JPWO2015137114A1 - ループ織物およびそれを用いた留具、並びに該留具と対となる雄型留具 - Google Patents

ループ織物およびそれを用いた留具、並びに該留具と対となる雄型留具 Download PDF

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Abstract

本発明は、経糸および緯糸からなる織物であって、経糸の一部として180〜1000デシテックスのモノフィラメント糸が用いられており、該モノフィラメント糸からなる経糸が織物面から浮き上がってループを形成しており、ループの両脚間隔(DL)が4〜15mm、ループの高さ(HL)が0.5〜2.5mm、HL/DLが0.1〜0.4であり、ループ密度が40〜300個/10cm2、さらにループ面が経糸にほぼ平行であり、さらにループが緯糸方向に脚を揃えて並んでおり、ループ両脚が織物に固定されているループ織物等に関する。

Description

本発明は、ブラジャーの留具や、上張材や畳表材や敷物等として有用な、モノフィラメントからなる低いループを表面に有する織物に関する。さらに、本発明は、当該ループ織物からなる留具、及び当該留具と対になって用いられる樹脂製の雄型留具に関する。
従来から、ブラジャーの背中または前部での留具として、図3に示すような、金属製の鉤型留具(6)と金属製の丸型留具(7)からなる金属製ホックが一般に用いられている。そして、丸型留具は、図3に示すように、長さ方向に通常3段取り付けられており、胸囲の大きさやその変化に応じて留める位置を変えることができるようになっている。
しかしながら、このような従来の金属製ホックでは、上記のように3段しか位置調整できず、微妙な留め位置調整ができないという問題点を有しており、さらに、金属製ホックの場合には、航空機に搭乗する際に金属探知機に掛かったり、MRIやCTやX線による検査の際には着用できなかったりすることから、金属製でないホックが求められている。さらに、金属製ホックの場合には、椅子にもたれた際や横になった際にホックが背中を押圧することとなり、不快に感じるという問題点も有している。
このような金属製ホックに代えて、樹脂製の成形ホックを用いることも考えられているが(特許文献1)、成形ホックは一般に強度が低く、強度を高めるためにはホックを大型にすることが必要となり、微妙な位置調整ができないという問題点および背中を押圧して不快感を与えるという問題点に関しては殆ど解消されない。
本発明者等は、金属製の丸型留具や樹脂製の成形ホックに置き換えて、表面にモノフィラメントからなる低いループを多段に有する織物を用いることにより、上記の問題点が解決できることを見出した。
なお、表面にループを有する織物は公知であり、例えば、面ファスナーなどとして用いられている。
このような面ファスナーのうち、織物表面にループ状係合素子を有する、いわゆるループ面ファスナーは、ループ状係合素子を形成する糸としてマルチフィラメント糸が用いられていることから、ループに高い引張強力が係ると、マルチフィラメント糸を構成するフィラメントが徐々に切断されていき、最終的には、ループを構成するフィラメントが全て破断され、留める能力が消失する。さらにループは、緯糸を全く跨がない箇所かあるいは1〜3本程度を跨ぐ箇所で形成されており(特許文献2)、このようなループは両脚間が狭く、かつループ高さが高いことから、ループが倒れ易く、鉤型留具に係り難いという問題を有している。
織物表面にフック状係合素子を有する、いわゆるフック面ファスナーは、フック状係合素子となるモノフィラメント糸を織物に織り込み、そして織物表面に該モノフィラメント糸をループ状に突出させ、そして熱処理してループ形状を固定したのち、ループの片脚を切断してフック状係合素子を形成する方法により製造されており、ループの片脚を切断する前は、織物表面にモノフィラメントからなるループが存在することとなる。
しかしながら、このようなフック面ファスナーの前駆体となるループ織物も、織物表面からほぼ直立したフック状係合素子を得るためのものであることから、両脚間が狭く、かつループ高さが高いものである(特許文献3)。このようなループの両脚間が狭く、ループ高さが高いものを、ブラジャー等の留具として用いた場合には、横方向への強力な引張力が係るため、ループが倒れ易く、鉤型留具に係り難いという問題を有している。
一方、特許文献1には、樹脂製のテーパ状の張出部と同張出部を係止するための一対の係止穴からなるブラジャー用成形留具が記載されているが、このような成形留具の場合には、強度を高めるためには、留具を大型にすることが必要となり、微妙な位置調整ができないという問題点および背中を押圧して不快感を与えるという問題点に関しては殆ど解消されない。
このような成形留具に代えて、一般的なフック面ファスナーとループ面ファスナーを使用することも知られている(特許文献4)。しかしながら、一般的な面ファスナーの場合には、フック状係合素子は細いモノフィラメントから形成されており、さらにループ状係合素子も、細いフィラメント繊維の集合体であるマルチフィラメント糸から形成されており、しかもループ状係合素子を形成するマルチフィラメント糸は係合性を高めるために、ループ部でバラけて個々の細いフィラメント繊維に分かれており、この状態でフック状係合素子と係合するため、係合力が低く、しかも繰り返し使用するとループ状係合素子を形成する細いフィラメント繊維が徐々に切断されたり、フック状係合素子が倒されたりして、係合力が更に低下するという問題点を有している。
特開平7−216603号公報(要約書および図面) 再公表特許WO2007/074791パンフレット(図1および図2) 実開平6−52521号公報(図1〜図3) 特開2009−30207号公報(特許請求の範囲および図面)
本発明の一つの局面は、経糸および緯糸からなる織物であって、経糸の一部として180〜1000デシテックスのモノフィラメント糸が用いられており、該モノフィラメント糸からなる経糸が織物面から浮き上がってループを形成しており、ループの両脚間隔(D)が4〜15mm、ループの高さ(H)が0.5〜2.5mm、H/Dが0.1〜0.4であり、ループ密度が40〜300個/10cm、さらにループ面が経糸にほぼ平行であり、さらにループが緯糸方向に脚を揃えて並んでおり、ループ両脚が織物に固定されているループ織物に関する。
また、本発明の他の局面は、上記ループ織物からなる留具、及び当該留具と対になって用いられる樹脂製の雄型留具、並びにそれらを使用した衣類等に関する。
本発明のループ織物の好適な一例の斜視図である。 本発明のループ織物の他の好適な一例の斜視図である。 従来の一般的なブラジャーの一例を背中方向から見た斜視図である。 本発明のループ織物の一例である図1のループ織物のパターン図である。 本発明のループ織物の他の一例のパターン図である。 本発明のループ織物の一例である図2のループ織物のパターン図である。 本発明のループ織物である図1のループ織物において、ループが経糸を跨ぐように形成した場合のパターン図であり、このパターン図も本発明の一例である。 本発明のループ織物の一例である図5のパターン図において、ループが経糸を跨ぐように形成した場合のパターン図であり、このパターン図も本発明の一例である。 本発明のループ織物の一例である図2のループ織物において、ループが経糸を跨ぐように形成した場合のパターン図であり、このパターン図も本発明の一例である。 本発明の雄型留具の好適な一例を示す斜視図である。 本発明の雄型留具の好適な一例のステム列方向の断面図である。 本発明の雄型留具を構成する好適なステムの一例を図11と直交する方向から見た断面図である。 本発明の雄型留具を押出成形により製造するのに用いるノズルの好適な一例を示す図である。 本発明の雄型留具の係合相手として好適なループ織物のパターン図である。 比較例となる雄型留具を構成するステムを基板長さ方向と直交する方向から見た断面図である。 他の比較例となる雄型留具を構成するステムを基板長さ方向と直交する方向から見た断面図である。
本発明は、ブラジャー等の留具として使用した場合に、上記したような問題点を生じないループ織物を提供するものであり、詳細には、微妙な留め位置調整ができ、金属製でないことから、航空機に搭乗する際に金属探知に掛かることがなく、またMRIやCTやX線検査の際にも着用でき、そして椅子にもたれた際や横になった際にホックが背中を押圧することが少なく、さらに、ループが倒れにくく、切断されにくいことから、容易に留めることができ、かつ留める能力を長期間消失しないループ織物並びにそれを用いた係合力等に優れた留具及びその対となる雄型留具を提供するものである。
さらに本発明の一つの目的は、低くかつ裾の広がったループで覆われているループ織物であることから、椅子の上張材や畳表の代替品として、さらに敷物として使用した場合に快適な肌触り感を与えるループ織物を提供することにある。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、図面における各符号は、それぞれ:
