JPWO2015162964A1 - 光送信器および半導体レーザ温度制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、例えば、特許文献1には、レーザ・ダイオードを励起光源として、温度検出素子で検出した温度と、任意に設定された目標温度との高低関係を、加熱/冷却判別回路で得、これに基づいて、制御ブロックが、制御素子を駆動する電流のON/OFFの時間比を制御して、目標温度となるようにする温度制御回路が開示されている。
ここで、例えば、一般的な半導体レーザは、半導体レーザに流す電流を光に変換する効率(スロープ効率)が低温では高く、高温では低くなる特性を持つ。しかしながら、高温側での電流を光に変換する効率の低下の仕方は物によって様々である。そのため、物によっては、高温においてもよく発光する半導体レーザが存在し、すなわち、熱電素子で制御する半導体レーザのTldを標準的なレーザに比べて高くしても、目的のパワーを出力することができることがある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る光送信器の構成図である。
図1に示すように、光送信器は、半導体レーザ部1と、レーザ駆動回路部2と、制御部3と、熱電素子駆動回路4とを備える。
半導体レーザ部1は、半導体レーザ5と、熱電素子6と、サーミスタ7とからなる。
なお、モニタ電流は、一般的に、半導体レーザ5と対となって実装されるモニタ用受光素子(受光電力に応じて電流量が変化する素子)であるモニタPDで生成される。モニタPDは、一般的に、半導体レーザ5の発光面とは逆の背面に実装され、半導体レーザ5の発光量に応じてモニタ電流が増減するという動作が実現される。
サーミスタ7は、熱電素子6の温度を検知し、熱電素子駆動回路4に温度情報を通知する。なお、熱電素子6の温度とは、半導体レーザ5の温度が設定温度(Tld)となるよう制御をする際の温度である。また、サーミスタ7は、制御部3に、モニタ情報として、温度情報を通知する。
なお、この発明の実施の形態1において、半導体レーザ5に関するモニタ情報(発光パワー、駆動電流の情報)は、DDM(Digital Diagnostics Monitoring)等の機能によりモニタするものとする。
なお、ここでは、光送信器の光出力パワーの制御方法として、Feed−Back APC(Automatic Power Control)方式を採用した光送信器とする。
ステップST1において、高温側、低温側、いずれの閾値も超えていないと判断した場合(ステップST1の“NO”)、制御せず処理終了する。
一方、ステップST1において、高温側、または、低温側いずれかの閾値を超えていると判断した場合(ステップST1の“YES”の場合)、制御部3は、ステップST2へ進み、制御を開始する。
省電効果を得るためには、「Tldを可能な限り周囲温度に近づける」必要があるが、この際、中心波長の特性を考慮する必要がある。中心波長は、スペックで、例えば1260〜1280nmというように定められており、半導体レーザ5の温度によって変動する性質がある(例えば0.1nm/℃)。また、半導体レーザ5によっては、波長によって光出力パワー特性が変化するものもある。なお、ここでは、ある光送信器の中心波長、及び温度による変化量は、光送信器の初期調整試験時に設定されるものとする(ただし、必ずしも調整試験時の結果を用いなくとも、分布特性等から計算で求めるようにしてもよい)。そして、この、光送信器の中心波長、および温度による変化量から求まるのが、スペック上動かしてもよいΔTld、すなわち、中心波長の許容量であり、ΔTldの許容量である。そこで、制御部3は、ΔTldが予め設定した閾値に達しているかどうかの判断を行う。
したがって、このステップST3において、制御部3は、ΔTldが許容量を超えていないか、と、Tldが周囲温度に達したかの判断をあわせて行うようにする。
制御部3は、レーザ駆動回路部2から現在半導体レーザ5を駆動しているレーザ駆動電流情報を取得し、取得したレーザ駆動電流情報が、予め設定された閾値に達していないかを判定する(ステップST4)。
