JPWO2015022961A1 - 生クリーム含有ホイップドコンパウンドクリーム - Google Patents

生クリーム含有ホイップドコンパウンドクリーム Download PDF

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Abstract

生クリームと混合する水中油型乳化油脂組成物の原液安定性を高く維持し、混合後の原液をホイップして、優れた耐熱保型性、濃厚な乳のコク味及びフレッシュ感を有するホイップドコンパウンドクリームを提供する。ホイップドコンパウンドクリームは、水中油型乳化油脂組成物全体中、乳蛋白質以外で乳化性のある物質は0.1質量%未満しか含まず、油脂5質量%以上、40質量%以下、無脂乳固形分8質量%以上、25質量%以下、乳蛋白質1.5質量%以上、9質量%以下を含有し、前記油脂が上昇融点27℃以上、32℃以下の成分を含み、且つ油滴のメジアン径が0.8μm以上、4.0μm以下である起泡性のない水中油型乳化油脂組成物と生クリームとを、生クリーム由来の乳脂肪量がホイップドコンパウンドクリーム全体中11質量%以上、42.0質量%以下になるように混合後、殺菌処理、滅菌処理及び均質化処理は行わずにホイップしてなる。

Description

本発明は、生クリームを含有するホイップドコンパウンドクリームに関する。
生クリームの美味しさと生クリーム以上の物性を有するクリームを作製するために、生クリームに合成クリームをブレンドした所謂コンパウンドクリームが知られている。近年は、低カロリー化、口当たりのライト化、更には乳化剤やリン酸塩などの添加物を使用しないことが望まれるようになっている。
そこで、対称型のSUSトリグリセリドに富む油脂を多用し、USUトリグリセリドを含有し、リン脂質を2質量%以上に高めた天然乳化素材を必須とする起泡性水中油型乳化組成物(特許文献1)が開示されているが、比較的多量のリン脂質を使用するため、生クリームとブレンドすると生クリームの脂肪球の乳化皮膜が破壊されて、ブレンドホイップ後の経時的な耐熱保型性が劣ると言った問題がある。
また、対称型のSUSトリグリセリドに富む油脂や、リン脂質を2質量%以上に高めた天然乳化素材は煩雑な製法でしか作ることができず、入手が困難で、且つ一般的でないため、総じて高価である。更に、乳化剤、リン酸塩、増粘多糖類、カゼイネートなどの安定剤を使用せず、特定油脂成分とラウリン系硬化油脂を特定の範囲内において使用し、さらに乳化を安定化する成分と、乳化を不安定化する成分を併用することで生クリームとのブレンド性を向上させる起泡性を有する水中油型組成物(特許文献2)が開示されている。しかしながら、比較的上昇融点が低い(20〜25℃)油脂成分を油脂中に80〜98質量%も含有するため、生クリームとのブレンドホイップ後の経時的な耐熱保型性が劣ると言った問題がある。
更に、ミセル状蛋白質を含有し、油滴のメジアン径が0.3〜5.0μmであり、油脂含量が20〜60質量%の水中油型乳化物の製造方法であって、原料となる水中油型乳化物に含まれる油滴のメジアン径を段階的に小さくしてゆき、該油滴の最終メジアン径を0.3〜5.0μmの範囲の所望の粒径とすることを特徴とする、長期保存安定性を有し、風味にも優れた水中油型乳化物の製造方法(特許文献3)が開示されている。しかしながら、使用する油脂の融点に関する記載はなく、実施例においては上昇融点が低い混合油(上昇融点22℃の硬化菜種油を35質量部と上昇融点36℃の硬化パーム油を5質量部)を使用しているため、耐熱保型性が悪い。また、最終メジアン径を0.3〜5.0μmの範囲にするためには高圧ホモジナイザーの圧力設定を順次増大して均質化処理を繰り返す必要があり、連続生産する場合には効率が悪い製法であった。
また、15〜45℃の生クリームに乳成分を添加しその後、殺菌処理、滅菌処理及び均質化処理することを特徴とする、生クリームの風味および物性を改良した改質クリームの製造法(特許文献4)が開示されている。しかしながら、実施例においては乳成分の添加量が5.5質量%以下と少なく、添加後に殺菌処理、滅菌処理及び均質化処理されるため耐熱保型性が悪いものであった。以上のように、これら特許文献1〜4に記載の方法では、生クリームとブレンドしてホイップすると耐熱保型性が悪かった。
特開2006−223176号公報 特開2002−045136号公報 特開2006−304782号公報 特開平08−205770号公報
本発明の目的は、生クリームと混合する水中油型乳化油脂組成物の原液安定性を高く維持し、生クリームと水中油型乳化油脂組成物とを混合した後の当該混合物(コンパウンドクリーム)をホイップして、優れた耐熱保型性、濃厚な乳のコク味及びフレッシュ感を有するホイップドコンパウンドクリームを提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、生クリームの脂肪球の乳化皮膜を破壊する働きがある乳化剤や塩類を実質的には添加せず、特定の融点を有する特定量の油脂と、特定量の無脂乳固形分のみで、特定範囲のメジアン径に調整して作製した起泡性のない水中油型乳化油脂組成物を生クリームと混合しホイップすることで耐熱保型性が優れた生クリーム含有コンパウンドクリームを提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、水中油型乳化油脂組成物全体中、乳蛋白質以外で乳化性のある物質は0.1質量%未満しか含まず、油脂5質量%以上、40質量%以下、無脂乳固形分8質量%以上、25質量%以下、乳蛋白質1.5質量%以上、9質量%以下を含有し、前記油脂が上昇融点27℃以上、32℃以下の成分を含み、且つ油滴のメジアン径が0.8μm以上、4.0μm以下である起泡性のない水中油型乳化油脂組成物と生クリームとを、生クリーム由来の乳脂肪量がホイップドコンパウンドクリーム全体中11質量%以上、42.0質量%以下になるように混合後、殺菌処理、滅菌処理及び均質化処理は行わずにホイップして得られるホイップドコンパウンドクリームに関する。好ましい実施態様は、水中油型乳化油脂組成物全体中の油脂の60質量%以上が、上昇融点27℃以上、32℃以下の油脂である上記記載のホイップドコンパウンドクリームに関する。本発明においては、前記上昇融点27℃以上、32℃以下の油脂がラウリン系油脂であるのが好ましい。また、前記乳蛋白質以外で乳化性のある物質は、合成乳化剤、天然乳化剤及び塩類よりなる群から選択される1種以上の物質であるのが好ましい。
