に広がった葉の直径を測定した。その結果をそれぞれ図1、図2に示す。
これらの測定結果から、葉の直径に著しい変化は認められず、マイクロ波照射が、植物の栄養成長期に与える影響が少ないことが確認できた。
次に、播種から五週間後と六週間後に、茎(花序茎)の長さを測定した。その結果をそれぞれ図3、図4に示す。
これらの結果から、マイクロ波照射により花序茎の生長が早まることが確認できた。その後、花序茎の生長が早くなったものから順に、花序茎頂に花芽が形成され、開花、結実したことから、マイクロ波照射によって、栄養成長期から生殖成長期に切り替わる時期が早まり、早期に開花、結実することが確認できた。
[実施例2]
栽培対象としてシロイヌナズナ(双子葉植物綱;アブラナ科)を選定し、その種子を定法通りに土壌に播種した。
播種した種子を七つのグループに分けて、播種から二週間後に第二本葉が形成されたのが確認できた時点で、第二〜第七グループに、2.45GHz帯のマイクロ波を23Wの出力で、それぞれ、10分、20分、30分、1時間、2時間、4時間照射した。第一グループは、マイクロ波を照射せずにコントロールグループとした。
播種から30日目と38日目に、花序茎の長さを測定した。その結果を図5に示す。
これらの結果から、マイクロ波を1時間照射したものが最も花序茎の生長が早く、次に花序茎の生長が早いのはマイクロ波を2時間照射したものであり、これらに対して、それ以上照射時間を長くしても顕著な効果が認められないことが確認できた。
[実施例3]
栽培対象としてシロイヌナズナ(双子葉植物綱;アブラナ科)を選定し、その種子を定法通りに土壌に播種した。
播種した種子を二つのグループに分けて、一方のグループでは、実施例1と同様に、播種から二週間後に第二本葉が形成されたのが確認できた時点で、2.45GHz帯のマイクロ波を23Wの出力で60分照射した。他方のグループは、マイクロ波を照射せずにコントロールグループとした。
一方のグループにマイクロ波を照射した以降は、両グループの水やりを中止して、播種から30日目の生育状況を観察した。マイクロ波を照射したグループは、コントロールグループに比べて、生育状況は相対的に良好に保たれ、葉の大きさを比較しても、マイクロ波を照射した物の方が大きく成長していた。
[実施例4]
栽培対象としてシロイヌナズナ(双子葉植物綱;アブラナ科)を選定し、その種子を定法通りに土壌に播種した。
播種した種子を二つのグループに分けて、一方のグループでは、実施例1と同様に、播種から二週間後に第二本葉が形成されたのが確認できた時点で、2.45GHz帯のマイクロ波を23Wの出力で60分照射した。他方のグループは、マイクロ波を照射せずにコントロールグループとした。
一方のグループにマイクロ波を照射した以降は、両グループの水やりを中止して、播種から28日目に、40℃に設定された恒温槽に4時間静置し、恒温槽から取り出してから2日後(播種から30日目)に水やりを再開して生育状況を観察した。その後、枯れることなく開花、結実した割合(生存率)は、コントロールグループでは約60%であったのに対して、マイクロ波を照射したグループは約90%であり、生存率に著しい差異が認められた。
[実施例5]
栽培対象としてジャガイモ(双子葉植物綱;ナス科)を選定し、その種イモ(塊茎)を二つのグループに分けて、一方のグループでは、2〜3mm程度に伸びた新芽に2.45GHz帯のマイクロ波を23Wの出力で60分照射した。他方のグループは、マイクロ波を照射せずにコントロールグループとした。これらを5cm程度の植え付け深さで定法通りに土壌に植え付けた。
種イモを植え付けてから25日後と30日後に、つぼみの数を測定した。その結果を図6に示す。
これらの結果から、マイクロ波照射によりつぼみの形成が促進され、ジャガイモにあっても、マイクロ波照射によって生殖成長期が早まることが確認できた。
[実施例6]
栽培対象としてジャガイモ(双子葉植物綱;ナス科)を選定し、定法通りに種イモの芽出しをした。芽出しした種イモを二つのグループに分けて、一方のグループの種イモのサイズが、他方のグループの種イモのサイズの半分程度となるように大きさを揃えた。種イモのサイズが小さい方のグループに、2.45GHz帯のマイクロ波を28Wの出力で60分照射した。種イモのサイズが大きい方のグループは、マイクロ波を照射せずにコントロールグループとした。
これらを定法通りに土壌に植え付けて、種イモのサイズ以外の生育条件が等しくなるようにして栽培した。
マイクロ波を照射したグループでは、植え付け後、平均3.5日で地表に芽が現れた。一方、コントロールグループでは、植え付け後、平均6.4日で地表に芽が現れた。
植え付けてから19日後に茎の長さを測ったところ、マイクロ波を照射したグループでは、平均48.2cmであった。一方、コントロールグループでは、平均34.5cmであった。
