JPWO2015105048A1 - ダイオード型センサの出力電流検出icチップ及びダイオード型センサ装置 - Google Patents

ダイオード型センサの出力電流検出icチップ及びダイオード型センサ装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、保護回路のリーク電流による影響を低減するようにしたダイオード型センサの出力電流検出ICチップ及びダイオード型センサ装置に関する。N個(Nは2以上の整数)のダイオード型センサ(1,2)のアノード同士が接続されたセンサ部(10)と、アノード同士が接続された接続部に接続された共通端子(3a)と、ダイオード型センサのカソードに接続されたN個の入力端子(1a,2a)と、入力端子及び共通端子(3a)に接続されたN+1個の保護回路(4−1乃至4−3)と、ダイオード型センサの出力電流を電圧に変換するI−V変換回路(6)と、出力電流の極性を切り替えてI−V変換回路に入力するチョッパ回路(5)と、I−V変換回路の入力に接続されたダミー保護回路(7)とを備えている。

Description

本発明は、ダイオード型センサの出力電流検出ICチップ及びそのダイオード型センサ装置に関する。より詳細には、保護回路を削除することなく、保護回路のリーク電流による影響を低減するようにしたダダイオード型センサの出力電流検出ICチップ及びダイオード型センサ装置に関する。特に、赤外線センサやガスセンサなどに適用できるものである。
従来から、複数の検出素子からの信号を処理する系において、端子数の削減のためや検出素子の構造上の制約により、複数の検出素子の一端を共通にすることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、複数の検出素子の一端を共通にしたセンサからの信号を処理する回路において、オフセットをキャンセルするために検出素子の向きを切り替えて信号処理するチョッパ動作を行うことが知られている。
また、赤外線センサと、赤外線センサの出力信号を信号処理するIC素子と、赤外線センサ及びIC素子が収納されたパッケージとを備えた赤外線センサモジュールが提案されている。また、ICなどの半導体デバイスにおいては、静電気放電(ESD:Electro−StaticDischarge)によるデバイスの破壊を防止するために、チップ上に、ESD保護回路が設けられるのが一般的である。
センサ素子と、センサ素子の出力電圧を信号処理するIC素子とを備えたセンサ装置においては、センサ素子の出力電圧の振幅が小さく、センサ素子の出力インピーダンスが高いため、出力電圧を増幅して信号処理を行うことが多い。例えば、上述した赤外線センサモジュールでは、センサ素子である赤外線センサの出力電圧の振幅が小さく、赤外線センサの出力インピーダンスが高いため、IC素子に、赤外線センサの出力電圧を増幅する増幅回路、この増幅回路のアナログの出力電圧をアナログ−ディジタル変換するA/D変換回路などを設けることが考えられる。
例えば、特許文献2に記載のセンサ装置は、センサ素子である赤外線センサとIC素子とのそれぞれにESD保護回路を設けたセンサ装置に関するもので、各ESD保護回路に流れるリーク電流に起因したオフセット電圧が生じ、S/N比が低下してしまうのを避けるために、第1のESD保護回路及び第2のESD保護回路に起因してセンサ部に流れるリーク電流とセンサ部のインピーダンスとで決まるオフセット電圧をキャンセルするオフセットキャンセル手段を備えたものである。
また、特許文献3では、センサ素子と、センサ素子の出力電流を処理する信号処理装置と、温度補正を行なう補正演算部とを備え、センサ素子からの出力電流を電流−電圧変換器で電圧に変換する構成が示されている。
また、特許文献4には、センサ部とスイッチと全差動アンプとを備え、センサ部からの出力電圧を信号処理する構成が示されている。この特許文献4では、センサ部からの出力電圧をスイッチでチョッパ変調して信号処理を行なうようになっている。
国際公開WO2013/145757号パンフレット 特開2013−124879号公報 特開2011−119398号公報 特開2006−153492号公報
しかしながら、上述した特許文献1及び2のものは、特に、pAオーダーの微小電流を検出する系において、精度良くダイオード型センサの出力電流の検出することが困難である。特に、保護回路のリーク電流によるオフセットは無視できないレベルであり、また、ESD耐圧を確保するために保護回路を削除することができないという問題がある。
また、特許文献3及び4の構成では、初段の増幅器の入力オフセットが、赤外線センサ素子の出力電圧相当の出力信号と同様に、後段に設けられた増幅回路で増幅されてしまう。そのため、精度良くダイオード型センサの出力電流の検出することが困難である。特に、赤外線センサ素子からの出力電圧を信号処理する従来構成の回路では、センサ素子の内部抵抗の抵抗値のばらつきや温度特性等によっても検出精度が低下する。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ダイオード型センサの出力電流を精度よく検出できるダイオード型センサの出力電流検出ICチップ及びダイオード型センサ装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、以下の事項を特徴とする。
(1);N個(Nは2以上の整数)ダイオード型センサの一端に接続される共通端子と、前記各ダイオード型センサの他の一端に接続されるN個の入力端子と、前記N個の入力端子及び前記共通端子に接続されたN+1個の保護回路と、各ダイオード型センサの出力電流の極性を切り替えるチョッパ回路と、前記チョッパ回路からの出力電流を電圧に変換するI−V変換回路と、前記I−V変換回路の入力に補償電流を供給する電流供給手段と、を備えているダイオード型センサの出力電流検出ICチップである。
(2);(1)において、前記共通端子は、前記N個(Nは2以上の整数)ダイオード型センサのアノードに接続され、前記N個の入力端子は、前記各ダイオード型センサのカソードに接続される。
(3);(1)において、前記共通端子は、前記N個(Nは2以上の整数)ダイオード型センサのカソードに接続され、前記N個の入力端子は、前記各ダイオード型センサのアノードに接続される。
(4);(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記電流供給手段は、前記チョッパ回路の切り替えに応じて、前記補償電流を前記I−V変換回路の入力に供給する。
(5);(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記電流供給手段は、ダミー保護回路である。
(6);(5)において、前記ダミー保護回路を、前記チョッパ回路の切り替えに応じて前記I−V変換回路の入力に接続するか否かを切り替えるスイッチをさらに備えている。
(7);(5)において、前記ダミー保護回路を、前記チョッパ回路の切り替えに応じて前記入力端子に接続するか否かを切り替えるスイッチをさらに備えている。
(8);(6)又は(7)において、前記スイッチは、前記ダミー保護回路が前記I−V変換回路の入力と電気的に接続される個数が、出力電流の極性の切り替え前後で同じ個数となるように、前記ダミー保護回路を前記I−V変換回路の入力に接続するか否かを切り替る。
(9);(5)〜(8)のいずれかにおいて、前記ダミー保護回路は、前記保護回路と隣接して配置される。
(10);(1)〜(9)のいずれかにおいて、各ダイオード型センサの出力電流を時分割で検出し、かつ、各ダイオード型センサの出力電流の検出において、出力電流の極性を切り替えて検出する。
(11);(1)〜(10)のいずれかにおいて、前記チョッパ回路は、第1のダイオード型センサと接続される第1の入力端子に接続された第1のチョッパスイッチ部と、第2のダイオード型センサと接続される第2の入力端子に接続された第2のチョッパスイッチ部と、前記共通端子に接続された第3のチョッパスイッチ部とを有し、前記第1のチョッパスイッチ部と前記第3のチョッパスイッチ部で、前記第1のダイオード型センサの出力電流の極性を切り替え、前記第2のチョッパスイッチ部と前記第3のチョッパスイッチ部で、前記第2のダイオード型センサの出力電流の極性を切り替える。
(12);(1)〜(11)のいずれかにおいて、前記共通端子は、各ダイオード型センサのアノード同士が接続された接続部に接続される、又は、各ダイオード型センサのカソード同士が接続された接続部に接続される。
(13);(1)〜(12)のいずれかに記載のダイオード型センサ装置の出力電流検出ICチップと、N個(Nは2以上の整数)ダイオード型センサを有するセンサ部と、を備えているダイオード型センサ装置である。
(14);(13)において、前記ダイオード型センサが、赤外線センサである。
(15);ダイオード型センサの一端に接続される第1の端子と、ダイオード型センサのもう一端に接続される第2の端子と、前記ダイオード型センサの出力電流を電圧に変換するI−V変換回路と、前記ダイオード型センサを、前記I−V変換回路に対して順方向接続する状態と、逆方向接続する状態とを切り替えるチョッパ回路と、前記第1の端子又は第2の端子に所定電圧を供給する所定電圧生成回路と、を備えているダイオード型センサの出力電流検出ICチップである。
(16);(15)において、前記I−V変換回路が、オートゼロアンプと、フィードバック抵抗とを有する。
(17);(15)又は(16)において、前記チョッパ回路は、前記第1の端子に所定電圧が供給され、前記第2の端子が前記I−V変換回路の入力端に接続される状態と、前記第2の端子に所定電圧が供給され、前記第1の端子が前記I−V変換回路の入力端に接続される状態とを切り替える。