本発明の第二は、水中油型乳化油脂組成物全体中、乳蛋白質以外で乳化性のある物質は0.1質量%未満しか含まず、油脂5質量%以上、40質量%以下、無脂乳固形分8質量%以上、25質量%以下、乳蛋白質1.5質量%以上、9質量%以下を含有し、前記油脂が上昇融点27℃以上、32℃以下の成分を含み、且つ油滴のメジアン径が0.8μm以上、4.0μm以下である起泡性のない水中油型乳化油脂組成物と生クリームとを、生クリーム由来の乳脂肪量がホイップドコンパウンドクリーム全体中11質量%以上、42.0質量%以下になるように混合後、殺菌処理、滅菌処理及び均質化処理は行わずに、ホイップすることを特徴とするホイップドコンパウンドクリームの製造方法に関する。
本発明に従えば、生クリームと混合する水中油型乳化油脂組成物の原液安定性を高く維持し、生クリームと水中油型乳化油脂組成物とを混合した後、これをホイップすることで、優れた耐熱保型性、濃厚な乳のコク味及びフレッシュ感を有するホイップドコンパウンドクリームを提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明の生クリーム含有ホイップドコンパウンドクリームは、水中油型乳化油脂組成物全体中、乳蛋白質以外で乳化性のある物質、特定の油脂、無脂乳固形分、乳蛋白質を特定量含有し、且つ油滴のメジアン径が特定の範囲にある水中油型乳化油脂組成物と生クリームとを、生クリーム由来の乳脂肪量が特定量になるように混合した後、当該混合物に対しては殺菌処理、滅菌処理及び均質化処理は行わずにホイップしてなることを特徴とする。
本発明に用いる生クリームとは、乳等省令(「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」、昭和26年12月27日厚生省令第52号)により「生乳、牛乳または、特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を取り除いたもの」と定義される乳脂肪分が18.0質量%以上のクリームを意味する。乳脂肪分量としては生クリーム中18質量%以上、50質量%以下であるのが好ましい。
本発明のホイップドコンパウンドクリームは、生クリームに合成クリームである特定の水中油型乳化油脂組成物を混合したクリームをホイップして得られる。該ホイップドコンパウンドクリームには、生クリーム由来の乳脂肪量がホイップドコンパウンドクリーム全体中11質量%以上、42.0質量%以下になるように生クリームを混合することが好ましい。該生クリーム由来の乳脂肪量は、25質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましく、より好ましくは41質量%以下であり、40質量%以下がさらに好ましい。生クリーム由来の乳脂肪量が11質量%より少ないと起泡性がなくなり硬さが発現しない場合がある。42.0質量%より多いとホイップドコンパウンドクリームのキメや造花性が悪化し易くなる場合がある。
なお、後述するように本発明に係る水中油型乳化油脂組成物には、乳由来の乳脂肪が含まれる場合がある。しかしながら、たとえこのような乳脂肪が含まれていても、生クリームの配合量が少ない場合にはホイップドクリーム中の2−ブタノンの量が少なくなり、風味が低下する傾向がある。
本発明において、生クリームに混合する水中油型乳化油脂組成物は、乳蛋白質以外で乳化性のある物質を極微量しか含まず(多くても0.1質量%未満)、特定の油脂、無脂乳固形分、乳蛋白質を含有し、且つ油滴のメジアン径が特定範囲である。そしてこのような水中油型乳化油脂組成物には、起泡性がない。
本発明において、起泡性の有無は下記測定方法により判断する。すなわち、ホバートミキサー(ホバート・ジャパン株式会社製「N−50型(5コート)」)に、5℃に温調した水中油型乳化油脂組成物1kgとグラニュー糖80gとを入れ、2速撹拌条件(285rpm)で最も硬くなる硬さに到達するまでホイップし、ホイップ直後のサンプルを容器に入れた後、クリープメーター(「RE2−33005S」、株式会社山電製)を用いて直径16mmの円柱状のプランジャーにて、速度5mm/sで1cm貫入時の最大荷重を測定したときに、該測定値が0.15N以下であれば起泡性が無いと判断する。なお、ホイップする時間の上限は20分である。
前記水中油型乳化油脂組成物の含有量は、ホイップドコンパウンドクリーム全体中10質量%以上であるのが好ましく、15質量%以上がより好ましく、好ましくは76質量%以下であり、50質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。水中油型乳化油脂組成物の含有量が10質量%より少ないと、ホイップドコンパウンドクリームのキメや造花性が悪化する場合がある。一方、水中油型乳化油脂組成物の含有量が76質量%より多いと起泡性がなくなり硬さが発現しない場合がある。
前記乳蛋白質以外で乳化性のある物質とは、乳化剤、塩類などのことであり、乳蛋白質以外で生クリームの脂肪球の乳化皮膜を破壊する働きがある物質である。従ってその含有量は少なければ少ない程良く、水中油型乳化油脂組成物全体中0.1質量%未満が好ましく、0.05質量%以下がより好ましく、0質量%がさらに好ましい。0.1質量%以上になるとホイップドコンパウンドクリームの耐熱保型性が悪くなる場合がある。
前記乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン酸脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどの合成乳化剤;大豆レシチン、卵黄レシチン、及びこれらの分画レシチン、更には酵素分解したリゾレシチンといった改質レシチンなどのレシチン類や乳由来のリン脂質を含む天然由来の乳化剤などが挙げられ、これらの群より選ばれる少なくとも1種以上を用いることができる。
前記塩類としては、無機酸及び有機酸のアルカリ金属塩(特にナトリウム塩、カリウム塩が好ましい)が挙げられる。例えば、無機酸のアルカリ金属塩としては、リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム等のリン酸塩類が挙げられる。有機酸のアルカリ金属塩としては、クエン酸三ナトリウム、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム等のクエン酸のアルカリ金属塩や、コハク酸、乳酸、炭酸、酢酸等のアルカリ金属塩が挙げられる。
