JPWO2016098157A1 - 複合シートの製造装置、及び、複合シートの製造方法 - Google Patents

複合シートの製造装置、及び、複合シートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016098157A1
JPWO2016098157A1 JP2015523329A JP2015523329A JPWO2016098157A1 JP WO2016098157 A1 JPWO2016098157 A1 JP WO2016098157A1 JP 2015523329 A JP2015523329 A JP 2015523329A JP 2015523329 A JP2015523329 A JP 2015523329A JP WO2016098157 A1 JPWO2016098157 A1 JP WO2016098157A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet member
roller
sheet
transport
transport roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015523329A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5799191B1 (ja
Inventor
雅和 白石
雅和 白石
宜秀 石川
宜秀 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Uni Charm Corp
Original Assignee
Uni Charm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Uni Charm Corp filed Critical Uni Charm Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP5799191B1 publication Critical patent/JP5799191B1/ja
Publication of JPWO2016098157A1 publication Critical patent/JPWO2016098157A1/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J15/00Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in continuous form, e.g. webs
    • B41J15/04Supporting, feeding, or guiding devices; Mountings for web rolls or spindles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H23/00Registering, tensioning, smoothing or guiding webs
    • B65H23/02Registering, tensioning, smoothing or guiding webs transversely
    • B65H23/032Controlling transverse register of web
    • B65H23/038Controlling transverse register of web by rollers

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Abstract

シート部材の製造装置であって、前記シート部材を支持しつつ搬送方向に搬送する第1の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーよりも前記搬送方向の下流側に設けられた第2の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に設けられ前記シート部材を支持するサポートローラーと、を有する搬送部と、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に配置されたインク吐出装置から前記シート部材に対してインク滴を吐出して画像を印刷する印刷部と、を備え、前記第1の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、かつ、前記第2の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、前記第1の搬送ローラー及び前記第2の搬送ローラーのうち少なくとも一方について水平面内における回転軸の傾きが変更されることにより、前記シート部材の斜行が調整される。

Description

本発明は、シート部材の製造装置、及び、シート部材の製造方法に関する。
吸収性着用物品としての紙おむつにおいて、外観上のデザインを向上させたりおむつの前後を一見して区別しやすくしたりするために、おむつの外装部材に模様や文字を付すことが行われている。そのようなおむつを製造する際には、あらかじめ文字等の画像が印刷された基材シートを材料としておむつを構成することが一般的である。例えば、特許文献1には、紙おむつの裏面を覆う内装シート(基材シート)の全領域に所定のカラーデザインを印刷し、当該カラーデザインをおむつの外部から視認できるようにすることで、外観上、下着のような印象を与えることが可能な紙おむつに関する発明が記載されている。
特開2003−70838号
おむつに良好な画質の画像を印刷する方法として、インクジェット印刷が知られている。インクジェット印刷では、印刷装置からインク滴を吐出しておむつを構成する基材シート(例えば不織布)に着弾させることにより、インク滴の着弾部分に画像が印刷される。
おむつを連続的に製造するおむつ製造ラインにおいてインクジェット印刷を行う際に、おむつの基材シートを搬送方向に搬送させながら、搬送経路上に設置されたインクジェットプリンターから当該基材シートにインク滴を吐出させる方法が知られている。しかし、このような印刷方法において、基材シートが搬送過程でばたついたり、搬送方向が斜行したりすると、インク滴の着弾位置がずれてしまい、印刷される画像の画質が悪化するおそれがある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、吸収性物品の製造ラインにおいてシート部材に画像をインクジェット印刷する際に、シート部材を安定的に搬送することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
吸収性物品に係るシート部材の製造装置であって、前記シート部材を支持しつつ搬送方向に搬送する第1の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーよりも前記搬送方向の下流側に設けられた第2の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に設けられ前記シート部材を支持するサポートローラーと、を有する搬送部と、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に配置されたインク吐出装置から前記シート部材に対してインク滴を吐出して画像を印刷する印刷部と、を備え、前記第1の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、かつ、前記第2の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、前記第1の搬送ローラー及び前記第2の搬送ローラーのうち少なくとも一方について水平面内における回転軸の傾きが変更されることにより、前記シート部材の斜行が調整される、ことを特徴とするシート部材の製造装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、吸収性物品の製造ラインにおいてシート部材に画像をインクジェット印刷する際に、シート部材を安定的に搬送することで、良好な画質の画像を印刷できるようになる。
本実施形態に係る吸収性物品の一例としてのパンツ型のおむつ1の概略斜視図である。 展開状態のおむつ1を肌側から見た概略平面図である。 展開状態のおむつ1を分解して示す概略斜視図である。 おむつ1を構成する外装シート7を製造する製造ラインLMの概略側面図である。 印刷部10のヘッドユニット12の構成を表す側面図である。 ヘッドユニット121及びノズルNzの配置について説明する図である。 外装連続シート7Aの生成後からおむつ1の完成までの工程説明図である。 製造ラインLMにおいて印刷部10の領域を拡大して表した側面図である。 図8の領域Mについて拡大して表した図である。 図10A〜図10Cは、製造ラインLMにおいて搬送位置を設定する方法について説明する図である。 図11A及び図11Bは、印刷区間において低伸長性連続シート9Aの斜行(左側への斜行)を調整する方法について説明する図である。 図12A及び図12Bは、印刷区間において低伸長性連続シート9Aの斜行(右側への斜行)を調整する方法について説明する図である。 図13A及び図13Bは、第1搬送ローラーCVp1の水平面内における回転軸の傾きを変更する方法について具体的に説明する図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