1:ループ織物、2:ループ、3:緯糸方向、4:経糸方向、A1:ループ領域A1、A2:ループ領域A2、B:ループ不存在領域B、D:ループの両脚間隔、H:ループ高さ、5:ブラジャー、6:鉤型留具、7:丸型留具、11:基板、12:ステム、13:突起部、14:ノズル、15:基板形成用スリット部、16:ステムおよび突起部形成用のスリット部、112:緯糸方向、113:経糸方向、X:留具幅方向、Y:留具長さ方向(すなわち延伸方向)、W:ステム幅(すなわち突起部幅)、H:ステム高さ、D:ステム列間ピッチ、S1:ステム列方向のステム間距離、S2:突起部先端からステムまでの上面からの投影距離、a:懐部の奥行、b:懐部の高さ、を示す。
留具の一方として本実施形態のループ織物を用いる場合に、係合相手としては、鉤型の係合素子を表面に有する織物や樹脂成形品などが用いられる。もちろん、金属製であることに問題がない用途には、金属製の鉤型係合素子を有する金属製留具であってもよい。なお、鉤型係合素子は、張力が分散されるように複数の鉤型係合素子を多段に有するもの、特に本実施形態のループ織物の複数のループ領域に対応するように複数の鉤型係合素子列を有するものが好ましい。
本実施形態のループ織物は、基本的には経糸(WおよびW)および緯糸からなり、経糸の一部としてモノフィラメント糸(W)が用いられている。
経糸の主体としてはマルチフィラメント糸(W)が好ましく、そして経糸を構成するマルチフィラメント糸の太さとしては、10〜96本のフィラメントからなるトータルデシテックスが100〜400デシテックスであるマルチフィラメント糸が好ましく、特に15〜60本のフィラメントからなるトータルデシテックスが120〜300デシテックスであるマルチフィラメント糸が好ましい。
経糸の一部として用いられるモノフィラメント糸(W)は、剛直性が求められることから太い合成繊維製のモノフィラメント糸が用いられる。モノフィラメント糸の太さとしては、180〜1000デシテックスのものが剛直性の点で、さらに留具としての耐久性の点で好ましく、より好ましくは200〜600デシテックスのものである。そして、剛直性や係り易さの点で、該モノフィラメント糸の断面形状を三角や四角等の多角系で代表される異形断面形状にしてもよい。
そして、本実施形態では、経糸の一部としてモノフィラメント糸(W)が用いられるが、好ましくは、経糸2〜8本(モノフィラメント糸を含む本数)に一本の割合でモノフィラメント糸(W)が他の経糸(W)と平行に織物に挿入されている場合であり、より好ましくは3〜7本に一本の割合、もっとも好ましくは4本に一本の割合で等間隔で挿入されている場合である。
緯糸としてはマルチフィラメント糸が好ましく、緯糸を構成するマルチフィラメント糸の太さとしては、12〜96本のフィラメントからなるトータルデシテックスが50〜350デシテックスであるマルチフィラメント糸が好ましく、特に18〜60本のフィラメントからなるトータルデシテックスが100〜250デシテックスであるマルチフィラメント糸が好ましい。
経糸や緯糸(モノフィラメント糸を含む)を構成する繊維は、主としてポリエステル系ポリマーからなる場合がループの剛直性や耐久性等の点で、さらにループの両脚を強固に織物に固定できる点で好ましい。
ポリエステル系ポリマーとは、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルまたはブチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルであり、主としてテレフタル酸とエチレングリコールからの縮合反応またはテレフタル酸とブタンジオールからの縮合反応により得られるポリエステルである。
特に好ましくは、経糸を構成するマルチフィラメント糸(W)がポリエチレンテレフタレート系樹脂、経糸の一部を構成するモノフィラメント糸(W)がポリブチレンテレフタレート系樹脂からなり、緯糸を構成するマルチフィラメント糸が芯鞘断面複合繊維からなり、その芯成分がポリエチレンテレフタレート系樹脂、鞘成分がポリエチレンテレフタレート系またはポリブチレンテレフタレート系の共重合ポリエステル樹脂であって芯成分樹脂より融点または軟化点が20度以上低い樹脂からなる場合である。
このような場合には、該鞘成分のみを溶融させることによりループを織物上に強固に固定でき、かつ織物が強固に固定されていることとなり、より一層ループの剛直性が向上し、織物やループの耐久性等の点で、さらにループの両脚を強固に織物に固定できる点で好ましい。
加えて、ループを構成するモノフィラメント糸がポリブチレンテレフタレート系のポリエステル樹脂であることにより、ループ面が倒れにくく、さらに緯糸を熱融着させる際の熱によりループ糸が他の経糸より大きく収縮し、一層低い倒れ難いループが形成されることとなり、この点からも好ましい。
ループ用モノフィラメント糸には、ループ形状保持性と剛直性が求められ、そのために太い合成繊維製のモノフィラメント糸が用いられる。本実施形態では、このモノフィラメント糸として、特にループ形状保持性に優れたポリブチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂から形成され、かつ上記熱融着性繊維を熱融着させる際の温度では溶融しない融点を有するモノフィラメント糸が用いられる。
緯糸に代えて経糸に熱融着性繊維を用いることによりループ用モノフィラメント糸を織物に固定することも可能であるが、ループ用モノフィラメント糸は経糸に平行に基布に打ち込まれることから、経糸がループ用モノフィラメント糸と交差する箇所の数が緯糸に比べてはるかに少ない。したがって熱融着性繊維を経糸にのみ用いた場合にはループ用モノフィラメント糸が織物に強固に固定され難く、さらに経糸に熱融着性繊維を用いた場合には、ループ織物を連続生産する上で、走行する織物に掛かる張力を一定に保つことが難しく、一定品質のループ織物を安定に連続生産することが困難となり易い。
上記した芯鞘型の熱融着性繊維としては、鞘成分を溶融させてループ用モノフィラメント糸の根元を織物に強固に固定できるポリエステル系の樹脂からなるものが好ましく、例えば、芯成分は熱処理条件下では溶融しないが鞘成分は溶融する芯鞘型の断面を有するポリエステル系繊維が挙げられる。具体的には、ポリエチレンテレフタレートを芯成分とし、イソフタル酸やアジピン酸等で代表される共重合成分を多量に共重合、例えば20〜30モル%共重合することにより融点又は軟化点を大きく低下させた共重合ポリエチレンテレフタレートを鞘成分とする芯鞘断面複合ポリエステル繊維が代表例として挙げられる。
鞘成分の融点または軟化点としては100〜200℃であり、かつ経糸や芯成分やループ用モノフィラメント糸の融点より20〜150℃低いのが好ましい。芯鞘型熱融着性繊維の断面形状としては、同心芯鞘であっても、偏心芯鞘であっても、あるいは1芯芯鞘であっても、多芯芯鞘であってもよい。
さらには、緯糸を構成する繊維中に占める芯鞘型熱融着性繊維の割合は、特に緯糸の全てが実質的に芯鞘断面複合繊維で形成されている場合、つまり緯糸が芯鞘型の熱融着性マルチフィラメント糸である場合には、ループ用モノフィラメント糸および経糸用マルチフィラメント(W)が強固に基布に固定されることとなるため好ましい。緯糸を構成する繊維が芯鞘断面形状ではなく、繊維断面の全てが熱融着性のポリマーで形成されている場合には、溶けて再度固まった熱融着性ポリマーは脆く割れやすくなり、縫製した場合等は縫糸部分から織物が裂け易くなる。したがって、熱融着性繊維は熱融着されない樹脂を含んでいることが好ましく、芯鞘の断面形状を有していることが好ましいということになる。そして、芯成分と鞘成分の重量比率は20:80〜80:20の範囲、特に40:60〜70:30の範囲が好ましい。
上述の経糸、緯糸、ループ用モノフィラメント糸から織物を織成する。織物の織組織としては、ループ用モノフィラメント糸を経糸の一部とした平織が好ましく、ループ用モノフィラメント糸は、経糸と平行に織物に存在しつつ、組織の途中で織物面から立ち上り、ループを形成しているのが好ましく、具体的には図4〜6に示すように、緯糸を5〜30本跨いで、より好ましくは7〜25本、さらに好ましくは9〜21本跨いでループを形成し、そして緯糸間にもぐり込むような織組織が好ましい。図4では緯糸9本、図5および図6では緯糸19本を跨いで織組織内に潜り込む構造を有している。