生クリームと混合する水中油型乳化油脂組成物に用いる油脂としては、ナタネ油、コーン油、綿実油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、大豆油、ひまわり油、サフラワー油、オリーブ油等の植物性油脂や、乳脂肪、牛脂、豚脂、魚油等の動物性油脂が例示でき、これらを硬化、分別、エステル交換等の加工処理を行ったものも用いることができる。油脂は1種を単独で使用してもよく2種以上を混合して使用してもよい。
前記油脂には上昇融点が27℃以上、32℃以下の成分が含まれているのが好ましい。油脂成分として上昇融点が27℃より低いものしか含まれないとホイップドコンパウンドクリームの耐熱保型性が悪くなる場合がある。一方、油脂成分として上昇融点が32℃より高いものしか含まれないとホイップドコンパウンドクリームの口溶けが重くなりフレッシュ感が弱くなる場合がある。斯かる上昇融点を有する油脂成分は、油脂全体中60質量%以上含まれているのが好ましく、75質量%以上であるのがより好ましい。上昇融点27℃以上、32℃以下の油脂成分の含有量が60質量%未満では、耐熱保型性が悪くなったり口溶けが悪くなる場合がある。なお本発明においては、油脂成分の一部に上昇融点が27℃以上、32℃以下以外の成分が含まれていてもよいが、斯かる場合には、油脂成分全体(混合物)の上昇融点が27℃以上、32℃以下であることが望ましい。
乳化安定性と耐熱保型性とを一層向上させる観点からは、上昇融点27℃以上、32℃以下の油脂としてラウリン系油脂を用いることが推奨される。そのようなラウリン系油脂としては、例えばパーム核油、硬化パーム核油、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム核ステアリンが挙げられる。
前記油脂の含有量は、水中油型乳化油脂組成物の全体中5質量%以上、40質量%以下が好ましい。油脂の含有量は15質量%以上であるのがより好ましく、さらに好ましくは20質量%以上であり、38質量%以下であるのがより好ましく、35質量%以下であるのがさらに好ましい。油脂の含有量が5質量%より少ないとホイップドコンパウンドクリームの耐熱保型性が悪くなる場合がある。また油脂の含有量が40質量%より多いと水中油型乳化油脂組成物の原液安定性が悪くなる場合がある。
前記無脂乳固形分としては、カゼイン、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホエイパウダー、全脂粉乳、脱脂粉乳、バターミルクパウダー、乳糖、トータルミルクプロテイン、生乳、牛乳、全脂濃縮乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、バターミルク、ホエー、加糖練乳、無糖練乳、バター、チーズ等を用いてもよく、さらに、限外ろ過膜(以下「UF膜」と称する)やイオン交換樹脂処理等により上記例示の材料から蛋白質を分離、分画したものが挙げられ、これらの群より選ばれる少なくとも1種以上を使用することができる。その中でも、水中油型乳化油脂組成物の原液安定性が良くなる、生乳、牛乳、全脂濃縮乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、バターミルクが好ましい。また、生乳、牛乳、全脂濃縮乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、バターミルクよりなる群から選択される1種以上の材料を無脂乳固形分を与える材料として使用する場合には、乳のコク及びフレッシュ感が強く優れたホイップドコンパウンドクリームとなるため好ましい。ただし、乳のコクやフレッシュ感を一層重視する場合や、より高い原液安定性を得たい場合には、パウダー状の材料は含まない方が好ましい。
前記無脂乳固形分の含有量は、水中油型乳化油脂組成物の全体中8質量%以上、25質量%以下が好ましく、10質量%以上、20質量%以下がより好ましい。無脂乳固形分の含有量が8質量%より少ないと、ホイップドコンパウンドクリームの乳のコクやフレッシュ感が弱くなる場合がある。一方無脂乳固形分の含有量が25質量%より多いと水中油型乳化油脂組成物の殺菌時に焦げが発生してしまい、水中油型乳化油脂組成物を製造できない場合がある。
前記乳蛋白質としては、カゼイン、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホエイパウダー、全脂粉乳、脱脂粉乳、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン、生乳、牛乳、全脂濃縮乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、バターミルク、ホエー、加糖練乳、無糖練乳、バター、チーズ等を用いてもよく、さらに、UF膜やイオン交換樹脂処理等により上記例示の材料から蛋白質を分離、分画したものや、カゼインナトリウムやカゼインカリウムのような乳蛋白質の塩類が挙げられ、これらの群より選ばれる少なくとも1種以上を使用することができる。その中でも、原液安定性が良くなる、生乳、牛乳、全脂濃縮乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、バターミルクが好ましい。また、生乳、牛乳、全脂濃縮乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、バターミルクよりなる群から選択される1種以上の材料を乳蛋白質を与える材料として使用する場合には、乳のコク及びフレッシュ感が強く優れたホイップドコンパウンドクリームとなるため好ましい。ただし、乳のコクやフレッシュ感を一層重視する場合や、より高い原液安定性を得たい場合は、パウダー状の材料は含まない方が好ましい。
前記乳蛋白質の含有量は、1.5質量%以上、9質量%以下が好ましく、より好ましくは2.5質量%以上、8質量%以下である。乳蛋白質の含有量が1.5質量%より少ないと、水中油型乳化油脂組成物の原液安定性が悪くなる場合がある。一方乳蛋白質の含有量が9質量%より多いと水中油型乳化油脂組成物の殺菌時に焦げが発生してしまい製造できない場合がある。
