JPWO2016092803A1 - 電気化学測定デバイスおよび当該電気化学測定デバイスを備える電気化学測定装置 - Google Patents

電気化学測定デバイスおよび当該電気化学測定デバイスを備える電気化学測定装置 Download PDF

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Abstract

より正確に測定することが可能な電気化学測定デバイスおよび当該電気化学測定デバイスを備える電気化学測定装置を得る。電気化学測定デバイス(20)は、基台部(30)と、基台部(30)に設けられ、被測定物を載置可能な載置部(31)と、を備えている。また、電気化学測定デバイス(20)は、基台部(30)における載置部(31)の近傍に設けられた電極部(40)と、基台部(30)の表面(30a)に設けられ、電極部(40)に電気的に接続された配線部と、配線部を覆う絶縁体と、を備えている。そして、電気化学測定デバイス(20)の基台部(30)に、突出部(70)を絶縁体よりも突出するように設けた。

Description

本開示は、電気化学測定デバイスおよび当該電気化学測定デバイスを備える電気化学測定装置に関する。
受精卵等の細胞や組織などの生体試料(被測定物)は、その内部と外部の間に様々な物質を輸送して活動を行っている。たとえば、心筋細胞はKイオン、Naイオン、Caイオン等の輸送を行うことで電気信号や化合物による情報伝達を行い、心臓の脈動を制御している。また、受精卵は周辺の酸素を呼吸によって細胞内部に取り込み、取り込んだ酸素を消費しながら卵胞内部で分割を行っている。このような生体試料の活動状況を測定するための手段として、これら生体試料を電気化学測定デバイスに保持し、生体試料の周辺で発生する物理化学的な状態変化を電気的に測定する方法が知られている。これらは、モデル細胞による新薬候補化合物の薬理テストや、受精卵の活性を検査する方法として用いられている。
受精卵の呼吸活性を測定する方法としては、例えば、マイクロマニピュレータやマイクロピペットで受精卵を捕捉し、受精卵の近傍の酸素濃度を、作用電極(電極)を用いて電気化学測定を行う方法がある。この方法を用いることにより、受精卵の呼吸活性を定量できる。
上記の電気化学測定方法は、走査型電気化学顕微鏡(Scanning Electrochemical Microscopy、SECM)を基に構成されているため、プローブの作用電極(電極)を被測定物としての生体試料、例えば、受精卵近傍に近づける操作を行う必要がある。しかしながら、この作用電極(電極)の操作は手動により行う必要があるため操作性に問題があり、作業者の技術によりばらつきが生じるという課題があった。
一方で、操作性を向上させる手段として、基板上に微小な作用電極(電極)を設置したプレーナー型の電気化学測定デバイスが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1では、電気化学測定デバイスは、基板と、基板に設けられ、生体試料(被測定物)を載置可能な載置部と、載置部近傍に設けられた電極と、電極が露出するように基板の表面を覆う絶縁膜と、を有している。そして、電気化学測定デバイスの基板の周囲に周壁部を設けることで、溶液を保持するための空間(ウェル)を有する電気化学測定装置を形成している。
この電気化学測定装置の載置部に受精卵(被測定物)を載置することで、受精卵が電極の近傍に設置されることとなって、受精卵近傍の酸素濃度を電気化学的に容易に計測でき、受精卵の呼吸活性を容易に定量することができるようになる。
特開2010−121948号公報
本開示は、より正確に測定することが可能な電気化学測定デバイスおよび当該電気化学測定デバイスを備える電気化学測定装置を得ることを目的とする。
本開示にかかる電気化学測定デバイスは、基台部と、基台部に設けられ、被測定物を載置可能な載置部と、基台部における載置部の近傍に設けられた電極部と、基台部の表面に設けられ、電極部に電気的に接続された配線部と、配線部を覆う絶縁体と、基台部に、絶縁体よりも突出するように設けられた突出部と、を備えることを特徴としている。
本開示によれば、より正確に測定することが可能な電気化学測定デバイスおよび当該電気化学測定デバイスを備える電気化学測定装置を得ることができる。
本開示の第1実施形態にかかる電気化学測定デバイスを示す上面図である。 図1におけるII−II線に沿って切った断面図である。 本開示の第1実施形態にかかる電気化学測定装置の製造方法を模式的に示す図であって、電気化学測定デバイスの上部にピンを押し当てた状態を示す断面図である。 本開示の第1実施形態にかかる電気化学測定装置の製造方法を模式的に示す図であって、電気化学測定デバイスの上部にピンを押し当てて、電気化学測定デバイスの周縁部に周壁部を形成した状態を示す断面図である。 本開示の第1実施形態にかかる電気化学測定装置の製造方法を模式的に示す図であって、ピンを取り除いて、電気化学測定装置が形成された状態を示す断面図である。 本開示の第1実施形態の変形例にかかる突出部を示す図であって、第1変形例にかかる突出部を示す上面図である。 本開示の第1実施形態の変形例にかかる突出部を示す図であって、第2変形例にかかる突出部を示す上面図である。 本開示の第1実施形態の変形例にかかる突出部を示す図であって、図7におけるVIIIA−VIIIA線に沿って切った断面図である。 本開示の第1実施形態にかかる突出部の、第3変形例にかかる、図8AにおけるVIIIA−VIIIA断面図に対応する断面図である。 本開示の第1実施形態にかかる突出部の、第4変形例にかかる、図8AにおけるVIIIA−VIIIA断面図に対応する断面図である。 本開示の第2実施形態にかかる電気化学測定デバイスを示す上面図である。 本開示の第3実施形態にかかる電気化学測定デバイスを示す上面図である。 図10のXI−XI線に沿って切った断面図である。 本開示の第4実施形態にかかる電気化学測定デバイスを示す上面図である。 本開示にかかる電気化学測定装置の使用を模式的に示す断面図である。 従来の電気化学測定装置の製造方法を模式的に示す図であって、電気化学測定デバイスの上部にピンを押し当てた状態を示す断面図である。 従来の電気化学測定装置の製造方法を模式的に示す図であって、電気化学測定デバイスの上部にピンを押し当てて、電気化学測定デバイスの周縁部に周壁部を形成した状態を示す断面図である。 従来の電気化学測定装置の製造方法を模式的に示す図であって、ピンを取り除いて、電気化学測定装置が形成された状態を示す断面図である。
本開示に係る発明の実施の形態の説明に先立ち、従来技術に関する問題点を以下に説明する。
従来の電気化学測定装置の製造を簡素化するには、図14〜図16に示す方法で製造されるのが一般的である。
具体的には、まず、絶縁膜130bが形成された基板130の表面130aに、載置部131および電極140を形成するとともに、電極140の表面140aの少なくとも一部が露出するように電極140を絶縁体160で覆うことで、電気化学測定デバイス120を形成する。
次に、電気化学測定デバイス120の表面120a上にピン180を載置する(図14参照)。このとき、ピン180の下面180aが絶縁体160の表面160aに当接するようにピン180を載置している。したがって、図14に示す状態では、ピン180が絶縁体160に押し当てられた状態となっている。