図4〜6では、ループ用モノフィラメント糸は、ループ形成場所で経糸を跨いでおらず、跨いでいないことによりループ面が経糸に平行な方向を向くこととなる。なお、図7〜9は、それぞれ図4〜6のループ織物において、ループ形成場所で経糸を3本跨いでいる場合であるが、このように跨いでいることによりループ面が経糸に平行な方向からわずかに傾くこととなるが、その角度が経糸方向から20度以内であるならば、特に大きな問題はない。好ましくは、図4〜6のように、ループ用モノフィラメント糸は、ループ形成場所で経糸を跨いでおらずに、ループ面が経糸に平行な方向を向いている場合であり、この場合にはループに掛かる力が両脚に均等に分散されることから耐久性が向上する。本実施形態では、上記したようにループ用モノフィラメント糸が経糸を跨いでいる場合も含むことから、ループ面が経糸にほぼ平行な方向を向いているという表現を用いている。
そして、経糸(ループ用モノフィラメントを含む)の織密度としては、熱処理後の織密度で50〜85本/cmが、また緯糸の織密度としては、熱処理後の織密度で15〜30本/cmが好ましい。そして、緯糸の重量割合としては、ループ用モノフィラメント糸を含む経糸および緯糸の合計重量に対して25〜50%が好ましい。またループ用モノフィラメント糸の打ち込み本数は、それぞれ、経糸20本(ループ用モノフィラメント糸を含む)に対して3〜7本程度、特に4〜6本が好ましい。
さらに本実施形態のループ織物では、ループが図1や図2に示すように、緯糸方向に並んでいる。このように緯糸方向に列をなして並んでいることにより、ブラジャー留具のように、引っかかる位置を微妙に調整することが可能となる。
さらに本実施形態において、織物表面に形成されたループは、特定のループ形状を有していることが重要である。すなわち、ループの両脚間隔(D)が4〜15mm、ループの高さ(H)が0.5〜2.5mm、H/Dが0.1〜0.4であり、ループ密度が40〜300個/10cmであることが必要である。ループの両脚距離(D)、ループの高さ(D)は図1〜2に示すように、それぞれループ両脚の外側同士間の距離とループの脚元からループの頂点までの距離を表す。
両脚間隔(D)が4mmより短い場合には、留具とした場合に引っ掛かり難く、逆に15mmより長い場合には耐久性に劣ることとなる。より好ましくは、5〜10mmの範囲である。
またループ高さ(H)が0.5mmより低い場合には、留具とした場合に引っ掛かり難く、逆に2.5mmより高い場合にはループが倒れ易く、これまた引っ掛かり難くなる。より好ましくは、1.0〜2.0mmの範囲である。
/Dに関しても、上記のループ高さと同様に、0.1より低い場合には、留具とした場合に引っ掛かり難く、逆に0.4より高い場合にはループが倒れ易く、引っ掛かり難くなる。より好ましくは、0.15〜0.3の範囲である。
さらに、ループ密度についても40〜300個/10cmであることが必要で、40個/10cmより少ない場合には留具としての機能に劣り、また座席の上張りや敷物としての快適性に劣ることとなり、逆に300個/10cmを超える場合にはループがあまりにも高密度となり、引っ掛かり難くなる。より好ましくは、60〜150個/10cmである。
そして、本実施形態のループ織物の好ましい織組織として、経糸と緯度はループ用モノフィラメントがループを形成している箇所以外は、経糸と緯糸が交わるところでは経糸は緯糸と交差する毎に緯糸に対して浮きと沈みを変えているのが、ループの耐引抜性の点で好ましい。図4〜図9では、そのような織組織となっている。
その中でも、特にマルチフィラメント糸からなる経糸(W)複数本毎にモノフィラメント糸からなる経糸(W)が存在しており、Wは緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えており、Wは緯糸に対して下記の浮き沈み状態にあり、さらに緯糸が熱融着性繊維からなる糸であり、下記ループ領域(A1)と(A2)が交互に、あるいは(A1)と(A2)の間に下記ループ不存在領域(B)を介して交互に存在しているのが、ループの耐引き抜き性の点で好ましい。
(A1):Wは緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えているが、Wの隣に存在しているWは緯糸を跨いで織物上でループを形成している領域
(A2):Wは緯糸を跨いで織物上でループを形成しているが、Wの隣に存在しているWは緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えている領域
(B):Wおよびその隣に存在しているWはともには緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えている領域
図4〜図9では、上記したようなループ領域(A1)と(A2)が交互に、あるいは(A1)と(A2)の間に上記ループ不存在領域(B)を介して交互に存在している織組織となっている。特に図4、図5、図7および図8では、上記(A1)−(B)−(A2)−(B)の順序で領域が繰り返し並んでおり、一方、図6と図9では、上記(B)の領域が存在せずに、(A1)−(A2)の順序で領域が繰り返し並んでいる。(B)の領域が存在している場合には、縫製により本実施形態のループ織物を取り付ける際に(B)領域を耳部として活用でき、使い勝手がよい。
本実施形態において、ループ不存在領域(B)の面積割合としては、ループ領域(A1)とループ領域(A2)と(B)の合計面積に対して40%以下が本実施形態のループ面ファスナーの特性を発現できる上で好ましい。そして、ループ不存在領域(B)の幅としては、緯糸が3〜7本存在している程度の幅が好ましい。領域(A1)と領域(A2)の幅としては、ループの両脚間隔(D)と同じである。
ループ領域(A1)および(A2)では、図1〜2に示すように、ループがループ面にほぼ直交する方向に列をなして並んでおり、図1〜2に示す3:緯糸方向のループ列長さ1cm当たりループが5〜15個、特に6〜9個存在するのが、留具としての機能を発揮する上で好ましい。
そして、本実施形態のループ織物において、ループ両脚が織物に固定されていることが、ループの耐引抜性の点で必要であり、特に織物にループの両脚が緯糸の溶融により織物に融着固定されているのが好ましい。
本実施形態のループ織物は、図1や2に示すように、織物表面に低くかつ両脚間隔の広いループがループ面に直角な方向に列を成して並んでおり、図1に記載されている(B)の領域で織物をスリットすることにより留具として使用でき、さらにループの両脚が緯糸の融着と平織という織組織により織物に強固に固定されていることから、従来の面ファスナー織物のように、織物裏面を接着剤で固めてループを引き抜かれ難くする必要がなく、織物が極めて柔軟であり、衣類、特に肌に触れ易いブラジャーの留具として適している。
また、本実施形態のループ織物は、低くかつ裾の広がったモノフィラメント糸からなるループで覆われているループ織物であり、かつループの脚は緯糸の融着による固定と平織組織により強固に織物に固定されていることから、ループが引き抜かれることが少ない。またループにむやみに物に引っ掛かることが従来のループ織物よりはるかに少ない。さらに織物上に人が座っても、肌が織物上に存在している太いモノフィラメント糸に触れ、織物に直接触れることが少なく、暑い夏には熱が篭ってベトツキ感が極めて少ない。また、寒い冬には直接織物に触れることが少ないためひんやり感を抑えることができ、さらにモノフィラメント糸と織物との間に熱が蓄えられて暖かい。よって、椅子の上張材や畳表の代替品として、さらに敷物として極めて有用である。
次に、本発明の雄型留具について、図面等を用いて具体的に説明する。なお、本発明の雄型留具は上述したループ織物からなる留具と対になって用いられることが好ましいが、それに限定はされない。
図10から明らかなように、本実施形態の雄型留具は、樹脂製の基板(11)の表面に、同基板表面からほぼ垂直に立ち上がるステム(12)が列をなして(図10ではY方向に列をなしている)多数並んでおり、各ステムは、その先端から、ステム列方向と交差する方向(好ましくは、ステム列方向に直交する方向から前後20度以内の方向)でかつ基板に平行な方向に突出する突起部(13)を有しており、さらに全ての突起部がステムから同一方向(図10ではXの左方向)に突出している形状を有している。そして、突起部が突出する方向(図10ではX方向)以外の方向には突起部は実質的に存在しておらず突出もしていない。
このように本実施形態の雄型留具では、雄型の係合素子となるステムおよび突起部は、ステムが基板表面からほぼ垂直に立ち上がっている。さらにステム先端部には、基板に水平方向で一方向のみに伸びる突起部が存在していることが必要である。
ステムがほぼ垂直に立ち上がっていることにより、外圧等により損傷しにくい。しかも係合相手であるモノフィラメントループを確実に保持できるとともに、その先端に基板表面に平行かつ一方向に伸び、さらに断面が四角で肌に触れる側がフラットな面である突起部を有することにより、押圧が留具全体に分散できる。さらに一方向のみに突起部が伸びていることにより係合相手のモノフィラメントループと容易に係合できるとともに容易に剥離することができる。ステムが傾いている場合には、外圧により係合能力を失ったり、留具が背中を押圧し易い。また、突起部が水平方向から傾いている場合には、モノフィラメントループと係合し難かったり、係合したモノフィラメントループが剥離し難いか逆にフィラメントループが無用な剥離を生じたりし、さらに留具の一部が背中を押圧して、着用者に不快感を与え易い。
