JPWO2016208709A1 - 1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体の新規な製造方法 - Google Patents
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- SNSKJWOMYHITPC-RXMQYKEDSA-N CC(C)C(O[C@@H](C)OC(OC(C(F)(F)F)C(F)(F)F)=O)=O Chemical compound CC(C)C(O[C@@H](C)OC(OC(C(F)(F)F)C(F)(F)F)=O)=O SNSKJWOMYHITPC-RXMQYKEDSA-N 0.000 description 1
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Abstract
フルオラスアルキルカーボネート誘導体(I)を用いた1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体(III)の製造方法、並びにフルオラスアルキルカーボネート誘導体(I)及びその製造方法。[ここで、R1はC1〜C4アルキル基又はC3〜C6シクロアルキル基を示し、R2はC1〜C4アルキル基又は水素原子を示し、Aはフルオラスアルキル基を示す。(ここで、フルオラスアルキル基は40%以上の水素原子がフッ素原子に置換されたC2〜C11アルキル基を示す。)]
Description
本発明は、1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体の新規な製造方法、及び該方法に用いるフルオラスアルキルカーボネート誘導体に関する。
プロドラッグとは、生体内で酵素や胃酸等による反応により有効成分に変換される医薬品のことを言う。プロドラッグ化は、(1)体内への吸収性を向上させる、(2)副作用を低減させる、(3)特定の臓器で作用させる、(4)作用を持続化させる、等の目的で行われている。
1−(アシルオキシ)アルコキシカルボニル基は、アミノ基等を有する種々の医薬分子のプロドラッグ化に利用されている。アミノ基を有する医薬分子は当該基を導入しプロドラッグ化されることにより、1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体となる(非特許文献1、2)。
特許文献1には、TAFIa阻害活性を示す化合物(特許文献1の実施例15、及び40)のプロドラッグとして、1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体(特許文献1の実施例20、22、23、27,28、29、30、31、及び32)が示されている。
1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体の合成法としては、特許文献2〜8等に示される方法が知られている。しかし、これらの方法は、多段階の反応工程を必要とすること、収率が低いこと、及び除去が困難な副生成物を生じること等の欠点を有する。
1−(アシルオキシ)アルコキシカルボニル基は、アミノ基等を有する種々の医薬分子のプロドラッグ化に利用されている。アミノ基を有する医薬分子は当該基を導入しプロドラッグ化されることにより、1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体となる(非特許文献1、2)。
特許文献1には、TAFIa阻害活性を示す化合物(特許文献1の実施例15、及び40)のプロドラッグとして、1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体(特許文献1の実施例20、22、23、27,28、29、30、31、及び32)が示されている。
1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体の合成法としては、特許文献2〜8等に示される方法が知られている。しかし、これらの方法は、多段階の反応工程を必要とすること、収率が低いこと、及び除去が困難な副生成物を生じること等の欠点を有する。
Bioorg.Med.Chem.Lett.,7,p.1811−1816(1997)
J.Med.Chem.,31,p.318−322(1988)
本発明の目的は、1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体の効率よく簡便な製造方法を提供することにある。
本発明者らは、フルオラスアルキルカーボネート誘導体を用いて、1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体を製造できることを見出した。副生するフルオラスアルコールは単純な濃縮操作により、容易に除去することができ、良好な品質の1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体を効率よく簡便に製造できることを見出した。
即ち、本発明は、以下の発明を包含する。
即ち、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)
式(I)
式(I)
[ここで、R1はC1〜C4アルキル基又はC3〜C6シクロアルキル基を示し、R2はC1〜C4アルキル基又は水素原子を示し、Aはフルオラスアルキル基を示す。(ここで、フルオラスアルキル基は40%以上の水素原子がフッ素原子に置換されたC2〜C11アルキル基を示す。)]で表される化合物と、式(II)
で表される化合物又はその塩を接触せしめることを含む、式(III)
[ここで、R1及びR2は上記で定義した通りである。]で表される化合物又はその薬理上許容される塩の製造方法。
(2)
フルオラスアルキル基が1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基である、(1)に記載された製造方法。
(3)
R1がイソプロピル基であり、R2がメチル基である、(1)又は(2)に記載された製造方法。
(4)
式(VI)
(2)
フルオラスアルキル基が1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基である、(1)に記載された製造方法。
(3)
R1がイソプロピル基であり、R2がメチル基である、(1)又は(2)に記載された製造方法。
(4)
式(VI)
で表される化合物と、式(II)
で表される化合物又はその塩を接触せしめることを含む、式(VII)
で表される化合物又はその薬理上許容される塩の製造方法である、(1)に記載された製造方法。
(5)
式(VIII)
(5)
式(VIII)
で表される化合物と、式(II)
で表される化合物又はその塩を接触せしめることを含む、式(IX)
で表される化合物又はその薬理上許容される塩の製造方法である、(1)に記載された製造方法。
(6)
式(I)
(6)
式(I)
[ここで、R1はC1〜C4アルキル基又はC3〜C6シクロアルキル基を示し、R2はC1〜C4アルキル基又は水素原子を示し、Aはフルオラスアルキル基を示す。(ここで、フルオラスアルキル基は40%以上の水素原子がフッ素原子に置換されたC2〜C11アルキル基を示す。)]で表される化合物。
(7)
フルオラスアルキル基が1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基である、(6)に記載された化合物。
(8)
R1がイソプロピル基であり、R2がメチル基である、(6)又は(7)に記載された化合物。
(9)
式(VI)
(7)
フルオラスアルキル基が1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基である、(6)に記載された化合物。
(8)
R1がイソプロピル基であり、R2がメチル基である、(6)又は(7)に記載された化合物。
(9)
式(VI)
で表される、(6)に記載された化合物。
(10)
式(VIII)
(10)
式(VIII)
で表される、(6)に記載された化合物。
(11)
式(IV)
(11)
式(IV)
[ここで、R1はC1〜C4アルキル基又はC3〜C6シクロアルキル基を示し、R2はC1〜C4アルキル基又は水素原子を示す]で表される化合物と、式(V)
[ここで、Aはフルオラスアルキル基を示す。(ここで、フルオラスアルキル基は40%以上の水素原子がフッ素原子に置換されたC2〜C11アルキル基を示す。)]で表される化合物を接触せしめることを含む、 式(I)
[ここで、R1、R2及びAは上記で定義した通りである。]で表される化合物の製造方法。
(12)
フルオラスアルキル基が1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基である、(11)に記載された製造方法。
(13)
R1がイソプロピル基であり、R2がメチル基である、(11)又は(12)に記載された製造方法。
(14)
式(XI)
(12)
フルオラスアルキル基が1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基である、(11)に記載された製造方法。
(13)
R1がイソプロピル基であり、R2がメチル基である、(11)又は(12)に記載された製造方法。
(14)
式(XI)
で表される化合物を、不活性溶媒中、酵素と反応させることにより、 式(VIII)
で表される化合物を加水分解し(ここで該酵素は、式(VIII)で表される化合物を選択的に加水分解する性質を有する。)、次いで、該加水分解によって得られた生成物を除去する工程を含む、式(VI)
で表される化合物の製造方法。
(15)
酵素がCandida antarctica由来のリパーゼ、Candida rugosa由来のリパーゼ、又はThemomyces lanuginosus由来のリパーゼである、(14)に記載された製造方法。
(16)
酵素がCandida antarctica由来のリパーゼである、(15)に記載された製造方法。
(17)
酵素がCHIRAZYME L−2,C4である、(16)に記載された製造方法。
(18)
不活性溶媒が緩衝液を含む溶媒である、(14)〜(17)のいずれか1項に記載された製造方法。
(19)
不活性溶媒がリン酸緩衝液を含む溶媒である、(14)〜(17)のいずれか1項に記載された製造方法。
(20)
銅のKα線の照射で得られる粉末X線回折において、5.2±0.2°、10.5±0.2°、15.8±0.2°、26.5±0.2°、及び26.6±0.2°の回折角度(2θ)に主要なピークを示すことを特徴とする、式(VII)
(15)
