JPWO2016152393A1 - フィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

フィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

透明導電膜(12)を形成させた透明基板(11)と、対向導電膜(22)を形成させた対極基板(21)と、透明導電膜(12)上に形成させ多孔質の半導体材料に増感色素を担持させて形成させた半導体層(13)と、半導体層(13)と対向導電膜(22)との間に設けられる液状又は擬液状の電解質(3)と、電解質(3)を封止して透明基板(11)と対極基板(21)とを固着させる封止材(41)と、を備え、透明基板(11)及び対極基板(21)は、それぞれ可撓性を有する透明フィルムから形成され、封止材(41)同士の間の電解質(3)において、半導体層(13)と対極基板(21)との間にスペーサ(5)が挟持され固定された構成となっている。

Description

本発明は、フィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法に関する。
本願は、2015年3月23日に、日本国に出願された特願2015−060227号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、色素増感型太陽電池として、例えば特許文献1、2に示されるように、透明電極を形成させた透明基板と、対向電極を形成させた対極基板と、前記透明電極上に形成させ多孔質の半導体材料に増感色素を担持させて形成させた半導体層と、前記半導体層と対向電極との間に設けられる液状又は擬液状の電解質と、前記電解質を封止して前記透明基板と前記対極基板とを固着させる封止材と、を備えた構造が知られている。
ここで、特許文献1、2に記載の色素増感型太陽電池には、スペーサを設けることで耐久性や発電効率の低下を抑制する技術が採用されている。
特許文献1は、外周の封止部以外においてスペーサ部を設け、このスペーサ部によって透明基板と対極基板と接着する構成であり、このような接着部を増設することによって一対の基板同士の密着性を高めて耐久性を向上させ、色素増感型太陽電池が変形した場合でも一対の基板同士が剥離するのを抑制する効果をもたせた構成となっている。
また、特許文献2は、封止材同士の間の中心部において透明基板と対極基板との間にスペーサ部を設け、基板にスパッタ蒸着を施す工程で熱膨張・収縮によって色素増感型太陽電池が反った場合でも中心部のスペーサ部により、中心部の基板間距離が短縮しないようにし、発電効率の低下を抑制する構成となっている。
日本国特開2013−84596号公報 日本国特開2010−225295号公報
しかしながら、透明基板や対極基板として可撓性を有する透明フィルムを採用した電子デバイスでは、加熱ロール間を通過させることでラミネートするため、封止材が配置される部分と封止材が配置されない電解質部分とではロールの押圧力に対する強度が異なる虞がある。
そのため、封止材同士の間の領域において、フィルム基板の厚さ方向(透明基板と対極基板とが対向する方向)の外寄りが収縮するとともに内寄りが伸長し、電子デバイス全体にわたって変形が生じる。つまり、双方のフィルム基板間の隙間の大きさが、フィルム基板の中央付近で最も小さく、端縁に至るほど隙間が大きくなるように形成される。このため、双方の基板の間に設けられる電解質の厚みが、基板の中央付近と端縁付近とで大きく異なるように変動するので、構成される電子デバイスが色素増感型太陽電池の場合には発電効率が低下する虞がある。
また、前述したような変形が生じると、フィルム基板間のギャップが不均一となり、フィルム基板を見たときに図16に示すように電解質3が模様(図16の符号M)のように見えてしまい、美観などの意匠性が低下することとなり、その点で改善の余地があった。
特許文献1、2は、スペーサ部を設ける構成となっているが、そのスペーサ部同士の間や、スペーサ部と封止材との間の領域にあっては、一対の基板間に電解質が配置されているだけの構造となり、その部分では上述したようにフィルム基板が変形することになり、前述と同様の課題がある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、ラミネート時の変形を抑制し、フィルム基材間の間隔を一定に保つことで、意匠性の低下を抑制することができるフィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決して係る目的を達成するために、以下の態様を採用した。
(1)本発明の一態様に係るフィルム基材を用いた電子デバイスは、透明電極を形成させた透明基板と、対向電極を形成させた対極基板と、前記透明電極上に形成させ多孔質の半導体材料に増感色素を担持させて形成させた半導体層と、前記半導体層と対向電極との間に設けられる液状又は擬液状の電解質と、前記電解質を封止して前記透明基板と前記対極基板とを固着させる封止材と、を備えたフィルム基材を用いた電子デバイスであって、前記透明基板及び前記対極基板は、それぞれ可撓性を有する透明フィルムから形成され、前記封止材同士の間の前記電解質において、前記半導体層と前記対極基板との間にスペーサが挟持されていることを特徴としている。
この場合、封止材同士の間の電解質中で半導体層と対極基板との間にスペーサが挟持された状態で介在されているので、透明基板及び対極基板に可撓性を有する透明フィルムを使用した電子デバイスを加熱ロール間に通過させてラミネートする際に、透明基板と対極基板との間の離間を一定に保つことができる。しかも、ラミネート時において、スペーサが半導体層と対極基板との間でそれぞれに挟持されているので、加熱ロールの押圧とともにスペーサが一方向に押し出されて移動するようにスペーサとして機能しないことがなく、スペーサの位置が半導体層と対極基板との間で保持される。
このように電子デバイス全体にわたって変形がなくなることから、透明基板と対極基板とが接触しなくなるうえ、電解質の厚みが変化するのを小さく抑えることができ、発電効率の低下を抑制することができる。
また、この場合には、電解質の厚みが一定となるので、透明フィルムを介して厚みが不均一な電解質が模様のように見えることがなくなり、意匠性の低下を防止することができる。
さらに、本発明では、半導体層と対極基板との間にスペーサが設けられているので、入射光を散乱させ、再度、半導体電極に戻すことが可能となるので、発電効率の向上を図ることができる。
(2)上記(1)に記載の、フィルム基材を用いた電子デバイスにおいて、前記スペーサは、加熱により熱膨張する材料からなり、熱膨張した状態で前記透明基板と前記対極基板との間に挟持され固定されていてもよい。
この場合には、電子デバイスの製造時における加熱ロール間に通過させるラミネートの際の加熱によりスペーサが熱膨張し、その膨張したスペーサが透明基板と対極基板との間に保持された状態で介在されるので、透明基板と対極基板との間の離間を一定に保つことができる。