(18);(15)〜(17)のいずれかにおいて、前記チョッパ回路は、前記第1の端子及び前記第2の端子と、前記I−V変換回路の入力端との間に接続されている。
(19);(15)〜(18)のいずれかにおいて、前記I−V変換回路の後段に、前記出力電流の極性が正転時の前記I−V変換回路の出力電圧と前記出力電流の極性が反転時の前記I−V変換回路の出力電圧との差分を演算する演算部を備える。
(20);(15)〜(19)のいずれかに記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップと、ダイオード型センサと、前記ダイオード型赤外線センサの一端と前記第1の端子を接続する第1の配線と、前記ダイオード型赤外線センサのもう一端と前記第2の端子を接続する第1の配線と、を備えているダイオード型センサ装置である。
本発明の一態様によれば、ダイオード型センサの出力電流を精度よく検出できるダイオード型センサの出力電流検出ICチップ及びダイオード型センサ装置を実現することができる。
特に、複数のセンサを信号処理する場合において、保護回路を削除することなく、保護回路のリーク電流による影響を低減するようにしたダイオード型センサの出力電流検出ICチップ及びダイオード型センサ装置を実現することができる。
また、出力電流の極性を切り替えてIV変換することで、信号の検出精度が高いダイオード型センサの出力電流検出ICチップ及びダイオード型センサ装置を実現することができる。
図1は、本発明の前提となるダイオード型センサ装置の回路構成図である。 図2は、図1に示した保護回路の一例を示す図である。 図3は、図1におけるダイオード型センサの等価回路を示す図である。 図4は、第1のダイオード型センサのチョッパ動作の第1のフェーズ(フェーズ1)の際の、チョッパスイッチの状態を示す図である。 図5は、第1のダイオード型センサのチョッパ動作のもう一方の第2のフェーズ(フェーズ2)の際の、チョッパスイッチの状態を示す図である。 図6は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態1を説明するための回路構成図で、第1のダイオード型センサのチョッパ動作の第1のフェーズ(フェーズ1)の際の、チョッパスイッチ及びスイッチの状態を示す図である。 図7は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態1を説明するための回路構成図で、第1のダイオード型センサのチョッパ動作のもう一方の第2のフェーズ(フェーズ2)の際の、チョッパスイッチ及びスイッチの状態を示す図である。 図8は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態2を説明するための回路構成図で、第1及び第2のダイオード型センサのチョッパ動作の第1のフェーズ(フェーズ1)の際の、チョッパスイッチ及びスイッチの状態を示す図である。 図9は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態2を説明するための回路構成図で、第1及び第2のダイオード型センサのチョッパ動作のもう一方の第2のフェーズ(フェーズ2)の際の、チョッパスイッチ及びスイッチの状態を示す図である。 図10は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態3を説明するための回路構成図である。 図11は、本発明に係るダイオード型センサ装置の変形例を説明するための回路構成図である。 図12(a),(b)は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態4を説明するための構成図で、出力電流検出ICの一例を示す図である。 図13は、赤外線センサに含まれるフォトダイオード型赤外線センサの等価回路である。 図14は、図12の赤外線センサの出力信号をもとに演算処理を行なう演算処理回路の一例を示す構成図である。 図15(a),(b)は、実施形態4における赤外線センサの動作例を説明する概念図である。 図16(a),(b)は、赤外線センサに含まれるフォトダイオード型赤外線センサの等価回路である。 図17(a),(b)は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態5を説明するための構成図で、赤外線センサの一例を示す図である。 図18は、赤外線センサ信号処理ICチップの一例を示す構成図である。 図19は、オートゼロアンプの一例を示す構成図である。 図20(a)〜(h)は、図19に示す赤外線センサ信号処理ICチップにおけるオートゼロアンプ及びチョッパ回路のチョッパスイッチの動作を示すタイミングチャートを示す図である。
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の細部について記載される。しかしながら、かかる特定の細部がなくても1つ以上の実施態様が実施できることは明らかであろう。他にも、図面を簡潔にするために、周知の構造及び装置が略図で示されている。
まず、本発明の前提となるダイオード型センサ装置について以下に説明する。複数の検出素子の一端を共通にして、チョッパ動作を行う場合の問題点を2つのダイオード型センサからの電流信号を電流−電圧変換する系を例に説明する。
図1は、本発明の前提となるダイオード型センサ装置の回路構成図である。第1及び第2のダイオード型センサ1,2と、このダイオード型センサ1,2出力が第1及び第2の入力される入力端子(PAD)1a,2aと、ダイオード型センサ1,2の一端が共通化された接続点に接続される共通端子(PAD)3aと、出力電流をI−V変換するI−V変換回路6(増幅器6aを有している)と、チョッパ駆動するチョッパ回路5(第1乃至第3のチョップスイッチ5−1乃至5−3から構成されている)と、を備えている。ここで、ESD耐圧を確保するため、各PADには、第1乃至第3の保護回路(ESD保護回路)4−1乃至4−3がそれぞれ接続されている。なお、符号10はセンサ部、20は出力電流検出ICチップを示している。
図2は、図1に示した保護回路の一例を示す図で、正電源VDDとPADの間にダイオードD1をVDD側がカソード、PAD側がアノードとなるように接続し、負電源VSSとPADの間にダイオードD2をVSS側がアノード、PAD側がカソードとなるように接続したものである。正電圧のESDパルスが入力された場合は、ダイオードD1が順バイアスとなりESDパルスをVDDに逃がし、負電圧のESDパルスが入力された場合はダイオードD2が順バイアスとなりESDパルスをVSSに逃がすことで内部回路を保護する。
図3は、図1におけるダイオード型センサの等価回路を示す図で、図4及び図5は、図1におけるセンサ部を図3に示したダイオード型センサの等価回路で置き換えた図である。
図4は、第1のダイオード型センサのチョッパ動作の第1のフェーズ(フェーズ1)の際の、チョッパスイッチの状態を示す図で、図5は、第1のダイオード型センサのチョッパ動作のもう一方の第2のフェーズ(フェーズ2)の際の、チョッパスイッチの状態を示す図である。
以下に各フェーズにおけるI−V変換回路の出力電圧について説明する。
<フェーズ1>
第1のダイオード型センサ1の出力電流I1は、I−V変換回路6の帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第1の保護回路4−1のリーク電流Ip1は、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第2の保護回路4−2のリーク電流Ip2は、第2のダイオード型センサ2の出力抵抗Ro2を通って電圧源であるVgndに吸収される。第3の保護回路4−3のリーク電流Ip3は、電圧源であるVgndに吸収される。
この結果、フェーズ1の出力電圧Vo1は、下記式(1)で示される。
Vo1=Vgnd−Rf(I1+Ip1)・・・式(1)
<フェーズ2>
第1のダイオード型センサ1の出力電流I1は、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第1の保護回路4−1のリーク電流Ip1は、電圧源であるVgndに吸収される。第2の保護回路4−2のリーク電流Ip2は、第2のダイオード型センサ2の出力抵抗Ro2及び帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第3の保護回路4−3のリーク電流Ip3は、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。
この結果、フェーズ2の出力電圧Vo2は、下記式(2)で示される。
Vo2=Vgnd−Rf(−I1+Ip2+Ip3)・・・式(2)
以上、式(1)と式(2)から、チョッパ復調後の出力Voは、下記式(3)で示される。
Vo=Vo1−Vo2
=−2×Rf×I1−Rf(Ip1−Ip2−Ip3)
・・・式(3)
ここで、第1の保護回路4−1乃至第3の保護回路4−3が同じ保護回路である場合、各リーク電流Ip1乃至Ip3は、ほぼ同じ電流値Ipであると想定されるため、式(3)は、下記式(4)となる。
Vo=−2×Rf×I1+Rf×Ip・・・式(4)
つまり、保護回路のリーク電流の影響が出力に現れることとなる。
本実施形態1のダイオード型センサ装置は、N個(Nは2以上の整数)のダイオード型センサのアノード同士(又はカソード同士)が接続されたセンサ部と、アノード同士(又はカソード同士)が接続された接続部に接続される共通端子と、各ダイオード型センサの前記カソード(又はアノード)に接続されるN個の入力端子と、各入力端子及び共通端子に接続されたN+1個の保護回路と、出力電流を電圧に変換するI−V変換回路と、出力電流の極性を切り替えてI−V変換回路に入力するチョッパ回路と、I−V変換回路の入力に接続されるダミー保護回路とを備えている。なお、以下に説明する各図においては、ダイオード型センサのアノード同士が接続された状態を示している。
