JPWO2016129682A1 - 骨解析装置 - Google Patents

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Abstract

より信頼性の高い骨折リスク評価値を算出することができる骨解析装置を提供する。本発明における骨密度は、骨折リスクを部分的に説明するものと位置づけられている。すなわち、本発明においては、骨密度や構造パラメータは骨折リスクを知る上で重要であるものの、単独では正確な骨折リスクの評価には不十分であるものと考える。本発明によれば、骨密度のみならず骨梁の構造を評価する構造パラメータにも基づいて骨折リスクを総合的に評価する構成となっている。このように構成すれば、骨梁の構造についても加味して骨折リスクを評価できるので、骨折リスクをより正確に評価することができる。

Description

本発明は骨の強さを表す骨折リスク評価値を算出する骨解析装置に関し、特に、骨密度に基づいて骨折リスク評価値の算出を行う骨解析装置に関する。
骨粗鬆症は、骨がもろくなる疾病である。骨粗鬆症が進行すると、骨折のリスクが増加する。このような骨粗鬆症由来の骨折を防ぐには、骨がどの程度もろくなっているかを日常的に診断し、診断結果に合わせて事前に対策を講じておくことが有効である(例えば特許文献1参照)。
骨がどの程度もろくなっているかを知る指標として骨折リスクがある。骨折リスクとは、骨折がどの程度起こりやすいのかを表した指標であり、骨が物理的ストレスにどの程度耐えられるのかを表した指標と捉えることもできる。骨の状態を適切に診断するにはこの骨折リスクをいかに正確に算出するかが問題となる。
骨折リスクを算出する方法として、骨密度測定がある。骨密度とは、骨の充填し具合を示す指標である。大腿骨など、運動に関係するような骨は、様々な物質からできている。外見上同じとしか思えない大腿骨でも骨内で保持されているミネラル成分(骨塩)の含有量が異なる場合がある。このようなミネラル成分は、骨を強くするのに必要な構成となっている。骨密度は、骨塩の密度を数値で表すものである。骨密度は、X線撮影により比較的簡単に測定することができる。ミネラル成分は比較的X線を通しにくく、X線撮影でイメージングしやすいからである。
実は、骨密度は、骨折リスクとは異なる概念である。すなわち、骨の強さを表す骨折リスクは、厳密には骨を骨折させてみないと本来は正確には測定しえない。しかし、骨を骨折させてみるというような検査は現実にはできないわけである。このような事情から、骨折リスクを示す指標として骨密度を利用しようという考えが生まれる。骨密度は、骨折リスク評価値とは違い簡単に知ることができる。したがって、従来装置は骨密度を通じて骨折リスク評価値を推定するような構成としている。すなわち、従来装置の考えによれば、骨密度が高いほど骨は強いであろういう予測がなされており、この予測に基づいて骨の強さを解釈している。従って、従来装置によれば、同じ骨密度を有する骨は同じ骨折リスクを有していることにしている。互いに異なる被検体の大腿骨の骨密度が同じならば、これら被検体の大腿骨の骨折リスクは同じと考えるのである。
また、骨の健康状態を知るのに骨梁から構成される海綿状組織の特徴を数値化した構造パラメータを利用することもできる(特許文献1参照)。このような構造パラメータは、例えば骨梁の緻密性を示す指標である。構造パラメータは骨の状態を表した数値であり、診断にも用いられる。骨の健康状態は、骨がどの程度骨折が起こりやすいを知る上での指標としても捉えることができる。この考えに基づけば、構造パラメータが一致する骨同士はやはり同じ骨折リスクを有していることになる。
特開2013−027608号公報
しかしながら、従来装置には、次のような問題がある。すなわち、従来構成による骨折リスクの評価は、必ずしも正しいとはいえない。
従来の骨折リスク評価装置を利用している医療機関においては、骨密度が同じ被検体であっても骨折リスクは同じではないという実感が得られている。確かに、被検体が置かれている環境によって骨折のリスクの違いは出てくると考えられる。しかし、そうではなく、骨密度は、骨折リスクそのものを必ずしも意味しないのではないかという疑問が浮かんでいる。このように、骨密度だけ実測してこれに基づいて骨折リスクを知ろうとする従来装置には信頼性の上で限界が出始めている。このような事情は、海綿状組織の特徴を数値化した構造パラメータについても同様である。この点について、本発明の発明者らは、従来の骨折リスクの評価をするときに骨密度および海綿骨の構造についての両方が配慮されていないという事情が骨折リスクの信頼性を低下させているという知見を得た。即ち、従来十分と考えられていた骨密度の評価のみでは、骨内部の隙具合が考慮されないことが骨折リスクの評価に影響を与えていること、さらに、海綿骨の構造のみではミネラル含有量が考慮されないことが骨折リスクの評価として不十分になることの知見を新たに得たものである。
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、骨密度に基づいて骨折リスク評価値を算出する骨解析装置において、より信頼性の高い結果を算出することができる骨解析装置を提供することにある。
本発明は上述の課題を解決するために次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る骨解析装置は、被検体の骨密度および骨梁から構成される海綿状構造の特性を数値化した構造パラメータに基づいて被検体の骨が骨折を起こすリスクを示す骨折リスク評価値を算出する骨折リスク評価手段を備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]骨密度に基づいて骨折リスク評価値を算出する骨解析装置において、より信頼性の高い結果を算出することができる。すなわち、本発明における骨密度は、骨折リスクを部分的に説明するものと位置づけられている。すなわち、本発明においては、骨密度は骨折リスクを知る上で重要であるものの、正確な骨折リスクの評価には不十分であるものと考える。このような事情は構造パラメータについても同じである。すなわち、本発明においては、構造パラメータは骨折リスクを知る上で重要であるものの、正確な骨折リスクの評価には不十分であるものと考える。本発明によれば、骨密度のみならず骨梁の構造を評価する構造パラメータにも基づいて骨折リスクを総合的に評価する構成となっている。このように構成すれば、骨密度と骨梁の構造との2つの観点から骨のミネラル量と骨内部の隙具合の双方が考慮されることで、骨折リスクを評価できるので、骨折リスクをより正確に評価することができる。
また、上述の骨解析装置において、骨折リスク評価手段は、骨折リスク評価値、骨密度および構造パラメータの関連性を示すデータを用いて骨折リスク評価値を算出すればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の骨解析装置をより具体的に表している。骨折リスク評価手段は、骨折リスク評価値、骨密度および構造パラメータの関連性を示すデータを用いて骨折リスク評価値を算出すれば、被検体の間で同じ評価方法を再現することで骨折リスク評価値の算出ができる。
また、上述の骨解析装置において、被検体のトモシンセシス画像に基づいて構造パラメータを算出する構造パラメータ算出手段を備えていればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の骨解析装置をより具体的に示している。被検体のトモシンセシス画像に基づいて構造パラメータを算出するようにすれば、骨梁が鮮明に写り込んだ画像に基づいて構造パラメータを算出できるので、より正確に骨折リスクを評価することができるようになる。
