JPWO2015136973A1 - 制御装置及び制御システム - Google Patents
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Abstract
Description
その場合、前述のようなPLCにおいては、当該プログラムが割り当てられたタスクの負荷が増大するのみならず、それに伴いシステム全体の負荷も増大する。以上の結果、CPUユニットと入力ユニット及び出力ユニットとの通信のタイミング及び他のタスクで動作させているプログラムの動作タイミングが変更されてしまい、それにより装置の動作に悪影響が生じることが心配される。
この装置では、一方のタスク実行された後に他方のタスクが実行される。この場合、固定化時間が設定されたタスクは決まった時間に終了するので、後に実行されるタスクに影響を与えない。
この装置では、タスクが実行される毎に、実際の実行時間がリアルタイムの情報として格納部に格納される。したがって、例えばユーザが上記の内容を他の装置等で読み出して、確認することができる。
このシステムでは、固定化時間設定装置において、設定部が、受付部が受け付けた設定実行時間をタスクを設定するときに固定化時間として設定する。
このシステムでは、固定化時間設定装置において、取得部がタスクの実際の実行時間及び固定化時間を取得し、表示部がそれら内容を表示する。これにより、ユーザは、固定化時間設定装置を用いて、タスクの実際の実行時間と固定化時間との関係をリアルタイムで知ることができる。
この装置では、処理が実行される毎に、実際の実行時間がリアルタイムの情報として格納部に格納される。したがって、例えばユーザが上記の内容を他の装置等で読み出して、確認することができる。
このシステムでは、固定化時間設定装置において、受付部が受け付けた設定実行時間に基づいて、設定部が処理を設定するときに固定化時間として設定する。これにより、タスクの固定時間が設定される。
このシステムでは、固定化時間設定装置において、取得部が処理の実際の実行時間及び固定化時間を取得し、表示部がそれら内容を表示する。これにより、ユーザは、固定化時間設定装置を用いて、処理の実際の実行時間と固定化時間との関係をリアルタイムで知ることができる。
(1)制御システムの全体構成
まず、第1実施形態に係る制御システムの全体構成について、図1を用いて説明する。図1は、制御システムの全体構成を示すブロック図である。制御システム100は、PLCシステム1と開発支援装置3とを備える。
PLCシステム1は、例えば、センサ又はスイッチにより構成される信号入力部5から信号を入力する。また、PLCシステム1は、信号入力部5からの入力信号を必要に応じて用いプログラムを実行して、制御対象機器7を制御する出力信号を算出する。
次に、PLCシステム1の詳細な構成について図1を用いて説明する。PLCシステム1は、制御装置11と、入力ユニット13と、出力ユニット15と、電源ユニット17と、を有する。
なお、PLCシステム1は、上記の構成要素の全てを1の筐体内に組み込んだシステムであってもよいし、各構成要素を個別の筐体に組み込んで当該構成要素を接続してPLCシステムとしてもよい。特に、入力ユニット13及び出力ユニット15を個別の構成要素とすることにより、PLCシステム1は、所望する制御対象機器及び信号入力部を所望の数接続できる。
次に、制御装置11の構成の詳細について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、制御装置及び開発支援装置の構成を示すブロック図である。図3は、制御装置及び開発支援装置の機能及びデータの配置を示すブロック図である。
POUは、IEC61131−3におけるユーザプログラムの実行モデルの単位である。POUは、プログラムと、ファンクションと、ファンクションブロックとを含んでいる。ファンクションおよびファンクションブロックは、再利用することが可能である。すなわち、ファンクションおよびファンクションブロックは、複数のユーザプログラムで共用することが可能である。なお、ファンクションは、所定の入力値が入力された場合に、所定の入力値に対応する一定の出力値を出力する関数であり、ファンクションブロックは、内部状態を持てることにより、入力値に対する出力値が一定ではない関数である。