(3)上記(1)に記載の、フィルム基材を用いた電子デバイスにおいて、前記スペーサは、当該電子デバイスを加熱ロール間に通過させるラミネート時の加熱温度で熱膨張する特性を有するようにしてもよい。
前記スペーサは、前記加熱ロールの表面温度に対し、0℃から20℃低い範囲で、体積が3%以上熱膨張する特性を有することが好ましい。より好ましくは、5%以上、さらに好ましくは10%以上である。
また、0℃から20℃低い範囲で、体積が25%以下膨張する特性を有することが好ましい。より好ましくは、20%以下、さらに好ましくは15%以下である。
この場合には、ラミネート時の加熱温度に達したときにスペーサが確実に熱膨張し、その膨張したスペーサが透明基板と対極基板との間に保持された状態で介在されることになる。
(4)上記(1)に記載の、フィルム基材を用いた電子デバイスにおいて、前記スペーサは、前記半導体層と前記対極基板のうち少なくとも一方に固着されるとともに、前記透明電極と前記対向電極とが対向する方向の内寄りに向けて突出する突起状に形成されていてもよい。
この場合には、半導体層と対極基板のうち少なくとも一方に固定される突起状のスペーサが透明基板と対極基板との間に介在した状態で配置されているので、電子デバイスの製造時における加熱ロール間に通過させるラミネートの際に加熱ロールの押圧力が作用しても、フィルム基板からなる透明基板と対極基板とが互いに近接する方向に変形することがなく、双方の離間を一定に保つことができる。
(5)上記(1)に記載の、フィルム基材を用いた電子デバイスにおいて、前記スペーサは、加熱により溶融する材料からなり、表面が溶融した状態で隣接する前記スペーサ同士、又は前記スペーサと前記基板同士が結合されていてもよい。
この場合には、電子デバイスの製造時における加熱ロール間に通過させるラミネートの際の加熱によりスペーサの表面が溶融または軟化し、その溶融または軟化した隣接するスペーサ同士、又はスペーサと基板同士が結合し、スペーサが透明基板と対極基板との間に保持された状態で介在されるので、透明基板と対極基板との間の離間を一定に保つことができる。
(6)上記(5)に記載の、フィルム基材を用いた電子デバイスにおいて、前記スペーサは、当該電子デバイスを加熱ロール間に通過させるラミネート時の加熱温度で表面が溶融または軟化し、接着性を発現する特性を有するようにしてもよい。
この場合には、ラミネート時の加熱温度に達したときにスペーサの表面が確実に溶融または軟化し、その溶融したスペーサが透明基板と対極基板との間に保持された状態で介在されることになる。
ここで、溶融あるいは軟化し、接着性を発現する材料としては、熱可塑性樹脂あるいは、熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物等が挙げられる。
気泡を含有する前記樹脂組成物からなる多孔質体、発泡剤を含む前記樹脂からなる樹脂組成物等を例示できる。
(7)上記(1)に記載の、フィルム基材を用いた電子デバイスにおいて、前記スペーサは、外周に先鋭な突状部が形成され、隣接する前記スペーサ同士が結合され、又は前記スペーサと、一対の前記透明電極および前記対向電極のうち少なくとも一方とが結合されているようにしてもよい。
この場合には、電子デバイスの製造時における加熱ロール間に通過させるラミネートの際に加熱ロールの押圧力が作用すると、隣接するスペーサ同士がそれぞれの先鋭な突状部が係合することによって結合し、又はスペーサと、一対の透明電極および対向電極のうち少なくとも一方とがスペーサの先鋭な突状部が係合することによって結合する。つまり、スペーサが透明基板と対極基板との間に保持された状態で介在されるので、透明基板と対極基板との間の離間を一定に保つことができる。
(8)上記(1)に記載の、フィルム基材を用いた電子デバイスにおいて、前記スペーサは、UV照射の熱または光により膨張する特性を有するようにしてもよい。
この場合には、電子デバイスの製造時においてUV照射の熱または光によりスペーサが膨張し、その膨張したスペーサが透明基板と対極基板との間に保持された状態で介在されるので、透明基板と対極基板との間の離間を一定に保つことができる。
(9)上記(1)に記載の、フィルム基材を用いた電子デバイスにおいて、前記スペーサは、UV照射の熱または光により表面が溶融または軟化する特性を有するようにしてもよい。
この場合には、電子デバイスの製造時におけるUV照射の熱または光によりスペーサの表面が溶融または軟化し、その溶融または軟化した隣接するスペーサ同士、又はスペーサと基板同士が結合し、スペーサが透明基板と対極基板との間に保持された状態で介在されるので、透明基板と対極基板との間の離間を一定に保つことができる。
(10)上記(1)に記載の、フィルム基材を用いた電子デバイスは、前記スペーサは、電解液を吸収して膨潤する特性を有するゲル状粒子の材料からなるようにしてもよい。
この場合には、電子デバイスの製造時において電解液を吸収することによりゲル状粒子が発泡(膨張)し、その膨張したゲル状粒子が透明基板と対極基板との間に保持された状態で介在されるので、透明基板と対極基板との間の離間を一定に保つことができる。
(11)本発明の他の態様は、上記(1)〜(10)に記載の、電子デバイスを構成している、色素増感太陽電池である。
(12)本発明の他の態様は、透明電極を形成させた透明基板と、対向電極を形成させた対極基板と、前記透明電極上に形成させた多孔質の半導体材料に増感色素を担持させて形成させた半導体層と、前記半導体層と対向電極との間に設けられる液状又は擬液状の電解質と、前記電解質を封止して前記透明基板と前記対極基板とを固着させる封止材と、前記半導体層の端部に配置され、前記封止材の延在方向に平行かつ交差する方向に延びる集電配線と、を備えたフィルム基材を用いた電子デバイスを構成する色素増感太陽電池であって、前記透明基板及び前記対極基板は、それぞれ可撓性を有する透明フィルムから形成され、前記電解質において、前記半導体層と前記対極基板との間にスペーサが挟持され、前記集電配線の少なくとも一部が、前記集電配線の全長にわたって前記対極基板寄りに向けて前記半導体層よりも突出している、色素増感太陽電池である。
(13)本発明の他の態様は、上記(1)〜(10)に記載の電子デバイスの製造方法であって、前記封止材同士の間の前記電解質において、前記半導体層と前記対極基板との間にスペーサを配置する工程と、前記電子デバイスを加熱ロール間に通過させてラミネートする工程と、を有し、ラミネート時に、前記スペーサが前記半導体層と前記対極基板との間でそれぞれに挟持される、電子デバイスの製造方法である。
本発明の各態様に係る、フィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法によれば、ラミネート時の変形を抑制し、フィルム基材間の間隔を一定に保つことで、意匠性の低下を抑制することができる。
