JPWO2015087767A1 - サブサンプリング装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

サブサンプリング装置(100)は、試料格納容器(10)の収容空間(11)と連通する貫通孔(114)を有し、貫通孔(114)に連通する少なくとも1個の第1の管路(112)が形成され、試料格納容器(10)の後方端面に連結されるフランジ部材(110)と、フランジ部材(110)の貫通孔(114)と連通する空洞を有し、一端がフランジ部材(110)の貫通孔(114)に連結される連結部材(120)と、前方端は連結部材(120)の他端に接続され、前方端近傍にボールバルブ(134)を備え、後方端近傍に内部空間(135)と連通する少なくとも1個の第2の管路(132)が形成された円筒ケーシング(130)と、内部空間(135)を前方空間(136)と後方空間(138)とに隔てるバルクヘッド(142)が介装され、前方端に採取刃が形成された、円筒ケーシング(130)の内部空間(135)内を摺動するサンプリングパイプ(140)と、フランジ部材(110)と取り替え可能な、連結部材(120)の一端に接続される試料容器とを備え、サンプリングパイプ(140)が摺動することで、採取刃が試料格納容器(10)の内部の試料(20)に接触して、試料(20)を先端部に保持するようにサブサンプリングし、その後フランジ部材(110)と取り替えて装着された試料容器内に、サブサンプリングされた試料(20)を格納させる。

Description

本発明は、サブサンプリング装置及び方法に関する。
ガスハイドレートは、水分子により形成されたかご状構造内にガス分子が包蔵された低温高圧条件下で安定な固体結晶である。
ガスハイドレートは、体積1m当り約170mのガス分子を包蔵することができるため、天然ガスの輸送及び貯蔵媒体としても研究開発が行われている(特許文献1−3、非特許文献1)。
近年、メタン分子を主成分とするガスハイドレート(以下、天然ガスハイドレートとする)が永久凍土や海底の堆積層中に賦存していることが確認されている(非特許文献1)。また、日本近海の堆積物中にも多く賦存していることが確認されており、石油や石炭に変わる非在来型エネルギー資源としての開発が進められている。
天然ガスハイドレートの調査方法としては、地震のような震動(音波)を発生させ堆積層からの反射速度を調べる地震探査法と呼ばれる方法があり、その方法によって自然界に存在する天然ガスハイドレートの分布状況が調べられている。
また、堆積層を掘削し、各種センサーを用いて資源量やガスの生産性評価に必要な物性を検査することも行われている。さらに目的の堆積層を採取した天然ガスハイドレートの堆積物サンプルの物性を調べることによって、資源量やガスの生産性を高精度に評価することが可能となっている。
このような堆積物サンプルを採取する方法について、いくつか報告がなされている。
特許文献4には、地層内の条件を維持したまま、堆積物中の間隙水や、間隙水に含まれる微生物などのサンプリングを行う手法が記載されている。
ところで、ガスハイドレートは低温高圧条件で安定に存在するが、温度の上昇や圧力の低下によってガスハイドレートの相安定温度圧力領域から外れた温度圧力条件となると、ハイドレートが分解してしまう。そこで、ガスハイドレートを含む堆積物サンプルに対して、ガスハイドレートを分解させないようにして採取や分析を行う方法が、いくつか報告されている。
非特許文献2には、温度及び圧力を維持したまま回収された堆積物サンプルに対して、その堆積物中に含まれるハイドレートの飽和率計測、熱伝導率計測、力学応答性計測を行ったり、堆積物の間隙水を採取する方法が記載されている。この方法では、コアリングされたライナーで保護されている堆積物試料を対象として、ライナーに穴を開けるなどしてから分析機器を試料に接触させて圧力容器中で分析を行うものである(一般的に、コアリング時に堆積物にショックを与えないように、採取された堆積物をプラスチック製のライナーで覆って保護する)。本方法では、サンプル回収後、圧力を維持したまま堆積物内のガスハイドレートを分解させることなく、圧力容器中で堆積物の物性を評価することが可能である。
また、非特許文献3には、温度及び圧力を維持したまま回収された堆積物サンプルを採取して、分析用の小片試料を作製する方法が記載されている。この方法では、ガスハイドレート堆積物試料を軸方向に円柱形に押し抜いた後、ボールバルブを用いて所望の長さにカットした後、別の圧力容器に保管する。
また、堆積層を構成する砂と砂以外の体積の比率(以下、孔隙率とする)は、ガス及び水の浸透性に強く関係し、堆積物の孔隙率を計測する方法としては、堆積物を一度乾燥させ、その乾燥させた堆積物の体積や重量を計測する方法(以下、乾燥法という)が一般的である。しかしながら、ガスハイドレートを含む堆積層は未固結の砂によって形成されているため、ガスハイドレートを分解させ乾燥させた試料を用いる乾燥法では、ハイドレートの分解によって砂が移動して、砂粒子の配置が地層内に存在した状態と比べて変わってしまい、また、ガスハイドレートが孔隙の中に多く存在する試料ほど、発生する分解ガスにより砂の位置が変わることで体積が変化してしまうという問題が存在していた。また、乾燥法以外にもX線コンピュータ断層撮影法やシンクロトロンコンピュータ断層撮影法を用いて堆積物内部の孔隙を可視化し孔隙率を算出する方法(以下、CT法という)がある。しかしながら、従来のCT法では、ガスハイドレートを含む堆積物を一度大気解放させてガスハイドレートを分解させるため、砂の配置が変化してしまうという問題点を有していた。このように、乾燥法や従来のCT法では、ガス生産性を精度良く評価するのは極めて困難であった。