「Tldを可能な限り周囲温度に近づける」際、中心波長だけでなく、消光比(発光/消光の比)も考慮する必要がある。ステップST4では、この消光比を考慮し、ステップST3で上げたTldが適当であるかどうかの判定をする。
また、このステップST4においては、同時に、半導体レーザ5が過発光状態になり得ないように、また、故障状態に陥らないようにチェックすることができる。
ステップST6において、出力光パワーが閾値に達していると判断した場合(ステップST6の“NO”の場合)、制御部3は、目的のパワーを出力できていないと判断し、Tldを下げ(ステップST7)、ステップST6の処理を繰り返す。
ステップST6において、出力光パワーが閾値に達していないと判断した場合(ステップST6の“YES”の場合)、制御部3は、適切にTldの制御が行えたと判断し、処理終了する。
制御部3は、半導体レーザ5から取得したモニタ電流に基づき、出力光パワーが、予め設定された閾値に達していないかどうかを判定し(ステップST9)、閾値に達している場合(ステップST9の“NO”の場合)は、Tldを上げ(ステップST10)、ステップST9の処理を繰り返し、閾値に達していない場合(ステップST9の“YES”の場合)は、処理終了する。この、ステップST8、9の処理は、高温側の処理(ステップST3、6)の逆の処理であるため、詳細な説明は省略する。
実施の形態1では、Tldを周囲温度の変化に追従させ動的に変化させていたが、制御部の不揮発性メモリ領域にLook Up Tableを保持し、実施の形態1で示した処理をFeed Foward制御するようにしてもよい。
図3は、この発明の実施の形態2に係る光送信器の構成図である。
なお、実施の形態1において、図1を用いて説明したものと同様の構成については同じ符号を付して重複した説明を省略する。
この発明の実施の形態2に係る光送信器は、図3に示すように、実施の形態1の光送信器と比べ、制御部3がLook Up Table19を保持する点が異なるのみである。
この実施の形態2においては、光送信器の温度調整時に、制御部3は、実施の形態1において図2に沿って説明した動作に則り、モニタされた温度情報から、Look Up Table19を参照し、逐次Tldを設定する。つまり、図2のステップST3、または、図2のステップST8の処理において、Tldを上げる、または、Tldを下げる際に、Look Up Table19を参照して、周囲温度に対応付けられたTldを設定するようにする。
なお、Look Up Table19については、光送信器全体の調整試験時に温度試験を実施し、予め最適なモニタ温度に対するTldをテーブル化しておくようにしておけばよい。
その他の動作は実施の形態1で図2を用いて説明したものと同様であるので詳細な説明は省略する。
また、各実施の形態1,2における光送信器の制御に用いられる各部は、ソフトウェアに基づくCPUを用いたプログラム処理によって実行される。
Claims (6)
- 半導体レーザと、
前記半導体レーザと接続され、前記半導体レーザを加熱または冷却する熱電素子と、
前記熱電素子を介して前記半導体レーザの温度を検知するサーミスタと、
前記半導体レーザを駆動するレーザ駆動回路部と、
前記サーミスタから前記半導体レーザの温度情報を取得し、前記サーミスタが検知する温度が設定値となるように前記熱電素子に流す電流を制御する熱電素子駆動回路と、
前記半導体レーザから出力されるモニタ電流情報と、前記サーミスタから通知される前記半導体レーザの温度情報と、前記レーザ駆動回路部から通知されるレーザ駆動電流情報とに基づき、前記設定値を変更する制御部とを備えた光送信器。 - 前記制御部は、
前記温度情報に基づくモニタ温度が予め設定された高温側の第1の閾値を超えた場合に、
前記設定値が前記サーミスタの検知する温度となるまで、または、前記熱電素子が前記半導体レーザを冷却しなければならない温度が予め設定された第2の閾値に達するまで、前記設定値を上げ、
前記設定値を上げたことにより、前記レーザ駆動電流情報に基づくレーザ駆動電流が予め設定された第3の閾値を超えた場合には、前記設定値を下げるように修正し、
