JPWO2016063941A1 - 導電性粒子、導電材料及び接続構造体 - Google Patents

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Abstract

電極間を電気的に接続した場合に、接続抵抗を低くすることができ、更に、導電部の腐食を生じ難くすることができる導電性粒子を提供する。本発明に係る導電性粒子は、基材粒子と、銅を含む第1の導電部と、パラジウムを含む第2の導電部と、複数の芯物質とを備え、前記基材粒子の外表面上に前記第1の導電部が配置されており、前記第1の導電部の外表面上に前記第2の導電部が配置されており、前記第2の導電部が外表面に複数の突起を有し、前記芯物質が、前記第2の導電部の前記突起の内側に配置されており、前記芯物質によって前記第2の導電部の外表面が隆起されており、前記芯物質の材料がニッケルとは異なり、前記芯物質の材料のモース硬度が5を超える。

Description

本発明は、基材粒子と、該基材粒子の外表面上に配置された導電部とを有する導電性粒子に関する。また、本発明は、上記導電性粒子を用いた導電材料及び接続構造体に関する。
異方性導電ペースト及び異方性導電フィルム等の異方性導電材料が広く知られている。上記異方性導電材料では、バインダー樹脂中に導電性粒子が分散されている。
上記異方性導電材料は、各種の接続構造体を得るために、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))、並びにフレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))等に使用されている。
上記導電性粒子の一例として、下記の特許文献1には、基材粒子と、該基材粒子の外表面上に設けられた銅層と、該銅層の外表面上に設けられたパラジウム層とを備える導電性粒子が開示されている。上記パラジウム層の平均厚みは5nm以上である。上記パラジウム層は、還元剤としてヒドラジン化合物を含むめっき液を用いて形成されている。
また、特許文献1の実施例8〜10では、パラジウム層の外表面に複数の突起を形成した導電性粒子が開示されている。突起を形成するために、芯物質として、金属ニッケル粒子が用いられている。
特開2011−204531号公報
特許文献1に記載のような従来の導電性粒子では、導電性粒子が電極に十分に接触しないことがある。このことによって、電極間の接続抵抗が高くなることがある。特に、導電部及び電極の表面には、酸化膜が形成されていることが多い。この酸化膜が導電部と電極との接触を妨げることがある。
さらに、長期間保管された導電性粒子を用いて電極間を接続した接続構造体において、接続抵抗が高くなることがある。さらに、導電性粒子を用いて電極間が接続された接続構造体が長期間保管又は長期間使用されたときに、接続抵抗が高くなることがある。これは、酸等の影響によって導電性粒子の腐食が進行するためである。
本発明の目的は、電極間を電気的に接続した場合に、接続抵抗を低くすることができ、更に、導電部の腐食を生じ難くすることができる導電性粒子を提供することである。また、本発明の目的は、上記導電性粒子を用いた導電材料及び接続構造体を提供することである。
本発明の広い局面によれば、基材粒子と、銅を含む第1の導電部と、パラジウムを含む第2の導電部と、複数の芯物質とを備え、前記基材粒子の外表面上に前記第1の導電部が配置されており、前記第1の導電部の外表面上に前記第2の導電部が配置されており、前記第2の導電部が外表面に複数の突起を有し、前記芯物質が、前記第2の導電部の前記突起の内側に配置されており、前記芯物質によって前記第2の導電部の外表面が隆起されており、前記芯物質の材料がニッケルとは異なり、前記芯物質の材料のモース硬度が5を超える、導電性粒子が提供される。
前記第1の導電部と前記第2の導電部との合計の厚みの前記芯物質の平均径に対する比が0.1以上、6以下であることが好ましい。前記第1の導電部の厚みが、20nm以上、300nm以下であることが好ましい。前記芯物質の平均径が20nm以上、1000nm以下であることが好ましい。前記第2の導電部の厚みが3nm以上、40nm以下であることが好ましい。前記第1の導電部のビッカース硬度が100未満であることが好ましい。前記芯物質の材料のモース硬度が6以上であることが好ましい。
本発明の広い局面によれば、上述した導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、導電材料が提供される。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、前記接続部の材料が、上述した導電性粒であるか、又は前記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料であり、前記第1の電極と前記第2の電極とが前記導電性粒子により電気的に接続されている、接続構造体が提供される。
本発明に係る導電性粒子は、基材粒子と、銅を含む第1の導電部と、パラジウムを含む第2の導電部と、複数の芯物質とを備え、上記基材粒子の外表面上に上記第1の導電部が配置されており、上記第1の導電部の外表面上に上記第2の導電部が配置されており、上記第2の導電部が外表面に複数の突起を有し、上記芯物質が、上記第2の導電部の上記突起の内側に配置されており、上記芯物質によって上記第2の導電部の外表面が隆起されており、上記芯物質の材料がニッケルとは異なり、上記芯物質の材料のモース硬度が5を超えるので、電極間を電気的に接続した場合に、接続抵抗を低くすることができ、更に、導電部の腐食を生じ難くすることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(導電性粒子)
本発明に係る導電性粒子は、基材粒子と、銅を含む第1の導電部と、パラジウムを含む第2の導電部と、複数の芯物質とを備える。本発明に係る導電性粒子では、上記基材粒子の外表面上に上記第1の導電部が配置されており、上記第1の導電部の外表面上に上記第2の導電部が配置されている。本発明に係る導電性粒子では、上記第2の導電部が外表面に、複数の突起を有する。本発明に係る導電性粒子では、上記芯物質が、上記第2の導電部の上記突起の内側に配置されており、上記芯物質によって上記第2の導電部の外表面が隆起されている。上記芯物質により上記第2の導電部の外表面が隆起されていることによって、上記突起が形成されている。本発明に係る導電性粒子では、上記芯物質の材料がニッケルとは異なり、上記芯物質の材料のモース硬度が5を超える。
本発明に係る上述した構成によって、本発明に係る導電性粒子を用いて電極間を電気的に接続した場合に、接続抵抗を低くすることができる。電極の表面には、酸化膜が形成されていることが多い。本発明に係る導電性粒子の使用により、電極間の接続時に、突起が酸化膜を貫通し、導電部と電極とを十分に接触させることができる。さらに、本発明に係る上述した構成によって、導電部の腐食を生じ難くすることができる。特に、酸の存在下で導電部の腐食を生じ難くすることができる。導電性粒子が酸の存在下に晒されても、導電部の腐食が生じ難いことから、導電性粒子の性能を高く維持することができる。長期間保管された導電性粒子を用いて電極間を接続した接続構造体において、接続抵抗を低くすることができる。さらに、導電性粒子を用いて電極間が接続された接続構造体が長期間保管又は長期間使用されたときに、接続抵抗が高くなるのを防ぐことができる。本発明では、導通信頼性を高めることができる。
