JPWO2015181879A1 - ガス分析計 - Google Patents

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    • G01N21/31Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry
    • G01N21/33Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using ultraviolet light

Abstract

簡易な構成でサンプルガスに含まれる一酸化窒素ガス(NOガス)および二酸化窒素ガス(NO2ガス)の2成分、または二酸化硫黄ガス(SO2ガス)を加えた3成分のガス濃度を計測可能とするガス分析計を提供する。供給されるオゾンガス(O3ガス)のガス濃度c0から、測定されたオゾンガス(O3ガス)のガス濃度c3を、減じて算出された反応消費時のガス濃度が、測定対象ガス中の一酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度c1に五酸化二窒素ガス(N2O5ガス)のガス濃度(c1+c2−cm)/2を加えたガス濃度に等しいことに基づいて、算出されたc0、cm、c3、c2、から一酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度c1を算出するガス分析計とした。

Description

本発明は、サンプルガスに含まれる複数ガスのガス濃度を測定するガス分析計に関する。
ガス分析計の従来技術が、例えば、特許文献1に開示されている。この従来技術について、図を参照しつつ説明する。図12は、特許文献1に記載の従来技術の吸光分析計である。
吸光分析計300は、サンプルガスに含まれるNOガス(二酸化窒素ガス)濃度を紫外吸収法により測定する。吸光分析計300は、紫外光源301と、可視光源302と、リファレンスセル303と、サンプルセル304と、光案内機構305と、光検出部306と、制御部307と、演算部308と、を備えている。
紫外光源301は、紫外光を発光する発光ダイオードである。この紫外光の中心発光波長は波長360〜400nmであり、図13の波長−吸光係数特性図で示すように、NOガスの吸光波長帯域内に含まれる。このような紫外光をNOガスに照射すると、NOガスによる吸光が行われる。
可視光源302は、可視光を発光する発光ダイオードである。この可視光の中心発光波長は、紫外光の波長よりも大きく、図13の波長−吸光係数特性図で示すように、NOガスの吸光波長帯域内に含まれるが、紫外光の中心波長とは異なる。このような可視光をNOガスに照射するとNOガスによる吸光が行われるが、上記のNOガスによる紫外光の吸光と比較すると、NOガスによる可視光の吸光が小さくなるように、可視光源302の波長が設定される。
リファレンスセル303は、基準ガスが封入されている。この基準ガスは例えば窒素ガスである。窓303a、303bを通じて紫外光や可視光が入射される。
サンプルセル304は、測定対象であるサンプルガスが供給される。窓304a、304bを通じて紫外光や可視光が入射される。サンプルガスは、ガス入口304cを通じてサンプルセル304内に流入し、ガス出口304dを通じて流出する。
光案内機構305は、ミラー305a、ハーフミラー305bを備える。紫外光源301からの紫外光や可視光源302からの可視光がハーフミラー305bおよびミラー305aで反射し、リファレンスセル303の窓303aを介してリファレンスセル303内に一端側から導入される。また、紫外光源301からの紫外光や可視光源302からの可視光が、ハーフミラー305bを透過し、サンプルセル304の窓304aを介してサンプルセル304内に一端側から導入される。サンプルセル304内ではNOガスによる吸光が行われる。
光検出部306は、光検出器306a、306bを備える。光検出器306aは、リファレンスセル303の他端側に設けられ、このリファレンスセル303の窓303bを透過した紫外光や可視光を検出する。光検出器306bは、サンプルセル304の他端側に設けられ、サンプルセル304の窓304bを透過した紫外光や可視光を検出する。
制御部307は、紫外光源301および可視光源302を時分割発光させる。光検出部306は、リファレンスセル303およびサンプルセル304を透過する2波長の透過光を得る。これにより二光路、二波長を有することとなり、紫外透過光のサンプル信号、可視透過光のサンプル信号、紫外透過光のリファレンス信号、および、可視透過光のリファレンス信号という4つの信号を得る。
演算部308は、光検出部306からの4つの信号を制御部307経由で受信し、この4つの信号に基づいてNOガス濃度を演算する。これにより、紫外光源301および可視光源302のドリフトの補償、測定成分以外の他成分干渉の補正、サンプルセル304の透過窓304a、304bの汚れや曇りによる光量低下の補正、感度ドリフトの補正、を可能とする。これら補正を行った上でNOガス濃度を算出することができ、測定精度を向上させている。
特開2011−149965号公報(発明の名称「吸光分析計」)
しかしながら、上記の従来技術は、測定可能なガス成分が1種類に限られていた。したがって、2種類以上のガスの濃度を吸光法によって測定するためには、あるガスを吸光する波長を発光する発光手段と、この光を受光する受光手段と、が、それぞれガス別に複数個必要となる。このように従来技術では2種類以上のガスの濃度を測定するには、構成が多くなるという課題があった。
また、従来技術では、測定しようとするガスが1種類であっても、SOガス(二酸化硫黄ガス)やNOガス(一酸化窒素ガス)を測定できなかった。例えば図13に示すように、紫外波長領域のNOガスの吸光では、SOガスおよびNOガスの吸光もあり、他のガスの影響を受ける。また、紫外波長領域のSOガスの吸光では、NOガスの吸光もあり、他のガスの影響を受ける。
さらに、可視波長領域(波長400nm以上)のNOガスの吸光波長では、NOガスおよびSOガスの吸光はなく、可視透過光にNOガスおよびSOガスについての情報が含まれていない。したがって、NOガスやSOガスによる干渉を補正すること、または、NOガスやSOガスの濃度測定に利用することが不可能である。
このようにサンプルガスにNOガスおよびSOガスのガス成分が含まれている場合には、従来技術では、これらのNOガスおよびSOガスのガス成分の分析が困難であった。
また、NOガスを吸光により測定する場合、図13に示すように波長226nm以下の波長で発光する光源が必要となる。この波長領域で発光する光源は、重水素ランプやキセノンランプなどのランプ光源、または、窒化アルミニウム系化合物半導体(AlGaNなど)を用いた発光ダイオードに限られる。
前者の重水素ランプやキセノンランプなどのランプ光源は、光源の発熱や寿命、安定性に問題があるうえ、波長フィルタなどの光学系を追加する必要があり、装置が大型、複雑である。
後者の発光ダイオードは、ランプ光源と比べて装置の小型化や簡略化が可能であるが、光パワーが不足し、寿命も短い。また、波長226nm以下の波長領域においては、SOガス、NOガス以外にもさまざまなガスの吸光があり、それらの干渉を除去することは困難である。
そこで本発明は、上記の課題を全て解決するためになされたものであり、その目的は、簡易な構成でサンプルガスに含まれる少なくとも一酸化窒素ガス(NOガス)および二酸化窒素ガス(NOガス)の2成分のガス濃度を計測可能とするガス分析計を提供することにある。
好ましくは、二酸化硫黄ガス(SOガス)、一酸化窒素ガス(NOガス)および二酸化窒素ガス(NOガス)の3成分のガス濃度を計測可能とするガス分析計を提供することにある。
本発明は、
サンプルガスに含まれる一酸化窒素ガス(NOガス)および二酸化窒素ガス(NOガス)の2成分のガス濃度を測定するガス分析計であって、
サンプルガスに含まれる一酸化窒素ガス(NOガス)をオゾンの酸化により全て二酸化窒素ガス(NOガス)に反応させ、さらに二酸化窒素ガス(NOガス)の一部をオゾンの酸化により五酸化二窒素ガス(Nガス)に反応させた測定対象ガスとして出力する酸化出力と、サンプルガスを無反応のまま測定対象ガスとして出力する通常出力と、を行うガス調整部と、
二酸化窒素ガス(NOガス)が吸光する紫外領域から可視領域までの波長のNOガス吸光用照射光を照射するNOガス吸光用発光部と、
オゾンガス(Oガス)および二酸化窒素ガス(NOガス)が吸光する紫外領域の波長のOガス吸光用照射光を照射するOガス吸光用発光部と、
NOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光の一部を反射し、残りを透過する部分反射部と、