なお、本発明に係る水中油型乳化油脂組成物には、乳蛋白質であり、且つ無脂乳固形分でもある成分が含まれる場合がある。したがって、乳蛋白質であり且つ無脂乳固形分でもある成分は、上述した乳蛋白質の含有量にも、無脂乳固形分の含有量にも含まれる。
本発明に係る水中油型乳化油脂組成物は水を含む。水としては、水道水、天然水などが使用できる。また、水には、無脂固形分や乳蛋白質として用いられる生乳や牛乳等に由来する水が含まれていてもよい。水の含有量は水中油型乳化油脂組成物全体中35質量%以上、70質量%以下であるのが好ましく、より好ましくは40質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは65質量%以下である。水の含有量が多すぎると、ホイップドコンパウンドクリームが離水を生じ易く、また、キメや造花性に劣る場合があり、一方水の含有量が少なすぎると相対的に他の成分量が多くなるため、水中油型乳化油脂組成物の原液安定性が低下し、また粘度が上昇し易くなる虞がある。
前記生クリームに混合する水中油型乳化油脂組成物の油滴径は、原液安定性を向上させるために、メジアン径で0.8μm以上、4.0μm以下であることが好ましい。より好ましくは、1.2μm以上であり、さらに好ましくは1.5μm以上であり、3.0μm以下であるのがより好ましく、2.2μm以下であるのがさらに好ましい。油滴のメジアン径が0.8μmより小さいと水中油型乳化油脂組成物が増粘したり原液安定性が悪くなったりして、水中油型乳化油脂組成物ひいてはホイップドコンパウンドクリームを製造できない場合がある。油滴のメジアン径が4.0μmより大きいとクリーミングが起こりやすく、長期保存安定性を確保し難くなる場合がある。
尚、本発明でいう油滴のメジアン径とは、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920(株式会社掘場製作所)で測定した、体積基準での積算分布曲線の50%に相当する粒子径である。
本発明に係る水中油型乳化油脂組成物の粘度は20mPa・s(20cP)以上、500mPa・s(500cP)以下であるのが好ましい。水中油型乳化油脂組成物の粘度は25mPa・s(25cP)以上であるのがより好ましく、より好ましくは250mPa・s(250cP)以下であり、更に好ましくは150mPa・s(150cP)以下である。水中油型乳化油脂組成物の粘度が500mPa・sより高いと生クリームとの混合が困難になる場合があり、一方、粘度が20mPa・sより低いとホイップドコンパウンドクリームの離水性やキメ、造花性が低下する場合がある。
前記生クリームと混合する水中油型乳化油脂組成物には、多糖類、安定剤、糖類、着色料や香料をさらに添加してもよいが、生クリーム本来の乳のコクやフレッシュ感を損なわないためには、これらの成分は添加しない方が好ましい。
前記多糖類や安定剤としては、例えば、ジェランガム、グアガム、キサンタンガム、寒天、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ローカストビーンガム、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、結晶セルロース、微結晶セルロース、澱粉、デキストリン等を挙げることができる。
前記糖類としては、例えば、ブドウ糖、砂糖、果糖、異性化糖、液糖、澱粉糖化物又は糖アルコール等を挙げることができる。
前記着色料や香料は、食品用であれば特に限定はなく、必要に応じて適宜使用することができる。
本発明のホイップドコンパウンドクリームの製造方法を以下に例示する。まず50℃以上、80℃以下に加温溶解した油脂に、油溶性乳化剤、香料等の油溶性原料を混合した油相部と、50℃以上、70℃以下の温水に水溶性乳化剤や塩類等の乳蛋白質以外で乳化性を有する物質、無脂乳固形分、乳蛋白質、水、香料などの水系原料を攪拌溶解してなる水相部とを混合し、予備乳化する。その後、予備乳化した混合物に、微細化、均質化、予備加熱、殺菌、1次冷却、均質化、2次冷却、3次冷却、エージングなどの通常行われる各処理を行うことにより、本発明のホイップドコンパウンドクリームに用いる水中油型乳化油脂組成物を得ることができる。
水中油型乳化油脂組成物の油滴のメジアン径を所望の範囲とするためには、予備乳化後の微細化工程で高周速の回転式乳化機(周速が30m/秒より速い回転能力を有する乳化機)を使用すればよく、これによりメジアン径を容易に調整できる。高周速の回転式乳化機としては、例えばフィルミックス(登録商標)(プライミクス(株))、キャビトロン(キャビトロン社)、インライン型高せん断分散装置(IKA社)、ハイシェアミキサー(CHARLES ROSS&SON社)、クレアミックス(登録商標)(エム・テクニック(株))などが例示できる。
水中油型乳化油脂組成物中の油滴のメジアン径の安定化を図る観点からは、上記微細化工程の後、各種工程を経て殺菌処理された混合物に対して均質化処理(均質化工程)を行うことが好ましい。均質化処理は2回以上行ってもよい。均質化処理に使用可能な装置は特に限定されないが、例えば、ホモゲナイザーHV−A((株)イズミフードマシナリ製)、ホモゲナイザーH−20型(三和機械(株)製)などの高圧ホモジナイザーや、TKホモミキサー(特殊機化工業(株))、ウルトラディスパーサー(ヒスコトロン((株)日音医理科器械製作所))、クレアミックス(エム・テクニック(株))、フィルミックス(特殊機化工業(株))、インライン型ミキサー(Silverson Machines,Inc.)などの乳化・微細化機等が例示できる。殺菌処理後の均質化処理の条件は限定されるものではないが、例えば、高圧ホモジナイザーを使用する場合には、1段目の設定圧力を5MPa以上、20MPa以下とし、2段目の設定圧力を1MPa以上、10MPa以下とし、且つ1段目の圧力が2段目の圧力の2倍以上、5倍以下となるようにするのが好ましい。より好ましくは、1段目の設定圧力が10MPa以上、20MPa以下で、2段目の設定圧力が3MPa以上、10MPa以下である。
そして、得られた水中油型乳化油脂組成物と生クリームとを混合し、オープン式ホイッパーや密閉式連続ホイップマシンを用いて、トッピングするのに適度な硬さに到達するまでホイップすれば、本発明のホイップドコンパウンドクリームが得られる。
なお、本発明においては、生クリームと水中油型乳化油脂組成物とを混合した後には、殺菌処理、滅菌処理及び均質化処理を行わないことが好ましい。生クリームと水中油型乳化油脂組成物とを混合した後に、殺菌、滅菌及び均質化処理を行うと、濃厚な乳のコク味やフレッシュ感が損なわれる場合があるからである。