そこで、乾燥法や従来のCT法によらずに孔隙率を測定する方法が報告されている。非特許文献4には、圧力が維持されたガスハイドレート堆積物を大気解放させた後、素早く液体窒素を用いてガスハイドレート堆積物を凍結させて、その凍結試料のX線CT画像撮影を行うことで、非破壊的に孔隙率を計測することが記載されている。
特開2012−46696号公報 特開2007−262271号公報 特開2005−298745号公報 特開2008−46083号公報
Sloan,E.D.and Koh,C.A.:Clathrate Hydrates of Natural Gases.Third Edition,(2007) Santamarina,J.C.,Dai,S.,Jang,J.,and Terzariol,M.Scientific Drilling,No.14,September 2012,44−48 Schultheiss,P.,Holland,M.,Humphrey,G.Scientific Drilling,7,44−50,2009. Jin,Y.,Hayashi,J.,Nagao,J.,Suzuki,K.,Minagawa,H.,Ebinuma,T.,and Narita H.Japanese Journal of Applied Physics Part 1,vol.46(5A),pp.3159−3162,2007.5
しかしながら、特許文献4に記載の方法は、圧力を維持しながらサンプリングするものではなく、また、特許文献4に記載の方法を用いてガスハイドレート堆積物をサンプリングする場合には、ガスハイドレート堆積物を一度大気解放し凍結させる必要があるため、ガスハイドレートが分解してしまうという問題点を有していた。
また、非特許文献2に記載の方法では、直径5cmほどの円柱状の試料を用いて分析を行うため、堆積物中のマイクロオーダーの微細な砂粒子の間隙に存在するガスハイドレートの状態を評価するのは困難であった。
また、非特許文献3に記載の方法では、圧力を維持しながら試料をサブサンプリングできるものの、柔らかい泥質堆積層を押し出して採取する手法であるため、固い砂質堆積層のサンプルに用いるのは困難であった。また、サブサンプリングされた試料を圧力容器に密閉する工程において、巨大で重たいボールバルブを用いるため、実際の分析の現場での使用においては課題を残していた。また、ボールバルブによって試料を切断するため、試料に機械的衝撃が加わることによる物性変化が懸念されていた。
また、非特許文献4に記載の方法では、液体窒素で試料を凍結させるため、間隙水の凍結によって孔隙が膨張し、砂粒子の配置が地層内に存在していた状態から変わってしまうという問題点を有していた。また、ガスハイドレート含有量が少ないほど、凍結による水の膨張の影響を大きく受ける(ガスハイドレート含有量が少ないほど間隙水が多くなるからである)という問題点も有していた。また、大気解放した際にガスハイドレートが分解してしまうが、分解に伴う水の発生により間隙水量が変化してしまうだけでなく、どのくらいガスハイドレートが分解してしまったか計測できないため、水の膨張を考慮した孔隙率の補正を行うこともできないという点で課題を残していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、所定の圧力を維持しながら試料をサブサンプリングする装置及び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るサブサンプリング装置は、
試料格納容器の収容空間と連通する貫通孔を有し、該貫通孔に連通する少なくとも1個の第1の圧力調整経路が形成され、前記試料格納容器の後方端面に連結されるフランジ部材と、
該フランジ部材の前記貫通孔と連通する空洞を有し、一端が前記フランジ部材の前記貫通孔に連結される連結部材と、
前方端は前記連結部材の他端に接続され、前方端近傍にボールバルブを備え、後方端近傍に内部空間と連通する少なくとも1個の第2の圧力調整経路が形成された円筒ケーシングと、
前記内部空間を前方空間と後方空間とに隔てる隔壁が介装され、前方端に採取刃が形成された、前記円筒ケーシングの前記内部空間内を摺動するサンプリングパイプと、
前記フランジ部材と取り替え可能な、前記連結部材の一端に接続される試料容器と
を備え、
前記サンプリングパイプが摺動することで、前記採取刃が前記試料格納容器の内部の試料に接触して、前記試料を先端部に保持するようにサブサンプリングし、その後前記フランジ部材と取り替えて装着された前記試料容器内に、サブサンプリングされた前記試料を格納させる、
ことを特徴とする。
前記サンプリングパイプは、例えば、前記前方空間と前記後方空間との圧力差によって摺動する。
前記連結部材は、例えば、前記空洞に連通する少なくとも1個の第3の圧力調整経路を備える。
