JPWO2015163291A1 - セルロース溶解液の製造方法 - Google Patents

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Abstract

セルロースをイオン液体に均質に溶解することができ、工業的に紡糸性の良いセルロース溶解液を得ることができるセルロース溶解液の製造方法及び、それに用いるセルロース分解液を提供する。セルロース溶解液の製造方法は、イオン液体に体積平均粒子径20μm以上150μm以下のセルロースを分散してセルロース分散液を調製する分散工程と、前記セルロース分散液を加熱することにより、前記セルロースを前記イオン液体に溶解させてセルロース溶解液を得る溶解工程とを備える。

Description

本発明は、再生セルロース繊維の紡糸に用いるセルロース溶解液、特に、セルロースをイオン液体に溶解して、再生セルロース繊維の紡糸に適したセルロース溶解液を製造する方法及び、該セルロース溶解液の作製に用いるセルロース分散液に関する。
セルロースは自然界に最も多量に存在する有機化合物であり、全植物質の1/3を占めるとも言われている。非石油系の天然素材であるセルロースを原料とする再生セルロース繊維は、地球上に存在する最も豊富なバイオマスであるセルロースを利用するというだけではなく、廃棄の際に環境に対する負荷が小さいという利点がある。
ところが、セルロースは、水系、有機系に関わらず、溶媒に対する溶解性が極めて乏しいので、現在、工業的に生産されているレーヨン繊維、キュプラ繊維、リヨセル繊維等の再生セルロース繊維のように、限られた方法により溶解、再生されているにすぎない。
しかも、前記再生セルロース繊維の製造方法は、いずれも毒性の強い溶媒、あるいは、爆発等の危険性の高い溶媒を用いている等の危険性がある。そこで、安全性及び生産性が高く、かつ紡糸性の良い再生セルロース繊維の製造方法の開発が望まれる。
一方、近年になって、セルロースがイオン液体に溶解することが報告されている(特許文献1、非特許文献1)。例えば、再生セルロース繊維を安全性及び生産性高く製造する方法として、セルロースをイオン液体に溶解し、得られた溶解液を用いて再生セルロース繊維を紡糸する方法が開示されている(例えば、特許文献2、3)。
特表2005−506401号公報 特開2009−203467号公報 特開2012−21048号公報
Swatloski, R.P., et al.,J.Am.Chem.Soc.2002年, Vol.124(18), pp.4974-4975
しかしながら、前記従来の溶解方法によって、イオン液体にセルロースを溶解する場合、セルロースの未溶解物からなる凝集塊及びゲル塊が生じやすく、得られる繊維の紡糸性や機械的特性を低下させるという問題がある。これらの塊は、一度生じてしまうと、さらに加熱やせん断等の追加の処理を行う必要があり、またそのような処理を加えても完全に溶解させることは難しい上に、セルロースの分子量の低下を引き起こす。
また、この凝集塊及びゲル塊は、ろ過しても完全に除去することはできず、紡糸時に糸切れが多発する等の問題の原因になる。また、糸切れが生じなくても、これらの塊は、紡糸して得られた繊維において、引張強度や弾性率にも影響を及ぼし、欠陥の原因となる。
そこで、本発明は、セルロースをイオン液体に均質に溶解することができ、工業的に紡糸性の良いセルロース溶解液を得ることができるセルロース溶解液の製造方法及び、それに用いるセルロース分解液を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、再生セルロース繊維を紡糸するために用いられるセルロース溶解液の製造方法であって、イオン液体に体積平均粒子径20μm以上150μm以下のセルロースを分散して、セルロース分散液を調製する分散工程と、前記セルロース分散液を加熱することにより、前記セルロースを前記イオン液体に溶解させてセルロース溶解液を得る溶解工程とを備えることを特徴とする。
本発明の製造方法では、まず前記分散工程で、イオン液体にセルロースを分散させて、セルロース分散液を調製する。
このとき、前記セルロースは、体積平均粒子径が20μm未満であると粒子同士が凝集し、凝集塊を形成するため、均質なセルロース分散液を得ることができない。また、前記セルロースは、体積平均粒子径が150μmより大きいと、粒子の中心部まで十分にイオン液体が浸透せず、ゲル塊を形成するため均質なセルロース分散液を得ることができない。そこで、前記セルロースは、均質なセルロース分散液を得るために、体積平均粒子径が20μm以上150μm以下であることが必要であり、20μm以上50μm以下であることが好ましい。
