JPWO2015056322A1 - 磁気冷暖房装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気熱量材料の間に形成した冷媒通路内の冷媒の移動を効率よく行い得る磁気冷暖房装置を提供する。【解決手段】磁気熱量材料10と、磁気熱量材料10に磁気を印加および除去する磁石30と、磁気熱量材料10に沿って設けられた冷媒通路20と、冷媒通路内に移動自在に配置された液体金属18a、18bと、冷媒通路20内に露出して液体金属18a、18bと電気的に接続することができる第1電極12と、冷媒通路20内に誘電体14を介して設けられ液体金属18a、18bと電気的に絶縁される第2電極13と、を有し、第1電極12と第2電極13との間に電圧の印加、非印加を行うことでエレクトロウェッティング作用により液体金属18a、18bを冷媒通路20内で移動させる。【選択図】図3

Description

本発明は、磁気冷暖房装置に関する。
従来用いられている室温域の冷凍装置、たとえば、冷蔵庫、冷凍庫、エアコンなどの冷凍装置の大半は、フロンガスや代替フロンガスなどの気体冷媒の熱伝達を利用している。最近では、フロンガスの排出に伴うオゾン層破壊の問題が露呈し、さらに、代替フロンガスの排出に伴う地球温暖化への影響も懸念されている。このため、フロンガスや代替フロンガスなどの気体冷媒を用いた冷凍装置に代わる、クリーンでかつ熱輸送能力の高い、革新的な冷凍装置の開発が強く望まれている。
このような背景から、最近になって注目されるようになった冷凍技術が磁気冷凍技術である。磁性体の中には、その磁性体に印加する磁界の大きさが変化すると、その変化に応じて自身の温度を変化させる、いわゆる磁気熱量効果を発現するものがある。このような磁性体を磁気熱量材料(MCM)と称している。
この磁気熱量材料を利用した磁気冷凍技術としては、たとえば、磁気熱量材料の間にマイクロチャネルを形成し、このマイクロチャネル内に冷媒を流すことで、磁気熱量材料によって発生させた熱を移動させる技術がある(特許文献1)。
この従来技術によれば、磁気熱量材料と冷媒との熱交換を容易にするためには、磁気熱量材料と冷媒との接触面積を大きくすることであるとされています。そしてマイクロチャンネルはこのような磁気熱量材料と冷媒との接触面積を大きくするために好まし形態であるとされています。
特開2012−057823号公報
従来のようにマイクロチャネル内に冷媒を移動させる場合、冷媒通路が狭隘であるため磁気熱量材料から冷媒へ熱は伝わりやすくなる。しかし、このように冷媒通路が狭隘であるとポンプによって冷媒を移動させる際にどうしても圧力損失が大きくなって冷媒を高速移動させるのが難しくなる。これは、ポンプ駆動エネルギーが増大することとなって、その結果として成績係数(COP)の低下を招くことにもなってしまう。
そこで本発明の目的は、磁気熱量材料の間に形成した冷媒通路内の冷媒の移動を効率よく行い得る磁気冷暖房装置を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る磁気冷暖房装置は、磁気の印加および除去により温度変化する磁気熱量材料と、磁気熱量材料に磁気を印加および除去する磁気発生装置と、磁気熱量材料に沿って設けられた冷媒通路と、冷媒通路内に移動自在に配置された液体金属とを有する。さらに冷媒通路内には、冷媒通路内に露出して設けられ、液体金属と電気的に接続することができる第1電極と、冷媒通路内に誘電体を介して設けられることで液体金属と電気的に絶縁される第2電極と、を有する。そして第1電極と第2電極との間に電圧の印加、非印加を行うことでエレクトロウェッティング作用により液体金属を冷媒通路内で移動させることを特徴とする。
以上のように構成された本発明に係る磁気冷暖房装置によれば、磁気熱量材料に沿って設けた冷媒通路内に液体金属を配置し、この液体金属をエレクトロウェッティング作用によって直接移動させるようにした。このため従来ポンプなどで冷媒を移動させる際に生じる圧損がなくなるので、高速に冷媒となる液体金属を移動させることができるので、高周波化することができる。
本発明を適用した実施形態における磁気冷暖房装置の要部を示す概略斜視図である。 磁気冷暖房装置の構成を説明するための概略断面図である。 磁気冷暖房装置の冷媒通路内部の詳細と動作を説明するための断面図である。 液体金属を図示右から左に移動させる場合の説明図である。 エレクトロウェッティングを説明するための説明図である。 ポジションセンサーと液体金属の位置関係を説明するためのグラフである。 液体金属の位置と、電気回路による第1電極−第2電極間電圧の印加状態を説明するためのグラフである。 磁気冷暖房装置において液体金属を移動させる制御手順を示すフローチャートである。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は本発明を適用した実施形態における磁気冷暖房装置の要部を示す概略斜視図(部分透視図)である。また、図2はこの磁気冷暖房装置の構成を説明するための概略断面図である。
