JPWO2016084614A1 - 脆性基板の分断方法 - Google Patents

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Abstract

上面(SF1)上で刃先(51)を移動させることによって塑性変形を発生させることで、トレンチライン(TL)が形成される。トレンチライン(TL)を形成する工程はクラックレス状態が得られるように行われる。トレンチライン(TL)を形成する工程は低荷重区間(LR)および高荷重区間(HR)を形成する工程を含む。高荷重区間(HR)を形成する工程において刃先(51)に加えられる荷重は、低荷重区間(LR)を形成する工程で用いられる荷重よりも高い。クラックをトレンチライン(TL)のうち高荷重区間(HR)にのみ伸展させることによって、トレンチライン(TL)の一部に沿ってクラックラインが形成される。トレンチライン(TL)に沿ってガラス基板(11)が分断される。ガラス基板(11)を分断する工程は、クラックラインを起点として低荷重区間(LR)に沿ってクラックを伸展させる工程を含む。

Description

本発明は、脆性基板の分断方法に関する。
フラットディスプレイパネルまたは太陽電池パネルなどの電気機器の製造において、ガラス基板などの脆性基板を分断することがしばしば必要となる。まず基板上にスクライブラインが形成され、次にこのスクライブラインに沿って基板が分断される。スクライブラインは、刃先を用いて基板を機械的に加工することによって形成され得る。刃先が基板上を摺動または転動することで、基板上に塑性変形によるトレンチが形成されると同時に、このトレンチの直下には垂直クラックが形成される。その後、ブレーク工程と称される応力付与がなされる。これにより上記垂直クラックを厚さ方向に完全に進行させることで、基板が分断される。
基板が分断される工程は、基板にスクライブラインを形成する工程の直後に行われることが比較的多い。しかしながら、スクライブラインを形成する工程とブレーク工程との間において基板を加工する工程を行なうことも提案されている。
たとえば国際公開第2002/104078号の技術によれば、有機ELディスプレイの製造方法において、封止キャップを装着する前に各有機ELディスプレイとなる領域毎にガラス基板上にスクライブラインが形成される。このため、封止キャップを設けた後にガラス基板上にスクライブラインを形成したときに問題となる封止キャップとガラスカッターとの接触を回避させることができる。
またたとえば国際公開第2003/006391号の技術によれば、液晶表示パネルの製造方法において、2つのガラス基板が、スクライブラインが形成された後に貼り合わされる。これにより1度のブレーク工程で2枚の脆性基板を同時にブレークすることができる。
国際公開第2002/104078号 国際公開第2003/006391号
上記従来の技術によれば、脆性基板への加工がスクライブラインの形成後に行われ、その後の応力付与によりブレーク工程が行われる。このことは、脆性基板への加工時にスクライブライン全体に沿って垂直クラックが既に存在していることを意味する。よって、この垂直クラックの厚さ方向におけるさらなる伸展が加工中に意図せず発生することで、加工中は一体であるべき脆性基板が分離されてしまうことがあり得た。また、スクライブラインの形成工程と基板のブレーク工程との間に基板の加工工程が行われない場合においても、通常、スクライブラインの形成工程の後かつ基板のブレーク工程の前に基板の搬送または保管が必要であり、その際に基板が意図せず分断されてしまうことがあり得た。
上記課題を解決するために本発明者は独自の分断技術を開発してきた。この技術によれば、脆性基板が分断される位置を規定するラインとして、まず、その直下にクラックを有しないトレンチラインが形成される。トレンチラインが形成されることにより、脆性基板が分断されることになる位置が規定される。その後、トレンチラインの直下にクラックが存在していない状態が維持されていれば、トレンチラインに沿った分断が容易には生じにくい。この状態を用いることで、脆性基板が分断されることになる位置を予め規定しつつも、分断されるべき時点より前に脆性基板が意図せず分断されることを防ぐことができる。
上記トレンチラインの形成は、刃先を用いた機械加工によってなされる。この機械加工時に刃先はダメージを受け、最終的には使用に適しなくなる。よって適当なタイミングで刃先を交換しなければならず、この作業負担は分断工程において大きなものである。本発明者の検討によれば、通常のスクライブラインの形成に比べればトレンチラインの形成は刃先へのダメージが生じにくい。しかしながら、上述した作業負担のさらなる軽減のため、刃先へのダメージがより小さい分断方法の開発が望まれる。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、脆性基板が分断される位置を規定する加工を行う刃先へのダメージを小さくすることができる、脆性基板の分断方法を提供することである。
脆性基板の分断方法は、以下の工程を有する。
第1の面と第1の面と反対の第2の面とを有し、第1の面に垂直な厚さ方向を有する脆性基板が準備される。次に、刃先を脆性基板の第1の面上へ押し付けながら第1の面上で刃先を移動させることによって脆性基板の第1の面上に塑性変形を発生させることで、トレンチラインが形成される。トレンチラインを形成する工程は、トレンチラインの直下において脆性基板がトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行われる。トレンチラインを形成する工程は、トレンチラインの一部として低荷重区間を形成する工程と、トレンチラインの一部として高荷重区間を形成する工程とを含む。高荷重区間を形成する工程において刃先に加えられる荷重は、低荷重区間を形成する工程で用いられる荷重よりも高い。次に、厚さ方向における脆性基板のクラックをトレンチラインに沿って、トレンチラインのうち高荷重区間にのみ伸展させることによって、トレンチラインの一部に沿ってクラックラインが形成される。クラックラインを形成する工程の後に、トレンチラインに沿って脆性基板が分断される。脆性基板を分断する工程は、脆性基板に応力を加えることによってクラックラインを起点として低荷重区間に沿ってクラックを伸展させる工程を含む。
