JPWO2017002571A1 - X線ct装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

静止側X線CTスキャナ112と回転側X線CTスキャナ120を有するスキャンガントリ部110と、制御装置144と、表示装置168と、寝台190と、を有し、前記回転側X線CTスキャナ120は、X線を照射するX線管122と、被検者12を透過したX線を検出するX線検出器126と、を備え、前記スキャンガントリ部110あるいは前記寝台190には前記被検者12のサイズを計測する計測用投光器132、134が設けられ、前記計測用投光器132、134により計測された計測値に基づいて前記被検者12のサイズが算出され、算出された前記被検者12の前記サイズに基づいて被ばく量に関係する指標SSDEが算出される。

Description

本発明はX線CT装置およびその制御方法に関する。
X線CT装置は、被検者の回りを、X線管を備えたX線照射手段と被検者を透過したX線を検出するX線検出器を備えたX線検出手段を搭載したスキャナが回転し、その回転中心付近に配置された被検者に向けてX線を曝射し、被検者を透過したX線を所定の回転角毎に取得し、取得した検出データから被検者の断面画像を再構成する。X線CT装置は、X線を被検者に曝射するので、当然のことながら被検者は被ばくを伴う。被ばく量の指標として従来から装置に表示している単位長さ当たりの被ばく線量の指標であるCTDIvolや検査全体の被ばく線量の指標であるDLPがある。CTDIvolやDLPは、16cmと32cmのアクリル製ファントムの中心部や周辺部のCTDI100から求められる。CTDI100は、式(1)に従って算出する。
Figure 2017002571
D(z)はスライス面に対し垂直な線に沿った線量プロファイル、Nは放射線源の1回転において生成されたスライスの数、Tは公称スライス厚、zは被検者の体軸方向の距離を意味する。ファントムの中心部と周辺部に重みを付けたCTDIwは式(2)に従って算出する。
Figure 2017002571
CTDIvolはスキャンの方式によって算出方法が異なり、スキャンと寝台移動を繰り返すノーマルスキャンでは式(3)、寝台移動をしながら連続的にスキャンするヘリカルスキャンでは式(4)によって算出する。
Figure 2017002571
Δdはノーマルスキャン間の寝台移動量、BPはスキャン中のスキャナ1回転あたりの寝台移動量をNとTの積で除した値を意味する。DLPはスキャン方式によって、式(5)に従って求められる。
Figure 2017002571
Dは撮影範囲長を意味する。X線CT装置は検査部位に応じて頭部相当と見立てた16cmもしくは体幹部相当と見立てた32cmのCTDIwを選択し、撮影条件からCTDIvolやDLPを表示して、操作者が被検者の被ばく線量を知る手段としている。
一般的に小児のように小さい被写体は部位に依らず16cmのCTDIwを用いているが、新生児や乳児は16cmに比べてサイズが小さい場合があり、結果として過小評価をしている場合がある。また、成人の体幹部は通常32cmのCTDIwを用いているが、比較的やせ形の被検者の場合は前記と同様に過小評価しており、本手法では必ずしも被検者のサイズに適した結果を得られていないという問題が以前より取り上げられている。そこで、AAPM(American Association of Physists in Medicine)から被検者のサイズに適したCTDIvolを求める方法としてSSDEを使用することが提案されている。
AAPM Report No.204: Size-Specific Dose Estimates(SSDE) in pediatric and adult CT Examinations
上述したように、SSDEは被検者の体型を考慮することができ、高い精度で被ばく線量を把握することができる効果がある。しかし被検者のサイズを正確に把握できる技術が確立されていない。単に被検者のサイズを計測するのであれば従来から色々な計測方法が既に確立している。しかしX線CT装置において行われる被検者サイズの計測では、断面画像の撮影状態に適したサイズの計測方法が望まれる。またX線CT装置自身の構成においても正確に被検者のサイズを計測することが考慮されていることが必要である。しかし断面画像の撮影状態に適したサイズの計測方法が検討されていないし、またX線CT装置において被検者のサイズの計測を考慮した構成が備えられていない。
例えば、前記非特許文献1では、スキャン前に被検者のPA方向やLAT方向のサイズを測る手段として、物理的にノギスのような機器で計測する方法や、スキャン範囲を設定するためのスキャノグラム画像において距離計測機能で計測する方法が開示されている。また、スキャン後の画像においても距離計測機能で計測方法が開示されている。
しかしながら、スキャン前に被検者のサイズを上述した物理的手法により計測することは操作者にとって手間が掛かるなどの点で適切ではない。さらに計測されたサイズと実際の断面画像の撮影時のサイズが同じ状態であることが望ましいが、寝台に被検者をセッティングする前とセッティングした後では被検者の形態が変化する問題がある。
このように計測精度に問題があり、結果として被ばく線量の精度に問題があった。
SSDEなどのように被検者の被ばく線量を高い精度で把握する方式が提案されているが、X線CT装置自身が対応していない問題があり、現状では高い精度で被ばく線量を把握するには問題がある。より高い精度で被ばく線量を把握できるX線CT装置が望まれている。
本発明の目的は、被検者の被ばく線量をより高い精度で把握することができるX線CT装置を得ることである。
上記課題を解決する本発明に係るX線CT装置は、静止側X線CTスキャナと回転側X線CTスキャナを有するスキャンガントリ部と、制御装置と、表示装置と、寝台と、を有し、前記回転側X線CTスキャナはX線を照射するX線管と被検者を透過したX線を検出するX線検出器とを備え、前記被検者のサイズを計測する計測用投光器が設けられ、前記計測用投光器により計測された計測値に基づいて前記被検者のサイズが算出され、算出された前記被検者の前記サイズに基づいて、前記被検者の被ばく量に関する指標が算出される、ことを特徴とするX線CT装置。
本発明によると、被検者の被ばく線量をより高い精度で把握することが可能なX線CT装置を得ることができる。
本発明が適用されたX線CT装置100の一実施例を説明するための説明図 被検者の体幅サイズPAや体厚サイズLATおよびDeffについて説明する説明図 変換係数テーブルを説明する説明図 X線CT装置の動作フローを説明する説明図 被検者のサイズを計測する第1実施例の処理手順を説明するフローチャート 第1実施例における体厚サイズLATと体幅サイズPAの計測を説明する説明図 第2実施例におけるスキャン前の被検者サイズの計測を説明するフローチャート 第2実施例における体厚サイズLATの計測を説明する説明図 第2実施例における体幅サイズPAの左側端部の計測を説明する説明図 第2実施例における体幅サイズPAの右側端部の計測を説明する説明図 第3実施例の処理手順を説明するフローチャート 第3実施例において寝台マットを使用した場合の体厚サイズLATの計測を説明する説明図 第3実施例において小児用アクセサリーを使用した場合の体厚サイズLATの計測を説明する説明図 第4実施例の処理手順を説明するフローチャート 第4実施例におけるスキャン後体厚サイズPSLATやスキャン後体幅サイズPSPAの計測を説明する説明図 第4実施例における指標SSDEの表示を説明する説明図 第5実施例の処理手順を説明するフローチャート 第5実施例におけるスキャン後体厚サイズPSLATやスキャン後体幅サイズPSPAの計測を説明する説明図
1.はじめに
次に図面を用いて発明を実施するための一形態(以下実施例と記す)ついて説明する。
なお実施例を説明するために使用する図面において、略同一の構成には同一符号を付しており、同一の符号を付した構成について説明の繰り返しを省略する場合がある。同一の符号を付した構成はそれぞれ略同様の作用をなし、また略同様の効果を奏するが、作用や効果に付いて煩雑さを避けるために説明の繰り返しを省略する場合がある。
以下に説明する実施例は、上述した発明が解決しようとする課題欄に記載の課題に止まらず、該課題と異なる課題を解決することが可能である。その具体的な内容は実施例の説明において行う。また上述の発明の効果の欄に記載の効果に止まらず、該効果と異なる色々な効果を奏することができる。その具体的な内容は実施例の説明において行う。
