JPWO2016199328A1 - 照明装置、撮像システムおよび照明方法 - Google Patents

照明装置、撮像システムおよび照明方法 Download PDF

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Abstract

照明装置(100)の制御部(101)は、撮像装置(200)より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、走査タイミング毎の撮像装置の撮像範囲を算出し、撮像範囲内に存在する被写体から撮像装置までの距離と撮像装置と自装置の位置関係を用いて、走査タイミング毎の照明範囲を決定し、走査タイミングに同期して、決定した照明範囲に照明光を照射するよう制御する。

Description

本開示は、撮像対象に照明光を照射する照明装置、撮像システムおよび照明方法に関する。
非特許文献1は、画像処理により映像に含まれるヘイズ(霧・もや等)による散乱光を除去する方法を開示する。この方法は、被写体までの距離によって変わる散乱光の影響をDark Channel Priorを用いて推定することにより散乱光を除去した画像を得ることができる。
He, Kaiming, Jian Sun, and Xiaoou Tang. "Single image haze removal using dark channel prior." Pattern Analysis and Machine Intelligence, IEEE Transactions on 33.12 (2011): 2341-2353
本開示は、空気中や水中において照明を用いた撮像を行う際に、散乱媒体(霧や水中の濁りなど)による照明光の散乱の影響を低減して撮像するために有効な照明装置を提供する。
本開示における照明装置は、撮像領域を所定の撮像単位毎に撮像する撮像装置によって撮像される被写体に、照明光を照射する照明装置である。照明装置は、撮像装置より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、走査タイミング毎の撮像装置の撮像範囲を算出し、撮像範囲内に存在する被写体から撮像装置までの距離と撮像装置と自装置の位置関係を用いて、走査タイミング毎の照明範囲を決定し、走査タイミングに同期して、決定した照明範囲に照明光を照射するよう制御する制御部を備える。
本開示における撮像システムは、撮像領域を所定の撮像単位毎に撮像する撮像装置と、撮像装置によって撮像される被写体に照明光を照射する少なくとも1つの照明装置とを備える。照明装置は、撮像装置より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、走査タイミング毎の撮像装置の撮像範囲を算出し、撮像範囲内に存在する被写体から撮像装置までの距離と撮像装置と自装置の位置関係を用いて、走査タイミング毎の照明範囲を決定し、走査タイミングに同期して、決定した照明範囲に照明光を照射するよう制御する制御部を備える。
本開示における照明方法は、撮像領域を所定の撮像単位毎に撮像する撮像装置によって撮像される被写体に照明装置から照明光を照射する照明方法である。照明方法は、撮像装置より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、走査タイミング毎の撮像装置の撮像範囲を算出し、撮像範囲内に存在する被写体から撮像装置までの距離と撮像装置と照明装置の位置関係を用いて、走査タイミング毎の照明範囲を決定し、走査タイミングに同期して、決定した照明範囲に照明光を照射する。
本開示によれば、空気中や水中における撮像時において、散乱媒体による散乱光の影響を軽減することができる。
実施の形態1に係る撮像システムを示す概略図である。 実施の形態1に係る撮像システムの機能構成を示すブロック図である。 距離分布の一例を示す図である。 距離分布の一例(詳細)を示す図である。 撮像装置の走査タイミングを説明する図である。 撮像装置の動作を説明する図である。 撮像部が撮像する撮像範囲を説明する図である。 実施の形態1に係る通常照明の動作を説明する図である。 実施の形態1に係る局所照明の動作を説明する図である。 実施の形態1に係る照明装置の動作を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係る撮像システムの効果(通常照明)を説明する図である。 実施の形態1に係る撮像システムの効果(局所照明)を説明する図である。 実施の形態1に係る通常照明による撮像画像を説明する図である。 実施の形態1に係る局所照明による撮像画像を説明する図である。 実施の形態2に係る撮像システムを示す概略図である。 実施の形態2に係る撮像システムの機能構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る照明選択方法を説明するフローチャートである。 実施の形態2に係る照明範囲を説明する図である。 実施の形態2に係る照明選択方法を説明する図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態1)
以下、図1〜図9を用いて、実施の形態1を説明する。
[1−1.構成]
[1−1−1.概要]
図1は、実施の形態1に係る撮像システム10を示す概略図である。図1に示すように、撮像システム10は、照明装置100と撮像装置200とを備える。照明装置100は、撮像装置200によって撮像される被写体300に照明光を照射する。撮像装置200は、照明装置100により照明光が照射された被写体300を、所定の撮像単位毎に撮像することにより、撮像画像を生成する。被写体300は、例えば本開示においては建造物の外壁である。また、本実施の形態では、図1に示すように、撮像装置200が被写体300の撮像領域301を撮像する場合を例に取って説明し、撮像領域301には、傷(亀裂など)や汚れなどの欠陥部302が存在する。
以下、照明装置100、撮像装置200の詳細な構成について、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態に係る撮像システム10の機能構成を示すブロック図である。
[1−1−2.撮像装置]
撮像装置200は、例えば、デジタルビデオカメラ、車載カメラなどである。本実施の形態では、撮像装置200は、TOF(Time Of Flight)カメラである。撮像装置200は、図2に示すように、制御部201と、撮像部202と、測距部203とを備える。
制御部201は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどを有する。制御部201は、撮像部202が行う撮像を、撮像情報を用いて制御する。撮像情報は、走査タイミングや露光時間等、撮像に関する情報を含む。
また、制御部201は、測距部203に被写体300から撮像部202までの距離を検出させる。制御部201は、撮像部202を制御するための撮像情報と測距部203が検出した距離情報を照明装置100に送信する。
撮像部202は、イメージセンサ及びレンズなどの光学系を有する。本実施の形態では、撮像部202のイメージセンサは、走査型CMOSイメージセンサである。撮像部202は、照明光が照射された被写体300を撮像することで、撮像画像を生成する。撮像部202は、撮像領域301が所定の撮像範囲毎に分割して撮像し、分割された複数の撮像範囲を走査することにより撮像領域301全体を撮像する。
測距部203は、TOF方式を用いて、撮像装置200から被写体300の撮像領域301までの距離を測定し、距離分布を生成する。距離分布は、撮像装置200もしくは照明装置100から見た被写体300までの画素ごとの距離の分布である。距離分布は、デプスマップ(Depth Map)とも呼ばれる。測距部203は距離分布を距離情報として制御部201に出力する。
図3A及び図3Bは、距離分布の一例を示す図である。例えば、図1の撮像システム10において、撮像装置200によって撮像される被写体300の撮像領域301に対する距離分布は、図3Aのようになる。図3Aは、撮像領域301内の被写体300が、撮像装置200から1.2mの距離離れた位置にあることを示している。
また、図3Bは、同じ配置で距離をより詳細に検出した場合の距離分布を示す。図3Bは、撮像領域301内の被写体300は、撮像装置200から1.1〜1.4mの距離に離れた位置にあることを示している。なお、被写体300は必ずしも平面形状であるとは限らない。本開示においては、いずれの距離分布を用いても、本開示の効果を得ることが出来る。
[1−1−3.照明装置]
図2に示すように、照明装置100は、制御部101と照明部102とを備える。
照明装置100は、撮像装置200の走査方向軸上付近に撮像装置200から一定距離隔離して配置することが望ましい。例えば、照明装置100は、撮像装置200が上下方向に走査する場合、撮像装置200の上下のどちらかに配置することが望ましい。これにより本実施の形態の効果を得やすくなる。
本開示では、撮像装置200は上下方向に走査するとし、照明装置100は図1に示すように、撮像装置200の上方に設置される。なお、照明装置100には、撮像システム10の設置時に、撮像装置200と照明装置100の位置関係が予め設定されるとする。
制御部101は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどを有する。制御部101は、撮像装置200より撮像情報と距離情報を取得する。制御部101は、撮像情報および距離情報に基づき、予め設定しておいた撮像装置200と照明装置100との位置関係を用いて、照明部102が照射する照明光の照明範囲と照明期間を決定し、照明部102を制御する。
照明部102は、制御部101が決定した照明範囲と照明期間に基づいて、被写体300に照射光を照射する。
[1−2.撮像動作]