本発明によれば、脆性基板が分断される位置を規定するためのトレンチラインの形成に際して、高荷重区間に比して低荷重区間において、刃先に加えられる荷重が軽減される。これにより刃先へのダメージを小さくすることができる。
本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 図2の線III−IIIに沿う概略断面図である。 図2の線IVA−IVAに沿う概略断面図(A)、および図2の線IVB−IVBに沿う概略断面図(B)である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 図5の線VI−VIに沿う概略断面図である。 図5の線VII−VIIに沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 図8の線IX−IXに沿う概略断面図である。 図8の線X−Xに沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す断面図である。 図13の矢印XIVに対応する視野による概略的な側面図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1における脆性基板の分断方法に用いられるスクライブ器具の構成を概略的に示す側面図(A)、および図17(A)の矢印XVIIに対応する視野による刃先の底面図(B)である。 本発明の実施の形態1の第1の変形例における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態1の第2の変形例における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態1の第3の変形例における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態1の第4の変形例における脆性基板の分断方法に用いられるスクライブ器具の構成を概略的に示す側面図(A)、および図21(A)の矢印XXIに対応する視野による刃先の底面図(B)である。 本発明の実施の形態2における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態2における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態2における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態2の第1の変形例における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態2の第1の変形例における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態2の第2の変形例における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態2の第3の変形例における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態2における脆性基板の分断方法に用いられるスクライブ器具の構成を概略的に示す側面図である。 図29におけるスクライビングホイールおよびピンの構成を概略的に示す正面図(A)、および図30(A)の部分拡大図(B)である。 本発明の実施の形態3における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態3における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態4における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態4における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態4における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態4における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態4における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態5における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態5における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態5における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す上面図である。 本発明の実施の形態6における脆性基板の分断方法の一工程を概略的に示す部分上面図(A)〜(D)である。 図41(A)の線XLIIA−XLIIAに沿う概略部分断面図(A)、図41(B)の線XLIIB−XLIIBに沿う概略部分断面図(B)、図41(C)の線XLIIC−XLIICに沿う概略部分断面図(C)、および図41(D)の線XLIID−XLIIDに沿う概略部分断面図(D)である。
以下、図面に基づいて本発明の各実施の形態における脆性基板の分断方法について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
本実施の形態のガラス基板11(脆性基板)の分断方法について、フロー図(図1)を参照しつつ、以下に説明する。
図2〜図4を参照して、ガラス基板11が準備される(図1:ステップS10)。ガラス基板11は、上面SF1(第1の面)と、下面SF2(第1の面と反対の第2の面)とを有する。またガラス基板11は、上面SF1に垂直な厚さ方向DTを有する。
また刃先を有するスクライブ器具が準備される。スクライブ器具の詳細については後述する。