しかも、突起部はステムの先端部から同一方向に突出していることから、多くの突起部が同時にモノフィラメントループとの係合に関与することとなり、安定した高い係合力が得られることとなる。そして、このようなステムがY方向に列を成して並んでいることにより、同時に多くのモノフィラメントループと係合でき、引張力を分散できる。よって、本実施形態の雄型留具および係合相手のモノフィラメントループを損傷することが極めて少ない。
そして、このような本実施形態の雄型留具において、基板とステムと突起部により形成される懐部の高さ(b)が0.3〜2.5mmの範囲で、かつ懐部分の高さ(b)に対する懐部の奥行(a)の比(a/b)が0.5〜3の範囲である必要がある。懐部の高さ(b)が0.3〜2.5mmの範囲を外れると、モノフィラメントとの係合が不十分となったり、逆に係合が剥離し難くなり過ぎ、扱い難くなる。さらに留具が背中を押圧して、着用者に不快感を与え易い。好ましくは、懐部の高さ(b)が0.5〜2.0mmの範囲で、より好ましくは0.6〜1.6mmの範囲である。
また懐部分の高さ(b)に対する懐部の奥行(a)の比(a/b)が0.5〜3の範囲を外れると、係合力が低くなったり、不意に係合が外れたり、また逆に係合が外れにくくなったり、係合素子が使用により曲がったりし易くなる。好ましくは(a/b)が0.8〜2.5の範囲、より好ましくは1.0〜2.0の範囲である。
そして、本実施形態の雄型留具において、突起部の上面はフラットな平面となっていることが好ましい。本実施形態の雄型留具は、特定方向には高い係合力を有し、他の特定方向に対しては実質的に係合しない。
本実施形態の雄型留具を構成する基板の厚さとしては、0.1〜1.0mmの範囲が好ましい。ステム(12)は、上記したように、いずれも基板(1)から垂直に立ち上がり、好ましくはステム幅(図10や図11で示すW)の0.8〜3.0倍の間隔(図10や図11で示すS1)をおいて多数のステムが基板長さ方向(図10のY方向)に列をなして並んでおり、さらにこのようなステム列が基板上に基板幅方向(図10のX方向)に複数列(図10では2列)平行に存在している。
そして、個々のステム(12)は、その先端部に図10や図12に示すように突起部(13)を有している。ステムの高さの中間部分、ステム先端部分および突起部では、基板長さ方向(図10や図11に示すY方向)にほぼ同一の幅(図10や図11に示すW)を有している。
本実施形態において、基板(11)から垂直に伸びたステム(12)の先端から突起部(13)が基板に対して平行に突出している。個々のステムはその先端部にひとつの突起部を有している。すなわち、ステム先端部からステムに対してほぼ直角に突起部が突出している。これは、具体的には、ステムから80°〜100°の範囲で突出している状態を言い、より好ましくは、85°〜95°の角度で突出していることが好ましい。言い換えれば、各ステムは、基板から垂直に立ち上がり、そしてその途中から直角方向に曲がっており、根元から曲がっている部分までをステム、そして曲がっている部分から先端部を突起部と称すこともできる。
詳細に本実施形態の雄型留具を説明すると、ステムの最頂部と基板表面の距離、すなわちステム高さ(H)としては0.8〜3.0mmの範囲が好ましく、この範囲より小さいとループと係合することが難しい場合があり、またこの範囲より大きいとループ面ファスナーに係合させた際にステムが変形し易くなり、十分な係合力を得ることが難しくなる場合がある。より好ましくは、1.0〜2.5mmの範囲である。
また、ステム根本から突起部先端までの上面からの投影距離(図12に示すS2)としては、0.8〜3.0mmの範囲が好ましく、この範囲より小さいとモノフィラメントループと係合することが難しい場合がある。また、この範囲より大きいとモノフィラメントループに係合させた際にステムが変形し易くなり、十分な係合力を得ることが難しくなるおそれがある。より好ましくは、1.0〜2.5mmの範囲である。
また、ステムの長さ方向の幅(W)と突起部の長さ方向の幅(W)は同一であることが好ましく、その具体的な好適値としては、1.0〜3.0mmの範囲が好ましい。この範囲より小さいとループ面ファスナーと係合した場合に、強い引張力が係るとステムや突起部が変形し易くなり、衣類用留具として長時間使用することが難しく、またこの範囲より大きい場合にはモノフィラメントループに係り難くなり、十分な係合力を得ることが難しくなる。より好ましくは、1.2〜2.5mmの範囲である。
また、雄型留具長さ方向(Y方向)のステム間距離(S1)としては、0.8〜3.0mmの範囲が好ましい。この範囲より狭い場合には、ステムがループに係合し難く、留具としての着脱が容易に出来ず、逆にこの距離より長い場合には、ステム密度が低くなり、これまた十分な係合力が得られない。さらに肌触りも悪化する。また同様の理由により、ステム列方向のステム間距離(S1)としては、ステム幅(W)の0.8〜3.0倍の範囲が好ましい。
さらに本実施形態の雄型留具において、基板長さ方向(図10に示すY方向)に対して交差する方向(図10に示すX方向)にステムの列が複数列並んでいる。隣り合うステム列間隔(図10に示すD方向)としては、1.0〜3.0mmの範囲が好ましい。この範囲より狭い場合には、ループが係合し難く、着脱が容易に出来ず、逆にこの距離より長い場合には、ステム密度が低くなり、これまた十分な係合力が得られず、さらに肌触りも悪化する。より好ましくは、ステム列間隔(D)が1.2〜2.5mmの範囲である。もちろん、突起部の先端部と隣の列に存在するステムとの間には、モノフィラメントが侵入できるような間隔が存在していることが必要である。
さらに本実施形態の雄型留具において、基板上に、基板1cm当たり5〜40個の密度でステムが存在しているのが好ましい。この範囲よりも少ない場合には、十分な係合力が得られず、使用する雄型留具を大きいものにしなければならないなど、使用上の不都合が生じる。逆にこの範囲より多い場合には、ループと係合し難くなり、留具としての着脱が難しくなる。より好ましくは、密度が10〜35個/cmの範囲の場合である。
また、ステム中間部分のおける基板と平行方向における個々のステムの断面積およびステム先端部に存在する突起部の突出方向と直角でかつ基板と垂直な面での断面積(すなわち突起部の突出長さの中間部における突起部の断面積)としては、ともに0.1〜0.8mmの範囲が好ましい。断面積が0.1mm未満の場合にはステムや突起部が曲がり易く、係合力が低下する。一方、0.8mmを超える場合には、風合いが硬くなり、好ましくない。より好ましくは0.2〜0.7mmの範囲である。
次に、本実施形態の雄型留具の製造方法について説明する。まず、熱可塑性樹脂を、図13に示すようなスリットを有するノズルから溶融押出し、基板の表面に、基板に対して垂直なステムおよび基板に対して平行な突起部からなるテープ長さ方向に連続している列条を多数有しているテープを成形する。
これらの成形物は、押出し成型だけでなく、射出成型でも製造可能である。しかし、高さの異なるステム列を有する雄型留具を自由に製造でき、しかも、延伸されていることから基板の強度に優れ、且つステムおよびその先端部に存在している突起部は延伸されていないことから柔らかさに優れて肌触りがよく、さらにステムが基板から剥がれ難い雄型留具を容易に作製できることから押出し成型を用いるのが好ましい。
図13に示す(15)が基板を構成することとなる線状スリットであり、そして(16)がステムおよび突起部を構成することとなる同一方向を向いた複数の線状スリットである。線状スリット(15)から垂直に立ち上がるスリット部分(16)がステムを形成し、その先端から線状スリット(15)に平行に突出しているスリット部分が突起部をそれぞれ形成することとなる。
図13のスリットを用いた場合には基板表面にL字型を有する列条が6本等間隔で存在しているテープが得られる。列条の本数としては、10〜25本が適当であり、好ましくは15〜20本である。
用いられる樹脂に関しては特に限定されず、通常の成形に用いられる樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン6やナイロン66等のナイロン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、エラストマー系の樹脂等が挙げられる。なかでも表面硬さ(JIS K7215 タイプD圧子使用)が60〜80の熱可塑性樹脂が肌触りや係合性の点で好ましく、とりわけこの表面硬さを満足するポリエステルエラストマーやナイロン12が好ましい。特にポリエステルエラストマーが縫製により衣類に取り付けることができることから、さらに肌触りと係合力の両立の点でもっとも好ましい。