このように、I−V変換回路の入力に補償電流を供給する電流供給手段であるダミー保護回路を備えていることにより、チョッパ駆動の正転時と反転時におけるリーク電流の差を打ち消すように構成することができ、保護回路のリーク電流による影響を低減することができる。
また、ダミー保護回路をI−V変換回路の入力に接続するか否かを切り替えるスイッチをさらに備え、スイッチは、保護回路がI−V変換回路の入力と電気的に接続される個数が、出力電流の極性の切り替え前後で同じ個数となるように切り替えを行う。これにより、チョッパ駆動の正転時と反転時におけるリーク電流の差を打ち消すように構成することができ、保護回路のリーク電流による影響を低減することができる。
本実施形態1において、ダミー保護回路は、保護回路のダミー回路である。保護回路と略同一の構成であることが好ましい。保護回路としては、電源電圧とPADの間に第1のダイオードを電源電圧側がカソード、PAD側がアノードとなるように接続し、接地電位とPADの間に第2のダイオードを接地電位側がアノード、PAD側がカソードとなるように接続した構成が挙げられる。ダミー保護回路は、保護回路と隣接して配置されることが好ましい。
以下、図面を参照して本発明の各実施形態について説明する。
[実施形態1]
図6及び図7は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態1を説明するための回路構成図で、図6は、第1のダイオード型センサのチョッパ動作の第1のフェーズ(フェーズ1)の際の、チョッパスイッチ及びスイッチの状態を示す図で、図7は、第1のダイオード型センサのチョッパ動作のもう一方の第2のフェーズ(フェーズ2)の際の、チョッパスイッチ及びスイッチの状態を示す図である。図中符号7はダミー保護回路(ダミーESD保護回路)、30は出力電流検出ICチップを示している。なお、図1と同じ機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。また、図6及び図7においては、ダイオード型センサのアノード同士が接続された状態を示している。
本実施形態1のダイオード型センサ装置は、センサ部10と出力電流検出ICチップ30とから構成されている。
センサ部10は、N個(Nは2以上の整数)のダイオード型センサ1,2・・・のアノード(又はカソード)同士が接続されたものである。また、出力電流検出ICチップ30は、共通端子3aと、N個の入力端子1a,2a・・・と、N+1個の保護回路4−1乃至4−3・・・と、I−V変換回路6と、チョッパ回路5と、ダミー保護回路7とを備えている。
共通端子3aは、アノード(又はカソード)同士が接続された接続部に接続されたものである。また、N個の入力端子1a,2a・・・は、ダイオード型センサ1,2のカソード(又はアノード)に接続されたものである。
N+1個の保護回路4−1乃至4−3・・・は、入力端子1a,2a及び共通端子3aに接続されたものである。また、I−V変換回路6は、ダイオード型センサ1,2の出力電流を電圧に変換するものである。
また、チョッパ回路5は、出力電流の極性を切り替えてI−V変換回路6に入力するものである。なお、図示していないが、チョッパ回路5の各チョッパスイッチ部を切り替えるチョッパクロック信号を生成するチョッパクロック信号生成回路を有する。また、後述するスイッチSWdもこのチョッパクロック信号で制御される構成であってもよい。
また、ダミー保護回路7は、I−V変換回路6の入力に接続されたものである。また、ダミー保護回路7をI−V変換回路6の入力に接続するか否かを切り替えるスイッチSWdをさらに備えている。
また、チョッパ回路5で出力電流の極性を切り替えるときに、スイッチSWdでダミー保護回路7をI−V変換回路6の入力に接続するか否かを切り替える。
また、スイッチSWdは、ダミー保護回路7がI−V変換回路6の入力と電気的に接続される個数が、出力電流の極性の切り替え前後で同じ個数となるように、ダミー保護回路7をI−V変換回路6の入力に接続するか否かを切り替る。
また、チョッパ回路5は、第1の入力端子1aに接続された第1のチョッパスイッチ部5−1と、第2の入力端子2aに接続された第2のチョッパスイッチ部5−2と、共通端子3aに接続された第3のチョッパスイッチ部5−3とを有し、第1のチョッパスイッチ部5−1と第3のチョッパスイッチ部5−3で、第1のダイオード型センサ1の出力電流の極性を切り替え、第2のチョッパスイッチ部5−2と第3のチョッパスイッチ部5−3で、第2のダイオード型センサ2の出力電流の極性を切り替える。
また、第1及び第2のダイオード型センサ1,2は、赤外線センサとして適用することができる。
つまり、本実施形態1のダイオード型センサ装置は、第1及び第2のダイオード型センサ1,2と、ダイオード型センサ出力が入力される入力端子(PAD)1a,2aと、第1及び第2のダイオード型センサ1,2の一端が共通化された接続点に接続される共通端子(PAD)3aと、センサ出力I−V変換するI−V変換回路6と、チョッパ駆動するチョッパスイッチ5とを備えている。
ここで、ESD耐圧を確保するため、各PADには、第1乃至第3の保護回路4−1乃至4−3がそれぞれ接続されている。また、本実施形態1では、ダミー保護回路7を備え、チョッパ回路5は、ダミー保護回路7をI−V変換回路6の入力に接続するか否かを切り替えるスイッチSWdを有している。
また、チョッパ回路5は、第1の入力PAD1aに接続される第1のチョッパスイッチ部5−1と、第2の入力PAD2aに接続される第2のチョッパスイッチ部5−2と、共通PAD3aに接続される第3のチョッパスイッチ部5−3とを有している。
第1のチョッパスイッチ部5−1と第3のチョッパスイッチ部5−3で、第1のダイオード型センサ1の出力電流の極性を切り替える。例えば、フェーズ1では、第1の入力PAD1aがI−V変換回路6の増幅器6aの反転入力端子に接続され、共通PAD3aが増幅器6aの非反転入力端子と接続されて所定電圧(Vgnd)が与えられる。また、フェーズ2では、第1の入力PAD1aがI−V変換回路6の増幅器6aの非反転入力端子に接続されて所定電圧(Vgnd)が与えられ、共通PAD3aが増幅器6aの反転入力端子と接続される。このように、第1のダイオード型センサ1の出力電流の極性が切り替えられる。第1のダイオード型センサ1の出力電流の極性を切り替えときは、第2のチョッパスイッチ5−2は、このときOFF状態としている。
第2のチョッパスイッチ部5−2と第3のチョッパスイッチ部5−3で、第2のダイオード型センサ2の出力電流の極性を切り替える。例えば、フェーズ1では、第2の入力PAD2aがI−V変換回路6の増幅器6aの反転入力端子に接続され、共通PAD3aが増幅器6aの非反転入力端子と接続されて所定電圧(Vgnd)が与えられる。また、フェーズ2では、第2の入力PAD2aがI−V変換回路6の増幅器6aの非反転入力端子に接続されて所定電圧(Vgnd)が与えられ、共通PAD3aが増幅器6aの反転入力端子と接続される。このように、第2のダイオード型センサ2の出力電流の極性が切り替えられる。第2のダイオード型センサ2の出力電流の極性を切り替えるときは、第1のチョッパスイッチ5−1は、このときOFF状態としている。
以下、各フェーズにおけるI−V変換回路6の出力電圧について説明する。
<フェーズ1>
第1のダイオード型センサ1の出力電流I1は、I−V変換回路6の帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第1の保護回路4−1のリーク電流Ip1は、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第2の保護回路4−2のリーク電流Ip2は、第2のダイオード型センサ2の出力抵抗Ro2を通って電圧源であるVgndに吸収される。第3の保護回路4−3のリーク電流Ip3は、電圧源であるVgndに吸収される。ダミー保護回路7のリーク電流Ip4は、スイッチSWdがオンしているので、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。
この結果、フェーズ1の出力電圧Vo1は、下記式(5)で示される。
Vo1=Vgnd−Rf(I1+Ip1+Ip4)・・・式(5)
<フェーズ2>
第1のダイオード型センサ1の出力電流I1は、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第1の保護回路4−1のリーク電流Ip1は、電圧源であるVgndに吸収される。第2の保護回路4−2のリーク電流Ip2は、第2のダイオード型センサ2の出力抵抗Ro2及び帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第3の保護回路4−3のリーク電流Ip3は、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。ダミー保護回路7のリーク電流Ip4は、スイッチSWdがオフしているので、流れない。
この結果、フェーズ2の出力電圧Vo2は、下記式(6)で示される。
Vo2=Vgnd−Rf(−I1+Ip2+Ip3)・・・式(6)
以上、式(5)と式(6)から、チョッパ復調後の出力Voは、下記式(7)で示される。
Vo=Vo1−Vo2
=−2×Rf×I1−Rf(Ip1−Ip2−Ip3+Ip4)
・・・式(7)
ここで、第1乃至第3の保護回路4−1乃至4−3が同じ保護回路である場合、各リーク電流Ip1乃至Ip4は、ほぼ同じ電流値Ipであると想定されるため、式(7)は、下記式(8)となる。