吸収性物品に係るシート部材の製造装置であって、前記シート部材を支持しつつ搬送方向に搬送する第1の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーよりも前記搬送方向の下流側に設けられた第2の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に設けられ前記シート部材を支持するサポートローラーと、を有する搬送部と、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に配置されたインク吐出装置から前記シート部材に対してインク滴を吐出して画像を印刷する印刷部と、を備え、前記第1の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、かつ、前記第2の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、前記第1の搬送ローラー及び前記第2の搬送ローラーのうち少なくとも一方について水平面内における回転軸の傾きが変更されることにより、前記シート部材の斜行が調整される、ことを特徴とするシート部材の製造装置。
このようなシート部材の製造装置によれば、吸収性物品の製造ラインにおいてシート部材に画像をインクジェット印刷する際に、シート部材が斜行しないようにしつつ、搬送方向に適度な張力を作用させることで該シート部材を安定して搬送することができる。これにより、インク滴の着弾位置がずれにくくなり、良好な画質の画像を印刷することができる。
かかるシート部材の製造装置であって、前記搬送部は、前記搬送方向に沿って並ぶ第1のサポートローラーと第2のサポートローラーと第3のサポートローラーとを有し、
前記第1のサポートローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記第2のサポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、かつ、前記第3のサポートローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記第2のサポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高い、ことが望ましい。
このようなシート部材の製造装置によれば、サポートローラーで指示された支持点においてシート部材に厚さ方向の力が作用して、該シート部材に適度な張力を与えながら搬送することができるようになるため、シート部材が搬送中に弛んだり上下にばたついたりすることが抑制される。これにより、良好な画質の画像を印刷しやすくなる。
かかるシート部材の製造装置であって、前記印刷部は、ノズルから前記インク滴を吐出するヘッドユニットを前記搬送方向に沿って複数有し、前記サポートローラーは、前記搬送方向に隣り合う異なる2つの前記ヘッドユニットの間の位置にそれぞれ設けられており、前記シート部材は、複数の前記サポートローラーの間に架け渡されて支持されている、ことが望ましい。
このようなシート部材の製造装置によれば、シート部材の搬送方向における支持間隔が短くなるため、搬送中のシート部材が撓みにくくなる。そして、サポートローラー間に架け渡されたシート部材の間で印刷が行われるため、インク滴の着弾位置がよりずれにくくなり、良好な画質の画像を印刷しやすくなる。
かかるシート部材の製造装置であって、前記シート部材は、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間の少なくとも一部の領域において、水平面に対して所定の角度の傾斜を有するように支持されつつ搬送され、前記ヘッドユニットは、複数の前記ノズルが同一の平面上に並ぶノズル面と前記シート部材とが平行になるように、前記傾斜に応じて前記ノズル面を傾けて配置されている、ことが望ましい。
このようなシート部材の製造装置によれば、ヘッドユニットのノズル面に設けられた複数のノズルの各々とシート部材との間の距離が等しくなる。すなわち、各ノズルからインク滴が吐出されてからシート部材に着弾するまでの距離が等しくなる。これにより、インク滴の着弾位置のずれが生じにくくなり、良好な画質の画像を印刷しやすくなる。また、また、ヘッドユニットに設けられる複数のヘッド(ノズル列)毎に高さ調整を行う必要がなくなるため、煩雑な調整作業が不要になる。
かかるシート部材の製造装置であって、前記サポートローラーは、前記印刷部に設けられたノズル列と対向しない位置に配置されている、ことが望ましい。
このようなシート部材の製造装置によれば、ノズル(ノズル列)から吐出されたインク滴がシート部材を厚さ方向に貫通してサポートローラーに付着することが抑制される。これにより、サポートローラーの外周面がインクによって汚染されにくくなる。
かかるシート部材の製造装置であって、前記サポートローラーは、動力源から動力を受けて回転駆動される、ことが望ましい。
このようなシート部材の製造装置によれば、シート部材を搬送方向に搬送する力を複数の支持点に分散して作用させることができるようになるため、シート部材に対して局所的な力が集中して作用することが抑制され、シート部材をより安定して搬送しやすくなる。
かかるシート部材の製造装置であって、前記サポートローラーの外周面と当接して前記外周面に付着したインクを除去するクリーニング機構を有する、ことが望ましい。
このようなシート部材の製造装置によれば、サポートローラーの外周面にインクが付着した場合であっても、クリーニングを行うことで、該サポートローラーに付着したインクによってシート部材が汚染されてしまうことを抑制することができる。
かかるシート部材の製造装置であって、前記第2の搬送ローラーの前記搬送方向下流側には、前記シート部材に対して所定の処理を実施する機器が設けられており、前記第1の搬送ローラーについて水平面内における回転軸の傾きが変更されることにより、前記シート部材の斜行が調整される、ことが望ましい。
このようなシート部材の製造装置によれば、搬送方向上流側に配置された第1の搬送ローラーによって搬送方向下流側におけるシート部材の斜行を抑制できるため、第2の搬送ローラーの搬送方向下流側、すなわち所定の処理を実施する機器が配置された位置において安定した搬送を行うことができる。
かかるシート部材の製造装置であって、前記搬送部において、前記第1の搬送ローラーに巻き付いている前記シート部材の長さよりも、前記第2の搬送ローラーに巻き付いている前記シート部材の長さの方が長い、ことが望ましい。
このようなシート部材の製造装置によれば、これにより、第1の搬送ローラーよりも第2の搬送ローラー側でシート部材に対してより大きな摩擦力が作用するようになる。これにより、第2の搬送ローラーの回転力をより効率的にシート部材に伝えやすくなるため、所定の機器が設けられている第2の搬送ローラーの搬送方向下流側においてシート部材をより安定して搬送できるようになる。
また、第1の搬送ローラー及び前記第1の搬送ローラーよりも搬送方向の下流側に設けられた第2の搬送ローラーによって吸収性物品に係るシート部材を支持しつつ前記搬送方向に搬送することと、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に設けられたサポートローラーによって前記シート部材を支持することと、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に配置されたインク吐出装置から前記シート部材に対してインク滴を吐出して画像を印刷することと、を有するシート部材の製造方法であって、前記第1の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、かつ、前記第2の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、前記第1の搬送ローラー及び前記第2の搬送ローラーのうち少なくとも一方について水平面内における回転軸の傾きが変更されることにより、前記シート部材の斜行が調整される、ことを特徴とするシート部材の製造方法が明らかになる。
このようなシート部材の製造方法によれば、吸収性物品の製造ラインにおいてシート部材に画像をインクジェット印刷する際に、シート部材が斜行しないようにしつつ、搬送方向に適度な張力を作用させることで該シート部材を安定して搬送することができる。これにより、インク滴の着弾位置がずれにくくなり、良好な画質の画像が印刷されたシート部材を製造することができる。
===実施形態===
まず、本実施形態に係るシート部材によって形成される吸収性物品の一例としてパンツ型おむつ1(以下、単に「おむつ1」とも呼ぶ)の基本構造、及び、シート部材の製造ラインLMについて説明する。
<おむつ1の基本構造>
図1は、パンツ型のおむつ1の概略斜視図である。図2は、展開状態のおむつ1を肌側から見た概略平面図である。図3は、展開状態のおむつ1を分解して示す概略斜視図である。以下の説明では、おむつ1が着用者に装着された際に、当該着用者の肌側に位置すべき側のことを単に「肌側」と言い、他方、着用者の非肌側に位置すべき側のことを単に「非肌側」と言う。
おむつ1は、所謂2ピースタイプのおむつである。すなわち、同おむつ1は、尿などの排泄液を吸収する吸収性本体3を第1部品として有する。そして、吸収性本体3の非肌側面を覆って設けられ、おむつ1の外装をなす平面視略砂時計形状の外装シート7を第2部品として有する。