図4は、撮像装置200の走査タイミングを説明する図である。図4は、撮像部202が有するCMOSイメージセンサの走査順序を示す。撮像装置200の制御部201は、撮像部202が撮像面401上をライン1からラインN(N>0の整数)まで、ライン単位に上から下へ順次走査するように制御する。図5は、撮像装置200の動作を説明する図である。図5は、撮像部202の走査タイミングと露光タイミングの関係を示す。図5において、矢印の長さは撮像部202の露光時間を示す。
制御部201は、撮像部202が図4で示す走査タイミングで順次走査するよう制御する。同時に、制御部201は、撮像部202が走査している間、走査しているラインを露光するよう制御する。制御部201は、撮像部202に、露光が終了した時点でライン上の画素値を読み出させる。例えば、撮像部202はライン1の露光が終了した時刻t2で、ライン1の1ライン分の画素値L−1を読み出す。図5に示すように、ラインNの撮像が終了すると、1フレームの撮像画像aが得られる。
撮像部202は、制御部201の制御に従って、最後のラインNの撮像が終了すると、次のフレームの撮像を開始する。撮像部202は、次のフレームにおいても、ライン1からラインNまで、走査タイミングに応じて、走査、露光、画素値読み出しの動作を繰り返す。
ここで、撮像画像aの画素値は、撮像部202が露光時間中に受光した光量に応じて決まる。このとき、隣接ラインの走査タイミングの時間差よりも露光時間が長いと、隣接ラインが同時に露光中となる期間が生じる。図5においては、時刻t1〜時刻t2の期間は、ライン1とライン2が同時に露光中となる。このように、各ラインの露光時間が長くなると、同時に露光中となる隣接ライン数が増加することとなる。
図6は、撮像部202の撮像範囲603を説明する図である。撮像部202は走査タイミングに応じて、撮像領域301を所定の撮像範囲603毎に分けて撮像する。図6は、図5の時刻t1〜時刻t2の区間における1フレームの撮像領域301において、撮像部202が露光中の撮像範囲603を示す。図6に示すように撮像範囲603は、図4のライン1に対応する走査領域601と、ライン2に対応する走査領域602で構成される。なお、図6は、撮像部202のイメージセンサ上では像が倒立して結像することから、図4のライン1、ライン2の上下左右が反転していることを示している。
[1−3.照明モード]
本開示の照明装置100は通常照明と局所照明の2つの照明モードを有する。
[1−3−1.通常照明]
図7は、本実施の形態に係る通常照明の動作を説明する図である。図7は、外壁である被写体300を側面(図1の点A側)から見た図である。
図7は、撮像装置200が、視点位置Pから、撮像領域301を撮像範囲603単位で撮像することを示す。図7における撮像範囲603は、図4の撮像面401上のライン1に対応する走査領域601と、ライン2に対応する走査領域602で構成される。また、図7は、照明装置100が、照明位置Qから被写体300上の照明範囲705に照明光を照射することを示す。図7に示すように、通常照明における照明範囲705は、撮像領域301を包含する範囲となる。
すなわち、照明装置100が照明範囲705を照明している状態で、撮像装置200は走査タイミングに応じて、撮像範囲603毎に順次撮像し、撮像領域301を撮像する。
[1−3−2.局所照明]
図8は、本実施の形態に係る局所照明の動作を説明する図である。図8は、外壁である被写体300を側面(図1の点A側)から見た図である。
図8は、撮像装置200が、視点位置Pから、撮像領域301を撮像範囲603単位で撮像することを示す。図8に示す撮像範囲603は、図4の撮像面401上のライン1に対応する走査領域601と、ライン2に対応する走査領域602で構成される。また、図8は、照明装置100が、照明位置Qから被写体300上の撮像範囲603に照明光を照射することを示す。すなわち、局所照明においては、照明装置100の照明範囲805は撮像装置200の撮像範囲603と実質的に一致する。
[1−4.照明動作]
図9は、本実施の形態に係る照明装置100の動作(照明方法)を説明するフローチャートである。図9は、1フレーム分の撮像画像を撮像する場合のフローチャートである。照明装置100は、必要なフレーム数分、この処理を繰り返す。
まず、照明装置100の制御部101は、予め設定されている照明装置100に対する撮像装置200の姿勢情報を取得する。姿勢情報は、照明装置100と撮像装置200の3次元的な相対関係を示す位置情報と方向情報を含む(ステップS901)。ここで、位置情報は、x軸、y軸、z軸の3次元座標系で示される。また、方向情報は、ヨー軸、ピッチ軸、ロール軸の3つの回転軸で示される。
次に、制御部101は、撮像装置200より撮像部202の撮像情報を取得する(ステップS902)。撮像情報は、走査タイミング、露光時間、撮像領域の情報を含む。次に、制御部101は、撮像装置200より被写体の距離情報を取得する(ステップS903)。距離情報は、撮像領域301内の被写体から撮像装置200までの距離分布である。なお、ステップS901〜S903は同時に行っても、これ以外の順序で行っても構わない。
制御部101は、局所照明を行うかどうかを所定の条件を用いて判断する(ステップS904)。ここで、所定の条件について説明する。
制御部101は、例えば、所定の条件として、散乱媒体による散乱の影響(散乱光の散乱強度)を用いてもよい。制御部101は、散乱の影響が少ない場合、すなわち散乱強度が所定の値より小さい場合、通常照明に切り替えても良い。本実施の形態は、一般的な走査型CMOSイメージセンサを用いたカメラの特性を利用しているため、照明を通常照明に切り替えることで、通常の撮像への切り替えは速やかに行える。このように散乱強度に応じて通常照明に切り替えることで、距離計測や照明範囲の決定等の演算を削減することが出来る。
また、制御部101は、照射光の位置ずれを検出し、位置ずれが起きていると判断した場合は、通常照明を選択してもよい。制御部101は、制御部101が決定した照明範囲805と照明部102により実際に照明された照明光の位置ずれの大きさを検出し、位置ずれの大きさが所定の大きさより大きくなった場合に、通常照明に切り替える。
また、制御部101は、撮像装置200から取得した距離情報が正しくない場合、若しくは、撮像装置200から距離情報を取得できなかった場合、距離が所定の範囲外の値であると判断し、通常照明に切り替える。
なお、散乱強度や照明範囲の位置ずれの検出方法は、本開示の本質ではないので、説明は割愛するが、散乱強度および照明範囲の位置ずれの検出ができれば、どのような方法でも利用可能である。
制御部101は、局所照明を行わないと判断した場合(ステップS904でNo)、図7に示すように、撮像領域301を包含する範囲を照明範囲705として決定する(ステップS908)。また、制御部101は、撮像装置200が1フレーム分の撮像を終了する期間を照明期間とする。照明部102は、制御部101が決定した照明範囲705に、決定された照明期間、照明光を照射する(ステップS909)。なお、制御部101は撮像部202の走査タイミング毎に、撮像領域301を包含する範囲を照明してもよい。
制御部101は、局所照明を行うと判断した場合(ステップS904でYesの場合)、撮像部202の走査タイミング毎に、取得した姿勢情報、撮像情報、および距離情報を用いて照明範囲805を決定する(ステップS905)。制御部101は、図8において、照明装置100の照明位置Qに対する撮像装置200の視点位置P、姿勢情報および距離情報が既知であれば、撮像部202の露光中の撮像範囲603に対する照明位置Qから見た照明範囲805を幾何学的に求めることができる。この手順は一般的なステレオ視の考え方と同じであるので詳細な説明は省略する。また、制御部101は、撮像部202の露光時間を照明期間とする。
なお、イメージセンサ上のライン領域が実際に撮像する実空間の領域形状は、撮像装置200のレンズ歪みの影響を受ける。従って、レンズ歪みの影響が無視できない場合、イメージセンサ上のライン領域に対応した撮像範囲603に照明範囲805を実質的に一致させる。レンズ歪による形状補正は、ステレオカメラのカメラキャリブレーション技術や一般のデジタルカメラの歪曲歪補正で用いられる。このように、レンズ歪の影響を考慮することで、より正確に撮像範囲603に照明範囲805を一致させることが可能になる。
制御部101は、撮像部202の走査タイミングおよび露光時間に同期して、照明部102に、ステップS905で決定された照明範囲805に照明光を照射させるよう制御する(ステップS906)。制御部101は、撮像領域301の中に未撮像領域があるかを判断する(ステップS907)。制御部101は、撮像領域301内に未撮像領域が有ると判断した場合(ステップS907のYesの場合)はステップS905に戻る。
撮像部202は、ライン1の撮像が終了すると、ライン2の撮像に移行する。この場合、露光中の領域である撮像範囲はライン2、ライン3となる。制御部101は、ライン1、ライン2の場合と同様に、ライン2、ライン3に対応する撮像範囲を照明位置Qから見た方向を求め、照明範囲805を決定する。照明部102は、撮像装置200のライン2、ライン3の露光期間に同期して、被写体300の撮像範囲を照明する。以降の走査に対しても同様に撮像範囲に合わせて照明範囲805を順次シフトし、最終ライン(ラインN)の走査が終わると、処理を終了し、次のフレームに対する照明動作として、ライン1から同様の動作を繰り返す。ここで、被写体300が動いている場合のように、撮像領域301の距離分布が時間とともに変化する場合、同じラインの撮像に対する照明範囲805も変化することとなる。
制御部101は、撮像領域301の撮像が完了したと判断した場合は(ステップS907のNoの場合)、撮像を終了する。
[1−5.効果等]
以上のように、本実施の形態の照明装置100の制御部101は、まず、撮像装置200より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、走査タイミング毎の撮像装置200の撮像範囲603を算出する。次に、制御部101は、撮像範囲内に存在する被写体300から撮像装置200までの距離と、撮像装置200と照明装置100との位置関係を用いて、走査タイミング毎の照明範囲を決定する。次に、制御部101は、走査タイミングに同期して、決定した照明範囲に照明光を照射するよう制御する。
