JPWO2016006627A1 - 微細凹凸構造体 - Google Patents

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Abstract

微細凹凸構造を表面に有する微細凹凸構造体であって、前記微細凹凸構造は、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物からなり、隣接する凸部の間隔が50nm以上400nm以下の複数の凸部を有し、前記凸部のアスペクト比が0.6〜1.5であり、前記微細凹凸構造を形成する硬化物の25℃における弾性率が15〜140MPaであり、前記硬化物の前記複数の凸部を有する表面の赤外線吸収スペクトルにおける3700〜3100cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A1と、3100〜2700cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A2との比(A1/A2)が0.01〜0.35である、微細凹凸構造体。

Description

本発明は、微細凹凸構造体に関する。
本願は、2014年7月11日に、日本に出願された特願2014−142811号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
表面に隣り合う凸部または凹部の間隔が可視光の波長以下のサイズの微細凹凸構造を有する微細凹凸構造体は、連続的な屈折率の変化によって反射防止性能を発現することが知られている。また、上述の微細凹凸構造体は、ロータス効果により撥水性能を発現することも可能である。
このような微細凹凸構造体を、人の手に触れるディスプレイ表面に用いた場合、指紋(皮脂汚れ)が微細凹凸構造体に付着し、容易に除去できなくなる。これは、微細な凹凸間に汚れが入り、表面を拭くだけでは凹凸間の汚れを除去できないためである。微細な凹凸間に汚れが詰まった結果、本来の反射防止性能は損なわれる。
そこで、このような問題を解決するため、例えば特許文献1には、微細凹凸構造体を親水性にすることで、汚れ付着時に水拭きすることで汚れを樹脂表面から浮かせて取り除く方法が提案されている。また、特許文献2には、疎水性であって適度な柔軟性を有する硬化樹脂を用いて微細凹凸構造体を形成することで、乾拭きで汚れを掻き出す方法や、微細凹凸構造体表面にフッ素またはケイ素を含ませる方法が記載されている。
国際公開第2011/115162号 特開2011−76072号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、電子機器のディスプレイなど、水により故障等を引き起こす可能性がある用途への使用が制限される、という問題があった。また、特許文献2記載の方法では、本発明者らが検討した結果必ずしも優れた防汚性を発現するわけではない、という問題があることを見出した。
本発明は上記の各事情に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、これら問題点を解決し、優れた防汚性と反射防止性能とを両立した微細凹凸構造体を提供することである。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)微細凹凸構造を表面に有する微細凹凸構造体であって、
前記微細凹凸構造は、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物からなり、隣接する凸部の間隔が50nm以上400nm以下の複数の凸部を有し、
前記凸部のアスペクト比が0.6〜1.5であり、
前記微細凹凸構造を形成する硬化物の25℃における弾性率が15〜140MPaであり、
前記硬化物の前記複数の凸部を有する表面の赤外線吸収スペクトルにおける3700〜3100cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A1と、3100〜2700cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A2との比(A1/A2)が0.01〜0.35である、微細凹凸構造体。
(2)前記ピーク面積A1と、前記ピーク面積A2との比(A1/A2)が0.32以下である、(1)に記載の微細凹凸構造体。
(3)前記ピーク面積A1と、前記ピーク面積A2との比(A1/A2)が0.30以下である、(2)に記載の微細凹凸構造体。
(4)前記微細凹凸構造を形成する前記硬化物の25℃における弾性率が70〜140MPaである、(1)〜(3)のいずれかに記載の微細凹凸構造体。
(5)前記微細凹凸構造を形成する前記硬化物の25℃における弾性率が90〜140MPaである、(4)に記載の微細凹凸構造体。
(6)前記活性エネルギー線硬化性組成物に含まれる重合性成分の合計を100質量部としたときに、側鎖の末端に水酸基、アミド基、およびカルバメート基の少なくともひとつを有する重合性モノマー成分の含有量が30質量部以下である、(1)〜(4)のいずれかに記載の微細凹凸構造体。
(7)前記活性エネルギー線硬化性組成物は、オキシアルキレン基を含有する重合性成分と、シリコーン含有成分とを含み、重合性成分の合計を100質量部としたときに、前記シリコーン含有成分の含有率Y(質量部)と、重合性成分中のオキシアルキレン基の含有率X(質量部)とが、
−1.4X+14 ≦Y≦ −1.4X+70
を満たす、(1)〜(6)のいずれかに記載の微細凹凸構造体。
(8)前記シリコーン含有成分を0.1〜25質量部含む、(7)に記載の微細凹凸構造体。
(9)前記オキシアルキレン基を含有する重合性成分を20〜40質量部含む、(7)または(8)に記載の微細凹凸構造体。
(10)隣接する凸部の間隔が150nm以上300nm以下である、(1)記載の微細凹凸構造体。
(11)(1)記載の微細凹凸構造体を備える反射防止物品。
(12)(1)記載の微細凹凸構造体と画像表示装置又は対象物とを備えるディスプレイ。
(13)(1)記載の微細凹凸構造体及び自動車用部材を備える自動車用部材。
本発明によれば、優れた防汚性と反射防止性能とを両立した微細凹凸構造体を提供することができる。
本発明に係る微細凹凸構造体の実施形態の一例を示す模式的断面図である。 本発明に係る微細凹凸構造体の実施形態の一例を示す模式的断面図である。 本発明の微細凹凸構造体を備える物品の断面図である。
[微細凹凸構造体]
図1A及び図1Bは、本発明の微細凹凸構造体の実施形態を示す模式的断面図である。図1Aに示す微細凹凸構造体10は、基材11上に本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物である層(表層)12が積層されたものである。層12の表面は、微細凹凸構造を有する。微細凹凸構造体において、微細凹凸構造を形成する硬化物とは、微細凹凸構造体の表層のことをいう。微細凹凸構造は、円錐状の凸部13と、凹部14とがそれぞれ等間隔w1で形成される。凸部の形状は、垂直面における断面積が、頂点側から基材側に、連続的に増大する形状であることが好ましい。このような形状とすることで、凸部の頂点側から基材側に向かって屈折率を連続的に増大させることができる。その結果、波長による反射率の変動(波長依存性)を抑制し、可視光の散乱を抑制して、微細凹凸構造体を低反射率にすることができる。
凸部の間隔w1(または凹部の間隔)は、可視光の最短波長(380)以下が好ましい。凸部の間隔とは、凸部の最も高い位置から隣り合う凸部の最も高い位置までの距離をいい、凹部の間隔とは、凹部の最深部から隣り合う凹部の最深部までの距離をいう。凸部の間隔w1が380nm以下であれば、可視光の散乱を抑制でき、反射防止膜として光学用途に好適に使用できる。凸部の間隔w1は、50nm以上400nmであり、100nm以上380nm以下であることが好ましく、150nm以上300nm以下であることがより好ましい。
