JP2012190711A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Kaori Minamimoto
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Abstract

【課題】高温環境にさらされた際、短絡を防止し、安全性の向上が可能な非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】非水電解液二次電池は、捲回体1と、絶縁性フィルム2と、正極缶5と、蓋体6とを備える。捲回体1は、正極11と、負極12と、セパレータ13とを含む。絶縁性フィルム2は、捲回体1と正極缶5との間に配置される。蓋体6は、正極缶5の開口端に嵌合する。何らかの異常な状況で、捲回体1が高温にさらされた時、セパレータ13が縮むとともに厚み方向DR1に膨らみ、正極11および負極12がセパレータ13から露出する。そして、その露出した正極11および負極12との間には、絶縁性フィルム2が存在し、正極缶5と負極12との短絡を防止できる。
【選択図】図5

Description

この発明は、非水電解液二次電池に関するものである。
高エネルギー密度の電池として知られるリチウムイオン二次電池を代表とする非水電解液二次電池は、モバイル機器から電気自動車に至るまで、これら機器の電源として、その用途を拡充している。電池の形状は、用途毎で様々であるが、例えば、携帯電話などのモバイル機器用途においては、セパレータを介して、帯状の正極と負極とを捲回し、扁平状に押圧した捲回体電極を、概略角形の金属製電池缶に挿入して作製される、いわゆる角形の密閉電池形状が主流である。
前記捲回体電極を電池缶に挿入する際、捲回体と電池缶との滑りが悪いと、摩擦抵抗により捲回体の端部が折れ曲がったり、捲回体側面が擦れて破損したりするなどのダメージを受けることもあった。
そこで、前記扁平状の捲回体を電池缶に挿入しやすくするために、捲回体の側面および底面を挿入フィルムで覆った電池およびその製法が提案されている(特許文献1)。
また、前記挿入フィルムは、高さ方向において捲回体のみを覆う構造であり、幅方向において捲回体全体を覆う構造となっている。すなわち、高さ方向において、捲回体から突出した電極タブの周辺は、挿入フィルムで覆われていなく、幅方向において、捲回体の左右にある湾曲部は、挿入フィルムで覆われた構成となっている。
特開2008−234868号公報
しかし、従来の非水電解液二次電池では、高温下においてセパレータの収縮が起こって、電極の集電体である金属箔が露出する場合がある。そのような場合、例えば、電池缶が正極に電気的に導通し、露出した正極の対極である負極金属箔もしくは塗膜が正極の電池缶の内壁部分と接触して、ハードショートを引き起こしやすくなる問題があった。これは、抵抗の低い部分同士が接触することで大電流が一気に流れた時に起こる現象で、急激な温度上昇が起こりやすく非常に危険であることが知られている。
特許文献1の非水電解液二次電池においても、捲回体と電池缶内壁との間には挿入用フィルムが存在してはいるが、高温になると熱収縮を生じる延伸フィルムを挿入用フィルムとして用いるので、高温下で挿入用フィルムも収縮し、正極の電池缶の内壁部分と負極の集電体との接触を防ぎきれず、捲回体の金属箔と電池缶とが接触するため、短絡ハードショートを防止することが困難であるという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、捲回体の挿入を容易にするとともに、高温環境にさらされた際、捲回体の金属箔(銅箔)もしくは電極塗膜と、対極となる電池缶とが接触することによる短絡を防止し、安全性の向上が可能な非水電解液二次電池を提供することである。
この発明の実施の形態によれば、非水電解液二次電池は、電池缶と、捲回体と、正極タブと、負極タブと、絶縁性フィルムとを備える。電池缶は、金属からなる。捲回体は、電池缶に収納され、正極、負極およびセパレータを含む。正極タブは、一方端が電池缶の蓋体に接続され、他方端が正極に接続される。負極タブは、一方端が電池缶の蓋体に設けられた負極端子に接続され、他方端が負極に接続される。また、負極タブは、必要に応じてリード体を介して負極端子に接続されてもよい。絶縁性フィルムは、捲回体の高さよりも高い高さを有するとともに捲回体と電池缶との間に配置され、セパレータが縮む温度よりも高い温度で縮み、または縮まない。
また、この発明の実施の形態によれば、非水電解液二次電池は、電池缶と、捲回体と、正極タブと、負極タブと、絶縁性フィルムとを備える。電池缶は、金属からなる。捲回体は、電池缶に収納され、正極、負極およびセパレータを含む。正極タブは、一方端が電池缶の蓋体に接続され、他方端が正極に接続される。負極タブは、一方端が電池缶の蓋体に設けられた負極端子に接続され、他方端が負極に接続される。また、負極タブは、必要に応じてリード体を介して負極端子に接続されてもよい。絶縁性フィルムは、電池缶の蓋体側に位置する捲回体の端面を覆うとともに捲回体と電池缶との間に配置され、セパレータが縮む温度よりも高い温度で縮み、または縮まない。
この発明の実施の形態による非水電解液二次電池においては、異常な高温環境(例えば、140℃)に曝された際、セパレータの収縮によって正極、負極が露出したとしても、集電体の露出部分、および電極塗膜と電極缶との間に絶縁フィルムが存在することにより、負極箔および塗膜とのハードショートを防ぐ事ができ、更に、該当絶縁フィルムは、捲回体の巻き方向の締め付けを規制しないため、充放電による電極の膨張収縮に伴う捲回体の歪の影響を受けにくくすることができる。