Vo=−2×Rf×I1・・・式(8)
つまり、リーク電流はキャンセルされ、検出した信号のみが出力される。
ダイオード型センサの個数がN個の場合、N個の入力PADと、共通PADの少なくとも計N+1個のPADがあり、各PADにそれぞれ保護回路(N+1個)がある。各センサのチョッパ駆動の正転時と反転時において、I−V変換回路へと流れ込むリーク電流を生成してしまう保護回路の数が同一となるような個数のダミー保護回路を接続することで、リーク電流の影響を低減することができる。つまり、ダイオード型センサの個数がN個の場合、正転時と反転時において、N−1個分の保護回路のリーク電流の差があるため、N−1個分のダミー保護回路を接続すればよい。
[実施形態2]
図8及び図9は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態2を説明するための回路構成図で、図6及び図7の第1及び第2のダイオード型センサを同時に信号処理する場合の回路構成図である。
図8は、第1及び第2のダイオード型センサのチョッパ動作の第1のフェーズ(フェーズ1)の際の、チョッパスイッチ及びスイッチの状態を示す図で、図9は、第1及び第2のダイオード型センサのチョッパ動作のもう一方の第2のフェーズ(フェーズ2)の際の、チョッパスイッチ及びスイッチの状態を示す図である。なお、図6及び図7と同じ機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。
本実施形態2では、チョッパ回路は、下記のように切り替えを行う。
フェーズ1では、第1の入力PAD1aと第2の入力PAD2aがI−V変換回路6の増幅器6aの反転入力端子に接続され、共通PAD3が増幅器6aの非反転入力端子と接続されて所定電圧(Vgnd)が与えられる。また、フェーズ2では、第1の入力PAD1aと第2の入力PAD2aがI−V変換回路6の増幅器6aの非反転入力端子に接続されて所定電圧(Vgnd)が与えられ、共通PAD3aが増幅器6aの反転入力端子と接続される。
本実施形態2では、第1及び第2のダイオード型センサの1,2を同時に出力電流の極性を切り替えるように、チョッパ回路を動作させる。
以下、各フェーズにおけるI−V変換回路6の出力電圧について説明する。
<フェーズ1>
第1のダイオード型センサ1の出力電流I1は、I−V変換回路6の帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第2のダイオード型センサ2の出力電流I2は、I−V変換回路6の帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第1の保護回路4−1のリーク電流Ip1は、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第2の保護回路4−2のリーク電流Ip2は、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第3の保護回路4−3のリーク電流Ip3は、電圧源であるVgndに吸収される。ダミー保護回路7のリーク電流Ip4は、スイッチSWdがオフしているので、流れない。
この結果、フェーズ1の出力電圧Vo1は、下記式(9)で示される。
Vo1=Vgnd−Rf(I1+I2+Ip1+Ip2)
・・・式(9)
<フェーズ2>
第1のダイオード型センサ1の出力電流I1は、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第2のダイオード型センサ2の出力電流I2は、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。第1の保護回路4−11のリーク電流Ip1は、電圧源であるVgndに吸収される。第2の保護回路4−2のリーク電流Ip2は、電圧源であるVgndに吸収される。第3の保護回路4−3のリーク電流Ip3は、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。ダミー保護回路7のリーク電流Ip4は、スイッチSWdがオンしているので、帰還抵抗Rfを通って流れて電圧に変換される。
この結果、フェーズ2の出力電圧Vo2は、下記式(10)で示される。
Vo2=Vgnd−Rf(−I1−I2+Ip3+Ip4)
・・・式(10)
以上、式(9)と式(10)から、チョッパ復調後の出力Voは、下記式(11)で示される。
Vo=Vo1−Vo2
=−2×Rf(I1+I2)−Rf(Ip1+Ip2−Ip3−Ip4) ・・・式(11)
ここで、第1乃至第2の保護回路4−1乃至4−3とダミー保護回路7が同じ保護回路である場合、各リーク電流Ip1乃至Ip4は、ほぼ同じ電流値Ipであると想定されるため、式(11)は、下記式(12)となる。
Vo=−2×Rf×(I1+I2)・・・式(12)
つまり、リーク電流はキャンセルされ、検出した信号のみが出力される。
[実施形態3]
ダイオード型センサの個数がN個の場合、N個の入力PADと、共通PADの少なくとも計N+1個のPADがあり、各PADにそれぞれ保護回路(N+1個)がある。各センサのチョッパ駆動の正転時と反転時において、I−V変換回路へと流れ込むリーク電流を生成してしまう保護回路の数が同一となるような個数のダミー保護回路を接続することで、リーク電流の影響を低減することができる。つまり、ダイオード型センサの個数がN個の場合、正転時と反転時において、N−1個分の保護回路のリーク電流の差があるため、N−1個分のダミー保護回路を接続すればよい。
図10は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態3を説明するための回路構成図で、ダイオード型センサの個数が4個の場合の一例を示す図である。なお、図中符号3は第3のダイオード型センサ、4は第4のダイオード型センサ、11a乃至14aは第1乃至第4の入力端子、15aは共通端子、5−4は第4のチョッパスイッチ、5−5は第5のチョッパスイッチ、7a乃至7cは第1乃至第3のダミー保護回路を示している。
[変形例]
図11は、本発明に係るダイオード型センサ装置の変形例を説明するための回路構成図である。本実施形態1では、I−V変換回路の入力に、ダミー保護回路を接続する形態であるが、ダミー保護回路と、そのダミー保護回路を各PADに接続するか否かを切り替えるスイッチSW1,SW2とを備える形態であってもよい。
または、各PADにダミー保護回路と、ダミー保護回路を各PADに接続するか否かを切り替えるスイッチとを備える形態であってもよい。
また、上述した説明においては、ダイオード型センサのアノード同士を接続した形態であったが、ダイオード型センサのカソード同士を接続した形態であってもよい。
また、ダイオード型センサのアノード同士及びカソード同士を接続する形態であったが、第1のダイオード型センサのアノードと第2のダイオード型センサのカソードとが接続され、第1のダイオード型センサのカソードに接続される入力端子、第2のダイオード型センサのアノードに接続される入力端子、をそれぞれ備える形態であってもよい。
つまり、N個(Nは2以上の整数)ダイオード型センサの一端に接続される1個の共通端子と、各ダイオード型センサの他の一端に接続されるN個の入力端子と、N個の入力端子及び前記共通端子に接続されたN+1個の保護回路と、各ダイオード型センサの出力電流の極性を切り替えるチョッパ回路と、チョッパ回路からの出力電流を電圧に変換するI−V変換回路と、I−V変換回路の入力に補償電流を供給する電流供給手段と、を備えているダイオード型センサの出力電流検出ICチップである。
また、ダイオード型センサのアノード同士又はカソード同士が直接接続され、共通端子に接続される形態以外にも、各ダイオード型センサのアノード(又はカソード)に接続される配線が、共通端子に接続される形態であってもよい。
このようにして、複数のセンサを信号処理する場合において、保護回路を削除することなく、保護回路のリーク電流による影響を低減するようにしたダイオード型センサ装置を実現することができる。
[実施形態4]
本実施形態4のダイオード型センサの出力電流検出ICは、フォトダイオード型赤外線センサと、フォトダイオード型赤外線センサの出力電流を電圧に変換するI−V変換回路と、I−V変換回路に入力されるフォトダイオード型赤外線センサの出力電流の極性を切り替えるチョッパ回路とを備えている。
本実施形態4の出力電流検出ICでは、ダイオード型センサの出力電流の極性を切り替えてI−V変換回路に入力して電圧に変換する構成であるため、ダイオード型センサの内部抵抗の影響を受けづらく、かつ、ダイオード型センサの後段に接続されるI−V変換回路などの回路のオフセット成分の影響を低減することができる。初段のI−V変換回路に含まれる残留オフセット成分を低減でき、精度良く出力電流を検出できる。
そして、I−V変換回路を、オートゼロアンプと、フィードバック抵抗とを有する構成とすることにより、ダイオード型センサのカソードとアノードにかかる入力オフセット成分を低減し、チョッパ駆動したときの正転時及び反転時におけるフォトダイオードセンサの出力抵抗の差分を低減できるため、残留オフセットを低減して、検出精度をさらに向上させることができる。
図12(a),(b)は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態4を説明するための構成図で、出力電流検出ICの一例を示す図である。
本実施形態4におけるダイオード型センサ装置101は、図12(a)に示すように、ダイオード型センサ102と、ダイオード型センサ102の出力電流を電圧に変換するI−V変換回路103と、ダイオード型センサ102の出力電流の極性を切り替えるチョッパ回路104とを備えている。
