JPWO2016194913A1 - カテーテル - Google Patents

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恵美悠 小川
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Abstract

治療対象組織に容易に配置可能な小型のラッソ型先端部を備えたカテーテルを提供する。少なくとも一つの内孔を有する先端部を備えたカテーテルであって、先端部はカテーテルの近位側から遠位側に延びる基部と、基部の遠位側の端部から連続して延びる渦巻き形状からなるループ状部と、を備える。基部は、少なくとも、ループ状部に隣接し、ループ状部により形成される面に対して角度を持ってループ状部から立ち上がる立上り部と、立上り部から延長する延長部と、延長部から屈曲し、面及び立上り部に対して角度を有する軸部と、を備える。軸部は、渦巻き形状の軸方向から見たときにループ状部に重なる又は囲まれる領域内であって、ループ状部の近位側端部に前記面の方向において対向する位置に配置されている。

Description

本発明は、ループ状に形成された先端部を有するカテーテルに関する。
先端がループ状に形成されたカテーテルが、心臓の不整脈の診断又は治療において、心臓電気生理検査に用いられる電極カテーテル、肺静脈洞の絶縁(隔離、分離、遮断)に用いられるアブレーションカテーテルとして、一般的に用いられている(例えば特許文献1)。
特許文献1に代表される先端がループ状に形成されたカテーテルは、ラッソカテーテルとも呼ばれ、例えば、図12に示すカテーテル700が知られている。
図12に示す従来のカテーテル700は、患者の体外に配置され、医師が操作する不図示の操作ハンドルと、操作ハンドルの遠位側に接続された長尺内腔のカテーテルシャフト740と、カテーテルシャフト740の遠位端に接着剤で接続され、柔軟性材料の管状体から構成されたヘッド部710を備えている。ヘッド部710は、一周超分の螺旋形状からなるループ状部720と、該ループ状部の端部で屈曲する屈曲部733と、屈曲部733からカテーテルシャフト740に向かって略直線状に延びる接続部734とを備えている。
ヘッド部710は、内部に挿通された形状記憶素材により、外力を受けていないときに図12に示す形状が維持されている。
ループ状部720は、図12に示すように、一周超の螺旋形状であるため、ループ状部720をループ形状の軸方向に押し付ける外力を受けた状態において、遠位側の先端が近位側の屈曲部733に接触し、閉じたリング形状となる。従って、肺静脈洞内壁の全周に対向可能となり、アブレーションカテーテルとして用いられたときには、肺静脈洞を通って伝達する電気信号を遮断して絶縁することが可能である。
しかし、図12の従来のカテーテルは、ループ状部720の近位側の屈曲部733が、ループ状部720の遠位側端部近傍に位置し、接続部734が、ループ状部720のループ形状の軸方向に向かって延出している。つまり、ヘッド部710を遠位側からループ形状の軸方向に向かって見たときに、接続部734は、ループ状部720のループ形状に重なり、ループ状部720から近位側へ延びている。
従って、図13(A)に示すように、ループ状部720が接続部734に対して略直角に曲がった図12の従来のカテーテルにおいて、ループ状部720を診断又は治療の対象組織Wに当接させたときに、接続部734と、対象組織Wとのなす角度εが鈍角の場合、ループ状部720が対象組織Wから浮いて離間してしまう。
図13(B)のように、接続部734とのなす角度εを鋭角方向に回して当接することができれば、ループ状部720の全周を対象組織Wに当接させることができる。しかし、ヘッド部710は、医師が、手元の不図示の操作ハンドルで患者の体外から遠方操作しているため、必ずしも、一度で、接続部734と対象組織Wのうち接続部734よりループ状部720側の部分とがなす角度εを鋭角になるよう、ヘッド部710を進められるとは限らない。一旦、ヘッド部710が、図13(B)の所望の配置とは異なる図13(A)などの配置で対象組織Wに到達した場合には、医師は、手元の不図示の操作ハンドルでヘッド部710の位置や向きを変えて図13(B)のようにループ状部720全体が対象組織Wに当接するよう操作しなければならず、限られた手技時間を、ヘッド部710の配置のために割くこととなる。
図12の従来のカテーテルは、動きに融通がききにくく、心臓の管腔において、十分な操作性が得られていなかった。
そこで、ループ状部を対象組織に対向させ易くするよう、先端部のループ状部を、二周超のループ形状から構成するカテーテルが提案されている(例えば、特許文献2)。
特許文献2のカテーテルは、先端部が、近位側を内側、遠位側端部を外側にし、略同一平面上に二周超巻かれた渦巻き形状として形成されている。
特許文献2のカテーテルによれば、二周超の渦巻き形状を備えるため、小径ループを構成する近位側が小径の奥側へ入り込むように先端部を血管入口に押し込むことにより、手前の大径のすそ野側に径の大きい遠位側が対向し、血管入口よりも奥側の径の小さい部位に径の小さい近位側が対向するため、結果として、対象組織の全周に亘って先端部のループ状部を対向させることができる。
特開2013−202241号公報 特開2014−128675号公報