ガス調整部からの測定対象ガスが流通する検出空間と、部分反射部を透過したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を検出空間へ入射させる光透過窓と、を有するガス流通セルと、
光透過窓を透過しガス流通セル内を伝播したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を受光する透過光受光部と、
部分反射部で反射したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を受光する基準光受光部と、
ガス調整部、NOガス吸光用発光部、Oガス吸光用発光部、透過光受光部および基準光受光部と接続される信号処理・駆動制御部と、
を備え、
この信号処理・駆動制御部は、
ガス調整部を酸化出力状態に制御してNOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、二酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出し、
ガス調整部を酸化出力状態に制御してOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、オゾンガス(Oガス)のガス濃度cを算出し、
ガス調整部を通常出力状態に制御してNOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、二酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出し、
供給されるオゾンガス(Oガス)のガス濃度cから、測定されたオゾンガス(Oガス)のガス濃度cを、減じて算出された反応消費時のガス濃度が、測定対象ガス中の一酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cに五酸化二窒素ガス(Nガス)のガス濃度(c+c−c)/2を加えたガス濃度に等しいことに基づいて、算出されたc、c、c、c、から一酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出するようなガス分析計とした。
また、本発明は、
サンプルガスに含まれる一酸化窒素ガス(NOガス)、二酸化窒素ガス(NO)および二酸化硫黄ガス(SOガス)の3成分のガス濃度を測定するガス分析計であって、
サンプルガスに含まれる一酸化窒素ガス(NOガス)をオゾンの酸化により全て二酸化窒素ガス(NOガス)に反応させ、さらに二酸化窒素ガス(NOガス)の一部をオゾンの酸化により五酸化二窒素ガス(Nガス)に反応させた測定対象ガスとして出力する酸化出力と、サンプルガスを無反応のまま測定対象ガスとして出力する通常出力と、を行うガス調整部と、
二酸化窒素ガス(NOガス)が吸光する紫外領域から可視領域までの波長のNOガス吸光用照射光を照射するNOガス吸光用発光部と、
オゾンガス(Oガス)、二酸化硫黄ガス(SOガス)および二酸化窒素ガス(NOガス)が吸光する紫外領域の波長のOガス吸光用照射光を照射するOガス吸光用発光部と、
NOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光の一部を反射し、残りを透過する部分反射部と、
ガス調整部からの測定対象ガスが流通する検出空間と、部分反射部を透過したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を検出空間へ入射させる光透過窓と、を有するガス流通セルと、
光透過窓を透過しガス流通セル内を伝播したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を受光する透過光受光部と、
部分反射部で反射したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を受光する基準光受光部と、
ガス調整部、NOガス吸光用発光部、Oガス吸光用発光部、透過光受光部および基準光受光部と接続される信号処理・駆動制御部と、
を備え、
この信号処理・駆動制御部は、
ガス調整部を酸化出力状態に制御してNOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、二酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出し、
ガス調整部を酸化出力状態に制御してOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、オゾンガス(Oガス)のガス濃度cおよび二酸化硫黄ガス(SOガス)のガス濃度cを算出し、
ガス調整部を通常出力状態に制御してNOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、二酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出し、
ガス調整部を通常出力状態に制御してOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、二酸化硫黄ガス(SOガス)のガス濃度cを算出し、
供給されるオゾンガス(Oガス)のガス濃度cから、測定されたオゾンガス(Oガス)のガス濃度cを、減じて算出された反応消費時のガス濃度が、測定対象ガス中の一酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cに五酸化二窒素ガス(Nガス)のガス濃度(c+c−c)/2を加えたガス濃度に等しいことに基づいて、算出されたc、c、c、c、から一酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出するようなガス分析計とした。
そして、好ましくは、
前記基準光受光部、前記NOガス吸光用発光部および前記Oガス吸光用発光部と接続される補正部を有し、
前記基準光受光部は、部分反射部により一部反射したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を受光して検出信号を補正部へ出力し、
補正部は、この検出信号に基づいて変動を抑止するような駆動電流を前記NOガス吸光用発光部および前記Oガス吸光用発光部へ出力するようなガス分析計にするとよい。
また、好ましくは、
前記NOガス吸光用発光部からのNOガス吸光用照射光を集光して前記ガス流通セルへ入射させるレンズおよび前記Oガス吸光用発光部からのOガス吸光用照射光を集光して前記ガス流通セルへ入射させるレンズを備えるようなガス分析計にするとよい。
また、好ましくは、
前記NOガス吸光用発光部および前記Oガス吸光用発光部を隣接させて一体収容した発光部と、
前記NOガス吸光用発光部からのNOガス吸光用照射光および前記Oガス吸光用発光部からのOガス吸光用照射光を集光して前記ガス流通セルへ入射させるレンズと、
を備えるようなガス分析計にするとよい。
また、好ましくは、
前記ガス流通セルを透過した後のNOガス吸光用照射光および前記ガス流通セルを透過した後のOガス吸光用照射光を集光するレンズを備えるようなガス分析計にするとよい。
また、好ましくは、
前記ガス流通セルは一方に光透過窓を、また、他方に反射部を備え、光透過窓を透過してNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を反射部で反射させた後に光透過窓を通過するようにして検出空間内を往復させ、前記部分反射部で反射させたNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を前記透過光受光部が検出するようなガス分析計にするとよい。
また、好ましくは、
前記NOガス吸光用発光部、前記Oガス吸光用発光部および前記透過光受光部を隣接させて一体収容した発受光部を更に備え、
前記ガス流通セルは一方に光透過窓を、また、他方に反射部を有するようになされており、
光透過窓を透過して発受光部から発せられたNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を反射部で反射させた後に光透過窓を通過するようにして検出空間内を往復させ、前記部分反射部を透過したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を発受光部の前記透過光受光部が検出するようなガス分析計にするとよい。
また、好ましくは、
前記信号処理・駆動制御部は、前記NOガス吸光用発光部および前記Oガス吸光用発光部の出力と停止とを交互に行うパルスであって停止より出力が短くなるようなデューティー比の駆動電流とするようなガス分析計にするとよい。