前記モニタ電流情報に基づく光出力パワーが、予め設定された第4の閾値を超えた場合には、前記修正後の前記設定値を下げるように修正して前記設定値を変更し、
前記温度情報に基づくモニタ温度が予め設定された低温側の第5の閾値を超えた場合に、
前記設定値が前記サーミスタの検知する温度となるまで、または、前記熱電素子が前記半導体レーザを加熱しなければならない温度が予め設定された第6の閾値に達するまで、前記設定値を下げ、
前記設定値を下げたことにより、前記モニタ電流情報に基づく前記光出力パワーが、予め設定された第7の閾値を超えた場合には、前記設定値を上げるように修正して前記設定値を変更する
ことを特徴とする請求項1記載の光送信器。 - 前記制御部は、前記サーミスタが検知する温度と前記設定値とが対応付けられたテーブルを保持し、前記設定値を変更する際に、前記テーブルを参照する
ことを特徴とする請求項1記載の光送信器。 - 前記制御部は、
前記温度情報に基づくモニタ温度が予め設定された高温側の第1の閾値を超えた場合に、
前記テーブルに基づき、前記設定値を変更し、
前記設定値を変更したことにより、前記レーザ駆動電流情報に基づくレーザ駆動電流が予め設定された第3の閾値を超えた場合には、前記設定値を下げるように修正し、
前記モニタ電流情報に基づく光出力パワーが、予め設定された第4の閾値を超えた場合には、前記修正後の前記設定値を下げるように修正して前記設定値を変更し、
前記温度情報に基づくモニタ温度が予め設定された低温側の第5の閾値を超えた場合に、
前記テーブルに基づき、前記設定値を変更し、
前記設定値を変更したことにより、前記モニタ電流情報に基づく前記光出力パワーが、予め設定された第7の閾値を超えた場合には、前記設定値を上げるように修正して前記設定値を変更する
ことを特徴とする請求項3記載の光送信器。 - 半導体レーザと、
前記半導体レーザと接続され、前記半導体レーザを加熱または冷却する熱電素子と、
前記熱電素子を介して前記半導体レーザの温度を検知するサーミスタと、
前記半導体レーザを駆動するレーザ駆動回路部とを備える光送信器における半導体レーザ温度制御方法であって、
熱電素子駆動回路が、前記サーミスタから前記半導体レーザの温度情報を取得し、前記サーミスタが検知する温度が設定値となるように前記熱電素子に流す電流を制御するステップと、
制御部が、前記半導体レーザから出力されるモニタ電流情報と、前記サーミスタから通知される前記半導体レーザの温度情報と、前記レーザ駆動回路部から通知されるレーザ駆動電流情報とに基づき、前記設定値を変更するステップとを備えた半導体レーザ温度制御方法。 - 前記制御部が、
前記温度情報に基づくモニタ温度が予め設定された高温側の第1の閾値を超えた場合に、
前記設定値が前記サーミスタの検知する温度となるまで、または、前記熱電素子が前記半導体レーザを冷却しなければならない温度が予め設定された第2の閾値に達するまで、前記設定値を上げるステップと、
前記設定値を上げたことにより、前記レーザ駆動電流情報に基づくレーザ駆動電流が予め設定された第3の閾値を超えた場合には、前記設定値を下げるように修正するステップと、
前記モニタ電流情報に基づく光出力パワーが、予め設定された第4の閾値を超えた場合には、前記修正後の前記設定値を下げるように修正して前記設定値を変更するステップとを備え、
前記温度情報に基づくモニタ温度が予め設定された低温側の第5の閾値を超えた場合に、
前記設定値が前記サーミスタの検知する温度となるまで、または、前記熱電素子が前記半導体レーザを加熱しなければならない温度が予め設定された第6の閾値に達するまで、前記設定値を下げるステップと、
前記設定値を下げたことにより、前記モニタ電流情報に基づく前記光出力パワーが、予め設定された第7の閾値を超えた場合には、前記設定値を上げるように修正して前記設定値を変更するステップとを備えた
ことを特徴とする請求項5記載の半導体レーザ温度制御方法。
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