しかし、特許文献2の発明では、対象組織に先端部を対向させる操作を簡便にすることはできるが、カテーテル先端部が大型化していた。心臓の不整脈の診断又は治療において、カテーテルは、肘(上腕動脈)、手首(橈骨動脈)、下肢(大腿動脈)の動脈から心臓まで挿通されたガイドとなるシース内を通して心臓まで進められるため、シース内にカテーテルを挿通する操作性確保のためには、先端部が小型であることが望ましい。
また、対象組織に先端部を設置したときにおいても、カテーテルの先端部が大型であるため、スペースを大きく取られていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、治療対象組織に容易に配置可能な小型のラッソ型先端部を備えたカテーテルを提供することにある。
前記課題は、本発明によれば、チューブ状の先端部を備えたカテーテルであって、前記先端部は前記カテーテルの近位側から遠位側に延びる基部と、該基部の前記遠位側の端部から連続して延びる渦巻き形状のループ状部と、を備え、前記基部は、前記ループ状部に隣接し、前記ループ状部により形成される面に対して第一の角度を持って前記ループ状部から立ち上がる立上り部と、該立上り部に対して屈曲し、前記面に対して前記第一の角度よりも大きい第二の角度を有する軸部と、を備え、前記軸部は、前記ループ状部の近位側端部に対向する位置に配置されていること、により解決される。
このように構成しているため、ループ状部から第一の角度で立上る立上り部と、立上り部に対して屈曲してループ状部の面に対して第一の角度よりも大きい第二の角度を有する軸部とを備えた基部が、弾性を発揮して、生体内の種々の形状の組織や管腔に、ループ状部を当接させ易くなる。従って、従来のカテーテルの先端部とは異なり、組織や管腔に対してどのような角度で当接した場合でも、ループ状部の一部が組織や管腔から浮くことがなく、治療対象組織にカテーテル先端部を設置する操作を容易かつ迅速に行うことが可能となる。
また、基部の軸部が、ループ状部の近位側端部に対向する位置に配置されるため、基部の一端であるループ状部の近位側端部に隣接する部分と、基部の他端である基部の軸部とが、相互に対向した位置に配置され、基部に、十分な弾性を与えることができる。
前記基部は、前記立上り部と前記軸部との間で延長する延長部を備え、前記軸部は、前記渦巻き形状の軸方向から見たときに前記ループ状部に重なる又は囲まれる領域内に配置されていてもよい。
基部が、立上り部と軸部との間に、面に対して第一の角度から第二の角度までの範囲内の角度を持って延長する延長部を備えるため、延長部が弾性を発揮して、生体内の種々の形状の組織や管腔に、ループ状部を当接させ易くなる。
軸部が、渦巻き形状の軸方向から見たときにループ状部に重なる又は囲まれる領域内に配置されているため、基部が、ループ状部によって形成される領域の範囲内に収まり、先端部が大型化されない。従って、ループ状部を組織に設置する操作性を向上させるために、カテーテルの先端部を大型の形状とする必要がなく、小型のカテーテル先端部を備えた小さなデバイスとして構成できる。その結果、血管内に予め通したシース内を通過させて治療対象組織にカテーテル先端部を進める操作の操作性を損なわずに、治療対象組織へカテーテル先端部を設置する操作が容易なカテーテルを達成できる。
前記ループ状部により形成される前記面は、実質的に平面でもよい。
このように構成しているため、肺静脈洞内壁のアブレーションによる電気信号の遮断や、電気信号の測定が可能になる。
前記軸部は、前記ループ状部の近位側端部に対して、前記渦巻き形状の径方向と実質的に同一視できる方向において対向する位置に配置されていてもよい。
このように構成しているので、短く、かつ、ループ状部の範囲からはみ出ない領域内に収められた立上り部及び延長部により、基部の弾性を達成できるため、先端部を大型化せずに、ループ状部を治療対象組織に押圧した際の弾性を効率よく高めることが可能となる。
前記立上り部及び前記延長部は、前記渦巻き形状の軸方向から見たときに前記ループ状部に重なっていてもよい。
このように構成しているので、短く、かつ、ループ状部の範囲からはみ出ない領域内に収められた立上り部及び延長部により、基部の弾性を達成できるため、先端部を大型化せずに、ループ状部を治療対象組織に押圧した際の弾性を効率よく高めることが可能となる。
前記立上り部及び前記延長部は、前記渦巻き形状の軸方向から見たときに前記ループ状部に囲まれる領域内を通過していてもよい。
このように構成しているので、短く、かつ、ループ状部の範囲からはみ出ない領域内に収められた立上り部及び延長部により、基部の弾性を達成できるため、先端部を大型化せずに、ループ状部を治療対象組織に押圧した際の弾性を効率よく高めることが可能となる。
前記立上り部及び前記延長部は、前記ループ状部の遠位側部分と同じ方向に湾曲していてもよい。
このように構成しているので、先端部を自然な曲線として構成でき、先端部の加工性が向上する。
前記立上り部及び前記延長部は、前記渦巻き形状の軸方向から見たときに実質的に直線である部分を備えていてもよい。
前記ループ状部の前記渦巻き形状外周側の面は、前記ループ状部の遠位側端部近傍に、生体組織に係止可能な粗面を備えていてもよい。
このように構成しているので、ループ状部の遠位側端部近傍の粗面を生体組織に係止した状態で、軸部をいずれかの方向に回転させることにより、ループ状部を多重の渦巻き形状にして小さい外周としたり、逆に、大きな円形にしたりすることができ、種々の径や形状の管腔に適用可能となる。