前記第2の圧力調整経路は、例えば、外部の圧力調整機構に接続され、該圧力調整機構により前記前方空間と前記後方空間との圧力差を生じさせる。
例えば、前記サンプリングパイプの前方端から突出し、前記試料を前記試料容器に収容させる押出し部材をさらに備える。
例えば、前記試料容器内に試料が収容された後に、前記試料容器の開放端が密栓される。
例えば、前記サンプリングパイプに代えて、栓及び栓ロッド部材を備える。
本発明の第2の観点に係る試料のサブサンプリング方法は、
サンプリングパイプの前方空間と後方空間との圧力差により、前記サンプリングパイプを軸線方向に沿って摺動させ、前記サンプリングパイプの採取刃を試料格納容器内の試料に接触させ、試料採取を行う工程と、
前記試料格納容器と前記フランジ部材とを装置本体から取り外し、連結部材に試料容器を取り付ける工程と、
前記試料容器内に、前記サンプリングパイプの先端に保持された採取試料を収容させる工程と、
前記試料が収容された前記試料容器の開放端を密栓する工程と、
を含む。
本発明によれば、所定の圧力を維持しながら試料をサブサンプリングする装置及び方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るサブサンプリング装置の全体及び内部構成を模式的に表す部分断面図であって、(a)はサンプリングパイプの先端がボールバルブの後方にある状態、(b)はサンプリングパイプの先端が試料に到達した状態を示す部分断面図である。 連結部材を模式的に表す斜視図である。 サンプリングパイプの先端部分を模式的に表す斜視図であって、(a)は採取刃が突出した状態を表し、(b)は押し出し部材がさらに突出した状態を表す斜視図である。 (a)は試料容器を模式的に表す斜視図、(b)は連結部材と試料容器との連結状態を模式的に表す斜視図である。 (a)は栓の全体を模式的に表す斜視図、(b)は栓の前面を模式的に表す端面図である。 (a)は容器に連結した連結部材に栓をねじ込む前の状態を、(b)は連結部材に栓を最後までねじ込んで接続した状態を表す斜視図である。 (a)〜(f)はボールバルブ、サンプリングパイプ又は栓ロッド部材の動作による試料サブサンプリングの各状態を表す動作状態図である。 (a)は本発明の実施例においてサブサンプリングしたガスハイドレート堆積物試料のX線CT画像の図であり、(b)は(a)の黒枠内を拡大した図であり、(c)は(b)を輝度の違いで色分けした図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るサブサンプリング装置100の全体及び内部構造を模式的に示した部分断面図である。以下、同図を参照してサブサンプリング装置の構成について説明する。
なお、本明細書において、「サブサンプリング」とは、堆積層などから採取(サンプリング)された試料を用いて、この試料からさらに少量の試料を採取することで分析用の小片試料を作製することをいう。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るサブサンプリング装置100は、公知の試料格納容器10の端面に連結されるフランジ部材110と、フランジ部材110の後方端面に円筒ケーシング130を接続するための連結部材120と、円筒ケーシング130と、円筒ケーシング130内に摺動可能に収容され、サブサンプリングを行うサンプリングパイプ140と、を備える。
本明細書において、サブサンプリング装置100の前後の向きは、図1で示される通りである。
フランジ部材110は、公知のGEOTEK社製の試料格納容器10と同径の厚円板状形状をなし、図1に示すように、試料格納容器10の後端面にボルト(図示せず)により連結されている。試料格納容器10は、内部に形成された収容空間11内の前端側に、堆積層から採取されたガスハイドレートを含む堆積物の試料20を格納することができる容器である。また、収容空間11の後端側に設けられたボールバルブ14を開閉することにより、試料格納容器10の内部の圧力を開放、保持することができる。
フランジ部材110の円形中心には試料格納容器10の内部に連通可能な貫通孔114が形成されている。貫通孔114の内周面には、後述する連結部材120の前方雄ねじ120aと螺合する雌ねじ(図示せず)が形成されている。また、フランジ部材110は、貫通孔114の軸線に直交するように形成され、貫通孔114と連通する、2つの第1の管路(第1の圧力調整経路)112を備える。第1の管路112には、後述するように、シリンジポンプ(圧力調整機構)が接続される。
連結部材120は、図2に示すように、円筒状の形状をなし、中央フランジ120eを挟んだ前方には、フランジ部材110の貫通孔114の雌ねじ(図示せず)と螺合する前方雄ねじ部120aが形成され、後方には、後述する円筒ケーシング130の前方端の内側に形成された雌ねじ(図示せず)と螺合する後方雄ねじ部120bが形成されている。また、連結部材120の内部には、フランジ部材110の貫通孔114に連通する空洞120cが形成されている。連結部材120の一端(前方側)は、前方雄ねじ部120aがフランジ部材110の貫通孔114の雌ねじ(図示せず)に螺合することで、フランジ部材110の貫通孔114に連結している。また、連結部材120の中央フランジ120eには、空洞120cに連通する2本の第3の管(第3の圧力調整経路)122が連接されている。