酵素がCandida antarctica由来のリパーゼ、Candida rugosa由来のリパーゼ、又はThemomyces lanuginosus由来のリパーゼである、(14)に記載された製造方法。
(16)
酵素がCandida antarctica由来のリパーゼである、(15)に記載された製造方法。
(17)
酵素がCHIRAZYME L−2,C4である、(16)に記載された製造方法。
(18)
不活性溶媒が緩衝液を含む溶媒である、(14)〜(17)のいずれか1項に記載された製造方法。
(19)
不活性溶媒がリン酸緩衝液を含む溶媒である、(14)〜(17)のいずれか1項に記載された製造方法。
(20)
銅のKα線の照射で得られる粉末X線回折において、5.2±0.2°、10.5±0.2°、15.8±0.2°、26.5±0.2°、及び26.6±0.2°の回折角度(2θ)に主要なピークを示すことを特徴とする、式(VII)
で表される化合物の結晶。
(21)
式(X)
(21)
式(X)
で表される化合物を含む溶液から、(20)に記載された結晶を晶析する工程を含む、
式(VII)
式(VII)
で表される化合物又はその薬理上許容される塩の製造方法。
(22)
溶液が酢酸エチルを含む溶液である、(21)に記載された製造方法。
(23)
晶析が−5℃〜5℃の条件下で行われる、(21)又は(22)に記載された製造方法。
(24)
(3)に記載の製造方法に次いで行われる、(21)〜(23)のいずれか1項に記載された製造方法。
(22)
溶液が酢酸エチルを含む溶液である、(21)に記載された製造方法。
(23)
晶析が−5℃〜5℃の条件下で行われる、(21)又は(22)に記載された製造方法。
(24)
(3)に記載の製造方法に次いで行われる、(21)〜(23)のいずれか1項に記載された製造方法。
本発明によれば、良好な品質の1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体の効率よく簡便な製造方法を提供することができる。
以下に本明細書中における置換基について説明する。
R1及びR2おける「C1〜C4アルキル基」とは、炭素数1から4の直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基を意味し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基を挙げることができる。
R1における「C1〜C4アルキル基」は、好適には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、又はtert−ブチル基であり、更に好適には、イソプロピル基、又はtert−ブチル基であり、最も好適には、イソプロピル基である。
R1における「C1〜C4アルキル基」は、好適には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、又はtert−ブチル基であり、更に好適には、イソプロピル基、又はtert−ブチル基であり、最も好適には、イソプロピル基である。
R1における「C3〜C6シクロアルキル基」とは、炭素数3から6の飽和炭化水素環からなる基を意味し、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基を挙げることができる。
R1における「C3〜C6シクロアルキル基」は、好適には、シクロブチル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基であり、更に好適には、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基であり、最も好適には、シクロヘキシル基である。
R1全体としては、好適には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、又はシクロヘキシル基であり、更に好適には、イソプロピル基、tert−ブチル基、又はシクロヘキシル基であり、最も好適には、イソプロピル基である。
R2における「C1〜C4アルキル基」は、好適には、メチル基、エチル基、又はイソプロピル基であり、更に好適には、メチル基、又はエチル基であり、最も好適には、メチル基である。
R1における「C3〜C6シクロアルキル基」は、好適には、シクロブチル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基であり、更に好適には、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基であり、最も好適には、シクロヘキシル基である。
R1全体としては、好適には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、又はシクロヘキシル基であり、更に好適には、イソプロピル基、tert−ブチル基、又はシクロヘキシル基であり、最も好適には、イソプロピル基である。
R2における「C1〜C4アルキル基」は、好適には、メチル基、エチル基、又はイソプロピル基であり、更に好適には、メチル基、又はエチル基であり、最も好適には、メチル基である。
R2全体としては、好適には、水素原子、メチル基、エチル基、又はイソプロピル基であり、更に好適には、水素原子、メチル基、又はエチル基であり、最も好適には、メチル基である。
Aにおける「フルオラスアルキル基」とは、40%以上の水素原子がフッ素原子に置換されたC2〜C11アルキル基を意味し、例えば、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブチル基、ノナフルオロ−tert−ブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンチル基、1H,1H−ノナフルオロ−1−ペンチル基、1H,1H,2H,2H−ノナフルオロ−1−ヘキシル基、1H,1H,7H−ドデカフルオロ−1−ヘプチル基、1H,1H−トリデカフルオロ−1−ヘプチル基、1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−1−n−オクチル基、1H,1H−ペンタデカフルオロ−1−オクチル基、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロ−1−ノナニル基、1H,1H−ヘプタデカフルオロ−1−ノナニル基、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロ−1−デカニル基、1H,1H−ノナデカフルオロ−1−デカニル基、1H,1H,11H−エイコサフルオロ−1−ウンデカニル基を挙げることができる。
Aにおける「フルオラスアルキル基」は、好適には、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブチル基、又はノナフルオロ−tert−ブチル基であり、更に好適には、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブチル基、又は2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブチル基であり、最も好適には、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基である。
Aにおける「フルオラスアルキル基」は、好適には、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブチル基、又はノナフルオロ−tert−ブチル基であり、更に好適には、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブチル基、又は2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブチル基であり、最も好適には、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基である。
本発明の製造方法は、下記に従って行うことができる。
工程1:
本工程は、式(IV)[ここで、R1はC1〜C4アルキル基又はC3〜C6シクロアルキル基を示し、R2はC1〜C4アルキル基又は水素原子を示す。]で表される化合物と、式(V)[ここで、Aはフルオラスアルキル基を示す。(ここで、フルオラスアルキル基は40%以上の水素原子がフッ素原子に置換されたC2〜C11アルキル基を示す。)]で表される化合物を接触せしめることにより、式(I)[ここで、R1、R2及びAは上記で定義した通りである。]で表される化合物(即ち、フルオラスアルキルカーボネート誘導体)を製造する工程である。
本工程は、式(IV)[ここで、R1はC1〜C4アルキル基又はC3〜C6シクロアルキル基を示し、R2はC1〜C4アルキル基又は水素原子を示す。]で表される化合物と、式(V)[ここで、Aはフルオラスアルキル基を示す。(ここで、フルオラスアルキル基は40%以上の水素原子がフッ素原子に置換されたC2〜C11アルキル基を示す。)]で表される化合物を接触せしめることにより、式(I)[ここで、R1、R2及びAは上記で定義した通りである。]で表される化合物(即ち、フルオラスアルキルカーボネート誘導体)を製造する工程である。
式(IV)で表される化合物は、Bioorg.Med.Chem.Lett.,7,p.1811−1816(1997)、若しくはJ.Med.Chem.,31,p.318−322(1988)に記載の方法、又はそれらに準ずる方法で製造可能である。