次に、刃先がガラス基板11の上面SF1上へ押し付けられながら、上面SF1上で刃先51が始点N1から途中点N2を経由して終点N3へ移動させられる。これによってガラス基板11の上面SF1上に塑性変形が発生させられる。これによって上面SF1上に、始点N1から途中点N2を経由して終点N3へ延びるトレンチラインTLが形成される(図1:ステップS20)。図2においては、方向DAへの刃先の移動により、3つのTLが形成される。
トレンチラインTLを形成する工程は、トレンチラインTLの一部として低荷重区間LRを形成する工程(図1:ステップS20L)と、トレンチラインTLの一部として高荷重区間HRを形成する工程(図1:ステップS20H)とを含む。図2においては、始点N1から途中点N2まで低荷重区間が形成され、途中点N2から終点N3まで高荷重区間が形成される。高荷重区間HRを形成する工程において刃先51に加えられる荷重は、低荷重区間LRを形成する工程で用いられる荷重よりも高い。逆に言えば、低荷重区間LRを形成する工程において刃先51に加えられる荷重は、高荷重区間HRを形成する工程で用いられる荷重よりも低く、たとえば、高荷重区間HRの荷重の30〜50%程度である。そのため、高荷重区間HRにおけるトレンチラインの幅は、低荷重区間LRの幅よりも大きい。たとえば、高荷重区間HRが幅10μmを有し、低荷重区間LRが幅5μmを有する。また高荷重区間HRの深さは、低荷重区間LRの深さよりも大きい。トレンチラインTLの断面は、たとえば、角度150°程度のV字形状を有する。
なお、高荷重区間HRにおいては刃先51へ高い荷重が加えられるため、刃先51の寿命を考慮すれば高荷重区間HRの距離は小さいことが好ましい。さらに、トレンチラインTL形成中に荷重を変化させる場合、より小さい距離で高荷重区間HRにおける荷重を十分に大きくするため、高荷重区間HRではスクライブ速度が小さくされることが好ましい。すなわち、刃先51の荷重を瞬間的に増加させる制御は困難であることから、実際には位置N2を始点として、一定の区間ではあらかじめ定められた荷重に達するまで荷重が大きくされながらスクライブが行われる。したがって、高荷重区間HRにおける速度を小さくすることで、より小さな距離で高荷重にすることができ、高荷重区間HR全体の距離を小さくすることができる。
トレンチラインTLを形成する工程は、トレンチラインTLの直下においてガラス基板11がトレンチラインTLと交差する方向DC(図4(A)および(B))において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行われる。このためには、刃先に加えられる荷重が、ガラス基板11の塑性変形を発生させる程度に大きく、かつ、この塑性変形部を起点としたクラックを発生させない程度に小さくされる。
次に、クラックライン(図1:ステップS30)が、以下のように形成される。
図5〜図7を参照して、まず、ガラス基板11の上面SF1上において高荷重区間HRに交差するアシストラインALが形成される。アシストラインALは、ガラス基板11の厚さ方向に浸透するクラックを伴う。アシストラインALは、通常のスクライブ方法によって形成し得る。
次に、アシストラインALに沿ってガラス基板11が分離される。この分離は、通常のブレーク工程によって行い得る。この分離をきっかけとして、厚さ方向におけるガラス基板11のクラックがトレンチラインTLに沿って、トレンチラインTLのうち高荷重区間HRにのみ伸展させられる。
図8および図9を参照して、以上により、トレンチラインTLの一部に沿ってクラックラインCLが形成される。具体的には、高荷重区間HRのうち、分離によって新たに生じた辺と、途中点N2との間の部分に、クラックラインCLが形成される。クラックラインCLが形成される方向は、トレンチラインTLが形成された方向DA(図2)と反対である。なお、分離によって新たに生じた辺と終点N3との間の部分にはクラックラインCLが形成されにくい。この方向依存性は、高荷重区間HRの形成時における刃先の状態に起因するものであり、詳しくは後述する。
図10を参照して、クラックラインCLによってトレンチラインTLの高荷重区間HRの直下において、ガラス基板11はトレンチラインTLの延在方向と交差する方向DCにおいて連続的なつながりが断たれている。ここで「連続的なつながり」とは、言い換えれば、クラックによって遮られていないつながりのことである。なお、上述したように連続的なつながりが断たれている状態において、クラックラインCLのクラックを介してガラス基板11の部分同士が接触していてもよい。
次に、トレンチラインTLに沿ってガラス基板11を分断するブレーク工程が行われる(図1:ステップS40)。この際に、ガラス基板11に応力を加えることによってクラックラインCLを起点として低荷重区間LRに沿ってクラックが伸展させられる。クラックが伸展する方向(図11における矢印PR)は、トレンチラインTLが形成された方向DA(図2)と反対である。
次に上記ブレーク工程の詳細について、以下に説明する。
図12を参照して、ガラス基板11の上面SF1が敷物81を介してテーブル80に対向するように、クラックラインCLが形成されたガラス基板11(図9)が敷物81を介してテーブル80上に置かれる。敷物81は、ガラス基板11およびテーブル80の材料に比して変形しやすい材料からなる。
図13および図14を参照して、ブレークバー85が準備される。ブレークバー85は、図14に示すように、ガラス基板11の表面を局所的に押し付けることができるように突出した形状を有することが好ましく、図14においては略V字状の形状を有する。図13に示すように、この突出部分は直線状に延在している。
次に、ブレークバー85がガラス基板11の下面SF2の一部に接触させられる。この接触部分は、下面SF2のうち厚さ方向(図13における縦方向)においてクラックラインCLと対向する対向部分SF2Cから離れている。
次に、矢印CT1に示すように、上記接触部分が、トレンチラインTLの低荷重区間LRに沿って拡張され、対向部分SF2Cの方へ近づく。上述した最初の接触時、またはそれに続く接触部分の拡張によって、ブレークバー85が下面SF2上において、低荷重区間LRに対向する部分に接触し、かつ高荷重区間HRに対向する部分からは離れた状態が生じる。
