JPWO2016031501A1 - 蓄電装置、および蓄電装置の製造方法 - Google Patents

蓄電装置、および蓄電装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

電極組立体(20)の積層方向(Y軸方向)の両側部には、絶縁フィルム(21a)が配置されている。蓄電装置の充電前、絶縁フィルム(21a)および電極組立体(20)の積層方向の合計厚さ(L2)と、電極組立体(20)を収容するケースの一対の長辺側壁(13c)の内壁間の距離(L1)との間には、「L1>L2」の関係が成立している。蓄電装置の充電前、絶縁フィルム(21a)の厚さ(L3)は、「L1−L2」よりも大きい値に設定されている。

Description

本発明は、電極の積層方向に電極組立体と隣接する絶縁部材を備えた蓄電装置、および蓄電装置の製造方法に関する。
たとえば、特許文献1には、シート状の正極、負極、およびセパレータを重ね合わせてから巻いた扁平捲回体(電極組立体)を金属製のケースに収容し、電極組立体とケースとの間に絶縁部材を介在させた蓄電装置が提案されている。
ところで、蓄電装置の製造工程においては、ケースに電極組立体を円滑に挿入するため、ケースと絶縁部材との間に隙間を設けておくことが、好ましい。一方、製造工程においては、異物の混入を極力抑制するための対策が取られているものの、ケースに異物が混入する可能性は無くならない。この場合、導電性を有する異物がケースに混入すると、電極組立体とケースとがショートするおそれがある。すなわち、電極組立体をケースに収容した後に蓄電装置を充電すると、電極組立体が膨張して、電極組立体とケースとの間の間隙が小さくなる。このため、異物が絶縁部材に食い込み、異物がケースと電極組立体との双方に接触して、電極組立体とケースとがショートするおそれがある。電極組立体とケースとがショートした蓄電装置は、製品として出荷できないことから、歩留まりを低下させる。
特開2006−278245号公報
本発明の目的は、電極組立体とケースとのショートに起因する歩留まりの低下を抑制することのできる蓄電装置、およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第一の態様によれば、金属薄板および金属薄板に接触している活物質層を備えた正極および負極の各電極が互いに絶縁された状態で積層されている電極組立体と、電極組立体が収容されているケースと、電極の積層方向に電極組立体と隣接する絶縁部材とを備え、ケースは少なくとも絶縁部材に対向する位置に導電性の部分を含む内壁を有し、絶縁部材の厚さは電極組立体が充電される前の絶縁部材に対向するケースの内壁と絶縁部材との間の隙間の積層方向の寸法以上に設定されている蓄電装置が提供される。
蓄電装置の製造時、ケースに電極組立体および絶縁部材を収容した後、ケースと絶縁部材との間の隙間に入りうる異物の積層方向の寸法は、隙間の積層方向の寸法以下である。このため、異物の積層方向の寸法は、絶縁部材の厚さ以下となる。この場合、蓄電装置の充電により電極組立体が積層方向に膨張して異物が絶縁部材に食い込んだとしても、異物によって電極組立体とケースとがショートする事態を抑制できる。
また、隙間の寸法がゼロの場合、少なくとも収容工程の後、絶縁部材とケースとの間の隙間に異物が混入することを回避できる。したがって、隙間の積層方向の寸法(=0)よりも大きい厚さの絶縁部材、すなわち、ゼロよりも大きい任意の厚さの絶縁部材を有することで、収容工程の後にケースおよび絶縁部材間に異物が混入する事態は抑制される。
いずれにせよ、蓄電装置が製造された段階で、異物の混入に起因して電極組立体とケースとがショートする事態は抑制される。したがって、電極組立体とケースとのショートに起因する歩留まりの低下を抑制することができる。
尚、絶縁部材は、絶縁フィルム21aに対応し、積層方向は、図1のY方向に対応する。また、金属薄板は、金属箔22,26に対応し、「絶縁部材に対向するケースの内壁」は、図1の長辺側壁13cの内壁に対応する。
上記の蓄電装置において、絶縁部材の厚さは、電極組立体が充電される前に、絶縁部材に対向するケースの内壁と絶縁部材との間にゼロよりも大きい積層方向の寸法の隙間を確保可能に、設定されていることが好ましい。
蓄電装置の製造時、ケースに電極組立体や絶縁部材を収容する際、絶縁部材とケースとの間には、ゼロよりも大きな寸法の隙間が確保されている。このため、電極組立体や絶縁部材に過度の荷重をかけずに、電極組立体や絶縁部材をケースの中へ円滑に収容することができる。尚、「確保可能な厚さ」は、図4における「L1−L2>0」に対応する。
上記の蓄電装置において、ケースの積層方向に交差する面以外の一つの面が、電極組立体をケースに収容する際にケースを開口させる蓋によって、構成されていることが好ましい。
蓄電装置の製造時、絶縁部材とケースとが互いに摩擦することで、ケースに電極組立体や絶縁部材を収容することが困難になる場合がある。電極組立体や絶縁部材をケースの中へ円滑に収容できるようにするには、絶縁部材とケースとの間にゼロよりも大きな寸法の隙間を確保しておくことが望ましい。この点、本蓄電装置記載の事項の利用価値は、上記の蓄電装置において、特に大きい。尚、「交差する面以外一つの面」は、図1において蓋14によって形成される面に対応する。