本発明によれば、ループ状部から第一の角度で立上る立上り部と、立上り部から延長する延長部と、延長部から屈曲してループ状部の面に対して第一の角度よりも大きい第二の角度を有する軸部とを備えた基部が、弾性を発揮して、生体内の種々の形状の組織や管腔に、ループ状部を当接させ易くなる。従って、従来のカテーテルの先端部とは異なり、組織や管腔に対してどのような角度で当接した場合でも、ループ状部の一部が組織や管腔から浮くことがなく、治療対象組織にカテーテル先端部を設置する操作を容易かつ迅速に行うことが可能となる。
また、基部の軸部が、渦巻き形状の軸方向から見たときに前記ループ状部に重なる又は囲まれる領域内であって、ループ状部の近位側端部に対向する位置に配置されるため、基部が、ループ状部によって形成される領域の範囲内に収まり、先端部が大型化されない。従って、ループ状部を組織に設置する操作性を向上させるために、カテーテルの先端部を大型の形状とする必要がなく、小型のカテーテル先端部を備えた小さなデバイスとして構成できる。その結果、血管内に予め通したシース内を通過させて治療対象組織にカテーテル先端部を進める操作の操作性を損なわずに、治療対象組織へカテーテル先端部を設置する操作が容易なカテーテルを達成できる。
本発明の実施の形態1に係るレーザカテーテルの外観図であって、(A)は、ヘッド部の遠位側から見た平面図、(B)は、図1(A)のB矢視図、(C)は、図1(A)のC矢視図である。 本発明の実施の形態1に係るレーザカテーテルの斜視図である。 (A)(B)は、本発明の実施の形態1に係るレーザカテーテルを治療対象組織の管腔に適用した状態の説明図である。 本発明の実施の形態2に係る電極カテーテルの外観図であって、(A)は、ヘッド部の遠位側から見た平面図、(B)は、図4(A)のD矢視図、(C)は、図4(A)のF矢視図である。 本発明の実施の形態3に係るカテーテルの外観図であって、(A)は、ヘッド部の遠位側から見た平面図、(B)は、図5(A)のF矢視図である。 本発明の実施の形態4に係るカテーテルの外観図であって、(A)は、ヘッド部の遠位側から見た平面図、(B)は、図6(A)のG矢視図である。 本発明の実施の形態4に係るカテーテルの斜視図である。 本発明の実施の形態4に係るカテーテルの変形例をヘッド部の遠位側から見た平面図である。 本発明の実施の形態5に係るカテーテルの外観図であって、(A)は、ヘッド部の遠位側から見た平面図、(B)は、図9(A)のH矢視図である。 本発明の実施の形態5に係るカテーテルを管腔内に適用した状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態5に係るカテーテルを管腔内に適用した状態を示す説明図である。 従来のカテーテルを示す斜視図である。 従来のカテーテルを治療対象組織に適用した状態を示す説明図である。
以下、本発明のカテーテルの実施の形態について、図1〜図11を参照しながら説明する。
なお、各実施の形態では、カテーテルについて説明するが、本発明は、シース,内視鏡,静脈導管,動脈導管,気管支鏡,膀胱鏡,カルパスコープ(culpascope),結腸鏡,トロカール,腹腔鏡や、その他の医療用チューブ等、生体内の治療対象組織まで導入される医療用具にも適用可能である。
本発明のカテーテルは、光線力学的治療用のレーザカテーテルとして用いることができる。具体的には、異常電気伝導遮断ラインを作成する不整脈治療用のレーザカテーテルのほか、胆道内視鏡(外径1〜3mm)、膵臓内視鏡(外径1〜2.5mm)のような極細の細径内視鏡を用いた膵臓,胆道における癌に対する内視鏡下の光線力学的治療用のレーザカテーテルとして用いることができる。
本発明のカテーテルを、肺静脈洞の絶縁を行い異常電気伝導遮断ラインを作成する不整脈治療用のアブレーションカテーテルとして用いる場合には、加熱によるアブレーション用、例えば、高周波アブレーションカテーテルや、超音波又はレーザエネルギーを用いるカテーテル、冷凍アブレーション(cryo ablation)カテーテル等として適用可能である。
本発明のカテーテルを、レーザカテーテル等の光放射プローブを備えた医療用具に用いる場合には、癌,感染症,動脈硬化等の光線力学的治療や、レーザカテーテルを用いた血栓症の治療等に適用可能である。また、レーザ照射、レーザ計測を行うすべての場合に、用いることができる。
また、本発明のカテーテルは、異常電気伝導の診断に用いる電極カテーテルとして用いることも可能である。また、アブレーションカテーテルに電極を配置し、異常電気伝導の診断及び治療の双方を行うカテーテルとして構成することも可能である。
本明細書において、近位とは、レーザカテーテル1を生体内に挿入した状態において、生体外側、つまり、施術者側をいい、遠位とは、生体内に挿入された部分の先端側,つまり、治療又は診断対象組織側をいう。
以下の各実施の形態に係るレーザカテーテル1,カテーテル201,301,301´,401,700のループ状部20,120,320,420,720は、図1〜図11のそれぞれにおいて、遠位端側から見たときに、時計回り又は反時計回りに示したが、時計回り及び反時計回りのいずれに構成することも可能である。
<実施の形態1 レーザカテーテル1>
本実施形態のレーザカテーテル1は、治療対象組織内の細胞外の間質,血管中に光感受性物質(以下、PDT薬剤)を充分量分布させて行う細胞外光線力学的治療(Extra-cellular PDT)を実施するための不図示の光線力学的治療装置に接続されて使用される。不図示の治療装置は、レーザカテーテル1の照射用光拡散体に、光線力学的治療用の光を投光して光線力学的治療を行うと同時に、モニタ用光拡散体から戻り蛍光を受光して、治療進行度に関する情報の指標値を、治療中にリアルタイムに算出して画面表示する。施術者は、治療中にリアルタイムで画面に表示された治療進行度に関する情報の指標値を見ながら、時々刻々、光照射による治療対象組織の傷害程度がどの程度であるかを推測することができる。