また、上述の骨解析装置において、骨密度は、トモシンセシス画像の撮影とは異なる検査に基づいて取得されたものであればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の骨解析装置をより具体的に示している。トモシンセシス画像で骨密度を正確に算出するのは難しい。したがって、骨密度をトモシンセシス画像の撮影とは異なる専用の撮影で求めるようにすれば、骨密度を正確に算出することができるので、より正確に骨折リスクを評価することができるようになる。
また、上述の骨解析装置において、術者が骨密度を入力する入力手段を備えていればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の骨解析装置をより具体的に示している。術者が骨密度を入力する入力手段を備えれば、骨解析装置とは異なる装置で求められた骨密度を骨解析装置に確実に入力することができる。
また、上述の骨解析装置において、骨密度を記憶する記憶手段を備えるようにしてもよい。本発明は、上述の入力手段を有しない構成にも適用することができる。
また、上述の骨解析装置において、構造パラメータ算出手段は、構造パラメータの算出に係る関心部位内の骨成分とそれ以外の部分との比を示すBV/TV値、骨梁総延長を表すTSL値、骨梁の幅を表すTbTh値のいずれかを構造パラメータとして算出すればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は本発明の骨解析装置の具体的構成を表したものとなっている。構造パラメータ算出手段が算出する構造パラメータがBV/TV値、TSL値、TbTh値のいずれかであれば、本発明の骨解析装置をより確実に実現できる。
また、上述の骨解析装置において、構造パラメータ算出手段として構造パラメータの算出に係る関心部位を構成する各画素のうち所定の画素値の組み合わせを有する2つの画素のペアで画素同士が所定の距離だけ離間しているものが関心部位において何回現れるかを各画素値の組み合わせごとに数えて同時生起行列を生成する同時生起行列生成手段と、同時生起行列に基づいてテクスチャ解析を行い構造パラメータであるテクスチャ解析指標を構造パラメータとして算出するテクスチャ解析手段とを備えていればより望ましい。
また、テクスチャ解析手段が算出するテクスチャ解析指標として、コリレーション、ディシミラレィティ、コントラスト、ホモジェネイティ、エントロピー、アングラーセカンドモーメント、バリアンス、インバースディファレンシャルモーメントのうちの1つまたは複数が選択されていればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は本発明の骨解析装置の具体的構成を表したものとなっている。上述のテクスチャ指標値は、既知の構造パラメータであり、比較的容易に算出できる。従って、上述の構成によれば、本発明の骨解析装置をより確実に実現できる。
また、上述の骨解析装置において、放射線を照射する放射線源と、放射線源を被検体に対し移動させる放射線源移動手段と、放射線源移動手段を制御する放射線源移動制御手段と、被検体を透過した放射線を検出する検出手段と、検出手段を被検体に対し移動させる検出器移動手段と、検出器移動手段を制御する検出器移動制御手段と、検出手段の出力を基に画像を生成する画像生成手段と、放射線源および検出手段を被検体に対して移動させながら連写された画像を基にトモシンセシス画像を生成する断層画像生成手段を備えていればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は本発明の骨解析装置の具体的構成を表したものとなっている。本発明は、上述のようなデジタルトモシンセシス装置にも適用できる。
本発明によれば、骨密度に基づいて骨折リスク評価値を算出する骨解析装置において、より信頼性の高い結果を算出することができる。すなわち、本発明における骨密度は、骨折リスクを部分的に説明するものと位置づけられている。すなわち、本発明においては、骨密度は骨折リスクを知る上で重要であるものの、正確な骨折リスクの評価には不十分であるものと考える。このような事情は構造パラメータについても同じである。すなわち、本発明においては、構造パラメータは骨折リスクを知る上で重要であるものの、正確な骨折リスクの評価には不十分であるものと考える。本発明によれば、骨密度のみならず骨梁の構造を評価する構造パラメータにも基づいて骨折リスクを総合的に評価する構成となっている。このように構成すれば、骨密度と骨梁の構造との2つの観点から骨折リスクを評価できるので、骨折リスクをより正確に評価することができる。
実施例1に係る骨解析装置の全体構成を説明する機能ブロック図である。 実施例1に係るトモシンセシス画像の撮影原理を説明する模式図である。 実施例1に係る解析部の詳細を説明する機能ブロック図である。 実施例1に係る解析部の一例を説明する機能ブロック図である。 実施例1に係る骨折リスク評価部の概念を説明する模式図である。 実施例1に係る骨梁形状解析部の動作を説明する模式図である。 実施例1に係る行列生成部の動作を説明する模式図である。 実施例1に係る行列生成部の動作を説明する模式図である。 実施例1に係る推定式について説明する模式図である。 実施例1に係る推定式について説明する模式図である。 実施例1に係る推定式について説明する模式図である。 実施例1の効果を説明する模式図である。 実施例1に係る骨折リスク評価部の動作について説明する模式図である。 実施例1に係る骨折リスク評価の効果を説明する模式図である。 実施例1に係る骨折リスク評価の効果を説明する模式図である。 実施例2に係る断層画像の撮影原理を説明する模式図である。 実施例2に係る断層画像の撮影原理を説明する模式図である。 実施例2に係る断層画像の撮影原理を説明する模式図である。 実施例2に係る断層画像の撮影原理を説明する模式図である。 本発明の1変形例を説明する模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。本発明に係る装置は、被検体Mの骨の強度を評価することができる骨解析装置である。X線は、本発明の放射線に相当し、FPDはフラットパネルディテクタの略である。
図1は、実施例1に係る骨解析装置の構成を説明する機能ブロック図である。図1に示すように、実施例1に係る骨解析装置1は、X線断層撮影の対象である被検体Mを載置する天板2と、天板2の上部(天板2の1面側)に設けられた被検体Mに対してコーン状のX線ビームを照射するX線管3と、天板2の下部(天板の他面側)に設けられ、被検体Mを透過したX線を検出するFPD4と、コーン状のX線ビームの中心軸とFPD4の中心点とが常に一致する状態でX線管3とFPD4との各々を被検体Mの関心部位を挟んで互いに反対方向に同期移動させる同期移動機構7と、これを制御する同期移動制御部8と、FPD4のX線を検出するX線検出面を覆うように設けられた散乱X線を吸収するX線グリッド5とを備えている。この様に、天板2は、X線管3とFPD4とに挟まれる位置に配置されている。X線管3は、本発明の放射線源に相当し、FPD4は、本発明の検出手段に相当する。
同期移動機構7は、X線管3を被検体Mに対して体軸方向Aに移動させるX線管移動機構7aと、FPD4を被検体Mに対して体軸方向Aに移動させるFPD移動機構7bとを備えている。また、同期移動制御部8は、X線管移動機構7aを制御するX線管移動制御部8aとFPD移動機構7bを制御するFPD移動制御部8bとを備えている。X線管移動機構7aは、本発明の放射線源移動手段に相当し、FPD移動機構7bは、本発明の検出器移動手段に相当する。また、X線管移動制御部8aは、本発明の放射線源移動制御手段に相当し、FPD移動制御部8bは、本発明の検出器移動制御手段に相当する。