上記の蓄電装置において、正極の電極は積層方向の両側からセパレータによって挟まれており、電極組立体は積層方向の両端部に負極の電極を有し、両端部の負極の電極はケースの内壁に対向する側にセパレータを有していないことが好ましい。
この構成の場合、ケースの内壁に対向する側にセパレータを有している場合と比較して、ケースの内壁と電極組立体とがショートし易い。このことから、絶縁部材を備えることのメリットは、上記構成の蓄電装置において、特に大きい。
上記の蓄電装置において、ケースの内壁のうち、少なくとも絶縁部材に対向する内壁は、アルミニウムを含む材料により構成されていることが好ましい。
この構成の場合、アルミニウムを含む材料は、軽量である割に高い強度を有し、良好な加工性を有している。一方、アルミニウムを含む材料からなるケースの内壁は、負極電極と短絡してショートすると、腐食するおそれがある。このため、絶縁部材を備えることのメリットは、上記構成の蓄電装置において、特に大きい。
上記の蓄電装置において、電極組立体は、両端部の負極の電極と絶縁部材との間に、セラミック含有層を備えていることが好ましい。
この構成では、セラミック含有層を備えるために、電極組立体とケースの内壁との短絡を、より確実に抑制することができる。
上記の蓄電装置において、ケースには、積層方向に沿ってケースから電極組立体に作用する荷重が付与されていることが好ましい。
この構成の場合、荷重を加えることによって、正極および負極の電極間の抵抗を低下させることができる。しかし、この場合、電極組立体および絶縁部材をケースの中へ収容した後にケースと絶縁部材との間の隙間に異物が混入すると、荷重によって、異物が絶縁部材に押しつけられる。このため、上記のような積層方向の寸法を有する絶縁部材の利用価値は、上記構成の蓄電装置において、特に大きい。
上記の蓄電装置において、蓄電装置は、リチウムイオン二次電池であり、負極の電極は、シリコンを含む活物質を備えていることが好ましい。
この構成では、活物質のリチウムイオンの吸収、脱着に伴って、活物質の膨張収縮が顕著となる。この場合、電極組立体の積層方向の収縮が顕著となるため、電極組立体および絶縁部材をケースの中へ収容した後にケースと絶縁部材との間の隙間に異物が混入すると、異物が絶縁部材に押しつけられる。このため、上記のような積層方向の寸法を有する絶縁部材の利用価値は、上記構成の蓄電装置において、特に大きい。
上記課題を解決するため、本発明の第二の態様によれば、金属薄板および金属薄板に接触している活物質層を備えた正極および負極の各電極が互いに絶縁された状態で積層されている電極組立体と、電極組立体が収容されているケースと、電極の積層方向に電極組立体と隣接する絶縁部材とを備えた蓄電装置の製造方法が提供される。この製造方法では、ケースは少なくとも絶縁部材に対向する位置に導電性の部分を含む内壁を有し、電極組立体および絶縁部材をケースに収容する収容工程を有し、絶縁部材の厚さは収容工程時の絶縁部材に対向するケースの内壁と絶縁部材との間の隙間の積層方向の寸法以上に設定されている。
収容工程の後、ケースと絶縁部材との間の隙間に入りうる異物のサイズは、隙間の積層方向の寸法以下である。このため、異物の積層方向の寸法は、絶縁部材の厚さ以下となる。この場合、蓄電装置の充電により電極組立体が積層方向に膨張して異物が絶縁部材に食い込んだとしても、異物によって電極組立体とケースとがショートさせる事態を抑制できる。
また、隙間の寸法がゼロの場合、少なくとも収容工程の後、絶縁部材とケースとの間の隙間に異物が混入することを回避できる。したがって、隙間の積層方向の寸法(=0)よりも大きい厚さの絶縁部材、すなわち、ゼロよりも大きい任意の厚さの絶縁部材を有することで、収容工程の後にケースおよび絶縁部材間に異物が混入する事態は抑制される。
いずれにせよ、蓄電装置が製造された段階で、異物の混入に起因して電極組立体とケースとがショートする事態は抑制される。したがって、電極組立体とケースとのショートに起因する歩留まりの低下を抑制することができる。尚、積層方向は、図1のY方向に対応する。また、金属薄板は、金属箔22,26に対応し、「絶縁部材に対向するケースの内壁」は、図1の長辺側壁13cの内壁に対応する。
上記の製造方法において、収容工程は、電極組立体および絶縁部材をケースの積層方向に交差する面以外の一つの面からケースに収容する工程であり、絶縁部材の厚さは、収容工程時に、絶縁部材に対向するケースの内壁と絶縁部材との間にゼロよりも大きい積層方向の寸法の隙間を確保可能に、設定されていることが好ましい。
収容工程時、絶縁部材とケースとの間には、ゼロよりも大きな寸法の隙間が確保されている。このため、電極組立体や絶縁部材に過度の荷重をかけずに、電極組立体や絶縁部材をケースの中へ円滑に収容することができる。尚、「確保可能な厚さ」は、図4における「L1−L2>0」に対応する。また、「交差する面以外の一つの面」は、図1において蓋14によって形成される面に対応する。
本発明の一実施形態にかかる蓄電装置の分解斜視図。 電極組立体の分解斜視図。 電極組立体の収容工程の一部を示す斜視図。 収容工程の完了直後における蓄電装置の断面図。 蓄電モジュールの構成を示す分解斜視図。 変形例にかかる収容工程の完了直後における蓄電装置の断面図。