本発明によれば、簡易な構成でサンプルガスに含まれる少なくとも一酸化窒素ガス(NOガス)および二酸化窒素ガス(NOガス)の2成分のガス濃度を計測可能とするガス分析計を提供することができる。
加えて、二酸化硫黄ガス(SOガス)、一酸化窒素ガス(NOガス)および二酸化窒素ガス(NOガス)の3成分のガス濃度を計測可能とするガス分析計を提供することができる。
本発明を実施するための形態に係るガス分析計の全体構成図である。 NOガス、NOガス、SOガス、Oガスの可視領域および紫外領域における吸光係数を示す波長−吸光係数特性図である。 本発明を実施するための他の形態に係るガス分析計の全体構成図である。 本発明を実施するための他の形態に係るガス分析計の一部構成図である。 本発明を実施するための他の形態に係るガス分析計の一部構成図である。 本発明を実施するための他の形態に係るガス分析計の一部構成図である。 本発明を実施するための他の形態に係るガス分析計の一部構成図である。 本発明を実施するための他の形態に係るガス分析計の一部構成図である。 発光ダイオードのデューティー比−許容電流特性を示す特性図である。 パルス信号によって生成された発光ダイオードの駆動信号の時間変化の説明図である。 小デューティー比パルス信号によって生成された発光ダイオードの駆動信号の時間変化の説明図である。 従来技術の吸光分析計の構成図である。 NOガス、NOガス、SOガスの可視領域および紫外領域における吸光係数を示す波長−吸光係数特性図である。
続いて、本発明を実施するための第1の形態に係るガス分析計について、図を参照しつつ以下に説明する。図1は、本形態のガス分析計の全体構成図である。なお、本形態ではサンプルガスに一酸化窒素ガス(以下単にNOガスという)および二酸化窒素ガス(以下、単にNOガスという)の2成分は含まれるが二酸化硫黄ガス(以下単にSOガスという)は含まれないものとする。ガス分析計は、これらNOガスおよびNOガスについて分析する。図1において、太い実線の矢印はガスの流通経路を、点線の矢印は光の経路を、細い実線の矢印は電気信号の経路を、それぞれ示す。
まず、本形態のガス分析計100が備える構成要素とそれらの機能について説明する。ガス分析計100は、図1で示すように、NOガス吸光用発光部11、Oガス吸光用発光部12、部分反射部13、ガス流通セル21、透過光受光部31、基準光受光部32、ガス調整部41、ガス吸引部51、信号処理・駆動制御部61を備える。
NOガス吸光用発光部11は、NOガスが吸光する波長であって、かつOガスが吸光しない波長のNOガス吸光用照射光を発光する発光部である。例えば、紫外光から可視光にまたがる領域の波長350nm〜500nmに中心発光波長を有する照射光の発光ダイオード(LED)を選ぶことができる。図2に示されるように、この波長領域においてはNOガスのみが吸光する。
ガス吸光用発光部12は、Oガスが吸光する波長のOガス吸光用照射光を発光する発光部である。例えば、紫外光領域の波長240nm〜330nmに中心発光波長を有する照射光の発光ダイオード(LED)を選ぶことができる。なお、図2に示されるように、この波長領域においてはOガスが吸光するのみならずNOガスも吸光する。なお、SOガスは存在しないので考慮しない。
部分反射部13はハーフミラーであり、所定透過率でNOガス吸光用照射光やOガス吸光用照射光(以下単に照射光というときはNOガス吸光用照射光とOガス吸光用照射光と両方を含めるものとする。なお、NOガス吸光用照射光とOガス吸光用照射光は同時に出力されることはなく、例えば時間別にそれぞれが単独で出力される)を透過させ、また、所定反射率で照射光を反射させる。
NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12から照射された照射光は、部分反射部13に入射する。部分反射部13において、照射光の一部は反射し、照射光の残りは透過する。部分反射部13で反射した照射光は基準光受光部32へ入射される。また、部分反射部13を透過した照射光はガス流通セル21へ入射される。
ガス流通セル21は、さらに管22、光透過窓23,24、検出空間25、ガス流入口26、ガス流出口27を備える。
管22は、筒体である。管22の内面は、例えば研磨されたステンレスの内面とすることができる。これにより測定対象ガスの吸着を防ぎつつ、照射光の反射率を良好に保つことができる。管22内では、照射光は、管22の内面により反射しつつ伝播する。
光透過窓23、光透過窓24は、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12から照射される照射光の発光波長領域において光透過性を示す材料で作られている。例えば、合成石英、フッ化カルシウムを材料とすることができる。
検出空間25は、管22、光透過窓23、および、光透過窓24により区画された閉空間である。
ガス流入口26、ガス流出口27はこの検出空間25と連通する。測定対象ガスは、ガス流入口26から検出空間25へ流入し、ガス流出口27から流出する。
このようなガス流通セル21内では、流通する測定対象ガスに照射光が照射されて吸光が起こる。
透過光受光部31は、ガス流通セル21を透過した照射光を受光して光強度に応じた検出信号を出力する。透過光受光部31には、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12から照射される照射光の発光波長に対して感度を有するような、フォトダイオードや光電子増倍管などを選ぶことができる。例えば、シリコンフォトダイオードを選ぶことができる。
このような透過光受光部31は、測定対象ガスによる吸光を検出する機能を有する。すなわち、測定対象ガスによる吸光が無い場合と比較して、吸光がある場合は透過光受光部31で受光される照射光の光強度が減少するために、その光強度の減少量とガス濃度との相関を利用してガス濃度を測定する。
このように部分反射部13を透過した照射光がガス流通セル21の一端を構成する光透過性の光透過窓23を透過し、管22の内部の検出空間25を伝播し、もう一端を構成する光透過性の光透過窓24を透過し、透過光受光部31に入射する。
基準光受光部32は、部分反射部13で反射した照射光を受光するために設けられている。基準光受光部32には、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12から照射される照射光の発光波長に対して感度を有する、フォトダイオードや光電子増倍管などを選ぶことができる。例えば、シリコンフォトダイオードを選ぶことができる。
基準光受光部32は、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12から照射される照射光の変動を検出する機能を有する。照射光の変動がある場合には基準光受光部32で受光される照射光の光強度が変動する。この光強度の変動量を利用してガス濃度の補正が行われる。
ガス調整部41は、さらにオゾン発生部42、ガス混合部43を備えている。
オゾン発生部42は、オゾンガスを発生する機能を有する。オゾン発生部42に酸素を含む大気、計装空気、または、酸素ガス(Oガス)などの原料ガスGが流入する。オゾン発生部42は、信号処理・駆動制御部61により動作制御がなされている。オゾン発生部42の動作時では、オゾン発生部42は、無声放電などの電気的な手段により、原料ガスGのOガスを用いてOガスを生成し、Oガスを充分に含む原料ガスGを流出させる。不動作時では、オゾン発生部42は、Oガスを生成せずに原料ガスGをそのまま通過させる。このように信号処理・駆動制御部61が、オゾン発生部42の動作・不動作の動作制御を行う。
ガス混合部43は、サンプルガスGとオゾン発生部42からの原料ガスG(動作時ではOガスを大量に含む原料ガスGであり、また、不動作時ではOガスを含まない原料ガスGである)を混合するために設けられている。
オゾン発生部42の動作時には、後述するがガス混合部43においてOガスの一部とサンプルガスGの一部とで化学反応が発生して反応ガスが生成され、この反応ガス、余剰のOガス、余剰の原料ガスGおよび余剰のサンプルガスGを測定対象ガスとして流出させる。
また、オゾン発生部42の不動作時には、オゾン発生部42からの原料ガスGとサンプルガスGとをそのまま混合して流出させる。
また、後述するが、ガス混合部43は、ゼロガスGZEROやスパンガスGSPANが流入したとき、そのまま測定対象ガスとして流出させる。このガス混合部43から流出した測定対象ガスは、ガス流入口26からガス流通セル21内の検出空間25を流通し、ガス流出口27から流出する。