本発明の製造方法では、次に前記溶解工程で、前記セルロース分散液を加熱することにより、前記セルロースを前記イオン液体に溶解させてセルロース溶解液を得る。
本発明の製造方法によれば、上述のようにすることにより、セルロースをイオン液体に均質に溶解することができ、工業的に紡糸性の良いセルロース溶解液を得ることができる。
本発明の製造方法において、前記イオン液体としては、例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテートを用いることができる。
また、本発明の製造方法では、前記分散工程において用いるイオン液体の粘度が、10,000mPa・s以下であることが好ましく、セルロースを前記イオン液体に容易に分散させることができる。セルロースを前記イオン液体に容易に分散させるために、イオン液体の粘度は、より好ましくは6,000mPa・s以下であり、さらに好ましくは1,000mPa・s以下であり、最も好ましくは500mPa・s以下である。
イオン液体の粘度は、温度制御や、イオン液体にプロトン性溶媒を添加することによって調整することが可能である。
そこで、前記分散工程において用いるイオン液体の液温は、−30℃以上25℃以下であることが好ましい。イオン液体の液温を前記範囲とすることにより、セルロースが凝集塊を形成するのを防止することができ、イオン液体の粘度がセルロースの分散を妨げるほど高くなることを防止することができる。
また、前記分散工程において用いるイオン液体は、2.0wt%以上7.0wt%以下のプロトン性溶媒を含んでいることが好ましい。前記イオン液体はプロトン性溶媒を前記範囲で含有することにより低温でも粘度が高くなることがないため、セルロース粒子の分散速度を速くすることができ、分散性も良い分散液を調製することができる。低温において前記イオン液体の粘度が高くなることを防止するために、前記イオン液体は、4.0wt%以上6.0wt%以下のプロトン性溶媒を含んでいることがより好ましく、5.3wt%以上5.7wt%以下のプロトン性溶媒を含んでいることがさらに好ましい。前記プロトン性溶媒としては、例えば水又はエタノールを用いることができる。
また、本発明の製造方法において、前記セルロースとしては、例えばコットンリンターのパルプシートを用いることができる。前記セルロースは、平均重合度が500以上5,000以下であることが好ましく、前記セルロース溶解液を用いて紡糸された再生セルロース繊維に加工に適した引張強度及び弾性率を付与することができる。
本発明のセルロース分散液は、再生セルロース繊維を紡糸するために用いられるセルロース溶解液の作製に用いられるセルロース分散液であって、前記分散工程により調製されることを特徴とする。
また、本発明のセルロース溶解液は、再生セルロース繊維を紡糸するために用いられるセルロース溶解液であって、前記分散工程及び前記溶解工程により得られることを特徴とする。
また、本発明の再生セルロース繊維の紡糸方法は、再生セルロース繊維を紡糸する方法であって、本発明のセルロース溶解液を用いて紡糸することを特徴とする。
さらに、本発明の再生セルロース繊維は、本発明のセルロース溶解液を用いて紡糸することにより得られることを特徴とする。
イオン液体を用いてセルロースを溶解し、紡糸する工程を模式的に示すフローチャート。 イオン液体にセルロース粒子を分散し、加熱溶解後の溶解液の状態を示す写真。 イオン液体にエタノールをプロトン性溶媒として混合し、加熱溶解後の溶解液の状態を示す写真。
本発明者らは、イオン液体を用いて、工業的に生産性良く再生セルロース繊維の紡糸を行うためには、未溶解物の少ない均質なセルロース溶解液を作製する必要があることを見出し、検討を行った。その結果、紡糸性の良い均質なセルロース溶解液を作製するためには、イオン液体にセルロースを分散し、分散液を作製する際に、均一に分散させることが重要であること、そのためにはセルロース粒子径、イオン液体の液温が非常に重要であることを明らかにした。
まず、用いるイオン液体、セルロースについて説明する。
≪イオン液体≫
イオン液体としては、イミダゾリウム系、ピリジニウム系、ピリミジニウム系のイオン液体等を用いることができる。好ましくは、イミダゾリウム系イオン液体である。
イミダゾリウム系のイオン液体は、他のイオン液体よりも比較的融点が低いことから、液体で存在する温度領域が広く、低温でも流動性がある。セルロース粒子の接着を抑制することのできる低温領域でも流動性があることから、セルロース粒子を分散させるのに適しており、均質なセルロース溶解液を得るのに適している。