図1は、この発明の実施の形態による非水電解液二次電池の斜視図である。 図2は、図1に示す線II−II間における非水電解液二次電池の断面図である。 図3は、図1に示す捲回体および絶縁性フィルムの斜視図である。 図4は、図1に示す捲回体の断面図である。 図5は、加熱試験時における捲回体、絶縁性フィルムおよび正極缶の断面図である。 図6は、図1に示す非水電解液二次電池の製造方法を示す工程図である。 図7は、図6に示すステップS5の模式図である。 図8は、捲回体の平面図である。 図9は、この発明の実施の形態による他の非水電解液二次電池の断面図である。 図10は、この発明の実施の形態による更に他の非水電解液二次電池の断面図である。 図11は、この発明の実施の形態による更に他の非水電解液二次電池の断面図である。 図12は、この発明の実施の形態による更に他の非水電解液二次電池の断面図である。 図13は、図12に示す捲回体、絶縁性フィルム、正極タブ、負極タブおよび絶縁板の斜視図である。 図14は、図13に示す絶縁性フィルムおよび絶縁板が開いた状態を示す斜視図である。 図15は、図12に示す非水電解液二次電池の製造方法を示す工程図である。 図16は、この発明の実施の形態による更に他の非水電解液二次電池の斜視図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による非水電解液二次電池の斜視図である。なお、図1においては、正極缶5は、その内部が見えるように図示されている。
図1を参照して、この発明の実施の形態による非水電解液二次電池10は、捲回体1と、絶縁性フィルム2と、正極タブ3と、負極タブ4と、正極缶5と、蓋体6と、ベント7と、負極端子8と、注入口9とを備える。
なお、非水電解液二次電池10は、例えば、リチウムイオン電池である。
捲回体1は、正極と負極とをセパレータを介して捲回した構造からなる。また、捲回体1は、概略、平板形状を有し、正極缶5の底面と平行な平面において、運動場のトラックの形状からなる平面形状を有する。そして、捲回体1は、電解液を含み、正極缶5内に収納される。
絶縁性フィルム2は、捲回体1と電池缶5との間に配置される。絶縁性フィルム2は、セパレータよりも高い温度で縮む、または縮まない。絶縁性フィルム2は、例えば、180℃以上の耐熱性を有することが好ましい。
これにより、セパレータが収縮したとしても、非水電解液二次電池の内部温度が絶縁性フィルムの縮む温度まで到達する前に電池内の温度上昇が停止し、安全性の向上効果を得ることができる。
絶縁性フィルム2は、例えば、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォンおよびポリイミドのいずれかからなる。
絶縁性フィルム2は、3μm以上50μm以下の厚みを有していると好ましい。この厚みであると、挿入時に捲回体1の挿入を阻害することはなく、且つ捲回体1の保護の効果を十分に発揮できる。
正極タブ3は、例えば、0.08mmの厚みを有するアルミニウム(Al)からなり、短冊形状を有する。正極タブ3は、一方端が捲回体1の正極に溶接され、他方端が蓋体6に溶接される。なお、正極タブ3のうち、捲回体1と蓋体6との間に配置された部分は、実際には、折り曲げて収納されている。
負極タブ4は、例えば、0.08mmの厚みを有するニッケル(Ni)−銅(Cu)クラッド鋼板からなり、短冊形状を有する。負極タブ4は、その一方端が捲回体1の負極に溶接され、他方端が負極端子8に溶接される。なお、負極タブ4は、必要に応じて、リード体(図示せず)を介して負極端子8に接続されてもよい。また、負極タブ4のうち、捲回体1と負極端子8との間に配置された部分は、実際には、湾曲されている。
正極缶5は、例えば、Alからなる。また、正極缶5は、概略、中空の平板形状を有し、底面に平行な平面において、運動場のトラックの形状からなる平面形状を有する。他にも、底面に平行な平面において、長方形状、長方形の角を丸めたような形状を有していても良い。そして、正極缶5は、捲回体1、絶縁性フィルム2、正極タブ3、および負極タブ4を収納する。
蓋体6は、例えば、Alからなり、運動場のトラックの形状からなる外形を有する。そして、蓋体6は、正極缶5の開口端に嵌合する。
なお、捲回体1と蓋体6との間には、必要に応じて、負極タブ4と正極缶5とが接触しないように、絶縁板が設けられていてもよい(図示せず)。
ベント7は、蓋体6に設けられる。そして、ベント7は、正極缶5内のガスを抜くために用いられる。負極端子8は、絶縁体(図示せず)を介して蓋体6に設けられ、負極タブ4の他方端に接続される。注入口9は、蓋体6に設けられる。そして、注入口9は、捲回体1に電解液を注入するための口である。
図2は、図1に示す線II−II間における非水電解液二次電池10の断面図である。図2を参照して、絶縁性フィルム2は、捲回体1の高さH1よりも高い高さH2を有する。
前記特許文献1に記載の電池においては、捲回体から突出した電極タブの周辺は、挿入フィルムで覆われていないので、突出したタブと電池缶が接触しやすくなっている。電池缶は、通常、正極と電気的に導通しているので、電池缶に負極タブが接触すると、電池は、短絡することになる。本願発明のように構成することで、タブと電池缶との接触による短絡を防止することが出来る。