なお、芯物質がニッケル粒子であると、酸による腐食が生じやすい。たとえ、ニッケル粒子が導電部により覆われていたとしても、導電部にはわずかなき裂やピンホールが存在することがあるため、ニッケル粒子の腐食が生じやすい。これに対して、本発明では、芯物質がニッケルではないことによっても、腐食を抑えることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。なお、参照した図面では、大きさ及び厚みなどは、図示の便宜上、実際の大きさ及び厚みから適宜変更している。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。
図1に示すように、導電性粒子1は、基材粒子2と、銅を含む第1の導電部3(導電層)と、パラジウムを含む第2の導電部4(導電層)と、複数の芯物質5と、絶縁物質6を備える。導電性粒子1では、多層の導電部が形成されている。
第1の導電部3は、基材粒子2の外表面上に配置されている。第1の導電部3は、基材粒子2に接している。基材粒子2と第2の導電部4との間に、第1の導電部3が配置されている。第2の導電部4は、第1の導電部3の外表面上に配置されている。第2の導電部4は、第1の導電部3に接している。導電性粒子1は、基材粒子2の外表面が第1の導電部3及び第2の導電部4により被覆された被覆粒子である。
導電性粒子1は、第2の導電部4の外表面に複数の突起1aを有する。第1の導電部3は外表面に、複数の突起3aを有する。第2の導電部4は外表面に、複数の突起4aを有する。突起1a,3a,4aは複数である。複数の芯物質5は、基材粒子2の外表面上に配置されている。複数の芯物質5は、第1の導電部3の内側に配置されている。複数の芯物質5は、第1の導電部3及び第2の導電部4の内側に埋め込まれている。芯物質5は、突起1a,3a,4aの内側に配置されている。第1の導電部3及び第2の導電部4は、複数の芯物質5を被覆している。第2の導電部4は、第1の導電部3を介して、複数の芯物質5を被覆している。複数の芯物質5により、第1の導電部3及び第2の導電部4の外表面が隆起されており、突起1a,3a,4aが形成されている。
なお、第2の導電部4の外表面は防錆処理されている。導電性粒子1は、第2の導電部4の外表面上に、図示しない防錆膜が形成されている。
導電性粒子1は、第2の導電部4の外表面上に配置された絶縁物質6を有する。第2の導電部4の外表面の少なくとも一部の領域が、絶縁物質6により被覆されている。絶縁物質6は、絶縁性を有する材料により形成されており、絶縁性粒子である。このように、本発明に係る導電性粒子は、第2の導電部の外表面上に配置された絶縁物質を有していてもよい。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。
図2に示すように、導電性粒子1Aは、基材粒子2と、銅を含む第1の導電部3A(導電層)と、パラジウムを含む第2の導電部4A(導電層)と、複数の芯物質5と、絶縁物質6とを備える。
第1の導電部3Aは、基材粒子2の外表面上に配置されている。基材粒子2と第2の導電部4Aとの間に、第1の導電部3Aが配置されている。第2の導電部4Aは、第1の導電部3Aの外表面上に配置されている。
導電性粒子1Aは、第2の導電部4Aの外表面に複数の突起1Aaを有する。第1の導電部3Aは外表面に、突起を有さない。第1の導電部3Aの外表面形状は、球状である。第2の導電部4Aは外表面に、複数の突起4Aaを有する。突起1Aa,4Aaは複数である。複数の芯物質5は、第1の導電部3Aの外表面上に配置されている。複数の芯物質5は、第1の導電部3Aの外側に配置されている。複数の芯物質5は、第2の導電部4Aの内側に配置されている。複数の芯物質5は、第2の導電部4Aの内側に埋め込まれている。芯物質5は、突起1Aa,4Aaの内側に配置されている。第2の導電部4Aは、複数の芯物質5を被覆している。複数の芯物質5により、第2の導電部4Aの外表面が隆起されており、突起1Aa,4Aaが形成されている。このように、芯物質は、第1の導電部の外側に配置されていてもよい。芯物質は、第2の導電部の突起の内側に配置されていれば、その配置位置は特に限定されない。芯物質は、第2の導電部の内部又は内側に配置されていてもよい。
導電性粒子1Aは、第2の導電部4Aの外表面上に配置された絶縁物質6を有する。第2の導電部4Aの外表面の少なくとも一部の領域が、絶縁物質6により被覆されている。
以下、導電性粒子の詳細を説明する。なお、以下の説明において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」と「メタクリル」との一方又は双方を意味し、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」と「メタクリレート」との一方又は双方を意味する。
[基材粒子]
上記基材粒子としては、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び金属粒子等が挙げられる。上記基材粒子は、金属粒子を除く基材粒子であることが好ましく、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることがより好ましい。上記基材粒子は、コアシェル粒子であってもよい。
上記基材粒子は、樹脂粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることが更に好ましく、樹脂粒子であってもよく、有機無機ハイブリッド粒子であってもよい。これらの好ましい基材粒子の使用により、電極間の電気的な接続により一層適した導電性粒子が得られる。
上記導電性粒子を用いて電極間を接続する際には、上記導電性粒子を電極間に配置した後、圧着することにより上記導電性粒子を圧縮させる。基材粒子が樹脂粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であると、上記圧着の際に上記導電性粒子が変形しやすく、導電性粒子と電極との接触面積が大きくなる。このため、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。
上記樹脂粒子を形成するための樹脂として、種々の有機物が好適に用いられる。上記樹脂粒子を形成するための樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ポリアルキレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、及び、エチレン性不飽和基を有する種々の重合性単量体を1種もしくは2種以上重合させて得られる重合体等が挙げられる。導電材料に適した任意の圧縮時の物性を有する樹脂粒子を設計及び合成することができ、かつ基材粒子の硬度を好適な範囲に容易に制御できるので、上記樹脂粒子を形成するための樹脂は、エチレン性不飽和基を複数有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記樹脂粒子を、エチレン性不飽和基を有する単量体を重合させて得る場合には、上記エチレン性不飽和基を有する単量体としては、非架橋性の単量体と架橋性の単量体とが挙げられる。
上記非架橋性の単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含有単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の酸ビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン等の不飽和炭化水素;トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、フッ化ビニル、クロルスチレン等のハロゲン含有単量体等が挙げられる。