以下、本発明の蓄電装置の一実施形態を図1〜図5を参照して説明する。
図1は、二次電池10の構成を示すとともに、二次電池10を説明する際に定義したX,Y,Zの座標軸を示す。これら座標軸の矢印の方向が正方向である。
図1に示す二次電池10は、車両の走行に利用される回転電機に電力を供給したり、回転電機の回生エネルギを蓄えたりする蓄電装置である。二次電池10は、複数の二次電池10を直列に接続した組電池の形態で、利用される。二次電池10はリチウムイオン二次電池を想定している。
二次電池10は、ケース12と、ケース12に収容された電極組立体20とを備えている。ケース12は、開口部13dを有する直方体状のケース本体13と、ケース本体13の開口部13dを閉塞する矩形平板状の蓋14とを備えている。ケース本体13と蓋14とは、ステンレス鋼やアルミニウム合金等の金属からなる。ケース本体13と蓋14とは、レーザー溶接によって接合されている。ケース本体13は、対向する一対の短辺及び対向する一対の長辺を有する長方形状の底板13aと、底板13aの短辺に直交する一対の短辺側壁13bと、底板13aの長辺に直交する一対の長辺側壁13cとを備えている。このように、二次電池10は、角型の外周形状を有する角型電池である。蓋14には、一対の挿入孔14bが、所定の間隔をあけて設けられている。
図2に示すように、電極組立体20は、正極電極24、負極電極28、および正極電極24と負極電極28とを絶縁するセパレータ25を備えている。正極電極24は、正極の金属箔(アルミニウム箔)22の両面に活物質23を塗布して構成されている。負極電極28は、負極の金属箔(銅箔)26の両面に活物質27を塗布して構成されている。活物質27は、シリコンを含んでいる。電極組立体20は、複数の正極電極24と複数の負極電極28とを交互に積層するとともに両電極間にセパレータを介在した積層構造を有している。正極電極24は、正極の金属箔22の端部から突出した正極集電タブ31を備えている。負極電極28は、負極の金属箔26の端部から突出した負極集電タブ32を備えている。セパレータ25は、正極電極24のうち正極集電タブ31以外の部分を覆っている。
図1に示すように、電極組立体20のうち蓋14に対向する以外の面は、絶縁フィルム21により覆われている。すなわち、絶縁フィルム21は、正極電極24および負極電極28の積層方向に電極組立体20の両側と隣接する一対の絶縁フィルム21aと、短辺側壁13bに対向する一対の絶縁フィルム21bと、底板13aに対向する絶縁フィルム21cとを備えている。絶縁フィルム21は、たとえば、ポリフェニレンサルファイド[PPS]や、ポリプロピレン[PP]、ポリエチレン[PE]等によって形成してもよい。
複数の正極電極24は、正極集電タブ31が積層方向に列状に配置されるように、積層されている。同様に、複数の負極電極28も、正極集電タブ31と重ならない位置で負極集電タブ32が積層方向に列状に配置されるように、積層されている。また、積層方向の一方の端部(Y軸の正方向の端部)に位置する正極集電タブ31以外の正極集電タブ31が積層方向の一方の端部に集められてから、複数の正極集電タブ31の全てが積層方向の他方の端部に向けて折り返されている。上記と同様に、積層方向の一方の端部に位置する負極集電タブ33以外の負極集電タブ33が積層方向の一方の端部に集められてから、複数の負極集電タブ32の全てが積層方向の他方の端部に向けて折り返されている。
正極導電部材33および負極導電部材37は、金属製の板状部材からなり、端子接続部34と、電極組立体20から蓋14に向けて立ち上がる立上げ部35と、立上げ部35から端子接続部34より離れる方向に延びるタブ溶接部36とを備えている。
複数の正極集電タブ31の集合体である正極タブ群45は、スポット溶接により、正極導電部材33のタブ溶接部36に接合されている。また、複数の負極集電タブ32の集合体である負極タブ群46は、スポット溶接により、負極導電部材37のタブ溶接部36に接合されている。
正極導電部材33の端子接続部34には、正極端子41が接合されている。負極導電部材37の端子接続部34には、負極端子42が接合されている。正極端子41および負極端子42は、それぞれ円板状の基部43と、基部43の中央から上方に延びる円筒状の極柱部44とを備えている。基部43には、合成樹脂製の蓋側カバー50と組立体側カバー60とが装着されている。蓋側カバー50は、貫通孔50aを備えている。蓋側カバー50は、貫通孔50aに極柱部44が挿入された状態で、正極端子41や負極端子42に装着されている。基部43上には、シール部材としてのOリング56が、極柱部44を取り囲むように配置されている。Oリング56は、蓋側カバー50の貫通孔50a内に配置されている。このため、Oリング56の全周が、貫通孔50aの内周面によって取り囲まれている。
正極端子41および負極端子42の各基部43は、極柱部44とケース本体13との間に配置されている。極柱部44は、蓋側カバー50の貫通孔50aに挿入された状態で、蓋14の挿入孔14bを通ってケース12の外部に突出(露出)している。蓋14の挿入孔14bの内周面と、極柱部44の外周面とは、端子絶縁部材19によって絶縁されている。