図1は本発明の第1の実施の形態による色素増感太陽電池の概略構成を示す断面図である。 図2は図1に示すA−A線矢視図であって、色素増感太陽電池の一部を示す平面図である。 図3は図1に示す色素増感太陽電池のラミネート前の概略構成を示す一部分離した断面図である。 図4はラミネート中でスペーサが熱膨張する前の状態を示す断面図である。 図5は第2の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート前の概略構成を示す一部分離した断面図である。 図6は図5に示す色素増感太陽電池のラミネート後の概略構成を示す断面図である。 図7は第3の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート前の概略構成を示す一部分離した断面図である。 図8は図7に示す色素増感太陽電池のラミネート後の概略構成を示す断面図である。 図9は第4の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート後の概略構成を示す断面図である。 図10Aは第5の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート時の工程を示す側面図である。 図10Bは第5の実施の形態による別の色素増感太陽電池のラミネートの工程を示す側面図である。 図11Aは第5の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート前の状態を示す断面図である。 図11Bは第5の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート時の状態を示す断面図であって、UV照射時を示す図である。 図11Cは第5の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート後の状態を示す断面図であって、UV照射によってスペーサが膨張した状態を示す図である。 図12は第6の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート後の状態を示す断面図であって、UV照射によってスペーサが溶融した状態を示す図である。 図13は第7の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート後の状態を示す平面図である。 図14は第7の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート後の状態を示す断面図であって、図13に示すB−B線断面図である。 図15Aは第8の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート前の状態を示す断面図である。 図15Bは第8の実施の形態による色素増感太陽電池のラミネート後の状態を示す断面図である。 図16は従来のラミネート後の上面図である。
以下、本発明の実施の形態によるフィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法について、図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態の電子デバイスは、フィルム型の色素増感太陽電池を一例として説明するが、本発明の電子デバイスは色素増感太陽電池に限定されない。図1は、色素増感太陽電池10の概略構成を示す断面図である。
色素増感太陽電池10は、半導体電極1と、対向電極2と、電解質3と、封止機能付導通材4と、スペーサ5と、を備えている。
具体的に色素増感太陽電池10は、透明導電膜12(透明電極)を形成させた透明基板11と、対向導電膜22(対向電極)を形成させた対極基板21と、透明導電膜12上に形成させ多孔質の半導体材料に公知の増感色素を担持させて形成させた半導体層13と、半導体層13と対向導電膜22との間に設けられる液状又は擬液状の電解質3と、電解質3を封止して透明基板11と対極基板21とを固着させる封止材41を有する封止機能付導通材4と、を備えている。
半導体電極1は、前記透明基板11と、透明基板11上に積層された透明導電膜12と、透明導電膜12上に積層された半導体層13と、を備えている。
半導体層13には、電解質3が接触する多孔質内部を含む表面において、公知の増感色素が吸着している。
対向電極2は、対極基板21と、対極基板21上に積層された対向導電膜22と、対向導電膜22上に積層された触媒層(図示省略)と、を備えている。
封止機能付導通材4は、封止材41および導通材42を有している。封止材41は、半導体層13を囲むように、半導体電極1、対向電極2、及び電解質3からなる発電部(セル)を形成し、隣接するセル同士を分割(分離)して封止するために設けられている。封止機能付導通材4によって、半導体電極1と対向電極2の間に間隙を形成し、その間隙内に電解質3を封止している。
封止機能付導通材4の導通材42は、封止材41を挟んで電解質3と反対寄りに配置され、半導体電極1及び対向電極2を構成する透明導電膜12、対向導電膜22に直接接触している。封止材41は、導通材42と密着して接着するとともに、透明導電膜12及び対向導電膜22に密着して接着するように設けられている。図1では、封止材41は、導通材42と密着して接着するように図示しているが、離れていてもよい。また、導通材42は両面接着タイプの銅テープのように、導通と接着の両方の機能を有していても良い。隣接するセル同士を直列に接続する場合、透明導電膜12及び対向導電膜22の所定箇所には、レーザー照射カッター等によって複数の切り込み(不図示)が設けられており、隣接するセル同士の電極(半導体電極1、対向電極2)が複数に区分けされている。区分けされた各セルにおいて、第1のセルの対向電極2を構成する透明導電膜22と、第1のセルに隣接する第2のセルの半導体電極1を構成する透明導電膜12とが導通材42によって電気的に接続されている。この結果、上述した第1のセルと第2のセルが直列に接続されている。
なお、透明基板11と対極基板21との間の間隙において複数のセルを並べて作製する場合には、例えば、・・・(封止材41/導通材42/封止材41)/(第1のセル)/(封止材41/導通材42/封止材41)/(第2のセル)/(封止材41/導通材42/封止材41)/(第3のセル)・・・の順に配置することができる。
スペーサ5は、封止材41、41同士の間の電解質3において、半導体層13と対極基板21(触媒層)との間に挟持され固定された状態で介在され、不規則な位置で、かつ複数が配置されている。なお、図1乃至図3において、スペーサ5は球状をなしているが、球状であることに制限されることはない。
スペーサ5は、加熱により熱膨張する材料からなり、熱膨張した状態で透明基板11と対極基板21との間に挟持され固定され、ラミネート前の熱膨張前の状態では熱膨張後よりも小さい形状である。スペーサ5は、例えば、膨張黒鉛、発泡剤が内部に取り込まれたポリスチレンビーズ(熱で発泡し膨張)、等が挙げられ、色素増感太陽電池1を加熱ロール間に通過させるラミネート時の加熱温度で熱膨張する特性を有することが好ましい。