そして、絶縁性フィルム2は、捲回体1の厚み方向DR1における捲回体1の両側の側面101,102と、捲回体1の底面103とを覆う。即ち、絶縁性フィルム2は、捲回体1の蓋体6側の端面104を除いて、捲回体1と正極缶5との間に配置される。
図3は、図1に示す捲回体1および絶縁性フィルム2の斜視図である。図3を参照して、捲回体1は、捲回体1の厚み方向DR1に直交する幅方向DR2の両端に円弧状に湾曲した湾曲部105,106を有する。
非水電解液二次電池10は、充電時に負極が膨張し、逆に放電時には収縮する傾向がある。この充放電に伴う負極の膨張・収縮を繰り返すと、捲回体1に歪が生じ、正極11、負極12およびセパレータ13がよれてしまい、電池の諸特性に悪影響を与えることがある。特に、捲回体1の歪は、湾曲部105,106付近に生じることが多いため、歪による悪影響を緩和するために、絶縁性フィルム2は、捲回体1の湾曲部105,106を覆わないことが望ましい。
従って、絶縁性フィルム2は、湾曲部105,106を覆わない。その結果、捲回体1の幅をW1とすると、絶縁性フィルム2の幅W2は、W2=0.7W1〜1.0W1の範囲に設定されることが望ましい。W2が、0.7W1を下回ると、捲回体1の正極缶5への挿入性が悪くなり、また1.0W1を上回ると、湾曲部105,106を一部覆うことになり、前記捲回体1の歪による悪影響を十分緩和することが難しくなる。
図4は、図1に示す捲回体1の断面図である。図4を参照して、捲回体1は、正極11と、負極12と、セパレータ13とを含む。
負極12は、正極11よりも高い高さ(=広い幅)を有し、セパレータ13は、負極12よりも高い高さ(=広い幅)を有する。正極11は、両端が負極12の両端よりも内側に位置するように配置される。負極12は、両端がセパレータ13の両端よりも内側に位置するように配置される。そして、正極11および負極12は、セパレータ13を介して捲回され、捲回体1が作製される。
正極11は、正極集電体と、正極活物質層とからなる。正極集電体は、例えば、Al箔からなり、帯形状を有する。
正極活物質層は、例えば、正極活物質とバインダーとを混合して塗料化したスラリーを正極集電体の表面に塗布し、その塗布したスラリーを乾燥し、次いで、厚み方向にプレスすることによって形成される。スラリーの塗布は、例えば、スロットダイ、ブレードコーターおよびナイフコータ等によって行なわれる。また、スラリーは、必要に応じて、導電性材料を更に含んでいてもよい。
正極活物質としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O、およびLiFePo等のLi含有複合酸化物が挙げられる。
バインダーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素系樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)およびエチレンプロピレンジエンマルチブロックポリマー等のゴム系樹脂、カルボキシメチルセルロース(CMC)等のセルロース系樹脂等からなる。
導電性材料は、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)、黒鉛、および非晶質炭素等の炭素材料からなる。これらの導電性材料は、単独または混合して用いられても良い。
負極12は、負極集電体と、負極活物質層とからなる。負極集電体は、例えば、Cu箔からなり、帯形状を有する。
負極活物質層は、例えば、負極活物質とバインダーとを混合して塗料化したスラリーを負極集電体の表面に塗布し、その塗布したスラリーを乾燥し、次いで、厚み方向にプレスすることによって形成される。スラリーの塗布は、上述したスロットダイ、ブレードコーターおよびナイフコータ等によって行なわれる。また、スラリーは、必要に応じて、導電性材料を更に含んでいてもよい。
負極活物質は、例えば、SnおよびSi等のLiと合金化可能な金属、金属リチウム、LiAl合金、非晶質炭素、人造黒鉛、天然黒鉛、フラーレン、およびナノチューブ等のリチウム(Li)を吸蔵放出可能な炭素系材料、LiTi12、およびLiTi等のLiを吸蔵放出可能なチタン酸リチウム等からなる。
バインダーは、PTFE、PVDF、SBR、およびカルボキシメチルセルロース(CMC)等のいずれかからなる。これらのバインダーは、単独または混合して用いられても良い。
導電性材料は、AB、KB、および非晶質炭素等の炭素材料からなる。これらの導電性材料は、単独または混合して用いられても良い。
セパレータ13については、特に制限は無く、従来、公知のものがセパレータ13として適用される。例えば、厚みが5〜30μmで、空孔率が30〜70%で、2軸延伸による成膜される微多孔性ポリエチレンフィルムまたは微多孔性ポリプロピレンフィルム、およびポリエチレンポリプロピレン複合フィルム、ポリエチレンポリプロピレンのラミネート、共押し出し等の2層、3層等の積層タイプがセパレータ13として好適に用いられる。これらのセパレータは、一般に、100℃〜170℃の高温下にさらされると、収縮・溶融破膜を起こす可能性があることが知られている。
電解液は、例えば、Li塩が有機溶媒に溶解されたものからなる。Li塩としては、有機溶媒中で解離してLiイオンを生成可能であり、電解液を構成要素とする電池の電圧範囲で分解等の副反応を起こさないものが用いられる。
そして、Li塩は、例えば、LiPF、LiBF、LiAsF、およびLiClCO等の無機化合物、LiN(SOCF、LiN(SO、LiN(SOCF)(SO)、LiC(SOCF、LiC(SO、LiPF6−n(C(nは1〜6の整数)、LiSOCF、LiSO、およびLiSO等の有機化合物等からなる。