極柱部44には、ケース12の外方からナット55が嵌められる。蓋14の外面14cにおける挿入孔14bの周縁と、蓋14に面するナット55の端面との間には、端子絶縁部材19が挟持されている。端子絶縁部材19によって、ナット55と蓋14とが絶縁されている。また、ナット55が極柱部44に嵌められることによって、ナット55と基部43との間に端子絶縁部材19、蓋14、Oリング56および蓋側カバー50が狭持されるとともに、正極端子41および負極端子42が蓋14に締結される。この状態で、Oリング56は、圧縮状態で蓋14および基部43に密接し、挿入孔14bの周囲をシールしている。
次に、上記の二次電池10の製造方法を、図1及び図3を参照して説明する。
図1に示すように、電極組立体20をケース本体13に収容するのに先立って、電極組立体20を蓋14に固定する。すなわち、正極集電タブ31および正極端子41を正極導電部材33に接合するとともに、負極集電タブ32および負極端子42を負極導電部材37に接合する。そして、正極端子41および負極端子42のそれぞれの基部43およびナット55間に、Oリング56、蓋側カバー50、蓋14および端子絶縁部材19を挟んだ状態で、正極端子41および負極端子42のそれぞれの極柱部44にナット55を締め付ける。
図3に示すように、極端子41および負極端子42にナット55を締め付けた後、絶縁フィルム21aが積層された電極組立体20および蓋14を、ケース本体13に収容する収容工程を行う。図3において、Z軸の正方向が上方である。すなわち、ケース本体13の開口部13dを上方に向けた状態で、電極組立体20を、蓋14とともに、ケース本体13に向けて搬送する。そして、蓋14と逆側に位置する電極組立体20の底部がケース本体13内に入った後は、蓋14を支持しながら下方に移動させる。そして、ケース本体13の上部に蓋14が載置されることで、収容工程が完了する。収容工程後は、ケース本体13と蓋14とを溶接する工程等が行われる。
図4は、収容工程の完了時におけるケース本体13、電極組立体20、および絶縁フィルム21aのYZ平面に沿った断面を示す。
図4に示すように、正極電極24および負極電極28の積層方向であるY軸方向における電極組立体20の厚さをL4とし、積層方向におけるケース本体13の一対の長辺側壁13cの内壁面間の距離をL1とし、絶縁フィルム21aの厚さをL3とし、積層方向における電極組立体20および絶縁フィルム21aの合計の厚さL2とする。絶縁フィルム21aは、電極組立体20の積層方向の両側に設けられているため、「L2=L4+2・L3」が成立する。
絶縁フィルム21aの厚さL3は、距離L1から厚さL2を減算した値「L1−L2」がゼロよりも大きくなるように設定されている。換言すれば、絶縁フィルム21aおよび電極組立体20をケース本体13に収容する際、ケース本体13と絶縁フィルム21aとの間にゼロよりも大きな積層方向の寸法を有する隙間を確保できるように、絶縁フィルム21aの値が調整されている。これは、収容工程において、電極組立体20および絶縁フィルム21aをケース本体13の中へ円滑に収容するためである。
ただし、この隙間は、二次電池10の充電によって電極組立体20が膨張した後に絶縁フィルム21aを介して電極組立体20とケース本体13の長辺側壁13cとが互いに作用反作用の力を受ける程度の大きさに、制限されている。詳しくは、二次電池10が下限の充電率(State of Charge)で使用されているとき、絶縁フィルム21aとケース本体13の長辺側壁13cとの間の隙間の積層方向の寸法がゼロになるように、絶縁フィルム21aの厚さL3が調整されている。これは、二次電池10の使用時に絶縁フィルム21aとケース本体13の長辺側壁13cとの間にゼロよりも大きな寸法の隙間がある場合、電極組立体20の積層構造が剥離等によって崩れることが懸念されるためである。
さらに、絶縁フィルム21aの厚さL3は、距離L1から厚さL2を減算した値「L1−L2」よりも大きい値に設定されている。ただし、絶縁フィルム21aの厚さL3を過度に大きくする場合、二次電池10の容積に対するエネルギ充填量の比率であるエネルギ充填密度の低下を招く虞がある。このため、絶縁フィルム21aの厚さL3は、値「L1−L2」に対して過度に大きくならないことが望ましく、値「L1−L2」に極力近い値であることがより望ましい。
上記工程によって製造された二次電池10を車両に搭載するのに先立って、図5に示すように、複数の二次電池10が並設されてモジュール化された蓄電モジュール80が製造される。
図5に示すように、蓄電モジュール80は、複数の拘束板を有している。蓄電モジュール80を構成する各二次電池10には、拘束板を通じて、拘束荷重が付与されている。拘束板は、第1の拘束板82と第2の拘束板84とを含む。第1の拘束板82は、複数の二次電池10のうち最も外側に位置する二次電池10よりも並設方向の外側に位置し、エンドプレートとして機能している。一方、第2の拘束板84は、第1の拘束板82よりも二次電池10の並設方向の内側に位置し、二次電池10の長辺側壁13cに面している。