本明細書において、用語「計算」や用語「算出」、用語「演算」の概念に、それぞれ単なる代数計算だけでなく、予め記録されていたテーブルを検索して、所望の値を選択する処理や、予め定められた関数関係に基づいてパラメータから所望の値を得る処理なども含むものとして、これらの用語を使用する。
2.本発明が適用されたX線CT装置100の一例の説明
2.1X線CT装置100の基本構造
図1は本発明が適用されたX線CT装置100の一例である一実施例を説明するための説明図である。図1に記載する座標系90は、X線CT装置100における方向の定義の一例を示している。座標系90のX軸とY軸、Z軸は一例であり、これに限るものではない。以下に記載の説明において理解し易いように、X線CT装置100におけるX軸とY軸、Z軸は、何れの図も同一方向に定義している。ちなみにZ軸は被検者の体軸方向であり、Y軸は被検者の上下方向であり、X軸は被検者の左右方向である。
X線CT装置100は、スキャンガントリ部110と、X線撮影のための操作を行う操作部140と、上記検出データの処理を含む色々な処理を行う処理部160を有している。なおX線CT装置100を構成する各構成が、スキャンガントリ部110や操作部140や処理部160のどの部に属するかは本発明の実施において重要ではなく、上記各部に分けた説明はX線CT装置100の説明を行うための一例であり、これら各部の分け方やどの構成がどの部に属するかについて、上記と異なっていても、本願発明の適用がこれにより影響されるものではない。
スキャンガントリ部110は、寝台190に載せられた被検者12に対してX線を照射し、被検者12を透過したX線を検出し、検出データを出力する機能を有していて、静止側X線CTスキャナ112と回転側X線CTスキャナ120を有している。回転側X線CTスキャナ120は、X線を照射するためのX線管122や、X線管122から照射されたX線の強度分布を調整するX線保障フィルタやX線のビーム幅を決定するコリメータなどが格納されたコリメータユニット124を有しており、さらに、X線検出器126や、データ収集装置128を備えている。X線検出器126は、被検者12を透過したX線を検出する作用を有し、回転面に沿う方向に数百〜1000程度のチャネルとZ軸方向に沿って1〜数百程度の列のX線検出器素子が配列された2次元マトリックス状のX線検出器126を備えている。
被検者12を透過したX線はX線検出器126によりX線強度に応じた電気信号に変換される。データ収集装置128は、X線検出器126から出力される上記電気信号を検出データとして収集し、それぞれデジタル信号に変換し、該デジタル信号を以下で述べる処理部160の通信インターフェース(INTERFACE:以下I/Fと記す)162を介して画像処理装置164に送信する。
回転側X線CTスキャナ120が回転し、所定の回転角毎に被検者12を透過した透過X線がX線検出器126により検出され、上記検出データがデータ収集装置128から画像処理装置164へ送られる。以下で説明するように上記検出データに基づいて画像処理装置164により断面画像が生成され、生成された断面画像が以下で説明する表示装置168に表示されたり、また記録装置166に保存されたりする。
操作部140は、操作装置142や制御装置144や通信I/F146を有している。
操作装置142は、計測スケジールを含む計測条件などを入力したり、さらに計測のための操作を行ったりするのに使用される。制御装置144は、入力された計測条件に従って、回転側X線CTスキャナ120や寝台190さらには処理部160を制御するため制御指令を通信I/F146を介して送信すると共に、送られてくる情報を通信I/F146を介して受信する。
なお、上記回転側X線CTスキャナ120への制御指令は、通信I/F146から静止側X線CTスキャナ112に送られ、静止側X線CTスキャナ112から回転側X線CTスキャナ120へ送られる。制御信号を受信した回転側X線CTスキャナ120は計測条件に応じて、X線を照射するX線管122やX線の強度分布を調整するX線補償フィルタやX線のビーム幅の決定するコリメータなどが格納されているコリメータユニット124が動作する。寝台190が同時に計測条件に応じて動作し、計測条件に応じて断面画像の撮影動作が行われる。また計測条件に応じてX線検出器126やデータ収集装置128が動作し、上記検出データが取得され、通信I/F162により投影データとして画像処理装置164に送られる。
処理部160は、情報の送受信を行うための通信I/F162や、画像を再構成するための処理を行う画像処理装置164や、計測された投影データや演算処理を行うためのデータを保持する記録装置166や、画像を含めた色々な情報を表示する表示装置168や、撮影動作前のSSDEを演算するスキャン前SSDE処理装置172や、撮像動作が実行された後に体幅サイズPAや体厚サイズLATを計測するスキャン後計測装置174や、撮影動作後のスキャン後SSDE処理装置176や、求められたSSDEを記録するSSDE記録装置178を有している。
データ収集装置128から画像処理装置164へ投影データが送られると、画像処理装置164では投影データの補正処理が行われ、補正処理後の生データ(Rawdata)が作成される。さらに生データに基づいて断面画像が再構成される。上記生データや再構成された断面画像は記録装置166に記録される。また操作に基づいて再構成された断面画像を含む情報が表示装置168に表示される。
2.2 被検者の体幅サイズPAや体厚サイズLATの計測手段の説明
本実施例は、被ばく線量をより高い精度で把握するために、スキャンガントリ部110にはさらに、被検者の体幅PAサイズと体厚サイズLATを計測するための計測手段が設けられている。なお、被検者の体幅PAサイズと体厚サイズLATについて図2を用いて説明する。被検者12の画像計測位置の体軸に垂直な断面において、被検者12の体厚方向のサイズが体厚サイズLATであり、被検者12の体幅方向のサイズが体幅サイズPAである。なお、被検者の円形ではない体幅サイズPAや体厚サイズLATを円形に置き換えた場合の被検者の実効サイズをDeffとして示す。
被検者の体幅方向の体幅サイズPAや体厚方向の体厚サイズLATを計測するための計測手段の具体的な構成の一例を、図1を用いて説明する。本実施例ではスキャンガントリ部110に、寝台190に載せた被検者12の体幅サイズPAを計測するための計測用投光器132が設けられ、さらに被検者12の体厚サイズLATを計測するための計測用投光器134が設けられている。計測用投光器132や計測用投光器134は、静止側X線CTスキャナ112に設けられていても良いし、回転側X線CTスキャナ120に設けられていても良い。
計測用投光器132は寝台190に対向する方向に設けられ、計測用投光器132から寝台190の方向に向かって光を照射して体幅サイズPAを計測する。色々な方法で計測しても良いが、例えば計測用投光器132はY軸に沿った方向に光ビームを発生し、図2に示す点P1を通る光ビームの位置で操作スイッチを動作させると点P1の位置が設定され、次に光ビームの位置をX軸に沿って移動し、光ビームが点P2の位置で再び操作スイッチを動作させると点P2の位置が設定され、点P1の位置と点P2の位置の設定により自動的に体幅サイズPAが計測されるようにしても良い。
このようにすることで被検者12に被ばく等の負担を与えることなく、正確に体幅サイズPAを計測できる。同様に計測用投光器134からX軸に沿う方向の光ビームが照射され、点T1の位置が設定され、さらに点T2の位置が設定されることにより、体厚サイズLATが計測されるようにしても良い。この方法は体幅サイズPAの計測と同様、被検者12に負担を与えることなく正確に体厚サイズLATを計測することができる。
計測用投光器132や計測用投光器134の動作をさせるためのスイッチや計測された体幅サイズPAや体厚サイズLATの情報をスキャン前SSDE処理装置172へ送信する機能を兼ねた計測用投光器操作盤136が、静止側X線CTスキャナ112のカバー、あるいは寝台190のカバー上に備えられている。計測された体幅サイズPAや体厚サイズLATの情報が、計測用投光器132や計測用投光器134により計測され、計測された体幅サイズPAや体厚サイズLATの情報が計測用投光器操作盤136から通信I/F162を介して、スキャン前SSDE処理装置172へ送られ、被検者12のSSDEで代表されるより正確な被ばく線量が算出される。
2.3 スキャン前SSDE処理装置172やスキャン後SSDE処理装置176による被ばく線量の算出の説明