有機溶媒は、Li塩を溶解でき、電池の電圧範囲で分解等の副反応を起こさないものであれば制限されない。有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、およびビニレンカーボネート等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、およびエチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン等の環状エステル、ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、およびテトラグライム等の鎖状エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、および2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル、アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリル、およびエトキシプロピオニトリル等のニトリル類等が挙げられる。これらの有機溶媒は、単独又は混合して用いることができる。
これらのうち、有機溶媒は、エチレンカーボネートと鎖状カーボネートとの混合溶媒が好ましい。この混合溶媒を用いれば、高い導電率が得られ、良好な電池特性を実現できる。
電解液には、安全性、サイクル性、高温貯蔵性等の特性を向上する目的で、適宜、ビニレンカーボネート類、1,3−プロパンサルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキサン、ビフェニル、フルオロベンゼン、およびt−ブチルベンゼン等の添加剤が含まれていてもよい。
また、電解液は、有機溶媒に代えて、エチル−メチルイミダゾリウムトリフルオロメチルスルホニウムイミド、へプチル−トリメチルアンモニウムトリフルオロメチルスルホニウムイミド、ピリジニウムトリフルオロメチルスルホニウムイミド、およびグアジニウムトリフルオロメチルスルホニウムイミド等の常温溶融塩を含んでいてもよい。
更に、電解液は、下記のホストポリマーによりゲル化されていてもよい。ホストポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体、主鎖または側鎖にエチレンオキシド鎖を含む架橋ポリマー、光及び熱により架橋可能であり側鎖にオキセタン化合物や脂環式エポキシ化合物を有する(メタ)アクリレート共重合体等が挙げられる。
そして、上述した絶縁性フィルム2は、セパレータ13が収縮する温度では、収縮せず、収縮したとしても、セパレータ13が収縮する温度よりも高い温度で収縮する。
図5は、加熱試験時における捲回体1、絶縁性フィルム2および正極缶5の断面図である。
図5を参照して、何らかの異常な状況で、非水電解液二次電池10が高温にさらされると、正極11および負極12からガスが発生し、捲回体1は、厚み方向DR1において、外側へ向かって膨張する。その結果、正極缶5も、捲回体1と同じように膨張する。そして、セパレータ13は、縮み、絶縁性フィルム2は、縮まない。
そうすると、正極11および負極12は、セパレータ13から露出する。そして、捲回体1および正極缶5が膨張すればするほど、負極12の両端は、正極缶5に近づく。
しかし、非水電解液二次電池10において、セパレータ13が収縮する温度では縮まない絶縁性フィルム2が捲回体1と正極缶5との間に配置されているので、捲回体1の温度がセパレータ13が収縮する温度まで昇温されても、負極12は、正極缶5に接触しない。
この時、例え正極11と負極12とが接触して内部短絡が発生したとしても、正極缶5と負極12との接触による短絡ほどは急激に温度上昇しない。これは、正極缶5と負極12(特に、合剤層の設けていない金属箔露出部分)との間の電気抵抗が非常に低いために一気に大電流が流れてしまうことがあるが、一方、正極11と負極12との間の電気抵抗は比較的高いために、大電流が流れてしまうことは無いためである。従って、負極12と正極缶5との接触を防止することにより、安全性の向上効果を得ることが出来る。
従って、負極12が正極缶5に接触することによる短絡を防止できる。
図6は、図1に示す非水電解液二次電池10の製造方法を示す工程図である。図6を参照して、非水電解液二次電池10の製造が開始されると、上述した方法によって正極11および負極12を作製し、セパレータ13を切り出す(ステップS1)。
そして、テープ状のアルミニウム箔の一方端を溶接機を用いて正極11の正極集電体に溶接し、一方端から所定の長さL1の位置でテープ状のアルミニウム箔をカッターで切断する(ステップS2)。これによって、正極タブ3が正極11に接続される。
その後、テープ状のNi−Cuクラッド鋼板の一方端を溶接機を用いて負極12の負極集電体に溶接し、一方端から所定の長さL1の位置でテープ状のNi−Cuクラッド鋼板をカッターで切断する(ステップS3)。これによって、負極タブ4が負極12に接続される。
引き続いて、正極11および負極12の幅方向における両端がセパレータ13の幅方向における両端からはみ出さないように正極11、負極12およびセパレータ13を積層し、正極11および負極12をセパレータ13を介して捲回機によって捲回する(ステップS4)。これによって、捲回体1が作製される。
そして、二つ折りにした絶縁性フィルム2によって捲回体1を挟み込み、捲回体1および絶縁性フィルム2を正極缶5に収納する(ステップS5)。