図15を参照して、矢印CT2に示すように、上記接触部分が対向部分SF2Cに達する。言い換えれば、ブレークバー85は、前述した工程によってクラックラインCLのうち低荷重区間LRに先に応力を印加し、その後、さらにクラックラインCLにも同時に応力を印加する。この応力によりクラックラインCL(図15)から低荷重区間LRに沿ってクラックが伸展する(図16の矢印PR参照)。
以上のブレーク工程により、ガラス基板の分断(図11)が行われる。
図17(A)および(B)を参照して、上述したトレンチラインTLの形成に適したスクライブ器具50について説明する。スクライブ器具50は、スクライブヘッド(図示せず)に取り付けられることによってガラス基板11に対して相対的に移動することにより、ガラス基板11に対するスクライブを行うものである。スクライブ器具50は刃先51およびシャンク52を有する。刃先51は、シャンク52に保持されている。
刃先51には、天面SD1(第1の面)と、天面SD1を取り囲む複数の面とが設けられている。これら複数の面は側面SD2(第2の面)および側面SD3(第3の面)を含む。天面SD1、側面SD2およびSD3は、互いに異なる方向を向いており、かつ互いに隣り合っている。刃先51は、天面SD1、側面SD2およびSD3が合流する頂点を有し、この頂点によって刃先51の突起部PPが構成されている。また側面SD2およびSD3は、刃先51の側部PSを構成する稜線をなしている。側部PSは突起部PPから線状に延びている。また側部PSは、上述したように稜線であることから、線状に延びる凸形状を有する。
刃先51はダイヤモンドポイントであることが好ましい。すなわち刃先51はダイヤモンドから作られていることが好ましい。この場合、容易に、硬度を高く、表面粗さを小さくすることができる。より好ましくは刃先51は単結晶ダイヤモンドから作られている。さらに好ましくは結晶学的に言って、天面SD1は{001}面であり、側面SD2およびSD3の各々は{111}面である。この場合、側面SD2およびSD3は、異なる向きを有するものの、結晶学上、互いに等価な結晶面である。
なお単結晶でないダイヤモンドが用いられてもよく、たとえば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法で合成された多結晶体ダイヤモンドが用いられてもよい。あるいは、微粒のグラファイトや非グラファイト状炭素から、鉄族元素などの結合材を含まずに焼結された多結晶体ダイヤモンド、またはダイヤモンド粒子を鉄族元素などの結合材によって結合させた焼結ダイヤモンドが用いられてもよい。
シャンク52は軸方向AXに沿って延在している。刃先51は、天面SD1の法線方向が軸方向AXにおおよそ沿うようにシャンク52に取り付けられることが好ましい。
スクライブ器具50を用いたトレンチラインTLの形成においては、まずガラス基板11の上面SF1に刃先51が押し付けられる。具体的には、刃先51の突起部PPおよび側部PSが、ガラス基板11が有する厚さ方向DTへ押し付けられる。
次に、押し付けられた刃先51が上面SF1上で方向DAへ摺動させられる。方向DAは、突起部PPから側部PSに沿って延びる方向を上面SF1上に射影したものであり、軸方向AXを上面SF1上へ射影した方向におおよそ対応している。摺動時、刃先51はシャンク52によって上面SF1上を引き摺られる。この摺動によって、ガラス基板11の上面SF1上に塑性変形が発生させられる。この塑性変形によりトレンチラインTLが形成される。
なお本実施の形態における始点N1から終点N3へのトレンチラインTLの形成において、刃先51が方向DBへ移動させられるとすると、言い換えれば、刃先51の移動方向を基準として刃先51の姿勢が逆方向に傾いているとすると、図9に示すクラックラインCLの形成、および図16に示すクラックの進行が、方向DAを用いた場合に比して生じにくくなる。より一般的に言えば、方向DAへの刃先51の移動により形成されたトレンチラインTLにおいては、方向DAとは逆方向にクラックが伸展しやすい。一方で、方向DBへの刃先51の移動により形成されたトレンチラインTLにおいては、方向DBと同方向にクラックが伸展しやすい。このような方向依存性は、トレンチラインTLの形成時に生じる塑性変形に起因してガラス基板11内に生じる応力分布と関連しているのではないかと推測される。
本実施の形態によれば、ガラス基板11が分断される位置を規定するためのトレンチラインTL(図2および図3)の形成に際して、高荷重区間HRに比して低荷重区間LRにおいて、刃先51(図17(A))に加えられる荷重が軽減される。これにより刃先51へのダメージを小さくすることができる。
また低荷重区間LRおよび高荷重区間HRのうち低荷重区間LRがクラックレス状態である場合(図8および図9)、ガラス基板11が分断される起点となるクラックが低荷重区間LRにはない。よってこの状態においてガラス基板11に対して任意の処理を行う場合、低荷重区間LRに不慮の応力が加わっても、ガラス基板11の意図しない分断が生じにくい。よって上記処理を安定的に行うことができる。
また低荷重区間LRおよび高荷重区間HRの両方がクラックレス状態である場合(図2および図3)、ガラス基板11が分断される起点となるクラックがトレンチラインTLにない。よってこの状態においてガラス基板11に対して任意の処理を行う場合、トレンチラインTLに不慮の応力が加わっても、ガラス基板11の意図しない分断が生じにくい。よって上記処理をより安定的に行うことができる。
またトレンチラインTLはアシストラインALの形成前に形成される。これにより、トレンチラインTLの形成時にアシストラインALが影響を及ぼすことを避けることができる。特に、トレンチラインTL形成のために刃先51がアシストラインAL上を通過した直後における形成異常を避けることができる。
次に実施の形態1の変形例について、以下に説明する。