次に被ばく線量であるSSDEの算出について次に説明する。計測された体幅サイズPAや体厚サイズLATの情報が計測用投光器操作盤136からスキャン前SSDE処理装置172へ送られると、予め記録されていた図3に記載のテーブルが使用されて、被ばく線量であるSSDEが算出される。スキャン前SSDE処理装置172は、記録装置166に記録されている図3に記載のテーブル情報を使用する。図3に示す変換係数テーブルを構成する変換係数欄210に一例としてファントムサイズ欄212やファントムサイズ欄214で示す2種類の変換係数テーブルのCTDIvolからの変換係数を選択し、操作装置142から入力された被検者12の部位情報から、スキャン前被ばく量であるスキャン前SSDEを算出する。算出されたスキャン前被ばく量は表示装置168に表示される。
スキャン前被ばく量に問題が無ければ、被検者12に対するX線の撮像が行われ、得られた投影データに基づき、断面画像が画像処理装置164により再構成され、必要に応じて表示装置168に表示される。
上記再構成された画像からスキャン後の体幅サイズPAと体厚サイズLATをスキャン後計測装置174で計測し、記録装置166に記録されている図3に示す変換係数テーブルを構成する変換係数欄210とスキャン後に計測された体幅サイズPAと体厚サイズLATとから、スキャン後SSDE処理装置176によって、被ばく線量であるSSDEが算出される。算出された被ばく線量であるSSDEは必要に応じて表示装置168に表示され、SSDE記録装置178に算出された被ばく線量であるSSDEが記録し蓄積される。
3. X線CT装置100の動作フローの説明
被ばく線量であるSSDEの算出や算出結果の記録動作を含めた、X線CT装置100の動作の流れを図4に記載のフローチャートを用いて説明する。なお本フローチャートは、操作者の指示や情報の入力操作に従って、X線CT装置100が有する制御装置であるコンピュータにより実行されるものである。該コンピュータは、X線CT装置100全体を制御するための1個のコンピュータであっても良いし、X線CT装置100に設けられた複数のコンピュータが連動して実行する構成であっても良い。本実施例では、操作部140に設けられた制御装置144が図4に記載したX線CT装置100の総合的な制御を実行するとして説明するが、本発明の適用はこれに限られるものではない。
図4に記載のフローチャートは大きく分類すると、X線による撮像動作(スキャンと記す)の前に行う被ばく線量の計算処理や被ばく量に関する安全性の確保のための処理を含む処理であるステップS110と、スキャンを実際に行うステップS130と、スキャン後に被ばく線量である例えばSSDEの算出や算出結果を記録する等を行うステップS140、を有している。
操作者の指示等で、被検者12のX線撮像のための検査が開始されると、制御装置144は検査開始のステップS100の実行を開始する。図示を省略するが制御装置144は、検査のための情報入力モードとなる。この情報入力モードでは、被検者12に関する必要な情報や撮像する部位に関する情報や撮像スケジュールおよび撮像条件に関する情報が入力される。次にステップS112で、制御装置144は、被検者12を寝台190にセッティングする、セッティングモードに変わり、制御装置144の該セッティングモードにおいて、被検者12が寝台190にセッティングされる。もちろん該セッティングモードに必要な表示や情報の入力依頼や確認に関する表示が、制御装置144によって表示装置168に対して行われても良い。
被検者12の寝台190へのセッティングが完了すると、制御装置144の実行がステップS114に移り、体厚サイズLATを計測するLAT計測モードになる。ステップS114では、被検者12の体軸方向における検査範囲の代表位置で、計測用投光器134を用いて被検者12の体厚サイズLATを計測するモードとなる。このモードでは、体厚サイズLATを計測するための基礎データの計測を行う。この計測された基礎データに基づいて体厚サイズLATが算出される。被検者12の体厚サイズLATの算出が完了すると、次に制御装置144は体幅サイズPAを計測するモードとなる(ステップS116)。このモードでは、被検者12の体軸方向における検査範囲の代表位置で、計測用投光器132を用いて被検者12の体幅サイズPAを計測するための基礎データが計測される。
計測された基礎データに基づいて体幅サイズPAが算出される。被検者12の体厚サイズLATや体幅サイズPAを算出するための計測された基礎データは下記で説明するように、計測用投光器132や計測用投光器134から計測用投光器操作盤136を介してスキャン前SSDE処理装置172へ送信され、スキャン前SSDE処理装置172で被検者12の体厚サイズLATや体幅サイズPAが算出される。
次に制御装置144は、図3の列202や列204に記載のAP+LATやDeffとして記載の変換係数を算出し、さらに被ばく線量を算出するモード(ステップS118)となる。ステップS118では、算出結果である体厚サイズLATや体幅サイズPAが、以下で説明するスキャン前SSDE処理装置172で算出される。この実施例では、計測結果が計測用投光器132や計測用投光器134で計測されたデータはその都度計測用投光器操作盤136を介してスキャン前SSDE処理装置172へ送られて保持される。しかし、計測用投光器132や計測用投光器134あるいは計測用投光器操作盤136に計測結果が保持されていて、必要な時にスキャン前SSDE処理装置172へ送られるようにしても良い。
ステップS118では、図3に記載する記録装置166に保持されている変換テーブルに従って被ばく線量の一例であるSSDEを算出するための換算係数が求められる。次にステップS120で、制御装置144がスキャン条件設定モードとなる。このモードでは、操作装置142の撮像条件であるスキャン条件が入力されて設定される。なお、スキャン条件がこの時点で入力されても良いし、もっと早い時点で入力されても良い。制御装置144が次に被ばく量であるSSDEの算出モードとなる。この算出モードでは、制御装置144からの指示に基づき、スキャン前SSDE処理装置172によってステップS118で算出された変換係数と上記スキャン条件から、被ばく量であるSSDEが算出される。算出された被ばく量であるSSDEが制御装置144の制御指令に基づき、表示装置168に表示される(スッテプS122)。
次のステップS124で、制御装置144は算出された被ばく量であるSSDEが過剰な被ばく状態ではないかどうかを判断する判断モードとなる。表示装置168に表示されたSSDEに基づいて、操作者が過剰被ばくの有無を判断して、判断結果を指示の形で入力しても良いし、あるいは制御装置144が閾値に相当する数値を予め有していて、該閾値と比較することにより過剰被ばくの有無を判断するようにしても良い。操作者が過剰被ばくの有無を判断する場合であっても、制御装置144が操作者に対する過剰被ばくの有無を判断するための示唆を促す表示をSSDEの表示と共に行ったり、過剰被ばくの有無の判断結果を入力するための画面を表示装置168に表示したりするようにしても良い。このように画像処理装置164に過剰被ばくの有無を判断するための情報を表示することにより、誤った判断を防止するなど、安全性を向上させることができる。
ステップS124の判断結果が過剰な被ばくである場合には、制御装置144はスキャン条件の変更を促す画面あるいは新しいスキャン条件を入力するための画面を表示装置168に表示する。これらの表示に基づいて新しいスキャン条件がステップS120で入力されて設定される。次に再びステップS122が実行され、スキャン前SSDE処理装置172が新しいスキャン条件とステップS118で算出された変換係数により、再度被ばく量であるSSDEを算出する。算出されたSSDEが過剰被ばく状態であれば、このようなスキャン条件変更動作と算出された被ばく量に基づく過剰被ばくの有無の判断が繰り返される。ステップS124で、算出されたSSDEが過剰被ばくでない場合には、ステップS130が実行され、撮像動作であるスキャンが行われ、断面画像が生成される。この撮像動作の基本動作は図1に基づいて説明したとおりであり、詳述は省略する。