ポリエステルエラストマーとは、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸またはその誘導体を用い、ジオール成分として1,4−ブタンジオールとポリ(オキシテトラメチレン)グリコールまたはそれらの誘導体を用いて得られるものであり、ポリエステルエラストマー中における[ポリ(オキシテトラメチレン)]テレフタレート基の割合が40〜70重量%であるものがより好ましい。また樹脂は単独で、あるいは2種以上をブレンドして用いられていてもよい。
このように押出し成形により得られた、基板の表面に基板に対して垂直且つ連続しているステム用および基板に平行かつ連続している突起部用の列条を多数有しているテープの表面に存在するステム用および突起部用列条に、該列条長さ方法を横切る方向、好ましくは直交する方向に、小間隔で該列条の先端から付け根付近まで切れ目を入れる。切れ目の間隔としては0.2〜0.8mm、特に0.4〜0.6mmの範囲が適切である。
次いでテープを長さ方向に延伸する。延伸倍率としては、延伸後のテープの長さが元のテープ長さの1.3〜3.5倍、より好ましくは2.0〜3.0倍となる程度が採用される。この延伸により、列条に入れられた切れ目が広がり、列条が独立した多数の雄型係合素子の列となる。この切れ目を入れた状態での延伸により、基板は延伸されているのに対して、ステムや突起物は延伸されていないこととなる。
本実施形態の雄型留具は、図10に示すように、基板表面に存在するステムから突出する突起部が同一方向(図10ではX方向)に突出しており、図12に示すように、突起部が基板と平行な方向に伸びているため、本実施形態の雄型留具の対として好適に使用される上述のループ織物、すなわち織物表面に低くかつ両脚間隔の広いループがループ面に直角な方向に列をなして並んでいるループ織物の該ループに係合し易く、係合した場合は、より強固に係合し、しかも外す際には簡単に取り外すことができ、さらに係合箇所が嵩張らずかつ肌触りが柔らかいため、ズボンやスカート等の衣類、特に肌に触れ易い衣類、例えばブラジャーの留具として適している。
本明細書は、上述したように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
すなわち、本発明は、経糸および緯糸からなる織物であって、経糸の一部として180〜〜1000デシテックスのモノフィラメント糸が用いられており、該モノフィラメント糸からなる経糸が織物面から浮き上がってループを形成しており、ループの両脚間隔(D)が4〜15mm、ループの高さ(H)が0.5〜2.5mm、H/Dが0.1〜0.4であり、ループ密度が40〜300個/10cm、さらにループ面が経糸にほぼ平行であり、さらにループが緯糸方向に脚を揃えて並んでおり、ループ両脚が織物に固定されているループ織物である。なお、本発明におけるループ面とは、ループを外周とする面のことであり、ループ面が途中で捩れている場合には、ループ面の重心の位置における向きを以ってループ面の向きの方向とする。
本発明のループ織物は、ループの両脚間距離が長く、かつ高さも低いことからループが倒れにくく、したがって留具として用いた場合に、容易に留めることが可能となる。またループは強度に優れる太いモノフィラメントから形成され、かつループの両脚が織物に強固に固定されていることから切断や引き抜かれることが殆どなく、留める能力を長期間消失しない。また、ループが緯糸方向に密に列をなして並んでいることから、特定のループにのみ掛かることがなく、引張力が分散されることから、この点でも切断や引き抜かれが生じにくい。
さらに、本発明のループ織物では、ループ密度も高く、ループ面が経糸にほぼ平行な方向を向いて、ループが緯糸方向に並んでいることから、係るループを隣のループに代えることにより微妙な留め位置調整ができる。さらに緯糸として熱融着性繊維が用いられていると、ループとして用いられたモノフィラメント糸が織物内で緯糸と交わる箇所毎に熱融着されるため、ループが引っ張られても織物から引き抜かれることがない。したがって、ブラジャーの留具として適している。
さらに本発明のループ織物は、裾の広がった低いモノフィラメント糸からなる多数のループで覆われているループ織物であることから、本発明のループ織物上に人が座っても、肌が織物上に存在している太いモノフィラメントに触れ、織物に直接密着することが少なく、暑い夏には、密着によるベトツキ感が極めて少なく、さらに寒い冬には直接冷ややかなフィラメント織物に触れることが少なく、さらにモノフィラメントと織物との間に熱が蓄えられ暖かいため、椅子の上張材や畳表の代替品として、さらに敷物として有用である。
さらに、好ましくは、上述のループ織物において、マルチフィラメント糸からなる経糸(W)複数本毎にモノフィラメント糸からなる経糸(W)が存在しており、Wは緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えており、Wは緯糸に対して下記の浮き沈み状態にあり、さらに緯糸が熱融着性繊維からなる糸であり、下記ループ領域(A1)と(A2)が交互に、あるいは(A1)と(A2)の間に下記ループ不存在領域(B)を介して交互に存在している場合である。
(A1):Wは緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えているが、Wの隣に存在しているWは緯糸を跨いで織物上でループを形成している領域
(A2):Wは緯糸を跨いで織物上でループを形成しているが、Wの隣に存在しているWは緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えている領域
(B):Wおよびその隣に存在しているWはともには緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えている領域
このような構成により、上述したような本発明の効果、特に、ループの耐引き抜き性がより向上すると考えられる。
また、上記ループ織物において、ループの両脚が緯糸の熱融着により織物に固定されていることが好ましく、さらには、緯糸が,鞘成分が低融点樹脂からなる芯鞘断面複合繊維からなるマルチフィラメント糸であることがより好ましい。
このような構成により、該鞘成分のみを溶融させることによりループを織物上に強固に固定でき、かつ織物が強固に固定されていることとなり、より一層ループの剛直性が向上し、そして織物やループの耐久性等の点で、さらにループの両脚を強固に織物に固定できるという利点が得られる。
また、好ましくは、上記ループ織物において、緯糸、WおよびWがともにポリエステル系樹脂からなる繊維から構成されている場合であり、より好ましくは、Wがポリエチレンテレフタレート系樹脂、Wがポリブチレンテレフタレート系樹脂からなり、緯糸を構成する芯鞘断面複合繊維の芯成分がポリエチレンテレフタレート系樹脂、鞘成分がポリエチレンテレフタレート系またはポリブチレンテレフタレート系の共重合ポリエステル樹脂からなる場合である。そして、好ましくは、ループが、緯糸を7〜25本を跨ぐことにより形成されている場合であり、またループ不存在領域(B)には緯糸が3〜7本存在している場合である。
それにより、上述したような効果をより確実に得ることができる。
そして、本発明には、さらに、上記のループ織物からなる留具、特にブラジャーの留具、また上記のループ織物からなる椅子の座面の上張材や畳表材や敷物等も包含される。
また、本発明の他の局面は、樹脂製の基板の表面に、同基板表面からほぼ垂直に立ち上がるステムが列をなして多数並んでおり、各ステムは、その先端から、ステム列方向と交差する方向でかつ基板に平行な方向に突出する突起部を有しており、さらに全てのステムの突起部がステムから同一方向に突出しており、基板とステムと突起部により形成される懐部の高さ(b)が0.3〜2.5mmの範囲で、かつ懐部の高さ(b)に対する懐部の奥行(a)の比(a/b)が0.5〜3の範囲である雄型留具である。
このような構成を有することにより、本発明の雄型留具は、樹脂製の基板表面からほぼ垂直に立ち上がる太いステムが列をなして多数並んでおり、各ステムの先端部には、ステム列方向と交差する方向でかつ基板に平行な方向に突出する長い突起部を有しているため、係合相手である太いモノフィラメントからなる低いループを引っ掛け易く、また容易に取外すことができるため、従来の面ファスナーの欠点である、係合力が低いこと、さらに係合−剥離を繰り返すことでループ面ファスナーのループ状係合素子を傷めて係合力が低下するということがほとんど生じない。
しかもそのようなステム列が留具長さ方向に平行に複数列存在していることにより、特定のステムにのみ係合することがなく、係合力が分散される。これにより、ステムの変形や切断、さらに係合相手のモノフィラメントの切断が生じにくい。