円筒ケーシング130は、内部に内部空間135を有し、図1に示すように、その前方端が連結部材120の後端面に接続されている。円筒ケーシング130の前方端の雌ねじ(図示せず)が連結部材120の後方雄ねじ部120bと螺合することで、円筒ケーシング130が連結部材120に連結される。円筒ケーシング130の前方端近傍には、ボールバルブ134が備えられ、円筒ケーシング130の後方端近傍には、内部空間135と連通する、2つの第2の管路(第2の圧力調整経路)132が形成されている。第2の管路132には、後述するように、シリンジポンプ(圧力調整機構)からの供給管が接続される。
サンプリングパイプ140は、図1に示すように、細長い円管部材で、円筒ケーシング130の内部空間135内を摺動することができる。サンプリングパイプ140の前方端には採取刃144が設けられている(図3(a))。この採取刃144を用いて試料20をサブサンプリングする(図1(b))。採取刃144はサンプリングパイプ140の先端管壁を鋸歯にして形成されている(図3(a))。この採取刃144を用いてサンプリングパイプ140の先端部分に採取した試料20を収容することができる。また、サンプリングパイプ140は、図1に示すように、円筒ケーシング130の内部空間135を前方空間136と後方空間138とに隔てるための円板状のバルクヘッド(隔壁)142を備える。バルクヘッド142の内周面には、円筒ケーシング130の内側での滑りを良くするために、O−リング(図示せず)が取りつけられている。バルクヘッド142は、後述するように、前方空間136と後方空間138との間の圧力差を作り出すために備えられる。また、バルクヘッド142は、サンプリングパイプ140を動かさないときには、円筒ケーシング130の内側に当接しており、サンプリングパイプ140を前後に動かすと、円筒ケーシング130の内側にて前後に摺動することができる。また、サンプリングパイプ140の後方端には、サンプリングパイプ140を前後方向に往復動させるためのハンドル146が取りつけられている(図1)。
サンプリングパイプ140の前方端には、図3(b)に示すように、採取刃144によって採取され、サンプリングパイプ140の先端に収容された試料20を試料容器150(後述)内に押し出すための、押出し部材148を備えている。押出し部材148は、円板状をなし、サンプリングパイプ140の内部にて軸部材147(図3(b))を介して、サンプリングパイプ140の後方端に取りつけられた押出しハンドル149(図1)に接続されている。押出しハンドル149を前方に押すと、押出し部材148が前方に動き、採取刃144の内部に収容された試料20を試料容器150(後述)内に押し出すことができる。
ここで、サブサンプリングした試料20を、試料格納容器10から移し替える動作について、図4〜図7を参照して説明する。サブサンプリングした試料20を、試料格納容器10から移し替えるために、新たに試料容器150(図4(a))と、栓160(図5(a))と、栓ロッド部材170(図7(e))とを用いる。
試料容器150は、試料格納容器10から移し替えた試料20を保管し分析するための容器である。本実施形態に係る試料容器150は、X線CTによる分析に用いるために、X線強度及び耐圧性を考慮し、材質がジュラルミンAA2024であり、厚さが1.5mmである。図4(a)に示すように、試料容器150の前方側は、円筒状の保管部150aであり、後方側は、保管部150aよりも径が大きい連結部150bからなる。連結部150bの内側には雌ねじ150cが形成されており、連結部材120の前方雄ねじ部120aと螺合させることで、連結部材120に試料容器150を連結させる(図4(b))。
栓160は、試料格納容器10から移し替えた試料20を、試料容器150内に密閉するためのものである。図5(a)に示すように、栓160は、円柱状の栓本体160aと栓本体160aよりも径が大きいロッド連結部160cとからなる。ロッド連結部160cの外周面の雄ねじ160bが連結部材120の雌ねじ120dに螺合することで(図6(a))、栓160が連結部材120に連結され、試料20が入った試料容器150を密閉することができる。
また、栓160は、栓本体160aとロッド連結部160cとの間に形成された側面細孔160d(図5(a)と栓本体160aの前面の略中央部に形成された前面細孔160e(図5(a)、(b))とを有する。側面細孔160dと前面細孔160eとは、栓本体160a内部において連通し(図5(a)、図7(f))、後述するように、試料20を試料容器150内にて圧力を保持したまま保存できるようにするためのものである。また、ロッド連結部160cの後面には、六角孔160fが形成されている(図5(a))。六角孔160fに、後述する栓ロッド部材170の前方端を差し込むことで、栓160を時計回りに回して連結部材120に連結させることができる。
栓ロッド部材170(図7(e))は、栓160を連結部材120に連結させるための部材である。栓ロッド部材170は、サンプリングパイプ140と同様に、円筒ケーシング130の内部に挿入して用いられる。栓ロッド部材170の先端部分は六角形状をなし(図示せず)、栓160の後端面の六角孔160fに差し込んで栓160を回転させて連結部材120に固定することができる。栓ロッド部材170には、前方空間136と後方空間138との間の圧力差を作り出すための、サンプリングパイプ140のバルクヘッド142と同様のバルクヘッド(図示せず)が形成されている。
