JPWO2016158551A1 - 分散蓄電システム、電力制御方法、およびプログラム - Google Patents

分散蓄電システム、電力制御方法、およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016158551A1
JPWO2016158551A1 JP2017509819A JP2017509819A JPWO2016158551A1 JP WO2016158551 A1 JPWO2016158551 A1 JP WO2016158551A1 JP 2017509819 A JP2017509819 A JP 2017509819A JP 2017509819 A JP2017509819 A JP 2017509819A JP WO2016158551 A1 JPWO2016158551 A1 JP WO2016158551A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power storage
storage device
power
charging
direction information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017509819A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6702311B2 (ja
Inventor
隆之 静野
隆之 静野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2016158551A1 publication Critical patent/JPWO2016158551A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6702311B2 publication Critical patent/JP6702311B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J3/00Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks
    • H02J3/28Arrangements for balancing of the load in a network by storage of energy
    • H02J3/32Arrangements for balancing of the load in a network by storage of energy using batteries with converting means
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B15/00Systems controlled by a computer
    • G05B15/02Systems controlled by a computer electric
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J3/00Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks
    • H02J3/28Arrangements for balancing of the load in a network by storage of energy
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J3/00Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks
    • H02J3/38Arrangements for parallely feeding a single network by two or more generators, converters or transformers
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J3/00Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks
    • H02J3/38Arrangements for parallely feeding a single network by two or more generators, converters or transformers
    • H02J3/381Dispersed generators
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/70Smart grids as climate change mitigation technology in the energy generation sector
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y04INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
    • Y04SSYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
    • Y04S10/00Systems supporting electrical power generation, transmission or distribution
    • Y04S10/12Monitoring or controlling equipment for energy generation units, e.g. distributed energy generation [DER] or load-side generation

Abstract

分散蓄電システム(1)は、同一の配電線(50)に接続されている複数の蓄電装置(110)と、配電線(50)での電力の過不足を判定する判定部(310)と、複数の蓄電装置の各々について、蓄電装置の状態を示す状態情報および充放電動作の方向を示す方向情報を取得する取得部(320)と、電力の過不足の判定結果、状態情報、および方向情報を用いて、複数の蓄電装置の中から充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択する選択部(330)と、を備える。

Description

本発明は分散蓄電システム、電力制御方法、およびプログラムに関する。
電力コストの削減や電力の安定供給等のために、系統電力と連動する蓄電装置が利用されている。
下記特許文献1には、系統電力と連動する蓄電装置に関する技術の一例が開示されている。下記特許文献1は、蓄電池設備(蓄電装置)が複数の蓄電池を含んでおり、当該複数の蓄電池の1つを放電用、残りを充電用として、電力系統の潮流信号に応じて蓄電池を充放電することにより、間断なく連系点潮流を制御する技術を開示している。
特開2008−099527号公報
例えば複数の店舗や住戸を有する建物などでは、複数の店舗や住戸の各々で用いるものとして、同一の配電線に複数の蓄電装置が設置されることもある。同一の配電線に複数の蓄電装置が設けられても、一般的には、各々の蓄電装置に対応する負荷の使用電力や別途設けられる太陽光発電装置等の発電電力といった様々な状況に応じて、各々の制御機能およびスケジュールで個別に充放電を行うことになる。このような場合、蓄電装置の充放電動作が電池寿命を悪化させるような動作となってしまう可能性がある。
本発明は、複数の蓄電装置を有する分散蓄電システムにおいて、蓄電装置の電池寿命の悪化を抑制することができる技術を提供する。
本発明によれば、
同一の配電線に接続されている複数の蓄電装置と、
前記配電線での電力の過不足を判定する判定手段と、
前記複数の蓄電装置の各々について、蓄電装置の状態を示す状態情報および充放電動作の方向を示す方向情報を取得する取得手段と、
前記電力の過不足の判定結果、前記状態情報、および前記方向情報を用いて、前記複数の蓄電装置の中から充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択する選択手段と、
を備える分散蓄電システムが提供される。
同一の配電線に接続されている複数の蓄電装置を備える分散蓄電システムで実行される電力制御方法であって、
前記分散蓄電システムに含まれるコンピュータが、
前記配電線での電力の過不足を判定し、
前記複数の蓄電装置の各々について、蓄電装置の状態を示す状態情報および充放電動作の方向を示す方向情報を取得し、
前記電力の過不足の判定結果、前記状態情報、および前記方向情報を用いて、前記複数の蓄電装置の中から充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択する、
ことを含む電力制御方法が提供される。
本発明によれば、
同一の配電線に接続されている複数の蓄電装置を備える分散蓄電システムで実行されるプログラムであって、
前記分散蓄電システムに含まれるコンピュータを、
前記配電線での電力の過不足を判定する判定手段、
前記複数の蓄電装置の各々について、蓄電装置の状態を示す状態情報および充放電動作の方向を示す方向情報を取得する取得手段、
前記電力の過不足の判定結果、前記状態情報、および前記方向情報を用いて、前記複数の蓄電装置の中から充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択する選択手段、
として機能させるためのプログラムが提供される。
本発明によれば、複数の蓄電装置を有する分散蓄電システムにおいて、蓄電装置の電池寿命の悪化を抑制することができる。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