X線管3は、X線管制御部6の制御にしたがってコーン状でパルス状のX線ビームを被検体Mに対して繰り返し照射する構成となっている。このX線管3には、X線ビームを角錐となっているコーン状にコリメートするコリメータが付属している。そして、このX線管3と、FPD4はX線透過画像を撮像する撮像系3,4を生成している。
同期移動機構7は、X線管3とFPD4とを同期させて移動させる構成となっている。この同期移動機構7は、同期移動制御部8の制御にしたがって被検体Mの体軸方向Aに平行な直線軌道(天板2の長手方向)に沿ってX線管3を直進移動させる。このX線管3とFPD4との移動方向は、天板2の長手方向に一致している。しかも、検査中、X線管3の照射するコーン状のX線ビームは、常に被検体Mの関心部位に向かって照射されるようになっており、このX線照射角度は、X線管3の角度を変更することによって、たとえば初期角度−20°から最終角度20°まで変更される。この様なX線照射角度の変更は、X線管傾斜機構9が行う。X線管傾斜制御部10は、X線管傾斜機構9を制御する目的で設けられている。
そして、さらに実施例1に係る骨解析装置1は、各制御部6,8,10を統括的に制御する主制御部25と、トモシンセシス画像Dを表示する表示部27とを備えている。この主制御部25は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することにより各制御部6,8,10および後述の各部11,12,13,14,15,16,17を実現している。記憶部23は、各部の制御様式や、後述の骨折リスク評価部17が参照する推定式などの骨梁解析に関するデータの一切を記憶する。操作卓26は、術者が骨密度を骨解析装置1に入力するときに用いられる入力装置である。記憶部23は本発明の記憶手段に相当し、操作卓26は本発明の入力手段に相当する。
また、同期移動機構7は、上述のX線管3の直進移動に同期して、天板2の下部に設けられたFPD4を被検体Mの体軸方向A(天板2の長手方向)に直進移動させる。そして、その移動方向は、X線管3の移動方向と反対方向となっている。つまり、X線管3が移動することによってX線管3の焦点の位置と照射方向が変化するコーン状のX線ビームは、常にFPD4のX線検出面の全面で受光される構成となっている。このように、一度の検査において、FPD4は、X線管3と互いに反対方向に同期して移動しながら、たとえば74枚の透視画像P0を取得するようになっている。具体的には、撮像系3,4は、実線の位置を初期位置として、破線で示した位置を介して、図1に示した一点鎖線で示す位置まで対向移動する。すなわち、X線管3とFPD4の位置を変化させながら複数のX線透過画像が撮影されることになる。ところで、コーン状のX線ビームは常にFPD4のX線検出面の全面で受光されるので、撮影中コーン状のX線ビームの中心軸は、常にFPD4の中心点と一致している。また、撮影中、FPD4の中心は、直進移動するが、この移動はX線管3の移動の反対方向となっている。つまり、体軸方向AにX線管3とFPD4とを同期的、かつ互いに反対方向に移動させる構成となっている。図1における符号Sは被検体Mの体側方向を表している。
すなわち、同期移動機構7は、X線管3を天板2の長手方向における一端側に向けて移動させるのに同期してFPD4を天板2の長手方向における他端側に向けて移動させるような動作をする。
また、FPD4の後段には、そこから出力される検出信号を基に透視画像P0を生成する画像生成部11が備えられており(図1参照),この画像生成部11の更に後段には、透視画像P0を合成してトモシンセシス画像Dを生成するトモシンセシス画像生成部12とを備えている。画像生成部11は、本発明の画像生成手段に相当し、トモシンセシス画像生成部12は、本発明の断層画像生成手段に相当する。
続いて、実施例1に係る骨解析装置1の断層画像の取得原理について説明する。図2は、実施例1に係るX線撮影装置の断層画像の取得方法を説明する図である。例えば、天板2に平行な(鉛直方向に対して水平な)仮想平面(基準裁断面MA)について説明すると、図2に示すように、基準裁断面MAに位置する点P,Qが、常にFPD4のX線検出面の不動点p,qのそれぞれに投影されるように、X線管3によるコーン状のX線ビームBの照射方向に合わせてFPD4をX線管3の反対方向に同期移動させながら一連の透視画像P0が画像生成部11にて生成される。一連の透視画像P0には、被検体Mの投影像が位置を変えながら写り込んでいる。そして、この一連の透視画像P0をトモシンセシス画像生成部12にて再構成すれば、基準裁断面MAに位置する像(たとえば、不動点p,q)が集積され、X線断層画像としてイメージングされることになる。一方、基準裁断面MAに位置しない点Iは、FPD4における投影位置を変化させながら一連の被検体画像に点iとして写り込んでいる。この様な点iは、不動点p,qとは異なり、トモシンセシス画像生成部12でX線透過画像を重ね合わせる段階で像を結ばずにボケる。このように、一連の透視画像P0の重ね合わせを行うことにより、被検体Mの基準裁断面MAに位置する像のみが写り込んだX線断層画像が得られる。このように、透視画像P0を単純に重ね合わせると、基準裁断面MAにおける被検体Mの断面像が写り込んだトモシンセシス画像Dが得られる。
さらに、トモシンセシス画像生成部12の設定を変更することにより、基準裁断面MAに水平な任意の裁断面においても、同様な断層画像を得ることができる。撮影中、FPD4において上記点iの投影位置は移動するが、投影前の点Iと基準裁断面MAとの離間距離が大きくなるにしたがって、この移動速度は増加する。これを利用して、取得された一連の被検体画像を所定のピッチで体軸方向Aにずらしながら再構成を行うようにすれば、基準裁断面MAに平行な裁断面におけるトモシンセシス画像Dが得られる。このような一連の被検体画像の再構成は、トモシンセシス画像生成部12が行う。このように、トモシンセシス画像生成部12は、X線管3およびFPD4を被検体Mに対して移動させながら連写された画像を基に被検体Mを載置する天板に平行な断面に係るトモシンセシス画像Dを生成する。
ところで、被検体Mの断層像は上述のトモシンセシス撮影以外の撮影方法でも得られる。しかし、トモシンセシス撮影は、他の撮影方法であるCT撮影などと比べて骨梁を鮮明に写し込んだ断層像を容易に撮影できるという特徴がある。したがって、トモシンセシス撮影は、骨梁解析に適した撮影方法であるということがいえる。
<画像解析部の構成>
生成されたトモシンセシス画像Dは、画像解析部13,14,15,16,17に送られる。この画像解析部13,14,15,16,17は、図3に示す二値化部13,骨梁形状解析部14,行列生成部15,テクスチャ解析指標算出部16および骨折リスク評価部17をまとめ機能ブロックの一つとして表現したものとなっている。画像解析部13,14,15,16,17は、トモシンセシス画像Dに種々の画像処理を施して骨解析を行う。骨梁形状解析部14,行列生成部15,テクスチャ解析指標算出部16は、本発明の構造パラメータ算出手段に相当し、骨折リスク評価部17は本発明の骨折リスク評価手段に相当する。
図3に示す画像解析部の構成は、本発明が取り得る構成の一例である。図4左側に示すように画像解析部を二値化部13,骨梁形状解析部14,骨折リスク評価部17で構成するようにしてもよく、図4右側に示すように画像解析部を行列生成部15,テクスチャ解析指標算出部16,骨折リスク評価部17で構成するようにしてもよい。