また、上記の雄型留具において、基板は延伸されているが、突起部は延伸されていないことが好ましい。さらに、基板、ステムおよび突起部が、いずれも表面硬さ(JIS K7215 タイプD圧子使用)が60〜80の熱可塑性樹脂により形成されており、樹脂がポリエステルエラストマーより好ましくは、ナイロン12であることが望ましい。
このように、留具を構成している基板は延伸されていることから強度が高く、縫製により衣類に取り付けることができ、それに対して係合素子、特にその突起部は延伸されていないことから柔軟性を有しており、肌に優しいという利点がある。樹脂が柔軟なポリエステルエラストマーである場合には、この効果が特に著しい。
また、上記雄型留具において、ステムの断面形状が四辺形であり、ステムの高さ中間部分におけるステムの断面積および突起部の突出長さの中間部における突起部の断面積がともに0.2〜0.8mmであること、さらには、基板上に、基板1cm当たり5〜40個の密度で上記のステムが存在していることが好ましい。
このように、ステムの配列状態が、多数のステムが列をなして並び、そしてこのようなステム列が複数列並行に密に基板上に存在しているため、留具として用いた場合に、係合している位置を容易に多段階に調整することが可能になる。
また係合する懐部分として基板表面と平行な係止空間があるため、係合相手のループ織物のループの両脚間距離が長く、かつ高さも低いループに容易に係合することができる。したがって留具として用いた場合に、容易に留めることが可能となる。また、剥離する際に音を殆ど立てることがない。また、従来から公知のフック・ループの面ファスナーに比べてせん断方向への係合力が高い。
さらに、本発明の雄型留具は、低いステムの先端部が基板と平行な方向へ伸びる表面がフラットな突起部により覆われていることから、椅子にもたれた際や横になった際に留具が背中を押圧することが少ない。
したがって、本発明の雄型留具は、衣類用として、特にブラジャーの留具として適している。特に、本発明の雄型留具は、上述したようなループ織物からなる留具の対として用いられることが好ましい。
以下、本発明を実施例により説明する。
〔ループ織物〕
ループ織物の原料とした経糸(マルチフィラメント糸およびモノフィラメント糸)および緯糸は次の通りである。
[経糸(マルチフィラメント糸)]ポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸で、30本のフィラメントからなるトータルデシテックスが165デシテックスのマルチフィラメント糸。
[経糸(モノフィラメント糸)]ポリブチレンテレフタレートからなる400デシテックスのモノフィラメント糸。
[緯糸]芯成分がポリエチレンテレフタレート、鞘成分がイソフタル酸35モル%共重合した融点160℃のポリブチレンテレフタレートからなる同心芯鞘断面のフィラメント48本からなるトータルデシテックスが200デシテックスのマルチフィラメント糸。芯成分と鞘成分の比率は70:30。
〔ループ織物の製造方法〕
[実施例1]
上記経糸および緯糸を用いて図4の織組織図に従ってループ織物を織った。そして、200℃で熱処理して、緯糸の鞘成分を溶融させて織物の経糸と緯糸の交点を固定するとともに、ループの脚元を固定し、同時にループを収縮させてループ高さを低くした。
得られたループ織物は図1に示すようなループ状態であり、ループ両脚間隔(D)は5mm、ループ高さ(H)は1.7mm、H/Dは0.3であり、ループ密度は120個/10cmであり、そして全てのループ面が経糸方向に平行な方向を向き、さらに全てのループが緯糸方向に列をなして並んでおり、前記した(A1)、(A2)および(B)の領域から構成されていた。
なお、ループは緯糸9本跨ぐことで形成されている。またループ不存在領域(B)には緯糸が5本存在している。経糸(モノフィラメント糸を含む)の織密度は72本/cm、緯糸の織密度は20本/cmで経糸5本に1本の割合でモノフィラメント糸が打ち込まれている。本実施例のループ織物において、(A1)+(A2)+(B)の合計面積に占める(B)の面積割合は40%であり、図1に示すようにループがループ面に直交する方向に列をなして並んでおり、経糸方向ループ列長さ0.8cm当たり1個、緯糸方向ループ列長さ1cm当たり10個存在していた。
得られたループ織物から、ループ列2列を含むように(B)の領域で切断して、長さ15mmのループ織物を切り取った。
この切り取ったループ織物を、市販ブラジャーの背中に取り付けられていた丸型留具を取り外した箇所に縫製により取り付けた。一方、金属製鉤型留具が取り付けられている箇所には、小型の波型成形フックを表面に多数有するシートを熱融着により取り付けた。
このようにして得られた、波型成形フックを有するシートを取り付けた端部と上記ループ織物を取り付けたシートを重ね合わせて係合させ、その状態で20kgの引張力をかけて引張り、その後剥離することを500回繰り返したところ、ループ織物のループで切断されているものは見当たらず、またループ面が倒れているものも殆ど見当たらなかった。
このブラジャーと同様のものを5名の女性に着用させて、その着用感を調査した結果、胸囲の微調整が可能であることから、さらに背中部に異物感を感じることもないことから、極めて好評であった。
このループ織物を、食卓用椅子のクッション部のカバー材として使用したところ、寒い冬場でも、天然皮革やビニールレザーのような着席時の冷たさがなく、これまた好評であった。
[実施例2]
上記実施例1において、織組織を図6のものに置き換える以外は同一のもの、同一の方法によりループ織物を製造した。得られたループ織物は図2に示すようなループ状態であり、ループ両脚間隔(D)は10mm、ループ高さ(H)は1.1mm、H/Dは0.12であり、ループ密度は80個/10cmであり、そして全てのループ面が経糸方向に平行な方向を向き、さらに全てのループが緯糸方向に並んでおり、前記した、(A1)および(A2)の領域から構成されていた。
なお、ループは緯糸19本跨ぐことで形成されている。経糸(モノフィラメント糸を含む)の織密度は72本/cm、緯糸の織密度は20本/cmで経糸5本に1本の割合でモノフィラメント糸が打ち込まれている。本実施例のループ織物では、図2に示すようにループがループ面に直交する方向に列をなして並んでおり、経糸方向ループ列長さ1.3cm当たり1個、緯糸方向ループ列長さ1cm当たり10個存在していた。
得られたループ織物から、ループ列2列を含むように切断して、長さ22mmのループ織物を切り取った。このものでは、切断箇所に切断されたループが存在し、見栄えの点で実施例1のものより劣った。
この切り取ったループ織物を、実施例1と同様にして、市販ブラジャーの背中に取り付けた。そして、実施例1と同様に、係合−引張−剥離のテストを500回繰り返したところ、ループ織物のループで切断されているループは見当たらず、またループ面が倒れているものも見当たらなかった。さらに、実施例1と同様に、着用試験および食卓用椅子の被覆材に使用したところ、実施例1のものと同様に、極めて快適であるとの感想が寄せられた。
[実施例3]
実施例1において、織組織を図7のものに置き換える以外は同一のもの、同一の方法によりループ織物を製造した。得られたループ織物は図1に示すようなループ状態であるが、ループ面が経糸方向から5度ほど傾いていた。このもののループ両脚間隔(D)は5mm、ループ高さ(H)は1.7mm、H/Dは0.3であり、ループ密度は120個/10cmであり、さらに全てのループが緯糸方向に並んでおり、前記した、(A1)、(A2)および(B)の領域から構成されていた。したがって、ループ面が上記したように5度ほど傾いている以外は実施例1のものとほぼ同一であった。
得られたループ織物から、ループ列2列を含むように(B)の領域で切断して、長さ15mmのループ織物を切り取った。
この切り取ったループ織物を、実施例1と同様に市販ブラジャーの背中に取り付け実施例1と同様のテストを行い、さらに実施例1と同様の着用テストと椅子の被覆材としてもテストを行った。その結果、ループ面がわずかに傾いていることにより、引張力が片脚に集中し、ループの切断したものがわずかに見られた。それ以外は、実施例1のものと遜色なく、優れたものであった。椅子の被覆材の用途に関しては、実施例1の場合と同様に極めて優れたものであった。
[比較例1]
実施例1において、ループを形成する部分で緯糸を跨ぐ本数を9本から3本に変更し、かつ高さの高いループが形成されるようにループ部でモノフィラメント糸を大きく余裕を持たせ、それ以外は実施例1と同様にしてループ織物を製造した。
得られたループ織物は面ファスナーのループ素子用織物のようなループ状態であり、ループの形状は、ループ根元部では間隔が狭く、ループ高さ中間部で広くなり、そしてループ頂点でまた狭くなる形状であった。このループ織物のループ両脚間隔(D)は1.5mm、ループ高さ(H)は1.8mm、H/Dは1.2であり、ループ密度は240個/10cmであり、そして殆どのループ面が経糸方向に平行な方向を向き、さらに全てのループが緯糸方向に並んでおり、前記した、(A1)、(B)、(A2)および(B)の領域から構成されていた。