本実施形態の磁気冷暖房装置は、磁気熱量材料10のなかに、複数の冷媒通路20が形成されている。そして磁気熱量材料10を図示上下の位置で挟むようにして永久磁石30(図1では省略)が配置されている。また、冷媒通路20を通じて、磁気冷暖房装置の一端には低温側熱交換器41、他端には高温側熱交換器42が設けられている。
磁気熱量材料10は、一体物でもよいし、冷媒通路部分で分離されているものを積層してもよい。このような磁気熱量材料10と冷媒通路20の構造は、従来技術と同様に製造すればよく特に限定されない。
永久磁石30は磁気発生装置であり、磁気熱量材料10に対して磁気の印加を行うためのもので、磁気熱量材料10に対して近接離間するように移動する。したがって、図2(a)に示したように永久磁石30が磁気熱量材料10の直上および直下の位置に来ているときに、磁気が印加される(磁気熱量材料10が永久磁石30によって形成される磁界内に入っている状態)。一方、図2(b)に示したように永久磁石30が磁気熱量材料10の直上および直下の位置にないときは磁気が除去される(磁気熱量材料10が永久磁石30によって形成される磁界内に無い状態)。
各冷媒通路20内には、冷媒となる液体金属18が移動自在に配置されている。本実施形態では液体金属18が冷媒としてエレクトロウェッティング作用により冷媒通路20内を移動することで低温側熱交換器41から高温側熱交換器42に熱を伝達している。冷媒通路20内の構造、液体金属18、およびエレクトロウェッティング作用については後述する。
ここでこの磁気冷暖房装置の基本的な動作を説明する。ここでは、たとえば磁気を印加すると発熱し、磁気を除去すると吸熱する正の磁気熱量材料10を用いるものとして説明する。
図2(a)に示したように永久磁石30が磁気熱量材料10の直上および直下の位置に来ているときに磁気が印加される。磁気が印加されるときに磁気熱量材料10は発熱する。このとき冷媒を低温側熱交換器41から高温側熱交換器42へ移動させることで、磁気熱量材料10の発熱により冷媒が温められて高温側熱交換器42へ移動することになるので、高温側熱交換器42の温度が上昇する。
逆に図2(b)に示したように永久磁石30が磁気熱量材料10の直上および直下の位置にないときは磁気が除去される。磁気が除去されるときに磁気熱量材料10は冷える。このとき冷媒を高温側熱交換器42から低温側熱交換器41へ移動させることで、磁気熱量材料10の吸熱により冷媒が冷やされて低温側熱交換器41へ移動することになるので、低温側熱交換器41の温度が低下する。
このような磁気熱量材料10の発熱、吸熱に合わせて冷媒の移動を繰り返すことで、低温側熱交換器41から高温側熱交換器42に磁気熱量材料10により発生した熱が伝達されるのである。
図3は磁気冷暖房装置の冷媒通路20内部の詳細と動作を説明するための断面図である。図3においては、1つ分の冷媒通路部分を示したが、他の冷媒通路20も同様の構成である。
まず、冷媒通路20内の構造を説明する。
図3に示すように、冷媒通路20内には、第1電極12、第2電極13、ポジションセンサー15a〜15eを有する。第1電極12は冷媒通路20内に露出しており液体金属18と電気的に接触することができるようになっている。第2電極13は壁面側に誘電体14を介して設けられている。このため第2電極13は冷媒通路20内に露出しておらす、液体金属18とは絶縁されている。
第1電極12は、一つの第2電極13に着目すると、その両側に一つずつ存在する。これは、液体金属18の進行方向に対して、常に第2電極13が先にあり、第1電極12が後ろにあるようにするためである(詳細後述)。そして、第1電極12と第2電極13は液体金属18の進行方向に対して第2電極13の後方に位置する第1電極12との間で電気回路を構成することになる。すなわち、図3(a)〜(c)に示したように、液体金属18の進行方向が図示右方向(図中矢印方向)の場合には、図示するように第1電極12と第2電極13が一対となって直流電源に接続された電気回路101a〜101dを構成する。
一方、進行方向が図3の逆になる場合、すなわち後述する図4に示したように、図示左方向(図4中矢印方向)の場合は、液体金属18の進行方向に対して第2電極13の後方に位置する第1電極12が一対となって直流電源に接続された電気回路102a〜102dを構成することになる。
ポシションセンサー15a〜15eは、液体金属18の現在位置を知るためのものである。このポジションセンサーもまた電極であり、第1電極12との間の抵抗値を計ることで液体金属18の有無を判断している。すなわち、ポジションセンサー15a〜15eと第1電極12間の抵抗値が低ければ(導通状態)、液体金属18がそれらの間に存在することがわかる。一方、ポジションセンサー15a〜15eと第1電極12間の抵抗値が高ければ(非導通状態)、液体金属18がそれらの間に存在しないことがわかる。