第1実施形態における分散蓄電システムの処理構成を概念的に示すブロック図である。 第1実施形態の分散蓄電システムにおける、電力の過不足状態を判定する処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の分散蓄電システムにおける、電力超過時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の分散蓄電システムにおける、電力不足時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第1実施形態における電力超過時の具体的な動作例を説明するための図である。 第1実施形態における電力不足時の具体的な動作例を説明するための図である。 第1実施形態の変形例における分散蓄電システムの構成例を示す図である。 第2実施形態における分散蓄電システムの処理構成を概念的に示すブロック図である。 第2実施形態における電力超過時の具体的な動作例を説明するための図である。 第1実施形態における電力不足時の具体的な動作例を説明するための図である。 第2実施形態の変形例における分散蓄電システムの構成例を示す図である。 第3実施形態の分散蓄電システムにおける、電力超過時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第3実施形態の分散蓄電システムにおける、電力不足時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
[第1実施形態]
〔処理構成〕
図1は、第1実施形態における分散蓄電システム1の処理構成を概念的に示すブロック図である。図1に示されるように、本実施形態の分散蓄電システム1は、第1蓄電システム10A、第2蓄電システム10B、及び第3蓄電システム10Cを備える。なお、分散蓄電システム1の構成は本図の例に制限されない。例えば、また例えば、図示しない他の蓄電システムが、第2蓄電システム10Bまたは第3蓄電システム10Cに対して直列または並列にさらに接続されていてもよい。
本実施形態において、第1蓄電システム10Aは第1蓄電装置110A及び第1負荷120Aを含む。また、本実施形態において、第1蓄電システム10Aは、系統40側を上流として、第1蓄電装置110A及び第1負荷120Aが配電線50に接続される位置よりも上流に変流器130Aを含む。第2蓄電システム10B及び第3蓄電システム10Cも、第1蓄電システム10Aと同様に、蓄電装置、負荷、及び変流器をそれぞれ含む。
図1に示されるように、第1蓄電装置110A、第2蓄電装置110B、及び第3蓄電装置110Cは、同一の配電線50に接続されている。ここで"同一の配電線"は、系統40側を上流として、系統40との接続点から下流側に存在する電気的に接続された一連の配電線と定義することができる。また、"同一の配電線"は、ある変圧器によって挟まれた範囲に存在する一続きの配電線として定義することもできる。なお、この場合、変圧器は末端部分では上流側にのみ位置することになる。また、本実施形態において、第1蓄電装置110Aは、メイン負荷である第1負荷120Aに対して電力を主に供給するために設けられている。また、第2蓄電装置110Bは、サブ負荷である第2負荷120Bに対して電力を主に供給するために設けられている。また、第3蓄電装置110Cは、サブ負荷である第3負荷120Cに対して電力を主に供給するために設けられている。
ここで、「メイン負荷」とは、例えば、テナントビル等の建物の共有部分に設置される負荷など(例えば、テナントビルの共用照明、エレベーター、またはネットワーク設備など)である。また、「サブ負荷」とは、例えば、当該建物のフロアや区画毎に設置される負荷など(例えば、各テナントスペースで利用される占有照明やOA機器など)である。但し、分散蓄電システム1の用途はこの例に制限されない。
また、第1蓄電システム10A及び第3蓄電システム10Cのように、各々の蓄電システムは分散型電源(140Aおよび140C)を更に備えていてもよい。分散型電源は、例えば、太陽光、風力、ガスなどを利用して発電する発電装置である。
また、本実施形態の分散蓄電システム1は、第1蓄電装置110A、第2蓄電装置110B、及び第3蓄電装置110Cの充放電動作を制御する制御装置30を更に備える。制御装置30は、判定部310、取得部320、及び選択部330を有する。制御装置30は、第1蓄電装置110A、第2蓄電装置110B、及び蓄電装置110Cの各々と有線または無線によって通信可能に接続されている。
判定部310は、配電線50における電力の過不足状態(電力超過状態または電力不足状態)を判定する。電力超過状態とは、配電線50に接続された各分散型電源の発電電力の合計が、配電線50に接続されている各負荷で必要な電力および各蓄電装置の充電に用いられる電力の合計を上回る状態である。また、電力不足状態とは、配電線50に接続された各分散型電源の発電電力の合計が、配電線50に接続されている各負荷で必要な電力および各蓄電装置の充電に用いられる電力の合計を下回る状態である。
図1に示される構成では、変流器130Aは、分散蓄電システム1全体の電流を測定している。図1の例では、判定部310は、第1蓄電装置110Aを介して、変流器130Aで測定される電流の向きや大きさを例えば所定の間隔で取得して、配電線50における電力の過不足状態を判定することができる。
取得部320は、複数の蓄電装置の各々について、蓄電装置の状態を示す状態情報および充放電動作の方向を示す方向情報を取得する。取得部320は、例えば判定部310で電力超過状態または電力不足状態が検知されたタイミングに応じて、各蓄電装置の状態情報および方向情報を取得する。
各蓄電装置の方向情報は、例えば、各蓄電装置によって個別に管理されてもよいし、制御装置30によって一元的に管理されてもよい。蓄電装置の方向情報は、例えば蓄電装置における充放電動作の履歴と、蓄電装置のSOCや電圧とによって制御される。具体的には、方向情報が「充電方向」である蓄電装置は充電動作用の蓄電装置として扱われ、当該蓄電装置のSOCや電圧が充電動作によって所定の範囲の上限値に到達した場合に当該蓄電装置の方向情報が「放電方向」に切り替えられる。また、方向情報が「放電方向」である蓄電装置は放電動作用の蓄電装置として扱われ、当該蓄電装置のSOCや電圧が放電動作によって所定の範囲の下限値に到達した場合に当該蓄電装置の方向情報は「充電方向」に切り替えられる。基本的には、深度の小さい充放電を繰り返すよりも深度の大きい充放電を繰り返す方が電池寿命の観点から好ましいため、この"所定の範囲"はある程度の深度を有するものとして設定される。
状態情報は、充電動作または放電動作を行う蓄電装置を選択する際の、各蓄電装置の優先度を判定する指標となり得る情報である。状態情報の例としては、例えば、蓄電装置の容量、蓄電装置の充放電性能、蓄電装置の劣化度、蓄電装置から電力が不足している負荷までの距離などが挙げられる。但し、状態情報はこれらの例に制限されない。また、ここで言う容量とは、蓄電装置の残容量または空き容量である。蓄電装置の残容量は、例えば蓄電装置の定格容量と別途測定された蓄電装置のSOC(Stare of Charge)とを用いて算出することができる。また、蓄電装置の空き容量は、例えば蓄電装置の定格容量と蓄電装置の残容量とを用いて算出することができる。状態情報は、例えば、各々の蓄電装置によって個別に管理されてもよいし、制御装置30によって一元的に管理されてもよい。蓄電装置の容量は、各蓄電装置の充放電時の積算電流値やある時点の電圧値をモニタすることで算出できる。蓄電装置の充放電性能は、例えば、定格値であり、予め各蓄電装置や制御装置30の図示しない記憶部に格納される。また、蓄電装置の劣化度は、例えば蓄電装置の充放電のサイクル回数等であり、各蓄電装置や制御装置30の図示しない記憶部において、蓄電装置毎のサイクル回数が保持される。また、負荷との距離は、例えば、分散蓄電システム1のある基準点から見た場合の各蓄電装置および各負荷の位置(距離)を予め記憶部に保持する等して、当該位置を用いて算出することができる。なお、電力不足の負荷は、各蓄電システムに備えられた変流器で測定される情報(電流の向きおよび大きさ)を用いて特定することができる。また、各負荷の手前に図示しない変流器を更に設け、電力不足の負荷を特定することもできる。
選択部330は、判定部310による電力の過不足の判定結果と、取得部320によって取得された各蓄電装置の状態情報および方向情報とを用いて、複数の蓄電装置の中から充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択する。なお、選択部330は、予め定められた優先度に従って充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択してもよい。
なお、図1に示される各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
〔動作例〕
図2から図4を用いて、本実施形態における分散蓄電システム1の動作例を説明する。図2は、第1実施形態の分散蓄電システムにおける、電力の過不足状態を判定する処理の流れを説明するためのフローチャートである。
まず、判定部310は、配電線50における電力の過不足状態を判定する(S101)。判定部310は、変流器130Aで測定された電流の向きから、分散蓄電システム1全体の電力が超過している状態か或いは不足している状態かを検知することができる。例えば、変流器130Aで測定された電流の向きが、系統40側を上流として上流から下流向きである場合、判定部310は配電線50で電力が不足している状態と判断できる。一方、変流器130Aで測定された電流の向きが、系統40側を上流として下流から上流に向いている場合、判定部310は配電線50で電力が超過していると判断できる。また、判定部310は、変流器130Aで測定された電流の大きさを用いて、分散蓄電システム1全体の電力がどの程度超過しているか或いはどの程度不足しているかを算出できる。例えば、系統40から供給される電力は一定の実効値電圧で供給されるため、判定部310は、当該実効値電圧と130Aで測定された電流とを乗じて、超過分の電力あるいは不足分の電力を算出することができる。配電線50において電力が超過していると判定された場合(S102:YES)、後述の処理Aが実行される。また、配電線50において電力が不足していると判定された場合(S103:YES)、後述の処理Bが実行される。また、配電線50において電力が超過も不足もしていない場合、判定部310は、例えば所定の間隔でS101の判定を繰り返す。
<処理A:電力超過時の処理>
図3を用いて、電力超過時の処理について説明する。図3は、第1実施形態の分散蓄電システムにおける、電力超過時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
取得部320は、各蓄電装置の方向情報及び状態情報を取得する(S201)。次いで、選択部330は、取得部320によって取得された方向情報を用いて、方向情報が充電方向を示す蓄電装置を特定する(S202)。そして、選択部330は、方向情報が充電方向を示し、かつ、充電動作の行う蓄電装置として未選択の蓄電装置が存在するか否かを判定する(S203)。