上記架橋性の単量体としては、例えば、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、ジアリルエーテル、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、ビニルトリメトキシシラン等のシラン含有単量体等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を、公知の方法により重合させることで、上記樹脂粒子を得ることができる。この方法としては、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で懸濁重合する方法、並びに非架橋の種粒子を用いてラジカル重合開始剤とともに単量体を膨潤させて重合する方法等が挙げられる。
上記基材粒子が金属粒子を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子である場合に、上記基材粒子を形成するための無機物としては、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニア及びカーボンブラック等が挙げられる。上記無機物は金属ではないことが好ましい。上記シリカにより形成された粒子としては特に限定されないが、例えば、加水分解性のアルコキシシリル基を2つ以上持つケイ素化合物を加水分解して架橋重合体粒子を形成した後に、必要に応じて焼成を行うことにより得られる粒子が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、例えば、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記有機無機ハイブリッド粒子は、コアと、該コアの表面上に配置されたシェルとを有するコアシェル型の有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。上記コアが有機コアであることが好ましい。上記シェルが無機シェルであることが好ましい。電極間の接続抵抗を効果的に低くする観点からは、上記基材粒子は、有機コアと上記有機コアの表面上に配置された無機シェルとを有する有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。
上記有機コアを形成するための材料としては、上述した樹脂粒子を形成するための樹脂等が挙げられる。
上記無機シェルを形成するための材料としては、上述した基材粒子を形成するための無機物が挙げられる。上記無機シェルを形成するための材料は、シリカであることが好ましい。上記無機シェルは、上記コアの表面上で、金属アルコキシドをゾルゲル法によりシェル状物とした後、該シェル状物を焼成させることにより形成されていることが好ましい。上記金属アルコキシドはシランアルコキシドであることが好ましい。上記無機シェルはシランアルコキシドにより形成されていることが好ましい。
上記基材粒子が金属粒子である場合に、該金属粒子を形成するための金属としては、銀、銅、ニッケル、ケイ素、金及びチタン等が挙げられる。但し、上記基材粒子は金属粒子ではないことが好ましい。
上記基材粒子の粒子径は、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上、更に好ましくは1μm以上であり、好ましくは100μm以下、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは5μm以下である。特に好ましくは3μm以下である。上記基材粒子の粒子径が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の間隔が小さくなり、かつ導電部の厚みを厚くしても、小さい導電性粒子が得られる。
上記基材粒子の粒子径は、基材粒子が真球状である場合には、直径を示し、基材粒子が真球状ではない場合には、最大径を示す。
[導電部]
上記導電性粒子は、導電部として、銅を含む第1の導電部を備える。第1の導電部には、金属として、銅のみを用いた場合だけでなく、銅と他の金属とを用いた場合も含まれる。上記銅層は、銅合金層であってもよい。
上記第1の導電部における銅以外の金属としては、金、銀、白金、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、コバルト、ニッケル、インジウム、パラジウム、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、タリウム、ゲルマニウム、カドミウム、ケイ素、タングステン、モリブデン及び錫ドープ酸化インジウム(ITO)等が挙げられる。これらの金属は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記第1の導電部は、銅を主金属として含むことが好ましい。上記第1の導電部全体100重量%中、銅の含有量は50重量%以上であることが好ましい。上記第1の導電部全体100重量%中、銅の含有量は好ましくは65重量%以上、より好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90重量%以上、特に好ましくは93重量%以上である。銅の含有量が上記下限以上であると、導電性粒子の柔軟性が適度に高くなり、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。
上記第1の導電部の厚みは、好ましくは20nm以上、より好ましくは50nm以上、更に好ましくは80nm以上であり、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下、更に好ましくは150nm以下である。上記第1の導電部の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、接続抵抗が効果的に低くなり、導電部の腐食がより一層生じ難くなる。
上記第1の導電部のビッカース硬度は、好ましくは20以上、より好ましくは40以上である。第1の導電部のビッカース硬度が上記下限以上であると、加圧される際に導電部の割れが少なくなり、導通信頼性及び接続信頼性の向上に繋がる。上記第1の導電部のビッカース硬度は、好ましくは100未満、より好ましくは70以下である。第1の導電部のビッカース硬度が上記上限以下であると、加圧される際に導電部の割れがかなり少なくなり、導通信頼性及び接続信頼性の向上に繋がる。
上記導電性粒子は、導電部として、銅を含む第1の導電部と、パラジウムを含む第2の導電部とを備える。第2の導電部には、金属として、パラジウムのみを用いた場合だけでなく、パラジウムと他の金属とを用いた場合も含まれる。上記パラジウム層は、パラジウム合金層であってもよい。上記第2の導電部は、導電性粒子における導電性部分の最表面(最も外側の表面)に配置されていることが好ましい。
上記第2の導電部における金以外の金属としては、例えば、ニッケル、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、コバルト、ニッケル、インジウム、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、タリウム、ゲルマニウム、カドミウム、ケイ素、タングステン、モリブデン及び錫ドープ酸化インジウム(ITO)等が挙げられる。これらの金属は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記第2の導電部はパラジウムを主金属として含むことが好ましい。上記第2の導電部全体100重量%中、パラジウムの含有量は50重量%以上であることが好ましい。上記第2の導電部全体100重量%中、パラジウムの含有量は好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上、更に好ましくは99.9重量%以上である。パラジウムの含有量が上記下限以上であると、電極と導電性粒子とがより一層適度に接触し、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。
上記第2の導電部の厚みは、好ましくは3nm以上、より好ましくは5nm以上、更に好ましくは10nm以上であり、好ましくは45nm以下、より好ましくは40nm以下、更に好ましくは25nm以下である。上記第2の導電部の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、接続抵抗が効果的に低くなり、導電部の腐食がより一層生じ難くなる。
上記第2の導電部は外表面に複数の突起を有する。導電性粒子により接続される電極の表面には、酸化被膜が形成されていることが多い。導電性の突起を有する導電性粒子の使用により、電極間に導電性粒子を配置した後、圧着させることにより、突起により酸化被膜が効果的に排除される。このため、電極と導電性粒子とをより一層確実に接触させることができ、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。さらに、導電性粒子が表面に絶縁物質を有する場合、又は導電性粒子が樹脂中に分散されて導電材料として用いられる場合に、導電性粒子の突起によって、導電性粒子と電極との間の絶縁物質又は樹脂が効果的に排除される。このため、電極間の導通信頼性が高くなる。
上記突起は複数である。上記導電性粒子1個当たりの上記第2の導電部の外表面の突起は、好ましくは3個以上、より好ましくは5個以上、更に好ましくは15個以上、特に好ましくは20個以上である。上記突起の数の上限は特に限定されない。突起の数の上限は導電性粒子の粒子径等を考慮して適宜選択できる。
複数の上記突起の平均高さは、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.05μm以上であり、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。上記突起の平均高さが上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の接続抵抗が効果的に低くなる。
上記突起の高さは、導電性粒子の中心と突起の先端とを結ぶ線(図1に示す破線L1)上における、突起が無いと想定した場合の導電部の仮想線(図1に示す破線L2)上(突起が無いと想定した場合の球状の導電性粒子の外表面上)から突起の先端までの距離を示す。すなわち、図1においては、破線L1と破線L2との交点から突起の先端までの距離を示す。
[芯物質]
上記芯物質が上記導電部(導電層)中に埋め込まれていることによって、上記第2の導電部が外表面に、複数の突起を有するようにすることが容易である。
上記突起を形成する方法としては、基材粒子の表面に芯物質を付着させた後、無電解めっきにより導電部を形成する方法、並びに基材粒子の表面に無電解めっきにより導電部を形成した後、芯物質を付着させ、更に無電解めっきにより導電部を形成する方法等が挙げられる。上記突起を形成する他の方法としては、基材粒子の表面上に、第1の導電部を形成した後、該第1の導電部上に芯物質を配置し、次に第2の導電部形成する方法、並びに基材粒子の表面上に導電部(第1の導電部又は第2の導電部等)を形成する途中段階で、芯物質を添加する方法等が挙げられる。
上記基材粒子の外表面上に芯物質を配置する方法としては、例えば、基材粒子の分散液中に、芯物質を添加し、基材粒子の表面に芯物質を、例えば、ファンデルワールス力により集積させ、付着させる方法、並びに基材粒子を入れた容器に、芯物質を添加し、容器の回転等による機械的な作用により基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法等が挙げられる。なかでも、付着させる芯物質の量を制御しやすいため、分散液中の基材粒子の表面に芯物質を集積させ、付着させる方法が好ましい。
上記芯物質の材料は、ニッケルとは異なり、かつ芯物質の材料のモース硬度が5を超えていれば特に限定されない。モース硬度が5以下であると、酸化膜を十分に貫通せず、接続抵抗が高くなる傾向がある。
上記芯物質の材料の具体例としては、シリカ(二酸化珪素、モース硬度6〜7)、酸化チタン(モース硬度7)、ジルコニア(モース硬度8〜9)、アルミナ(モース硬度9)、炭化タングステン(モース硬度9)及びダイヤモンド(モース硬度10)等が挙げられる。上記芯物質の材料は、シリカ、酸化チタン、ジルコニア、アルミナ、炭化タングステン又はダイヤモンドであることがより好ましく、酸化チタン、ジルコニア、アルミナ、炭化タングステン又はダイヤモンドであることが更に好ましく、ジルコニア、アルミナ、炭化タングステン又はダイヤモンドであることが特に好ましい。上記芯物質の材料のモース硬度は好ましくは5.5以上、より好ましくは6以上、更に好ましくは7以上、特に好ましくは7.5以上である。モース硬度が上記下限以上であると、電極と導電性粒子とがより一層適度に接触し、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。
上記芯物質の形状は特に限定されない。芯物質の形状は塊状であることが好ましい。芯物質としては、例えば、粒子状の塊、複数の微小粒子が凝集した凝集塊、及び不定形の塊等が挙げられる。
上記芯物質の平均径(平均粒子径)は、好ましくは20nm以上、より好ましくは50nm以上、更に好ましくは100nm以上であり、好ましくは1000nm以下、より好ましくは600nm以下、更に好ましくは500μm以下、特に好ましくは250nm以下である。上記芯物質の平均径が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の接続抵抗が効果的に低くなる。上記芯物質の平均径が上記下限以上及び上記上限以下であると、接続抵抗が効果的に低くなり、導電部の腐食がより一層生じ難くなる。
上記芯物質の「平均径(平均粒子径)」は、数平均径(数平均粒子径)を示す。芯物質の平均径は、任意の芯物質50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求められる。
上記第1の導電部と上記第2の導電部との合計の厚みの上記芯物質の平均径に対する比(第1の導電部と第2の導電部との合計の厚み/芯物質の平均径)は、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上であり、好ましくは6以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは2以下である。上記比(第1の導電部と第2の導電部との合計の厚み/芯物質の平均径)が上記下限以上及び上記上限以下であると、接続抵抗が効果的に低くなり、導電部の腐食がより一層生じ難くなる。
[絶縁物質]
本発明に係る導電性粒子は、上記第2の導電部の外表面上に配置された絶縁物質を備えることが好ましい。この場合には、導電性粒子を電極間の接続に用いると、隣接する電極間の短絡を防止できる。具体的には、複数の導電性粒子が接触したときに、複数の電極間に絶縁物質が存在するので、上下の電極間ではなく横方向に隣り合う電極間の短絡を防止できる。なお、電極間の接続の際に、2つの電極で導電性粒子を加圧することにより、導電性粒子の導電部と電極との間の絶縁物質を容易に排除できる。
電極間の圧着時に上記絶縁物質をより一層容易に排除できることから、上記絶縁物質は、絶縁性粒子であることが好ましい。
上記絶縁物質の材料である絶縁性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン類、(メタ)アクリレート重合体、(メタ)アクリレート共重合体、ブロックポリマー、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂の架橋物、熱硬化性樹脂及び水溶性樹脂等が挙げられる。
上記ポリオレフィン類としては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記(メタ)アクリレート重合体としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート及びポリブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記ブロックポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、及びSBS型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、並びにこれらの水素添加物等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、ビニル重合体及びビニル共重合体等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられる。上記水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド及びメチルセルロース等が挙げられる。なかでも、水溶性樹脂が好ましく、ポリビニルアルコールがより好ましい。
上記第2の導電部の外表面、及び絶縁性粒子の表面はそれぞれ、反応性官能基を有する化合物によって被覆されていてもよい。第2の導電部の外表面と絶縁性粒子の表面とは、直接化学結合していなくてもよく、反応性官能基を有する化合物によって間接的に化学結合していてもよい。第2の導電部の外表面にカルボキシル基を導入した後、該カルボキシル基がポリエチレンイミンなどの高分子電解質を介して絶縁性粒子の表面の官能基と化学結合していても構わない。
上記絶縁物質の平均径(平均粒子径)は、導電性粒子の粒子径及び導電性粒子の用途等によって適宜選択できる。上記絶縁物質の平均径(平均粒子径)は好ましくは0.005μm以上、より好ましくは0.01μm以上であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。絶縁物質の平均径が上記下限以上であると、導電性粒子がバインダー樹脂中に分散されたときに、複数の導電性粒子における導電層同士が接触し難くなる。絶縁性粒子の平均径が上記上限以下であると、電極間の接続の際に、電極と導電性粒子との間の絶縁物質を排除するために、圧力を高くしすぎる必要がなくなり、高温に加熱する必要もなくなる。
上記絶縁物質の「平均径(平均粒子径)」は、数平均径(数平均粒子径)を示す。絶縁物質の平均径は、粒度分布測定装置等を用いて求められる。
[防錆処理]
導電性粒子の腐食を抑え、電極間の接続抵抗を低くするために、上記第2の導電部の外表面は、酸化防止剤により防錆処理されていることが好ましい。
上記酸化防止剤は特に限定されない。上記酸化防止剤としては、窒素含有化合物等が挙げられる。上記窒素含有化合物としては、ベンゾトリアゾール化合物、イミダゾール化合物、チアゾール化合物、トリアジン、2−メルカプトピリミジン、インドール、ピロール、アデニン、チオバルビツル酸、チオウラシル、ロダニン、チオゾリジンチオン、1−フェニル−2−テトラゾリン−5−チオン及び2−メルカプトピリジン等が挙げられる。上記酸化防止剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ベンゾトリアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾール、4−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、4−カルボキシ−1H−ベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5,6−ジメチル−1H−ベンゾトリアゾール及びベンゾトリアゾールブチルエステル等が挙げられる。上記イミダゾール化合物としては、イミダゾール又はベンゾイミダゾール等が挙げられる。上記チアゾール化合物としては、チアゾール又はベンゾチアゾール等が挙げられる。
(導電材料)
本発明に係る導電材料は、上述した導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む。上記導電性粒子は、バインダー樹脂中に分散されて用いられることが好ましく、バインダー樹脂中に分散されて導電材料として用いられることが好ましい。上記導電材料は、異方性導電材料であることが好ましい。上記導電材料は、電極間の電気的な接続に用いられることが好ましい。上記導電材料は回路接続用導電材料であることが好ましい。
上記バインダー樹脂は特に限定されない。上記バインダー樹脂として、公知の絶縁性の樹脂が用いられる。
上記バインダー樹脂は、熱可塑性成分(熱可塑性化合物)又は硬化性成分を含むことが好ましく、硬化性成分を含むことがより好ましい。上記硬化性成分としては、光硬化性成分及び熱硬化性成分が挙げられる。上記光硬化性成分は、光硬化性化合物及び光重合開始剤を含むことが好ましい。上記熱硬化性成分は、熱硬化性化合物及び熱硬化剤を含むことが好ましい。上記バインダー樹脂としては、例えば、ビニル樹脂、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、熱可塑性ブロック共重合体及びエラストマー等が挙げられる。上記バインダー樹脂は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビニル樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂及びスチレン樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びポリアミド樹脂等が挙げられる。上記硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、上記硬化性樹脂は、常温硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂又は湿気硬化型樹脂であってもよい。上記硬化性樹脂は、硬化剤と併用されてもよい。上記熱可塑性ブロック共重合体としては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物、及びスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物等が挙げられる。上記エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、及びアクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等が挙げられる。