本実施形態では、レーザカテーテル1は、不整脈の治療に用いるが、治療対象組織内の細胞外の間質,血管中にPDT薬剤を充分量分布させて行う細胞外光線力学的治療であればよく、感染症に対する光線力学的治療等、他の治療にも用いることができる。PDT薬剤が治療対象組織の細胞内に集積する癌治療(消化器科,呼吸器科,脳外科,皮膚科を含む),動脈硬化の治療等であっても、治療対象組織内の細胞外の間質,血管中に、PDT薬剤及び酸素が充分量持続供給される限り、用いることができる。また、血管形成術に用いてもよい。
レーザカテーテル1を用いて治療が行われる不整脈は、頻脈性不整脈(tachyarrhythmia)、特に、異常電気伝導部位又は異常興奮発生部位の存在に起因する不整脈であって、従来、高周波アブレーション治療が行われてきたすべての頻脈性不整脈を含む。具体的には、発作性心房細動(paroxysmal AF),持続性心房細動(persistent AF),永続性心房細動(permanent AF)を含む心房細動(AF:atrial fibrillation)や、心房粗動(AFL:atrial flutter)、また、房室回帰性頻拍(AVRT:atrioventricular reciprocating tachycardia),房室結節リエントリー性頻拍(AVNRT:atrioventricular nodal reentrant tachycardia),心房頻拍(AT:atrial tachycardia)を含む発作性上室頻拍に用いることができる。
また、感染症としては、MRSA感染症,歯肉炎,歯周炎,インプラント周囲炎,ヘルペス,口内炎,カンジダ炎等を含む。
不図示の治療装置には、治療装置に接続された不図示のチューブの先端に、不図示のコネクタによって、図1,図2に示すレーザカテーテル1が着脱可能に接続される。
レーザカテーテル1は、図1,図2に示すように、レーザカテーテル1の遠位端に設けられたヘッド部10と、ヘッド部10に連結され、ヘッド部10の近位側に設けられた長尺のカテーテルシャフト40とを備え、カテーテルシャフト40のヘッド部10逆側の近位側には、医師が操作する不図示の操作ハンドルが連結されている。
本実施形態のレーザカテーテル1のヘッド部10は、図1,図2に示すように、中空の柔軟性透明素材から成形された公知の透明チューブの内部に、不図示の公知の形状記憶ワイヤが挿通されてなり、不図示の形状記憶ワイヤにより、略一周分又は一周超分の渦巻き形状からなるループ状部を構成している。レーザカテーテル1のヘッド部10の形状は、ラッソ(lasso)状とも呼ばれ、厳密には閉じた環状ではないが、擬似環状であるため、リング状,環状,ループ状とも呼ばれている。
また、略一周分とは、一周分に近い概略環状形状を備えており、治療対象組織の内腔壁に接触させ、縮径したときに、一周超分の渦巻き形状が形成される形状をいう。外力を受けていない状態において一周に満たない場合も一周を超えている場合も含むが、二周を超えない範囲をいう。
ヘッド部10は、カテーテルシャフト40の遠位端に接着剤又は溶着等で端部が接続される基部30と、基部30の遠位側に連続して設けられるループ状部20と、が一体に形成されてなる。
ループ状部20の内部には、ループ状部20の全長に亘って、ループ状部20の渦巻き形状の径を縮径させて小さくするための不図示の収縮ワイヤが、長さ方向に沿って挿通されている。収縮ワイヤの遠位側の端部は、ループ状部20の遠位側端部21に固定され、近位側は、カテーテルシャフト40を通って、近位側端部は不図示の操作ハンドルに、操作ハンドルによって牽引可能に固定されている。
不図示の操作ハンドルで、この不図示の収縮ワイヤを牽引し又は巻き戻すことにより、ループ状部20の渦巻き形状の径の大きさが調整可能である。
ループ状部20は、遠位側端部21から近位側端部23までが、外力を受けていない状態において略一周分又は一周超分のループ形状に形成されている。遠位側端部21と近位側端部23とは、外力を受けていない状態において、相互に接触したループ形状であっても離間した渦巻き形状であってもよいが、少なくともループ状部20が、所望の治療対象組織範囲に、縮径して当接したときには、遠位側端部21と近位側端部23が接近して、閉じた環状になるように構成されている。
図1,図2の例では、遠位側端部21が近位側端部23のループ形状内側に位置しているが、近位側端部23が遠位側端部21よりも内側に位置するように形成してもよい。また、ループ状部20の軸方向に沿って遠位側から図2のP方向に見たときに、遠位側端部21と近位側端部23とが重なって見えるよう、ループ状部20が一周超分のコイル状に形成されていてもよい。
ループ状部20には、励起光を照射する照射用光拡散体と、励起光が照射されたPDT薬剤が発する蛍光及びレーザカテーテル1から戻った励起光を受光するモニタ用光拡散体とを含む光拡散体29と、不図示の公知の反射板とが、長さ方向に沿って挿通されている。ループ状部20は、治療或いは診断用エネルギーであるレーザ光を照射するエネルギー放射部としての機能を有している。
ループ状部20の近位側端部23から近位側には、基部30が延びている。