次に、ピン180が絶縁体160に押し当てられた状態で、基板130およびピン180の周囲に樹脂を流し込み、基板130の周囲に周壁部111を形成する(図15参照)。なお、周壁部111は、図示せぬ金型を用いて形成される。
その後、ピン180を引き抜くことで、溶液を保持するためのウェル112を有する電気化学測定装置110が形成される(図16参照)。
しかしながら、上記従来の方法では、絶縁体160がピン180によって押圧された状態で、周壁部111が形成されるようになっている。そのため、電気化学測定装置110の形成時に絶縁体160に大きな外力がかかってしまい、絶縁体160が損傷を受けてしまうことがある。そして、絶縁体160が損傷してしまうと、所望の電気信号が得られなくなってしまうため、正確に測定することができなくなってしまうことがある。
このように、上記従来の技術では、正確に測定することができなくなってしまうおそれがあった。
以下、本開示にかかる発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
以下では、電気化学測定デバイスおよび電気化学測定装置として、受精卵等の細胞や組織などの生体試料の活動状態の検査、解析に用いられるものを例示する。また、以下では、基板表面が上方を向くように基板を配置した状態で上下方向を規定して説明する。
また、以下の複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
電気化学測定デバイス(生体試料測定用の電気化学測定デバイス)20は、図1および図2に示すように、基板(基台部)30と、基板(基台部)30に設けられ、生体試料(被測定物)を載置可能な試料載置部(載置部)31と、を備えている。なお、図1は電気化学測定デバイス20の上面図である。また、図2は図1においてII−II線に沿って切った断面図である。
この基板30は、略矩形板状に形成されており、例えば、ガラス、樹脂、シリコン、セラミックなどで形成することができる(本実施形態では、シリコンを用いて形成した基板30を例示している)。なお、基板30の形状は、矩形状に限られるものではなく、円形や多角形等様々な形状とすることができる。また、基台部は、板状の基板に限られるものではなく、試料載置部31が形成されるとともに、後述する電極部40が形成される面を有していれば、いかなる形状をしていてもよい。
試料載置部31は、例えば、基板30の表面30aに設けられる窪みとすることができる。そして、窪みの形状としては、例えば、円柱状や多角柱状とすることができる。本実施形態では、図1および図2に示すように、基板30の表面30aの略中央部に、円柱状の窪みを形成することで、基板30に試料載置部31を形成している。
この試料載置部31の深さは、生体試料の高さの半分以下であることが好ましい。このように、試料載置部31の深さを生体試料の高さの半分以下とすれば、生体試料が試料載置部31から露出するため、電極部40による酸素濃度などの物理化学的な状態変化を検出しやすくすることができる。ただし、試料載置部31の深さは生体試料の大きさに応じて自由に設定することができ、生体試料の高さの半分以下に限定されるものではない。
また、試料載置部31の壁面31aと試料載置部31の底面31bに親水処理を施すようにするのが好ましい。こうすれば、試料載置部31の壁面31aと底面31bとが親水性を有することになり、試料載置部31の内部に溶液が容易に注入されて気泡等が残留してしまうのを抑制することができるようになる。この壁面31aと底面31bの親水処理は、例えばアッシング処理などにより行うことができる。
なお、試料載置部の壁面が底面に対して90°以上180°以下の角度を有するテーパ形状とすることで、生体試料をより確実に固定できるようにしてもよい。また、試料載置部の形状を、円錐状や多角形状とすることで、生体試料をより確実に固定できるようにしてもよい。
さらに、電気化学測定デバイス20は、基板(基台部)30における試料載置部(載置部)31の近傍に設けられ、かつ基板30より突出した電極部40を備えている。この電極部40は、少なくとも一部が基板(基台部)30における試料載置部(載置部)31の近傍に設けられていればよく、全ての電極部を基板(基台部)30における試料載置部(載置部)31の近傍に設ける必要はない。
なお、基板30が導体あるいは半導体の場合、基板30と電極部40との間には絶縁層を設けることが好ましい。この絶縁層は、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、有機物等で構成することができる。本実施形態では、基板30としてシリコン基板を用いており、基板30の表面30a側には、二酸化ケイ素で形成された絶縁部30bが形成されている。そして、この絶縁部30bによって電極部40と基板本体30cとが絶縁されるようにしている。
この電極部40として、本実施形態では、平面視で略C字状の第1のリング電極41が、基板30の表面30a上に、試料載置部31を囲むように設けられている。第1のリング電極41は、試料載置部31を中心とした同心円状に配置するのが好ましい。なお、本実施形態では、第1のリング電極41として、リングの一部が途切れた構成をしているものを例示しているが、第1のリング電極41の形状を、リングがつながった略O字状としてもよい。
そして、第1のリング電極41は、例えば、白金、金、銀などの貴金属で構成することができる。また、第1のリング電極41を、炭素、コバルト酸リチウムなどの、電池の電極材料として一般的に使用される材料で構成することも可能である。すなわち、第1のリング電極41の材料は、測定時の培養液の組成や必要な電圧、電流等を考慮して適宜選択することができる。
また、電気化学測定デバイス20は、基板(基台部)30の表面30aに設けられ、電極部40に電気的に接続された配線部50を備えている。
本実施形態では、配線パターン51の一端に位置する第1の電極露出部51aがC字状に形成された第1のリング電極41の一端41cに接続されており、この配線パターン51は、第1の電極露出部51aから試料載置部31側とは反対側(試料載置部31の径方向外側)に向けて直線状に延設されている。なお、配線パターン51の形状は、直線状に限られるものではない。
また、電気化学測定デバイス20は、配線部50の基板30から露出する部位(表面51bおよび側面51c)を覆う絶縁体60を備えている。
この絶縁体60は、第1のリング電極41の基板30から露出する部位(表面41aおよび側面41d)を覆う第1の絶縁層61と、配線パターン51の基板30から露出する部位(表面51bおよび側面51c)を覆う第2の絶縁層62と、を備えている。また、本実施形態では、第1の絶縁層61および第2の絶縁層62が一体に形成されている。すなわち、第1のリング電極41の基板30から露出する部位および配線パターン51の基板30から露出する部位が、1つの絶縁体60によって覆われていることとなる。
第1の絶縁層61は、第1のリング電極41を覆うように、基板30の表面30a上に設けられており、この第1の絶縁層61は第1のリング電極41と培養液とを絶縁できるように、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、有機物等で構成されている。
同様に、第2の絶縁層62は、配線パターン51を覆うように、基板30の表面30a上に設けられており、この第2の絶縁層62は配線パターン51と培養液とを絶縁できるように、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、有機物等で構成されている。