図18を参照して、アシストラインALがトレンチラインTLを交差することをきっかけとして、クラックラインCLが形成されてもよい。アシストラインALの形成時にガラス基板11に加わる応力が大きい場合、このような事象が生じ得る。
図19を参照して、ガラス基板11の上面SF1に、まずアシストラインALが形成され、その後にトレンチラインTL(図19において図示せず)が形成されてもよい。
図20を参照して、アシストラインALは、平面レイアウトにおいて高荷重区間HRと交差するように、ガラス基板11の下面SF2上に形成されてもよい。これにより、アシストラインALおよびトレンチラインTLの両方を、互いに影響を及ぼし合うことなく形成することができる。
図21(A)および(B)を参照して、スクライブ器具50(図17(A)および(B))の代わりに、スクライブ器具50vが用いられてもよい。刃先51vは、頂点と、円錐面SCとを有する円錐形状を有する。刃先51vの突起部PPvは頂点で構成されている。刃先の側部PSvは頂点から円錐面SC上に延びる仮想線(図21(B)における破線)に沿って構成されている。これにより側部PSvは、線状に延びる凸形状を有する。
(実施の形態2)
図22を参照して、まずガラス基板11が準備される。また刃先を有するスクライブ器具が準備される。スクライブ器具の詳細については後述する。
次に、ガラス基板11の上面SF1上における方向DBへの刃先の移動により、後述する高荷重区間HR(図23)に交差することになるアシストラインALが上面SF1上に形成される。
図23を参照して、方向DBへの刃先の移動により、ガラス基板11の上面SF1上において始点Q1から途中点Q2を経由して終点Q3までトレンチラインTLが形成される。始点Q1から途中点Q2までのトレンチラインTLは高荷重区間HRとして形成される。途中点Q2から終点Q3までのトレンチラインTLは低荷重区間LRとして形成される。
次に、アシストラインALに沿ってガラス基板11が分離される。この分離は、通常のブレーク工程によって行い得る。この分離をきっかけとして、厚さ方向におけるガラス基板11のクラックがトレンチラインTLに沿って、トレンチラインTLのうち高荷重区間HRにのみ伸展させられる。
図24を参照して、上述したクラックの伸展により、トレンチラインTLの一部に沿ってクラックラインCLが形成される。具体的には、高荷重区間HRのうち、分離によって新たに生じた辺と、途中点Q2との間の部分に、クラックラインCLが形成される。クラックラインCLが形成される方向は、トレンチラインTLが形成された方向DB(図23)と同じである。なお、分離によって新たに生じた辺と途中点Q2との間の部分にはクラックラインCLが形成されにくい。この方向依存性は、高荷重区間HRの形成時における刃先の状態に起因するものであり、詳しくは後述する。
次に、実施の形態1と同様のブレーク工程(図12〜図16)により、クラックラインCLを起点としてトレンチラインTLに沿って途中点Q2から終点Q3に向かってクラックを伸展させるブレーク工程が行われる。これにより脆性基板11が分断される。
図25および図26を参照して、第1の変形例として、まずトレンチラインTLが形成され、その後、アシストラインALが形成されてもよい。図27を参照して、第2の変形例として、アシストラインALの形成をきっかけとして、クラックラインCLが形成されてもよい。図28を参照して、アシストラインALは、平面レイアウトにおいて高荷重区間HRと交差するように、ガラス基板11の下面SF2上に形成されてもよい。また本実施の形態においては高荷重区間HRが始点Q1から形成されるが、高荷重区間HRはアシストラインALと交差する部分に形成されていればよい。たとえば、始点Q1から、アシストラインALと交差する箇所の手前まで、低荷重区間LRが形成され、それに続いて、アシストラインALと交差するように高荷重区間HRが形成されてもよい。
図29を参照して、本実施の形態におけるトレンチラインTLの形成に適したスクライブ器具50Rについて説明する。スクライブ器具50Rは、スクライビングホイール51Rと、ホルダ52Rと、ピン53とを有する。スクライビングホイール51Rは、おおよそ円盤状の形状を有しており、その直径は、典型的には数mm程度である。スクライビングホイール51Rは、ホルダ52Rにピン53を介して、回転軸RX周りに回転可能に保持されている。
スクライビングホイール51Rは、刃先が設けられた外周部PFを有する。外周部PFは、回転軸RX周りに円環状に延びている。外周部PFは、図30(A)に示すように、目視レベルでは稜線状に切り立っており、それによって、稜線と傾斜面とからなる刃先を構成している。一方、顕微鏡レベルでは、図30(B)に示すように、スクライビングホイール51Rが上面SF1内へ侵入することによって実際に作用する部分(図30(B)の二点鎖線よりも下方)において外周部PFの稜線は微細な表面形状MSを有する。表面形状MSは、正面視(図30(B))において、有限の曲率半径を有する曲線形状を有することが好ましい。スクライビングホイール51Rは、超硬合金、焼結ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンドまたは単結晶ダイヤモンドなどの硬質材料を用いて形成されている。上述した稜線および傾斜面の表面粗さを小さくする観点でスクライビングホイール51R全体が単結晶ダイヤモンドから作られてもよい。
スクライブ器具50Rを用いたトレンチラインTLの形成は、ガラス基板11の上面SF1上でスクライビングホイール51Rを転動させることによって(図29:矢印RT)、スクライビングホイール51Rが上面SF1上を進行方向DBへと進行することにより行われる。この転動による進行は、スクライビングホイール51Rに荷重Fを加えることによってスクライビングホイール51Rの外周部PFをガラス基板11の上面SF1上へ押し付けながら行われる。これによりガラス基板11の上面SF1上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有するトレンチラインTLが形成される。荷重Fは、ガラス基板11の厚さ方向DTに平行な垂直成分Fpと、上面SF1に平行な面内成分Fiとを有する。進行方向DBは面内成分Fiの方向と同じである。