ダイオード型センサ102は、図13に示す等価回路で置き換えることができる。すなわち、ダイオード型センサ102は、定電流源102a(電流値I)と定電流源102aに並列に接続された内部抵抗102b(抵抗値Rs)とにより表すことができる。
チョッパ回路104は、ダイオード型センサ102を順方向接続と逆方向接続とに切り替える切替制御(チョッパ制御)を行う。これにより、ダイオード型センサ102の出力電流をその極性を切り替えてI−V変換回路103に入力することができる。
チョッパ回路104は、具体的にはダイオード型センサ102のカソード及びアノードと、I−V変換回路103の入力端との間に接続されている。
チョッパ回路104は、ダイオード型センサ102のアノードまたはカソードをI−V変換回路103の入力端に接続するように切り替える第1スイッチ部104aと、フォトダイオード型センサ102のカソードまたはアノードに、所定電圧を供給するように切り替える第2スイッチ部104bとを有する。すなわち、第1スイッチ部104aはフォトダイオード型センサ102のカソードと、I−V変換回路103の後述の増幅器131の反転入力端in−との間に接続されるスイッチsw1と、ダイオード型センサ102のアノードと増幅器131の反転入力端in−との間に接続されるスイッチsw2とを備えている。第2スイッチ部104bは、ダイオード型センサ102のカソードと所定電圧を供給する電圧源Vr1との間に接続されるスイッチsw3と、ダイオード型センサ102のアノードと電圧源Vr1との間に接続されるスイッチsw4とを備えている。
そして、図12(a)の左側回路に示すように、スイッチsw1、sw4をオン、スイッチsw2、sw3をオフとすることにより、図12(a)の右側回路に示すように、フォトダイオード型センサ102のカソードを反転入力端in−に接続し、アノードを電圧源Vr1に接続する(以下、正転という)。逆に、図12(b)の左側回路に示すように、スイッチsw1、sw4をオフ、スイッチsw2、sw3をオンとすることにより、図12(b)の右側回路に示すようにダイオード型センサ102のカソードを電圧源Vr1に接続し、アノードを反転入力端in−に接続する(以下、反転という)。
これらスイッチsw1〜sw4は、チョッパクロック信号生成回路105から供給されるチョッパクロック信号に応じて動作する。
I−V変換回路103は、ダイオード型センサ102の出力電流を電圧に変換する。具体的には、I−V変換回路103は増幅器131とフィードバック抵抗132(抵抗値Rf)とを備えている。増幅器131の反転入力端in−には、チョッパ回路104を介してフォトダイオード型センサ102の一端が接続されるとともに、増幅器131の反転入力端in−と出力端outとの間にフィードバック抵抗132(抵抗値Rf)が接続される。増幅器131の非反転入力端in+は、所定電圧を供給する電圧源Vr2に接続される。電圧源Vr2から供給される所定電圧は、ダイオード型センサ102のアノード又はカソードに供給される、電圧源Vr1により供給される所定電圧と同じである。
チョッパクロック信号生成回路105は、所定周波数のチョッパクロック信号をスイッチsw1〜sw4に供給して、これらスイッチsw1〜sw4のオンオフ制御を行う。すなわち、ダイオード型センサ102のカソードまたはアノードをI−V変換回路103の反転入力端in−に接続し、ダイオード型センサ102のアノードまたはカソードに所定電圧が供給されるようにスイッチsw1からsw4wを制御する。これにより、ダイオード型センサ102の出力電流Iが正転(I+)と反転(I−)とを交互に繰り返して、I−V変換回路103に供給される。
具体的には、正転時は、ダイオード型センサ102のカソードをI−V変換回路103の反転入力端in−に接続し、アノードに所定電圧が供給されるようにチョッパ回路104を切り替える。一方、反転時は、ダイオード型センサ102のアノードをI−V変換回路103の反転入力端in−に接続し、カソードに所定電圧が供給されるようにチョッパ回路104を切り替える。これにより、ダイオード型センサ102の出力電流の極性を切り替えて、I−V変換回路103に入力することができる。
このように、ダイオード型センサ102の出力電流の極性をIV変換する手前で切り替えることにより、ダイオード型センサ102の出力電流がチョッパ周波数で変調されてI−V変換回路103に入力され、I−V変換回路103で電圧信号に変換された電圧信号がダイオード型センサ装置101の出力信号として出力されることになる。
ダイオード型センサ装置101の、図示しない後段の演算処理回路において、極性が切り替えられてなる出力信号の差分をとり、その結果に基づきダイオード型センサ102による入力光検出値を得ることによって、I−V変換回路103やチョッパ回路104などといった、ダイオード型センサ装置101が有するダイオード型センサ102の後段回路のDCオフセット成分が、入力光検出値に与える影響を低減することができる。その結果、精度よく入力光を検出することができる。
また、ダイオード型センサ102の出力電流の極性が切り替えられてI−V変換回路103に入力されるため、ダイオード型センサ102自身の内部抵抗の変動等の影響も低減することができる。具体的には、I−V変換回路103のフィードバック抵抗132と内部抵抗との比がオフセットに影響するため、内部抵抗が変動するとI−V変換回路103の出力オフセットが変動するが、上述のようにダイオード型センサ102の出力電流の極性を切り替えているため、変動したオフセット成分であってもキャンセルすることができる。
図14は、極性が切り替えられてなる赤外線センサの出力信号をもとに、フォトダイオード型センサの入力光検出値を演算する演算処理回路の一例を示す構成図である。
演算処理回路110は、例えば、I−V変換回路103で変換された、極性が切り替えられた電圧信号からなるダイオード型センサの出力信号を増幅する可変増幅回路111と、可変増幅回路111で増幅された出力信号をサンプリングするサンプリング回路112と、サンプリング回路112でサンプリングされた出力信号をもとに、ダイオード型センサ102の入力光検出値を演算する演算部113とを備えている。
演算部113では、例えば、サンプリング回路112でサンプリングされた正転時のフォトダイオード型センサ102の出力電流に応じた出力信号と反転時のダイオード型センサ102の出力電流に応じた出力信号とを交互に入力する。そして、正転時の出力信号と反転時における出力信号との差分を演算し、ダイオード型センサ102の入力光検出値とする。
なお、演算部113での処理は上記に限るものではなく、一定期間内の正転時の複数の出力信号と反転時の複数の出力信号とをもとに、前述の一定期間におけるダイオード型センサ102の入力光検出値を演算するようにしてもよい。また、一定期間における正転時の複数の出力信号と反転時の複数の出力信号とをもとに、この一定期間におけるダイオード型センサ102の入力光検出値を演算する場合には、ダイオード型センサ102の出力電流の極性を交互に切り替える場合に限るものではない。例えば、「正転、正転、反転、反転」のように、2回ごとに極性を切り替えるようにしてもよい。一定期間における、正転時の出力電流の数と、反転時の出力電流の数とが同数となれば、どのようなパターンで極性を切り替えてもよい。
また、上述の形態に限らず、I−V変換回路3の出力電圧が、正転時はそのまま入力され、反転時は利得が「−1倍」で入力される動作を行うサンプル/ホールド回路を備えることで、正転時の出力信号と反転時の出力信号との差分をとる形態であってもよい。
[実施形態5]
次に、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態5について説明する。まず、上述した実施形態4におけるダイオード型センサ装置の動作例について説明する。
図15(a),(b)は、図12に示した実施形態4におけるダイオード型センサ装置の概念図である。
ここで、実施形態4おけるダイオード型センサ装置101において、図15(a),(b)に示すように、I−V変換回路103に入力オフセット電圧Vbiasがある場合を想定する。なお、図15(a),(b)において、図15(a)は正転時、図15(b)は反転時を表す。また、図15(a),(b)において左側回路はスイッチ状態を表し、右側回路は回路構成を簡略化したものである。
上述した実施形態4におけるダイオード型センサ装置101において、I−V変換回路103に入力オフセット電圧Vbiasがある場合、入力オフセット電圧Vbiasが、ダイオード型センサ102のカソードとアノードとの間にかかることとなる。そのとき、フォトダイオード型センサ102は、図16(a),(b)に示す等価回路で置き換えることができる。なお、図16(a)は正転時、図16(b)は反転時の等価回路である。
つまり、ダイオード型センサ102は、定電流源102aと定電流源102aに並列に接続された内部抵抗102bと、定電流源102aと内部抵抗102bとに並列に接続されたダイオード102cとで表すことができる。
このような等価回路であらわされるダイオード型センサ102に光入力があった場合、ダイオード型センサ102の出力電流Iは、次式(13)によって導出される。
I=I−I−I ・・・式(13)
式(13)中、Iは光入力による発生電流を示し、Iは入力オフセット電圧Vbiasが逆極性でかかることによるダイオード102cの出力電流を示し、Iはフォトダイオード型センサ102の内部抵抗102bの抵抗値Rsとダイオード型センサ102にかかる入力オフセット電圧Vbiasとにより生じる電流を示す。
式(13)中のIは、以下の式(14)によってあらわされる。
=I×[exp(qV/kT)−1] ・・・式(14)