本発明の画像解析部は、図5に示すように、トモシンセシス画像Dの解析結果に骨密度を示す値を加味することにより、骨折リスク評価値を算出するという構成を有している。トモシンセシス画像Dに何らかの解析を加えれば、トモシンセシス画像Dに写り込んだ骨梁を解析することにより骨の構造を評価する構造パラメータが算出できる。骨梁形状解析部14,行列生成部15,テクスチャ解析指標算出部16は、全てこの構造パラメータを算出する構成となっている。トモシンセシス画像Dを解析するに当たり、解析の観点を変えれば様々な構造パラメータが算出できる。骨折リスク評価部17が骨折リスク評価値を算出するのに具体的にどのような構造パラメータを用いるのかは、適宜変更することができる。
したがって、骨折リスク評価部17が必要な構造パラメータが骨梁形状解析部14によって全て用意できる場合もあるし、テクスチャ解析指標算出部16によって全て用意できる場合もある。また、骨梁形状解析部14とテクスチャ解析指標算出部16とのいずれもが骨折リスク評価部17が用いる構造パラメータの算出に必要な場合もある。本発明においては、骨梁形状解析部14とテクスチャ解析指標算出部16のいずれをも有する構成について説明する。
このように、本発明の画像解析部は、解析に用いる構造パラメータによって様々な態様が考えられるわけである。しかし、いずれの態様であっても図5に示すように骨折リスク評価部17が骨折リスク評価値の算出に骨密度を利用することは共通している。この骨密度は、骨塩量を表す指標であり、図1で示す装置とは別の装置で測定される。このような骨密度の測定は、X線のエネルギーを変えて撮影を2回行い、撮影された2枚のスポット画像の差分であるサブトラクション画像の解析することで行われる。サブトラクション画像は、被検体Mの骨のみを撮影したような画像となっており、解析に余計な軟組織などが写り込んでいない。このようなサブトラクション画像に写り込む骨像の画素値を参照すれば正確に骨密度を測定することができる。骨密度は、骨解析装置1に係るトモシンセシス画像の撮影とは異なる検査に基づいて取得されたものである。
この骨密度は、骨の堅牢性に関するミネラル分(骨塩またはハイドロキシアパタイト)の濃度を意味し、骨塩量を示す数値である。したがって、骨密度は、骨折リスク評価値を算出する上で重要な指標である。直感的に考えても骨の密度が高いほど骨折リスク評価値は低いであろうことは容易に予想がつく。実際の骨折リスク評価値もほぼこの予想通りとなる。したがって、骨折リスクを知るには骨密度を測定するというのが医療業界の常識となっている。しかし、この骨密度は骨折リスクそのものを表してはいない。すなわち、骨折リスクを正確に算出するには、骨密度だけでは不十分であるという見解が本発明に係る発明者によって見いだされたのである。
本発明に係る発明者は、骨密度のみでは正確に骨折リスク評価値を算出できない理由として、骨の構造の影響を考えた。同じ骨密度であっても、骨の内部構造が違えば骨折リスク評価値はある程度変わってくるはずだと考えたのである。しかし、従来の骨折リスク評価値の算出方法は、骨の構造について何ら考慮していない。したがって、従来の方法は正確に骨折リスク評価値を測ることができなかったのである。
そこで本発明は、骨折リスク評価値を算出する際に骨密度だけでなく骨の構造も加味しようというものである。従って、本発明は骨密度を用いて骨折リスク評価値を算出する際に、トモシンセシス画像Dの解析結果(構造パラメータ)も加味していると考えるとわかりやすくなる。ここでいう骨の構造とは、具体的に被検体Mの海綿骨の構造であり、骨内にある複数の骨梁から構成される海綿状構造のことである。
続いて、画像解析部13,14,15,16,17を構成する各部の詳細について説明する。
<二値化部13,骨梁形状解析部14>
トモシンセシス画像Dは、まず二値化部13に送出される。二値化部13は、トモシンセシス画像Dに二値化処理を施し、二値化されたトモシンセシス画像Dを生成する。この二値化されたトモシンセシス画像Dは、骨梁形状解析部14に送出される。骨梁形状解析部14は、トモシンセシス画像Dの一部に設けられた解析範囲Rに写り込む骨梁を解析してその結果を算出する。図4は、骨梁形状解析部14の動作を説明する模式図である。図6の左側はトモシンセシス画像Dに写り込んだ被検体Mの骨の断層像を表している。骨梁形状解析部14は、骨の内部の海綿質の一部を解析範囲Rと認識する。
図6の右側は解析範囲Rの拡大図を表している。解析範囲Rには、複数の骨梁の断層像が写り込んでいる。この骨梁は、網目状海綿質を形成している。骨梁形状解析部14は、解析範囲Rに写り込んでいる骨梁像を解析して種々の構造パラメータを算出する。構造パラメータは、骨梁で構成される海綿状構造の特性を数値化したものである。
骨梁形状解析部14は、解析範囲Rを解析して例えば、BV/TV値、TSL値、TbTh値などの構造パラメータを算出する。これらの構造パラメータは骨梁の形状を数値で表している。BV/TV値は、解析範囲Rにおける骨梁に属する部分とそうでない部分との比を表したものである。BV/TV値は、体積比を表す場合もあるが、本発明においては解析範囲R内の面積比を示すものとする。
BV/TV値は、骨密度と混同されることもあるが、両者は概念的に異なっている。骨密度は、骨梁構造を考えないで求められる骨の密度である。骨密度は、ある特定の区画にどれだけ骨塩(ハイドロキシアパタイト)が含まれているかを数値化したもので、いわば、骨塩の密度である。BV/TV値は、ある特定の区画にどれだけ骨梁が含まれているかを数値化したもので、いわば骨梁が占める空間と隙間が占める空間との比である。
TSL値は、解析範囲Rに写り込む骨梁の総延長を意味している。このTSLは、図6に示すように解析範囲Rにおける骨梁の分岐点nを画像解析により取得し、この分岐点n同士をつなぐ線分Kを求め、線分Kの長さを合計することで得られる。
TbTh値は、骨梁の太さを意味している。このTbTh値は、解析範囲Rに属する骨梁の太さの平均値を得ることで求めることができる。骨梁形状解析部14は、算出する構造パラメータは、以上の3つに限られるものではない。
本発明の構成では、テクスチャ解析によっても構造パラメータを算出することができる。この構造パラメータは、骨梁形状解析部14が行った解析とは別の観点により算出されたものとなっている。とはいえ、この場合の構造パラメータも骨梁の構造を評価したときの評価値であることには変わりはない。このようなテクスチャ解析は、行列生成部15,テクスチャ解析指標算出部16が関係している。
<行列生成部15>
テクスチャ解析を行う際に必要となる行列として同時生起行列(GLCM)がある。この行列は行列生成部15により生成される。トモシンセシス画像生成部12が生成したトモシンセシス画像Dは、行列生成部15に送出され、そこでGLCMに変換される。図7は、行列生成部15がトモシンセシス画像Dに基づいてGLCMを生成する動作を説明している。図7の左側は、トモシンセシス画像Dを画素値の2次元配列として表している。説明の簡単のため、トモシンセシス画像Dを構成する各画素の画素値は、0から9までの10通りの値をとるものとする。
図7の右側に示すように、トモシンセシス画像Dより生成されるGLCMの行数と列数は、いずれも画素の画素値がとりえる画素値の数と一致する。トモシンセシス画像Dを構成する各画素は、10通りのうちのいずれかの画素値を有しているのであるから、トモシンセシス画像Dより生成されるGLCMは10行10列の2次元行列となる。行列生成部15は、10×10行列となっているGLCMを構成する100個の要素に数値を代入してGLCMを完成させる。各要素にどのような数値を入れるかは、トモシンセシス画像Dの画素値に基づいて判断される。