これにより、被写体300と撮像装置200の間に散乱媒体が存在する場合、照明光による散乱を低減させることができる。
従って、撮像装置200は、コントラストの高い映像を撮像することが可能となる。
以下、本実施の形態の効果について、詳細に説明する。
図10A及び図11Bは、実施の形態1に係る撮像システム10の照明効果を説明する図である。図10Aは、図7の通常照明において、被写体300と撮像装置200の間に散乱媒体400が存在する場合の照明状態を示す。また、図10Bは、図8の局所照明において、被写体300と撮像装置200の間に散乱媒体400が存在する場合の照明状態を示す。
図10Aに示すように、通常照明の場合、照明装置100は、撮像領域301を包含する範囲を照明範囲705として設定する。この時、照明装置100の照明位置Qと照明範囲705とによって囲まれる空間と、撮像装置200の視点位置Pと撮像範囲603とによって囲まれる空間とが重複する重複空間706(図10Aの斜線部)が生じる。重複空間706は、照明装置100からの照明範囲705を照明する照明光の光路と、撮像範囲603からの撮像装置200を露光する反射光の光路とが重なる空間である。重複空間706を通過する光線が散乱媒体400により散乱することよって生じる散乱光は、撮像範囲603の画像に上乗せされる。図10Aの状態は、他の撮像範囲でも同様であるので、説明を省略する。これにより撮像画像の輝度が増し、コントラストの低い撮像画像が得られる。
一方、図10Bに示すように、局所照明の場合、照明部102は、露光中の撮像範囲603のみを照明する。この時、照明装置100の照明位置Qと照明範囲805(撮像範囲603)とによって囲まれる空間と、撮像装置200の視点位置Pと撮像範囲603とによって囲まれる空間とが重なる重複空間806(図10Bの斜線部)が生じる。重複空間806は、照明装置100からの照明範囲805(撮像範囲603)を照明する照明光の光路と、撮像範囲603からの撮像装置200を露光する反射光の光路とが重なる空間である。この場合も、散乱媒体400による散乱光が重複空間806で生じ、撮像範囲603の映像に上乗せされる。図10Bの状態は、他の撮像範囲でも同様であるので、説明を省略する。図10A、図10Bから分かるように、通常照明の重複空間706に比べて局所照明の重複空間806は小さいため、散乱光が撮像画像に与える影響が低減される。従って、撮像画像のコントラスト低下を低減させることが可能になる。
図11A及び図11Bは、実施の形態1に係る撮像画像の一例を示す図である。図11Aは、通常照明で撮像された撮像画像、図11Bは局所照明で撮像された撮像画像を示す。
図11Aの撮像画像は、被写体300内の欠陥部302は散乱光の影響で、周辺の明るさと明るさが近くなり、欠陥部302が視認し辛い、コントラストの低い画像となっている。これに対して、図11Bの撮像画像は、局所照明により散乱光が抑えられた結果、被写体300のコントラストを維持し、欠陥部302を視認しやすい画像となる。
以上の効果は、イメージセンサが瞬時には局所的に撮像していることに基づき、これに合わせた局所照明を用いることで、撮像画像に影響を与える散乱光の発生を減らすことで得られる。このため、露出時間を短くし、瞬時的な撮像領域を狭くすると本開示の効果を得やすい。
また、照明装置100と撮像装置200の位置関係について、撮像装置200に対して走査方向(図4の上下方向)に照明装置100を配置することが望ましい。これは、照明装置100からの照明光の光路と撮像装置200の露光領域の重なり範囲を小さくできることによる。また、撮像装置200と照明装置100の位置が近いと、図10Bに示す散乱領域806(散乱光が重畳される領域)が増すため、撮像装置200から離れた位置に照明装置100を配置し、照明方向と撮像方向に差を設けることが望ましい。
このように、本実施の形態は、一般的な走査型CMOSイメージセンサを用いたカメラの特性を利用しながら、照明光による散乱の影響を低減できるという効果があり、静止画のみならず、動画にも適用可能である。
(実施の形態2)
以下、図12〜16を用いて、実施の形態2を説明する。一般的に、撮像範囲をできるだけ均一かつ充分な照度で照らすために、複数の照明を組み合わせる場合がある。実施の形態2では、複数の照明装置を用いた照明方法を説明する。
[2−1.構成]
図12は、本実施の形態に係る撮像システム20を示す概略図である。図12に示すように、撮像システム20は、2つの照明装置110、120と、撮像装置210と、選択装置500とを備える。図12において、実施の形態1と同じ要素に対しては、同符号を付与し、説明を省略する。
照明装置110および照明装置120は被写体300に照明光を照射する。
撮像装置210は、照明装置110、120により照明光が照射された被写体300を撮像することで、撮像画像を生成する。
選択装置500は、照明装置110と、照明装置120と、撮像装置210と接続され、各装置から取得した情報に応じて、使用する照明装置の選択を行う。
図12に示すように、実施の形態1と実施の形態2の違いは、照明装置が複数になったことである。各照明装置は、撮像装置200が上下方向に走査する場合、撮像装置210の上下のどちらか、あるいは上下両側に配置することが望ましい。本実施の形態では、撮像装置210の走査方向の前後(図12における撮像装置210の上下)にそれぞれ1つずつ照明装置を配置している。
以下、照明装置110、120、撮像装置210、選択装置500の詳細な構成について、図13を用いて説明する。図13は、本実施の形態に係る撮像システム20の機能構成を示すブロック図である。
[2−1−1.撮像装置]
撮像装置210は、例えば、デジタルビデオカメラ、車載カメラなどである。撮像装置210は、図13に示すように、制御部211と、撮像部202とを備える。本実施の形態の撮像装置210は、実施の形態1で説明した測距部203を有していない。撮像部202は、実施の形態1と同様の動作を行うので、同符号を付与し、説明を省略する。
制御部211は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどを有する。制御部211は、撮像部202が行う撮像を、撮像情報を用いて制御する。撮像情報は、走査タイミングや露光時間等、撮像に関する情報を含む。制御部211は、撮像部202を制御するための撮像情報を照明装置110および照明装置120に送信する。また、制御部211は、撮像情報を選択装置500に送信する。
撮像装置210の撮像動作は実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
[2−1−2.照明装置]
照明装置110と照明装置120は同じ構成であるため、ここでは、照明装置110のみ説明する。照明装置110は、制御部111、照明部102、測距部113を備える。本実施の形態の照明装置110は、実施の形態1と異なり、測距部113を有する。照明部102は、実施の形態1と同様の動作を行うので、同符号を付与し、説明を省略する。
制御部111は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどを有する。制御部111は、撮像装置210より撮像情報を取得する。制御部111は、測距部113に、取得した撮像情報を用いて、距離情報を生成させる。制御部111は、撮像情報および距離情報に基づき、予め設定しておいた撮像装置210と照明装置110との位置関係を用いて、照明部102が照射する照明光の照明範囲と照明期間を決定し、照明部102を制御する。制御部111の照明範囲の決定方法は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
照明部102は、制御部111が決定した照明範囲と照明期間に基づいて、被写体300に照射光を照射する。
測距部113は、制御部111から出力された撮像情報を用いて、例えば、TOF方式を用いて、撮像装置210から被写体300の撮像領域301までの距離を測定し、距離分布を生成する。測距部113は距離分布を距離情報として制御部111に出力する。
[2−1−3.選択装置]
選択装置500は、制御部501を有する。制御部501は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどを有する。制御部501は、照明装置110、120より距離情報を取得する。また、制御部501は、撮像装置210より撮像情報を取得する。制御部501は、距離情報と、予め設定しておいた撮像装置210と照明装置110、120との位置関係を示す位置情報を用いて、照明装置110、照明装置120のそれぞれに対して、使用するかどうかを選択する。
[2−2.動作]
図14は実施の形態2の選択装置500の動作を示すフローチャートである。
まず、制御部501は、予め設定されている照明装置110および照明装置120に対する撮像装置210の姿勢情報を取得する(ステップS1401)。姿勢情報は、照明装置100、照明装置120と撮像装置210の3次元的な相対関係を示す位置情報と方向情報を含む。
次に、制御部501は、撮像装置210より撮像部202の撮像情報を取得する(ステップS1402)。撮像情報は、走査タイミング、露光時間、撮像領域301の情報を含む。
次に、制御部501は、照明装置110と照明装置120の両方または、いずれか一方から撮像装置210から被写体300までの距離情報を取得する(ステップS1403)。
制御部501は、取得した撮像情報と距離情報と位置情報を用いて、照明装置110と照明装置120のいずれを使用するかを選択する(ステップS1404)。選択された照明装置は、実施の形態1と同様の動作を行う。
以下、照明装置の選択方法について図15、図16を用いて説明する。図15は、本実施の形態に係る照明装置の照明範囲を説明する図である。図15は、外壁である被写体300を側面から見た図である。