また、凸部の高さまたは凹部の深さ、すなわち、凹部の最深部14aと凸部の頂部13aとの垂直距離d1は、波長により反射率が変動するのを抑制できる大きさとすることが好ましい。具体的には、120nm以上が好ましく、150nm以上がより好ましく、180nm以上が特に好ましい。また、120nm以上450nm以下が好ましく、150nm以上380nm以下がより好ましく、180nm以上300nm以下が特に好ましい。ここでw1およびd1は、電界放出形走査電子顕微鏡により加速電圧3.00kVの画像における測定により得られる任意の10点の測定値の算術平均値である。
凸部の高さが高いほど、可視光域における最高反射率と最低反射率の差が小さくなる。しかし、凸部の高さを高くしすぎると、凸部の機械的強度が低下し、凸部が容易に折れてしまう恐れがある。また、凸部を高くしすぎると、隣接する凸部が合一(凸部同士が引っ付く)してしまい、微細凹凸構造体の反射率が上昇してしまう場合がある。垂直距離d1を450nm以下とすることで、隣り合う凸部同士が合一することや、凸部の機械的強度を好適に維持することができる。
本発明の微細凹凸構造体の凸部のアスペクト比は0.6〜1.5である。凸部の間隔w1が300nmの場合、凸部の高さd1が180nmあれば十分な反射防止性能を得ることができるので、凸部のアスペクト比は0.6となる。凸部の間隔w1が120nmの場合、凸部の高さd1が180nmあれば十分な反射防止性能を得ることができるので、凸部のアスペクト比は1.5となる。凸部のアスペクト比が1.5以下であれば、隣り合う凸部同士が寄り添うことで、反射防止性能が低下するといった現象を回避することができる。また凸部のアスペクト比が0.6以上であれば、十分な反射防止性能を得ることができる。
また、凸部のアスペクト比は、上述のようにして求められた凸部の高さd1を、凸部の間隔w1で除した値である。凹部のアスペクト比も同様に、凹部の深さd1を凹部の間隔w1で除した値である。
凸部は、図1Bに示すような、凸部の頂部13bが曲面である釣鐘状であってもよく、その他、垂直面における断面積が、頂点側から基材側に連続的に増大する形状を採用することができる。
微細凹凸構造は、図1A、図1Bに示す実施形態に限定されず、基材の片面または全面、もしくは、全体または一部に形成することができる。また、撥水性能を効果的に発現させるには、凸部の突起の先端が細いことが好ましく、微細凹凸構造を有する表面状に水滴が存在する場合に、微細凹凸構造体と水滴の接触面における硬化物の占有する面積ができるだけ少ない形状であることが好ましい。
また、基材11と表層12の間に、耐擦傷性や接着性などの諸物性を向上させる為の中間層を設けてもよい。
基材としては、微細凹凸構造を有する硬化物を支持可能なものであれば、いずれであってもよいが、微細凹凸構造体をディスプレイ部材に適用する場合は、透明基材、すなわち可視光を透過する成形体が好ましい。透明基材を構成する材料としては、例えば、メチルメタクリレート(共)重合体、ポリカーボネート、スチレン(共)重合体、メチルメタクリレート−スチレン共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエチレンテレフタラート、ポリ乳酸等のポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリウレタン、これら物質の複合物(ポリメチルメタクリレートとポリ乳酸の複合物、ポリメチルメタクリレートとポリ塩化ビニルの複合物等)、ガラスが挙げられる。基材はこれらの材料を一種含んでもよく、二種以上含んでもよい。本発明に係る微細凹凸構造体をディスプレイや自動車用部材に用いる場合には、微細凹凸構造体は耐衝撃性を有していることが好ましいため、基材がポリカーボネートを含むことが好ましい。ここで、(共)重合体とは、重合体又は共重合体を表す。
基材の形状はシート状、フィルム状等いずれであってもよく、その製造方法も、例えば、射出成形、押し出し成形、キャスト成形等、いずれの製法により製造されたものを使用することができる。更に、密着性、帯電防止性、耐擦傷性、耐候性等の特性の改良を目的として、透明基材の表面に、コーティングやコロナ処理が施されていてもよい。
基材の厚さは特に限定されない。基材の厚みは38μm以上が好ましく、80μm以上がより好ましく、125μm以上が更に好ましく、400μm以上が特に好ましい。基材の厚みの上限は特に限定されないが、基材の厚みは38μm以上1mm以下が好ましく、80μm以上500μ以下がより好ましく、125μm以上300μm以下が更に好ましい。なお、基材の厚みはマイクロメータを用いて測定した任意の5箇所の基材の厚みの測定値の平均値である。
このような微細凹凸構造体は、反射防止膜として適用することができ、高い耐擦傷性と、優れた指紋除去性等の効果が得られる。
(弾性率)
本発明の微細凹凸構造体は、微細凹凸構造を形成する硬化物の25℃における弾性率が15〜140MPaである。
硬化物の弾性率はJIS K 7161に準じて測定することができる。一例として、硬化性組成物を2枚のガラス板の間に流し込み、厚さ約0.2mmのスペーサーを挟んだ状態で、硬化させて板状に成形し、この板から所定のダンベル形状に打ち抜いたものを引張試験用の試験片とする。
前記引張試験は、一般的な引張試験機を用い、試験速度1mm/分の速度で行われる。引張弾性率はヤング率とも呼ばれる。本願において、「弾性率」とは引張弾性率のことをいう。単位断面積当たりの引っ張り応力を、引張歪で除した値であり、引張伸び1〜2%において算出するのが一般的である。引張歪とは引張伸びを試料片の長さで除した値であるが、所定のダンベル形状の試験片であれば、標線間距離で除した値を採用するのが一般的である。本発明の弾性率は、25℃の環境下で測定した値のことを指す。
弾性率は一般的なマイクロインデンター(例えばフィッシャーインストルメンツ社製フィッシャースコープHM2000など)や、一般的な粘弾性測定装置(例えばセイコーインスツルメンツ社製「DMS110」など)を用いて測定することもできる。
また、微小押し込み硬さ試験機を用いて、微細凹凸構造体の表層部分の押し込み弾性率の値を得ることができる。ここで得られる押し込み弾性率は引張弾性率、すなわちヤング率と相関がある。押し込み弾性率とヤング率との相関に関する説明は、「材料試験技術」(Vol.43,NO.2,P148−152,1998年4月号)に掲載の「ユニバーサル硬さ試験による材料特性値の評価」(Cornelia Heermant,Dieter Dengel)共著, 片山繁雄, 佐藤茂夫 共訳)に記載されている。
微小押し込み硬さ測定器を用いて、微細凹凸構造体の表層部分の押し込み弾性率を測定する方法は、以下のようにして行われる。すなわち、積層構造体の基材側の表面に、光学粘着剤を介して透明なガラス板を貼り付け、これをサンプルとする。微小押し込み硬さ試験機を用いて、サンプルの押し込み弾性率を測定する。圧子はビッカース圧子(四面ダイアモンド錐体)を用い、評価は温度25℃、湿度50%にて行う。評価プログラムは[押し込み(100mN/s、5s秒]→[クリープ(100mN、10秒)]→[徐荷(100mN/s、5秒)]として行う。
微細凹凸構造体を試料として測定に用いる際には、微細凹凸構造体を試験機にセット可能な大きさにカットして用いることができる。透明なガラス板としては、松浪硝子工業株式会社製、「大型スライドグラス、品番:S9112」、76mm×52mmサイズを用いることができある。微小押し込み硬さ試験機としては、装置名:フィッシャースコープHM2000XYp、フィッシャーインスツルメンツ製をもちいることができる。また、解析ソフトとしては、WIN−HCU、フィッシャーインスツルメンツ製を用いることができる。
弾性率が15MPa以上であれば、凸部のアスペクト比が0.6〜1.5の微細凹凸構造において、凸部同士の合一によって反射防止性能が損なわれることがない。また、弾性率が140MPa以下であれば、乾拭きによって指紋汚れが良好に除去できる。本発明の微細凹凸構造体の弾性率は15〜140MPaであり、好ましくは60〜140MPaであり、より好ましくは70〜140MPaであり、さらに好ましくは90〜140MPaであり、最も好ましくは100〜130MPaである。