イミダゾリウム系イオン液体としては、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムホルメイト、1−アリル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジメチルホスフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジエチルホスフェート、1,3−ジメチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムプロピオネート等を挙げることができる。
これらのイオン液体を用いることにより、平均重合度1,000以上の比較的大きな重合度のセルロース原料も容易に溶解することができる。
ここでは、1−エチル−3−イミダゾリウムアセテート(以後、[Emim][Ac]という。)を用いた。また、プロトン性溶媒と混合する場合には、プロトン性溶媒と[Emim][Ac]を所望の割合で予め混合して用いた。ここで、プロトン性溶媒としては、水(イオン交換水や蒸留水など)又はエタノールが通常用いられるが、イオン液体の粘度を調整できるものであれば、他のプロトン性溶媒やプロトン性溶媒の混合液を添加してもよい。他のプロトン性溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール等の低級アルコール、アミン、酸アミド、カルボン酸を挙げることができる。作業の安全性確保やコスト、環境負荷を低減する観点から、プロトン性溶媒は水が好ましい。また、イオン液体は予め所定の液温に調整し、セルロースとの混合時も液温を一定に保った。
本明細書で「イオン液体」とは、水等を含有しないイオン液体又は、水に代表されるプロトン性溶媒を含むイオン液体をいう。なお、水とイオン液体とを含む溶媒を混合溶媒という。
≪セルロース≫
紡糸に用いるセルロース原料としては、基本的にどのようなものでもよく、例えばコットン、コットンリンター、麻、竹、アバカ、バクテリアセルロース等の天然セルロースやそれらを精製した木材パルプ及び非木材パルプ、紙等を用いることができる。レーヨンやキュプラ、リヨセル等の再生セルロース、また、それらからなる紙や衣服を再利用して用いてもよい。セルロース原料のセルロース含有量が高いと、油脂分やリグニン、ヘミセルロース等の夾雑物が少なく、粉砕時の加工性や溶解性、紡糸性を阻害しない。また、セルロース原料の平均重合度は、500以上が好ましく、溶解性から5,000以下が望ましい。この範囲であれば、紡糸された再生セルロース繊維が加工に適した引張強度及び弾性率を有することができる。
ここでは、セルロース純度が高く、均一な粒子を得ることができるものとしてコットンリンターのパルプシートを選択し、以下のようにして、体積平均粒子径を揃えた試料を作製し、セルロースの溶解性、紡糸性の検討を行った。
パルプシートを細かく切断し、粉砕機を用いて粒子状にした。得られた粒子を篩にかけ、体積平均粒子径10μm、24μm、30μm、37μm、50μm、100μm、150μm、及び200μmのセルロース粒子を得た。なお、粉砕方法は、例えば、カッターミル、ボールミル、ジェットミルなど既存の装置を用いた方法によることができる。
≪粒子径測定方法≫
セルロース粒子の体積平均粒子径は以下のようにして測定した。レーザー散乱・回折式粒度分布測定装置(CILAS社製 1064型)を用いて、水に界面活性剤を添加したものを分散媒とした。体積基準による粒度分布を測定し、累計体積率が50%時の粒子径を体積平均粒子径(D50)とした。
≪溶解液の作製方法及び紡糸方法≫
イオン液体にセルロースを溶解し、紡糸する方法について説明する。まず、図1に示すように、イオン液体又は、所定の割合のプロトン性溶媒を含む混合溶媒に、セルロース粒子を、撹拌しながら少量ずつ添加し、セルロース分散液を作製する。セルロース濃度は、紡糸性の観点から1wt%以上が好ましく、分散液および溶解液を撹拌する際の負荷が高くなり過ぎないように30wt%以下が好ましい。
このときイオン液体又は、混合溶媒は、予め−40℃以上30℃以下の所定の温度に調整しておき、所定の温度に保ったまま分散する。
次に、前記セルロース分散液を加熱することにより、セルロースを溶解させて、セルロース溶解液を得る。前記加熱は、マイクロ波加熱等、公知のどのような加熱方法を用いて行ってもよい。加熱温度は、溶解時間の短縮の観点から40℃以上が好ましく、イオン液体の劣化を防止する観点から140℃以下が好ましい。
得られたセルロース溶解液は、液温を60℃、凝固液として水を用い、紡糸を行うことにより、再生セルロース繊維を得ることができる。またセルロース溶解液は、気泡除去のために真空脱泡等の前処理を行うことが好ましい。
≪粒子径の検討≫
セルロース粒子径と分散性との関係について検討した。体積平均粒子径が10μm以上200μm以下のセルロース粒子を用いて、分散性を確認した。