なお、トレンチラインTLの形成は、方向DBへ移動するスクライブ器具50Rによる代わりに、方向DBへ移動するスクライブ器具50(図17(A)および(B))または50v(図21(A)および(B))が用いられてもよい。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によっても、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。また本実施の形態においては、固定された刃先ではなく回転する刃先を用いてトレンチラインTLを形成することができるため、刃先の寿命を長くすることができる。
(実施の形態3)
図31を参照して、まず、ガラス基板11と、刃先を有するスクライブ器具とが準備される。刃先の移動により、ガラス基板11の上面SF1上において点R1およびR6の間にトレンチラインTLが形成される。点R1および点R2の間と、点R3およびR4の間と、点R5およびR6の間のトレンチラインTLは高荷重区間HRとして形成される。点R2およびR3の間と、点R4およびR5の間のトレンチラインTLは低荷重区間LRとして形成される。トレンチラインTLの形成方法は、上述した実施の形態1または2(それらの変形例を含む)で説明した任意のものを用い得る。
次に、各々が高荷重区間HRに交差する複数のブレークラインBLに沿って、ガラス基板11が分離される。このブレークラインBLの形成は、通常のスクライブ工程やトレンチラインTLから垂直クラックを発生させる工程など、どのような方法で行われてもよく、ブレークラインBLの分離は通常のブレーク工程によって行い得る。
図32を参照して、上述したガラス基板11の分離をきっかけとして、分離によって新たに生じた辺と、その辺を挟む1対の途中点のうちの一方との間の部分に、クラックラインCLが形成される。クラックラインCLが形成される方向は、トレンチラインTLが方向DA(図17(A)または図21(A))へ形成された場合は方向DAと反対であり、トレンチラインTLが方向DB(図17(A)、図21(A)または図29)へ形成された場合は方向DBと同じである。
次に、実施の形態1と同様のブレーク工程(図12〜図16)により、クラックラインCLを起点としてトレンチラインTLに沿ってクラックを伸展させるブレーク工程が行われる。これにより脆性基板11が分断される。
本実施の形態によれば、ガラス基板11が分断される位置を、複数のトレンチラインTLと、それに交差する複数のブレークラインBLとによって規定することができる。
(実施の形態4)
図33を参照して、刃先51の方向DAへの移動により(図17(A)参照)、ガラス基板11の上面SF1上において端点S1およびS3の間にトレンチラインが方向DLに形成される。端点S1および途中点S2の間のトレンチラインTLは低荷重区間LRとして形成される。途中点S2および端点S3の間のトレンチラインTLは高荷重区間HRとして形成される。
図34を参照して、次に、刃先51をガラス基板11の上面SF1上へ押し付けながらガラス基板11の上面SF1上で刃先51を方向DA(図17(A))移動させることによって、ガラス基板11の上面SF1上に塑性変形を発生させることで、上面SF1上においてトレンチラインTLの低荷重区間LRと交差する交差トレンチラインTMが、方向DMに形成される。交差トレンチラインTMを形成する工程は、トレンチラインTLと同様、クラックレス状態が得られるように行われる。つまり、交差トレンチラインTMを形成する工程は、交差トレンチラインTMの直下においてガラス基板11が交差トレンチラインTMと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行われる。
次に、交差トレンチラインTMと交差するブレークラインBMに沿ってガラス基板11が分離される。この分離は、通常のスクライブ工程およびブレーク工程によって行い得る。ブレークラインBMは、交差トレンチラインTMとトレンチラインTLとの交差点から方向DMへずれた点において交差トレンチラインTMと交差する。この分離をきっかけとして、交差トレンチラインTMに沿って、ガラス基板11の厚さ方向に浸透するクラックを伴うクラックラインCM(図35)が形成される。
次に、トレンチラインTLの高荷重区間HRに交差するブレークラインBLに沿ってガラス基板11が分離される。この分離は、通常のスクライブ工程およびブレーク工程によって行い得る。この分離をきっかけとして、高荷重区間HRに沿って、ガラス基板11の厚さ方向に浸透するクラックを伴うクラックラインCL(図36)が形成される。
次に、実施の形態1と同様のブレーク工程(図12〜図16)により、クラックラインCLを起点としてトレンチラインTLに沿ってクラックを伸展させるブレーク工程が行われる。これによりトレンチラインTLに沿って脆性基板11が分断される(図37)。その後、クラックラインCMに沿ってブレーク工程が行われ、脆性基板11がさらに分断される。
本実施の形態によれば、ガラス基板11が分断される位置を、トレンチラインTLと、それに交差する交差トレンチラインTMとによって規定することができる。
なお、刃先51(図17(A))に代わり、刃先51v(図21(A))が用いられてもよい。またトレンチラインTLの形成は、方向DL(図33)と逆方向に行われてもよく、その場合、刃先51(図17(A))は方向DBへ移動される。同様に、交差トレンチラインTMの形成は、方向DM(図34)と逆方向に行われてもよく、その場合、刃先51(図17(A))は方向DBへ移動される。刃先が方向DBへ移動される場合は、刃先51に代わり、スクライビングホイール51R(図29)の刃先が用いられてもよい。
(実施の形態5)
図38を参照して、荷重を加えることによってスクライビングホイール51R(図29)の刃先をガラス基板11の上面SF1上へ押し付けながら、上面SF1上で刃先を方向DB(図29)へ移動させる。これによってガラス基板11の上面SF1上に塑性変形が発生する。この結果、交差トレンチラインTMが上面SF1上で方向DM(図38)へ形成される。交差トレンチラインTMの形成が開始される際、スクライビングホイール51R(図29)の刃先は、ガラス基板11の縁に乗り上げる動作を行う。この時、ガラス基板11の縁には微細な欠けCPが生じる。この結果、交差トレンチラインTMの一方端には、ガラス基板11の縁上に位置する欠けCPが設けられる。