また、本実施形態では、第1の絶縁層61に開口61aを形成している。そして、第1のリング電極41の基板30から露出する部位、すなわち、第1の絶縁層61で覆われていないときに基板30から露出する部位(表面41aおよび側面41d)の一部(本実施形態では、表面41aの一部)が、開口61aを介して露出するようにしている。
具体的には、第1のリング電極41は、第1の絶縁層61の開口61aから露出した第1の電極露出部41bを有している。こうすることで、第1のリング電極41が、第1の電極露出部41bで培養液と接触するようになる。なお、第1の絶縁層61の開口61aは、例えば、円形や多角形等で形成することができる(図1では、円形の開口61aを例示している)。
このように、第1のリング電極41を第1の絶縁層61で覆い、第1の電極露出部41bのみで培養液と接触する構成とすることにより、ノイズを低減することができ、より正確に電気化学測定を行うことができるようになる。
さらに、本実施形態では、第1のリング電極41から引き出された配線パターン51が第2の絶縁層62で被覆されており、配線パターン51が培養液に接触してしまうのを抑制できるようにしている。このような構成とすることで、不要な位置での電気化学反応による電流検出を低減することができるようになる。
なお、第1のリング電極41を第1の絶縁層61で覆わずに、第1のリング電極41全体を培養液と接触させて電気化学測定を行う場合、電極面積拡大にともないノイズとなる非ファラデー電流の増大が生じ、正確な電気化学測定を行うことができない場合がある。また、例えば、受精卵の呼吸活性に伴う培養液の溶存酸素を測定する際、電極面積拡大にともない電気化学反応に伴う酸素消費量が増大し、受精卵近傍の酸素濃度に影響を及ぼしてしまい、正確に呼吸活性測定を行うことができない場合がある。
したがって、第1の電極露出部41bの面積は、測定ノイズである非ファラデー電流が小さくなるよう、また、電気化学反応に伴う酸素消費による受精卵近傍の酸素濃度の影響が小さくなるように、500μm以下とすることが好ましい。
また、本実施形態では、第1の電極露出部41bは、生体試料に対し複数の方向から測定を行うため、第1のリング電極41上に複数配置されている。このとき、複数の第1の電極露出部41bは、試料載置部31から等距離の位置に設けられるようにするのが好ましい。このような構成とすれば、生体試料の周囲における酸素濃度などの物理化学的な状態変化を、生体試料の活動の偏りによらず、電気化学測定により容易に測定できる。
本実施形態では、第1のリング電極41上に第1の電極露出部41bが4つ設けられており、4つの第1の電極露出部41bは、試料載置部31を中心として90度ごとに等間隔に配置されるようにしている。なお、第1の電極露出部41bは4つに限られるものではない。例えば、第1のリング電極41上に第1の電極露出部41bを8つ設けることも可能である。この場合、試料載置部31を中心として45度ごとに等間隔に配置されるようにすることができる。
また、複数の第1の電極露出部41bは、それぞれの第1の電極露出部41bが形成する拡散層同士が重なり、それらが第1の電極露出部41bで生じる電気化学反応に影響を及ぼさないように配置されるようにするのが好ましい。例えば、隣り合う2つの第1の電極露出部41b間の距離は、第1の電極露出部41bの径の6.5倍以上であることが好ましい。
ここで、第1の電極露出部41bの径とは、第1の電極露出部41bを内部に含む最小の円の直径である。例えば、第1の電極露出部41bが円であるとき、第1の電極露出部41bの径は、直径である。また、第1の電極露出部41bが長方形であるとき、第1の電極露出部41bの径は、対角線の長さである。
また、複数の第1の電極露出部41bは、試料載置部31の中心から等距離の位置に配置される。このように、試料載置部31から等距離に複数の第1の電極露出部41bを設けることにより、生体試料の周囲における酸素濃度などの物理化学的な状態変化を、生体試料活動の偏りによらず、電気化学測定により容易に測定できるようになる。
ここで、本実施形態では、基板(基台部)30の表面30a上に、絶縁体60(第2の絶縁体62)よりも突出する受圧部(突出部)70を設けている。この受圧部70は、後述する電気化学測定装置10の周壁部11を形成する際に、ピン80によって押圧されるものである。
本実施形態では、受圧部70は、図1に示すように、基板30の表面30aにおける電極部40が存在しない部位に設けられている。
また、この受圧部70は、載置部31を包囲するように形成されており、さらに、電極部40(第1のリング電極41)を包囲するように形成されている。こうすることで、電気化学測定装置10の周壁部11を形成する際に、溶融した樹脂が載置部31や電極部40(第1のリング電極41)側に流れ込まないようにしている。
具体的には、受圧部70は、平面視で略C字状に形成されており、切れ目部分には隙間dが形成されている。そして、隙間dの間に、第2の絶縁層62で覆われた配線パターン51(配線部50)が介在するように配置されている。別の言葉でいえば、配線パターン51(配線部50)の両側に、受圧部70が形成されている。なお、隙間dの大きさは、周壁部11を形成する樹脂の粘性等を考慮して、この隙間dから樹脂が載置部31や電極部40(第1のリング電極41)側に流れ込まないような大きさに設定している。
そして、この受圧部70も、試料載置部31を中心とした同心円状に配置するのが好ましい。
このように、試料載置部31を中心とした同心円状に第1のリング電極41および受圧部70を配置すれば、受圧部70の電極部40側の面(側面70b)が、電極部40の受圧部70側の面(側面41d)に沿うように形成されることとなる。
また、受圧部70は、絶縁体60と同じ材料で形成されている部位を含むようにすることができる。例えば、製造工程の簡素化を図るために、絶縁体60を基板30の表面30aに形成する際に、受圧部70の基板30側の層71も同時に形成されるようにすることができる(図2参照)。なお、受圧部70の上側の層72は、絶縁体60と同じ材料で形成してもよいし、絶縁体60とは異なる材料で形成してもよい。このように、上側の層72を絶縁体60とは異なる材料で形成すれば、受圧部70は、絶縁体60とは異なる材料で形成されている部位を含むようになる。なお、受圧部70の全てを、絶縁体60とは異なる材料で形成してもよい。
受圧部70を形成する際に用いられる材料としては、樹脂、金属等様々なものがあり、薬品耐久性を有する材料、酸化しにくい材料、機械的な耐久性を有する材料等、用途に応じて適宜選択することができる。
かかる構成の電気化学測定デバイス20を用いて、基板30の外周、または、周縁部が、周壁部11によって囲まれるようにすることで、周壁部11内部にウェル12が形成された電気化学測定装置10を得ることができる。この周壁部11は、例えば、ガラス、樹脂、シリコン、セラミック、シリコーンゴム等により形成することができる。
ここで、電気化学測定デバイス20を用いて電気化学測定装置10を形成する方法の一例を、図3〜図5に基づき説明する。なお、図3〜図5は、電気化学測定装置10の製造方法を模式的に示す図である。図3は、気化学測定デバイスの上部にピンを押し当てた状態を示す断面図である。図4は、電気化学測定デバイスの上部にピンを押し当てて、電気化学測定デバイスの周縁部に周壁部を形成した状態を示す断面図である。図5は、ピンを取り除いて、電気化学測定装置が形成された状態を示す断面図である。