吸収性本体3は、排泄液を吸収する吸収性コア3cを有する。吸収性コア3cは、パルプ繊維等の液体吸収性繊維や高吸収性ポリマー等の液体吸収性粒状物を、所定形状(例えば長方形形状)に成形したものである。吸収性コア3cの肌側面には、当該面を覆うように不織布等の液透過性のトップシート4が設けられており、同様に、同吸収性コア3cの非肌側面には、当該面を全面に亘って覆うようにフィルム等の液不透過性の防漏シート5が設けられている。
外装シート7は、図2の展開状態においては、平面視略砂時計形状の柔軟なシートであり、同シート7は、互いに直交する三方向として、厚さ方向と長手方向と幅方向とを有している。また、当該外装シート7は、長手方向に関して三つの部分7f,7b,7cに区分される。すなわち、外装シート7は、着用者の腹側に配される腹側部7fと、着用者の背側に配される背側部7bと、着用者の股間に配される股下部7cとに区分される。
図3に示すように、外装シート7には、二層構造の所謂ラミネートシートが使用されている。すなわち、当該外装シート7は、おむつ1の着用時に着用者の肌側を向いて内層をなす内層シート8と、同着用時に非肌側を向いて外層をなす外層シート9とを有する複合シートである。かかる内層シート8と外層シート9とは、厚さ方向に重ね合わせられつつ接着又は溶着等で接合される。なお、この例では、内層シート8と外層シート9との接合部が非連続に分散してなる所定の接合パターン(不図示)で溶着されている。
内層シート8の材料には、おむつ1の幅方向に伸縮性を有した伸縮性シート8が使用されており、他方、外層シート9の材料には、おむつ1の幅方向に低い伸長性の低伸長性シート9が使用されている。そして、伸縮性の内層シート8が幅方向に自然長の2.5倍等の所定の伸長倍率まで伸長された状態(以下、伸長状態とも言う)で、同じく幅方向に張った状態の低伸長性の外層シート9に重ね合わせられて、これら両シート8,9同士は上記の接合パターンで一体的に固定されている。
そのため、かかる伸長状態が解除されると、内層シート8は自身の伸縮性に基づいておむつ1の幅方向に収縮するが、このとき、低伸長性の外層シート9については、複数の皺状におむつ1の幅方向に折れ曲がり、これにより、外層シート9は、内層シート8の収縮に速やかに追従して、幅方向の全長を短くする。そして、その結果、おむつ1に外力が作用しない無負荷状態においては、外装シート7は全体として幅方向に短縮しているとともに、同外装シート7の外面は、外層シート9の折れ曲がりに起因して複数の皺が寄った状態となっている。但し、かかる外装シート7に幅方向の引っ張りの外力を付与すると、上記皺が伸びきるまで当該外装シート7は略弾性的に伸長し得て、これにより、おむつ1の外装シート7は、幅方向に伸縮性を有した仕様となっている。
ちなみに、ここで言う「伸縮性」とは、引っ張りの外力が作用すると、外力の作用方向に略弾性的に伸長するとともに、当該外力が解除されると、略弾性的に収縮する性質のことである。
なお、かかる伸縮性シート8は、望ましくは、以下の条件を満たすと良い。すなわち、短手方向の寸法が25mmの帯状シートの長手方向の両端部をそれぞれ上記短手方向に25mmの全長で均等に把持した状態で、上記両端部をそれぞれ力点として1.0(N)の外力で長手方向に引っ張ったときの伸び率(%)が50%〜300%の範囲の任意値になっているとともに、上記外力を解除して収縮した後に縮まずに残る残留伸び歪み(%)が、0%〜40%の範囲の任意値になっていると良い。また、より望ましくは、上記伸び率が、70%〜200%の範囲の任意値になっているとともに、残留伸び歪みが、0%〜30%の範囲の任意値になっていると良い。ちなみに、上記の伸び率(%)というのは、1.0(N)の外力で引っ張ったときの帯状シートの長さL1から、引っ張る前の無負荷時における帯状シートの長さたる自然長L0を減算してなる減算値ΔL1(=L1−L0)を、上記自然長L0で除算してなる除算値(=ΔL1/L0)の百分率表記値のことである。また、上記の残留伸び歪み(%)というのは、上記の1.0(N)の外力を解除後の長さL2から上記引っ張る前の自然長L0を減算してなる減算値ΔL2(=L2−L0)を、上記の外力で引っ張ったときの長さL1から上記自然長L0を減算してなる減算値ΔL1(=L1−L0)で除算してなる除算値(=ΔL2/ΔL1)の百分率表記値のことである。
また、「低伸長性シート9」とは、上記の伸縮性シート8よりも低い伸長性のシートのことである。すなわち、所定の大きさの引っ張りの外力が作用した際の伸び率(%)が、上記の伸縮性シート8の伸び率(%)よりも低いシートのことである。なお、かかる低伸長性シート9は、望ましくは、以下の条件を満たすと良い。すなわち、短手方向の寸法が25mmの帯状シートの長手方向の両端部をそれぞれ上記短手方向に25mmの全長で均等に把持した状態で、上記両端部をそれぞれ力点として1.0(N)の外力で長手方向に引っ張ったときの伸び率(%)が0%〜20%の範囲の任意値になっていると良い。また、より望ましくは、上記伸び率が、0%〜10%の範囲の任意値になっていると良い。
本実施形態において、伸縮性シート8及び低伸長性シート9は不織布によって構成されているものとして説明を行う。但し、伸縮性シート8及び低伸長性シート9は織布等、他のシートによって構成されていても良い。
伸縮性シート8に利用可能な不織布の具体例については、略弾性を示す熱可塑性エラストマー製繊維と、略非弾性を示す熱可塑性樹脂製繊維とを有した不織布に対してギア延伸処理等の適宜な延伸処理を施した不織布を例示できる。すなわち、かかる延伸処理を行うことによって、不織布に含まれる略非弾性の熱可塑性樹脂製繊維を塑性変形させたり、同繊維同士の接合点を破壊させたりすれば、熱可塑性エラストマー製繊維の略弾性的な伸縮変形を阻害しにくい構造に当該不織布を変化させることができて、これにより、当該不織布の伸縮性が発現されて、伸縮性シート8として使用可能な状態となる。
このような伸縮性シート8は複数の繊維が無作為に絡み合った状態で構成されているため、微視的に見ると当該伸縮性シート8は繊維間に複数の空隙を有する構造となっている。そして、その表面には繊維が密に絡み合っている部分と、繊維が粗に絡み合っている部分とが存在する。すなわち、伸縮性シート8は粗密を有する構造である。そのため、伸縮性シート8の両端部をそれぞれ短手方向に均等に把持した状態で長手方向に引っ張った場合であっても、短手方向の全領域が均等に伸びるわけではなく、部分的に粗密が大きくなり、空隙が大きくなる部分が発生する。
低伸長性シート9に利用可能な不織布の具体例については、PE、PP、ポリエステル、ポリアミドなどの繊維からなるスパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンボンド不織布とメルトブローン不織布とスパンボンド不織布とを積層してなる所謂SMS不織布、エアスルー不織布等を例示できる。なお、繊維の構造については、何等上述の如き単一の熱可塑性樹脂からなる単独繊維に限るものではない。また、低伸長性シート9も絡み合った繊維間に複数の空隙を有する構造である。
図3に示すように、吸収性本体3は、外装シート7の肌側において接合部Jにて接合される。そして、吸収性本体3が取り付けられた外装シート7は、股下部7cにて二つ折りされて腹側部7fと背側部7bとが重ね合わせられる。そして、この重ね合わせられた状態において、腹側部7fと背側部7bとが幅方向の各端部7eWでそれぞれ接合されることにより、図1に示すような胴周り開口部HBと一対の脚周り開口部HL,HLとが形成されたパンツ型のおむつ1の形態にされる。
本実施形態のパンツ型のおむつ1では、外装シート7に所定の文字や模様、キャラクター等からなる画像Gが印刷されている(図1参照)。当該画像Gによって、おむつ1の外観上のデザインを向上させると共に、おむつ1に関する情報(例えば、商品名やおむつ1の前後を指示する情報)を使用者が視覚的に認識することを可能としている。
<外装シート7の製造方法>
図4は、おむつ1を構成する外装シート7を製造する製造ラインLMの概略側面図である。製造ラインLMは、伸縮性シート8の連続シート8A(以下、伸縮性連続シート8Aとも言う)及び低伸長性シート9の連続シート9A(以下、低伸長性連続シート9Aとも言う)を材料として用いて、外装シート7が幅方向に連続してなる連続シート7A(以下、外装連続シート7Aとも言う)を生成する。製造ラインLMは、搬送機構CVと、印刷部10と、乾燥部30と、シート部材接合部50とを備えている。
搬送機構CVは、伸縮性連続シート8A(内装シート8)または低伸長性連続シート9A(外装シート9)、若しくはその両方を所定の搬送経路に沿って連続して搬送する搬送部である。搬送機構CVとしては、例えば、搬送ローラーや、載置面たるベルト面に吸着保持機能を有したサクションベルトコンベア等が使用される。本実施形態の搬送機構CVにおいて、低伸長性連続シート9Aは、おむつ1の幅方向に相当する方向を搬送方向に揃えながら搬送方向に一列に並んだ状態で搬送される。同様に、伸縮性連続シート8Aも、おむつ1の幅方向に相当する方向を搬送方向に揃えながら搬送方向に一列に並んだ状態で搬送される。
また、以下の説明では、製造ラインLM上に設定された上記の搬送方向のことを「MD方向」とも言う場合がある。MD方向は、シートの種類によって異なる方向になり得るとともに、同じシートであっても搬送場所によって異なる方向になり得る。また、MD方向と直交する方向の2方向のうちの一方を「CD方向」と言う場合があり、他方を「Z方向」と言う場合がある。CD方向は、各シートの幅方向と平行な方向であり、図4の紙面に垂直な方向である。また、Z方向は、各シートの厚さ方向と平行な方向である。