基部30は、ループ状部20の近位側端部23に連続し、近位側端部23から角度を持って立設された立上り部31と、立上り部31から連続して延びる延長部32と、延長部32から連続し、ループ状部20の軸方向に延びるカテーテルシャフト40の延長方向へ屈曲する屈曲部33と、カテーテルシャフト40に連結する接続部34と、が一体に構成されてなる。接続部34は、限りなく短く構成されていてもよく、また、接続部34を備えていなくてもよい。
本実施形態の屈曲部33,接続部34及び/又はカテーテルシャフト40の遠位側の端部が、軸部に該当する。
立上り部31は、ループ状部20から鈍角に曲げられることにより、ループ状部20によって形成される面P1から5〜70°、好ましくは、15〜60°程度の角度α(第一の角度)を持って、近位側に立ち上がるように屈曲している。
延長部32は、ループ状部20によって形成される面P1との角度が、面P1と立上り部31とがなす角度αよりも小さくなるよう、図2のP方向から見たときにループ状部20の湾曲形状に重なる弧形状を描きながらループ状部20から離間する近位方向へ延びている。なお、本実施形態の延長部32は、図2のP方向から見たときにループ状部20の湾曲形状に重なる弧形状を描いているが、図2のP方向から見たときにループ状部20が描く円の直径方向、又は、円の中心を通らない弦方向に延びていてもよい。
本実施形態では、延長部32も、ループ状部20から離間する方向へ、面P1に対して5°未満程度傾斜しているが、延長部32は、面P1と平行に形成されていてもよいし、面P1と立上り部31とがなす角度αと同じ角度、又は、面P1と立上り部31とがなす角度α(第一の角度)よりも大きく、面P1と接続部34とがなす角度(第二の角度)よりも小さい角度で、傾斜していてもよい。
また、延長部32と面P1とがなす角度は、延長部32のすべての部位で同じ角度である必要はなく、屈曲部33に近付くにしたがって徐々に面P1との間の角度が大きくなってもよい。
屈曲部33は、延長部32から連続し、面P1に対して略垂直な接続部34に繋がるよう、屈曲している。接続部34の近位側の端部は、接着剤又は溶着等によりカテーテルシャフト40の遠位側端部に接続されている。
屈曲部33から接続部34、カテーテルシャフト40までは、面P1に対して略垂直(第二の角度)に配置されており、図1(B)に示すように、図2のP方向に見たときに、ループ状部20によって形成される円周上の径方向逆側の点、つまり、円の中心Eを軸に円周に沿って180°移動した点に重なる位置に、配置されている。なお、屈曲部33及び接続部34は、図2のP方向に見たときに、ループ状部20によって形成される円周上の径方向逆側の点に重なる位置の近傍に配置されていればよく、図2のP方向に見たときに、ループ状部20によって形成される円の中心Eを軸に円周に沿って略180°、つまり160〜200°、好ましくは、175〜185°程度移動した点に重なる位置に、配置されていてもよい。
また、図2のP方向に見たときにループ状部20によって形成される円周と重なる位置に限定されず、図2のP方向に見たときにループ状部20によって形成される円に囲まれる領域内に配置されていてもよい。
立上り部31から延長部32、屈曲部33を経て接続部34、カテーテルシャフト40の遠位端に至るまでの部分が、図2のP方向に見たときに、ループ状部20によって形成される円周と重なる位置、又は、図2のP方向に見たときにループ状部20によって形成される円に囲まれる領域内に配置されていると、ヘッド部10を、動脈等の血管を通して治療対象組織まで進める操作性が向上される。
なお、立上り部31から延長部32、屈曲部33を経て接続部34、カテーテルシャフト40の遠位端に至るまでの部分は、治療対象生体内に挿入されたときに、不図示の収縮ワイヤの操作などによって、図2のP方向に見たときに、ループ状部20によって形成される円周と重なる位置、又は、ループ状部20によって形成される円に囲まれる領域内に配置されていればよく、外力を受けていない状態では、2のP方向に見たときにループ状部20によって形成される円に囲まれる領域の外にはみ出していてもよい。
本実施形態の基部30は、図2のP方向から見たときにループ状部20の湾曲形状に重なる弧形状を備えている。
本実施形態のレーザカテーテル1は、ヘッド部10が、ループ状部20が遠位側端部21から近位側端部23まで平面状に1周回ったのち、近位側に下がりながら、更に半周回って基部30が形成され、その端部に軸部となるカテーテルシャフト40を備えている。このように、基部30の延長部32が、長さを持ちながら、ループ状部20によって形成される面P1から斜めに離間するように立上っているため、基部30が弾性を発揮して、スプリングのような機能を果たし、ループ状部20を治療対象となる所望の内腔壁の全周に接触させることができる。
ヘッド部10は、外力を加えない状態において、図3(A)及び(B)の点線に示す形状を有しているが、治療対象組織の内腔壁に押し当てたときには、その押圧力により基部30が縮められ、ループ状部20が図3(A)及び(B)の実線の位置まで押し下げられる。従って、治療対象となる内腔壁に対して、カテーテルシャフト40がどちら側に傾斜しても、ループ状部20の一部が治療対象組織から浮かず、離間しない。
そのため、図13に示す従来のカテーテルとは異なり、ヘッド部10が最初に接触する位置を選ばず、ヘッド部10を配置するために高い技能を要しない。短時間で実施しなければならない心臓カテーテル手技において、カテーテルの配置に掛かる時間を短縮化できる。