ガス吸引部51は、ガスを吸引する機能を有している。ガス流通セル21の検出空間25内を排気することで検出空間25内へガス混合部43からの測定対象ガスを引き入れる。なお、このガス吸引部51は、ガス混合部43とガス流入口26との間に設けることもできる。
信号処理・駆動制御部61は、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12を発光させるために必要な駆動電流を供給する機能を有する。また、信号処理・駆動制御部61は、透過光受光部31および基準光受光部32からの受光信号に基づいてガス濃度を算出するための受光信号処理機能を有する。また、信号処理・駆動制御部61は、オゾン発生部42の動作・不動作を切り替える制御機能を有する。
ガス分析計100の構成はこのようなものである。
続いて、ガス分析計100による分析について説明する。まず、吸光による測定の原理について説明する。測定の原理は、下記のランベルト−ベールの法則に基づく吸光法である。
[数1]
=P・exp(−ε・c・L)
ここで、Pは検出空間25内を流通する測定対象ガスを透過した透過光の出力強度、Pは測定対象ガスを透過する前の基準光の出力強度、εはモル吸光係数、cはガス濃度、Lは光路長を表す。モル吸光係数εはガスの種類と光源の波長とを決めると一意に決まり、また、光路長Lは一定であるため、出力強度PとPの比はガス濃度cの指数関数となる。出力強度PとPとを測定し、上記の数1によりガス濃度を検出するというものである。
ガス分析計100においてNOガス吸光用照射光かOガス吸光用照射光かいずれか一方である照射光が照射される。このときの照射光の一部は、部分反射部13によって既知の一定の反射率で反射し、基準光受光部32に入射する。この基準光受光部32の信号から基準光による出力強度Pを求めることができる。また、照射光の一部は、部分反射部13を既知の一定の透過率で透過し、光透過窓23を経て検出空間25を伝播し、吸光を受けた後に光透過窓24を経て透過光受光部31に入射する。この透過光受光部31の信号から透過光による出力強度Pを求めることができる。したがって、出力強度PとPの比からガス濃度cを求めることができる。この原理は、NOガス吸光用照射光による分析とOガス吸光用照射光による分析との両方に適用できる。検出原理はこのようなものとなる。
なお、透過光受光部31および基準光受光部32は、NOガス濃度およびOガス濃度の測定時に共通に利用される。したがって、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12が同時に発光すると、受光信号が両者の和になってしまい分離できなくなる。
そこで、信号処理・駆動制御部61は、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12を同時には発光させないで、交互に発光させるように制御する。また、受光信号の測定および処理も上記の発光期間に同期するように行うことで、信号を分離している。吸光による測定はこのようなものである。
このような測定は、オゾン発生部42を動作状態としてガス調整部41を酸化出力としたときと、オゾン発生部42を不動作状態としてガス調整部41を通常出力としたときと、でそれぞれ行われる。したがって、このようなガス分析計100は、
(a)酸化出力時のNOガス吸光用照射光による分析、
(b)酸化出力時のOガス吸光用照射光による分析、
(c)通常出力時のNOガス吸光用照射光による分析、
(d)通常出力時のOガス吸光用照射光による分析、
という4種類の分析が可能である。
次に、このガス分析計100によってサンプルガスG中に含まれるNOガス、NOガスの2成分のガス濃度を測定する方法について説明する。NOガス、NOガスの2成分のガス濃度を計測する場合は、上記の(a)、(b)、(c)の分析を行い、これらで得た測定値を用いてガス濃度を算出する。
まず、(a)酸化出力時のNOガス吸光用照射光による分析を行うものとして説明する。オゾン発生部42を動作状態としてガス調整部41を酸化出力させた上での測定である。この際に、酸化出力時のNOガス濃度cを求める。
オゾン発生部42は動作状態である。このとき、オゾン発生部42は、大気、計装エア、または酸素ガスなどの原料ガスGに含まれているOガスからオゾンガス(以下、単にOガスという)を生成する。Oガスの発生量は、適宜定めることができるが、少なくともNOガスの測定濃度レンジにおける最大量よりも過剰に供給する。オゾン発生部42からガス混合部43へ、Oガスを充分に含む原料ガスGを供給する。
ガス混合部43においてOガスを充分に含む原料ガスGとサンプルガスGとが混合される。ここで、サンプルガスG中の全てのNOガスと、一部のOガスと、が以下のような化学反応を起こす。
[化1]
NO+O → NO+O ・・・化学反応式(1)
オゾン発生部42から供給するOガス量が、サンプルガスG中のNOガス量に対して過剰であることから、サンプルガスG中のNOガスは、化学反応式(1)にしたがって、全てNOガスに変換される。
さらに、この化学反応式(1)で使用されなかった余剰のOガスは、サンプルガスG中に元より含まれていたNOガスの一部、および、化学反応式(1)にしたがって生成したNOガスの一部、と以下のような化学反応を起こす。
[化2]
2NO+O → N+O ・・・化学反応式(2)
このように、ガス混合部43において、サンプルガスG中のNOガスは全てNOガスに変換される。さらに、サンプルガスG中のNOガスの一部、および、化学反応式(1)によって生成したNOガスの一部はNガスに変換される。したがって、NOガスのガス量は、サンプルガスG中のNOより生成したNOガスのガス量と、サンプルガスG中のNOガスのガス量との和から、さらにNガスのガス量の2倍を減じたものとなっている。これは化学反応式(2)により、反応後のNガス量がNOガスのガス量の半分になるためである。さらに余剰のOガスが一部残留している。
このようにガス調整部41は、サンプルガスGに含まれるNOガスをOガスにより酸化して全てNOガスに反応させた測定対象ガスとして出力する酸化出力を行う。これらのようなNOガス、Nガス、余剰のOガス、余剰の原料ガスGおよび余剰のサンプルガスGを含む測定対象ガスがガス流通セル21へ導入される。
続いて、酸化出力時におけるガス分析計100のNOガス濃度cの算出について説明する。NOガス濃度測定時ではNOガス吸光用発光部11のみ発光する。NOガス吸光用発光部11からのNOガス吸光用照射光は、部分反射部13によって既知の一定の反射率によって反射され、基準光受光部32に入射する。したがって基準光受光部32の信号から出力強度Pを求めることができる
また、部分反射部13を透過して光透過窓23を経てガス流通セル21内の検出空間25に入射したNOガス吸光用照射光は、検出空間25を伝播しながら、NOガスによって吸光される。このような吸光されたNOガス吸光用照射光が、光透過窓24を透過し、透過光受光部31に入射する。したがって、透過光受光部31の信号から出力強度Pを求めることができる。
なお、このように受光素子として透過光受光部31および基準光受光部32を用いることにより、単に濃度を測定できるだけでなく、NOガス吸光用発光部11の出力がさまざまな要因で変動しても、2個の受光信号の比を算出することにより濃度測定の誤差を低減できるという効果がある。
透過光受光部31、基準光受光部32からの出力信号は、信号処理・駆動制御部61に伝送される。信号処理・駆動制御部61は、上記の数式1に基づいて、ガス流通セル21の検出空間25内におけるNOガス濃度を算出する。なお、Oガスを生成するための原料ガスGがガス混合部43において混合されているため、NOガス濃度は原料ガスGとサンプルガスGの流量混合比に応じて希釈されている。そこで、ガス混合部43での流量混合比を乗じることにより、サンプルガスGに含まれているNOガス濃度cを算出する。
次に、ガス分析計100による反応後に残留するOガス濃度cの算出について説明する。これは(b)酸化出力時のOガス吸光用照射光による分析である。酸化出力時では、上記のようなNOガス、Nガス、余剰のOガス、余剰の原料ガスGおよび余剰のサンプルガスGを含む測定対象ガスがガス流通セル21へ導入される。
ガス濃度測定時ではOガス吸光用発光部12のみ発光する。Oガス吸光用発光部12からのOガス吸光用照射光は、部分反射部13によって既知の一定の反射率によって反射され、基準光受光部32に入射する。したがって基準光受光部32の信号から出力強度Pを求めることができる。
また、部分反射部13を透過して光透過窓23を経てガス流通セル21内の検出空間25に入射したOガス吸光用照射光は、検出空間25を伝播しながら、OガスおよびNOガスによって吸光される。このような吸光されたOガス吸光用照射光が、光透過窓24を透過し、透過光受光部31に入射する。したがって、透過光受光部31の信号から出力強度Pを求めることができる。ただし、この出力強度PはNOガスによる吸光も含んでいる。