(赤外線吸収スペクトル)
本発明の微細凹凸構造体は、硬化物表面の赤外線吸収スペクトルにおける3700〜3100cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A1と3100〜2700cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A2との比(A1/A2)が0.01〜0.35である。
赤外線吸収スペクトルにおける3700〜3100cm−1の領域に吸収極大を有する吸収曲線は、水酸基やアミド基に由来する水素結合の形成状態を反映するものである。
赤外線吸収スペクトルにおける3100〜2700cm−1の領域に吸収極大を有する吸収曲線は、水酸基やアミド基以外の分子末端としてのメチル基やエチル基などのアルキル基に由来するピークである。
指紋の成分はほとんどが水分であるが、実際に指紋痕として残るものは、脂肪酸エステルや遊離脂肪酸である。特に遊離脂肪酸が対象物表面の官能基と相互作用することで、除去しにくくなる。すなわち、水酸基、アミド基等の、水素結合を形成する官能基が硬化物の表面に多く存在すると、指紋除去しにくくなる傾向にある。
A1/A2が0.35以下であれば、表面に水素結合を形成できる官能基が少ないことになり、指紋成分が除去しやすくなる。A1/A2は、0.01〜0.32が好ましく、0.05〜0.3がより好ましく、0.1〜0.3がさらに好ましい。
A1/A2を0.35以下にするためには、水酸基、アミド基、カルバメート基(ウレタン結合)のいずれかを含むモノマー成分の含有量を少なくすることが好ましい。水酸基、アミド基、カルバメート基のいずれか一つ以上の官能基を含む重合性モノマー成分の総量は、重合性モノマー成分の合計を100質量部とした場合に、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましく、0質量部であることが最も好ましい。また、水酸基と類似の性質を示すチオール基を含有するモノマー成分も少なくすることが好ましく、チオール基を含む重合性モノマー成分は、重合性モノマー成分の合計を100質量部とした場合に、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましく、0質量部であることが最も好ましい。また、水酸基、アミド基、カルバメート基、及びチオール基のいずれか一つ以上の官能基を含む重合性モノマー成分の総量は、重合性モノマー成分の合計を100質量部とした場合に、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましく、0質量部であることが最も好ましい。
硬化物表面の赤外線吸収スペクトルを評価する方法としては、赤外分光法が知られている。
赤外分光法は、試料に赤外線を照射し、分子の振動に相当するエネルギー吸収を測定する方法であり、ATR法(全反射法)は、高屈折率媒質(プリズム)に試料を密着させ、媒質と試料の界面で起こる赤外線の全反射を利用している。これは、反射時に赤外線がわずかに試料内部へ染み込むことで生じるエバネッセント波を測定するものであり、試料の表面の構造解析等に用いられる。
試料としては、温度23℃、相対湿度50%に調整された部屋に一昼夜以上静置したものを用いる。微細凹凸構造体を試料として測定に用いる場合、微細凹凸構造体を測定装置にセット可能な大きさにカットし(例えば、一辺50mmの試験片)、この試料を温度23℃、相対湿度50%に調整された部屋に一昼夜以上静置したものを測定に用いればよい。
装置としては、赤外線吸収スペクトルを測定できる装置であればよく、例えば、Nicolet社のFT−IR Avater330が挙げられる。
測定は、試料の微細凹凸構造が形成された面を測定の対象として行う。
測定は、ダイヤモンド製プリズムを用い、所定の治具を据え付け、ATR法にて測定波数4000〜700cm−1、分解能4cm−1、積算回数64回という条件で行われる。
得られた赤外線吸収スペクトルから、OMNIC E.S.P.ソフトウェアパッケージのピーク面積ツールを用いて、C−H伸縮振動のピーク面積(SC−H)とOH伸縮振動のピーク面積(SOH)の比(SOH/SC−H)を求める。C−H伸縮振動のピーク面積は、3100〜2700cm−1の領域に吸収極大を有する吸収曲線の面積とし、OH伸縮振動のピーク面積は、3700〜3100cm−1の領域に吸収極大を有する吸収曲線の面積とする。ベースラインは、それぞれの吸収曲線の両側の裾または別の吸収曲線との間の谷を結ぶ線とする。
ここで、C−H伸縮振動のピーク面積(SC−H)とOH伸縮振動由来のピーク面積(SOH)の比(SOH/SC−H)は、表面の水素結合形成能を定量的に反映した値となる。
A1/A2を0.35以下にするためには、硬化物12の材料(組成物)に水酸基やアミド基、カルバメート基(ウレタン結合)を含ませないことが簡便である。例えば、側鎖の末端がアルキル基や芳香環、脂肪環である重合性モノマー成分、ポリエステル(メタ)アクリレートやポリエーテル(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーを用いる。
側鎖の末端にアルキル基を有する重合体を得るためのモノマー成分としては、例えばアルキル基を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。側鎖の末端に芳香環や、脂肪環を有する重合体を得るためのモノマー成分としては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシ化フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
またポリエステル(メタ)アクリレートやポリエーテル(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーとしては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、またこれらのエトキシ化変性したものやプロポキシ化変性したものが挙げられる。
市販品としては、東亞合成(株)製のアロニックス(登録商標)シリーズ、新中村化学工業(株)製のNKエステル(登録商標)シリーズ等が挙げられる。
[微細凹凸構造体の製造方法]
本発明の微細凹凸構造体の製造方法は、活性エネルギー線硬化性組成物を、基材に塗布した後、塗布した面に微細凹凸構造の反転構造を有する型を被せ、活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させ、その後に型から離型する、隣接する凸部または凹部の間隔が可視光の波長以下であり、凸部又は凹部のアスペクト比が0.6〜1.5である微細凹凸構造体であって、微細凹凸構造を形成する硬化物の25℃における弾性率が15〜140MPaであり、硬化物表面の赤外線吸収スペクトルにおける3700〜3100cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A1と3100〜2700cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A2との比(A1/A2)が0.01〜0.35である微細凹凸構造体の製造方法である。
モールドに微細凹凸構造の反転構造を形成する方法は、特に限定されず、その具体例としては、電子ビームリソグラフィー法、レーザー光干渉法が挙げられる。例えば、適当な支持基板上に適当なフォトレジスト膜を塗布し、紫外線レーザー、電子線、X線等の光で露光し、現像することによって微細凹凸構造を形成した型を得て、この型をそのままモールドとして使用することもできる。また、フォトレジスト層を介して支持基板をドライエッチングにより選択的にエッチングして、レジスト層を除去することで支持基板そのものに直接微細凹凸構造を形成することも可能である。