撮像動作であるスキャンが行われ、断面画像が生成されると、制御装置144はスキャン後の被ばく量を算出するステップS140を実行する。ステップS140では、再構成画像からスキャン後体幅サイズPSPAやスキャン後体厚サイズPSLATが計測され(ステップS142)、スキャン後SSDE処理装置176によって、スキャン後体幅サイズPSPAやスキャン後体厚サイズPSLATを基に、図3に記載のスキャン後換算係数が算出され、実際にスキャンを実行したスキャン条件から、スキャン後SSDEが算出される。さらに制御装置144の実行がステップS144に移り、算出された被ばく量であるスキャン後SSDEが表示装置168に表示され、SSDE記録装置178にスキャン後SSDEが記録される。
以上の手順は、一例を示すものであり、各手順に加えてさらに色々な処理が行われても良いし、上記手順の実行順番がこれに限定されるものではなく、部分的に実行順番を入れ替わっても良い。例えばステップS114やステップS116は、どちらが先であっても全く問題ない。以下でステップS114やステップS116、ステップS142について、具体的に説明する。
4.被検者12のサイズの計測についての説明
4.1 計測用投光器132や計測用投光器134の構成や動作に関する第1実施例の説明
図4に記載のステップS114とステップS116で実行する計測用投光器132や計測用投光器134を用いた被検者12のサイズの計測についての一例を説明する。図5は、動作を説明するフローチャートであり、図4に記載のステップS114やステップS116の詳細ステップである。また図6は計測用投光器132や計測用投光器134の具体的な構成の一例である。図5に記載のフローチャートは、X線CT装置100が有する制御装置で実行され、制御装置は図1に示す構成において、どこに設けられていても良いが、上述したように制御装置144により実行されるものとして以下説明する。
図4に記載のステップS112からステップS114へ制御装置144の実行が移ると、図5に示すステップS200に制御装置144の実行が移り、次にステップS201が実行される。被検者の衣類の弛みがあると後の計測に障害があるため、ステップS201では前準備として衣類を体に密着させるために計測箇所にベルトを巻いて衣類の弛みを防ぐ。図6を用いて具体的に説明する。被検者12の衣類の弛みがあると被検者12のサイズの計測において誤差が生じ易くなるので、事前準備として衣類を体に密着させるために計測箇所にベルト303を巻いて衣類の弛みを防ぐ対策を行う。
なお、このような動作は操作者によって行われ、X線CT装置100の動作とは関係ないようであるが、実際はそうではなく、例えばステップS201に実行が移ると、制御装置144の指令により、表示装置168に注意喚起の表示が行われる。操作者は注意喚起の表示を見ることにより、衣類の弛みを防ぐための行動を為す。
図6に、寝台190に載置された被検者12の周囲に弛み抑え用のベルト303を巻いた状態を示している。弛み抑え用のベルト303を使用することにより被検者12の体幅サイズPAを計測するためのX軸方向の端部や体厚サイズLATを計測するためのY軸方向の上端部を視覚的に認識し易くなる効果がある。次に図5のステップS202を実行することにより、体厚サイズLATを計測するための計測用投光器134からレーザーが照射され、被検者12のY軸方向の上端部にレーザーが当たるまで投光器304を移動する。ステップS203でスキャンガントリ部110あるいは寝台190のカバーに設けられている操作盤307を操作して、被検者12のY軸方向の体厚サイズLATを取得する。
ステップS202とS203について、より詳細に図6を用いて説明する。スキャンガントリ部110に設けられた計測用投光器134には、投光器304と、投光器304がY軸方向に移動するための投光器ガイド305とモーター306が備えられている。スキャンガントリ部110あるいは寝台190のカバーに設けられた操作盤307に設けられているLAT計測用移動ボタンで、投光器304から照射されるレーザー308の照射位置が被検者12のY軸方向の上端部に当たる位置YUPまで移動した状態で、操作盤307にあるLAT計測ボタンを操作する。操作盤307にあるLAT計測ボタンを操作することにより位置YUPを図1のスキャン前SSDE処理装置172へ送信してメモリに記録することができる。被検者12のY軸方向の下端部が寝台190の天板の上面と接しているとして、スキャン前SSDE処理装置172は、例えば床面である基準面309から寝台上面までの高さHTbと、基準面309から計測用投光器134の基準位置Yoまでの高さHY0と、記録したYUPから、以下の式(6)により被検者12の体厚サイズLATを求める。
Figure 2017002571
計測用投光器134からのレーザー308が被検者12のY軸方向の上端部に当たっていることを確認し易くするために弛み抑え用のベルト303はレーザーの色を認識しやすいように反射素材やレーザーの色とコントラストが付き易い色であることが望ましい。
また図6では、被検者12の右側に計測用投光器134が設けられているが、これに一例であり、図の左側もしくは両方に備えられていても構わない。図5のフローチャートに戻って、被検者12の体幅サイズPAを計測するために、ステップS204からステップS207が実行される。ステップS204で、計測用投光器132からのレーザーが被検者の計測部位の左側端部にレーザーが当たるまで投光器310を移動し、ステップS205で操作盤307のPAL計測ボタンを操作する。続いてステップS206で投光器310からのレーザーが被検者12の計測部位の右側端部にレーザーが当たるまで投光器310を移動し、ステップS207で、操作盤307のPAR計測ボタンを操作して体幅サイズPAを計測する。
ステップS204からステップS207の一連の動作について図6を用いて説明する。
静止側X線CTスキャナ112または回転側X線CTスキャナ120に設けられた計測用投光器132には、投光器310と、該投光器310がX軸方向に移動するための投光器ガイド311とモーター312が備えられている。操作盤307にあるPA計測用移動ボタンで投光器310からのレーザー313が、被検者12のX軸方向の左側端部に当たる位置XLまで移動させて、操作盤307にあるPAL計測ボタンを操作する。操作盤307にあるPAL計測ボタンを操作することにより位置XLがスキャン前SSDE処理装置172へ送信されてメモリに記録される。計測用投光器132の投光器310からのレーザー313が被検者12のX軸方向の右側端部に当たる位置XRまで投光器310を移動させて操作盤307にあるPAR計測ボタンを操作する。操作盤307にあるPAR計測ボタンを操作することにより位置XRがスキャン前SSDE処理装置172へ送信されてメモリに記録される。
スキャン前SSDE処理装置172は、上記メモリに記録された位置XLと位置XRから以下の式(7)により体幅サイズPAを算出する。
Figure 2017002571
計測用投光器132は、1つの投光器310を移動させて左右の端部を計測してもよいが、2つの投光器を用いると更に効率的な作業が可能となる。尚、体厚サイズLATや体幅サイズPAの計測において共に計測部位の端部にレーザーが当たっていることを目視にて確認しても良いし、投光器付近に光学カメラ等で弛み抑えのベルト303に反射した、また投影されているレーザー光を光学的に認識できなくなる位置、つまり端部を過ぎた位置を端部と見なして自動的に端部位置を計測して送信してもよい。図6では、説明のために弛み抑えのベルト303と被検者12の体表に隙間があるが、実際は可能な限り密着させることが精度を向上させることになる。
以上のようにして、求めた体厚サイズLATと体幅サイズPAの和から図3に示した変換係数のデータテーブルを参照して変換係数を算出し、算出した変換係数とスキャン条件からスキャン前SSDEを算出する。この点については図4で説明したとおりである。
4.2 体幅サイズPAや体厚サイズLATの計測の第2実施例の説明
本実施例は、上述の第1実施例に対して計測用投光器132や計測用投光器134の構成が異なっており、それに伴って計測方法の具体的な部分が異なっている。図4に記載のステップS114が実行されると図7のステップS300の実行が開始され、体厚サイズLATや体幅サイズPAの計測が開始される。図5のステップS201と同様に図7のステップS301で、前準備として被検者12の衣類を体に密着させるために計測箇所に弛み抑え用のベルト303を巻いて衣類の弛みを防ぐ。次にステップS302において、計測用投光器134に固定された投光器304からレーザーが被検者12の計測部位の上面に当たるまで、寝台190をY軸方向へ移動する。固定された投光器304からレーザーが被検者12の計測部位の上面に当たる状態で、ステップS303に示すように、操作盤307に設けられたLAT計測ボタンを操作して、体厚サイズLATを取得する。