なお本願は、2013年8月12日に出願された日本国特許出願第2013−167904号に基づく優先権の利益を主張するものである。
2013年8月12日に出願された日本国特許出願第2013−167904号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は質量基準である。
<油滴径の評価>
レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社掘場製作所製「LA−920」)を用いて水中油型乳化油脂組成物を測定し、体積基準での積算分布曲線の50%に相当する粒子径、即ちメジアン径を算出し、測定対象の水中油型乳化油脂組成物の油滴径とした。
<粘度の評価>
製造例で得られた水中油型乳化油脂組成物をB型粘度計(TOKIMEC INC.製)により測定し、その測定値(単位:mPa・s)を評価値とした。
<原液安定性の評価>
原液安定性は、製造例で得られた水中油型乳化油脂組成物を5℃で90日間保管後、クリーミングの有無を目視にて確認し、その結果を評価値とした。その際の評価基準は以下の通りである。
◎:クリーミングが全く無い。
○:クリーミングがほとんど無い。
△:クリーミングが明らかに確認される。
×:クリーミングが顕著に多い。
<起泡性(硬さ)の評価>
製造例で得られた水中油型乳化油脂組成物を5℃に温調した後、この水中油型乳化油脂組成物1kgとグラニュー糖80gとを、ホバートミキサー(ホバート・ジャパン株式会社製「N−50型(5コート)」)に入れ、2速撹拌条件(285rpm)で最も硬くなる硬さに到達するまでホイップし、ホイップ直後のサンプルを容器に入れた後、クリープメーター(「RE2−33005S」、株式会社山電製)を用いて直径16mmの円柱状のプランジャーにて、速度5mm/sで1cm貫入時の最大荷重を測定した。該測定値が0.15N以下であれば起泡性が無いと判断する。なお、ホイップする時間の上限は20分とした。
<ホイップ時間の評価>
ホイップ時間は、ホバートミキサー(ホバート・ジャパン株式会社製「N−50型(5コート)」)に、製造例で得られた水中油型乳化油脂組成物と生クリームとグラニュー糖とを合わせて1kgになるように表2、4、6及び表8に示す割合で混合し、2速撹拌条件(285rpm)でホイップし、トッピングするのに適度な硬さに到達するまでの時間を測定し、評価値とした。
なお、ここでトッピングするのに適度な硬さとは、ホイップ直後のサンプルを容器に入れた後、クリープメーター(「RE2−33005S」、株式会社山電製)を用いて直径16mmの円柱状のプランジャーにて、速度5mm/sの速さで1cm貫入時の最大荷重が0.25〜0.35Nになる硬さのことである。
<ホイップドコンパウンドクリームの耐熱保型性の評価>
実施例及び比較例で得られたホイップドコンパウンドクリームを絞り袋に詰め、出口が星型の口金(切り込みの個数8個)で透明なポリカップ容器に高さ6cm程度、底面の直径7cm程度で、できるだけ空洞ができないように渦を巻きながら円錐状に40g絞り高さを測定した後、15℃で24時間保持した時の高さを測定し、初期の高さが何%残っているかを保型性の評価値とした。70%以上は商品性があり、70%未満は商品性がないので、下記判定基準に従い評価した。なお、表2、4、6及び8中の「D+1」は15℃で一昼夜静置保管したことを意味する。
◎:90%〜100%。
○:80%以上、90%未満。
△:70%以上、80%未満。
×:70%未満。
<ホイップドコンパウンドクリームの離水の評価>
実施例及び比較例で得られたホイップドコンパウンドクリームを絞り袋に詰め、出口が星型の口金(切り込みの個数8個)で透明なポリカップ容器に高さ6cm程度、底面の直径7cm程度で、できるだけ空洞ができないように渦を巻きながら円錐状に40g絞り、15℃で24時間保持した時の離水量(g)を測定し、初期の絞り量から何%離水したかを離水の評価値とした。3.0%未満は商品性に優れ、3.0%以上は商品性が乏しいので、下記判定基準に従い評価した。なお、表2、4、6及び8中の「D+1」は15℃で一昼夜静置保管したことを意味する。
◎:1.0%未満
○:1.0%以上、3.0%未満
△:3.0%以上、5.0%未満
×:5.0%以上
<ホイップドコンパウンドクリームのキメの評価>
実施例及び比較例で得られたホイップドコンパウンドクリームを絞り袋に詰め、出口が星型の口金(切り込みの個数8個)で5g程度80個絞った際の表面のキメの状態を下記判定基準に従い目視で評価した。
◎:キメが非常に細かくなめらかでツヤがある。
○:キメが細かくなめらかでツヤがある。
△:ややザラツキがある。
×:かなりザラツキがある。
<ホイップドコンパウンドクリームの造花性の評価>
実施例及び比較例で得られたホイップドコンパウンドクリームを絞り袋に詰め、出口が星型の口金(切り込みの個数8個)で5g程度80個絞った際のエッジの状態を下記判定基準に従い目視で評価した。
◎:途切れがなくトップまで綺麗に伸びている。
○:途切れがなくトップまで伸びている。
△:エッジにややギザギザした途切れがある。
×:エッジにかなりギザギザがある。
<ホイップドコンパウンドクリームの乳のコク味の評価>
乳のコクの評価は、実施例及び比較例で得られたホイップドコンパウンドクリームを熟練したパネラー8名に食べてもらって官能評価を行い、それを平均して評価結果とした。その際の評価基準は以下の通りである。
◎:乳のコクが強く感じられる。
○:乳のコクが感じられる。
△:乳のコクがやや弱い。
×:乳のコクが弱い。
<ホイップドコンパウンドクリームのフレッシュ感の評価>
フレッシュ感の評価は、実施例及び比較例で得られたホイップドコンパウンドクリームを熟練したパネラー8名に食べてもらって官能評価を行い、それを平均して評価結果とした。その際の評価基準は以下の通りである。
◎:生クリームのフレッシュ感が強く感じられる。
○:生クリームのフレッシュ感が感じられる。
△:生クリームのフレッシュ感がやや弱い。
×:生クリームのフレッシュ感が弱い。
<油脂の上昇融点の測定>
実施例及び比較例で用いた油脂について、「日本油化学会制定、基準油脂分析試験法2.3.4.2−90 融点(上昇融点)」に記載の方法に基づき測定した。
<総合評価>