第1電極12、第2電極13、およびポシションセンサー15a〜15eは、銅、アルミニウム、金など(あるいはこれらの合金やメッキ品など)、また、導電性を有する半導体(たとえば導電性を付与する不純物をドープしたポリシリコン)など導電性のあるものであればよい。
誘電体14は、たとえば酸化シリコンや窒化シリコンなど、絶縁性のある材料を用いることができる。そのほか誘電率の高い材料などを用いてもよい。
そして冷媒通路20内には、液体金属18(導電性流体と称されることもある)が移動自在に配置されている。本実施形態では、液体金属18は冷媒通路20内で2つに分離させて配置している(図3および図4では18aおよび18bとして示した。ただし、これらを区別なく総称する場合は単に符号18と記載する)。液体金属18aおよび18bをとして2つに分離することで効率よく移動させることができる。
低温側熱交換器41および高温側熱交換器42には、液体金属18を収容するための空間が設けられている。そしてこの空間の容積は液体金属18が低温側または高温側に完全に移動したときでも、液体金属18の一部が冷媒通路20内に残る大きさとなるようにしている。液体金属18が残る部分は、両端部にある第1電極12と第2電極13の両方に液体金属18がかかるようにする(図3(a)および(c)参照)。液体金属18が第1電極12と第2電極13の両方にかかっていないと、エレクトロウェッティングの原理(後述)から液体金属18の移動を開始できないからである。
また、低温側熱交換器41および高温側熱交換器42に設けた空間には、図示しない空気孔が設けられている。この空気孔は液体金属18がこの空間に出入りする際に空間内の空気を逃がしたり取り入れたりするためである。なお、空気孔は液体金属18が空間内を出入りする際に液体金属が漏れ出ない大きさや位置に配置しておく。
冷媒通路20内の壁面のうち、低温側熱交換器41および高温側熱交換器42のそれぞれの近傍(図3(a)中のEH部分)は、第1電極12や誘電体14の表面の一部を含め端部まで電圧を印加しない状態で液体金属18との接触角(θ)(接触角については後述する)が90°未満(すなわちθ<90°)となるように高表面エネルギー化処理がなされている。高表面エネルギー化処理とは、いわゆる親液性の状態となる処理である。これにより液体金属18が低温側熱交換器41および高温側熱交換器42に全て移動したときでも、液体金属18が冷媒通路20の端にへばりついて残りやすくなる。一方、上記EL部分以外の冷媒通路20内の壁面(図3(a)中のEL部分)は、冷媒の接触角(θ)が90°以上(すなわちθ≧90°)となる低表面エネルギー化処理がなされている。低表面エネルギー化処理とは、いわゆる疎液性の状態である。これにより液体金属18が冷媒通路20内で電圧の印加/非印加による液体金属18の形状変化を起こしやすくしている(形状変化については後述する)。なお、図3中EHおよびELの範囲は図3(a)にのみ示し他の図については省略した。
液体金属18は、少なくともこの磁気冷暖房装置が使用される温度範囲において液体の金属である。たとえば、ガリウム、インジウム、スズの共晶合金であるガリンスタンを用いることができる。ガリンスタンは、常温で液体の金属であり、ガリウム、インジウム、スズの組成よって融点が異なる。たとえば、ガリウム68.5%、インジウム21.5%、スズ10%のガリンスタンは、融点:−19℃、沸点:1300℃以上、比重:6.44g/cm、粘度:0.0024Pa・s(at20℃)、熱伝導率:16.5W/(m・K)である。そのほかにも、周知の様々な液体金属を用いてもよく、熱伝達率が高いものが好ましい。
ここで、エレクトロウェッティングについて説明する。図5は、エレクトロウェッティングを説明するための説明図である。エレクトロウェッティングによる液体金属18の移動自体には、公知であり、たとえば、特開2007−103363号公報などに開示されるので、ここでは本実施形態の理解のために必要な原理について説明する。
エレクトロウェッティングは、電極板500上に設けられた誘電体501の表面に液体金属18(ここでは液滴として示した)を乗せ、電極板500と液体金属18の間に電圧を印加することで、誘電体表面における液体金属18との濡れ性を制御する技術である。
電極板500と液体金属18との間は誘電体501を介してキャパシターが形成されている。図5(a)に示すように、電極板500と液体金属18との間に電圧を印加すると、このキャパシターの静電エネルギーが変化(増加)して、それに相当する液体金属18の表面エネルギーが減少し、液体金属18の表面張力が低下する。これにより液体金属18の表面に対する接触角θが変化する。ここで接触角θとは、液体金属18が乗っている誘電体501の表面における液体金属表面とのなす角をいう。この接触角θは、液体金属18の表面張力に応じて0°〜180°の範囲で変化する。