図39を参照して、次に、上面SF1上で刃先を移動させることにより、上面SF1上でトレンチラインTLが点T1およびT6の間に形成される。点T1およびT2の間と、点T3およびT4の間と、点T5およびT6の間のトレンチラインTLは高荷重区間HRとして形成される。点T2およびT3の間と、点T4およびT5の間のトレンチラインTLは低荷重区間LRとして形成される。交差トレンチラインTMは、上面SF1上において高荷重区間HRと交差する。なおトレンチラインTLの形成方法は、上述した実施の形態1または2(それらの変形例を含む)で説明した任意のものを用い得る。
次に、欠けCPを起点として交差トレンチラインTMに沿ってクラックが伸展させられる。これにより交差トレンチラインTMに沿ってガラス基板11が分離される(図40)。この分離をきっかけとして、分離によって新たに生じた辺と、その辺を挟む1対の途中点のうちの一方との間の部分において、高荷重区間HRにクラックラインCLが形成される。
次に、実施の形態1と同様のブレーク工程(図12〜図16)により、クラックラインCLを起点としてトレンチラインTLに沿ってクラックを伸展させるブレーク工程が行われる。これにより脆性基板11が分断される。
本実施の形態によっても、実施の形態4とほぼ同様の効果が得られる。また本実施の形態によれば、交差トレンチラインTMに沿ったクラックを発生させる起点として欠けCPを利用する。よって交差トレンチラインTMに交差するブレークラインBM(図34)に沿ったブレーク工程を省略することができる。またガラス基板11の縁に乗り上げる刃先がスクライビングホイール51R(図29)のものであることにより、固定された刃先である刃先51(図17(A))または51v(図21(A))が用いられる場合に比して、乗り上げによって刃先に加わるダメージが抑えられる。なお、このダメージが特に問題とならない場合、スクライビングホイール51R(図29)の刃先に代わり、刃先51または刃先51vを用いることも可能である。
(実施の形態6)
図41(A)および図42(A)を参照して、はじめに、本実施の形態におけるガラス基板11の分断装置について説明する。分断装置は、スクライブ器具50(図17(A)も参照)と、コンベア70と、ブレークローラ61と、補助ローラ62とを有する。コンベア70は、ガラス基板11の上面SF1を露出しつつガラス基板11を方向CVへ搬送するものである。スクライブ器具50はスクライブヘッド(図示せず)に固定されており、コンベア70によって移動させられるガラス基板11と接触することによって、ガラス基板11の上面SF1をスクライブするものである。ブレークローラ61は、ブレーク工程を行うためにガラス基板11の下面SF2を局所的に押し付ける部材である。補助ローラ62は、ブレークローラ61による下面SF2上への押し付けが行えるよう、反対面である上面SF1上でガラス基板11に接触するローラである。ブレークローラ61による押し付けによってガラス基板11が安定的に撓むことができるように、平面レイアウト(図41(A))において補助ローラ62はブレークローラ61と異なる位置に配置されており、好ましくは、回転軸方向(図41(A)における縦方向)においてブレークローラを挟むように配置されている。
なお、図41(A)および図42(A)において図を見やすくするために、コンベア70は二点鎖線によって模式的に示している。他の図においても同様である。
次に、上述した分断装置による分断方法について、以下に説明する。
コンベア70の搬送方向CVへの移動に従って、ガラス基板11が搬送方向CVへ搬送される。これにより、スクライブ器具50の刃先51(図17も参照)がガラス基板11の右縁から上面SF1上へ乗り上げる。この乗り上げにより、ガラス基板11の右縁に欠けCPが形成される。
上面SF1上に乗り上げた刃先51は、ガラス基板11の搬送方向CVへの移動により、ガラス基板11の上面SF1に対して相対的に搬送方向CVと反対方向に移動する。上面SF1に対する刃先51の相対的な移動方向は、方向DB(図17(A))に対応するものとされる。この移動中、刃先51に荷重が加えられることで、上面SF1上に、トレンチラインTLの高荷重区間HRが形成される。
図41(B)および図42(B)を参照して、ガラス基板11がさらに搬送された後、刃先51に加えられる荷重が高荷重区間HRにおけるものよりも小さくされることにより、トレンチラインTLの低荷重区間LRの形成が開始される。
図41(C)および図42(C)を参照して、ガラス基板11がさらに搬送されることで、ブレークローラ61および補助ローラ62による、欠けCPが設けられた高荷重区間HRへの応力印加が行われる。これにより、欠けCPからクラックが伸展し、その結果、高荷重区間HRにクラックラインCLが形成される。図42(C)においては、クラックラインCLはガラス基板11を厚さ方向に貫通して下面SF2にまで達している。
図41(D)および図42(D)を参照して、ガラス基板11がさらに搬送されることで、ブレークローラ61および補助ローラ62による、低荷重区間LRへの応力印加が開始される。低荷重区間LRのうち応力印加を受けた部分まで、上述したクラックラインCLからクラックが伸展する。以降、ガラス基板11の搬送の進行に従って、低荷重区間LRにおいてクラックが伸展する。クラックが伸展させられている際に、スクライブ器具50により低荷重区間LRが形成されることで、低荷重区間LRが延長される。これにより、トレンチラインTLの低荷重区間LRを延長しつつ、延長された長さに応じてガラス基板11の分断が進行する。すなわちガラス基板11の連続的な分断が進行する。
本実施の形態によれば、ガラス基板11を連続的に分断することができる。これにより、ガラス基板11の長さについての制約を受けずにガラス基板11を分断することができる。