実施例及び比較例で得られたホイップドコンパウンドクリームの耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感の評価結果の内、最も劣る評価結果を総合評価として示した。
(製造例A)パーム核オレイン油とパーム油のランダムエステル交換油の作製
パーム核オレイン油55質量部とパーム油45質量部とを、ナトリウムメチラートを用いた化学触媒法によりランダムエステル交換した後、精製し、上昇融点29℃の油脂を得た。
(製造例1)
製造例Aで得られたパーム核オレイン油とパーム油とのランダムエステル交換油(上昇融点29℃)25.0質量部を65℃で溶解して油相部とした。一方、脱脂粉乳(無脂乳固形分95.2質量%、乳蛋白質34.0質量%)15.0質量部を、表1の配合と最終的に同じになるようにスチームインジェクション(蒸気加熱工程)での水分増加量を考慮した量の60℃の温水に溶解して水相部を作製した。
前記の油相部と水相部とを20分間予備乳化後、高周速回転式乳化機(エム・テクニック(株)製「クレアミックス(登録商標)」)を用いて周速31.4m/sの回転速度で微細化した後、高圧ホモジナイザーを用いて1段目2MPa/2段目1MPaの圧力で均質化処理した後に、プレート式加熱機を用いて90℃まで予備加熱した後、UHT殺菌機(スチームインジェクション)を用いて142℃で4秒間殺菌処理し、蒸発冷却せずにその後プレート式冷却機を用いて60℃まで冷却し、再び高圧ホモジナイザーを用いて1段目15MPa/2段目5MPaの圧力で均質化処理し、その後、プレート式冷却機で10℃まで冷却したものを容器に充填し、水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表1にまとめた。
(製造例2)
油相部の油脂を、パーム分別硬化油及びパーム核油からなる混合油脂(上昇融点23.2℃)25.0質量部、パーム核硬化油(上昇融点36℃)5.0質量部にし、水の量を55.0質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表1にまとめた。
(製造例3)
油相部の油脂を、パーム核硬化油(上昇融点36℃)25.0質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表1にまとめた。
(製造例4)
油相部の油脂を、製造例Aで得られたパーム核オレイン油とパーム油とのランダムエステル交換油(上昇融点29℃)7.0質量部、パーム核硬化油(上昇融点36℃)3.0質量部、パーム核油(上昇融点27℃)15.0質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表1にまとめた。
(製造例5)
油相部の油脂を、製造例Aで得られたパーム核オレイン油とパーム油とのランダムエステル交換油(上昇融点29℃)5.0質量部にし、水の量を80.0質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表1にまとめた。
(製造例6)
油相部の油脂を、製造例Aで得られたパーム核オレイン油とパーム油とのランダムエステル交換油(上昇融点29℃)40.0質量部にし、水の量を45.0質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表1にまとめた。
(製造例7)
油相部の油脂を、製造例Aで得られたパーム核オレイン油とパーム油とのランダムエステル交換油(上昇融点29℃)4.0質量部にし、水の量を81.0質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表1にまとめた。
(製造例8)
油相部の油脂を、製造例Aで得られたパーム核オレイン油とパーム油とのランダムエステル交換油(上昇融点29℃)45.0質量部にし、水の量を40.0質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表1にまとめた。
製造例8で得られた水中油型乳化油脂組成物は粘度が高く、経時的にクリーミングが発生して不適な品質のものであった。従って、製造例8で得られた水中油型乳化油脂組成物を用いたホイップドコンパウンドクリームの作製は行わなかった。
Figure 2015022961
(実施例1)
生クリーム(乳脂肪分47質量%)70.0質量部と、製造例1で得られた水中油型乳化油脂組成物30.0質量部とグラニュー糖8.0質量部を混合し、ホバートミキサー(ホバート・ジャパン株式会社製「N−50型(5コート)」)を用いて2速撹拌条件(285rpm)でトッピングするのに適度な硬さに到達するまでホイップしホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例2)
水中油型乳化油脂組成物として製造例4で得られた物を用いた以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例3)
水中油型乳化油脂組成物として製造例5で得られた物を用いた以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例4)
水中油型乳化油脂組成物として製造例6で得られた物を用いた以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表2にまとめた。
(比較例1)
水中油型乳化油脂組成物として製造例2で得られた物を用いた以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表2にまとめた。
(比較例2)
水中油型乳化油脂組成物として製造例3で得られた物を用いた以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表2にまとめた。
(比較例3)
水中油型乳化油脂組成物として製造例7で得られた物を用いた以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表2にまとめた。
Figure 2015022961