なお、このように受光素子として透過光受光部31および基準光受光部32を用いることにより、単に濃度を測定できるだけでなく、Oガス吸光用発光部12の出力がさまざまな要因で変動しても、2個の受光信号の比を算出することにより濃度測定の誤差を低減できるという効果がある。
透過光受光部31、基準光受光部32からの出力信号は、信号処理・駆動制御部61に伝送される。信号処理・駆動制御部61では出力強度P、Pを算出し、数式1に基づいて、Oガス濃度+NOガス濃度を算出し、さらにガス混合部43での流量混合比を乗じることにより、サンプルガスGに含まれているOガス濃度c+NOガス濃度cを算出する。
続いて、オゾン発生部42を不動作状態としてガス調整部41を通常出力させた上での測定である。この際に、サンプルガスGに含まれるNOガス濃度cを求める。これは上記の(c)通常出力時のNOガス吸光用照射光による分析である。
オゾン発生部42は不動作状態である。このとき、前述のように原料ガスGがオゾン発生部42をそのまま通過し、ガス混合部43においてサンプルガスGと混合される。Oガスが存在しないため化学反応が起きることはなく、無反応の原料ガスGとサンプルガスGとがそのままガス混合部43から流出する。ガス調整部41は無反応のサンプルガスGと原料ガスGとを測定対象ガスとして出力するという通常出力を行う。
このようにOガスが存在しないために、ガス混合部43で化学反応式(1)および化学反応式(2)で示される化学反応式は起きない。
この結果、ガス流通セル21に流通するサンプルガスGに含まれるガスの状態は、サンプルガスGに含まれていたNOガス、NOガスが全てそのままの状態となっている。また、原料ガスがガス混合部43において混合されているため、NOガス、NOガスの各濃度は原料ガスGとサンプルガスGの流量混合比に応じて希釈されている。このような原料ガスGとサンプルガスGとがガス流通セル21へ導入される。
そしてガス濃度の検出自体は先に説明したオゾン発生部42の動作時(酸化出力時)と同様にして求められる。このようにしてNOガス濃度cが算出される。
次に、オゾン発生部42の動作時で酸化出力時のガス濃度と、不動作時で通常出力時のガス濃度と、の組み合わせにより、サンプルガスG中のNOガス濃度cを算出する。
先に説明したように、
(a)酸化出力時のNOガス吸光用照射光による分析で算出されたNOガス濃度c
(b)酸化出力時のOガス吸光用照射光による分析で算出されたOガス濃度c+NOガス濃度c
(c)通常出力時のNOガス吸光用照射光による分析で算出されたNOガス濃度c
が測定されている。ここで、NOガス濃度cが判別しているため、Oガス濃度cも判別している。
ここで、酸化出力状態のNOガス濃度cは、測定対象ガスのうちで、サンプルガスGに含まれていた元のNOガス濃度c及び元のNOガス濃度cの和から、Nガス濃度の2倍を減じた濃度である。Nの生成には、2個のNOが必要なためである。換言すれば、Nガス濃度は元のNOガス濃度c及び元のNOガス濃度cの和から、NOガス濃度cを減じた濃度の1/2である。なお、オゾン発生部42により供給されるOガス濃度は、オゾン発生部42が内蔵するオゾン計等により予め知ることができ、その値をcとする。
ここで、c、c、c、c、cの関係は、次式のようになる。
[数2]
反応で消費されたOガス濃度
=供給されるOガス濃度−測定されたOガス濃度
=c−c
ここで反応により消費されるOガスは、NOガスからNOガスへの反応に用いられ、さらにNOガスからNガスへの反応に用いられる。従って、次式のようになる。
[数3]
反応で消費されたOガス濃度
=測定対象ガス中のNOガス濃度+測定対象ガス中のNガス濃度
=c+(c+c−c)/2
この二式は等しいため以下の式のようになる。
[数4]
−c=c+(c+c−c)/2
したがって、NOガス濃度cは次式のようになる。
[数5]
={2(c−c)−(c−c)}/3
上記(a)によりcが、上記(b)によりcが、上記(c)によりcが、それぞれ測定により算出される。また、cは予め知り得ている。
これにより、NOガス濃度cを算出することができる。
このようにして、NOガス濃度c、NOガス濃度cを測定することができる。
これらの測定方法を組み合わせることにより、NOガス、NOのガス濃度を測定することができる。
また、ガス濃度の校正のために、ゼロガスGZEROまたはスパンガスGSPANを用いることができる。ゼロガスGZEROは、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12が吸光を示さないガス、例えば窒素ガス(Nガス)である。スパンガスGSPANは、所望の測定レンジの最大濃度値で校正されたガスで、例えばNOガス、NOガスが用いられる。
サンプルガスGの供給を止め、その後にゼロガスGZEROの供給を行ってゼロガスGZERO流通時の受光信号を測定して校正し、または、スパンガスGSPANの供給を行ってスパンガスGSPAN流通時の吸光された受光信号を測定して校正を行うことができる。この校正は随時実施できるが、構成部品の経年変化によってガス濃度指示値が変動することが想定される場合に行われ、正確な値を指示させる。
ガス分析計100はこのようなものである。
続いて他の第2形態について説明する。本形態ではガス分析計としての構成は図1を用いて説明した先の第1形態と同じであるが分析対象が相違している。先の第1形態ではNOガス濃度c、NOガス濃度cを算出したが、以上の測定と同時にSOガス濃度cの測定を併せて行う。本形態では、サンプルガスがNOガス、NOガス、SOガスを含み、これらのNOガス濃度c、NOガス濃度c、SOガス濃度cを測定するものである。
SOガスの紫外線吸収スペクトルは、図2に示すように270nm〜310nm付近であり、Oガスの紫外線吸収スペクトルと重なっている。Oガス吸光用発光部12の中心波長を280nm付近とすることにより、SOガスの吸収信号を得ることが可能となる。
このような測定は、オゾン発生部42を動作状態としてガス調整部41を酸化出力としたときと、オゾン発生部42を不動作状態としてガス調整部41を通常出力としたときと、でそれぞれ行われる。したがって、このようなガス分析計100は、
(a)酸化出力時のNOガス吸光用照射光による分析、
(b)酸化出力時のOガス吸光用照射光による分析、
(c)通常出力時のNOガス吸光用照射光による分析、
(d)通常出力時のOガス吸光用照射光による分析、
という4種類の分析が可能であり、(a)、(b)、(c)、(d)の全ての分析を行い、これらで得た測定値を用いてガス濃度を算出する。
次に、このガス分析計100によってサンプルガスG中に含まれるNOガス、NOガスおよびSOガスの3成分のガス濃度を測定する方法について説明する。
まず、(a)酸化出力時のNOガス吸光用照射光による分析を行うものとして説明する。オゾン発生部42を動作状態としてガス調整部41を酸化出力させた上での測定である。この際に、酸化出力時のNOガス濃度cを求める。
オゾン発生部42は動作状態である。このときは上記のようにガス調整部41は、サンプルガスGに含まれるNOガスをOガスにより酸化して全てNOガスに反応させた測定対象ガスとして出力する酸化出力を行う。なお、SOガスとOガスとは化学反応を起こさない。これらのようなSOガス、NOガス、Nガス、余剰のOガス、余剰の原料ガスGおよび余剰のサンプルガスGを含む測定対象ガスがガス流通セル21へ導入される。
続いて、酸化出力時におけるガス分析計100のNOガス濃度cの算出について説明する。NOガス濃度測定時ではNOガス吸光用発光部11のみ発光する。NOガス吸光用発光部11からのNOガス吸光用照射光は、部分反射部13によって既知の一定の反射率によって反射され、基準光受光部32に入射する。したがって基準光受光部32の信号から出力強度Pを求めることができる。
また、部分反射部13を透過して光透過窓23を経てガス流通セル21内の検出空間25に入射したNOガス吸光用照射光は、検出空間25を伝播しながら、NOガスによって吸光される。このような吸光されたNOガス吸光用照射光が、光透過窓24を透過し、透過光受光部31に入射する。したがって、透過光受光部31の信号から出力強度Pを求めることができる。
透過光受光部31、基準光受光部32からの出力信号は、信号処理・駆動制御部61に伝送される。信号処理・駆動制御部61は、上記の数式1に基づいて、ガス流通セル21の検出空間25内におけるNOガス濃度を算出する。なお、Oガスを生成するための原料ガスGがガス混合部43において混合されているため、NOガス濃度は原料ガスGとサンプルガスGの流量混合比に応じて希釈されている。そこで、ガス混合部43での流量混合比を乗じることにより、サンプルガスGに含まれているNOガス濃度cを算出する。