液温5℃の[Emim][Ac]97.0gを300rpmで撹拌しながらセルロース粒子3.0gを少量ずつ添加し、セルロース粒子添加から30秒間攪拌し、セルロース分散液を作製した。また、セルロース分散液を、電子レンジを用いて500Wで10秒間マイクロ波(2.45GHz)により加熱し、15秒間撹拌し、さらに10秒間加熱した後、攪拌しセルロース溶解液を得た。結果を表1に示す。
分散性は作製したセルロース分散液を300rpmで5分間攪拌し、目視によって評価した。具体的には、セルロース粒子が均一に分散しておりセルロース分散液内にセルロース粒子の塊が見えないものを○、セルロース粒子の凝集塊またはゲル状の塊がセルロース分散液内に局所的に見えるものを△、セルロース粒子の凝集塊またはゲル状の塊がセルロース分散液内に全体的に見えるものを×とした。
また、溶解性は、セルロース未溶解分(残渣量)を測定することにより評価した。具体的には、まず、得られたセルロース溶解液を60℃に保温し、重量既知のポアサイズ10μmのPTFEメンブレンフィルターを2枚重ねてブフナーロートにセットし、各セルロース溶解液を吸引ろ過した。ろ過後、さらにイオン液体で共洗いしてフィルターに残っているセルロース溶解液を完全にイオン液体に置換した後、上面のフィルターだけを取り出し、イオン交換水に浸漬させた。イオン交換水を数回交換しながら、フィルターからイオン液体を除去した後、100℃で6時間乾燥させ、重量を測定した。元のフィルター重量を差し引いた値をセルロース未溶解分(残渣量)として溶解性の指標とした。
体積平均粒子径10μmのセルロース粒子は、セルロース分散液にしたときに、セルロースの粒子同士が凝集してしまい、凝集塊を生じる。そのため加熱してセルロース溶解液とした場合にも多くの凝集塊が溶解せずに残るため、ろ過後の残渣量が多くなっている。
また、体積平均粒子径200μmのセルロース粒子は、粒子径が大き過ぎるため、セルロース粒子の中心部まで十分にイオン液体が浸透せず、中心部以外はゲル塊を形成してしまう。さらにその塊同士が接着することで分散性が悪く、その結果、加熱しても中心部は未溶解物となり、ゲル状の未溶解物が多く残り均質なセルロース溶解液を作製することができず、ろ過を行うことができなかった。
以上より、体積平均粒子径10μm又は、200μmのセルロース粒子を用いると、未溶解物が多いために、均質なセルロース溶解液を作製することができないことがわかる。体積平均粒子径10μm又は、200μmのセルロース粒子を用いて作製したセルロース溶解液は、紡糸した場合に糸切れが生じやすく、得られる繊維中にも未溶解物が含まれるために、引張強度や弾性率に影響を及ぼす。
図2に、セルロース溶解液の状態の写真を示す。セルロース分散液を作製した際に分散性が悪かった体積平均粒子径10μmのセルロース粒子を用いた場合には、加熱溶解後に目視で確認できるほどの未溶解物が存在する。一方、セルロース分散液を作製した際に分散性が良かった体積平均粒子径24μm、37μm、100μmのセルロースを用いて作製したセルロース溶解液では、目視で確認できる未溶解物はなかった。
また、体積平均粒子径200μmのセルロース粒子を用いて作製したセルロース溶解液は透明であり、一見セルロース粒子が全て溶解しているように見えるが、大きなゲル塊が存在する。そのため、上述のようにろ過を行うことができない。
上記検討の結果、セルロースの体積平均粒子径が20μm以上150μm以下であれば、分散性が良好であり、加熱処理後に均質なセルロース溶解液を得ることができ、その結果、紡糸性も向上することがわかった。また、粉砕の容易性や、工業的に展開する観点、またセルロース溶解液の残渣量が少ないことからセルロースの体積平均粒子径は20μm以上100μm以下であることが好ましく、20μm以上50μm以下であることがさらに好ましい。
また、粒子径が150μmを超え、特に粒子径が200μm以上のセルロース粒子では、それ自体が未溶解物として残るだけではなく、それが大きなゲル塊形成の原因となり、分散性及び溶解性に悪影響を及ぼす。したがって、体積平均粒子径に関わらず粒子径200μm以上のセルロース粒子を除去するために篩等にかけて分級することが好ましい。
≪イオン液体の液温の検討≫
本発明者らは、セルロースとイオン液体とを混合する際のイオン液体の液温によって分散性が異なることを見出した。そこで、混合時のイオン液体の液温について検討した。イオン液体の液温を−40℃から30℃まで変えて、セルロース粒子の分散性、及び溶解性について検討を行った。なお、体積平均粒子径37μmのセルロース粒子を使用したことと、液温を−40℃から30℃まで変えたイオン液体を用いたこと以外は、前記粒子径の検討の場合と同様の条件で、セルロース分散液及び、セルロース溶解液を作製した。結果を表2に示す。