式(14)中、Iは、ダイオード型センサ102の逆方向飽和電流であり、qは、ダイオード型センサ102の電荷量であり、Vは、フォトダイオード型センサ102のアノードとカソードとの間にかかる電圧(Vbias)であり、kはボルツマン係数であり、Tは絶対温度である。
式(13)中のIは、次式(15)によってあらわされる。
=V/R ・・・式(15)
式(15)中、Vは、ダイオード型センサ102のアノードとカソードとの間にかかる電圧(Vbias)であり、Rsは、内部の並列抵抗(内部抵抗)の抵抗値である。
ここで、図15(a),(b)に示すダイオード型センサ装置101においては、入力段にオペアンプで構成したI−V変換回路103の入力オフセット(数mV程度)があり、このオフセット電圧によりVbiasが決まる。
チョッパ回路104で、ダイオード型センサ102を順方向接続(正転)と逆方向接続(反転)とで切り替え(チョッパ制御)を行うと、Iは、Vbiasの極性が逆となるため、下記の通り、上記(14)式から、順方向時と逆方向時で、その大きさ(電流量)が一致しない。
順方向時の式(14):ID+=I×[exp(qVbias/kT)−1]
逆方向時の式(14):ID―=I×[exp(q(−Vbias)/kT)−1]
なお、式(13)中のIは入力光の光量に依存するため、チョッパ制御で接続を切り替えても電流量は変化しない。Iは式(15)に示すとおりで接続を切り替えても電流量は変化しない。
また、式(13)のIについては、チョッパ制御で切り替えを行っても、VbiasとRsの値は変化しないため、電流量は変化しない。
ここで簡単のため、光等外部入力がない無入力状態(I=0)として考える。
I−V変換後の出力Voutは、I−V変換回路103のフィードバック抵抗132の抵抗値Rfにより、次式(16)であらわされる。
Vout=(−I−I)×Rf ・・・式(16)
したがって、順方向接続時のVout及び逆方向接続時のVoutは、次式(17)及び(18)の通りとなる。
Vout=(−ID+−I)×Rf ・・・式(17)
Vout=(−ID―−I)×Rf ・・・式(18)
式(17)及び(18)から、順方向接続時のVoutと逆方向接続時のVoutとの差分(復調)は、「0」にはならず、オフセットとして残ることがわかる(次式(19))。これが、残留オフセットとなる。
Vout−Vout=(−ID++ID―)×Rf≠0
・・・式(19)
つまり、出力には式(14)が、Rfで決まる変換ゲインで増幅されたものがそれぞれ出力されることとなるが、式(14)の値がチョッパ前後で値が変わるため、その差がオフセット成分として見える。
また、式(14)は絶対温度Tを含むため温度に依存し、その結果、精度に影響が出る。そのため、ダイオード型センサ102の出力電流が数nA〜数pAといった微小電流出力の場合においては、特にオフセットキャンセルの効果が期待できない場合がある。
実施形態5おける赤外線センサは、上述のオフセットキャンセルを図るようにしたものである。
図17(a),(b)は、本発明に係るダイオード型センサ装置の実施形態5を説明するための構成図で、赤外線センサの一例を示す図である。
本実施形態5における赤外線センサ101は、上述した実施形態4における赤外線センサと同様に、ダイオード型センサ102と、ダイオード型センサ102の出力電流を電圧に変換するI−V変換回路103と、ダイオード型センサ102の出力電流の極性を切り替えるチョッパ回路104とを備えているが、この実施形態5おける赤外線センサ101は、I−V変換回路103がオートゼロアンプ133とフィードバック抵抗132(抵抗値Rf)とを備える。また、チョッパ回路104は、チョッパクロック信号生成回路105によって制御される。
なお、図17(a)は正転時、図17(b)は反転時の回路状態を示している。
このオートゼロアンプ133は、入力オフセットの小さい(例えば、数10μV以下)オートゼロアンプで構成される。オートゼロアンプ133の反転入力端in−には、チョッパ回路104を介してダイオード型センサ102の一端が接続されるとともに、オートゼロアンプ133の反転入力端in−と出力端outとの間にフィードバック抵抗132(抵抗値Rf)が接続される。オートゼロアンプ133の非反転入力端in+は、所定電圧を供給する電圧源Vr2に接続される。電圧源Vr2から供給される所定電圧は、フォトダイオード型センサ102のアノード又はカソードに供給される、電圧源Vr1により供給される所定電圧と同じである。なお、オートゼロアンプ133としては、例えば、後述の図19で表されるオートゼロアンプを適用することができる。
チョッパクロック信号生成回路105は、所定周波数のチョッパクロック信号をスイッチsw1〜sw4に供給してこれらスイッチsw1〜sw4をオンオフ制御し、フォトダイオード型センサ102のカソードまたはアノードをI−V変換回路103の反転入力端in−に接続し、ダイオード型センサ102のアノードまたはカソードに所定電圧Vr1を供給するようにスイッチsw1からsw4wを制御する。これにより、フォトダイオード型センサ102の出力電流Iが正転(I+)と反転(I−)とを交互に繰り返して、I−V変換回路103に供給される。
本実施形態5では、I−V変換回路103に入力オフセットの小さいオートゼロアンプと、フィードバック抵抗とを有する構成としている。
そのため、入力オフセットが小さい。よって、前述の式(14)においてqV/kT≒0と近似することができるため、出力電流Iは、無入力時、次式(20)と近似できる。
I≒−I=−V/Rs ・・・式(20)
したがって、本実施形態5では、順方向接続時のVout及び逆方向接続時のVoutは、次式(21)及び次式(22)で示す通りとなり、その差分をとって(復調して)オフセット成分をキャンセルすることができる。
Vout=−V/Rs ・・・式(21)
Vout=−V/Rs ・・・式(22)
したがって、順方向接続時のVoutと逆方向接続時のVoutとの差分(復調)は、「0」と近似できる(次式(23))。
Vout−Vout≒−V/Rs+V/Rs=0
・・・式(23)
以上、簡単のために、無入力状態におけるI−V変換回路103の出力を考えたが、光入力時も同様に、オフセット成分をキャンセルすることができる。
例えば、光入力がある場合は、上記式(20)は次式(24)となる。
I≒I−V/Rs ・・・式(24)
よって、順方向接続時のVout及び逆方向接続時のVoutは、次式(25)及び(26)の通りとなる。
Vout=I−V/Rs ・・・式(25)
Vout=−I−V/Rs ・・・式(26)
よって、その差分をとって(復調して)オフセット成分をキャンセルすることによって、ダイオード型センサ102の出力電流相当だけを取り出すことができる(式(27))。
Vout−Vout=2I ・・・式(27)
また、ダイオード型センサ102の内部抵抗(並列抵抗)102bの抵抗値Rsは、経年変化により変動する可能性がある。この内部抵抗102bの抵抗値Rsの変動は、具体的には初段アンプの出力電圧の変動として現れ、それは内部抵抗102bの抵抗値Rsとフィードバック抵抗との比で決まるゲインとアンプの入力オフセット電圧との積で表される。本実施形態5では、ダイオード型センサ102の内部抵抗102bの抵抗値Rsの経年変化による変動の影響もキャンセルすることができる。
以上の通り、I−V変換回路103に入力オフセット電圧が小さいオートゼロアンプを用いることによって、入力光検出値に含まれる、ダイオード型センサ102の出力電流の極性切り替え(チョッパ制御)前後におけるオフセット電流成分を低減することができる。初段のI−V変換回路に含まれる残留オフセット成分を低減でき、精度良く出力電流を検出できる。
それによって、図14に示すように、赤外線センサ101の後段で復調した場合(極性前後の差をとった場合)において、残留オフセットを低減することができ、精度良く入力光を検出することが可能となる。
[変形例]
上述した実施形態4あるいは実施形態5では、ダイオード型センサ102と、ダイオード型センサ102の出力電流を電圧に変換するI−V変換回路103と、ダイオード型センサ102の出力電流の極性を切り替えて前述のI−V変換回路103に入力するチョッパ回路104とを備えた赤外線センサ101について説明したが、赤外線センサ101にさらに、チョッパクロック信号生成回路105を設けてもよい。
また、上述した実施形態4あるいは実施形態5における赤外線センサ101において、フォトダイオード型センサ102の出力電流を処理する、I−V変換回路103及びチョッパ回路104と、チョッパ回路104にチョッパクロック信号を供給するチョッパクロック信号生成回路105と、所定電圧を供給する所定電圧生成回路106とを備えている赤外線センサ信号処理ICチップを構成してもよい。
図18は、赤外線センサ信号処理ICチップの一例を示す図で、オートゼロアンプ133を備えた実施形態5における赤外線センサの信号処理部を用いて、赤外線センサ信号処理ICチップ200を構成した場合について説明する。
図18に示すように、赤外線センサ信号処理ICチップ200は、ダイオード型センサ102のアノードに接続される第1入力端子t1と、ダイオード型センサ102のカソードに接続される第2入力端子t2と、ダイオード型センサ102の出力電流を電圧に変換するI−V変換回路103と、ダイオード型センサ102の出力電流の極性を切り替えて前述のI−V変換回路103に入力するチョッパ回路104と、チョッパ回路104の各スイッチsw1〜sw4にチョッパクロック信号を供給するチョッパクロック信号生成回路105と、第1入力端子t1又は第2入力端子t2に所定電圧を供給する所定電圧生成回路106とを備えている。