図4を用いて、タスク設定データ45を説明する。図4は、タスク設定データの内容を示す表である。タスク設定データ45には、各タスクの名称、優先度と、実行周期と、固定実行時間(後述)と、タスクに割り付けられたプログラムの名称と、が記載されている。
なお、タスクは、一例として、優先度の値が小さいタスクが優先的に実行される。また、制御装置11では、予め設定された時間間隔(たとえば、1ms)の制御サイクルを処理全体の共通サイクルとして採用している。
次に、開発支援装置3の構成の詳細について、図2及び図3を用いて説明する。
開発支援装置3は、図2に示すように、CPU31と、記憶部33と、通信インターフェース35と、入力部37と、表示部39とを有している。記憶部33は、開発支援プログラム33aを格納している。開発支援装置3の機能は、CPU31において、開発支援プログラム33aを実行することにより実現されている。入力部37は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力手段である。表示部39は、LCD、有機ELを用いたディスプレイからなる表示手段である。
最初に、タスク構成の設計を行う。タスク構成の設計は、制御対象装置の必要な入出力応答性能に基づいて行われる(ステップS1)。
次に、どのデバイスを2つのタスクのどちらでI/Oリフレッシュするかを決定する(ステップS2)。
次に、タスクの固定化時間を設定する(ステップS4)。タスクの固定化時間とは、タスクの実際の実行時間より長い時間が、タスクの固定された実行時間として設定されたものである。つまり、タスクが実行された後に、固定時間と実際の実行時間との差分である非実行時間が確保される。なお、固定化時間は、予測される実際の実行時間の最大値を超えていることが好ましい。また、タスクの固定化時間の設定は、図4のタスク設定データ45が表示部39に表示されることにより、ユーザは設定を容易に行うことができる。より具体的には、ユーザは入力部37を介してタスクの固定化時間を開発支援装置3に入力し、次にタスク設定データ生成部63が記憶部33に格納されているタスクの固定化時間を用いて、タスク設定データ45を更新する。以上に述べたように、タスク設定データ生成部63が、タスクの固定化時間を設定する。なお、タスクの固定時間とは、後述する変更が行われない限りは、基本的には一定である。
最後に、その他の設定が行われる(ステップS5)。
図6を用いて、タスク実行動作を説明する。図6は、タスク実行のタイミングを示すタイミングチャートである。
制御装置11では、電源が投入されると、所定の初期処理が実行される。
また、この実施形態では、タスクAは、実行時間として固定化時間が設定されており、実行の際には固定化時間が適用されるタスクである。タスクBは、実行時間として固定化時間が設定されていないタスクである。
以下の説明において、タスクA及びタスクBを実行するのは、タスク制御プログラム43は、タスクA及びタスクBを実行する際には、RAM113に格納されたタスク設定データ45を利用する。
そして、タスクA、Bの実行サイクルが同時に開始されてから2ms経過すると、タスクAの実行サイクルが経過することから、タスクAの実行が開始される。このとき、タスクBの実行サイクルも経過することから、タスクBは待機状態である。すなわち、タスクA、Bの実行サイクルが同時に開始されてから2ms経過すると、タスクA、Bの実行サイクルが再び同時に開始される。その後、上記した動作が繰り返し行われる。
この装置では、タスクAに固定化時間が設定されるので、タスクAに割り当てられた処理の実行時間が長くなる修正が行われたとしても、実際の実行時間が固定化時間を超えない。つまり、タスクAの処理の変更がタスクBの実行に影響を与えない。より具体的には、タスクAの実際の実行時間が長くなったとしても、タスクBの開始タイミングは変わらないので、タスクBの実行を設定通りに正しく行うことができる。
最初に、タスク実行が開始されるのを待つ(ステップS11)。
タスク実行が開始されると(ステップS11でYes)、タスク制御プログラム43は、タイマ(図示せず)からタスクAの開始時刻を取得する(ステップS12)。
次に、タスク制御プログラム43は、タスクAの実行が終了するのを待つ(ステップS13)。
次に、タスク制御プログラム43は、タスクAの実際の実行時間を算出する(ステップS15)。