方向情報が充電方向を示し、かつ、充電動作の行う蓄電装置として未選択の蓄電装置が存在しない場合(S203:NO)、選択部330は、後述するような、充電動作を行う蓄電装置の選択処理を実行しない。この場合、制御装置30は、例えば残りの超過分の電力を売電する、または、残りの超過分の電力を廃棄することによって、電力超過状態の解消を試みる(S207)。一方、方向情報が充電方向を示し、かつ、充電動作の行う蓄電装置として未選択の蓄電装置が存在する場合(S203:YES)、選択部330は充電動作を行う蓄電装置を選択する(S204)。選択部330は、例えば各蓄電装置の空き容量や充電性能といった状態情報を用いて各蓄電装置の優先度を判定し、充電動作を行う蓄電装置を選択する。
そして、選択部330は、選択された蓄電装置の充電動作によって、電力超過状態が解消するか否かを判定する(S205)。選択部330は、例えば、超過分の電力値と選択された蓄電装置の充電性能とを比較することにより、当該蓄電装置の充電動作によって電力超過状態が解消するか否かを判断できる。具体的には、選択部330は、選択する蓄電装置の充電性能が超過分の電力値以上である場合、電力超過状態を解消可能と判断できる。
電力超過状態が解消する場合(S205:YES)、制御装置30は、選択された蓄電装置に対して充電動作を開始する指示を送信し、処理を終了する。一方、電力超過状態が解消しない場合(S205:NO)、選択部330は、方向情報が充電方向を示す蓄電装置を全て選択したか否かを判定する(S206)。
方向情報が充電方向を示す蓄電装置の中で未選択の蓄電装置が存在する場合(S206:NO)、すなわち、超過分の電力を調整可能な蓄電装置がまだ存在する場合、選択部330は、上述のS204からの処理を繰り返す。一方、方向情報が充電方向を示す蓄電装置の全てを選択した場合(S206:YES)、すなわち、方向情報が充電方向を示す蓄電装置の全てを充電させても電力超過状態が解消しない場合、制御装置30は、繰り返し処理を抜け、選択された各蓄電装置に充電動作を開始する指示を送信する。またこの場合、制御装置30は、残りの超過分の電力を売電する、または、残りの超過分の電力を廃棄することにより、電力超過状態の解消を試みる(S207)。
また、上述のフローで複数の蓄電装置が選択部330によって選択された場合、制御装置30は、例えば、選択された順に各蓄電装置を充電性能の最大値で充電させ、最後に選択された蓄電装置の充電電力で各蓄電装置の充電電力の合計と超過分の電力をと整合させる指示を各蓄電装置に送信する。また、制御装置30は、超過分の電力を選択された蓄電装置の充電性能の最大値の総和で除して算出される割合と、各蓄電装置の充電性能の最大値とを乗じた値を、各蓄電装置の充電動作における充電電力とする指示を送信してもよい。
処理Aの終了後、処理はS101に戻り、制御装置30は配電線50における電力の過不足状態の監視を継続する。
<処理B:電力不足時の処理>
図4を用いて、電力不足時の処理について説明する。図4は、第1実施形態の分散蓄電システムにおける、電力不足時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
取得部320は、各蓄電装置の方向情報及び状態情報を取得する(S301)。次いで、選択部330は、取得部320によって取得された方向情報を用いて、方向情報が放電方向を示す蓄電装置を特定する(S302)。そして、選択部330は、方向情報が放電方向を示し、かつ、放電動作の行う蓄電装置として未選択の蓄電装置が存在するか否かを判定する(S303)。
方向情報が放電方向を示し、かつ、放電動作の行う蓄電装置として未選択の蓄電装置が存在しない場合(S303:NO)、選択部330は、後述するような、放電動作を行う蓄電装置の選択処理を実行しない。この場合、制御装置30は、例えば次のように不足分の電力を処理する。具体的には、制御装置30は、残りの不足分の電力を系統から買電するように制御を実行してもよいし、場合によっては残りの不足分の電力を供給しないままとしてもよい(S307)。一方、方向情報が放電方向を示し、かつ、放電動作の行う蓄電装置として未選択の蓄電装置が存在する場合(S303:YES)、選択部330は放電動作を行う蓄電装置を選択する(S304)。選択部330は、例えば各蓄電装置の放電可能容量や放電性能といった状態情報を用いて各蓄電装置の優先度を判定して放電動作を行う蓄電装置を選択する。
そして、選択部330は、選択された蓄電装置の放電動作によって、電力不足状態が解消するか否かを判定する(S305)。選択部330は、例えば、不足分の電力の値と選択された蓄電装置の放電性能(放電電力値)とを比較することにより、当該蓄電装置の放電動作によって電力不足状態が解消するか否かを判断できる。具体的には、選択部330は、選択する蓄電装置の放電性能(放電電力値)が不足分の電力の値以上である場合、電力不足状態を解消可能と判断できる。
電力不足状態が解消する場合(S305:YES)、制御装置30は、選択された蓄電装置に対して放電動作を開始する指示を送信し、処理を終了する。一方、電力不足状態が解消しない場合(S305:NO)、選択部330は、方向情報が放電方向を示す蓄電装置を全て選択したか否かを判定する(S306)。
方向情報が放電方向を示す蓄電装置の中で未選択の蓄電装置が存在する場合(S306:NO)、すなわち、不足分の電力を調整可能な蓄電装置がまだ存在する場合、選択部330は、上述のS304からの処理を繰り返す。一方、方向情報が放電方向を示す蓄電装置の全てを選択した場合(S306:YES)、すなわち、方向情報が放電方向を示す蓄電装置の全てを放電させても電力不足状態を解消できない場合、制御装置30は、繰り返し処理を抜け、選択された蓄電装置に対して放電動作を開始する指示を送信する。また、制御装置30は、残りの不足分の電力を系統から買電する制御を実行してもよいし、場合によっては残りの不足分の電力を供給しないままとしてもよい(S307)。
また、上述のフローで複数の蓄電装置が選択部330によって選択された場合、制御装置30は、例えば、選択された順に各蓄電装置を放電性能の最大値で放電させ、最後に選択された蓄電装置の放電電力で各蓄電装置の放電電力の合計と不足分の電力をと整合させる指示を各蓄電装置に送信する。また、制御装置30は、不足分の電力を選択された蓄電装置の放電性能の最大値の総和で除して算出される割合と、各蓄電装置の放電性能の最大値とを乗じた値を、各蓄電装置の放電動作における放電電力とする指示を送信してもよい。
処理Bの終了後、処理はS101に戻り、制御装置30は配電線50における電力の過不足状態の監視を継続する。
〔第1実施形態の作用と効果〕
以上、本実施形態では、分散蓄電システム1に含まれる各蓄電装置を繋ぐ配電線50において電力超過状態が検知された場合、各蓄電装置の中で方向情報が「充電方向」を示す蓄電装置の充電動作が実行される。また、分散蓄電システム1に含まれる各蓄電装置を繋ぐ配電線50において電力不足状態が検知された場合、各蓄電装置の中で方向情報が「放電方向」を示す蓄電装置の放電動作が実行される。また、各蓄電装置の方向情報は例えば所定のSOCや電圧の範囲で切り替えられ、各蓄電装置のSOCや電圧が所定の範囲で往復するように各蓄電装置の充放電動作が制御されている。結果として、各蓄電システム単位で蓄電装置の充放電動作を個別に制御する場合と比較して、各蓄電装置の電池寿命を悪化させるような動作(例えば、小さい深度の充放電を繰り返す動作等)を抑制することが可能となる。
〔第1実施形態の具体例〕
以下に具体例を挙げ、上述の各実施形態を更に詳細に説明する。本発明は以下の具体例から何ら限定を受けない。
<電力超過時の処理>
図5の例を用いて第1実施形態の処理Aの流れについて説明する。図5は、第1実施形態における電力超過時の具体的な動作例を説明するための図である。図5の例において、1行目は第1蓄電システム10Aの情報を、2行目は第2蓄電システム10Bの情報を、3行目は第3蓄電システム10Cの情報をそれぞれ示している。図5に例示される情報は、例えば制御装置30により一元管理されている。
蓄電システムIDは、各蓄電システムを一意に識別するための情報である。状態情報は、各蓄電システムの蓄電装置の状態を示す情報であり、本例では、定格容量、充放電性能、及びSOCを例示している。但し、状態情報は本例に制限されない。方向情報は各蓄電システムが充電方向または放電方向のいずれを向いているかを示す情報である。測定電力は、各蓄電システムに含まれる変流器(130A、130B、130C)の測定結果から蓄電システム毎に算出される。各変流器では下流側に接続される負荷で必要な電力を測定できる。なお、蓄電装置が充電動作を行っている場合、当該蓄電装置は、変流器130Aから見て負荷とみなすことができる。第1実施形態の構成では、変流器130Aにおける測定電力は分散蓄電システム1全体の電力の過不足状態を示し、変流器130Bおよび変流器130Cにおける測定電力は、それぞれ、第2蓄電システム10Bおよび第3蓄電システム10Cの電力の過不足状態を示す。SOCや測定電力は、例えば、所定の間隔で各蓄電装置により取得され、制御装置30に送信される。
図5の例において、判定部310は、変流器130Aにおける測定電力に基づいて、配電線50で電力が2[kW]超過していると判定する。そして、取得部320は、各蓄電システムの蓄電装置の方向情報および状態情報(定格容量、充放電性能、及びSOC)を取得する。
そして、選択部330は、取得された情報に基づいて充電動作を実行させる蓄電装置を選択する。図5の例では、第2蓄電装置110Bおよび第3蓄電装置110Cの方向情報が「充電」であるため、選択部330は、第2蓄電装置110Bおよび第3蓄電装置110Cを充電動作を実行させる候補として特定する。さらに、選択部330は、状態情報(定格容量、充放電性能、及びSOC)を基に、第2蓄電装置110Bおよび第3蓄電装置110Cの優先度を判定し、優先度の高い蓄電装置を充電動作を行う蓄電装置として選択する。選択部330は、例えば、定格容量とSOCとに基づいて、空き容量が大きい第2蓄電装置110Bを優先度の高い蓄電装置と判定する。
そして、選択部330は、第2蓄電装置110Bの充電性能(2[kW])が超過電力(2[kW])と等しく、第2蓄電装置110Bの充電動作によって電力超過状態を解消可能と判断する。この場合、制御装置30は、超過している2[kW]分の充電動作を実行する旨の命令を第2蓄電装置110Bに対して送信する。そして、第2蓄電装置110Bが2[kW]で充電動作を開始し、電力超過状態が解消される。
なお、第2蓄電装置110Bの充電性能が超過電力を下回る場合、選択部330は、更に第3蓄電装置110Cに残りの超過電力を調整するための充電動作の実行命令を送信する。第3蓄電装置110Cの充電動作によっても電力超過状態が解消されない場合、制御装置30は、残りの超過電力を系統40に売電するか廃棄する制御を実行する。
<電力不足時の処理>
図6の例を用いて第1実施形態の処理Bの流れについて説明する。図6は、第1実施形態における電力不足時の具体的な動作例を説明するための図である。図6の例において、1行目は第1蓄電システム10Aの情報を、2行目は第2蓄電システム10Bの情報を、3行目は第3蓄電システム10Cの情報をそれぞれ示している。図6に例示される情報は、図5と同様の情報であり、例えば制御装置30により一元管理されている。
図6の例において、判定部310は、変流器130Aにおける測定電力に基づいて、配電線50で電力が1[kW]不足していると判定する。そして、取得部320は、各蓄電システムの蓄電装置の方向情報および状態情報(定格容量、充放電性能、及びSOC)を取得する。
そして、選択部330は、取得された情報に基づいて放電動作を実行させる蓄電装置を選択する。図6の例では、第1蓄電装置110Aおよび第2蓄電装置110Bの方向情報が「放電」であるため、選択部330は、第1蓄電装置110Aおよび第2蓄電装置110Bを放電動作を実行させる候補として特定する。そして、選択部330は、状態情報(定格容量、充放電性能、及びSOC)を基に、第1蓄電装置110Aおよび第2蓄電装置110Bの優先度を判定し、優先度の高い蓄電装置を放電動作を行う蓄電装置として選択する。選択部330は、例えば、定格容量とSOCとに基づいて、残容量が大きい第2蓄電装置110Bを優先度の高い蓄電装置と判定する。
そして、選択部330は、第2蓄電装置110Bの充電性能(2[kW])が不足電力電力(1[kW])を上回るため、第2蓄電装置110Bの放電動作によって電力不足状態を解消可能と判断する。この場合、制御装置30は、不足している1[kW]分の放電動作を実行する旨の命令を第2蓄電装置110Bに対して送信する。そして、第2蓄電装置110Bが1[kW]で放電動作を開始し、電力不足状態が解消される。
なお、第2蓄電装置110Bの放電性能が不足電力を下回る場合、選択部330は、更に第3蓄電装置110Cに残りの不足電力を調整するための放電動作の実行命令を送信する。第3蓄電装置110Cの充電動作によっても電力不足状態が解消されない場合、制御装置30は、残りの不足電力を系統40から買電するか、場合によっては未供給のままとする制御を実行する。
〔第1実施形態の変形例〕
図7は、第1実施形態の変形例における分散蓄電システム1の構成例を示す図である。図7に示されるように、同一の配電線50に接続される複数の蓄電装置のうちの1つ(本図では第1蓄電装置110A)が、上述の判定部310、取得部320、及び選択部330を有していてもよい。この場合、判定部310、取得部320、及び選択部330を有する蓄電装置が上述の制御装置30としても機能する。本構成によっても、上述した効果を得ることができる。
[第2実施形態]
〔処理構成〕
図8は、第2実施形態における分散蓄電システム1の処理構成を概念的に示すブロック図である。本実施形態では、変流器の接続の仕方が第1実施形態の構成と異なる。本実施形態では、各負荷(120A、120B、120C)と各分散型電源(140A、140C)に対してそれぞれ変流器(132A、134A、132B、132C、134C)が設けられている。
図8の構成では、各負荷に対して設けられた変流器(132A、132B、132C)は、各負荷で必要な電力を示す情報として用いることができる。また、各分散型電源に対して設けられた変流器(134A、134C)で測定される情報は、各分散型電源の発電電力を示す情報として用いることができる。即ち、本実施形態の判定部310は、各変流器(132A、134A、132B、132C、134C)で測定された情報を用いて、配電線50における電力の過不足状態を判断することができる。そして、判定部310の判断結果に応じて、第1実施形態と同様に、電力超過時の処理Aあるいは電力不足時の処理Bが実行される。
〔第2実施形態の作用および効果〕
以上、本実施形態の分散蓄電システム1も、第1実施形態と同様に、各蓄電装置の充放電動作を制御することができる。よって、本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第2実施形態の具体例〕
以下に具体例を挙げ、上述の各実施形態を更に詳細に説明する。本発明は以下の具体例から何ら限定を受けない。
<電力超過時の処理>
図9の例を用いて第2実施形態の処理Aの流れについて説明する。図9は、第2実施形態における電力超過時の具体的な動作例を説明するための図である。図9の例において、1行目は第1蓄電システム10Aの情報を、2行目は第2蓄電システム10Bの情報を、3行目は第3蓄電システム10Cの情報をそれぞれ示している。図9に例示される情報は、例えば制御装置30により一元管理されている。
蓄電システムIDは、各蓄電システムを一意に識別するための情報である。状態情報は、各蓄電システムの蓄電装置の状態を示す情報であり、本例では、定格容量、充放電性能、及びSOCを例示している。但し、状態情報は本例に制限されない。方向情報は各蓄電システムが充電方向または放電方向のいずれを向いているかを示す情報である。測定電力は、各蓄電システムに含まれる変流器(132A、132B、132C、134A、134C)の測定結果から蓄電システム毎に算出される。各変流器では下流側に接続される負荷で必要な電力を測定できる。第1実施形態の構成では、変流器132A、変流器132B、及び変流器132Cにおける測定電力は、それぞれ第1負荷120A、第2負荷120Bおよび第3負荷120Cで必要な電力を示す。また、変流器134Aおよび変流器134Cにおける測定電力は、分散型電源140Aの発電電力を示す。すなわち、変流器132Aおよび134Aにおける測定電力は第1蓄電システム10Aの電力の過不足状態を示し、変流器130Bにおける測定電力は第2蓄電システム10Bの電力の過不足状態を示し、変流器130Cおよび変流器132Cにおける測定電力は第3蓄電システム10Cの電力の過不足状態を示す。SOCや測定電力は、例えば、所定の間隔で各蓄電装置により取得され、制御装置30に送信される。なお、蓄電装置が充電動作を行っている場合、当該蓄電装置は負荷とみなすことができる。この場合、制御装置30は、当該蓄電装置から充電電力の値を取得し、当該充電電力を負荷で必要な電力に加算する。
図9の例において、判定部310は、各変流器における測定電力に基づいて、配電線50で電力が1[kW]超過していると判定する。そして、取得部320は、各蓄電システムの蓄電装置の方向情報および状態情報(定格容量、充放電性能、及びSOC)を取得する。
そして、選択部330は、取得された情報に基づいて充電動作を実行させる蓄電装置を選択する。図9の例では、第2蓄電装置110Bおよび第3蓄電装置110Cの方向情報が「充電」であるため、選択部330は、第2蓄電装置110Bおよび第3蓄電装置110Cを充電動作を実行させる候補として特定する。さらに、選択部330は、状態情報(定格容量、充放電性能、及びSOC)を基に、第2蓄電装置110Bおよび第3蓄電装置110Cの優先度を判定し、優先度の高い蓄電装置を充電動作を行う蓄電装置として選択する。選択部330は、例えば、定格容量とSOCとに基づいて、空き容量が大きい第2蓄電装置110Bを優先度の高い蓄電装置と判定する。
そして、選択部330は、第2蓄電装置110Bの充電性能(2[kW])が超過電力(1[kW])を上回るため、第2蓄電装置110Bの充電動作によって電力超過状態を解消可能と判断する。この場合、制御装置30は、超過している1[kW]分の充電動作を実行する旨の命令を第2蓄電装置110Bに対して送信する。そして、第2蓄電装置110Bが1[kW]で充電動作を開始し、電力超過状態が解消される。
なお、第2蓄電装置110Bの充電性能が超過電力を下回る場合、選択部330は、更に第3蓄電装置110Cに残りの超過電力を調整するための充電動作の実行命令を送信する。第3蓄電装置110Cの充電動作によっても電力超過状態が解消されない場合、制御装置30は、残りの超過電力を系統40に売電するか廃棄する制御を実行する。
<電力不足時の処理>
図10の例を用いて第1実施形態の処理Bの流れについて説明する。図10は、第1実施形態における電力不足時の具体的な動作例を説明するための図である。図10の例において、1行目は第1蓄電システム10Aの情報を、2行目は第2蓄電システム10Bの情報を、3行目は第3蓄電システム10Cの情報をそれぞれ示している。図10に例示される情報は、図9と同様の情報であり、例えば制御装置30により一元管理されている。
図10の例において、判定部310は、変流器130Aにおける測定電力に基づいて、配電線50で電力が3[kW]不足していると判定する。そして、取得部320は、各蓄電システムの蓄電装置の方向情報および状態情報(定格容量、充放電性能、及びSOC)を取得する。
そして、選択部330は、取得された情報に基づいて放電動作を実行させる蓄電装置を選択する。図10の例では、第1蓄電装置110Aおよび第2蓄電装置110Bの方向情報が「放電」であるため、選択部330は、第1蓄電装置110Aおよび第2蓄電装置110Bを放電動作を実行させる候補として特定する。そして、選択部330は、状態情報(定格容量、充放電性能、及びSOC)を基に、第1蓄電装置110Aおよび第2蓄電装置110Bの優先度を判定し、優先度の高い蓄電装置を放電動作を行う蓄電装置として選択する。選択部330は、例えば、定格容量とSOCとに基づいて、残容量が大きい第2蓄電装置110Bを優先度の高い蓄電装置と判定する。
そして、選択部330は、第2蓄電装置110Bの充電性能(2[kW])が不足電力(3[kW])を下回るため、第2蓄電装置110Bの放電動作によって電力不足状態を解消不可能と判断する。この場合、選択部330は、第3蓄電装置110Cを放電動作を行う蓄電装置として更に選択する。そして、選択部330は、第2蓄電装置110Bの充電性能および第3蓄電装置110Cの充電性能の合計値(2+1.5=3.5[kW])が不足電力(3[kW])を上回るため、第2蓄電装置110Bの放電動作によって電力不足状態を解消可能と判断する。制御装置30は、例えば、優先度の高い第2蓄電装置110Bに2[kW]分の放電動作を実行させ、第3蓄電装置110Cに残りの1[kW]分の放電動作を実行させる命令を第2蓄電装置110Bおよび第3蓄電装置110Cに対してそれぞれ送信する。そして、第2蓄電装置110Bおよび第3蓄電装置110Cがそれぞれ2[kW]および1[kW]で放電動作を開始し、電力不足状態が解消される。
なお、第3蓄電装置110Cの充電動作によっても電力不足状態が解消されない場合、制御装置30は、残りの不足電力を系統40から買電するか、場合によっては未供給のままとする制御を実行する。
〔第2実施形態の変形例〕
図11は、第2実施形態の変形例における分散蓄電システム1の構成例を示す図である。図11に示されるように、同一の配電線50に接続される複数の蓄電装置のうちの1つ(本図では第1蓄電装置110A)が、上述の判定部310、取得部320、及び選択部330を有していてもよい。この場合、判定部310、取得部320、及び選択部330を有する蓄電装置が上述の制御装置30としても機能する。本構成によっても、上述した効果を得ることができる。
[第3実施形態]
上述したように、深度の大きい充放電の繰り返しが電池寿命の観点から好ましい。そのため、方向を切り替える所定の条件を満たすまで各蓄電装置の充放電方向を基本的には変えずに維持するように制御するのが好ましい。しかしながら、充電方向の蓄電装置のみによる充電動作で電力超過状態を解消できない場合、または、放電方向の蓄電装置のみの放電動作で電力不足状を解消できない場合もある。本実施形態では、そのような場合において、より柔軟に対処する形態について説明する。本実施形態の分散蓄電システム1は、以下の点を除いて、第1実施形態または第2実施形態の分散蓄電システム1と同様の構成を有する。
〔処理構成〕
本実施形態の選択部330は、方向情報が充電方向を示す蓄電装置の全てが充電動作を実行しても判定部310の判定結果が電力の超過を示す場合、方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の状態情報を用いて、方向情報を放電方向に維持する蓄電装置を選択する。
具体的には、選択部330は、方向情報が放電方向を示す各蓄電装置において、各蓄電装置の状態情報を用いて方向情報を維持する優先度(維持優先度)を判定する。そして、選択部330は、当該維持優先度に従って、方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の中から方向情報を維持する蓄電装置を選択する。
第1実施形態で説明したように、状態情報は、充電動作または放電動作を行う蓄電装置を選択する際の、各蓄電装置の優先度を判定する指標となり得る情報である。この優先度は、言い換えると、一部の蓄電装置の方向情報を切り替える必要がある場合に、充電方向または放電方向に維持しておく蓄電装置を特定する優先度とも言うこともできる。選択部330は、例えば、残容量、放電性能、サイクル回数、負荷までの距離といった蓄電装置の状態情報を所定の数式の各パラメータとして用い、放電方向の蓄電装置の維持優先度を算出する。そして、選択部330は、方向情報を放電方向に維持する蓄電装置として、例えば最も維持優先度が高いものから順に所定の数の蓄電装置を選択する。
また、選択部330は、上述の例でパラメータとして用いられる情報の中の少なくとも1つを用いて方向情報を放電方向に維持する蓄電装置を選択してもよい。例えば、選択部330は、蓄電装置の残容量を用いて、維持優先度を判定することができる。残容量が多い蓄電装置は、充電動作を行う蓄電装置として選択してもすぐに満充電状態になってしまう。すなわち、充電動作を行う蓄電装置として残容量が多い蓄電装置を選択した場合、小さい深度の充電動作が行われることになる。よって、このような蓄電装置は放電方向に維持しておいた方が電池寿命の観点から好ましく、維持優先度の高い蓄電装置と言える。また、各パラメータ間の優先順位を予め定めておくことで、選択部330は、最優先のパラメータの値が同じ場合には次に優先されるパラメータを用いて各蓄電装置の維持優先度を判定することができる。例えば、選択部330は、残容量の同じ2つの蓄電装置が対象として存在する場合、充電性能が大きい蓄電装置を維持優先度が高い蓄電装置として判定することができる。
但し、選択部330が各蓄電装置の状態情報を用いて方向情報を維持する蓄電装置を決定する方法は、上述した例に制限されない。
また、選択部330は、方向情報が放電方向を示す蓄電装置のうち、方向情報を放電方向に維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の少なくとも1つを、充電動作を行う蓄電装置として選択する。選択部330は、例えば、超過分の電力の充電を優先するか否かを示す情報を用いて、方向情報が放電方向を示す蓄電装置の中から充電動作を行う蓄電装置を選択するか否かを決定する。
具体的には、分散蓄電システム1において超過分の電力の充電を優先する情報が設定されている場合、選択部330は、充電動作を行う蓄電装置を放電優先度の低い蓄電装置から順に選択するのが好ましい。また、分散蓄電システム1において超過分の電力の充電を優先する情報が設定されていない場合、選択部330は充電動作を行う蓄電装置を選択しない。この場合、制御装置30は超過分の電力を売電または廃棄する制御を実行する。
また、選択部330は、第1実施形態で説明したような方向情報を放電方向から充電方向に切り替える条件に関わらず、ここで充電動作を行う蓄電装置として選択された蓄電装置の方向情報を充電方向に変更する。このようにすることで、電力超過状態の解消後に、選択された蓄電装置が放電動作を行う蓄電装置に戻り、小さい深度の充放電動作が行われることを抑制できる。
また、本実施形態の選択部330は、方向情報が放電方向を示す蓄電装置の全てが放電動作を実行しても判定部310の判定結果が電力の不足を示す場合に、方向情報が充電方向を示す各蓄電装置の状態情報を用いて、方向情報を充電方向に維持する蓄電装置を選択する。
具体的には、選択部330は、方向情報が充電方向を示す各蓄電装置において、各蓄電装置の状態情報を用いて方向情報を維持する優先度(維持優先度)を判定する。そして、選択部330は、当該維持優先度に従って、方向情報が充電方向を示す各蓄電装置の中から方向情報を維持する蓄電装置を選択する。
電力超過時と同様に、選択部330は、例えば、空き容量、充電性能、サイクル回数、負荷までの距離といった蓄電装置の状態情報を所定の数式の各パラメータとして用い、充電方向の蓄電装置の維持優先度を算出する。そして、選択部330は、方向情報を充電方向に維持する蓄電装置として、例えば最も維持優先度が高いものから順に所定の数の蓄電装置を選択する。
また、選択部330は、上述の例でパラメータとして用いられる情報の中の少なくとも1つを用いて方向情報を充電方向に維持する蓄電装置を選択してもよい。例えば、選択部330は、蓄電装置の空き容量を用いて、維持優先度を判定することができる。空き容量が多い蓄電装置は、放電動作を行う蓄電装置として選択してもすぐに放電停止状態になってしまう。すなわち、放電動作を行う蓄電装置として空き容量が多い蓄電装置を選択した場合、小さい深度の放電動作が行われることになる。よって、このような蓄電装置は充電方向に維持しておいた方が電池寿命の観点から好ましく、維持優先度の高い蓄電装置と言える。また、各パラメータ間の優先順位を予め定めておくことで、選択部330は、最優先のパラメータの値が同じ場合には次に優先されるパラメータを用いて各蓄電装置の維持優先度を判定することができる。例えば、選択部330は、空き容量の同じ2つの蓄電装置が対象として存在する場合、放電性能が大きい蓄電装置を維持優先度が高い蓄電装置として判定することができる。
但し、選択部330が各蓄電装置の状態情報を用いて方向情報を維持する蓄電装置を決定する方法は、上述した例に制限されない。
また、選択部330は、方向情報が充電方向を示す蓄電装置のうち、方向情報を充電方向に維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の少なくとも1つを、放電動作を行う蓄電装置として選択する。選択部330は、例えば、不足分の電力を補えるまで、上記他の蓄電装置の中から放電動作を行う蓄電装置を選択する。このとき、選択部330は、蓄電装置の充電動作の維持優先度と、電力不足の負荷の重要度とを比較して、放電動作を行う蓄電装置として選択するか否かを決定してもよい。ここで、負荷の重要度は負荷が停止した場合の影響度を示す情報であり、重要度が高いほど、負荷が停止した場合の損害が大きいことを示す。負荷の重要度は、例えばブレーカー単位で予め定められており、制御装置30の図示しない記憶部等に保持される。また、電力不足の負荷は、各蓄電システムに備えられた変流器で測定される情報(電流の向きおよび大きさ)などを用いて特定することができる。
具体的には、選択部330は、方向情報が充電方向を示す蓄電装置の中から放電動作を行う候補の蓄電装置を選択し、電力不足の負荷の重要度と比較する。選択部330は、好ましくは、重要度の高い順に比較対象とする負荷を選択し、維持優先度が低い順に比較対象とする蓄電装置を選択する。候補として選択された蓄電装置の維持優先度の方が、電力不足の負荷の重要度よりも低い場合、当該蓄電装置は放電動作を行う蓄電装置として選択される。一方、候補として選択された蓄電装置の維持優先度の方が、電力不足の負荷の重要度よりも高い場合、当該蓄電装置は放電動作を行う蓄電装置として選択されない。この場合、不足分の電力は系統40側からの買電によって供給される。停電等により系統40から電力が供給できない場合、不足分の電力は未供給のままであってもよい。
また、選択部330は、第1実施形態で説明したような方向情報を充電方向から放電方向に切り替える条件に関わらず、ここで放電動作を行う蓄電装置として選択された蓄電装置の方向情報を放電方向に変更する。このようにすることで、電力不足状態の解消後に、選択された蓄電装置が充電動作を行う蓄電装置に戻り、小さい深度の充放電動作が行われることを抑制できる。
〔動作例〕
図12および図13を用いて、本実施形態における分散蓄電システム1の動作例を説明する。
<処理A:電力超過時の処理>
図12を用いて、電力超過時の処理について説明する。図12は、第3実施形態の分散蓄電システム1における、電力超過時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。以下では、第1実施形態と異なる処理(S401〜S407)について主に説明する。これらの処理(S401〜S407)は、S203の判定で「NO」となった場合、または、S206の判定で「YES」となった場合に実行される。
選択部330は、超過分の電力の充電を優先することを示す情報が、分散蓄電システム1で設定されているか否かを確認する(S401)。
超過分の電力の充電を優先することを示す情報が設定されていない場合(S401:NO)、制御装置30は、残りの超過分の電力を系統40に売電する、または、残りの超過分の電力を廃棄することにより、電力超過状態の解消を試みる(S207)。
一方、超過分の電力の充電を優先することを示す情報が設定されている場合(S401:YES)、選択部330は、方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の維持優先度を算出する(S402)。選択部330は、方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の状態情報(例えば、残容量、放電性能、サイクル回数、負荷との距離)を用いて各蓄電装置の放電動作の維持優先度を算出することができる。具体的には、選択部330は、例えば蓄電装置の状態情報をパラメータとして下記の式1に代入して、各蓄電装置の放電動作の維持優先度を算出することができる。但し、放電動作の維持優先度の算出方法はこの方法に制限されない。
Figure 2016158551
上記式1において、α、β、γおよびδは、各パラメータに対する重みづけ係数である。残容量および放電性能はそれぞれ放電可能な電力量と単位時間に放電可能な電力の大きさを示し、放電動作の維持優先度を高めるパラメータと言える。そのため、重みづけ係数αおよびβには例えば正の値が設定される。パラメータ間の優先度に応じて、重みづけ係数αおよびβに異なる値が設定されてもよい。例えば、放電性能よりも残容量を重要視する場合、重みづけ係数αの値を重みづけ係数βよりも大きい値とすることができる。一方、サイクル回数は放電可能な電力量を下げる要因であり、放電動作の維持優先度を低めるパラメータであると言える。そのため、重みづけ係数γには例えば負の値が設定される。また、負荷との距離は電力超過時には特に関係のないパラメータである(電力不足の負荷が存在しない)ため、重みづけ係数δには例えば0を設定する(負荷との距離というパラメータを無視する)ことができる。
そして、選択部330は、各蓄電装置の放電動作の維持優先度を用いて、方向情報を維持する蓄電装置を選択する(S403)。例えば、選択部330は、維持優先度が高いものから順に所定個数の蓄電装置を、方向情報を維持する蓄電装置として選択する。
そして、選択部330は、方向情報を維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の中で最も維持優先度が低いものを、充電動作を行う蓄電装置として選択する(S404)。このとき、選択部330は、選択された蓄電装置の方向情報を「充電方向」に切り替える(S405)。
そして、選択部330は、S204およびS404で選択された蓄電装置の充電動作によって、電力超過状態が解消するか否かを判定する(S406)。電力超過状態が解消する場合は(S406:YES)、制御装置30は、選択された各蓄電装置に対して充電動作を開始する指示を送信し、処理を終了する。この場合、処理はS101に戻り、制御装置30は配電線50における電力の過不足状態の監視を継続する。一方、電力超過状態が解消しない場合(S406:NO)、選択部330は、方向情報を維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の中で未選択の蓄電装置が残っているか否かを判定する(S407)。
方向情報を維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の中で未選択の蓄電装置が存在する場合(S407:YES)、すなわち、超過分の電力を調整するために利用可能な放電方向の蓄電装置がまだ存在する場合、選択部330は、上述のS404からの処理を繰り返す。一方、方向情報を維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の全てを選択した場合(S407:NO)、すなわち、上記他の蓄電装置の全てを充電方向の蓄電装置として用いても電力超過状態を解消できない場合、制御装置30は、繰り返し処理を抜け、選択された蓄電装置に対して充電動作を開始する指示を送信する。また、制御装置30は、残りの超過分の電力を系統40に売電する、または、残りの超過分の電力を廃棄することにより、電力超過状態の解消を試みる(S207)。
<処理B:電力不足時の処理>
図13を用いて、電力不足時の処理について説明する。図13は、第3実施形態の分散蓄電システム1における、電力不足時の処理の流れを説明するためのフローチャートである。以下では、第1実施形態と異なる処理(S501〜S508)について主に説明する。これらの処理(S501〜S508)は、S303の判定で「NO」となった場合、または、S306の判定で「YES」となった場合に実行される。
選択部330は、方向情報が充電方向を示す各蓄電装置の維持優先度を算出する(S501)。選択部330は、方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の状態情報(例えば、空き容量、充電性能、サイクル回数、負荷との距離)を用いて各蓄電装置の充電動作の維持優先度を算出することができる。具体的には、選択部330は、例えば蓄電装置の状態情報をパラメータとして下記の式2に代入して、各蓄電装置の充電動作の維持優先度を算出することができる。但し、充電動作の維持優先度の算出方法はこの方法に制限されない。
Figure 2016158551
上記式2において、α、β、γおよびδは、各パラメータに対する重みづけ係数である。空き容量および充電性能はそれぞれ充電可能な電力量と単位時間に充電可能な電力の大きさを示し、充電動作の維持優先度を高めるパラメータと言える。そのため、重みづけ係数αおよびβには例えば正の値が設定される。パラメータ間の優先度に応じて、重みづけ係数αおよびβに異なる値が設定されてもよい。例えば、充電性能よりも空き容量を重要視する場合、重みづけ係数αの値を重みづけ係数βよりも大きい値とすることができる。一方、サイクル回数は充電可能な電力量を下げる要因であり、充電動作の維持優先度を低めるパラメータであると言える。そのため、重みづけ係数γには例えば負の値が設定される。また、蓄電装置と負荷との距離が離れている場合、当該蓄電装置から送電した場合の電力損失が大きくなる。すなわち、負荷との距離が離れているほど蓄電装置の放電効率が下がるため、負荷との距離が大きいほど蓄電装置の充電動作の維持優先度が高くなるように重みづけ係数δを設定する。重みづけ係数δには例えば正の値を設定することができる。
そして、選択部330は、各蓄電装置の充電動作の維持優先度を用いて、方向情報を維持する蓄電装置を選択する(S502)。例えば、選択部330は、維持優先度が高いものから順に所定個数の蓄電装置を、方向情報を維持する蓄電装置として選択する。
そして、選択部330は、方向情報を維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の中で最も維持優先度の低い蓄電装置を、放電動作を行う蓄電装置の候補として選択する(S503)。また、選択部330は、各蓄電システムに備えられた変流器で測定される情報などを用いて電力不足の負荷を特定し、その中で最も重要度の高い負荷を選択する(S504)。
そして、選択部330は、選択された負荷の重要度が選択された蓄電装置の維持優先度よりも高いか否かを判定する(S505)。選択された負荷の重要度が選択された蓄電装置の維持優先度以下の場合(S505:NO)、選択部330は放電動作を行う蓄電装置を選択しない。この場合、制御装置30は、残りの不足分の電力を系統から買電する制御を実行してもよいし、場合によっては残りの不足分の電力を供給しないままとしてもよい(S307)。一方、選択された負荷の重要度が選択された蓄電装置の維持優先度よりも高い場合(S505:NO)、選択部330は当該蓄電装置を放電動作を行う蓄電装置として選択する。また、選択部330は、選択された蓄電装置の方向情報を「充電方向」に切り替える(S506)。
そして、選択部330は、S304およびS503で選択された蓄電装置の放電動作によって、電力不足状態が解消するか否かを判定する(S507)。電力不足状態が解消する場合は(S507:YES)、制御装置30は、選択された蓄電装置に対して放電動作を開始する指示を送信し、処理を終了する。この場合、処理はS101に戻り、制御装置30は配電線50における電力の過不足状態の監視を継続する。一方、電力不足状態が解消しない場合(S507:NO)、選択部330は、方向情報を維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の中で未選択の蓄電装置が残っているか否かを判定する(S508)。
方向情報を維持するとして選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の中で未選択の蓄電装置が存在する場合(S507:YES)、すなわち、不足分の電力を調整ために利用可能な蓄電装置がまだ存在する場合、選択部330は、上述のS503からの処理を繰り返す。一方、方向情報を維持するとして選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の全てを選択した場合(S306:YES)、すなわち、上記他の蓄電装置の全てを放電させても電力不足状態を解消できない場合、制御装置30は、繰り返し処理を抜け、選択された蓄電装置に対して放電動作を開始する指示を送信する。またこの場合、制御装置30は、残りの不足分の電力を系統から買電する制御を実行してもよいし、場合によっては残りの不足分の電力を供給しないままとしてもよい(S307)。
〔第3実施形態の作用及び効果〕
以上、本実施形態では、充電方向の蓄電装置を全て充電させても電力超過状態が解消できない場合、方向情報が放電方向を示す蓄電装置の中で、方向情報を維持する蓄電装置と、充電動作を行う蓄電装置とが選択される。また、充電方向の蓄電装置を全て放電させても電力不足状態が解消できない場合、方向情報が充電方向を示す蓄電装置の中で、方向情報を維持する蓄電装置と、放電動作を行う蓄電装置とが選択される。これにより、電池寿命の悪化を防ぐ蓄電装置を確保するとともに、電力超過状態および電力不足状態を解消あるいは緩和させることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
以下、参考形態の例を付記する。
1.
同一の配電線に接続されている複数の蓄電装置と、
前記配電線での電力の過不足を判定する判定手段と、
前記複数の蓄電装置の各々について、蓄電装置の状態を示す状態情報および充放電動作の方向を示す方向情報を取得する取得手段と、
前記電力の過不足の判定結果、前記状態情報、および前記方向情報を用いて、前記複数の蓄電装置の中から充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択する選択手段と、
を備える分散蓄電システム。
2.
前記選択手段は、
前記判定結果が電力の不足を示す場合、前記方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の前記状態情報を用いて、前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置の中から放電動作を行う蓄電装置を選択する、
1.に記載の分散蓄電システム。
3.
前記選択手段は、
前記判定結果が電力の超過を示す場合、前記方向情報が充電方向を示す各蓄電装置の前記状態情報を用いて、前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置の中から充電動作を行う蓄電装置を選択する、
1.または2.に記載の分散蓄電システム。
4.
前記取得手段は、
前記状態情報として、蓄電装置の容量、蓄電装置の充放電性能、蓄電装置の劣化度、および蓄電装置から負荷までの距離のうち、少なくともいずれか1つを取得する、
1.から3.のいずれか1つに記載の分散蓄電システム。
5.
前記選択手段は、
前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置の全てが放電動作を実行しても前記判定結果が電力の不足を示す場合に、前記方向情報が充電方向を示す各蓄電装置の状態情報を用いて、前記方向情報を充電方向に維持する蓄電装置を選択する、
1.から4.のいずれか1つに記載の分散蓄電システム。
6.
前記選択手段は、
前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置のうち、前記方向情報を充電方向に維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の少なくとも1つを、放電動作を行う蓄電装置として選択する、
5.に記載の分散蓄電システム。
7.
前記選択手段は、
前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置の全てが充電動作を実行しても前記判定結果が電力の超過を示す場合、前記方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の状態情報を用いて、前記方向情報を放電方向に維持する蓄電装置を選択する、
1.から6.のいずれか1つに記載の分散蓄電システム。
8.
前記選択手段は、
前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置のうち、前記方向情報を放電方向に維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の少なくとも1つを、充電動作を行う蓄電装置として選択する、
7.に記載の分散蓄電システム。
9.
同一の配電線に接続されている複数の蓄電装置を備える分散蓄電システムで実行される電力制御方法であって、
前記分散蓄電システムに含まれるコンピュータが、
前記配電線での電力の過不足を判定し、
前記複数の蓄電装置の各々について、蓄電装置の状態を示す状態情報および充放電動作の方向を示す方向情報を取得し、
前記電力の過不足の判定結果、前記状態情報、および前記方向情報を用いて、前記複数の蓄電装置の中から充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択する、
ことを含む電力制御方法。
10.
前記コンピュータが、
前記判定結果が電力の不足を示す場合、前記方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の前記状態情報を用いて、前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置の中から放電動作を行う蓄電装置を選択する、
ことを含む9.に記載の電力制御方法。
11.
前記コンピュータが、
前記判定結果が電力の超過を示す場合、前記方向情報が充電方向を示す各蓄電装置の前記状態情報を用いて、前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置の中から充電動作を行う蓄電装置を選択する、
ことを含む9.または10.に記載の電力制御方法。
12.
前記コンピュータが、
前記状態情報として、蓄電装置の容量、蓄電装置の充放電性能、蓄電装置の劣化度、および蓄電装置から負荷までの距離のうち、少なくともいずれか1つを取得する、
ことを含む9.から11.のいずれか1つに記載の電力制御方法。
13.
前記コンピュータが、
前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置の全てが放電動作を実行しても前記判定結果が電力の不足を示す場合に、前記方向情報が充電方向を示す各蓄電装置の状態情報を用いて、前記方向情報を充電方向に維持する蓄電装置を選択する、
ことを含む9.から12.のいずれか1つに記載の電力制御方法。
14.
前記コンピュータが、
前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置のうち、前記方向情報を充電方向に維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の少なくとも1つを、放電動作を行う蓄電装置として選択する、
ことを含む13.に記載の電力制御方法。
15.
前記コンピュータが、
前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置の全てが充電動作を実行しても前記判定結果が電力の超過を示す場合、前記方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の状態情報を用いて、前記方向情報を放電方向に維持する蓄電装置を選択する、
ことを含む9.から14.のいずれか1つに記載の電力制御方法。
16.
前記コンピュータが、
前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置のうち、前記方向情報を放電方向に維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の少なくとも1つを、充電動作を行う蓄電装置として選択する、
ことを含む15.に記載の電力制御方法。
17.
同一の配電線に接続されている複数の蓄電装置を備える分散蓄電システムで実行されるプログラムであって、
前記分散蓄電システムに含まれるコンピュータを、
前記配電線での電力の過不足を判定する判定手段、
前記複数の蓄電装置の各々について、蓄電装置の状態を示す状態情報および充放電動作の方向を示す方向情報を取得する取得手段、
前記電力の過不足の判定結果、前記状態情報、および前記方向情報を用いて、前記複数の蓄電装置の中から充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択する選択手段、
として機能させるためのプログラム。
18.
前記コンピュータを、
前記選択手段であって、
前記判定結果が電力の不足を示す場合、前記方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の前記状態情報を用いて、前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置の中から放電動作を行う蓄電装置を選択する手段、
として機能させるための17.に記載のプログラム。
19.
前記コンピュータを、
前記選択手段であって、
前記判定結果が電力の超過を示す場合、前記方向情報が充電方向を示す各蓄電装置の前記状態情報を用いて、前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置の中から充電動作を行う蓄電装置を選択する手段、
として機能させるための17.または18.に記載のプログラム。
20.
前記コンピュータを、
前記取得手段であって、
前記状態情報として、蓄電装置の容量、蓄電装置の充放電性能、蓄電装置の劣化度、および蓄電装置から負荷までの距離のうち、少なくともいずれか1つを取得する手段、
として機能させるための17.から19.のいずれか1つに記載のプログラム。
21.
前記コンピュータを、
前記選択手段であって、
前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置の全てが放電動作を実行しても前記判定結果が電力の不足を示す場合に、前記方向情報が充電方向を示す各蓄電装置の状態情報を用いて、前記方向情報を充電方向に維持する蓄電装置を選択する手段、
として機能させるための17.から20.のいずれか1つに記載のプログラム。
22.
前記コンピュータを、
前記選択手段であって、
前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置のうち、前記方向情報を充電方向に維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の少なくとも1つを、放電動作を行う蓄電装置として選択する手段、
として機能させるための21.に記載のプログラム。
23.
前記コンピュータを、
前記選択手段であって、
前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置の全てが充電動作を実行しても前記判定結果が電力の超過を示す場合、前記方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の状態情報を用いて、前記方向情報を放電方向に維持する蓄電装置を選択する手段、
として機能させるための17.から22.のいずれか1つに記載のプログラム。
24.