ステップS302とステップS303の動作について、図8を用いて説明する。被検者を載せる寝台には、寝台をY軸方向に沿って移動するためのモーター315が備えられている。計測用投光器134に固定された投光器304からのレーザー308が被検者12のY軸方向の上面端部に当たる位置まで寝台190をY軸方向に移動させる。操作盤307に設けられているボタンなどの操作手段を操作することにより、例えば床面などの基準面309から寝台上面までの高さHTbがスキャン前SSDE処理装置172へ送信されてメモリに記録される。被検者12のY軸方向下端部が寝台上面と接しているとして、スキャン前SSDE処理装置172は基準面309から計測用投光器134の投光器304までの高さHY0と、記録したHTbから以下の式(8)により体厚サイズLATを算出する。
Figure 2017002571
第1実施例と同様に、投光器304からのレーザー308が被検者12の上端部に当たっていることを確認し易くするために弛み抑え用のベルト303はレーザーの色を認識しやすいように反射素材やレーザーの色とコントラストが付き易い色をしていることが望ましい。また計測用投光器134は被検者12に対してどちら側に設けられていてもよいし、もしくは両方に備えられていても構わない。
図7のフローチャートに戻って、ステップS304において、計測用投光器132に固定された投光器318からのレーザーが被検者12の計測部位の左側端部に当たるまで寝台190をX軸に沿って移動する。投光器318からのレーザー319が被検者12の計測部位の左側端部に当たる状態で、操作盤307のPAL計測ボタンを操作する(ステップS305)。この操作により被検者12の計測部位の左側端部の位置が計測される。続いてステップS306で、投光器320からのレーザー321が被検者12の計測部位の右側端部に当たるまで寝台を移動し、レーザー321が被検者12の計測部位の右側端部に当たる状態で、操作盤307のPAR計測ボタンを操作する(ステップS307)。この操作により被検者12の計測部位の右側端部の位置が計測される。
計測された被検者12の計測部位の左側端部の位置と右側端部の位置に基づいて、体幅サイズPAが求められる。
図9や図10を用いて図7のステップS304からステップS307までの動作の一例を説明する。本実施例における被検者12の計測部位の左側端部および右側端部の位置の計測には寝台190をX軸に沿って移動することが必要であり、寝台190をX方向に移動するためのモーター316が備えられている。また寝台190のX方向の中心317から左方向にD/2の距離に固定された投光器318が備えてあり、投光器318からのレーザー319が被検者12の左側端部に当たるように寝台190をX軸方向にTbXL移動させて操作盤307にあるPAL計測ボタンを操作する。操作盤307に設けられたPAL計測ボタンを操作することにより寝台190のX軸方向の移動方向と距離TbXLをスキャン前SSDE処理装置172へ送信してメモリに記録する。
図10を用いて図7に記載のステップS306とステップS307の動作を説明する。
X軸方向の中心317から右方向にD/2の距離の位置に固定された投光器320が備えている。投光器320からのレーザー321が被検者12の右側端部に当たるように寝台190がX軸方向にTbXRだけ移動した状態で操作盤307設けられているPAR計測ボタンを操作する。操作盤307に設けられたPAR計測ボタンを操作することにより、寝台190のX方向における移動方向と距離TbXRが、スキャン前SSDE処理装置172へ送信されてメモリに記録される。ここで寝台190の移動の方向は、例えばX軸方向の中心317より右方向を正、左方向を負とすることで表すことが可能となる。もちろん他の方法であっても良い。スキャン前SSDE処理装置172は、記録されたTbXLとTbXRから以下の式(9)により体幅サイズPAを求めることができる。
Figure 2017002571
尚、第1実施例と同様に体厚サイズLATと体幅サイズPAは共に被検者12の計測部位の端部にレーザーが当たっていることを目視にて確認しても良いし、光学的に検出しても良い。
例えば投光器の付近に光学カメラ等で弛み抑え用のベルト303に反射した、あるいは投影されているレーザー光を光学的に認識できなくなる状態となった位置、つまり端部を過ぎた直後の位置を端部と見なして、計測用投光器132あるいは計測用投光器134に係る端部の計測を自動的に行って計測された端部の位置を送信してもよい。
以上のようにして体厚サイズLATや体幅サイズPAを正確に計測することにより、求められた体厚サイズLATと体幅サイズPAの和から図3に示した変換係数を高い精度で算出することが可能となる。算出した高い精度の変換係数とスキャン条件からスキャン前の状態での被ばく線量であるスキャン前SSDEを高い精度で算出することができる。さらに上述の方法は、作業性に優れており、操作者の負担が少ない効果がある。
4.3体幅サイズPAや体厚サイズLATの計測の第3実施例の説明
本実施例は、上述の第1実施例や第2実施例において、さらに寝台アクセサリーを使用する場合の体厚サイズLATの計測に関して説明する。第1実施例や第2実施例では、寝台190の上に被検者12を直接載せた状態での体厚サイズLATの計測について説明する。しかし例えば寝台190が硬いなどの理由で、比較的柔らかい寝台マット322を使用しその上に被検者を載せる場合がある。さらに被検者12が小児の場合には、小児専用の寝台アクセサリーに載せる場合がある。このような場合には寝台の高さを被検者12の下面端部として処理することができない。そこで、本実施例では被検者12の体厚サイズLATの計測に、寝台アクセサリー有無を考慮するものであり、以下具体的に説明する。
本実施例は図5に記載のステップS202やステップS203において、あるいは図7に記載のステップS302やステップS303に関係し、これらの処理において寝台アクセサリーを使用する状態であっても正確な体厚サイズLATの計測を可能とするものである。図11に、寝台アクセサリーを使用する状態の場合にも正確な計測を可能とする本実施例のフローチャートを記載する。図11に記載のフローチャートは、寝台アクセサリーによるY軸方向の誤差に対応するものであり、体厚サイズLATの計測に限った形で説明する。
ステップS400で体厚サイズLATの計測処理が開始されると、制御装置144はステップS401で、寝台アクセサリーの使用の有無を判断する。例えば制御装置144によって表示装置168に寝台アクセサリーの使用状況に関する質問が表示される。制御装置144の問い合わせに対して操作者が寝台アクセサリーの使用状況を操作装置142から入力すると、入力内容に従って制御装置144は寝台アクセサリーの使用の有無を判断する。もちろん他の方法で寝台アクセサリーの使用の有無を判断しても良い。
寝台アクセサリーを使用しない場合は、ステップS401の後、ステップS402に実行が移り、既に第1実施例や第2実施例で説明した方法で体厚サイズLATの計測を実施し、上述した演算の処理により体厚サイズLATを算出してスキャン前SSDE処理装置172のメモリに保持する。これについての詳細説明を省略する。
一方寝台アクセサリーを使用する場合には、ステップS403で、使用する寝台アクセサリーの情報を図1に記載の記録装置166から読み出し、あるいは表示装置168に表示された情報の要求表示に基づいて操作者が操作装置142から情報を入力し、これらの寝台アクセサリーに関する情報がスキャン前SSDE処理装置172へ送られ、スキャン前SSDE処理装置172のメモリに保持される。
次に、ステップS404を実施して、被検者12のY軸方向の上端部の位置YUPを計測する。なおステップS404による上記上端部の位置YUPの計測には、既に説明した第1実施例あるいは第2実施例の方法を使用することができる。これらの実施例で上述したように、ステップS404で、計測用投光器134の投光器304を、モーター306により移動する。投光器304が照射するレーザー308が被検者12のY軸方向の上端部に当たる状態で、操作盤307に設けられたLAT計測ボタンを操作する。この操作により、被検者12のY軸方向の上端部の位置YUPを計測することができる。もちろん前記上端部の位置YUPそのものを計測しても良いし、上記上端部の位置YUPを予め定めた所定の基準位置からの距離として計測しても良い。
次にステップS405で、前記上端部の位置YUPの計測値に対して、寝台アクセサリーの厚さを補正する演算を行い、正しい体厚サイズLATを算出する。