次に、タスク制御プログラム43は、タスクAの実際の実行時間と、差分とをRAM113に格納する(ステップS17)。なお、タスク制御プログラム43は、タスクAの実際の実行時間のみをRAM113に格納してもよい。このように、タスクAが実行される毎に、実際の実行時間がリアルタイムの情報としてRAM113に格納される。
最後に、タスク制御プログラム43は、差分の時間が経過して固定化時間が終了すると(ステップS17でYes)、プロセスはステップS11に戻る。
その結果、開発支援装置3の表示部39が、図10の表52を表示可能になる。図10は、タスクAの実際の実行時間と固定化時間の関係を示す表である。図10では、実行時間(最小)、実行時間(最大)、固定化時間、差分が示されている。差分は、固定化時間と実行時間(最大)との差である。これにより、ユーザは、タスクAの実際の実行時間と固定化時間との関係をリアルタイムで知ることができる。なお、タスクAの実際の実行時間と固定化時間との関係の判断結果としては、固定化時間に対する実行時間(最大)の割合を表示してもよい。差分と割合はいずれか一方でもよいし、両方でもよい。上記のように、開発支援装置3のタスク設定データ生成部63が、制御装置11において実行されているタスクAの実際の実行時間及び固定化時間を、制御装置11から取得する取得部として機能している。
上記実施形態では、固定化時間と実際の実行時間との差分の演算は、制御装置11で行われていたが、開発支援装置3で行われてもよい。
その結果、開発支援装置3のタスク設定データ生成部63が、タスク設定データ45の修正を行い、その修正内容を制御装置11に送信する。それにより、制御装置11のタスク制御プログラム43がタスク設定データ45を変更する。具体的には、図4におけるタスク設定データ45におけるタスクAの固定化時間の値が変更される。以上に述べたように、タスク設定データ生成部63は、ユーザプログラム41の実行中にタスクの固定化時間を変更する設定部として機能している。
以上に述べたように、タスク制御プログラム43がタスクを実行する毎に、タスクの実際の実行時間と固定化時間との関係(具体的には、差分又は割合)が判断される。そして、その判断結果に基づいて、開発支援装置3のタスク設定データ生成部63が固定化時間を再設定できる。
第1実施形態では、固定化時間を設定する対象としてタスクを選んだが、本発明はそのような実施形態に限定されない。タスクに割り付けられる各種処理(例えば、プログラム、I/Oリフレッシュ)の実行時間に固定化時間を適用してもよい。
図11において、タスクAに割り付けられたユーザプログラムUPG1は、POUであるプログラムP1、POUであるプログラムP2、POUであるプログラムP3から構成されている。ここで、プログラムP2は、実際の実行時間が150μsであるのに対して、固定化時間が200μsに設定されている。この場合、プログラムP2が実際の処理を終了しても、プログラムP3が実行を開始するまでには非実行時間S(この場合は50μs)が確保されている。これにより、プログラムP2が変更されたとしても、実際の実行時間が固定化時間を超えないので、タスクAの実行時間が延びることがなく、さらにはタスクBの実行に影響を与えることがない。
図13を用いて、第2実施形態の変形例を説明する。図13は、POUの構造を示す図である。POU_B75は、固定化時間情報が埋め込まれていない。代わりに、テーブル77にPOU_B75の固定化時間情報が記述されている。この場合、制御装置11のCPU111は、テーブル77の固定化時間情報を読み出し、固定化時間の設定に基づいてPOUPOU_A71を実行する。
この変形例では、タスクAのI/リフレッシュに固定化時間が設定されている。この場合、I/Oリフレッシュ全体に固定化時間が設定されていてもよいし、入力データ処理及び出力データ処理の一方に固定化時間が設定されていてもよい。
I/Oリフレッシュに固定化時間を設定については、設定条件、設定方法、設定による効果は前記実施形態と同様である。
第1実施形態ではタスクに固定化時間が設定され、第2実施形態ではタスクに割り付けられる処理に固定化時間が設定されていたが、両方の設定が行われてもよい。
本実施形態では、第1実施形態の制御システム100の構成を前提としており、第1実施形態の機能(タスクの固定化時間設定)及び前記第2実施形態の機能(タスクに割り付けられる処理の固定化時間設定)の両方が、制御装置11及び開発支援装置3によって実現されている。