なお、図18では、チョッパクロック信号生成回路105を備える赤外線センサ信号処理ICチップ200を構成した場合について説明したが、必ずしもチョッパクロック信号生成回路105を赤外線センサ信号処理ICチップ200に備えている必要はない。赤外線センサ信号処理ICチップ200外部に設けたチョッパクロック信号生成回路105から、チョッパ回路104に対してチョッパクロック信号を供給するように構成してもよい。
I−V変換回路103は、オートゼロアンプ133と、フィードバック抵抗132(抵抗値Rs)とを有し、オートゼロアンプ133の非反転入力端子に、所定電圧Vrが供給される。
図19は、赤外線センサ信号処理ICチップに含まれるオートゼロアンプの具体例を示す図である。
オートゼロアンプ133は、図19に示すように、メインアンプ141とゼロ調整アンプ142とを備え、メインアンプ141の出力端と反転入力端との間にフィードバック抵抗132が接続されている。また、メインアンプ141の反転入力端は、チョッパ回路104、第1入力端子t1を介してダイオード型センサ102のカソードに接続される。メインアンプ141のゼロ調整入力端cは、コンデンサ143を介して接地されている。
ゼロ調整アンプ142の出力端は、スイッチsw8を介してメインアンプ141のゼロ調整入力端cに接続されるとともに、スイッチsw7を介してゼロ調整アンプ142のゼロ調整入力端cに接続され、さらにスイッチsw7を介してコンデンサ144を介して接地されている。
ゼロ調整アンプ142の反転入力端は、チョッパ回路104、第1入力端子t1を介してフォトダイオード型センサ102のカソードに接続されるとともに、スイッチsw6、sw5、チョッパ回路104を介して第1入力端子t1または第2入力端子t2に接続される。ゼロ調整アンプ142の非反転入力端は、スイッチsw5、チョッパ回路4を介して第1入力端子t1または第2入力端子t2に接続されている。
所定電圧生成回路106で生成された所定電圧Vrは、スイッチsw3またはsw4を介して、第1入力端子t1または第2入力端子t2に供給されるとともに、スイッチsw5、sw6、スイッチsw1、sw3を介して第1入力端子t1または第2入力端子t2に供給される。さらに、スイッチsw5を介してゼロ調整アンプ142の非反転入力端子に供給される。
そして、チョッパクロック信号生成回路105からのチョッパクロック信号に基づいてスイッチsw1〜sw4が動作することにより、チョッパ回路104により、ダイオード型センサ102をI−V変換回路103に対して順方向接続する状態または、逆方向接続する状態とが切り替えられる。すなわち、チョッパ回路104によって、第1入力端子t1をオートゼロアンプ133の入力端に接続し、第2入力端子t2に所定電圧Vrを供給する状態と、第2入力端子t2をオートゼロアンプ133の入力端に接続し、第1入力端子t1に所定電圧Vrを供給する状態と、を切り替える。これによって、ダイオード型センサ102の出力電流の極性が切り替えられて、I−V変換回路103に入力されることになる。
そして、オートゼロアンプ133は、クロック・サイクルごとに2つのフェーズで動作し、フェーズ1では、オートゼロアンプ133への入力信号はメインアンプ141にのみ供給され、メインアンプ141のゼロ調整入力端cにコンデンサ143に蓄積された電圧が加えられると同時に、ゼロ調整アンプ142が自身のゼロ調整電圧をコンデンサ144に印加する。フェーズ2では、コンデンサ144からのゼロ調整電圧を利用して、ゼロ調整アンプ142がメインアンプ141の反転入力端子に加えられた入力電圧を増幅し、メインアンプ141のゼロ調整入力端cとコンデンサ144とに増幅した電圧を供給する。
これにより、ゼロ調整アンプ142が、メインアンプ141の入力差電圧をゼロに近い数値にするために必要な電圧がメインアンプ141のゼロ調整入力端cで得られるように動作し、メインアンプ141のオフセットがゼロとなるように調整される。
図20(a)〜(h)は、図19に示す赤外線センサ信号処理ICチップにおけるオートゼロアンプ及びチョッパ回路のチョッパスイッチの動作を示すタイミングチャートを示す図である。
なお、チョッパ回路104のチョッパ周波数とオートゼロアンプ133の動作周波数との大小関係はチョッパ周波数がオートゼロアンプ133の動作周波数より大きくてもよいし、小さくてもよい。
図20(a)〜(h)において、図20(a)〜(d)は、チョッパ回路4のチョッパ周波数>オートゼロアンプ動作周波数であるときのチョッパ回路104及びオートゼロアンプ133の各スイッチsw1〜sw8の動作を表している。
図20(a)〜(h)において図20(a)はスイッチsw1、sw4の動作、図20(b)はスイッチsw2、sw3の動作、図20(c)はスイッチsw5、sw8の動作、図20(d)はスイッチsw6、sw7の動作を表している。
まず、オートゼロアンプ133においてスイッチsw5及びsw8をオフとし、スイッチsw6及びsw7をオンとする。この区間は、上述のフェーズ1に対応し、オフセット電圧が調整される区間である。なお、フェーズ1の区間では、チョッパ回路104のスイッチsw1、sw4はオフ、スイッチsw2、sw3はオンにする。
その後、オートゼロアンプ133のスイッチsw5及びsw8をオンとし、スイッチsw6及びsw7をオフとする。この区間は、上述のフェーズ2に対応し、オフセット電圧の調整結果が保持される区間であり、この区間に、チョッパ回路104のスイッチsw1〜sw4を切り替えてチョッパ駆動を行う。図20(a)及び(b)では、フェーズ2に対応する区間において、正転と反転とを交互に2回ずつ繰り返す形態を図示している。
正転の回数と反転の回数とが同一であれば、チョッパ駆動を複数回行う形態であってもよく、前述のように、「正転を2回、反転を2回」を1セットとして複数セットを繰り返してチョッパ駆動を行なうようにしてもよい。また、チョッパ駆動を行なう際に、スイッチsw1、sw4と、スイッチsw2、sw3とのどちらを先にオンとしてもよい。
そして、正転及び反転を繰り返す区間のI−V変換回路103の出力信号について、赤外線センサ信号処理ICチップ200の後段に接続される例えば、図14に示す演算処理回路110に含まれる演算部113で正転時の出力信号と反転時の出力信号との差分を求めることで、ダイオード型センサ102の出力抵抗の差分を低減でき、かつ、I−V変換回路103など、ダイオード型センサ102の後段回路のDCオフセット成分も除去することができる。
したがって、チョッパ回路104をチョッパ駆動するチョッパ周波数と、オートゼロアンプ133の動作周波数と、赤外線センサ信号処理ICチップ200の後段に接続される例えば、図14に示す演算処理回路110に含まれるサンプリング回路112のサンプリング周波数等は、同期していることが好ましい。
その後、再度、フェーズ1の区間となると、オートゼロアンプ133はスイッチsw5、sw8がオフ、スイッチsw6、sw7がオンとなり、オフセット電圧が調整される。一方、チョッパ回路104のスイッチsw1、sw4はオフ、スイッチsw2、sw3はオンとなる。なお、図20(a)〜(h)では、フェーズ2において、フェーズ1に切り替わる直前に、スイッチsw1、sw4はオフ、スイッチsw2、sw3はオンとなるため、チョッパ回路104では、フェーズ2からフェーズ1への切り替わり時、スイッチsw1、sw4はオフ、スイッチsw2、sw3はオンを維持する。
図20(a)〜(h)において、図20(e)〜(h)は、チョッパ回路104のチョッパ周波数<オートゼロアンプ動作周波数であるときのチョッパ回路104及びオートゼロアンプ133の各スイッチsw1〜sw8の動作を表す。図20(e)はスイッチsw1、sw4の動作、図20(f)はスイッチsw2、sw3の動作、図20(g)はスイッチsw5、sw8の動作、図20(h)はスイッチsw6、sw7の動作を表す。
まず、オートゼロアンプ133においてスイッチsw5及びsw8をオフとし、スイッチsw6及びsw7がオンとする。この区間は、上述のフェーズ1に対応し、オフセット電圧が調整される区間である。
次に、スイッチsw5及びsw8をオンとし、スイッチsw6及びsw7をオフとする。この区間は、上述のフェーズ2に対応し、オフセット電圧の調整結果が保持される区間である。
次に、再度、スイッチsw5及びsw8がオフとなり、スイッチsw6及びsw7がオンとなり、フェーズ1の区間となり、オフセット電圧が調整される区間である。
その後、スイッチsw5及びsw8がオンとなり、スイッチsw6及びsw7がオフとなり、フェーズ2の区間となり、オフセット電圧の調整結果が保持される。
一方、チョッパ回路104では、まずスイッチsw1及びsw4はオフ、スイッチsw2及びsw3がオンとなり、この状態から、フェーズ2からフェーズ1への切り替わりタイミングで、オンオフを交互に繰り返す。
そして、スイッチsw1、sw4がオンし、スイッチsw2、sw3がオフとなるときに、ダイオード型センサ102の出力電流がそのままI−V変換回路103へ出力される。つまり、正転時の出力電流がI−V変換回路103へ出力される。逆に、スイッチsw1、sw4がオフし、スイッチsw2、sw3がオンとなるとき(図19)に、フォトダイオード型センサ102の出力電流が反転されてI−V変換回路103へ出力される。つまり反転時の出力電流がI−V変換回路3へ出力される。
そして、フェーズ2の区間における、正転時のI−V変換回路103の出力信号と反転時のI−V変換回路103の出力信号との差分を、赤外線センサ信号処理ICチップ200の後段に接続される、例えば、図14に示す演算処理回路110に含まれる演算部113で求めることで、ダイオード型センサ102の出力抵抗の差分を低減でき、かつ、I−V変換回路103など、ダイオード型センサ102の後段回路のDCオフセット成分も除去することができる。