(印刷部10)
印刷部10は、低伸長性連続シート9Aが搬送機構CVによってMD方向下流側へ搬送される過程で、低伸長性連続シート9Aに画像Gを印刷する。本実施形態の印刷部10は、多数のノズルNzからインク滴を吐出し、低伸長性連続シート9Aに着弾したインク滴(ドット)によって画像Gを形成するインク吐出装置(インクジェット印刷装置)である。印刷部10は、ヘッドユニット12と、印刷制御部13とを有する。図5は、印刷部10のヘッドユニット12の構成を表す側面図である。図6は、ヘッドユニット121及びノズルNzの配置について説明する図である。
ヘッドユニット12は、CD方向に並ぶ複数のノズルNzを有し、各ノズルNzからインク滴を吐出するインク吐出ユニットである。本実施形態の印刷部10では、MD方向に沿って4つのヘッドユニット12が並んで配置されており、各ヘッドユニット12はそれぞれイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクを吐出する。なお、ヘッドユニット12が複数色のインクを吐出可能でも良い。また、ヘッドユニット12の配置数は4つには限られない。
各ヘッドユニット12は、MD方向に沿って並ぶ複数のヘッド121を有する。図6の例では、MD方向に沿って4つのヘッド121が配置されている。そして、ヘッド121はCD方向に沿って千鳥列状に配置された複数の短尺ヘッド121sを有する。図6の例では、CD方向に沿って4つのヘッド短尺ヘッド121sが配置されている。なお、一つのヘッドユニット12に備えられるヘッド121の数や、一つのヘッド121に備えられる短尺ヘッド121sの数は図6の例には限られない。各短尺ヘッド121sは、CD方向に並ぶ複数のノズルNzを有している。これにより、ヘッドユニット12は、被印刷媒体である低伸長性連続シート9Aの幅方向の全領域に対してインクを吐出することができる。なお、各ノズルNzはヘッドユニット12下端部の同一平面上に配置されており、低伸長性連続シート9Aに対して厚さ方向の同じ位置(高さ)からインク滴を吐出することができるようになっている。印刷部10のヘッドユニット12でノズルが配置されている平面をノズル面とも呼ぶ(図5参照)。ヘッド121によるインク滴の吐出方式は、圧電素子を用いた圧電方式でも良いし、ヒーターを用いたサーマル方式でも良いし、他の方式でも良い。
印刷制御部13は、印刷部10の動作を制御する制御部である。例えば、印刷制御部13は、ヘッドユニット12を制御することによって、ヘッドユニット12の各ノズルNzから吐出されるインク滴の吐出タイミングや吐出量などを制御する。
(乾燥部30)
乾燥部30は、印刷部10よりもMD方向下流側に設けられ、画像Gが印刷された伸長性連続シート9Aに乾燥エアを吹き付けることによって、インクを乾燥させる。乾燥部30は、乾燥室31と、搬送ベルト32と、複数の吹出口33と、加圧チャンバー34とを有する(図4参照)。
乾燥室31内は高温に保たれており、低伸長性連続シート9Aは搬送ベルト32に吸着保持された状態で乾燥室31内を通過する際に、乾燥エアを吹き付けられる。乾燥エアは除湿され所定の温度(例えば80°程度)に加熱された空気であり、加圧チャンバー34から供給され、吹出口33から噴射される。吹出口33は、MD方向に所定の幅を有する開口がCD方向に延びたスリット状の開口部であり、低伸長性連続シート9Aに向けて厚さ方向に均一な乾燥エア(加熱エア)を噴出することができる。本実施形態の乾燥部30では、図4に示されるように、複数の吹出口33が低伸長性連続シート9Aの画像が印刷された側の面(以下、印刷面とも呼ぶ)と対向するように配置されており、印刷面に向けて乾燥エアを吹き付けることができる。各吹出口33から噴射された乾燥エアは、厚さ方向の下側から上側に向かって低伸長性連続シート9Aを貫通するように流れ、低伸長性連続シート9Aの内部まで加熱し、インクを乾燥させる。その際、印刷面に近いほど繊維に付着したインク量が多いため、印刷面側から乾燥エアを吹き付けることにより、インクを効率よく乾燥させることができる。但し、反対側から(すなわち、上側から下側へ)乾燥エアが吹き付けられるのであっても良い。
また、乾燥部30は他の構成であっても良い。例えば、回転するドラムの外周面に低伸長性連続シート9Aを保持しつつ、ドラムの周囲に配置された複数の吹出口から噴出させた乾燥エアをドラム内部に吸引することで、低伸長性連続シート9Aの厚さ方向に乾燥エアを通過させるドラム型乾燥装置であっても良い。
(シート部材接合部50)
シート部材接合部50は、画像Gが印刷された低伸長性連続シート9Aを、伸長状態の伸縮性連続シート8Aと厚さ方向に重ね合わせて接合し、外装連続シート7Aを生成する。シート部材接合部50は、アンビルローラー51と超音波ホーン52とを有する超音波溶着装置である(図4参照)。
アンビルローラー51には、MD方向に所定の伸長倍率(例えば自然長の2.5倍)で伸長させた伸長状態の伸縮性連続シート8Aと、MD方向に張った状態(塑性変形しない程度の張力を付与した状態)の低伸長性連続シート9Aとが供給される。そして、伸縮性連続シート8Aと低伸長性連続シート9Aとが厚さ方向に重ね合わせた状態でアンビルローラー51の外周面に巻き付けられ、当該アンビルローラー51が回転して伸縮性連続シート8A及び低伸長性連続シート9Aが超音波ホーン52を通過するときに溶着されて、外装連続シート7Aが生成される。
図4に示されるように、本実施形態では低伸長性連続シート9Aの印刷面(画像が印刷された側の面)とは反対側の面に伸縮性連続シート8Aが接合される。これにより、インクによる溶着不良を抑制でき、伸縮性連続シート8Aと低伸長性連続シート9Aとの接合強度を強く保つことができる。なお、低伸長性連続シート9Aの印刷面が伸縮性連続シート8Aの反対側に配置されることによって、低伸長性連続シート9Aの印刷面がおむつ1の外装シート7の非肌側、すなわち、おむつ1の最も外側の面(最外面)に配置されるため(図3参照)、おむつ1の外装シート7の画像Gが色鮮やかに視認できるようになる。
図7は、外装連続シート7Aの生成後からおむつ1の完成までの工程説明図である。製造ラインLMは、脚周り開口部HL(図1参照)となる開口部を外装連続シート7Aに形成する。この開口部は、環状のカッター刃(不図示)によって外装連続シート7Aから打ち抜かれて形成される。次に、伸長状態で搬送されていた外装連続シート7AをMD方向に収縮させる。これにより、外装連続シート7Aの外面に皺が形成される。次に、吸収性本体3が外装連続シート7Aの脚周り開口部HLの間に取り付けられ、外装連続シート7Aが二つ折りされる。二つ折りされた外装連続シート7Aの脚周り開口部HLからCD方向に溶着によってエンドシール部(図1における端部7eW)が形成され、エンドシール部で外装連続シート7Aが分断され、切り離された部分がおむつ1となる。
<印刷時の媒体搬送動作について>
製造ラインLMにおいて、低伸長性連続シート9Aに画像Gを印刷する際の搬送動作について説明する。上述したように、印刷部10では、MD方向に搬送される低伸長性連続シート9Aにインク滴を吐出して着弾させることによってインクジェット印刷を行う。このとき、搬送中の伸長性連続シート9Aが厚さ方向の上下に振動してばたついたり、搬送方向が斜行したりすると、インク滴の着弾位置がずれてしまい印刷画像の画質が悪化するおそれがある。したがって、良好な画質の画像を印刷するためには、低伸長性連続シート9Aが搬送方向に沿って安定して搬送される必要がある。
図8は、製造ラインLMにおいて印刷部10の領域を拡大して表した側面図である。図9は、図8の領域Mについてさらに拡大して表した図である。以下の説明では、製造ラインLMのうち図8の破線で囲まれた区間を便宜的に「印刷区間」とも呼ぶ。印刷区間において、低伸長性連続シート9Aは搬送機構CVの第1搬送ローラーCVp1と、第1搬送ローラーCVp1よりも搬送方向(MD方向)の下流側に設けられた第2搬送ローラーCVp2とによって、MD方向に搬送される。第1搬送ローラーCVp1及び第2搬送ローラーCVp2は共に不図示のモーターの駆動力によって回転駆動されることにより、低伸長性連続シート9Aを支持しつつ所定の速度でMD方向の下流側へ搬送する。なお、本実施形態において第2搬送ローラーCVp2の外径D2は、第1搬送ローラーCVp1の外径D1よりも大きい(D2>D1)。この理由については後で説明する。第1搬送ローラーCVp1及び第2搬送ローラーCVp2の間には、印刷部10(インク吐出装置)が配置されており、低伸長性連続シート9Aが印刷区間を搬送される間にインクジェット印刷が行われる。
また、第1搬送ローラーCVp1及び第2搬送ローラーCVp2の間には、低伸長性連続シート9Aを支持する複数のサポートローラーが設けられている。図8の例では、MD方向に沿って第1サポートローラーSr1、第2サポートローラーSr2、第3サポートローラーSr3が設けられている。本実施形態では、各サポートローラーが低伸長性連続シート9Aを支持する位置の高さ(鉛直方向高さ)が、第1搬送ローラーCVp1が低伸長性連続シート9Aを支持する位置の高さよりも高くなっている。同様に、各サポートローラーが低伸長性連続シート9Aを支持する位置の高さ(鉛直方向高さ)が、第2搬送ローラーCVp2が低伸長性連続シート9Aを支持する位置の高さよりも高くなっている。