その後、正極タブ3の他方端および負極タブ4の他方端を切り揃え、正極タブ3の他方端を蓋体6に溶接し、負極タブ4の他方端を負極端子8に溶接する(ステップS6)。この場合、負極タブ4の銅(Cu)からなる面が負極端子8に溶接される。これは、負極タブ4は、レーザ溶接によって負極端子8に溶接され、レーザ溶接においては、レーザを銅(Cu)からなる面に照射することはできず、ニッケル(Ni)からなる面にレーザを照射する必要があるからである。
その後、蓋体6を正極缶5の開口端に嵌合する(ステップS7)。これによって、正極タブ3のうち、捲回体1と蓋体6との間の部分が湾曲され、負極タブ4のうち、捲回体1と負極端子8との間の部分が正極缶5の内壁に接触しないように曲げられる。なお、必要に応じて、負極タブ4と正極缶5とが接触しないように、絶縁板が設けられていてもよい(図示せず)。
そして、電解液を注入口9から捲回体1に注入し、必要であれば、注入口を封止溶接する前に充電を行なう(ステップS8)。これによって、非水電解液二次電池10が完成する。
図7は、図6に示すステップS5の模式図である。図7を参照して、絶縁性フィルム2は、二つ折りにされており、捲回体1を挟み込む。絶縁性フィルム2は、捲回体1の底面側に三角形状に折られた折り曲げ部2Aを有する。折り曲げ部2Aの形状は、図7に示すように三角形状に限らず、例えば、予め正極缶5の缶底と同様の形状に折り曲げていてもよく、形状は、限定されない。
そして、捲回体1を絶縁性フィルム2で挟み込んだ状態で尖端部2Aから捲回体1および絶縁性フィルム2を正極缶5に収納する。この場合、絶縁性フィルム2は、尖端部2Aを有するので、捲回体1および絶縁性フィルム2を正極缶5に収納し易い。即ち、絶縁性フィルム2を用いない場合、捲回体1の底面側では、捲回された状態のセパレータ13の端部が正極缶5の開口端に引っ掛かり、捲回体1を正極缶5に収納し難いが、絶縁性フィルム2を使用した場合は、絶縁性フィルム2は、正極缶5の開口端に引っ掛かからないので、捲回体1および絶縁性フィルム2を正極缶5に容易に収納することができる。
特に、正極缶5は、捲回体1の湾曲部105,106と相似な湾曲部を有し、捲回体1の湾曲部105,106と正極缶5の湾曲部との間隔は、0.3〜0.5ミリ程度である。従って、絶縁性フィルム2を用いない場合、捲回体1の底面側では、捲回された状態のセパレータ13の端部が正極缶5の開口端に引っ掛かり、捲回体1を正極缶5に収納し難いが、絶縁性フィルム2を使用した場合は、絶縁性フィルム2は、正極缶5の開口端に引っ掛かからないので、捲回体1および絶縁性フィルム2を正極缶5に容易に収納することができる。
また、捲回体1および絶縁性フィルム2を正極缶5に収納した後に電解液を捲回体1に注入するとき、注入口9から注入された電解液は、絶縁性フィルム2を伝わるので、電解液を捲回体1に容易に注入できる。
更に、上述したように、捲回体1は、絶縁性フィルム2によって挟み込まれた状態で正極缶5に収納されるので、従来の非水電解液二次電池において、捲回体の底面に貼付されていたテープを削除できる。
図8は、捲回体の平面図である。図8を参照して、捲回体1の蓋体6側の端面104にも、テープ20を貼付することが想定されるが、捲回体1の厚みは、正極缶5の厚みとほぼ同じであるので、絶縁性フィルム2を用いない場合、貼付されたテープ20の端20Aが正極缶5の開口端に引っ掛かり、捲回体1を正極缶5に収納し難くなる。従って、絶縁性フィルム2を用いることによって、テープ20を貼付しなくても、捲回体1を正極缶5に容易に収納することができる。
図9は、この発明の実施の形態による他の非水電解液二次電池の断面図である。この発明の実施の形態による非水電解液二次電池は、図9に示す非水電解液二次電池10Aであってもよい。
図9を参照して、非水電解液二次電池10Aは、図1に示す非水電解液二次電池10の絶縁性フィルム2を絶縁性フィルム21に代えたものであり、その他は、非水電解液二次電池10と同じである。
絶縁性フィルム21は、絶縁性フィルム2と同じ材料からなる。従って、絶縁性フィルム21は、セパレータ13が収縮する温度では、収縮せず、収縮したとしても、セパレータ13が収縮する温度よりも高い温度で収縮する。
絶縁性フィルム21は、捲回体1の側面101,102および底面103に加え、捲回体1の蓋体6側の端面104も覆う。そして、絶縁性フィルム21は、捲回体1の湾曲部105,106を被覆しない。なお、湾曲部105,106は、図9においては、図示されていないが、図9の紙面の手前側および奥側にそれぞれ存在する。この時、絶縁性フィルム21は、電解液を電極に行き渡らせるために、多孔質体であってもよい。
その結果、非水電解液二次電池10Aの温度が加熱試験における温度(例えば、130℃)に昇温されると、セパレータ13が縮み、捲回体1および正極缶5が厚み方向DR1へ膨張しても(図5参照)、捲回体1の底面103および端面104は、絶縁性フィルム21に覆われているので、負極12は、正極缶5に接触しない。
従って、負極12が正極缶5に接触することによる短絡を防止できる。
また、非水電解液二次電池10Aにおいては、捲回体1の蓋体6側の端面104は、絶縁性フィルム21によって被覆されているので、正極タブ3を蓋体6に溶接するとき、および負極タブ4を負極端子8に溶接するときに、異物、例えば、金属スパッタが発生しても、その発生した異物が捲回体1へ進入するのを防止する対策の一つとなる。
非水電解液二次電池10Aは、その他、非水電解液二次電池10と同じ効果を享受する。