図15は、撮像装置210が、視点位置Pから、撮像領域301を撮像範囲603単位で撮像することを示す。図15における撮像範囲603は、図4の撮像面401上のライン1に対応する走査領域601と、ライン2に対応する走査領域602で構成される。また、図15は、照明装置110が、照明位置Q1から被写体300上の撮像範囲603に照明光を照射することを示す。また、照明装置120が、照明位置Q2から被写体300上の撮像範囲603に照明光を照射することを示す。すなわち、照明装置110、120のそれぞれの照明範囲815、825は、撮像範囲603と実質的に重なる。
制御部501は、散乱媒体400による散乱光の影響の大小または散乱光の影響の大小と光量を加味して照明装置を選択する。散乱光の影響の大小は、撮像装置210の視点位置Pと撮像範囲603とによって囲まれる空間と、照明位置と照明範囲とによって囲まれる空間とが重なる重複空間の大小で判断することが出来る。
図16は、本実施の形態に係る照明装置の選択方法を説明する図である。図16は、外壁である被写体300を側面から見た図である。図16において、図15と同じ構成要素には同符号を付与し、説明を省略する。
図16において、点R1、点R2、点R3で囲まれた重複空間816(図16の縦線部と格子部)は、照明装置110の照明位置Q1と照明範囲815(撮像範囲603)とによって囲まれる空間と、撮像装置210の視点位置Pと撮像範囲603とによって囲まれる空間とが重なる空間である。また、点R1、点R2、点R4で囲まれた重複空間826(図16の横線部と格子部)は、照明装置120の照明位置Q2と照明範囲825(撮像範囲603)とによって囲まれる空間と、撮像装置210の視点位置Pと撮像範囲603とによって囲まれる空間とが重なる空間である。図16の場合、重複空間826より重複空間816の方が大きいことが分かる。
このため、選択装置500の制御部501は、重複空間816の方が散乱媒体400による散乱光の撮像画像への影響が大きいと判断できる。すなわち、制御部501は、照明装置110で照明するより、照明装置120で照明した方が、散乱光の影響が小さいと判断できる。
また、制御部501は、照明光の光量を加味する場合は、被写体300から各照明装置までの距離情報を用いる。制御部501は、被写体300との距離が小さい照明装置の方が、光量が大きいと判断する。図16の場合、制御部501は、照明位置Q1の方が被写体300に近いので、照明装置110の光量が大きいと判断する。この場合、重複空間816、826の大きさと光量から、制御部501は、照明装置120の方が、散乱光の影響が小さいと判断し、照明装置120を選択する。
更に、厳密に判断するためには、散乱の方向依存性を加味して判断してもよい。ここで、散乱の方向依存性とは、照明光線の方向に対する散乱光の方向別強度を指す。方向依存性は、撮像装置と照明装置の位置関係で判断可能である。図16の場合、制御部501は、視点位置Pと照明位置Q1の距離と、視点位置Pと照明位置Q2の距離を比較する。図16の場合、視点位置Pと照明位置Q1の距離が視点位置Pと照明位置Q2の距離より小さいので、制御部501は、照明位置Q1に位置する照明装置110の方が散乱の方向依存性が高いと判断し、照明装置120を選択する。
なお、2つの照明装置110、120間で散乱光の影響の差異が小さい場合、光量確保を優先して2つの照明装置110、120を同時に選択し、それぞれが実施の形態1で説明した照明装置の動作を行うように制御しても良い。
[2−3.効果等]
以上のように、本実施の形態の撮像システムは、撮像領域を所定の撮像単位毎に撮像する撮像装置210と、撮像装置210の被写体に照明光を照射する複数の照明装置110、120とを備える。選択装置500の制御部501は、撮像範囲603内に存在する被写体300から撮像装置210までの距離と、撮像装置210と複数の照明装置の位置関係を用いて、複数の照明装置の中から使用する照明装置を選択する機能を有する。
これにより、複数の照明装置を用いて均一な照明を行いながら実施の形態1と同様に照明光による散乱光の影響を低減することができる。
従って、撮像装置210は、コントラストの高い映像を撮像することが可能となる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1〜2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1〜2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
各実施の形態では、イメージセンサの走査が1方向のみの例で説明したが、撮像素子面を同時に複数領域走査する場合も、個々の露光中の領域に対して局所的に照明を行うことで同様の効果が得られる。
また、被写体までの距離検出の精度やカメラ姿勢の設定精度・走査のタイミングや露出時間の誤差などにより、正確な照明範囲が得られない場合には、誤差を含めたより広い照明範囲を設定しても、本実施例の効果が得られる。また、上記の誤差が一定以上の場合、撮像領域全体を照明する通常照明に切り替えてもよい。これにより、照明を欠くことによる撮像もれを防ぐことが出来る。
また、撮像画像において照明が一部欠けている(暗く写る領域の有無により判断)ことを判断し、照明範囲を広げることで撮像の欠損を防ぐようにしてもよい。
また、画像処理によるコントラスト強調やhazeremoval処理(非特許文献1など)を併用してもよい。画像処理を併用することで散乱光の影響を更に低減させることができる。画像処理のみでは撮像素子の諧調不足による効果限界が生じるが、本実施の形態を組み合わせることで、この限界を超えて散乱光の影響を抑えることが可能となる。
また、実施の形態1においては、TOF方式で距離検出を行ったが、これに限定されない。距離検出は、撮像装置を複数台用いたステレオ方式で実現してもよいし、パターン光投影による三角測量方式など、既存の測距方式のいずれを用いても良い。
ステレオ方式で距離検出を行う場合、ステレオカメラの照明を本開示に基づいて行うことで、映像が鮮明になり、ステレオ距離算出の精度が向上する。すなわち、ステレオ距離算出の精度が向上することで、照明範囲の算出精度も向上させることができる。このように、ステレオカメラで行うと距離検出精度と散乱光抑制の精度を相乗的に改善することができる。
また、被写体までの距離が既知あるいは固定の場合、距離を逐次検出せずに予め設定した距離に基づいて照明範囲を設定してもよい。
また、距離が時間など他の参照可能な情報と紐付けられる場合にも、距離を逐次検出せずに、算出した距離に基づいて照明範囲を設定すれば良い。
また、本開示においては、撮像部202は、隣接する2つのラインを同時に露光していたが、露光時間が短くなると単一のラインのみが照明対象となる場合もある。逆に、撮像部202の露光時間が長くなると、連続する3つのライン以上が照明対象となる。このように、照明範囲は、イメージセンサの走査タイミングのみならず、撮像部202の露光時間にも依存し、露光時間の長さに応じて決定される。
また、撮像部のレンズ歪み情報を用い、逆歪みを照明部の照明パターンとして加えてもよい。
また、各実施の形態において、測距部は、撮像装置か照明装置のいずれかが有していたが、別の装置が有し、その装置から距離情報を取得しても良い。
また、実施の形態1の撮像装置および照明装置を実施の形態2に適用してもよい。また、逆に、実施の形態2の撮像装置および照明装置を実施の形態1に適用してもよい。いずれの場合も、距離情報を撮像システム内のいずれかの装置から取得できればよい。
また、実施の形態2における選択装置の機能を撮像装置または照明装置が有してもよい。
また、実施の形態2においては、照明装置が2台の場合について説明したが、3台以上の照明装置を用いても構わない。
また、実施の形態2において、照明装置の選択を走査タイミング毎に行ってもよいし、フレーム単位におこなってもよい。
また、本開示では被写体は建造物の外壁としたが、撮像装置が撮像する被写体であれば、どのようなものでも構わない。
なお、各実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、撮像装置用の照明装置に適用可能である。具体的には、デジタルビデオカメラ、車載カメラ、水中カメラ、監視カメラなどの照明に、本開示は適用可能である。
10,20 撮像システム
100,110,120 照明装置
113,203 測距部
101,111,201,211,501 制御部
102 照明部
200,210 撮像装置
202 撮像部
300 被写体(外壁)
301 撮像領域
302 欠陥部
400 散乱媒体
401 撮像面
500 選択装置
601,602 走査領域
603 撮像範囲
705,805,815,825 照明範囲
706,806,816,826 重複空間
本開示は、撮像対象に照明光を照射する照明装置、撮像システムおよび照明方法に関する。
非特許文献1は、画像処理により映像に含まれるヘイズ(霧・もや等)による散乱光を除去する方法を開示する。この方法は、被写体までの距離によって変わる散乱光の影響をDark Channel Priorを用いて推定することにより散乱光を除去した画像を得ることができる。
He, Kaiming, Jian Sun, and Xiaoou Tang. "Single image haze removal using dark channel prior." Pattern Analysis and Machine Intelligence, IEEE Transactions on 33.12 (2011): 2341-2353
本開示は、空気中や水中において照明を用いた撮像を行う際に、散乱媒体(霧や水中の濁りなど)による照明光の散乱の影響を低減して撮像するために有効な照明装置を提供する。
本開示における照明装置は、撮像領域を所定の撮像単位毎に撮像する撮像装置によって撮像される被写体に、照明光を照射する照明装置である。照明装置は、撮像装置より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、走査タイミング毎の撮像装置の撮像範囲を算出し、撮像範囲内に存在する被写体から撮像装置までの距離と撮像装置と自装置の位置関係を用いて、走査タイミング毎の照明範囲を決定し、走査タイミングに同期して、決定した照明範囲に照明光を照射するよう制御する制御部を備える。