上記導電材料は、上記導電性粒子及び上記バインダー樹脂の他に、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤及び難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
本発明に係る導電材料は、導電ペースト及び導電フィルム等として使用され得る。本発明に係る導電材料が、導電フィルムである場合には、導電性粒子を含む導電フィルムに、導電性粒子を含まないフィルムが積層されていてもよい。上記導電ペーストは、異方性導電ペーストであることが好ましい。上記導電フィルムは、異方性導電フィルムであることが好ましい。
上記導電材料100重量%中、上記バインダー樹脂の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上であり、好ましくは99.99重量%以下、より好ましくは99.9重量%以下である。上記バインダー樹脂の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間に導電性粒子が効率的に配置され、導電材料により接続された接続対象部材の接続信頼性がより一層高くなる。
上記導電材料100重量%中、上記導電性粒子の含有量は好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上であり、好ましくは80重量%以下、より好ましくは60重量%以下、更に好ましくは40重量%以下、特に好ましくは20重量%以下、最も好ましくは10重量%以下である。上記導電性粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
(接続構造体)
上記導電性粒子を用いて、又は上記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料を用いて、接続対象部材を接続することにより、接続構造体を得ることができる。
上記接続構造体は、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、第1,第2の接続対象部材を接続している接続部とを備え、該接続部の材料が上述した導電性粒子であるか、又は上述した導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料である接続構造体であることが好ましい。上記接続部が上述した導電性粒子により形成されているか、又は上述した導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料により形成されていることが好ましい。導電性粒子が用いられた場合には、接続部自体が導電性粒子である。すなわち、第1,第2の接続対象部材が導電性粒子により接続される。
図3に、本発明の第1の実施形態に係る導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に断面図で示す。
図3に示す接続構造体51は、第1の接続対象部材52と、第2の接続対象部材53と、第1,第2の接続対象部材52,53を接続している接続部54とを備える。接続部54は、導電性粒子1を含む導電材料により形成されている。上記導電材料が熱硬化性を有し、接続部54が導電材料を熱硬化させることにより形成されていることが好ましい。接続部54が導電材料の熱硬化物であることが好ましい。なお、図3では、導電性粒子1は、図示の便宜上、略図的に示されている。導電性粒子1にかえて、導電性粒子1A等を用いてもよい。
第1の接続対象部材52は表面(上面)に、複数の第1の電極52aを有する。第2の接続対象部材53は表面(下面)に、複数の第2の電極53aを有する。第1の電極52aと第2の電極53aとが、1つ又は複数の導電性粒子1により電気的に接続されている。従って、第1,第2の接続対象部材52,53が導電性粒子1により電気的に接続されている。
上記接続構造体の製造方法は特に限定されない。接続構造体の製造方法の一例としては、第1の接続対象部材と第2の接続対象部材との間に上記導電材料を配置し、積層体を得た後、該積層体を加熱及び加圧する方法等が挙げられる。上記加圧の圧力は9.8×10〜4.9×10Pa程度である。上記加熱の温度は、120〜220℃程度である。
上記接続対象部材としては、具体的には、半導体チップ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びにプリント基板、フレキシブルプリント基板、ガラスエポキシ基板及びガラス基板等の回路基板などの電子部品等が挙げられる。上記接続対象部材は電子部品であることが好ましい。上記導電性粒子は、電子部品における電極の電気的な接続に用いられることが好ましい。
上記接続対象部材に設けられている電極としては、金電極、ニッケル電極、錫電極、アルミニウム電極、銀電極、銅電極、モリブデン電極及びタングステン電極等の金属電極が挙げられる。上記接続対象部材がフレキシブルプリント基板である場合には、上記電極は金電極、ニッケル電極、錫電極又は銅電極であることが好ましい。上記接続対象部材がガラス基板である場合には、上記電極はアルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極又はタングステン電極であることが好ましい。なお、上記電極がアルミニウム電極である場合には、アルミニウムのみで形成された電極であってもよく、金属酸化物層の表面にアルミニウム層が積層された電極であってもよい。上記金属酸化物層の材料としては、3価の金属元素がドープされた酸化インジウム及び3価の金属元素がドープされた酸化亜鉛等が挙げられる。上記3価の金属元素としては、Sn、Al及びGa等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)芯物質の付着工程
粒子径が3.0μmであるジビニルベンゼン共重合体樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−203」)を基材粒子Aとして用意した。
上記基材粒子Aをエッチングし、水洗した。次に、パラジウム触媒を8重量%含むパラジウム触媒化液100mL中に上記基材粒子Aを添加し、攪拌した。その後、ろ過し、洗浄した。pH6の0.5重量%ジメチルアミンボラン液に上記基材粒子Aを添加し、パラジウムが付着された基材粒子Aを得た。
パラジウムが付着された基材粒子Aをイオン交換水300mL中で3分間攪拌し、分散させ、分散液を得た。次に、アルミナ粒子スラリー(平均粒子径150nm、モース硬度9)1gを3分間かけて上記分散液に添加し、芯物質が付着された基材粒子Aの懸濁液を得た。
(2)銅層の形成工程
硫酸銅(5水和物)40g/Lと、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)100g/Lと、グルコン酸ナトリウム50g/Lと、ホルムアルデヒド25g/Lとを含み、かつpH10.5に調整された無電解めっき液を用意した。
上記基材粒子Aの懸濁液に、上記無電解めっき液を徐々に添加し、50℃で攪拌しながら無電解銅めっきを行った。このようにして銅層が表面に設けられた銅めっき粒子を得た。銅層の厚みは125nmであった。
(3)パラジウム層の形成工程
得られた銅めっき粒子10gを、超音波処理機により、イオン交換水500mLに分散させ、粒子懸濁液を得た。
また、硫酸パラジウム(無水物)4g/Lと、エチレンジアミン2.4g/Lと、硫酸ヒドラジウム4.0g/Lと、次亜リン酸ナトリウム3.5g/Lとを含み、かつpH10に調整された無電解めっき液を用意した。