以上の結果より、実施例1〜4のホイップドコンパウンドクリームは、良好な耐熱保型性、濃厚な乳のコク味及びフレッシュ感を有しており、また、実施例1〜4のホイップドコンパウンドクリームに用いた水中油型乳化油脂組成物ではクリーミングがほとんど生じておらず原液安定性も良好であった。特に、水中油型乳化油脂組成物に用いる油脂として上昇融点27℃のラウリン系油脂を油脂中に60質量%以上使用したホイップドコンパウンドクリームでは耐熱保型性が優れていた(実施例2)。逆に水中油型乳化油脂組成物に用いた油脂の上昇融点が低いと、ホイップドコンパウンドクリームの耐熱保型性が劣り(比較例1)、上昇融点が高すぎるとホイップドコンパウンドクリームの乳のコクやフレッシュ感が劣るものとなることが分かる(比較例2)。また、水中油型乳化油脂組成物に用いる油脂の含有量が4質量%以下ではホイップドコンパウンドクリームの離水が多く発生し、キメや造花性が劣るものであった(比較例3)。水中油型乳化油脂組成物に用いる油脂の含有量が40質量%より多いと原液安定性が劣るものであった(製造例8)。
(製造例9)
水相部を脱脂粉乳(無脂乳固形分95.2質量%、乳蛋白質34.0質量%)10.0質量部、脱脂乳(無脂乳固形分8.3質量%、乳蛋白質3.0質量%)56.5質量部にし、水の量を8.5質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表3にまとめた。
(製造例10)
油相部を製造例Aで得られたパーム核オレイン油とパーム油とのランダムエステル交換油(上昇融点29℃)6.0質量部、パーム核硬化油(上昇融点36℃)4.0質量部、パーム核油(上昇融点27℃)12.5質量部、ヤシ油(上昇融点27℃)12.5質量部、水相部を脱脂粉乳(無脂乳固形分95.2質量%、乳蛋白質34.0質量%)11.0質量部、生乳(無脂乳固形分8.6質量%、乳蛋白質3.2質量%)45.5質量部にし、水の量を8.5質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表3にまとめた。
(製造例11)
水相部を脱脂粉乳(無脂乳固形分95.2質量%、乳蛋白質34.0質量%)7.0質量部にし、水の量を68.0質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表3にまとめた。
(製造例12)
水相部を脱脂粉乳(無脂乳固形分95.2質量%、乳蛋白質34.0質量%)28.0質量部にし、水の量を47.0質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表3にまとめた。得られた水中油型乳化油脂組成物はUHT殺菌時に焦げが発生し粘度が高く、経時的にクリーミングが発生して不適な品質のものであった。従って、製造例12で得られた水中油型乳化油脂組成物を用いたホイップドコンパウンドクリームの作製は行わなかった。
Figure 2015022961
(実施例5)
水中油型乳化油脂組成物として製造例9で得られた物を用いた以外は実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表4にまとめた。
(実施例6)
水中油型乳化油脂組成物として製造例10で得られた物を用いた以外は実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表4にまとめた。
(実施例7)
生クリーム(乳脂肪分47質量%)80.0質量部と、製造例10で得られた水中油型乳化油脂組成物20.0質量部とグラニュー糖8.0質量部を混合した以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表4にまとめた。
(実施例8)
生クリーム(乳脂肪分47質量%)75.0質量部と、製造例10で得られた水中油型乳化油脂組成物25.0質量部とグラニュー糖8.0質量部を混合した以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表4にまとめた。
(比較例4)
水中油型乳化油脂組成物として製造例11で得られた物を用いた以外は実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表4にまとめた。
Figure 2015022961
以上の結果より、脱脂乳又は生乳を使用することよって、ホイップドコンパウンドクリームの乳のコクやフレッシュ感が強く優れたものになることが分かる(実施例5〜8)。乳蛋白質や無脂乳固形分が少ないと離水が多く発生し、乳のコクやフレッシュ感が弱いものであった(比較例4)。
(製造例13)
水相部をバターミルク濃縮物(無脂乳固形分32.8質量%、乳蛋白質11.6質量%)10.0質量部、乳糖(無脂乳固形分100質量%)7.0質量部にし、水の量を58.0質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表5にまとめた。
(製造例14)
水相部にポリグリセリンステアリン酸エステル(HLB=11.6)0.10質量部添加し、水の量を59.9質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表5にまとめた。
(製造例15)
油相部に大豆レシチンを0.05質量部添加し、水相部にポリグリセリンステアリン酸エステル(HLB=11.6)0.05質量部添加し、水の量を59.9質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表5にまとめた。
(製造例16)
水相部にヘキサメタリン酸ナトリウム0.10質量部添加し、水の量を59.9質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表5にまとめた。
(製造例17)
水相部にクエン酸三ナトリウム0.1質量部添加し、水の量を59.9質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表5にまとめた。
Figure 2015022961
(比較例5)
水中油型乳化油脂組成物として製造例13で得られた物を用いた以外は実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表6にまとめた。
(比較例6)
水中油型乳化油脂組成物として製造例14で得られた物を用いた以外は実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表6にまとめた。
(比較例7)
水中油型乳化油脂組成物として製造例15で得られた物を用いた以外は実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表6にまとめた。