まず、上述した構成の電気化学測定デバイス20を形成する。
次に、電気化学測定デバイス20の表面20a上にピン80を載置する(図3参照)。このとき、ピン80の下面80aが受圧部70の表面70aに当接するようにピン80を載置している。したがって、図3に示す状態では、絶縁体60がピン80によって押さえられておらず、受圧部70がピン80によって押さえられた状態となっている。
次に、ピン80が受圧部70に押し当てられた状態で、基板30およびピン80の周囲に樹脂を流し込み、基板30の周囲に周壁部11を形成する(図4参照)。なお、周壁部11は、図示せぬ金型を用いて形成される。
その後、ピン80を引き抜くことで、溶液(培養液等)を保持するためのウェル12を有する電気化学測定装置10が形成される(図5参照)。
すなわち、本実施形態にかかる電気化学測定装置10は、電気化学測定デバイス20と、電気化学測定デバイス20の試料載置部31が形成された面が底面10aとなるように、この電気化学測定デバイス20の周囲を囲む周壁部11と、を備えている。
なお、本実施形態では、平面視で略C字状に形成された受圧部70を例示しているが、受圧部70の形状はこの形状に限定されるものではない。受圧部70の形状の例について、変形例として以下に説明する。
(第1変形例)
例えば、図6の上面図に示すように、受圧部(突出部)70を、平面視で略四角形の一部となるように形成してもよい。このように、受圧部(突出部)70の形状を略四角形状とすることで、矩形板状の基板30の周囲に沿うような形状とすることができる。
(第2変形例)
また、図7の上面図に示すように、受圧部70の平面視における輪郭形状を、内周側を円形にするとともに、外周側を四角形にすることも可能である。このような形状とすれば、受圧部70の電極部40側の面(側面70b)を、電極部40の受圧部70側の面(側面41d)に沿わせつつ、受圧部70の表面70aの面積(ピン80の下面80aとの接触面積)を大きくすることができる。
図8Aに、この第2変形例にかかる受圧部70の断面図を示す。この断面図は、図7におけるVIIIA−VIIIA断面図である。図8Aにおいて、受圧部70の表面70aは平坦面である。
(第3変形例)
また、第2変形例では、図8Aに示すように、受圧部70の表面70aが平坦面である場合を例示しているが、受圧部70の形状はこれに限るものではなく、例えば、図8Bの断面図に示すように、表面70aが段差状をしていてもよい。
(第4変形例)
また、受圧部70の形状として、図8Cの断面図に示すように、表面70aが傾斜していてもよい。
以上説明したように、本実施形態にかかる電気化学測定デバイス20は、基板(基台部)30と、基板(基台部)30に設けられ、生体試料(被測定物)を載置可能な試料載置部(載置部)31と、を備えている。また、電気化学測定デバイス20は、基板(基台部)30における試料載置部31の近傍に設けられた第1のリング電極41(電極部40)と、基板(基台部)30の表面30aに設けられ、第1のリング電極41(電極部40)に電気的に接続された配線パターン51(配線部50)と、配線パターン51(配線部50)を覆う絶縁体60と、を備えている。
そして、電気化学測定デバイス20の基板(基台部)30に、受圧部(突出部)70を絶縁体60よりも突出するように設けている。
こうすることで、電気化学測定デバイス20を用いて電気化学測定装置10を形成する際に、絶縁体60がピン80によって押さえられてしまうことが抑制され、絶縁体60が破損してしまうのを抑制することができる。その結果、より正確に測定することが可能な電気化学測定デバイス20を得ることができるようになる。
また、本実施形態では、第1のリング電極41の一部が、第1の絶縁層61に形成された開口61aを介して露出している。具体的には、第1のリング電極41の基板30から露出する部位(表面51bおよび側面51c)が第1の絶縁層61によって覆われている。そして、第1のリング電極41の基板30から露出する部位の一部(表面41aの一部)が、開口61aを介して露出するようにしている。
こうすることで、第1の電極露出部41bのみで培養液と接触することとなり、ノイズを低減することができ、より正確に電気化学測定を行うことができるようになる。
また、本実施形態では、受圧部(突出部)70が試料載置部31を包囲するように形成されている。そのため、受圧部70がピン80によって押さえられた状態で、試料載置部31が基板30の周縁部と連通する部位を少なくすることができる。その結果、試料載置部31側に樹脂が流出してしまうのを抑制することができる。
また、第1のリング電極41がリング状に形成されており、受圧部(突出部)70は、電極部40側の側面70bが、電極部40の受圧部70側の側面41dに沿うように形成されている。こうすることで、受圧部(突出部)70を必要最小限の部位に形成することができ、受圧部(突出部)70をより簡素な構成でより効率的に形成することができるようになる。
なお、受圧部(突出部)70を絶縁体60と同じ材料で形成すれば、製造工程の簡素化を図ることができ、受圧部(突出部)70を、絶縁体60とは異なる材料で形成すれば、用途に応じてより最適な材料で受圧部(突出部)70を形成することができる。
そして、このような電気化学測定デバイス20を用いて、電気化学測定デバイス20の試料載置部31が形成された面が底面10aとなるように、この電気化学測定デバイス20の周囲を周壁部11で囲むことで、電気化学測定装置10を形成している。こうすることで、より正確に測定することが可能な電気化学測定装置10を得ることができる。
(第2実施形態)
本実施形態にかかる電気化学測定デバイス20Aは、基本的に上記第1実施形態で示した電気化学測定デバイス20とほぼ同様の構成をしている。この電気化学測定デバイス20Aの構成について、図9に示す上面図を用いて説明する。
本実施形態にかかる電気化学測定デバイス20Aは、図9に示すように、基板(基台部)30と、基板(基台部)30に設けられ、生体試料(被測定物)を載置可能な試料載置部(載置部)31と、を備えている。また、電気化学測定デバイス20Aは、基板(基台部)30における試料載置部31の近傍に設けられた第1のリング電極41(電極部40)と、基板(基台部)30の表面30aに設けられ、第1のリング電極41(電極部40)に電気的に接続された配線パターン51(配線部50)と、配線パターン51(配線部50)を覆う絶縁体60と、を備えている。
そして、電気化学測定デバイス20Aの基板(基台部)30には、受圧部(突出部)70が絶縁体60よりも突出するように設けられている。
ここで、本実施形態にかかる電気化学測定デバイス20Aでは、受圧部(突出部)70が全周に亘って形成されている。すなわち、受圧部(突出部)70は、平面視で、切れ目のない略O字状となるように形成されており、受圧部(突出部)70が、配線パターン51を覆う第2の絶縁層62を交差するように配置されており、第2の絶縁層62の一部が受圧部(突出部)70によって覆われている。そして、この受圧部(突出部)70は、少なくとも、第2の絶縁層62を覆う部位における基板30側の層71がポリイミド等の弾性を有する部材で形成されている。
そして、このような電気化学測定デバイス20Aを用いて、上記第1実施形態で示した方法で基板30の周囲に周壁部11を形成することで、溶液(培養液等)を保持するためのウェル12を有する電気化学測定装置10が形成される。