図7は、GLCMの各行のうち0を意味する行、各列のうち1を意味する行に位置する要素p(0,1)の数値を行列生成部15が決めようとしているところを示している。行列生成部15は、画素値0と画素値1とが隣り合って配列されている画素のペアがトモシンセシス画像Dに何組あるかを数えて、そのカウント数をGLCMの要素p(0,1)とする。図7においては、画素値0と画素値1とが隣り合って配列されている画素のペアは2組あるので、要素p(0,1)の値は、2となる。このGLCMにおける任意の要素p(a,b)は要素p(b,a)に等しいので、GLCMの要素p(1,0)の値も2となる。
行列生成部15は、同様な動作をGLCMの全域に亘って行い、行列が有する要素の全てをトモシンセシス画像Dに基づいて決定する。こうして行列生成部15は、トモシンセシス画像Dに基づいてGLCMを完成させる。
図8は、行列生成部15がトモシンセシス画像Dに基づいてGLCMを生成する様子を示している。生成されるGLCMは、トモシンセシス画像Dの画素が取り得る画素値の数が多くなるほど大きくなる。GLCMは、対称性を有する行列であり、図8の点線で示す対角線で2つ折りにすると、重なり合う要素同士の値が同じとなっているような行列である。
このように、行列生成部15は、トモシンセシス画像Dの一部に設けられた解析範囲を構成する各画素のうち所定の画素値の組み合わせを有する2つの画素のペアで画素同士が所定の距離だけ離間しているものが解析範囲において何回現れるかを各画素値の組み合わせごとに数えてGLCM(同時生起行列)を生成する。行列生成部15は、トモシンセシス画像Dに写り込んでいる骨の各部の海綿骨についてGLCMの生成を行う。骨の各部とは具体的には、骨頸部や骨幹部などである。図8では、骨頸部についてGLCMが生成される様子を表している。
<テクスチャ解析指標算出部16>
GLCMは、テクスチャ解析指標算出部16に送出される。テクスチャ解析指標算出部16は、GLCMに種々の演算を実行することでテクスチャ解析指標を算出することが可能である。テクスチャ解析指標算出部16が算出できるテクスチャ解析指標は、例えば次のようなものがある。式中のp(i,j)とは、GLCMにおけるi行j列目の要素の値、Σ,Σは、それぞれi行、j列についての要素の合計、Nは、トモシンセシス画像Dの画素が取り得る画素値の数、μは平均値、μ,μは、それぞれ行方向、列方向の平均値、σ,σは、それぞれ行方向、列方向の標準偏差を表している。なお、これらテクスチャ解析指標ASM(Angular Second Moment:アングラーセカンドモーメント),CNT(Contrast:コントラスト),COR(Correlation:コリレーション),VAR(Variance:バリアンス),IDM(Inverse Difference Moment,インバースディファレンシャルモーメント),ENT(Entropy,エントロピー)の各々は、1973年にHarlickらが下記の文献(A)で提唱した14種類のパラメータのうちの一部である。また、DISは非類似度またはディシミラレィティと呼ばれるテクスチャ解析指標で、HOMは、一様性またはホモジェネイティと呼ばれるテクスチャ解析指標である。
(A)Haralick RM. et al. Textural Features for Image Classification. IEEE Transactions on Systems Man and Cybernetics 1973;6:610−621.
Figure 2016129682
テクスチャ解析指標算出部16は、GLCMに上述の種々の演算を行ってテクスチャ解析指標を算出する。テクスチャ解析指標算出部16が算出するテクスチャ指標の種類と数は、適宜変更することができる。テクスチャ解析指標の数は3つ以下でもよい。以上のように、テクスチャ解析指標算出部16は、GLCM(同時生起行列)に基づいてテクスチャ解析を行いテクスチャ解析指標を算出する。このテクスチャ解析指標は、本発明の構造パラメータの一種である。
以上のように、骨梁形状解析部14およびテクスチャ解析指標算出部16は、被検体Mのトモシンセシス画像に基づいて構造パラメータを算出する。このようにして算出された種々の構造パラメータは、骨折リスク評価部17に送出される。骨折リスク評価部17は所定の構造パラメータを入力すると骨折リスク評価値を推定式に基づいて算出する。骨折リスク評価部17が骨折リスク評価値を算出するには、上述の構造パラメータの他、骨密度が必要である。この骨密度は、構造パラメータに係るトモシンセシス画像Dの撮影前のサブトラクション撮影により予め測定されたものである。術者は、操作卓26を通じてこの骨密度を入力することができる。このように、本発明の骨折リスク評価部17は、被検体Mの骨の堅牢性に関係する物質の密度を示す骨密度および被検体Mの骨を構成する骨梁の構造を評価する構造パラメータを総合して骨が骨折を起こすリスクを示す骨折リスク評価値を算出する構成となっている。
骨折リスク評価部17は、術者が操作卓26を通じて入力した骨密度と、トモシンセシス画像Dの解析結果である構造パラメータを推定式に代入して骨折リスク評価値を算出する。このとき骨折リスク評価部17が算出に用いる推定式は、例えば以下のようなものとなる。骨折リスク評価値は、低いほど骨折のリスクがあることを示すものである。
P=k・B+k・C+N …(1)
ここで、Pは、骨折リスク評価値であり、Bは骨密度であり、Cは構造パラメータであり、Nは定数である。k,kは、各パラメータに乗じられる係数である。構造パラメータとしては、BV/TV値などの骨梁形状解析部14が算出したものであってもよいし、ASMなどのテクスチャ解析指標算出部16が算出したものであってもよい。また、推定式を例えば以下に示すように2つ以上の構造パラメータを含んだものとすることもできる。
P=k・B+kC1・C1+kC2・C2+…+N
このように、本発明においては推定式が構造パラメータのどれを何個含むかを適宜選択することができる。本発明における推定式の共通点は、推定式が骨密度に関する項を含むことと、構造パラメータに関する項を含むことである。つまり、骨折リスク評価部17は、骨折リスク評価値、骨密度および前記構造パラメータの関連性を示す推定式を用いて骨折リスク評価値を算出する構成となっている。
<推定式の決定>
骨折リスク評価部17が動作に用いる推定式をどのように決定するのかについて説明する。推定式を完成させるには、数ある構造パラメータのうちどれを用いるのかと、各係数と定数の決定とを骨の部位ごとに行わなければならない。このような推定式は、被検体Mの骨梁解析に先立って決められる。推定式の決定方法としては回帰式を用いた方法が利用できる。
まず、複数の被検体Mにおいて、実際に被検体を解析して骨折リスク評価値、骨密度、構造パラメータを算出する。
被検体の骨折リスク評価値は、CT有限要素法(FEM)のシミュレーションにより求める。この方法は、海綿骨の3DイメージをCT撮影により取得し、このイメージに基づいて生成された3次元モデルを生成するというものである。そして、3次元モデルに物理的負荷がかかった場合どうなるかをシミュレーションし、この構造がどこまでの力に破壊せずに耐えられるかを推定する。この推定結果を表す推定値が骨折リスク評価値ということになる。このような方法で骨折リスク評価値は測定できるのではあるが、手法が煩雑であり、複雑な計算を要するので、被検体Mの検診として実施するのは容易とは言えない。