例えば図8において、第1搬送ローラーCVp1によって低伸長性連続シート9Aが支持される点を支持点S1、第2搬送ローラーCVp2によって低伸長性連続シート9Aが支持される点を支持点S2とする。また、第1サポートローラーSr1によって低伸長性連続シート9Aが支持される点を支持点S3、第2サポートローラーSr2によって低伸長性連続シート9Aが支持される点を支持点S4、第3サポートローラーSr3によって低伸長性連続シート9Aが支持される点を支持点S5とする。この場合、支持点S3,S4,S5の高さは支持点S1の高さよりも高く、かつ、支持点S2の高さよりも高い。さらに、支持点S4の高さは支持点S3の高さよりも高く、かつ、支持点S5の高さよりも高い。
これにより、第1搬送ローラーCVp1と第2搬送ローラーCVp2との間(すなわち印刷区間)における低伸長性連続シート9Aの搬送経路は、図8に示されるように鉛直上側に凸となったアーチ形状となる。仮に、各支持点が同じ高さであって低伸長性連続シート9Aが水平に支持された状態で印刷区間を搬送されるとすると、低伸長性連続シート9Aに対して厚さ方向の力が作用したときなどに、搬送中の低伸長性連続シート9Aに弛みが生じたり、鉛直上下方向にばたつきが生じたりするおそれがある。これに対して、低伸長性連続シート9Aが図8のようにアーチ状に支持されていれば、低伸長性連続シート9Aに対して支持点S1とS2との間でMD方向の張力が作用するのに加えて、支持点S3〜S5によって鉛直方向上側の成分を含む力(厚さ方向の力)が作用する。その結果、印刷区間全域で低伸長性連続シート9Aに適度な張力が作用して搬送中の弛みやばたつきが抑制されるため、低伸長性連続シート9Aを安定して搬送することができるようになる。
図8に示されるように、各サポートローラーSr1〜Sr3は、MD方向に隣り合って並ぶ異なる2つのヘッドユニット12,12の間にそれぞれ配置されている。すなわち、低伸長性連続シート9Aはサポートローラーの間に架け渡されるようにして支持されつつMD方向に搬送される。これにより、低伸長性連続シート9AのMD方向における支持間隔が短くなるため、搬送中の伸長性連続シート9Aに撓みが生じることを抑制しやすくなる。そして、2つのサポートローラー間に架け渡されて支持されている低伸長性連続シート9AのMD方向の間の位置においてヘッドユニット12によって印刷が行われるので、インク滴の着弾位置がずれにくくなり、良好な画質の画像を印刷しやすくなる。
さらに、印刷区間に配置されるサポートローラーの数を増やしても良い。例えば、図9では、第1サポートローラーSr1と第2サポートローラーSr2との間に、3つのサポートローラーSr4,Sr5,Sr6が設けられている。サポートローラーの数を増やすことにより、低伸長性連続シート9AのMD方向における支持位置の間隔がより短くなるため、撓みを生じにくくすることができる。なお、図9で、サポートローラーSr4,Sr5,Sr6はいずれもヘッドユニット12のノズル列(ヘッド121)と対向しない位置に配置されている。これは、低伸長性連続シート9Aが不織布であるため、インク滴が不織布の繊維間を通過してサポートローラーに付着することを抑制するためである。
但し、このように、サポートローラーをノズル列と対向しない位置に配置した場合であっても、印刷面に着弾したインク滴の一部が低伸長性連続シート9Aの印刷面側から逆側へ厚さ方向に浸透し、サポートローラーの表面(外周面)がインクによって汚染される場合がある。そこで、サポートローラーの外周面に付着したインクを除去するためのクリーニング機構を各サポートローラーに対応して設けておくと良い。図9の例では、各サポートローラーの鉛直方向下側にクリーニング機構40がそれぞれ設けられている。クリーニング機構40は、サポートローラーの外周面に付着したインクを拭い取る拭取部41と、移動部42とを備えている。拭取部41はCD方向に伸びた布状若しくは刷毛状の清掃部であり、移動部42によって鉛直方向の上下に移動する。拭取部41は通常は各サポートローラーと当接しない位置に配置されており、サポートローラーの外周面と定期的若しくは不定期的に当接するように移動して当該外周面に付着したインク汚れ等を拭き取る。例えば、所定時間連続して印刷動作が行われた後や、任意のタイミングでサポートローラーのクリーニングを行う。これにより、サポートローラーに付着したインクによって低伸長性連続シート9Aが汚染されてしまうことを抑制する。また、通常搬送時は拭取部41と各サポートローラーとが接触していないため、低伸長性連続シート9Aの搬送動作は妨げられにくい。
なお、これらのサポートローラー(Sr1〜Sr5)がそれぞれモーター等の動力源から動力を受けて回転駆動され、低伸長性連続シート9AをMD方向に搬送するようにしても良い。このようにすれば、印刷区間中の複数の支持点において低伸長性連続シート9AをMD方向に搬送する力を分散して作用させることができるようになるため、低伸長性連続シート9Aに対して局所的な力が集中して作用することが抑制され、低伸長性連続シート9Aをより安定して搬送しやすくなる。但し、各サポートローラーは低伸長性連続シート9Aと接触することによって受動的に回転するようにしても良い。
また、本実施形態では、低伸長性連続シート9Aの搬送経路に応じて印刷部10のヘッドユニット12の設置角度が調整されている。具体的には、印刷区間においてアーチ形状に傾斜しながら搬送される低伸長性連続シート9Aの表面に対して、ヘッドユニット12のノズル面が略平行となるように、各ヘッドユニット12が搬送経路の傾斜に沿って傾けて設置されている。例えば、図9において、低伸長性連続シート9Aは第1サポートローラーSr1と第2サポートローラーSr2との間で、水平面に対して角度αの傾斜を有するように支持されている。この場合、ヘッドユニット12も当該傾斜に沿って水平面に対して角度αだけ傾けて設置される。これにより、MD方向に沿って並ぶ4つのヘッド121,121,121,121のそれぞれのノズルNzと低伸長性連続シート9Aとの距離とが等しくなる。仮に、ヘッドユニット12のノズル面が水平に配置されていたとすると、MD方向の最も上流側に配置されたヘッド121とMD方向の最も下流側に配置されたヘッド121とでは、各ノズルNzと低伸長性連続シート9Aとの間の距離が異なることになる。すなわち、吐出されたインク滴の飛翔距離が異なるため、インク滴の着弾位置ずれが生じやすくなる。これに対して、図9のように搬送経路の傾きに応じてヘッドユニット12のノズル面を傾けて配置することにより、インク滴が各ノズルNzから吐出されてから低伸長性連続シート9Aに着弾するまでの距離が等しくなる。したがって、インク滴の着弾ずれ等が抑制され、良好な画質の画像を印刷しやすくなる。また、ヘッドユニット12の全体を傾けて設置すれば良いため、ヘッド121毎に高さ調整を行う等の煩雑な調整作業は不要である。
一方、ノズル面の傾斜が大きすぎると、重力の影響などによりインク滴を正確な位置に着弾させることが困難になるおそれがある。したがって、傾きが所定の角度以下となるようヘッドユニット12を設置する必要がある。例えば、水平面に対するノズル面の傾斜角度が30°以下、より好ましくは5°以下となるようにヘッドユニット12を設置するようにする。また、このような設置角度の制限に伴い、低伸長性連続シート9Aの搬送経路の傾斜角度が30°以下、より好ましくは5°以下となるように各サポートローラーが配置される。
このように、印刷区間において低伸長性連続シート9Aをアーチ状に搬送することにより、インク滴の着弾位置をずれにくくして良好な画質の画像を印刷することができるようになる。特に、本実施形態では低伸長性連続シート9Aの厚さ方向上側に印刷面が形成され、当該印刷面の表面には未乾燥状態のインクが大量に付着しているため、印刷面側に搬送ローラーやサポートローラーを設置することが難しい。しかし、低伸長性連続シート9Aを厚さ方向の下側からアーチ形状に支持しつつ搬送することで、サポートローラー等を印刷面側に接触させることなく、安定した搬送動作を実現することができる。
<搬送位置の設定方法>
ここで、製造ラインLMの印刷区間において、低伸長性連続シート9Aを搬送する際のCD方向の位置、すなわち低伸長性連続シート9Aの搬送位置を正確に設定する方法について説明する。当該印刷区間では搬送される低伸長性連続シート9Aに対してインク滴を吐出することによって画像が印刷されるため、印刷を開始する前に、低伸長性連続シート9Aの搬送位置とインク滴を吐出する印刷部10のノズル面との位置関係を調整して、インク滴の着弾ずれを生じにくくしておく必要がある。
搬送位置の設定は、鏡板DRを基準として行われる。鏡板DRは水平面に対して垂直な方向(鉛直方向)に直立する平らな壁板であり、図4において紙面と平行に設けられている。印刷部10や搬送機構CV等の各機器は当該鏡板DRに取り付けられることで、製造ラインLM上の所定の位置に固定される。