次に、ガス分析計100による反応後に残留するOガス濃度cおよびSOガス濃度cの算出について説明する。これは(b)酸化出力時のOガス吸光用照射光による分析である。酸化出力時では、上記のようなSOガス、NOガス、Nガス、余剰のOガス、余剰の原料ガスGおよび余剰のサンプルガスGを含む測定対象ガスがガス流通セル21へ導入される。なお、SOガスは酸化出力時でも無反応でそのままである。
ガス濃度測定時ではOガス吸光用発光部12のみ発光する。Oガス吸光用発光部12からのOガス吸光用照射光は、部分反射部13によって既知の一定の反射率によって反射され、基準光受光部32に入射する。したがって基準光受光部32の信号から出力強度Pを求めることができる。
また、部分反射部13を透過して光透過窓23を経てガス流通セル21内の検出空間25に入射したOガス吸光用照射光は、検出空間25を伝播しながら、SOガス、OガスおよびNOガスによって吸光される。このような吸光されたOガス吸光用照射光が、光透過窓24を透過し、透過光受光部31に入射する。したがって、透過光受光部31の信号から出力強度Pを求めることができる。当然に出力強度PはSOガス、OガスおよびNOガスによる吸光を含んでいる。
透過光受光部31、基準光受光部32からの出力信号は、信号処理・駆動制御部61に伝送される。信号処理・駆動制御部61では出力強度P、Pを算出し、数式1に基づいて、Oガス濃度+SOガス濃度+NOガス濃度を算出し、さらにガス混合部43での流量混合比を乗じることにより、サンプルガスGに含まれているOガス濃度c+SOガス濃度c+NOガス濃度cを算出する。
続いて、オゾン発生部42を不動作状態としてガス調整部41を通常出力させた上での測定である。この際に、サンプルガスGに含まれるNOガス濃度cを求める。これは上記の(c)通常出力時のNOガス吸光用照射光による分析である。
オゾン発生部42は不動作状態である。このときガス流通セル21に流通するサンプルガスGに含まれるガスの状態は、サンプルガスGに含まれていたNOガス、NOガス、SOガスが全てそのままの状態となっている。また、原料ガスGがガス混合部43において混合されているため、NOガス、NOガス、SOガスの各濃度は原料ガスGとサンプルガスGの流量混合比に応じて希釈されている。このような原料ガスGとサンプルガスGとがガス流通セル21へ導入される。
そして、ガス濃度の検出自体は先に説明したオゾン発生部42の動作時(酸化出力時)と同様にして求められるものであり、NOガス濃度が算出される。さらにガス混合部43での流量混合比を乗じることにより、サンプルガスGに含まれているNOガス濃度cを算出する。
続いて、オゾン発生部42を不動作状態としてガス調整部41を通常出力させた上での測定である。この際に、サンプルガスGに含まれるSOガス濃度c+NOガス濃度cを求める。これは上記の(d)通常出力時のOガス吸光用照射光による分析である。
オゾン発生部42は不動作状態である。このときガス流通セル21に流通するサンプルガスGに含まれるガスの状態は、サンプルガスGに含まれていたNOガス、NOガス、SOガスが全てそのままの状態となっている。また、原料ガスGがガス混合部43において混合されているため、NOガス、NOガス、SOガスの各濃度は原料ガスGとサンプルガスGの流量混合比に応じて希釈されている。このような原料ガスGとサンプルガスGとがガス流通セル21へ導入される。
そして、ガス濃度の検出自体は先の説明と同様にして求められるものであり、SOガス濃度+NOガス濃度が算出される。さらにガス混合部43での流量混合比を乗じることにより、サンプルガスGに含まれているSOガス濃度c+NOガス濃度cを算出する。
次に、オゾン発生部42の動作時で酸化出力時のガス濃度と、不動作時で通常出力時のガス濃度と、の組み合わせにより、サンプルガスG中のNOガス濃度cを算出する。
先に説明したように、
(a)酸化出力時のNOガス吸光用照射光による分析で算出されたNOガス濃度c
(b)酸化出力時のOガス吸光用照射光による分析で算出されたOガス濃度c+NOガス濃度c+SOガス濃度c
(c)通常出力時のNOガス吸光用照射光による分析で算出されたNOガス濃度c
(d)通常出力時のNOガス吸光用照射光による分析で算出されたNOガス濃度c+SOガス濃度c
が測定されている。
ここで、通常出力時のNOガス濃度cが判別しているため、SOガス濃度cが判別している。また、酸化出力時のNOガス濃度cが判別しているため、Oガス濃度cが判別している。また、NOガス濃度cも上記した[数5]で表される。
このようにして、NOガス濃度c、NOガス濃度c、SOガス濃度cを測定することができる。
これらの測定方法を組み合わせることにより、NOガス、NOガス、SOガスのガス濃度を測定することができる。
また、ガス濃度の校正のために、ゼロガスGZEROまたはスパンガスGSPANを用いることができる。ゼロガスGZEROは、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12が吸光を示さないガス、例えば窒素ガスである。スパンガスGSPANは、所望の測定レンジの最大濃度値で校正されたガスで、例えばNO、NO、SOガスが用いられる。
サンプルガスGの供給を止め、その後にゼロガスGZEROの供給を行ってゼロガスGZERO流通時の受光信号を測定して校正し、または、スパンガスGSPANの供給を行ってスパンガスGSPAN流通時の吸光された受光信号を測定して校正を行うことができる。この校正は随時実施できるが、構成部品の経年変化によってガス濃度指示値が変動することが想定される場合に行われ、正確な値を指示させる。
ガス分析計100はこのようなものである。
従って、装置構成を変更することなく、SO濃度測定機能を付加することが可能である。ガス分析計100はこのようにして分析を行う。
本発明によれば、簡易な構成で、NOガス、NOガス、SOガスのガス濃度を精度よく測定することができる。
続いて第3の形態について図3を参照しつつ説明する。ガス分析計200は、図3で示すように、NOガス吸光用発光部11、Oガス吸光用発光部12、部分反射部13、ガス流通セル21、透過光受光部31、基準光受光部32、ガス調整部41、ガス吸引部51、信号処理・駆動制御部61、補正部71を備える。
図1を用いて説明した上記の第1、第2の形態と比較すると、特に補正部71が追加された点が相違する。ここでは補正部71およびその動作について重点的に説明するとともに他の構成については同じ番号を付すとともに重複する説明を省略する。
補正部71は、基準光受光部32、信号処理・駆動制御部61、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12と接続され、特に基準光受光部32からの信号に基づいてNOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12を駆動させる電流を補正する機能を有する。
基準光受光部32がNOガス吸光用発光部11からのNOガス吸光用照射光による基準光を受光してその強度信号を出力する。補正部71は、強度信号に基づき、出力強度が一定になるように発光ダイオード駆動電流である駆動信号を補正した上で出力する。
同様に、基準光受光部32がOガス吸光用発光部12からのOガス吸光用照射光による基準光を受光してその強度信号を出力する。補正部71は、強度信号に基づき、出力強度が一定になるように発光ダイオード駆動電流である駆動信号を補正した上で出力する。
このような補正部71を追加した構成とすることで、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12から出力される照射光の変動が少なくなっており、検出精度を向上させることができる。
続いて、上記の第1、第2、第3形態をそれぞれ改良する第4形態について図を参照しつつ説明する。図4では、先に説明した第1、第2、第3形態のガス分析計の構成に加え、さらに、NOガス吸光用発光部11の光軸上にレンズ14を備え、また、Oガス吸光用発光部12の光軸上にレンズ15を備えたものである。
一般に、発光ダイオードからの発光は指向性が弱く拡散する。そのため、光透過窓23を通じてガス流通セル21の検出空間25内に入射する光の割合が低下するという問題がある。そこで、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12から拡散しつつ照射される照射光の指向性を、レンズ14、レンズ15により鋭く高めている。これにより、光透過窓23を通じてガス流通セル21の検出空間25内に入射する光の割合を増やしている。その結果、信号強度を増加させ、ひいてはガス濃度測定の精度や安定性を改善する効果がある。