なお、図2のレーザカテーテル1は、ループ状部20が、遠位側からP方向から見たときに、遠位側端部21から近位側端部23にかけて、時計回りに巻かれているが、これに限定されるものではなく、反時計周りに巻かれていてもよい。
<実施の形態2 電極カテーテル101>
図4に、実施の形態2に係る電極カテーテル101のヘッド部110を示す。
本実施形態は、実施の形態1のヘッド部10の形状を、電極カテーテル101のヘッド部110に適用した例である。
図4のループ状部120は、中空の柔軟性素材から成形された公知のチューブの内部に、不図示の公知の形状記憶ワイヤと不図示のリード線とが挿通されてなる。
ループ状部120の外周には、図4に示すように、複数のリング状電極129R及び1個の先端電極129Tが設けられ、ループ状部120に設けられた不図示の側孔を通して、ループ状部120内に挿通された不図示のリード線に接続されている。
不図示のリード線は、不図示のコネクタを介して、不図示の電位検出装置に接続されている。これにより、リング状電極129R及び先端電極129Tで導出された電位の信号が、不図示の電位検出装置に入力され、各リング状電極129R及び先端電極129Tにおける治療対象組織への接触状態に関する情報等が、公知の方法により、算出される。
図4の電極カテーテル101のその他の構成は、図4の電極カテーテル101が光拡散体29及び不図示の公知の反射板を備えないことを除いては、図1,図2のカテーテル1の構成と同様であるため、説明を省略する。
図4の電極カテーテル101によれば、心腔内電位の測定や心筋の電気的刺激等において、ループ状部120を容易に治療対象組織の内腔壁に接触させることができる。基部30の弾性により、治療対象となる内腔壁が、カテーテルシャフト40に対してどちら側に傾斜しても、ループ状部120の一部が治療対象組織から浮かず、離間しないため、複数のリング状電極129R及び1個の先端電極129Tを、簡単に、所望の位置に配置でき、正確な心腔内電位の測定や心筋の電気的刺激等を簡単に行うことができる。
なお、図4の電極カテーテル101は、図1,図2のカテーテル1の光拡散体29及び不図示の公知の反射板を備え、レーザアブレーションと複数のリング状電極129R及び1個の先端電極129Tを用いた電位測定の機能を併せ持つように構成してもよい。
<実施の形態3 カテーテル201>
図5に、実施の形態3に係るカテーテル201のヘッド部210を示す。
本実施形態は、実施の形態1の基部30の形状を基部230に変更した例である。
基部230は、ループ状部220の近位側端部223に連続し、近位側端部223から角度を持って立設された立上り部231と、立上り部231から連続して延びる延長部232と、延長部232から連続し、ループ状部220の軸方向に延びるカテーテルシャフト40の延長方向へ屈曲する屈曲部233と、カテーテルシャフト40に連結する接続部234と、が一体に構成されてなる。
立上り部231は、ループ状部220から鈍角に曲げられることにより、ループ状部220によって形成される面P2から5〜70°、好ましくは、15〜60°程度の角度β(第一の角度)を持って、近位側に立ち上がるように屈曲している。
延長部232は、ループ状部220によって形成される面P2との角度をβに保ったまま、図2のP方向から見たときに弧形状を描きながらループ状部220から離間する近位方向へ延びている。延長部232は、ループ状部220によって形成される円に囲まれた領域内を通過し、その弧形状は、ループ状部220が描く円弧よりも緩やかに形成されている。
なお、延長部232は、ループ状部220から離間する方向へ、面P2に対して立上り部231と同程度傾斜しているが、延長部232は、面P1と平行に形成されていてもよいし、立上り部231よりも小さい角度、例えば、面P2に対して5°程度傾斜していてもよい。
屈曲部233は、延長部232から連続し、面P2に対して略垂直な接続部234に繋がるよう、屈曲している。接続部234の近位側の端部は、接着剤又は溶着等によりカテーテルシャフト40の遠位側端部に接続されている。
屈曲部233から接続部234、カテーテルシャフト40までは、面P2に対して略垂直(第二の角度)に配置されており、図5(A)に示すように、図5(B)のP方向に見たときに、ループ状部220によって形成される円周上において、遠位側端部221及び近位側端部223と対向する点、つまり、円の中心Eを軸に円周に沿って180°〜270°、好ましくは200〜230°の角度移動した点に重なる位置に、配置されている。
また、屈曲部233、接続部234及びカテーテルシャフト40は、図5(B)のP方向に見たときにループ状部220によって形成される円周と重なる位置に限定されず、図5(B)のP方向に見たときにループ状部220によって形成される円に囲まれる領域内に配置されていてもよい。
本実施形態の基部230は、図5(B)のP方向から見たときに、ループ状部220が描く円弧よりも緩やかな弧形状を備えている。
本実施形態のレーザカテーテル201は、ヘッド部210が以上のように構成されているため、実施の形態1のヘッド部10と同様に、基部230が弾性を発揮して、ループ状部220を治療対象となる所望の内腔壁に接触させることができる。
ヘッド部210は、外力を加えない状態において、図5に示す形状を有しているが、治療対象組織の内腔壁に押し当てたときには、その押圧力により基部230が縮められる。従って、治療対象となる内腔壁が、カテーテルシャフト40に対してどちら側に傾斜しても、ループ状部220の一部が治療対象組織から浮かず、離間しない。
