JPWO2016047701A1 - 濃度測定用セル - Google Patents

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Abstract

DLAS法による濃度測定装置においてフリンジノイズを小さくする。TDLAS法による濃度測定装置に使用する濃度測定用セルを前提とする。測定セルを構成するパイプは内壁が鏡面に研磨された状態とし、当該パイプの両端に左右対称にウェッジ型の窓板が配置される。前記入射側および出射側の双方の窓板の外面には外部アパーチャが配設される。更に、入射側および出射側の窓板の間に、光軸位置に透光孔を持つ少なくとも1つのバッフルが配設された構成となっている。コリメートレンズから出射されたレーザ光は窓板の前記したアパーチャとバッフルに規制され、パイプ内壁面での反射の影響は押さえられることになる。

Description

本発明は濃度測定用の測定セルに関し、特にTDLAS法に使用する水分濃度計の測定セルに関するものである。
TDLAS法は、試料ガス中に含まれる対象物質の濃度を、当該対象物質が特定の波長のレーザ光を吸収することを利用して測定するものである。
すなわち、測定セルに前記試料ガスが充填され、対象の物質の吸収波長を持つレーザ光を照射し、その吸収強度から、前記対象物質の濃度を算出する構成となっている。
前記測定セルは、基本的には所定長さのパイプの両端を透光性の窓板で蓋をし、当該セルに前記対象物質を含んだ試料ガスを充填する構成になっている。
ところが単純にこの構成だけでは、窓板内部での反射、対向する窓板間の反射、あるいは、光の出射部(発光素子、コリメートレンズ)と窓板間、受光素子の表面と窓板間の反射等を完全に抑えることができず、この反射が受光側にフリンジノイズとして現れることになる。
当該フリンジノイズを低減する目的で、窓板に反射防止フィルムを貼り付けたり反射防止コーティングすることがなされているが、完全なものではない。
また、入射窓を入射光に対して所定角度傾斜させるとともに、出射窓も、出射光に対して所定の角度傾斜させた構成が、例えば特開2001-21493に開示されている。
特開2001-21493号公報
前記、窓板間の反射は、特開2001-21493に示すように光軸に対して入射窓、出射窓を所定の角度傾斜させることで略解決する。また、窓板内部での反射は、ウェッジ型の窓板を使用することで略解消する。しかしながら、本願のように水分濃度の測定をするとき、前記の問題に加えて、以下の問題点をクリアする必要がある。
測定セルを構成するパイプの内壁は、目に見えないような凹凸であっても水分を吸着あるいは吸収するおそれがあり、精度のよい測定や早い応答ができない。従って、パイプの内壁は鏡面状に研磨しておく必要がある。ところが、パイプの内壁が鏡面状であると光軸からずれた光が入射したとき、前記鏡面状の内壁で光を反射して受光側でフリンジノイズを生成する原因となる。
従って、水分濃度を測定するための測定セルの構成を考えるとき、上記パイプの内壁面での反射も考慮する必要がある。
この問題を解決する手段として、パイプの内壁に黒色の塗装を施すこと、あるいは、パイプの内壁を意図的に酸化して、黒色化することも考えられるが、ここで使用する塗膜、あるいは酸化膜が水分を吸着し、精度の高い測定や早い応答を期待することはできない。
更に、上記に加えて、入射側でのコリメートレンズよりの散乱、受光側での窓板と受光素子との間の反射の問題も依然として存在する。
本発明は上記従来の事情に鑑みて提案されたものであって、TDLAS法で水分濃度を測定するための測定セルにおいて、フリンジノイズを極力小さくした測定セルを提供することを目的とするものである。
本発明は、所定長さのパイプの両端に、透光性の窓板を設け、対象物質を含んだ試料ガスを充填した状態で、一方端から特定波長のレーザ光を入射し、他方端からの出射を受光して吸収信号の大きさから対象物質の濃度を算出するTDLAS法による濃度測定装置に使用する測定セルを前提とする。
前記パイプは内壁が鏡面に研磨された状態とし、当該パイプの両端に左右対称にウェッジ型の窓板が配置される。前記入射側および出射側の双方の窓板の外面には外部アパーチャが配設される。更に、入射側および出射側の窓板の間に、光軸位置に透光孔を持つ少なくとも1つのバッフルが配設された構成となっている。
入射側、出射側の双方の窓板の内側に内部アパーチャが配設されるのが好ましいが、いずれか一方あるいは両方の内部アパーチャを省略した構成としてもよい。前記バッフルは、パイプの中央に1つ配設してもよいが、前記2つの内部アパーチャから所定距離内側に、2つ設けられる構成が最も高いパーフォーマンスを示す。受光素子の先端がドーム型であるとより大きな効果が得られる。
上記構成により、コリメートレンズから出射されたレーザ光は窓板の外側に配置したアパーチャによって散乱が押さえられる。たとえ散乱があってもパイプの内部に配設されたバッフルの透光孔に規制され、パイプ内壁面での反射の影響は押さえられることになる。加えて、出射側の窓板の外側のアパーチャは、出射側の受光素子と窓板間の反射も抑えることになる。受光素子として、受光面がドーム型の受光素子を用いると、上記の効果はより大きくなる。
図1は、TDLASの概念図。 図2は、本発明の測定セルの実施形態を示す断面図。 図3は、本発明の測定セルの他の実施形態を示す断面図。 図4は、基本的な測定セルの構成を示す断面図。 図5は、入射窓、出射窓を斜めにした測定セルの断面図。 図6は、ウェッジ型の窓板を用いた測定セルの断面図。 図7は、アパーチャを用いた測定セルの断面図。 図8は、本発明による吸収信号波形の図。 図9は、図7に示す測定セルによる吸収信号波形。 図10は、図2の外部アパーチャのない状態の吸収信号波形。 図11は、本発明が適用される水分濃度測定装置。 図12は、図11の装置を説明する図。 図13は、図11の装置に用いる基準パターン。 図14は、フィッティング処理を示す図。
<TDLAS法>
図1はTDLAS法による濃度測定の原理を示す概念図である。
対象物質を含む試料ガスが充填された所定長さの測定セル100の一方端から、図1(b)に示すような、所定の電流オフセットを持った10Hz程度の三角波(もしくは鋸波)に、10kHz程度の正弦波が重畳された駆動信号によって駆動された発光素子(波長可変レーザダイオード)10からのレーザ光が入射される。従ってこのレーザ光は、三角波の大きさに対応して波長λが変調(電流が大きくなると波長が短くなる)され、かつ、正弦波に従って前記波長λが変化する図1(c)に示す波長となる。このように入射されたレーザ光は図1(d)の上段に示すように、測定セル100内で対象物質に対応する特定の波長付近で吸収される。この吸収信号波形の2次微分に対応する信号波形の大きさから、対象物質の濃度を算出することになる。
<測定セル>
以下に説明する測定セルは、本願明細書では、図11に示す装置(後述する)に適用されるが、当該装置だけでなく、試料ガス中の対象物質の濃度を測定するためのTDLAS法を用いた装置であれば、どのような装置であっても適用できる。
ここで水分濃度の測定精度を確保するために測定セルに要求される事項がある。
測定セルの最も単純な構造として、図4に示したパイプの両端に窓板として平板状のガラス材を貼り付けた構成をモデルとすると、発生する問題を以下のように纏めることができる。
(1) 対向する窓間での繰り返し反射。
(2) 窓板内部での繰り返し反射。
(3) 窓の汚れによる光の散乱。
(4) 周囲からの回り込み光、特に、パイプ内壁面での反射光の受光素子への入射がある。この問題は、特に、平面状の窓を有する受光素子を用いたときに著しくなる。
(5) コリメートレンズから光が出射するときの乱反射。
(6) コリメートレンズと入射窓間の反射、および、出射窓と受光素子間の反射。
上記(1)の問題は例えば特開2001-21493に示すように、あるいは図5に示すように、入射窓板52a、出射窓板52bが光軸に対して傾斜した構造のセルを用いることによって解消するが、他の問題は残ることになる。
上記(1)の問題は、図6に示すように窓板52a、52bとしてウェッジ型のガラスを用いることによっても解決することができる。また、上記のようにウェッジ型の窓板を用いると、窓板の表裏が平行にならないので、前記(2)の問題も解消することができる。しかしながら、他の問題は解消できない。
ここで水分の濃度測定の精度を確保するために測定セルに要求される要件がある。まず、水分濃度を測定するという観点からは、測定セルを構成するパイプを含む材質が水分を吸収しないこと、また、光学的には、フリンジノイズを極力低減することである。
上記材質上の要件を満たすためには、パイプとして金属(SUS)を用い、内壁を鏡面に研磨する必要がある。
上記フリンジノイズを低減する必要性は、TDLASに法おいて一般的に要求される要件ではあるが、前記パイプの内壁を鏡面に研磨する必要上、これが原因で発生する従来とは別種のフリンジノイズを考慮する必要性が発生する。
そこで本発明は、図2に示す構成を採用している。
所定長さ(例えば30cm)のパイプ51の両端に、透光性のウェッジ型の窓板52a、52bが左右対称に配設される。この窓板52a、52bの外側面には、外部アパーチャ54a、54bが配設され、中心部の所定の領域を透光孔58として残して窓板52a、52bを覆うようになっている。
前記窓板52a、52bの内側面にも、内部アパーチャ53a、53bが配設され、前記外部アパーチャ54a、54bと同様、中心部の所定の領域を残して透光孔59として窓板52a、52bを覆うようになっている。
当該内部アパーチャ53a、53bから所定距離軸方向内側に、更にバッフル57a、57bが設けられ、前記内部アパーチャ53a、53bと同様、中心部の軸芯に沿って透光孔60が設けられる。
入射側の窓板52aに対して発光素子10からの光を導くコリメートレンズ15が、当該コリメートレンズ15からの光路がパイプ51の内部で当該パイプ51の軸芯に沿う角度で当接される。受光側では前記ウェッジ型の窓板52a、52bを介して取り出された光の出射角に対応して、受光素子20が配設される。
入射側の前記内部アパーチャ53aの軸方向内側に図示しないサンプル導入口が設けられ、また、受光側の内部アパーチャ53bの軸方向内側にサンプル導出口が設けられ、測定セル内に所定の圧力で対象物質の混入した試料ガスが導入・排出されるようになっている。
前記バッフルは図2ではバッフル57a、57bの2つを示しているが、以下に説明するように、パイプ51の軸方向中央に1つ配置することでも足り、あるいは、3つ以上配設することでもよい。
尚、上記した各アパーチャ、バッフルは光の反射を抑える必要上、黒色の材質で水分を吸収しない材質(例えば黒色のテフロン(登録商標))が用いられる。
上記構成により、前記(1)(2)の問題はウェッジ型の窓板52a、52bを使用することで解消する。入射側の窓板52aの内外にアパーチャを設けることによって、入射側のコリメートレンズ15の散乱が抑えられ(前記問題(5))、パイプ51の内壁への光の到達が抑制される。また、出射側の窓板52bの内外、特に内側にアパーチャを設けることによって、たとえ内壁での反射があったとしても受光素子20への光の回り込み(前記問題(4))も抑えられる。また、コリメートレンズ15と入射側の窓板52aとの反射、出射側の窓板52bと受光素子20との間の反射も抑えることができる(前記問題(6))。
図8は、下記の装置における図2の測定セルを用いた場合の吸収信号を示すものであり、フリンジノイズが殆ど発生していないことが理解できる。
図2に示す構成は内部アパーチャ53a、53bと、バッフル57a、57bを備えて、フリンジノイズの除去に対して最も高いパーフォーマンスを示すが、前記(4)(5)(6)の問題を解決するためには、バッフル57aまたは57bの存在がより重要である。すなわち、入射光を精度よくパイプ51の軸芯に合わせることにより、入射側、出射側の窓板52a、52bでの乱反射を抑えることができ、内部アパーチャ53a、53bのいずれか一方、または両方を省略した構成とすることができる。
すなわち、入射側の外部アパーチャ54aで、入射光に起因するフリンジを殆ど抑えることができ、出射側の外部アパーチャ54bで出射光に起因するフリンジを殆ど抑えることができ、バッフル57aまたは57bはパイプ51の内部での乱反射を抑える役割を果たせば足りる。
この点を勘案すると、図3(a)に示すように、入射側の内部アパーチャ53aを省いた構成、あるいは図3(b)に示すように入射側・出射側の両方の内部アパーチャ53a、53bを省いた構成とすることができる。更に、図3(c)に示すように入射側のバッフル57aも省略した構成でも、図8に示すパーフォーマンスに近いパーフォーマンスを得ることができる。
内部アパーチャ53a、53bやバッフル57a、57bには、高価な黒色のテフロン(登録商標)を用いているが、上記のように一部のパーツを省略することでコストを抑えることができることになる。