分散性、残渣量については表1と同様にして、夫々目視による評価、加熱処理及びろ過後のフィルター上の残渣量測定を行った。
イオン液体の温度が25℃を超えると、セルロース粒子同士が接着しやすい。その結果、セルロース溶解液には未溶解物が残り、セルロース溶解液中の残渣量が増加している。25℃以下であれば、セルロース粒子同士が接着することなく、均一に分散させることができ、その結果、未溶解物が生じない。
一方、イオン液体の液温を−40℃にした場合には、分散性は良いもののイオン液体の粘度が高く、セルロース粒子を均一に分散させるのに長い時間を要する。
したがって、セルロースを混合するイオン液体の液温は、−30℃以上25℃以下の範囲が好ましく、短時間で均一にセルロースが分散したセルロース分散液を得ることができることから−20℃以上25℃以下の範囲がより好ましい。またイオン液体を冷却するエネルギーが少なく、紡糸性の良い均質なセルロース溶解液を得ることができることから、前記イオン液体の液温は−10℃以上20℃以下の範囲がさらに好ましく、−10℃以上10℃以下の範囲が最も好ましい。
また、イオン液体の粘度は、温度によって劇的に変化するため、用いるイオン液体は−30℃以上25℃以下の範囲で分散に適した粘度に調整されるのが好ましい。イオン液体の冷却や攪拌に必要なエネルギー、また実際の分散性を考慮すると、イオン液体の粘度は低い方が好ましい。但し、液温はセルロース粒子同士が接着しないので25℃以下が好ましく、より好ましくは20℃以下であり、さらに好ましくは10℃以下である。
≪イオン液体粘度の検討≫
次に、イオン液体の温度を調整し、粘度の異なるイオン液体を作製し、体積平均粒子径37μmのセルロース粒子の分散性及び、分散速度を検討した。粘度は、イオン液体を所定の温度に保温しておき、振動式粘度計(VM−100A 株式会社セコニック製)を用いて測定した。セルロース分散液は、体積平均粒子径37μmのセルロース粒子を用いたことと、液温を−40℃から25℃まで変えたイオン液体を用いたこと以外は、前記粒子径の検討の場合と同様の条件で作製した。結果を表3に示す。
分散性評価については表1と同様にして評価した。分散速度については、均一に分散するまでの時間が2分未満であるものを◎、2分以上3分未満であるものを○、3分以上4分未満であるものを△、4分以上であるものを×で示した。
ここでは水分率を0.0%に保ったまま、温度のみを変えて粘度の調整を行った結果を示したが、水分率を変化させ粘度を調整した場合でも粘度が低下することにより分散性、分散速度ともに良好になるという結果を得ている。
−40℃では、粘度が大きすぎるために分散にかなりの時間を要することから、分散に適したイオン液体の粘度の上限は、10,000mPa・s以下であり、好ましくは6,000mPa・s以下であり、より好ましくは1,000mPa・s以下であり、さらに好ましくは500mPa・s以下である。
≪イオン液体水分率の検討≫
上記結果から、イオン液体の粘度は、セルロース粒子の分散性に影響し、分散性は溶解性に影響を及ぼすことが明らかとなった。イオン液体を低温に保つことで分散性の良い分散液を作製することができる一方、低温のイオン液体は粘度が非常に高くなるため、セルロース粒子を均一に分散させるまでに時間を要する。イオン液体の粘度は、イオン液体の水分率を多くすることによって低下することから、イオン液体水分率とセルロース粒子の分散性、分散速度、溶解性、紡糸性について検討を行った。
セルロース分散液及び、セルロース溶解液は、体積平均粒子径37μmのセルロース粒子を用いたことと、イオン液体にイオン交換水を0.0wt%から8.0wt%の割合となるように加えた混合溶媒を用いたこと以外は、前記粒子径の検討の場合と同様の条件で作製した。結果を表4に示す。
水分率は溶媒であるイオン液体に含まれるイオン交換水の割合を示す。紡糸は、エアーギャップ距離25mm、紡糸液温度60℃、凝固液は水で、孔径0.1mmの1ホールノズルから流量0.5mL/分で押出すことにより行った。ノズル直下のロールで糸切れの生じない最大速度を紡糸速度として記録した。分散性については表1と、分散速度は表3と同様にして評価した。溶解性は、作製後のセルロース溶解液を目視で評価し、セルロース溶解液が透明なものを○、白濁しているものを△とした。溶解性△の評価のものについても、さらに長時間加熱することによって完全に溶解し、セルロース溶解液は透明になった。
イオン液体の水分率が高くなるにつれ、セルロース粒子の混合溶媒への分散性が良好になるだけではなく、分散速度も早くなり、特に水分率4.0wt%以上であれば、非常に分散速度が早い。しかしながら、水分率が7.5wt%以上になるとセルロースの溶解性が低下し、完全にセルロース粒子が溶解せず、透明で均質なセルロース溶解液を得ることができなかった。