各第1の拘束板82の四隅には、通しボルト86が挿通されている。また、各通しボルト86には、ナット88が螺合されている。これにより、全ての二次電池10及び全ての第2の拘束板84は、二次電池10の並設方向に挟持された状態で一体化されている。また、これにより、各二次電池10は、各第1の拘束板82と各第2の拘束板84と各通しボルト86と各ナット88とからなる拘束部材によって、二次電池10の並設方向に拘束されている。この拘束により、二次電池10の並設方向に位置するケース本体13の長辺側壁13cに拘束荷重が付与されるとともに、長辺側壁13cを通じて、積層方向Yに沿って長辺側壁13cから電極組立体20に作用する荷重が、電極組立体20に付与されている。
各第2の拘束板84は、孔84cを有している。孔84cは、第2の拘束板84を二次電池10に並設した状態で電極組立体20に対向する部分の中央に設けられている。これにより、拘束荷重が第2の拘束板84を介して二次電池10に付与される際、第2の拘束板84に孔84cが形成されていることから、長辺側壁13cに接触している第2の拘束板84の接触面84a,84bを通じて、上記の拘束荷重が各二次電池10に付与される。この場合、第2の拘束板84との接触によって拘束荷重が付与されている部位では、電極組立体20の極間距離が小さくなり、抵抗が低下する。よって、電流が流れやすくなり、発熱が増加する。しかし、拘束荷重が付与されている部位は、孔84cの領域外であって電極組立体20の縁部近傍に位置していることから、高い放熱性を有している。一方、第2の拘束板84と接触しておらずかつ孔84cと対向する部位では、拘束荷重が付与されてないことから、電極組立体20の極間距離が長くなり、抵抗が高くなる。よって、電流が流れ難くなり、発熱が低下する。
次に、上記の二次電池10の作用を図3、図4を参照して説明する。
図3に示す電極組立体20の収容工程が完了した時点で、電極組立体20の積層方向の両側に設けられた絶縁フィルム21aとケース本体13の長辺側壁13cとの間には、積層方向にゼロよりも大きな寸法の隙間が存在する。このため、たとえば、収容工程後に行われる蓋14とケース本体13との溶接工程で、スパッタ等の導電性の異物が、絶縁フィルム21aとケース本体13の長辺側壁13cとの間に混入する可能性がある。図4は、異物70が混入した状態を示している。この状態で二次電池10が充電されて電極組立体20が積層方向に膨張すると、異物70は絶縁フィルム21aに食い込む。しかし、異物70の積層方向の寸法は、絶縁フィルム21aとケース本体13の長辺側壁13cとの間の隙間の積層方向の寸法によって制限されている。このため、異物70の積層方向の寸法は「L1−L2」以下となると考えられる。図4に示すように、絶縁フィルム21aとケース本体13の長辺側壁13cとの間の隙間に異物70が混入している場合、その隙間の積層方向の寸法は「L1−L2」未満である。しかし、電極組立体20およびその両側の絶縁フィルム21aをケース本体13に収容した時点で、電極組立体20の積層方向の中央部分が、ケース本体13の一対の長辺側壁13cの内壁面間の中央に一致しているとは限らない。このため、絶縁フィルム21aとケース本体13の長辺側壁13cとの間の隙間に異物70が混入している場合、その隙間の積層方向の寸法の最大値は「L1−L2」となり、異物70の積層方向の寸法の最大値も「L1−L2」となる。
上述したように、絶縁フィルム21aの厚さL3は、「L1−L2」よりも大きい値に設定されている。このため、異物70が絶縁フィルム21aの内部に完全に埋め込まれたとしても、異物70によって電極組立体20とケース本体13とがショートすることを十分に抑制することができる。
電極組立体20および絶縁フィルム21aの収容工程よりも前に、ケース本体13の長辺側壁13cの内壁面に異物が付着することもある。この場合、付着した異物の大きさは、絶縁フィルム21aとケース本体13の長辺側壁13cとの間の隙間によって制限されない。しかしながら、この付着した異物の積層方向の寸法が「L1−L2」を上回る場合、収容工程時、電極組立体20および絶縁フィルム21aを収容するときに支障をきたすことになる。このため、収容工程の段階で、異物の混入を容易に検知することができる。異物の混入が検知されれば、異物によって電極組立体20とケース本体13とがショートした二次電池10の製造を回避することができる。また、異物の積層方向の寸法が「L1−L2」を上回る場合、収容工程において、異物がケース本体13の底板13aに移動することも考えられる。この場合、二次電池10の充電によって電極組立体20が積層方向に膨張しても、異物が電極組立体20と底板13aとがショートすることはない。電極組立体20と底板13aとの間に、絶縁フィルム21とは別に、絶縁性のセパレータ等を配置することがある。この場合、異物による電極組立体20と底板13aとのショートは、より一層生じにくい。
以上、本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)絶縁フィルム21aの厚さL3を「L1−L2」よりも大きくすることで、異物がフィルムを貫通することを抑制できる。その結果、異物によって電極組立体20とケース本体13とがショートした二次電池10の製造を抑制することができる。したがって、電極組立体20とケース本体13とのショートに起因する歩留まりの低下を抑制することができる。
(2)絶縁フィルム21aの厚さL3は、収容工程において「L1−L2」がゼロよりも大きくなるように設定されている。これにより、電極組立体20および絶縁フィルム21aをケース本体13の中へ円滑に収容することができる。