以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
また、本実施形態では、第2の絶縁層62の一部が受圧部(突出部)70によって覆われるようにし、受圧部(突出部)70の、少なくとも、第2の絶縁層62を覆う部位における基板30側の層71をポリイミド等の弾性を有する部材で形成している。
こうすることで、電気化学測定デバイス20Aを用いて電気化学測定装置10を形成する際に、絶縁体60が受圧部(突出部)70を介してピン80によって押さえられることになるが、受圧部(突出部)70の絶縁体60を押圧する部位が弾性を有する部材で形成されているため、ピン80からの力を受圧部(突出部)70によって緩和することができる。その結果、絶縁体60が破損してしまうのを抑制することができるようになる。
なお、図6および図7に示した受圧部に本実施形態を適用することも可能である。すなわち、図6および図7に示した受圧部70に切れ目部分が形成されないようにすることが可能である。
(第3実施形態)
本実施形態にかかる電気化学測定デバイス20Bは、基本的に上記第1実施形態で示した電気化学測定デバイス20とほぼ同様の構成をしている。この電気化学測定デバイス20Bの構成について、図10に示す上面図および図11に示す断面図を用いて説明する。なお、図11は、図10において線分XI−XIで切った断面図である。
本実施形態にかかる電気化学測定デバイス20Bは、図10および図11に示すように、基板(基台部)30と、基板(基台部)30に設けられ、生体試料(被測定物)を載置可能な試料載置部(載置部)31と、を備えている。また、電気化学測定デバイス20Bは、基板(基台部)30における試料載置部31の近傍に設けられた第1のリング電極41(電極部40)と、基板(基台部)30の表面30aに設けられ、第1のリング電極41(電極部40)に電気的に接続される配線パターン51(配線部50)と、配線パターン51(配線部50)を覆う絶縁体60と、を備えている。
そして、電気化学測定デバイス20Bの基板(基台部)30には、受圧部(突出部)70が絶縁体60よりも突出するように設けられている。
ここで、本実施形態にかかる電気化学測定デバイス20Bでは、基板30上に電極部40としての対向電極42を設けている。
この電極部40としての対向電極42は、平面視で略C字状をしており、基板30の表面30a上に、第1のリング電極41を囲むように設けられている。この対向電極42も、試料載置部31を中心とした同心円状に配置するのが好ましい。
そして、対向電極42は、例えば、白金、金、銀などの貴金属で構成することができる。また、対向電極42を、炭素、コバルト酸リチウムなどの、電池の電極材料として一般的に使用される材料で構成することも可能である。すなわち、対向電極42の材料も、測定時の培養液の組成や必要な電圧、電流等を考慮して適宜選択することができる。
また、電気化学測定デバイス20Bは、対向電極42に電気的に接続される配線部50としての配線パターン52を備えている。
本実施形態では、配線パターン52の一端52aがC字状に形成された対向電極42の一端42cに接続されており、この配線パターン52は、一端52aから配線パターン51と略平行となるように直線状に延設されている。なお、配線パターン52の形状も、直線状に限られるものではない。
また、電気化学測定デバイス20Bは、配線パターン52の基板30から露出する部位(表面52bおよび側面52c)を覆う絶縁体60としての第4の絶縁層64を備えている。
具体的には、本実施形態では、絶縁体60は、第1の絶縁層61および第2の絶縁層62に加えて、対向電極42の基板30から露出する部位(表面42aおよび側面42d)を覆う第3の絶縁層63と、配線パターン52の基板30から露出する部位(表面52bおよび側面52c)を覆う第4の絶縁層64と、を備えている。また、本実施形態では、第3の絶縁層63および第4の絶縁層64が一体に形成されている。
第3の絶縁層63は、対向電極42を覆うように、基板30の表面30a上に設けられており、この第3の絶縁層63は対向電極42と培養液とを絶縁できるように、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、有機物等で構成されている。
同様に、第4の絶縁層64は、配線パターン52を覆うように、基板30の表面30a上に設けられており、この第4の絶縁層64は配線パターン52と培養液とを絶縁できるように、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、有機物等で構成されている。
また、本実施形態では、第3の絶縁層63に開口63aを形成している。そして、対向電極42の基板30から露出する部位、すなわち、第3の絶縁層63で覆われていないときに基板30から露出する部位(表面42aおよび側面42d)の一部(本実施形態では、表面42aの一部)が、開口63aを介して露出するようにしている。
具体的には、対向電極42は、第3の絶縁層63の開口63aから露出した対向電極露出部42bを有している。こうすることで、対向電極42が、対向電極露出部42bで培養液と接触するようになる。第3の絶縁層63の開口63aは、例えば、円形や多角形等で形成することができる(図10では、円周状に湾曲した開口63aを例示している)。なお、対向電極42や配線パターン52に絶縁層を設けないようにすることも可能である。
対向電極露出部42bは、生体試料周辺の物理化学的な変化が対向電極露出部42bで生じる電気化学反応に影響を及ぼさないように配置されることが好ましい。例えば、対向電極露出部42bの端部と試料載置部31の端部との距離は400μm以上であることが好ましい。
また、対向電極露出部42bは、対向電極露出部42bが形成する拡散層と、第1の電極露出部41bが形成する拡散層が重なり、第1の電極露出部41bおよび対向電極露出部42bで生じる電気化学反応に影響を及ぼさないように配置されることが好ましい。例えば、対向電極露出部42bの端部と第1の電極露出部41bの端部との距離は400μm以上であることが好ましい。
また、生体試料近傍の物理化学的状態変化に影響をおよぼすことがないよう、対向電極露出部42bの端部と生体試料との距離は400μm以上であることが望ましい。また、対向電極露出部42bの面積は、第1の電極露出部41bの総面積以上であることが好ましい。
この対向電極42は必ずしも基板30上に形成される必要はない。基板30上に設けない場合は、対向電極42として白金や、金、銀などの貴金属や、炭素や、コバルト酸リチウムなどの、電池の電極材料として一般的に使用される材料で構成されたバルク体を培養液中に挿入して測定してもよい。また、対向電極42は必ずしも必要ではなく、存在しなくてもよい。
また、本実施形態にかかる電気化学測定デバイス20Bでは、生体試料の活動に影響されない基準測定のために、基板30上にブランク電極43を設けている。
このブランク電極43は、表面43aおよび側面43dが開口65aを有する第5の絶縁層65で覆われており、表面43aにブランク電極露出部43bを有している。
このブランク電極43は、第1のリング電極41と同じ素材により構成される。ブランク電極露出部43bの総面積は、第1の電極露出部41bの総面積と同じである。また、ブランク電極露出部43bは、生体試料周辺の物理化学的な変化がブランク電極露出部43bで生じる電気化学反応に影響を及ぼさないように配置されることが好ましい。例えば、最も近いブランク電極露出部43bの端部と試料載置部31の端部との距離は400μm以上であることが好ましい。