また、陽極酸化ポーラスアルミナを、モールドとして利用することも可能である。例えば、アルミニウムをシュウ酸、硫酸、リン酸等を電解液として所定の電圧にて陽極酸化することにより形成される20〜200nmの間隔で複数の細孔が形成された、細孔構造をモールドとして利用してもよい。この方法によれば、高純度アルミニウムを定電圧で長時間陽極酸化した後、一旦酸化皮膜を除去し、再び陽極酸化することで非常に高規則性の細孔が自己組織化的に形成できる。さらに、二回目に陽極酸化する工程で、陽極酸化処理と孔径拡大処理を組み合わせることで、断面が矩形でなく三角形や釣鐘型である微細凹凸構造も形成可能となる。また、陽極酸化処理と孔径拡大処理の時間や条件を適宜調節することで、細孔最奥部の角度を鋭くすることも可能である。
さらに、微細凹凸構造を有する原型から電鋳法等で複製型を作製し、これをモールドとして使用してもよい。
モールドそのものの形状は特に限定されず、例えば、平板状、ベルト状、ロール状のいずれでもよい。特に、ベルト状やロール状にすれば、連続的に微細凹凸構造を転写でき、生産性をより高めることができる。
このようなモールドと、基材間に、上記組成物を配する。モールドと基材間に組成物を配置する方法としては、モールドと基材間に組成物を配置した状態でモールドと基材とを押圧することで、成型キャビティーへ組成物を注入する方法などによることができる。
基材とモールド間の組成物に活性エネルギー線を照射して重合硬化する方法としては、紫外線照射による重合硬化が好ましい。紫外線を照射するランプとしては、例えば、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、フュージョンランプを用いることができる。
紫外線の照射量は、重合開始剤の吸収波長や含有量に応じて決定すればよい。通常、その積算光量は、400〜4000mJ/cmが好ましく、400〜2000mJ/cmがより好ましい。積算光量が400mJ/cm以上であれば、組成物を十分硬化させて硬化不足に因る耐擦傷性低下を抑制することができる。また。積算光量が4000mJ/cm以下であれば、硬化物の着色や基材の劣化を防止することができる。照射強度も特に制限されないが、基材の劣化等を招かない程度の出力に抑えることが好ましい。
重合・硬化後、モールドを剥離して、微細凹凸構造を有する硬化物を得て、微細凹凸構造体を得る。
また、上記基材が立体形状の成形体等の場合は、形成した微細凹凸構造体を、別途成形した立体形状の成形体に貼り付けることもできる。
このようにして得られる微細凹凸構造体は、その表面にモールドの微細凹凸構造が鍵と鍵穴の関係で転写され、撥水性を兼ね備えると共に、連続的な屈折率の変化によって優れた反射防止性能を発現でき、フィルムや、立体形状の成形品の反射防止膜として好適である。
[活性エネルギー線硬化性組成物]
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、硬化後の硬化物の25℃における弾性率が15〜140MPaであり、硬化物表面の赤外線吸収スペクトルにおける3700〜3100cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A1と、3100〜2700cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A2との比(A1/A2)が0.01〜0.35である。
上述のように、硬化後の硬化物が上記範囲であれば、優れた防汚性、特に指紋除去性や、耐擦傷性等の効果を有する微細凹凸構造を形成するのに適する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、重合性モノマー成分と活性エネルギー線重合開始剤を含むことが好ましい。
<重合性モノマー成分>
重合性モノマー成分としては、分子中にラジカル重合性結合および/またはカチオン重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、反応性ポリマー等が挙げられる。
ラジカル重合性結合を有するモノマー成分は単官能のモノマー成分及び多官能のモノマー成分が挙げられ、各種の(メタ)アクリレートおよびその誘導体が挙げられる。
ラジカル重合性結合を有する単官能モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート誘導体;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体;(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド誘導体等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
ラジカル重合性結合を有する多官能モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,2−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エタン、1,4−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ブタン、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド等の二官能性モノマー;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート等の三官能モノマー;コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸の縮合反応混合物、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等の四官能以上のモノマー;二官能以上のウレタンアクリレート、二官能以上のポリエステルアクリレート等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
カチオン重合性結合を有するモノマー成分としては、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリル基、ビニルオキシ基等を有するモノマーが挙げられ、エポキシ基を有するモノマーが好ましい。
分子中にラジカル重合性結合および/またはカチオン重合性結合を有するオリゴマーまたは反応性ポリマーとしては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールとの縮合物等の不飽和ポリエステル類;ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物、側鎖にラジカル重合性結合を有する前記モノマーの単独または共重合ポリマー等が挙げられる。
特に、指紋除去性の観点からは、側鎖末端にアルキル基を有するモノマー、脂肪環構造を有するモノマー、ポリジメチルシロキサン骨格を有するモノマー、フッ素化アルキル鎖を有するモノマーを使用することが好ましい。
アルキル基を有するモノマーとしては、炭素数12以上のアルキル基を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。例えば、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
脂肪環構造を有するモノマーとしては、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどの脂肪環構造を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
ポリジメチルシロキサン骨格を有するモノマーとしては、例えば反応性シリコーン系界面活性剤などが挙げられる。市販品では、サイラプレーンシリーズ(商品名、チッソ(株)製)等が挙げられる。