前記コンピュータを、
前記選択手段であって、
前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置のうち、前記方向情報を放電方向に維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の少なくとも1つを、充電動作を行う蓄電装置として選択する手段、
として機能させるための23.に記載のプログラム。
この出願は、2015年3月27日に出願された日本出願特願2015−067118号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (10)

  1. 同一の配電線に接続されている複数の蓄電装置と、
    前記配電線での電力の過不足を判定する判定手段と、
    前記複数の蓄電装置の各々について、蓄電装置の状態を示す状態情報および充放電動作の方向を示す方向情報を取得する取得手段と、
    前記電力の過不足の判定結果、前記状態情報、および前記方向情報を用いて、前記複数の蓄電装置の中から充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択する選択手段と、
    を備える分散蓄電システム。
  2. 前記選択手段は、
    前記判定結果が電力の不足を示す場合、前記方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の前記状態情報を用いて、前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置の中から放電動作を行う蓄電装置を選択する、
    請求項1に記載の分散蓄電システム。
  3. 前記選択手段は、
    前記判定結果が電力の超過を示す場合、前記方向情報が充電方向を示す各蓄電装置の前記状態情報を用いて、前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置の中から充電動作を行う蓄電装置を選択する、
    請求項1または2に記載の分散蓄電システム。
  4. 前記取得手段は、
    前記状態情報として、蓄電装置の容量、蓄電装置の充放電性能、蓄電装置の劣化度、および蓄電装置から負荷までの距離のうち、少なくともいずれか1つを取得する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の分散蓄電システム。
  5. 前記選択手段は、
    前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置の全てが放電動作を実行しても前記判定結果が電力の不足を示す場合に、前記方向情報が充電方向を示す各蓄電装置の状態情報を用いて、前記方向情報を充電方向に維持する蓄電装置を選択する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の分散蓄電システム。
  6. 前記選択手段は、
    前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置のうち、前記方向情報を充電方向に維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の少なくとも1つを、放電動作を行う蓄電装置として選択する、
    請求項5に記載の分散蓄電システム。
  7. 前記選択手段は、
    前記方向情報が充電方向を示す蓄電装置の全てが充電動作を実行しても前記判定結果が電力の超過を示す場合、前記方向情報が放電方向を示す各蓄電装置の状態情報を用いて、前記方向情報を放電方向に維持する蓄電装置を選択する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の分散蓄電システム。
  8. 前記選択手段は、
    前記方向情報が放電方向を示す蓄電装置のうち、前記方向情報を放電方向に維持する蓄電装置として選択された蓄電装置以外の他の蓄電装置の少なくとも1つを、充電動作を行う蓄電装置として選択する、
    請求項7に記載の分散蓄電システム。
  9. 同一の配電線に接続されている複数の蓄電装置を備える分散蓄電システムで実行される電力制御方法であって、
    前記分散蓄電システムに含まれるコンピュータが、
    前記配電線での電力の過不足を判定し、
    前記複数の蓄電装置の各々について、蓄電装置の状態を示す状態情報および充放電動作の方向を示す方向情報を取得し、
    前記電力の過不足の判定結果、前記状態情報、および前記方向情報を用いて、前記複数の蓄電装置の中から充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択する、
    ことを含む電力制御方法。
  10. 同一の配電線に接続されている複数の蓄電装置を備える分散蓄電システムで実行されるプログラムであって、
    前記分散蓄電システムに含まれるコンピュータを、
    前記配電線での電力の過不足を判定する判定手段、
    前記複数の蓄電装置の各々について、蓄電装置の状態を示す状態情報および充放電動作の方向を示す方向情報を取得する取得手段、
    前記電力の過不足の判定結果、前記状態情報、および前記方向情報を用いて、前記複数の蓄電装置の中から充放電動作の制御対象とする蓄電装置を選択する選択手段、
    として機能させるためのプログラム。
JP2017509819A 2015-03-27 2016-03-22 分散蓄電システム、電力制御方法、およびプログラム Active JP6702311B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015067118 2015-03-27
JP2015067118 2015-03-27
PCT/JP2016/058915 WO2016158551A1 (ja) 2015-03-27 2016-03-22 分散蓄電システム、電力制御方法、およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016158551A1 true JPWO2016158551A1 (ja) 2018-01-18
JP6702311B2 JP6702311B2 (ja) 2020-06-03

Family

ID=57006012

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017509819A Active JP6702311B2 (ja) 2015-03-27 2016-03-22 分散蓄電システム、電力制御方法、およびプログラム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10916943B2 (ja)
JP (1) JP6702311B2 (ja)
WO (1) WO2016158551A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6796402B2 (ja) * 2016-06-09 2020-12-09 大和ハウス工業株式会社 電力供給システム
JP6861057B2 (ja) * 2017-03-10 2021-04-21 大和ハウス工業株式会社 電力供給システム
JP2018186607A (ja) * 2017-04-25 2018-11-22 東京電力ホールディングス株式会社 優先度付加装置及び優先度付加プログラム
JP6920876B2 (ja) * 2017-04-27 2021-08-18 大和ハウス工業株式会社 電力供給システム
US11677265B2 (en) * 2019-02-25 2023-06-13 Eaton Intelligent Power Limited Controllers for uninterruptible power supplies and methods of operating the same
KR20210016795A (ko) * 2019-08-05 2021-02-17 주식회사 엘지화학 에너지 허브 장치 및 에너지 관리 방법
WO2021038762A1 (ja) * 2019-08-28 2021-03-04 三菱電機株式会社 充放電制御装置、蓄電システムおよび充放電制御方法
JP6995457B1 (ja) 2021-03-30 2022-01-14 株式会社Yanekara 充放電管理システム
GB2618535A (en) * 2022-05-06 2023-11-15 Power Flow Energy Ltd Multiple Load Energy Recovery Controller

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011016273A1 (ja) * 2009-08-04 2011-02-10 日本電気株式会社 エネルギーシステム
JP2012205436A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Toshiba Corp 充放電判定装置及びプログラム
JP2014079076A (ja) * 2012-10-10 2014-05-01 Sharp Corp パワーコンディショナ、その制御方法、および直流給電システム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002080332A1 (en) * 2001-03-30 2002-10-10 Designline Limited Battery management unit, system and method
FR2862813B1 (fr) * 2003-11-20 2006-06-02 Pellenc Sa Procede de chargement equilibre d'une batterie lithium-ion ou lithium polymere
US20060097700A1 (en) * 2004-11-10 2006-05-11 Eaglepicher Technologies, Llc Method and system for cell equalization with charging sources and shunt regulators
JP4850019B2 (ja) 2006-10-16 2012-01-11 東京瓦斯株式会社 電力系統に接続された自家発電設備における蓄電池設備および蓄電池設備の運転方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011016273A1 (ja) * 2009-08-04 2011-02-10 日本電気株式会社 エネルギーシステム
JP2012205436A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Toshiba Corp 充放電判定装置及びプログラム
JP2014079076A (ja) * 2012-10-10 2014-05-01 Sharp Corp パワーコンディショナ、その制御方法、および直流給電システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6702311B2 (ja) 2020-06-03
WO2016158551A1 (ja) 2016-10-06
US20180123347A1 (en) 2018-05-03
US10916943B2 (en) 2021-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016158551A1 (ja) 分散蓄電システム、電力制御方法、およびプログラム
KR101725701B1 (ko) 복수 전지를 갖는 이차 전지 시스템 및 충방전 전력 또는 전류의 배분 방법
US9620979B2 (en) Storage battery control apparatus, storage battery control method, and storage battery system
EP2985857B1 (en) Storage battery management system and storage battery management method
JP6056730B2 (ja) 蓄電システム
EP2824789A1 (en) Frequency control method
JP6590762B2 (ja) 電力供給システム
JP6068100B2 (ja) 電池制御装置、蓄電装置、蓄電方法、及びプログラム
KR102320183B1 (ko) 복수의 배터리들의 잔류 용량들을 추정하는 방법, 그 방법을 수행하기 위한 시스템 및 상기 시스템을 포함하는 빌딩
JP6903882B2 (ja) 制御装置、制御方法、およびプログラム
JP2014147216A (ja) システム制御装置、電力供給を制御する方法、電力供給システムによる制御内容を表示する方法、および、プログラム
JP6427826B2 (ja) 制御装置、制御方法およびプログラム
JP6189092B2 (ja) 系統用蓄電池の複数目的制御装置
JP6125710B1 (ja) 蓄電池装置、蓄電池システム、方法及びプログラム
JP6299860B2 (ja) 分散蓄電システム、電力制御方法、及びプログラム
KR101729273B1 (ko) 복수의 무정전 전원 공급 장치를 포함하는 에너지 저장 시스템의 최대 수요 전력을 제어하는 에너지 관리 시스템 및 이의 동작 방법
US20170005483A1 (en) Battery Control Apparatus
WO2017042973A1 (ja) 蓄電池システム、方法及びプログラム
WO2016063947A1 (ja) 分散蓄電システム、電力制御方法、及びプログラム
JPWO2016147322A1 (ja) 蓄電池管理装置、方法及びプログラム
JP2015508498A (ja) 電気エネルギー貯蔵装置の放電容量推定方法及びシステム
JP2015186390A (ja) マルチソースpcs群の制御装置およびその方法
JP6984460B2 (ja) 蓄電制御装置、蓄電制御方法、および蓄電制御プログラム
WO2023228264A1 (ja) 電力制御システム
WO2023223618A1 (ja) 充放電制御装置、充放電制御方法、およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200309

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200420

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6702311

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150