JPH0649005A - ビニルグリシン(2−アミノ−3−ブテン酸)の簡単な製造方法および誘導体の簡便な分割 - Google Patents
ビニルグリシン(2−アミノ−3−ブテン酸)の簡単な製造方法および誘導体の簡便な分割Info
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- JPH0649005A JPH0649005A JP5046180A JP4618093A JPH0649005A JP H0649005 A JPH0649005 A JP H0649005A JP 5046180 A JP5046180 A JP 5046180A JP 4618093 A JP4618093 A JP 4618093A JP H0649005 A JPH0649005 A JP H0649005A
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- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
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- C12P13/02—Amides, e.g. chloramphenicol or polyamides; Imides or polyimides; Urethanes, i.e. compounds comprising N-C=O structural element or polyurethanes
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C227/00—Preparation of compounds containing amino and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton
- C07C227/12—Formation of amino and carboxyl groups
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P41/00—Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture
- C12P41/003—Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture by ester formation, lactone formation or the inverse reactions
- C12P41/005—Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture by ester formation, lactone formation or the inverse reactions by esterification of carboxylic acid groups in the enantiomers or the inverse reaction
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 ビニルグリシン(2−アミノ−3−ブテン
酸)の簡単な製造方法および誘導体の簡便な分割。 【構成】 反応スキーム1による安価な市販の出発物質
(3−ブテンニトリル(2))および安価で単純な試薬を
使用するビニルグリシン(1)の3工程合成、および2相
系におけるパパイン−接触されたエナンチオ選択的なエ
ステル化によるN−第3−ブチロキシカルボニル誘導体
の簡便な光学分割。 反応スチーム1: (試薬i,MeOH/HCl;ii,NaOCl;iii、
OH-/H2O;iv,(Me3COCO)2O/OH-;
v,パパイン、H2O/EtOAc,R1OH。)
酸)の簡単な製造方法および誘導体の簡便な分割。 【構成】 反応スキーム1による安価な市販の出発物質
(3−ブテンニトリル(2))および安価で単純な試薬を
使用するビニルグリシン(1)の3工程合成、および2相
系におけるパパイン−接触されたエナンチオ選択的なエ
ステル化によるN−第3−ブチロキシカルボニル誘導体
の簡便な光学分割。 反応スチーム1: (試薬i,MeOH/HCl;ii,NaOCl;iii、
OH-/H2O;iv,(Me3COCO)2O/OH-;
v,パパイン、H2O/EtOAc,R1OH。)
Description
【0001】本発明は、安価な、市販の出発物質(3−
ブテンニトリル(2))を使用し、そして安価で、単純な
試薬を使用するビニルグリシン(1)の3工程合成に関す
る。また、2相系におけるパパインで接触されたエナン
チオ選択的なエステル化によって行われるN−第3−ブ
チロキシカルボニル誘導体の簡便な光学分割を開示する
ものである。
ブテンニトリル(2))を使用し、そして安価で、単純な
試薬を使用するビニルグリシン(1)の3工程合成に関す