尚、上記とは逆にバッフル57a、57bを設けない図7に示す構成も考えられる。この場合図9に示すように、パイプ51の内壁にコリメートレンズ15からの拡散光が反射する確率が高いので、図2、あるいは図3に示す本願発明よりパーフォーマンスは落ちることになる。
また、受光素子20の表面はドーム型となり、これによって指向性が強くなるので、光軸をはずれた散乱光が前記受光素子20へ入射することが制限される。
図10は、パイプ51の内部の構造は図2と同じにして、外側のアパーチャを配設しない場合の吸収信号を示すものである。外からの光が、窓板で反射して内部に入射し、大きな フリンジノイズを形成していることが判る。
すなわち、上記構成で前記(3)の問題以外は殆ど解消できたことになる。尚、図8〜図10の曲線は以下の<装置>の項で説明するロックインアンプ22の出力であり、時間軸に従って波長がすこし非線形に変化するので、吸収ピークの左右で多少非対称になっている。
<装置>
本発明は、対象物質がいかなる物質であっても適用することができるが、特に水分濃度を測定する装置に適用すると有効である。
図11は本発明が適用される水分測定装置の一例の概要を示すブロック図である。
所定長さの測定セル100に対して試料ガスが大気圧より充分低い圧力、例えば1/10の圧力で充填されるようになっている。尚、上記において、測定セル100に充填された試料ガスは、常時前記の圧力でかつ所定の量(300〜1000ml/min)流れている状態を保っている。
所定大きさの電流を出力するオフセット回路11と、三角波(または鋸波)をスイープ信号として出力するスイープ回路12からの出力と、正弦波発生回路13から出力される正弦波の変調信号が重畳されて、図1(b)に示すような駆動信号が形成され、LDドライバ14に入力される。
このLDドライバ14は前記駆動信号を用いて、レーザ発光素子(波長可変レーザダイオード)10を駆動し、対象物質(ここでは水分)の吸収波長に近いレーザ光が発光される。この光はコリメートレンズ15を介して前記測定セル100に入射される。
従って、LDドライバ14の出力により駆動されたレーザ発光素子10は、図1(b)に示す三角波の電流に従って、図1(c)に示すように波長が短くなるとともに、変調波の正弦波に対応して波長が変化するレーザ光を出力することになる。
尚、水分が測定対象であるときは、前記レーザ光の吸収波長は1392.53 nmをピークとする。従って、測定セル100での吸収信号の波形は図1(d)に示すように、1392.53 nmをピークとする波形となる。
上記は、測定セル100内でのレーザ光の吸収を意味しているが、測定セル100に至る前段には、発光素子10とコリメートレンズ15との間、あるいは、コリメートレンズ15と測定セル100の入射窓との間、更に、測定セル100の出射窓と受光素子20との間には、僅かな間隙(全体で数ミリ程度)があり、その圧力は大気圧である。
前記レーザ光の吸収強度は、水分濃度、光路長に比例し、圧力と温度にも関係する(ここでは発光素子10から受光素子20までを恒温槽に入れ、測定セル100内の温度と、前記大気部分の温度は同じで、かつ一定とみなせる状態とする。また、測定セル100内の圧力は一定に保持する)。また、吸収信号の半値幅(吸収信号の2次微分を採ったときの谷ピークの間隔)は測定雰囲気の圧力に比例する。
従って、上記大気部分の水分濃度に対応する吸収信号の波形は、図12(Ab)に示すようにレーザ光の波長帯域の広い範囲で現れ、測定セル100の内部の水分濃度による吸収信号の波形は、図12(Aa)に示すように帯域の狭い範囲で表れ、受光素子20からは両者の重なった信号が出力され、ロックインアンプ22に入力されることになる。
ロックインアンプ22では、前記受光素子20からの吸収信号波形の2次微分に相当する波形の信号を得る。当該2次微分によって、測定セル100内の吸収信号の波形は、図12(Ba)の波形となり、大気での吸収波形は図12(Bb)の波形となる。従って、ロックインアンプ22からは、図12(Ca)に示すような波長帯域の広い波形と、帯域が狭くて鋭い波形が重なった信号が出力され、フィッティング手段23に入力される。
フィッティング手段23では、上記のようにしてロックインアンプ22から得られた信号から、測定セル100での吸収信号に相当する部分を抽出し、水分濃度を決定する処理をする。