図5(a)に示すように、電圧非印加時に、接触角θは、90°を超えて180°以下となっている。これが濡れ性の悪い状態であり、表面が疎液性(撥液性ともいう)であれば図示するように液滴の球になる。
一方、図5(b)に示すように、電圧印加時には、接触角θは、0°から90°までとなる。これが液体金属18に対する表面の濡れ性が良い状態、すなわち親液性のある状態になる。図5(a)の液滴の状態から図5(b)の状態になる際に、液滴の端では親液性となった先端が、次々に表面と接触するようになる。このとき液滴の先端を見ると表面と接触しようとする力が働くのである。この力を利用することで、液体金属18を移動させることが可能となる。逆に電圧が印加された状態から電圧を切ることで、液体金属18は図5(b)の状態から図5(a)の状態に戻ろうとする。つまり、液滴の状態にその形状が戻ろうとする力が働くのである。これもまた、液体金属18を移動する力となる。このときの力は、図5(a)から(b)の場合と逆方向の力になる。
図5においては、液体金属18の全体が誘電体501を介した一つの電極板500上に載っている。このため液滴の形状が変化しようとする力が働いても、その力は全体に均等に加わるため、移動することはない。しかし、液滴の一部の先端のみを誘電体14を介した電極板上に位置させると、その一部分でのみエレクトロウェッティングの作用が働いて、その部分の形状のみが変化するようになる。これによりその液滴(液体金属18)には特定の方向への力が働くようになるため移動させることができるのである。
図3へ戻り、冷媒通路20内における液体金属18の移動について説明する。ここでは図中左から右に液体金属18が移動する場合を例に、基本的な動作について説明する。
まず、図3(a)示すように、液体金属18aがポジションセンサー15aにより検出されている状態で、電気回路101aをオンにする。その他はオフである。これにより液体金属18aが到達している第2電極部分では液体金属18a先端は、冷媒通路20の壁面(誘電体表面)との接触角θが90°以下になる。このため液体金属18aは図示右方向に駆動力が生じて進行を開始することになる。
このとき、移動方向の先にある液体金属18bが位置している電気回路101cおよび101dはオフである。したがって、この部分に存在する液体金属18bの後端側は第2電極13との間でキャパシター成分が生じていないため、壁面(誘電体表面)との接触角θが90°以上になる。このため液体金属18bの後端は液滴の形状に戻ろうとする力が働くことになる。この力は液体金属18bの後端を図示右方向へ移動させる力となる。このため、液体金属18bは、液体金属18bが右へ移動することにより、間にある空気を介して押されるとともに、自らもその後端側で発生した力によって右方向へ移動することになる。
このように液体金属18aは電圧の印加により右方向へ移動する駆動力が働き、また液体金属18bの後端も電圧が印加されないことで、右方向へ移動する駆動力が働くことになる。これにより液体金属18aおよび18bはいずれも右方向へ移動してゆくのである。
その後、図3(b)の状態になるまで液体金属18aが移動すると、電気回路101b手前のポジションセンサー15bにより液体金属18aが来たことが検出される。
ここで、ポジションセンサーの働きを説明する。本実施形態では、液体金属18が2つに分離している。このため単純にポジションセンサーと第1電極12との間で導通したことが毛では、それが液体金属18aなのか18bなのか判別できない。そこでポジションセンサーと第1電極12との間で非導通状態から導通状態に切り換わることで、液体金属18の進行方向に対して液体金属18の先端がポジションセンサーに到達したと判別するのである。したがって、図3(b)においては、ポジションセンサー15bが非導通状態から導通状態に切り換われば液体金属18aがポジションセンサー15bに到達したものとわかることになる。
一方、ポジションセンサーと第1電極12との間で導通状態から非導通状態に切り換わることで、液体金属18の進行方向に対して液体金属18の後端がポジションセンサーを通過したことがわかる。したがって、図3(b)においては、ポジションセンサー15cが導通状態から非導通状態に切り換われば液体金属18bがポジションセンサー15cを通過したとわかるのである。
ポジションセンサー15bにより液体金属18aが来たことが検出されれば、電気回路101bをオンにする。この時点で、その他の電気回路はオフにする。このとき液体金属18aが到達している電気回路101bの第2電極部分では液体金属18a先端は、壁面との接触角θが90°以下になり、さらに図示右方向に駆動力が生じて進行してゆく。また液体金属18bの後端も右方向へ移動してゆく。
さらに液体金属18が移動を続け、図3(c)の状態にまで液体金属18aが移動すると、ポジションセンサー15dにより検出される。このとき、液体金属18bは、これ以上右へ移動することができない位置まで到達することになる。このため液体金属18aがポジションセンサー15dにより検出された時点で、すべての電気回路をオフにする。これにより液体金属18aも18bも停止することになる。
このようにして、ポジションセンサー15a〜15dにより液体金属18aが検出された順に、電気回路101a〜101dを構成している第1電極12および第2電極13の間に電圧を印加してゆくことで、液体金属18aおよび18bを一方向に移動させることができる。
次に、液体金属18aおよび18bを図示右から左に移動させる場合について説明する。基本的な動作は図3を用いて説明したものと同様であるので、ここでは説明の一部を省略する。図4は液体金属18を図示右から左に移動させる場合の説明図である。
液体金属18aおよび18bを図示右から左に移動させる場合は、液体金属18の進行方向に対して、第2電極13より後方の第1電極12が一対となる電気回路102a〜102dが構成されるようにする。
そして、液体金属18bがポジションセンサー15eにより検出されている状態で、電気回路102aをオンにする。その他はオフである。これにより液体金属18bが到達している第2電極13部分では液体金属18b先端は、冷媒通路20の壁面(誘電体表面)との接触角θが90°以下になる。このため液体金属18bは図示左方向(図中矢印方向)に駆動力が生じて進行を開始することになる。
以降、図3の場合と同様(進行方向が逆)に、ポジションセンサー15d〜15aにより液体金属18bが検出される順に、電気回路102b〜102dをオン、オフを切り換えてゆくことで、液体金属18bと18aを右から左へ移動させるのである。
図6は、ポジションセンサーと液体金属18の位置関係を説明するためのグラフである。このグラフは、x軸方向を時間経過、y軸方向をポジションセンサーのオン(ON)、オフ(OFF)の状態、z軸方向を液体金属18の位置とした3次元グラフである。なお、このグラフは上述した図3(a)〜(c)で説明した移動の状態を示している。
図示するように、液体金属18aが移動して、ポジションセンサー15aに到達した時点で電気回路101aをオンする。その後、ポジションセンサー15aが液体金属18aを検出している間、オン状態が継続する。そして液体金属18aを次のポジションセンサー15bが検出した時点で電気回路101aをオフすると同時に電気回路101bをオンする。そしてポジションセンサー15cが液体金属18aを検出すると、それ以上移動させないために、すべての電気回路101a〜101dをオフする。
図7は、液体金属18の位置と、電気回路による第1電極−第2電極間電圧の印加状態を説明するためのグラフである。このグラフは、x軸方向を時間経過、y軸方向を第1電極−第2電極間電圧の印加状態(印加時をeV、0Vを非印加時とした)、z軸方向を液体金属18の位置とした3次元グラフである。なお、このグラフも。上述した図3(a)〜(c)で説明した移動の状態を示している。
図示するように、液体金属18aが移動して、ポジションセンサー15aに到達した時点で電気回路にeVの電圧が印加される。その後、次のポジションセンサー15bが液体金属18aを検出するまでの間、電圧印加が継続する。そしてすでに説明したように、次々と液体金属18aがポジションセンサーで検出されるごとに電気回路のオンオフが切り換えられて、液体金属18aおよび18bが移動するのである。
図8は、磁気冷暖房装置において液体金属を移動させる制御手順を示すフローチャートである。
まず、要求冷暖房能力とともに現在の高温側および低温側温度を入力する(S1)。要求冷暖房能力とは、エアコンなどの場合の設定温度の入力や単純に冷房運転とするか暖房運転とするかの別などである。これは、本冷暖房装置の使用者からの入力となる。また、現在の高温側および低温側温度とは、現在の高温側熱交換器42および低温側熱交換器41のそれぞれの温度をそれらに設けられている温度センサーから入力を受ける。
次に、あらかじめ求めておいたマップを参照して入力された要求能力及び温度から運転条件を導出する(S2)。ここでマップとは、入力された要求能力及び現在温度から要求能力にするためには、どのような条件で運転すればよいかをあらかじめ決めたものである。運転条件はたとえば、磁気熱量材料10に対して磁気を印加/除去する周波数や冷媒(ここでは液体金属18)を移動させる周波数と振幅である。たとえば要求温度と現在温度の差が大きければ、早く冷やす(または温める)ために、磁気の印加/除去の周波数を高くすることになる(もちろん装置性能によって周波数には上限がある)。また、たとえば要求温度と現在温度の差があまり大きくなければ、早く冷やす(または温める)ことなく、磁気の印加/除去の周波数を低くして、動作の安定性やエネルギー効率を重視する運転とするなどである。一方、冷媒を移動させる振幅は低温側熱交換器41から高温側熱交換器42までの間で、何処まで冷媒(液体金属18)を移動させて反転させるかを決めるものである。これは、冷媒により移動させる温度(すなわち磁気熱量材料10の温度)によっては、冷媒を端から針まで移動させるよりも、移動距離を短くして細かく(周波数を高く)した方が効率よく熱を移動させることが出えきるためである。このような運転条件を設定するためのマップはあらかじめ実験やシミュレーション、あるいは数値演算などにより求めておくことになる。
次に、磁気の印加/除去の周波数から磁石の移動速度を導き、冷媒の現在位置を計測する(S3)。磁石の移動速度は、S2で導出された周波数から求める。一方、冷媒の現在位置はポジションセンサー15a〜15eにより検出する。
次に、S2同様にあらかじめ求めておいたマップを参照して冷媒の設定速度V0を導出する(S4)。ここでのマップは、S2と同様にあらかじめ求めたものであり、磁石の移動速度に対してどのような移動速度で冷媒を移動させれば効率的に熱の移動ができるかを定めたものである。そして、ここで求めた移動速度をV0として記憶しておく。
次に、現在の冷媒速度V1を求める(S5)。冷媒の現在の速度V1は、ポジションセンサー15a〜15dの間隔(距離)と、ポジションセンサー15a〜15dで検出された時間により求められる。なお、ここで現在の冷媒速度V1とは、液体金属18先端の界面における速度となる。
そして冷媒速度V1と設定速度V0との差の絶対値が所定値以下か否かを判断する(S6)。ここで所定値は任意に設定された値であり、この所定値が小さければ、冷媒速度を細かく制御できるようになる。ただし、あまり所定値を小さくしすぎると、常に冷媒速度が変動することになって、冷媒である液体金属18を安定的に移動できなくなるおそれがあるこのため、この所定値はたとえばあらかじめ実験などに安定的に液体金属18の速度を変化させることのできる値となるように求めておくことが好ましい。
S6において、冷媒速度V1と設定速度V0との差の絶対値が所定値未満でなければ、S4へ戻り、以降の処理を継続することになる。
S6において、冷媒速度V1と設定速度V0との差の絶対値が所定値以下である場合(S6:YES)、現在の冷媒速度V1が設定速度V0より速いか否かを判断する(S7)。
S7で、冷媒速度V1が設定速度V0より速い場合は(S7:YES)、第1電極12と第2電極13の間にかけている電圧を下げるか、および/または印加時間を短くする(S8)。これにより現在の冷媒速度が遅くなる。一方、冷媒速度V1が設定速度V0より速くない場合は(S7:NO、すなわち冷媒速度V1が設定速度V0より遅い場合)、第1電極12と第2電極13の間にかけている電圧を上げるか、および/または印加時間を長くする(S9)。これにより現在の冷媒速度が速くなる。
なお、S8およびS9において、電圧や印加時間を変更するのはオンになっている電気回路を構成する第1電極12と第2電極13である。
ここで、S8およびS9において、電圧を変更するか印加時間を変えるかは、その時の速度差に応じて決定することになる。たとえば速度差が大きい場合は電圧と印加時間の両方を変更する。速度差があまり大きくなければ、電圧または印加時間のいずれか一方だけでもよい。好ましくは電圧を変更する方がよい。これは電圧の変更であれば、電極長さにかかわらず冷媒(液体金属18)の速度を変えることができる。しかし印加時間を変更する場合、第2電極13の長さが十分にないと、印加時間を変更してもそれに追従して冷媒の速度が変わるまでの間に液体金属18が電極面を通り過ぎてしまうため変更できないことがあるためである(特に冷媒の設定速度が速い場合に生じる可能性がある)。
以上のようにして、液体金属18を冷媒に使用して磁気熱量材料10の熱を移動することができる。
以上説明した本実施形態の効果を説明する。
(1)本実施形態は、磁気熱量材料10に沿って設けた冷媒通路20内に液体金属18を配置し、この液体金属18をエレクトロウェッティング作用によって直接移動させるようにした。このため従来ポンプなどで冷媒を移動させる際に生じる圧損がない。このため、高速に冷媒となる液体金属18を移動させて熱を移動させることができる。
また、ポンプなどが不要であるため、ポンプなどを駆動するエネルギーがゼロになるので、その結果としてCOPが向上する。また、冷媒の高速移動が可能となるので冷媒駆動の高周波化することができ、高出力密度化が可能となる(すなわち同じ冷暖房能力であれば装置を小型化しやすくなる)。
(2)本実施形態は、冷媒通路20内に配置した一つの第1電極12と一つの第2電極13が一対となって一つの電気回路を構成するようにしている。この一対となった第1電極12および第2電極13を冷媒通路20内に複数設けている。そして、冷媒通路両端部もっとも近い位置に設けられている第1電極12および第2電極13上の誘電体表面の一部を含む冷媒通路壁面を高表面エネルギー化処理している。高表面エネルギー化処理とは電圧の非印加時に液体金属18との接触角が90°未満となる処理である(図5参照)。これにより冷媒通路20の端部において、液体金属18は壁面との関係では親液性となるので、常に(電圧の印加/非印加にかかわらず)液体金属18が両端部分にへばりつきやすい状態となる。このため液体金属18が移動し過ぎて、停止時に第1電極12および第2電極13から離れてしまうようなことを防止することができる。このため、次回移動を開始するとき(または往復移動させる時)に確実に液体金属18の移動を開始することができる。