(3)絶縁フィルム21aの厚さL3は、二次電池10がSOCの下限値で使用されているときに絶縁フィルム21aとケース本体13との間の隙間の積層方向の寸法がゼロになるように、設定されている。これにより、電極組立体20の積層構造が剥離等によって崩れることを抑制できる。
(4)電極組立体20は、積層方向である図4のY軸方向の両端部に、負極電極28を備えている。この場合、電極組立体20の積層方向の両端部にセパレータ25を配置した場合と比較して、ケース本体13と電極組立体20との間に絶縁フィルム21aを介在させてケース本体13と電極組立体20とを絶縁することのメリットが、特に大きい。さらに、電極組立体20の積層方向の両端部にセパレータ25を配置した場合と比較して、絶縁フィルム21aの厚さL3を「L1−L2」よりも大きい値に設定することのメリットが、特に大きい。
(5)ケース本体13は、アルミ合金によって構成されている。アルミ合金は、軽量である割に高い強度を有し、良好な加工性を有している。一方、アルミ合金製のケース本体13は、負極電極28と短絡してショートすると、腐食するおそれがある。このため、厚さL3が「L1−L2」よりも大きい絶縁フィルム21aの利用価値は、アルミ合金製のケース本体13を用いた場合に、特に大きい。
(6)第2の拘束板84との接触によって、二次電池10に対して、積層方向に拘束荷重が加えられる。このとき、孔84cと対向する部位には、拘束荷重が加えられない。このため、放熱性が高い孔84cと対向する部位の周囲では、極間距離が小さくなり、電流が流れやすくなる。このため、セパレータ25の目詰まりの不均一化が生じにくい。ただし、この場合、荷重が加えられるため、ケース本体13の長辺側壁13cと電極組立体20との間に異物が混入した場合には、ケース本体13の長辺側壁13cと電極組立体20とがショートしやすい。このため、厚さL3が「L1−L2」よりも大きい絶縁フィルム21aの利用価値は、特に大きい。
(7)二次電池10は、リチウムイオン二次電池であり、かつ活物質27にシリコンを含む。この場合、活物質27のリチウムイオンの吸収、脱着に伴って、活物質27の膨張及び収縮が顕著となる。このため、ケース本体13と電極組立体20との間に絶縁フィルム21を備えない場合や、絶縁フィルム21aの厚さが薄い場合には、電極組立体20とケース本体13との間に異物が混入すると、ケース本体13と電極組立体20とがショートする可能性が高い。このため、厚さL3が「L1−L2」よりも大きい絶縁フィルム21aの利用価値は、特に大きい。
本実施形態を、以下のように変更してもよい。
・図3のZ軸方向を上下方向としたが、たとえば、Y軸方向を上下方向としてもよい。
・正極電極24および負極電極28の積層方向以外の方向に電極組立体20をケース本体13に対して移動させてケース本体13に収容する構成として、たとえば、図1の短辺側壁13bの一方が蓋であるケースを用いてもよい。この場合、図1のX軸方向に電極組立体20をケース本体13に対して移動させて、ケース本体13に収容すればよい。
・電極組立体20と絶縁フィルム21aとの積層体をケース本体13に収容する構成として、たとえば、電極組立体20と積層方向に対向する壁面(長辺側壁13c)の一方が蓋であるケースを用いてもよい。この場合、ケースの底面に絶縁フィルム21aを配置してから、電極組立体20をケースに収容し、その後、電極組立体20の蓋に対向する面に、別の絶縁フィルム21aを配置してもよい。
・未充電時における電極組立体20および絶縁フィルム21aの積層方向の合計厚さL2が一対の長辺側壁13cの内壁間の距離L1よりも小さいとの条件によって、絶縁フィルム21aの厚さL3の上限値を規定しなくてもよい。たとえば、未充電時における電極組立体20および絶縁フィルム21aの積層方向の合計厚さL2を、距離L1と等しくするか、距離L1よりもわずかに大きくしてもよい。つまり、電極組立体20の収容工程や収容工程の完了直後に、長辺側壁13cの内壁と電極組立体20とが互いに積層方向に力が作用する状態であってもよい。上記の構成は、長辺側壁13cの一方が蓋であるケースを用いる場合であっても、容易に実現することができる。
・絶縁フィルム21は、絶縁フィルム21c無しで、絶縁フィルム21a,21bのみを備えたり、絶縁フィルム21b無しで、絶縁フィルム21a,21cのみを備えたり、絶縁フィルム21b,21c無しで、絶縁フィルム21aのみを備えたりしてもよい。また、蓋14に対向する面に絶縁フィルムを設けてもよい。この場合、正極タブ群45や負極タブ群46を完全には覆わないように、絶縁フィルムを設ける必要がある。
・図6に示すように、負極電極28のうち負極集電タブ31以外の部分を、耐熱層としてのセラミック含有層90により覆ってもよい。セラミック含有層90は、セラミック粒子と樹脂製のバインダとからなる絶縁性を有するコート材を用いて構成すればよい。この場合、セラミック含有層90が絶縁層であるため、絶縁フィルム21aの厚さL3は、「L1−L2」よりも大きい値に代えて、「L1−L2」に等しい値であってもよい。図6は、図4に対応する図である。図6において、図4に示す部材と対応する部材には、同一の符号が付されている。