本開示における撮像システムは、撮像領域を所定の撮像単位毎に撮像する撮像装置と、撮像装置によって撮像される被写体に照明光を照射する少なくとも1つの照明装置とを備える。照明装置は、撮像装置より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、走査タイミング毎の撮像装置の撮像範囲を算出し、撮像範囲内に存在する被写体から撮像装置までの距離と撮像装置と自装置の位置関係を用いて、走査タイミング毎の照明範囲を決定し、走査タイミングに同期して、決定した照明範囲に照明光を照射するよう制御する制御部を備える。
本開示における照明方法は、撮像領域を所定の撮像単位毎に撮像する撮像装置によって撮像される被写体に照明装置から照明光を照射する照明方法である。照明方法は、撮像装置より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、走査タイミング毎の撮像装置の撮像範囲を算出し、撮像範囲内に存在する被写体から撮像装置までの距離と撮像装置と照明装置の位置関係を用いて、走査タイミング毎の照明範囲を決定し、走査タイミングに同期して、決定した照明範囲に照明光を照射する。
本開示によれば、空気中や水中における撮像時において、散乱媒体による散乱光の影響を軽減することができる。
実施の形態1に係る撮像システムを示す概略図である。 実施の形態1に係る撮像システムの機能構成を示すブロック図である。 距離分布の一例を示す図である。 距離分布の一例(詳細)を示す図である。 撮像装置の走査タイミングを説明する図である。 撮像装置の動作を説明する図である。 撮像部が撮像する撮像範囲を説明する図である。 実施の形態1に係る通常照明の動作を説明する図である。 実施の形態1に係る局所照明の動作を説明する図である。 実施の形態1に係る照明装置の動作を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係る撮像システムの効果(通常照明)を説明する図である。 実施の形態1に係る撮像システムの効果(局所照明)を説明する図である。 実施の形態1に係る通常照明による撮像画像を説明する図である。 実施の形態1に係る局所照明による撮像画像を説明する図である。 実施の形態2に係る撮像システムを示す概略図である。 実施の形態2に係る撮像システムの機能構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る照明選択方法を説明するフローチャートである。 実施の形態2に係る照明範囲を説明する図である。 実施の形態2に係る照明選択方法を説明する図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態1)
以下、図1〜図9を用いて、実施の形態1を説明する。
[1−1.構成]
[1−1−1.概要]
図1は、実施の形態1に係る撮像システム10を示す概略図である。図1に示すように、撮像システム10は、照明装置100と撮像装置200とを備える。照明装置100は、撮像装置200によって撮像される被写体300に照明光を照射する。撮像装置200は、照明装置100により照明光が照射された被写体300を、所定の撮像単位毎に撮像することにより、撮像画像を生成する。被写体300は、例えば本開示においては建造物の外壁である。また、本実施の形態では、図1に示すように、撮像装置200が被写体300の撮像領域301を撮像する場合を例に取って説明し、撮像領域301には、傷(亀裂など)や汚れなどの欠陥部302が存在する。
以下、照明装置100、撮像装置200の詳細な構成について、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態に係る撮像システム10の機能構成を示すブロック図である。
[1−1−2.撮像装置]
撮像装置200は、例えば、デジタルビデオカメラ、車載カメラなどである。本実施の形態では、撮像装置200は、TOF(Time Of Flight)カメラである。撮像装置200は、図2に示すように、制御部201と、撮像部202と、測距部203とを備える。
制御部201は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどを有する。制御部201は、撮像部202が行う撮像を、撮像情報を用いて制御する。撮像情報は、走査タイミングや露光時間等、撮像に関する情報を含む。
また、制御部201は、測距部203に被写体300から撮像部202までの距離を検出させる。制御部201は、撮像部202を制御するための撮像情報と測距部203が検出した距離情報を照明装置100に送信する。
撮像部202は、イメージセンサ及びレンズなどの光学系を有する。本実施の形態では、撮像部202のイメージセンサは、走査型CMOSイメージセンサである。撮像部202は、照明光が照射された被写体300を撮像することで、撮像画像を生成する。撮像部202は、撮像領域301が所定の撮像範囲毎に分割して撮像し、分割された複数の撮像範囲を走査することにより撮像領域301全体を撮像する。
測距部203は、TOF方式を用いて、撮像装置200から被写体300の撮像領域301までの距離を測定し、距離分布を生成する。距離分布は、撮像装置200もしくは照明装置100から見た被写体300までの画素ごとの距離の分布である。距離分布は、デプスマップ(Depth Map)とも呼ばれる。測距部203は距離分布を距離情報として制御部201に出力する。
図3A及び図3Bは、距離分布の一例を示す図である。例えば、図1の撮像システム10において、撮像装置200によって撮像される被写体300の撮像領域301に対する距離分布は、図3Aのようになる。図3Aは、撮像領域301内の被写体300が、撮像装置200から1.2mの距離離れた位置にあることを示している。
また、図3Bは、同じ配置で距離をより詳細に検出した場合の距離分布を示す。図3Bは、撮像領域301内の被写体300は、撮像装置200から1.1〜1.4mの距離に離れた位置にあることを示している。なお、被写体300は必ずしも平面形状であるとは限らない。本開示においては、いずれの距離分布を用いても、本開示の効果を得ることが出来る。
[1−1−3.照明装置]
図2に示すように、照明装置100は、制御部101と照明部102とを備える。
照明装置100は、撮像装置200の走査方向軸上付近に撮像装置200から一定距離隔離して配置することが望ましい。例えば、照明装置100は、撮像装置200が上下方向に走査する場合、撮像装置200の上下のどちらかに配置することが望ましい。これにより本実施の形態の効果を得やすくなる。
本開示では、撮像装置200は上下方向に走査するとし、照明装置100は図1に示すように、撮像装置200の上方に設置される。なお、照明装置100には、撮像システム10の設置時に、撮像装置200と照明装置100の位置関係が予め設定されるとする。
制御部101は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどを有する。制御部101は、撮像装置200より撮像情報と距離情報を取得する。制御部101は、撮像情報および距離情報に基づき、予め設定しておいた撮像装置200と照明装置100との位置関係を用いて、照明部102が照射する照明光の照明範囲と照明期間を決定し、照明部102を制御する。
照明部102は、制御部101が決定した照明範囲と照明期間に基づいて、被写体300に照射光を照射する。
[1−2.撮像動作]
図4は、撮像装置200の走査タイミングを説明する図である。図4は、撮像部202が有するCMOSイメージセンサの走査順序を示す。撮像装置200の制御部201は、撮像部202が撮像面401上をライン1からラインN(N>0の整数)まで、ライン単位に上から下へ順次走査するように制御する。図5は、撮像装置200の動作を説明する図である。図5は、撮像部202の走査タイミングと露光タイミングの関係を示す。図5において、矢印の長さは撮像部202の露光時間を示す。
制御部201は、撮像部202が図4で示す走査タイミングで順次走査するよう制御する。同時に、制御部201は、撮像部202が走査している間、走査しているラインを露光するよう制御する。制御部201は、撮像部202に、露光が終了した時点でライン上の画素値を読み出させる。例えば、撮像部202はライン1の露光が終了した時刻t2で、ライン1の1ライン分の画素値L−1を読み出す。図5に示すように、ラインNの撮像が終了すると、1フレームの撮像画像aが得られる。
撮像部202は、制御部201の制御に従って、最後のラインNの撮像が終了すると、次のフレームの撮像を開始する。撮像部202は、次のフレームにおいても、ライン1からラインNまで、走査タイミングに応じて、走査、露光、画素値読み出しの動作を繰り返す。
ここで、撮像画像aの画素値は、撮像部202が露光時間中に受光した光量に応じて決まる。このとき、隣接ラインの走査タイミングの時間差よりも露光時間が長いと、隣接ラインが同時に露光中となる期間が生じる。図5においては、時刻t1〜時刻t2の期間は、ライン1とライン2が同時に露光中となる。このように、各ラインの露光時間が長くなると、同時に露光中となる隣接ライン数が増加することとなる。
図6は、撮像部202の撮像範囲603を説明する図である。撮像部202は走査タイミングに応じて、撮像領域301を所定の撮像範囲603毎に分けて撮像する。図6は、図5の時刻t1〜時刻t2の区間における1フレームの撮像領域301において、撮像部202が露光中の撮像範囲603を示す。図6に示すように撮像範囲603は、図4のライン1に対応する走査領域601と、ライン2に対応する走査領域602で構成される。なお、図6は、撮像部202のイメージセンサ上では像が倒立して結像することから、図4のライン1、ライン2の上下左右が反転していることを示している。
