JPWO2016121770A1 - 駆動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

車両の加減速を行う場合において、簡単な構成で、作動液体の吸込口から空気を吸入することを抑制する駆動力伝達装置を提供する。車両(60)に搭載された駆動力伝達装置(1)であって、車両(60)の駆動輪に駆動力を伝達する駆動力伝達部(10)と、駆動力伝達部(10)に作動液体を供給する作動液体供給装置(20)と、前記作動液体供給装置(20)の吸込口(27a)が配設され、前記作動液体を貯留可能な貯留部(31)と、作動液体供給装置(20)を制御する制御装置(50)と、を有し、作動液体供給装置は電動機(23)によって駆動され、制御装置(50)は、車両(60)の加減速情報を取得したときに、電動機(23)の回転状態量を、前記加減速情報が取得されないときよりも低下させる低下制御を実行する。

Description

本発明は、車両に搭載された駆動力伝達装置に関し、詳細には、駆動力を伝達するためのギヤやクラッチなどを収容したケーシング内の作動油のオイルポンプを備えた駆動力伝達装置に関する。
車両などが備える自動変速機は、変速機や差動装置等の駆動力伝達装置のケーシング内に配置される供給される作動油(潤滑油)を圧送するオイルポンプを備えている。このようなオイルポンプを備えた自動変速機では、車両の加減速時の慣性力によってケーシング内の油面が傾斜した際、オイルポンプの吸入口(吸込口)がケーシング内の油面から露出する場合がある。これにより、吸入口から空気を吸引し、作動油に空気が混入するおそれがある。
この問題点に対処するため、駆動力不要時にアクチュエータの作動を停止させることで、作動油への空気の混入を抑制するものがある(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、上記特許文献1では、駆動力の要否によってアクチュエータの作動を開始または停止を行っており、開始または停止の制御が車両の挙動とは関係なく行われる。この場合、車両の加減速によって慣性力が生じ、ケーシング内の作動油の油面が傾いたときに、空気の混入抑制の制御が行われず、オイルポンプの吸入口から空気が入り込むおそれがある。
ここで、車両の加減速によりケーシング内の作動油の油面に偏りが生じても、常に作動油に吸入口が浸るように、オイルリザーバの下部で吸入口の周辺に油面調整箱を配置するものがある(例えば、特許文献2参照)。しかしこの場合、吸入口周辺の構造が複雑になってしまうという問題がある。さらに、それに加えて、車両が移動中の場合には、吸入口が完全に露出していなくとも、吸入口から作動油とともに空気を吸入してしまうことがある。これは、一般に、車両が移動中の場合はオイルポンプが高速で回転しており、作動油を吸引する吸引力が強いため、オイルポンプの吸入口と油面とが近くなった場合に、作動油とともに油面周辺の空気をも吸引してしまう可能性が高くなるからである。
特開昭62−008830号公報 特開2011−007264号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、車両の加減速を行う場合において、簡単な構成で、作動液体の吸込口から空気を吸入することを抑制する駆動力伝達装置を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明にかかる駆動力伝達装置(1)は、車両(60)に搭載された駆動力伝達装置(1)であって、車両の駆動輪に駆動力を伝達する駆動力伝達部(10)と、駆動力伝達部(10)に作動液体を供給する作動液体供給装置(20)と、作動液体供給装置(20)の吸込口(27a)が配設され、前記作動液体を貯留可能な貯留部(31)と、作動液体供給装置(20)を制御する制御装置(50)と、を有し、作動液体供給装置(20)は電動機(23)によって駆動され、制御装置(50)は、車両の加減速情報を取得したときに、電動機(23)の回転状態量を、前記加減速情報が取得されないときよりも低下させる低下制御を実行する。
車両(60)の加減速が行われる場合には、貯留部(31)内に生じた慣性力により作動液体の液面が貯留部(31)の水平面に対して傾き、場合によっては作動液体の液面が吸込口(27a)に近くなる。ここで、制御装置(50)が、低下制御によって電動機(23)の回転数を通常運転状態よりも下げると、作動液体に対する吸引力が下がり、吸込口(27a)から液面近くの空気を吸い込むことを抑制する。また、空気吸い込み抑制のために貯留部(31)の構造を複雑にする必要がない。よって、簡単な構成で、作動液体の吸込口から空気を吸引することを抑制することができる。