図10A〜図10Cは、製造ラインLMにおいて搬送位置を設定する方法について説明する図である。搬送位置を設定する際には、まず鏡板DRの表面から所定の距離hだけ離れた位置に仮想中心線を設定する(図10A参照)。すなわち、仮想中心線は鏡板DRと平行な平面上に設定される直線である。次に、第1搬送ローラーCVp1及び第2搬送ローラーCVp2のCD方向(回転軸方向)の中央位置が仮想中心線と重なるように第1搬送ローラーCVp1及び第2搬送ローラーCVp2を鏡板DRに取り付ける(図10B参照)。例えば、第1搬送ローラーCVp1及び第2搬送ローラーCVp2のCD方向長さを2L1とすると、その中央位置と鏡板DRの表面との間の距離がhとなるように、各搬送ローラーを取り付ける。これにより、低伸長性連続シート9Aを搬送する際のCD方向の中心位置と仮想中心線とが一致するようになる。次に、ヘッドユニット12に設けられている複数のヘッド121について、ノズル列のCD方向の中央位置が仮想中心線と重なるように印刷部10を鏡板DRに取り付ける(図10C参照)。例えば、ヘッド121のCD方向長さを2L2とすると、その中央位置と鏡板DRの表面との間の距離がhとなるように、各ヘッド121を取り付ける。これにより、印刷時のCD方向の中心位置と仮想中心線とが一致するようになる。その結果、低伸長性連続シート9Aを搬送する際のCD方向の中心と印刷時のCD方向の中心とが一致するので、低伸長性連続シート9Aの搬送位置を仮想中心線に沿って正確に設定することができる。このように搬送位置を設定することにより、搬送方向に搬送される低伸長性連続シート9Aに対して、正確な位置にインク滴を着弾させることができるようになる。
しかし、このような調整を行った後であっても、印刷動作を繰り返すうちに、低伸長性連続シート9Aが搬送方向に対して斜行する場合がある。すなわち、低伸長性連続シート9Aが実際に搬送される方向と仮想中心線の方向との間で水平面内において傾き(ずれ)が発生する場合がある。このような斜行が生じると、搬送方向の上流側と下流側とでインク滴の着弾位置にずれが生じ(特にCD方向におけるずれが大きくなる)、印刷画像の画質が悪化する。
そこで、製造ラインLMでは定期的に斜行を修正するための調整作業を行う。図11及び図12は、印刷区間において低伸長性連続シート9Aの斜行を調整する方法について説明する図である。図11Aは、低伸長性連続シート9AがCD方向の鏡板DR側に斜行している場合、すなわち、低伸長性連続シート9Aが水平面内で左側に斜行している状態を示している。この場合、図11Bのように第1搬送ローラーCVp1の水平面内における回転軸の傾きを斜行方向と反対側の方向に変更する。つまり、回転軸を水平面内において右側に傾ける。これにより、低伸長性連続シート9Aを水平面内で右側に傾けて搬送する力が作用し、斜行が修正される。同様に、第2搬送ローラーCVp2の水平面内における回転軸の傾きを斜行方向と反対側の方向に変更するようにしても、斜行を修正することができる。
一方、図12Aは、低伸長性連続シート9AがCD方向の鏡板DRと反対側に斜行している場合、すなわち、低伸長性連続シート9Aが水平面上で右側に斜行している状態を示している。この場合、図12Bのように第1搬送ローラーCVp1の水平面内における回転軸の傾きを斜行方向と反対側の方向に変更する。つまり、図11Bの場合とは逆に回転軸を水平面内で左側に傾けることで、斜行を修正することができる。同様に、第2搬送ローラーCVp2の水平面内における回転軸の傾きを斜行方向に変更するようにしても、斜行を修正することができる。
図13A及び図13Bは、第1搬送ローラーCVp1の水平面内における回転軸の傾きを変更する方法について具体的に説明する図である。図13Aは、第1搬送ローラーCVp1をMD方向に沿って下流側から上流側に向かって見た場合の平面図である。図13Bは、第1搬送ローラーCVp1を鉛直上側から見た場合の水平面における平面図である。図13Aに示されるように、第1搬送ローラーCVp1は、支持具21及び取り付け具22によって鏡板DRに取り付けられている。支持具21は、第1搬送ローラーCVp1の回転軸を回転可能に支持する部材である。取り付け具22は、平板状の取り付け部221と、該取り付け部221と直交して設けられる支持部222とを有し、取り付け部221によって鏡板DRに取り付けられる。そして、支持具21の上面部と取り付け具22の支持部222とがジョイント軸23を介して接続されている。ジョイント軸23は、図13Bに示されるように第1搬送ローラーCVp1のMD方向の中央位置、かつCD方向の中央位置(仮想中心線と重なる位置)に配置され、当該ジョイント軸23を支点として、支持具21は取り付け具22に対して水平面内で回転可能である。
第1搬送ローラーCVp1の水平面内における回転軸の傾きを変更する場合には、該第1搬送ローラーCVp1を支持している支持具21を、取り付け具22に対してジョイント軸23を支点として傾きを変更したい方向に回転させる(図13B参照)。これにより、第1搬送ローラーCVp1は、MD方向及びCD方向の中心位置を支点として水平面内で回転可能となる。なお、支持具21と取り付け具22とは、通常時は互いに動かない(回転しない)ように接続されているため、第1搬送ローラーCVp1の回転軸の傾きを変更する際には、専用の調整器具が用いられる。
第2搬送ローラーCVp2を鏡板DRに取り付ける方法、及び、第2搬送ローラーCVp2の水平面内における回転軸の傾きを変更する方法についても、図13A及び図13Bで説明した方法と同様にして行われる。
また、図4に示されるように、本実施形態の製造ラインLMでは、印刷部10のMD方向下流側に、乾燥部30等、低伸長性連続シート9Aに対して所定の処理を実施する機器が設けられている。そのため、低伸長性連続シート9Aの斜行を調整する際には、第2搬送ローラーCVp2ではなく第1搬送ローラーCVp1について水平面内における回転軸の傾きを変更することが望ましい。第2搬送ローラーCVp2のMD方向下流側にはすぐ乾燥部30が配置されているため、仮に第2搬送ローラーCVp2の回転軸を水平面内で傾けることによってMD方向上流側(印刷区間)おける斜行を調整できたとしても、そのMD方向下流側では低伸長性連続シート9Aの搬送に影響が生じるおそれがある。一方、第1搬送ローラーCVp1によって低伸長性連続シート9Aの斜行を調整すれば、そのMD方向下流側の印刷区間において斜行が発生しにくくなるため、さらにそのMD方向下流側(すなわち第2搬送ローラーCVp2のMD方向下流側)でも、斜行の発生を抑制しやすくなるからである。
また、本実施形態の製造ラインLMでは、第1搬送ローラーCVp1の外径D1よりも第2搬送ローラーCVp2の外径D2が大きくなるようにしている(図4、図8参照)。したがって、低伸長性連続シート9Aが第1搬送ローラーCVp1の外周部に巻きついている長さよりも、第2搬送ローラーCVp2の外周部に巻きついている長さの方が長くなりやすい。これにより、第1搬送ローラーCVp1よりも第2搬送ローラーCVp2側で低伸長性連続シート9Aに対してより大きな摩擦力が作用するようになる。摩擦力が大きいほど搬送ローラーの回転力を効率的に低伸長性連続シート9Aに伝えやすくなるため、第2搬送ローラーCVp2では低伸長性連続シート9Aをより安定して搬送しやすくなる。上述したように第2搬送ローラーCVp2のMD方向下流側には乾燥部30等の機器が設けられているが、第2搬送ローラーCVp2において低伸長性連続シート9Aを安定して搬送できるようにすることで、乾燥工程等も安定して実施しやすくなる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱すること無く、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでも無い。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、インクジェット印刷装置として、ヘッドユニットが固定された所謂ラインプリンタータイプが用いられていたが、MD方向に並ぶ複数のノズルを備えたヘッドがCD方向に往復移動するシリアルタイプのインクジェット印刷装置でも良い。
上述の実施形態では、低伸長性連続シート9Aが被印刷媒体であったが、被印刷媒体は、これに限られるものではなく、不織布以外の被印刷媒体(例えば織布など)にインクジェット印刷が行われても良い。また、パンツ型のおむつ1を構成するシート(低伸長性連続シート9A)が被印刷媒体であったが、他の吸収性物品(例えば、生理用ナプキンや失禁パッド等)を構成するシートに対してインクジェット印刷が行われても良い。
上述の実施形態で説明された製造ラインLMにおいて、印刷部10によって低伸長性連続シート9Aに印刷を行う前に、低伸長性連続シート9Aを加熱する工程を設けても良い。
すなわち、印刷部10のMD方向上流側に、低伸長性連続シート9Aを加熱する加熱部が設けられていても良い。印刷前に低伸長性連続シート9Aを加熱することにより、低伸長性連続シート9Aの繊維間の空隙が拡張され、低伸長性連続シート9Aの表面に着弾したインク滴が当該空隙部を通過しやすくなり、低伸長性連続シート9Aの内部まで浸透しやすくなる。これにより、インクが低伸長性連続シート9Aの表面に残りにくくなるため、画像Gの耐摩擦性を向上させることができる。また、空隙が広がることにより、印刷後の乾燥工程において加熱エアが低伸長性連続シート9Aの厚さ方向を貫通して流れやすくなり、インクの乾燥を促進することができる。例えば、印刷部10の搬送方向上流側で、搬送機構CVを構成する搬送ローラー等にヒーターを設けることで、低伸長性連続シート9Aを効率的に加熱することが可能である。その際、低伸長性連続シート9Aの裏面側と表面側とが加熱されるようにすることで、低伸長性連続シート9Aの温度を均一にすることができる。
さらに、印刷前の加熱を段階的に行うようにしても良い。言い換えると、印刷前加熱工程の前段階として予熱工程を設けても良い。段階的な加熱を行うことにより低伸長性連続シート9Aの急激な温度変化を抑制することができる。