大腿骨頸部の骨密度は、上述したように大腿骨のサブトラクション画像を撮影することで得られる。骨密度は、骨の強さを実現する骨塩の密度を意味している。また、大腿骨頸部の構造パラメータは、上述したようにトモシンセシス画像を撮影することで得られる。構造パラメータは骨梁の様子を評価する評価値である。図9は、このようにして求めた各種パラメータを被検体Mごとに配列した表を示している。
続いていよいよ推定式の決定がなされる。本発明の構成によれば、構造パラメータの異なる複数の推定式を用意してこれらのうち最も正確に骨折リスク評価値を推定できるものを選択することでなされる。例として構造パラメータとして、BV/TV値を使った推定式とTSL値を使った推定式を得てみて、どちらの推定式がよいか検定を行ってみる。まず、BV/TV値に対して重回帰分析を行う。重回帰分析とは複数のパラメータから1つのパラメータを予想する数式を算出するという統計的手法である。重回帰分析は、2つのパラメータとそれらに相関していると思われる1つのパラメータを決め、統計的な分析を行うことにより、推定式を求めるというものである。推定式は2つのパラメータを入力すると1つのパラメータが出力されるという構造になる。入力に係る2つのパラメータを独立変数と呼び、出力に係るパラメータを従属変数と呼ぶ。
BV/TV値に関する推定式の算出方法を理解するには、図10に示すような表が役立つ。図10は、図9で示した表から骨折リスク評価値と骨密度とBV/TV値を抜き出したものである。BV/TV値に関する推定式を算出する場合、独立変数は骨密度とBV/TV値であり、従属変数は骨折リスク評価値である。このようなデータ群を用いて重回帰分析を行うと、上述の(1)のような数式と、推定の信頼度を示すR値が算出される。このR値は、一般に1に近いほど推定式の信頼性が高いということになる。推定式の信頼度が高いとは、推定式を用いた推定の結果と実際のデータとの間で見られる数値の食い違いが小さいことを意味している。
図11は、TSL値に関する推定式を算出する様子を示している。図11は、図9で示した表から骨折リスク評価値と骨密度とTSL値を抜き出したものである。TSL値に関する推定式を算出する場合、独立変数は骨密度とTSL値であり、従属変数は骨折リスク評価値である。このようなデータ群を用いて重回帰分析を行うと、やはり上述の(1)のような数式と、推定の信頼度を示すR値が算出される。
このようにR値は、各推定式の信頼性を表す固有の値である。推定式の間でR値の比較を行えば、どちらの推定式が骨折リスク評価値の算出に適しているかを判断することができる。図10,図11の例でいえば、骨折リスク評価値の算出に適しているのはBV/TV値に係る推定式である。BV/TV値に係るR値がTSL値に係るR値よりも大きいからである。
本発明の推定式は、このような原理に基づいて、構造パラメータの異なる複数の推定式から最も正確に骨折リスク評価値を推定できるものが選択されている。図10,図11の例では、骨密度の他に1つの構造パラメータを独立変数にして重回帰分析を行うことで推定式を算出する構成となっていたが、骨密度の他に複数の構造パラメータを独立変数にして重回帰分析を行うことで推定式を算出するようにしてもよい。
<本発明の効果>
最後に、本発明の効果を実証したのでこれについて説明する。すなわち、実証として39例の複数の糖尿病患者において、実際に大腿骨頸部の骨折リスク評価値、骨密度、構造パラメータを算出がなされた。本発明の効果の検定に糖尿病患者を用いるのは、骨密度だけで正確な骨折リスク評価値を算出するのが難しいとされているから、本発明の効果がより顕著に表れると考えられるからである。
図12は、従来通り骨密度のみで骨折リスク評価値を算出する方法を示している。つまり、被検体Mごとに測定された骨密度および骨折リスク評価値を回帰分析することにより、骨密度で骨折リスク評価値を推定する推定式が算出された。このときに得られたR値は0.747であった。このとき得られる推定式を(1)式に倣って記述すると、以下のようなかたちとなる。
P=k・B+N
続いて、図10に示したように、骨密度と構造パラメータの一種であるBV/TV値で骨折リスク評価値を算出する方法を試みた。つまり、被検体Mごとに測定された骨密度、BV/TV値および骨折リスク評価値を回帰分析することにより、骨密度およびBV/TV値で骨折リスク評価値を推定する推定式が算出された。このとき得られた推定式は以下のようなものである。この式は上述(1)と同じかたちをしている。
P=10,759×B+11,430×C−3,278…(2)
この推定式のR値は0.818であった。この推定値は、骨折リスク評価値を骨密度のみで回帰分析したときに得られる推定式のR値よりの高い。したがって、骨折リスク評価値を骨密度およびBV/TV値を用いて算出した方がより信頼性の高い結果を得ることができた。
被検体Mの検診をしようとするときに、骨折リスク評価値をCT有限要素法で算出するのは困難である。しかし、上述の(2)式に示すような推定式を用いて骨折リスク評価値を求めるようにすれば、比較的測定が容易な骨密度と構造パラメータを算出するだけで骨折リスク評価値を簡単に算出することができる。しかも、算出された骨折リスク評価値は、信頼性は(2)式のR値が示すように高いものとなる。
図13は、本発明の概要をまとめたものとなっている。本発明に係る骨解析の下準備として、まず標本に対してCT撮影、サブトラクション撮影、トモシンセシス撮影が行われ、得られた画像のそれぞれに対して画像解析が行われる。画像解析結果のうち、骨密度および構造パラメータを独立変数とし、骨折リスク評価値を従属変数として重回帰分析を行い、推定式を算出する。この推定式は、独立変数を変えて算出された数ある推定式のうちから最も信頼性が高い(R値が高い)ものとなっている。図13の場合は、骨頸部についての推定式が算出される様子を示している。
下準備により用意された推定式は、記憶部23に記憶される。被検体Mの骨解析を行うときは、まず、予めサブトラクション撮影を行い骨密度の算出をしておく。この骨密度は、術者が操作卓26を通じて骨解析装置1に入力される。そして、骨解析装置1を用いてトモシンセシス撮影が実行される。術者は、操作卓26を通じて骨密度を骨解析装置1に入力するトモシンセシス画像Dに基づいて推定式の独立変数に相当する構造パラメータが算出される。骨折リスク評価部17は記憶部23に記憶されている推定式と入力された骨密度および算出された構造パラメータに基づいて、骨の強さを表す骨折リスク評価値を算出する。
以上のように、本発明によれば、骨密度に基づいて骨折リスク評価値を算出する骨解析装置において、より信頼性の高い結果を算出することができる。すなわち、本発明における骨密度は、骨折リスクを部分的に説明するものと位置づけられている。すなわち、本発明においては、骨密度は骨折リスクを知る上で重要であるものの、正確な骨折リスクの評価には不十分であるものと考える。このような事情は構造パラメータについても同じである。すなわち、本発明においては、構造パラメータは骨折リスクを知る上で重要であるものの、正確な骨折リスクの評価には不十分であるものと考える。本発明によれば、骨密度のみならず骨梁の構造を評価する構造パラメータにも基づいて骨折リスクを総合的に評価する構成となっている。このように構成すれば、骨密度と骨梁の構造との2つの観点から骨折リスクを評価できるので、骨折リスクをより正確に評価することができる。
また、上述のように被検体Mのトモシンセシス画像に基づいて構造パラメータを算出するようにすれば、骨梁が鮮明に写り込んだ画像に基づいて構造パラメータを算出できるので、より正確に骨折リスクを評価することができるようになる。