また、上記駆動力伝達装置(1)において、車両(60)の加減速情報を検知する加速度センサ(GS)を更に備え、制御装置(50)は、加速度センサ(GS)の検出値が所定値を超えた場合に、前記低下制御を実行し、加速度センサ(GS)の検出値が前記所定値に戻った場合に、前記低下制御を解除することを特徴としてもよい。あらかじめ、車両(60)の加減速により作動液体の液面が吸込口(27a)に近づく加速度センサ(GS)の値を所定値としておき、車両(60)の加減速により加速度センサ(GS)の検出値が所定値を超えたときに低下制御を実行することで、作動液体に対する吸引力を下げ、吸込口(27a)から液面近くの空気を吸い込むことを抑制することができる。また、加速度センサ(GS)が所定値に戻った場合に、低下制御を解除し、電動機(23)の回転数を通常運転状態に戻す制御を行うことで、即座に作動液体の最適な供給ができる。
あるいは、上記駆動力伝達装置(1)において、制御装置(50)は、車両(60)の駆動輪を制動するブレーキの作動情報を取得したときに、前記低下制御を実行し、前記作動情報の取得後に非作動情報を取得したときに、前記低下制御を解除することを特徴としてもよい。ブレーキを作動させると、車両(60)には減速時の加速度が働き、作動液体の液面が吸込口(27a)に近づくこととなるが、この際に低下制御をすることで、作動液体に対する吸引力を下げ、吸込口(27a)から液面近くの空気を吸い込むことを抑制することができる。また、ブレーキの非作動情報を取得したときに、前記低下制御を解除する制御を行うことで、即座に作動液体の最適な供給ができる。
また、上記駆動力伝達装置(1)において、車両(60)は、駆動力伝達部(10)と作動液体供給装置(20)との流路(21)内の前記作動液体の圧力を検知する圧力センサ(OS)を更に備え、制御装置(50)は、前記低下制御を解除した後に、前記圧力センサ(OS)の検出値が所定値未満であった場合に、前記低下制御の解除後の電動機(23)の前記回転状態量を、前記検出値が前記所定値以上のときよりも上昇させる上昇制御を実行することを特徴としてもよい。あらかじめ、作動液体の圧力の定常値を制御装置(50)に記憶させておけば、圧力センサ(OS)による検出値が定常値以下であった場合、流路(21)へ空気を吸引してしまったおそれがある。このような場合であっても、制御装置(50)が電動機(23)の回転数を通常運転状態よりも上げる上昇制御を行うとすれば、流路(21)からの空気の排出を促進することができる。
また、上記駆動力伝達装置(1)を、駆動力伝達部(10)は、車両(60)の幅方向に延びて車両(60)の左右の駆動輪に駆動力を伝達する回転軸(5)と、回転軸(5)に駆動力を伝達するためのギヤ(3,4)が収納されたギヤ室(15)と、回転軸(5)の軸方向におけるギヤ室(15)の両側のうち少なくとも一方に配置されて、回転軸(5)から左右の駆動輪へ伝達される駆動力を配分するためのクラッチ(CL,CR)が収容されたクラッチ室(16)と、を有し、作動液体供給装置(20)は、作動液体をクラッチ室(16)へ供給するものとしてもよい。このように、車両(60)において駆動力を車輪に配分するクラッチ室(16)のように、作動液体供給装置(20)を用いる機構に上記駆動力伝達装置(1)を適用すると、好適である。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態の対応する構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる駆動力伝達装置によれば、車両の加減速を行う場合において、簡単な構成で、作動液体の吸込口から空気を吸入することを抑制することができる。
本発明の実施形態にかかるリアデフユニットを備えた四輪駆動の車両の概略構成を示す図である。 リアデフを示す主断面図(平面視の断面図)である。 リアデフの背面側からの断面図である。 リアデフの側面側からの部分断面図であり、図3におけるA−A断面図である。 リアデフユニットにおける作動油の供給に係る構成を説明するための概念図である。 加速度センサに基づく吸込み抑制制御を示すフローチャートである。 ブレーキセンサに基づく吸込み抑制制御を示すフローチャートである。 車両減速時における油溜部の作動油の油面を比較した図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、本発明の駆動力伝達装置をリアディファレンシャルユニット(以下「リアデフユニット」とする)に適用した例を説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるリアデフユニットを備えた四輪駆動の車両60の概略構成を示す図である。同図に示す車両60は、車両60の前部に横置きに搭載したエンジン61(駆動源)と、エンジン61と一体に設置された自動変速機62と、エンジン61からの駆動力を前輪Wf,Wf及び後輪Wr,Wrに伝達するためのプロペラシャフト65とを備えている。
