JPWO2016157567A1 - 挿入装置 - Google Patents

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Abstract

内視鏡2Aは、挿入部3に設けられた可撓管部3cと、駆動軸45aを有する駆動モータ45と、モータ45の回転駆動力によって動作する挿入補助機構部30と、可撓管部3c内に挿通配置されてモータ45の回転駆動力によって回転されて回転駆動力を伝達する、巻回方向に回転された状態における第1の捻り剛性が反対方向に回転された状態における第2の捻り剛性より高く設定した、駆動シャフト50とを有し、挿入補助機構部30が回転駆動力によって第1の動作と第1の動作より力量を要する第2の動作とを選択的に行う構成において、挿入補助機構部30は、第2の動作を駆動シャフト50が軸回りに巻回方向とは反対方向に回転されて伝達する回転駆動力によって行う。

Description

本発明は、被検部内に挿入される挿入部の基端側に可撓管部を有する挿入装置に関する。
内視鏡は、挿入装置の一つであって、医療分野及び工業用分野等において利用されている。内視鏡は、被検部内に挿入される細長な挿入部を有している。挿入部には可撓性を有する可撓管部が設けられている。
医療分野で用いられる内視鏡は、挿入部を体内に挿入することによって、臓器等の観察を行える。加えて、内視鏡が処置具挿通チャンネルを備える構成においては、該チャンネルを通じて体内に処置具を導入して各種処置等を行える。
これに対して、工業用分野に用いられる内視鏡は、細長な挿入部をジェットエンジン内、工場の配管内等に挿入することによって、傷の有無、腐蝕の有無等の観察、検査を行える。
内視鏡においては、挿入部を構成する可撓管部の先端側に湾曲部を設けたものがある。湾曲部を備えた内視鏡では、該湾曲部を所望する方向に湾曲させることによって、挿入部の先端部の向きを所望する方向に変更できる。
湾曲部は、操作者が例えば操作部に設けられた上下用ノブ、あるいは、左右用ノブを回動操作して湾曲ワイヤを直接、牽引あるいは弛緩させることによって湾曲動作する。しかし、湾曲ワイヤを直接牽引する湾曲操作は、手指の力の弱い操作者にとって負担になっている。
加えて、内視鏡には、湾曲部の最大湾曲角度が一方向と該一方向とは逆方向である他方向とで異なる場合がある。例えば、上方向の最大湾曲角度が210度で下方向の最大湾曲角度が120度に構成された内視鏡では、湾曲部を120度より大きく湾曲させる際、手指にかかる負担がさらに大きくなる。
このため、手指にかかる負担を軽減するため、電動機構を用いて湾曲ワイヤを牽引して操作者の手指にかかる負担を解消する電動湾曲機構部を有する内視鏡が提案されている。
なお、内視鏡においては、操作者の負担を軽減する電動操作機能部として、上述した電動湾曲機構部の他に、挿入補助機構部、あるいは、パワーアシスト機構部等の電動機構部が周知である。
挿入部補助機構部は、螺旋形状部を有し、該螺旋形状部が内視鏡の湾曲部より基端側の挿入部の外周面の予めた位置に対して回動自在に配置される。挿入部補助機構部の螺旋形状部は、モータの駆動力で、挿入部の軸回りに螺旋巻方向、あるいは、螺旋巻方向とは逆方向に回転される構成になっている。
そして、螺旋形状部が螺旋の巻方向に回転されている状態においては、該螺旋形状部の外表面が体腔壁に接触することによるネジ作用によって発生する、前進させる推進力を挿入部に付与する。一方、挿入部補助機構部の螺旋形状部が螺旋巻方向と逆方向に回転されている状態においては、ネジ作用によって発生する、後退させる推進力を挿入部に付与する。
この結果、操作者は、挿入部を前進させる手元操作、あるいは、後退させる手元操作を行う際に、挿入部を前進させる推進力、あるいは、挿入部を後退させる推進力を得られるので負担が軽減される。
パワーアシスト機構部は、それぞれの湾曲ワイヤが巻回される複数のCリングと、該Cリングがそれぞれ遊嵌配置される1つのプーリーと、プーリーを回転させるモータと、を備えている。プーリーは、モータの駆動力によって常時回転されており、湾曲操作された際、プーリーの回転力をCリングを介して湾曲ワイヤに伝達する構成になっている。
プーリーの回転力がCリングを介して湾曲ワイヤに伝達されることによって、湾曲ワイヤを直接牽引する場合に比べて牽引操作力量が低減されてスムーズな湾曲操作が可能になって操作者の負担が軽減される。
特願2014−0519322号には、挿入部補助機構部等の電動操作機能部に対して、駆動部である電動モータの駆動力をフレキシブルな駆動シャフトによって伝達して、操作者の負担を軽減する内視鏡装置が開示されている。
この内視鏡装置においては、駆動シャフトの捻り剛性が高く設定されている巻方向と、駆動シャフトの回転方向と、を一致させている。このため、駆動シャフトが巻方向に回転されている状態において、該シャフトには当該シャフトを縮める力、言い替えれば、当該シャフトを短縮化させる力が作用する。そして、駆動シャフトは、該シャフトを短縮化させる力が作用することにより、捻り剛性が高くなって、回転駆動力を確実に伝達することが可能になる。
なお、駆動シャフトは、両端のうちの一方が固定された固定端であり、他方が軸方向に対して進退自在な自由端として構成されている。
前記文献1の電動湾曲機構部においては、湾曲部の一方側湾曲方向への最大湾曲角度と、逆方向である他方側湾曲方向への最大湾曲角度と、が異なる構成である。このため、最大湾曲角度が大きい湾曲方向に対応する一方の湾曲ワイヤを牽引する力量は、他方の湾曲ワイヤを牽引する力量に比べて大きくなる。したがって、駆動シャフトの巻方向と駆動シャフトの回転方向とを一致させると共に、駆動シャフトの回転方向をプーリーの牽引力量が大きくなる回転方向に一致させている。
この結果、湾曲部を最大湾曲角度が大きい湾曲方向に湾曲させる際、駆動部の駆動力を駆動シャフトによって効率良く確実に伝達して牽引力量の増大に対応する。
一方、挿入補助機構部においては、挿入部を消化器消化管に導入する際、挿入長の増加に伴って挿入部外周面と体壁との間の抵抗が徐々に増加する。このため、挿入部を抜去する際に比べて挿入部を挿入する際に大きな推進力が必要になる。したがって、駆動シャフトの巻方向を駆動シャフトの回転方向に一致させている。
具体的に、図1Aに示すように推進力を得つつ内視鏡110の挿入部111を大腸100の深部に向けて挿入する際、例えば、操作部115内に設けたモータ121の駆動軸122をYa1方向に回転させ、その回転駆動力を連結部123を介して駆動シャフト124に伝達する。すると、駆動シャフト124は、巻方向に回転される。
この結果、モータ121の回転駆動力は、駆動シャフト124によって効率良く伝達されて、可撓管部112の外周側に回動自在な螺旋形状部116が右回りであるYa1方向に回転されて、螺旋形状部116から挿入部111に前進させるための推進力が付与される。
なお、符号113は湾曲部であり、符号114は先端硬質部である。
しかしながら、特願2014−0519322号の内視鏡装置では内視鏡110の挿入部111が推進力を得て前進されている状態において、可撓管部112内に配置されている駆動シャフト124が例えばS字結腸101等の屈曲部を通過するときに弾性変形される。変形時において、駆動シャフト124が回転されていない状態であると、A部の拡大図である図1Bに示すように該シャフト124の湾曲中心内側124iのピッチが狭まるように変形する一方、湾曲中心外側124oのピッチは拡げられるように変形する。
これに対して、駆動シャフト124が螺旋形状部116に回転駆動力を伝達して前進する推進力を発生する状態であると、屈曲部に位置する駆動シャフト124は、A部の拡大図である図1Cに示すように前述した短縮化させる力によって該シャフト124の湾曲中心内側124iのピッチがさらに狭められて密着するように変形され、湾曲中心外側124oのピッチは拡がること無く狭められるように短縮される。
この結果、例えば駆動シャフト124の一方側端である操作部内基端部125が駆動軸122の連結部123に対して長手軸方向に進退自在な構成の場合には、該シャフト124の操作部内基端部125が連結部127から脱落して、回転駆動力の伝達が不可能になるおそれがある。
これに対して、駆動シャフト124の他方側端である可撓管先端側端部126が螺旋形状部105の連結部127に対して長手軸方向に進退自在な構成の場合には、該シャフト124の可撓管先端側端部126が連結部127から脱落して、螺旋形状部116の回転が不能になるおそれがある。
そして、シャフト端部が連結部から脱落する不具合を解消するためには、シャフト端部と連結部との係合長を安全率を優先して長めに設定する必要があるが、長めに設定すると、操作部が大型する不具合、あるいは、挿入部の硬質長が増大する不具合が生じる。