(3)本実施形態はまた、高表面エネルギー化処理が施されていない冷媒通路内壁面は、低表面エネルギー化処理としている。低表面エネルギー化処理とは電圧の非印加時に液体金属18との接触角が90°以上となる処理である(図5参照)。これにより電圧印加時と非印加時における液体金属界面の形状変化が顕著に起こるようになる。したがって電圧印加時には親液性となって液体金属18が移動し、電圧非印加時には疎液性となって液体金属18を停止させることができる。
(4)本実施形態は、冷媒通路20内に液体金属18の位置を検出するポジションセンサーを設けた。これにより、冷媒通路20内における液体金属18の現在位置を把握することができる。
(5)本実施形態は、ポジションセンサーによって検出した液体金属18の位置から液体金属18の速度を算出した。これにより。現在の液体金属18の位置と共にその移動速度を得ることができる。
(6)本実施形態は、液体金属18を移動させる設定速度と、ポジションセンサーにより得られた液体金属18の現在位置から得られた現在の速度を比較して、現在の速度が設定速度より遅い場合は、第1電極12と第2電極13との間に印加する電圧を上げるか、および/または印加時間を長くする。一方、比較の結果、現在の速度が設定速度より速い場合は、第1電極12と第2電極13との間に印加する電圧を下げるか、および/または印加時間を短くする。
このようにすることで、設定速度に合うように冷媒となる液体金属18の移動速度を制御することができる。
(7)本実施形態は、第1電極12と第2電極13との間に電圧を印加することで、液体金属18の移動方向先端の形状を親液性となるようにしている。これによりエレクトロウェッティング作用によって液体金属18の先端で進行方向へ移動させる駆動力を得ることができる。
(8)本実施形態は、第1電極12と第2電極13との間に電圧を印加しないことで、液体金属18の移動方向後端の形状を疎液性となるようにしている。これによりエレクトロウェッティング作用によって液体金属18の後端で進行方向へ移動させる駆動力を得ることができる。
以上実施形態を説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではない、たとえば、第1電極12と第2電極13は、いずれも冷媒通路20内の一方の壁面に設置している。しかしこれに限らず第1電極12と第2電極13は、冷媒通路20内の壁面のどこにあってもよい。
たとえば第1電極12と第2電極13を対向する壁面に設けてもよい。この場合、液体金属18の進行方向に応じて一対となる第1電極12と第2電極13のペアを切り換える必要がない。さらに、隣接する壁面同士となるように設けてもよい。
つまり、第1電極12は液体金属18に直接接して電気を流す位置にあればよく、一方、第2電極13を液体金属18に対して誘電体14を挟んでキャパシターを形成できる位置にあればよいのである。
また、上述した実施形態では複数積層した磁気熱量材料10の間に冷媒通路20を設けている。すなわち見方によっては冷媒通路20の両側に磁気熱量材料10が存在することになっている。これに限らず、たとえば磁気熱量材料10の一面に沿って冷媒通路20を設けるだけの構造であってもよい。また、冷媒通路20についての大きさの制限はなく、液体金属18が移動可能な大きさであればどのような大きさであってもよい。したがって冷媒通路20の大きさは従来品(特許文献1のマイクロチャネル相当の大きさ)と同様であってもよいし、異なる大きさであってもよい。
また、上述した実施形態では冷媒通路20内に液体金属18を2分割して設けているが、これに限らず、たとえば冷媒通路20内に一塊の液体金属18として使用してもよい。これについては、実施形態のように2分割したほうが液体金属18の先端と後端が冷媒通路20内に存在することになって駆動力を得やすい。しかし、一塊であっても液体金属18の先端または後端のいずれかが冷媒通路20内に位置してさえいれば、駆動力は得られるので液体金属18を移動させて冷媒とすることができる。
また、上述した実施形態では冷媒通路20内に液体金属18の位置を検出するポジションセンサーを設けたが、これに限らず、ポジションセンサーを設けることなく、液体金属18の位置を予測して電気回路のオン、オフを順次切り換えることで液体金属18を移動させるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では永久磁石30による磁気発生装置を設けたが、これに限らず、磁性流体やコイル等の他の手段を用いて磁気を発生させるようにしてもよい。