そのため、図13に示す従来のカテーテルとは異なり、ヘッド部10が最初に接触する位置を選ばず、ヘッド部10を配置するために高い技能を要しない。短時間で実施しなければならない心臓カテーテル手技において、カテーテルの配置に掛かる時間を短縮化できる。
図5のカテーテル201のその他の構成は、図1,図2のカテーテル1の構成と同様であるため、説明を省略する。
<実施の形態4 カテーテル301>
図6に、実施の形態4に係るカテーテル301のヘッド部310を示す。
本実施形態は、実施の形態1のループ状部20、基部30の形状をループ状部320、基部330に変更した例である。
本実施形態では、図6に示すように、ループ状部320の近位側端部323は、ループ状部320が形成する円上にあり、近位側端部323から1周より多く回った位置に配置されている。近位側端部323は、ループ状部320が形成する円上において遠位側端部321と重なる点324から近位側に、25〜50°程度移動した位置にある。
基部330は、ループ状部320の近位側端部323に連続し、近位側端部323から角度を持って立設された立上り部331と、立上り部331から連続して延びる延長部332と、延長部332から連続し、ループ状部320の軸方向に延びるカテーテルシャフト40の延長方向へ屈曲する屈曲部333と、カテーテルシャフト40に連結する接続部334と、が一体に構成されてなる。
立上り部331は、ループ状部320から鈍角に曲げられることにより、ループ状部320によって形成される面P3から5〜30°、好ましくは、5〜15°程度の角度γ(第一の角度)を持って、近位側に立ち上がるように屈曲している。
延長部332は、ループ状部320によって形成される面P3との角度をγから徐々に大きくしながら、図6(B)のP方向から見たときに図6(A)のように、直線を描きながらループ状部320から離間する近位方向へ延びている。延長部332は、ループ状部320によって形成される円を、径に沿って直線状に横断している。
屈曲部333は、延長部332から連続し、面P3に対して略垂直な接続部334に繋がるよう、屈曲している。接続部334の近位側の端部は、接着剤又は溶着等によりカテーテルシャフト40の遠位側端部に接続されている。
基部330のうち、立上り部331から屈曲部333に至るまでの領域は、遠位側の立上り部331から近位側の屈曲部333に向けて、徐々に傾斜角度が大きくなるように湾曲している。
屈曲部333から接続部334、カテーテルシャフト40までは、面P3に対して略垂直(第二の角度)に配置されており、図6(A)に示すように、図6(B)のP方向に見たときに、ループ状部320によって形成される円周上において、近位側端部323と対向する点、つまり、円の中心Eを軸に円周に沿って略180°、つまり160〜200°、好ましくは、175〜185°の角度移動した点に重なる位置に、配置されている。
また、屈曲部333、接続部334及びカテーテルシャフト40は、図6(B)のP方向に見たときにループ状部320によって形成される円周と重なる位置に限定されず、図6(B)のP方向に見たときにループ状部320によって形成される円に囲まれる領域内に配置されていてもよい。
本実施形態のレーザカテーテル301は、ヘッド部310が以上のように構成されているため、実施の形態1のヘッド部10と同様に、基部330が弾性を発揮して、ループ状部320を治療対象となる所望の内腔壁に接触させることができる。
図6のカテーテル301のその他の構成は、図1,図2のカテーテル1の構成と同様であるため、説明を省略する。
なお、図6のカテーテル301は、ループ状部320が、遠位側端部321から近位側端部323にかけて、時計回りに巻かれているが、これに限定されるものではなく、図8のカテーテル301´に示すように反時計周りに巻かれていてもよい。
<実施の形態5 カテーテル401>
図9に、実施の形態5に係るカテーテル401のヘッド部410を示す。
ヘッド部410は、カテーテルシャフト40の遠位端に接着剤又は溶着等で端部が接続される基部430と、基部430の遠位側に連続して設けられるループ状部420と、が一体に形成されてなる。
ループ状部420は、遠位側端部421から近位側端部423までが、外力を受けていない状態において一周超分の渦巻き形状に形成されている。ループ状部420は、外力を受けていない状態において、遠位側端部421と近位側端部423とが相互に離間した渦巻き形状であるが、ループ状部420を治療対象組織に当接させるときには、遠位側端部21と近位側端部23が接触した、閉じた環状にして使用される。
ループ状部420の遠位側端部421近傍の渦巻き形状外側には、表面に細かい凹凸を備えた粗面424が形成されている。粗面424は、治療対象組織に当接させて支持点とし、カテーテルシャフト40を図9(A)のJ方向又はK方向に回転させることにより、治療対象組織の管腔の形状に合わせて、ループ状部420の渦巻き形状を大きなループ形状又は小さな渦巻き形状に変形するために用いられる。
なお、ループ状部420が形成する渦巻き形状の径の縮小拡大は、ループ状部420を形成する素材の柔軟性と、ループ状部420表面の摩擦と、縮小拡大するときに掛かるトルクの大きさとのバランスが適正なバランスとなったときに、達成される。
ループ状部420の素材が充分な柔軟性を備える場合には、粗面424を備えていなくても、上記バランスが適正になるため、粗面424を形成しなくてもよい。