また、乾燥工程30のMD方向下流側、かつシート部材接合部50のMD方向上流側に、低伸長性連続シート9Aを冷却する冷却部が設けられていても良い。低伸長性連続シート9Aは乾燥工程30で乾燥エアを吹き付けられることにより加熱されているため、搬送時の張力等などにより低伸長性連続シート9Aに伸びが生じてしまったり、シート部材接合部50で伸縮性連続シート8Aと接合される際に、伸縮性連続シート8Aのエラストマー成分を破壊してしまったりするおそれがある。そこで、冷却部によって低伸長性連続シート9Aの温度を常温付近まで下げることで、より良質なシート部材(外装連続シート7A)を製造しやすくなる。
1 使い捨ておむつ(吸収性物品、おむつ)、
3 吸収性本体、3c 吸収性コア、
4 トップシート、
5 防漏シート、
7 外装シート、7A 外装連続シート、
7f 腹側部、7b 背側部、7c 股下部、7eW 端部、
8 内層シート(伸縮性シート)、8A 伸縮性連続シート、
9 外層シート(低伸長性シート)、9A 低伸長性連続シート、
10 印刷部(インク吐出装置)、
12 ヘッドユニット、121 ヘッド、121s 短尺ヘッド、
13 印刷制御部、
21 支持具、22 取り付け具、221 取り付け部、222 支持部、
23 ジョイント軸、
30 乾燥部、
31 乾燥室、32 搬送ベルト、33 吹出口、34 加圧チャンバー、
40 クリーニング機構、
41 拭取部、42 移動部、
50 シート部材接合部、
51 アンビルローラー、52 超音波ホーン、
LM 製造ライン、
CV 搬送機構(搬送部)、
CVp1 第1搬送ローラー、
CVp2 第2搬送ローラー、
Sr1 第1サポートローラー、
Sr2 第2サポートローラー、
Sr3 第3サポートローラー、
Sr4〜Sr6 サポートローラー、
S1〜S5 支持点
Nz ノズル
DR 鏡板
上記目的を達成するための主たる発明は、
吸収性物品に係るシート部材の製造装置であって、
水平面に対して垂直な方向に直立する板材からなる鏡板と、
前記シート部材を支持しつつ搬送方向に搬送する第1の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーよりも前記搬送方向の下流側に設けられた第2の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に設けられ前記シート部材を支持するサポートローラーと、を有する搬送部と、
前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に配置されたインク吐出装置から前記シート部材に対してインク滴を吐出して画像を印刷する印刷部と、
を備え、
前記第1の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、かつ、前記第2の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、
前記印刷部に設けられたノズル列の、前記搬送方向と直交する直交方向の中央位置が、前記鏡板の表面から所定の距離だけ離れた位置に設定された仮想中心線と重なっており、
前記第1の搬送ローラー及び前記第2の搬送ローラーのうち少なくとも一方について水平面内における回転軸の傾きが変更されることにより、前記シート部材の斜行が調整される、ことを特徴とするシート部材の製造装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明は、複合シートの製造装置、及び、複合シートの製造方法に関する。
上記目的を達成するための主たる発明は、
吸収性物品に係る複合シートの製造装置であって、
前記複合シートは、前記吸収性物品の着用時に着用者の肌側を向いて内層をなす伸縮性シートと、着用時に非肌側を向いて外層をなす、前記伸縮性シートよりも伸長性の低い低伸長性シートとしてのシート部材を有し、
前記製造装置は
水平面に対して垂直な方向に直立する板材からなる鏡板と、
前記シート部材を支持しつつ搬送方向に搬送する第1の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーよりも前記搬送方向の下流側に設けられた第2の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に設けられ前記シート部材を支持するサポートローラーと、を有する搬送部と、
前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に配置されたインク吐出装置から前記シート部材に対してインク滴を吐出して画像を印刷する印刷部と、
前記第2の搬送ローラーの前記搬送方向下流側に設けられた乾燥部と、
前記乾燥部の前記搬送方向下流側に設けられ、前記シート部材の印刷面とは反対側の面に前記伸縮性シートを接合するシート部材接合部と、
を備え、
前記第1の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、かつ、前記第2の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、
前記印刷部に設けられたノズル列の、前記搬送方向と直交する直交方向の中央位置が、前記鏡板の表面から所定の距離だけ離れた位置に設定された仮想中心線と重なっており、
前記第1の搬送ローラー及び前記第2の搬送ローラーのうち少なくとも一方について、水平面内における回転軸の傾きが変更されることにより、前記シート部材の斜行が調整され、
前記乾燥部は、前記シート部材の印刷面とは反対側の面を吸着保持した状態で乾燥室内を通過させつつ、前記シート部材の印刷面に向けてエアを吹き付ける、ことを特徴とする複合シートの製造装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。

Claims (10)

  1. 吸収性物品に係るシート部材の製造装置であって、
    前記シート部材を支持しつつ搬送方向に搬送する第1の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーよりも前記搬送方向の下流側に設けられた第2の搬送ローラーと、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に設けられ前記シート部材を支持するサポートローラーと、を有する搬送部と、
    前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に配置されたインク吐出装置から前記シート部材に対してインク滴を吐出して画像を印刷する印刷部と、
    を備え、
    前記第1の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、かつ、前記第2の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、
    前記第1の搬送ローラー及び前記第2の搬送ローラーのうち少なくとも一方について水平面内における回転軸の傾きが変更されることにより、前記シート部材の斜行が調整される、ことを特徴とするシート部材の製造装置。
  2. 請求項1に記載のシート部材の製造装置であって、
    前記搬送部は、前記搬送方向に沿って並ぶ第1のサポートローラーと第2のサポートローラーと第3のサポートローラーとを有し、
    前記第1のサポートローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記第2のサポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、かつ、前記第3のサポートローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記第2のサポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高い、ことを特徴とするシート部材の製造装置。
  3. 請求項1または2に記載のシート部材の製造装置であって、
    前記印刷部は、ノズルから前記インク滴を吐出するヘッドユニットを前記搬送方向に沿って複数有し、
    前記サポートローラーは、前記搬送方向に隣り合う異なる2つの前記ヘッドユニットの間の位置にそれぞれ設けられており、
    前記シート部材は、複数の前記サポートローラーの間に架け渡されて支持されている、ことを特徴とするシート部材の製造装置。
  4. 請求項3に記載のシート部材の製造装置であって、
    前記シート部材は、前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間の少なくとも一部の領域において、水平面に対して所定の角度の傾斜を有するように支持されつつ搬送され、
    前記ヘッドユニットは、複数の前記ノズルが同一の平面上に並ぶノズル面と前記シート部材とが平行になるように、前記傾斜に応じて前記ノズル面を傾けて配置されている、ことを特徴とするシート部材の製造装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のシート部材の製造装置であって、
    前記サポートローラーは、前記印刷部に設けられたノズル列と対向しない位置に配置されている、ことを特徴とするシート部材の製造装置。
  6. 請求項5に記載のシート部材の製造装置であって、