また、ブランク電極露出部43bは、ブランク電極露出部43bが形成する拡散層と、第1の電極露出部41bが形成する拡散層、または、対向電極露出部42bが形成する拡散層とが重なり、第1の電極露出部41b、対向電極露出部42bおよびブランク電極露出部43bで生じる電気化学反応に影響を及ぼさないように配置されることが好ましい。例えば、最も近いブランク電極露出部43bの端部と、第1の電極露出部41bの端部との距離は、第1の電極露出部41bの径の半分とブランク電極露出部43bの径の半分の和の6.5倍以上であることが好ましい。また、ブランク電極露出部43bが複数個存在する場合は、隣り合うブランク電極露出部43bの端部間の距離は、ブランク電極露出部43bの径の6.5倍以上であることが好ましい。なお、ブランク電極露出部43bの径とは、ブランク電極露出部43bを内部に含む最小の円の直径である。例えば、ブランク電極露出部43bが円であるとき、ブランク電極露出部43bの径は、直径である。また、ブランク電極露出部43bが長方形であるとき、ブランク電極露出部43bの径は、対角線の長さである。
なお、第1〜第5の絶縁層は、同一の絶縁層で構成してもよい。つまり、第1のリング電極41や対向電極42、ブランク電極43の間に絶縁体が設けられるようにしてもよい。このように、同一の絶縁層で構成することにより、製造プロセスにおいて工数を削減することができる。
また、参照電極13は、図13では、培養液14中に挿入されるものを例示しているが、基板30上に形成されていてもよい。このことは、上記第1、第2実施形態においても同様である。
参照電極13の材料としては、Ag/AgClや、Au等が使用される。参照電極13は、参照電極13が形成する拡散層と、第1の電極露出部41b、対向電極露出部42b、ブランク電極露出部43bが形成する拡散層が重なり、第1の電極露出部41b、対向電極露出部42b、ブランク電極露出部43bで生じる電気化学反応に影響を及ぼさないように配置されることが好ましい。例えば、参照電極13の端部と第1の電極露出部41b、対向電極露出部42b、ブランク電極露出部43bの端部との距離は400μm以上であることが好ましい。
また、第1のリング電極41とブランク電極43は、それぞれ個別に計測アンプに接続される。第1のリング電極41やブランク電極43と参照電極13との間の電位差や、第1のリング電極41やブランク電極43において検出される電気化学反応による電流は個別に計測される。
そして、電気化学測定デバイス20Bの基板(基台部)30には、受圧部(突出部)70が、基板(基台部)30に設けられた全ての電極露出部(第1の電極露出部41b、対向電極露出部42bおよびブランク電極露出部43b)を囲うように設けられている。
また、本実施形態においても、受圧部70には切れ目部分が設けられており、この切れ目部分には隙間dが形成されている。
なお、本実施形態においても、上記第2実施形態のように、受圧部70に切れ目部分が形成されないようにすることが可能である。
そして、このような電気化学測定デバイス20Bを用いて、上記第1実施形態で示した方法で基板30の周囲に周壁部11を形成することで、溶液(培養液等)を保持するためのウェル12を有する電気化学測定装置10が形成される。
以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
(第4実施形態)
本実施形態にかかる電気化学測定デバイス20Cは、基本的に上記第3実施形態で示した電気化学測定デバイス20Bとほぼ同様の構成をしている。この電気化学測定デバイス20Cの構成について、図12に示す上面図を用いて説明する。
本実施形態にかかる電気化学測定デバイス20Cは、図12に示すように、基板(基台部)30と、基板(基台部)30に設けられ、生体試料(被測定物)を載置可能な試料載置部(載置部)31と、を備えている。また、電気化学測定デバイス20Cは、基板(基台部)30における試料載置部31の近傍に設けられた第1のリング電極41(電極部40)と、基板(基台部)30の表面30aに設けられ、第1のリング電極41(電極部40)に電気的に接続された配線パターン51(配線部50)と、配線パターン51(配線部50)を覆う絶縁体60と、を備えている。
また、電極部40は、第1のリング電極41、対向電極42およびブランク電極43を備えている。
そして、電気化学測定デバイス20Cの基板(基台部)30には、受圧部(突出部)70が絶縁体60よりも突出するように設けられている。
ここで、本実施形態にかかる電気化学測定デバイス20Cでは、基板30上に、第1のリング電極41を囲むように第2のリング電極44が設けられている。
すなわち、第2のリング電極44は、第1のリング電極41と対向電極42との間に形成されている。
そのため、本実施形態では、第2の電極露出部44bと試料載置部31との距離が、第1の電極露出部41bと試料載置部31との距離よりも大きくなる。
このように、第1のリング電極41の外側に第2のリング電極44を設けることで、試料載置部31から異なる距離で生体試料の電気化学測定を行うことができるようになって、生体試料からの距離に依存した生体試料の活動状況をモニタリングすることができるようになる。
この電極部40としての第2のリング電極44は、平面視で略C字状をしており、基板30の表面30a上に、第1のリング電極41を囲むように設けられている。この第2のリング電極44も、試料載置部31を中心とした同心円状に配置するのが好ましい。
そして、第2のリング電極44は、例えば、白金、金、銀などの貴金属で構成することができる。また、第2のリング電極44を、炭素、コバルト酸リチウムなどの、電池の電極材料として一般的に使用される材料で構成することも可能である。すなわち、第2のリング電極44の材料も、測定時の培養液の組成や必要な電圧、電流等を考慮して適宜選択することができる。
また、電気化学測定デバイス20Cは、電極部40としての第2のリング電極44に電気的に接続される配線部50としての配線パターン54を備えている。
本実施形態では、配線パターン54の一端54aがC字状に形成された第2のリング電極44の一端44cに接続されており、この配線パターン54は、一端54aから配線パターン51と略平行となるように直線状に延設されている。なお、配線パターン54の形状も、直線状に限られるものではない。
また、電気化学測定デバイス20Cは、配線部50の基板30から露出する部位(表面54bおよび側面54c)を覆う絶縁体60を備えている。
この絶縁体60は、第1の絶縁層61〜第5の絶縁層65に加えて、第2のリング電極44の基板30から露出する部位(表面44aおよび側面44d)を覆う第6の絶縁層66と、配線パターン54の基板30から露出する部位(表面54bおよび側面54c)を覆う第7の絶縁層67と、を備えている。また、本実施形態では、第6の絶縁層66および第7の絶縁層67が一体に形成されている。すなわち、第2のリング電極44の基板30から露出する部位および配線パターン54の基板30から露出する部位が、1つの絶縁体(第6の絶縁層66および第7の絶縁層67)によって覆われていることとなる。