<本発明の効果>
図14,図15は、本発明の効果を説明している。図14は、X線画像解析により算出された骨密度と実際の骨強度の関連性を示している。従来構成では骨密度が骨強度を表すものとして扱われている。つまり、X線画像解析により算出された骨密度と骨強度には相関があるというのが前提である。図14はこの前提がどの程度正しいかを示しているもので、標本骨のある部分について画像解析をすることで得られた骨密度(BMD)と、その部分に圧力をかけて骨強度を実測し、その結果をプロットしたものとなっている。従って縦軸に係るFEM骨強度は、実際の被検体で測定できるものではない。図14を参照すると、全体的な傾向として骨密度と骨強度には正の相関があることがわかる。しかし、結果はややばらついたものとなり、回帰分析で得られるR値は0.747である。
図15は、本発明に係る骨解析装置で得られたプロットを示している。横軸に係るFEM骨強度予測値(N)は、標本骨の頸部BMD値と構造パラメータであるBV/TV値の算出を標本骨の各部で行い、得られた結果を回帰分析することによって得られた数式に基づいて、標本骨の各部におけるFEM骨強度を予測したものである。このとき、図13で説明した推定式におけるkは、10,759であり、kは、11,430であり、Nは、−3,278となった。なお、この推定式は、骨頸部の画像解析および骨強度計測で得られたものである。
図15は、標本骨の骨頸部について画像解析をすることで得られたFEM骨強度予測値と、その部分に圧力をかけて骨強度を実測し、その結果をプロットしたものとなっている。従って縦軸に係るFEM骨強度は、実際の被検体で測定できるものではない。全体的な傾向として、骨密度と骨強度には正の相関があることがわかる。回帰分析で得られるR値は0.818であった。
図14の従来構成に相当する結果と図15の本発明に係る構成に係る結果とを比較すると、本発明に係るR値が従来に係るR値よりも高いことが分かる。つまり、本発明に係る骨折リスクの算出方法は、従来と比べて正確に骨折リスクが算出できるということになる。
続いて、実施例2に係る骨解析装置について説明する。実施例2の構成は、図16に示すように、X線管3とFPD4とが互いの位置関係を保った状態で被検体Mの体軸方向Aに移動されながら断層画像を撮影することができる構成である。すなわち、同期移動機構7は、X線管3を天板2の長手方向における一端側に向けて移動させるのに同期してFPD4を天板2の長手方向における一端側に向けて移動させるような動作をする。
実施例2に係るX線撮影装置の構成は図1における機能ブロック図と同様である。図1に関して実施例2の構成が実施例1と異なる点は、FPD4がX線管3に追従して移動すること(図16参照),X線管3が傾斜しないことである。したがって、実施例2においては図1におけるX線管傾斜機構9,X線管傾斜制御部10は必ずしも必要とされない。
実施例2に係る断層画像の撮影の原理について説明する。まず、図16に示すように撮像系3,4が相対位置を保った状態で被検体Mに対して移動しながら間歇的にX線を照射する。つまり一度の照射が終了する毎にX線管3は被検体Mの体軸方向Aに移動し、再びX線の照射を行う。こうして複数枚の透過画像が取得され、透過画像の加工画像(後述の長尺透過画像)がフィルタバックプロジェクション法により断層画像に再構成される。完成した断層画像は、被検体Mをある裁断面で裁断したときの断層像が写りこんだ画像となっている。
断層画像を生成するには、異なる方向から被検体Mを透視したときの画像が必要となる。実施例2に係る骨解析装置は、得られた透過画像を分割してつなぎ合わせてこの画像を生成するようにしている。この動作について説明する。図17は、X線管3のX線を照射する焦点がd1の位置にあるときのFPD4の位置を表している。この撮影において、被検体Mの体軸方向AにおけるFPD4の1/5の幅だけX線管3およびFPD4が天板2に対してこの方向に移動する度に透過画像の撮影が行われるものとする。
X線はX線管3から放射状に広がってFPD4に到達するので、生成された透過画像を被検体Mの体軸方向Aに5分割すると、FPD4に対するX線の入射角度は、矢印に示すように、その分割区の間で互いに異なっている。そのうちのあるの1つの方向kに注目する。この方向kに進んできたX線は、被検体Mの斜線の部分を通過してFPD4に写り込んでいるので、方向kのX線が入射したFPD4の分割区には、被検体Mの斜線部が写り込んでいる。透過画像において、この分割区に相当する部分を断片R1とする。
図18は、X線管3のX線を照射する焦点がd1からFPD4の1/5の幅だけ移動したd2の位置にあるときのFPD4の位置を表している。X線管3とFPD4の位置関係は変化しないので、このときの撮影においてもFPD4には、方向kに進んできたX線が写り込んでいる分割区があるはずであり、方向kのX線が入射したFPD4の分割区には、被検体Mの斜線部が写り込んでいる。透過画像において、この分割区に相当する部分を断片R2とする。
断片R1と断片R2とを比較すると、撮像系3,4に対する被検体Mの位置が異なるので、両断片R1,R2に写り込んでいる被検体Mの部分は互いに異なっている。X線管3をFPD4の1/5の幅だけずらすことにより、焦点d1〜d9において9回の撮影を行ったとして、そのときの方向kのX線が入射したFPD4の分割区における透過画像の各断片R1〜R9には、それぞれ異なる被検体Mの位置が写り込んでいる。そこで、図19に示すように透過画像の各断片R1〜R9をこの順に被検体Mの体軸方向Aにつなぎ合わせれば、ある方向kで被検体Mの全身にX線を照射したときに撮影される画像を得ることができる。この画像を長尺透過画像と呼ぶことにする。
実施例2に係る骨解析装置は、トモシンセシス画像生成部12において方向k以外の方向についても長尺透過画像を生成する。そして、トモシンセシス画像生成部12は、被検体Mを投影した方向が異なる複数の長尺透過画像を基に被検体Mを所定の裁断位置で裁断したときのトモシンセシス画像Dを生成するのである。
実施例2におけるトモシンセシス画像Dについて行われる解析は、実施例1と同様であり、最終的に骨折リスク評価値が算出される。
以上のように、実施例2の構成によれば、スロット撮影を仮想的に行うことにより取得された長尺画像を撮影しこれらからトモシンセシス画像Dを撮影する構成となっている。この様な撮影を行うようにすれば、広範囲に亘って撮影されたトモシンセシス画像Dを取得できる放射線撮影装置を提供できる。
本発明は、上述の構成に限られず、下記のように変形実施することが可能である。
(1)上述の実施例では、テクスチャ解析指標が明示されているが、同時生起行列より導き出せる他のテクスチャ解析指標を用いて骨折リスク評価値を算出することもできる。すなわち、上述の実施例で例示されているHarlickらが提示したもの以外のテクスチャ解析指標を用いることもできる。
(2)上述の構成では、骨折リスク評価値を連続的な数値で表現する構成となっていたが、本発明はこの構成に限られない。骨折リスク評価部17が骨折のリスクが高いかそれとも低いかを2つの値を使い分けることで表現するようにしてもよい。このような構成の場合、骨折リスク評価値は、骨折の危険性を区別するフラグを意味するものとなる。その他、骨折リスクを所定の段階で評価できるように骨折リスク評価値の決定をするようにしてもよい。
(3)上述の構成では、骨密度を術者が入力する構成となっていたが、本発明はこの構成に限られない。骨折リスク評価部17が記憶部23に記憶された骨密度を読み出して動作する構成としてもよい。
(4)上述の実施例の行列生成部15は、トモシンセシス画像Dにおいて互いに隣り合った画素のペアの個数を数えるように動作していたが、本発明はこの構成に限られない。すなわち、図18に示すように、所定の距離だけ離間した画素のペアの個数を数えて同時生起行列を生成するようにしてもよい。図20の例では、両方の画素値が4になっている1画素の幅だけ離間した画素のペアを行列生成部15がカウントしている様子を表している。
(5)上述の実施例では、骨梁形状解析部14は、BV/TV値等の構造パラメータを算出していたが、本発明はこの構成に限られない。本発明は、骨梁数や異方性などの他の骨梁の評価に関する構造パラメータを算出するようにし、骨折リスク評価部17が骨折リスクをこの構造パラメータに基づいて算出するようにしてもよい。
(6)上述の実施例の重回帰分析は、1次近似法によって行っていたが、本発明はこの構成に限られない。重回帰分析を2次近似法によって行うようにしてもよい。また、重回帰分析をより高次の近似法により行うようにしてもよい。
(7)上述の実施例では、骨折リスク評価値、骨密度および構造パラメータの関連性を示すデータは、数式のかたちをとっていたが、本発明はこの構成に限られない。関連性を示すデータとしては、各パラメータがテーブルとして管理されているデータベースのかたちとすることもできる。このようなデータベースは、各パラメータを実測またはシミュレーションすることで得られる。関連性を示すデータがデータベースとなっている場合、骨折リスク評価部17は、入力された骨密度および構造パラメータの組み合わせを認識し、この組み合わせをデータベースから探索することによりこの組み合わせに対応する骨折リスク評価値を取得することにより動作する。
(8)上述の実施例によれば、トモシンセシス装置の撮影結果により構造パラメータを算出していたが、本発明はこの構成に限られない。CT装置の撮影結果等トモシンセシス装置以外の撮影結果により構造パラメータを算出するようにしてもよい。
(9)上述の実施例によれば、サブトラクション撮影により骨密度の算出を行っていたが本発明箱の構成に限られない。トモシンセシス装置の撮影結果に基づいて骨密度を算出するようにしてもよい。
以上のように、本発明は医用分野に適している。
3 X線管(放射線源)
4 FPD(検出手段)
7a X線管移動機構(放射線源移動手段)
7b FPD移動機構(検出器移動手段)
8a X線管移動制御部(放射線源移動制御手段)
8b FPD移動制御部(検出器移動制御手段)
11 画像生成部(画像生成手段)
12 トモシンセシス画像生成部(断層画像生成手段)
14 骨梁形状解析部(構造パラメータ算出手段)
15 行列生成部(構造パラメータ算出手段)
16 テクスチャ解析指標算出部(構造パラメータ算出手段)
17 骨折リスク評価部(骨折リスク評価手段)
23 記憶部(記憶手段)
26 操作卓(入力手段)
本発明は上述の課題を解決するために次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る骨解析装置は、骨折を起こすリスクを示す骨折リスク評価値、骨密度および骨梁から構成される海綿状構造の特性を数値化した構造パラメータに基づいて骨密度および構造パラメータにより骨折リスク評価値を推定する推定式を求め、被検体から求めた骨密度および構造パラメータを推定式に入力することにより、被検体についての骨折リスク評価値を算出する骨折リスク評価手段を備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]上述の構成は本発明の骨解析装置の具体的構成を表したものとなっている。本発明は、上述のようなデジタルトモシンセシス装置にも適用できる。
また、本明細書は、以下のような発明をも開示している。
(1)請求項1に記載の骨解析装置において、
前記骨折リスク評価手段が前記推定式を求める際に用いる前記骨折リスク評価値、前記骨密度および前記構造パラメータは、複数の被検体を解析して算出したものであることを特徴とする骨解析装置。
(2)請求項1に記載の骨解析装置において、
前記骨折リスク評価手段が前記推定式を求める際に用いる前記骨折リスク評価値、前記骨密度および前記構造パラメータは、標本骨に対するX線撮影により得られたものであることを特徴とする骨解析装置。

Claims (10)

  1. 被検体の骨密度および骨梁から構成される海綿状構造の特性を数値化した構造パラメータに基づいて被検体の骨が骨折を起こすリスクを示す骨折リスク評価値を算出する骨折リスク評価手段を備えることを特徴とする骨解析装置。
  2. 請求項1に記載の骨解析装置において、
    前記骨折リスク評価手段は、前記骨折リスク評価値、前記骨密度および前記構造パラメータの関連性を示すデータを用いて前記骨折リスク評価値を算出することを特徴とする骨解析装置。
  3. 請求項1に記載の骨解析装置において、
    被検体のトモシンセシス画像に基づいて前記構造パラメータを算出する構造パラメータ算出手段を備えていることを特徴とする骨解析装置。
  4. 請求項3に記載の骨解析装置において、
    前記骨密度は、前記トモシンセシス画像の撮影とは異なる検査に基づいて取得されたものであることを特徴とする骨解析装置。
  5. 請求項1に記載の骨解析装置において、
    術者が前記骨密度を入力する入力手段を備えていることを特徴とする骨解析装置。
  6. 請求項1に記載の骨解析装置において、
    前記骨密度を記憶する記憶手段を備えていることを特徴とする骨解析装置。
  7. 請求項3に記載の骨解析装置において、
    前記構造パラメータ算出手段は、前記構造パラメータの算出に係る関心部位内の骨成分とそれ以外の部分との比を示すBV/TV値、骨梁総延長を表すTSL値、骨梁の幅を表すTbTh値のいずれかを構造パラメータとして算出することを特徴とする骨解析装置。
  8. 請求項3に記載の骨解析装置において、
    前記構造パラメータ算出手段として前記構造パラメータの算出に係る関心部位を構成する各画素のうち所定の画素値の組み合わせを有する2つの画素のペアで画素同士が所定の距離だけ離間しているものが関心部位において何回現れるかを各画素値の組み合わせごとに数えて同時生起行列を生成する同時生起行列生成手段と、
    同時生起行列に基づいてテクスチャ解析を行い前記構造パラメータであるテクスチャ解析指標を構造パラメータとして算出するテクスチャ解析手段とを備えていることを特徴とする骨解析装置。
  9. 請求項8に記載の骨解析装置において、
    前記テクスチャ解析手段が算出するテクスチャ解析指標として、コリレーション、ディシミラレィティ、コントラスト、ホモジェネイティ、エントロピー、アングラーセカンドモーメント、バリアンス、インバースディファレンシャルモーメントのうちの1つまたは複数が選択されていることを特徴とする骨解析装置。
  10. 請求項3に記載の骨解析装置において、
    放射線を照射する放射線源と、
    前記放射線源を被検体に対し移動させる放射線源移動手段と、
    前記放射線源移動手段を制御する放射線源移動制御手段と、
    被検体を透過した放射線を検出する検出手段と、
    前記検出手段を被検体に対し移動させる検出器移動手段と、
    前記検出器移動手段を制御する検出器移動制御手段と、
    前記検出手段の出力を基に画像を生成する画像生成手段と、
    前記放射線源および前記検出手段を被検体に対して移動させながら連写された画像を基に前記トモシンセシス画像を生成する断層画像生成手段を備えていることを特徴とする骨解析装置。

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