式(V)で表される化合物はフルオラスアルコールであり、市販のものを用いることができる。例えば、2,2−ジフルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブタノール、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノール、ノナフルオロ−tert−ブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、1H,1H−ノナフルオロ−1−ペンタノール、1H,1H,2H,2H−ノナフルオロ−1−ヘキサノール、1H,1H,7H−ドデカフルオロ−1−ヘプタノール、1H,1H−トリデカフルオロ−1−ヘプタノール、1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−1−n−オクタノール、1H,1H−ペンタデカフルオロ−1−オクタノール、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロ−1−ノナノール、1H,1H−ヘプタデカフルオロ−1−ノナノール、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロ−1−デカノール、1H,1H−ノナデカフルオロ−1−デカノール、1H,1H,11H−エイコサフルオロ−1−ウンデカノールを挙げることができ、好適には、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブタノール、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノール、又はノナフルオロ−tert−ブタノールであり、更に好適には、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブタノール、又は2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノールであり、最も好適には、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールである。
本工程に用いられる溶媒としては、反応を阻害するものでなければ特に限定はされないが、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、ヘキサン、ペンタン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、アセトン、2−ブタノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、水、又はこれらの混合溶媒を挙げることができ、好適には、アセトニトリルである。
本工程に用いられる式(V)で表される化合物の量は、式(IV)で表される化合物に対して、通常、1〜10当量であり、好適には、1.5〜4当量である。
本工程は好適には塩基を用いる。該塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、ピリジン、2−メチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ウンデク−7−エンを挙げることができ、好適には、トリエチルアミンである。該塩基の量は、式(IV)で表される化合物に対して、通常、1〜10当量であり、好適には、1〜1.2当量である。
本工程の反応温度は、通常、−40℃〜80℃であり、好適には、−10℃〜15℃である。
本工程の反応時間は、通常、1時間〜72時間であり、好適には、2時間〜6時間である。
工程2:
本工程は、式(I)[ここで、R1はC1〜C4アルキル基又はC3〜C6シクロアルキル基を示し、R2はC1〜C4アルキル基又は水素原子を示し、Aはフルオラスアルキル基を示す。(ここで、フルオラスアルキル基は40%以上の水素原子がフッ素原子に置換されたC2〜C11アルキル基を示す。)]で表される化合物(即ち、フルオラスアルキルカーボネート誘導体)と式(II)で表される化合物又はその塩とを接触せしめることにより、式(III)[ここで、R1及びR2は上記で定義した通りである。]で表される化合物(即ち、1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体)又はその薬理上許容される塩を製造する工程である。
本工程により、式(I)で表される化合物のAに対応するフルオラスアルコールが副生する。かかる化合物として、例えば、2,2−ジフルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブタノール、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノール、ノナフルオロ−tert−ブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、1H,1H−ノナフルオロ−1−ペンタノール、1H,1H,2H,2H−ノナフルオロ−1−ヘキサノール、1H,1H,7H−ドデカフルオロ−1−ヘプタノール、1H,1H−トリデカフルオロ−1−ヘプタノール、1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−1−n−オクタノール、1H,1H−ペンタデカフルオロ−1−オクタノール、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロ−1−ノナノール、1H,1H−ヘプタデカフルオロ−1−ノナノール、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロ−1−デカノール、1H,1H−ノナデカフルオロ−1−デカノール、1H,1H,11H−エイコサフルオロ−1−ウンデカノールを挙げることができるが、特に、C2〜C6のアルキル基を有するフルオラスアルコールは低沸点の化合物であるため、単純な濃縮操作により、容易に除去することができる。
本工程は、式(I)[ここで、R1はC1〜C4アルキル基又はC3〜C6シクロアルキル基を示し、R2はC1〜C4アルキル基又は水素原子を示し、Aはフルオラスアルキル基を示す。(ここで、フルオラスアルキル基は40%以上の水素原子がフッ素原子に置換されたC2〜C11アルキル基を示す。)]で表される化合物(即ち、フルオラスアルキルカーボネート誘導体)と式(II)で表される化合物又はその塩とを接触せしめることにより、式(III)[ここで、R1及びR2は上記で定義した通りである。]で表される化合物(即ち、1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体)又はその薬理上許容される塩を製造する工程である。
本工程により、式(I)で表される化合物のAに対応するフルオラスアルコールが副生する。かかる化合物として、例えば、2,2−ジフルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブタノール、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノール、ノナフルオロ−tert−ブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、1H,1H−ノナフルオロ−1−ペンタノール、1H,1H,2H,2H−ノナフルオロ−1−ヘキサノール、1H,1H,7H−ドデカフルオロ−1−ヘプタノール、1H,1H−トリデカフルオロ−1−ヘプタノール、1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−1−n−オクタノール、1H,1H−ペンタデカフルオロ−1−オクタノール、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロ−1−ノナノール、1H,1H−ヘプタデカフルオロ−1−ノナノール、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロ−1−デカノール、1H,1H−ノナデカフルオロ−1−デカノール、1H,1H,11H−エイコサフルオロ−1−ウンデカノールを挙げることができるが、特に、C2〜C6のアルキル基を有するフルオラスアルコールは低沸点の化合物であるため、単純な濃縮操作により、容易に除去することができる。
式(II)で表される化合物又はその塩は、国際公開第2011/115064号に記載の方法又はそれに準ずる方法で製造可能である(式(II)で表される化合物は実施例15として記載されており、該化合物のp−トルエンスルホン酸塩・無水物は実施例40として記載されている)。
本工程に用いられる溶媒としては、反応を阻害するものでなければ特に限定はされないが、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、ヘキサン、ペンタン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、アセトン、2−ブタノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、水、又はこれらの混合溶媒を挙げることができ、好適には、アセトニトリルである。
本工程に用いられる式(I)で表される化合物の量は、式(II)で表される化合物に対して、通常、1〜15当量であり、好適には、1〜1.5当量である。
本工程は好適には塩基を用いる。該塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、ピリジン、2−メチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−7−エンを挙げることができ、好適には、トリエチルアミンである。該塩基の量は、式(II)で表される化合物に対して、通常、1〜10当量であり、好適には、1〜2当量である。
式(II)で表される化合物が酸との酸付加塩(例えば、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等の低級アルカンスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のアリールスルホン酸塩;酢酸、りんご酸、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及びオルニチン酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩を挙げることができ、好適には、p−トルエンスルホン酸塩)である場合は、好適には上記塩基以外の追加の塩基を用いる。該塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、若しくは炭酸水素カリウム、若しくはこれらの水溶液、又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンを挙げることができ、好適には、水酸化ナトリウム水溶液、又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンである。該塩基の量は、式(II)で表される化合物に対して、通常、1〜10当量であり、好適には、1〜1.1当量である。