第6の絶縁層66は、第2のリング電極44を覆うように、基板30の表面30a上に設けられており、この第6の絶縁層66は第2のリング電極44と培養液とを絶縁できるように、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、有機物等で構成されている。
同様に、第7の絶縁層67は、配線パターン54を覆うように、基板30の表面30a上に設けられており、この第7の絶縁層67は配線パターン54と培養液とを絶縁できるように、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、有機物等で構成されている。
また、本実施形態では、第6の絶縁層66に開口66aを形成している。そして、第2のリング電極44の基板30から露出する部位、すなわち、第6の絶縁層66で覆われていないときに基板30から露出する部位(表面44aおよび側面44d)の一部(本実施形態では、表面44aの一部)が、開口66aを介して露出するようにしている。
具体的には、第2のリング電極44は、第6の絶縁層66の開口66aから露出した第2の電極露出部44bを有している。こうすることで、第2のリング電極44が、第2の電極露出部44bで培養液と接触するようになる。なお、第6の絶縁層66の開口66aは、例えば、円形や多角形等で形成することができる(図12では、円形の開口66aを例示している)。
なお、第1〜第7の絶縁層は、同一の絶縁層で構成してもよい。つまり、第1のリング電極41、対向電極42、ブランク電極43、第2のリング電極44のそれぞれの間に絶縁体が設けられるようにしてもよい。このように、同一の絶縁層で構成することにより、製造プロセスにおいて工数を削減することができる。
そして、第2のリング電極44を第6の絶縁層66で覆い、第2の電極露出部44bのみで培養液と接触する構成とすることにより、ノイズを低減することができ、より正確に電気化学測定を行うことができるようになる。
さらに、本実施形態では、第2のリング電極44から引き出された配線パターン54が第7の絶縁層67で被覆されており、配線パターン54が培養液に接触してしまうのを抑制できるようにしている。このような構成とすることで、不要な位置(意図しない位置)での電気化学反応による電流検出を低減することができるようになる。
なお、第2のリング電極44を第6の絶縁層66で覆わずに、第2のリング電極44全体を培養液と接触させて電気化学測定を行う場合、電極面積拡大にともないノイズとなる非ファラデー電流の増大が生じ、正確な電気化学測定を行うことができない場合がある。また、例えば、受精卵の呼吸活性に伴う培養液の溶存酸素を測定する際、電極面積拡大にともない電気化学反応に伴う酸素消費量が増大し、受精卵近傍の酸素濃度に影響を及ぼしてしまい、正確に呼吸活性測定を行うことができない場合がある。
したがって、第2の電極露出部44bの面積は、測定ノイズである非ファラデー電流が小さくなるよう、また、電気化学反応に伴う酸素消費による受精卵近傍の酸素濃度の影響が小さくなるように、500μm以下とすることが好ましい。
また、本実施形態では、第2の電極露出部44bは、生体試料に対し複数の方向から測定を行うため、第2のリング電極44上に複数配置されている。このとき、複数の第2の電極露出部44bは、試料載置部31から等距離の位置に設けられるようにするのが好ましい。このような構成とすれば、生体試料の周囲における酸素濃度などの物理化学的な状態変化を、生体試料の活動の偏りによらず、電気化学測定により容易に測定できる。
本実施形態では、第2のリング電極44上に第2の電極露出部44bが4つ設けられており、4つの第2の電極露出部44bは、試料載置部31を中心として90度ごとに等間隔に配置されるようにしている。なお、第2の電極露出部44bは4つに限られるものではない。例えば、第2のリング電極44上に第2の電極露出部44bを8つ設けることも可能である。この場合、試料載置部31を中心として45度ごとに等間隔に配置されるようにすることができる。
また、複数の第2の電極露出部44bは、それぞれの第2の電極露出部44bが形成する拡散層同士が重なり、それらが第2の電極露出部44bで生じる電気化学反応に影響を及ぼさないように配置されるようにするのが好ましい。例えば、隣り合う2つの第2の電極露出部44b間の距離は、第2の電極露出部44bの径の6.5倍以上であることが好ましい。
また、上記理由から、第1の電極露出部41bの端部と第2の電極露出部44bの端部との距離も第2の電極露出部44bの径の6.5倍以上離れていることが好ましい。例えば、第2のリング電極44の第2の電極露出部44bは、試料載置部31から見て第1のリング電極41の隣り合う2つの第1の電極露出部41bの間に設けることができる。
なお、第2のリング電極44の第2の電極露出部44bは、ブランク電極露出部43bとの距離が、第2の電極露出部44bの径の半分とブランク電極露出部43bの径の半分との和の6.5倍以上離れて設置されることが好ましく、対向電極露出部42b、参照電極13との距離が400μm以上離れて配置されることが好ましい。ここで、第2の電極露出部44bの径とは、第2の電極露出部44bを内部に含む最小の円の直径である。例えば、第2の電極露出部44bが円であるとき、第2の電極露出部44bの径は、直径である。また、第2の電極露出部44bが長方形であるとき、第2の電極露出部44bの径は、対角線の長さである。
また、複数の第2の電極露出部44bは、試料載置部31の中心から等距離の位置に配置される。このように、試料載置部31から等距離に複数の第2の電極露出部44bを設けることにより、生体試料の周囲における酸素濃度などの物理化学的な状態変化を、生体試料活動の偏りによらず、電気化学測定により容易に測定できるようになる。
第2のリング電極44の第2の電極露出部44bの個数、総面積は、第1のリング電極41の第1の電極露出部41bの個数、総面積と同じであることが好ましい。
本実施形態では、複数の第1の電極露出部41bはそれぞれ同じ面積としている。また、複数の第2の電極露出部44bもそれぞれ同じ面積としている。
なお、第2のリング電極44は、リングの一部が途切れた構成となっているが、つながっていてもよい。ただし、第1のリング電極41の配線パターン51を基板30の表面30aに設ける場合、第2のリング電極44は、一部が途切れた構成であることが好ましい。この場合、第1のリング電極41の配線パターン51は、第2のリング電極44の途切れた部分に設けることができる。同様に、対向電極42もリングの一部が途切れた構成とすることができる。
なお、第2のリング電極44の外側に、さらに1つまたは複数のリング電極を設けた構成としてもよい。試料載置部31から異なる距離に電極露出部を設けることにより、より詳細に、生体試料からの距離に応じた電気化学測定を行うことができる。
第1のリング電極41、および、第2のリング電極44は、それぞれ計測アンプに接続され、それぞれの電流を同時に計測できる。これにより、生体試料の周辺で発生する物理化学的変化である溶存酸素量等を同時に計測できる。
また、スイッチやリレーを用いて一つの計測アンプに第1のリング電極41と第2のリング電極44をつなげ、時間を分割(時分割)して計測してもよい。スイッチやリレーからなるスイッチング回路を用いて、複数のリング電極を一つの計測アンプに接続することにより、装置を小型化することができる。
ただし、スイッチング回路を用いる場合、スイッチやリレーは、高速に動作するものであることが望ましい。高速に動作できるスイッチ等を用いることで、溶存酸素量等の時間変化に対して正確に生体試料の周囲の電気化学測定を行うことができる。