また、植え付けてから36日後に茎の直径を測ったところ、マイクロ波を照射したグループでは、平均8.03mmであった。一方、コントロールグループでは、平均5.50mmであった。
また、植え付けてから36日後に花の数を数えたところ、マイクロ波を照射したグループでは12、コントロールグループでは5であった。
これらの結果から、種イモのサイズが小さく養分が少ない不利な生育条件にあっても、マイクロ波照射によりジャガイモの生育が促進されることが確認できた。
[実施例7]
栽培対象としてトマト(双子葉植物綱;ナス科)を選定し、その種子を定法通りに土壌に播種した。
播種した種子を三つのグループに分けて、第一グループでは、第一本葉が形成されはじめた時期に、第二グループでは、第二本葉が形成された時期に、それぞれ、2.45GHz帯のマイクロ波を25Wの出力で60分照射した。第三グループは、マイクロ波を照射せずにコントロールグループとした。
それぞれのグループについて、その生育状況を観察した結果を図7及び図8に示す。図7は、播種から10日目以降の茎の高さの変化を示すグラフであり、図8は、播種から10日目以降の茎の直径の変化を示すグラフである。
これらの結果から、第二本葉が形成された時期にマイクロ波を照射した第二グループにおいて最も生育が促進され、次いで、第一本葉が形成されはじめた時期にマイクロ波を照射した第一グループにおいて生育が促進されていることが確認できた。
[実施例8]
栽培対象としてレタス(双子葉植物綱;キク科、品種:ジェンティリナグリーン)を選定し、その種子を定法通りに水耕栽培用の苗床に播種した。
播種した種子を四つのグループに分けて、第一及び第二グループでは、発芽してから3日後、子葉が完全に展開した時期に、2.45GHz帯のマイクロ波を25Wの出力で60分照射した。第三及び第四グループにはマイクロ波を照射しなかった。
マイクロ波を照射した第一グループと、マイクロ波を照射しなかった第三グループとに適量の水を与えて栽培し、その生育状況を播種した初日から24日目まで観察したところ、生育状況に著しい差異は認められなかった。
一方、マイクロ波を照射した第二グループと、マイクロ波を照射しなかった第四グループについては、適量よりも少ない水(適量とされる水量の半分程度)で栽培し、その生育状況を播種した初日から24日目まで観察した。マイクロ波を照射した第二グループは、マイクロ波を照射しなかった第四グループに比べて、生育状況は相対的に良好に保たれ、葉の大きさを比較しても、マイクロ波を照射した第二グループの方が大きく成長していた。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
本発明は、植物の生育を促す植物の栽培方法として利用可能である。
本発明に係る植物の栽培方法は、マイクロ波を照射することによって植物の生育を促す植物の栽培方法であり、栽培対象の種子又は球根が発芽して新芽を形成した後の所定の時期に、当該新芽又は苗にマイクロ波を120分以下の照射時間で照射する方法としてある。
本発明によれば、栽培対象の種子又は球根が発芽して新芽を形成した後の所定の時期に、当該新芽又は苗にマイクロ波を120分以下の照射時間で照射することにより、植物の生育を促進することができる。
発芽した新芽又は苗にマイクロ波を照射するにあたっては、照射対象がマイクロ波によって加温されない程度(巨視的なレベルで照射対象の温度上昇が認められない程度)に、その出力や照射時間を適宜調整するのが好ましい。
発芽した新芽又は苗にマイクロ波を照射するにあたり、マイクロ波の出力は、好ましくは50W以下であり、より好ましくは30W以下である。マイクロ波の照射時間は120分以下とし、好ましくは90分以下である。

Claims (7)

  1. マイクロ波を照射することによって植物の生育を促す植物の栽培方法であり、
    栽培対象の種子又は球根が発芽して新芽を形成した後の所定の時期に、当該新芽又は苗にマイクロ波を所定の時間照射することを特徴とする植物の栽培方法。
  2. 前記種子が発芽した後の実生の時期にマイクロ波を照射する請求項1に記載の植物の栽培方法。
  3. 栽培対象が双子葉植物であり、第一本葉が形成された後にマイクロ波を照射する請求項1又は2に記載の植物の栽培方法。
  4. 第二本葉が形成された時期にマイクロ波を照射する請求項3に記載の植物の栽培方法。
  5. 栽培対象が単子葉植物であり、第一本葉が子葉鞘から伸びてきた後にマイクロ波を照射する請求項1又は2に記載の植物の栽培方法。
  6. 栽培対象を球根から栽培する場合に、芽出しをしてからマイクロ波を照射して植え付けを行う請求項1に記載の植物の栽培方法。
  7. マイクロ波の出力を50W以下、照射時間を120分以下として、マイクロ波を照射する請求項1〜6のいずれか一項に記載の植物の栽培方法。
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