なお、NOガス吸光用発光部11とレンズ14とがモジュール化により一体に構成され、また、Oガス吸光用発光部12とレンズ15とがモジュール化により一体に構成されていてもよい。
続いて、上記の第1、第2、第3形態を改良する第5形態について図を参照しつつ説明する。図5に示すように、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12に代えて発光部16が配置されている。この発光部16は、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12を近接させて一体化した発光ダイオードアレイである。さらに、この発光部16のNOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12の光軸上にレンズ17を配置している。
これにより、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12の光軸が近接するため、指向性を高めるためのレンズ17が1個で良い。また、光軸が近接しているため基準光受光部32への入射効率も向上する。その結果、信号強度を増加させ、ひいてはガス濃度測定の精度や安定性を改善する効果がある。
続いて、上記の第1、第2、第3、第4、第5形態をそれぞれ改良する第6形態について図を参照しつつ説明する。図6では、先に説明した第1、第2、第3、第4、第5形態のガス分析計の構成に加え、さらに、光透過窓24と透過光受光部31の間にレンズ18を配置したものである。レンズ18により、光透過窓24を透過してきたNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を集光し、効率よく透過光受光部31に入射させる。その結果、信号強度を増加させ、ひいてはガス濃度測定の精度や安定性を改善する効果がある。
なお、光透過窓24とレンズ18とがモジュール化により一体に構成されていてもよい。さらには、光透過窓24自体を、光透過性があり、集光効果がある凸面形状のレンズ18とし、このレンズ18を管22に固着してガス流通セル21を構成してもよい。
続いて、上記の第1、第2、第3形態を改良する第6形態について図7を参照しつつ説明する。これは、ガス流通セル21の光透過窓24を反射部28に置き換え、また、透過光受光部31を部分反射部13で復路光が反射する位置に配置したものである。
この構成においては、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12から照射される照射光である往路光が光透過窓23を透過し、管22の検出空間25内を伝播し、反射部28において反射され、復路光となる。反射された復路光は管22の検出空間25内を反対向きに伝播し、光透過窓23から出射し、部分反射部13で反射して、透過光受光部31に入射する。
この構成によれば、図1、図3の第1、第2、第3形態と比較して、ガスによる吸光のある光路長が2倍に伸びるため、吸光信号の向上、ガス濃度測定の精度や安定性を改善する効果が期待できる。
続いて、上記の第1、第2、第3形態を改良する第7形態について図8を参照しつつ説明する。これは、NOガス吸光用発光部11、Oガス吸光用発光部12および透過光受光部31を近接させつつモジュール化により一体化した発受光部19を備えたものである。さらに、ガス流通セル21の光透過窓24を反射部28に置き換え、また、透過光受光部31を部分反射部13で復路光が透過する位置に配置したものである。
これによれば、レンズ17はNOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12からの照射光の指向性を高める機能と、透過光受光部31に入射する照射光を集光する機能を兼ね備えることとなる。また、ガスによる吸光のある光路長が2倍に伸びるため、吸光信号の向上、ガス濃度測定の精度や安定性を改善する効果が期待できる。
続いて、上記の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7形態を改良する第8形態について図を参照しつつ説明する。図9は発光ダイオードのデューティー比−許容電流特性図である。本形態は先に説明した第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7形態のガス分析計の測定精度をさらに向上させるものである。
まず原理について説明する。図9に示すように、発光ダイオードの許容電流は、一般にデューティー比を小さくして出力期間が短いほど、電流値を大きく確保できるという特徴がある。そこで、NOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12の駆動電流を、図10に示すように大きいデューティー比から、図11に示すように小さいデューティー比(出力期間が停止期間よりも短い)とする。この際、図11に示すように出力時間は短くなるが駆動電流値を大きくすることができる。したがって、照射光の出力強度を高めて信号レベルを高く確保でき、相対的にノイズに対する信号レベルが高くなり、安定的なガス濃度値を算出することができる。
さらに、発光ダイオードであるNOガス吸光用発光部11およびOガス吸光用発光部12の発光時間を短くすることができるため、熱等による劣化を抑制し、連続発光と比較して寿命を長く保つことが可能となる。
このような本発明のガス分析計は、一酸化窒素ガス(NOガス)および二酸化窒素ガス(NO)の2成分、または、一酸化窒素ガス(NOガス)、二酸化窒素ガス(NO)および二酸化硫黄ガス(SO)の3成分を測定する分析に良好であり、例えば、ボイラ、ゴミ焼却等の燃焼排ガス測定用として最適である。その他、鉄鋼用ガス分析[高炉、転炉、熱処理炉、焼結(ペレット設備)、コークス炉]、青果貯蔵及び熟成、生化学(微生物)[発酵]、大気汚染[焼却炉、排煙脱硫・脱硝]、自動車・船等の内燃機関の排ガス(除テスタ)、防災[爆発性ガス検知、有毒ガス検知、新建築材燃焼ガス分析]、植物育成用、化学用分析[石油精製プラント、石油化学プラント、ガス発生プラント]、環境用[着地濃度、トンネル内濃度、駐車場、ビル管理]、理化学各種実験用などの分析計としても有用である。
100、200:ガス分析計
11:NOガス吸光用発光部
12:Oガス吸光用発光部
13:部分反射部
14:レンズ
15:レンズ
16:発光部
17:レンズ
18:レンズ
19:受発光部
21:ガス流通セル
22:管
23、24:光透過窓
25:検出空間
26:ガス流入口
27:ガス流出口
28:反射部
31:透過光受光部
32:基準光受光部
41:ガス調整部
42:オゾン発生部
43:ガス混合部
51:ガス吸引部
61:信号処理・駆動制御部
71:補正部

Claims (9)

  1. サンプルガスに含まれる一酸化窒素ガス(NOガス)および二酸化窒素ガス(NOガス)の2成分のガス濃度を測定するガス分析計であって、
    サンプルガスに含まれる一酸化窒素ガス(NOガス)をオゾンの酸化により全て二酸化窒素ガス(NOガス)に反応させ、さらに二酸化窒素ガス(NOガス)の一部をオゾンの酸化により五酸化二窒素ガス(Nガス)に反応させた測定対象ガスとして出力する酸化出力と、サンプルガスを無反応のまま測定対象ガスとして出力する通常出力と、を行うガス調整部と、
    二酸化窒素ガス(NOガス)が吸光する紫外領域から可視領域までの波長のNOガス吸光用照射光を照射するNOガス吸光用発光部と、
    オゾンガス(Oガス)および二酸化窒素ガス(NOガス)が吸光する紫外領域の波長のOガス吸光用照射光を照射するOガス吸光用発光部と、
    NOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光の一部を反射し、残りを透過する部分反射部と、
    ガス調整部からの測定対象ガスが流通する検出空間と、部分反射部を透過したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を検出空間へ入射させる光透過窓と、を有するガス流通セルと、
    光透過窓を透過しガス流通セル内を伝播したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を受光する透過光受光部と、
    部分反射部で反射したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を受光する基準光受光部と、