また、スペーサ5は、電解質3の領域に配置されてもよい。電解質3の領域にスペーサ5が配置されることにより、透明基板11と対極基板21の間隔を、一層維持し易くなる。
この場合、スペーサの材質は、電解質によって劣化しにくい材質であることが好ましい。例えば、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等の材料が例示できる。
透明基板11及び対極基板21は、それぞれ可撓性を有する透明フィルムから形成されている。具体的に、半導体電極1及び対向電極2を構成する透明性を有するフィルム基板からなる透明基板11及び対極基板21の材料としては、例えば、ガラス、樹脂等の絶縁体が挙げられる。この樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド等が挙げられる。
薄くて軽いフレキシブルな色素増感太陽電池を製造する観点からは、基材はガラス、PETフィルム又はPENフィルムであることがより好ましい。基材がガラスである場合は、厚さが0.5mm以下である場合は、屈曲性を有するため好ましい。さらに好ましい厚さは0.3mm以下である。
透明導電膜12、対向導電膜22の種類は特に限定されず、公知の色素増感太陽電池に使用される導電膜が適用可能であり、例えば、金属酸化物で構成される薄膜が挙げられる。金属酸化物としては、ITO、FTO、ATO、IZO、GZO等の略称で知られるものが例示できる。
半導体層13は、吸着した増感色素から電子を受け取ることが可能な材料によって構成され、通常は多孔質であることが好ましい。半導体層13を構成する材料は特に限定されず、公知の半導体層の材料が適用可能であり、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ等の金属酸化物半導体が挙げられる。
半導体層13に担持される増感色素は特に限定されず、例えば有機色素、金属錯体色素等の公知の色素が挙げられる。有機色素としては、例えば、クマリン系、ポリエン系、シアニン系、ヘミシアニン系、チオフェン系等が挙げられる。金属錯体色素としては、例えば、ルテニウム錯体等が好適に用いられる。
触媒層を構成する材料は特に限定されず、公知の材料が適用可能であり、例えば、白金、カーボンナノチューブ等のカーボン類、PEDOT/PSS等の導電性ポリマー等が挙げられる。
電解質3の種類は特に限定されず、公知の色素増感太陽電池で使用されている電解質を適用できる。例えば、酸化還元対(電解質)としてヨウ素とヨウ化リチウムが有機溶媒に溶解された電解液が挙げられる。
封止機能付導通材4を構成する導通材42は、対向する2つの基材11、21上に形成された電極同士を電気的に導通可能な部材であれば特に制限されない。導通材42としては、例えば、導線、導電チューブ、導電箔、導電板および導電メッシュ、導電ペーストから選ばれる1種以上が用いられる。ここで導電ペーストとは、比較的剛性が低く、柔らかい形態の導電性材料であり、例えば固形の導通材が有機溶媒、バインダー樹脂等の粘性を有する分散媒に分散された形態を有し得る。導通材42は両面接着タイプの銅テープのように、導通と接着の両方の機能を有していても良い。
導通材42としては、例えば、金、銀、銅、クロム、チタン、白金、ニッケル、タングステン、鉄、アルミニウム等の金属、或いはこれらの金属のうち2種以上の合金等が挙げられるが、特に限定されない。導電性の微粒子(例えば、前記金属又は合金の微粒子、カーボンブラックの微粒子等)が分散された、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂組成物等も前記材料として挙げられる。
封止機能付導通材4を構成する封止材41は、対向する2つ基材11、21を接着し、且つ、2つの基材11、21間に形成された色素増感太陽電池モジュールを封止することが可能な非導電性の部材であれば特に制限されない。
封止材41の材料としては、例えば、ホットメルト接着剤(熱可塑性樹脂)、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、並びに、紫外線硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂を含んだ樹脂等、一時的に流動性を有し、適当な処理により固化される樹脂材料等が挙げられる。前記ホットメルト接着剤としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。前記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾオキサゾン樹脂等が挙げられる。前記紫外線硬化性樹脂としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等の光重合性のモノマーを含むものが挙げられる。
次に、上述したフィルム基材を用いた色素増感太陽電池10の製造方法および作用について図面を用いて詳細に説明する。
上述した構成のフィルム基材を用いた色素増感太陽電池10の製造方法としては、図3に示すように、封止材41、41同士の間の電解質3において、半導体層13と対極基板21との間で半導体層13上に熱膨張前のスペーサ5および電解質3を配置する。その後、半導体電極1と対向電極2を重ね合わせた色素増感太陽電池10を図示しない加熱ロール間に通過させてラミネートする。スペーサ5はあらかじめ、電解質3中に分散させていてもよい。
このように本実施の形態では、封止材41、41同士の間の電解質3中で半導体層13と対極基板21との間に熱膨張したスペーサ5が挟持され固定された状態で介在されているので、透明基板11及び対極基板21に可撓性を有する透明フィルムを使用した色素増感太陽電池10を不図示の加熱ロール間に通過させてラミネートする際に、透明基板11と対極基板21との間の離間を一定に保つことができる。すなわち、図4に示すように電子デバイスの製造時における加熱ロール間に通過させるラミネートの際の加熱によりスペーサ5が熱膨張し、図1に示すように膨張したスペーサ5が透明基板11と対極基板21との間に保持された状態で介在されるので、透明基板11と対極基板21との間の離間を一定に保つことができる。
しかも、ラミネート時において、スペーサ5が半導体層13と対極基板21との間でそれぞれに挟持され固定されているので、加熱ロールの押圧とともにスペーサ5が一方向に押し出されて移動するようにスペーサとして機能しないことがなく、スペーサ5の位置が半導体層13と対極基板21との間で保持される。
このように色素増感太陽電池10全体にわたって変形がなくなることから、透明基板11と対極基板21とが接触しなくなるうえ、電解質3の厚みが変化するのを小さく抑えることができ、発電効率の低下を抑制することができる。