非水電解液二次電池10Aは、図6に示す工程図に従って製造される。この場合、ステップS5において、絶縁性フィルム21は、捲回体1の側面101,102、底面103および端面104を覆う。
非水電解液二次電池10Aのその他の部分についての説明は、非水電解液二次電池10の説明と同じである。
図10は、この発明の実施の形態による更に他の非水電解液二次電池の断面図である。この発明の実施の形態による非水電解液二次電池は、図10に示す非水電解液二次電池10Bであってもよい。
図10を参照して、非水電解液二次電池10Bは、図1に示す非水電解液二次電池10の絶縁性フィルム2を絶縁性フィルム22に代えたものであり、その他は、非水電解液二次電池10と同じである。
絶縁性フィルム22は、2つの絶縁性フィルム221,222からなる。絶縁性フィルム221,222の各々は、絶縁性フィルム2と同じ材料からなる。従って、絶縁性フィルム221,222の各々は、セパレータ13が収縮する温度では、収縮せず、収縮したとしても、セパレータ13が収縮する温度よりも高い温度で収縮する。
絶縁性フィルム22は、捲回体1の底面103に対向する位置で絶縁性フィルム221,222を溶着した溶着部220を有する。
そして、絶縁性フィルム22は、絶縁性フィルム21と同じように、捲回体1の側面101,102、底面103および端面104を被覆し、湾曲部105,106を被覆しない。なお、湾曲部105,106は、図10においても、図示されていないが、図10の紙面の手前側および奥側にそれぞれ存在する。この時、絶縁性フィルム22は、電解液を電極に行き渡らせるために、多孔質体であってもよい。
その結果、セパレータ13が縮み、捲回体1および正極缶5が厚み方向DR1へ膨張しても(図5参照)、捲回体1の底面103および端面104は、絶縁性フィルム22に覆われているので、負極12は、正極缶5に接触しない。
従って、負極12が正極缶5に接触することによる短絡を防止できる。
また、非水電解液二次電池10Bにおいては、捲回体1の側面101,102および端面104を2つの絶縁性フィルム221,222によって被覆し、捲回体1の底面103に対向する部分を溶着して絶縁性フィルム22を作製すればよいので、捲回体1を絶縁性フィルム22によって被覆し易くなる。
非水電解液二次電池10Bは、その他、非水電解液二次電池10,10Aと同じ効果を享受する。
非水電解液二次電池10Bは、図6に示す工程図に従って製造される。この場合、ステップS5において、捲回体1の側面101,102および端面104を2つの絶縁性フィルム221,222によって被覆し、捲回体1の底面103に対向する絶縁性フィルム221,222の部分を熱溶着する。そして、この熱溶着は、300℃以上の温度および1MPa以上の圧力を用いて行われる。
非水電解液二次電池10Bのその他の部分についての説明は、非水電解液二次電池10の説明と同じである。
図11は、この発明の実施の形態による更に他の非水電解液二次電池の断面図である。この発明の実施の形態による非水電解液二次電池は、図11に示す非水電解液二次電池10Cであってもよい。
図11を参照して、非水電解液二次電池10Cは、図1に示す非水電解液二次電池10の絶縁性フィルム2を絶縁性フィルム23に代えたものであり、その他は、非水電解液二次電池10と同じである。
絶縁性フィルム23は、絶縁性フィルム2と同じ材料からなり、絶縁性フィルム2と同じ温度で収縮する。
絶縁性フィルム23は、捲回体1の側面101,102、底面103および端面104を被覆するとともに、捲回体1と蓋体6との間に溶着部230を有する。そして、絶縁性フィルム23は、捲回体1の湾曲部105,106を被覆しない。なお、湾曲部105,106は、図11においても、図示されていないが、図11の紙面の手前側および奥側にそれぞれ存在する。
その結果、セパレータ13が縮み、捲回体1および正極缶5が厚み方向DR1へ膨張しても(図5参照)、捲回体1の底面103および端面104は、絶縁性フィルム23に覆われているので、負極12は、正極缶5に接触しない。また、絶縁性フィルム23は、負極タブ4のうち、捲回体1と負極端子8との間に位置する一部分41を溶着部230によって被覆する。その結果、負極タブ4の一部分41は、正極缶5に接触しない。
従って、負極タブ4と負極12とが正極缶5に接触することによる短絡を防止できる。
また、非水電解液二次電池10Cにおいては、捲回体1と蓋体6との間には、絶縁性フィルム23の一部分が存在しており、負極タブ4の一部分41は、絶縁性フィルム23の溶着部230によって被覆されているので、従来の非水電解液二次電池において、捲回体と蓋体との間に配置されている上部絶縁板を削除できる。その結果、部品点数を削減でき、非水電解液二次電池10Cを製造するときの作業性を向上できる。
なお、非水電解液二次電池10Cにおいては、絶縁性フィルム23は、負極タブ4の一部分41に対向する部分のみが熱溶着され、負極タブ4の一部分41に対向する部分以外は、熱溶着されない。従って、絶縁性フィルム23は、正極タブ3のうち、捲回体1と蓋体6との間に位置する一部分に対向する部分は、熱溶着されない。正極タブ3は、正極缶5と接触しても短絡が発生しないからである。
更に、非水電解液二次電池10Cにおいては、負極タブ4の一部分41が溶着部230によって覆われているので、負極タブ4を負極端子8に溶接する際に、異物、例えば、金属スパッタが発生しても、その発生した異物が捲回体1へ進入するのを防止する対策の一つとなる。