なお、このとき、例えば、赤外線センサ信号処理ICチップ200の後段に接続される演算処理回路110に含まれるサンプリング回路112において、フェーズ1のオフセット電圧が調整される区間を除いてサンプリングする形態とする。それにより、後段の演算処理回路110に含まれる演算部113で差分を求めることで、ダイオード型センサ102の出力抵抗の差分を低減でき、かつ、I−V変換回路103など、ダイオード型センサ102の後段回路のDCオフセット成分も除去することができる。
なお、上述した実施形態では、1個のダイオード型センサ102に対して信号処理を行なう赤外線センサ信号処理ICチップ200を構成した場合について説明したが、複数個のダイオード型センサ102に対して信号処理を行なう赤外線センサ信号処理ICチップ200を構成することも可能である。例えば、複数個のフォトダイオード型センサ102に対応して、前述のチョッパ回路104及びI−V変換回路103をそれぞれ備える構成であってもよく、複数個のダイオード型センサ102に対して、ダイオード型センサ102それぞれに対応する前述のチョッパ回路104、及び1つのI−V変換回路103で時分割処理を行う構成であってもよい。
また、本実施形態4において、本実施形態1のダミー保護回路を備える構成であってもよい。
以上のように、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これらの説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態の種々の変形例とともに本発明の他の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲は、本発明の技術的範囲及び要旨に含まれるこれらの変形例又は実施形態も網羅すると解すべきである。
1,2,3,4 ダイオード型センサ
1a,2a,11a乃至14a 入力端子(PAD)
3a,15a 共通端子(PAD)
4−1乃至4−5 保護回路(ESD保護回路)
5 チョッパ回路5
5−1乃至5−5 チョップスイッチ
6 I−V変換回路
6a 増幅器
7 ダミー保護回路(ダミーESD保護回路)
10 センサ部
20,30 出力電流検出ICチップ
101 ダイオード型センサ装置(赤外線センサ)
102 フォトダイオード型赤外線センサ
102a 定電流源
102b 内部抵抗
103 I−V変換回路
104 チョッパ回路
105 チョッパクロック信号生成回路
106 所定電圧生成回路
110 演算処理回路
111 可変増幅回路
112 サンプリング回路
113 演算部
131 増幅器
132 フィーフォバック抵抗
133 オートゼロアンプ
200 赤外線センサ信号処理ICチップ

Claims (20)

  1. N個(Nは2以上の整数)ダイオード型センサの一端に接続される共通端子と、
    前記各ダイオード型センサの他の一端に接続されるN個の入力端子と、
    前記N個の入力端子及び前記共通端子に接続されたN+1個の保護回路と、
    各ダイオード型センサの出力電流の極性を切り替えるチョッパ回路と、
    前記チョッパ回路からの出力電流を電圧に変換するI−V変換回路と、
    前記I−V変換回路の入力に補償電流を供給する電流供給手段と、
    を備えているダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  2. 前記共通端子は、前記N個(Nは2以上の整数)ダイオード型センサのアノードに接続され、
    前記N個の入力端子は、前記各ダイオード型センサのカソードに接続される請求項1に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  3. 前記共通端子は、前記N個(Nは2以上の整数)ダイオード型センサのカソードに接続され、
    前記N個の入力端子は、前記各ダイオード型センサのアノードに接続される請求項1に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  4. 前記電流供給手段は、前記チョッパ回路の切り替えに応じて、前記補償電流を前記I−V変換回路の入力に供給する請求項1〜3のいずれか一項に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  5. 前記電流供給手段は、ダミー保護回路である請求項1〜4のいずれか一項に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  6. 前記ダミー保護回路を、前記チョッパ回路の切り替えに応じて前記I−V変換回路の入力に接続するか否かを切り替えるスイッチをさらに備えている請求項5に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  7. 前記ダミー保護回路を、前記チョッパ回路の切り替えに応じて前記入力端子に接続するか否かを切り替えるスイッチをさらに備えている請求項5に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  8. 前記スイッチは、前記ダミー保護回路が前記I−V変換回路の入力と電気的に接続される個数が、出力電流の極性の切り替え前後で同じ個数となるように、前記ダミー保護回路を前記I−V変換回路の入力に接続するか否かを切り替る請求項6又は7に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  9. 前記ダミー保護回路は、前記保護回路と隣接して配置される請求項5〜8のいずれか一項に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  10. 各ダイオード型センサの出力電流を時分割で検出し、かつ、各ダイオード型センサの出力電流の検出において、出力電流の極性を切り替えて検出する請求項1〜9のいずれか一項に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  11. 前記チョッパ回路は、第1のダイオード型センサと接続される第1の入力端子に接続された第1のチョッパスイッチ部と、第2のダイオード型センサと接続される第2の入力端子に接続された第2のチョッパスイッチ部と、前記共通端子に接続された第3のチョッパスイッチ部とを有し、
    前記第1のチョッパスイッチ部と前記第3のチョッパスイッチ部で、前記第1のダイオード型センサの出力電流の極性を切り替え、
    前記第2のチョッパスイッチ部と前記第3のチョッパスイッチ部で、前記第2のダイオード型センサの出力電流の極性を切り替える請求項1〜10のいずれか一項に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  12. 前記共通端子は、各ダイオード型センサのアノード同士が接続された接続部に接続される、又は、各ダイオード型センサのカソード同士が接続された接続部に接続される請求項1〜11のいずれか一項に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップと、N個(Nは2以上の整数)ダイオード型センサを有するセンサ部と、を備えているダイオード型センサ装置。
  14. 前記ダイオード型センサが、赤外線センサである請求項13に記載のダイオード型センサ装置。
  15. ダイオード型センサの一端に接続される第1の端子と、
    ダイオード型センサのもう一端に接続される第2の端子と、
    前記ダイオード型センサの出力電流を電圧に変換するI−V変換回路と、
    前記ダイオード型センサを、前記I−V変換回路に対して順方向接続する状態と、逆方向接続する状態とを切り替えるチョッパ回路と、
    前記第1の端子又は第2の端子に所定電圧を供給する所定電圧生成回路と、
    を備えているダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  16. 前記I−V変換回路が、オートゼロアンプと、フィードバック抵抗とを有する請求項15に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  17. 前記チョッパ回路は、
    前記第1の端子に所定電圧が供給され、前記第2の端子が前記I−V変換回路の入力端に接続される状態と、前記第2の端子に所定電圧が供給され、前記第1の端子が前記I−V変換回路の入力端に接続される状態とを切り替える請求項15又は16に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  18. 前記チョッパ回路は、前記第1の端子及び前記第2の端子と、前記I−V変換回路の入力端との間に接続されている請求項15〜17のいずれか一項に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  19. 前記I−V変換回路の後段に、前記出力電流の極性が正転時の前記I−V変換回路の出力電圧と前記出力電流の極性が反転時の前記I−V変換回路の出力電圧との差分を演算する演算部を備える請求項15〜18のいずれか一項に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップ。
  20. 請求項15〜19のいずれか一項に記載のダイオード型センサの出力電流検出ICチップと、
    ダイオード型センサと、
    前記ダイオード型赤外線センサの一端と前記第1の端子を接続する第1の配線と、
    前記ダイオード型赤外線センサのもう一端と前記第2の端子を接続する第1の配線と、
    を備えているダイオード型センサ装置。
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