エンジン61の出力軸(図示せず)は、自動変速機62、フロントディファレンシャル(以下「フロントデフ」という)63、左右のフロントドライブシャフト64L,64Rを介して、主駆動輪である左右の前輪WfL,WfRに連結されている。さらに、エンジン61の出力軸は、自動変速機62、フロントデフ63、プロペラシャフト65、リアデフユニット1(駆動力伝達装置)、左右のリアドライブシャフト66L,66Rを介して副駆動輪である左右の後輪WrL,WrRに連結されている。
リアデフユニット1には、左右のリアドライブシャフト66L,66Rに駆動力を配分するための駆動力伝達部としてのリアデファレンシャル(以下「リアデフ」という)10と、リアデフ10の制御等、後輪への駆動伝達関連の制御を行う4WD・ECU50(制御装置)が設けられている。4WD・ECU50は、マイクロコンピュータで構成され、車両60に搭載された各種センサからの信号に基づいてリアデフユニット1の制御を行う。各種センサとして、例えば、車両60の前後方向の加減速による加速度を検知する加速度センサGS、ブレーキペダルが踏まれたことを検知しブレーキ信号を伝えるブレーキセンサBS、アクセルペダルが踏まれたことやその開度を検知しアクセルに係る信号を伝えるアクセル開度センサAS、リアデフ10内の作動油(作動液体)の油路(流路)の油圧を検知する油圧センサOS(圧力センサ)、を有する。4WD・ECU50は、各種センサの入力情報に応じて、ROMに記憶された制御プログラムおよびRAMに記憶された各フラグ値および演算値などに基づいて、リアデフ10内への作動油供給部20(作動液体供給装置)からの作動油の供給量を演算する。
図2は、リアデフ10を示す主断面図(平面視の断面図)である。また、図3は、リアデフ10の背面側からの断面図である。図4は、リアデフ10の側面側からの一部断面図であり、図3におけるA−A断面図である。
リアデフ10は、図2乃至図4に示すように、ピニオンシャフト2と、ピニオンシャフト2の先端に形成されたピニオンギア3と、ピニオンギア3と噛み合っているリングギア4とを備える。ピニオンシャフト2はエンジン61から伝達された駆動力によって回転駆動されるプロペラシャフト65に連結される(図1参照)。
リングギア4は、リアドライブシャフト66L,66Rと同軸上に配置され、車両60の幅方向に延びる中空の回転入力軸5(回転軸)の外周に取り付けられている。従って、エンジン及びプロペラシャフトを介してピニオンシャフト2が回転駆動されると、ピニオンギア3とリングギア4を介して回転入力軸5へと駆動力が伝達されて、回転入力軸5が回転するようになっている。
回転入力軸5において、リングギア4が取り付けられている側の端部には、回転入力軸5と左のリアドライブシャフト66Lとの間で駆動力の伝達を行う左のクラッチCLが収容されており、反対側の端部には、回転入力軸5と右のリアドライブシャフト66Rとの間で駆動力の伝達を行う右のクラッチCRが収容されている。このため、回転入力軸5の回転が左右のクラッチCL,CRに伝達されるようになっている。
リアデフ10のケーシング11内には、回転入力軸5の軸方向における中央に配置されたギヤ室15が形成される。また、ギヤ室15の両側には、一対のクラッチ室16及びクラッチ室17が形成される。これにより、リアデフユニット1のケーシング11は、上記のギヤ室15と一対のクラッチ室16,17とを備える3分割室構造になっている。
ギヤ室15には、ピニオンギア3及びリングギア4が収納されており、左右のクラッチ室16,17にはそれぞれ、クラッチCL,CRが配置されている。右側のクラッチ室16内の右側のクラッチCRは、回転入力軸5の端部に結合された略円筒状のクラッチハウジング41と、クラッチハウジング41の内周側で右側のリアドライブシャフト66Rの端部にスプライン結合されたクラッチハブ43と、クラッチハウジング41内で軸方向に沿って複数を交互に積層した摩擦材(プレート)を有する摩擦係合部42とを備えている。また、摩擦係合部42に隣接する位置には、ケーシング11の右側と一体に形成されたピストンハウジング44と、ピストンハウジング44内に収容されたシリンダピストン45と、シリンダピストンを付勢するリターンスプリング47とが設けられている。ピストンハウジング44内には、シリンダピストン45との間に作動油が導入されるピストン室46が形成されている。なお、詳細な説明は省略するが、左クラッチCLも右クラッチCRと同様の構成である。