非水電解液二次電池10Cは、その他、非水電解液二次電池10と同じ効果を享受する。
非水電解液二次電池10Cは、図6に示す工程図に従って製造される。この場合、ステップS5において、捲回体1の側面101,102および端面104と、正極タブ3および負極タブ4のうち、捲回体1と蓋体6との間に位置する一部分41とを絶縁性フィルム23によって被覆し、負極タブ4の一部分41に対向する絶縁性フィルム23の部分を熱溶着する。そして、この熱溶着は、上述した条件を用いて行われる。
なお、非水電解液二次電池10Cにおいては、絶縁性フィルム23のうち、捲回体1と蓋体6との間に位置する一部分の全体を上述した条件を用いて熱溶着するようにしてもよい。その結果、非水電解液二次電池10Cは、非水電解液二次電池10Aと同じ効果を更に享受する。
非水電解液二次電池10Cのその他の部分についての説明は、非水電解液二次電池10の説明と同じである。
図12は、この発明の実施の形態による更に他の非水電解液二次電池の断面図である。この発明の実施の形態による非水電解液二次電池は、図12に示す非水電解液二次電池10Dであってもよい。
図12を参照して、非水電解液二次電池10Dは、図1に示す非水電解液二次電池10に絶縁板30を追加したものであり、その他は、非水電解液二次電池10と同じである。
絶縁板30は、例えば、絶縁性フィルム2と同じ材料からなり、絶縁性フィルム2と一体成形されている。そして、絶縁板30は、捲回体1と蓋体6との間に配置される。
図13は、図12に示す捲回体1、絶縁性フィルム2、正極タブ3、負極タブ4および絶縁板30の斜視図である。
図13を参照して、絶縁板30は、絶縁板31,32からなり、貫通孔33を有する。そして、絶縁板31,32は、絶縁板31と絶縁板32とが接する面に対して対称に配置される。
正極タブ3および負極タブ4は、貫通孔33を介してそれぞれ蓋体6および負極端子8に接続される。その結果、絶縁板30は、負極タブ4が正極缶5に接触するのを防止する。即ち、絶縁板30は、負極タブ4と正極缶5とを電気的に絶縁する。
そして、捲回体1は、絶縁板30の下側に配置され、絶縁性フィルム2によって側面101,102および底面103が被覆される。
図14は、図13に示す絶縁性フィルム2および絶縁板30が開いた状態を示す斜視図である。
図14を参照して、絶縁板31は、凹部311を有し、絶縁板32は、凹部321を有する。絶縁板31の面31A,31Bがそれぞれ絶縁板32の面32A,32Bに接するように絶縁板31,32を配置することによって、絶縁板30の貫通孔33が形成される。
絶縁性フィルム2は、絶縁板31,32が相互に離された状態では、略V字形状になっている。なお、絶縁性フィルム2は、図14に示すように略V字形状に限らず、折り曲げ部2Aが、例えば、予め正極缶5の缶底と同様の形状に折り曲げていてもよく、形状は、限定されない。
そして、捲回体1は、略V字形状に開いた絶縁性フィルム2の内側に挿入される。そうすると、絶縁板31,32は、面31A,31Bがそれぞれ面32A,32Bに接するように捲回体1の厚み方向DR1へ移動される。これによって、捲回体1の側面101,102および底面103は、絶縁性フィルム2によって被覆される。
捲回体1は、絶縁板30に固定された絶縁性フィルム2によって被覆された状態で正極缶5に収納される。この場合、絶縁性フィルム2は、捲回体1の底面103側に尖端部2Aを有するので、捲回体1、絶縁性フィルム2および絶縁板30は、正極缶5の開口端に引っ掛かることなく正極缶5に収納される。
そして、捲回体1の底面103が正極缶5の底面に到達するまで捲回体1、絶縁性フィルム2および絶縁板30を正極缶5に押し込むことによって、絶縁性フィルム2の尖端部2Aは、捲回体1の底面103に沿って平らになる。
絶縁板30(31,32)は、捲回体1と蓋体6との間に位置し、正極タブ3および負極タブ4は、絶縁板30(31,32)の貫通孔33を介してそれぞれ蓋体6および負極端子8に溶接されるので、負極タブ4は、正極缶5に接触しない。
従って、負極タブ4と負極12とが正極缶5に接触することによる短絡を防止できる。
非水電解液二次電池10Dは、その他、非水電解液二次電池10と同じ効果を享受する。
図15は、図12に示す非水電解液二次電池10Dの製造方法を示す工程図である。図15に示す工程図は、図6に示す工程図のステップS5をステップS5Aに代えたものであり、その他は、図6に示す工程図と同じである。
図15を参照して、非水電解液二次電池10Dの製造が開始されると、上述したステップS1〜ステップS4が順次実行される。
そして、ステップS4の後、絶縁性フィルム2と絶縁板31,32とを一体的に成形し、二つ折りにされた絶縁性フィルム2によって捲回体1を挟み込み、捲回体1、絶縁性フィルム2および絶縁板31,32を正極缶5に収納する(ステップS5A)。
その後、上述したステップS6〜ステップS8が順次実行され、非水電解液二次電池10Dが完成する。
非水電解液二次電池10Dのその他の部分についての説明は、非水電解液二次電池10の説明と同じである。
なお、絶縁板30と絶縁性フィルム2とは、一体的に成型したもの以外に、例えば、絶縁板30を成型し、絶縁性フィルム2を延伸して作成した後に、それぞれの部材を接着して製造しても良い。さらに、絶縁板30と絶縁性フィルム2は、別の材料で形成されていても良い。その場合、絶縁板30は、既述の絶縁性フィルムと同じ材料で形成しても良いし、ポリプロピレンおよびポリエステル等からなる成型物でも良い。