上記粒子懸濁液を50℃で攪拌しながら、上記無電解めっき液を徐々に添加し、無電解パラジウムめっきを行った。無電解めっき液の添加量は、パラジウム層の厚みが100nmになるように調整した。得られたパラジウムめっきされた樹脂粒子を蒸留水及びメタノールで洗浄した後、真空乾燥した。このようにして、樹脂粒子の表面に銅層が設けられており、かつ銅層の表面にパラジウム層が設けられた導電性粒子を得た。パラジウム層の厚みは25nmであった。
(実施例2)
アルミナ粒子を二酸化チタン粒子(平均粒子径150nm、モース硬度7)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。
(実施例3)
アルミナ粒子を炭化タングステン粒子(平均粒子径150nm、モース硬度9)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電性粒子を得た。
(実施例4)
実施例1で得られた粒子に、防錆処理を施して、導電性粒子を得た。ベンゾトリアゾールを防錆剤として用いた。
(実施例5)
実施例4と同様にして導電性粒子を得た。得られた導電性粒子を用いて、絶縁性粒子の付着工程を行った。
(絶縁性粒子の付着工程)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管及び温度プローブが取り付けられた1000mLのセパラブルフラスコに、メタクリル酸メチル100mmolと、N,N,N−トリメチル−N−2−メタクリロイルオキシエチルアンモニウムクロライド1mmolと、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩1mmolとを含むモノマー組成物を固形分率が5重量%となるようにイオン交換水に秤取した後、200rpmで攪拌し、窒素雰囲気下70℃で24時間重合を行った。反応終了後、凍結乾燥して、表面にアンモニウム基を有し、平均粒子径220nm及びCV値10%の絶縁性粒子を得た。
絶縁性粒子を超音波照射下でイオン交換水に分散させ、絶縁性粒子の10重量%水分散液を得た。
実施例4と同様にして得られた絶縁性粒子が付着していない導電性粒子10gをイオン交換水500mLに分散させ、絶縁性粒子の水分散液4gを添加し、室温で6時間攪拌した。3μmのメッシュフィルターでろ過した後、更にメタノールで洗浄し、乾燥し、絶縁性粒子が付着した導電性粒子を得た。
走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、導電性粒子の外表面上に絶縁性粒子による被覆層が1層のみ形成されていた。画像解析により導電性粒子の中心より2.5μmの面積に対する絶縁性粒子の被覆面積(即ち絶縁性粒子の粒子径の投影面積)を算出したところ、被覆率は30%であった。
(比較例1)
二酸化チタン粒子を金属ニッケル粒子スラリー(平均粒子径150nm、モース硬度5)に変更したこと以外は実施例4と同様にして、導電性粒子を得た。
(実施例6〜19)
基材粒子の粒子径と、芯物質の種類、材料のモース硬度及び平均径と、第1の導電部(銅層)の主金属、Cuの含有量、厚み及びビッカース硬度と、第2の導電部(パラジウム層)の主金属、Pdの含有量及び厚みと、絶縁物質の有無と、防錆処理の有無と、導電性粒子における突起の数とを下記の表1に示すように設定したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例6〜19の導電性粒子を得た。
(評価)
(1)第1の導電部及び第2の導電部における金属の含有量
集束イオンビームを用いて、得られた導電性粒子の薄膜切片を作製した。透過型電子顕微鏡FE−TEM(日本電子社製「JEM−2010FEF」)を用いて、エネルギー分散型X線分析装置(EDS)により、第1の導電部全体及び第2の導電部全体における金属の含有量を測定した。
(2)初期の接続抵抗
得られた導電性粒子を含有量が10重量%となるように、三井化学社製「ストラクトボンドXN−5A」に添加し、分散させて、異方性導電ペーストを作製した。
L/Sが20μm/20μmであるITO電極パターンを上面に有する透明ガラス基板を用意した。また、L/Sが20μm/20μmである金電極パターンを下面に有する半導体チップを用意した。
上記透明ガラス基板上に、作製直後の異方性導電ペーストを厚さ30μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成した。次に、異方性導電ペースト層上に上記半導体チップを、電極同士が対向するように積層した。その後、異方性導電ペースト層の温度が185℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、半導体チップの上面に加圧加熱ヘッドを載せ、1MPaの圧力をかけて異方性導電ペースト層を185℃で硬化させて、接続構造体を得た。
得られた接続構造体の上下の電極間の接続抵抗を、4端子法により測定した。2つの接続抵抗の平均値を算出した。なお、電圧=電流×抵抗の関係から、一定の電流を流した時の電圧を測定することにより接続抵抗を求めることができる。初期の接続抵抗を下記の基準で判定した。
[初期の接続抵抗の判定基準]
○○:接続抵抗が2.0Ω以下
○:接続抵抗が2.0Ωを超え、3.0Ω以下
△:接続抵抗が3.0Ωを超え、5.0Ω以下
×:接続抵抗が5.0Ωを超える
(3)信頼性試験後の接続抵抗(導通信頼性)
上記(2)初期の接続抵抗の評価で得られた接続構造体を、85℃及び相対湿度85%の条件で放置した。放置開始から150時間後に、上記(2)初期の接続抵抗の評価と同様に電極間の接続抵抗を4端子法により測定した。信頼性試験後の接続抵抗を下記の基準で判定した。
[信頼性試験後の接続抵抗の判定基準]
○○:接続抵抗(放置前)の平均値に比べ、接続抵抗(放置後)の平均値が125%未満
○:接続抵抗(放置前)の平均値に比べ、接続抵抗(放置後)の平均値が125%以上、150%未満
△:接続抵抗(放置前)の平均値に比べ、接続抵抗(放置後)の平均値が150%以上、200%未満
×:接続抵抗(放置前)の平均値に比べ、接続抵抗(放置後)の平均値が200%以上
(4)導電性粒子におけるめっき割れの観察
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製「エピコート1009」)10重量部と、アクリルゴム(重量平均分子量約80万)40重量部と、メチルエチルケトン200重量部と、マイクロカプセル型硬化剤(旭化成ケミカルズ社製「HX3941HP」)50重量部と、シランカップリング剤(東レダウコーニングシリコーン社製「SH6040」)2重量部とを混合し、導電性粒子を含有量が5重量%となるように添加し、分散させ、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、片面が離型処理された厚さ50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに塗布し、70℃の熱風で5分間乾燥し、異方性導電フィルムを作製した。得られた異方性導電フィルムの厚さは12μmであった。
得られた異方性導電フィルムを5mm×5mmの大きさに切断した。切断された異方性導電フィルムを、一方にITO電極(高さ0.2μm、L/S=20μm/20μm)を有するガラス基板(幅3cm、長さ3cm)のアルミニウム電極側のほぼ中央に貼り付けた。次いで、Ni下地Au電極を有する2層フレキシブルプリント基板(幅2cm、長さ1cm)を、電極同士が重なるように位置合わせをしてから貼り合わせた。このガラス基板と2層フレキシブルプリント基板との積層体を、10N、180℃、及び20秒間の圧着条件で熱圧着し、接続構造体を得た。なお、ポリイミドフィルムにNi下地とAuを順次形成されている2層フレキシブルプリント基板を用いた。