    ガス調整部、NOガス吸光用発光部、Oガス吸光用発光部、透過光受光部および基準光受光部と接続される信号処理・駆動制御部と、
    を備え、
    この信号処理・駆動制御部は、
    ガス調整部を酸化出力状態に制御してNOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、二酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出し、
    ガス調整部を酸化出力状態に制御してOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、オゾンガス(Oガス)のガス濃度cを算出し、
    ガス調整部を通常出力状態に制御してNOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、二酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出し、
    供給されるオゾンガス(Oガス)のガス濃度cから、測定されたオゾンガス(Oガス)のガス濃度cを、減じて算出された反応消費時のガス濃度が、測定対象ガス中の一酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cに五酸化二窒素ガス(Nガス)のガス濃度(c+c−c)/2を加えたガス濃度に等しいことに基づいて、算出されたc、c、c、c、から一酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出することを特徴とするガス分析計。
  2. サンプルガスに含まれる一酸化窒素ガス(NOガス)、二酸化窒素ガス(NO)および二酸化硫黄ガス(SOガス)の3成分のガス濃度を測定するガス分析計であって、
    サンプルガスに含まれる一酸化窒素ガス(NOガス)をオゾンの酸化により全て二酸化窒素ガス(NOガス)に反応させ、さらに二酸化窒素ガス(NOガス)の一部をオゾンの酸化により五酸化二窒素ガス(Nガス)に反応させた測定対象ガスとして出力する酸化出力と、サンプルガスを無反応のまま測定対象ガスとして出力する通常出力と、を行うガス調整部と、
    二酸化窒素ガス(NOガス)が吸光する紫外領域から可視領域までの波長のNOガス吸光用照射光を照射するNOガス吸光用発光部と、
    オゾンガス(Oガス)、二酸化硫黄ガス(SOガス)および二酸化窒素ガス(NOガス)が吸光する紫外領域の波長のOガス吸光用照射光を照射するOガス吸光用発光部と、
    NOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光の一部を反射し、残りを透過する部分反射部と、
    ガス調整部からの測定対象ガスが流通する検出空間と、部分反射部を透過したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を検出空間へ入射させる光透過窓と、を有するガス流通セルと、
    光透過窓を透過しガス流通セル内を伝播したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を受光する透過光受光部と、
    部分反射部で反射したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を受光する基準光受光部と、
    ガス調整部、NOガス吸光用発光部、Oガス吸光用発光部、透過光受光部および基準光受光部と接続される信号処理・駆動制御部と、
    を備え、
    この信号処理・駆動制御部は、
    ガス調整部を酸化出力状態に制御してNOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、二酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出し、
    ガス調整部を酸化出力状態に制御してOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、オゾンガス(Oガス)のガス濃度cおよび二酸化硫黄ガス(SOガス)のガス濃度cを算出し、
    ガス調整部を通常出力状態に制御してNOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、二酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出し、
    ガス調整部を通常出力状態に制御してOガス吸光用照射光を発光したときの透過光受光部および基準光受光部からの信号を用いて、二酸化硫黄ガス(SOガス)のガス濃度cを算出し、
    供給されるオゾンガス(Oガス)のガス濃度cから、測定されたオゾンガス(Oガス)のガス濃度cを、減じて算出された反応消費時のガス濃度が、測定対象ガス中の一酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cに五酸化二窒素ガス(Nガス)のガス濃度(c+c−c)/2を加えたガス濃度に等しいことに基づいて、算出されたc、c、c、c、から一酸化窒素ガス(NOガス)のガス濃度cを算出することを特徴とするガス分析計。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガス分析計において、
    前記基準光受光部、前記NOガス吸光用発光部および前記Oガス吸光用発光部と接続される補正部を有し、
    前記基準光受光部は、部分反射部により一部反射したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を受光して検出信号を補正部へ出力し、
    補正部は、この検出信号に基づいて変動を抑止するような駆動電流を前記NOガス吸光用発光部および前記Oガス吸光用発光部へ出力することを特徴とするガス分析計。
  4. 請求項1または請求項2に記載のガス分析計において、
    前記NOガス吸光用発光部からのNOガス吸光用照射光を集光して前記ガス流通セルへ入射させるレンズおよび前記Oガス吸光用発光部からのOガス吸光用照射光を集光して前記ガス流通セルへ入射させるレンズを備えることを特徴とするガス分析計。
  5. 請求項1または請求項2に記載のガス分析計において、
    前記NOガス吸光用発光部および前記Oガス吸光用発光部を隣接させて一体収容した発光部と、
    前記NOガス吸光用発光部からのNOガス吸光用照射光および前記Oガス吸光用発光部からのOガス吸光用照射光を集光して前記ガス流通セルへ入射させるレンズと、
    を備えることを特徴とするガス分析計。
  6. 請求項1または請求項2に記載のガス分析計において、
    前記ガス流通セルを透過した後のNOガス吸光用照射光および前記ガス流通セルを透過した後のOガス吸光用照射光を集光するレンズを備えることを特徴とするガス分析計。
  7. 請求項1または請求項2に記載のガス分析計において、
    前記ガス流通セルは一方に光透過窓を、また、他方に反射部を備え、光透過窓を透過してNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を反射部で反射させた後に光透過窓を通過するようにして検出空間内を往復させ、前記部分反射部で反射させたNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を前記透過光受光部が検出することを特徴とするガス分析計。
  8. 請求項1または請求項2に記載のガス分析計において、
    前記NOガス吸光用発光部、前記Oガス吸光用発光部および前記透過光受光部を隣接させて一体収容した発受光部を更に備え、
    前記ガス流通セルは一方に光透過窓を、また、他方に反射部を有するようになされており、
    光透過窓を透過して発受光部から発せられたNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を反射部で反射させた後に光透過窓を通過するようにして検出空間内を往復させ、前記部分反射部を透過したNOガス吸光用照射光およびOガス吸光用照射光を発受光部の前記透過光受光部が検出することを特徴とするガス分析計。
  9. 請求項1または請求項2に記載のガス分析計において、
    前記信号処理・駆動制御部は、前記NOガス吸光用発光部および前記Oガス吸光用発光部の出力と停止とを交互に行うパルスであって停止より出力が短くなるようなデューティー比の駆動電流とすることを特徴とするガス分析計。
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