また、右側のクラッチ室16には、クラッチCL及びクラッチCRなどに作動油を供給するためのバルブボディ21(油路)及びリニアソレノイドバルブ22を備えた作動油供給部20が設置されている。バルブボディ21には、モータ23の駆動で動作する電動オイルポンプ24から作動油が供給されるようになっている。また、バルブボディ21及びリニアソレノイドバルブ22からクラッチCRに作動油を導くための作動油通路25が形成されている。この作動油通路25は、バルブボディ21及びリニアソレノイドバルブ22から出た作動油を回転入力軸5の軸内を通してクラッチCRに導くように形成されている。なお、図示は省略するが、バルブボディ21及びリニアソレノイドバルブ22から出た作動油は、回転入力軸5の軸内を通ってクラッチCLにも導かれるようになっている。
ギヤ室15には、その底部15aに作動油を貯留可能な油溜部31(貯留部)を有し、油溜部31にはオイルストレーナ27が設置されている。図3及び図4に示すように、オイルストレーナ27は、下面に作動油を吸入するための吸込口27aを有しており、吸込口27aからギヤ室15内の底部15aの油溜部31に貯留された作動油を吸い込むようになっている。
図5は、リアデフユニット1における作動油の供給に係る構成を説明するための概念図である。破線で示したものが制御に関連する信号の経路で、実線で示したものが作動油の圧送される経路である。上述のように、ギヤ室15の底部15aの油溜部31に溜まった作動油は、オイルストレーナ27の吸込口27aから、電動オイルポンプ24によって吸い込まれる。このように吸い込まれた作動油は、電動オイルポンプ24によって、油路が形成されるバルブボディ21を経由して、クラッチ室16,17等に送られる。その後、作動油は再びギヤ室15の底部15aに溜まる。
電動オイルポンプ24はモータ23によって駆動される。モータ23は、4WD・ECU50によって制御される。また、4WD・ECU50は、車両60に搭載された加速度センサGS、運転席のブレーキに付帯されたブレーキセンサBS、アクセルに付帯されたアクセル開度センサAS、バルブボディ21に付帯された油圧センサOS等からの信号に基づいて制御を行う。なお、当該制御に先立って、4WD・ECU50の制御の基礎となる値を設定しておく。具体的には、加速度センサGSについては、車両60の加速により作動油の油面(液面)が傾き、当該油面が吸込口27aに近づく値を所定値として、4WD・ECU50に記憶させておく。また、油圧センサOSについては、作動油供給部20から適切に作動油が供給される値を定常値として、4WD・ECU50に記憶させておく。
上記構成により、4WD・ECU50の具体的な制御方法を説明する。まず、車両60の加速時において、加速度センサGSの検知結果を用いて吸込み抑制制御を行う場合を説明する。図6は加速度センサGSに基づく吸込み抑制制御を示すフローチャートである。車両60が加速を行うことで加速度センサGSの値が所定値を超えると(S11)、加速により車両60に慣性力が働き、油溜部31にあるオイルストレーナ27の吸込口27aに、作動油の油面が近づくおそれが生じる。このとき、4WD・ECU50は、電動オイルポンプ24を駆動するモータ23の回転数を通常運転状態よりも下げる(S12)。すると、油溜部31にあるオイルストレーナ27の吸込口27aからの吸引力を抑制し、作動油の油面近くの空気を吸い込むことを抑制することができる。次に、車両60が減速し、加速度センサGSの値が所定値以下に戻った場合(S13)、モータ23の回転数を通常運転状態に戻す(S14)。このように制御すると、即座に作動油の最適な供給ができる。
また、上記吸込み抑制制御をした後、4WD・ECU50は、油圧センサOSを用いて空気の吸い込みが行われたか否かの確認作業を次の手順で確認する。具体的には、バルブボディ21内に配設される油圧センサOSが定常値未満となると(S21)、バルブボディ21内の油路に空気が吸い込まれているおそれがある。この場合、4WD・ECU50は、電動オイルポンプ24を駆動するモータ23の回転数を通常運転状態よりも上げ(S22)、作動油供給部20からの作動油の圧送が促進される。これにより、バルブボディ21からの空気の排出が促され、作動油供給部20による作動油の供給が確実に行われる。この後、油圧センサOSの値が定常値に戻った場合(S23)、モータ23の回転数を通常運転状態に戻す(S24)。