この実施形態では、図15に示す表54が、開発支援装置3の表示部39に表示される。表54においては、プライマリタスクに固定化時間が設定され、さらに、プログラムP1のファンクションブロックFBI1及びプログラムP2のファンクションブロックFBI3に固定化時間が設定されている。
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
3 :開発支援装置
5 :信号入力部
7 :制御対象機器
11 :制御装置
13 :入力ユニット
15 :出力ユニット
17 :電源ユニット
31 :CPU
33 :記憶部
33a :開発支援プログラム
35 :通信インターフェース
37 :入力部
39 :表示部
41 :ユーザプログラム
43 :タスク制御プログラム
45 :タスク設定データ
63 :タスク設定データ生成部
65 :プログラム生成部
71 :POU_A
73 :固定化時間情報
75 :POU_B
79 :固定化時間情報
100 :制御システム
111 :CPU
113 :RAM
115 :ROM
115a :システムプログラム
117 :通信インターフェース
Claims (11)
- 少なくとも2種類のタスクを周期的に繰り返し実行する制御装置であって、
前記少なくとも2種類のタスクのうち少なくとも1種類のタスクの実行時間として当該タスクの実際の実行時間より長く設定された固定化時間が格納された格納部と、
前記少なくとも2種類のタスクを実行する制御部であり、前記固定化時間を適用して前記少なくとも1種類のタスクを実行するタスク制御部と、
を備えた制御装置。 - 前記少なくとも2種類のタスクは互いに異なる実行周期を有する、請求項1に記載の制御装置。
- 前記タスク制御部は、前記少なくとも1種類のタスクを実行する毎に、当該タスクの実際の実行時間を前記格納部に格納する、請求項1又は2に記載の制御装置。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の制御装置と、
前記少なくとも1種類のタスクの実際の実行時間より長い設定実行時間の入力を受け付け可能な受付部と、当該タスクを設定するときに、受け付けられた前記設定実行時間を前記固定化時間として設定する設定部と、を有する固定化時間設定装置と、
を備えた制御システム。 - 前記固定化時間設定装置は、
前記制御装置において実行されている前記少なくとも1種類のタスクの前記実際の実行時間及び前記固定化時間を、前記制御装置から取得する取得部と、
取得された前記少なくとも1種類のタスクの前記実際の実行時間及び前記固定化時間を表示する表示部をさらに有している、請求項4に記載の制御システム。 - タスクを繰り返し実行する制御装置であって、
前記タスクに割り付けられる少なくとも1種類の処理の実行時間として当該処理の実際の実行時間より長く設定された固定化時間が格納された格納部と、
前記タスクを実行する制御部であり、前記固定化時間を適用して前記少なくとも1種類の処理を実行するタスク制御部と、
を備えた制御装置。 - 前記少なくとも1種類の処理は、プログラム部品の実行である、請求項6に記載の制御装置。
- 前記少なくとも1種類の処理は、外部データの入力処理及び出力処理の一方又は両方である、請求項6に記載の制御装置。
- 前記タスク制御部は、前記少なくとも1種類の処理の実行毎に、当該処理の実際の実行時間を前記格納部に格納する、請求項6〜8のいずれかに記載の制御装置。
- 請求項6〜9のいずれかに記載の制御装置と、
前記少なくとも1種類の処理の実際の実行時間より長い設定実行時間の入力を受け付け可能な受付部と、当該処理を設定するときに、受け付けられた前記設定実行時間を前記固定化時間として設定する設定部と、を有する固定化時間設定装置と、
を備えた制御システム。 - 前記固定化時間設定装置は、
前記制御装置において実行されている前記少なくとも1種類の処理の前記実際の実行時間及び前記固定化時間を、前記制御装置から取得する取得部と、
取得された前記少なくとも1種類の処理の前記実際の実行時間及び前記固定化時間を表示する表示部をさらに有している、請求項10に記載の制御システム。
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