・セパレータ25を、セラミック含有層としてもよい。
・電極組立体20の積層方向の両端部に、正極電極24を覆うセパレータ25を配置してもよい。この場合、絶縁フィルム21aの厚さL3は、「L1−L2」よりも大きい値に代えて、「L1−L2」に等しい値であってもよい。
・電極組立体20とケース本体13の長辺側壁13cとの間に設けられる絶縁部材は、単一の絶縁フィルム21a以外に、たとえば、複数の絶縁フィルムの積層体であってもよい。この場合、各絶縁フィルムの厚さは、等しくなくてもよい。この構成によれば、積層体の厚さを「L1−L2」よりも大きくするとの要求事項と、二次電池10の充電によって電極組立体20が膨張した後に積層体を介して電極組立体20とケース本体13の長辺側壁13cとが互いに作用反作用の力を受けるとの要求事項とを、満たすことが容易である。この場合、積層体を構成する絶縁フィルムの数や各絶縁フィルムの厚さを変更することで、収容工程時の電極組立体20とケース本体13の長辺側壁13cとの間の間隔を調整することができる。
・電極組立体20に隣接して配置される絶縁部材は、絶縁フィルム21a以外に、たとえば、可撓性を有しない板状部材であってもよい。
・アルミニウムを含む材料からなるケース本体13は、アルミニウム合金以外に、アルミニウム単体から構成してもよい。
・負極の活物質27がシリコンを含むことは、必須ではない。シリコンを含まない場合であっても、電極組立体20が充電されて積層方向に膨張するのであれば、上記実施形態のように絶縁フィルム21を備えることは、有効である。
・ケースは、カーボン製であってもよい。この場合も、ケースは導電性を有することから、ケース本体13と電極組立体20との間に異物が混入することで、ケース本体13と電極組立体20とがショートする可能性がある。このため、絶縁フィルム21aの厚さL3を上記実施形態のように調整することは、有効である。
・ケース本体13の全体が導電性を有することも、必須ではない。たとえば、ケース本体13の底板13aのみ絶縁体であってもよい。
・収容工程に先立って、正極集電タブ31や負極集電タブ32と蓋14とを連結しなくてもよい。正極集電タブ31と正極端子41とを接続する構成や負極集電タブ32と負極端子42とを接続する構成によっては、収容工程後に正極集電タブ31や負極集電タブ32と蓋14とを連結してもよい。
・金属薄板は、金属箔22,26以外に、たとえば、活物質が充填された織物状や網状の基材シートであってもよい。
・蓄電装置は、リチウムイオン二次電池に限らない。要は、正極電極および負極電極の積層体を備えかつ充電されると積層体が積層方向に膨張する蓄電装置であればよい。
・蓄電装置は、車載用途以外に、たとえば、住宅用途であってもよい。
・電極組立体20は、帯状の正極電極と負極電極とを帯状のセパレータと共に捲回して積層構造とした捲回体であってもよい。この場合、図1のXY平面に沿った蓄電装置の断面形状は、楕円形状であってもよい。
・蓄電装置の積層方向の両側に対し上記積層方向に沿ってケース本体13から電極組立体20に作用する荷重が付与される構成として、たとえば、第2の拘束板84に孔84cが設けられていない構成であってもよい。
L1…距離、L2,L3,L4…厚さ、10…二次電池、12…ケース、13c…長辺側壁、13d…開口部、14…蓋、20…電極組立体、21…絶縁フィルム、22…金属箔、23…活物質、24…正極電極、26…金属箔、27…活物質、28…負極電極。
【0004】
向する内壁は、アルミニウムを含む材料により構成されていることが好ましい。
この構成の場合、アルミニウムを含む材料は、軽量である割に高い強度を有し、良好な加工性を有している。一方、アルミニウムを含む材料からなるケースの内壁は、負極電極と短絡してショートすると、腐食するおそれがある。このため、絶縁部材を備えることのメリットは、上記構成の蓄電装置において、特に大きい。
[0018]
上記の蓄電装置において、電極組立体は、両端部の負極の電極と絶縁部材との間に、セラミック含有層を備えていることが好ましい。
この構成では、セラミック含有層を備えるために、電極組立体とケースの内壁との短絡を、より確実に抑制することができる。
[0019]
上記の蓄電装置において、ケースには、積層方向に沿ってケースから電極組立体に作用する荷重が付与されていることが好ましい。
この構成の場合、荷重を加えることによって、正極および負極の電極間の抵抗を低下させることができる。しかし、この場合、電極組立体および絶縁部材をケースの中へ収容した後にケースと絶縁部材との間の隙間に異物が混入すると、荷重によって、異物が絶縁部材に押しつけられる。このため、上記のような積層方向の寸法を有する絶縁部材の利用価値は、上記構成の蓄電装置において、特に大きい。
[0020]
上記の蓄電装置において、蓄電装置は、リチウムイオン二次電池であり、負極の電極は、シリコンを含む活物質を備えていることが好ましい。
この構成では、活物質のリチウムイオンの吸収、脱着に伴って、活物質の膨張収縮が顕著となる。この場合、電極組立体の積層方向の収縮が顕著となるため、電極組立体および絶縁部材をケースの中へ収容した後にケースと絶縁部材との間の隙間に異物が混入すると、異物が絶縁部材に押しつけられる。このため、上記のような積層方向の寸法を有する絶縁部材の利用価値は、上記構成の蓄電装置において、特に大きい。