また、電解質3の厚みが一定となるので、透明フィルムを介して厚みが不均一な電解質が模様のように見えることがなくなり、意匠性の低下を防止することができる。
さらに、本実施の形態では、半導体層13と対極基板21との間にスペーサ5が設けられているので、入射光を散乱させ、再度、半導体電極に戻すことが可能となるので、発電効率の向上を図ることができる。
次に、本発明のフィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法による他の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1の実施の形態と異なる構成について説明する。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態によるフィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法について、図面に基づいて説明する。
図5および図6に示すように、第2の実施の形態によるスペーサ5Aは、対極基板21に固着されるとともに、透明基板11と対極基板21とが対向する方向の内寄りに向けて突出する突起状に形成されている。この突起状のスペーサ5Aは、ラミネート前に予め対極基板21の内面21aに対して柱状に垂設され、断続的に(非連続的に)複数が設けられている。スペーサ5Aの高さ寸法hは、ラミネート後の半導体層13と対極基板21(対向導電膜22)との間の間隔に一致している。スペーサ5Aの断面形状は、円形、角形などに制限されることはない。また、突出方向に沿って断面形状が同じでもよいし、変化していてもよいが、半導体層13に接する突出端は半導体層13に平行な平面であることが好ましい。
なお、第2の実施の形態では、突起状のスペーサ5Aが対極基板21に固着されているが、半導体層13寄りに複数の突起状のスペーサ5Aを設けるようにしてもよい。要は、半導体層13と対極基板21のうち少なくとも一方にスペーサ5Aが固定された構造であればよい。
第2の実施の形態では、対極基板21に固定される突起状のスペーサ5Aが透明基板11と対極基板21との間に介在した状態で配置されているので、色素増感太陽電池10の製造時における加熱ロール間に通過させるラミネートの際に加熱ロールの押圧力が作用しても、フィルム基板からなる透明基板11と対極基板21とが互いに近接する方向に変形することがなく、双方の離間を一定に保つことができる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態によるフィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法について、図面に基づいて説明する。
図7および図8に示すように、第3の実施の形態による色素増感太陽電池10は、スペーサ5Bが加熱により溶融する材料からなり、表面が溶融した状態で隣接するスペーサ5B、5B同士が結合された構成となっている。スペーサ5Bは、色素増感太陽電池10を加熱ロール間に通過させるラミネート時の加熱温度で表面が溶融または軟化する特性を有している。
本実施の形態のスペーサ5Bは、上述した第1の実施の形態のように熱膨張しない部材であるから、ラミネート前後で大きさはほぼ同等であり、ラミネート後の透明基板11と対極基板21との間に挟持され固定された状態で介在される寸法に設定されている。
スペーサ5Bは、電解質3中に分散させておいてもよい。
このようなスペーサ5Bとしては、例えば、熱可塑性樹脂微粒子(ゴム粒子や熱可塑性エラストマーの粒子などの絶縁性材料)が熱で溶融または軟化してスペーサ5B、5B同士が接着する材料が挙げられる。また、ゴム粒子が圧力でつぶれて互いに接着する材料、すなわちスペーサ5Bの表面に、反応性の官能基を有するポリマー微粒子同士が熱で重合する材料なども挙げられる。
第3の実施の形態では、色素増感太陽電池10の製造時における加熱ロール間に通過させるラミネートの際の加熱によりスペーサ5Bの表面が溶融または軟化し、その溶融または軟化した隣接するスペーサ5B、5B同士が結合し、スペーサ5Bが透明基板11と対極基板21との間に保持された状態で介在されるので、透明基板11と対極基板21との間の離間を一定に保つことができる。
また、本実施の形態では、スペーサ5Bが色素増感太陽電池10を加熱ロール間に通過させるラミネート時の加熱温度で表面が溶融する特性を有しているので、ラミネート時の加熱温度に達したときにスペーサ5Bの表面を確実に溶融または軟化させることができる。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態によるフィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法について、図面に基づいて説明する。
図9に示す第4の実施の形態では、スペーサ5Cが加熱により溶融または軟化する材料からなり、表面が溶融または軟化した状態でスペーサ5Cと対極基板21同士が結合された構成となっている。スペーサ5Cは、色素増感太陽電池10を加熱ロール間に通過させるラミネート時の加熱温度で表面が溶融または軟化する特性を有している。
本実施の形態のスペーサ5Cは、上述した第2の実施の形態と同様の材料を用いることができ、ラミネート前後で大きさはほぼ同等であり、ラミネート後の透明基板11と対極基板21との間に挟持され固定された状態で介在される寸法に設定されている。
第4の実施の形態では、色素増感太陽電池10の製造時における加熱ロール間に通過させるラミネートの際の加熱によりスペーサ5Cの表面が溶融または軟化し、その溶融または軟化したスペーサ5Cと対極基板21同士が結合し、スペーサ5Cが透明基板11と対極基板21との間に保持された状態で介在されるので、透明基板11と対極基板21との間の離間を一定に保つことができる。
また、本実施の形態では、スペーサ5Cが色素増感太陽電池10を加熱ロール間に通過させるラミネート時の加熱温度で表面が溶融または軟化する特性を有しているので、ラミネート時の加熱温度に達したときにスペーサ5Cの表面を確実に溶融させることができる。
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態によるフィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法について、図面に基づいて説明する。
第5の実施の形態は、図10A及び図10Bに示すUV照射装置7を用いた色素増感太陽電池の製造方法である。図11A、図11B、及び図11Cに示すように、スペーサ5Dは、UV照射による熱や光(紫外線)によって発泡(膨張)する特性を有する熱硬化性、又は光硬化性の樹脂材料からなり、上述した第1の実施の形態と同様に膨張した状態で透明基板11と対極基板21との間に挟持されて固定されている。そして、複数のスペーサ5Dは、色素増感太陽電池10の製造工程の一部に有するUV照射工程においてUV照射される前の膨張前の状態では膨張後よりも小さい形状となっている。スペーサ5Dは、封止材41、41同士の間の電解質3において、不規則な位置で、かつ複数が配置されている。なお、図11A〜図11Cにおいて、スペーサ5Dは球状をなしているが、球状であることに制限されることはなく、任意の形状で配置することが可能である。