寝台マット322や小児用アクセサリー324などの寝台アクセサリーを考慮した体厚サイズLATの計測方法について、図12と図13を用いて説明する。図12に記載の例は、被検者12が成人の場合である。図12を使用して、成人の体幹部を撮影する場合に、被検者12と寝台190との間に設置される比較的柔らかい素材の寝台マット322を使用した場合の体厚サイズLATの計測について説明する。なお基本的な考え方は第1実施例で説明したとおりであり、Y軸方向の基本的な計測方法は第1実施例と同じである。
計測用投光器134に設けられた投光器304から照射されるレーザー308が、被検者12のY軸方向の上端部に当たる位置YUPまで投光器304を移動させた状態で、操作盤307に設けられたLAT計測ボタンを操作する。第1実施例と異なる点は、スキャン前SSDE処理装置172に送信しておいた寝台マット322の情報から寝台マット322のY軸方向の厚さTHAcを読み出し、補正する点である。具体的には以下の式(10)により体厚サイズLATを算出する。
Figure 2017002571
図13は、小児用アクセサリー324を使用した場合を説明する説明図である。なお基本的な構成および基本的な処理方法は図12を用いて説明した構成及び処理方法に類似している。被検者12が小児である場合は、体が小さいことやスキャン中に動かないようにするために専用の小児用アクセサリー324が用いられる。図12の寝台マット322を使用した場合と同様に、スキャン前SSDE処理装置172へ小児用アクセサリー324のY軸方向の厚さTHAcの情報が送信され、メモリに保持される。小児用アクセサリー324の厚さTHAcは、あらかじめ記録装置166に保持していた情報を読み出してスキャン前SSDE処理装置172へ送信しても良いし、新たに操作装置142などから入力しても良い。
先に説明した方法で、被検者12のY軸方向の上端部の位置YUPを計測する。計測された被検者12の上端部の位置YUPや小児用アクセサリー324の厚さTHAcを用いて、スキャン前SSDE処理装置172は、前記式(10)により体厚サイズLATを算出する。図12と図13を使用して上述した内容は、第1実施例を基本としているが、これは一例であり、第2実施例の構成や処理方法に基づいて処理してもよい。この場合は、以下の式(11)により体厚サイズLATを求めることが可能である。
Figure 2017002571
また、寝台アクセサリーのY軸方向の厚さTHAcがZ軸方向において変化する場合においても、寝台190と寝台アクセサリーのZ軸方向の位置関係を定義できるような構造であれば、スキャン前SSDE処理装置172に寝台アクセサリーのZ軸方向の位置zとTHAc(Z)のテーブルを記録装置166に予め記録していて、記録装置166から情報を受け取ることにより、Y軸方向のサイズの計測時の寝台のZ軸方向の位置からTHAc(Z)を求めることができ、式(10)や式(11)を使用して体厚サイズLATを求めることが可能である。
上述したように、式(10)や式(11)に基づく寝台アクセサリーを使用した場合の体厚サイズLATの計測および算出は、一実施例であり、これらの背景に有る基本的な技術思想が重要である。例えば、被検者12のY軸方向の上端部の位置YUPを表す計測値を取得し、寝台アクセサリーの使用の有無に基づいて、寝台アクセサリーの使用の場合には、位置YUPを表す計測値を該寝台アクセサリーの厚さの情報に基づいて補正することが重要である。上記位置YUPを表す計測値とは、例えば上記位置YUPと上記計測値との間に所定の関数の関係が存在する、計測結果である。
5.スキャン後の再構成画像からのスキャン後体幅サイズPSPAやスキャン後体厚サイズPSLATの計測の説明
5.1 スキャン後体幅サイズPSPAやスキャン後体厚サイズPSLATの計測に関する第4実施例の説明
図14に記載の実施例は、図1に記載のスキャン後SSDE処理装置176の構成およびその動作を説明するためのフローチャートである。また本実施例は、図4に記載のステップS140を構成するステップS142やステップS144の具体的な処理内容である、スキャン後の再構成画像からの体幅サイズPAや体厚サイズLATの計測や、その計測結果および該計測結果に基づく被ばく線量を表示するまたそれを記録保持するための構成およびその処理方法の一例である。これらについて、以下に説明する。図4に記載のステップS142やステップS144の詳細フローチャートの一例として図14のフローチャートを示すが、図14に記載のフローチャートはあくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
図4に記載のステップS130によるスキャンの実行により断面画像が生成される。断面画像の生成後、図14に記載のステップS500が実行され、スキャン後SSDEの計算を行うフローチャートの実行が開始される。次のステップS501で、スキャン後の体幅サイズPSPAや体厚サイズPSLATの計測に使用するために、仕様上最大の再構成FOVの条件で、操作者により入力されたスライス厚に基づいて、画像処理装置164によって断面画像が再構成される。この再構成された画像は、スキャン後計測装置174へ送信される。
尚、この再構成画像は診断には用いないため、原則的には表示装置168に表示する必要がない。最大FOVで再構成する理由は、被検者12の断面全体をM×M[pix]の画素数の画像内に収めるためである。スキャン後SSDEは各画像において算出するため、スライス厚は後に表示させる体軸方向(Z方向)のSSDEの表示ピッチになる。なお細かく確認したい場合は薄いスライス厚にし、粗めでよい場合は厚めのスライス厚にすればよい。人間の体は体軸方向において急激に変化するわけではないので、例えば、5mm〜10mm程度のスライス厚であれば、スキャン後の体幅サイズPAや体厚サイズLATの計測に使用するためには十分な精度を確保できる。
ステップS502で、再構成画像の被検者の断面部分を抽出するために、所定閾値Th以上の画素値を全て“1”、所定閾値Thより小さい画素値を全て“0”にする2値化処理を実施する。寝台190や、寝台マット322などの寝台アクセサリーは、元々X線撮影に影響が与えないX線量の減弱が小さい素材が用いられているので、容易に除去が可能である。なお寝台190や寝台アクセサリーの除去はこれに限るものではなく、他の手法にて除去しても良い。また、人体の中にも肺や腸管といった部位において空気に近い物質があるが、2値化後に“1”の画素に囲まれた部分の“0”の画素値を全て“1”に置換する処理を実施する。このようにして被検者の断面部分を“1”とし、それ以外を“0”とする処理が可能となり、輪郭が明確な画像を生成することができる。
次にステップS503で、2値化後のM×M[pix]の画素数の画像において、X軸方向とY軸方向の画素値のプロファイルを取得する。図15を用いてステップS503のプロファイルの取得について説明する。符号351は2値化後の被検者12のM×M[pix]の断面画像であり、ドット表示した部分は、被検者12の断面画像部分352である。この画像に対してX0列からXM‐1列の各列においてY軸方向のプロファイルをそれぞれ取得する。本来はM個のプロファイルが所定の間隔毎に取得されるが、図15では煩雑さを避けるために、XA-XA列のプロファイル353や、XB-XB列のプロファイル354や、XC-XC列のプロファイル355の3個のY軸方向のプロファイルを示す。
続いて、Y0行からYM-1行の各行においてX軸方向のプロファイルを取得する。Y軸方向プロファイルと同様に、図15では煩雑さを避けるために、YA‐YA列のプロファイル356や、YB-YB行のプロファイル357や、YC-YC行のプロファイル358の3個のX軸方向のプロファイルを例として示す。図14に記載のステップS504ではY軸方向のプロファイルから最もサイズの大きいプロファイルを選択することにより、スキャン後の体厚サイズPSLATを取得する。
スキャン後の体厚サイズPSLATの取得方法について、図15のXA-XA列のプロファイル353や、XB-XB列のプロファイル354、XC-XC列のプロファイル355を用いて説明する。各矩形状のプロファイルから例えば“1”の画素数をカウントする。XA-XA列のプロファイル353の“1”の画素数はNV1_XA[pix]359、XB-XB列のプロファイル354の“1”の画素数はNV1_XB[pix]360、XC-XC列のプロファイル355の“1”の画素数はNV1_XC[pix]361となる。それぞれを比較して、“1”の画素数が最大となるプロファイルを検索し、最大となったプロファイルの“1”の画素数を距離に換算してスキャン後体厚サイズPSLATとする。