本実施形態に係るサブサンプリング装置100の、フランジ部材110と、連結部材120と、円筒ケーシング130と、サンプリングパイプ140、栓160及び栓ロッド部材170の各部材の材質は、ステンレススチール製である。なお、耐圧性及び耐腐食性に優れる材料であれば、ステンレススチール以外でも用いることができる。
次に、本発明の実施形態に係るサブサンプリング装置100による試料20からのサブサンプリング方法について説明する。
図1(a)に示すように、試料20が入っている試料格納容器10(GEOTEK社製)を用意する。試料20が分解しないように、室温を2℃に設定する。また、試料格納容器10に備えられたボールバルブ14は閉められており、試料格納容器10の内部圧力は6MPa、内部温度は2℃に保たれている。
試料格納容器10にフランジ部材110を取りつける。そして、フランジ部材110の貫通孔114の雌ねじ(図示せず)に、連結部材120の前方雄ねじ部120aを螺合させて、フランジ部材110に連結部材120を取りつける。そして、連結部材120の後方雄ねじ部120bに、円筒ケーシング130の前方端の雌ねじ(図示せず)を螺合させて、連結部材120に円筒ケーシング130を取りつける。この際、ボールバルブ134は閉状態としておく。そして、円筒ケーシング130の内部空間135に、サンプリングパイプ140を通す。この際、サンプリングパイプ140の先端にある採取刃144が、ボールバルブ134の手前に来るように位置調整する(図1(a))。その後、ボールバルブ134を開けて、第1の管路112に接続されたシリンジポンプ(圧力調整機構)を用いて、水圧によって、ボールバルブ14の後方からフランジ部材110及び連結部材120の内部並びに円筒ケーシング130内部の前方空間136の圧力を、試料格納容器10の内部圧力と同じ6MPaに調整する。
試料格納容器10のボールバルブ14を開き、第1の管路112に接続されたシリンジポンプ(圧力調整機構)を用いて、水圧によって、円筒ケーシング130内部の前方空間136の圧力を6MPaに保つ。圧力調整装置として、例えば、最大200mL/minで流体を押し引き可能で、一定圧力制御が可能なISCO社のシリンジポンプ(ISCO 500D)を用いる。内部圧力を6MPaに保つことで、試料20の分解を防ぐことができる。
第2の管路132に接続されたシリンジポンプを用いて、水圧によって円筒ケーシング130内部の後方空間138の圧力を9MPaまで上げる。こうすると、前方空間136と後方空間138との間に圧力差が生じるため、低い圧力(6MPa)の前方空間136の容積を減少させ、高い圧力(9MPa)の後方空間138の容積を増加させるように、サンプリングパイプ140に備えられたバルクヘッド142がサブサンプリング装置100の前方方向に動く。この前方方向への動きを利用して、ハンドル146を操作して、サンプリングパイプ140をサブサンプリング装置100の前方方向に回転させながら動かす(図1(b))。
サンプリングパイプ140の先端に形成された採取刃144が、例えば固結した砂岩試料のように硬質の試料20に接触すると、後方空間138の圧力が上昇する。後方空間138の圧力が上昇すると、第2の管路132に接続されたシリンジポンプの圧力計133の指示値が上昇する。この圧力計133の指示値の上昇により、採取刃144が試料20に接触したことを確認することができる。採取刃144が、試料20に接触したことを確認した後、ハンドル146に取りつけられた重り(図示せず)を用いてサンプリングパイプ140に軽く打撃を与え、採取刃144を試料20に食い込ませる。なお、採取刃144は、ライナー30で覆われていない試料20の側面から水平方向に入り込む。採取刃144の内部に試料20が入り込むと、後方空間138の容積が増加し、後方空間138の圧力が減少する。そして、再び、後方空間138の圧力が9MPaになるように、第2の管路132に接続されたシリンジポンプによって加圧し、ハンドル146を操作してサンプリングパイプ140をサブサンプリング装置100の前方方向に回転させながら動かす。これを繰り返して、試料20をサンプリングパイプ140の先端部分に収容する。
試料20の収容が完了したら、第2の管路132に接続されたシリンジポンプを用いて、後方空間138の圧力を3MPaまで下げる。こうすると、前方空間136の容積を増加させ、後方空間138の容積を減少させるように、サンプリングパイプ140に備えられたバルクヘッド142がサブサンプリング装置100の後方方向に動く。この後方方向への動きを利用して、ハンドル146を操作して、サンプリングパイプ140を後方方向に動かす(図1(b))。サンプリングパイプ140の先端にある採取刃144が、ボールバルブ134の手前に来るように位置調整する。
その後、円筒ケーシング130のボールバルブ134及び格納容器10のボールバルブ14を閉じる。この際、円筒ケーシング130内部の前方空間136の圧力は依然として6MPaに保たれているため、採取刃144内に収容されている試料20の分解を防ぐことができる。