UV照射装置7によりスペーサ5Dに照射される紫外線の波長、及び強度は、使用されるスペーサ5Dの樹脂の膨張率、樹脂の種類等の条件に応じて適宜設定される。また、UV照射装置7の配置台数は、本実施の形態で搬送方向に2台、3台としているが、この数量に限定されることはない。
本第5の実施の形態における上述したUV照射は、透明基板11と対極基板21との貼り合せ工程に採用され、図11A及び図11Bにおいて、これら基板11、12を挟持するように設けられる一対の第1プレスロール6A、6Aの搬送方向の下流寄りにUV照射装置7が設けられている。さらに、UV照射装置7の下流寄りに一対の第1プレスロール6B、6Bが設けられている。そして、UV照射装置7は、市販の紫外線光源、又は、離れた場所に設置された前記紫外線光源から光ファイバ等で導かれた紫外線の出射部等で構成されている。UV照射装置7から出射される紫外線の照射領域における紫外線の光線量は、例えばスペーサ5Dの膨張に必要とされる光線量に達していればよく、特に限定はされない。
このようなUV樹脂からなるスペーサ5Dを用いて色素増感太陽電池10を製造する方法について説明する。ここでは、封止材41に紫外線硬化性樹脂を使用し、封止材41、41同士の間の電解質3において、透明基板11と対極基板21との間で半導体層13上にUV照射前のスペーサ5Dおよび電解質3を配置する。その後、半導体電極1と対向電極2を第1プレスロール6A、6Aによって重ね合わせた色素増感太陽電池10に対して上述したUV照射装置7でUV照射して封止材41を硬化させることでラミネートする。なお、スペーサ5Dは、予め電解質3中に分散させていてもよい。
このとき、透明基板11及び対極基板21に可撓性を有する透明フィルムを使用した色素増感太陽電池10をUV照射装置7で照射することにより、電解質3中で半導体層13と対極基板21との間でスペーサ5Dが膨張し、膨張したスペーサ5Dが透明基板11と対極基板21との間に保持された状態で介在されるので、透明基板11と対極基板21との間の離間を一定に保つことができる。
したがって、第5の実施の形態においても色素増感太陽電池10全体にわたって変形がなくなることから、透明基板11と対極基板21とが接触しなくなるうえ、電解質3の厚みが変化するのを小さく抑えることができ、発電効率の低下を抑制することができる。そして、上述した実施の形態と同様に、電解質3の厚みが一定となるので、透明フィルムを介して厚みが不均一な電解質が模様のように見えることがなくなり、意匠性の低下を防止することができる。
なお、本実施の形態では、UV照射のさらに後で第2プレスロール6B,6Bを通過させることで、第1プレスロール6A,6Aで取り除くことができない基材間の気泡を取り除く機能をもたせている。そのため、この場合には、第2プレスロール6B,6Bが第1プレスロール6A,6Aと同等、或いは狭いギャップとなるので、スペーサ5Dが第2プレスロール6B,6Bの上流部(第1プレスロール6Aと第2プレスロール6Bとの間)において所定の大きさに膨張している必要がある。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態による色素増感太陽電池10は、図12に示すように、スペーサ5EがUV照射による熱や光(紫外線)によって溶融する特性を有する熱硬化性、又は光硬化性の樹脂材料、或いは粒子からなり、表面が溶融した状態で隣接するスペーサ5E、5E同士が結合された構成となっている。スペーサ5Eは、UV照射後の透明基板11と対極基板21との間に挟持され固定された状態で介在される寸法に設定されている。なお、スペーサ5Eは、電解質3中に分散させておいてもよい。
UV照射装置7によりスペーサ5Eに照射される紫外線の波長は、使用されるスペーサ5Eの樹脂の種類等の条件に応じて適宜設定される。また、その他、UV照射装置7の配置台数は、上述した第5の実施の形態と同様である。
第6の実施の形態では、色素増感太陽電池10の製造時におけるUV照射による熱や光によってスペーサ5Eの表面が溶融または軟化し、その溶融または軟化した隣接するスペーサ5E、5E同士が互いに結合し、スペーサ5Eが透明基板11と対極基板21との間に保持された状態で介在されるので、透明基板11と対極基板21との間の離間を一定に保つことができる。
(第7の実施の形態)
図13に示す第7の実施の形態による色素増感太陽電池10は、図14に示すように、透明導電膜12を形成させた透明基板11上に設けられるとともに、半導体層13の端部に配置され、封止材の延在方向に平行かつ直交(交差)する方向に延びる集電配線44を覆う保護材43が設けられ、この保護材43から対向電極2寄りに向けて突出する突起部43aを設けた構成となっている。この突起部43aは、保護材43の幅方向の一部(中央部)が突出しており、集電配線44の延在方向に沿って形成されている。なお、突起部43aを含む保持材43は、集電配線44の一部である。ここで、半導体層13の厚みと集電配線44を含む保護材43の厚みは略一致しており、突起部43aが半導体層13よりも対極基板21寄りに向けて突出している。
スペーサ5は、半導体電極1と対向電極2を重ね合わせた色素増感太陽電池10を加熱ロール6間に通過させてラミネートする際に、両フィルム基材同士の離間を一定に保ち、両基材が撓まない寸法のものが選定される。
なお、本実施の形態のスペーサ5としては、ラミネートの過程において熱や光(UV)等によって膨張しない単純な粒子(樹脂、無機、あるいは樹脂と無機の複合)が用いられる。また、スペーサ5は、粒子サイズが一定であること、又は加圧によってつぶれる粒子(後述する第8の実施の形態で記載)であることが好ましい。さらに、スペーサ5の特性として、光の有効利用の観点から、無機粒子、又は有機無機複合粒子であることが好ましい。そして、スペーサ5は、電解質3に混合させた状態で使用することが好ましい。
また、集電配線44及び保護材43は、例えばスクリーン印刷や転写、ディスペンサーを用いた塗布、等の公知の方法により作成することができる。
このように第7の実施の形態では、集電配線44の保護材43に突起部43aが形成されているので、図13に示すようなラミネートの際に加熱ロール6の押圧とともにスペーサ5が一方向に押し出されて移動することを規制するストッパーの機能をもたせることができ、スペーサ5の位置を半導体層13と対極基板21との間で保持することができる。