(比較例8)
水中油型乳化油脂組成物として製造例16で得られた物を用いた以外は実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表6にまとめた。
(比較例9)
水中油型乳化油脂組成物として製造例17で得られた物を用いた以外は実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表6にまとめた。
Figure 2015022961
以上の結果より、合成乳化剤、天然乳化剤、塩類を水中油型乳化油脂組成物に使用すると、ホイップドコンパウンドクリームの耐熱保型性が劣り、離水も多く発生することが分かる。
(製造例18)
油相部の乳脂肪(上昇融点32℃)量を30.0質量部にし、水の量を55.0質量部にした以外は、製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表7にまとめた。
(製造例19)
UHT殺菌機(スチームインジェクション)後の高圧ホモジナイザーの圧力を1段目4MPa/2段目2MPaにした以外は製造例1と同様にして水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた水中油型乳化油脂組成物の油滴径、粘度、原液安定性、起泡性について表7にまとめた。メジアン径4.1μmの水中油型乳化油脂組成物が得られたが、経時的にクリーミングが発生して不適な品質のものであった。従って、製造例19で得られた水中油型乳化油脂組成物を用いたホイップドコンパウンドクリームの作製は行わなかった。
Figure 2015022961
(実施例9)
生クリーム(乳脂肪分47質量%)50.0質量部と、製造例1で得られた水中油型乳化油脂組成物50.0質量部とグラニュー糖8.0質量部を混合した以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表8にまとめた。
(実施例10)
生クリーム(乳脂肪分47質量%)25.5質量部と、製造例1で得られた水中油型乳化油脂組成物74.5質量部とグラニュー糖8.0質量部を混合した以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表8にまとめた。
(実施例11)
生クリーム(乳脂肪分35質量%)35.0質量部と、製造例1で得られた水中油型乳化油脂組成物65.0質量部とグラニュー糖8.0質量部を混合した以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表8にまとめた。
(比較例10)
生クリーム(乳脂肪分50質量%)91.0質量部と、製造例1で得られた水中油型乳化油脂組成物9.0質量部とグラニュー糖8.0質量部を混合した以外は、実施例1と同様にしてホイップドコンパウンドクリームを得た。得られたホイップドコンパウンドクリームのホイップ時間、耐熱保型性、離水、キメ、造花性、乳のコク、フレッシュ感を評価し、その結果を表8にまとめた。
(比較例11)
生クリーム(乳脂肪分47質量%)20.0質量部と、製造例1で得られた水中油型乳化油脂組成物80.0質量部とグラニュー糖8.0質量部を混合し、実施例1と同様の方法でホイップしたが、硬さが発現せずホイップドコンパウンドクリームは得られなかった。
(比較例12)
生クリーム(乳脂肪分35質量%)30.0質量部と、製造例1で得られた水中油型乳化油脂組成物70.0質量部とグラニュー糖8.0質量部を混合し、実施例1と同様の方法でホイップしたが、硬さが発現せずホイップドコンパウンドクリームは得られなかった。
(比較例13)
生クリーム(乳脂肪分47質量%)20.0質量部と、製造例18で得られた水中油型乳化油脂組成物80.0質量部とグラニュー糖8.0質量部を混合し、実施例1と同様の方法でホイップしたが、硬さが発現せずホイップドコンパウンドクリームは得られなかった。
Figure 2015022961
以上の結果より、本発明のホイップドコンパウンドクリームを得るためには生クリーム由来の乳脂肪量がホイップドコンパウンドクリーム全体中11質量%以上必要であることが分かる。また、生クリーム由来の乳脂肪量がホイップドコンパウンドクリーム全体中42.0質量%を超えるとキメや造花性が劣るものであった。

Claims (5)

  1. 水中油型乳化油脂組成物全体中、乳蛋白質以外で乳化性のある物質は0.1質量%未満しか含まず、油脂5質量%以上、40質量%以下、無脂乳固形分8質量%以上、25質量%以下、乳蛋白質1.5質量%以上、9質量%以下を含有し、前記油脂が上昇融点27℃以上、32℃以下の成分を含み、且つ油滴のメジアン径が0.8μm以上、4.0μm以下である起泡性のない水中油型乳化油脂組成物と生クリームとを、生クリーム由来の乳脂肪量がホイップドコンパウンドクリーム全体中11質量%以上、42.0質量%以下になるように混合後、殺菌処理、滅菌処理及び均質化処理は行わずにホイップして得られるホイップドコンパウンドクリーム。
  2. 水中油型乳化油脂組成物全体中の油脂の60質量%以上が、上昇融点27℃以上、32℃以下の油脂である請求項1に記載のホイップドコンパウンドクリーム。
  3. 前記上昇融点27℃以上、32℃以下の油脂がラウリン系油脂である請求項2に記載のホイップドコンパウンドクリーム。
  4. 前記乳蛋白質以外で乳化性のある物質が、合成乳化剤、天然乳化剤及び塩類よりなる群から選択される1種以上の物質である請求項1〜3のいずれかに記載のホイップドコンパウンドクリーム。
  5. 水中油型乳化油脂組成物全体中、乳蛋白質以外で乳化性のある物質は0.1質量%未満しか含まず、油脂5質量%以上、40質量%以下、無脂乳固形分8質量%以上、25質量%以下、乳蛋白質1.5質量%以上、9質量%以下を含有し、前記油脂が上昇融点27℃以上、32℃以下の成分を含み、且つ油滴のメジアン径が0.8μm以上、4.0μm以下である起泡性のない水中油型乳化油脂組成物と生クリームとを、生クリーム由来の乳脂肪量がホイップドコンパウンドクリーム全体中11質量%以上、42.0質量%以下になるように混合後、殺菌処理、滅菌処理及び均質化処理は行わずに、ホイップすることを特徴とするホイップドコンパウンドクリームの製造方法。
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