また、表4に示すように、分散性、分散速度、溶解性については、水分率4.0wt%以上7.0wt%以下ですべて夫々良い(○)、非常に良い(◎)、良い(○)といった結果であるが、紡糸速度については、水分率5.5wt%以上5.7wt%以下で非常に速い速度で紡糸することができることが示された。ただし、120m/分程度の紡糸速度であれば、工業的な生産性の観点からは問題がないため、水分率は2.0wt%以上7.0wt%以下が好ましく、より好ましくは4.0wt%以上6.0wt%以下、さらに好ましくは5.3wt%以上5.7wt%以下、最も好ましくは5.5wt%以上5.7wt%以下である。
イオン液体の粘度のみに着目すると、セルロース粒子を均一に分散させるためには−30℃以上25℃以下の温度範囲で混合溶媒が流動性を有していれば問題はない。但し、イオン液体の粘度が高すぎるときには、分散時間を長くする、攪拌時の回転数を増加する等の処理条件の工夫が必要である。
イオン液体の粘度は、表4に示した液温5℃の場合、水分率0.0wt%で650mPa・s、水分率5.0wt%で220mPa・s、水分率8.0wt%で180mPa・sである。イオン液体の液温を低くした場合であっても、水分率を調整することによって、分散速度が早く、分散性の良好な均一なセルロース分散液を得ることができ、結果として紡糸性の良い均質なセルロース溶解液を得ることができる。
プロトン性溶媒として水を用いた場合と同様に、エタノール等、他のプロトン性溶媒をイオン液体に加えても、均質な溶解液を得ることができる。図3に、イオン液体に5.0wt%になるようにエタノールを添加した混合溶媒を用い、体積平均粒子径が37μmのセルロース粒子を混合溶媒に対し3.0wt%加え、溶解したセルロース溶解液の写真を示す。なお、イオン液体は、5℃に調整して用いた。図3に示すように、水以外のプロトン性溶媒を用いた場合であっても、紡糸性の良いセルロース溶解液を得ることができる。
イオン液体の粘度を分散に適した範囲にするために、液温及び水分率の調整を行うことができる。イオン液体の水分率と液温とによる分散速度評価結果を表5に示す。セルロース分散液は、イオン液体にイオン交換水を2.0wt%から8.0wt%の割合となるように加えた混合溶媒を用いた以外は、前記イオン液体粘度の検討の場合と同様の条件で作製した。
分散速度については、表3と同様にして評価した。イオン液体に水を添加すると、低温域での粘度を低下させることができるため、セルロース粒子の分散速度時間を短くすることができる。またイオン液体の水分率が多いほど、その効果は顕著になる。
分散速度の評価が好ましくない場合(×、△)も、時間をかけて撹拌することにより分散性の良いセルロース分散液を得ることができる。分散速度が速いことは、工業的にセルロース繊維を紡糸するう上では有利となる。
以上の結果から、紡糸性の良いセルロース溶解液を得るためには、体積平均粒子径20μm以上150μm以下のセルロースを用いればよいことがわかる。さらに、水分率、液温を調整することにより、イオン液体の粘度を適切な範囲に調節し、工業的に生産性の良い紡糸液としてのセルロース溶解液を作製することができることがわかる。

Claims (17)

  1. 再生セルロース繊維を紡糸するために用いられるセルロース溶解液の製造方法であって、
    イオン液体に体積平均粒子径20μm以上150μm以下のセルロースを分散して、セルロース分散液を調製する分散工程と、
    前記セルロース分散液を加熱することにより、前記セルロースを前記イオン液体に溶解させてセルロース溶解液を得る溶解工程とを備えることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  2. 請求項1記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記イオン液体は、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテートであることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  3. 請求項1記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記分散工程において用いるイオン液体の粘度が、10,000mPa・s以下であることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  4. 