フッ素化アルキル鎖を有するモノマーとしては、例えば、ポリフルオロアルキル鎖を有する化合物、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート等のフッ素含有アルキル基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、フッ素系化合物として、フッ素化アルコールにイソシアヌル基を有する化合物を反応させて得られるフッ素化ウレタン化合物を用いることもできる。
また、指紋除去性の観点から、オキシアルキレン基を含有するモノマーを用いることが好ましい。オキシアルキレン基を含有する成分を用いることで、微細凹凸構造体を柔軟にすることができ、指紋汚れの除去性を好適に保つことができる。全重合性モノマー成分に占めるオキシアルキレン基の質量の割合は、10%以上70%以下であることが好ましく、12%以上50%以下であることがより好ましく、15%以上40%以下であることがさらに好ましい。オキシアルキレン基の割合が70%以下とすることで、微細凹凸構造体の表面が親水性になることを抑制し、指紋汚れに含まれる親水性成分を乾拭きでより容易に除去することが可能になる。オキシアルキレン基が10%以上とすることで、微細凹凸構造体の柔軟性を好適に維持でき、汚れを除去する際に微細凹凸構造体表面にキズが付くことを抑制でき、ふき取った後に微細凹凸構造体の形状が弾性回復しやすくなる。
オキシアルキレン基の割合の算出方法は以下のように計算する。まず、オキシアルキレン含有率、すなわちオキシアルキレン基を含むモノマーの分子量に対するオキシアルキレン基を含むモノマー中のオキシアルキレン基の分子量の割合(オキシアルキレン基の分子量/オキシアルキレン基を含むモノマーの分子量)を算出する。ついで各モノマーのオキシアルキレン含有率と、組成中のそのオキシアルキレン基を含むモノマーを含む割合との積を、組成中のそのモノマー由来するオキシアルキレン基含有率とする。組成中のすべてのオキシアルキレン基を含むモノマーの、モノマーに由来する組成中のオキシアルキレン基含有率の和を、その組成物のオキシアルキレン基含有率とする。
本発明の微細凹凸構造を形成する組成物を構成する多官能モノマーとしては、ポリアルキレングリコール骨格を有するポリエーテル(メタ)アクリレートやポリエステル(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。2官能モノマーとしては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。3官能以上のモノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、また、それらのエトキシ変性化物やプロポキシ化変性物などが挙げられる。
これら多官能モノマーの使用量は、硬化樹脂の弾性率を設定するために、適宜設計されるべきものであるが、重合性モノマー成分全量を100質量部としたときに2官能モノマーを30質量部以上用いることが好ましい。
3官能以上のモノマーは必ずしも用いなくてはならない成分ではなく、60質量部以下の使用が望ましい。60質量部以下で用いれば、微細凹凸構造体が過度に硬くならず、指紋汚れの除去性を発現することができる。
組成物を構成する多官能モノマーが2官能モノマーのみである場合には、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。
本発明の微細凹凸構造を形成する組成物の一つの側面は、組成物中に含まれる重合性モノマー成分全量を100質量部としたときにエトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレートを30〜60質量部、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレートを5〜40質量部、2官能モノマーを30〜50質量部含む組成物であって、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、及び2官能モノマーの総量が100質量部である組成物である。
本発明の微細凹凸構造を形成する組成物の一つの側面は、組成物中に含まれる重合性モノマー成分が、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、及びポリエチレングリコールジアクリレートからなる群より選ばれる一種以上の化合物である組成物である。
また、上述した化合物以外にも、撥水性を発現させるために水添ポリブタジエン構造を有するアクリレート等を用いることができる。市販品では、例えばポリブタジエンアクリレート「TEAI−1000」(商品名、日本曹達(株)製)等を用いることができる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
また、微細凹凸構造の表面にフッ素化合物などを蒸着させて、撥水性を発現させることもできる。さらに、表層は適度な柔軟性を有することが好ましい。表層に適度な柔軟性を持たせる方法としては、架橋密度を低くする方法、分子の運動性が高い化合物を用いる方法が挙げられる。
また、前述したようにA1/A2を0.35以下にするためには、水酸基、アミド基、カルバメート基(ウレタン結合)のいずれかを含む重合性モノマー成分の含有量を少なくすることが好ましい。また、水酸基と類似の性質を示すチオール基を含有するモノマー成分も少なくすることが好ましい。水酸基、アミド基、カルバメート基(ウレタン結合)を含む重合性モノマー成分は、重合性モノマー成分の合計を100質量部とした場合に、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましく、0質量部であることが最も好ましい。また、チオール基を含む重合性モノマー成分は、重合性モノマー成分の合計を100質量部とした場合に、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましく、0質量部であることが最も好ましい。また、水酸基、アミド基、カルバメート基、及びチオール基のいずれか一つ以上を含む重合性モノマー成分の総量は、重合性モノマー成分の合計を100質量部とした場合に、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましく、0質量部であることが最も好ましい。水酸基、アミド基、カルバメート基(ウレタン結合)、及びチオール基のいずれかを含む重合性モノマー成分の含有量を0質量部とすることが難しい場合は、水酸基、アミド基、カルバメート基(ウレタン結合)、及びチオール基のいずれかを含む重合性モノマー成分の含有量の下限を1質量部としてもよい。
<活性エネルギー線重合開始剤>
活性エネルギー線重合開始剤としては、公知の重合開始剤を用いることができ、活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させる際に用いる活性エネルギー線の種類に応じて適宜選択することができる。
例えば光硬化反応を利用する場合、光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシフォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
電子線硬化反応を利用する場合、重合開始剤としては、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン;ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド;メチルベンゾイルホルメート、1,7−ビスアクリジニルヘプタン、9−フェニルアクリジン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
活性エネルギー線硬化性組成物における重合開始剤の含有量は、重合性モノマー成分100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。重合開始剤が0.1質量部以上であることにより、重合が十分に進行する。重合開始剤が10質量部以下であることにより、樹脂層(微細凹凸構造)が着色せず、十分な機械強度が得られる。