式(II)で表される化合物が酸との酸付加塩(例えば、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等の低級アルカンスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のアリールスルホン酸塩;酢酸、りんご酸、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及びオルニチン酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩を挙げることができ、好適には、p−トルエンスルホン酸塩)である場合は、好適には上記塩基以外の追加の塩基を用いる。該塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、若しくは炭酸水素カリウム、若しくはこれらの水溶液、又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンを挙げることができ、好適には、水酸化ナトリウム水溶液、又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンである。該塩基の量は、式(II)で表される化合物に対して、通常、1〜10当量であり、好適には、1〜1.1当量である。
本工程の反応温度は、通常、−80℃〜40℃であり、好適には、−40℃〜20℃である。
本工程の反応時間は、通常、1時間〜72時間であり、好適には、2時間〜30時間である。
工程3:
本工程は、式(X)で表される化合物(式(III)で表される化合物のうち、R1がイソプロピル基であり、R2がメチル基である化合物に相当する。)を含む溶液から式(VII)で表される化合物の結晶を晶析することにより、式(VII)で表される化合物又はその薬理上許容される塩を製造する工程である。 式(VII)で表される化合物の結晶は、銅のKα線の照射で得られる粉末X線回折において、5.2°、10.5°、15.8°、26.5°、及び26.6°の回折角度(2θ)に主要なピークを示すことを特徴とする。一般に、粉末X線回折における回折角度(2θ)は、±0.2°の範囲内で誤差が生じ得るため、上記の回折角度の値は±0.2°の範囲内の数値も含むものとして理解される必要がある。従って、上記の回折角度と完全に一致する結晶だけでなく、5.2±0.2°、10.5±0.2°、15.8±0.2°、26.5±0.2°、及び26.6±0.2°の回折角度(2θ)に主要なピークを有する結晶も同一であり、本発明に含まれる。本発明において「±0.2°」とは、特定の数値に対し+0.2°〜−0.2°の範囲の数値であることを示す。例えば、「5.2±0.2°」とは、5.0°〜5.4°の範囲の数値であることを示す。
本工程は、式(X)で表される化合物(式(III)で表される化合物のうち、R1がイソプロピル基であり、R2がメチル基である化合物に相当する。)を含む溶液から式(VII)で表される化合物の結晶を晶析することにより、式(VII)で表される化合物又はその薬理上許容される塩を製造する工程である。 式(VII)で表される化合物の結晶は、銅のKα線の照射で得られる粉末X線回折において、5.2°、10.5°、15.8°、26.5°、及び26.6°の回折角度(2θ)に主要なピークを示すことを特徴とする。一般に、粉末X線回折における回折角度(2θ)は、±0.2°の範囲内で誤差が生じ得るため、上記の回折角度の値は±0.2°の範囲内の数値も含むものとして理解される必要がある。従って、上記の回折角度と完全に一致する結晶だけでなく、5.2±0.2°、10.5±0.2°、15.8±0.2°、26.5±0.2°、及び26.6±0.2°の回折角度(2θ)に主要なピークを有する結晶も同一であり、本発明に含まれる。本発明において「±0.2°」とは、特定の数値に対し+0.2°〜−0.2°の範囲の数値であることを示す。例えば、「5.2±0.2°」とは、5.0°〜5.4°の範囲の数値であることを示す。
本工程に用いられる溶液は、式(VII)で表される化合物の結晶の晶析を阻害するものでなければ特に限定されないが、好適には酢酸エチル溶液である。式(VII)で表される化合物の結晶の晶析は、好適には−20℃〜30℃の条件下で行うことができ、より好適には−5℃〜5℃の条件下で行うことができる。
なお、本工程は、式(X)で表される化合物を、光学活性カラムクロマトグラフィーを用いて、式(VII)で表される化合物と式(IX)で表される化合物に分離することにより行うこともできる。
また、本発明の製造方法は、下記に従って行うこともできる。
工程4:
本工程は、式(XI)で表される化合物を光学分割し、式(VI)で表される化合物及び式(VIII)で表される化合物を得る工程である。光学分割は光学活性カラムクロマトグラフィーを用いて行うことができる。
本工程は、式(XI)で表される化合物を光学分割し、式(VI)で表される化合物及び式(VIII)で表される化合物を得る工程である。光学分割は光学活性カラムクロマトグラフィーを用いて行うことができる。
また式(VI)で表される化合物は、酵素を用いた光学分割を行うことにより得ることができる。酵素を用いた光学分割は、式(XI)で表される化合物に対し、不活性溶媒中、式(VIII)で表される化合物を選択的に加水分解する酵素と反応させることにより行うことができる。本工程に用いられる不活性溶媒は、反応を阻害するものでなければ特に限定はされないが、好適には緩衝液と有機溶媒の混合溶媒である。緩衝液としては、例えば、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、酒石酸緩衝液、又はトリス緩衝液を挙げることができ、好適にはリン酸緩衝液であり、より好適にはリン酸緩衝液である。有機溶媒としては、アセトニトリル等のニトリル溶媒;ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;ヘキサン、ペンタン等の飽和炭化水素溶媒;ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒;アセトン、2−ブタノンのようなケトン溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン等のアミド溶媒;メタノール、エタノール等のアルコール溶媒;又はジメチルスルホキシド等のスルホキシド溶媒を挙げることができ、好適にはジメチルスルホキシドである。
本工程に用いられる酵素は、式(VIII)で表される化合物を選択的に加水分解する酵素であれば特に制限はないが、好適にはCandida antarctica由来のリパーゼ(例えば、CHIRAZYME L−2,C3、CHIRAZYME L−2,C4、CHIRAZYME L−2,CA、CHIRAZYME L−2,CB)、Candida rugosa由来のリパーゼ(例えば、リパーゼAY「アマノ」30)、又はThemomyces lanuginosus由来のリパーゼ(例えば、CHIRAZYME L−8.1)であり、より好適にはCandida antarctica由来のリパーゼであり、更により好適にはCHIRAZYME L−2,C4である。本工程に用いられる酵素の量は、化合物(1)と化合物(2)の混合物の質量に対して、通常1/100〜10倍の質量であり、好適には1/50〜1倍の質量であり、より好適には1/20〜1/5倍の質量である。
本工程に用いられる酵素は、式(VIII)で表される化合物を選択的に加水分解する酵素であれば特に制限はないが、好適にはCandida antarctica由来のリパーゼ(例えば、CHIRAZYME L−2,C3、CHIRAZYME L−2,C4、CHIRAZYME L−2,CA、CHIRAZYME L−2,CB)、Candida rugosa由来のリパーゼ(例えば、リパーゼAY「アマノ」30)、又はThemomyces lanuginosus由来のリパーゼ(例えば、CHIRAZYME L−8.1)であり、より好適にはCandida antarctica由来のリパーゼであり、更により好適にはCHIRAZYME L−2,C4である。本工程に用いられる酵素の量は、化合物(1)と化合物(2)の混合物の質量に対して、通常1/100〜10倍の質量であり、好適には1/50〜1倍の質量であり、より好適には1/20〜1/5倍の質量である。
本工程の反応温度は、通常0℃〜80℃であり、好適には10℃〜65℃であり、より好適には10℃〜30℃である。
本工程の反応時間は、通常1時間〜120時間であり、好適には5時間〜80時間であり、より好適には10時間〜60時間である。
本工程の反応時間は、通常1時間〜120時間であり、好適には5時間〜80時間であり、より好適には10時間〜60時間である。
工程5:
本工程は、式(VI)で表される化合物と式(II)で表される化合物又はその塩とを接触せしめることにより、式(VII)で表される化合物又はその薬理上許容される塩を製造する工程である。本工程は工程2と同様な方法で行うことができる。
本工程は、式(VI)で表される化合物と式(II)で表される化合物又はその塩とを接触せしめることにより、式(VII)で表される化合物又はその薬理上許容される塩を製造する工程である。本工程は工程2と同様な方法で行うことができる。
工程6:
本工程は、式(VIII)で表される化合物と式(II)で表される化合物又はその塩とを接触せしめることにより、式(IX)で表される化合物又はその薬理上許容される塩を製造する工程である。本工程は工程2と同様な方法で行うことができる。
本工程は、式(VIII)で表される化合物と式(II)で表される化合物又はその塩とを接触せしめることにより、式(IX)で表される化合物又はその薬理上許容される塩を製造する工程である。本工程は工程2と同様な方法で行うことができる。
式(III)、式(VII)、及び式(IX)で表される化合物は、反応系内に存在する酸若しくは塩基と反応することにより、又は、必要に応じて適当な酸若しくは塩基を加え反応させることにより、薬理上許容される塩にすることができる。
式(III)、式(VII)、及び式(IX)で表される化合物の薬理上許容される塩として、酸との酸付加塩としては、例えばフッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等の低級アルカンスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のアリールスルホン酸塩;酢酸、りんご酸、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及びオルニチン酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩を挙げることができる。
また、塩基との塩基付加塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩等の無機塩;ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−N−(2−フェニルエトキシ)アミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩等の有機アミン塩;アルギニン塩等のアミノ酸塩;等を挙げることができる。
さらに、式(III)で表される化合物又はその薬理上許容される塩は、溶媒和物として存在することもあり、これらの溶媒和物も式(III)で表される化合物又はその薬理上許容される塩に含まれる。溶媒和物としては薬理上許容され得るものであれば特に限定されないが、具体的には、水和物、エタノール和物等が好ましく、水和物がより好ましい。
上記工程1〜工程6の生成物は、反応終了後、必要に応じて、常法、例えば、(1)反応液をそのまま濃縮する方法、(2)不溶物をろ過により除去し、ろ液を濃縮する方法、(3)反応液に水及び水と混和しない溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、トルエン等)を加え、生成物を抽出する方法、(4)結晶化した又は沈殿した生成物をろ取する方法等により、反応混合物から単離することができる。単離された生成物は、必要に応じて、常法、例えば、減圧蒸留、常圧蒸留、再結晶、再沈殿、各種クロマトグラフィー等により、精製することができる。又は、各工程の生成物は、単離又は精製することなく次の工程に用いることもできる。
本発明の方法により得られる、式(III)、式(VII)、及び式(IX)で表される化合物は、TAFIa阻害剤のプロドラッグとして有用である。従って、式(III)、式(VII)、及び式(IX)で表される化合物は、心筋梗塞、狭心症、急性冠不全症候群、脳梗塞、深部静脈血栓症、肺塞栓症、末梢動脈塞栓症、敗血症、播種性血管内凝固症候群又は肺線維症、等の治療薬として用いることができる。
なお、式(I)で表される化合物(即ち、フルオラスアルキルカーボネート誘導体)は、式(III)、式(VII)、及び式(IX)で表される化合物以外の1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体を製造する目的でも使用することができる。
なお、式(I)で表される化合物(即ち、フルオラスアルキルカーボネート誘導体)は、式(III)、式(VII)、及び式(IX)で表される化合物以外の1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体を製造する目的でも使用することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、この方法に何ら限定されるものではない。
実施例中の「1H−NMR」は、「核磁気共鳴スペクトル」を意味し、括弧内のCDCl3は測定溶媒である重クロロホルムを意味する。内部標準物質としてTMS(テトラメチルシラン)を用いた。1H−NMRにおける多重度は、s=singlet、d=doublet、t=triplet、q=quartet、hept=heptet、m=multiplet、及びbrs=broad singletを意味する。
[実施例1] イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル
(方法1)
イソ酪酸1−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]オキシ}エチル(Bioorg.Med.Chem.Lett.,7,p.1811−1816(1997))(7.0g,23.54mmol)及び1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール(11.87g,70.65mmol)のアセトニトリル(35mL)溶液を0〜5℃に冷却後、トリエチルアミン(3.42mL,24.72mmol)を滴下し、同温で4時間攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(70mL)および水(70mL)を加え、攪拌後、分液した。有機層を水(70mL)、10%食塩水(70mL)、3%炭酸水素ナトリウム10%食塩水(70mL)で洗浄した。更に有機層を3%炭酸水素ナトリウム10%食塩水(70mL)で3回洗浄し、ニトロフェノールを除去した。有機層を20%食塩水(70mL)で洗浄後、約10mLまで減圧濃縮した。得られた残渣を蒸留精製(減圧度1kPa,75〜80℃留分を分取)し、標題化合物を油状物質として得た(6.02g,収率78.1%)。
1H−NMR(CDCl3) δ:6.82(1H,q,J=5.5Hz),5.55(1H,hept,J=5.5Hz),2.58(1H,hept,J=7.0Hz),1.58(3H,d,J=5.5 Hz),1.18(6H,d,J=7.0Hz).
イソ酪酸1−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]オキシ}エチル(Bioorg.Med.Chem.Lett.,7,p.1811−1816(1997))(7.0g,23.54mmol)及び1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール(11.87g,70.65mmol)のアセトニトリル(35mL)溶液を0〜5℃に冷却後、トリエチルアミン(3.42mL,24.72mmol)を滴下し、同温で4時間攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(70mL)および水(70mL)を加え、攪拌後、分液した。有機層を水(70mL)、10%食塩水(70mL)、3%炭酸水素ナトリウム10%食塩水(70mL)で洗浄した。更に有機層を3%炭酸水素ナトリウム10%食塩水(70mL)で3回洗浄し、ニトロフェノールを除去した。有機層を20%食塩水(70mL)で洗浄後、約10mLまで減圧濃縮した。得られた残渣を蒸留精製(減圧度1kPa,75〜80℃留分を分取)し、標題化合物を油状物質として得た(6.02g,収率78.1%)。
1H−NMR(CDCl3) δ:6.82(1H,q,J=5.5Hz),5.55(1H,hept,J=5.5Hz),2.58(1H,hept,J=7.0Hz),1.58(3H,d,J=5.5 Hz),1.18(6H,d,J=7.0Hz).
(方法2)
イソ酪酸1−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]オキシ}エチル(230g,774mmol)及び1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール(260g,1547mmol)のアセトニトリル(1150mL)溶液を0〜5℃に冷却後、トリエチルアミン(82.23g,812mmol)を滴下し、同温で4時間攪拌した。反応の完結を確認後、0−5℃のメチルtert−ブチルエーテル(1150mL)およびn−ヘキサン(1150mL)を加え、冷水(2300mL)を加え、攪拌後、分液した。有機層を冷水(2300mL)で4回洗浄後、約345mLまで減圧濃縮した。得られた残渣を蒸留精製(減圧度1.5kPa,70〜82℃留分を分取)し、標題化合物を油状物質として得た(222.51g,収率88.2%)。
イソ酪酸1−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]オキシ}エチル(230g,774mmol)及び1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール(260g,1547mmol)のアセトニトリル(1150mL)溶液を0〜5℃に冷却後、トリエチルアミン(82.23g,812mmol)を滴下し、同温で4時間攪拌した。反応の完結を確認後、0−5℃のメチルtert−ブチルエーテル(1150mL)およびn−ヘキサン(1150mL)を加え、冷水(2300mL)を加え、攪拌後、分液した。有機層を冷水(2300mL)で4回洗浄後、約345mLまで減圧濃縮した。得られた残渣を蒸留精製(減圧度1.5kPa,70〜82℃留分を分取)し、標題化合物を油状物質として得た(222.51g,収率88.2%)。
[実施例2] (2S)−5−({[1−(イソブチリルオキシ)エトキシ]カルボニル}アミノ)2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸
(2S)−5−アミノ−2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸・p−トルエンスルホン酸塩・無水物(2.0g,4.30mmol)のアセトニトリル(20mL)懸濁液を、−20℃に冷却後、25%水酸化ナトリウム水溶液(0.69g,4.30mmol)、トリエチルアミン(1.19mL,8.60mmol)および実施例1で得られたイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル(1.68g,5.15mmol)を加え、−20℃で20時間攪拌した。反応液に濃塩酸(0.36mL,4.30mmol)および酢酸エチル(30mL)を加え、濃塩酸(0.36mL,4.30mmol)を含む10%食塩水(20mL)を注加した。攪拌後、水層を濃塩酸でpH 7.0に調整し、分液後、有機層を20%食塩水(20mL)で4回洗浄した。得られた有機層を14mLまで減圧濃縮し、酢酸エチル(40mL)を加え、14mLまで減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル(40mL)を加え、14mLまで減圧濃縮後、ヘプタン(56mL)を滴下し、室温条件下、3時間攪拌した。析出した結晶をろ過し、結晶をヘプタン(6mL)にて洗浄後、減圧乾燥し、標題化合物を結晶として得た(1.50g,収率77.3%)。
1H−NMR(CDCl3) δ:7.60(1H,d,J=1.0Hz),6.78(1H,q,J=5.5Hz),6.74(1H,s),5.03(1H,brs),3.87−3.79(1H,m),3.22−3.10(2H,m),2.88(1H,dd,J=15.0,8.5Hz),2.78(1H,dt,J=15.0,3.5Hz),2.70−2.64(1H,m),2.53(1H,tt,J=7.0,7.0Hz),2.14−2.07(2H,m),1.90−1.84(2H,m),1.78−1.57(5H,m),1.49−1.41(2H,m),1.44(1H,t,J=5.5Hz),1.15(6H,d,J=7.0Hz),1.15−1.05(2H,m),0.96(3H,d,J=6.5Hz).
1H−NMR(CDCl3) δ:7.60(1H,d,J=1.0Hz),6.78(1H,q,J=5.5Hz),6.74(1H,s),5.03(1H,brs),3.87−3.79(1H,m),3.22−3.10(2H,m),2.88(1H,dd,J=15.0,8.5Hz),2.78(1H,dt,J=15.0,3.5Hz),2.70−2.64(1H,m),2.53(1H,tt,J=7.0,7.0Hz),2.14−2.07(2H,m),1.90−1.84(2H,m),1.78−1.57(5H,m),1.49−1.41(2H,m),1.44(1H,t,J=5.5Hz),1.15(6H,d,J=7.0Hz),1.15−1.05(2H,m),0.96(3H,d,J=6.5Hz).
[実施例3] (2S)−5−({[(1R)−1−(イソブチリルオキシ)エトキシ]カルボニル}アミノ)2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸
(2S)−5−アミノ−2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸・p−トルエンスルホン酸塩・無水物(1500g,3.22mol)のアセトニトリル(13.5L)懸濁液を、−5℃に冷却後、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(490g,3.22mol)、トリエチルアミン(652g,6.44mol)およびイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル(1261g,3.87mol)を加え、0℃で4時間攪拌した。反応液に濃塩酸(326g,3.22mol)および酢酸エチル(13.5L)を加え、濃塩酸(326g,3.22mol)を含む20%食塩水(9L)を注加した。攪拌後、水層を濃塩酸でpH6.4に調整し、分液後、有機層を20%食塩水(9L)で5回洗浄した。得られた有機層に20%食塩水(9L)を加え、攪拌後、水層を濃塩酸でpH6.2に調整し、分液した。得られた有機層を6Lまで減圧濃縮し、酢酸エチル(18L)を加え、6Lまで減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル(6L)を加え、6Lまで減圧濃縮後、酢酸エチル(6L)を滴下し、0℃に冷却後、1時間攪拌した。析出した結晶をろ過し、結晶を冷酢酸エチル(2.3L)にて洗浄後、減圧乾燥し、粗結晶を白色結晶として取得した(606g,収率41.6%)。取得した粗結晶(500g,1.11mol)をテトラヒドラフラン(12.5L)に加え、43℃で攪拌後、不溶物をろ別し、テトラヒドラフラン(2.5L)で洗浄した。得られたろ液を5Lまで減圧濃縮し、酢酸エチル(7.5L)を加え、5Lまで減圧濃縮した。残渣に、酢酸エチル(7.5L)を加え、再び5Lまで減圧濃縮し、0℃に冷却後、1時間攪拌した。析出した結晶をろ過し、結晶を冷酢酸エチル(1L)にて洗浄後、減圧乾燥し、標題化合物を白色結晶として取得した(467g,粗結晶からの収率93.3%)。標題化合物の絶対立体配置はX線結晶解析により確認した。
1H−NMR(CDCl3) δ:7.58(1H,d,J=1.5Hz),6.78(1H,q,J=5.5Hz),6.74(1H,s),4.98(1H,t,J=5.5Hz),3.84(1H,tt,J=12.0,4.0Hz),3.22−3.11(2H,m),2.86(1H,dd,J=15.0,8.5Hz),2.78(1H,dt,J=15.0,3.0Hz),2.70−2.64(1H,m),2.52(1H,tt,J=7.0,7.0Hz),2.14−2.07(2H,m),1.90−1.84(2H,m),1.78−1.57(5H,m),1.49−1.41(2H,m),1.44(1H,d,J=7.0Hz),1.15(6H,dd,J=6.5,0.5Hz),1.15−1.05(2H,m),0.95(3H,d,J=6.5Hz).
元素分析:C23H37N3O6として
理論値:C,61.18;H,8.26;N,9.31;O,21.26
実測値:C,60.92;H,8.16;N,9.35;O,21.29
理論値:C,61.18;H,8.26;N,9.31;O,21.26
実測値:C,60.92;H,8.16;N,9.35;O,21.29
粉末X線回折:
標題化合物の結晶について、銅のKα線の照射で得られる粉末X線回折を行った。結果を表1及び図1に示す。5.2°、10.5°、15.8°、26.5°、及び26.6°の回折角度(2θ)に主要なピークが認められた。
標題化合物の結晶について、銅のKα線の照射で得られる粉末X線回折を行った。結果を表1及び図1に示す。5.2°、10.5°、15.8°、26.5°、及び26.6°の回折角度(2θ)に主要なピークが認められた。
[実施例4] (R)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル、および、(S)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル
、
ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル(99.3g)をHPLC光学活性カラムを用いて分取し(カラム:CHIRALCEL OJ−H, 移動相:ヘキサン/イソプロパノール=98/2)、第一ピークとして、(R)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル(43.0g,43.3%)、第二ピークとして、(S)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル(40.2g,40.5%)を得た。
1H−NMR(CDCl3) δ:6.82(1H,q,J=5.5Hz),5.55(1H,hept,J=5.5Hz),2.58(1H,hept,J=7.0Hz),1.58(3H,d,J=5.5 Hz),1.18(6H,d,J=7.0Hz).
旋光度
(R)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル:[α]D 25=+8.56(c=1.0,CHCl3)
(S)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル:[α]D 25=−8.43(c=1.0,CHCl3)
(R)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル:[α]D 25=+8.56(c=1.0,CHCl3)
(S)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル:[α]D 25=−8.43(c=1.0,CHCl3)
IR(ATR法)
(R)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル:2980,1786,1756,1386,1366,1300,1258,1233,1200,1111,1052,1005,936,899,863,780,758,709,689,518,and 479cm−1.
(S)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル:2980,1786,1757,1386,1365,1301,1258,1232,1200,1111,1053,1005,936,899,863,780,758,710,689,518,and 480cm−1.
(R)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル:2980,1786,1756,1386,1366,1300,1258,1233,1200,1111,1052,1005,936,899,863,780,758,709,689,518,and 479cm−1.
(S)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル:2980,1786,1757,1386,1365,1301,1258,1232,1200,1111,1053,1005,936,899,863,780,758,710,689,518,and 480cm−1.
[実施例5] (R)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル
(方法1)
りん酸二水素カリウム(13.5g,99.20mmol)と、りん酸水素カリウム(36.0g,206.67mmol)の水(300mL)溶液を、20°Cに冷却後、CHIRAZYME L−2,C4(3.0g)を加え、メチルtert−ブチルエーテル(90mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(30.00g,91.97mmol)を加えた後、同温で38時間攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(60mL)、ヘキサン(150mL)を加え、酵素をろ去した。メチルtert−ブチルエーテル/ヘキサン溶液(1:1,60mL)で、酵素を洗浄後、得られた混合液を分液した。得られた有機層に活性炭(3.0g)を加え、20°Cで30分攪拌後、活性炭をろ去した。活性炭をメチルtert−ブチルエーテル/ヘキサン溶液(1:1,60mL)で洗浄後、水(150mL)を加え、トリエチルアミンを用いて水層をpH9.6に調整した後、混合液を分液した。得られた有機層を、水(300mL)で5回洗浄後、得られた溶液を30mLまで減圧濃縮し、標題化合物をヘキサンとの混合液として得た(HPLC定量11.90g,HPLC定量収率39.7%,エナンチオマー過剰率98.4%ee)。
りん酸二水素カリウム(13.5g,99.20mmol)と、りん酸水素カリウム(36.0g,206.67mmol)の水(300mL)溶液を、20°Cに冷却後、CHIRAZYME L−2,C4(3.0g)を加え、メチルtert−ブチルエーテル(90mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(30.00g,91.97mmol)を加えた後、同温で38時間攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(60mL)、ヘキサン(150mL)を加え、酵素をろ去した。メチルtert−ブチルエーテル/ヘキサン溶液(1:1,60mL)で、酵素を洗浄後、得られた混合液を分液した。得られた有機層に活性炭(3.0g)を加え、20°Cで30分攪拌後、活性炭をろ去した。活性炭をメチルtert−ブチルエーテル/ヘキサン溶液(1:1,60mL)で洗浄後、水(150mL)を加え、トリエチルアミンを用いて水層をpH9.6に調整した後、混合液を分液した。得られた有機層を、水(300mL)で5回洗浄後、得られた溶液を30mLまで減圧濃縮し、標題化合物をヘキサンとの混合液として得た(HPLC定量11.90g,HPLC定量収率39.7%,エナンチオマー過剰率98.4%ee)。
(方法2)
りん酸二水素カリウム(14.4g,105.81mmol)と、りん酸水素カリウム(33.9g,194.62mmol)の水(300mL)溶液を、20°Cに冷却後、CHIRAZYME L−2,C4(3.0g)を加え、メチルtert−ブチルエーテル(90mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(30.00g,91.97mmol)を加えた後、同温で21時間攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(60mL)、ヘキサン(150mL)を加え、分液後、酵素をろ去した。メチルtert−ブチルエーテル/ヘキサン溶液(1:1,60mL)で、酵素を洗浄後、得られたろ液を、20%食塩水(300mL)で洗浄後、得られた溶液を30mLまで減圧濃縮した。得られた残渣を蒸留精製(減圧度1.5kPa,65−55℃留分を分取)し、標題化合物を無色油状物質として得た(9.28g,収率30.9%,エナンチオマー過剰率99.4%ee)。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ 6.82(1H,q,J=5.5Hz),5.55(1H,hept,J=5.5Hz),2.58(1H,hept,J=7.0Hz),1.59(3H,d,J=5.5Hz),1.18(6H,d,J=7.0Hz).
りん酸二水素カリウム(14.4g,105.81mmol)と、りん酸水素カリウム(33.9g,194.62mmol)の水(300mL)溶液を、20°Cに冷却後、CHIRAZYME L−2,C4(3.0g)を加え、メチルtert−ブチルエーテル(90mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(30.00g,91.97mmol)を加えた後、同温で21時間攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(60mL)、ヘキサン(150mL)を加え、分液後、酵素をろ去した。メチルtert−ブチルエーテル/ヘキサン溶液(1:1,60mL)で、酵素を洗浄後、得られたろ液を、20%食塩水(300mL)で洗浄後、得られた溶液を30mLまで減圧濃縮した。得られた残渣を蒸留精製(減圧度1.5kPa,65−55℃留分を分取)し、標題化合物を無色油状物質として得た(9.28g,収率30.9%,エナンチオマー過剰率99.4%ee)。
1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ 6.82(1H,q,J=5.5Hz),5.55(1H,hept,J=5.5Hz),2.58(1H,hept,J=7.0Hz),1.59(3H,d,J=5.5Hz),1.18(6H,d,J=7.0Hz).
(方法3)
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、CHIRAZYME L−2, C4.1(5.0mg)を加え、メチルtert−ブチルエーテル(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率38.4%,エナンチオマー過剰率99.4%ee)。
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、CHIRAZYME L−2, C4.1(5.0mg)を加え、メチルtert−ブチルエーテル(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率38.4%,エナンチオマー過剰率99.4%ee)。
(方法4)
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、CHIRAZYME L−2, C3(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率33.4%,エナンチオマー過剰率99.4%ee)。
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、CHIRAZYME L−2, C3(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率33.4%,エナンチオマー過剰率99.4%ee)。
(方法5)
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、CHIRAZYME L−2, CB(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率16.2%,エナンチオマー過剰率64.4%ee)。
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、CHIRAZYME L−2, CB(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率16.2%,エナンチオマー過剰率64.4%ee)。
(方法6)
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、CHIRAZYME L−5, CA(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率12.0%,エナンチオマー過剰率66.4%ee)。
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、CHIRAZYME L−5, CA(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率12.0%,エナンチオマー過剰率66.4%ee)。
(方法7)
りん酸緩衝液(0.5 M,pH7.0,2.5mL)に、CHIRAZYME L−8.1(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率45.3%,エナンチオマー過剰率30.0%ee)。
りん酸緩衝液(0.5 M,pH7.0,2.5mL)に、CHIRAZYME L−8.1(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率45.3%,エナンチオマー過剰率30.0%ee)。
(方法8)
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、リパーゼAY「アマノ」30(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率41.3%,エナンチオマー過剰率31.6%ee)。
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、リパーゼAY「アマノ」30(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率41.3%,エナンチオマー過剰率31.6%ee)。
(方法9)
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、リパーゼAYS「アマノ」(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率41.6%,エナンチオマー過剰率37.4%ee)。
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、リパーゼAYS「アマノ」(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率41.6%,エナンチオマー過剰率37.4%ee)。
(方法10)
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、Novozyme 435(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率41.1%,エナンチオマー過剰率84.8%ee)。
りん酸緩衝液(0.5M,pH7.0,2.5mL)に、Novozyme 435(5.0mg)を加え、ヘキサン(0.5mL)を加え、ラセミ体のイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(50mg,0.153mmol)を加えた後、室温で終夜攪拌した。反応の完結を確認後、メチルtert−ブチルエーテル(2.0mL)を加え、酵素をろ去した。得られた混合液を分液し、減圧濃縮後、標題化合物を濃縮乾固品として得た(HPLC定量収率41.1%,エナンチオマー過剰率84.8%ee)。
[分析条件]
実施例5は、下記の分析条件下、HPLCによりイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチルの光学純度を確認した。
実施例5は、下記の分析条件下、HPLCによりイソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチルの光学純度を確認した。
カラム:CHIRALPAK OJ−RH 4.6mm I.D.×150mm(5μm)
移動相:(A)0.1%TFAaq.、(B)Acetonitrile=52/48
カラム温度 :38℃
流量 :1mL/min
検出 :UV 215nm
分析時間 :8min
希釈液 :MeCN
注入量 :10μL injection
保持時間 :
(R)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル:5.1min
(S)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル:5.8min
移動相:(A)0.1%TFAaq.、(B)Acetonitrile=52/48
カラム温度 :38℃
流量 :1mL/min
検出 :UV 215nm
分析時間 :8min
希釈液 :MeCN
注入量 :10μL injection
保持時間 :
(R)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル:5.1min
(S)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル:5.8min
[実施例6] (2S)−5−({[(1R)−1−(イソブチリルオキシ)エトキシ]カルボニル}アミノ)2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸
(2S)−5−アミノ−2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸・p−トルエンスルホン酸塩・無水物(5.0g,10.74mmol)のアセトニトリル(45mL)懸濁液を、0℃に冷却後、25%水酸化ナトリウム水溶液(1.72g,10.74mmol)、トリエチルアミン(2.17mL,21.48mmol)および(R)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピロキシ)カルボニル]オキシ}エチル(4.20g,12.89mmol)を加え、0℃で20時間攪拌した。反応液に濃塩酸(1.09g,10.74mmol)および酢酸エチルとテトラヒドロフランの1:1混合液(60mL)を加え、濃塩酸(1.09g,10.74mmol)を含む10%食塩水(30mL)を注加した。攪拌後、水層を濃塩酸でpH6.8に調整し、分液後、有機層を20%食塩水(30mL)で6回洗浄した。得られた有機層を50mLまで減圧濃縮し、酢酸エチル(75mL)を加え、50mLまで減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル(75mL)を加え、50mLまで減圧濃縮後、0℃に冷却し、1時間攪拌した。析出した結晶をろ過し、結晶を冷酢酸エチル(10mL)にて洗浄後、減圧乾燥し、標題化合物を白色結晶として取得した(4.09g,収率84.3%)。
1H−NMR(CDCl3) δ:7.58(1H,d,J=1.5Hz),6.78(1H,q,J=5.5Hz),6.74(1H,s),4.98(1H,t,J=5.5Hz),3.84(1H,tt,J=12.0,4.0Hz),3.22−3.11(2H,m),2.86(1H,dd,J=15.0,8.5Hz),2.78(1H,dt,J=15.0,3.0Hz),2.70−2.64(1H,m),2.52(1H,tt,J=7.0,7.0Hz),2.14−2.07(2H,m),1.90−1.84(2H,m),1.78−1.57(5H,m),1.49−1.41(2H,m),1.44(1H,d,J=7.0Hz),1.15(6H,dd,J=6.5,0.5Hz),1.15−1.05(2H,m),0.95(3H,d,J=6.5Hz).