続いて、図7各図に示すように、サブサンプリングした試料20を試料容器150に移す作業を行う。
図7(a)に示すように、フランジ部材110及び試料格納容器10を、連結部材120から取り外し、連結部材120の前方雄ねじ部120aに試料容器150の雌ねじ150cをねじ込むことで(図4(b))、連結部材120に試料容器150を取りつける。そして、連結部材120の第3の管122に接続されたシリンジポンプを用いて、内部圧力を6MPaまで上げて、6MPaで一定に保つ。
次に、図7(b)に示すように、ボールバルブ134を開ける。その後、第2の管路132に接続されたシリンジポンプを用いて、円筒ケーシング130内部の後方空間138の圧力を9MPaまで上げて、前述同様に、サンプリングパイプ140を前方方向に動かす。サンプリングパイプ140の先端が連結部材120の先端近傍に到達したら、図7(c)に示すように、押出しハンドル149を操作して、押出し部材148を前方方向に動かし、試料20を試料容器150の内部に押し出す。試料容器150の内部に押し出された試料の大きさは、直径15mm、長さ20mmである。その後、第2の管路132に接続されたシリンジポンプを用いて、後方空間138の圧力を3MPaまで下げて、前述同様に、サンプリングパイプ140を後方方向に動かす。図7(d)に示すように、サンプリングパイプ140の先端がボールバルブ134の後方に来るように引き戻した後、ボールバルブ134を閉じる。
次に、円筒ケーシング130内のサンプリングパイプ140を、栓ロッド部材170に取り替える。ボールバルブ134を閉じた状態で、円筒ケーシング130からサンプリングパイプ140を抜き取り、先端に栓160が差し込まれた栓ロッド部材170を、円筒ケーシング130内に挿入する。
連結部材120の第3の管122に接続されたシリンジポンプを用いて、試料容器150の内部圧力を6MPaで一定に保ちながらボールバルブ134をゆっくり開けて、円筒ケーシング130内の前方空間136の圧力を6MPaまで上げて、6MPaで一定に保つ。第2の管路132に接続されたシリンジポンプを用いて、円筒ケーシング130内部の後方空間138の圧力を9MPaまで上げて、図7(e)に示すように、前述同様に、栓ロッド部材170を前方方向に動かす。栓ロッド部材170を時計回りに回転させて、図7(f)に示すように、連結部材120の雌ねじ120dに、栓160の雄ねじ160bを差し込む(図6(b))。こうすることで、栓160を連結部材120に固定させて、試料20を試料容器150内に密閉することができる。その後、連結部材120から円筒ケーシング130及び栓ロッド部材170を取り外し、試料容器150への移動が完了する。図7(f)の状態で、X線CT像の計測に供することができる。
なお、栓160は、前述の通り、栓本体160a内部において、側面細孔160dと前面細孔160eとが連通している(図5(a)、図7(f))。図7(f)に示すように、第3の管122に接続されたシリンジポンプを用いて、前面細孔160e及び側面細孔160dを通じて、試料容器150内の圧力を一定に保つことができ、試料容器150内の試料20の分解を防ぐことができる。
以上に述べたように、本発明の実施形態に係るサブサンプリング装置100を用いることで、試料格納容器に格納されたガスハイドレート堆積物などの試料を、所定の圧力を維持したままサブサンプリングすることができる。このため、サブサンプリングの際の試料の分解を防ぐことができ、また、試料格納容器からサブサンプリングした試料を、所定の圧力を維持したまま分析用の容器に移動させて、試料の分解を防ぎつつ分析に供することができる。このため、ガスハイドレート堆積物の資源量やガスの生産性などを高精度に評価できるだけでなく、一般的な各種地層検層ツールとの比較から検層ツールでの資源量評価を高精度に行うことが可能となる。また、CT画像を輝度で分離することで、孔隙率やガスハイドレート飽和率(孔隙内を占めるガスハイドレートの割合)などを求めることができる。
また、本発明の実施形態に係るサブサンプリング装置100を用いることで、ガスハイドレート堆積物の試料を凍結させることなく、サブサンプリング及び分析用の容器への移動を行うことができるため、砂の配置の変化が抑制され、砂の配置が地層内に存在した状態での分析が可能となる。また、砂質の堆積物試料のin situ分析を行うこともできる。
さらに、本発明の実施形態に係るサブサンプリング装置100を用いてガスハイドレート堆積物の試料をサブサンプリングして小片試料を作製することができるため、堆積物中のマイクロオーダーの微細な砂粒子の間隙に存在するガスハイドレートの状態を評価することができ、より精度の高い分析が可能となる。また、小片試料を作製できることから、分析用の容器のサイズを小さくすることができ、多様な分析が可能となる。
なお、この発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。例えば、本実施形態においては、試料格納容器10のボールバルブ14を開き、円筒ケーシング130のボールバルブ134を閉じた状態で、第1の管路112に接続されたシリンジポンプ(圧力調整機構)を用いて内部を加圧する形態について説明したが、試料格納容器10のボールバルブ14及び円筒ケーシング130のボールバルブ134の両方を開いた状態で加圧してもよい。