また、実施の形態1のループ状部20と同様に、ループ状部420の内部には、ループ状部20の全長に亘って、ループ状部420の渦巻き形状の径を収縮させて小さくするための不図示の収縮ワイヤが、長さ方向に沿って挿通されており、この収縮ワイヤを不図示の操作ハンドルで牽引し又は巻き戻すことにより、ループ状部420の渦巻き形状の径の大きさが調整可能に構成されている。
ループ状部420の近位側端部423から近位側には、基部430が延びている。
基部430は、ループ状部420の近位側端部423に連続し、近位側端部423から角度を持って立設された立上り部431と、立上り部431から連続して延びる延長部432と、延長部432から連続し、ループ状部420の軸方向に延びるカテーテルシャフト40の延長方向へ屈曲する屈曲部433と、カテーテルシャフト40に連結する接続部434と、が一体に構成されてなる。
立上り部431は、ループ状部420から鈍角に曲げられることにより、ループ状部420によって形成される面P4から40〜70°、好ましくは、45〜60°程度の角度δ(第一の角度)を持って、近位側に立ち上がるように屈曲している。
延長部432は、ループ状部420によって形成される面P4との角度をδに保ったまま、図9(B)のP方向から見たときに直線を描きながらループ状部420から離間する近位方向へ延びている。
屈曲部433は、延長部432から連続し、面P4に対して略垂直な接続部434に繋がるよう、屈曲している。接続部434の近位側の端部は、接着剤又は溶着等によりカテーテルシャフト40の遠位側端部に接続されている。
屈曲部433から接続部434、カテーテルシャフト40までは、面P4に対して略垂直(第二の角度)に配置されており、図9(A)のように、図9(B)のP方向に見たときに、ループ状部420によって形成される渦巻き形状の径方向で対向する位置、より具体的には、ループ状部420によって形成される渦巻き形状の中心側に配置されている。
本実施形態のカテーテル401は、ループ状部420が治療対象組織の管腔内に到達後、粗面424を管腔内壁に当接させて粗面424と管腔内壁との間の摩擦力により粗面424を管腔内壁に固定し、カテーテルシャフト40をK方向に回転させることにより、図10のように、細い管腔に合わせて、ループ状部420の渦巻き形状を小さくすることができる。また、カテーテルシャフト40を逆にJ方向に回転させることにより、図11のように、太い管腔に合わせて、ループ状部420の渦巻き形状を大きくすることができる。
E 中心
P1,P2,P3,P4 面
W 対象組織
α,β,γ,δ,ε 角度
1 レーザカテーテル
10,110,210,310,710 ヘッド部
20,120,220,320,420,720 ループ状部
21,121,221,321 遠位側端部
23,223,323 近位側端部
29 光拡散体
30 基部
31,131,231,331 立上り部
32,132,232,332 延長部
33,133,233,333,733 屈曲部
34,134,234,334,734 接続部
40,740 カテーテルシャフト
101 電極カテーテル
129R リング状電極
129T 先端電極
201,301,301´,401,700 カテーテル
324 点
424 粗面

Claims (9)

  1. チューブ状の先端部を備えたカテーテルであって、
    前記先端部は前記カテーテルの近位側から遠位側に延びる基部と、該基部の前記遠位側の端部から連続して延びる渦巻き形状のループ状部と、を備え、
    前記基部は、前記ループ状部に隣接し、前記ループ状部により形成される面に対して第一の角度を持って前記ループ状部から立ち上がる立上り部と、該立上り部に対して屈曲し、前記面に対して前記第一の角度よりも大きい第二の角度を有する軸部と、を備え、
    前記軸部は、前記ループ状部の近位側端部に前記面の方向において対向する位置に配置されていることを特徴とするカテーテル。
  2. 前記基部は、前記立上り部と前記軸部との間で延長する延長部を備え、
    前記軸部は、前記渦巻き形状の軸方向から見たときに前記ループ状部に重なる又は囲まれる領域内に配置されていることを特徴とする請求項1記載のカテーテル。
  3. 前記ループ状部により形成される前記面は、実質的に平面であることを特徴とする請求項1記載のカテーテル。
  4. 前記軸部は、前記ループ状部の近位側端部に対して、前記渦巻き形状の径方向と実質的に同一視できる方向において対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載のカテーテル。
  5. 前記立上り部及び前記延長部は、前記渦巻き形状の軸方向から見たときに前記ループ状部に重なっていることを特徴とする請求項2記載のカテーテル。
  6. 前記立上り部及び延長部は、前記渦巻き形状の軸方向から見たときに前記ループ状部に囲まれる領域内を通過していることを特徴とする請求項2記載のカテーテル。
  7. 前記立上り部及び前記延長部は、前記ループ状部の遠位側部分と同じ方向に湾曲していることを特徴とする請求項6記載のカテーテル。
  8. 前記立上り部及び前記延長部は、前記渦巻き形状の軸方向から見たときに実質的に直線である部分を備えていることを特徴とする請求項6記載のカテーテル。
  9. 前記ループ状部の前記渦巻き形状外周側の面は、前記ループ状部の遠位側端部近傍に、生体組織に係止可能な粗面を備えることを特徴とする請求項1記載のカテーテル。
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