[1−3.照明モード]
本開示の照明装置100は通常照明と局所照明の2つの照明モードを有する。
[1−3−1.通常照明]
図7は、本実施の形態に係る通常照明の動作を説明する図である。図7は、外壁である被写体300を側面(図1の点A側)から見た図である。
図7は、撮像装置200が、視点位置Pから、撮像領域301を撮像範囲603単位で撮像することを示す。図7における撮像範囲603は、図4の撮像面401上のライン1に対応する走査領域601と、ライン2に対応する走査領域602で構成される。また、図7は、照明装置100が、照明位置Qから被写体300上の照明範囲705に照明光を照射することを示す。図7に示すように、通常照明における照明範囲705は、撮像領域301を包含する範囲となる。
すなわち、照明装置100が照明範囲705を照明している状態で、撮像装置200は走査タイミングに応じて、撮像範囲603毎に順次撮像し、撮像領域301を撮像する。
[1−3−2.局所照明]
図8は、本実施の形態に係る局所照明の動作を説明する図である。図8は、外壁である被写体300を側面(図1の点A側)から見た図である。
図8は、撮像装置200が、視点位置Pから、撮像領域301を撮像範囲603単位で撮像することを示す。図8に示す撮像範囲603は、図4の撮像面401上のライン1に対応する走査領域601と、ライン2に対応する走査領域602で構成される。また、図8は、照明装置100が、照明位置Qから被写体300上の撮像範囲603に照明光を照射することを示す。すなわち、局所照明においては、照明装置100の照明範囲805は撮像装置200の撮像範囲603と実質的に一致する。
[1−4.照明動作]
図9は、本実施の形態に係る照明装置100の動作(照明方法)を説明するフローチャートである。図9は、1フレーム分の撮像画像を撮像する場合のフローチャートである。照明装置100は、必要なフレーム数分、この処理を繰り返す。
まず、照明装置100の制御部101は、予め設定されている照明装置100に対する撮像装置200の姿勢情報を取得する。姿勢情報は、照明装置100と撮像装置200の3次元的な相対関係を示す位置情報と方向情報を含む(ステップS901)。ここで、位置情報は、x軸、y軸、z軸の3次元座標系で示される。また、方向情報は、ヨー軸、ピッチ軸、ロール軸の3つの回転軸で示される。
次に、制御部101は、撮像装置200より撮像部202の撮像情報を取得する(ステップS902)。撮像情報は、走査タイミング、露光時間、撮像領域の情報を含む。次に、制御部101は、撮像装置200より被写体の距離情報を取得する(ステップS903)。距離情報は、撮像領域301内の被写体から撮像装置200までの距離分布である。なお、ステップS901〜S903は同時に行っても、これ以外の順序で行っても構わない。
制御部101は、局所照明を行うかどうかを所定の条件を用いて判断する(ステップS904)。ここで、所定の条件について説明する。
制御部101は、例えば、所定の条件として、散乱媒体による散乱の影響(散乱光の散乱強度)を用いてもよい。制御部101は、散乱の影響が少ない場合、すなわち散乱強度が所定の値より小さい場合、通常照明に切り替えても良い。本実施の形態は、一般的な走査型CMOSイメージセンサを用いたカメラの特性を利用しているため、照明を通常照明に切り替えることで、通常の撮像への切り替えは速やかに行える。このように散乱強度に応じて通常照明に切り替えることで、距離計測や照明範囲の決定等の演算を削減することが出来る。
また、制御部101は、照射光の位置ずれを検出し、位置ずれが起きていると判断した場合は、通常照明を選択してもよい。制御部101は、制御部101が決定した照明範囲805と照明部102により実際に照明された照明光の位置ずれの大きさを検出し、位置ずれの大きさが所定の大きさより大きくなった場合に、通常照明に切り替える。
また、制御部101は、撮像装置200から取得した距離情報が正しくない場合、若しくは、撮像装置200から距離情報を取得できなかった場合、距離が所定の範囲外の値であると判断し、通常照明に切り替える。
なお、散乱強度や照明範囲の位置ずれの検出方法は、本開示の本質ではないので、説明は割愛するが、散乱強度および照明範囲の位置ずれの検出ができれば、どのような方法でも利用可能である。
制御部101は、局所照明を行わないと判断した場合(ステップS904でNo)、図7に示すように、撮像領域301を包含する範囲を照明範囲705として決定する(ステップS908)。また、制御部101は、撮像装置200が1フレーム分の撮像を終了する期間を照明期間とする。照明部102は、制御部101が決定した照明範囲705に、決定された照明期間、照明光を照射する(ステップS909)。なお、制御部101は撮像部202の走査タイミング毎に、撮像領域301を包含する範囲を照明してもよい。
制御部101は、局所照明を行うと判断した場合(ステップS904でYesの場合)、撮像部202の走査タイミング毎に、取得した姿勢情報、撮像情報、および距離情報を用いて照明範囲805を決定する(ステップS905)。制御部101は、図8において、照明装置100の照明位置Qに対する撮像装置200の視点位置P、姿勢情報および距離情報が既知であれば、撮像部202の露光中の撮像範囲603に対する照明位置Qから見た照明範囲805を幾何学的に求めることができる。この手順は一般的なステレオ視の考え方と同じであるので詳細な説明は省略する。また、制御部101は、撮像部202の露光時間を照明期間とする。
なお、イメージセンサ上のライン領域が実際に撮像する実空間の領域形状は、撮像装置200のレンズ歪みの影響を受ける。従って、レンズ歪みの影響が無視できない場合、イメージセンサ上のライン領域に対応した撮像範囲603に照明範囲805を実質的に一致させる。レンズ歪による形状補正は、ステレオカメラのカメラキャリブレーション技術や一般のデジタルカメラの歪曲歪補正で用いられる。このように、レンズ歪の影響を考慮することで、より正確に撮像範囲603に照明範囲805を一致させることが可能になる。
制御部101は、撮像部202の走査タイミングおよび露光時間に同期して、照明部102に、ステップS905で決定された照明範囲805に照明光を照射させるよう制御する(ステップS906)。制御部101は、撮像領域301の中に未撮像領域があるかを判断する(ステップS907)。制御部101は、撮像領域301内に未撮像領域が有ると判断した場合(ステップS907のYesの場合)はステップS905に戻る。
撮像部202は、ライン1の撮像が終了すると、ライン2の撮像に移行する。この場合、露光中の領域である撮像範囲はライン2、ライン3となる。制御部101は、ライン1、ライン2の場合と同様に、ライン2、ライン3に対応する撮像範囲を照明位置Qから見た方向を求め、照明範囲805を決定する。照明部102は、撮像装置200のライン2、ライン3の露光期間に同期して、被写体300の撮像範囲を照明する。以降の走査に対しても同様に撮像範囲に合わせて照明範囲805を順次シフトし、最終ライン(ラインN)の走査が終わると、処理を終了し、次のフレームに対する照明動作として、ライン1から同様の動作を繰り返す。ここで、被写体300が動いている場合のように、撮像領域301の距離分布が時間とともに変化する場合、同じラインの撮像に対する照明範囲805も変化することとなる。
制御部101は、撮像領域301の撮像が完了したと判断した場合は(ステップS907のNoの場合)、撮像を終了する。
[1−5.効果等]
以上のように、本実施の形態の照明装置100の制御部101は、まず、撮像装置200より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、走査タイミング毎の撮像装置200の撮像範囲603を算出する。次に、制御部101は、撮像範囲内に存在する被写体300から撮像装置200までの距離と、撮像装置200と照明装置100との位置関係を用いて、走査タイミング毎の照明範囲を決定する。次に、制御部101は、走査タイミングに同期して、決定した照明範囲に照明光を照射するよう制御する。
これにより、被写体300と撮像装置200の間に散乱媒体が存在する場合、照明光による散乱を低減させることができる。
従って、撮像装置200は、コントラストの高い映像を撮像することが可能となる。
以下、本実施の形態の効果について、詳細に説明する。
図10A及び図10Bは、実施の形態1に係る撮像システム10の照明効果を説明する図である。図10Aは、図7の通常照明において、被写体300と撮像装置200の間に散乱媒体400が存在する場合の照明状態を示す。また、図10Bは、図8の局所照明において、被写体300と撮像装置200の間に散乱媒体400が存在する場合の照明状態を示す。
図10Aに示すように、通常照明の場合、照明装置100は、撮像領域301を包含する範囲を照明範囲705として設定する。この時、照明装置100の照明位置Qと照明範囲705とによって囲まれる空間と、撮像装置200の視点位置Pと撮像範囲603とによって囲まれる空間とが重複する重複空間706(図10Aの斜線部)が生じる。重複空間706は、照明装置100からの照明範囲705を照明する照明光の光路と、撮像範囲603からの撮像装置200を露光する反射光の光路とが重なる空間である。重複空間706を通過する光線が散乱媒体400により散乱することよって生じる散乱光は、撮像範囲603の画像に上乗せされる。図10Aの状態は、他の撮像範囲でも同様であるので、説明を省略する。これにより撮像画像の輝度が増し、コントラストの低い撮像画像が得られる。
一方、図10Bに示すように、局所照明の場合、照明部102は、露光中の撮像範囲603のみを照明する。この時、照明装置100の照明位置Qと照明範囲805(撮像範囲603)とによって囲まれる空間と、撮像装置200の視点位置Pと撮像範囲603とによって囲まれる空間とが重なる重複空間806(図10Bの斜線部)が生じる。重複空間806は、照明装置100からの照明範囲805(撮像範囲603)を照明する照明光の光路と、撮像範囲603からの撮像装置200を露光する反射光の光路とが重なる空間である。この場合も、散乱媒体400による散乱光が重複空間806で生じ、撮像範囲603の映像に上乗せされる。図10Bの状態は、他の撮像範囲でも同様であるので、説明を省略する。図10A、図10Bから分かるように、通常照明の重複空間706に比べて局所照明の重複空間806は小さいため、散乱光が撮像画像に与える影響が低減される。従って、撮像画像のコントラスト低下を低減させることが可能になる。