る。また、2相系におけるパパインで接触されたエナン
チオ選択的なエステル化によって行われるN−第3−ブ
チロキシカルボニル誘導体の簡便な光学分割を開示する
ものである。
【0002】非蛋白質アミノ酸であるビニルグリシン
は、真菌類から単離され、多くの酵素類を阻害すること
が示されてきた。〔R. Rando, Accounts of Chemical R
esearch 8, 281(1975)〕。ビニルグリシンは、その生物
活性のゆえに、1974年に最初に製造されて以来多く
の合成研究の対象となってきた。ビニルグリシンに至る
合成研究を含む総説が最近発表された〔L. Havlicek お
よびJ. Hanus, Collect.Czech. Chem. Commun. 56, 136
5(1991)〕。ビニルグリシンを製造するために記述され
た方法の殆どは多段階の反応工程を必要とし、多くの場
合、煩雑な保護および脱保護反応の方法が含まれる。
は、真菌類から単離され、多くの酵素類を阻害すること
が示されてきた。〔R. Rando, Accounts of Chemical R
esearch 8, 281(1975)〕。ビニルグリシンは、その生物
活性のゆえに、1974年に最初に製造されて以来多く
の合成研究の対象となってきた。ビニルグリシンに至る
合成研究を含む総説が最近発表された〔L. Havlicek お
よびJ. Hanus, Collect.Czech. Chem. Commun. 56, 136
5(1991)〕。ビニルグリシンを製造するために記述され
た方法の殆どは多段階の反応工程を必要とし、多くの場
合、煩雑な保護および脱保護反応の方法が含まれる。
【0003】本発明は、下記の反応スキーム1
【化3】 (試薬i,MeOH/HCl;ii,NaOCl;iii,
OH-/H2O;iv,(Me3COCO)2O/OH-;
v,パパイン,H2O/EtOAc,R1OH。)に示さ
れ、次に記載されるようなビニルグリシンの製造のため
の新規でかつ驚くべき簡単な方法に関する。ラセミ体の
ビニルグリシンの合成法は、極めて簡単で、保護基を必
要としないものである。
OH-/H2O;iv,(Me3COCO)2O/OH-;
v,パパイン,H2O/EtOAc,R1OH。)に示さ
れ、次に記載されるようなビニルグリシンの製造のため
の新規でかつ驚くべき簡単な方法に関する。ラセミ体の
ビニルグリシンの合成法は、極めて簡単で、保護基を必
要としないものである。
【0004】スキーム1による最初の工程は、−20℃
と+20℃の間の温度でシアン化アリルと無水メタノー
ルとを1:1〜1:5のモル比で反応させることによ
る、安価で容易に利用できるシアン化アリルのピンナー
(Pinner)反応生成物であるメチル−3−ブテニルイミデ
ート塩酸塩(7)への変換である。−10℃と+10℃の
間の反応温度が好ましい。この最初の反応から得られる
生成物は、次亜塩素酸ナトリウムを使用してメチルN−
クロロ−3−ブテニルイミデート(3)に変換される。
と+20℃の間の温度でシアン化アリルと無水メタノー
ルとを1:1〜1:5のモル比で反応させることによ
る、安価で容易に利用できるシアン化アリルのピンナー
(Pinner)反応生成物であるメチル−3−ブテニルイミデ
ート塩酸塩(7)への変換である。−10℃と+10℃の
間の反応温度が好ましい。この最初の反応から得られる
生成物は、次亜塩素酸ナトリウムを使用してメチルN−
クロロ−3−ブテニルイミデート(3)に変換される。
【0005】次亜塩素酸ナトリウム溶液を過剰に使用す
ることができ、次亜塩素酸ナトリウムの等モル量から2
倍モル量までが好ましい。反応温度は、−40℃〜+4
0℃の範囲にあることができ、−10°と+10℃の間
にあるのが好ましい。生成物のメチル−N−クロロ−3
−ブテニルイミデートは水に不溶性の有機溶剤、例え
ば、CHCl3、EtOAc、ジエチルエーテル、石油
エーテル、ヘキサン等で抽出することによって単離する
ことができる。メチル−N−クロロ−3−ブテニルイミ
デート(3)は、(3)を水酸化ナトリウム水溶液と反応さ
せることによりネーバー(Neber)様反応を介してビニル
グリシン(1)に変換される。この工程の反応温度は、−
20℃〜還流温度の範囲内にあることができ、好ましく
は−10℃〜+40℃の範囲内である。反応時間は、5
〜25時間の範囲内であり、より好ましくは10時間で
ある。生成物のビニルグリシンを良く知られた方法、例
えば、結晶または例えば、陽イオン交換樹脂を用いたク
ロマトグラフィーを用いて単離することができる。
ることができ、次亜塩素酸ナトリウムの等モル量から2
倍モル量までが好ましい。反応温度は、−40℃〜+4
0℃の範囲にあることができ、−10°と+10℃の間
にあるのが好ましい。生成物のメチル−N−クロロ−3
−ブテニルイミデートは水に不溶性の有機溶剤、例え
ば、CHCl3、EtOAc、ジエチルエーテル、石油
エーテル、ヘキサン等で抽出することによって単離する
ことができる。メチル−N−クロロ−3−ブテニルイミ
デート(3)は、(3)を水酸化ナトリウム水溶液と反応さ
せることによりネーバー(Neber)様反応を介してビニル
グリシン(1)に変換される。この工程の反応温度は、−
20℃〜還流温度の範囲内にあることができ、好ましく
は−10℃〜+40℃の範囲内である。反応時間は、5
〜25時間の範囲内であり、より好ましくは10時間で
ある。生成物のビニルグリシンを良く知られた方法、例
えば、結晶または例えば、陽イオン交換樹脂を用いたク
ロマトグラフィーを用いて単離することができる。
【0006】また、上述の反応工程で製造したビニルグ
リシン(1)をその場で直接にN−第3−ブチロキシ(B
OC)誘導体に変換することも容易である。従って、N
−クロロ−3−ブテニルイミデート(3)は、上述の方法
により水酸化ナトリウム水溶液を使用してビニルグリシ
ンに変換され5〜25時間、より好ましくは10時間の
反応時間の後、水不溶性の有機溶剤、好ましくはジオキ
サンを加える。混合物を−10℃〜10℃に冷却し、ジ
−第3−ブチルカーボネートを1〜15のモル比で加え
た。反応混合物を更に5〜50時間撹拌するが、その間
反応温度は30℃まで上昇するが、より好ましくは室温
までとする。生成物(4)をよく知られた方法、例えば、
水と非混和性の有機溶剤、例えば酢酸エチルを反応混合
物に加え、水溶液のpHをpH2〜6に注意深く調節して生
成物を有機相に抽出することによって単離することがで
きる。有機抽出物を蒸発乾固させてN−ブトキシカルボ
ニルビニルグリシン(4)を得る。
リシン(1)をその場で直接にN−第3−ブチロキシ(B
OC)誘導体に変換することも容易である。従って、N
−クロロ−3−ブテニルイミデート(3)は、上述の方法
により水酸化ナトリウム水溶液を使用してビニルグリシ
ンに変換され5〜25時間、より好ましくは10時間の
反応時間の後、水不溶性の有機溶剤、好ましくはジオキ
サンを加える。混合物を−10℃〜10℃に冷却し、ジ
−第3−ブチルカーボネートを1〜15のモル比で加え
た。反応混合物を更に5〜50時間撹拌するが、その間
反応温度は30℃まで上昇するが、より好ましくは室温
までとする。生成物(4)をよく知られた方法、例えば、
水と非混和性の有機溶剤、例えば酢酸エチルを反応混合
物に加え、水溶液のpHをpH2〜6に注意深く調節して生
成物を有機相に抽出することによって単離することがで
きる。有機抽出物を蒸発乾固させてN−ブトキシカルボ
ニルビニルグリシン(4)を得る。
【0007】N−第3−ブチロキシカルボニルビニルグ
リシン(4)の分割は、D−(4)がエステル化されないで
残留しているのに対し、L−(4)の対応するエステル
(5)へのエナンチオ選択的な酵素変換を用いて実施する
ことができる。
リシン(4)の分割は、D−(4)がエステル化されないで
残留しているのに対し、L−(4)の対応するエステル
(5)へのエナンチオ選択的な酵素変換を用いて実施する
ことができる。
【0008】この目的のために、D,L−(4)を水と非
混和性の有機溶剤、例えば、ヘキサン、ジクロロメタン
等とアルコール成分R1OH(R1=直鎖または分枝鎖状
のC 1〜C8−アルキル、好ましくはC1〜C4−アルキ
ル、最も好ましくはC2−アルキルである)の混合物中
に溶解する。
混和性の有機溶剤、例えば、ヘキサン、ジクロロメタン
等とアルコール成分R1OH(R1=直鎖または分枝鎖状
のC 1〜C8−アルキル、好ましくはC1〜C4−アルキ
ル、最も好ましくはC2−アルキルである)の混合物中
に溶解する。
【0009】溶液をpH2〜6、より好ましくはpH4〜5
の水性緩衝液に加える。適当な酵素は、ラセミ体のN−
保護されたアミノ酸の2つのエナンチオマーの1つを選
択的に変換できる加水分解酵素、例えば、リパーゼ、エ
ステラーゼおよびプロティナーゼである。好ましいのは
プロテアーゼであり、最も好ましいのはチオールプロテ
ィナーゼ、例えば、パパイン〔E.C. 3.4.22.2〕であ
る。
の水性緩衝液に加える。適当な酵素は、ラセミ体のN−
保護されたアミノ酸の2つのエナンチオマーの1つを選
択的に変換できる加水分解酵素、例えば、リパーゼ、エ
ステラーゼおよびプロティナーゼである。好ましいのは
プロテアーゼであり、最も好ましいのはチオールプロテ
ィナーゼ、例えば、パパイン〔E.C. 3.4.22.2〕であ
る。
【0010】エステル化が部分的に水性の媒体中におい
て行われる場合の好ましくない平衡定数を回避するため
に、酵素エステル化は2相系中で行われる。
て行われる場合の好ましくない平衡定数を回避するため
に、酵素エステル化は2相系中で行われる。
【0011】エステル化生成物は、基質に対して有機相
中に優先的に分配される。新しい効果的な平衡定数は水
と有機溶剤の間における基質と生成物の分配係数および
2相の容積の関数である。
中に優先的に分配される。新しい効果的な平衡定数は水
と有機溶剤の間における基質と生成物の分配係数および
2相の容積の関数である。
【0012】パパインを使用するBoc−誘導体(4)の
分割のためには、酢酸エチルおよびエステル化アルコー
ルのエタノールの有機相が好ましい。反応温度を、15
と50℃の間、より好ましくは20と40℃の間の温度
に維持する。
分割のためには、酢酸エチルおよびエステル化アルコー
ルのエタノールの有機相が好ましい。反応温度を、15
と50℃の間、より好ましくは20と40℃の間の温度
に維持する。
【0013】最適な反応時間は反応条件に左右される
が、慣用的な分析技術(DC、HPLC等)を用いて反
応の追跡することによって容易に確認することができ
る。
が、慣用的な分析技術(DC、HPLC等)を用いて反
応の追跡することによって容易に確認することができ
る。
【0014】生成物の単離は、水相から有機層を分離
し、そして炭酸水素ナトリウム水溶液で有機層を洗浄す
ることによって進行する。有機層を蒸発乾固させて粗製
のエチル−L−N−保護ビニルグリシンが90%より高
い化学的、光学的収率で得られ、これは慣用的な技術、
例えば、クロマトグラフィーを使用して精製することが
できる。D−N−保護されたビニルグリシンを単離する
ためには、炭酸水素ナトリウム水溶液をpH1〜5、より
好ましくはpH2〜4に調節し、有機溶剤で抽出する。有
機溶剤を蒸発乾固させた後、粗製D−N−保護されたビ
ニルグリシン(4)が高収率、高純度で得られる。
し、そして炭酸水素ナトリウム水溶液で有機層を洗浄す
ることによって進行する。有機層を蒸発乾固させて粗製
のエチル−L−N−保護ビニルグリシンが90%より高
い化学的、光学的収率で得られ、これは慣用的な技術、
例えば、クロマトグラフィーを使用して精製することが
できる。D−N−保護されたビニルグリシンを単離する
ためには、炭酸水素ナトリウム水溶液をpH1〜5、より
好ましくはpH2〜4に調節し、有機溶剤で抽出する。有
機溶剤を蒸発乾固させた後、粗製D−N−保護されたビ
ニルグリシン(4)が高収率、高純度で得られる。
【0015】従って、ここで開示される方法は、(キラ
ルシンソンとして有用である)エナンチオメリックに純
粋な形のL−またはD−ビニルグリシンに至る簡単で経
費のかからない経路を提供するものである。
ルシンソンとして有用である)エナンチオメリックに純
粋な形のL−またはD−ビニルグリシンに至る簡単で経
費のかからない経路を提供するものである。
【0016】本発明は、シアン化アリルで出発しピンナ
ー(Pinner)反応およびネーバー(Naber)転位を含み、
(1)のラセミ体を生ずる3工程の経路を介してビニルグ
リシン(1)を合成する方法に関する。次にラセミ体混合
物をパパインや別個の適当な酵素を使用して、L−とD
−の両方の異性体にBoc誘導体として分割することが
できる。
ー(Pinner)反応およびネーバー(Naber)転位を含み、
(1)のラセミ体を生ずる3工程の経路を介してビニルグ
リシン(1)を合成する方法に関する。次にラセミ体混合
物をパパインや別個の適当な酵素を使用して、L−とD
−の両方の異性体にBoc誘導体として分割することが
できる。
【0017】本発明を、さらに実施例をあげて記述す
る。次の実施例において、1H n.m.r.はパーキンエルマ
ーR34分光計を使用して220 MHzで、ブルッカーA
C 250分光計を使用して250 MHzで、またはブル
ッカーWH 400分光計を使用して400 MHzで実施
された。13C n.m.r.スペクトルは、ブルッカーWH 4
00分光計を使用して100.62 MHzで測定された。
マススペクトルは、クラトーMS80質量分析計を使用
して測定された。
る。次の実施例において、1H n.m.r.はパーキンエルマ
ーR34分光計を使用して220 MHzで、ブルッカーA
C 250分光計を使用して250 MHzで、またはブル
ッカーWH 400分光計を使用して400 MHzで実施
された。13C n.m.r.スペクトルは、ブルッカーWH 4
00分光計を使用して100.62 MHzで測定された。
マススペクトルは、クラトーMS80質量分析計を使用
して測定された。
【0018】実施例 1.メチル3−ブテニルイミデート塩酸塩 窒素下、0℃で無水メタノール(10ml)中のシアン化
アリル(3−ブテンニトリル((2);10g、15.2mm
ol)の撹拌溶液中に乾燥塩化水素ガスを1時間通じた。
フラスコに栓をし、その内容物を2℃で12時間撹拌し
た。反応混合物を乾燥ジエチルエーテル(250ml)で
希釈し、得られた沈殿を濾去し、再びジエチルエーテル
(50ml)で洗浄して無色の吸湿性固形物としてイミデ
ート塩酸塩(7)(19.28g、95%)を得た。 δH(220 MHz;重水) 5.9(1H, m, CH=CH2),5.25(1H,
br.d, J 16 Hz, CH=CHHトランス),5.25(1H, br.d, J 1
2 Hz, CH=CHHシス),3.7(3H, s, OCH3),3.17ppm(2H,
d, J 12 Hz, CH2)。 νmax(ヌジョール摩砕)/cm-1 1669(C=N)。 m/z (Cl) 136((M+1)+,10.1%), 122(5.4), 100((M-HC
l)+, 100), 86((M-HCl-CH 3)+, 47.1), 68(2.0)。m/z(E
l) 235((M-HCl)+, 2.5%), 202((2M+2-2HCl)+, 7.1), 1
85((2M+1-HCl-CH3)+, 16.9), 136((M+1)+, 28.7), 110
(39.7), 100((M-HCl) +, 100), 93((2M+1-2HCl-CH3)+, 6
3.7), 86((M+1-HCl-CH3)+, 1.2)。
アリル(3−ブテンニトリル((2);10g、15.2mm
ol)の撹拌溶液中に乾燥塩化水素ガスを1時間通じた。
フラスコに栓をし、その内容物を2℃で12時間撹拌し
た。反応混合物を乾燥ジエチルエーテル(250ml)で
希釈し、得られた沈殿を濾去し、再びジエチルエーテル
(50ml)で洗浄して無色の吸湿性固形物としてイミデ
ート塩酸塩(7)(19.28g、95%)を得た。 δH(220 MHz;重水) 5.9(1H, m, CH=CH2),5.25(1H,
br.d, J 16 Hz, CH=CHHトランス),5.25(1H, br.d, J 1
2 Hz, CH=CHHシス),3.7(3H, s, OCH3),3.17ppm(2H,
d, J 12 Hz, CH2)。 νmax(ヌジョール摩砕)/cm-1 1669(C=N)。 m/z (Cl) 136((M+1)+,10.1%), 122(5.4), 100((M-HC
l)+, 100), 86((M-HCl-CH 3)+, 47.1), 68(2.0)。m/z(E
l) 235((M-HCl)+, 2.5%), 202((2M+2-2HCl)+, 7.1), 1
85((2M+1-HCl-CH3)+, 16.9), 136((M+1)+, 28.7), 110
(39.7), 100((M-HCl) +, 100), 93((2M+1-2HCl-CH3)+, 6
3.7), 86((M+1-HCl-CH3)+, 1.2)。
【0019】2.メチルN−クロロ−3−ブテニルイミ
デート(3) イミデート塩酸塩(7)(3.0g)を0℃で次亜塩素酸
ナトリウム溶液(12〜14%、100ml)に直接加え
た。混合物を1時間撹拌し、そして石油エーテル(沸
点、40〜60℃、3×30ml)で抽出した。抽出物を
乾燥(MgSO4)し、減圧下に濃縮して無色の油状物
としてN−クロロイミド酸エステル(3)(2.95g、
100%)を得た。 δH(220 MHz;重クロロホルム) 5.9(1H, m, CH=CH2),
5.28(1H, d, J 17 Hz,CH=CHHトランス), 5.25(2H, d,
J 11 Hz, CH=CHHシス), 3.85(3H, s, OCH3), 3.4 ppm(2
H, d, J 12 Hz, CH2)。 m/z(El) 134((M+1)+, 6.9%), 98((M-HCl)+, 20.6), 9
2(17), 83(0.7), 69(100)。
デート(3) イミデート塩酸塩(7)(3.0g)を0℃で次亜塩素酸
ナトリウム溶液(12〜14%、100ml)に直接加え
た。混合物を1時間撹拌し、そして石油エーテル(沸
点、40〜60℃、3×30ml)で抽出した。抽出物を
乾燥(MgSO4)し、減圧下に濃縮して無色の油状物
としてN−クロロイミド酸エステル(3)(2.95g、
100%)を得た。 δH(220 MHz;重クロロホルム) 5.9(1H, m, CH=CH2),
5.28(1H, d, J 17 Hz,CH=CHHトランス), 5.25(2H, d,
J 11 Hz, CH=CHHシス), 3.85(3H, s, OCH3), 3.4 ppm(2
H, d, J 12 Hz, CH2)。 m/z(El) 134((M+1)+, 6.9%), 98((M-HCl)+, 20.6), 9
2(17), 83(0.7), 69(100)。
【0020】3.D,L−ビニルグリシン(1) 水酸化ナトリウム溶液(0.79g、19.8mmol、50
ml)中のN−クロロイミデート(3)(0.88g、6.6
mmol)の溶液を室温で10時間撹拌した。溶液をDowex
50W−XS陽イオン交換樹脂のカラム(H+形、10
g)に付した。カラムを脱イオン水で洗浄し、ニンヒド
リン試験で陰性になるまで2%ピリジン水溶液で溶出し
た。溶出液を減圧下に蒸発させてDL−ビニルグリシン
(1)(0.35g、53%)を得た。融点175℃(分
解)。 δH(220 MHz;重水)5.9(1H, m, CH=CH2), 5.45(1H,
d, J 15.7 Hz, CH=CHHトランス), 5.43(1H, d, J 12.5
Hz, CH=CHHシス), 4.3 ppm(1H, d, J 9 Hz, CH-CH=C
H2)。 δC(100 MHz, 重水) 173.7(C1), 131.0(C3), 122.1(C
4), 57.8(C2)。 m/z(Cl) 102.86((M+1)+, 20.1%), 58((M+1-CO2)+, 1.
1), 56(9.1)。(実測値M+1+:102.0555 C4H8NO2として
計算値102.111)。
ml)中のN−クロロイミデート(3)(0.88g、6.6
mmol)の溶液を室温で10時間撹拌した。溶液をDowex
50W−XS陽イオン交換樹脂のカラム(H+形、10
g)に付した。カラムを脱イオン水で洗浄し、ニンヒド
リン試験で陰性になるまで2%ピリジン水溶液で溶出し
た。溶出液を減圧下に蒸発させてDL−ビニルグリシン
(1)(0.35g、53%)を得た。融点175℃(分
解)。 δH(220 MHz;重水)5.9(1H, m, CH=CH2), 5.45(1H,
d, J 15.7 Hz, CH=CHHトランス), 5.43(1H, d, J 12.5
Hz, CH=CHHシス), 4.3 ppm(1H, d, J 9 Hz, CH-CH=C
H2)。 δC(100 MHz, 重水) 173.7(C1), 131.0(C3), 122.1(C
4), 57.8(C2)。 m/z(Cl) 102.86((M+1)+, 20.1%), 58((M+1-CO2)+, 1.
1), 56(9.1)。(実測値M+1+:102.0555 C4H8NO2として
計算値102.111)。
【0021】4.N−第3−ブチロキシカルボニル−
D,L−ビニルグリシン(4) 水(50ml)中の水酸化ナトリウム(1.079g)の
溶液中で新たに製造したN−クロロイミデート((3);
1.1g)の溶液を室温で10時間撹拌した。ジオキサ
ン(50ml)を加え、混合物を0℃に冷却し、ジ−第3
−ブチルジカーボネート(2.14g)を加え、そして
混合物を8時間撹拌し、冷却源を取り除いて温度を徐々
に室温にまで上昇させた。ジオキサンを減圧下に除去
し、残留溶液を酢酸エチル(10ml)で抽出した。水相
に酢酸エチル(15ml)を加えた。水相をpH2(1M
KHSO4)とし、さらに15mlの酢酸エチルを加えて
抽出した。有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液(15
ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下に濃縮し
て誘導体(4)(1.11g、50%)を無色油状物とし
て得た。 δH(220 MHz;重クロロホルム) 7.1(1H, m, NH), 6.0
(1H, m, CH=CH2), 5.45(1H, d, 19 Hz, CH=CHHトラン
ス), 5.30(1H, d, J 10 Hz, m, CH=CHHシス), 4.87(1H,
m, CH2), 1.41(8H, s, t-Bu)。 δC(100 MHz, 重クロロホルム) 174.5, 173.5(C1), 15
6.7, 155.2(C=O Boc), 132.6, 132.2(C3), 117.5(C4),
81.6, 80.3(C-Me3 Boc), 57.0, 55.6(C2), 28.1(CH3 Bo
c)。 m/z(Cl) 202((M+1)+, 2.4%), 163(20), 146((M-C
4H8)+, 65), 102((2M-CO2C4H8)+, 4.9), 86(0.6)。 (実
測値M+1+:202.1067 C9H16NO4として計算値:202.22
7)。 m/z(Cl) 202((M+1)+, 20.1%), 58((M+1-CO2)+, 1.1),
56(9.1)。 νmax(クロロホルム)/cm-1 1720, 1510, 1465。
D,L−ビニルグリシン(4) 水(50ml)中の水酸化ナトリウム(1.079g)の
溶液中で新たに製造したN−クロロイミデート((3);
1.1g)の溶液を室温で10時間撹拌した。ジオキサ
ン(50ml)を加え、混合物を0℃に冷却し、ジ−第3
−ブチルジカーボネート(2.14g)を加え、そして
混合物を8時間撹拌し、冷却源を取り除いて温度を徐々
に室温にまで上昇させた。ジオキサンを減圧下に除去
し、残留溶液を酢酸エチル(10ml)で抽出した。水相
に酢酸エチル(15ml)を加えた。水相をpH2(1M
KHSO4)とし、さらに15mlの酢酸エチルを加えて
抽出した。有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液(15
ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下に濃縮し
て誘導体(4)(1.11g、50%)を無色油状物とし
て得た。 δH(220 MHz;重クロロホルム) 7.1(1H, m, NH), 6.0
(1H, m, CH=CH2), 5.45(1H, d, 19 Hz, CH=CHHトラン
ス), 5.30(1H, d, J 10 Hz, m, CH=CHHシス), 4.87(1H,
m, CH2), 1.41(8H, s, t-Bu)。 δC(100 MHz, 重クロロホルム) 174.5, 173.5(C1), 15
6.7, 155.2(C=O Boc), 132.6, 132.2(C3), 117.5(C4),
81.6, 80.3(C-Me3 Boc), 57.0, 55.6(C2), 28.1(CH3 Bo
c)。 m/z(Cl) 202((M+1)+, 2.4%), 163(20), 146((M-C
4H8)+, 65), 102((2M-CO2C4H8)+, 4.9), 86(0.6)。 (実
測値M+1+:202.1067 C9H16NO4として計算値:202.22
7)。 m/z(Cl) 202((M+1)+, 20.1%), 58((M+1-CO2)+, 1.1),
56(9.1)。 νmax(クロロホルム)/cm-1 1720, 1510, 1465。
【0022】5.エチルN−第3−ブチロキシカルボニ
ルビニルグリシネート(4)の分割 クエン酸−燐酸緩衝液(1M、15ml、pH4.2)中の
パパイン(Sigma社、タイプII、0.3g)、L−システ
イン(45mg)、EDTA4ナトリウム塩(1M、75
μl)の混合物を10分間撹拌した。ジクロロメタン
(3ml)とエタノール(2ml)の混合物中に溶解したラ
セミ体のN−第3ブチロキシカルボニル−D,L−ビニ
ルグリシン((4);0.5g、2.5mmol)を加えた。混
合物を37℃で2日間撹拌した。混合物を濾過(celit
eR)し、酢酸エチル(10ml)と水(10ml)で洗浄し
た。有機相を分離し、酢酸エチル(10ml)を加え、そ
して水相を硫酸水素カリウム(1M)で注意深く酸性に
してpH1(コンゴレッド)にした。混合物を振盪し、合
した有機層と洗浄液を炭酸水素ナトリウム溶液(5%、
2×5ml)で抽出し、水(10ml)および飽和塩化ナト
リウム溶液(10ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)
し、減圧下に濃縮した。残留物を溶出液として石油エー
テル(沸点、40〜60℃):酢酸エチル(10:1)
を使用するフラッシュクロマトグラフィーで精製して、
油状物としてエチルL−N−第3−ブチロキシカルボニ
ルビニルグリシネート(5)(0.2g、70%)を得
た。 δH(400 MHz;重クロロホルム) 5.83(1H, ddd, J 17,
14,7HZ, CH=CH2), 5.35(1H, dd, 17.1,8Hz, CH=CHHトラ
ンス), 5.30(1H, dd, J 10.3, 1.7 Hz, CH=CHHシス),
4.8(1H, m, CH), 4.17(2H, q, J 7.1 Hz, CH2CH3), 1.4
1(9H, s, t-Bu), 1.23(3H, t, J 7.1 Hz, CH2CH3)。 δC(100 MHz, 重クロロホルム) 170.6(C1), 154.7, 15
5.2(C=O Boc), 132.7(C3),117.0(C4), 79.9(C-Me3 Bo
c), 61.6(C2), 55.7(CH2Et), 28.1(CH3 Boc), 14.0(CH3
Et)。 m/z(Cl) 230((M+1)+, 0.8%), 174((M+1-C4H8)+, 18.
2), 156(13.8), 130((M+1-C4H8-CO2)+, 9.2), 100((M+1
-C4H8-CO2-C2H5)+, 23.1), 158(2.8%), (実測値M+
1+:230.1394 C11H20NO4として計算値:230,277)。 νmax(クロロホルム)/cm-1 1770, 1712, 1495c
m-1。
ルビニルグリシネート(4)の分割 クエン酸−燐酸緩衝液(1M、15ml、pH4.2)中の
パパイン(Sigma社、タイプII、0.3g)、L−システ
イン(45mg)、EDTA4ナトリウム塩(1M、75
μl)の混合物を10分間撹拌した。ジクロロメタン
(3ml)とエタノール(2ml)の混合物中に溶解したラ
セミ体のN−第3ブチロキシカルボニル−D,L−ビニ
ルグリシン((4);0.5g、2.5mmol)を加えた。混
合物を37℃で2日間撹拌した。混合物を濾過(celit
eR)し、酢酸エチル(10ml)と水(10ml)で洗浄し
た。有機相を分離し、酢酸エチル(10ml)を加え、そ
して水相を硫酸水素カリウム(1M)で注意深く酸性に
してpH1(コンゴレッド)にした。混合物を振盪し、合
した有機層と洗浄液を炭酸水素ナトリウム溶液(5%、
2×5ml)で抽出し、水(10ml)および飽和塩化ナト
リウム溶液(10ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)
し、減圧下に濃縮した。残留物を溶出液として石油エー
テル(沸点、40〜60℃):酢酸エチル(10:1)
を使用するフラッシュクロマトグラフィーで精製して、
油状物としてエチルL−N−第3−ブチロキシカルボニ
ルビニルグリシネート(5)(0.2g、70%)を得
た。 δH(400 MHz;重クロロホルム) 5.83(1H, ddd, J 17,
14,7HZ, CH=CH2), 5.35(1H, dd, 17.1,8Hz, CH=CHHトラ
ンス), 5.30(1H, dd, J 10.3, 1.7 Hz, CH=CHHシス),
4.8(1H, m, CH), 4.17(2H, q, J 7.1 Hz, CH2CH3), 1.4
1(9H, s, t-Bu), 1.23(3H, t, J 7.1 Hz, CH2CH3)。 δC(100 MHz, 重クロロホルム) 170.6(C1), 154.7, 15
5.2(C=O Boc), 132.7(C3),117.0(C4), 79.9(C-Me3 Bo
c), 61.6(C2), 55.7(CH2Et), 28.1(CH3 Boc), 14.0(CH3
Et)。 m/z(Cl) 230((M+1)+, 0.8%), 174((M+1-C4H8)+, 18.