そして、電気化学測定デバイス20Cの基板(基台部)30には、受圧部(突出部)70が、基板(基台部)30に設けられた全ての電極露出部(第1の電極露出部41b、対向電極露出部42b、ブランク電極露出部43bおよび第2の電極露出部44b)を囲うように設けられている。
また、本実施形態においても、受圧部70には切れ目部分が設けられており、この切れ目部分には隙間dが形成されている。
なお、本実施形態においても、上記第2実施形態のように、受圧部70に切れ目部分が形成されないようにすることが可能である。
そして、このような電気化学測定デバイス20Cを用いて、上記第1実施形態で示した方法で基板30の周囲に周壁部11を形成することで、溶液(培養液等)を保持するためのウェル12を有する電気化学測定装置10が形成される。
以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
次に、生体試料の電気化学測定装置10の動作を、図13を参照しつつ説明する。図13は、本開示にかかる電気化学測定装置10の使用を模式的に示す断面図である。
図13には、上記第3実施形態で示した電気化学測定デバイス20Bを用いて形成した電気化学測定装置10を例示しているが、他の実施形態で示した電気化学測定デバイスを用いて電気化学測定装置を形成した場合にも、基本的には同様の動作が行われる。
生体試料15としては、例えば、細胞や、組織や、受精卵などがあげられる。生体試料15からの活性酸素や代謝物などは、放射状に濃度勾配が形成される。以下では、生体試料15として受精卵を用いたものを例示する。
電気化学測定デバイス20Bは周縁部に周壁部11が設けられている。そのため、基板30と周壁部11に囲まれた領域内に、培養液14を導入するウェル12が形成されている。
そして、ウェル12内に、生体試料15としての受精卵を含む培養液14を注入し、受精卵を試料載置部31に載置する。
その後、参照電極13を培養液14内に挿入する。なお、参照電極13が基板30上に設けられている場合は、挿入する必要はない。また、対向電極42が基板30に設けられていない場合は、対向電極を培養液内に挿入する。なお、対向電極42は必ずしも必要なく、培養液内に挿入しなくてもよい。
そして、参照電極13の電位を基準とし、第1のリング電極41に電位を印加し、第1のリング電極41において検出される電気化学反応による電流値を計測する。電流値を計測することにより、培養液14内の溶存酸素量が測定できる。溶存酸素量は受精卵等の生体試料15が活動した結果として消費された酸素量と関係している。そのため、溶存酸素量を測定することにより、受精卵等の生体試料15の活動状態がわかる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記各実施形態で示した構成を適宜組み合わせた構成とすることが可能である。
また、電極部や絶縁体、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
10,110 電気化学測定装置
10a,31b 底面
11,111 周壁部
15 生体試料(被測定物)
20,20A,20B,20C,120 電気化学測定デバイス
20a,30a,41a,42a,43a,44a,51b,52b,54b,70a,120a,130a,140a,160a 表面
30,130 基板(基台部)
31,131 試料載置部(載置部)
40 電極部
41 第1のリング電極(リング状の電極)
41b,51a 第1の電極露出部(電極部の基台部から露出する部位の一部)
41d,42d,43d,44d,51c,52c,54c,70b 側面
42 対向電極(リング状の電極)
42b 対向電極露出部(電極部の基台部から露出する部位の一部)
43b ブランク電極露出部(電極部の基台部から露出する部位の一部)
44 第2のリング電極(リング状の電極)
44b 第2の電極露出部(電極部の基台部から露出する部位の一部)
50 配線部
60,160 絶縁体
61a,63a,65a,66a 開口
70 受圧部(突出部)
ここで、電気化学測定デバイス20を用いて電気化学測定装置10を形成する方法の一例を、図3〜図5に基づき説明する。なお、図3〜図5は、電気化学測定装置10の製造方法を模式的に示す図である。図3は、気化学測定デバイスの上部にピンを押し当てた状態を示す断面図である。図4は、電気化学測定デバイスの上部にピンを押し当てて、電気化学測定デバイスの周縁部に周壁部を形成した状態を示す断面図である。図5は、ピンを取り除いて、電気化学測定装置が形成された状態を示す断面図である。
また、本実施形態では、第1のリング電極41の一部が、第1の絶縁層61に形成された開口61aを介して露出している。具体的には、第1のリング電極41の基板30から露出する部位(表面41aおよび側面41d)が第1の絶縁層61によって覆われている。そして、第1のリング電極41の基板30から露出する部位の一部(表面41aの一部)が、開口61aを介して露出するようにしている。

Claims (8)

  1. 基台部と、
    前記基台部に設けられ、被測定物を載置可能な載置部と、
    前記基台部における前記載置部の近傍に設けられた電極部と、
    前記基台部の表面に設けられ、前記電極部に電気的に接続された配線部と、
    前記配線部を覆う絶縁体と、
    前記基台部に、前記絶縁体よりも突出するように設けられた突出部と、
    を備えることを特徴とする電気化学測定デバイス。
  2. 前記電極部の一部が、前記絶縁体に形成された開口を介して露出していることを特徴とする請求項1に記載の電気化学測定デバイス。
  3. 前記突出部は、前記配線部の両側に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気化学測定デバイス。
  4. 前記突出部が前記載置部を包囲するように形成されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の電気化学測定デバイス。
  5. 前記電極部がリング状に形成されており、
    前記突出部は、前記電極部側の面が、前記電極部の前記突出部側の面に沿うように形成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の電気化学測定デバイス。
  6. 前記突出部は、前記絶縁体と同じ材料で形成されている部位を含むことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の電気化学測定デバイス。
  7. 前記突出部は、前記絶縁体とは異なる材料で形成されている部位を含むことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の電気化学測定デバイス。
  8. 請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の電気化学測定デバイスと、
    前記電気化学測定デバイスの前記載置部が形成された面が底面となるように、当該電気化学測定デバイスの周囲を囲む周壁部と、
    を備えることを特徴とする電気化学測定装置。
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