なお、突起部43a(集電配線44)の延在方向は、スペーサ5の移動を規制するストッパー機能を果たす範囲であれば、封止材の延在方向に対して交差する斜めの方向に配置されていてもよく、必ずしも直交する方向であることに制限されることはない。
また、突起部43aは、保護材43の幅方向の一部(中央部)が突出したものに制限されず、保護材43が全幅で突出する構成とすることが好ましい。
なお、上述したように突起部43aが半導体層13よりも対極基板21寄りに向けて突出していればよいことから、集電配線44自体の高さは、半導体層13よりも低くても高くてもかまわない。さらに、本実施の形態では、保護材43と半導体層13とが接しているが、隙間が形成されていてもよい。
(第8の実施の形態)
図15Aおよび図15Bに示す第8の実施の形態による色素増感太陽電池10の製造方法は、圧力により弾性変形を起こす柔軟性を有する樹脂粒子の材料からなるスペーサ5Fを用いた方法である。
弾性変形する前のスペーサ5Fの径寸法D1(図15A)は、図15Bに示すような製造された最終的な色素増感太陽電池10の透明基板11及び対極基板21との離間D2(ギャップ)よりも大きいものが使用される。
例えば、スペーサ5Fの寸法として、狙いのギャップ(スペーサ5Fを押しつぶしたときの最終的なギャップ)の、3%以上、より好ましくは、5%以上、さらに好ましくは10%以上で、かつ25%以下、より好ましくは、20%以下、さらに好ましくは15%以下である。なお、この寸法範囲よりもサイズが大き過ぎると、弾性変形によりつぶれる際に、上下の基板11、12と接触する面積が大きくなり、発電効率が低下することになる。また、前記寸法範囲よりもサイズが小さ過ぎると、ギャップ保持剤としての機能が低下することになる。
スペーサ5Fの樹脂粒子は、樹脂成分を含んでいればよく、有機材料のみから構成される粒子に限られず、有機無機複合材料から構成される粒子でもよい。樹脂粒子を基材とすることで、弾性変形特性に優れた柔軟粒子が得られる。また、柔軟粒子の圧縮弾性率は、使用する基材や押しつぶす割合によって、最適なものを選択すればよい。圧縮弾性率が大きすぎると、ラミネートした後に粒子が弾性変形し、所定のギャップよりも大きくなるおそれがあり、効率の低下が生じる。また、圧縮弾性率が小さすぎると、両基材のギャップを維持する力が得られず、基材に撓みが生じることになる。
なお、スペーサ5Fの圧縮弾性率は、例えば、柔軟粒子を構成する架橋性単量体と非架橋性単量体との配合比率を調整し、架橋密度を変更する方法や、柔軟性な単量体の配合量を調整する方法などの公知の方法で変更することが可能である。
また、スペーサ5Fの樹脂粒子の材質としては、プレスする際の柔軟性を有し、比重が小さい有機粒子が最も好ましい。つまり、有機粒子を用いることで、電解液と混ぜる際に、最も比重が小さい有機粒子を選択することで、比重が大きい場合のような沈降を抑制することができる。
また、スペーサ5Fの樹脂粒子のCV値(変動係数)は、封止材、導通材に入れる粒子と同等以下のCV値の粒子であることが好ましい。このCV値が周囲の粒子よりも大きい場合には、ギャップが設計値よりも広がってしまい、美観性が低下することになる。なお、CV値は、標準偏差を算術平均で割ることにより算出される。
このような弾性変形を起こすスペーサ5Fを使用した第8の実施の形態では、加熱ロールによるラミネートによりスペーサ5Fの粒子が弾性変形を起こす。つまり、基材が所定のギャップ以下に撓む作用が生じたときに、柔軟粒子が反発して復元力が生じることから、透明基板11と対極基板12との間の間隔を一定に保つことができる。しかも、スペーサ5Fの柔軟粒子は、弾性的に変形しているため、上下の基材によって挟持されて掛止された状態となり、ラミネートの前後での移動を抑えることができる。
なお、スペーサ5Fの樹脂粒子を透明基板11と対極基板12との間に配置するタイミングとしては、予めスペーサ5Fの樹脂粒子を電解液に混ぜておき、電解液の充填と同じタイミングとすることが好ましい。
(第9の実施の形態)
次に、第9の実施の形態によるフィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法について説明する。なお、図面としては、上述した第1の実施の形態と同様であることから、図1、図3及び図4を用いて説明する。
第9の実施の形態では、スペーサ5が電解液(符号3)を吸収(吸水)して膨潤する特性を有するゲル状粒子の材料からなる。
このゲル状粒子からなるスペーサ5としては、例えば、モノマーとしてN−イソプロピルアクリルアミドと架橋剤を温水に溶解し、ラジカル重合を行う事で得られるゲル微粒子が挙げられる。架橋剤は、多官能性モノマーが使用でき、例えば、N,N´−メチレンビスアクリルアミドなどが使用できる。
このゲル状粒子の膨潤倍率、膨潤の速度は、製造するモジュールのギャップや製造条件によって最適なものを選定すれば良い。そして、膨潤倍率や膨潤速度の調整は、ゲル微粒子を製造する際の架橋剤の添加量を制御し、架橋度を調整する方法や、電解液に使用する溶媒と相互作用を持つ官能基を有するモノマーの配合比を調整する方法などで行うことができる。膨潤率は、高すぎるとゲル状粒子の物理強度が弱くなり、スペーサとして機能を果たさなくなり、低すぎると上下基板の間に挟まる力が弱くなり、移動してしまう。そのため、好ましい倍率としては、体積が3%以上膨張する特性を有することが好ましい。より好ましくは、5%以上、さらに好ましくは10%以上である。体積が25%以下膨張する特性を有することが好ましい。より好ましくは、20%以下、さらに好ましくは15%以下である。
ゲル状粒子は、事前に電解液に配合しても良く、電解液を塗布する前に基材に載せても良く、電解液を塗布した後で基材に配布しても良い。製造性の観点から、電解液に配合し、膨潤が完全に進む前に、塗布する方法が好ましい。
このようなゲル状粒子からなるスペーサ5を使用した電子デバイスの製造方法は、透明基板11と対極基板21との間で半導体層13上にスペーサ5および電解液を配置する。その後、半導体電極1と対向電極2を重ね合わせた色素増感太陽電池10に対してラミネートする。このとき、電解液中で半導体層13と対極基板21との間で、電解液中のスペーサ5に電解質3が吸収(吸水)され、スペーサ5が膨潤(膨張)し、膨張したスペーサ5が透明基板11と対極基板21との間に保持された状態で介在されるので、透明基板11と対極基板21との間の離間を一定に保つことができる。
以上、本発明によるフィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述の第3および第4の実施の形態では、スペーサ5B、5Cの表面が熱で溶融または軟化してスペーサ同士、あるいはスペーサと基板同士を結合する構成としているが、溶融であることに限定されることはない。例えば、スペーサは、外周に先鋭な突状部が形成された部材が用いられ、隣接するスペーサ同士が結合され、又はスペーサと一対の透明電極および対向電極のうち少なくとも一方とが結合される構成とすることも可能である。さらに具体的には、スペーサの外周面がウニのような周囲に凸型がある形状のもの同士がギアのように噛合して固定されたり、基板に刺さることにより固定されるような構成とすることも可能である。