    前記サポートローラーは、動力源から動力を受けて回転駆動される、ことを特徴とするシート部材の製造装置。
  7. 請求項5または6に記載のシート部材の製造装置であって、
    前記サポートローラーの外周面と当接して前記外周面に付着したインクを除去するクリーニング機構を有する、ことを特徴とするシート部材の製造装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のシート部材の製造装置であって、
    前記第2の搬送ローラーの前記搬送方向下流側には、前記シート部材に対して所定の処理を実施する機器が設けられており、
    前記第1の搬送ローラーについて水平面内における回転軸の傾きが変更されることにより、前記シート部材の斜行が調整される、ことを特徴とするシート部材の製造装置。
  9. 請求項8に記載のシート部材の製造装置であって、
    前記搬送部において、前記第1の搬送ローラーに巻き付いている前記シート部材の長さよりも、前記第2の搬送ローラーに巻き付いている前記シート部材の長さの方が長い、ことを特徴とするシート部材の製造装置。
  10. 第1の搬送ローラー及び前記第1の搬送ローラーよりも搬送方向の下流側に設けられた第2の搬送ローラーによって吸収性物品に係るシート部材を支持しつつ前記搬送方向に搬送することと、
    前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に設けられたサポートローラーによって前記シート部材を支持することと、
    前記第1の搬送ローラーと前記第2の搬送ローラーとの間に配置されたインク吐出装置から前記シート部材に対してインク滴を吐出して画像を印刷することと、
    を有するシート部材の製造方法であって、
    前記第1の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、かつ、前記第2の搬送ローラーが前記シート部材を支持する位置よりも前記サポートローラーが前記シート部材を支持する位置の方が高く、
    前記第1の搬送ローラー及び前記第2の搬送ローラーのうち少なくとも一方について水平面内における回転軸の傾きが変更されることにより、前記シート部材の斜行が調整される、ことを特徴とするシート部材の製造方法。
JP2015523329A 2014-12-15 2014-12-15 複合シートの製造装置、及び、複合シートの製造方法 Expired - Fee Related JP5799191B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2014/083133 WO2016098157A1 (ja) 2014-12-15 2014-12-15 シート部材の製造装置、及び、シート部材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5799191B1 JP5799191B1 (ja) 2015-10-21
JPWO2016098157A1 true JPWO2016098157A1 (ja) 2017-04-27

Family

ID=54348670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015523329A Expired - Fee Related JP5799191B1 (ja) 2014-12-15 2014-12-15 複合シートの製造装置、及び、複合シートの製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5799191B1 (ja)
WO (1) WO2016098157A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11447893B2 (en) 2017-11-22 2022-09-20 Extrusion Group, LLC Meltblown die tip assembly and method
CN111483857B (zh) * 2020-04-17 2021-10-01 重庆东登科技有限公司 卷材用正反向纠偏装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4518584B2 (ja) * 1998-11-06 2010-08-04 株式会社ミヤコシ インクジェットプリンタ
JP2006076784A (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2008126516A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 画像記録装置
JP4251223B2 (ja) * 2007-03-28 2009-04-08 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置
JP5277051B2 (ja) * 2009-04-03 2013-08-28 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品に係る複合シートの製造方法、及び製造装置
EP2419276B1 (en) * 2009-04-15 2017-01-18 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Counteracting expansion effects of moisture on media within fluid-ejection device
JP5631051B2 (ja) * 2010-05-10 2014-11-26 キヤノン株式会社 プリント装置
JP5557637B2 (ja) * 2010-07-27 2014-07-23 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品に係る連続シートの蛇行修正装置
JP2012200875A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Seiko Epson Corp 画像形成装置及び画像形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016098157A1 (ja) 2016-06-23
JP5799191B1 (ja) 2015-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4312140B2 (ja) 通気性シートの製造方法及び吸収性物品の製造方法
US11129756B2 (en) Apparatuses and methods for making absorbent articles
US9944073B2 (en) Method and apparatus for inkjet printing absorbent article components at desired print resolutions
RU2005123706A (ru) Высокоскоростная струйная печать на рулонных материалах или на готовых продуктах
JP6149635B2 (ja) 弾性伸縮部材の切断装置及び使い捨ておむつの製造方法
JP5623021B2 (ja) 塗布装置
JP5799191B1 (ja) 複合シートの製造装置、及び、複合シートの製造方法
JP4633020B2 (ja) パンツ型使い捨て吸収性物品の製造方法
JP5978405B1 (ja) 吸収性物品の製造方法、及び、吸収性物品の製造装置
WO2018136391A1 (en) Method and apparatus for weighted random pattern printing on absorbent article components
JP5866482B1 (ja) 乾燥装置及び乾燥方法
JP5914566B2 (ja) 複合シート製造方法、及び、複合シート製造装置
JP5842081B1 (ja) シート部材の製造方法、及び、シート部材製造装置
JP5830630B1 (ja) シート製造方法及び乾燥方法
JP6676664B2 (ja) 吸収性物品に係るシート状部材の製造方法、及び製造装置
JP5866485B1 (ja) 複合シート製造方法、及び、複合シート製造装置
US10369809B2 (en) Method and apparatus for digitally printing absorbent article components
JP5836034B2 (ja) 接着剤の塗布方法
JP2006130042A (ja) 使い捨て吸収性物品およびその製造方法
JP6823406B2 (ja) 伸縮シート及び吸収性物品の製造方法並びに製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150728

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150824

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5799191

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees