JPWO2016035521A1 - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
インクジェットヘッド(241)から、インクの主滴(M)と、主滴(M)から分離して形成され主滴(M)よりも小さい副滴(S)とを記録媒体(P)上に吐出して画像を形成するインクジェット記録装置であって、インクジェットヘッド(241)と記録媒体(P)との間に所定方向の空気流を発生させるファンと、ファンを制御する制御部と、を備え、制御部は、インクジェットヘッド(241)から吐出されて記録媒体(P)に着弾する前の副滴(S)に対して空気流(F)による外力を加え、主滴(M)の着弾によって形成される主滴ドットと、当該主滴(M)から分離された副滴(S)の着弾によって形成される副滴ドットとの中心位置の距離が近くなるように、ファンにより発生する空気流(F)の流速を制御する。
Description
本発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、圧電素子等の吐出エネルギー付与手段を有するインクジェットヘッドを備え、当該インクジェットヘッドのノズルから記録媒体に向けてインク滴を吐出し着弾させることで、記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置が知られている。
インクジェット記録装置のノズルからインク滴が吐出されると、記録媒体上に着弾して目的のドットを形成する主滴と、当該主滴の後端部が分離して形成され、記録媒体上に不要なドットを形成する副滴とが発生する場合がある。この副滴は、主滴よりも小さく、主滴と比較して吐出速度が遅いことが知られている。このため、インクジェットヘッドと記録媒体とが相対移動しながらインクが吐出されることで、副滴が主滴の着弾位置からずれて記録媒体上に着弾し、目的のドットとは異なる不要なドットが形成されて画像品質の劣化を生じさせる場合がある。
このような問題に対しては、例えば、キャリッジにファン及びダクトが設けられ、当該ファンによりキャリッジとプラテンとの間に風を送り込むことで副滴を拡散させ、副滴がキャリッジの移動による気流に乗って形成される風紋状の画質劣化を防止できるインクジェット記録装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記したような従来のインクジェット記録装置においては、ファンによって副滴を拡散させるのみであり、風紋状の画質劣化の発生は防止できるが、副滴が主滴の着弾位置からずれて記録媒体上に着弾し、目的のドットとは異なる不要なドットが形成されることに変わりはない。したがって、記録媒体上の非画像領域(主滴ドットが形成されていない領域)に副滴が着弾してしまうと、根本的な画質の劣化を解消することができない。
そこで、本発明の課題は、副滴が記録媒体に着弾することで発生する画質の劣化を抑制できるインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
インクジェットヘッドから、インクの主滴と、主滴から分離して形成され主滴よりも小さい副滴とを記録媒体上に吐出して画像を形成するインクジェット記録装置であって、
前記インクジェットヘッドと前記記録媒体との間に所定方向の気流を発生させる気流発生手段と、
前記気流発生手段を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記インクジェットヘッドから吐出されて前記記録媒体に着弾する前の副滴に対して気流による外力を加え、主滴の着弾によって形成される主滴ドットと、当該主滴から分離された副滴の着弾によって形成される副滴ドットとの中心位置の距離が近くなるように、前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
インクジェットヘッドから、インクの主滴と、主滴から分離して形成され主滴よりも小さい副滴とを記録媒体上に吐出して画像を形成するインクジェット記録装置であって、
前記インクジェットヘッドと前記記録媒体との間に所定方向の気流を発生させる気流発生手段と、
前記気流発生手段を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記インクジェットヘッドから吐出されて前記記録媒体に着弾する前の副滴に対して気流による外力を加え、主滴の着弾によって形成される主滴ドットと、当該主滴から分離された副滴の着弾によって形成される副滴ドットとの中心位置の距離が近くなるように、前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置であって、
前記制御部は、前記主滴ドットと前記副滴ドットとが重なるように、前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
前記制御部は、前記主滴ドットと前記副滴ドットとが重なるように、前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置であって、
前記記録媒体上に形成されたテストチャートにおける副滴ドットに関する情報を検出する検出部を更に備え、
前記制御部は、前記インクジェットヘッドにより前記記録媒体上にテストチャートを形成させ、前記検出部により前記テストチャートにおける副滴ドットに関する情報を検出させ、検出された情報に基づき前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
前記記録媒体上に形成されたテストチャートにおける副滴ドットに関する情報を検出する検出部を更に備え、
前記制御部は、前記インクジェットヘッドにより前記記録媒体上にテストチャートを形成させ、前記検出部により前記テストチャートにおける副滴ドットに関する情報を検出させ、検出された情報に基づき前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のインクジェット記録装置であって、
前記検出部は、前記テストチャートの所定領域を読み込んで画像データとして検出し、
前記画像データに対して画像処理を行い、所定のパラメーター値を算出する画像処理部を更に備え、
前記制御部は、前記検出部により前記画像データを検出させ、前記画像処理部により前記画像データに対して画像処理を行わせて算出された前記パラメーター値が、予め設定された値に近付くように、前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
前記検出部は、前記テストチャートの所定領域を読み込んで画像データとして検出し、
前記画像データに対して画像処理を行い、所定のパラメーター値を算出する画像処理部を更に備え、
前記制御部は、前記検出部により前記画像データを検出させ、前記画像処理部により前記画像データに対して画像処理を行わせて算出された前記パラメーター値が、予め設定された値に近付くように、前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載のインクジェット記録装置であって、
前記検出部は、前記テストチャートの所定領域のインク濃度を検出し、
前記制御部は、前記検出部により前記テストチャートの所定領域のインク濃度を検出させ、検出されたインク濃度が最低となるように前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
前記検出部は、前記テストチャートの所定領域のインク濃度を検出し、
前記制御部は、前記検出部により前記テストチャートの所定領域のインク濃度を検出させ、検出されたインク濃度が最低となるように前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置であって、
前記気流発生手段により発生する気流の流速を調整するオフセット値を設定するオフセット値設定部を更に備え、
前記制御部は、前記オフセット値設定部により設定された前記オフセット値に基づいて前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
前記気流発生手段により発生する気流の流速を調整するオフセット値を設定するオフセット値設定部を更に備え、
前記制御部は、前記オフセット値設定部により設定された前記オフセット値に基づいて前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のインクジェット記録装置であって、
前記オフセット値設定部は、主滴の速度に関する値、前記記録媒体の厚さに関する値、前記記録媒体を支持する支持部と前記インクジェットヘッドとの間の距離に関する値、前記記録媒体と前記インクジェットヘッドとの相対速度に関する値のうち少なくとも一つに基づいて前記オフセット値を設定することを特徴とする。
前記オフセット値設定部は、主滴の速度に関する値、前記記録媒体の厚さに関する値、前記記録媒体を支持する支持部と前記インクジェットヘッドとの間の距離に関する値、前記記録媒体と前記インクジェットヘッドとの相対速度に関する値のうち少なくとも一つに基づいて前記オフセット値を設定することを特徴とする。
本発明によれば、副滴が記録媒体に着弾することで発生する画質の劣化を抑制できるインクジェット記録装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一実施形態であるインクジェット記録装置1の主要構成を示す図である。
図1は、本発明の一実施形態であるインクジェット記録装置1の主要構成を示す図である。
インクジェット記録装置1は、給紙部10、画像形成部20、排紙部30及び制御部40(図6参照)等を備える。インクジェット記録装置1は、制御部40の制御下で、給紙部10に格納された記録媒体Pを画像形成部20に搬送し、画像形成部20で記録媒体Pに画像を形成し、画像が形成された記録媒体Pを排紙部30に排紙する。
給紙部10は、記録媒体Pを格納する給紙トレー11と、給紙トレー11から画像形成部20へ記録媒体Pを搬送する搬送部12とを有する。
給紙トレー11は、一又は複数の記録媒体Pを載置可能に設けられた板状の部材である。給紙トレー11は、給紙トレー11に載置された記録媒体Pの量に応じて上下動するよう設けられており、当該上下動方向について、最上の記録媒体Pが搬送部12により搬送される位置で保持される。
搬送部12は、内側が複数(例えば、2本)のローラー121、122により担持された輪状のベルト123を駆動してベルト123上の記録媒体Pを搬送する搬送機構や、給紙トレー11上に載置された最上の記録媒体Pをベルト123上に受け渡す供給部を有する。搬送部12は、当該供給部によりベルト123上に受け渡された記録媒体Pをベルト123に沿わせるように搬送する。
画像形成部20は、円筒状の外周面に沿って記録媒体Pを担持する画像形成ドラム(支持部)21、給紙部10の搬送部12により搬送された記録媒体Pを画像形成ドラム21に受け渡す受け渡しユニット22、画像形成ドラム21に担持された記録媒体Pを加熱する用紙加熱部23、画像形成ドラム21に担持された記録媒体Pにインクを吐出して画像を形成するヘッドユニット24、記録媒体P上に吐出されたインクを硬化させるためのエネルギー線を照射する照射部25、照射部25の照射を受けた記録媒体Pを画像形成ドラム21から排紙部30に搬送するデリバリー部26、画像形成ドラム21とヘッドユニット24との間に所定方向の気流を発生させるファン(気流発生手段)27(図3参照)、記録媒体P上に形成されたテストチャートにおける副滴ドットに関する情報を検出する検出部28、当該画像データに対して画像処理を行い所定のパラメーター値を算出する画像処理部29(図6参照)等を有する。
画像形成ドラム21は、受け渡しユニット22から受け渡された記録媒体Pを外周面上に担持し、画像が形成された記録媒体Pをデリバリー部26に搬送する。
受け渡しユニット22は、図1に示すように、給紙部10の搬送部12と画像形成ドラム21との間に介在する位置に設けられる。受け渡しユニット22は、搬送部12により搬送された記録媒体Pの一端を担持する爪部221や、爪部221に担持された記録媒体Pを誘導する円筒状の受け渡しドラム222等を有し、搬送部12上の記録媒体Pを爪部221により取り上げて受け渡しドラム222の外周面に沿わせることで記録媒体Pを画像形成ドラム21の外周面に沿う向きに誘導して画像形成ドラム21に受け渡す。
用紙加熱部23は、例えば、電熱線等を有し、通電に応じて発熱する。用紙加熱部23は、画像形成ドラム21の外周面の近傍であって、画像形成ドラム21の回転による記録媒体Pの搬送方向についてヘッドユニット24の上流側に位置するよう設けられる。用紙加熱部23は、画像形成ドラム21に担持されて用紙加熱部23の近傍を通過する記録媒体Pが所定の温度となるようにその発熱を制御部40により制御される。
また、用紙加熱部23の近傍には図示しない温度センサーが設けられている。制御部40は、当該温度センサーにより検知された用紙加熱部23付近の温度に基づいて、画像形成ドラム21に担持されて用紙加熱部23の近傍を通過する記録媒体Pが所定の温度となるよう用紙加熱部23の動作を制御する。
図2は、ヘッドユニット24を側方から見た場合の内部構成の概略図である。なお、側方から見た場合とは、ヘッドユニット24の画像形成ドラム21に対向する面をヘッドユニット24の下方としたとき、上下方向及びX方向に沿うヘッドユニット24の一側面を正面としてヘッドユニット24を見た場合を示す。
ヘッドユニット24は、画像形成ドラム21に対して所定の距離を置いて画像形成ドラム21の外周面に沿うよう配置される。
また、図2に示すように、ヘッドユニット24は、複数のインクジェットヘッド241を有する。
また、図2に示すように、ヘッドユニット24は、複数のインクジェットヘッド241を有する。
インクジェットヘッド241は、それぞれが複数のノズル(図示略)を有する。インクジェットヘッド241は、複数のノズルからインクを吐出し、画像形成ドラム21に担持された記録媒体Pに画像を形成する。すなわち、インクジェットヘッド241は、複数のノズルがヘッドユニット24の下面側に露出するよう設けられる。
インクジェットヘッド241がインクを吐出すると、記録媒体P上に着弾して目的のドットを形成する主滴Mと、当該主滴Mから分離し記録媒体P上に着弾して画像形成に不要なドットを形成する副滴Sが発生する(図7A参照)。図8Aに示すように、主滴Mにより記録媒体P上に主滴ドットD1が形成され、副滴Sにより記録媒体P上に副滴ドットD2が形成される。記録媒体P上に形成された複数の主滴ドットD1により目的の画像が構成され、副滴ドットD2により画像の画質が劣化する。
また、インクジェットヘッド241は、制御部40よりテストチャート形成の指示を受けた場合に、記録媒体P上にテストチャートを形成することができる。
複数のインクジェットヘッド241は、例えば、図2に示すように、二つのインクジェットヘッド241を一組とし、インクジェットヘッド241の各組がX方向に沿って複数設けられたインクジェットヘッド241の列をなすよう配置されている。更に、インクジェットヘッド241の列は複数設けられ、隣接する列のインクジェットヘッド241の組同士の位置関係がX方向に直交する方向について千鳥状となるように配置されている。
また、ヘッドユニット24は、画像形成に用いられる各色(CMYK)について個別に設けられる。図1に示すインクジェット記録装置1には、画像形成ドラム21の回転に伴い搬送される記録媒体Pの搬送方向に沿って、上流から、Y、M、C、Kの色の順に、各色に対応したヘッドユニット24が設けられている。
ヘッドユニット24は、それぞれがX方向に沿って個別に移動可能に設けられている。
ヘッドユニット24は、それぞれがX方向に沿って個別に移動可能に設けられている。
また、ヘッドユニット24のX方向の幅は、画像形成ドラム21により担持、搬送される記録媒体PのX方向の幅を十分カバーできるように設けられており、画像形成に際してヘッドユニット24は画像形成ドラム21に対して位置が固定される。すなわち、インクジェット記録装置1は、ワンパス方式のインクジェット記録装置であり、ヘッドユニット24は、X方向に沿って並んで配置された複数のインクジェットヘッド241の複数のノズルが、画像形成の際にインクジェットヘッド241と記録媒体Pとが相対的に移動する方向に直交する方向(X方向)について、記録媒体Pの最大幅に応じた数となるよう設けられている。
インクは、ヘッドユニット24内の貯留部242及びサブタンク243等に貯留される。貯留部242及びサブタンク243からインクジェットヘッド241にインクが供給される。
照射部25は、例えば、低圧水銀ランプ等の蛍光管を有し、当該蛍光管の発光により紫外線等のエネルギー線を照射する。照射部25は、画像形成ドラム21の外周面の近傍であって、画像形成ドラム21の回転による記録媒体Pの搬送方向についてヘッドユニット24の下流側に位置するよう設けられる。照射部25は、画像形成ドラム21に担持されてインクが吐出された記録媒体Pに対してエネルギー線を照射して当該エネルギー線の作用により記録媒体P上のインクを硬化させる。
なお、紫外線を発する蛍光管は低圧水銀ランプに限らず、数百Pa〜1MPa程度の動作圧力を有する水銀ランプ、殺菌灯として利用可能な光源、冷陰極管、紫外線レーザー光源、メタルハライドランプ、発光ダイオード等が挙げられるが、紫外線をより高照度で照射可能であって省電力な光源(例えば、発光ダイオード等)であることが望ましい。また、エネルギー線は紫外線に限らず、インクの性質に応じてインクを硬化させる性質を有するエネルギー線であれば良く、光源もエネルギー線に応じて置換される。
デリバリー部26は、内側が複数(例えば、2本)のローラー261、262により担持された輪状のベルト263を駆動してベルト263上の記録媒体Pを搬送する搬送機構や、記録媒体Pを画像形成ドラム21から当該搬送機構に受け渡す円筒状の受け渡しローラー264等を有する。デリバリー部26は、受け渡しローラー264によりベルト263上に受け渡された記録媒体Pをベルト263に沿わせるように搬送して排紙部30に送り出す。
図3〜図5、図7A〜図7D及び図8A〜図8Cを参照して、ファン27等の構造及びそれらの動作について説明する。
図3は、ヘッドユニット24及びファン27等を下方から見た場合の概略構成図である。なお、ここでいう下方とは、画像形成ドラム21の外周面と対向するヘッドユニット24の一面(下面)側をヘッドユニット24の下方としている。また、図3においては、ダクト271の一部を省略して示している。図4及び図5は、ヘッドユニット24等の一部を示す概略断面図であって、図4は、図3におけるVI−VI線に沿った面の矢視断面図、図5は、図3におけるV−V線に沿った面の矢視断面図である。図7A〜図7Dは、インクジェットヘッド241から吐出された主滴M及び副滴Sの動きを説明する概略図であり、図8A〜図8Cは、記録媒体P上に形成された主滴ドットD1及び副滴ドットD2の位置関係の例を示す概略図である。
図3は、ヘッドユニット24及びファン27等を下方から見た場合の概略構成図である。なお、ここでいう下方とは、画像形成ドラム21の外周面と対向するヘッドユニット24の一面(下面)側をヘッドユニット24の下方としている。また、図3においては、ダクト271の一部を省略して示している。図4及び図5は、ヘッドユニット24等の一部を示す概略断面図であって、図4は、図3におけるVI−VI線に沿った面の矢視断面図、図5は、図3におけるV−V線に沿った面の矢視断面図である。図7A〜図7Dは、インクジェットヘッド241から吐出された主滴M及び副滴Sの動きを説明する概略図であり、図8A〜図8Cは、記録媒体P上に形成された主滴ドットD1及び副滴ドットD2の位置関係の例を示す概略図である。
ファン27は、図3〜図5に示すように、画像形成ドラム21の回転による記録媒体Pの搬送方向(図3〜図5中、Y方向)についてヘッドユニット24の下流側に取り付けられている。ファン27は、各ヘッドユニット24のそれぞれに対して取り付けられている。また、ファン27は、ダクト271を介して図4及び図5中の矢印方向に吸気し、複数のインクジェットヘッド241と画像形成ドラム21に担持された記録媒体Pとの間に空気流F(図7A〜図7D参照)を発生させる。また、ファン27は、制御部40により、その回転速度が適宜調整されることで、インクジェットヘッド241と記録媒体Pとの間に発生する空気流Fの流速が制御される。
ダクト271は、ヘッドユニット24の筐体の記録媒体P搬送方向下流側の側面に固定されて設けられている。ダクト271の一端はファン27近傍に設けられ、ダクト271の他端は分岐して複数の吸気口272を構成し、当該複数の吸気口272がそれぞれ複数のインクジェットヘッド241近傍に配置されている。各吸気口272は、当該吸気口272とインクジェットヘッド241との距離が全て同一となるように配置されている。これにより、ファン27がダクト271により複数のインクジェットヘッド241のそれぞれに対して同程度の吸気量で吸気し、複数のインクジェットヘッド241からそれぞれ吐出されるインク滴に対して外力が加わる。ダクト271の形状は、各吸気口272近傍においてほぼ同程度の流速の空気流Fが発生するように構成されている。
ここで、一般に、インクジェットヘッド241からインク滴が吐出されて形成される副滴Sは、主滴Mよりも重量及び大きさが小さく、主滴Mよりも吐出速度が遅い。このため、インクジェットヘッド241から吐出された主滴Mが記録媒体P上に着弾するまでの時間と、副滴Sが記録媒体P上に着弾するまでの時間とに差が生じる。また、インクジェットヘッド241からインク滴が吐出される際、記録媒体Pは画像形成ドラム21に担持されて移動しているため、主滴Mの着弾位置と副滴Sの着弾位置とにずれが生じる。このため、図8Aに示すように、副滴ドットD2が、主滴ドットD1が形成された領域の外に形成され、本来主滴ドットD1のみで形成される画像に画質の劣化が発生する。
このような問題に対して、ファン27がインクジェットヘッド241と記録媒体Pとの間に空気流Fを発生させることにより、図7B〜図7Dに示すように、インクジェットヘッド241から吐出された主滴M及び副滴Sが共に空気流Fにより外力を受け、着弾位置が空気流Fの方向側にずれる。このとき、副滴Sは主滴Mに比べて重量が小さく移動速度も遅いため、空気流Fの影響を強く受け、副滴Sの記録媒体P搬送方向における移動距離が主滴Mよりも大きくなる。これにより、主滴Mと副滴Sの着弾位置のずれが解消され、主滴ドットD1と副滴ドットD2との中心位置の距離を短くして両者を重ねることができる。
検出部28は、画像形成部20により記録媒体P上に形成されるテストチャートについて、副滴ドットD2に関する情報として、所定領域を読み込んで画像データを検出し、検出結果を画像処理部29へ出力する。このような検出部28としては、スキャナー等の公知の測定機器を用いることができる。ただし、スキャナーを用いる場合には、例えば2400dpi(dot per inch)以上の高解像度のものを用いることが好ましい。
画像処理部29は、検出部28により検出された画像データに対して画像処理を行い、所定のパラメーター値を算出する。具体的には、例えば、画像処理部29は、検出された画像データを2値化処理し、2値化画像から主滴ドットD1及び副滴ドットD2により形成される印字領域の面積率を算出する。
なお、画像処理部29は、パラメーター値として印字領域の面積率を算出するものとしたが、これに限られるものではない。
なお、画像処理部29は、パラメーター値として印字領域の面積率を算出するものとしたが、これに限られるものではない。
排紙部30は、デリバリー部26により画像形成部20から送り出された記録媒体Pが載置される板状の排紙トレー31等を有し、画像形成後の記録媒体Pがユーザーにより取り出されるまで格納する。
図6は、インクジェット記録装置1のブロック図である。
制御部40は、図6に示すように、上記インクジェット記録装置1を構成する各部と接続されており、インクジェット記録装置1を構成する各部を制御する。制御部40は、CPU41、RAM42及びROM43等を有する。CPU41は、ROM43等の記憶装置から処理内容に応じた各種のプログラムやデータ等を読み出して実行し、実行された処理内容に応じてインクジェット記録装置1の各部の動作を制御する。RAM42は、CPU41により処理される各種のプログラムやデータ等を一時的に記憶する。ROM43は、CPU41等により読み出される各種のプログラムやデータ等を記憶する。
制御部40は、図6に示すように、上記インクジェット記録装置1を構成する各部と接続されており、インクジェット記録装置1を構成する各部を制御する。制御部40は、CPU41、RAM42及びROM43等を有する。CPU41は、ROM43等の記憶装置から処理内容に応じた各種のプログラムやデータ等を読み出して実行し、実行された処理内容に応じてインクジェット記録装置1の各部の動作を制御する。RAM42は、CPU41により処理される各種のプログラムやデータ等を一時的に記憶する。ROM43は、CPU41等により読み出される各種のプログラムやデータ等を記憶する。
このように構成される制御部40は、インクジェットヘッド241から吐出されて記録媒体Pに着弾する前の副滴Sに対して空気流Fによる外力を加え、主滴Mの着弾によって形成される主滴ドットD1と、当該主滴Mから分離された副滴Sの着弾によって形成される副滴ドットD2との中心位置の距離が短くなるように、ファン27により発生する気流の流速を制御する。
具体的には、制御部40は、記録媒体P上にテストチャートを形成する前に、まず、各インクジェットヘッド241のインク吐出量のばらつきを均一化する補正処理を行う。例えば、各インクジェットヘッド241により記録媒体P上に形成されるドットの径を比較し、ドット径のばらつきが小さくなるように各インクジェットヘッド241に印加する電圧量や駆動波形を調整する。
次に、制御部40は、インク吐出量が均一化された複数のインクジェットヘッド241により記録媒体P上にテストチャートを形成させ、検出部28により当該テストチャートの所定領域を画像データとして検出させる。
次に、制御部40は、画像処理部29により、検出された画像データを2値化処理して得られた2値化画像から、主滴ドットD1及び副滴ドットD2により形成される印字領域の面積率を算出させる。ここで、画像処理部29により算出された印字領域の面積率が高い場合には、記録媒体P上において主滴ドットD1が形成されていない領域に副滴ドットD2が形成されているものと判断でき、主滴Mの着弾位置と副滴Sの着弾位置との距離が遠いことが分かる。一方、画像処理部29により算出された印字領域の面積率が低い場合には、記録媒体P上において主滴ドットD1と副滴ドットD2とが一部重なっているものと判断でき、主滴Mの着弾位置と副滴Sの着弾位置との距離が近いことが分かる。このため、制御部40は、画像処理部29により算出した印字領域の面積率が、最低値に近付くように、ファン27により発生する空気流Fの流速を所定量加速又は減速させる。この最低値は予め設定された値(設定値)である。
なお、一つの主滴Mから副滴Sが複数形成され、印字領域の面積率が最低値であっても、主滴ドットD1と複数の副滴ドットD2との重なりが小さい場合には、上記設定値としては、印字領域の面積率の最低値ではなく別の値が設定されていても良い。
また、画像処理部29により算出されるパラメーター値が印字領域の面積率でない場合には、そのパラメーター値に応じて、主滴ドットD1と副滴ドットD2とが重なるときの理想値が、上記設定値として予め設定されている。
また、上記設定値が複数のインクジェットヘッド241毎に設定されている場合には、上記したインク吐出量を均一化する処理を行わないものとしても良い。
なお、一つの主滴Mから副滴Sが複数形成され、印字領域の面積率が最低値であっても、主滴ドットD1と複数の副滴ドットD2との重なりが小さい場合には、上記設定値としては、印字領域の面積率の最低値ではなく別の値が設定されていても良い。
また、画像処理部29により算出されるパラメーター値が印字領域の面積率でない場合には、そのパラメーター値に応じて、主滴ドットD1と副滴ドットD2とが重なるときの理想値が、上記設定値として予め設定されている。
また、上記設定値が複数のインクジェットヘッド241毎に設定されている場合には、上記したインク吐出量を均一化する処理を行わないものとしても良い。
これにより、図8Bに示すように、テストチャートにおいて副滴ドットD2を主滴ドットD1の中心に近付けることができる。制御部40は、インクジェットヘッド241によるテストチャートの形成、検出部28及び画像処理部29による印字領域の面積率の算出、空気流Fの流速の調整を、テストチャートにおける印字領域の面積率が最低値に達するまで繰り返すことにより、図8Cに示すように副滴ドットD2を主滴ドットD1に重ねることができる。このように、空気流Fの流速を調整し、調整した流速となるようにファン27を制御しながら目的の画像形成を行うことで、記録媒体P上に形成される画像の画質劣化を抑制することができる。
以上、上記した第1の実施形態によれば、制御部40が、インクジェットヘッド241から吐出されて記録媒体Pに着弾する前の副滴Sに対して空気流Fによる外力を加え、主滴Mの着弾によって形成される主滴ドットD1と、当該主滴Mから分離された副滴Sの着弾によって形成される副滴ドットD2との中心位置の距離が短くなるように、ファン27により発生する空気流Fの流速を制御するので、副滴Sが記録媒体P上に着弾して形成される副滴ドットD2を主滴ドットD1に近付けて目立たなくすることができる。これにより、記録媒体P上に形成される画像の画質劣化を抑制して、鮮明な画像を形成することができる。
また、制御部40が、主滴ドットD1と副滴ドットD2との中心位置の距離を短くして、両者を重ねるように、ファン27により発生する空気流Fの流速を制御するので、副滴ドットD2を更に目立たなくすることができる。これにより、記録媒体P上に形成される画像の画質劣化を更に抑制し、より鮮明な画像を形成することができる。
また、制御部40が、インクジェットヘッド241により記録媒体P上にテストチャートを形成させ、テストチャートにおける副滴ドットD2に関する情報に基づきファン27により発生する空気流Fの流速を制御するので、用いられるインクの種類、記録媒体Pの紙種やサイズ、その他の各種条件に応じて空気流Fの流速を適宜最適な値に設定することができる。よって、記録媒体P上に形成される画像の画質劣化をより確実に抑制することができる。
また、テストチャートの所定領域を読み込んで画像データとして検出する検出部28及び画像データに対して画像処理を行い所定のパラメーター値を算出する画像処理部29を備え、制御部40が、検出部28により当該画像データを検出させ、画像処理部29により画像データに対して画像処理を行わせて算出されたパラメーター値が、予め設定された値に近付くように、ファン27により発生する空気流Fの流速を制御するので、簡易な構造で確実に空気流Fの流速を最適な値に設定することができる。よって、記録媒体P上に形成される画像の画質劣化をより確実に抑制することができる。
なお、上記した第1の実施形態では、ヘッドユニット24を備えるワンパス方式のインクジェット記録装置1としたが、ヘッドが記録媒体Pの搬送方向に直交する方向に複数回移動しながら画像を形成する、いわゆるスキャン方式のインクジェット記録装置であっても良い。この場合には、ファン27は、ヘッドの進行方向に対して反対方向に空気流を発生させるように構成されているものとしても良い。
また、上記した第1の実施形態では、ファン27は、ヘッドユニット24に対して記録媒体P搬送方向の下流側に設けられて吸気することで図7A〜図7D中の矢印方向に空気流Fを発生させるものとしたが、これに限られるものではない。例えば、ファン27が、ヘッドユニット24に対して記録媒体P搬送方向の上流側に設けられて、排気することで、図7A〜図7D中の矢印方向に空気流Fを発生させるものとしても良い。ただし、複数のインクジェットヘッド241のそれぞれに対して同程度の流速の空気流Fを安定的に発生させる観点から、吸気により空気流Fを発生させることが好ましい。
また、上記した第1の実施形態では、ファン27が各ヘッドユニット24のそれぞれに対して取り付けられているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、ヘッドユニット24を構成するX方向に沿った2列のインクジェットヘッド241の各列に設けられるものとしても良い。この場合には、一方のファンが記録媒体P搬送方向の下流側に設けられて吸気し、他方のファンが記録媒体P搬送方向の上流側に設けられて排気するように構成されており、ダクト271は各ファンのそれぞれに対して設けられる。
また、ファン27は、各ヘッドユニット24が有する複数のインクジェットヘッド241のそれぞれに個別に取り付けられているものとしても良い。この場合には、ダクト271が設けられていなくても良い。また、ファン27が複数設けられる場合には、制御部40は、各ファン27により発生する空気流Fの流速をそれぞれ個別に制御するものとしても良い。
また、ファン27は、各ヘッドユニット24が有する複数のインクジェットヘッド241のそれぞれに個別に取り付けられているものとしても良い。この場合には、ダクト271が設けられていなくても良い。また、ファン27が複数設けられる場合には、制御部40は、各ファン27により発生する空気流Fの流速をそれぞれ個別に制御するものとしても良い。
また、上記した第1の実施形態では、ファン27が設けられているものとしたが、所定方向の気流を発生させることができれば、ファン27の代わりに他の気流発生手段が設けられていても良い。他の気流発生手段としては、例えば、ブロワやエアポンプ、圧縮封入された気体を噴き出すガスボンベ等を用いることができる。気体を噴き出す構成である場合には、窒素やアルゴン等の不活性気体を用いることができる。
また、上記した第1の実施形態では、テストチャートにおける副滴ドットD2に関する情報を検出する検出部が、テストチャートの所定領域を読み込み画像データとして検出するものとしたが、これに限られるものではない。
例えば、検出部28は、テストチャートの所定領域のインク濃度を検出するものとしても良い。この場合には、制御部40は、インクジェットヘッド241により記録媒体P上にテストチャートを形成し、当該検出部28によりテストチャートの所定範囲のインク濃度を検出する。ここで、検出部28により検出されたインク濃度が高い場合には、記録媒体P上において主滴ドットD1が形成されていない領域に副滴ドットD2が形成されているものと判断でき、主滴Mの着弾位置と副滴Sの着弾位置との距離が遠いことが分かる。一方、検出部28により検出されたインク濃度が低い場合には、記録媒体P上において主滴ドットD1と副滴ドットD2とが一部重なっているものと判断でき、主滴Mの着弾位置と副滴Sの着弾位置との距離が近いことが分かる。したがって、制御部40は、検出部28により検出されたインク濃度が最低となるように、空気流Fの流速を制御することにより、図8B及び図8Cに示すように、副滴ドットD2を主滴ドットD1の中心に近付けることができる。
また、検出部28は、テストチャートにおける副滴ドットD2に関する情報として、テストチャートの印字率や、テストチャートにおける主滴ドットD1の大きさや形状、主滴ドットD1と副滴ドットD2との中心位置の距離等を検出するものとしても良い。
また、テストチャートにおける副滴ドットD2に関する情報を検出する検出部28を備えていないものとしても良い。この場合には、ユーザーが、テストチャートを目視により確認して、操作入力部(図示略)等を介して所定の情報を入力することにより、制御部40が、入力された情報に基づき、副滴ドットD2が主滴ドットD1に近付くように、ファン27により発生する空気流Fの流速を制御するものとしても良い。
例えば、検出部28は、テストチャートの所定領域のインク濃度を検出するものとしても良い。この場合には、制御部40は、インクジェットヘッド241により記録媒体P上にテストチャートを形成し、当該検出部28によりテストチャートの所定範囲のインク濃度を検出する。ここで、検出部28により検出されたインク濃度が高い場合には、記録媒体P上において主滴ドットD1が形成されていない領域に副滴ドットD2が形成されているものと判断でき、主滴Mの着弾位置と副滴Sの着弾位置との距離が遠いことが分かる。一方、検出部28により検出されたインク濃度が低い場合には、記録媒体P上において主滴ドットD1と副滴ドットD2とが一部重なっているものと判断でき、主滴Mの着弾位置と副滴Sの着弾位置との距離が近いことが分かる。したがって、制御部40は、検出部28により検出されたインク濃度が最低となるように、空気流Fの流速を制御することにより、図8B及び図8Cに示すように、副滴ドットD2を主滴ドットD1の中心に近付けることができる。
また、検出部28は、テストチャートにおける副滴ドットD2に関する情報として、テストチャートの印字率や、テストチャートにおける主滴ドットD1の大きさや形状、主滴ドットD1と副滴ドットD2との中心位置の距離等を検出するものとしても良い。
また、テストチャートにおける副滴ドットD2に関する情報を検出する検出部28を備えていないものとしても良い。この場合には、ユーザーが、テストチャートを目視により確認して、操作入力部(図示略)等を介して所定の情報を入力することにより、制御部40が、入力された情報に基づき、副滴ドットD2が主滴ドットD1に近付くように、ファン27により発生する空気流Fの流速を制御するものとしても良い。
また、上記した第1の実施形態では、制御部40がテストチャートにおける印字領域の面積率が予め設定された値に達するまで、テストチャートの形成、印字領域の面積率の算出、空気流Fの流速の調整を繰り返すものとしたが、面積率が予め設定された値に達するまでこれらの処理を繰り返さず、所定回数繰り返すのみとしても良い。
また、上記した第1の実施形態では、制御部40が主滴ドットD1と副滴ドットD2との中心位置の距離が短くなるようにファン27により発生する空気流Fの流速を制御するものとしたが、記録媒体P上に形成する画像の印字率が所定値未満である場合にのみ当該制御を行うようにしても良い。すなわち、制御部40は、記録媒体P上に形成する画像の印字率が所定値以上である場合等、副滴ドットD2による画質の劣化が目立たないような場合には、空気流Fの流速をゼロに制御して主滴ドットD1と副滴ドットD2との中心位置の距離を短くする制御を行わないものとしても良い。
[第2の実施形態]
本発明のインクジェット記録装置の第2の実施形態について図9を参照して以下説明する。以下に説明する以外の構成は上記第1の実施形態のインクジェット記録装置1と略同様であるため、同一の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本発明のインクジェット記録装置の第2の実施形態について図9を参照して以下説明する。以下に説明する以外の構成は上記第1の実施形態のインクジェット記録装置1と略同様であるため、同一の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図9は、第2の実施形態のインクジェット記録装置1のブロック図である。
第2の実施形態に係るインクジェット記録装置1は、検出部28及び画像処理部29の代わりに、操作入力部51及び記憶部52を備えている。なお、制御部40及び操作入力部51がオフセット値設定部として機能する。
第2の実施形態に係るインクジェット記録装置1は、検出部28及び画像処理部29の代わりに、操作入力部51及び記憶部52を備えている。なお、制御部40及び操作入力部51がオフセット値設定部として機能する。
操作入力部51は、インクジェット記録装置1に対して各種指示を入力するためのものである。ユーザーは、操作入力部51を介して、印刷倍率、用紙サイズ又は印刷枚数等を設定することができる。本発明においては更に、操作入力部51を介して、主滴Mの速度に関する値、記録媒体Pの厚さに関する値、記録媒体Pを支持する画像形成ドラム21とインクジェットヘッド241との間の距離に関する値、記録媒体Pとインクジェットヘッド241との相対速度に関する値等を入力することができる。
記憶部52は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の大容量記録媒体によって構成されており、操作入力部51により入力された値等を記憶する。記憶部52は、例えば、主滴Mの速度に関する値、記録媒体Pの厚さに関する値、画像形成ドラム21とインクジェットヘッド241との間の距離に関する値、記録媒体Pとインクジェットヘッド241との相対速度に関する値等を記憶する。
制御部40は、上記第1の実施形態と略同様に構成され、操作入力部51により入力され記憶部52に記憶された値のうち少なくとも一つに基づいて、ファン27により発生する空気流Fの流速を調整するオフセット値を設定し、設定されたオフセット値に基づいて空気流Fの流速を制御する。
具体的には、まず、ユーザーにより、操作入力部51を介して、主滴Mの速度に関する値、記録媒体Pの厚さに関する値、記録媒体Pを支持する画像形成ドラム21とインクジェットヘッド241との間の距離に関する値、記録媒体Pとインクジェットヘッド241との相対速度に関する値等のうち少なくとも一つが入力されると、制御部40は、当該値を記憶部52に記憶させる。制御部40は、記憶部52に記憶された当該値のうち少なくとも一つに基づいて、ファン27により発生する空気流Fの流速を調整するための補正値を算出し、これをオフセット値として設定する。制御部40は、設定されたオフセット値に基づいて、空気流Fの流速を補正し加速又は減速させる。これにより、図8B又は図8Cに示すように主滴ドットD1と副滴ドットD2との中心位置の距離を短くし、両者を重ねることができる。このようにして、記録媒体P上に形成される画像の画質劣化を抑制することができる。
以上、上記した第2の実施形態によれば、操作入力部51により入力された主滴Mの速度に関する値、記録媒体Pの厚さに関する値、記録媒体Pを支持する画像形成ドラム21とインクジェットヘッド241との間の距離に関する値、記録媒体Pとインクジェットヘッド241との相対速度に関する値のうち少なくとも一つに基づいて、制御部40が、ファン27により発生する空気流Fの流速を調整するオフセット値を設定し、設定されたオフセット値に基づいてファン27により発生する空気流Fの流速を制御するので、空気流Fの流速の調整を短時間かつ低コストで容易に行うことができる。
なお、上記した第2の実施形態では、操作入力部51により入力され、記憶部52に記憶される値として、主滴Mの速度に関する値、記録媒体Pの厚さに関する値、記録媒体Pを支持する画像形成ドラム21とインクジェットヘッド241との間の距離に関する値、記録媒体Pとインクジェットヘッド241との相対速度に関する値を例示したが、これらに限られるものではない。操作入力部51により入力され、記憶部52に記憶される値としては、主滴ドットD1と副滴ドットD2との中心位置の距離に影響を与え得る因子であればいずれの情報であっても良く、例えば、インクの種類、外部の温度及び湿度等の情報が操作入力部51により入力され記憶部52に記憶されても良い。
また、上記した第2の実施形態では、操作入力部51により入力された値に基づいて制御部40がオフセット値を設定するものとしたが、これに限られるものではない。すなわち、主滴Mの速度に関する値、記録媒体Pの厚さに関する値、記録媒体Pを支持する画像形成ドラム21とインクジェットヘッド241との間の距離に関する値、記録媒体Pとインクジェットヘッド241との相対速度に関する値等を所定の検出手段や算出手段により検出又は算出し、得られた値に基づいて制御部40がオフセット値を設定するものとしても良い。また、上記した検出部28及び画像処理部29により算出された印字領域の面積率に基づいて制御部40がオフセット値を設定するものとしても良い。
以上のように、本発明は、副滴が記録媒体に着弾することで発生する画質の劣化を抑制できるインクジェット記録装置を提供することに適している。
1 インクジェット記録装置
21 画像形成ドラム(支持部)
24 ヘッドユニット
27 ファン(気流発生手段)
28 検出部
29 画像処理部
40 制御部(オフセット値設定部)
51 操作入力部(オフセット値設定部)
52 記憶部
241 インクジェットヘッド
271 ダクト
M 主滴
S 副滴
P 記録媒体
21 画像形成ドラム(支持部)
24 ヘッドユニット
27 ファン(気流発生手段)
28 検出部
29 画像処理部
40 制御部(オフセット値設定部)
51 操作入力部(オフセット値設定部)
52 記憶部
241 インクジェットヘッド
271 ダクト
M 主滴
S 副滴
P 記録媒体
Claims (7)
- インクジェットヘッドから、インクの主滴と、主滴から分離して形成され主滴よりも小さい副滴とを記録媒体上に吐出して画像を形成するインクジェット記録装置であって、
前記インクジェットヘッドと前記記録媒体との間に所定方向の気流を発生させる気流発生手段と、
前記気流発生手段を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記インクジェットヘッドから吐出されて前記記録媒体に着弾する前の副滴に対して気流による外力を加え、主滴の着弾によって形成される主滴ドットと、当該主滴から分離された副滴の着弾によって形成される副滴ドットとの中心位置の距離が短くなるように、前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記制御部は、前記主滴ドットと前記副滴ドットとが重なるように、前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記記録媒体上に形成されたテストチャートにおける副滴ドットに関する情報を検出する検出部を更に備え、
前記制御部は、前記インクジェットヘッドにより前記記録媒体上にテストチャートを形成させ、前記検出部により前記テストチャートにおける副滴ドットに関する情報を検出させ、検出された情報に基づき前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。 - 前記検出部は、前記テストチャートの所定領域を読み込んで画像データとして検出し、
前記画像データに対して画像処理を行い、所定のパラメーター値を算出する画像処理部を更に備え、
前記制御部は、前記検出部により前記画像データを検出させ、前記画像処理部により前記画像データに対して画像処理を行わせて算出された前記パラメーター値が、予め設定された値に近付くように、前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。 - 前記検出部は、前記テストチャートの所定領域のインク濃度を検出し、
前記制御部は、前記検出部により前記テストチャートの所定領域のインク濃度を検出させ、検出されたインク濃度が最低となるように前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。 - 前記気流発生手段により発生する気流の流速を調整するオフセット値を設定するオフセット値設定部を更に備え、
前記制御部は、前記オフセット値設定部により設定された前記オフセット値に基づいて前記気流発生手段により発生する気流の流速を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。 - 前記オフセット値設定部は、主滴の速度に関する値、前記記録媒体の厚さに関する値、前記記録媒体を支持する支持部と前記インクジェットヘッドとの間の距離に関する値、前記記録媒体と前記インクジェットヘッドとの相対速度に関する値のうち少なくとも一つに基づいて前記オフセット値を設定することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
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