この場合には、色素増感太陽電池等の電子デバイスの製造時における加熱ロール間に通過させるラミネートの際に加熱ロールの押圧力が作用すると、隣接するスペーサ同士がそれぞれの先鋭な突状部が係合することによって結合し、又はスペーサと、一対の透明電極および対向電極のうち少なくとも一方とがスペーサの先鋭な突状部が係合することによって結合する。つまり、スペーサが透明基板と対極基板との間に保持された状態で介在されるので、透明基板と対極基板との間の離間を一定に保つことができる。
また、上述した実施の形態によるスペーサの他に、例えば、電解液を含浸させた不織布やスポンジ等の発泡体をスペーサとし、電解質3が配置される領域に設けるようにしてもよい。
さらに、スペーサの形状は、上述した実施の形態のように球状であることに限定されることはなく、柱状(角柱状、円錐状、円柱状)等のものであってもよい。
また、上述した第7の実施の形態を除く実施の形態では、封止材同士の間の電解質において、半導体層と対極基板との間にスペーサが挟持されて固定されているが、スペーサが半導体層と対極基板に対して固定されていることに限定されることはない。例えば、上述した第7の実施の形態のように単に半導体層と対極基板に対してスペーサが当接(接触)した状態で挟持されたものであってもかまわない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
本発明のフィルム基材を用いた電子デバイス、色素増感太陽電池及び電子デバイスの製造方法によれば、ラミネート時の変形を抑制し、フィルム基材間の間隔を一定に保つことで、意匠性の低下を抑制することができる。
1 半導体電極(透明電極)
2 対向電極
3 電解質
4 封止機能付導電材
5、5A、5B、5C、5D、5E、5F スペーサ
6,6A,6B プレスロール
7 UV照射装置
10 色素増感太陽電池(電子デバイス)
11 透明基板
12 透明導電膜
13 半導体層
21 対極基板
22 対向導電膜
41 封止材
42 導通材
43 保護材
44 集電配線
43a 突起部

Claims (13)

  1. 透明電極を形成させた透明基板と、
    対向電極を形成させた対極基板と、
    前記透明電極上に形成させ多孔質の半導体材料に増感色素を担持させて形成させた半導体層と、
    前記半導体層と対向電極との間に設けられる液状又は擬液状の電解質と、
    前記電解質を封止して前記透明基板と前記対極基板とを固着させる封止材と、を備えたフィルム基材を用いた電子デバイスであって、
    前記透明基板及び前記対極基板は、それぞれ可撓性を有する透明フィルムから形成され、
    前記封止材同士の間の前記電解質において、前記半導体層と前記対極基板との間にスペーサが挟持されていることを特徴とする、フィルム基材を用いた電子デバイス。
  2. 前記スペーサは、加熱により熱膨張する材料からなり、熱膨張した状態で前記透明基板と前記対極基板との間に挟持され固定されていることを特徴とする、請求項1に記載のフィルム基材を用いた電子デバイス。
  3. 前記スペーサは、当該電子デバイスを加熱ロール間に通過させるラミネート時の加熱温度で熱膨張する特性を有することを特徴とする、請求項2に記載のフィルム基材を用いた電子デバイス。
  4. 前記スペーサは、前記半導体層と前記対極基板のうち少なくとも一方に固着されるとともに、前記透明電極と前記対向電極とが対向する方向の内寄りに向けて突出する突起状に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のフィルム基材を用いた電子デバイス。
  5. 前記スペーサは、加熱により溶融または軟化する材料からなり、表面が溶融または軟化した状態で隣接する前記スペーサ同士、又は前記スペーサと前記基板同士が結合されていることを特徴とする、請求項1に記載のフィルム基材を用いた電子デバイス。
  6. 前記スペーサは、当該電子デバイスを加熱ロール間に通過させるラミネート時の加熱温度で表面が溶融または軟化する特性を有することを特徴とする、請求項5に記載のフィルム基材を用いた電子デバイス。
  7. 前記スペーサは、外周に先鋭な突状部が形成され、隣接する前記スペーサ同士が結合され、又は前記スペーサと、一対の前記透明電極および前記対向電極のうち少なくとも一方とが結合されていることを特徴とする、請求項1に記載のフィルム基材を用いた電子デバイス。
  8. 前記スペーサは、UV照射の熱または光により膨張する特性を有することを特徴とする、請求項1に記載のフィルム基材を用いた電子デバイス。
  9. 前記スペーサは、UV照射の熱または光により表面が溶融または軟化する特性を有することを特徴とする、請求項1に記載のフィルム基材を用いた電子デバイス。
  10. 前記スペーサは、電解液を吸収して膨潤する特性を有するゲル状粒子の材料からなることを特徴とする、請求項1に記載のフィルム基材を用いた電子デバイス。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の電子デバイスを構成していることを特徴とする、色素増感太陽電池。
  12. 透明電極を形成させた透明基板と、
    対向電極を形成させた対極基板と、
    前記透明電極上に形成させた多孔質の半導体材料に増感色素を担持させて形成させた半導体層と、
    前記半導体層と対向電極との間に設けられる液状又は擬液状の電解質と、
    前記電解質を封止して前記透明基板と前記対極基板とを固着させる封止材と、
    前記半導体層の端部に配置され、前記封止材の延在方向に平行かつ交差する方向に延びる集電配線と、
    を備えたフィルム基材を用いた電子デバイスを構成する色素増感太陽電池であって、
    前記透明基板及び前記対極基板は、それぞれ可撓性を有する透明フィルムから形成され、
    前記電解質において、前記半導体層と前記対極基板との間にスペーサが挟持され、
    前記集電配線の少なくとも一部が、前記集電配線の全長にわたって前記対極基板寄りに向けて前記半導体層よりも突出していることを特徴とする、色素増感太陽電池。
  13. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法であって、
    前記封止材同士の間の前記電解質において、前記半導体層と前記対極基板との間にスペーサを配置する工程と、
    前記電子デバイスを加熱ロール間に通過させてラミネートする工程と、
    を有し、
    ラミネート時に、前記スペーサが前記半導体層と前記対極基板との間でそれぞれに挟持されることを特徴とする、電子デバイスの製造方法。
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