<その他の成分>
組成物は、非反応性のポリマー、活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物を含んでもよい。非反応性のポリマーとしては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物としては、例えばアルコキシシラン化合物、アルキルシリケート化合物等が挙げられる。アルコキシシラン化合物としては、RxSi(OR’)yで表される化合物が挙げられる。RおよびR’は炭素数1〜10のアルキル基を表し、xおよびyはx+y=4の関係を満たす整数である。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルプロポキシシラン、トリメチルブトキシシランなどが挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
アルキルシリケート化合物としては、RO[Si(OR)(OR)O]zRで表される化合物が挙げられる。R〜Rはそれぞれ炭素数1〜5のアルキル基を表し、zは3〜20の整数を表す。具体的にはメチルシリケート、エチルシリケート、イソプロピルシリケート、n−プロピルシリケート、n−ブチルシリケート、n−ペンチルシリケート、アセチルシリケートなどが挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
組成物は、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、光安定剤、難燃剤、難燃助剤、重合禁止剤、充填剤、シランカップリング剤、着色剤、強化剤、無機フィラー、耐衝撃性改質剤等の添加剤を含有してもよい。
特に、シリコーン化合物を添加することが指紋除去性、特に指紋乾拭き性をより優れたものにする場合がある。シリコーン化合物は粘着剤などの糊を残りにくくする効果も知られているが、指紋に対しても付着をしにくくさせる効果、また拭き取り除去を容易にする効果がある。フッ素系の化合物でも同様の効果が期待できるが、重合性成分と分離することなく混和させるにあたり、シリコーン化合物の方が優れている場合が多い。また、混和しやすくするための変性シリコーン化合物も多く市販されていて入手しやすい。
これらのシリコーン化合物などのシリコーン含有成分を、重合性モノマー成分100質量部に対して、0.1〜25質量部含むことが好ましく、より好ましくは、0.1〜20質量である。0.1質量部以上含むことで、微細凹凸構造の表面における指紋乾拭き性を良好にできる。25質量部以下にすることで、微細凹凸構造が過度に柔らかくなる事を回避でき、また製造コストの点でも好ましい。
シリコーン化合物は、ポリジメチルシロキサン骨格を有し、疎水性であるメチル基と、親水性であるSi−Oの結合とが、Si−Oの主鎖がらせん状になり、メチル基を外側に向けたコンフォメーションをとること化合物が挙げられる。
シリコーン化合物として、例えば東レ・ダウコーニング社製「SH3746FLUID」、「FZ−77」、信越化学工業(株)製「KF−355A」、「KF−6011」等を挙げることができる。また、重合反応性部位を有するものとしては、チッソ(株)製のサイラプレーンシリーズや信越化学工業(株)製のシリコーンジアクリレート「x−22−164」など、ビックケミー・ジャパン社製の「BYK−UV3570」などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。シリコーン化合物のブリードアウトや経時劣化を押さえる上では、重合反応性部位を有することが好ましい。
シリコーン化合物を添加する場合、前述したオキシアルキレン基の含有量とシリコーン化合物の含有量とを割合を所定範囲とすることが好ましい。オキシアルキレン基の割合が多い場合、微細凹凸構造体の表面が親水性になりやすいが、シリコーン化合物を加えることで表面が親水性になることを抑制することができる。一方で、オキシアルキレン基の割合が多い場合には、微細凹凸構造体が柔軟になる場合が多いが、さらに多くのシリコーン化合物を添加すると微細凹凸構造体が柔軟になり過ぎてしまう場合がある。微細凹凸構造体が柔らかくなりすぎると、指紋汚れをふき取った後に微細凹凸構造体の形状が弾性回復しにくくなったり、指紋汚れをふき取る際に微細凹凸構造体の表面に傷がつきやすくなる場合がある。そのため、オキシアルキレン基の占める割合Xとシリコーン化合物の含有量Yは、
―1.4X+14 ≦Y≦ ―1.4X+70を満たす割合で用いられることが好ましい。
<組成物の物性>
表層を形成する工程において、組成物をスタンパへ流し込んで硬化させる場合、作業性の観点から、組成物の25℃における回転式B型粘度計で測定される粘度は、10000mPa・s以下が好ましく、5000mPa・s以下がより好ましく、2000mPa・s以下がさらに好ましい。但し、組成物の粘度が10000mPa・sを超える場合であっても、スタンパへ流し込む際に予め組成物を加温して粘度を下げることができるのであれば、作業性を損なうことなく使用できる。組成物の70℃における回転式B型粘度計で測定される粘度は、5000mPa・s以下が好ましく、2000mPa・s以下がより好ましい。
また、表層を形成する工程において、ベルト状やロール状のスタンパを用いて連続生産する場合、作業性の観点から、組成物の25℃における回転式B型粘度計で測定される粘度は、100mPa・s以上が好ましく、150mPa・s以上がより好ましく、200mPa・s以上がさらに好ましい。該粘度が前記範囲内であることにより、スタンパを押し当てる工程で組成物がスタンパの幅を超えて脇へ漏れにくくなり、硬化物の厚みを任意に調整し易くなる。
組成物の25℃における回転式B型粘度計で測定される粘度は100mPa・s以上10000mPa・s以下が好ましく、150mPa・s以上5000mPa・s以下がより好ましく、200mPa・s以上2000mPa・s以下がさらに好ましい。
なお、組成物の粘度は、重合性モノマー成分の種類や含有量を調節することで調整できる。具体的には、水素結合などの分子間相互作用を有する官能基や化学構造を含むモノマーを多量に用いる場合、組成物の粘度は高くなる。一方、分子間相互作用の低い低分子量のモノマーを多量に用いる場合、組成物の粘度は低くなる。
<硬化後の組成物の物性>
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化後の硬化物の25℃における弾性率は15〜140MPaであり、60〜140MPaであることが好ましく、80〜130MPaであることがより好ましく、100〜130MPaであることが特に好ましい。硬化後の組成物が15MPa以上であれば、スタンパから剥離する際または剥離した後にナノサイズの突起同士が寄り添う現象が起こりにくい。ナノの領域ではマクロの領域では問題にならないような表面張力が顕著に働くため、表面自由エネルギーを下げようと、ナノサイズの突起同士が寄り添い、表面積を小さくしようとする力が働く。この力が組成物の硬さを上回ると、突起同士が寄り添いくっつく。そのような微細凹凸構造は、所望の反射防止性能や撥水性などが得られない場合がある。前記弾性率が15MPa以上であることにより、突起同士が寄り添うことを抑制できる。
また、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化後の硬化物の25℃における弾性率が140MPa以下であれば、表層は柔軟な樹脂を含むこととなり、微細凹凸構造であっても付着した指紋汚れ等を乾拭きで除去しやすく、また適度な柔軟性から耐擦傷性も良好である。なお、硬化物の弾性率の測定は後述する方法により測定した値である。