また、本実施形態においては、前方空間136と後方空間138との間に3MPaの圧力差を作り出してサンプリングパイプ140又は栓ロッド部材170を前方方向に動かす態様について説明したが、この圧力差は試料の状態、円筒ケーシング130の全長などに鑑み適宜変更することができる。また、圧力差ゼロに設定して、サンプリングパイプ140又は栓ロッド部材170を電動式モータ等によって機械的に前方方向に動かしてもよい。
また、本実施形態においては、サブサンプリングされた試料の大きさが直径15mm、長さ20mmである形態について説明したが、試料の大きさは、試料容器150の容積、試料の分析方法などに鑑み、サンプリングパイプ140の先端部分の口径、サンプリングパイプ140の先端部分に入り込む試料の水平方向の長さなどを調節することで、適宜変更することができる。
また、本実施形態においては、材質がジュラルミンAA2024であり、厚さが1.5mmである試料容器150を用いた形態について説明したが、容器の材質及び厚さは、使用するX線CTのX線強度や常用圧力によって変更することができる。
また、本実施形態においては、孔隙率を計測するためのCT用の容器を用いた形態について説明したが、サファイアなどの光学窓が設置された容器を用いることにより、ラマン分光などで堆積物中のガスハイドレートを分析し、ガスハイドレートの籠に入っているゲスト分子の占有率計測などをin situによる分析で行うことも可能である。
また、本実施形態においては、栓160により密閉する際には、サンプリングパイプ140を栓ロッド部材170に取り替えて行う形態について説明したが、サンプリングパイプ140の先端部分(採取刃144を含む)を、栓160をするための部材(例えば、六角孔160fに嵌め込み可能な先端形状を有する部材)に付け替えて用いてもよい。
また、本実施形態においては、圧力調整機構としてシリンジポンプを用いた形態について説明したが、水圧やガス圧を使用して圧力を維持できる圧力調整機構であれば適宜用いることができる。
また、本実施形態においては、室温2℃、前方空間136等の内部圧力6MPa、サンプリングパイプ140又は栓ロッド部材170を前方方向に動かす際の後方空間138の圧力を9MPaとしてサブサンプリングを行う形態について説明したが、試料の分解を防ぐことのできる範囲での温度及び圧力設定が可能である。
また、サブサンプリング装置100内部の圧力が過剰に高まると試料の破砕が懸念される。そのため、過剰圧力が試料に載荷されないように、例えば第2の管路132にリリーフ弁を取りつけてもよい。
また、本実施形態においては、公知のGEOTEK社の試料格納容器を用いた形態について説明したが、試料を適切に保管し得る試料格納容器であれば、各種の試料格納容器を用いることができる。また、フランジ部材110の貫通孔114の口径は、試料格納容器の種類によって適宜変えられる。
また、本実施形態においては、ハンドル146を操作することで手動によりサンプリングパイプ140を作動させる形態について説明したが、サンプリングパイプ140は電動式モータなどによって作動されてもよい。
また、本実施形態においては、第2の管路132に接続されたシリンジポンプの圧力計133の指示値の上昇により、採取刃144が試料20に接触したことを確認する形態について説明したが、この確認は、サンプリングパイプ140が前方方向にどの程度押し込まれたかを計測することで行ってもよい。また、前述の通り、電動式モータでサンプリングパイプ140を作動させる場合には、モータへの負荷値などを計測することで接触を確認してもよい。
また、本実施形態においては、ねじ込み式の栓160を用いて試料容器150内に試料20を密閉する形態について説明したが、栓を試料容器150に熱圧着などして密閉してもよい。
模擬ガスハイドレート堆積物の試料を、試料格納容器からサブサンプリングして分析用の試料容器に移した。
前述の通り(図1−図7)、試料格納容器10から試料20をサブサンプリングし、試料容器150に移動させた。ただし、室温5℃、前方空間136、試料容器150等の内部圧力を3MPa、サンプリングパイプ140又は栓ロッド部材170を前方方向に動かす際の後方空間138の圧力を6MPa、後方方向に動かす際の後方空間138の圧力を2MPaとして、一連のサブサンプリングの操作を行った。
模擬ガスハイドレート堆積物として、ガス浸透法によって、三河珪砂6号160gと水40gとを混合撹拌した含水砂を人工的に作製し、試料20とした。試料格納容器10(GEOTEK社製)のボールバルブ14を開き、かつ円筒ケーシング130のボールバルブ134を開いた状態で第1の管路112からキセノンガスを入れて24時間放置して、試料格納容器10内にて試料20を生成させた。本実施例においてキセノンガスを用いたのは、キセノンはX線吸収係数が高くX線CTによる観察を行った際にガスハイドレートの造影剤としての役割を果たすためである。