まず、図13(a)に示す測定セル100で得られる吸収信号の2次微分波形の基準パターンRaと、図13(b)に示す大気中の吸収信号の2次微分波形の基準パターンRbをフィッティング手段23の記憶手段24に記憶させておく。
ここで、吸収信号に対応する2次微分波形の半値幅は、圧力に比例するのであるから、測定セル100内の圧力を固定にするようにしておくと、測定セル側の基準パターンRaの谷−谷幅(半値幅)は、前記固定にされた測定セル100内の圧力に対応した値となる。従って、後述するフィッティング処理においては、水分濃度に応じて高さを調整すればいいことになる。
一方、大気に対応する基準パターンの帯域幅は1気圧近辺でほぼ一定であり、高さは、そのときの湿度に対応することになる。
前記の2つの基準パターンを、ロックインアンプ22からの出力信号(図14(a))の波形にフィッティングさせる。フィッティングの手順は本発明の本質ではないので、省略するが、図14(b)に示すように、図14(a)に示すロックインアンプ22からの出力信号波形に対して、大気対応の基準パターンRbと、測定セル100の基準パターンRaが重なるように、フィッティング処理をする。
このようにしてフィッティングが完了すると、図14(c)に示すように、完了後の低圧部の基準パターンRaを抽出して、谷ピーク間の中間位置(P1−P2の1/2)に対応する位置と山ピークP0間の高さhを求める。この高さhからフィッティング手段22は測定セル100内の水分濃度を算出することになる。高さhから水分濃度を算出する具体的な方法としては、理論式を用いることもできるが、所定圧力での高さ(大きさ)hと水分濃度との関係をテーブルにして記憶させておくことで対応することができる。
以上説明したように、本発明はフリンジノイズの発生なく水分濃度を迅速かつ精度よく測ることができる測定セルを提供することができる。
符合の説明
10 発光素子
15 コリメートレンズ
20 受光素子
51 パイプ
52a、52a 窓板
53a、53b 内側アパーチャ
54a、54b 外側アパーチャ
57a、57b バッフル
58、59、60 透光孔

Claims (6)

  1. 所定長さのパイプの両端に、透光性の窓板を設け、対象物質を含んだ試料ガスを充填した状態で、一方端から特定波長のレーザ光を入射し、他方端からの出射を受光して吸収信号の大きさから対象物質の濃度を算出するTDLAS法による濃度測定装置に使用する濃度測定用セルにおいて、
    内壁が鏡面に研磨されたパイプと、
    前記パイプの両端に左右対称に配置され、一方を入射側とし、他方を出射側としたウェッジ型の窓板と、
    前記入射側および出射側の双方の窓板の外面に配設された外部アパーチャと、
    前記入射側および出射側の双方の窓板の間に少なくとも1つ配設された光軸位置に透光孔を持つバッフルと、
    を備えたことを特徴とする濃度測定用セル。
  2. 前記入射側および出射側の双方の窓板の内面に内部アパーチャを配設し、前記バッフルが、前記2つの内部アパーチャから所定距離内側に、該内部アパーチャと対に設けられた請求項1に記載の濃度測定用セル。
  3. 前記出射側の窓板の内面に内部アパーチャを配設し、前記入射側のバッフルが入射側の窓板から所定距離内側に、前記出射側のバッフルが内部アパーチャから所定距離内側に設けられた請求項1に記載の濃度測定用セル。
  4. 前記バッフルが、前記2つの窓板から所定距離内側に対に設けられた請求項1に記載の濃度測定用セル。
  5. 前記バッフルが、前記出射側の窓板から所定距離内側に設けられた請求項1に記載の濃度測定用セル。
  6. 受光素子の先端がドーム型である、請求項1または2に記載の濃度測定用セル。
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CN112285025A (zh) * 2020-10-26 2021-01-29 北京航空航天大学 基于tdlas检测的反射式探头装置及检测系统
CN112285025B (zh) * 2020-10-26 2021-11-30 北京航空航天大学 基于tdlas检测的反射式探头装置及检测系统

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