めっき割れ発生した粒子個数のカウント:
得られた接続構造体の接続部において、1000個の導電性粒子中のめっき割れが確認された導電性粒子の数を数えた。めっき割れを下記の基準で判定した。
[めっき割れの判定基準]
○○:めっき割れが確認された粒子の数が1000個中10個以下
○:めっき割れが確認された粒子の数が1000個中10個を超え、50個以下
△:めっき割れが確認された粒子の数が1000個中50個を超え、200個以下
×:めっき割れが確認された粒子の数が1000個中200個を超える
導電性粒子の詳細及び結果を下記の表1,2に示す。
Figure 2016063941
Figure 2016063941
なお、上記(3)信頼性試験後の接続抵抗の評価では、得られた接続構造体を85℃及び相対湿度85%の条件で放置した。接続構造体を得る前の導電性粒子を85℃及び相対湿度85%の条件で放置した後に、接続構造体を得た場合にも、接続抵抗の上昇傾向について、上記(3)信頼性試験後の接続抵抗の評価結果と同様の傾向が見られた。
実施例7と実施例13との(3)信頼性試験後の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例7の方が実施例13よりも、接続抵抗の変化量が小さく、導通信頼性に優れていた。この結果は、比(第1の導電部と第2の導電部との合計の厚み/芯物質の平均径)が主に影響している。
実施例1と実施例10との(2)初期の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例1の方が実施例10よりも、接続抵抗が低く、導通性に優れていた。また、実施例1と実施例10との(3)信頼性試験後の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例1の方が実施例10よりも、接続抵抗の変化量が小さく、導通信頼性に優れていた。これらの結果は、第1の導電部の厚みが主に影響している。
実施例8と実施例9との(2)初期の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例8の方が実施例9よりも、接続抵抗が低く、導通性に優れていた。また、実施例8と実施例9との(3)信頼性試験後の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例8の方が実施例9よりも、接続抵抗の変化量が小さく、導通信頼性に優れていた。これらの結果は、第1の導電部の厚みが主に影響している。
実施例1と実施例8との(3)信頼性試験後の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例1の方が実施例8よりも、接続抵抗の変化量が小さく、導通信頼性に優れていた。実施例8と実施例12との(2)初期の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例8の方が実施例12よりも、接続抵抗が低く、導通性に優れていた。また、実施例8と実施例12との(3)信頼性試験後の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例8の方が実施例12よりも、接続抵抗の変化量が小さく、導通信頼性に優れていた。これらの結果は、芯物質の平均径が主に影響している。
実施例1と実施例6との(2)初期の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例1の方が実施例6よりも、接続抵抗が低く、導通性に優れていた。また、実施例1と実施例6との(3)信頼性試験後の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例1の方が実施例6よりも、接続抵抗の変化量が小さく、導通信頼性に優れていた。実施例6と実施例7との(2)初期の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例6の方が実施例7よりも、接続抵抗が低く、導通性に優れていた。また、実施例6と実施例7との(3)信頼性試験後の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例6の方が実施例7よりも、接続抵抗の変化量が小さく、導通信頼性に優れていた。実施例7と実施例13との(3)信頼性試験後の接続抵抗の評価結果に関しては、実施例7の方が実施例13よりも、接続抵抗の変化量が小さく、導通信頼性に優れていた。これらの結果は、芯物質の平均径が主に影響している。
1,1A…導電性粒子
1a,1Aa…突起
2…基材粒子
3,3A…第1の導電部
3a…突起
4,4A…第2の導電部
4a,4Aa…突起
5…芯物質
6…絶縁物質
51…接続構造体
52…第1の接続対象部材
52a…第1の電極
53…第2の接続対象部材
53a…第2の電極
54…接続部

Claims (9)

  1. 基材粒子と、銅を含む第1の導電部と、パラジウムを含む第2の導電部と、複数の芯物質とを備え、
    前記基材粒子の外表面上に前記第1の導電部が配置されており、前記第1の導電部の外表面上に前記第2の導電部が配置されており、
    前記第2の導電部が外表面に複数の突起を有し、
    前記芯物質が、前記第2の導電部の前記突起の内側に配置されており、前記芯物質によって前記第2の導電部の外表面が隆起されており、
    前記芯物質の材料がニッケルとは異なり、前記芯物質の材料のモース硬度が5を超える、導電性粒子。
  2. 前記第1の導電部と前記第2の導電部との合計の厚みの前記芯物質の平均径に対する比が0.1以上、6以下である、請求項1に記載の導電性粒子。
  3. 前記第1の導電部の厚みが、20nm以上、300nm以下である、請求項1又は2に記載の導電性粒子。
  4. 前記芯物質の平均径が20nm以上、1000nm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  5. 前記第2の導電部の厚みが3nm以上、40nm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  6. 前記第1の導電部のビッカース硬度が100未満である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  7. 前記芯物質の材料のモース硬度が6以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、導電材料。
  9. 第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、
    第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、
    前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、
    前記接続部の材料が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性粒子であるか、又は前記導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料であり、
    前記第1の電極と前記第2の電極とが前記導電性粒子により電気的に接続されている、接続構造体。
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