図15では、XB-XB列のプロファイル354のNV1_XB[pix]360が最大に該当するため、NV1_XB[pix]360をMax_LAT[pix]とし、Max_LAT[pix]から以下の(12)式によりスキャン後体厚サイズPSLATを求めることができる。
Figure 2017002571
ここでDFOVは再構成画像351の再構成FOV[mm]、Mは前記のとおり再構成画像351の1辺の画素数を意味している。
図14に記載のフローチャートにおいて、ステップS505では図15に示したX軸方向のプロファイルからスキャン後体幅サイズPSPAを取得する。スキャン後体幅サイズPSPAの取得方法について、図15のYA-YA行のプロファイル356、YB-YB行のプロファイル357、XC-XC行のプロファイル358を用いて説明する。各矩形上のプロファイルから“1”の画素数をカウントする。YA-YA行のプロファイル356の“1”の画素数はNV1_YA[pix]362、YB-YB行のプロファイル357の“1”の画素数はNV1_YB[pix]363、YC-YC行のプロファイル358の“1”の画素数はNV1_YC[pix]364となる。それぞれを比較して、“1”の画素数が最大となるプロファイルを検索し、最大となったプロファイルの“1”の画素数を距離に換算してスキャン後体幅サイズPSPAとする。
図15では、YB-YB行のプロファイル357のNV1_YB[pix]363が最大に該当するため、NV1_YB[pix]363をMax_PA[pix]とし、Max_PA[pix]から以下の式(13)によりスキャン後体幅サイズPSPAを算出することができる。
Figure 2017002571
図14に記載のフローチャートのステップS506では、式(12)と式(13)によって算出されたスキャン後体厚サイズPSLATとスキャン後体幅サイズPSPAを図1に記載のスキャン後スキャン後SSDE処理装置176に送信し、スキャン後SSDEを算出する。ステップS507ではスキャン後計測装置174に送信した画像全てに対してステップS502からステップS506に記載の処理が行われたか判定をする。ステップS502からステップS506に記載の処理が行われていない画像が存在する場合には、ステップS507からステップS502へ実行が遷移し、再びステップS502からステップS506の処理が実行される。
スキャン後計測装置174へ送信した全画像に関して、全ての画像でステップS502からステップS506の処理が終了した場合には、ステップS507からステップS508へ実行が移り、ステップS508で、スキャン後SSDEが表示され、また記録される。以上の処理により、スキャンした被検者12のZ軸方向の各位置におけるスキャン後SSDEの取得が可能となる。
表示方法としては、例えば、各アキシャル画像の情報欄に付加してスキャン後SSDEの表示が行われるようにしても良い。または、図16に記載のようにしても良い。スキャンした画像から作成したZ方向のMPR画像(サジタル像)401と位置が合うようにZ方向に沿って被ばく線量であるスキャン後SSDEの変化を示すグラフ402を表示する。更にスキャンした範囲における最大値、最小値、平均値、等を表す表403、なども表示することが可能となる。こうした情報を記録することで、被検者12の被ばく管理に役立てることが可能となる(ステップS509)。
第4の実施例によれば、MPR画像401やスキャン後SSDEの変化を示すグラフ402、最大値や最小値や平均値等の表403を操作者の指示により自由に表示できるので、必要に応じ簡単な操作で実際の被ばく線量の確認が可能となる。また撮影された全てのMPR画像401に対して、スキャン後SSDEの変化を示すグラフ402や、最大値や最小値や平均値等を表示する表403、の表示が可能となるので、撮影作業全体で被ばくした被検者12の被ばく量を、正確に把握することができる。図16に示すこれらの情報が、SSDE記録装置178等に記録されて保存されるので、例えば半年等の所定期間内に被検者12が複数回X線CT装置による検査を受ける場合に、過去の被ばく実績を簡単に確認することができ、安全性の観点で優れた効果がある。
5.2 スキャン後体幅サイズPSPAやスキャン後体厚サイズPSLATの計測に関する第5実施例の説明
図4に記載のスキャン後SSDEの取得に関する第5実施例を次に説明する。第4実施例と同様、図4に記載のステップS142やステップS144の処理に関する、スキャン後の再構成画像からスキャン後体幅サイズPSPAやスキャン後体厚サイズPSLATの計測とこれに基づくスキャン後SSDEの算出と表示に関する。しかしその具体的な処理方法に関して第5実施例と第4実施例とは異なる。第5実施例について、図17に記載のフローチャートに従って説明する。
ステップS500からステップS502は、第4実施例の説明で図14を用いて説明済であり、説明を省略する。ステップS603では、2値化した画像の重心画素位置(XG、YG)を算出する。算出方法は既に知られている公知の手法を用いることが可能であり説明を省略する。ステップS604では、重心画素位置を通る直線上の画素値のプロファイルを取得して、重心画素位置を回転中心として回転方向に回しながら所定角度毎に、各角度におけるプロファイルを取得する。ステップS605では、取得したプロファイルからスキャン後体厚サイズPSLATとスキャン後体幅サイズPSPAを取得する。
ステップS603からステップS605の処理について、図18を用いて説明する。図18の符号501は2値化後の被検者12のM×M[pix]の断面画像であり、ドットで記載した部分502は被検者12の断面画像部分である。第5実施例では、被検者12が傾いていても問題なくスキャン後体厚サイズPSLATやスキャン後体幅サイズPSPAを正確に計測することできる。図18に記載の事例は、被検者12が幾分傾いて寝台190に載せられている状態を示す。このようなケースは、実際には被検者12の状態に起因して寝台上に寝そべることができず、タオル等を背中に挟んで傾いた状態でスキャンする場合に起こり得る。
2値化後の断面画像501に対して重心画素位置503を通る径方向のR-Rプロファイルを所定の角度毎に取得する。回転角度を所定角度θとした場合に、所定角度θにおけるRθ-Rθプロファイル504を得ることができる。所定角度θにおけるRθ-Rθプロファイル504に対して、第4実施例と同様に、“0”と“1”の矩形状のプロファイルから“1”の画素数をカウントし、NV1_R(角度θ)[pix]505を得ることができる。
角度θを例えば0度から180度まで回転させることにより、θが0度のR0-R0プロファイル506からθが180度のR180-R180プロファイル507までを所定の角度毎に取得する。各角度におけるプロファイルからNV1_R(0度)からNV1_R(180度)を取得する。θが0度から180度まで回転させたNV1_R(0度)からNV1_R(180度)までの変化の状態をグラフ508に示す。グラフ508のNV1_R(θ)[pix]から最小値のプロファイルを検索し、その“1”の画素数を距離に換算して被検者のスキャン後体厚サイズPSLATとする。
また、グラフ508のNV1_R(θ)[pix]の各プロファイルから最大値となるプロファイルを検索し、その“1”の画素数を距離に換算して被検者のスキャン後体幅サイズPSPLATとする。本実施例では、NV1_R(θ)[pix]が最小となる角度θminの“1”の画素数NV1_R(θmin)509をMIN_R[pix]とし、以下の式(14)によりスキャン後体厚サイズPSLATを算出することができる。
Figure 2017002571
ここで、DFOVとMは第4実施例で説明した通りである。一方、NV1_R(θ)[pix]が最大となる角度θmaxの“1”の画素数NV1_R(θmax)510をMAX_R[pix]とし、以下の式(15)によりスキャン後体幅サイズPSPAを求めることができる。
Figure 2017002571
以上のように、被検者12が寝台に背中を接していない状態においてもスキャン後体厚サイズPSLATやスキャン後体幅サイズPSPAを高い精度で算出することが可能である。図17に記載のフローチャートのステップS606で、算出した上記スキャン後体厚サイズPSLATとスキャン後体幅サイズPSPAをスキャン後SSDE処理装置176へ送信し、スキャン後SSDEを算出する。図17のフローチャートにおいて、ステップS507やステップS508、ステップS509は、図14に記載のフローチャートで既に説明済であり、ここでは説明を省略する。