また、上述したように駆動シャフト124が短縮化されると捻り剛性が高くなって当該シャフト124のフレキシブル性が損なわる。すると、駆動シャフト124が可撓管部112内に挿通配置されているため、可撓管部112の可撓性が低下して挿入部111のスムーズな挿入性に悪影響が生じるとともに、可撓管部112の可撓性が低下することで、体腔壁から受ける反力が高くなるため、螺旋形状部116に加わる負荷が大きくなって駆動シャフト124に印加する駆動力を高くせざるを得なくなる。
言い替えれば、駆動シャフト124が短縮化されて可撓管部112が硬質になるにしたがって、螺旋形状部105が発生する推進力を得つつ挿入部111を複雑に屈曲した管腔に沿わせて前進させることが難しくなっていく。そして、観察目的部位を体内深部の小腸にした場合、可撓管部112がより複雑に屈曲されることにより、可撓管部112の可撓性が大幅に低下して挿入部111を小腸内まで挿入することが困難になる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、消化器消化管に挿入部を挿入する際、駆動シャフトが短縮化されることによってシャフト端部が連結部から脱落する不具合、および、可撓管部の可撓性が低下する不具合を解消し、駆動シャフトが伝達する回転駆動力を得て操作者の負担の軽減を図れる挿入装置を提供することを目的にしている。
本発明の一態様における挿入装置は、長手軸に沿って延設された可撓性を有する可撓管部と、前記可撓管部の基端側に配設される、軸回りに回動する出力軸を有する、電動駆動源と、前記可撓管部の先端側に設けられ、前記電動駆動源の回転駆動力によって動作される被駆動部と、前記可撓管部内に長手軸に沿って挿通配置されており、前記電動駆動源の回転駆動力によって長手軸周りに回転されることで該電動駆動源の回転駆動力を前記被駆動部に伝達する駆動力伝達部材と、を有し、前記被駆動部が、前記駆動力伝達部材が伝達する回転駆動力によって第1の動作と、前記第1の動作より力量を要する第2の動作とを選択的に行う構成において、前記駆動力伝達部材は前記挿通方向に沿った軸回りにコイル状に巻回して形成されており、巻回方向に回転された状態における第1の捻り剛性が前記巻回方向とは反対方向に回転された状態における第2の捻り剛性より高く設定され、前記被駆動部は、前記第2の動作を前記駆動力伝達部材が前記巻回方向とは反対方向に回転されて伝達する回転駆動力によって行う。
内視鏡が有する挿入部補助機構部の構成およびその作用を説明する図 内視鏡が有する挿入部補助機構部の構成およびその作用を説明する図 内視鏡が有する挿入部補助機構部の構成およびその作用を説明する図 図2−図5は挿入補助機構部を内視鏡の挿入部に有する内視鏡装置を説明する図 挿入部と、該挿入部の可撓管部に設けられた挿入補助機構部と、を説明する図 挿入補助機構部と、挿入補助機構部を回転動作させる電動駆動源との関係を説明する図 図4のY5−Y5線断面図 回転駆動力伝達部材の作用を説明する図 回転駆動力伝達部材の作用を説明する図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
なお、以下の説明に用いる各図において、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものもある。即ち、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、及び各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
図2に示すように本実施形態の挿入装置は内視鏡装置1Aであって、内視鏡2Aと、内視鏡外部装置である光源装置11、表示用プロセッサ12、モニタ13及び制御装置14を具備して主要部が構成されている。内視鏡2Aは、操作者の負担を軽減する電動操作機構部として、後述する挿入補助機構部30を有している。
符号15は、接続ケーブルであり、光源装置11と制御装置14とを電気的に接続する。
光源装置11は、表示用プロセッサ12に対して図示しない接続ケーブルで電気的に接続されている。表示用プロセッサ12は、モニタ13と電気的に接続されている。制御装置14は、挿入補助機構部30を電動で駆動制御するための制御部(不図示)を備えている。
内視鏡2Aは、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸等の消化器消化管に挿入される細長な挿入部3を有している。挿入部3の基端には操作部4が設けられ、操作部4からはユニバーサルコード5が延出している。ユニバーサルコード5の延出端には光源装置11のコネクタ接続部11sに着脱自在な接続コネクタ6が設けられている。
本実施形態において、内視鏡2Aは、例えば下部用内視鏡であって、図3に示すように挿入部3の先端側には先端部3aが設けられている。先端部3aの基端側には例えば上下左右に湾曲可能な湾曲部3bが設けられている。湾曲部3bの基端側には、予め定めた第1の可撓性を有する、可撓管部3cが挿入部3の長手軸に沿って設けられている。
図2に示すように操作部4には、湾曲操作装置である、上下湾曲操作ノブ4UD及び左右湾曲操作ノブ4RLが設けられている。各操作ノブ4UD、4RLは、それぞれ図示されていない軸の軸回りに回動自在である。
湾曲部3bは、従来の内視鏡の湾曲部と同様に上下湾曲操作ノブ4UDあるいは左右湾曲操作ノブ4RLを操作して、湾曲ワイヤ(不図示)を手動で牽引することによって、所望する方向に湾曲動作する構成になっている。
図2、図3に示すように本実施形態において、挿入部3を構成する可撓管部3cの先端側外周には挿入補助機構部30が設けられている。挿入補助機構部30は、被駆動部であって、軸回りに回動されて第1の動作、および、第2の動作を行う。
第2の動作は、挿入部3を被検体の奥方に向かって前進させる第1の推進力を発生させる回転動作であり、第1の動作は挿入部3を被検体内から外部に向かって後退させる第2の推進力を発生させる回転動作である。
図2の符号40は、挿入補助機構操作スイッチ(以下、外部スイッチと記載する)であり、挿入補助機構部30は、外部スイッチ40の操作に応じて、図3に示す挿入部3の軸2Aa回りに対して時計回り及び反時計回りで回動する構成になっている。
なお、図3中の符号3dは、受動湾曲部である。受動湾曲部3dは、外力を受けることによって受動的に湾曲するように構成されている。本実施形態において、受動湾曲部3dは、挿入部3において湾曲部3bと可撓管部3cとの間に配設されている。
また、本実施形態において可撓管部3cは、受動湾曲部3d側に位置する第1の可撓管3c1と、該第1の可撓管3c1の基端に接続された第2の可撓管3c2と、で構成されている。
そして、湾曲部3bと受動湾曲部3dとは第1接続管3e1を介して接続され、受動湾曲部3dと第1の可撓管3c1とは第2接続管3e2を介して接続され、第1の可撓管3c1と第2の可撓管3c2とは第3接続管3e3を介して接続されている。
第1接続管3e1及び第3接続管3e3は、挿入補助機構部取付部を兼ね、第1接続管3e1には挿入補助機構部30の後述するチューブ本体31の一端部が配設され、第3接続管3e3にはチューブ本体31の他端部が配設される。
挿入補助機構部30は、チューブ本体31と、螺旋形状部32と、を有する。螺旋形状部32は、チューブ本体31の外周面から突出する凸部であり、基端側である操作部4側から先端側である挿入部先端側に向かって右巻きに巻回して螺旋状に形作られている。凸部は、チューブ本体31の外周面から該チューブ本体31の径方向外側に向かって予め定めた量、突出しており、軸2Aaに対する角度αが、例えば45°より大きくなる角度に設定されている。
挿入補助機構部30は、軸回りに巻回方向、あるいは、巻回方向とは反対方向に回転される、回動に伴って螺旋形状部32が体腔壁に接触することによるネジ作用によって推進力が発生し、その推進力が挿入部3に付与される構成になっている。
具体的に、本実施形態の挿入補助機構部30は、螺旋形状部32が操作部4側から見て軸回りに巻方向と同じ方向(第1の回転方向)である右回りで回転されることによって、挿入部3に対して該挿入部3を体腔深部に向けて前進させる第1の推進力を付与する。
一方、操作部4側から見て螺旋形状部32が巻方向とは反対方向(第2の回転方向)である左回りに回転されることによって、挿入部3に対して該挿入部3を体腔深部から体外に向けて後退させる第2の推進力を付与する。
挿入部3を前進させるための第1の推進力と挿入部3を後退させるための第2の推進力とを比較した場合、挿入補助機構部30が発生する推進力は、前進させる際の第1の推進力が後退させる際の第2の推進力よりも大きい。
これは、挿入部3にかかる負荷(抵抗)が挿入部3を体内に挿入するにしたがって増大するためである。そして、負荷(抵抗)は、挿入部3が体内から抜去されるにしたがって減少する。
図4に示すようには電動駆動源である駆動モータ45は、可撓管部3cの基端側に設けられた操作部4内に配設されている。駆動モータ45は、挿入補助機構部30を回転動作させる回転駆動力を発生する。
駆動モータ45の駆動軸45aは、矢印Y4に示すようにモータ基端側から見て軸回りに時計方向、あるいは、反時計方向に回転可能(回動可能ともいう)である。時計方向の回転駆動力、または、反時計方向の回転駆動力は、回転駆動力伝達部材である駆動シャフト50によって挿入補助機構部30に伝達される。
駆動シャフト50は、柔軟な保護チューブ53によって覆われた状態で内視鏡2Aの可撓管部3c内に長手軸に沿って挿通配置される。駆動シャフト50の第1端部51は、保護チューブ53の第1側端53aより突出し、第2端部52は保護チューブ53の第2端側端53bより突出している。
本実施形態の駆動シャフト50は、予め定めた第2の可撓性を有するフレキシブルシャフトであり、回転されていない自然状態において、第1の可撓性より可撓性に優れている。フレキシブルシャフトは、特殊硬鋼線、あるいは、バネ用ステンレス鋼線を右巻、左巻と交互に数層巻回して形成される。
本実施形態において、駆動シャフト50は、例えば、最外層線の巻方向を左巻にして、主巻方向を左巻に設定してある。つまり、駆動シャフト50は、左回転に対する捻り剛性を右回転に対する捻り剛性よりも予め高く設定した、左回転用シャフトである。
なお、駆動シャフト50は、最外層線では無く中間層線の巻方向を左巻にして、主巻方向を左巻に設定するようにしてもよい。
そして、駆動シャフト50の操作部4内に配置される端部である第1端部51は、モータ45の駆動軸45aに連結される。具体的に、モータ45の駆動軸45aには連結部45jが一体に固設されている。駆動シャフト50の第1端部51は、連結ロッド45rに一体に固設されている。連結ロッド45rは、連結部45jに対して長手軸方向に進退自在で、且つ、回転力を伝達可能に係入配置される。
本実施形態において、挿入補助機構部30は、外部スイッチ40のスイッチ操作に伴って操作部4基端側から見て第1の回転方向、または、第2の回転方向に回転する。
図2に示すように外部スイッチ40は、フットスイッチ接続部41、フットスイッチケーブル42、および、フットスイッチ部43を備えて構成されている。
フットスイッチ接続部41は、制御装置14のフットスイッチ接続口14rに着脱自在である。フットスイッチ部43には切り換えスイッチ(不図示)が設けられている。切り換えスイッチを操作することによって、第1の回転方向への回転、または、第2の回転方向への回転、あるいは、停止状態に切り替えられるようになっている。
また、フットスイッチ部43は、踏み込み量の大小によってモータ45の回転速度が変化する構成であってもよい。
符号46は、電気ケーブルである。電気ケーブル46は、第1接続部47と第2接続部48とを備えている。第1接続部47は、操作部4に設けられた電気的接続部(図4の符号4c)に着脱自在である。これに対して、第2接続部48は、制御装置14のケーブル接続口14sに対して着脱自在である。
そして、電気ケーブル46の第1接続部47が電気的接続部4cに接続され、第2接続部48がケーブル接続口14sに接続された状態において、フットスイッチ部43の切り換えスイッチが踏み込み操作されて指示信号が制御装置14の制御部に主力されることによってモータ駆動信号が生成される。生成されたモータ駆動信号は、電気ケーブル46を介してモータ45に出力される。
この結果、モータ45の駆動軸45aが、軸回りに時計回りに回転する状態、あるいは、軸回りに反時計回りに回転する状態、あるいは、回転状態から停止状態に切り替えられる。
なお、モータ45は、例えば、フットスイッチ部43の切り換えスイッチが非踏み込み状態において停止状態になる。
また、電気ケーブル46内にはモータ用エンコーダ45Eに接続される信号線が挿通されている。モータ45の回転方向および回転速度は、モータ用エンコーダ45Eで検出され、その後、電気ケーブル46内の信号線を介して制御装置14の制御部に出力される。
この構成によれば、モータ45の駆動軸45aの時計回り、あるいは、反時計回りの回転に伴って、駆動シャフト50は回転される。すなわち、駆動シャフト50は、モータ45の駆動軸45aが軸回りに時計回りに回転駆動されることによって同方向に回転し、該駆動軸45aが軸回りに反時計回りに回転駆動されることによって同方向にそれぞれ回転する。
一方、駆動シャフト50の可撓管部3c内に配置される端部である第2端部52は、伝達ギア35に一体的に固定されている。伝達ギア35は、図4、図5に示すように環状のチューブ本体回転部33の内周面に形成されているギア部33gに噛合している。この構成によれば、伝達ギアは53は、駆動シャフト50の回転に伴って同方向に回転され、チューブ本体回転部33は、伝達ギア35の回転に伴って同方向に回転される。
そして、チューブ本体回転部33の外周面は、挿入補助機構部30のチューブ本体31に一体に固設されている。ギア部33gは、第3接続管3e3に設けられた内部と外部とを連通する貫通孔3hを通過して第3接続管3e3の外周面より外方に突出配置されている。
貫通孔3hの幅は、伝達ギア35の軸方向への移動を規制するため、伝達ギア35の厚み寸法を考慮して予め定めた寸法に設定してある。
符号36は、Oリングである。一対のOリング36は、チューブ本体回転部33の内周面に密着配置されると共に、第3接続管3e3の外周面に密着配置されている。チューブ本体回転部33は、挿入部3に対して回動自在な挿入補助機構部30のチューブ本体31に一体である。
この結果、チューブ本体回転部33の内周面と第3接続管3e3の外周面との間の水密が保持される。
本実施形態において、挿入部3を前進させる第1の推進力を得る際、モータ45の駆動軸45aを図4の矢印Y4に示すように回転させる。すると、駆動シャフト50は、捻り剛性をより高く設定した巻方向とは逆方向に回転する。
駆動シャフト50が矢印Y4方向に回転されることによって、図5に示すように伝達ギア35も図中矢印Y5方向に回転され、チューブ本体回転部33も矢印Y5方向に回転される。この結果、挿入補助機構部30が第1の回転方向に回転されて第1の推進力を発生する回転状態になる。
この結果、操作者は、挿入補助機構部30から挿入部3を前進させる第1の推進力を得つつ深部への挿入が可能になる。
なお、駆動シャフト50は、フレキシブルシャフトに限定されるものでは無く、巻方向に回転させたときの捻り剛性と巻方向とは反対方向に回転させたときの捻り剛性とが異なれば、多条多層コイルであるトルクコイル、トルクワイヤ等であってもよい。
内視鏡装置1Aの作用を説明する。
内視鏡装置1Aにおいて、内視鏡2Aの接続コネクタ6は、コネクタ接続部11sに接続される。電気ケーブル46の第1接続部47は、操作部4の電気的接続部4cに接続され、第2接続部48は制御装置14の装置接続口14sに接続される。外部スイッチ40のフットスイッチ接続部41は、制御装置14のフットスイッチ接続口14rに接続される。
操作者は、外部スイッチ40のフットスイッチ部43に設けられた切り換えスイッチを適宜踏み込み操作することにより、第1の推進力を発生する状態、あるいは、第2の推進力を発生する状態を得られる。
操作者は、内視鏡装置1Aの内視鏡2Aを操作するに当たって、光源装置11、表示用プロセッサ12、モニタ13、および、制御装置14を駆動状態にする。その後、操作者は、モニタ13に表示される内視鏡画像を観察しつつ、手元操作を行って挿入部3を例えば肛門から小腸に向けて挿入していく。
このとき、操作者は、必要に応じてフットスイッチ部43の切り換えスイッチを操作して第1の推進力を得つつ挿入部3を前進させる。すなわち、操作者は、モータ45の駆動軸45aを前記図4の矢印Y4に示すように回転させて、駆動シャフト50を捻り剛性をより高く設定した巻方向とは逆方向に回転させる。
駆動シャフト50の回転に伴って、伝達ギア35、および、チューブ本体回転部33も同方向に回転される。この結果、挿入補助機構部30が巻方向である第1の回転方向に回転されて第1の推進力を得つつ深部への挿入が可能になる。
本実施形態において、内視鏡2Aの挿入部3の可撓管部3cが例えばS字結腸等の屈曲部を通過するとき、第2の可撓管3c2内に配置されている駆動シャフト50は弾性変形される。
このとき、駆動シャフト50の回転する方向が巻方向と逆方向であることから、駆動力が伝達されている状態であっても該シャフトは短縮化されず、図6Aに示すように屈曲部に位置する該シャフト50の湾曲中心内側50iのピッチがさらに狭められること無く変形状態を維持する。一方、湾曲中心外側50oのピッチは、当該駆動シャフト50が長尺化する方向に僅かに変形されることによって、狭められること無く、言い替えれば短縮化されること無く変形状態を維持する。
したがって、本実施形態において駆動シャフト50は、第1の推進力を得る駆動力伝達状態において、連結ロッド45rが連結部45jから脱落すること無く、係入配置された状態に保持される。
また、駆動シャフト50は、第1の推進力を得る駆動力伝達状態において、短縮化されることが無いので第2の可撓性を維持する。したがって、駆動シャフト50のフレキシブル性が損なわれて可撓管部3cの可撓性が第1の可撓性より低下することが防止される。
この結果、操作者は、可撓管部3cが第1の可撓性を維持した状態の挿入部3に挿入補助機構部30からの第1の推進力を付与して、挿入部3の先端部3aを大腸を通過させて小腸に向けてスムーズに挿入していくことが可能になる。
なお、操作者は、内視鏡画像から先端部3aが目的部位に到達したと判断したなら、フットスイッチ部43の押し込み操作を解除して、挿入補助機構部30の回転を停止させる。
次に、操作者は、挿入部3を引き戻す操作を行いつつ、内視鏡検査を行う。このとき、操作者は、挿入部3を手元操作によって後退させるか、第2の推進力を得つつ後退させるかを選択する。
操作者は、挿入部3を手元操作によって引き戻しつつ内視鏡検査を行う場合、挿入補助機構部30の回転を停止状態にして挿入部3を抜去していく。一方、第2の推進力を得つつ挿入部3を抜去して内視鏡検査を行う場合、操作者は、フットスイッチ部43の切り換えスイッチを操作して第2の推進力を選択する。
この結果、モータ45の駆動軸45aが前述とは反対回りである前記図4の矢印Y4に対して逆回転して、駆動シャフト50を捻り剛性をより高く設定した巻方向に回転させる。
駆動シャフト50の回転に伴って、伝達ギア35、および、チューブ本体回転部33も同方向に回転される。この結果、挿入補助機構部30が巻方向と反対方向である第2の回転方向に回転されて第2の推進力を得つつ深部への挿入が可能になる。
挿入部3を抜去する際に必要な第2の推進力は、前述した第1の推進力に比べて小さい。このため、挿入部3を抜去する際にモータ45から駆動シャフト50に伝達される回転駆動力は、挿入部3を前進させる際にモータ45から駆動シャフト50に伝達される回転駆動力よりも予め小さく設定してある。
したがって、駆動シャフト50が屈曲部に位置するとき、巻方向に回転されているにも関わらず、図6Bに示すように該シャフト50の湾曲中心内側50iのピッチが狭められること無く変形した状態に維持される。また、湾湾曲中心外側50oのピッチも短縮化されること無く変形状態に維持される。
したがって、駆動シャフト50は、第2の推進力を得る駆動力伝達状態において、短縮化されることが防止されて、連結ロッド45rが連結部45jから脱落することが防止される。また、駆動シャフト50が短縮されて可撓性が第2の可撓性が損なわれることが無いので、駆動シャフト50のフレキシブル性が損なわれて可撓管部3cの可撓性が第1の可撓性より低下することが防止される。
この結果、操作者は、可撓管部3cが第1の可撓性を維持した状態の挿入部3に挿入補助機構部30からの第2の推進力を付与し、挿入部3の先端部3aを、大腸を通過させてスムーズに抜去することが可能になる。
このように、挿入部3に第1の推進力、または、該第1の推進力に比べて小さな第2の推進力を付与する挿入補助機構部30を可撓管部2cの先端側に設けた内視鏡2Aにおいて、挿入補助機構部30を巻方向である第1の回転方向に回転させて第1の推進力を発生させる際、モータ45によって駆動シャフト50を捻り剛性が高くなる巻方向とは反対方向に回転させて、予め定めた回転駆動力を挿入補助機構部30に伝達する。
一方、挿入補助機構部30を第2の回転方向に回転させて第2の推進力を発生させる際には、モータ45によって駆動シャフト50を捻り剛性の高い巻方向に回転させて、第1の推進力を発生させる回転駆動力に比べて小さな回転駆動力を挿入補助機構部30に伝達する。
この結果、駆動シャフト50を介してモータ45の回転駆動力を挿入補助機構部30に伝達する際、駆動シャフト50が短縮化されて連結ロッド45rが連結部45jから脱落する不具合を解消して操作部4の大型化を防止できる。
また、駆動シャフト50が短縮化されることによって該シャフト50のフレキシブル性が損なわれることによって可撓管部3cの可撓性が第1の可撓性より低下して推進力による挿入部3の進退が困難になる不具合を解消することができる。
なお、連結ロッド45rを第2端部52に設け、連結部45jを伝達ギア35に設ける構成においては、第1端部51を駆動軸45aに一体固設する。
この構成によれば、駆動シャフト50が短縮されて連結ロッド45rが連結部45jから脱落する不具合を確実に防止して挿入部3を構成する可撓管部3cの硬質長が増大される不具合を解消することができる。
また、螺旋形状部32の巻方向を上述とは逆方向の左巻で形作るようにしてもよい。この構成において、駆動シャフトは、右回転用シャフトであり、右回転に対する捻り剛性を左回転に対する捻り剛性よりも予め高く設定してある。そして、上述と同様に駆動シャフトを巻方向と反対方向に回転させて、螺旋形状部32は巻回方向に回転させることによって前述と同様の作用及び効果を得ることができる。
さらに、上述した実施形態においては、モータ45を操作部4内に配設するとしている。しかし、モータ45をユニバーサルコード5の延出端に設けられた接続コネクタ6内に設けるようにしてもよい。
この構成においては、上述した作用及び効果に加えて、駆動シャフト50が短縮化されることによってユニバーサルコード5の可撓性が低下する不具合を解消することができる。
そして、ユニバーサルコード5内に駆動シャフト50を挿通配置させて、操作部内に設けた被駆動部材、例えば湾曲ワイヤにおける牽引機構を駆動する、電動湾曲機構やパワーアシスト機構を駆動する場合でも、駆動シャフト50が短縮化されて連結ロッド45rが連結部45jから脱落する不具合を解消して操作部が大型化することを防止できるとともに、ユニバーサルコード5の可撓性が低下する不具合を解消することができる。
一般的な内視鏡においては、湾曲部を中立位置から観察画面上の上方向に湾曲させる動作に必要な力量が、他方向に湾曲させる動作に必要な力量よりも高くなっている。よって電動湾曲機構を備えた内視鏡では、駆動シャフト50が短縮化される回転方向を、湾曲部における上方向湾曲の動作に使用すると良い。
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。例えば、湾曲部を右方向に湾曲させるトルクシャフトの回転方向に対して、トルクシャフトを回転させる際に剛性が高くなるようにしてもよい。
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。例えば、挿入装置は、内視鏡に限定されるものでは無く、内視鏡の処置具チャンネル内に挿通される内使用処置具、内視鏡を体内に案内する案内チューブ等であってもよい。
本発明によれば、消化器消化管に挿入部を挿入する際、駆動シャフトが短縮化されることによってシャフト端部が連結部から脱落する不具合、および、可撓管部の可撓性が低下する不具合を解消し、駆動シャフトが伝達する回転駆動力を得て操作者の負担の軽減を図れる挿入装置を実現できる。
本出願は、2015年3月30日に日本国に出願された特願2015−69834号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。
本発明は、被検部内に挿入される挿入部の基端側に可撓管部を有する挿入装置に関する。
内視鏡は、挿入装置の一つであって、医療分野及び工業用分野等において利用されている。内視鏡は、被検部内に挿入される細長な挿入部を有している。挿入部には可撓性を有する可撓管が設けられている。
医療分野で用いられる内視鏡は、挿入部を体内に挿入することによって、臓器等の観察を行える。加えて、内視鏡が処置具挿通チャンネルを備える構成においては、該チャンネルを通じて体内に処置具を導入して各種処置等を行える。
これに対して、工業用分野に用いられる内視鏡は、細長な挿入部をジェットエンジン内、工場の配管内等に挿入することによって、傷の有無、腐蝕の有無等の観察、検査を行える。
内視鏡においては、挿入部を構成する可撓管の先端側に湾曲部を設けたものがある。湾曲部を備えた内視鏡では、該湾曲部を所望する方向に湾曲させることによって、挿入部の先端部の向きを所望する方向に変更できる。
湾曲部は、操作者が例えば操作部に設けられた上下用ノブ、あるいは、左右用ノブを回動操作して湾曲ワイヤを直接、牽引あるいは弛緩させることによって湾曲動作する。しかし、湾曲ワイヤを直接牽引する湾曲操作は、手指の力の弱い操作者にとって負担になっている。
加えて、内視鏡には、湾曲部の最大湾曲角度が一方向と該一方向とは逆方向である他方向とで異なる場合がある。例えば、上方向の最大湾曲角度が210度で下方向の最大湾曲角度が120度に構成された内視鏡では、湾曲部を120度より大きく湾曲させる際、手指にかかる負担がさらに大きくなる。
このため、手指にかかる負担を軽減するため、電動機構を用いて湾曲ワイヤを牽引して操作者の手指にかかる負担を解消する電動湾曲機構部を有する内視鏡が提案されている。
なお、内視鏡においては、操作者の負担を軽減する電動操作機能部として、上述した電動湾曲機構部の他に、挿入補助具、あるいは、パワーアシスト機構部等の電動機構部が周知である。
挿入部補助機構部は、螺旋形状部を有し、該螺旋形状部が内視鏡の湾曲部より基端側の挿入部の外周面の予め定めた位置に対して回動自在に配置される。挿入部補助機構部の螺旋形状部は、モータの駆動力で、挿入部の軸周りに螺旋巻方向、あるいは、螺旋巻方向とは逆方向に回転される構成になっている。
そして、螺旋形状部が螺旋の巻方向に回転されている状態においては、該螺旋形状部の外表面が体腔壁に接触することによるネジ作用によって発生する、前進させる推進力を挿入部に付与する。一方、挿入部補助機構部の螺旋形状部が螺旋巻方向と逆方向に回転されている状態においては、ネジ作用によって発生する、後退させる推進力を挿入部に付与する。この結果、操作者は、挿入部を前進させる手元操作、あるいは、後退させる手元操作を行う際に、挿入部を前進させる推進力、あるいは、挿入部を後退させる推進力を得られるので負担が軽減される。
パワーアシスト機構部は、それぞれの湾曲ワイヤが巻回される複数のCリングと、該Cリングがそれぞれ遊嵌配置される1つのプーリーと、プーリーを回転させるモータと、を備えている。プーリーは、モータの駆動力によって常時回転されており、湾曲操作された際、プーリーの回転力をCリングを介して湾曲ワイヤに伝達する構成になっている。
プーリーの回転力がCリングを介して湾曲ワイヤに伝達されることによって、湾曲ワイヤを直接牽引する場合に比べて牽引操作力量が低減されてスムーズな湾曲操作が可能になって操作者の負担が軽減される。
国際公開第2014/084135号パンフレットには、挿入部補助機構部等の電動操作機能部に対して、駆動部である電動モータの駆動力をフレキシブルな駆動シャフトによって伝達して、操作者の負担を軽減する内視鏡装置が開示されている。
この内視鏡装置においては、駆動シャフトの捻り剛性が高く設定されている巻方向と、駆動シャフトの回転方向と、を一致させている。このため、駆動シャフトが巻方向に回転されている状態において、該駆動シャフトには該駆動シャフトを縮める力、言い替えれば、該駆動シャフトを短縮化させる力が作用する。そして、駆動シャフトは、該駆動シャフトを短縮化させる力が作用することにより、捻り剛性が高くなって、回転駆動力を確実に伝達することが可能になる。
なお、駆動シャフトは、両端のうちの一方が固定された固定端であり、他方が軸方向に対して進退自在な自由端として構成されている。
国際公開第2014/084135号パンフレットの電動湾曲機構部においては、湾曲部の一方側湾曲方向への最大湾曲角度と、逆方向である他方側湾曲方向への最大湾曲角度と、が異なる構成である。このため、最大湾曲角度が大きい湾曲方向に対応する一方の湾曲ワイヤを牽引する力量は、他方の湾曲ワイヤを牽引する力量に比べて大きくなる。したがって、駆動シャフトの巻方向と駆動シャフトの回転方向とを一致させると共に、駆動シャフトの回転方向をプーリーの牽引力量が大きくなる回転方向に一致させている。
この結果、湾曲部を最大湾曲角度が大きい湾曲方向に湾曲させる際、駆動部の駆動力を駆動シャフトによって効率良く確実に伝達して牽引力量の増大に対応する。
一方、挿入補助具においては、挿入部を消化器消化管に導入する際、挿入長の増加に伴って挿入部外周面と体壁との間の抵抗が徐々に増加する。このため、挿入部を抜去する際に比べて挿入部を挿入する際に大きな推進力が必要になる。したがって、駆動シャフトの巻方向を駆動シャフトの回転方向に一致させている。
具体的に、図1Aに示すように推進力を得つつ内視鏡110の挿入部111を大腸100の深部に向けて挿入する際、例えば、操作部115内に設けたモータ121の駆動軸122をYa1方向に回転させ、その回転駆動力を連結部123を介して駆動シャフト124に伝達し、駆動シャフト124を前記駆動軸122と同じくYa1方向に回転させている。
この結果、モータ121の回転駆動力は、駆動シャフト124によって効率良く伝達されて、可撓管112の外周側に回動自在な螺旋形状部116が右回りであるYa1方向に回転されて、螺旋形状部116から挿入部111に前進させるための推進力が付与される。なお、符号113は湾曲部であり、符号114は先端硬質部である。しかしながら、国際公開第2014/084135号パンフレットに開示された内視鏡装置では、内視鏡110の挿入部111が推進力を得て前進されている状態において、可撓管112内に配置されている駆動シャフト124が例えばS字結腸101等の屈曲部を通過するときに弾性変形される。駆動シャフト124が回転されていない状態で弾性変形されると、A部の拡大図である図1Bに示すように該駆動シャフト124の湾曲中心内側124iのピッチが狭まるように変形する一方、湾曲中心外側124oのピッチは拡げられるように変形する。
これに対して、駆動シャフト124が螺旋形状部116に回転駆動力を伝達して前進する推進力を発生する状態で弾性変形されると、屈曲部に位置する駆動シャフト124は、A部の拡大図である図1Cに示すように前述した短縮化させる力によって該駆動シャフト124の湾曲中心内側124iのピッチがさらに狭められて密着するように変形され、湾曲中心外側124oのピッチは拡がること無く狭められるように短縮される。
この結果、例えば駆動シャフト124の一方側端である操作部内基端部125が駆動軸122の連結部123に対して長手軸方向に進退自在な構成の場合には、該駆動シャフト124の操作部内基端部125が連結部127から脱落して、回転駆動力の伝達が不可能になるおそれがある。これに対して、駆動シャフト124の他方側端である可撓管先端側端部126が螺旋形状部105の連結部127に対して長手軸方向に進退自在な構成の場合には、該シャフト124の可撓管先端側端部126が連結部127から脱落して、螺旋形状部116の回転が不能になるおそれがある。
駆動シャフト124の端部が連結部から脱落する不具合を解消するためには、該駆動シャフト124の端部と連結部との係合長を大きく設定する必要があるが、長めに設定すると、操作部が大型する不具合、あるいは、挿入部の硬質長が増大する不具合が生じる。
また、上述したように駆動シャフト124が短縮化されると捻り剛性が高くなって該駆動シャフト124可撓性が低下する。すると、駆動シャフト124が可撓管112内に挿通配置されているため、可撓管112の可撓性が低下して挿入部111のスムーズな挿入性に悪影響が生じるとともに、可撓管112の可撓性が低下することで、体腔壁から受ける反力が高くなるため、螺旋形状部116に加わる負荷が大きくなって駆動シャフト124に印加する駆動力を高くせざるを得なくなる。
言い替えれば、駆動シャフト124が短縮化されて可撓管112が硬質になるにしたがって、螺旋形状部105が発生する推進力を得つつ挿入部111を複雑に屈曲した管腔に沿わせて前進させることが難しくなっていく。そして、観察目的部位を体内深部の小腸にした場合、可撓管112がより複雑に屈曲されることにより、可撓管112の可撓性が大幅に低下して挿入部111を小腸内まで挿入することが困難になる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、消化器消化管に挿入部を挿入する際、駆動シャフトが短縮化されることによって該駆動シャフトの端部が連結部から脱落する不具合、および、可撓管の可撓性が低下する不具合を解消し、駆動シャフトが伝達する回転駆動力を得て操作者の負担の軽減を図れる挿入装置を提供することを目的にしている。
本発明の一態様における挿入装置は、長手軸に沿って延設された可撓性を有する可撓管と、前記可撓管の基端側に配設されており、軸周りに回動する出力軸を有する電動駆動源と、前記可撓管の先端側に配設されており、前記電動駆動源の回転駆動力によって動作される被駆動部と、前記可撓管内に長手軸に沿って挿通されると共に、該挿通方向に沿った軸周りにコイル状に巻回して形成された単一の部材からなり、前記電動駆動源の回転駆動力により長手軸周りに回転されることで該電動駆動源の回転駆動力を前記被駆動部に伝達する駆動力伝達部材と、を具備しており、前記駆動力伝達部材は、コイル状に巻回方向に回転される第1回転状態における第1の捻り剛性が、前記巻回方向と逆方向に回転される第2回転状態における第2の捻り剛性よりも高く設定され、前記被駆動部は、前記駆動力伝達部材が第1回転状態にされることで伝達される回転駆動力によって第1の動作を行ない、前記駆動力伝達部材が第2回転状態にされることで伝達される回転駆動力によって前記第1の動作より力量を要する第2の動作を行う。
内視鏡が有する挿入部補助機構部の構成およびその作用を説明する図 内視鏡が有する挿入部補助機構部の構成およびその作用を説明する図 内視鏡が有する挿入部補助機構部の構成およびその作用を説明する図 図2−図5は挿入補助具を内視鏡の挿入部に有する内視鏡装置を説明する図 挿入部と、該挿入部の可撓管に設けられた挿入補助具と、を説明する図 挿入補助具と、挿入補助具を回転動作させる電動駆動源との関係を説明する図 図4のY5−Y5線断面図 回転駆動力伝達部材の作用を説明する図 回転駆動力伝達部材の作用を説明する図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明に用いる各図において、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものもある。即ち、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、及び各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
図2に示すように本実施形態の挿入装置は内視鏡装置1Aであって、内視鏡2Aと、内視鏡外部装置である光源装置11、表示用プロセッサ12、モニタ13及び制御装置14を具備して主要部が構成されている。内視鏡2Aは、操作者の負担を軽減する電動操作機構部として、後述する挿入補助具30を有している。符号15は、接続ケーブルであり、光源装置11と制御装置14とを電気的に接続する。
光源装置11は、表示用プロセッサ12に対して図示しない接続ケーブルで電気的に接続されている。表示用プロセッサ12は、モニタ13と電気的に接続されている。制御装置14は、挿入補助具30を電動で駆動制御するための制御部(不図示)を備えている。
内視鏡2Aは、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸等の消化器消化管に挿入される細長な挿入部3を有している。挿入部3の基端には操作部4が設けられ、操作部4からはユニバーサルコード5が延出している。ユニバーサルコード5の延出端には光源装置11のコネクタ接続部11sに着脱自在な接続コネクタ6が設けられている。
本実施形態において、内視鏡2Aは、例えば下部消化管用の内視鏡であって、図3に示すように挿入部3の先端側には先端部3aが設けられている。先端部3aの基端側には例えば上下左右に湾曲可能な湾曲部3bが設けられている。湾曲部3bの基端側には、予め定めた第1の可撓性を有する可撓管3cが、挿入部3の長手軸に沿って設けられている。
図2に示すように操作部4には、湾曲操作装置である、上下湾曲操作ノブ4UD及び左右湾曲操作ノブ4RLが設けられている。各操作ノブ4UD、4RLは、それぞれ図示されていない軸の軸周りに回動自在である。
湾曲部3bは、従来の内視鏡の湾曲部と同様に上下湾曲操作ノブ4UDあるいは左右湾曲操作ノブ4RLを操作して、湾曲ワイヤ(不図示)を手動で牽引することによって、所望する方向に湾曲動作する構成になっている。
図2、図3に示すように本実施形態において、挿入部3を構成する可撓管3cの先端側外周には挿入補助具30が設けられている。挿入補助具30は、被駆動部であって、軸周りに回動されて第1の動作、および、第2の動作を行う。
第2の動作は、挿入部3を被検体の奥方に向かって前進させる第1の推進力を発生させる回転動作であり、第1の動作は挿入部3を被検体内から外部に向かって後退させる第2の推進力を発生させる回転動作である。
図2の符号40は、挿入補助機構操作スイッチ(以下、外部スイッチと記載する)であり、挿入補助具30は、外部スイッチ40の操作に応じて、図3に示す挿入部3の軸2Aa周りに対して時計回り及び反時計回りで回動する構成になっている。
なお、図3中の符号3dは、受動湾曲部である。受動湾曲部3dは、外力を受けることによって受動的に湾曲するように構成されている。本実施形態において、受動湾曲部3dは、挿入部3において湾曲部3bと可撓管3cとの間に配設されている。
また、本実施形態において可撓管3cは、受動湾曲部3d側に位置する第1の可撓管3c1と、該第1の可撓管3c1の基端に接続された第2の可撓管3c2と、で構成されている。
そして、湾曲部3bと受動湾曲部3dとは第1接続管3e1を介して接続され、受動湾曲部3dと第1の可撓管3c1とは第2接続管3e2を介して接続され、第1の可撓管3c1と第2の可撓管3c2とは第3接続管3e3を介して接続されている。
第1接続管3e1及び第3接続管3e3は、挿入補助具30の取付部を兼ね、第1接続管3e1には挿入補助具30の後述するチューブ本体31の一端部が配設され、第3接続管3e3にはチューブ本体31の他端部が配設される。
挿入補助具30は、チューブ本体31と、螺旋形状部32と、を有する。螺旋形状部32は、チューブ本体31の外周面から突出する凸部であり、基端側である操作部4側から先端側である挿入部先端側に向かって右巻きに巻回して螺旋状に形作られている。凸部は、チューブ本体31の外周面から該チューブ本体31の径方向外側に向かって予め定めた量、突出しており、軸2Aaに対する角度αが、例えば45°より大きくなる角度に設定されている。
挿入補助具30は、軸周りに巻回方向、あるいは、巻回方向とは反対方向に回転される、回動に伴って螺旋形状部32が体腔壁に接触することによるネジ作用によって推進力が発生し、その推進力が挿入部3に付与される構成になっている。
具体的に、本実施形態の挿入補助具30は、螺旋形状部32が操作部4側から見て軸周りに巻方向と同じ方向(第1の回転方向)である右回りで回転されることによって、挿入部3に対して該挿入部3を体腔深部に向けて前進させる第1の推進力を付与する。
一方、操作部4側から見て螺旋形状部32が巻方向とは反対方向(第2の回転方向)である左回りに回転されることによって、挿入部3に対して該挿入部3を体腔深部から体外に向けて後退させる第2の推進力を付与する。
挿入部3を前進させるための第1の推進力と挿入部3を後退させるための第2の推進力とを比較した場合、挿入補助具30が発生する推進力は、前進させる際の第1の推進力が後退させる際の第2の推進力よりも大きい。これは、挿入部3にかかる負荷(抵抗)が挿入部3を体内に挿入するにしたがって増大するためである。そして、負荷(抵抗)は、挿入部3が体内から抜去されるにしたがって減少する。
図4に示すようには電動駆動源である駆動モータ45は、可撓管3cの基端側に設けられた操作部4内に配設されている。駆動モータ45は、挿入補助具30を回転動作させる回転駆動力を発生する。
駆動モータ45の駆動軸45aは、矢印Y4に示すようにモータ基端側から見て軸周りに時計方向、あるいは、反時計方向に回転可能(回動可能ともいう)である。時計方向の回転駆動力、または、反時計方向の回転駆動力は、回転駆動力伝達部材である駆動シャフト50によって挿入補助具30に伝達される。
駆動シャフト50は、柔軟な保護チューブ53によって覆われた状態で内視鏡2Aの可撓管3c内に長手軸に沿って挿通配置される。駆動シャフト50の第1端部51は、保護チューブ53の第1側端53aより突出し、第2端部52は保護チューブ53の第2端側端53bより突出している。
本実施形態の駆動シャフト50は、予め定めた第2の可撓性を有するフレキシブルシャフトであり、回転されていない自然状態において、前記可撓管3cにおける第1の可撓性より高い可撓性を備えている。フレキシブルシャフトは、特殊硬鋼線、あるいは、バネ用ステンレス鋼線を右巻、左巻と交互に数層巻回して形成される。
本実施形態において、駆動シャフト50は、例えば、最外層線の巻方向を左巻にして、主巻方向を左巻に設定してある。つまり、駆動シャフト50は、左回転に対する捻り剛性を右回転に対する捻り剛性よりも予め高く設定した、左回転用シャフトである。なお、駆動シャフト50は、最外層線では無く中間層線の巻方向を左巻にして、主巻方向を左巻に設定するようにしてもよい。
そして、駆動シャフト50の操作部4内に配置される端部である第1端部51は、モータ45の駆動軸45aに連結される。具体的に、モータ45の駆動軸45aには連結部45jが一体に固設されている。駆動シャフト50の第1端部51は、連結ロッド45rに一体に固設されている。連結ロッド45rは、連結部45jに対して長手軸方向に進退自在で、且つ、回転力を伝達可能に係入配置される。
本実施形態において、挿入補助具30は、外部スイッチ40のスイッチ操作に伴って操作部4基端側から見て第1の回転方向、または、第2の回転方向に回転する。
図2に示すように外部スイッチ40は、フットスイッチ接続部41、フットスイッチケーブル42、および、フットスイッチ部43を備えて構成されている。フットスイッチ接続部41は、制御装置14のフットスイッチ接続口14rに着脱自在である。フットスイッチ部43には切り換えスイッチ(不図示)が設けられている。切り換えスイッチを操作することによって、第1の回転方向への回転、または、第2の回転方向への回転、あるいは、停止状態に切り替えられるようになっている。また、フットスイッチ部43は、踏み込み量の大小によってモータ45の回転速度が変化する構成であってもよい。
符号46は、電気ケーブルである。電気ケーブル46は、第1接続部47と第2接続部48とを備えている。第1接続部47は、操作部4に設けられた電気的接続部(図4の符号4c)に着脱自在である。これに対して、第2接続部48は、制御装置14のケーブル接続口14sに対して着脱自在である。
そして、電気ケーブル46の第1接続部47が電気的接続部4cに接続され、第2接続部48がケーブル接続口14sに接続された状態において、フットスイッチ部43の切り換えスイッチが踏み込み操作されて指示信号が制御装置14の制御部に主力されることによってモータ駆動信号が生成される。生成されたモータ駆動信号は、電気ケーブル46を介してモータ45に出力される。
この結果、モータ45の駆動軸45aが、軸に対し時計回りに回転する状態、あるいは、軸に対し反時計回りに回転する状態、あるいは、回転状態から停止状態に切り替えられる。
なお、モータ45は、例えば、フットスイッチ部43の切り換えスイッチが非踏み込み状態において停止状態になる。
また、電気ケーブル46内にはモータ用エンコーダ45Eに接続される信号線が挿通されている。モータ45の回転方向および回転速度は、モータ用エンコーダ45Eで検出され、その後、電気ケーブル46内の信号線を介して制御装置14の制御部に出力される。
この構成によれば、モータ45の駆動軸45aの時計回り、あるいは、反時計回りの回転に伴って、駆動シャフト50は回転される。すなわち、駆動シャフト50は、モータ45の駆動軸45aが軸に対し時計回りに回転駆動されることによって同方向に回転し、該駆動軸45aが軸に対し反時計回りに回転駆動されることによって同方向にそれぞれ回転する。
一方、駆動シャフト50の可撓管3c内に配置される端部である第2端部52は、伝達ギア35に一体的に固定されている。伝達ギア35は、図4、図5に示すように環状のチューブ本体回転部33の内周面に形成されているギア部33gに噛合している。この構成によれば、伝達ギア35は、駆動シャフト50の回転に伴って同方向に回転され、チューブ本体回転部33は、伝達ギア35の回転に伴って同方向に回転される。
そして、チューブ本体回転部33の外周面は、挿入補助具30のチューブ本体31に一体に固設されている。ギア部33gは、第3接続管3e3に設けられた内部と外部とを連通する貫通孔3hを通過して第3接続管3e3の外周面より外方に突出配置されている。貫通孔3hの幅は、伝達ギア35の軸方向への移動を規制するため、伝達ギア35の厚み寸法を考慮して予め定めた寸法に設定してある。
符号36は、Oリングである。一対のOリング36は、チューブ本体回転部33の内周面に密着配置されると共に、第3接続管3e3の外周面に密着配置されている。チューブ本体回転部33は、挿入部3に対して回動自在な挿入補助具30のチューブ本体31に一体である。この結果、チューブ本体回転部33の内周面と第3接続管3e3の外周面との間の水密が保持される。
本実施形態において、挿入部3を前進させる第1の推進力を得る際、モータ45の駆動軸45aを図4の矢印Y4に示すように回転させる。すると、駆動シャフト50は、捻り剛性をより高く設定した巻方向とは逆方向に回転する。
駆動シャフト50が矢印Y4方向に回転されることによって、図5に示すように伝達ギア35も図中矢印Y5方向に回転され、チューブ本体回転部33も矢印Y5方向に回転される。この結果、挿入補助具30が第1の回転方向に回転されて第1の推進力を発生する回転状態になる。この結果、操作者は、挿入補助具30から挿入部3を前進させる第1の推進力を得つつ深部への挿入が可能になる。
なお、駆動シャフト50は、フレキシブルシャフトに限定されるものでは無く、巻方向に回転させたときの捻り剛性と巻方向とは反対方向に回転させたときの捻り剛性とが異なれば、多条多層コイルであるトルクコイル、トルクワイヤ等であってもよい。
内視鏡装置1Aの作用を説明する。内視鏡装置1Aにおいて、内視鏡2Aの接続コネクタ6は、コネクタ接続部11sに接続される。電気ケーブル46の第1接続部47は、操作部4の電気的接続部4cに接続され、第2接続部48は制御装置14の装置接続口14sに接続される。外部スイッチ40のフットスイッチ接続部41は、制御装置14のフットスイッチ接続口14rに接続される。
操作者は、外部スイッチ40のフットスイッチ部43に設けられた切り換えスイッチを適宜踏み込み操作することにより、第1の推進力を発生する状態、あるいは、第2の推進力を発生する状態を得られる。
操作者は、内視鏡装置1Aの内視鏡2Aを操作するに当たって、光源装置11、表示用プロセッサ12、モニタ13、および、制御装置14を駆動状態にする。その後、操作者は、モニタ13に表示される内視鏡画像を観察しつつ、手元操作を行って挿入部3を例えば肛門から小腸に向けて挿入していく。このとき、操作者は、必要に応じてフットスイッチ部43の切り換えスイッチを操作して第1の推進力を得つつ挿入部3を前進させる。すなわち、操作者は、モータ45の駆動軸45aを前記図4の矢印Y4に示すように回転させて、駆動シャフト50を捻り剛性をより高く設定した巻方向とは逆方向に回転させる。
駆動シャフト50の回転に伴って、伝達ギア35、および、チューブ本体回転部33も同方向に回転される。この結果、挿入補助具30が巻方向である第1の回転方向に回転されて第1の推進力を得つつ深部への挿入が可能になる。
本実施形態において、内視鏡2Aの挿入部3の可撓管3cが例えばS字結腸等の屈曲部を通過するとき、第2の可撓管3c2内に配置されている駆動シャフト50は弾性変形される。
このとき、駆動シャフト50の回転する方向が巻方向と逆方向であることから、駆動力が伝達されている状態であっても該駆動シャフト50は短縮化されず、図6Aに示すように屈曲部に位置する該駆動シャフト50の湾曲中心内側50iのピッチがさらに狭められること無く変形状態を維持する。一方、湾曲中心外側50oのピッチは、当該駆動シャフト50が長尺化する方向に僅かに変形されることによって、狭められること無く、言い替えれば短縮化されること無く変形状態を維持する。
したがって、本実施形態において駆動シャフト50は、第1の推進力を得る駆動力伝達状態において、連結ロッド45rが連結部45jから脱落すること無く、係入配置された状態に保持される。
また、駆動シャフト50は、第1の推進力を得る駆動力伝達状態において、短縮化されることが無いので第2の可撓性を維持する。したがって、駆動シャフト50の可撓性が低下して可撓管3cの可撓性が第1の可撓性より低下することが防止される。
この結果、操作者は、可撓管3cが第1の可撓性を維持した状態の挿入部3に挿入補助具30からの第1の推進力を付与して、挿入部3の先端部3aを大腸を通過させて小腸に向けてスムーズに挿入していくことが可能になる。なお、操作者は、内視鏡画像から先端部3aが目的部位に到達したと判断したなら、フットスイッチ部43の押し込み操作を解除して、挿入補助具30の回転を停止させる。
次に、操作者は、挿入部3を引き戻す操作を行いつつ、内視鏡検査を行う。このとき、操作者は、挿入部3を手元操作によって後退させるか、第2の推進力を得つつ後退させるかを選択する。操作者は、挿入部3を手元操作によって引き戻しつつ内視鏡検査を行う場合、挿入補助具30の回転を停止状態にして挿入部3を抜去していく。一方、第2の推進力を得つつ挿入部3を抜去して内視鏡検査を行う場合、操作者は、フットスイッチ部43の切り換えスイッチを操作して第2の推進力を選択する。
この結果、モータ45の駆動軸45aが前述とは反対回りである前記図4の矢印Y4に対して逆回転して、駆動シャフト50を捻り剛性をより高く設定した巻方向に回転させる。
駆動シャフト50の回転に伴って、伝達ギア35、および、チューブ本体回転部33も同方向に回転される。この結果、挿入補助具30が巻方向と反対方向である第2の回転方向に回転されて第2の推進力を得つつ深部への挿入が可能になる。
挿入部3を抜去する際に必要な第2の推進力は、前述した第1の推進力に比べて小さい。このため、挿入部3を抜去する際にモータ45から駆動シャフト50に伝達される回転駆動力は、挿入部3を前進させる際にモータ45から駆動シャフト50に伝達される回転駆動力よりも予め小さく設定してある。