また、高荷重区間HRと異なり低荷重区間LRにおいては、ブレークローラ61による応力印加を未だ受けていない部分にまでクラックが伸展しにくい。よって、図42(D)に示す連続分断工程において、クラックが刃先51に達したり、さらに刃先51の位置を超えて伸展したりすることが防止される。これにより、ガラス基板11の連続的な分断を安定的に行うことができる。
なお本実施の形態においてはクラックラインCLを発生させるためにガラス基板11の縁の欠けCPを用いたが、他のきっかけを用いてクラックラインCLが形成されてもよい。またスクライブ器具50に代わり、スクライブ器具50v(図21)または50R(図29)が用いられてもよい。
上記各実施の形態による脆性基板の分断方法はガラス基板に対して特に好適に適用されるが、脆性基板は、ガラス以外の材料から作られていてもよい。たとえば、ガラス以外の材料として、セラミックス、シリコン、化合物半導体、サファイア、または石英が用いられてもよい。
AL アシストライン
BL,BM ブレークライン
CL,CM クラックライン
CP 欠け
HR 高荷重区間
SC 円錐面
PF 外周部
SD1 天面
SD2,SD3 側面
AX 軸方向
SF1 上面
SF2 下面
LR 低荷重区間
TL トレンチライン
PP,PPv 突起部
MS 表面形状
TM 交差トレンチライン
PS,PSv 側部
SF2C 対向部分
RX 回転軸
11 ガラス基板(脆性基板)
50,50R,50v スクライブ器具
51,51v 刃先
51R スクライビングホイール
52 シャンク
52R ホルダ
53 ピン
61 ブレークローラ
62 補助ローラ
70 コンベア
80 テーブル
81 敷物
85 ブレークバー

Claims (7)

  1. 第1の面と前記第1の面と反対の第2の面とを有し、前記第1の面に垂直な厚さ方向を有する脆性基板を準備する工程と、
    刃先を前記脆性基板の第1の面上へ押し付けながら前記第1の面上で前記刃先を移動させることによって前記脆性基板の前記第1の面上に塑性変形を発生させることで、トレンチラインを形成する工程を備え、前記トレンチラインを形成する工程は、前記トレンチラインの直下において前記脆性基板が前記トレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行われ、前記トレンチラインを形成する工程は、
    トレンチラインの一部として低荷重区間を形成する工程と、
    トレンチラインの一部として高荷重区間を形成する工程とを含み、前記高荷重区間を形成する工程において前記刃先に加えられる荷重は、前記低荷重区間を形成する工程で用いられる荷重よりも高く、さらに
    前記厚さ方向における前記脆性基板のクラックを前記トレンチラインに沿って、前記トレンチラインのうち前記高荷重区間にのみ伸展させることによって、前記トレンチラインの一部に沿ってクラックラインを形成する工程と、
    前記クラックラインを形成する工程の後に、前記トレンチラインに沿って前記脆性基板を分断する工程とを備え、前記脆性基板を分断する工程は、前記脆性基板に応力を加えることによって前記クラックラインを起点として前記低荷重区間に沿ってクラックを伸展させる工程を含む、
    脆性基板の分断方法。
  2. 前記クラックラインを形成する工程は、前記脆性基板の前記厚さ方向に浸透するクラックを伴い前記脆性基板の前記第1の面上において前記高荷重区間に交差するアシストラインを形成する工程を含む、請求項1に記載の脆性基板の分断方法。
  3. 前記クラックラインを形成する工程は、前記アシストラインに沿って前記脆性基板を分離する工程を含む、請求項2に記載の脆性基板の分断方法。
  4. 前記脆性基板の前記第2の面上にアシストラインを形成する工程をさらに備え、前記アシストラインは平面レイアウトにおいて前記高荷重区間と交差しており、
    前記クラックラインを形成する工程は、前記アシストラインに沿って前記脆性基板を分離する工程を含む、請求項1に記載の脆性基板の分断方法。
  5. 前記トレンチラインを形成する工程の後に、刃先を前記脆性基板の第1の面上へ押し付けながら前記脆性基板の前記第1の面上で前記刃先を移動させることによって前記脆性基板の前記第1の面上に塑性変形を発生させることで、前記第1の面上において前記トレンチラインの前記低荷重区間と交差する交差トレンチラインを形成する工程をさらに備え、前記交差トレンチラインを形成する工程は、前記交差トレンチラインの直下において前記脆性基板が前記交差トレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行われ、さらに
    前記交差トレンチラインに沿って、前記脆性基板の前記厚さ方向に浸透するクラックを伴うクラックラインを形成する工程をさらに備える、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の脆性基板の分断方法。
  6. 前記トレンチラインを形成する工程の前に、荷重を加えることによって刃先を前記脆性基板の第1の面上へ押し付けながら前記第1の面上で前記刃先を移動させることによって前記脆性基板の前記第1の面上に塑性変形を発生させることで、前記第1の面上において前記トレンチラインの前記高荷重区間と交差することになる交差トレンチラインを形成する工程をさらに備え、前記交差トレンチラインを形成する工程は、前記交差トレンチラインの直下において前記脆性基板が前記交差トレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行われ、さらに
    前記クラックラインを形成する工程は、前記交差トレンチラインに沿ってクラックを伸展させることによって前記脆性基板を分離することにより行われる、
    請求項1に記載の脆性基板の分断方法。
  7. 前記クラックを伸展させる工程が行われている際に、前記低荷重区間を形成する工程により前記低荷重区間が延長される、請求項1に記載の脆性基板の分断方法。
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