2), 156(13.8), 130((M+1-C4H8-CO2)+, 9.2), 100((M+1
-C4H8-CO2-C2H5)+, 23.1), 158(2.8%), (実測値M+
1+:230.1394 C11H20NO4として計算値:230,277)。 νmax(クロロホルム)/cm-1 1770, 1712, 1495c
m-1。
【0023】有機層を飽和塩化ナトリウム溶液(10m
l)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして減圧下に濃
縮してD−N−第3−ブチロキシカルボニルビニルグリ
シン(6)(0.24g、90%)を得た。
l)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして減圧下に濃
縮してD−N−第3−ブチロキシカルボニルビニルグリ
シン(6)(0.24g、90%)を得た。
【0024】標準反応条件(トリフルオロ酢酸)を使用
するBoc基−脱保護は高いエナンチオマー純度を有す
る対応するアミノ酸を生ずる: L−ビニルグリシン{(S)−2−アミノ−3−ブテン
酸}:〔α〕D=+94.7°(H2O、25.8℃、c=
0.25) D−ビニルグリシン{(R)−2−アミノ−3−ブテン
酸}:〔α〕D=−96.3°(H2O、22.9℃、c=
0.46)。
するBoc基−脱保護は高いエナンチオマー純度を有す
る対応するアミノ酸を生ずる: L−ビニルグリシン{(S)−2−アミノ−3−ブテン
酸}:〔α〕D=+94.7°(H2O、25.8℃、c=
0.25) D−ビニルグリシン{(R)−2−アミノ−3−ブテン
酸}:〔α〕D=−96.3°(H2O、22.9℃、c=
0.46)。
Claims (5)
- 【請求項1】 (a) 出発試薬3−ブテンニトリル (b) ピンナー(Pinner)反応 (c) NClによるNHの置換 (d) 引き続く塩基接触によるネーバー(Naber)転位
からなるビニルグリシンを製造する方法。 - 【請求項2】 下記の反応スキーム1 【化1】 (式中、iはMeOH/HClを表し;iiはNaOCl
であり;iiiはOH-/H 2Oである)を特徴とする請求
項1記載の方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の反応工程を下記反応スキ
ーム 【化2】 (式中、V=H2O/EtOAc、R1OH中における加
水分解酵素であり、ここでR1=直鎖または分枝鎖のC1
〜C8−アルキル、より好ましくはC1〜C4−アルキ
ル、もっとも好ましくはC2−アルキルである)のN−
第3−ブトキシカルボニルビニルグリシンのエナンチオ
選択的エステル化を介する酵素分割により延長すること
からなる、エナンチオメリックに純粋の形でL−または
D−ビニルグリシンを製造する方法。 - 【請求項4】 加水分解酵素がリパーゼ、エステラーゼ
またはプロティナーゼである請求項3記載の方法。 - 【請求項5】 加水分解酵素がプロテアーゼ、好ましく
はチオールプロティナーゼである、請求項4記載の方
法。
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0649005A true JPH0649005A (ja) | 1994-02-22 |
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Family Applications (1)
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TWI276687B (en) * | 2004-06-30 | 2007-03-21 | Univ Nat Cheng Kung | Method for kinetic resolution of alpha-substituted acids and esters thereof by using papaya lipases |
US7714131B2 (en) * | 2005-09-23 | 2010-05-11 | Metabolex, Inc. | Process for the stereoselective preparation of (−)-halofenate and derivatives thereof |
CN108727427B (zh) * | 2017-04-24 | 2020-07-31 | 利尔化学股份有限公司 | 一种草铵膦合成方法 |
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US4275220A (en) * | 1979-08-06 | 1981-06-23 | Merck & Co., Inc. | Process for preparing amino acids and esters |
US4347375A (en) * | 1979-08-06 | 1982-08-31 | Merck & Co., Inc. | Process for preparing amino acids and esters |
US4806680A (en) * | 1986-03-17 | 1989-02-21 | Merck & Co., Inc. | 3-halovinylglycine antibacterial agents |
US4751296A (en) * | 1986-08-06 | 1988-06-14 | University Of Notre Dame Du Lac | Process for 4-halomethyl-azetidinones by cyclization of O-acylhydroxamates |
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GB8804424D0 (en) * | 1988-02-25 | 1988-03-23 | Allied Colloids Ltd | Process for producing unsaturated carboxylic acids |
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1997
- 1997-04-28 US US08/848,568 patent/US6069272A/en not_active Expired - Fee Related
- 1997-05-30 GR GR970401283T patent/GR3023637T3/el unknown
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GR3023637T3 (en) | 1997-08-29 |
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