1H−NMR(CDCl3) δ:7.58(1H,d,J=1.5Hz),6.78(1H,q,J=5.5Hz),6.74(1H,s),4.98(1H,t,J=5.5Hz),3.84(1H,tt,J=12.0,4.0Hz),3.22−3.11(2H,m),2.86(1H,dd,J=15.0,8.5Hz),2.78(1H,dt,J=15.0,3.0Hz),2.70−2.64(1H,m),2.52(1H,tt,J=7.0,7.0Hz),2.14−2.07(2H,m),1.90−1.84(2H,m),1.78−1.57(5H,m),1.49−1.41(2H,m),1.44(1H,d,J=7.0Hz),1.15(6H,dd,J=6.5,0.5Hz),1.15−1.05(2H,m),0.95(3H,d,J=6.5Hz).
[実施例7] (2S)−5−({[(1S)−1−(イソブチリルオキシ)エトキシ]カルボニル}アミノ)2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸
(2S)−5−アミノ−2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸・p−トルエンスルホン酸塩・無水物(10g,21.48mmol)のアセトニトリル(100mL)懸濁液を、0℃に冷却後、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(3.27g,21.48mmol)、トリエチルアミン(4.35g,42.96mmol)および(S)−イソ酪酸1−{[(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ)カルボニル]オキシ}エチル(8.41g,25.77mmol)を加え、0℃で4時間攪拌した。反応液に濃塩酸(2.18g,42.96mmol)および酢酸エチル(100mL)を加え、10%食塩水(100mL)を注加した。攪拌後、水層を濃塩酸でpH 6.25に調整し、分液後、酢酸エチル(50mL)で抽出した。得られた有機層を混合後、20%食塩水(10mL)で4回洗浄した。得られた有機層に水(30mL)を加え、攪拌後、水層を濃塩酸でpH 6.3に調整し、分液した。得られた有機層を20mLまで減圧濃縮し、酢酸エチル(100mL)を加え、20mLまで減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル(100mL)を加え、20mLまで減圧濃縮後、ヘプタン(60mL)を滴下し、濃縮乾固して、標題化合物を油状化合物として取得した(粗収量12.30g,含量71.0%,HPLC収率90.0%)。
1H−NMR(CDCl3) δ:7.60(1H,d,J=1.0Hz),6.80(1H,s)6.78(1H,q,J=5.5Hz),5.02(1H,t,J=5.5Hz),3.87(1H,tt,J=12.0,3.5Hz),3.19−3.14(2H,m),2.88(1H,dd,J=16.0,9.0Hz),2.76(1H,dt,J=16.0,3.5Hz),2.70−2.64(1H,m),2.54(1H,tt,J=7.0,7.0Hz),2.14−2.07(2H,m),1.90−1.84(2H,m),1.78−1.57(5H,m),1.49−1.41(2H,m),1.44(1H,d,J=5.5Hz),1.15(6H,d,J=7.0Hz),1.15−1.05(2H,m),0.96(3H,d,J=6.5Hz).
[分析条件]
実施例6、7は下記の分析条件下、HPLCにより、生成物のジアステレオマー比を確認した。
実施例6、7は下記の分析条件下、HPLCにより、生成物のジアステレオマー比を確認した。
カラム:CHIRALPAK AD−H 4.6mm I.D.×250mm
移動相:n−ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン/酢酸=65/35/0.1/0.1(v/v)
カラム温度 :40℃
流量 :1mL/min
検出 :UV 220nm
分析時間 :15min
希釈液 :エタノール
注入量 :20μL
保持時間 :
(2S)−5−({[(1R)−1−(イソブチリルオキシ)エトキシ]カルボニル}アミノ)2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸:6.1min
(2S)−5−({[(1S)−1−(イソブチリルオキシ)エトキシ]カルボニル}アミノ)2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸:12.3min
移動相:n−ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン/酢酸=65/35/0.1/0.1(v/v)
カラム温度 :40℃
流量 :1mL/min
検出 :UV 220nm
分析時間 :15min
希釈液 :エタノール
注入量 :20μL
保持時間 :
(2S)−5−({[(1R)−1−(イソブチリルオキシ)エトキシ]カルボニル}アミノ)2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸:6.1min
(2S)−5−({[(1S)−1−(イソブチリルオキシ)エトキシ]カルボニル}アミノ)2−{[1−(trans−4−メチルシクロヘキシル)−1H−イミダゾール−4−イル]メチル}吉草酸:12.3min
本発明により、フルオラスアルキルカーボネート誘導体を用いて、1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体を製造できることが示された。副生するフルオラスアルコールは単純な濃縮操作により、容易に除去することができ、良好な品質の1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体を効率よく簡便に製造できることが示された。本発明の製造方法及び該方法に用いるフルオラスアルキルカーボネート誘導体は、1−(アシルオキシ)アルキルカルバメート誘導体の製造に有用である。
Claims (24)
- フルオラスアルキル基が1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基である、請求項1に記載された製造方法。
- R1がイソプロピル基であり、R2がメチル基である、請求項1又は2に記載された製造方法。
- フルオラスアルキル基が1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基である、請求項6に記載された化合物。
- R1がイソプロピル基であり、R2がメチル基である、請求項6又は7に記載された化合物。
- フルオラスアルキル基が1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基である、請求項11に記載された製造方法。
- R1がイソプロピル基であり、R2がメチル基である、請求項11又は12に記載された製造方法。
- 酵素がCandida antarctica由来のリパーゼ、Candida rugosa由来のリパーゼ、又はThemomyces lanuginosus由来のリパーゼである、請求項14に記載された製造方法。
- 酵素がCandida antarctica由来のリパーゼである、請求項15に記載された製造方法。
- 酵素がCHIRAZYME L−2,C4である、請求項16に記載された製造方法。
- 不活性溶媒が緩衝液を含む溶媒である、請求項14〜17のいずれか1項に記載された製造方法。
- 不活性溶媒がリン酸緩衝液を含む溶媒である、請求項14〜17のいずれか1項に記載された製造方法。
- 溶液が酢酸エチルを含む溶液である、請求項21に記載された製造方法。
- 晶析が−5℃〜5℃の条件下で行われる、請求項21又は22に記載された製造方法。
- 請求項3に記載の製造方法に次いで行われる、請求項21〜23のいずれか1項に記載された製造方法。
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