次に、車両60の減速時において、ブレーキセンサBSの検知結果を用いて吸込み抑制制御を行う場合を説明する。図7はブレーキセンサBSに基づく吸込み抑制制御を示すフローチャートである。車両60の減速時に運転者がブレーキを踏むと、ブレーキセンサBSからの信号が入力(ON状態)される(S31)。このとき、ブレーキによる減速により車両60に慣性力が働き、油溜部31にあるオイルストレーナ27の吸込口27aに、作動油の油面が近づくおそれが生じる。このため、4WD・ECU50は、電動オイルポンプ24を駆動するモータ23の回転数を通常運転状態よりも下げる(S32)。すると、油溜部31にあるオイルストレーナ27の吸込口27aからの吸引力を抑制し、作動油の油面近くの空気を吸い込むことを抑制することができる。次に、車両60のブレーキが解除されると、ブレーキセンサBSからの信号の入力が解除(OFF状態)になる(S33)。このとき、4WD・ECU50は、モータ23の回転数を通常運転状態に戻す(S34)。このように制御すると、即座に作動油の最適な供給ができる。この後、加速時と同様に、4WD・ECU50は、油圧センサOSを用いて空気の吸い込みが行われたか否かの確認作業を上述の手順(S21〜S24)で確認する。
以上のように、本実施形態のリアデフユニット1によれば、4WD・ECU50が、車両60の加減速が行われる場合に、電動オイルポンプ24のモータ23回転数を通常運転状態よりも下げる制御を行うことで、作動油に対する吸引力が下がり、吸込口27aから油面近くの空気を吸い込むことを抑制する。また、作動油抑制のために油溜部31の構造を複雑にする必要がない。よって、簡単な構成で、作動油の吸込口から空気を吸引することを抑制することができる。
さらに、あらかじめ、車両60の加減速により作動油の油面が吸込口27aに近づく加速度センサGSの値を所定値としておき、車両60の加減速により加速度センサGSの所定値を超えたときに電動オイルポンプ24を駆動するモータ23の回転数を下げ、加速度センサGSが所定値に戻った場合に、モータ23の回転数を通常運転状態に戻す制御を行う制御を行ってもよい。車両60の加減速により加速度センサGSの所定値を超えたときにモータ23の回転数を下げることで、作動油に対する吸引力を下げ、吸込口27aから油面近くの空気を吸い込むことを抑制することができる。また、加速度センサGSが所定値に戻った場合に、モータ23回転数を通常運転状態に戻す制御を行うことで、即座に作動油の最適な供給ができる。
あるいは、車両60のブレーキ信号を検知するブレーキセンサBSを有し、4WD・ECU50が、ブレーキセンサBSからのブレーキ信号が入力された場合に、電動オイルポンプ24を駆動するモータ23の回転数を通常運転状態よりも下げ、ブレーキセンサBSからのブレーキ信号の入力が解除された場合に、モータ23回転数を通常運転状態に戻す制御を行ってもよい。ブレーキが踏まれると、車両60には減速時の加速度が働き、作動油の油面が吸込口27aに近づくこととなるが、この際にモータ23の回転数を下げることで、作動油に対する吸引力を下げ、吸込口27aから油面近くの空気を吸い込むことを抑制することができる。また、ブレーキセンサBSの入力が解除された場合に、モータ23の回転数を通常運転状態に戻す制御を行うことで、即座に作動油の最適な供給ができる。
減速時の吸込み抑制制御の効果を図面を用いて説明する。図8は、車両60減速時における油溜部31の作動油の油面を比較した図である。図8において、一点鎖線で示した油面L0が減速時の慣性力により傾いた作動油の油面であり、実線で示した油面L1が本実施形態の吸込み抑制制御を行った場合の作動油の油面であり、破線で示した油面L2が吸込み抑制制御を行わない場合の作動油の油面である。車両60の減速時には、車両60の前方向に慣性力Gが働くため、作動油の油面L0が油溜部31の前方に移動し、作動油の油面L0がオイルストレーナ27の吸込口27aに近づく。ここで、本実施形態の吸込み抑制制御を行わないと、吸込口27a近傍の油面L0にある作動油のみならず油面L0近傍の空気も吸い込んでしまう(油面L2の状態参照)。一方、本実施形態の吸込み抑制制御を行った場合には、吸込口27aからの吸込力が低減されるため、作動油のみを吸い込み、油面L0近傍の空気を吸い込むことを抑制することができる(油面L1の状態参照)。