硬化後の組成物を疎水性にする場合、表層の水接触角は60°以上であることが好ましく、90〜160°であることがより好ましく、110〜150°であることが更に好ましい。水接触角が60°以上であることにより、汚れが付着しにくい。一方、水接触角が160°以下であることにより、基材との十分な密着性が得られる。
水接触角は25℃において微細凹凸構造体に1μLのイオン交換水を滴下し、自動接触角測定器を用いて、θ/2法にて算出することができる。自動接触角測定器としては、例えば協和界面科学社製の自動接触角測定器を用いることができる。
本発明に係る微細凹凸構造体は、表層に微細凹凸構造を有する機能性物品として用いることが好ましい。そのような機能性物品としては、例えば、本発明に係る微細凹凸構造体を備える反射防止物品や撥水性物品が挙げられる。特に、本発明に係る微細凹凸構造体を備えるディスプレイや自動車用部材が好ましい。
[ディスプレイ]
本発明に係るディスプレイは、本発明に係る微細凹凸構造体を備える。本発明に係る微細凹凸構造を備えたディスプレイは高い防汚性(特に指紋除去性)と良好な反射防止性能を有する。例えば、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、エレクトロルミネッセンスディスプレイ等のディスプレイ、陰極管表示装置のような画像表示装置、レンズ、ショーウィンドー、眼鏡レンズ等の対象物の表面に適用することができる。
[自動車用部材]
本発明に係る自動車用部材は、本発明に係る微細凹凸構造体を備える。本発明に係る微細凹凸構造を備えた自動車用部材は高い防汚性(特に指紋除去性)と良好な撥水性を有すると共に、優れた反射防止性能を有する。例えば、車両内外装、照明、車両用窓、車両用ミラー等の自動車用部材の表面に、本発明に係る微細凹凸構造体を適用することができる。
前記各対象物品の微細凹凸構造体を貼り付ける部分が立体形状である場合には、その形状に応じた形状の基材を使用して、基材上に表層を形成して微細凹凸構造体を得て、微細凹凸構造体を対象物品の所定部分に貼り付けることができる。また、対象物品が画像表示装置である場合には、その表面に限らず、その前面板に対して本発明に係る微細凹凸構造体を貼り付けてもよく、前面板そのものを本発明に係る微細凹凸構造体で構成することもできる。さらに、本発明に係る微細凹凸構造体は、上述した用途以外にも、例えば、光導波路、レリーフホログラム、レンズ、偏光分離素子などの光学用途や、細胞培養シートの用途にも適用できる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。以下の記載において、特に断りがない限り「部」は「質量部」を意味する。また、各種測定および評価方法は以下の通りである。
(1)スタンパの細孔の測定:
陽極酸化ポーラスアルミナからなるスタンパの一部の縦断面を1分間Pt蒸着し、電界放出形走査電子顕微鏡(製品名:「JSM−7400F」、日本電子(株)製)により加速電圧3.00kVで観察し、隣り合う細孔の間隔および細孔の深さを測定した。これらの測定をそれぞれ10点ずつ行い、その平均値を測定値とした。
(2)微細凹凸構造の凹凸の測定:
微細凹凸構造の縦断面を10分間Pt蒸着し、前記(1)と同じ装置および条件にて、隣り合う凸部または凹部の間隔、および凸部の高さを測定した。これらの測定をそれぞれ10点ずつ行い、その平均値を測定値とした。
(3)弾性率の測定:
2枚のガラスの間に厚さ200μmのスペーサーを挟んだガラスセルに活性エネルギー線硬化性組成物を注入し、ガラス越しにフュージョンランプを用いて1000mJ/cm2のエネルギーで紫外線を照射し、活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させた。活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物からなるシートをガラスセルから取り出し、標線間距離が10mmであるダンベル形状に打ち抜き、試験速度1mm/分25℃の環境下で引張試験を行い、引張弾性率を測定した。
なお、押し込み弾性率を測定して引張弾性率を算出することもできる。
(4)赤外線吸収スペクトル:
微細凹凸構造体の複数の凸部を有する表面の赤外線吸収スペクトルを、Nicolet社のFT−IR Avater330を用い、ATR法にて測定波数4000〜700cm−1、分解能4cm−1、積算回数64回の条件にて測定した。試料としては、温度23℃、相対湿度50%に調整された部屋に一昼夜以上静置したものを用いた。
得られた赤外吸収スペクトルから、OMNIC E.S.P.ソフトウェアパッケージのピーク面積ツールを用いて、エステル結合のC−H伸縮振動のピーク面積(SC−H)とOH伸縮振動のピーク面積(SOH)の比(SOH/SC−H)を求めた。OH伸縮振動のピーク面積は3700〜3100cm−1の領域に吸収極大を有する吸収曲線の面積A1とし、C−H伸縮振動のピーク面積は3100〜2700cm−1の領域に吸収極大を有する吸収曲線の面積A2とした。ベースラインは、それぞれの吸収曲線の両側の裾または別の吸収曲線との間の谷を結ぶ線とした。
(5)反射率の測定:
一方の表面に微細凹凸構造を有する微細凹凸構造体の、微細凹凸構造を有する表面とは反対側の表面を、光学接着剤(パナック製)を用いて黒色アクリル板(三菱レイヨン製)に貼合せ、試料とした。該試料を、分光光度計((島津製作所製、UV−2450)を用いて、入射角5°の条件で波長380nm〜780nmの間の相対反射率を測定した。
(6)防汚性:
ヘキサデカン0.8部、オレイン酸0.2部をエタノール99部に溶解させた人工指紋液を1μl滴下させ、エタノールが乾いた状態で、日本製紙クレシア製ケイドライにて乾拭きを実施し、蛍光灯(1000ルクス)の下で多方向に傾けて観察し、滴下させた部位と、滴下させなかった部位の差が目視確認できるか否かを判定した。
○:どの角度からも判別できないもの
△:正面からは判別できないが、斜めから観察すると痕が分かるもの
×:正面からでも痕が分かるもの
次いで、目視評価結果が○であったもの、すなわち汚れが付着しにくく滴下痕が確認できなかった試料について、上記(5)と同様にして微細凹凸構造体の反射率を測定した。
400nm、550nm、700nmの波長における、人工指紋液付着前の微細凹凸構造体の反射率と、人工指紋液を付着、乾拭きした後の微細凹凸構造体の反射率との差の二乗を平均し、その平方根の値を評価基準にして指紋乾拭き除去性能を評価した。
A:差の平均値が±0.06%以内である。
B:差の平均値が±0.06超±0.1%以内である。
C:差の平均値が±0.1%超である。または、反射率のカーブが変化している。
[実施例1]
(活性エネルギー線硬化性組成物1の調製)
エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(商品名:「NKエステル ATM−35E」、新中村化学工業(株)製)50部、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(商品名:「NKエステルA−TMPT−3EO」、新中村化学工業(株)製)10部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート40部、活性エネルギー線重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルメタノン(商品名:「Irgacure184」、BASF社製)0.5部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:「Lucirin TPO」、BASF社製)0.2部を混合して、活性エネルギー線硬化性組成物1(以下、組成物1という。)を得た。組成物1を硬化させた硬化物の25℃における弾性率は75MPaであった。また、表1に示すように、シリコーン化合物の含有量は0%であり、全重合性モノマーに占めるオキシアルキレン基の割合は44%であった。
(微細凹凸構造を表面に有する微細凹凸構造体の形成)