上記の蓄電装置において、蓄電装置は、積層型蓄電電池であることが好ましい。
上記の蓄電装置において、絶縁部材は、可撓性を有しない板状部材からなることが好ましい。
上記の蓄電装置において、絶縁部材は、電極組立体の前記積層方向の両端部に位置する電極の全面と隣接していることが好ましい。
上記の蓄電装置において、絶縁部材の厚さは、電極組立体が膨張している状態で絶縁部材に対向するケースの内壁と絶縁部材との間の隙間の積層方向の寸法がゼロになるように、設定されていることが好ましい。
上記課題を解決するため、本発明の第二の態様によれば、金属薄板および前記金属薄板に接触している活物質層を備えた正極および負極の各電極が互いに絶縁された状態で積層されている電極組立体と、電極組立体が収容されているケースと、電極の積層方向に電極組立体と隣接する絶縁部材とを備え、ケースは、少なくとも絶縁部材に対向する位置に、導電性の部分を含む内壁を有し、絶縁部材の厚さは、電極組立体が充電される前の絶縁部材に対向するケースの内壁と絶縁部材との間の隙間の積層方向の寸法以上に、設定され、蓄電装置は、積層型蓄電電池からなるリチウムイオン二次電池であり、絶縁部材は、可撓性を有しない板状部材からなり、絶縁部材は、電極組立体の積層方向の両端部に位置する電極の全面と隣接し、絶縁部材の厚さは、電極組立体が膨張している状態で絶縁部材に対向するケースの内壁と絶縁部材との間の隙間の積層方向の寸法がゼロになるように、設定されている蓄電装置が提供される。
[0021]
上記課題を解決するため、本発明の第三の態様によれば、金属薄板および

Claims (10)

  1. 金属薄板および前記金属薄板に接触している活物質層を備えた正極および負極の各電極が互いに絶縁された状態で積層されている電極組立体と、
    前記電極組立体が収容されているケースと、
    前記電極の積層方向に前記電極組立体と隣接する絶縁部材とを備え、
    前記ケースは、少なくとも前記絶縁部材に対向する位置に、導電性の部分を含む内壁を有し、
    前記絶縁部材の厚さは、前記電極組立体が充電される前の前記絶縁部材に対向する前記ケースの内壁と前記絶縁部材との間の隙間の前記積層方向の寸法以上に、設定されている蓄電装置。
  2. 前記絶縁部材の厚さは、前記電極組立体が充電される前に、前記絶縁部材に対向する前記ケースの内壁と前記絶縁部材との間にゼロよりも大きい前記積層方向の寸法の隙間を確保可能に、設定されている請求項1記載の蓄電装置。
  3. 前記ケースの前記積層方向に交差する面以外の一つの面が、前記電極組立体を前記ケースに収容する際にケースを開口させる蓋によって、構成されている請求項1または請求項2記載の蓄電装置。
  4. 前記正極の電極は、前記積層方向の両側からセパレータによって挟まれており、
    前記電極組立体は、前記積層方向の両端部に、前記負極の電極を有し、
    前記両端部の前記負極の電極は、前記ケースの内壁に対向する側に、セパレータを有していない請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の蓄電装置。
  5. 前記ケースの内壁のうち、少なくとも前記絶縁部材に対向する内壁は、アルミニウムを含む材料により構成されている請求項4記載の蓄電装置。
  6. 前記電極組立体は、前記両端部の負極の電極と前記絶縁部材との間に、セラミック含有層を備えている請求項4または請求項5記載の蓄電装置。
  7. 前記ケースには、前記積層方向に沿って前記ケースから前記電極組立体に作用する荷重が付与されている請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の蓄電装置。
  8. 前記蓄電装置は、リチウムイオン二次電池であり、
    前記負極の電極は、シリコンを含む活物質を備えている請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の蓄電装置。
  9. 金属薄板および前記金属薄板に接触している活物質層を備えた正極および負極の各電極が互いに絶縁された状態で積層されている電極組立体と、前記電極組立体が収容されているケースと、前記電極の積層方向に前記電極組立体と隣接する絶縁部材とを備えた蓄電装置の製造方法において、
    前記ケースは、少なくとも前記絶縁部材に対向する位置に、導電性の部分を含む内壁を有し、
    前記電極組立体および前記絶縁部材を前記ケースに収容する収容工程を有し、
    前記絶縁部材の厚さは、前記収容工程時の前記絶縁部材に対向する前記ケースの内壁と前記絶縁部材との間の隙間の前記積層方向の寸法以上に、設定されていることを特徴とする蓄電装置の製造方法。
  10. 前記収容工程は、前記電極組立体および前記絶縁部材を前記ケースの前記積層方向に交差する面以外の一つの面から前記ケースに収容する工程であり、
    前記絶縁部材の厚さは、前記収容工程時に、前記絶縁部材に対向する前記ケースの内壁と前記絶縁部材との間にゼロよりも大きい前記積層方向の寸法の隙間を確保可能に、設定されている請求項9記載の蓄電装置の製造方法。
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