図16は、この発明の実施の形態による更に他の非水電解液二次電池の斜視図である。この発明の実施の形態による非水電解液二次電池は、図16に示す非水電解液二次電池10Eであってもよい。
図16を参照して、非水電解液二次電池10Eは、図1に示す非水電解液二次電池10に記号40を追加したものであり、その他は、非水電解液二次電池10と同じである。
記号40は、絶縁性フィルム2の表面に印刷される。そして、記号40は、非水電解液二次電池10Eの製造履歴を示す。より具体的には、記号40は、例えば、非水電解液二次電池10Eの正極11、負極12およびセパレータ13を捲回した捲回機を示す。複数の捲回体1を作製する場合、複数の捲回機が用いられ、複数の捲回機が平行して複数組の正極11、負極12およびセパレータ13を捲回して複数の捲回体1を作製する。従って、各捲回体1は、異なる捲回機を用いて作製される。
そこで、記号40は、収納される捲回体1がどの捲回機によって捲回されたかを示す情報を履歴情報として表すことにした。
これによって、特性の低い非水電解液二次電池が作製された場合、特性の低い非水電解液二次電池に含まれる正極11、負極12およびセパレータ13を捲回した捲回機を容易に特定できる。そして、特性の低い原因を解明するために、その特定した捲回機を調査し、特性の改善を図ることができる。
記号40は、外部からX線を非水電解液二次電池10Eに照射することによって検出される。
従って、非水電解液二次電池10Eを分解しなくても、非水電解液二次電池10Eの履歴情報を容易に取得できる。
非水電解液二次電池10Eは、図6に示す工程図において、記号40を絶縁性フィルム2に印刷する工程をステップS4とステップS5との間に追加した工程図に従って製造される。
なお、非水電解液二次電池10Eにおいては、記号40に代えて、製造履歴を示す文字列が絶縁性フィルム2に印刷されていてもよい。従って、非水電解液二次電池10Eにおいては、一般的には、製造履歴を示す情報が絶縁性フィルム2に印刷されていればよい。
非水電解液二次電池10Eは、その他、非水電解液二次電池10と同じ効果を享受する。そして、非水電解液二次電池10Eのその他の部分についての説明は、非水電解液二次電池10の説明と同じである。
また、この発明の実施の形態においては、上述した非水電解液二次電池10A,10B,10C,10Dの絶縁性フィルム21,22,23,2に記号40を印刷するようにしてもよい。
なお、この発明の実施の形態においては、正極缶5および蓋体6は、「電池缶」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、非水電解液二次電池に適用される。
1 捲回体、2,21,22,221,222 絶縁性フィルム、2A 尖端部、3 正極タブ、4 負極タブ、5 正極缶、6 蓋体、7 ベント、8 負極端子、9 注入口、10,10A,10B,10C,10D,10E 非水電解液二次電池、11 正極、12 負極、13 セパレータ、20 テープ、20A 端、30〜32 絶縁板、31A,31B,32A,32B 面、33 貫通孔、40 記号、101,102 側面、103 底面、104 端面、105,106 湾曲部、220,230 溶着部、311,321 凹部。

Claims (6)

  1. 金属からなる電池缶と、
    前記電池缶に収納され、正極、負極およびセパレータを含む捲回体と、
    一方端が前記電池缶の蓋体に接続され、他方端が前記正極に接続された正極タブと、
    一方端が前記電池缶の蓋体に設けられた負極端子に接続され、他方端が前記負極に接続された負極タブと、
    前記捲回体の高さよりも高い高さを有するとともに前記捲回体と前記電池缶との間に配置され、前記セパレータが縮む温度よりも高い温度で縮む、または縮まない絶縁性フィルムとを備える非水電解液二次電池。
  2. 前記捲回体は、前記電池缶の厚み方向と垂直な幅方向の両端に円弧状に湾曲した湾曲部を有し、
    前記絶縁性フィルムは、前記捲回体の前記湾曲部以外の側面および底面と前記電池缶との間に配置される、請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記絶縁性フィルムは、更に、前記負極タブのうち、前記捲回体と前記蓋体との間に配置された一部分を覆う、請求項1または請求項2に記載の非水電解液二次電池。
  4. 前記捲回体と前記電池缶の蓋体との間に配置され、前記負極タブと前記電池缶とを電気的に絶縁する絶縁板を更に備え、
    前記絶縁性フィルムは、前記電池缶の蓋体側において前記絶縁板に固定されている、請求項1または請求項2に記載の非水電解液二次電池。
  5. 金属からなる電池缶と、
    前記電池缶に収納され、正極、負極およびセパレータを含む捲回体と、
    一方端が前記電池缶の蓋体に接続され、他方端が前記正極に接続された正極タブと、
    一方端が前記電池缶の蓋体に設けられた負極端子に接続され、他方端が前記負極に接続された負極タブと、
    前記電池缶の蓋体側に位置する前記捲回体の端面を覆うとともに前記捲回体と前記電池缶との間に配置され、前記セパレータが縮む温度よりも高い温度で縮む、または縮まない絶縁性フィルムとを備える非水電解液二次電池。
  6. 前記絶縁性フィルムには、当該非水電解液二次電池の製造履歴を示す情報が印刷されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
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