隣り合う凹部の間隔が180nm、凹部の深さが200nmである微細凹凸構造を有するスタンパの細孔面上に組成物1を流し込み、その上に基材を押し広げながら被覆した。基材側からフュージョンランプを用いて1000mJ/cmのエネルギーで紫外線を照射し、組成物1を硬化した。その後スタンパを剥離して、微細凹凸構造を有する表層を形成することで、微細凹凸構造体を得た。微細凹凸構造体の表面には、スタンパの微細凹凸構造が転写されており、図1Aに示すような、隣り合う凸部13の間隔w1が180nm、凸部13の高さd1が200nmである略円錐形状の微細凹凸構造が形成されていた。得られた微細凹凸構造体の各評価結果を表1に示す。
[実施例2〜7、比較例1〜6]
表1に示す組成物を採用したこと以外は、実施例1と同様に微細凹凸構造体を作製した。評価結果を表1に示す。また、それぞれの組成物のシリコーン化合物の含有量、オキシアルキレン基の割合を表1に示す。
Figure 2016006627
表1中の略号は下記の通りである。
ATM−35E:エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(商品名:「NKエステル ATM−35E」、新中村化学工業(株)製)
ATM−4E:エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(商品名:「NKエステルATM−4E」、新中村化学工業(株)製)
TMPT−3EO:エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(商品名:「NKエステルA−TMPT−3EO」、新中村化学工業(株)製)
TMPT−9EO:エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(商品名:「A−TMPT−9EO」、新中村化学工業(株)製)
C6DA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
A−BPE−4:エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(商品名:「NKエステルA−BPE−4」、新中村化学工業(株)製、)
A−BPE−30:エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(商品名:「NKエステルA−BPE−30」、新中村化学工業(株)製)
M240:ポリエチレングリコールジアクリレート(「アロニックスM−240」、東亜合成(株)製)
M−260:ポリエチレングリコールジアクリレート(「アロニックスM−260」、東亜合成(株)製)
CN2271E:ポリエステルアクリレートオリゴマー(サートマー社製)
3PGDA:トリプロピレンジアクリレート
LA:ラウリルアクリレート
MA:メチルアクリレート
CN152:モノアクリレートオリゴマー(サートマー社製)
BYK−UV3570:シリコーンアクリレート プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレート希釈品(ビッグケミー・ジャパン社製)
IRG184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルメタノン(商品名:「Irgacure184」、BASF社製)
TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:「Lucirin TPO」、BASF社製)
1173:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名:「DAROCURE 1173」、BASF社製)
表1の結果から明らかなように、実施例1〜7の微細凹凸構造体は付着した指紋を乾拭きで除去することができた。
一方、比較例1は、硬化物の表面にアルキル基が並んだ構造になって好ましいが、硬化物が硬かったために、乾拭きでの指紋除去はできなかった。
比較例2は、硬化物は柔らかかったものの、表面の官能基が指紋成分と結びつきやすく、乾拭きでの指紋除去は困難であった。
比較例3および4は、硬化物は比較的柔らかかったものの、表面の官能基が指紋成分と結びつきやすく、乾拭きでの指紋除去は困難であった。
比較例5および6は、表面は指紋成分と結びつきやすい官能基が少なく好ましいのだが、硬化物が十分に柔らかくないために、指紋が十分には除去できなかった。
本発明に係る微細凹凸構造体は、優れた防汚性および優れた反射防止性能を有し、壁、屋根などの建材用途、家屋、自動車、電車、船舶などの窓材や鏡、人が手で触れうるディスプレイなどに利用可能であり、工業的に有用である。
10 微細凹凸構造体
11 基材
12 表層
13 凸部
13a 凸部の頂点
14 凹部
14a 凹部の最深部
w1 隣り合う凸部の間隔
d1 凹部の最深部から凸部の頂点までの垂直距離
15 画像表示装置、対象物又は自動車用部材

Claims (13)

  1. 微細凹凸構造を表面に有する微細凹凸構造体であって、
    前記微細凹凸構造は、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物からなり、隣接する凸部の間隔が50nm以上400nm以下の複数の凸部を有し、
    前記凸部のアスペクト比が0.6〜1.5であり、
    前記微細凹凸構造を形成する硬化物の25℃における弾性率が15〜140MPaであり、
    前記硬化物の前記複数の凸部を有する表面の赤外線吸収スペクトルにおける3700〜3100cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A1と、3100〜2700cm−1の領域に吸収極大を有するピーク面積A2との比(A1/A2)が0.01〜0.35である、微細凹凸構造体。
  2. 前記ピーク面積A1と、前記ピーク面積A2との比(A1/A2)が0.32以下である、請求項1に記載の微細凹凸構造体。
  3. 前記ピーク面積A1と、前記ピーク面積A2との比(A1/A2)が0.30以下である、請求項2に記載の微細凹凸構造体。
  4. 前記微細凹凸構造を形成する前記硬化物の25℃における弾性率が70〜140MPaである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の微細凹凸構造体。
  5. 前記微細凹凸構造を形成する前記硬化物の25℃における弾性率が90〜140MPaである、請求項4に記載の微細凹凸構造体。
  6. 前記活性エネルギー線硬化性組成物に含まれる重合性成分の合計を100質量部としたときに、側鎖の末端に水酸基、アミド基、およびカルバメート基の少なくともひとつを有する重合性モノマー成分の含有量が30質量部以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の微細凹凸構造体。
  7. 前記活性エネルギー線硬化性組成物は、オキシアルキレン基を含有する重合性成分と、シリコーン含有成分とを含み、重合性成分の合計を100質量部としたときに、前記シリコーン含有成分の含有率Y(質量部)と、重合性成分中のオキシアルキレン基の含有率X(質量部)とが、
    −1.4X+14 ≦Y≦ −1.4X+70
    を満たす、請求項1〜6のいずれか一項に記載の微細凹凸構造体。
  8. 前記シリコーン含有成分を0.1〜25質量部含む、請求項7に記載の微細凹凸構造体。
  9. 前記オキシアルキレン基を含有する重合性成分を20〜40質量部含む、請求項7または8に記載の微細凹凸構造体。
  10. 隣接する凸部の間隔が150nm以上300nm以下である、請求項1記載の微細凹凸構造体。
  11. 請求項1記載の微細凹凸構造体を備える反射防止物品。
  12. 請求項1記載の微細凹凸構造体と画像表示装置又は対象物とを備えるディスプレイ。
  13. 請求項1記載の微細凹凸構造体及び自動車用部材を備える自動車用部材。
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