上記構造に加えて、作動油供給部20のバルブボディ21の油圧を検知する油圧センサOSを有し、4WD・ECU50は、電動オイルポンプ24を駆動するモータ23の回転数を通常運転状態に戻した後、油圧センサOSが定常値以下であった場合に、モータ23の回転数を通常運転状態よりも上げる制御を行うこととしてもよい。あらかじめ、作動油の油圧の定常値を4WD・ECU50に記憶させておけば、油圧センサOSによる油圧の値が定常値以下であった場合、バルブボディ21へ空気を吸引してしまったおそれがあることがわかる。このような場合であっても、4WD・ECU50がモータ23の回転数を通常運転状態よりも上げる制御を行うとすれば、バルブボディ21からの空気の排出を促進することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上述の実施形態では加速度センサGSを用いた吸込み抑制制御を車両60の加速時のみに行ったが、減速時に加速度センサGSを用いた吸込み抑制制御を行ってもよい。
また、上述の実施形態では、ブレーキに付帯されたブレーキセンサBSを用いて車両60の減速時における作動油の吸込み抑制制御を行ったが、これと対照に、アクセルに付帯されたアクセル開度センサASを用いて車両の加速時における作動油の吸込み抑制制御を行ってもよい。この場合、アクセルによる加速により車両60に慣性力が働き、油溜部31にあるオイルストレーナ27の吸込口27aに、作動油の油面が近づくおそれが生じる。このおそれが生じるアクセル開度センサASの開度を所定値として、4WD・ECU50に記憶させておけばよい。
なお、実施形態では作動液体としてオイルを用いたが、駆動力伝達部を作動させることができるものであれば、他の作動液体でも良い。また、車両の加減速情報やブレーキの作動情報等の情報の取得という場合の「取得」とは、検出や計測等により得られたデータを取得する場合のみならず、推定や予測する場合を含む概念である。また、電動機の回転状態量とは、回転数の他に、回転速度なども含む概念である。

Claims (5)

  1. 車両に搭載された駆動力伝達装置であって、
    前記車両の駆動輪に駆動力を伝達する駆動力伝達部と、
    前記駆動力伝達部に作動液体を供給する作動液体供給装置と、
    前記作動液体供給装置の吸込口が配設され、前記作動液体を貯留可能な貯留部と、
    前記作動液体供給装置を制御する制御装置と、を有し、
    前記作動液体供給装置は電動機によって駆動され
    前記制御装置は、
    前記車両の加減速情報を取得したときに、前記電動機の回転状態量を、前記加減速情報が取得されないときよりも低下させる低下制御を実行する
    ことを特徴とする駆動力伝達装置。
  2. 前記車両は、前記加減速情報を検知する加速度センサを更に備え、
    前記制御装置は、
    前記加速度センサの検出値が所定値を超えた場合に、前記低下制御を実行し、
    前記加速度センサの検出値が前記所定値に戻った場合に、前記低下制御を解除する
    ことを特徴とする請求項1に記載の駆動力伝達装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記車両の駆動輪を制動するブレーキの作動情報を取得したときに、前記低下制御を実行し、
    前記作動情報の取得後に非作動情報を取得したときに、前記低下制御を解除する
    ことを特徴とする請求項1に記載の駆動力伝達装置。
  4. 前記車両は、前記駆動力伝達部と前記作動液体供給装置との流路内の前記作動液体の圧力を検知する圧力センサを更に備え、
    前記制御装置は、
    前記低下制御を解除した後に、前記圧力センサの検出値が所定値未満であった場合に、前記低下制御の解除後の前記電動機の前記回転状態量を、前記検出値が前記所定値以上のときよりも上昇させる上昇制御を実行する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の駆動力伝達装置。
  5. 前記駆動力伝達部は、
    前記車両の幅方向に延びて前記駆動輪に駆動力を伝達する回転軸と、
    前記回転軸に駆動力を伝達するためのギヤが収納されたギヤ室と、
    前記回転軸の軸方向における前記ギヤ室の両側のうち少なくとも一方に配置されて、前記回転軸から前記駆動輪へ伝達される駆動力を配分するためのクラッチが収容されたクラッチ室と、を有し、
    前記作動液体供給装置は、前記作動液体を前記クラッチ室へ供給する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動力伝達装置。

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