図11A及び図11Bは、実施の形態1に係る撮像画像の一例を示す図である。図11Aは、通常照明で撮像された撮像画像、図11Bは局所照明で撮像された撮像画像を示す。
図11Aの撮像画像は、被写体300内の欠陥部302は散乱光の影響で、周辺の明るさと明るさが近くなり、欠陥部302が視認し辛い、コントラストの低い画像となっている。これに対して、図11Bの撮像画像は、局所照明により散乱光が抑えられた結果、被写体300のコントラストを維持し、欠陥部302を視認しやすい画像となる。
以上の効果は、イメージセンサが瞬時には局所的に撮像していることに基づき、これに合わせた局所照明を用いることで、撮像画像に影響を与える散乱光の発生を減らすことで得られる。このため、露出時間を短くし、瞬時的な撮像領域を狭くすると本開示の効果を得やすい。
また、照明装置100と撮像装置200の位置関係について、撮像装置200に対して走査方向(図4の上下方向)に照明装置100を配置することが望ましい。これは、照明装置100からの照明光の光路と撮像装置200の露光領域の重なり範囲を小さくできることによる。また、撮像装置200と照明装置100の位置が近いと、図10Bに示す散乱領域806(散乱光が重畳される領域)が増すため、撮像装置200から離れた位置に照明装置100を配置し、照明方向と撮像方向に差を設けることが望ましい。
このように、本実施の形態は、一般的な走査型CMOSイメージセンサを用いたカメラの特性を利用しながら、照明光による散乱の影響を低減できるという効果があり、静止画のみならず、動画にも適用可能である。
(実施の形態2)
以下、図12〜16を用いて、実施の形態2を説明する。一般的に、撮像範囲をできるだけ均一かつ充分な照度で照らすために、複数の照明を組み合わせる場合がある。実施の形態2では、複数の照明装置を用いた照明方法を説明する。
[2−1.構成]
図12は、本実施の形態に係る撮像システム20を示す概略図である。図12に示すように、撮像システム20は、2つの照明装置110、120と、撮像装置210と、選択装置500とを備える。図12において、実施の形態1と同じ要素に対しては、同符号を付与し、説明を省略する。
照明装置110および照明装置120は被写体300に照明光を照射する。
撮像装置210は、照明装置110、120により照明光が照射された被写体300を撮像することで、撮像画像を生成する。
選択装置500は、照明装置110と、照明装置120と、撮像装置210と接続され、各装置から取得した情報に応じて、使用する照明装置の選択を行う。
図12に示すように、実施の形態1と実施の形態2の違いは、照明装置が複数になったことである。各照明装置は、撮像装置210が上下方向に走査する場合、撮像装置210の上下のどちらか、あるいは上下両側に配置することが望ましい。本実施の形態では、撮像装置210の走査方向の前後(図12における撮像装置210の上下)にそれぞれ1つずつ照明装置を配置している。
以下、照明装置110、120、撮像装置210、選択装置500の詳細な構成について、図13を用いて説明する。図13は、本実施の形態に係る撮像システム20の機能構成を示すブロック図である。
[2−1−1.撮像装置]
撮像装置210は、例えば、デジタルビデオカメラ、車載カメラなどである。撮像装置210は、図13に示すように、制御部211と、撮像部202とを備える。本実施の形態の撮像装置210は、実施の形態1で説明した測距部203を有していない。撮像部202は、実施の形態1と同様の動作を行うので、同符号を付与し、説明を省略する。
制御部211は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどを有する。制御部211は、撮像部202が行う撮像を、撮像情報を用いて制御する。撮像情報は、走査タイミングや露光時間等、撮像に関する情報を含む。制御部211は、撮像部202を制御するための撮像情報を照明装置110および照明装置120に送信する。また、制御部211は、撮像情報を選択装置500に送信する。
撮像装置210の撮像動作は実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
[2−1−2.照明装置]
照明装置110と照明装置120は同じ構成であるため、ここでは、照明装置110のみ説明する。照明装置110は、制御部111、照明部102、測距部113を備える。本実施の形態の照明装置110は、実施の形態1と異なり、測距部113を有する。照明部102は、実施の形態1と同様の動作を行うので、同符号を付与し、説明を省略する。
制御部111は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどを有する。制御部111は、撮像装置210より撮像情報を取得する。制御部111は、測距部113に、取得した撮像情報を用いて、距離情報を生成させる。制御部111は、撮像情報および距離情報に基づき、予め設定しておいた撮像装置210と照明装置110との位置関係を用いて、照明部102が照射する照明光の照明範囲と照明期間を決定し、照明部102を制御する。制御部111の照明範囲の決定方法は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
照明部102は、制御部111が決定した照明範囲と照明期間に基づいて、被写体300に照射光を照射する。
測距部113は、制御部111から出力された撮像情報を用いて、例えば、TOF方式を用いて、撮像装置210から被写体300の撮像領域301までの距離を測定し、距離分布を生成する。測距部113は距離分布を距離情報として制御部111に出力する。
[2−1−3.選択装置]
選択装置500は、制御部501を有する。制御部501は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどを有する。制御部501は、照明装置110、120より距離情報を取得する。また、制御部501は、撮像装置210より撮像情報を取得する。制御部501は、距離情報と、予め設定しておいた撮像装置210と照明装置110、120との位置関係を示す位置情報を用いて、照明装置110、照明装置120のそれぞれに対して、使用するかどうかを選択する。
[2−2.動作]
図14は実施の形態2の選択装置500の動作を示すフローチャートである。
まず、制御部501は、予め設定されている照明装置110および照明装置120に対する撮像装置210の姿勢情報を取得する(ステップS1401)。姿勢情報は、照明装置100、照明装置120と撮像装置210の3次元的な相対関係を示す位置情報と方向情報を含む。
次に、制御部501は、撮像装置210より撮像部202の撮像情報を取得する(ステップS1402)。撮像情報は、走査タイミング、露光時間、撮像領域301の情報を含む。
次に、制御部501は、照明装置110と照明装置120の両方または、いずれか一方から撮像装置210から被写体300までの距離情報を取得する(ステップS1403)。
制御部501は、取得した撮像情報と距離情報と位置情報を用いて、照明装置110と照明装置120のいずれを使用するかを選択する(ステップS1404)。選択された照明装置は、実施の形態1と同様の動作を行う。
以下、照明装置の選択方法について図15、図16を用いて説明する。図15は、本実施の形態に係る照明装置の照明範囲を説明する図である。図15は、外壁である被写体300を側面から見た図である。
図15は、撮像装置210が、視点位置Pから、撮像領域301を撮像範囲603単位で撮像することを示す。図15における撮像範囲603は、図4の撮像面401上のライン1に対応する走査領域601と、ライン2に対応する走査領域602で構成される。また、図15は、照明装置110が、照明位置Q1から被写体300上の撮像範囲603に照明光を照射することを示す。また、照明装置120が、照明位置Q2から被写体300上の撮像範囲603に照明光を照射することを示す。すなわち、照明装置110、120のそれぞれの照明範囲815、825は、撮像範囲603と実質的に重なる。
制御部501は、散乱媒体400による散乱光の影響の大小または散乱光の影響の大小と光量を加味して照明装置を選択する。散乱光の影響の大小は、撮像装置210の視点位置Pと撮像範囲603とによって囲まれる空間と、照明位置と照明範囲とによって囲まれる空間とが重なる重複空間の大小で判断することが出来る。
図16は、本実施の形態に係る照明装置の選択方法を説明する図である。図16は、外壁である被写体300を側面から見た図である。図16において、図15と同じ構成要素には同符号を付与し、説明を省略する。
図16において、点R1、点R2、点R3で囲まれた重複空間816(図16の縦線部と格子部)は、照明装置110の照明位置Q1と照明範囲815(撮像範囲603)とによって囲まれる空間と、撮像装置210の視点位置Pと撮像範囲603とによって囲まれる空間とが重なる空間である。また、点R1、点R2、点R4で囲まれた重複空間826(図16の横線部と格子部)は、照明装置120の照明位置Q2と照明範囲825(撮像範囲603)とによって囲まれる空間と、撮像装置210の視点位置Pと撮像範囲603とによって囲まれる空間とが重なる空間である。図16の場合、重複空間826より重複空間816の方が大きいことが分かる。
このため、選択装置500の制御部501は、重複空間816の方が散乱媒体400による散乱光の撮像画像への影響が大きいと判断できる。すなわち、制御部501は、照明装置110で照明するより、照明装置120で照明した方が、散乱光の影響が小さいと判断できる。