実施例1にてサブサンプリングした試料のX線CT像を計測した。図8(a)に、2次元の断面CT像を示す。圧力を維持したままガスハイドレートを分解させずにサブサンプリングしたため、ガスハイドレート(図8(a)中の白色領域)が孔隙内に存在していることが確認された。また、図8(b)は、図8(a)の黒枠内を拡大したもので、図8(c)は、図8(b)を輝度の違いで色分けしたものである。図8(c)中のSは使用した三河珪砂6号の砂粒子、Hはガスハイドレート、Wは水を表す。図8(c)より、サブサンプリングしたガスハイドレート堆積物の孔隙率が39.1%、ガスハイドレート飽和率が85.1%と求めることができた。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
本出願は、2013年12月9日に出願された、日本国特許出願2013−254505号に基づく。本明細書中に日本国特許出願2013−254505号の明細書、特許請求の範囲、図面全体を参照として取り込むものとする。
本発明の実施形態に係るサブサンプリング装置100によれば、資源量やガスの生産性などの高精度な評価が可能となる。その結果、最適なガスハイドレート貯留層の選定、ガスハイドレート層からの高効率なガス生産などが可能となり、天然ガス生産コストを大きく低減することができる。またガスハイドレート堆積層に最適な検層ツールの開発を行うことが可能となる。
10 試料格納容器
11 収容空間
14 ボールバルブ
20 試料
30 ライナー
100 サブサンプリング装置
110 フランジ部材
112 第1の管路
114 貫通孔
120 連結部材
120a 前方雄ねじ部
120b 後方雄ねじ部
120c 空洞
120d 雌ねじ
120e 中央フランジ
122 第3の管
130 円筒ケーシング
132 第2の管路
133 圧力計
134 ボールバルブ
135 内部空間
136 前方空間
138 後方空間
140 サンプリングパイプ
142 バルクヘッド
144 採取刃
146 ハンドル
147 軸部材
148 押出し部材
149 押出しハンドル
150 試料容器
150a 保管部
150b 連結部
150c 雌ねじ
160 栓
160a 栓本体
160b 雄ねじ
160c ロッド連結部
160d 側面細孔
160e 前面細孔
160f 六角孔
170 栓ロッド部材

Claims (8)

  1. 試料格納容器の収容空間と連通する貫通孔を有し、該貫通孔に連通する少なくとも1個の第1の圧力調整経路が形成され、前記試料格納容器の後方端面に連結されるフランジ部材と、
    該フランジ部材の前記貫通孔と連通する空洞を有し、一端が前記フランジ部材の前記貫通孔に連結される連結部材と、
    前方端は前記連結部材の他端に接続され、前方端近傍にボールバルブを備え、後方端近傍に内部空間と連通する少なくとも1個の第2の圧力調整経路が形成された円筒ケーシングと、
    前記内部空間を前方空間と後方空間とに隔てる隔壁が介装され、前方端に採取刃が形成された、前記円筒ケーシングの前記内部空間内を摺動するサンプリングパイプと、
    前記フランジ部材と取り替え可能な、前記連結部材の一端に接続される試料容器と
    を備え、
    前記サンプリングパイプが摺動することで、前記採取刃が前記試料格納容器の内部の試料に接触して、前記試料を先端部に保持するようにサブサンプリングし、その後前記フランジ部材と取り替えて装着された前記試料容器内に、サブサンプリングされた前記試料を格納させる、
    ことを特徴とするサブサンプリング装置。
  2. 前記サンプリングパイプは、前記前方空間と前記後方空間との圧力差によって摺動する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のサブサンプリング装置。
  3. 前記連結部材は、前記空洞に連通する少なくとも1個の第3の圧力調整経路を備える、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサブサンプリング装置。
  4. 前記第2の圧力調整経路は、外部の圧力調整機構に接続され、該圧力調整機構により前記前方空間と前記後方空間との圧力差を生じさせる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のサブサンプリング装置。
  5. 前記サンプリングパイプの前方端から突出し、前記試料を前記試料容器に収容させる押出し部材をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のサブサンプリング装置。
  6. 前記試料容器内に前記試料が収容された後に、前記試料容器の開放端が密栓される請求項1乃至5のいずれか1項に記載のサブサンプリング装置。
  7. 前記サンプリングパイプに代えて、栓及び栓ロッド部材を備える、
    ことを特徴とする請求項6に記載のサブサンプリング装置。
  8. サンプリングパイプの前方空間と後方空間との圧力差により、前記サンプリングパイプを軸線方向に沿って摺動させ、前記サンプリングパイプの採取刃を試料格納容器内の試料に接触させ、試料採取を行う工程と、
    前記試料格納容器とフランジ部材とを装置本体から取り外し、連結部材に試料容器を取り付ける工程と、
    前記試料容器内に、前記サンプリングパイプの先端に保持された採取試料を収容させる工程と、
    前記試料が収容された前記試料容器の開放端を密栓する工程と、
    を含む試料のサブサンプリング方法。
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