得られたループ織物から、ループ列2列を含むように切断して、ループ織物を切り取ったところ、長さは5mmと短いものとなった。この切り取ったループ織物を、実施例1と同様に市販ブラジャーの背中に取り付け実施例1と同様のテストを行い、さらに実施例1と同様の着用テストと椅子の被覆材としてのテストも行った。その結果、係合・剥離と繰り返すテストでは繰り返す度にループ面が傾いていき、係合し難くなった。着用テストでも同様に1週間後には、早くも係合し難い時があった。
係合し難くなったループ織物を観察すると、横方向の引張力によりループが傾いたり倒れたりしたものが多く見られ、その結果、それらが原因で係り難くなったものと思われる。また、椅子の被覆材として用いた場合も、ざらついた肌触りのため、快適とは言えず、さらにループがランダムに倒れたり、傾いたりしたものが見受けられ、それらが美観を損ねた。
[比較例2]
実施例1において、ループを形成するモノフィラメント糸を、265デシテックスのフィラメント10本からなるポリブチレンテレフタレート系のマルチフィラメント糸に変更する以外は実施例1と同様にして、ループ織物を形成した。このループ織物ではループはモノフィラメント糸ではなくマルチフィラメント糸から形成されていることとなる。
このループ織物を実施例1と同様のテストを行い、さらに実施例1と同様の着用テストと椅子の被覆材としてのテストを行った。
その結果、係合・剥離を繰り返す度に、マルチフィラメント糸を構成するフィラメントで切断されるものが増加し、係合力が急速に低下した。着用テストでも、1ヶ月後には、係合力が低下し、使用できなくなった。また、椅子の被覆材として使用した場合には、ループに腰がなく、何ら従来の一般的織物と大差のない触感であった。
[比較例3]
実施例1において、ループを形成する部分で高さの高いループが形成されるようにループ部でモノフィラメント糸を大きくループを描かせ、それ以外は実施例1と同様にしてループ織物を製造した。
得られたループ織物は背の高いループが列をなして織物面上に並んでいる状態であり、このループ織物のループ両脚間隔(D)は5mm、ループ高さ(H)は2.7mm、H/Dは0.5であった。そして殆どのループ面が経糸方向に平行な方向を向き、さらに全てのループが緯糸方向に並んでおり、前記した、(A1)、(A2)および(B)の領域から構成されていた。
得られたループ織物から、ループ列2列を含むように(B)の領域で切断して、長さ15mmのループ織物を切り取った。
この切り取ったループ織物を、実施例1と同様に市販ブラジャーの背中部に取り付け、実施例1と同様のテストを行い、さらに実施例1と同様の着用テストと椅子の被覆材としてのテストも行った。その結果、係合・剥離と繰り返すテストでは繰り返す度にループ面が傾いて倒れるものが増え、係合し難くなった。着用テストでも同様に1ヶ月後には、係合し難い時があった。
また、椅子の被覆材として用いた場合も、異物感を与える肌触りのため、長期間座るには快適な素材とは言えず、さらにループが倒れたり、傾いたりしたものも見受けられ、それらが美観を損ねた。
[実施例4]
〔雄型留具の製造〕
ポリエステルエラストマー(東レデュポン社製ハイトレル、表面硬さ:68)を図13に示すようなノズル(但し、ステム用スリットは17本基板用スリット上に等間隔で存在)から溶融押出し、冷却して、図12に示すような、基板の表面から突出するステム、そしてステムの先端部には、基板に平行な方向に連続して伸びる突起部が存在しているような断面形状を有しているステム用および突起部用列条を表面に有しているテープを成形した。そして、このテープの列条の先端から根元までカット角度0度(すなわちテープ長さ方向に直角)で0.5mmの等間隔で切れ目を入れ、そしてテープを長さ方向に2.5倍延伸し、雄型留具を製作した。
〔雄型留具の形状〕
得られた雄型留具の、基板とステムと突起部により形成される懐部の高さ(b)は0.9mm、懐部の高さ(b)に対する懐部の奥行(a)の比(a/b)が1.3であった。
そして、ステム高さ(H)は1.1mm、ステム根本から突起部先端までの上面からの投影距離(S2)が1.4mm、ステムおよび突起部の長さ方向の厚み(W)が1.1mm、Y方向のステム間距離(S1)が1.4mm、ステムとステムの列方向間隔(D)が2.0mm、ステムと突起部の断面はいずれも四辺形であり、その面積が0.2mmであり、ステム密度は18個/cmで、Y方向ステム列1cm当たりの係合素子本数としては5本/cm、X方向1cm当たりのステム列本数は5本/cm、基板の厚さは0.2mmであった。この雄型留具において、基板は延伸されているがステムおよび突起部は延伸されていない。突起部の上面は、基板面に対して平行なフラットな面であった。得られた雄型留具を40mm幅×30mm長で綿布に縫製(ミシン針#14、糸ピッチ3mm)した。
〔ループ織物〕
原料としては、実施例1で使用したものと同じ経糸用マルチフィラメント糸、経糸用でかつループとなるモノフィラメント糸および緯糸を使用した。
〔ループ織物の製造方法〕
上記経糸および緯糸を用いて図14の織組織図に従ってループ織物を織った。そして、200℃で熱処理して、緯糸の鞘成分を溶融させて織物の経糸と緯糸の交点を固定するとともに、ループの脚元を固定し、同時にループを収縮させてループ高さを低くした。
得られたループ織物は図1に示すようなループ状態であり、ループ両脚間隔(D)は5mm、ループ高さ(H)は1.7mm、H/Dは0.3であり、ループ密度は120個/10cmであり、そして全てのループ面が経糸方向に平行であり、さらに全てのループが緯糸方向に列をなして並んでいた。
なお、ループは緯糸9本跨ぐことで形成されていた。経糸(モノフィラメント糸を含む)の織密度は72本/cm、緯糸の織密度は20本/cmで、経糸5本に1本の割合でモノフィラメント糸が打ち込まれていた。このループ織物において、図1に示すようにループ面が経糸に平行であり、かつこのようなループが、ループ面に直交する方向にそれぞれの片脚が列をなして並んでおり、ループ列長さ1cm当たり9個存在していた。
得られたループ織物から、ループ列4列を含むように切断して、長さ20mmのループ織物を切り取り、綿布に縫製により取り付けた。
〔雄型留具の性能〕
このようにして得られた上記の綿布に縫製された雄型留具と上記のループ織物を、雄型留具の突起物とループ織物のループ面が直交するように配置し、雄型留具の突起部の先端がループに挿入するように斜め上方向から近づけて係合させた。そして、せん断方向にオートグラフ(島津社製)にて引張り速度300mm/分で引っ張ったときのせん断剥離強力を測定したところ、約100Nの強力を有する結果となった。剥離後のステムおよび突起部に変形は殆ど見られなかった。
〔ブラジャーの留具としての使用〕
上記の切り取った雄型留具とループ織物を、雄型留具の突起物とループ織物のループ面が直交するように市販ブラジャーの背中に取り付け、女性に着用させて、その着用感を調査した。その結果、胸囲の微調整が可能で、さらに背中部の感触がチクチクすることがなく、かつ椅子の背もたれに背中を押し付けても雄型留具による押し付け感がなく極めて好評であった。そして、この着用試験を合計8週間行い、途中55回洗濯したが、係合力にほとんど変化は見られず、さらに雄型留具およびループ織物ともに変化は見られなかった。さらに、留具を留めた縫製箇所においても、ミシン目から基板が裂ける等の問題もまったく生じなかった。
〔実施例5〜6、比較例4〜5〕
上記実施例4において、ステムの高さと突起部の突出長さを変更することにより表1のような懐部高さを有する雄型留具を製造した。
そして、実施例4と同様に、実施例4で製造したループ織物と係合させ、その係合力を測定した。その結果を表1に示す。さらにブラジャーの留具に使用した場合の性能も表1に示す。実施例のものはいずれも長さの微調整が可能であり、さらに実施例4のものと比べると劣るものの、留具の一部が背中を押圧して、着用者に不快感を与えることが僅かであり、着用試験に協力してくれた女性から使用可能との評価を得た。
Figure 2015137114
〔実施例7〜8および比較例6〜7〕
上記実施例4において、突起部の突出長さを変更することにより表2のような、懐部高さに対する懐部の奥行の比(a/b)を有する雄型留具を製造した。
そして、実施例4と同様に、実施例4で製造したループ織物と係合させ、その係合力を測定した。その結果を表2に示す。さらにブラジャーの留具に使用した場合の性能も同表に示す。その結果、いずれのものも胸囲の変化に従って微調整が可能であった。
Figure 2015137114
〔比較例8〕