そのほか本発明は特許請求の範囲に記載された構成によってなるものであり、実施形態に限定されるものではない。
10 磁気熱量材料、
12 第1電極、
13 第2電極、
14 誘電体、
18、18a、18b 液体金属、
20 冷媒通路、
30 永久磁石、
41 低温側熱交換器、
42 高温側熱交換器。
上記目的を達成するための本発明に係る磁気冷暖房装置は、磁気の印加および除去により温度変化する磁気熱量材料と、磁気熱量材料に磁気を印加および除去する磁気発生装置と、磁気熱量材料に沿って設けられた冷媒通路と、冷媒通路内に移動自在に配置された液体金属とを有する。さらに冷媒通路内には、冷媒通路内に露出して設けられ、液体金属と電気的に接続することができる第1電極と、冷媒通路内に誘電体を介して設けられることで液体金属と電気的に絶縁される第2電極と、を有する。第1電極および第2電極が一対となって一つの電気回路を構成しており、冷媒通路内には一対となった第1電極および第2電極が複数設けられていて、冷媒通路の両端部のもっとも近い位置に設けられている第1電極および第2電極上の誘電体表面の一部を含む冷媒通路の壁面は、電圧の非印加時に液体金属との接触角が90°未満となる高表面エネルギー化処理が施されている。そして第1電極と第2電極との間に電圧の印加、非印加を行うことでエレクトロウェッティング作用により液体金属を冷媒通路内で移動させることを特徴とする。

Claims (8)

  1. 磁気の印加および除去により温度変化する磁気熱量材料と、
    前記磁気熱量材料に磁気を印加および除去する磁気発生装置と、
    前記磁気熱量材料に沿って設けられた冷媒通路と、
    前記冷媒通路内に移動自在に配置された液体金属と、
    前記冷媒通路内に露出して設けられ、前記液体金属と電気的に接続することができる第1電極と、
    前記冷媒通路内に、誘電体を介して設けられ前記液体金属と電気的に絶縁される第2電極と、
    を有し、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧の印加、非印加を行うことでエレクトロウェッティング作用により前記液体金属を前記冷媒通路内で移動させることを特徴とする磁気冷暖房装置。
  2. 前記第1電極および第2電極が一対となって一つの電気回路を構成しており、前記冷媒通路内には前記一対となった前記第1電極および第2電極が複数設けられていて、
    前記冷媒通路の両端部のもっとも近い位置に設けられている前記第1電極および前記第2電極上の前記誘電体表面の一部を含む前記冷媒通路の壁面は、前記電圧の非印加時に前記液体金属との接触角が90°未満となる高表面エネルギー化処理が施されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気冷暖房装置。
  3. 前記高表面エネルギー化処理が施されていない前記冷媒通路内の壁面は、前記電圧の非印加時に前記液体金属との接触角が90°以上となる低表面エネルギー化処理が施されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気冷暖房装置。
  4. 前記冷媒通路内には、前記液体金属の位置を検出するポジションセンサーが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の磁気冷暖房装置。
  5. 前記ポジションセンサーによって検出した液体金属の位置から前記液体金属の速度を算出ことを特徴とする請求項4に記載の磁気冷暖房装置。
  6. あらかじめ決定された前記液体金属を移動させる設定速度と、前記ポジションセンサーにより得られた前記液体金属の現在位置から得られた現在の速度を比較して、
    現在の速度が設定速度より遅い場合は、前記第1電極と第2電極との間に印加する電圧を上げるか、および/または前記第1電極と第2電極との間に電圧を印加する時間を長くし、
    現在の速度が設定速度より速い場合は、前記第1電極と第2電極との間に印加する電圧を下げるか、および/または前記第1電極と第2電極との間に電圧を印加する時間を短くすることを特徴とする請求項5に記載の磁気冷暖房装置。
  7. 前記第1電極と第2電極との間に電圧を印加することで、前記液体金属の移動方向先端の形状を親液性となるようにすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の磁気冷暖房装置。
  8. 前記前記第1電極と第2電極との間に電圧を印加しないことで、前記液体金属の移動方向後端の形状を疎液性となるようにすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の磁気冷暖房装置。
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