また、制御部501は、照明光の光量を加味する場合は、被写体300から各照明装置までの距離情報を用いる。制御部501は、被写体300との距離が小さい照明装置の方が、光量が大きいと判断する。図16の場合、制御部501は、照明位置Q1の方が被写体300に近いので、照明装置110の光量が大きいと判断する。この場合、重複空間816、826の大きさと光量から、制御部501は、照明装置120の方が、散乱光の影響が小さいと判断し、照明装置120を選択する。
更に、厳密に判断するためには、散乱の方向依存性を加味して判断してもよい。ここで、散乱の方向依存性とは、照明光線の方向に対する散乱光の方向別強度を指す。方向依存性は、撮像装置と照明装置の位置関係で判断可能である。図16の場合、制御部501は、視点位置Pと照明位置Q1の距離と、視点位置Pと照明位置Q2の距離を比較する。図16の場合、視点位置Pと照明位置Q1の距離が視点位置Pと照明位置Q2の距離より小さいので、制御部501は、照明位置Q1に位置する照明装置110の方が散乱の方向依存性が高いと判断し、照明装置120を選択する。
なお、2つの照明装置110、120間で散乱光の影響の差異が小さい場合、光量確保を優先して2つの照明装置110、120を同時に選択し、それぞれが実施の形態1で説明した照明装置の動作を行うように制御しても良い。
[2−3.効果等]
以上のように、本実施の形態の撮像システムは、撮像領域を所定の撮像単位毎に撮像する撮像装置210と、撮像装置210の被写体に照明光を照射する複数の照明装置110、120とを備える。選択装置500の制御部501は、撮像範囲603内に存在する被写体300から撮像装置210までの距離と、撮像装置210と複数の照明装置の位置関係を用いて、複数の照明装置の中から使用する照明装置を選択する機能を有する。
これにより、複数の照明装置を用いて均一な照明を行いながら実施の形態1と同様に照明光による散乱光の影響を低減することができる。
従って、撮像装置210は、コントラストの高い映像を撮像することが可能となる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1〜2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1〜2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
各実施の形態では、イメージセンサの走査が1方向のみの例で説明したが、撮像素子面を同時に複数領域走査する場合も、個々の露光中の領域に対して局所的に照明を行うことで同様の効果が得られる。
また、被写体までの距離検出の精度やカメラ姿勢の設定精度・走査のタイミングや露出時間の誤差などにより、正確な照明範囲が得られない場合には、誤差を含めたより広い照明範囲を設定しても、本実施例の効果が得られる。また、上記の誤差が一定以上の場合、撮像領域全体を照明する通常照明に切り替えてもよい。これにより、照明を欠くことによる撮像もれを防ぐことが出来る。
また、撮像画像において照明が一部欠けている(暗く写る領域の有無により判断)ことを判断し、照明範囲を広げることで撮像の欠損を防ぐようにしてもよい。
また、画像処理によるコントラスト強調やhazeremoval処理(非特許文献1など)を併用してもよい。画像処理を併用することで散乱光の影響を更に低減させることができる。画像処理のみでは撮像素子の諧調不足による効果限界が生じるが、本実施の形態を組み合わせることで、この限界を超えて散乱光の影響を抑えることが可能となる。
また、実施の形態1においては、TOF方式で距離検出を行ったが、これに限定されない。距離検出は、撮像装置を複数台用いたステレオ方式で実現してもよいし、パターン光投影による三角測量方式など、既存の測距方式のいずれを用いても良い。
ステレオ方式で距離検出を行う場合、ステレオカメラの照明を本開示に基づいて行うことで、映像が鮮明になり、ステレオ距離算出の精度が向上する。すなわち、ステレオ距離算出の精度が向上することで、照明範囲の算出精度も向上させることができる。このように、ステレオカメラで行うと距離検出精度と散乱光抑制の精度を相乗的に改善することができる。
また、被写体までの距離が既知あるいは固定の場合、距離を逐次検出せずに予め設定した距離に基づいて照明範囲を設定してもよい。
また、距離が時間など他の参照可能な情報と紐付けられる場合にも、距離を逐次検出せずに、算出した距離に基づいて照明範囲を設定すれば良い。
また、本開示においては、撮像部202は、隣接する2つのラインを同時に露光していたが、露光時間が短くなると単一のラインのみが照明対象となる場合もある。逆に、撮像部202の露光時間が長くなると、連続する3つのライン以上が照明対象となる。このように、照明範囲は、イメージセンサの走査タイミングのみならず、撮像部202の露光時間にも依存し、露光時間の長さに応じて決定される。
また、撮像部のレンズ歪み情報を用い、逆歪みを照明部の照明パターンとして加えてもよい。
また、各実施の形態において、測距部は、撮像装置か照明装置のいずれかが有していたが、別の装置が有し、その装置から距離情報を取得しても良い。
また、実施の形態1の撮像装置および照明装置を実施の形態2に適用してもよい。また、逆に、実施の形態2の撮像装置および照明装置を実施の形態1に適用してもよい。いずれの場合も、距離情報を撮像システム内のいずれかの装置から取得できればよい。
また、実施の形態2における選択装置の機能を撮像装置または照明装置が有してもよい。
また、実施の形態2においては、照明装置が2台の場合について説明したが、3台以上の照明装置を用いても構わない。
また、実施の形態2において、照明装置の選択を走査タイミング毎に行ってもよいし、フレーム単位におこなってもよい。
また、本開示では被写体は建造物の外壁としたが、撮像装置が撮像する被写体であれば、どのようなものでも構わない。
なお、各実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、撮像装置用の照明装置に適用可能である。具体的には、デジタルビデオカメラ、車載カメラ、水中カメラ、監視カメラなどの照明に、本開示は適用可能である。
10,20 撮像システム
100,110,120 照明装置
113,203 測距部
101,111,201,211,501 制御部
102 照明部
200,210 撮像装置
202 撮像部
300 被写体(外壁)
301 撮像領域
302 欠陥部
400 散乱媒体
401 撮像面
500 選択装置
601,602 走査領域
603 撮像範囲
705,805,815,825 照明範囲
706,806,816,826 重複空間

Claims (10)

  1. 撮像領域を所定の撮像単位毎に撮像する撮像装置によって撮像される被写体に、照明光を照射する照明装置であって、
    前記撮像装置より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、前記走査タイミング毎の前記撮像装置の撮像範囲を算出し、
    前記撮像範囲内に存在する前記被写体から前記撮像装置までの距離と前記撮像装置と自装置の位置関係を用いて、前記走査タイミング毎の照明範囲を決定し、
    前記走査タイミングに同期して、前記決定した照明範囲に前記照明光を照射するよう制御する、制御部を備える照明装置。
  2. 前記制御部は、所定の条件を用いて、前記照明範囲を、前記撮像領域を包含する範囲に切り替える、請求項1記載の照明装置。
  3. 前記制御部は、前記照明光による散乱光の散乱強度が所定の値より小さい場合に、前記照明範囲を、前記撮像領域を包含する範囲に切り替える、請求項1記載の照明装置。
  4. 前記制御部は、決定した前記照明範囲と実際に照射された前記照明光の位置ずれが所定の大きさより大きくなった場合に、前記照明範囲を、前記撮像領域を包含する範囲に切り替える、請求項1記載の照明装置。
  5. 前記制御部は、前記距離が所定の範囲外の値である場合に、前記照明範囲を、前記撮像領域を包含する範囲に切り替える、請求項1記載の照明装置。
  6. 前記撮像情報は、露光時間を含み、
    前記制御部は、前記露光時間の長さに応じて、前記照明範囲を決定する、請求項1記載の照明装置。
  7. 前記被写体から自装置までの距離を算出する測距部を備え、
    前記制御部は、前記測距部が算出した距離を用いて、前記照明範囲を決定する、請求項1記載の照明装置。
  8. 撮像領域を所定の撮像単位毎に撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置により撮像される被写体に照明光を照射する少なくとも1つの照明装置と、を備え、
    前記照明装置は、
    前記撮像装置より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、前記走査タイミング毎の前記撮像装置の撮像範囲を算出し、
    前記撮像範囲内に存在する前記被写体から前記撮像装置までの距離と前記撮像装置と自装置の位置関係を用いて、前記走査タイミング毎の照明範囲を決定し、
    前記走査タイミングに同期して、前記決定した照明範囲に前記照明光を照射するよう制御する、制御部を備える撮像システム。
  9. 前記制御部は、前記照明装置が複数ある場合、前記距離と、前記撮像装置と前記複数の照明装置の位置関係を用いて、前記複数の照明装置の中から使用する照明装置を選択する、
    請求項8記載の撮像システム。
  10. 撮像領域を所定の撮像単位毎に撮像する撮像装置により撮像される被写体に、照明装置から照明光を照射する照明方法であって、
    前記撮像装置より走査タイミングを含む撮像情報を取得し、前記走査タイミング毎の前記撮像装置の撮像範囲を算出し、
    前記撮像範囲内に存在する前記被写体から前記撮像装置までの距離と、前記撮像装置と前記照明装置との位置関係とを用いて、前記走査タイミング毎の照明範囲を決定し、
    前記走査タイミングに同期して、前記決定した照明範囲に前記照明光を照射する照明方法。
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