実施例4において、ステムおよび突起部の形状を、図15に示すように、基板から伸びたステムがテープ長さ方向と直交する方向に丸く曲がり、さらに先端部分が丸く下方向にまで曲がっている、いわゆる波型形状となっているものとする以外は同一のものを、実施例4と同一の押出成形、ステムへの切目挿入および延伸により雄型留具を波型の雄型係合素子を有する留具を製造した。素子の高さや断面積、懐部の高さおよび深さ、素子間隔や素子密度等は実施例4のものと同一である。
この雄型留具を実施例4と同様にテストを行い、さらに実施例4と同様の着用試験を行った。
その結果、ステムが、先端が下を向く波型形状のため、ループ織物と係合させることが難しく、剥離強力は30Nしか得られず、剥離強力が低い結果となった。着用試験でもループへの係合性が低下したため、ループ部に引っ掛けることが難しく、使用し難く、着用試験を行うに値しないものであったが、敢えて着用試験を行うと、着用の際に係合させ難く、係合力が弱く、また留具の一部が背中を押圧して、着用者に不快感を与えるものであった。
〔比較例9〕
実施例4において、図16に示すように、基板から立ち上がるステムが立ち上がり部分からテープ長さ方向と交差する方向に基板と40度の角度をもって傾いている形状となっているものを用いる以外は実施例4と同一のものを、実施例4と同一の方法により製造した。得られた雄型留具を実施例4と同様にテストを行い、さらに実施例4と同様の着用試験を行った。
その結果、ステムが同一方向へ傾いているためループ面織物に係合し易いが、動かしたり、弛ませたりすると、剥離し易く、剥離強力は10Nしか得られず、剥離強力が極めて弱い結果となった。着用試験でもループ織物との係合が外れ易く、使用し難いものとなった。また、着用試験の途中でループ織物のループが僅かであるが切断された。
〔比較例10〕
実施例1において、ループ織物の緯糸に熱融着性繊維を用いずに、通常のポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸で、48本からなるトータルデシテックスが200デシテックスの糸を用いる以外は実施例1と同様の製法にてループ織物を製造した。
得られたループ織物は、地経糸およびループを固定されていない点以外は、実施例1と同様な状態であった。さらに実施例1と同様にテストと着用試験を行った。
その結果、ループ糸が基布に固定されていないため、ループ糸が極めて抜けやすく剥離を数回繰り返すだけでループが基布から引き出されることとなった。また、よく観察すると、ループが伸びたところとループが基布部にくっついたような部分が混在し、フックが係合しにくい形状名なっていた。そして、経糸も固定されていないため、基布が波打ったような状態となった。
着用試験でも姿勢が変わることで緩み感が認められ、確認したところループ糸が基布部から伸びているのが見られた。これは、着用時の姿勢で張力がかかり、その張力でループが基布から伸びたためと思われる。そして、一度ループが伸びると、きわめて係合しにくいループになるため、繰り返し使用としたが、ブラジャーを留めることが出来なかった。
この出願は、2014年3月13日に出願された日本国特許出願特願2014−050493および2014年9月24日に出願された特願2014−193698を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明を表現するために、前述において具体的な実施形態や図面等を通して本発明を適切かつ十分に説明したが、当業者であれば前述の実施形態を変更及び/又は改良することは容易になし得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態又は改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態又は当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
本発明は、ループ織物、留め具、衣類製品等の技術分野において、広範な産業上の利用可能性を有する。

Claims (21)

  1. 経糸および緯糸からなる織物であって、経糸の一部として180〜1000デシテックスのモノフィラメント糸が用いられており、該モノフィラメント糸からなる経糸が織物面から浮き上がってループを形成しており、ループの両脚間隔(D)が4〜15mm、ループの高さ(H)が0.5〜2.5mm、H/Dが0.1〜0.4であり、ループ密度が40〜300個/10cm、さらにループ面が経糸にほぼ平行であり、さらにループが緯糸方向に脚を揃えて並んでおり、ループ両脚が織物に固定されているループ織物。
  2. マルチフィラメント糸からなる経糸(W)複数本毎にモノフィラメント糸からなる経糸(W)が存在しており、Wは緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えており、Wは緯糸に対して下記の浮き沈み状態にあり、さらに緯糸が熱融着性繊維からなる糸であり、下記ループ領域(A1)と(A2)が交互に、あるいは(A1)と(A2)の間に下記ループ不存在領域(B)を介して交互に存在している請求項1に記載のループ織物。
    (A1):Wは緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えているが、Wの隣に存在しているWは緯糸を跨いで織物上でループを形成している領域
    (A2):Wは緯糸を跨いで織物上でループを形成しているが、Wの隣に存在しているWは緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えている領域
    (B):Wおよびその隣に存在しているWはともには緯糸と交差する毎に浮きと沈みを変えている領域
  3. ループの両脚が緯糸の熱融着により織物に固定されている請求項1または2に記載のループ織物。
  4. 前記緯糸が,鞘成分が低融点樹脂からなる芯鞘断面複合繊維からなるマルチフィラメント糸である請求項1〜3のいずれかに記載のループ織物。
  5. 前記緯糸、前記Wおよび前記Wがともにポリエステル系樹脂からなる繊維から構成されている請求項1〜4のいずれかに記載のループ織物。
  6. 前記Wがポリエチレンテレフタレート系樹脂、前記Wがポリブチレンテレフタレート系樹脂からなり、前記緯糸を構成する芯鞘断面複合繊維の芯成分がポリエチレンテレフタレート系樹脂、鞘成分がポリエチレンテレフタレート系またはポリブチレンテレフタレート系の共重合ポリエステル樹脂からなる請求項5に記載のループ織物。
  7. ループが、緯糸を7〜25本を跨ぐことにより形成されている請求項1〜6に記載のループ織物。
  8. 前記ループ不存在領域(B)には緯糸が3〜7本存在している請求項2に記載のループ織物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のループ織物からなる留具。
  10. 留具がブラジャーの留具である請求項9に記載の留具。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載のループ織物が座面の上張り材として用いられている椅子。
  12. 請求項1〜8のいずれかに記載のループ織物が畳表の代替品として用いられる畳あるいは敷物。
  13. 請求項9に記載の留具と対になって用いられる雄型留具であって、
    樹脂製の基板の表面に、同基板表面からほぼ垂直に立ち上がるステムが列をなして多数並んでおり、各ステムは、その先端からステム列方向と交差する方向でかつ基板に平行な方向に突出する突起部を有しており、さらに全てのステムの突起部がステムから同一方向に突出しており、基板とステムと突起部により形成される懐部の高さ(b)が0.3〜2.5mmの範囲で、かつ懐部の高さ(b)に対する懐部の奥行(a)の比(a/b)が0.5〜3の範囲である雄型留具。
  14. 前記基板は延伸されているが、前記突起部は延伸されていない請求項13に記載の雄型留具。
  15. 前記基板、前記ステムおよび前記突起部が、いずれも表面硬さが60〜80の熱可塑性樹脂により形成されている請求項13または14に記載の雄型留具。
  16. 前記熱可塑性樹脂がポリエステルエラストマーである請求項15に記載の雄型留具。
  17. 前記熱可塑性樹脂がナイロン12である請求項15または16に記載の雄型留具。
  18. 前記ステムおよび前記突起部の断面形状が四辺形であり、前記ステムの高さ中間部分におけるステムの断面積および前記突起部の突出長さの中間部における突起部の断面積がともに0.2〜0.8mmの範囲である請求項13〜17のいずれかに記載の雄型留具。
  19. 前記基板上に、基板1cm当たり5〜40個の密度でステムが存在している請求項13〜18のいずれかに記載の雄型留具。
  20. 請求項9記載の留具と、請求項13〜19のいずれかに記載の雄型留具が対となって留具として用いられている衣類。
  21. 衣類がブラジャーである請求項20に記載の衣類。
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