請求項3記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記分散工程において用いるイオン液体の粘度が、6,000mPa・s以下であることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  5. 請求項3記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記分散工程において用いるイオン液体の粘度が、1,000mPa・s以下であることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  6. 請求項3記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記分散工程において用いるイオン液体の粘度が、500mPa・s以下であることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  7. 請求項1記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記分散工程において用いるイオン液体の液温が、−30℃以上25℃以下であることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  8. 請求項1記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記分散工程において用いるイオン液体は、2.0wt%以上7.0wt%以下のプロトン性溶媒を含んでいることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  9. 請求項8記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記分散工程において用いるイオン液体は、4.0wt%以上6.0wt%以下のプロトン性溶媒を含んでいることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  10. 請求項8記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記分散工程において用いるイオン液体は、5.3wt%以上5.7wt%以下のプロトン性溶媒を含んでいることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  11. 請求項8記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記プロトン性溶媒は、水又はエタノールであることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  12. 請求項1記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記セルロースは、コットンリンターのパルプシートであることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  13. 請求項1記載のセルロース溶解液の製造方法において、
    前記セルロースは、平均重合度が500以上5,000以下であることを特徴とするセルロース溶解液の製造方法。
  14. 再生セルロース繊維を紡糸するために用いられるセルロース溶解液の作製に用いられるセルロース分散液であって、
    イオン液体に、体積平均粒子径20μm以上150μm以下のセルロースが分散されていることを特徴とするセルロース分散液。
  15. 再生セルロース繊維を紡糸するために用いられるセルロース溶解液であって、
    イオン液体に体積平均粒子径20μm以上150μm以下のセルロースを分散してセルロース分散液を調製し、前記セルロース分散液を加熱することにより、前記セルロースを前記イオン液体に溶解させて得られることを特徴とするセルロース溶解液。
  16. 再生セルロース繊維を紡糸する方法であって、
    イオン液体に体積平均粒子径20μm以上150μm以下のセルロースを分散してセルロース分散液を調製し、前記セルロース分散液を加熱することにより、前記セルロースを前記イオン液体に溶解させて得られるセルロース溶解液を用いて紡糸することを特徴とする再生セルロース繊維の紡糸方法。
  17. イオン液体に体積平均粒子径20μm以上150μm以下のセルロースを分散して分散液を調製し、前記セルロース分散液を加熱することにより、前記セルロースを前記イオン液体に溶解させて得られるセルロース溶解液を用いて紡糸することにより得られることを特徴とする再生セルロース繊維。
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