したがって、駆動シャフト50が屈曲部に位置するとき、巻方向に回転されているにも関わらず、図6Bに示すように該駆動シャフト50の湾曲中心内側50iのピッチが狭められること無く変形した状態に維持される。また、湾湾曲中心外側50oのピッチも短縮化されること無く変形状態に維持される。
したがって、駆動シャフト50は、第2の推進力を得る駆動力伝達状態において、短縮化されることが防止されて、連結ロッド45rが連結部45jから脱落することが防止される。また、駆動シャフト50が短縮されて可撓性が第2の可撓性が低下することが無いので、駆動シャフト50の可撓性低下して可撓管3cの可撓性が第1の可撓性より低下することが防止される。
この結果、操作者は、可撓管3cが第1の可撓性を維持した状態の挿入部3に挿入補助具30からの第2の推進力を付与し、挿入部3の先端部3aを、大腸を通過させてスムーズに抜去することが可能になる。
このように、挿入部3に第1の推進力、または、該第1の推進力に比べて小さな第2の推進力を付与する挿入補助具30を可撓管3cの先端側に設けた内視鏡2Aにおいて、挿入補助具30を巻方向である第1の回転方向に回転させて第1の推進力を発生させる際、モータ45によって駆動シャフト50を捻り剛性が高くなる巻方向とは反対方向に回転させて、予め定めた回転駆動力を挿入補助具30に伝達する。
一方、挿入補助具30を第2の回転方向に回転させて第2の推進力を発生させる際には、モータ45によって駆動シャフト50を捻り剛性の高い巻方向に回転させて、第1の推進力を発生させる回転駆動力に比べて小さな回転駆動力を挿入補助具30に伝達する。
この結果、駆動シャフト50を介してモータ45の回転駆動力を挿入補助具30に伝達する際、駆動シャフト50が短縮化されて連結ロッド45rが連結部45jから脱落する不具合を解消して操作部4の大型化を防止できる。
また、駆動シャフト50が短縮化されることによって該駆動シャフト50の可撓性が低下することによって可撓管3cの可撓性が第1の可撓性より低下して推進力による挿入部3の進退が困難になる不具合を解消することができる。
なお、連結ロッド45rを第2端部52に設け、連結部45jを伝達ギア35に設ける構成においては、第1端部51を駆動軸45aに一体固設する。この構成によれば、駆動シャフト50が短縮されて連結ロッド45rが連結部45jから脱落する不具合を確実に防止して挿入部3を構成する可撓管3cの硬質長が増大される不具合を解消することができる。
また、螺旋形状部32の巻方向を上述とは逆方向の左巻で形作るようにしてもよい。この構成において、駆動シャフトは、右回転用シャフトであり、右回転に対する捻り剛性を左回転に対する捻り剛性よりも予め高く設定してある。そして、上述と同様に駆動シャフトを巻方向と反対方向に回転させて、螺旋形状部32は巻回方向に回転させることによって前述と同様の作用及び効果を得ることができる。
さらに、上述した実施形態においては、モータ45を操作部4内に配設するとしている。しかし、モータ45をユニバーサルコード5の延出端に設けられた接続コネクタ6内に設けるようにしてもよい。この構成においては、上述した作用及び効果に加えて、駆動シャフト50が短縮化されることによってユニバーサルコード5の可撓性が低下する不具合を解消することができる。
そして、ユニバーサルコード5内に駆動シャフト50を挿通配置させて、操作部内に設けた被駆動部材、例えば湾曲ワイヤにおける牽引機構を駆動する、電動湾曲機構やパワーアシスト機構を駆動する場合でも、駆動シャフト50が短縮化されて連結ロッド45rが連結部45jから脱落する不具合を解消して操作部が大型化することを防止できるとともに、ユニバーサルコード5の可撓性が低下する不具合を解消することができる。
一般的な内視鏡においては、湾曲部を中立位置から観察画面上の上方向に湾曲させる動作に必要な力量が、他方向に湾曲させる動作に必要な力量よりも高くなっている。よって電動湾曲機構を備えた内視鏡では、駆動シャフト50が短縮化される回転方向を、湾曲部における上方向湾曲の動作に使用すると良い。
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。例えば、湾曲部を右方向に湾曲させる駆動シャフトの回転方向に対して、駆動シャフトを回転させる際に剛性が高くなるようにしてもよい。
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。例えば、挿入装置は、内視鏡に限定されるものでは無く、内視鏡の処置具チャンネル内に挿通される内使用処置具、内視鏡を体内に案内する案内チューブ等であってもよい。
本発明によれば、消化器消化管に挿入部を挿入する際、駆動シャフトが短縮化されることによって該駆動シャフトの端部が連結部から脱落する不具合、および、可撓管の可撓性が低下する不具合を解消し、駆動シャフトが伝達する回転駆動力を得て操作者の負担の軽減を図れる挿入装置を実現できる。
本出願は、2015年3月30日に日本国に出願された特願2015−69834号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。
本発明の一態様における挿入装置は、長手軸に沿って延設された可撓性を有する可撓管と、前記可撓管の基端側に配設されており、軸周りに回動する出力軸を有する電動駆動源と、前記可撓管の先端側に配設されており、前記電動駆動源の回転駆動力によって動作される被駆動部と、前記可撓管内に長手軸に沿って挿通されると共に、該挿通方向に沿った軸周りにコイル状に巻回して形成され、前記電動駆動源の回転駆動力により長手軸周りに回転されることで該電動駆動源の回転駆動力を前記被駆動部に伝達する、単一の駆動力伝達部材と、を具備しており、前記駆動力伝達部材は、コイル状に巻回された方向に回転される第1回転状態における第1の捻り剛性が、前記コイル状に巻回された方向と逆方向に回転される第2回転状態における第2の捻り剛性よりも高く設定され、前記被駆動部は、前記駆動力伝達部材が第1回転状態にされることで伝達される回転駆動力によって第1の動作を行ない、前記駆動力伝達部材が第2回転状態にされることで伝達される回転駆動力によって前記第1の動作より力量を要する第2の動作を行う。

Claims (4)

  1. 長手軸に沿って延設された可撓性を有する可撓管部と、
    前記可撓管部の基端側に配設される、軸回りに回動する出力軸を有する、電動駆動源と、
    前記可撓管部の先端側に設けられ、前記電動駆動源の回転駆動力によって動作される被駆動部と、
    前記可撓管部内に長手軸に沿って挿通配置されており、前記電動駆動源の回転駆動力によって長手軸周りに回転されることで該電動駆動源の回転駆動力を前記被駆動部に伝達する駆動力伝達部材と、を有し、
    前記被駆動部が、前記駆動力伝達部材が伝達する回転駆動力によって第1の動作と、前記第1の動作より力量を要する第2の動作とを選択的に行う構成において、
    前記駆動力伝達部材は前記挿通方向に沿った軸回りにコイル状に巻回して形成されており、巻回方向に回転された状態における第1の捻り剛性が前記巻回方向とは反対方向に回転された状態における第2の捻り剛性より高く設定され、
    前記被駆動部は、前記第2の動作を前記駆動力伝達部材が前記巻回方向とは反対方向に回転されて伝達する回転駆動力によって行う、
    ことを特徴とする挿入装置。
  2. 前記被駆動部は、チューブ本体と、該チューブ本体の外周面から突出する凸部を基端側から先端側に向けて予め定めた方向に巻回して螺旋状に形作られた螺旋形状部と、を有する挿入補助機構部であって、
    前記挿入補助機構部は、前記駆動力伝達部材が軸回りに巻回方向とは反対方向に回転されて伝達する回転駆動力によって、挿入部を消化器消化管の深部に向けて前進させる第2の推進力を発生する前記第2の動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の挿入装置。
  3. 前記被駆動部は、挿入部先端に設けられた湾曲部を湾曲させるために設けられた、湾曲ワイヤの牽引動作を行う湾曲機構部であって、
    前記湾曲機構部は、前記駆動力伝達部材が軸回りに巻回方向とは反対方向に回転されて伝達する回転駆動力によって、前記湾曲部を湾曲動作が頻繁に行われる方向もしくは湾曲動作における負荷が最大となる方向に湾曲させることを特徴とする請求項1に記載の挿入装置。
  4. 前記駆動力伝達部材は、前記可撓管部よりも高い可撓性を有し、
    前記駆動力伝達部材を巻回方向に回転させることで前記挿入補助機構部に伝達される回転駆動力は、該挿入補助機構部が前記第1の動作を行う際に前記電動駆動源から伝達される前記駆動力伝達部材を軸回りに巻回方向とは反対方向に回転させて回転駆動力よりも予め小さく設定したことを特徴とする請求項2に記載の挿入装置。
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