以上説明した実施例によれば、操作者はスキャン前やスキャン後において、被検者12のサイズにより正確に関係付けられた被ばく線量の指標であるSSDEを把握することが可能となる。この結果スキャン前であればより正確にスキャン条件を設定することが可能となる。このことは必要以上の被ばく防止につながる。またスキャン後であれば詳細な被ばくの管理に貢献することが可能となる。
以上説明した実施例によれば、X線CT装置100において、より正確に被ばく線量を検知することができる。
また上記実施例では、計測のためにレーザーを一例として使用している。レーザーは収束性が良く、狭い面積に光エネルギーを集中させられるので、計測精度の向上に有利である。しかし本発明の適用においてはレーザーに限るものではなく、レーザー以外の一般の光であっても、レンズやスリットなどを使用して径の小さいあるいは幅の狭い照射光を形成することにより、計測精度を向上させることができる。
上記実施例構成で、説明の煩雑さを避けるために操作盤307が、色々な操作のためのボタンを有していると記載した。これはボタン型のスイッチに、本発明の適用が限定されるとの意味ではなく、例えばボタン型のスイッチであっても良いとの意味である。操作盤307は操作者の指示が入力される機能を有していればよく、例えばタッチパネルであっても良いし、その他色々な種類の入力手段であっても良い。
12 被検者、90 座標系、100 X線CT装置、110 スキャンガントリ部、112 静止側X線CTスキャナ、120 回転側X線CTスキャナ、122 X線管、124 コリメータユニット、126 X線検出器、128 データ収集装置、132 計測用投光器、134 計測用投光器、136 計測用投光器操作盤、140 操作部、142 操作装置、144 制御装置、146 通信I/F、160 処理部、162 通信I/F、164 画像処理装置、166 記録装置、168 表示装置、172 スキャン前SSDE処理装置、174 スキャン後計測装置、176 スキャン後SSDE処理装置、178 SSDE記録装置、210 変換係数欄、303 ベルト、304 投光器、305 投光器ガイド、306 モーター、307 操作盤、308 レーザー、309 基準面、310 投光器、311 投光器ガイド、313 レーザー、316 モーター、318 投光器、320 投光器、322 寝台マット、324 小児用アクセサリー、401 MPR画像、402 グラフ、403 表、501 断面画像、503 重心画素位置

Claims (11)

  1. 静止側X線CTスキャナと回転側X線CTスキャナを有するスキャンガントリ部と、制御装置と、表示装置と、寝台と、を有し、
    前記回転側X線CTスキャナは、X線を照射するX線管と、被検者を透過したX線を検出するX線検出器と、を備え
    前記被検者のサイズを計測する計測用投光器が設けられ、
    前記計測用投光器により計測された計測値に基づいて前記被検者のサイズが算出され、算出された前記被検者のサイズに基づいて、前記被検者の被ばく量に関する指標が算出される、ことを特徴とするX線CT装置。
  2. 請求項1に記載のX線CT装置において、前記計測用投光器として第1計測用投光器と第2計測用投光器が設けられ、
    前記第1計測用投光器は前記被検者の体幅サイズを計測するための第1光を照射し、
    前記第2計測用投光器は前記被検者の体厚サイズを計測するための第2光を照射し、
    前記第1光と前記第2光が互いに直交する関係となるように前記第1計測用投光器と前記第2計測用投光器が配置されている、ことを特徴とするX線CT装置。
  3. 請求項2に記載のX線CT装置において、
    前記第1計測用投光器から照射される前記第1光の照射位置を、前記第2光の照射方向に沿って移動するための移動手段が設けられている、さらに前記移動手段を制御する操作手段が前記スキャンガントリ部あるいは前記寝台に設けられている、ことを特徴とするX線CT装置。
  4. 請求項2に記載のX線CT装置において、
    前記制御装置は寝台アクセサリーが設けられているかの判断を行い、前記寝台アクセサリーが設けられていると判断した場合に、前記制御装置は前記寝台アクセサリーの厚さ情報を使用して前記被検者の体厚サイズを算出する、ことを特徴とするX線CT装置。
  5. 請求項2に記載のX線CT装置において、
    前記寝台は前記被検者を前記被検者の体幅サイズの方向に移動させる手段を備え、
    前記被検者の一方の端部が前記一方の第1光の照射位置となった状態までの前記寝台の移動距離と、前記被検者の他方の端部が前記他方の第1光の照射位置となった状態までの前記寝台の移動距離とに基づいて、前記被検者の体幅サイズが算出される、ことを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項5に記載のX線CT装置において、
    前記寝台は前記被検者を上方向に移動する手段を備え、
    前記被検者の前記上端が前記第2光に達するまでの移動距離に基づいて、前記被検者の体厚サイズが算出される、ことを特徴とするX線CT装置。
  7. 請求項1に記載のX線CT装置において、
    X線撮影により再構成された断面画像に基づいてスキャン後の前記被検者の体幅サイズおよびスキャン後の前記被検者の体厚サイズを算出するスキャン後処理装置がさらに設けられ、
    前記算出された前記スキャン後の前記被検者の体幅サイズおよび前記被検者の体厚サイズに基づいて、スキャン後の被ばく線量に係る指標が算出される、ことを特徴とするX線CT装置。
  8. 請求項7に記載のX線CT装置において、
    前記再構成された前記断面画像上の所定方向における画素値のプロファイルが所定の間隔毎に複数作成され、前記複数のプロファイルから前記被検者の体幅サイズおよび前記被検者の体厚サイズを算出するためのプロファイルを選択し、選択されたプロファイルから、前記スキャン後の前記被検者の体幅サイズおよび前記被検者の体厚サイズが算出され、
    前記被検者の体幅サイズおよび前記被検者の体厚サイズに基づいて算出されたスキャン後の前記被検者の被ばく線量に係る指標が前記表示装置に表示される、ことを特徴とするX線CT装置。
  9. 請求項7に記載のX線CT装置において、
    前記再構成された前記断面画像から重心画素位置が算出され、
    前記重心画素位置を中心として回転する直線上の画素値のプロファイルが所定回転角度毎に複数個取得され、
    前記取得された複数のプロファイルから選択されたプロファイルに基づいて、前記スキャン後の前記被検者の体幅サイズおよび前記被検者の体厚サイズが算出される、ことを特徴とするX線CT装置。
  10. 請求項2に記載のX線CT装置において、
    前記被検者の体厚サイズは、前記第2計測用投光器の基準位置Y0までの高さをHY0、前記第2光が前記被検体のY軸方向の上端部に当たる位置をYUP、寝台上面の基準面に対する高さをHTbとした場合、
    体厚サイズLAT={HYO+(YUP-Y0)}-HTbで計算され、
    前記被検者の体幅サイズは、前記第1計測用投光器の第1光が前記被検体のX軸方向の左側端部に当たる位置をXL、前記第1計測用投光器の第1光が前記被検体のX軸方向の右側端部に当たる位置をXRとした場合、
    体幅サイズPA=XR−XL
    により計算されることを特徴とするX線CT装置。
  11. 静止側X線CTスキャナと回転側X線CTスキャナを有するスキャンガントリ部と、制御装置と、表示装置と、寝台と、を有し、前記回転側X線CTスキャナは、X線を照射するX線管と、被検者を透過したX線を検出するX線検出器と、を備え、さらに前記被検者の体幅サイズを計測するための第1計測用投光器と前記被検者の体厚サイズを計測するための第2計測用投光器が設けられたX線CT装置の制御方法であって、
    前記第1計測用投光器が制御されて前記被検者の体幅サイズが計測される第1ステップと、
    前記第2計測用投光器が制御されて前記被検者の体厚サイズが計測される第2ステップと、
    前記計測結果に基づいて変換係数が算出される第3ステップと、
    前記変換係数とスキャン条件から被ばく線量に係る指標を算出される第4ステップと、を有するX線CT装置の制御方法。
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